説明

トナー表面処理

本発明は、トナー粒子の表面処理および静電像の乾式現像に用いる現像剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法に関し、より詳しくは、トナー粒子の表面処理および静電荷像の乾式現像に用いるトナー現像剤に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真法において、静電荷像は誘電体表面、典型的には光導電性記録エレメントの表面上に形成される。この像の現像は、典型的に、それを、トナーとして知られている顔料樹脂粒子(pigmented resinous particles)とキャリアーとして知られる磁気吸着性粒子との混合物を含む二成分現像剤と接触することによって達成する。キャリアー粒子はサイトとして機能し、それに対して非磁性トナー粒子が衝突し、それによって、静電像の電荷と反対の摩擦電荷を獲得できる静電像と現像剤混合物との接触の間、トナー粒子は、それらが(摩擦電気力で)先に付着している獲得粒子(the earner particles)から、電荷像と関連する比較的強い静電力によって引き離される。このように、トナー粒子は静電像の上に沈着してそれを可視化する。
【0003】
上記のタイプの現像剤は、非磁性物質の筒状スリーブとその中に配置された磁性コアを含む、磁性ブラシとしても知られる磁気アプリケータを用いて、静電像に塗布することが一般に知られている。そのコアは、普通、そのコア表面まわりに配列された複数の平行磁気ストリップを含み、磁北および磁南向きの磁場の変化を示す。これらの場は放射状にスリーブを通して突出し、現像剤組成物をスリーブ外面に引き付けて、当該分野で普段「ブラシ」または「ナップ」と言われるものを形成する。筒状スリーブおよび磁性コアの双方とも互いに対して回転させて、現像剤を、供給槽から、現像される静電像に接触する位置まで進めることができる。現像後、トナーを使い果たしたキャリアー粒子(the toner depleted carrier particle)は、トナー補充のために槽に戻される。
【0004】
従来、柔らかい磁性物質で作製されたキャリアー粒子が採用されて、トナー粒子を運搬し静電像に送達されてきた。米国特許第4,546,060、4,473,029および5,376,492号は、キャリアー粒子として硬い磁性物質の使用および、そのような硬い磁性キャリアー粒子を用いる静電像の現像のための装置も教示する。これらの特許は、キャリアー粒子が硬い磁性物質を含むことを要し、この硬い磁性粒子は、磁気的に飽和した場合、少なくとも300エルステッドの保磁力および1000エルステッドの負荷磁場中少なくとも20EMU/gmの誘導磁気モーメントを示す。磁性物質をいうとき、用語「硬い」および「柔らかい」は、Addison-Wesley Publishing Companyから発行されたB. D. CullityによるIntroduction To Magnetic Materials, 1972の18ページに記載されるように通常許容される意味を有する。これらの硬い磁性キャリアー物質は、現像速度が著しく高くなると同時に像の現像が良好である点で、柔らかい磁性キャリアー物質の使用に対して大きな利点を示す。柔らかい磁性キャリアー粒子の使用での最大速度の4倍の速度が実証された。
【0005】
上記特許により教示された方法において、現像剤は、スリーブ内部の多極磁性コアの高速回転によって現像される静電像と同じ方向に動かされ、その現像剤はスリーブの外面に配置されている。スリーブ上での急速極転換は、その高保磁力のため、キャリアーから機械的に抵抗を受ける。キャリアー(とキャリアー粒子の表面上の配置されたトナー粒子と)のナップは、「ストリング」または「チェーン」とも呼ばれ、スリーブ上で急激に「フリップ」して、回転する磁性コアによって強いられた磁場反転と整列し、その結果、光導電体上の静電像に接するか近い現像ゾーンを通ってスリーブ上でトナーと移動する。現像剤と電荷像のこの相互作用は、簡便のため、ここでは、「接触する」または「接触している」という。そのような方法の関するさらなる議論のため、米国特許第4,531,832号も参照せよ。
【0006】
例えば、磁性コアが一分間あたり2000回転(rpm)の速度で回転しているとき、スリーブ表面上で一秒間あたり467回ほどの急速極転換は、それが現像ゾーンを通って動くにしたがい、現像剤の高エネルギーかつ強力な移動を作り出す。この強い作用はトナーをスリーブ表面に規則的に再循環させ、ついで、ナップの外部に戻して現像のためにトナーを供給する。このフリッピング動作は、このように、新たなトナー粒子の像への継続的供給を生じる。上記の特許に記載されるように、この方法は高密度、高品質像を比較的高い現像速度にて与える。
【0007】
米国特許第4,666,813および 5,024,915号は、表面処理剤としてのシリカの使用およびそのシリカは無水二酸化ケイ素(シリカ)またはケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウムおよびケイ酸亜鉛のごときケイ酸塩の微粒子を含むであろうことを教示する。
