説明

データ中継システム、中継リーダ装置、中継タグ装置、中継装置およびデータ中継方法

【課題】 タグリーダ装置から電波の届かない箇所にもデータロガー装置を設置することのできるデータ中継システムを提供する。
【解決手段】 データ中継システム1は、データロガー装置2と中継リーダ装置3と中継タグ装置4とタグリーダ装置5を備える。データロガー装置2は、センサー入力に基づいてアラーム情報を生成し、中継リーダ装置3へ送信する。中継リーダ装置3は、複数のデータロガー装置2からアラーム情報を収集し、それらを統合して統合アラーム情報を生成して、中継タグ装置4へ送信する。中継タグ装置4は、中継リーダ装置3から受信した統合アラーム情報を記憶し、タグリーダ装置5からのデータ要求信号に対する応答として、統合アラーム情報を送信する。アラーム情報は、データロガー装置2からタグリーダ装置5へ送信可能なフォーマットで生成され、統合アラーム情報は、アラーム情報と同じフォーマットで生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサーネットワークの構築に適したデータ中継システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物や構造物の点検や監視を行うために、センサーノードと基地局によりセンサーネットワークを構築する手法が提案されている(例えば特許文献1参照)。従来のセンサーネットワークでは、センサーノードと基地局とが互いに無線通信可能な位置に設置されており、センサーネットワークを利用して取得した情報に基づいて、点検や監視が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−316633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のセンサーネットワークでは、センサーノードと基地局が互いに無線通信できる位置にあることが前提であり、基地局と無線通信できない位置にセンサーノードを設置することはできないという問題があった。
【0005】
例えば、高速道路や橋梁などの構造物を点検する場合、車両に基地局装置(タグリーダ装置)を搭載し、車両を走行させながら、構造物(高速道路や橋梁など)に設置されたセンサーノード(データロガー装置)から情報を収集する方法が利用される。ところが、そのような場合、データロガー装置を、高速道路の支柱や橋脚など、車両に搭載されたタグリーダ装置からの電波の届かない箇所に設置しなければならない場合もあり、従来のセンサーネットワークでは、対応することができないという問題があった。
【0006】
また、タグリーダ装置を車両に搭載して、車両を高速(例えば、時速80km)で走行させながら情報を収集しようとする場合、同時に多数のセンサーノードから情報を取得するのが困難であるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、タグリーダ装置から電波の届かない箇所にもデータロガー装置を設置することができ、また、複数のデータロガー装置に記録された情報を、高速で移動するタグリーダ装置からでも容易に収集することのできるデータ中継システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のデータ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な中継リーダ装置と、前記中継リーダ装置と通信可能な中継タグ装置と、前記中継タグ装置と通信可能なタグリーダ装置とを備えたデータ中継システムにおいて、前記データロガー装置は、前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報を生成するアラーム情報生成部と、前記アラーム情報を前記中継リーダ装置へ送信するアラーム情報送信部と、を備え、前記中継リーダ装置は、複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集するアラーム情報収集部と、複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成する統合アラーム情報生成部と、前記統合アラーム情報を前記中継タグ装置へ送信する統合アラーム情報送信部と、を備え、前記中継タグ装置は、前記中継リーダ装置から前記統合アラーム情報を受信する統合アラーム情報受信部と、受信した前記統合アラーム情報を記憶する統合アラーム情報記憶部と、前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報を前記タグリーダ装置へ送信する応答送信部と、を備え、前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成される構成を有している。
【0009】
この構成により、データロガー装置に記録された情報(センサー装置の監視対象の異常の有無を示す情報)が、中継リーダ装置と中継タグ装置を介して、データロガー装置からタグリーダ装置へ伝達される。そのため、データロガー装置がタグリーダ装置と直接通信できない箇所(タグリーダ装置からの電波が届かない箇所)に設置された場合でも、中継リーダ装置と中継タグ装置を介して、タグリーダ装置へ情報を伝達することができる。つまり、データロガー装置を、タグリーダ装置からの電波が届かない箇所にも設置することができる。
【0010】
