トラック用荷台のルーフコーナー接合部構造
【課題】荷台への障害物の接触によるシール剤の損傷、並びに直射日光によるシール剤の劣化を防止し得、且つ製造時における工数短縮をも図り得るトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造を提供する。
【解決手段】箱形の荷台としての保冷庫３の前壁５と側壁６と天井壁８とが接合されるフロントルーフコーナー接合部９に、インナーキャップ１５を取り付けてその隙間にシール剤を塗布すると共に、該インナーキャップ１５に被せるようにアウターカバー１７を取り付ける。
【解決手段】箱形の荷台としての保冷庫３の前壁５と側壁６と天井壁８とが接合されるフロントルーフコーナー接合部９に、インナーキャップ１５を取り付けてその隙間にシール剤を塗布すると共に、該インナーキャップ１５に被せるようにアウターカバー１７を取り付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、トラック用荷台のルーフコーナー接合部構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
一般に、生鮮食品や冷凍食品等を運搬するための保冷車両は、図６に示される如く、トラック１におけるキャブ２後部に、保冷機能を有する箱型の荷台としての保冷庫３を搭載してなる構成を有している。
【０００３】
前記保冷庫３としては、アルミニウム製Ｔ型ボード或いはアピトン木材や合板等の床面材４の前端、両幅端、後端にそれぞれ、前壁５、側壁６、後壁７を立設し、これら前壁５、側壁６、後壁７の上端に天井壁８を設け、前記後壁７の部分を観音開き式の扉とする形式のものが多く採用されている。
【０００４】
そして、前記箱形の荷台としての保冷庫３の前壁５と側壁６と天井壁８とが接合されるフロントルーフコーナー接合部９、及び後壁７と側壁６と天井壁８とが接合されるリアルーフコーナー接合部１０にはそれぞれ、アルミニウム製のキャップ部材１１，１２が取り付けられ、その隙間には、雨水等の浸入を防止するためのシール剤（図示せず）が塗布されるようになっている。
【０００５】
尚、前記箱形の荷台としての保冷庫３の側壁６と天井壁８とが接合されるルーフサイド接合部１３には、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部１３を覆うアルミニウム製のルーフサイドレール１４が取り付けられており、該ルーフサイドレール１４の前端及び後端にそれぞれ、前記キャップ部材１１，１２が設けられる形となっている。
【０００６】
一方、トラック用荷台構造の一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献１がある。
【特許文献１】特開２００５−２５５０７７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、前述の如き従来のキャップ部材１１，１２では、塗布されるシール剤が外部に露出する形となるため、例えば、保冷庫３のルーフ部に木の枝等の障害物が触れてしまう道をトラック１が通過せざるを得ないような場合、前記露出しているシール剤が損傷を受ける可能性がある一方、直射日光による紫外線の影響を受けて前記シール剤が劣化しやすくなるという欠点を有していた。
【０００８】
又、前記キャップ部材１１，１２は、人の目に触れる位置に取り付けられるため、前記シール剤を見栄え良く塗布して、仕上げを入念に行う必要があり、製造時における工数短縮の妨げとなっていた。
【０００９】
本発明は、斯かる実情に鑑み、荷台への障害物の接触によるシール剤の損傷、並びに直射日光によるシール剤の劣化を防止し得、且つ製造時における工数短縮をも図り得るトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明は、箱形の荷台の前壁と側壁と天井壁とが接合されるフロントルーフコーナー接合部、及び後壁と側壁と天井壁とが接合されるリアルーフコーナー接合部にそれぞれ、インナーキャップを取り付けてその隙間にシール剤を塗布すると共に、該インナーキャップに被せるようにアウターカバーを取り付けることを特徴とするトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造にかかるものである。
【００１１】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【００１２】
前述の如く構成すると、インナーキャップに塗布されるシール剤がアウターカバーによって保護され、従来のキャップ部材とは異なり、前記シール剤が外部に露出することがなくなるため、例えば、荷台のルーフ部に木の枝等の障害物が触れてしまう道をトラックが通過せざるを得ないような場合であっても、前記シール剤が損傷を受ける心配がなくなる一方、直射日光による紫外線の影響が前記シール剤に及ぶことが遮断されるため、該シール剤が劣化しにくくなる。
【００１３】
又、前記インナーキャップに塗布されるシール剤は、人の目に触れなくなるため、該シール剤はシール性さえ確保できれば良く、見栄えを気にする必要がなくなり、製造時における工数短縮にもつながることとなる。
【００１４】
前記トラック用荷台のルーフコーナー接合部構造においては、前記箱形の荷台の側壁と天井壁とが接合されるルーフサイド接合部に、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部を覆うルーフサイドレールを取り付け、該ルーフサイドレールを、天井壁上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の側端から下方へ延びるレール側面上部と、該レール側面上部の下端から垂下するように延び且つ側壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の前壁と天井壁とが接合されるルーフフロント接合部に、車両幅方向へ延び且つ該ルーフフロント接合部を覆うルーフフロントレールを取り付け、該ルーフフロントレールを、天井壁上面の前縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の前端から下方へ延びるレール前面上部と、該レール前面上部の下端から垂下するように延び且つ前壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール前面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の側壁と前壁とが接合されるサイドフロント接合部に、上下方向へ延び且つ該サイドフロント接合部を覆うサイドフロントピラーを取り付け、該サイドフロントピラーを、側壁外面の前縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー側面部と、前壁前面の側縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー前面部と、前記フロントピラー側面部及びフロントピラー前面部をつなぎ且つ前記ルーフサイドレールのレール側面下部の前端と前記ルーフフロントレールのレール前面下部の幅端とをつなぐ断面湾曲形状のフロントピラーコーナー部とから構成し、
前記フロントルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の前端と前記ルーフフロントレールのレール上面部の幅端とをつなぐ直角三角形形状のフロントキャップ上面部と、該フロントキャップ上面部の底辺部から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面上部の前端と前記ルーフフロントレールのレール側面上部の幅端とをつなぐ台形形状のフロントキャップ側面部と、該フロントキャップ側面部の底辺部と前記サイドフロントピラーのフロントピラーコーナー部とをつなぐ弓形形状のフロントキャップ下面部とから構成し、