【0008】
米国特許第5763130号は、85重量%より少なくないSiO2を含有するものに寄りがちな可能な表面処理としてケイ酸亜鉛に言及する。
【0009】
米国特許出願第2003/0190543 A1は、加水分解フレーム法(溶融シリカ)によりシリカをZnでドーピングした後シリコーンコーティング(silicone coating)することを記載する。
【0010】
米国特許出願第2005/0058924A1は、水系で微細シリカ粒子を一以上のチタン、スズ、ジルコニウムおよびアルミニウムの水酸化物または酸化物でコーティングし、さらにその表面をアルコキシシランでコーティングして得られた疎水性微粒子を外部添加物として用いる、電気写真法用のトナーを記載する。
【0011】
EP 774696B1は、結晶性ケイ酸ストロンチウム表面処理剤の調製物を記載する。
【0012】
米国特許第5385798号は、ホウ酸またはリチウム、ナトリウムその他のアルカリン塩で処理したコロイド状シリカを記載する。
【0013】
米国特許第5,397,667号は、表面処理シリカを記載する。特に、この参照文献はR972上の酸基のリチウム、ナトリウムおよびカリウムの水酸化物での中和による金属化シリカ調製物を記載する。金属化表面を、ついで、長鎖アルコールで処理する。
【発明の概要】
【0014】
本発明は、トナー粒子の表面処理および静電像の乾式現像に用いるトナー現像剤に関する。
【0015】
本発明の一つの具体例はトナー粒子の処理方法を包含し、その方法はシリカと亜鉛との塩および溶媒の混合物を生成し、その混合物を乾燥し、乾燥混合物を粉砕し、200から900℃までの温度にてその混合物を加熱して表面処理剤を形成し、当該トナーを表面処理することを含む。
【0016】
本発明の別の具体例はトナー粒子を処理する方法を包含し、その方法はシリカと亜鉛との塩および溶媒の混合物を生成し、その混合物を乾燥し、乾燥混合物を粉砕し、400から650℃までの温度にてその混合物を加熱して表面処理剤を形成し、当該トナーを表面処理することを含む。
【0017】
本発明のさらなる具体例はトナー粒子を処理する方法を包含し、その方法はシリカと亜鉛との塩およびアルコールの混合物を生成し、その混合物を乾燥し、乾燥混合物を粉砕し、200から900℃までの温度にてその混合物を加熱して表面処理剤を形成し、当該トナーを表面処理することを含む。
【0018】
本発明の別の具体例はシリカおよびケイ酸亜鉛を含むトナー粒子の表面処理剤を包含し、処理はフーリエ変換赤外の主要ピークを940cm−1に、弱いピークを560cm−1に示し、X線に対して非晶質である。
【0019】
本発明は溶融シリカおよびケイ酸亜鉛を含むトナー粒子の表面処理剤も包含し処理ザイはフーリエ変換赤外の主要ピークを940cm−1に、弱いピークを560cm−1に示し、X線に対して非晶質である。
【0020】
本発明のさらなる具体例は、静電潜像の現像用の現像剤を包含し、現像剤はトナー粒子とシリカおよび非晶質ケイ酸亜鉛を含む表面処理剤とを含む。
【0021】
本発明は静電潜像の現像用の現像剤も包含し、現像剤はトナー粒子と溶融シリカおよび非晶質ケイ酸亜鉛を含む表面処理剤とを含む。
【0022】
本発明の別の具体例はトナー粒子とシリカおよび非晶質ケイ酸亜鉛を含む表面処理剤とを含むトナーを包含する。
【0023】
本発明の別の具体例はトナー粒子と溶融シリカおよび非晶質ケイ酸亜鉛を含む表面処理剤とを含むトナーを包含する。
【0024】
本発明のこれらおよびその他の局面、目的、特徴および利点は、以下の好ましい具体例の詳細な説明、図面および添付する特許請求の範囲のレビューからより明確に理解され
納得されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、トナーと従来技術のシリカで表面処理した現像剤との相対湿度の関係性を示す。
【図2】図2は、トナー従来技術のシリカで表面処理した現像剤との相対湿度の関係性を示す。
【図3】図3は、トナーとシリカおよび室温にて加工した酸化亜鉛で表面処理した現像剤との相対湿度の関係性を示す。
【図4】図4は、トナーとシリカおよび200℃にて加工した酸化亜鉛で表面処理した現像剤との相対湿度の関係を示す。
【図5】図5は、トナーとシリカおよび400℃にて加工した酸化亜鉛で表面処理した現像剤との相対湿度の関係を示す。
【図6】図6は、トナーとシリカおよび650℃にて加工した酸化亜鉛で表面処理した現像剤との相対湿度の関係を示す。
【図7】図7は、室温にて乾燥した20pph酸化亜鉛処理シリカのDRIFTスペクトルを示す。
【図8】図8は、200℃にて焼成した10pph酸化亜鉛処理シリカのDRIFTスペクトルを示す。
【図9】図9は、400℃にて焼成した10pph酸化亜鉛処理シリカのDRIFTスペクトルを示す。
【図10】図10は、650℃にて焼成した10pph酸化亜鉛処理シリカのDRIFTスペクトルを示す。
【図11】図11は、650℃にて焼成した10pph酸化亜鉛処理シリカのDRIFTスペクトルからAerosil 650℃スペクトルを除去したものを示す。
