トイレットペーパホルダー及びカバー
【課題】トイレットペーパホルダーからのペーパの引き出し及びその切断を片手で行なうことができて、ペーパの切断部が奇麗な直線状となり、紙の無駄が防止されるようなトイレットペーパホルダー及びカバーを提供する。
【解決手段】ロール紙Ａを回転自在に保持するホルダー本体２と、該ホルダー本体２の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙Ａの上方を覆うカバー３とからなるトイレットペーパホルダー１において、前記ホルダー本体２は、取付け板４と、該取付け板４の側縁より前方に突設した側板５と、該側板５より前記取付け板４に平行に突設し前記ロール紙Ａを支持する支持棒７とからなり、前記カバー３は、方形板状のカバー本体３ａの前縁において、その両側方部に切欠き部３ｂ、３ｃを形成すると共にこれら切欠き部３ｂ、３ｃの外方の側方端部に突片３ｄ、３ｅを形成し、これら両切欠き部３ｂ、３ｃ間の前記前縁を切断部３ｆに形成した。
【解決手段】ロール紙Ａを回転自在に保持するホルダー本体２と、該ホルダー本体２の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙Ａの上方を覆うカバー３とからなるトイレットペーパホルダー１において、前記ホルダー本体２は、取付け板４と、該取付け板４の側縁より前方に突設した側板５と、該側板５より前記取付け板４に平行に突設し前記ロール紙Ａを支持する支持棒７とからなり、前記カバー３は、方形板状のカバー本体３ａの前縁において、その両側方部に切欠き部３ｂ、３ｃを形成すると共にこれら切欠き部３ｂ、３ｃの外方の側方端部に突片３ｄ、３ｅを形成し、これら両切欠き部３ｂ、３ｃ間の前記前縁を切断部３ｆに形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、トイレットペーパホルダー及びカバーに関し、特にトイレットペーパの切断を片手で容易に行えるトイレットペーパホルダー及びカバーに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来のトイレットペーパホルダーとして、ロール紙を回転自在に保持するホルダー本体と、該ホルダー本体の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙の上方を覆うカバーとからなるトイレットペーパホルダーにおいて、前記カバーの下面側に出入自在にペーパカッターを設け、該ペーパカッターは、先端に刃を形成した板状本体と、該本体の後端に設けられて該本体を後退方向に附勢するスプリングと、該本体の上面に設けられて前記カバーに形成した長孔にスライド自在に挿入したつまみとを備えたものが知られている（特許文献１参照。）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００５−２８１６３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
この従来のトイレットペーパホルダーによれば、一方の手によりつまみをつかんでスプリングの附勢に抗して刃を本体の先端より突出させ、他方の手でロール紙をつかんで切断しており、その結果、両手が必要となり、又、片方の手の甲で本体の上面を押さえながら該片方の手でロール紙を持って該本体の先端で切断しようと引っ張ると、部分的には切断されても残る部分は切断されずに略帯状に引っ張りだされてしまい紙を無駄に使用する結果となる問題点があった。
【０００５】
本発明はこのような問題点を解消し、片手で容易にロール紙の切断が可能となるカバーとトイレットペーパホルダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明はこの目的を達成すべく、第１発明はトイレットペーパホルダーのカバーに関し、方形板状のカバー本体の前縁において、その両側方部に切欠き部を形成すると共にこれら切欠き部の外方の側方端部に突片を形成し、これら両切欠き部間の前記前縁を切断部に形成し、又第２発明はトイレットペーパホルダーに関し、ロール紙を回転自在に保持するホルダー本体と、該ホルダー本体の