また、この場合、複数のデータロガー装置から収集されたアラーム情報が、一つの統合アラーム情報に統合されて、タグリーダ装置へ送信される。この統合アラーム情報は、アラーム情報と同じフォーマットで生成される。例えば、アラーム情報のフォーマットが、「センサー種別、センサー状態、センサー日時」で構成される場合、統合アラーム情報のフォーマットも、「センサー種別、センサー状態、センサー日時」で構成される。(ただし、アラーム情報の内容は、例えば、「センサー種別」が「各センサーの種別を示す情報」、「センサー状態」が「各センサーの正常/異常を示す情報」、「センサー日時」が「正常時は現在日時/異常時は異常発生日時」などであるのに対して、統合アラーム情報の内容は、例えば、「センサー種別」が「統合データを示す情報」、「センサー状態」が「各センサーの異常の論理和」、「センサー日時」が「現在日時/異常発生日時のうち最も古い日時」などである。)したがって、統合アラーム情報は、アラーム情報がデータロガー装置からタグリーダ装置へ送信されるのと同じ様に、中継タグ装置からタグリーダ装置へ送信することができる。例えば、アラーム情報が、高速(例えば、時速80km)で移動中のタグリーダ装置へデータロガー装置から送信できる場合には、統合アラーム情報も、同様に、高速で移動中のタグリーダ装置へ中継タグ装置から送信できる。
【0011】
本発明によれば、タグリーダ装置からの電波が届かない箇所にもデータロガー装置を設置することができ、複数のデータロガー装置に記録された情報(センサー装置の監視対象の異常の有無を示す情報)を、高速で移動するタグリーダ装置からでも容易に収集することができる。
【0012】
また、本発明のデータ中継システムでは、前記中継リーダ装置は、前記統合アラーム情報を前記中継タグ装置へ送信するときに、前記統合アラーム情報記憶に記憶された統合アラーム情報の更新を要求する更新要求信号を送信する更新要求部を備え、前記中継タグ装置は、前記中継リーダ装置からの前記更新要求信号の受信に応じて、前記統合アラーム情報記憶に記憶された統合アラーム情報を更新する統合アラーム情報更新部を備えた構成を有している。
【0013】
この構成により、中継リーダ装置から中継タグ装置に統合アラーム情報が送信されるときに、更新要求信号が一緒に送信される。中継タグ装置では、中継リーダ装置から更新要求信号を受信すると、統合アラーム情報記憶に記憶された統合アラーム情報が更新される。中継タグ装置は、タグリーダ装置からデータ要求信号を受信すると、更新された統合アラーム情報をタグリーダ装置へ送信する。このようにして、最新の情報(更新された統合アラーム情報)を容易に取得することが可能になる。
【0014】
また、本発明のデータ中継システムでは、前記アラーム情報収集部は、定期的に前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集する構成を有している。
【0015】
この構成により、中継リーダ装置は、定期的に(例えば、1日1回)データロガー装置からアラーム情報を収集する。そして、定期的に収集されたアラーム情報は、中継リーダ装置で統合アラーム情報に統合され、中継タグ装置からタグリーダ装置へ送信される。このようにして、定期的に収集した情報を容易に取得することが可能になる。
【0016】
本発明の中継リーダ装置は、データ中継システムで用いられる中継リーダ装置であって、前記データ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な前記中継リーダ装置と、前記中継リーダ装置と通信可能な中継タグ装置と、前記中継タグ装置と通信可能なタグリーダ装置とを備え、前記データロガー装置では、前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報が生成され、生成された前記アラーム情報が前記中継リーダ装置へ送信され、前記中継リーダ装置は、複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集するアラーム情報収集部と、複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成する統合アラーム情報生成部と、前記統合アラーム情報を前記中継タグ装置へ送信する統合アラーム情報送信部と、を備え、前記中継タグ装置では、前記中継リーダ装置から前記統合アラーム情報を受信すると、受信した前記統合アラーム情報が記憶され、前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報が前記タグリーダ装置へ送信され、前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成される構成を有している。
【0017】
本発明の中継タグ装置は、データ中継システムで用いられる中継タグ装置であって、前記データ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な中継リーダ装置と、前記中継リーダ装置と通信可能な前記中継タグ装置と、前記中継タグ装置と通信可能なタグリーダ装置とを備え、前記データロガー装置では、前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報が生成され、生成された前記アラーム情報が前記中継リーダ装置へ送信され、前記中継リーダ装置では、複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報が収集され、複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報が生成され、生成された前記統合アラーム情報が前記中継タグ装置へ送信され、前記中継タグ装置は、前記中継リーダ装置から前記統合アラーム情報を受信する統合アラーム情報受信部と、受信した前記統合アラーム情報を記憶する統合アラーム情報記憶部と、前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報を前記タグリーダ装置へ送信する応答送信部と、を備え、前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成される構成を有している。