【図12】図12は、900℃にて焼成した10pph酸化亜鉛処理シリカのDRIFTスペクトル(青線)からAerosil 130スペクトルを除去したもので、結晶性Zn2SiO4のものとの比較を示す。
【0026】
本発明をより理解するために、他の利点および能力とともに、上記図面と関係する以下の詳細な説明を参照する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、現像システムに用いる現像剤ならびにその現像剤中のトナーに関する。
【0028】
より詳細には、本発明は、部分的に、トナーの表面処理剤に関する。溶融またはコロイド状シリカが、普通、トナー粒子の表面処理に用いられ、これらの粒子に増大したフローおよび/または摩擦電荷特性を付与する。ほとんどのシリカは、トナー表面処理剤としてのそれらの用途において、それらの摩擦電荷に対するRH依存性を示しがちである。高いRH条件にて、摩擦電荷はコートなしまたは表面コートされたシリカで処理したトナーで低めであり、乾燥または低いRH条件に対してはより高い電荷が観察される。RH依存性は現像剤の調製に影響し、そして、構築されたRH条件は早期電荷特性を決定する。例えば、高RHで構築された現像剤は低く帯電し、しばしば、調色機に導入されるとき、トナーを高く舞い上がらせてしまう。
【0029】
より重要なことは、電気写真コピー機すなわちプリンター内部の調色プロセスに対する高いRH摩擦電荷依存性の影響である。影響は、機械内部の空気循環を調整することによってある程度は最小限化できる。機械温度および相対湿度は、現像剤におけるいかなるRH敏感性の影響をも低減する好ましい設定値に調整できる。このハードウェアはプリンターのコストと複雑性を増長する。局所領域温度変動は、依然として、機械内部の相対または絶対湿度を調整できる。単に電気写真法由来の汚染物質を排出するか、または、温度/湿度範囲を維持することを目的として最小限度の空気調整された機械にとって、RH依存摩擦電荷の問題は深刻である。トナー摩擦電荷は、トナーを沈着させ、移動させるのに必須の場と相互作用するので、電気写真法はこの変動性を許容することを要求される。理想的には、光導電体応答と現像バイアスシステムの許容範囲は像要求および成分エージングのために調節することを専門とする。この許容範囲のかなりの部分がトナー摩擦電荷を補償するならば、プリンターの出力性能を犠牲にする。
【0030】
典型的な現像システムは、トナーおよび硬い磁性キャリアー粒子を含む乾式現像剤混合物の供給を含有する。非磁性筒状シェルは、動かないシェルまたは回転シェルであり得、供給ゾーンから現像ゾーンまで現像剤混合物を輸送するのに用いられる。磁性コアは、そのコア周囲に交互の磁極関係で配置された複数の磁極部分を含み、非磁性筒状シェル内の軸まわりに回転可能である。さらに、コアおよび、任意的にシェルを回転させる手段が存在して、現像剤のトナーが静電像に移される現像ゾーンに現像剤混合物を送達する。
【0031】
典型的な現像システムは、シリコーンゴムまたは低表面エネルギーのエラストマー、フルオロプラスチックまたは樹脂でコートされた定着ロール(a fuser roll)を含む。定着ロールは、好ましくは、支持または圧力ロール(a backup or pressure roll)と圧接配置にある。このアッセンブリーにおいて、定着ロールおよび圧力ロールの双方が、ニップを形成するのに十分な圧力で、互いに押し合っている。定着または固定が起こるのは、このニップの中である。現像システムに用いられるトナー粒子は、好ましくは、少なくとも一つの樹脂、離型剤、表面処理剤、任意で、着色剤、電荷制御剤、他の従来のトナー成分、またはそれらの組合せを含有する。
【0032】
現像システムの構成は、好ましくは、非磁性筒状シェル、磁性コアならびに、例えば、米国特許第4,473,029および4,546,060号に詳細に記載されているように、コアおよび、任意でシェルを回転させる手段を含む現像ステーションを用いるHeidelberg Digimaster 9110プリンターのごときデジタルプリンターである。これらの特許に記載された現像システムは、本発明の使用に適用できる。より詳細には、これらの特許に記載された現像システムは、好ましくは、硬い磁性獲得粒子を使用する。例えば、硬い磁性キャリアー粒子は、磁気飽和したとき、少なくとも300ガウスの保磁力および1,000ガウスの外部負荷場にあると少なくとも20EMU/gmの誘導磁気モーメントを示し得る。磁性キャリアー粒子は、バインダーなしキャリアーまたはコンポジットキャリアーであり得る。有用な硬い磁性物質は、フェライトおよびガンマ酸化第二鉄を含む。好ましくは、獲得粒子はフェライトからなり、それらは鉄を主要金属成分として含有する磁性酸化物の化合物である。例えば、酸化第二鉄、Fe2O3の化合物は、一般式MFeO2またはMFe2O4を有し、式中、Mは一価または二価の金属を表し、鉄は+3の酸化状態にあるもののごとき、塩基性金属酸化物で形成される。好ましいフェライトは、BaFe12O19, SrFe12O19のごときバリウムおよび/またはストロンチウムを含有するものおよび、米国特許第3,716,630号に開示されるように式MO.6 Fe2O3を有し、式中、Mはバリウム、ストロンチウムまたは鉛である磁性フェライトである。本発明に有用な磁性キャリアー粒子のサイズは大きく変動し、好ましくは100ミクロンより小さい平均粒子サイズ、より好ましくは5から45ミクロンまでの平均キャリアー粒子サイズを有する。