前記フロントルーフコーナー接合部に取り付けられるアウターカバーを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール上面部の幅端部と前記インナーキャップのフロントキャップ上面部とを覆うフロントカバー上面部と、前記ルーフサイドレールのレール側面上部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール前面上部の幅端部と前記インナーキャップのフロントキャップ側面部と前記インナーキャップのフロントキャップ下面部とを覆うフロントカバー側面上部と、前記ルーフサイドレールのレール側面下部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール前面下部の幅端部と前記サイドフロントピラーのフロントピラーコーナー部とを覆うフロントカバー側面下部とから構成することができる。
【００１５】
又、前記トラック用荷台のルーフコーナー接合部構造においては、前記箱形の荷台の側壁と天井壁とが接合されるルーフサイド接合部に、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部を覆うルーフサイドレールを取り付け、該ルーフサイドレールを、天井壁上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の側端から下方へ延びるレール側面上部と、該レール側面上部の下端から垂下するように延び且つ側壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の後壁と天井壁とが接合されるルーフリア接合部に、車両幅方向へ延び且つ該ルーフリア接合部を覆うルーフリアレールを取り付け、該ルーフリアレールを、天井壁上面の後縁部に被せられるよう固着されるレール上面プレートと、該レール上面プレートの後端部の下面から後方へ張り出し且つ後端部を上方へ屈曲させた庇状プレートとから構成し、
前記箱形の荷台の側壁と後壁とが接合されるサイドリア接合部に、上下方向へ延び且つ該サイドリア接合部を覆うサイドリアピラーを取り付け、該サイドリアピラーを、側壁外面の後縁部に被せられるよう固着されるリアピラー側面部と、該リアピラー側面部の後端から屈曲するよう車両幅方向中心側へ延び且つ後壁の側縁部を形成するリアピラー後面部とから構成し、
前記リアルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の後端から後方へ連なるように延び且つ前記ルーフリアレールのレール上面プレートの側縁部に被せられる矩形形状のリアキャップ上面部と、該リアキャップ上面部の側端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面上部の後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラーのリアピラー側面部に被せられる台形形状のリアキャップ側面上部と、該リアキャップ側面上部の下端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面下部の後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラーのリアピラー側面部に被せられる台形形状のリアキャップ側面下部とから構成し、
前記リアルーフコーナー接合部に取り付けられるアウターカバーを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ上面部とを覆うリアカバー上面部と、前記ルーフサイドレールのレール側面上部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ側面上部とを覆うリアカバー側面上部と、前記ルーフサイドレールのレール側面下部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ側面下部とを覆うリアカバー側面下部とから構成することができる。
【発明の効果】
【００１６】
本発明のトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造によれば、荷台への障害物の接触によるシール剤の損傷、並びに直射日光によるシール剤の劣化を防止し得、且つ製造時における工数短縮をも図り得るという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１７】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【００１８】
図１〜図５は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図６と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、箱形の荷台としての保冷庫３の前壁５と側壁６と天井壁８とが接合されるフロントルーフコーナー接合部９、及び後壁７と側壁６と天井壁８とが接合されるリアルーフコーナー接合部１０にそれぞれ、インナーキャップ１５，１６を、図示していないリベット等の締結部材により取り付けてその隙間にシール剤（図示せず）を塗布すると共に、該インナーキャップ１５，１６に被せるようにアウターカバー１７，１８を図示していないリベット等の締結部材により取り付けたものである。
【００１９】
前記保冷庫３の側壁６と天井壁８とが接合されるルーフサイド接合部１３には、図１〜図４に示す如く、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部１３を覆うルーフサイドレール１４を取り付けてあり、該ルーフサイドレール１４は、天井壁８上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部１４ａと、該レール上面部１４ａの側端から下方へ延びるレール側面上部１４ｂと、該レール側面上部１４ｂの下端から垂下するように延び且つ側壁６外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部１４ｃとから構成してある。尚、前記レール側面下部１４ｃには、その全長に亘ってモール１９を嵌合させるようにしてある。
【００２０】
又、前記保冷庫３の前壁５と天井壁８とが接合されるルーフフロント接合部２０には、図１及び図５に示す如く、車両幅方向へ延び且つ該ルーフフロント接合部２０を覆うルーフフロントレール２１を取り付けてあり、該ルーフフロントレール２１は、天井壁８上面の前縁部に被せられるよう固着されるレール上面部２１ａと、該レール上面部２１ａの前端から下方へ延びるレール前面上部２１ｂと、該レール前面上部２１ｂの下端から垂下するように延び且つ前壁５外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール前面下部２１ｃとから構成してある。尚、前記レール前面下部２１ｃには、その全長に亘ってモール２２を嵌合させるようにしてある。
【００２１】
更に又、前記保冷庫３の側壁６と前壁５とが接合されるサイドフロント接合部２３には、図１に示す如く、上下方向へ延び且つ該サイドフロント接合部２３を覆うサイドフロントピラー２４を取り付けてあり、該サイドフロントピラー２４は、側壁６外面の前縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー側面部２４ａと、前壁５前面の側縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー前面部２４ｂと、前記フロントピラー側面部２４ａ及びフロントピラー前面部２４ｂをつなぎ且つ前記ルーフサイドレール１４のレール側面下部１４ｃの前端と前記ルーフフロントレール２１のレール前面下部２１ｃの幅端とをつなぐ断面湾曲形状のフロントピラーコーナー部２４ｃとから構成してある。
【００２２】