【0018】
本発明の中継装置は、データ中継システムで用いられる中継装置であって、前記データ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な前記中継装置と、前記中継装置と通信可能なタグリーダ装置とを備え、前記データロガー装置では、前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報が生成され、生成された前記アラーム情報が前記中継リーダ装置へ送信され、前記中継装置は、複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集するアラーム情報収集部と、複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成する統合アラーム情報生成部と、生成した前記統合アラーム情報を記憶する統合アラーム情報記憶部と、前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報を前記タグリーダ装置へ送信する応答送信部と、を備え、前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成される構成を有している。
【0019】
これらの装置(中継リーダ装置、中継タグ装置、中継装置)によっても、上記システムと同様、タグリーダ装置から電波の届かない箇所にもデータロガー装置を設置することができる。また、複数のデータロガー装置に記録された情報を、高速で移動するタグリーダ装置からでも容易に収集することができる。したがって、高速道路や橋梁などの構造物の点検や監視のためのセンサーネットワークに適している。
【0020】
本発明のデータ中継方法は、データ中継システムで使用されるデータ中継方法であって、前記データ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な中継リーダ装置と、前記中継リーダ装置と通信可能な中継タグ装置と、前記中継タグ装置と通信可能なタグリーダ装置とを備え、前記データ中継方法は、前記データロガー装置において、前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報を生成し、生成した前記アラーム情報を前記中継リーダ装置へ送信し、前記中継リーダ装置において、複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集し、複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成し、生成した前記統合アラーム情報を前記中継タグ装置へ送信し、前記中継タグ装置において、前記中継リーダ装置から前記統合アラーム情報を受信し、受信した前記統合アラーム情報を記憶し、前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報を前記タグリーダ装置へ送信するものであり、前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成される。
【0021】
この方法によっても、上記システムと同様、タグリーダ装置から電波の届かない箇所にもデータロガー装置を設置することができる。また、複数のデータロガー装置に記録された情報を、高速で移動するタグリーダ装置からでも容易に収集することができる。したがって、高速道路や橋梁などの構造物の点検や監視のためのセンサーネットワークに適している。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、タグリーダ装置から電波の届かない箇所にもデータロガー装置を設置することができるという効果を有するデータ中継システムを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるデータ中継システムの説明図
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるデータロガー装置のブロック図
【図3】本発明の第1の実施の形態における中継リーダ装置のブロック図
【図4】本発明の第1の実施の形態における中継タグ装置のブロック図
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるデータ中継システムの動作説明のためのシーケンス図
【図6】本発明の第2の実施の形態における中継装置のブロック図
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるデータ中継システムの動作説明のためのシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態のデータ中継システムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、高速道路や橋梁などの構造物の点検や監視のためのセンサーネットワークに適用されるデータ中継システムの場合を例示する。