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙の上方を覆うカバーとからなるトイレットペーパホルダーにおいて、前記ホルダー本体は、取付け板と、該取付け板の側縁より前方に突設した側板と、該側板より前記取付け板に平行に突設し前記ロール紙の中心孔に嵌挿して該ロール紙を支持する支持棒とからなり、前記カバーは、方形板状のカバー本体の前縁において、その両側方部に切欠き部を形成すると共にこれら切欠き部の外方の側方端部に突片を形成し、これら両切欠き部間の前記前縁を切断部に形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、手が不自由な人であっても、片手でロール紙の切断が容易にでき、又構造が簡単である効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】本発明の実施例１のトイレットペーパホルダーの斜視図である。
【図２】該トイレットペーパホルダーの平面図である。
【図３】該トイレットペーパホルダーの右側面図である。
【図４】該トイレットペーパホルダーのカバーの正面図である。
【図５】該カバーの背面図である。
【図６】該カバーの平面図である。
【図７】該カバーの底面図である。
【図８】該カバーの右側面図である。
【図９】トイレットペーパの切り取り状態を示す該トイレットペーパホルダーの正面図である。
【図１０】本発明の実施例２のトイレットペーパホルダーの斜視図である。
【図１１】該トイレットペーパホルダーのカバーの正面図である。
【図１２】該カバーの背面図である。
【図１３】該カバーの平面図である。
【図１４】該カバーの底面図である。
【図１５】該カバーの右側面図である。
【図１６】該カバーの左側面図である。
【図１７】該カバーの上げた状態の前記トイレットペーパホルダーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
本発明を実施するための形態の実施例を以下に示す。
【実施例１】
【００１０】
本発明の実施例１を図１乃至図９により説明する。
【００１１】
図１は本実施例１のトイレットペーパホルダーの斜視図、図２は該トイレットペーパホルダーの平面図、図３は該トイレットペーパホルダーの右側面図、図４はトイレットペーパホルダーのカバーの正面図、図５は該カバーの背面図、図６は該カバーの平面図、図７は該カバーの底面図、図８は該カバーの右側面図、図９はトイレットペーパの切り取り状態を示す該トイレットペーパホルダーの正面図である。
【００１２】
１はトイレットペーパホルダーを示し、該トイレットペーパホルダー１は、ロール紙Ａを回転自在に保持するホルダー本体２と、該ホルダー本体２の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙Ａの上方を覆うカバー３とからなり、該ホルダー本体２は、後面の取付け板４と、該取付け板４の一方の側縁より前方に突出した側板５と、該取付け板４の上縁に突設した幅の狭い帯状の天板６と、前記側板５に突設し前記取付け板４に平行に延びる支持棒７とからなる。
【００１３】
前記カバー３は、長方形板状のカバー本体３ａでその前方部において斜め下方に湾曲しており、又、前縁において、両側方部に方形の切欠き部３ｂ、３ｃが形成されていると共に、これら切欠き部３ｂ、３ｃの外方の側端部に突片３ｄ、３ｅがそれぞれ形成されている。そして前記切欠き部３ｂ、３ｃの内方の側縁間の前記前縁を切断縁３ｆに形成した。
【００１４】
又、前記カバー本体３ａの下面において、前記切欠き部３ｂ、３ｃの外方の内側縁の延長線上に、前記ロール紙Ａが前記支持棒７に挿通支持されながら側方へ移動するのを規制する突条体３ｇ、３ｈが突設されている。そして前記カバー３の後端部をホルダー本体２に前記天板６の前縁の前方で回転自在に枢支した。
【００１５】
次に本実施例のトイレットペーパホルダー１の使用方法及びその効果について説明する。
【００１６】
トイレの使用に先だってカバー３の先端部を図３のＢで示す如く上方に持ち上げてロール紙Ａを支持棒７に挿通支持してから前記カバー３の先端部を図３のＣで示す如く下げる。
【００１７】