そして、前記フロントルーフコーナー接合部９に取り付けられるインナーキャップ１５は、図１に示す如く、前記ルーフサイドレール１４のレール上面部１４ａの前端と前記ルーフフロントレール２１のレール上面部２１ａの幅端とをつなぐ直角三角形形状のフロントキャップ上面部１５ａと、該フロントキャップ上面部１５ａの底辺部から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレール１４のレール側面上部１４ｂの前端と前記ルーフフロントレール２１のレール側面上部１４ｂの幅端とをつなぐ台形形状のフロントキャップ側面部１５ｂと、該フロントキャップ側面部１５ｂの底辺部と前記サイドフロントピラー２４のフロントピラーコーナー部２４ｃとをつなぐ弓形形状のフロントキャップ下面部１５ｃとから構成すると共に、前記フロントルーフコーナー接合部９に取り付けられるアウターカバー１７は、前記ルーフサイドレール１４のレール上面部１４ａの前端部と前記ルーフフロントレール２１のレール上面部２１ａの幅端部と前記インナーキャップ１５のフロントキャップ上面部１５ａとを覆うフロントカバー上面部１７ａと、前記ルーフサイドレール１４のレール側面上部１４ｂの前端部と前記ルーフフロントレール２１のレール前面上部２１ｂの幅端部と前記インナーキャップ１５のフロントキャップ側面部１５ｂと前記インナーキャップ１５のフロントキャップ下面部１５ｃとを覆うフロントカバー側面上部１７ｂと、前記ルーフサイドレール１４のレール側面下部１４ｃの前端部と前記ルーフフロントレール２１のレール前面下部２１ｃの幅端部と前記サイドフロントピラー２４のフロントピラーコーナー部２４ｃとを覆うフロントカバー側面下部１７ｃとから構成してある。
【００２３】
一方、前記保冷庫３の後壁７と天井壁８とが接合されるルーフリア接合部２５には、図２及び図３に示す如く、車両幅方向へ延び且つ該ルーフリア接合部２５を覆うルーフリアレール２６を取り付けてあり、該ルーフリアレール２６は、天井壁８上面の後縁部に被せられるよう固着されるレール上面プレート２６ａと、該レール上面プレート２６ａの後端部の下面から後方へ張り出し且つ後端部を上方へ屈曲させた庇状プレート２６ｂとから構成してある。
【００２４】
又、前記保冷庫３の側壁６と後壁７とが接合されるサイドリア接合部２７には、図２及び図３に示す如く、上下方向へ延び且つ該サイドリア接合部２７を覆うサイドリアピラー２８を取り付けてあり、該サイドリアピラー２８は、側壁６外面の後縁部に被せられるよう固着されるリアピラー側面部２８ａと、該リアピラー側面部２８ａの後端から屈曲するよう車両幅方向中心側へ延び且つ後壁７の側縁部を形成するリアピラー後面部２８ｂとから構成してある。
【００２５】
そして、前記リアルーフコーナー接合部１０に取り付けられるインナーキャップ１６は、図２に示す如く、前記ルーフサイドレール１４のレール上面部１４ａの後端から後方へ連なるように延び且つ前記ルーフリアレール２６のレール上面プレート２６ａの側縁部に被せられる矩形形状のリアキャップ上面部１６ａと、該リアキャップ上面部１６ａの側端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレール１４のレール側面上部１４ｂの後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラー２８のリアピラー側面部２８ａに被せられる台形形状のリアキャップ側面上部１６ｂと、該リアキャップ側面上部１６ｂの下端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレール１４のレール側面下部１４ｃの後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラー２８のリアピラー側面部２８ａに被せられる台形形状のリアキャップ側面下部１６ｃとから構成すると共に、前記リアルーフコーナー接合部１０に取り付けられるアウターカバー１８は、図３に示す如く、前記ルーフサイドレール１４のレール上面部１４ａの後端部と前記インナーキャップ１６のリアキャップ上面部１６ａとを覆うリアカバー上面部１８ａと、前記ルーフサイドレール１４のレール側面上部１４ｂの後端部と前記インナーキャップ１６のリアキャップ側面上部１６ｂとを覆うリアカバー側面上部１８ｂと、前記ルーフサイドレール１４のレール側面下部１４ｃの後端部と前記インナーキャップ１６のリアキャップ側面下部１６ｃとを覆うリアカバー側面下部１８ｃとから構成してある。
【００２６】
次に、上記図示例の作用を説明する。
【００２７】
前述の如く構成すると、前記フロントルーフコーナー接合部９のインナーキャップ１５に塗布されるシール剤は、図１に示す如く、フロントカバー上面部１７ａとフロントカバー側面上部１７ｂとフロントカバー側面下部１７ｃとからなるアウターカバー１７によって保護されると共に、前記リアルーフコーナー接合部１０のインナーキャップ１６に塗布されるシール剤は、図３に示す如く、リアカバー上面部１８ａとリアカバー側面上部１８ｂとリアカバー側面下部１８ｃとからなるアウターカバー１８によって保護され、従来のキャップ部材１１，１２とは異なり、前記シール剤が外部に露出することがなくなるため、例えば、保冷庫３のルーフ部に木の枝等の障害物が触れてしまう道をトラック１が通過せざるを得ないような場合であっても、前記シール剤が損傷を受ける心配がなくなる一方、直射日光による紫外線の影響が前記シール剤に及ぶことが遮断されるため、該シール剤が劣化しにくくなる。
【００２８】
又、前記フロントルーフコーナー接合部９のインナーキャップ１５と前記リアルーフコーナー接合部１０のインナーキャップ１６に塗布されるシール剤は、人の目に触れなくなるため、該シール剤はシール性さえ確保できれば良く、見栄えを気にする必要がなくなり、製造時における工数短縮にもつながることとなる。
【００２９】
尚、本図示例の場合、前記リアルーフコーナー接合部１０のインナーキャップ１６のリアキャップ上面部１６ａは、その幅端部が、図３に示す如く、アウターカバー１８のリアカバー上面部１８ａにより部分的に覆われるようにしており、リアキャップ上面部１６ａ全体を覆うようにはしていないが、前述の如き障害物の接触によるシール剤の損傷を回避する上で問題は全くなく、又、天井壁８の上面は地上からは見えないため、見栄えについても全く問題はない。
【００３０】
こうして、保冷庫３への障害物の接触によるシール剤の損傷、並びに直射日光によるシール剤の劣化を防止し得、且つ製造時における工数短縮をも図り得る。
【００３１】
尚、本発明のトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、荷台が保冷庫となっていないものにも適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【００３２】
【図１】本発明を実施する形態の一例におけるフロントルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップ及びアウターカバーを示す分解斜視図である。
【図２】本発明を実施する形態の一例におけるリアルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップのみを示す斜視図である。
【図３】本発明を実施する形態の一例におけるリアルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップ及びアウターカバーを示す斜視図である。
【図４】本発明を実施する形態の一例におけるルーフサイド接合部に取り付けられるルーフサイドレールを示す分解断面図である。
【図５】本発明を実施する形態の一例におけるルーフフロント接合部に取り付けられるルーフフロントレールを示す分解断面図である。
【図６】一般的な保冷車両を示す側面図である。
【符号の説明】
【００３３】
１ トラック
２ キャブ
３ 保冷庫（荷台）
５ 前壁
６ 側壁
７ 後壁
８ 天井壁
９ フロントルーフコーナー接合部
１０ リアルーフコーナー接合部
１３ ルーフサイド接合部
１４ ルーフサイドレール
１４ａ レール上面部
１４ｂ レール側面上部
１４ｃ レール側面下部
１５ インナーキャップ
１５ａ フロントキャップ上面部
１５ｂ フロントキャップ側面部
１５ｃ フロントキャップ下面部
１６ インナーキャップ
１６ａ リアキャップ上面部
１６ｂ リアキャップ側面上部