【0033】
適当な離型剤の例は1以上のワックスである。有用な離型剤はこの分野で周知である。有用な離型剤は、低分子量のポリプロピレン、天然ワックス、低分子量の合成ポリマーワックス、ステアリン酸およびその塩のような一般に許容される離型剤その他を含む。
【0034】
トナー粒子は1以上のトナー樹脂を含み、それらの樹脂は、任意で、少なくとも1つの着色剤およびいずれの他の成分と樹脂とを混ぜ合わせることによって1以上の着色剤によって着色できる。着色は任意であるが、通常、着色剤を含ませ、カラーインデックス、第IおよびII巻、第2版(Colour Index, Volumes I and II, Second Edition)で挙げられたいずれの物質でもあり得る。トナー樹脂は、天然樹脂および合成樹脂の双方ならびに、例えば、米国特許第4,076,857; 3,938,992; 3,941,898; 5,057,392; 5,089,547; 5,102,765; 5,112,715; 5, 147,747; 5,780, 195号に開示された加工天然樹脂を含む、広範な物質から選択できる。好ましい樹脂またはバインダー物質は、ポリエステルおよびスチレン−アクリル酸コポリマーを含む。トナー粒子の形状は、球状粒子のようないかなる形状、規則または不規則であり得、溶媒中のトナー樹脂の溶液をスプレー乾燥させることによって得られる。あるいは、球状粒子は、1979年9月5日に公開された欧州特許第3905号に記載されたもののようなポリマービーズ膨潤技術によって調製し得る。
【0035】
典型的に、トナー組成物中に存在するトナー樹脂の量は、そのトナー組成物の80重量%から95%までである。
【0036】
典型的な製造方法において、トナー用途にとって所望されるポリマー性バインダーが製造される。静電写真トナー用のポリマー性バインダーは通常選択されたモノマーの重合の後にさまざまな添加物と混合し、所望のサイズ範囲にまで粉砕することによって作成される。トナー製造の間、ポリマー性バインダーはメルト加工され、そこでは、ポリマーは中程度から高程度のせん断力およびそのポリマーのガラス転移点を超える温度にさらされる。そのポリマーメルトの温度は、ある部分、メルト加工の摩擦力に由来する。メルト加工はトナー添加物のポリマーの塊へのメルトブレンディングを含む。
【0037】
ポリマーは、Ameringらに対する米国特許第4,912,009号に開示された懸濁重合法のような限定された融合反応を用いて作製することができる。
【0038】
有用なバインダーポリマーは、スチレンのホモポリマーおよびコポリマーのようなビニル系ポリマーを含む。スチレンポリマーは、40から100重量パーセントまでのスチレンもしくはスチレン類似体、または0から40重量パーセントまでの1以上の低級アルキルアクリレートもしくはメタクリレートを含有するものを含む。他の例は、ジビニルベンゼンのようなジビニル化合物で共有的に軽く架橋された可融性スチレン−アクリレートコポリマーを含む。このタイプのバインダーは、例えば、米国再発行特許第31,072号に記載されている。好ましいバインダーは、スチレンならびにアルキルアクリレートおよび/またはメタクリレートを含み、そのバインダーのスチレン含有量は、好ましくは、少なくとも60重量%である。
【0039】
スチレンブチルアクリレートおよびスチレンブタジエンのようなスチレンが豊富なコポリマーも、ポリマーのブレンドと同様、バインダーとして有用である。そのようなブレンドにおいて、スチレンアクリレートのスチレンブタジエンの比率は10:1から1:10である。5:1から1:5および7:3の比率が特に有用である。スチレンブチルアクリレートおよび/またはブチルメタクリレート(30から80%スチレン)ならびにスチレンブタジエン(30から80%スチレン)のポリマーも有用なバインダーである。
【0040】
スチレンポリマーは、スチレン、アルファ−メチルスチレン、パラ−クロロスチレン、およびビニルトルエン;ならびに、アルキルアクリレートもしくはメタクリレートまたは、アクリル酸、メチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクチルアクリレート、フェニルアクリレート、メチルアクリル酸、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレートおよびオクチルメタクリレートから選択される二重結合を有するモノカルボン酸を含み、有用なバインダーでもある。芳香族ジカルボン酸と一以上の脂肪族ジオールとのポリエステルおよびコポリエステルのような縮合ポリマー、例えば、イソフタル酸またはテレフタル酸と、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールおよびビスフェノールのようなジオールとのポリエステルも有用である。