【0025】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態のデータ中継システムの構成を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態のデータ中継システムの説明図である。図1に示すように、本実施の形態のデータ中継システム1は、データロガー装置2と中継リーダ装置3と中継タグ装置4とタグリーダ装置5で構成される。データロガー装置2は、高速道路の支柱や橋脚などに設置されている。データロガー装置2には、監視対象の構造物(高速道路や橋梁など)に設置されたセンサー装置6からのセンサー値が入力される。
【0026】
なお、ここでは、データロガー装置2が、タグリーダ装置5から電波の届かない箇所に設置されており、中継リーダ装置3と中継タグ装置4を介して、タグリーダ装置5に情報を送る場合について中心に説明するが、このデータロガー装置2は、タグリーダ装置5と直接(中継リーダ装置3や中継タグ装置4を介さずに)通信する機能も備えている。つまり、データロガー装置2は、タグリーダ装置5から電波の届く箇所に設置されてもよい。
【0027】
中継リーダ装置3は、データロガー装置2からの電波が届く箇所に設置されており、データロガー装置2と通信可能である。また、中継リーダ装置3は、中継タグ装置4からの電波が届く箇所に設置されており、中継タグ装置4とも通信可能である。
【0028】
中継タグ装置4は、中継リーダ装置3からの電波が届く箇所に設置されており、中継リーダ装置3と通信可能である。また、中継タグ装置4は、タグリーダ装置5を搭載した車両が近くを走行(通過)しているときに、その車両に搭載されたタグリーダ装置5からの電波が届く箇所に設置されており、付近を走行中の車両に搭載されたタグリーダ装置5とも通信可能である。
【0029】
ここで、図2〜図4を参照しながら、データロガー装置2、中継リーダ装置3、中継タグ装置4の各構成について詳しく説明する。
【0030】
図2は、データロガー装置2の構成を示すブロック図である。図2に示すように、データロガー装置2は、センサー装置6からのセンサー入力(センサー値)を受け付けるセンサーインターフェース(センサーI/F)7と、CPUなどで構成される制御部8を備えている。また、データロガー装置2は、アクティブRFIDモジュール(A−RFIDモジュール)やWi−Fiモジュールなどで構成される通信部9と、メモリなどで構成される記憶部10を備えている。
【0031】
制御部8は、センサー入力(センサー値)に基づいてアラーム情報を生成するアラーム情報生成部11と、アラーム情報を中継リーダ装置3へ送信する制御を行う送信制御部12を備えている。アラーム情報生成部11は、センサー値が所定の閾値以上である場合には、そのセンサー装置6の監視対象(構造物の一部)に異常があることを示すアラーム情報を生成する。一方、アラーム情報生成部11は、センサー値が所定の閾値未満である場合には、そのセンサー装置6の監視対象(構造物の一部)に正常があることを示すアラーム情報を生成する。送信制御部12は、後述するように、中継リーダ装置3からビーコンを受信すると、その応答としてアラーム情報を中継リーダ装置3へ送信(返信)するように通信部9を制御する。入力されたセンサー値(測定データ)と、生成したアラーム情報は、記憶部10に記憶される。
【0032】
ここで、アラーム情報について説明しておく。アラーム情報のフォーマットは、「センサー種別、センサー状態、センサー日時」で構成される。「センサー種別」は、各センサーの種別を示す1バイトの情報(例えば、0x00:センサーなし、0x01:接点センサー、0x02:4ゲージ歪みセンサー、など)である。「センサー状態」は、各センサーの正常/異常を示す1バイトの情報(例えば、0x00:正常、0x01:異常、など)である。「センサー日時」は、センサーの正常時は現在日時、センサーの異常時は異常発生日時を示す4バイトの情報(例えば、UNIX時刻)である。
【0033】
図3は、中継リーダ装置3の構成を示すブロック図である。図3に示すように、中継リーダ装置3は、CPUなどで構成される制御部13と、アクティブRFIDモジュール(A−RFIDモジュール)やWi−Fiモジュールなどで構成される通信部14を備えている。また、中継リーダ装置3は、メモリなどで構成される記憶部15とリスト保持部16を備えている。
【0034】
制御部13は、複数のデータロガー装置2からアラーム情報を収集する制御を行う収集制御部17と、収集した複数のアラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成する統合アラーム情報生成部18を備えている。また、この制御部13は、統合アラーム情報を中継タグ装置4へ送信する制御を行う送信制御部19と、中継タグ装置4に記憶された統合アラーム情報の更新を要求する更新要求部20を備えている。
【0035】
収集制御部17は、定期的に(例えば、1日1回)起動して、複数のデータロガー装置2に対して、アラーム情報の送信を要求するビーコン(データ要求信号)を送信するように通信部14を制御する。データロガー装置2は、中継リーダ装置3からのビーコンを受信すると、その応答としてアラーム情報を中継リーダ装置3へ送信(返信)する。リスト保持部16には、収集対象となるデータロガー装置2を示すロガーリストが記憶されている。収集制御部17はロガーリストに基づいて、収集が完了したかどうかを判定する。収集制御部17は一定時間(例えば5分間)起動してロガーリストに記憶されている全てのデータロガー装置2からアラーム情報の収集が完了したか判定を行い、正常に収集できた時は統合アラーム生成部18に正常な統合アラーム情報であることを示す情報(例えば、0xE0)を設定し、収集に異常がある時は統合アラーム生成部18に異常な統合アラーム情報であることを示す情報(例えば、0xE1)を設定する。