１６ｃ リアキャップ側面下部
１７ アウターカバー
１７ａ フロントカバー上面部
１７ｂ フロントカバー側面上部
１７ｃ フロントカバー側面下部
１８ アウターカバー
１８ａ リアカバー上面部
１８ｂ リアカバー側面上部
１８ｃ リアカバー側面下部
２０ ルーフフロント接合部
２１ ルーフフロントレール
２１ａ レール上面部
２１ｂ レール前面上部
２１ｃ レール前面下部
２３ サイドフロント接合部
２４ サイドフロントピラー
２４ａ フロントピラー側面部
２４ｂ フロントピラー前面部
２４ｃ フロントピラーコーナー部
２５ ルーフリア接合部
２６ ルーフリアレール
２６ａ レール上面プレート
２６ｂ 庇状プレート
２７ サイドリア接合部
２８ サイドリアピラー
２８ａ リアピラー側面部
２８ｂ リアピラー後面部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、トラック用荷台のルーフコーナー接合部構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
一般に、生鮮食品や冷凍食品等を運搬するための保冷車両は、図６に示される如く、トラック１におけるキャブ２後部に、保冷機能を有する箱型の荷台としての保冷庫３を搭載してなる構成を有している。
【０００３】
前記保冷庫３としては、アルミニウム製Ｔ型ボード或いはアピトン木材や合板等の床面材４の前端、両幅端、後端にそれぞれ、前壁５、側壁６、後壁７を立設し、これら前壁５、側壁６、後壁７の上端に天井壁８を設け、前記後壁７の部分を観音開き式の扉とする形式のものが多く採用されている。
【０００４】
そして、前記箱形の荷台としての保冷庫３の前壁５と側壁６と天井壁８とが接合されるフロントルーフコーナー接合部９、及び後壁７と側壁６と天井壁８とが接合されるリアルーフコーナー接合部１０にはそれぞれ、アルミニウム製のキャップ部材１１，１２が取り付けられ、その隙間には、雨水等の浸入を防止するためのシール剤（図示せず）が塗布されるようになっている。
【０００５】
尚、前記箱形の荷台としての保冷庫３の側壁６と天井壁８とが接合されるルーフサイド接合部１３には、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部１３を覆うアルミニウム製のルーフサイドレール１４が取り付けられており、該ルーフサイドレール１４の前端及び後端にそれぞれ、前記キャップ部材１１，１２が設けられる形となっている。
【０００６】
一方、トラック用荷台構造の一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献１がある。
【特許文献１】特開２００５−２５５０７７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、前述の如き従来のキャップ部材１１，１２では、塗布されるシール剤が外部に露出する形となるため、例えば、保冷庫３のルーフ部に木の枝等の障害物が触れてしまう道をトラック１が通過せざるを得ないような場合、前記露出しているシール剤が損傷を受ける可能性がある一方、直射日光による紫外線の影響を受けて前記シール剤が劣化しやすくなるという欠点を有していた。
【０００８】
又、前記キャップ部材１１，１２は、人の目に触れる位置に取り付けられるため、前記シール剤を見栄え良く塗布して、仕上げを入念に行う必要があり、製造時における工数短縮の妨げとなっていた。
【０００９】
本発明は、斯かる実情に鑑み、荷台への障害物の接触によるシール剤の損傷、並びに直射日光によるシール剤の劣化を防止し得、且つ製造時における工数短縮をも図り得るトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明は、箱形の荷台の前壁と側壁と天井壁とが接合されるフロントルーフコーナー接合部、及び後壁と側壁と天井壁とが接合されるリアルーフコーナー接合部にそれぞれ、インナーキャップを取り付けてその隙間にシール剤を塗布すると共に、該インナーキャップに被せるようにアウターカバーを取り付けることを特徴とするトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造にかかるものである。
【００１１】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【００１２】
前述の如く構成すると、インナーキャップに塗布されるシール剤がアウターカバーによって保護され、従来のキャップ部材とは異なり、前記シール剤が外部に露出することがなくなるため、例えば、荷台のルーフ部に木の枝等の障害物が触れてしまう道をトラックが通過せざるを得ないような場合であっても、前記シール剤が損傷を受ける心配がなくなる一方、直射日光による紫外線の影響が前記シール剤に及ぶことが遮断されるため、該シール剤が劣化しにくくなる。
【００１３】
又、前記インナーキャップに塗布されるシール剤は、人の目に触れなくなるため、該シール剤はシール性さえ確保できれば良く、見栄えを気にする必要がなくなり、製造時における工数短縮にもつながることとなる。
【００１４】
前記トラック用荷台のルーフコーナー接合部構造においては、前記箱形の荷台の側壁と天井壁とが接合されるルーフサイド接合部に、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部を覆うルーフサイドレールを取り付け、該ルーフサイドレールを、天井壁上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の側端から下方へ延びるレール側面上部と、該レール側面上部の下端から垂下するように延び且つ側壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の前壁と天井壁とが接合されるルーフフロント接合部に、車両幅方向へ延び且つ該ルーフフロント接合部を覆うルーフフロントレールを取り付け、該ルーフフロントレールを、天井壁上面の前縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の前端から下方へ延びるレール前面上部と、該レール前面上部の下端から垂下するように延び且つ前壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール前面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の側壁と前壁とが接合されるサイドフロント接合部に、上下方向へ延び且つ該サイドフロント接合部を覆うサイドフロントピラーを取り付け、該サイドフロントピラーを、側壁外面の前縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー側面部と、前壁前面の側縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー前面部と、前記フロントピラー側面部及びフロントピラー前面部をつなぎ且つ前記ルーフサイドレールのレール側面下部の前端と前記ルーフフロントレールのレール前面下部の幅端とをつなぐ断面湾曲形状のフロントピラーコーナー部とから構成し、
前記フロントルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の前端と前記ルーフフロントレールのレール上面部の幅端とをつなぐ直角三角形形状のフロントキャップ上面部と、該フロントキャップ上面部の底辺部から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面上部の前端と前記ルーフフロントレールのレール側面上部の幅端とをつなぐ台形形状のフロントキャップ側面部と、該フロントキャップ側面部の底辺部と前記サイドフロントピラーのフロントピラーコーナー部とをつなぐ弓形形状のフロントキャップ下面部とから構成し、