このとき、ロール紙Ａを左右の突条体３ｇ、３ｈの間に挟まれるように位置する。従って該ロール紙Ａは所定の位置を保つことができる。
【００１８】
その後ペーパを引き出して所要の長さだけ引き出されたペーパを切り取るときは、引き出されたペーパを図９の矢印Ｄの如く左斜上方の方向に片手で引張ると、ロール紙Ａは左側へ移動しようとするが該ロール紙Ａの左側端面が左側の突条体３ｇに当接して左側への移動が規制され、この状態で、引き出されたペーパＡ０はカバー３の切断縁３ｆに当接すると共に右側の切欠き部３ｃの内側縁に当接し、更にペーパＡ０を引けば前記切断縁３ｆの右端の角部において該ペーパＡ０にＬ字状の切断が生じ、その後該切断縁３ｆのシャー作用によって切断され、最後に、前記ペーパＡ０の左側部が左側の切欠き部３ｂの内底縁で切断されてペーパＡ０は切り残しがなく全幅にわたって切り離される。
【００１９】
上記の場合は、ペーパＡ０を片手で左方に引張った例を示したが、ペーパＡ０を片手で右方に引張っても同様に全幅にわたって切り離しができる。
【実施例２】
【００２０】
本発明の実施例２を図１０乃至図１７により説明する。
【００２１】
図１０は本実施例２のトイレットペーパホルダーの斜視図、図１１は該トイレットペーパホルダーのカバーの正面図、図１２は該カバーの背面図、図１３は該カバーの平面図、図１４は該カバーの底面図、図１５は該カバーの右側面図、図１６は該カバーの左側面図、図１７は該カバーの上げた状態の前記トイレットペーパホルダーの斜視図である。
【００２２】
本実施例２において、カバー３０は、長方形の板状体３０ａでその前方部において斜め下方に湾曲しており、又、前縁において、方形の切欠き３０ｂが形成されていると共に他側方部で方形の突片３０ｃが形成されている。そして、該カバー３０の後端部を前記天板６の前縁で回転自在に枢支し、又該カバー３０の下面に、所定の重さの板状の錘３０ｄを固定している。
【００２３】
前記支持棒７の根部にロール紙のストッパー８が突設されており、該ストッパー８は割りピンからなり、支持棒７の根部に設けた貫通孔７ａに挿通した割りピンの先端部を開いてロール紙Ａの位置決めストッパー８となるようにした。
【００２４】
本実施例では、前記側板５を前記取付け板４の向かって右側に設けると共に前記支持棒７を前記側板５の左方へ向かって突設しており、又、前記カバー３０の向かって右側に前記突片３０ｃを突出させると共に該カバー３０の向かって左側に前記切欠き３０ｂを形成し、これら突片３０ｃと切欠き３０ｂとの間を切断縁３０ｅとし、該切断縁３０ｅと前記切欠き３ｂの幅の合計の長さが丁度ロール紙Ａの幅と等しくなるようにした。
【００２５】
又、前記支持棒７に設けた前記貫通孔７ａの位置を該支持棒７の根部から前記突片３０ｃの幅分だけ左方へ寄った位置に設定して、該支持棒７上のロール紙Ａのストップ位置が、前記カバー３０の突片３０ｃの左側の側縁部と一致するように形成すると共に、前記カバー３０の左側の側端縁３０ｇが前記ロール紙Ａの左端面と一致するように形成した。
【００２６】
又、前記天板６と前記カバー３０の後端部３０ｆとの間に少許の間隔６ａを設けて、カバー３０を上方に回転させた場合に、該カバー３０の旋回角度が真上を少許過ぎた位置で図１７に示す如く該カバー３０の背部と前記天板６の前縁部とが当接して、それ以上のカバー３０の旋回が制限されるように形成した。
【００２７】
次に本実施例のトイレットペーパホルダー１の使用方法及びその効果について説明する。
【００２８】
トイレに設置されているトイレットペーパホルダー１からロール紙Ａの前端部を引っ張ってペーパを引き出すときは、多くが右手で引き出すので、ロール紙Ａは少許右側へ押されることになるが、支持棒７にあるストッパー８によってロール紙Ａの右方への移動が制限されるので、ロール紙Ａは所定の位置を保つことができる。
【００２９】
又、引き出されるペーパはカバー３０に設けた突片３０ｃの側縁部に沿って送り出されるので、引き出されるペーパが捩れることがない。
【００３０】