【0041】
有用なバインダーは、ビニル芳香族モノマー;コンジュゲーティドジエンモノマーまたはアルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレートのようなアクリレートモノマーのいずれかから選択される第2のモノマーからも生成できる。
【0042】
用語「電荷制御」は、トナー添加物が得られたトナーの摩擦電荷特性を修飾する性質をいう。正および負電荷トナー用の非常に広範な任意の電荷制御剤が入手可能であり、本発明のトナーに使用できる。適当な電荷制御剤は、例えば、米国特許第3,893,935; 4,079,014; 4,323,634; 4,394,430号;ならびに英国特許第1,501 ,065および1,420,839号に開示されている。有用なさらなる電荷制御剤は、米国特許第4,624,907; 4,814,250; 4,840,864; 4,834,920; 4,683,188;および4,780,553号に記載されている。電荷制御剤の混合物も使用できる。電荷制御剤の特別な例は、サリチル酸クロムオルガノ錯体塩およびアゾ−鉄錯体塩、アゾ−鉄錯体塩、特に、鉄酸(1-), ビス[4-[(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)アゾ]-3-ヒドロキシ-N-フェニル-2-ナフタレンカルボキサミダト(2-)], アンモニウム, ナトリウム, および水素 (Hodogaya Chemical Company Ltd.から入手可能なオルガノ鉄)を含む。
【0043】
トナー用の任意添加物は着色剤である。いくつかの場合、磁性成分が、存在するならば、別の着色剤の必要を打ち消す着色剤として働く。適当な染料および顔料が、例えば、米国再発行特許第31,072号ならびに米国特許第4,160,644; 4,416,965; 4,414,152; および2,229,513号に開示されている。白黒静電写真コピー機およびプリンターに用いるトナー用の一つの特に有用な着色剤はカーボンブラックである。着色剤は、通常、総トナー粉重量基準で、1から30重量%までの範囲で、好ましくは2〜15重量%の範囲で用いられる。トナー組成物は従来のトナーに用いられるタイプの他の添加物も含有でき、磁性顔料、着色剤、レベリング剤、表面安定化剤などを含む。
【0044】
トナー粒子ならびに硬い磁性キャリアー粒子の残りの成分は従来の成分であり得る。例えば、様々な樹脂物質を、硬い磁性キャリアー粒子上のコーティングとして、任意に用いることができ、例えば、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(ビニルフッ素)およびポリビニリデンフッ素−co−テトラフルオロエチレン)のようなフッ化炭素ポリマーである。キャリアー粒子に適当な樹脂物質の例は、限定されないが、シリコーン樹脂、フルオロポリマー、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、それらのコポリマー、およびそれらの混合物、他の市場で入手可能な被覆獲得物 (coated earners)などを含む。
【0045】
本発明は、以下の実施例でさらに明確にされるが、それらは純粋に本発明の代表例であることが意図されている。
【実施例】
【0046】
調製
例示の調製のほとんどが、Aerosil 130 (Degussa) 表面積130m/gの未処理親水性溶融シリカで行った。シリカに対して1から50pphの範囲の量にて、塩を脱イオン(DI)水またはメタノール(ACS試薬)に溶かした。通常、10gのシリカを100mlの溶液と大きな蒸発皿の中で合わせて磁気撹拌および/またはスパチュラ混合する。これらの比率の混合物は普通濃厚なスラリーまたはペーストである。精製は、Silverstoneミキサーでの混合物の均質化を含み、それは、スラリーをかなり希釈し、シリカマトリックスでカチオンの分散を向上した。
【0047】
風乾後、シリカマトリックスを、20,000rpmにてWaringブレンダーか、またはTrostジェットミルで粉砕した。得られた処理シリカは、Waringブレンダー中の粉砕トナーに直接投入して、室温での組成物を評価するか、200〜900℃の温度にて1〜3時間、オーブン、ボックス炉または管炉中でか焼できる。得られた処理シリカは、Waringブレンダー、Trostまたはボールミルのいずれかで再び粉砕して大きな固まりを除去した。ついで、この微粉末を用いて、Waringブレンダー中で20,000rpmにて1〜2分間、0.5〜5重量%の量にて10〜25gの粉砕トナーを表面処理した。
これらの実施例において、マゼンタポリエステル8μ粉砕トナーを用いる。
【0048】
試験
4グラムの現像サンプルを、硬いフェライトキャリアーとの16重量%トナー濃度にて調製した。キャリアーおよびトナーを各特定の環境にて一晩インキュベートした。