前記フロントルーフコーナー接合部に取り付けられるアウターカバーを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール上面部の幅端部と前記インナーキャップのフロントキャップ上面部とを覆うフロントカバー上面部と、前記ルーフサイドレールのレール側面上部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール前面上部の幅端部と前記インナーキャップのフロントキャップ側面部と前記インナーキャップのフロントキャップ下面部とを覆うフロントカバー側面上部と、前記ルーフサイドレールのレール側面下部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール前面下部の幅端部と前記サイドフロントピラーのフロントピラーコーナー部とを覆うフロントカバー側面下部とから構成することができる。
【００１５】
又、前記トラック用荷台のルーフコーナー接合部構造においては、前記箱形の荷台の側壁と天井壁とが接合されるルーフサイド接合部に、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部を覆うルーフサイドレールを取り付け、該ルーフサイドレールを、天井壁上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の側端から下方へ延びるレール側面上部と、該レール側面上部の下端から垂下するように延び且つ側壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の後壁と天井壁とが接合されるルーフリア接合部に、車両幅方向へ延び且つ該ルーフリア接合部を覆うルーフリアレールを取り付け、該ルーフリアレールを、天井壁上面の後縁部に被せられるよう固着されるレール上面プレートと、該レール上面プレートの後端部の下面から後方へ張り出し且つ後端部を上方へ屈曲させた庇状プレートとから構成し、
前記箱形の荷台の側壁と後壁とが接合されるサイドリア接合部に、上下方向へ延び且つ該サイドリア接合部を覆うサイドリアピラーを取り付け、該サイドリアピラーを、側壁外面の後縁部に被せられるよう固着されるリアピラー側面部と、該リアピラー側面部の後端から屈曲するよう車両幅方向中心側へ延び且つ後壁の側縁部を形成するリアピラー後面部とから構成し、
前記リアルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の後端から後方へ連なるように延び且つ前記ルーフリアレールのレール上面プレートの側縁部に被せられる矩形形状のリアキャップ上面部と、該リアキャップ上面部の側端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面上部の後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラーのリアピラー側面部に被せられる台形形状のリアキャップ側面上部と、該リアキャップ側面上部の下端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面下部の後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラーのリアピラー側面部に被せられる台形形状のリアキャップ側面下部とから構成し、
前記リアルーフコーナー接合部に取り付けられるアウターカバーを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ上面部とを覆うリアカバー上面部と、前記ルーフサイドレールのレール側面上部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ側面上部とを覆うリアカバー側面上部と、前記ルーフサイドレールのレール側面下部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ側面下部とを覆うリアカバー側面下部とから構成することができる。
【発明の効果】
【００１６】
本発明のトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造によれば、荷台への障害物の接触によるシール剤の損傷、並びに直射日光によるシール剤の劣化を防止し得、且つ製造時における工数短縮をも図り得るという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１７】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【００１８】
図１〜図５は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図６と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、箱形の荷台としての保冷庫３の前壁５と側壁６と天井壁８とが接合されるフロントルーフコーナー接合部９、及び後壁７と側壁６と天井壁８とが接合されるリアルーフコーナー接合部１０にそれぞれ、インナーキャップ１５，１６を、図示していないリベット等の締結部材により取り付けてその隙間にシール剤（図示せず）を塗布すると共に、該インナーキャップ１５，１６に被せるようにアウターカバー１７，１８を図示していないリベット等の締結部材により取り付けたものである。
【００１９】
前記保冷庫３の側壁６と天井壁８とが接合されるルーフサイド接合部１３には、図１〜図４に示す如く、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部１３を覆うルーフサイドレール１４を取り付けてあり、該ルーフサイドレール１４は、天井壁８上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部１４ａと、該レール上面部１４ａの側端から下方へ延びるレール側面上部１４ｂと、該レール側面上部１４ｂの下端から垂下するように延び且つ側壁６外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部１４ｃとから構成してある。尚、前記レール側面下部１４ｃには、その全長に亘ってモール１９を嵌合させるようにしてある。
【００２０】
又、前記保冷庫３の前壁５と天井壁８とが接合されるルーフフロント接合部２０には、図１及び図５に示す如く、車両幅方向へ延び且つ該ルーフフロント接合部２０を覆うルーフフロントレール２１を取り付けてあり、該ルーフフロントレール２１は、天井壁８上面の前縁部に被せられるよう固着されるレール上面部２１ａと、該レール上面部２１ａの前端から下方へ延びるレール前面上部２１ｂと、該レール前面上部２１ｂの下端から垂下するように延び且つ前壁５外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール前面下部２１ｃとから構成してある。尚、前記レール前面下部２１ｃには、その全長に亘ってモール２２を嵌合させるようにしてある。
【００２１】
更に又、前記保冷庫３の側壁６と前壁５とが接合されるサイドフロント接合部２３には、図１に示す如く、上下方向へ延び且つ該サイドフロント接合部２３を覆うサイドフロントピラー２４を取り付けてあり、該サイドフロントピラー２４は、側壁６外面の前縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー側面部２４ａと、前壁５前面の側縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー前面部２４ｂと、前記フロントピラー側面部２４ａ及びフロントピラー前面部２４ｂをつなぎ且つ前記ルーフサイドレール１４のレール側面下部１４ｃの前端と前記ルーフフロントレール２１のレール前面下部２１ｃの幅端とをつなぐ断面湾曲形状のフロントピラーコーナー部２４ｃとから構成してある。
【００２２】