所要の長さだけ引き出されたペーパを切り取るときは、そのままペーパを上へ持ち上げて引けば、該ペーパはカバー３０の切断縁３０ｅに当接すると共に該ペーパの側縁が突片３０ｃの内側縁にも当接し、更にペーパを引けば該切断縁３０ｅの左端の角部において該ペーパにＬ字状の亀裂を生じ、錘３０ｄを有するカバー３０の押さえつけ作用と前記切断縁３０ｅのシャー作用によって、該ペーパは切断縁３０ｅに沿って突片３０ｃに至るまで容易に切断される。
【００３１】
そして、該切断縁３０ｅに当接しないペーパの左側部分は、前記切断縁３０ｅの対応する部分の切断後に切欠き３０ｂの個所の切断縁のシャー作用によって切断される。従ってペーパは切り残しがなく全幅にわたって切断される。
【００３２】
このように本発明のトイレットペーパホルダー１は、片手だけで容易にペーパを切り取ることができて、紙を無駄に使用することがなくなる効果を有している。
【００３３】
又、図１７に示すようにカバー３０を旋回させて該カバー３０の背部を天板６の前縁部に当接させて係止すれば、該カバー３０が前方へ落ちてくる心配がないので、ロール紙Ａの交換を安全に行なうことができる効果も有している。
【００３４】
尚、本実施例ではロール紙Ａのストッパー８に割りピンを用いるとしたが、これは支持棒７の外周部に嵌装可能なリング状のスペーサを用いるようにしてもよい。
【００３５】
又、本実施例では右利きの人に便利な構造としたが、これは左利きの人向けとして、側板５を取付け板４の向かって左側に設けると共に支持棒７を該側板５の右方へ向かって突設し、又、カバー３０も向かって左側に突片３０ｃを突出させると共に該カバー３０の右側に切欠き３０ｂを形成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【００３６】
本発明のトイレットペーパホルダー及びカバーは、一般の家庭用トイレ及び公衆トイレ等にて利用される。
【符号の説明】
【００３７】
１ トイレットパーぺホルダー
２ ホルダー本体
３ カバー
３ａ カバー本体
３ｂ 切欠き
３ｃ 切欠き
３ｄ 突片
３ｅ 突片
３ｆ 切断部
３ｇ 突条体
３ｈ 突条体
４ 取付板
５ 側板
７ 支持棒
８ ストッパー
３０ カバー
３０ａ カバー体
３０ｂ 切欠き
３０ｃ 突片
３０ｅ 切断部
Ａ ロール紙
【技術分野】
【０００１】
本発明は、トイレットペーパホルダー及びカバーに関し、特にトイレットペーパの切断を片手で容易に行えるトイレットペーパホルダー及びカバーに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来のトイレットペーパホルダーとして、ロール紙を回転自在に保持するホルダー本体と、該ホルダー本体の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙の上方を覆うカバーとからなるトイレットペーパホルダーにおいて、前記カバーの下面側に出入自在にペーパカッターを設け、該ペーパカッターは、先端に刃を形成した板状本体と、該本体の後端に設けられて該本体を後退方向に附勢するスプリングと、該本体の上面に設けられて前記カバーに形成した長孔にスライド自在に挿入したつまみとを備えたものが知られている（特許文献１参照。）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００５−２８１６３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
この従来のトイレットペーパホルダーによれば、一方の手によりつまみをつかんでスプリングの附勢に抗して刃を本体の先端より突出させ、他方の手でロール紙をつかんで切断しており、その結果、両手が必要となり、又、片方の手の甲で本体の上面を押さえながら該片方の手でロール紙を持って該本体の先端で切断しようと引っ張ると、部分的には切断されても残る部分は切断されずに略帯状に引っ張りだされてしまい紙を無駄に使用する結果となる問題点があった。
【０００５】