【0036】
統合アラーム情報生成部18は、複数のアラーム情報を統合することにより統合アラーム情報を生成する。ここで、統合アラーム情報について説明しておく。統合アラーム情報のフォーマットは、アラーム情報のフォーマットと同じであり、「センサー種別、センサー状態、センサー日時」で構成される。ただし、「センサー種別」は、統合アラーム情報であることを示す1バイトの情報(例えば、0xE0、0xE1、など)である。また、「センサー状態」は、各センサーの異常の論理和を示す1バイトの情報(例えば、0x00:すべてのセンサーが正常、0x01:どこかのセンサーが異常、など)である。また、「センサー日時」は、各センサー日時(現在日時/異常発生日時)のうち最も古い日時を示す4バイトの情報(例えば、UNIX時刻)である。収集したアラーム情報と、生成された統合アラーム情報は、記憶部15に記憶される。
【0037】
送信制御部19は、統合アラーム情報を中継タグ装置4へ送信するように通信部14を制御する。更新要求部20は、統合アラーム情報を中継タグ装置4へ送信するときに、中継タグ装置4に記憶された統合アラーム情報の更新を要求する中継ビーコン(更新要求信号)を、中継タグ装置4へ送信するように通信部14を制御する。リスト保持部16には、中継ビーコンの送信対象となる中継タグ装置4を示す中継タグリストが記憶されている。更新要求部20は、中継タグリストに基づいて、中継ビーコンを送信する中継タグ装置4を決定する。つまり、更新要求部20は、中継タグリストで指定された中継タグ装置4に対して、中継ビーコンを送信する制御を行う。なお、統合アラーム情報は、中継ビーコンに含めて送信することができる。
【0038】
図4は、中継タグ装置4の構成を示すブロック図である。図4に示すように、中継タグ装置4は、CPUなどで構成される制御部21と、アクティブRFIDモジュール(A−RFIDモジュール)やWi−Fiモジュールなどで構成される通信部22を備えている。また、中継リーダ装置3は、メモリなどで構成される記憶部23とリスト保持部24を備えている。
【0039】
制御部21は、中継リーダ装置3から送信される中継ビーコンや統合アラーム情報(中継ビーコンに含まれる統合アラーム情報)を受信する制御を行う受信制御部25を備えている。受信した統合アラーム情報は、記憶部23に記憶される。リスト保持部24には、どの中継リーダ装置3から統合アラーム情報を受信すべきかを示す中継リーダリストが記憶されている。
【0040】
また、制御部21は、タグリーダ装置5からのビーコン(データ要求信号)に対する応答として、統合アラーム情報をタグリーダ装置5へ送信(返信)する制御を行う応答制御部26を備えている。さらに、制御部21は、中継リーダ装置3からの中継ビーコン(更新要求信号)を受信すると、記憶部23に記憶されている統合アラーム情報を、受信した統合アラーム情報(最新の統合アラーム情報)に更新する更新処理部27を備えている。
【0041】
以上のように構成されたデータ中継システム1について、図5のシーケンス図を参照してその動作を説明する。
【0042】
本実施の形態のデータ中継システム1では、センサー装置6からのセンサー入力(センサー値)がデータロガー装置2に記録される。中継リーダ装置3は、定期的に起動して、データロガー装置2へビーコン(データ要求信号)を送信する(S1)。データロガー装置2は、ビーコンへの応答として、アラーム情報を中継リーダ装置3へ送信する(S2)。中継リーダ装置3は、複数のデータロガー装置2からアラーム情報を受信すると、それらを統合して統合アラーム情報を生成する(S3)。
【0043】
つぎに、中継リーダ装置3は、中継ビーコンを中継タグ装置4へ送信する(S4)。この中継ビーコンには統合アラーム情報が含まれている。中継タグ装置4は、中継ビーコンを受信すると、統合アラーム情報の更新を行う(S5)。具体的には、記憶部23に記憶されている統合アラーム情報を、受信した統合アラーム情報に更新する。
【0044】
その後、タグリーダ装置5を搭載した車両が中継タグ装置4の付近を走行したときに、タグリーダ装置5から中継タグ装置4へビーコン(データ要求信号)が送信されると(S6)、中継タグ装置4は、その応答として、統合アラーム情報をタグリーダ装置5へ送信する(S7)。
【0045】
このような第1の実施の形態のデータ中継システム1によれば、タグリーダ装置5から電波の届かない箇所にもデータロガー装置2を設置することができ、複数のデータロガー装置2に記録された情報を、高速で移動するタグリーダ装置5からでも容易に収集することができる。
【0046】
すなわち、本実施の形態では、データロガー装置2に記録された情報(センサー装置6の監視対象の異常の有無を示す情報)が、中継リーダ装置3と中継タグ装置4を介して、データロガー装置2からタグリーダ装置5へ伝達される。そのため、データロガー装置2がタグリーダ装置5と直接通信できない箇所(タグリーダ装置5からの電波が届かない箇所)に設置された場合でも、中継リーダ装置3と中継タグ装置4を介して、タグリーダ装置5へ情報を伝達することができる。つまり、データロガー装置2を、タグリーダ装置5からの電波が届かない箇所にも設置することができる。
【0047】