キャリアーは、Powdertech Japan (PTK)からの非コートSrFe12O19コアの重量に対して1.25pphの総添加レベルにてKynar 301 (Elf AtoChem North America)とポリ(メチルメタクリレート) MP 1201 (Soken)との60/40重量パーセント混合物を合わせることによって調製した。フェライトおよびポリマーの混合物を15分間ロールミルにかけ、ふるいにかけ、さらに15分間ロールミルにかけた。混合物を175から260℃の間で1〜3時間硬化させる。硬化後、キャリアーを230メッシュスクリーンでふるう。
【0049】
各サンプルは、多極磁性コアを含有するシェル上においた4ドラム容器中で、2000rpmにて10分間回転させた。
【0050】
トナーはミニブラシの同心円シェル上の現像剤から取り除き、そのミニブラシは内部で回転する多極コアおよび同心円シェルに対して接地にある外部シェルからなる。トナーを5000Vの磁場の影響下で取りのぞいた。
【0051】
トナー除去の残りのキャリアーは、新たなトナーで6%TCに再生された。再生現像剤の半分を分離し、現像剤の粉塵特性(the dusting performance)の指標であるスルーオフ測定に用いた。現像剤は、リストシェーカー、物質を振る動作をまねた機械装置上で2分間4ドラム容器の中で動かした。さらに4重量%トナーを運動する現像剤に添加し、30秒間振り、ついで、上記のようにミニブラシに投入した。同心円シェルにはバイアスをかけず、2000rpmにて1分間動かした後、外部シェルに沈着したトナーの重さを図る。これは現像剤およびトナーの粉塵特性の指標である。高いスルーオフ値はより高い粉塵の傾向を表す。
【0052】
再生現像剤の別の部分は、多極磁性コアを含有するシェル上においた4ドラム容器中で、2000rpmにて10分間回転させた。ついで、運動する現像剤の電荷を測定する。
【0053】
電荷測定 − トナーQ/m比は、2枚の離れた平行な電極板からなるMECCA装置で測定する。それらの電極板は、現像剤サンプルに電場および磁場の双方を負荷でき、それによって、磁場および電場の制御影響下で、混合物の二成分、すなわち、キャリアーとトナー粒子との分離を生じる。0.1から0.2gの現像剤混合物のサンプルを金属板の底部におく。ついで、サンプルを40秒間、60Hz磁場およびプレート間で2000Vの電位に付して、現像剤撹拌を生じさせる。トナー粒子は、磁場および電場の合同影響下でキャリアー粒子から放出され、上部電極板にくっつきそれによって沈着するが、磁性キャリアー粒子は底板に保持される。電位計は上部板上のトナーの蓄積電荷を測定する。グラムあたり5ミクロンクーロン(μC/g)のトナーQ/m比は、蓄積電荷を上部板上の沈着トナーの質量で除することによって計算する。チャンバー条件は名目上55/15, 70/35および85/80 (F/RH)に設定する。
【0054】
結果
製造ポリエステル対照はサンプルの各セットで加工する。A0069−105対照は1.2重量%のR972(ジメチルジクロロシラン処理)で表面処理した8μマゼンタトナーである。結果は表1に表される。各温度/RH条件について電荷対質量測定は測定したトナー濃度(TC)およびスルーオフ量(mg)とともに示される。
RH依存性の性能指数は、「RHスロープ」であり、それはRH範囲で除された摩擦電荷の範囲である[(Q/m低RH−Q/m高RH)/(低RH−高RH)]。この計算には短所があることが分かっている。直線性の仮定および摩擦電荷レベルに対する対照の不在である。低電荷トナーはこの性能指数を用いて優れたRH依存性を示し得るが、関連するスルーオフ値は普通非常に高くそのような物質は非実用的であると認識されている。
【0055】
【表1】

【0056】
図1は、溶融シリカで表面処理したトナーの相対湿度に対する線形依存性を示す。Q/mの相対湿度での調節は、電子写真法内での随伴する調色ポテンシャルスウィング(toning potential swings)に翻訳し、調色バイアスおよび光導電性応答の実用的な操作ウィンドウを狭める。トナー移動法についての重要な暗示もある。これは相対湿度を制御しない環境で作動する機械に対する問題を作り出す。
【0057】
Aerosil 130は、R972 Aerosilに対する未処理源のシリカである。サンプルは、より細かいAerosil 200(200は表面積を表す。)も用いて調製された。以下の表2は、様々な加工条件で、トナー量に対して1重量%の量での未処理Aerosil 130実験である。実施例の説明は以下である。
F Aerosil 130 −1重量%
G Aerosil 130 水湿潤 − 乾燥100℃
H Aerosil 130 水湿潤 − 焼成650℃
I Aerosil 130 6時間ボールミル
J Aerosil 130 MeOH湿潤 − 焼成650℃
K Aerosil 200 湿潤 − 焼成400℃
【0058】
乾燥および焼成時間は、特定の温度にて2時間であった。
【0059】
【表2】

【0060】
表2および図2は、Aerosil 130に対してRH依存性がより低いが、さほどの加工依存性はないことを示す。水またはメタノールでの溶液処理およびか焼は摩擦電荷レベルまたはRH傾向に影響しない。より高い表面積Aerosil 200の使用は、RHスロープにおける増加なしに絶対電荷レベルの増加を示す。特筆すべきは、Aerosil 130をトナーの表面処理に使用できるが、トナーフローおよび電荷安定性において特性不足を有することである。