本発明はこのような問題点を解消し、片手で容易にロール紙の切断が可能となるカバーとトイレットペーパホルダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明はこの目的を達成すべく、第１発明はトイレットペーパホルダーのカバーに関し、方形板状のカバー本体の前縁において、その両側方部に切欠き部を形成すると共にこれら切欠き部の外方の側方端部に突片を形成し、これら両切欠き部間の前記前縁を切断部に形成し、又第２発明はトイレットペーパホルダーに関し、ロール紙を回転自在に保持するホルダー本体と、該ホルダー本体の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙の上方を覆うカバーとからなるトイレットペーパホルダーにおいて、前記ホルダー本体は、取付け板と、該取付け板の側縁より前方に突設した側板と、該側板より前記取付け板に平行に突設し前記ロール紙の中心孔に嵌挿して該ロール紙を支持する支持棒とからなり、前記カバーは、方形板状のカバー本体の前縁において、その両側方部に切欠き部を形成すると共にこれら切欠き部の外方の側方端部に突片を形成し、これら両切欠き部間の前記前縁を切断部に形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、手が不自由な人であっても、片手でロール紙の切断が容易にでき、又構造が簡単である効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】本発明の実施例１のトイレットペーパホルダーの斜視図である。
【図２】該トイレットペーパホルダーの平面図である。
【図３】該トイレットペーパホルダーの右側面図である。
【図４】該トイレットペーパホルダーのカバーの正面図である。
【図５】該カバーの背面図である。
【図６】該カバーの平面図である。
【図７】該カバーの底面図である。
【図８】該カバーの右側面図である。
【図９】トイレットペーパの切り取り状態を示す該トイレットペーパホルダーの正面図である。
【図１０】本発明の実施例２のトイレットペーパホルダーの斜視図である。
【図１１】該トイレットペーパホルダーのカバーの正面図である。
【図１２】該カバーの背面図である。
【図１３】該カバーの平面図である。
【図１４】該カバーの底面図である。
【図１５】該カバーの右側面図である。
【図１６】該カバーの左側面図である。
【図１７】該カバーの上げた状態の前記トイレットペーパホルダーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
本発明を実施するための形態の実施例を以下に示す。
【実施例１】
【００１０】
本発明の実施例１を図１乃至図９により説明する。
【００１１】
図１は本実施例１のトイレットペーパホルダーの斜視図、図２は該トイレットペーパホルダーの平面図、図３は該トイレットペーパホルダーの右側面図、図４はトイレットペーパホルダーのカバーの正面図、図５は該カバーの背面図、図６は該カバーの平面図、図７は該カバーの底面図、図８は該カバーの右側面図、図９はトイレットペーパの切り取り状態を示す該トイレットペーパホルダーの正面図である。
【００１２】
１はトイレットペーパホルダーを示し、該トイレットペーパホルダー１は、ロール紙Ａを回転自在に保持するホルダー本体２と、該ホルダー本体２の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙Ａの上方を覆うカバー３とからなり、該ホルダー本体２は、後面の取付け板４と、該取付け板４の一方の側縁より前方に突出した側板５と、該取付け板４の上縁に突設した幅の狭い帯状の天板６と、前記側板５に突設し前記取付け板４に平行に延びる支持棒７とからなる。
【００１３】
前記カバー３は、長方形板状のカバー本体３ａでその前方部において斜め下方に湾曲しており、又、前縁において、両側方部に方形の切欠き部３ｂ、３ｃが形成されていると共に、これら切欠き部３ｂ、３ｃの外方の側端部に突片３ｄ、３ｅがそれぞれ形成されている。そして前記切欠き部３ｂ、３ｃの内方の側縁間の前記前縁を切断縁３ｆに形成した。
【００１４】
又、前記カバー本体３ａの下面において、前記切欠き部３ｂ、３ｃの外方の内側縁の延長線上に、前記ロール紙Ａが前記支持棒７に挿通支持されながら側方へ移動するのを規制する突条体３ｇ、３ｈが突設されている。そして前記カバー３の後端部をホルダー本体２に前記天板６の前縁の前方で回転自在に枢支した。
【００１５】
次に本実施例のトイレットペーパホルダー１の使用方法及びその効果について説明する。