そして、前記フロントルーフコーナー接合部９に取り付けられるインナーキャップ１５は、図１に示す如く、前記ルーフサイドレール１４のレール上面部１４ａの前端と前記ルーフフロントレール２１のレール上面部２１ａの幅端とをつなぐ直角三角形形状のフロントキャップ上面部１５ａと、該フロントキャップ上面部１５ａの底辺部から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレール１４のレール側面上部１４ｂの前端と前記ルーフフロントレール２１のレール側面上部１４ｂの幅端とをつなぐ台形形状のフロントキャップ側面部１５ｂと、該フロントキャップ側面部１５ｂの底辺部と前記サイドフロントピラー２４のフロントピラーコーナー部２４ｃとをつなぐ弓形形状のフロントキャップ下面部１５ｃとから構成すると共に、前記フロントルーフコーナー接合部９に取り付けられるアウターカバー１７は、前記ルーフサイドレール１４のレール上面部１４ａの前端部と前記ルーフフロントレール２１のレール上面部２１ａの幅端部と前記インナーキャップ１５のフロントキャップ上面部１５ａとを覆うフロントカバー上面部１７ａと、前記ルーフサイドレール１４のレール側面上部１４ｂの前端部と前記ルーフフロントレール２１のレール前面上部２１ｂの幅端部と前記インナーキャップ１５のフロントキャップ側面部１５ｂと前記インナーキャップ１５のフロントキャップ下面部１５ｃとを覆うフロントカバー側面上部１７ｂと、前記ルーフサイドレール１４のレール側面下部１４ｃの前端部と前記ルーフフロントレール２１のレール前面下部２１ｃの幅端部と前記サイドフロントピラー２４のフロントピラーコーナー部２４ｃとを覆うフロントカバー側面下部１７ｃとから構成してある。
【００２３】
一方、前記保冷庫３の後壁７と天井壁８とが接合されるルーフリア接合部２５には、図２及び図３に示す如く、車両幅方向へ延び且つ該ルーフリア接合部２５を覆うルーフリアレール２６を取り付けてあり、該ルーフリアレール２６は、天井壁８上面の後縁部に被せられるよう固着されるレール上面プレート２６ａと、該レール上面プレート２６ａの後端部の下面から後方へ張り出し且つ後端部を上方へ屈曲させた庇状プレート２６ｂとから構成してある。
【００２４】
又、前記保冷庫３の側壁６と後壁７とが接合されるサイドリア接合部２７には、図２及び図３に示す如く、上下方向へ延び且つ該サイドリア接合部２７を覆うサイドリアピラー２８を取り付けてあり、該サイドリアピラー２８は、側壁６外面の後縁部に被せられるよう固着されるリアピラー側面部２８ａと、該リアピラー側面部２８ａの後端から屈曲するよう車両幅方向中心側へ延び且つ後壁７の側縁部を形成するリアピラー後面部２８ｂとから構成してある。
【００２５】
そして、前記リアルーフコーナー接合部１０に取り付けられるインナーキャップ１６は、図２に示す如く、前記ルーフサイドレール１４のレール上面部１４ａの後端から後方へ連なるように延び且つ前記ルーフリアレール２６のレール上面プレート２６ａの側縁部に被せられる矩形形状のリアキャップ上面部１６ａと、該リアキャップ上面部１６ａの側端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレール１４のレール側面上部１４ｂの後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラー２８のリアピラー側面部２８ａに被せられる台形形状のリアキャップ側面上部１６ｂと、該リアキャップ側面上部１６ｂの下端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレール１４のレール側面下部１４ｃの後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラー２８のリアピラー側面部２８ａに被せられる台形形状のリアキャップ側面下部１６ｃとから構成すると共に、前記リアルーフコーナー接合部１０に取り付けられるアウターカバー１８は、図３に示す如く、前記ルーフサイドレール１４のレール上面部１４ａの後端部と前記インナーキャップ１６のリアキャップ上面部１６ａとを覆うリアカバー上面部１８ａと、前記ルーフサイドレール１４のレール側面上部１４ｂの後端部と前記インナーキャップ１６のリアキャップ側面上部１６ｂとを覆うリアカバー側面上部１８ｂと、前記ルーフサイドレール１４のレール側面下部１４ｃの後端部と前記インナーキャップ１６のリアキャップ側面下部１６ｃとを覆うリアカバー側面下部１８ｃとから構成してある。
【００２６】
次に、上記図示例の作用を説明する。
【００２７】
前述の如く構成すると、前記フロントルーフコーナー接合部９のインナーキャップ１５に塗布されるシール剤は、図１に示す如く、フロントカバー上面部１７ａとフロントカバー側面上部１７ｂとフロントカバー側面下部１７ｃとからなるアウターカバー１７によって保護されると共に、前記リアルーフコーナー接合部１０のインナーキャップ１６に塗布されるシール剤は、図３に示す如く、リアカバー上面部１８ａとリアカバー側面上部１８ｂとリアカバー側面下部１８ｃとからなるアウターカバー１８によって保護され、従来のキャップ部材１１，１２とは異なり、前記シール剤が外部に露出することがなくなるため、例えば、保冷庫３のルーフ部に木の枝等の障害物が触れてしまう道をトラック１が通過せざるを得ないような場合であっても、前記シール剤が損傷を受ける心配がなくなる一方、直射日光による紫外線の影響が前記シール剤に及ぶことが遮断されるため、該シール剤が劣化しにくくなる。
【００２８】
又、前記フロントルーフコーナー接合部９のインナーキャップ１５と前記リアルーフコーナー接合部１０のインナーキャップ１６に塗布されるシール剤は、人の目に触れなくなるため、該シール剤はシール性さえ確保できれば良く、見栄えを気にする必要がなくなり、製造時における工数短縮にもつながることとなる。
【００２９】
尚、本図示例の場合、前記リアルーフコーナー接合部１０のインナーキャップ１６のリアキャップ上面部１６ａは、その幅端部が、図３に示す如く、アウターカバー１８のリアカバー上面部１８ａにより部分的に覆われるようにしており、リアキャップ上面部１６ａ全体を覆うようにはしていないが、前述の如き障害物の接触によるシール剤の損傷を回避する上で問題は全くなく、又、天井壁８の上面は地上からは見えないため、見栄えについても全く問題はない。
【００３０】
こうして、保冷庫３への障害物の接触によるシール剤の損傷、並びに直射日光によるシール剤の劣化を防止し得、且つ製造時における工数短縮をも図り得る。
【００３１】
尚、本発明のトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、荷台が保冷庫となっていないものにも適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【００３２】
【図１】本発明を実施する形態の一例におけるフロントルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップ及びアウターカバーを示す分解斜視図である。
【図２】本発明を実施する形態の一例におけるリアルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップのみを示す斜視図である。
【図３】本発明を実施する形態の一例におけるリアルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップ及びアウターカバーを示す斜視図である。
【図４】本発明を実施する形態の一例におけるルーフサイド接合部に取り付けられるルーフサイドレールを示す分解断面図である。
【図５】本発明を実施する形態の一例におけるルーフフロント接合部に取り付けられるルーフフロントレールを示す分解断面図である。
【図６】一般的な保冷車両を示す側面図である。
【符号の説明】
【００３３】
１ トラック
２ キャブ
３ 保冷庫（荷台）
５ 前壁
６ 側壁
７ 後壁
８ 天井壁
９ フロントルーフコーナー接合部
１０ リアルーフコーナー接合部
１３ ルーフサイド接合部
１４ ルーフサイドレール
１４ａ レール上面部
１４ｂ レール側面上部
１４ｃ レール側面下部
１５ インナーキャップ
１５ａ フロントキャップ上面部
１５ｂ フロントキャップ側面部
１５ｃ フロントキャップ下面部
１６ インナーキャップ
１６ａ リアキャップ上面部
１６ｂ リアキャップ側面上部
１６ｃ リアキャップ側面下部
１７ アウターカバー