また、この場合、複数のデータロガー装置2から収集されたアラーム情報が、一つの統合アラーム情報に統合されて、タグリーダ装置5へ送信される。この統合アラーム情報は、アラーム情報と同じフォーマットで生成される。例えば、アラーム情報のフォーマットが、「センサー種別、センサー状態、センサー日時」で構成される場合、統合アラーム情報のフォーマットも、「センサー種別、センサー状態、センサー日時」で構成される。(ただし、アラーム情報の内容は、例えば、「センサー種別」が「各センサーの種別を示す情報」、「センサー状態」が「各センサーの正常/異常を示す情報」、「センサー日時」が「正常時は現在日時/異常時は異常発生日時」などであるのに対して、統合アラーム情報の内容は、例えば、「センサー種別」が「統合データを示す情報」、「センサー状態」が「各センサーの異常の論理和」、「センサー日時」が「現在日時/異常発生日時のうち最も古い日時」などである。)したがって、統合アラーム情報は、アラーム情報がデータロガー装置2からタグリーダ装置5へ送信されるのと同じ様に、中継タグ装置4からタグリーダ装置5へ送信することができる。例えば、アラーム情報が、高速(例えば、時速80km)で移動中のタグリーダ装置5へデータロガー装置2から送信できる場合には、統合アラーム情報も、同様に、高速で移動中のタグリーダ装置5へ中継タグ装置4から送信できる。
【0048】
このように、本実施の形態のデータ中継システム1によれば、タグリーダ装置5からの電波が届かない箇所にもデータロガー装置2を設置することができ、複数のデータロガー装置2に記録された情報(センサー装置6の監視対象の異常の有無を示す情報)を、高速で移動するタグリーダ装置5からでも容易に収集することができる。
【0049】
また、本実施の形態では、中継リーダ装置3から中継タグ装置4に統合アラーム情報が送信されるときに、更新要求信号が一緒に送信される。中継タグ装置4では、中継リーダ装置3から更新要求信号を受信すると、統合アラーム情報記憶に記憶された統合アラーム情報が更新される。中継タグ装置4は、タグリーダ装置5からデータ要求信号を受信すると、更新された統合アラーム情報をタグリーダ装置5へ送信する。このようにして、最新の情報(更新された統合アラーム情報)を容易に取得することが可能になる。
【0050】
また、本実施の形態では、中継リーダ装置3は、定期的に(例えば、1日1回)データロガー装置2からアラーム情報を収集する。そして、定期的に収集されたアラーム情報は、中継リーダ装置3で統合アラーム情報に統合され、中継タグ装置4からタグリーダ装置5へ送信される。このようにして、定期的に収集した情報を容易に取得することが可能になる。
【0051】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態のデータ中継システムについて説明する。ここでは、第2の実施の形態のデータ中継システムが、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。ここで特に言及しない限り、本実施の形態の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0052】
第2の実施の形態では、第1の実施の形態の中継リーダ装置3と中継タグ装置4が一体となった中継装置が使用される。したがって、本実施の形態のデータ中継システム1は、データロガー装置2と中継装置とタグリーダ装置5で構成される。
【0053】
中継装置は、データロガー装置2からの電波が届く箇所に設置されており、データロガー装置2と通信可能である。また、中継装置は、タグリーダ装置5を搭載した車両が近くを走行(通過)しているときに、その車両に搭載されたタグリーダ装置5からの電波が届く箇所に設置されており、付近を走行中の車両に搭載されたタグリーダ装置5とも通信可能である。
【0054】
図6は、中継装置の構成を示すブロック図である。図6に示すように、中継装置は、CPUなどで構成される制御部31と、アクティブRFIDモジュール(A−RFIDモジュール)やWi−Fiモジュールなどで構成される通信部32を備えている。また、中継リーダ装置3は、メモリなどで構成される記憶部33とリスト保持部34を備えている。
【0055】
制御部31は、複数のデータロガー装置2からアラーム情報を収集する制御を行う収集制御部35と、収集した複数のアラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成する統合アラーム情報生成部36を備えている。また、制御部31は、タグリーダ装置5からのビーコン(データ要求信号)に対する応答として、統合アラーム情報をタグリーダ装置5へ送信(返信)する制御を行う応答制御部37を備えている。さらに、制御部31は、統合アラーム情報の生成が完了すると、記憶部33に記憶されている統合アラーム情報を、生成した統合アラーム情報(最新の統合アラーム情報)に更新する更新処理部38を備えている。収集したアラーム情報と、生成された統合アラーム情報は、記憶部33に記憶される。
【0056】
収集制御部35は、第1の実施の形態と同様、定期的に(例えば、1日1回)起動して、複数のデータロガー装置2に対して、アラーム情報の送信を要求するビーコン(データ要求信号)を送信するように通信部32を制御する。データロガー装置2は、中継装置からのビーコンを受信すると、その応答としてアラーム情報を中継装置へ送信(返信)する。リスト保持部34には、収集対象となるデータロガー装置2を示すロガーリストが記憶されている。収集制御部35はロガーリストに基づいて、収集が完了したかどうかを判定する。収集制御部35は一定時間(例えば5分間)起動してロガーリストに記憶されている全てのデータロガー装置2からアラーム情報の収集が完了したか判定を行う。
【0057】