【００１６】
トイレの使用に先だってカバー３の先端部を図３のＢで示す如く上方に持ち上げてロール紙Ａを支持棒７に挿通支持してから前記カバー３の先端部を図３のＣで示す如く下げる。
【００１７】
このとき、ロール紙Ａを左右の突条体３ｇ、３ｈの間に挟まれるように位置する。従って該ロール紙Ａは所定の位置を保つことができる。
【００１８】
その後ペーパを引き出して所要の長さだけ引き出されたペーパを切り取るときは、引き出されたペーパを図９の矢印Ｄの如く左斜上方の方向に片手で引張ると、ロール紙Ａは左側へ移動しようとするが該ロール紙Ａの左側端面が左側の突条体３ｇに当接して左側への移動が規制され、この状態で、引き出されたペーパＡ０はカバー３の切断縁３ｆに当接すると共に右側の切欠き部３ｃの内側縁に当接し、更にペーパＡ０を引けば前記切断縁３ｆの右端の角部において該ペーパＡ０にＬ字状の切断が生じ、その後該切断縁３ｆのシャー作用によって切断され、最後に、前記ペーパＡ０の左側部が左側の切欠き部３ｂの内底縁で切断されてペーパＡ０は切り残しがなく全幅にわたって切り離される。
【００１９】
上記の場合は、ペーパＡ０を片手で左方に引張った例を示したが、ペーパＡ０を片手で右方に引張っても同様に全幅にわたって切り離しができる。
【実施例２】
【００２０】
本発明の実施例２を図１０乃至図１７により説明する。
【００２１】
図１０は本実施例２のトイレットペーパホルダーの斜視図、図１１は該トイレットペーパホルダーのカバーの正面図、図１２は該カバーの背面図、図１３は該カバーの平面図、図１４は該カバーの底面図、図１５は該カバーの右側面図、図１６は該カバーの左側面図、図１７は該カバーの上げた状態の前記トイレットペーパホルダーの斜視図である。
【００２２】
本実施例２において、カバー３０は、長方形の板状体３０ａでその前方部において斜め下方に湾曲しており、又、前縁において、方形の切欠き３０ｂが形成されていると共に他側方部で方形の突片３０ｃが形成されている。そして、該カバー３０の後端部を前記天板６の前縁で回転自在に枢支し、又該カバー３０の下面に、所定の重さの板状の錘３０ｄを固定している。
【００２３】
前記支持棒７の根部にロール紙のストッパー８が突設されており、該ストッパー８は割りピンからなり、支持棒７の根部に設けた貫通孔７ａに挿通した割りピンの先端部を開いてロール紙Ａの位置決めストッパー８となるようにした。
【００２４】
本実施例では、前記側板５を前記取付け板４の向かって右側に設けると共に前記支持棒７を前記側板５の左方へ向かって突設しており、又、前記カバー３０の向かって右側に前記突片３０ｃを突出させると共に該カバー３０の向かって左側に前記切欠き３０ｂを形成し、これら突片３０ｃと切欠き３０ｂとの間を切断縁３０ｅとし、該切断縁３０ｅと前記切欠き３ｂの幅の合計の長さが丁度ロール紙Ａの幅と等しくなるようにした。
【００２５】
又、前記支持棒７に設けた前記貫通孔７ａの位置を該支持棒７の根部から前記突片３０ｃの幅分だけ左方へ寄った位置に設定して、該支持棒７上のロール紙Ａのストップ位置が、前記カバー３０の突片３０ｃの左側の側縁部と一致するように形成すると共に、前記カバー３０の左側の側端縁３０ｇが前記ロール紙Ａの左端面と一致するように形成した。
【００２６】
又、前記天板６と前記カバー３０の後端部３０ｆとの間に少許の間隔６ａを設けて、カバー３０を上方に回転させた場合に、該カバー３０の旋回角度が真上を少許過ぎた位置で図１７に示す如く該カバー３０の背部と前記天板６の前縁部とが当接して、それ以上のカバー３０の旋回が制限されるように形成した。
【００２７】
次に本実施例のトイレットペーパホルダー１の使用方法及びその効果について説明する。
【００２８】
トイレに設置されているトイレットペーパホルダー１からロール紙Ａの前端部を引っ張ってペーパを引き出すときは、多くが右手で引き出すので、ロール紙Ａは少許右側へ押されることになるが、支持棒７にあるストッパー８によってロール紙Ａの右方への移動が制限されるので、ロール紙Ａは所定の位置を保つことができる。
【００２９】
又、引き出されるペーパはカバー３０に設けた突片３０ｃの側縁部に沿って送り出されるので、引き出されるペーパが捩れることがない。