１７ａ フロントカバー上面部
１７ｂ フロントカバー側面上部
１７ｃ フロントカバー側面下部
１８ アウターカバー
１８ａ リアカバー上面部
１８ｂ リアカバー側面上部
１８ｃ リアカバー側面下部
２０ ルーフフロント接合部
２１ ルーフフロントレール
２１ａ レール上面部
２１ｂ レール前面上部
２１ｃ レール前面下部
２３ サイドフロント接合部
２４ サイドフロントピラー
２４ａ フロントピラー側面部
２４ｂ フロントピラー前面部
２４ｃ フロントピラーコーナー部
２５ ルーフリア接合部
２６ ルーフリアレール
２６ａ レール上面プレート
２６ｂ 庇状プレート
２７ サイドリア接合部
２８ サイドリアピラー
２８ａ リアピラー側面部
２８ｂ リアピラー後面部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
箱形の荷台の前壁と側壁と天井壁とが接合されるフロントルーフコーナー接合部、及び後壁と側壁と天井壁とが接合されるリアルーフコーナー接合部にそれぞれ、インナーキャップを取り付けてその隙間にシール剤を塗布すると共に、該インナーキャップに被せるようにアウターカバーを取り付けることを特徴とするトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造。
【請求項２】
前記箱形の荷台の側壁と天井壁とが接合されるルーフサイド接合部に、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部を覆うルーフサイドレールを取り付け、該ルーフサイドレールを、天井壁上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の側端から下方へ延びるレール側面上部と、該レール側面上部の下端から垂下するように延び且つ側壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の前壁と天井壁とが接合されるルーフフロント接合部に、車両幅方向へ延び且つ該ルーフフロント接合部を覆うルーフフロントレールを取り付け、該ルーフフロントレールを、天井壁上面の前縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の前端から下方へ延びるレール前面上部と、該レール前面上部の下端から垂下するように延び且つ前壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール前面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の側壁と前壁とが接合されるサイドフロント接合部に、上下方向へ延び且つ該サイドフロント接合部を覆うサイドフロントピラーを取り付け、該サイドフロントピラーを、側壁外面の前縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー側面部と、前壁前面の側縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー前面部と、前記フロントピラー側面部及びフロントピラー前面部をつなぎ且つ前記ルーフサイドレールのレール側面下部の前端と前記ルーフフロントレールのレール前面下部の幅端とをつなぐ断面湾曲形状のフロントピラーコーナー部とから構成し、
前記フロントルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の前端と前記ルーフフロントレールのレール上面部の幅端とをつなぐ直角三角形形状のフロントキャップ上面部と、該フロントキャップ上面部の底辺部から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面上部の前端と前記ルーフフロントレールのレール側面上部の幅端とをつなぐ台形形状のフロントキャップ側面部と、該フロントキャップ側面部の底辺部と前記サイドフロントピラーのフロントピラーコーナー部とをつなぐ弓形形状のフロントキャップ下面部とから構成し、
前記フロントルーフコーナー接合部に取り付けられるアウターカバーを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール上面部の幅端部と前記インナーキャップのフロントキャップ上面部とを覆うフロントカバー上面部と、前記ルーフサイドレールのレール側面上部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール前面上部の幅端部と前記インナーキャップのフロントキャップ側面部と前記インナーキャップのフロントキャップ下面部とを覆うフロントカバー側面上部と、前記ルーフサイドレールのレール側面下部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール前面下部の幅端部と前記サイドフロントピラーのフロントピラーコーナー部とを覆うフロントカバー側面下部とから構成した請求項１記載のトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造。
【請求項３】
前記箱形の荷台の側壁と天井壁とが接合されるルーフサイド接合部に、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部を覆うルーフサイドレールを取り付け、該ルーフサイドレールを、天井壁上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の側端から下方へ延びるレール側面上部と、該レール側面上部の下端から垂下するように延び且つ側壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の後壁と天井壁とが接合されるルーフリア接合部に、車両幅方向へ延び且つ該ルーフリア接合部を覆うルーフリアレールを取り付け、該ルーフリアレールを、天井壁上面の後縁部に被せられるよう固着されるレール上面プレートと、該レール上面プレートの後端部の下面から後方へ張り出し且つ後端部を上方へ屈曲させた庇状プレートとから構成し、
前記箱形の荷台の側壁と後壁とが接合されるサイドリア接合部に、上下方向へ延び且つ該サイドリア接合部を覆うサイドリアピラーを取り付け、該サイドリアピラーを、側壁外面の後縁部に被せられるよう固着されるリアピラー側面部と、該リアピラー側面部の後端から屈曲するよう車両幅方向中心側へ延び且つ後壁の側縁部を形成するリアピラー後面部とから構成し、
前記リアルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の後端から後方へ連なるように延び且つ前記ルーフリアレールのレール上面プレートの側縁部に被せられる矩形形状のリアキャップ上面部と、該リアキャップ上面部の側端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面上部の後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラーのリアピラー側面部に被せられる台形形状のリアキャップ側面上部と、該リアキャップ側面上部の下端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面下部の後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラーのリアピラー側面部に被せられる台形形状のリアキャップ側面下部とから構成し、
前記リアルーフコーナー接合部に取り付けられるアウターカバーを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ上面部とを覆うリアカバー上面部と、前記ルーフサイドレールのレール側面上部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ側面上部とを覆うリアカバー側面上部と、前記ルーフサイドレールのレール側面下部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ側面下部とを覆うリアカバー側面下部とから構成した請求項１又は２記載のトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造。