以上のように構成されたデータ中継システム1について、図7のシーケンス図を用いてその動作を説明する。
【0058】
本実施の形態のデータ中継システム1でも、センサー装置6からのセンサー入力(センサー値)がデータロガー装置2に記録される。中継装置は、定期的に起動して、データロガー装置2へビーコン(データ要求信号)を送信する(S10)。データロガー装置2は、ビーコンへの応答として、アラーム情報を中継装置へ送信する(S11)。中継リーダ装置3は、複数のデータロガー装置2からアラーム情報を受信すると、それらを統合して統合アラーム情報を生成する(S12)。
【0059】
つぎに、中継装置は、統合アラームの生成が完了すると、統合アラーム情報の更新を行う(S13)。具体的には、記憶部33に記憶されている統合アラーム情報を、生成した統合アラーム情報に更新する。
【0060】
その後、タグリーダ装置5を搭載した車両が中継装置の付近を走行したときに、タグリーダ装置5から中継装置へビーコン(データ要求信号)が送信されると(S14)、中継装置は、その応答として、統合アラーム情報をタグリーダ装置5へ送信する(S15)。
【0061】
このような第2の実施の形態のデータ中継システム1によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。すなわち、タグリーダ装置5から電波の届かない箇所にもデータロガー装置2を設置することができ、複数のデータロガー装置2に記録された情報を、高速で移動するタグリーダ装置5からでも容易に収集することができる。
【0062】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上のように、本発明にかかるデータ中継システムは、タグリーダ装置から電波の届かない箇所にもデータロガー装置を設置することができるという効果を有し、高速道路や橋梁などの構造物の点検や監視のためのセンサーネットワークに適用され、有用である。
【符号の説明】
【0064】
1 データ中継システム
2 データロガー装置
3 中継リーダ装置
4 中継タグ装置
5 タグリーダ装置
6 センサー装置
7 センサーインターフェース
8 制御部
9 通信部
10 記憶部
11 アラーム情報生成部
12 送信制御部
13 制御部
14 通信部
15 記憶部
16 リスト保持部
17 収集制御部
18 統合アラーム情報生成部
19 送信制御部
20 更新要求部
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
24 リスト保持部
25 受信制御部
26 応答制御部
27 更新処理部
30 中継装置
31 制御部
32 通信部
33 記憶部
34 リスト保持部
35 収集制御部
36 統合アラーム情報生成部
37 応答制御部
38 更新処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な中継リーダ装置と、前記中継リーダ装置と通信可能な中継タグ装置と、前記中継タグ装置と通信可能なタグリーダ装置とを備えたデータ中継システムにおいて、
前記データロガー装置は、
前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報を生成するアラーム情報生成部と、
前記アラーム情報を前記中継リーダ装置へ送信するアラーム情報送信部と、
を備え、
前記中継リーダ装置は、
複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集するアラーム情報収集部と、
複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成する統合アラーム情報生成部と、
前記統合アラーム情報を前記中継タグ装置へ送信する統合アラーム情報送信部と、
を備え、
前記中継タグ装置は、
前記中継リーダ装置から前記統合アラーム情報を受信する統合アラーム情報受信部と、
受信した前記統合アラーム情報を記憶する統合アラーム情報記憶部と、
前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報を前記タグリーダ装置へ送信する応答送信部と、
を備え、
前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成されることを特徴とするデータ中継システム。
【請求項2】
前記中継リーダ装置は、
前記統合アラーム情報を前記中継タグ装置へ送信するときに、前記統合アラーム情報記憶に記憶された統合アラーム情報の更新を要求する更新要求信号を送信する更新要求部を備え、
前記中継タグ装置は、
前記中継リーダ装置からの前記更新要求信号の受信に応じて、前記統合アラーム情報記憶に記憶された統合アラーム情報を更新する統合アラーム情報更新部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ中継システム。
【請求項3】
前記アラーム情報収集部は、定期的に前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデータ中継システム。
【請求項4】
データ中継システムで用いられる中継リーダ装置であって、
前記データ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な前記中継リーダ装置と、前記中継リーダ装置と通信可能な中継タグ装置と、前記中継タグ装置と通信可能なタグリーダ装置とを備え、
前記データロガー装置では、