【００３０】
所要の長さだけ引き出されたペーパを切り取るときは、そのままペーパを上へ持ち上げて引けば、該ペーパはカバー３０の切断縁３０ｅに当接すると共に該ペーパの側縁が突片３０ｃの内側縁にも当接し、更にペーパを引けば該切断縁３０ｅの左端の角部において該ペーパにＬ字状の亀裂を生じ、錘３０ｄを有するカバー３０の押さえつけ作用と前記切断縁３０ｅのシャー作用によって、該ペーパは切断縁３０ｅに沿って突片３０ｃに至るまで容易に切断される。
【００３１】
そして、該切断縁３０ｅに当接しないペーパの左側部分は、前記切断縁３０ｅの対応する部分の切断後に切欠き３０ｂの個所の切断縁のシャー作用によって切断される。従ってペーパは切り残しがなく全幅にわたって切断される。
【００３２】
このように本発明のトイレットペーパホルダー１は、片手だけで容易にペーパを切り取ることができて、紙を無駄に使用することがなくなる効果を有している。
【００３３】
又、図１７に示すようにカバー３０を旋回させて該カバー３０の背部を天板６の前縁部に当接させて係止すれば、該カバー３０が前方へ落ちてくる心配がないので、ロール紙Ａの交換を安全に行なうことができる効果も有している。
【００３４】
尚、本実施例ではロール紙Ａのストッパー８に割りピンを用いるとしたが、これは支持棒７の外周部に嵌装可能なリング状のスペーサを用いるようにしてもよい。
【００３５】
又、本実施例では右利きの人に便利な構造としたが、これは左利きの人向けとして、側板５を取付け板４の向かって左側に設けると共に支持棒７を該側板５の右方へ向かって突設し、又、カバー３０も向かって左側に突片３０ｃを突出させると共に該カバー３０の右側に切欠き３０ｂを形成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【００３６】
本発明のトイレットペーパホルダー及びカバーは、一般の家庭用トイレ及び公衆トイレ等にて利用される。
【符号の説明】
【００３７】
１ トイレットパーぺホルダー
２ ホルダー本体
３ カバー
３ａ カバー本体
３ｂ 切欠き
３ｃ 切欠き
３ｄ 突片
３ｅ 突片
３ｆ 切断部
３ｇ 突条体
３ｈ 突条体
４ 取付板
５ 側板
７ 支持棒
８ ストッパー
３０ カバー
３０ａ カバー体
３０ｂ 切欠き
３０ｃ 突片
３０ｅ 切断部
Ａ ロール紙
【特許請求の範囲】
【請求項１】
方形板状のカバー本体の前縁において、その両側方部に切欠き部を形成すると共にこれら切欠き部の外方の側方端部に突片を形成し、これら両切欠き部間の前記前縁を切断部に形成したトイレットペーパホルダーのカバー。
【請求項２】
前記カバー本体の下面において、前記各切欠き部の両内側縁のうちの外方の内側縁の延長線上の個所に、ロール紙の側方移動規制用の突条体を突設した請求項１に記載のトイレットペーパホルダーのカバー。
【請求項３】
方形板状のカバー本体の前縁の一側方部に方形の切欠きを形成すると共に、該前縁の他側方部に方形の突片を形成したトイレットペーパホルダーのカバー。
【請求項４】
ロール紙を回転自在に保持するホルダー本体と、該ホルダー本体の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙の上方を覆うカバーとからなるトイレットペーパホルダーにおいて、前記ホルダー本体は、取付け板と、該取付け板の側縁より前方に突設した側板と、該側板より前記取付け板に平行に突設し前記ロール紙の中心孔に嵌挿して該ロール紙を支持する支持棒とからなり、前記カバーは、方形板状のカバー本体の前縁において、その両側方部に切欠き部を形成すると共にこれら切欠き部の外方の側方端部に突片を形成し、これら両切欠き部間の前記前縁を切断部に形成したトイレットペーパホルダー。
【請求項５】
前記カバー本体の下面において、前記各切欠き部の両側縁のうちの外方の内側縁の延長線上の個所に、前記支持棒に嵌挿支持したロール紙の側端面に当接可能で該ロール紙の側方への移動を規制する突条体を突設した請求項４に記載のトイレットペーパホルダー。
【請求項６】