【0061】
データ
組成は、特定の起源が分解および/または脱水で生じる酸化物の百分率(pph)量で記載する。この指定は酸化物およびシリカの物理的混合を暗示しない。実際に、FTIR(フーリエ変換赤外分光分析−拡散反射モード)はZnO処理が別の相よりも表面反応を生じることを示す。
【0062】
メタノール中の酢酸亜鉛源を用いる低レベルの酸化亜鉛添加(pph)を下記の表3に示す。
【0063】
【表3】

【0064】
結果は、加工条件によらず、メタノール中10pphのZnOについてRH感受性に若干の減少が見られるが、5pph量は過剰なまでのRH依存性を示す。
【0065】
硝酸亜鉛は、特に高い量および焼成温度にて、ZnO源として向上した性能を示す。全摩擦電荷ベルおよびRH依存性は、硝酸アニオンの存在によって影響される。硝酸イオンは、溶融シリカが通常運んでくる負電荷を減少させる。より高い焼成条件にて、このイオンは分解して酸化物を生じる。この変換は、総合摩擦電荷の増加およびRH依存性の減少において、反映される。硝酸亜鉛を用いたいくつかのシリーズの実験を以下の表4に示す。
【0066】
【表4】

【0067】
摩擦帯電への硝酸塩リガンド効果は室温結果で明白である(図3)。シリカの本質的な負電荷は最低量の硝酸亜鉛で表され、高い量で次第に減少する。これらの物質上の摩擦電荷は有用ではない。200℃にて(図4)、硝酸塩は電荷を下げるいくかの効果を依然として有するようだが、正電荷は観察されない。より高い量は電荷およびRH応答を減少する。
【0068】
400℃(図5)焼成は、特に、20pph量にて向上した性能を示す。
【0069】
650℃(図6)焼成は、明確な濃度効果でより平らなRH応答を示す。青色実線は低いカバー率キャリアー(0.3pph pmma)を用いた応答である。RH応答は傾きが1.25pph60/40Kynar/pmmaキャリアーのものと同じである。
【0070】
表5に、再現および比較サンプルを示す。実施例1はTrostミルでミルしたシリカサンプルである。実施例19および20は繰返しであり、実施例24および25は繰返しであり;実施例27および28は繰返しである。実施例29は2%量の表面処理された表面処理剤である。
【0071】
最適量およびか焼温度は混合の技術および条件ならびに、硝酸塩で見られるように、起源の特徴に依存するようである。
【0072】
Silverstoneミキサーをメタノール中でのシリカおよび硝酸亜鉛の分散に用いた。溶液の体積を、10gのAerosilに対して100mlから125および150mlに増加した(希釈の指示)。これらの調製物は以下の表5に見られるように平らなRH応答を与えた。
【0073】
【表5】

【0074】
実施例31の20pph ZnO 400℃ 125ml組成は、トナー上のより高い表面処理レベルでより低い電荷で若干高めのRH依存性を示す。高めの電荷キャリアーに対する電荷は、2重量%表面処理にてより高いRH依存性を生じる。結果を以下の表6に示す。
【0075】
【表6】

【0076】
他の非コート溶融シリカ(Aerosil 200および300)もより高いZnO量および高い焼成条件に応答する。表7の物質は、Silverstone混合でメタノール中硝酸亜鉛から作成された。
【0077】
【表7】

【0078】
表7の物質は、下記の表8に示されるように、高めのトナー量にてRH性能利点の維持もする。
【0079】
【表8】

【0080】
ここに記載するZnO処理シリカも、加工された物質が、少なくとも高いか焼条件でのSiO2およびZnOの物理的混合物ではないという点でさらに区別される。FTIR調査(DRIFTS)は、硝酸亜鉛の塩はZnOまたはZn2SiO4に分解せず、むしろ、その代わりに、いずれかの既知のZnO/SiO2結晶相に帰属し得ない新たな赤外吸収が出現する。
【0081】
図7〜12は、ZnO処理シリカのDRIFTスペクトルと起源の硝酸塩および可能な反応生成物の参照スペクトルを示す。図7は、室温処理を示す。それは硝酸亜鉛およびAerosil 130の混合物を表す。図8は、10pph ZnO処理シリカの200℃処理を示す。硝酸塩吸収が小さくなり、ZnO参照との相関があいまいである。図9において、400℃物質が、低エネルギー側にM-Oショルダーが付加したAerosil 130のように出現する。ZnOスペクトルはZnO処理シリカのそれとは適合しない。図10において、650℃サンプルでショルダーがより明確なことがわかる。
【0082】