前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報が生成され、生成された前記アラーム情報が前記中継リーダ装置へ送信され、
前記中継リーダ装置は、
複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集するアラーム情報収集部と、
複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成する統合アラーム情報生成部と、
前記統合アラーム情報を前記中継タグ装置へ送信する統合アラーム情報送信部と、
を備え、
前記中継タグ装置では、
前記中継リーダ装置から前記統合アラーム情報を受信すると、受信した前記統合アラーム情報が記憶され、前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報が前記タグリーダ装置へ送信され、
前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成されることを特徴とする中継リーダ装置。
【請求項5】
データ中継システムで用いられる中継タグ装置であって、
前記データ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な中継リーダ装置と、前記中継リーダ装置と通信可能な前記中継タグ装置と、前記中継タグ装置と通信可能なタグリーダ装置とを備え、
前記データロガー装置では、
前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報が生成され、生成された前記アラーム情報が前記中継リーダ装置へ送信され、
前記中継リーダ装置では、
複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報が収集され、複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報が生成され、生成された前記統合アラーム情報が前記中継タグ装置へ送信され、
前記中継タグ装置は、
前記中継リーダ装置から前記統合アラーム情報を受信する統合アラーム情報受信部と、
受信した前記統合アラーム情報を記憶する統合アラーム情報記憶部と、
前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報を前記タグリーダ装置へ送信する応答送信部と、
を備え、
前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成されることを特徴とする中継タグ装置。
【請求項6】
データ中継システムで用いられる中継装置であって、
前記データ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な前記中継装置と、前記中継装置と通信可能なタグリーダ装置とを備え、
前記データロガー装置では、
前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報が生成され、生成された前記アラーム情報が前記中継リーダ装置へ送信され、
前記中継装置は、
複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集するアラーム情報収集部と、
複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成する統合アラーム情報生成部と、
生成した前記統合アラーム情報を記憶する統合アラーム情報記憶部と、
前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報を前記タグリーダ装置へ送信する応答送信部と、
を備え、
前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成されることを特徴とする中継装置。
【請求項7】
データ中継システムで使用されるデータ中継方法であって、
前記データ中継システムは、センサー装置からのセンサー入力を記録するデータロガー装置と、前記データロガー装置と通信可能な中継リーダ装置と、前記中継リーダ装置と通信可能な中継タグ装置と、前記中継タグ装置と通信可能なタグリーダ装置とを備え、
前記データ中継方法は、
前記データロガー装置において、
前記センサー入力に基づいて、前記センサー装置の監視対象の異常の有無を示すアラーム情報を生成し、生成した前記アラーム情報を前記中継リーダ装置へ送信し、
前記中継リーダ装置において、
複数の前記データロガー装置から前記アラーム情報を収集し、複数の前記アラーム情報を統合して統合アラーム情報を生成し、生成した前記統合アラーム情報を前記中継タグ装置へ送信し、
前記中継タグ装置において、
前記中継リーダ装置から前記統合アラーム情報を受信し、受信した前記統合アラーム情報を記憶し、前記タグリーダ装置からのデータ要求信号に対する応答として、記憶した前記統合アラーム情報を前記タグリーダ装置へ送信するものであり、
前記アラーム情報は、前記データロガー装置から前記タグリーダ装置へ送信可能なフォーマットで生成され、前記統合アラーム情報は、前記アラーム情報と同じフォーマットで生成されることを特徴とするデータ中継方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−88942(P2013−88942A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227347(P2011−227347)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】