ロール紙を回転自在に保持するホルダー本体と、該ホルダー本体の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙の上方を覆うカバーとからなるトイレットペーパホルダーにおいて、前記ホルダー本体は、取付け板と、該取付け板の側縁より前方に突設した側板と、該側板より前記取付け板に平行に突設し前記ロール紙の中心孔に嵌挿して該ロール紙を支持する支持棒とからなり、該支持棒の根部に、前記ロール紙の嵌挿を規制するストッパーを設け、前記ロール紙を、その他側の端面が前記ストッパーに当接するように前記支持棒に嵌挿し、方形板状のカバー本体の前縁の一側方部に方形の切欠きを形成すると共に該前縁の他側方部に方形の突片を形成したカバーを、その一側端縁が前記ロール紙の一端面の面で一致すると共に前記突片の内側縁が該ロール紙の他端面の面で一致するように前記ホルダー本体に枢支したトイレットペーパホルダー。
【請求項１】
方形板状のカバー本体の前縁において、その両側方部に切欠き部を形成すると共にこれら切欠き部の外方の側方端部に突片を形成し、これら両切欠き部間の前記前縁を切断部に形成したトイレットペーパホルダーのカバー。
【請求項２】
前記カバー本体の下面において、前記各切欠き部の両内側縁のうちの外方の内側縁の延長線上の個所に、ロール紙の側方移動規制用の突条体を突設した請求項１に記載のトイレットペーパホルダーのカバー。
【請求項３】
方形板状のカバー本体の前縁の一側方部に方形の切欠きを形成すると共に、該前縁の他側方部に方形の突片を形成したトイレットペーパホルダーのカバー。
【請求項４】
ロール紙を回転自在に保持するホルダー本体と、該ホルダー本体の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙の上方を覆うカバーとからなるトイレットペーパホルダーにおいて、前記ホルダー本体は、取付け板と、該取付け板の側縁より前方に突設した側板と、該側板より前記取付け板に平行に突設し前記ロール紙の中心孔に嵌挿して該ロール紙を支持する支持棒とからなり、前記カバーは、方形板状のカバー本体の前縁において、その両側方部に切欠き部を形成すると共にこれら切欠き部の外方の側方端部に突片を形成し、これら両切欠き部間の前記前縁を切断部に形成したトイレットペーパホルダー。
【請求項５】
前記カバー本体の下面において、前記各切欠き部の両側縁のうちの外方の内側縁の延長線上の個所に、前記支持棒に嵌挿支持したロール紙の側端面に当接可能で該ロール紙の側方への移動を規制する突条体を突設した請求項４に記載のトイレットペーパホルダー。
【請求項６】
ロール紙を回転自在に保持するホルダー本体と、該ホルダー本体の上部に回転自在に設けられて前記ロール紙の上方を覆うカバーとからなるトイレットペーパホルダーにおいて、前記ホルダー本体は、取付け板と、該取付け板の側縁より前方に突設した側板と、該側板より前記取付け板に平行に突設し前記ロール紙の中心孔に嵌挿して該ロール紙を支持する支持棒とからなり、該支持棒の根部に、前記ロール紙の嵌挿を規制するストッパーを設け、前記ロール紙を、その他側の端面が前記ストッパーに当接するように前記支持棒に嵌挿し、方形板状のカバー本体の前縁の一側方部に方形の切欠きを形成すると共に該前縁の他側方部に方形の突片を形成したカバーを、その一側端縁が前記ロール紙の一端面の面で一致すると共に前記突片の内側縁が該ロール紙の他端面の面で一致するように前記ホルダー本体に枢支したトイレットペーパホルダー。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【公開番号】特開２０１２−３００４１（Ｐ２０１２−３００４１Ａ）
【公開日】平成２４年２月１６日（２０１２．２．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−３１７５１（Ｐ２０１１−３１７５１）
【出願日】平成２３年２月１７日（２０１１．２．１７）
【出願人】（３９１００５８１３）株式会社神田製作所 (8)
【公開日】平成２４年２月１６日（２０１２．２．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年２月１７日（２０１１．２．１７）
【出願人】（３９１００５８１３）株式会社神田製作所 (8)
[ Back to top ]