【請求項１】
箱形の荷台の前壁と側壁と天井壁とが接合されるフロントルーフコーナー接合部、及び後壁と側壁と天井壁とが接合されるリアルーフコーナー接合部にそれぞれ、インナーキャップを取り付けてその隙間にシール剤を塗布すると共に、該インナーキャップに被せるようにアウターカバーを取り付けることを特徴とするトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造。
【請求項２】
前記箱形の荷台の側壁と天井壁とが接合されるルーフサイド接合部に、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部を覆うルーフサイドレールを取り付け、該ルーフサイドレールを、天井壁上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の側端から下方へ延びるレール側面上部と、該レール側面上部の下端から垂下するように延び且つ側壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の前壁と天井壁とが接合されるルーフフロント接合部に、車両幅方向へ延び且つ該ルーフフロント接合部を覆うルーフフロントレールを取り付け、該ルーフフロントレールを、天井壁上面の前縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の前端から下方へ延びるレール前面上部と、該レール前面上部の下端から垂下するように延び且つ前壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール前面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の側壁と前壁とが接合されるサイドフロント接合部に、上下方向へ延び且つ該サイドフロント接合部を覆うサイドフロントピラーを取り付け、該サイドフロントピラーを、側壁外面の前縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー側面部と、前壁前面の側縁部に被せられるよう固着されるフロントピラー前面部と、前記フロントピラー側面部及びフロントピラー前面部をつなぎ且つ前記ルーフサイドレールのレール側面下部の前端と前記ルーフフロントレールのレール前面下部の幅端とをつなぐ断面湾曲形状のフロントピラーコーナー部とから構成し、
前記フロントルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の前端と前記ルーフフロントレールのレール上面部の幅端とをつなぐ直角三角形形状のフロントキャップ上面部と、該フロントキャップ上面部の底辺部から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面上部の前端と前記ルーフフロントレールのレール側面上部の幅端とをつなぐ台形形状のフロントキャップ側面部と、該フロントキャップ側面部の底辺部と前記サイドフロントピラーのフロントピラーコーナー部とをつなぐ弓形形状のフロントキャップ下面部とから構成し、
前記フロントルーフコーナー接合部に取り付けられるアウターカバーを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール上面部の幅端部と前記インナーキャップのフロントキャップ上面部とを覆うフロントカバー上面部と、前記ルーフサイドレールのレール側面上部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール前面上部の幅端部と前記インナーキャップのフロントキャップ側面部と前記インナーキャップのフロントキャップ下面部とを覆うフロントカバー側面上部と、前記ルーフサイドレールのレール側面下部の前端部と前記ルーフフロントレールのレール前面下部の幅端部と前記サイドフロントピラーのフロントピラーコーナー部とを覆うフロントカバー側面下部とから構成した請求項１記載のトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造。
【請求項３】
前記箱形の荷台の側壁と天井壁とが接合されるルーフサイド接合部に、車両前後方向へ延び且つ該ルーフサイド接合部を覆うルーフサイドレールを取り付け、該ルーフサイドレールを、天井壁上面の側縁部に被せられるよう固着されるレール上面部と、該レール上面部の側端から下方へ延びるレール側面上部と、該レール側面上部の下端から垂下するように延び且つ側壁外面の上縁部に被せられるよう固着されるレール側面下部とから構成し、
前記箱形の荷台の後壁と天井壁とが接合されるルーフリア接合部に、車両幅方向へ延び且つ該ルーフリア接合部を覆うルーフリアレールを取り付け、該ルーフリアレールを、天井壁上面の後縁部に被せられるよう固着されるレール上面プレートと、該レール上面プレートの後端部の下面から後方へ張り出し且つ後端部を上方へ屈曲させた庇状プレートとから構成し、
前記箱形の荷台の側壁と後壁とが接合されるサイドリア接合部に、上下方向へ延び且つ該サイドリア接合部を覆うサイドリアピラーを取り付け、該サイドリアピラーを、側壁外面の後縁部に被せられるよう固着されるリアピラー側面部と、該リアピラー側面部の後端から屈曲するよう車両幅方向中心側へ延び且つ後壁の側縁部を形成するリアピラー後面部とから構成し、
前記リアルーフコーナー接合部に取り付けられるインナーキャップを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の後端から後方へ連なるように延び且つ前記ルーフリアレールのレール上面プレートの側縁部に被せられる矩形形状のリアキャップ上面部と、該リアキャップ上面部の側端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面上部の後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラーのリアピラー側面部に被せられる台形形状のリアキャップ側面上部と、該リアキャップ側面上部の下端から下方へ延び且つ前記ルーフサイドレールのレール側面下部の後端から後方へ連なるように延びて前記サイドリアピラーのリアピラー側面部に被せられる台形形状のリアキャップ側面下部とから構成し、
前記リアルーフコーナー接合部に取り付けられるアウターカバーを、前記ルーフサイドレールのレール上面部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ上面部とを覆うリアカバー上面部と、前記ルーフサイドレールのレール側面上部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ側面上部とを覆うリアカバー側面上部と、前記ルーフサイドレールのレール側面下部の後端部と前記インナーキャップのリアキャップ側面下部とを覆うリアカバー側面下部とから構成した請求項１又は２記載のトラック用荷台のルーフコーナー接合部構造。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００８−１７４１７１（Ｐ２００８−１７４１７１Ａ）
【公開日】平成２０年７月３１日（２００８．７．３１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１１１６４（Ｐ２００７−１１１６４）
【出願日】平成１９年１月２２日（２００７．１．２２）
【出願人】（０００２３２９１１）株式会社トランテックス (11)
【公開日】平成２０年７月３１日（２００８．７．３１）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年１月２２日（２００７．１．２２）
【出願人】（０００２３２９１１）株式会社トランテックス (11)
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