同定されていないショルダーは650℃にて焼成したAerosil A 130のFTIRスペクトルの除去によって可視化される。これらの吸収は、Royら(Chem. Eur. J B2004B, LlOI, 1565- 1575)に記載されたSi-O-Zn結合と同じである。これらの参照は、単一起源の前駆体の化学蒸着によるナノ結晶ケイ酸亜鉛の合成を詳細に説明する。高い沈着温度または焼結条件にて、生成物は、X線回折で決定されるようにα-Zn2SiO4, β-Zn2SiO4, または可能なZn1.7SiO4であり得る。対応するFTIR調査は、低熱処理由来の未結晶化生成物が940cm−1および560cm−1に広いピークを示し、それらは、ケイ酸亜鉛相が結晶化したときに構造的な一連の吸収に進展することを示す。これは、この出願のZnO処理シリカ表面処理について観察されたのと同一の挙動である。筆者らは、これらはZn-O-Si振動モードであることを提案し、固体状態NMR分析で特許請求の範囲を支持する。特記すべきは、筆者らは、これらの分野に関連し得る、表面処理もしくは電気写真用途、またはいずれかの摩擦電荷もしくは粒子挙動に言及していないことである。
【0083】
図12は、結晶Zn2SiO4と900℃で焼成した20pph ZnO A 130 サンプルとのFTIR比較である。後者は、RH範囲にわたって低い非実用的な摩擦電荷(<10μC/g)および高い粉塵を示す。
【0084】
X線回折を用いて、いくつかの方法および条件を調査した。相分析を以下の表9にまとめている。
【0085】
【表9】

【0086】
実施例45および46は、受け取ったときAerosil 130対照物質は非晶質であり、650℃までの焼成温度で結晶化しないことを示す。また、特記すべきは、非晶質相すべてのサンプルで観察されることである。このことは予測される。なぜならば、50pph ZnOでさえ、依然として、相当なモル過剰のシリカがあるからである。
【0087】
実施例47、48、49および52は、メタノール溶液から作製され、最良のRH特性を示した。最初の3物質は、回折で非晶質であり、FTIRにおいて、本発明者らは、溶融シリカ吸収が付加した可能なZn-O-S結合に関連するFTIRにおいて2つの広いピークを観察した。900℃サンプルは、Zn2SiO4のものと同様の急峻なFTIRピークを有し、このことはX−線回折で確認した。すでに言及したように、このサンプルは非常に低い電荷であり、実用的ではない。50および51サンプルの各々は、結晶層としてZnOと50pphサンプルがいくつものこの相を示す。
【0088】
他の調製経路
本発明の調製は、溶液処理、か焼および粉砕からなり、依然に技術分野で公知であったものから発散している。上記のZnO-SiO2解析に基づくと、他の調製経路はZn-O-Si結合、特に非晶質物質を生じるであろうことを言及すべきである。前駆体分子の火炎共熱分解および化学蒸着が知られ、米国特許出願第2003/0190543 A1およびRoyらはZnO-SiO2調製経路の例である。シリカを揮発させたZn源と反応させる、より洗練された火炎またはフィルム化法および起源シリカのモルホロジーおよび粒子サイズが維持される、修正溶液法も期待される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー粒子を処理する方法であって、
シリカおよび亜鉛の塩と溶媒との混合物を形成し;
その混合物を乾燥し;
その乾燥混合物を粉砕し;
その混合物を200から900℃までの温度にて加熱して、表面処理剤を形成し;ついで、
そのトナーを表面処理する
ことを含む、方法。
【請求項2】
加熱温度が400から650℃までである、請求項1の方法。
【請求項3】
溶媒がメタノールを含む、請求項1の方法。
【請求項4】
トナー粒子を処理するための表面処理剤であって、シリカおよびケイ酸亜鉛を含み、処理ザイがフーリエ変換赤外主要ピークを940cm−1に、弱いピークを560cm−1に示し、X線に対して非晶質である、表面処理剤。
【請求項5】
シリカが溶融シリカを含む、請求項4の表面処理剤。
【請求項6】
静電潜像を現像するための現像剤であって、トナー粒子と、シリカおよび非晶質ケイ酸亜鉛を含む表面処理とを含む、現像剤。
【請求項7】
シリカが溶融シリカを含む請求項6の現像剤。
【請求項8】
トナー粒子と、シリカおよび非晶質ケイ酸亜鉛を含む表面処理剤とを含むトナー。
【請求項9】
シリカが溶融シリカを含む、請求項8のトナー。
【請求項10】
トナー粒子用の処理ザイを作製する方法であって、
シリカおよび亜鉛の塩と溶媒との混合物を形成し;
その混合物を乾燥し;
その乾燥混合物を粉砕し;ついで、
その混合物を200から900℃までの温度にて加熱して、表面処理剤を形成する
ことを含む、方法。
【請求項11】
加熱温度が200から650℃までである、請求項10の方法。
【請求項12】
溶媒がメタノールを含む、請求項10の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−513037(P2012−513037A)
【公表日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542117(P2011−542117)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/006487
【国際公開番号】WO2010/080099
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】