説明

トリガー式液体噴出器

【課題】簡単な組み付け操作により形成でき、吸込み弁のシール性をより向上することができるとともに、射出筒内の吸込み弁から吐出弁までの液通路を極力狭く形成できて加圧領域の圧力が高いトリガー式の液体噴出器の提供。
【解決手段】射出筒12後部に嵌着固定した筒体D先端の吸込み弁座24に、常時上流側へ付勢させた吸込み弁体34を圧接させて吸込み弁24を形成し、筒体Dと射出筒12との間にシリンダ内と加圧領域とを連通する連通路23を形成した。その結果、射出筒12の長さに併せた筒体Dを採用でき、射出筒12内の無駄な空間を排除した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトリガー式液体噴出器に関し、詳しくは蓄圧式のトリガー式液体噴出器に関する。
【背景技術】
【0002】
トリガー式液体噴出器は使用の簡便さから数多くの商品が提案されており、それに伴ってより高い機能の要求があり、例えば、蓄圧式の吐出弁を備えることにより、液切れが良く均一な液の噴出が行える特徴を備えたものが、その中の一つとして提案されている。(例えば,特許文献1参照)
【0003】
上記液体噴出器は、操作レバーを繰り返し牽曳して容器体内の液体を吸引,加圧,圧送するポンプと、このポンプを一体的に備え、該ポンプによって、加圧,圧送された液体を通過させる送給経路を有するボディと、このボディの送給経路の末端に配置され、送給経路を通って圧送された液体を外界に向けて噴出する噴射ノズルとを備え、ボディの送給経路内に、該送給経路を閉塞状態に常時保持し、液体の圧力が規定圧力に達したときにのみ送給経路を開放する蓄圧弁を設けている。
【0004】
この蓄圧弁は、弁体と弾性部材とから構成されている。弁体は、内部を送給経路の一部として構成した縦筒内に上下動可能に装着している。また、弾性部材は、弁体上部に於いて、弁体の開口から内部空間へと入りこみ縦筒内周に形成した上向き段部形態の弁座に弁体周囲の下向き段部形態のシール部を押し当てて縦筒内を閉塞状態に保持する一方、規定圧力に達したときのみ弁座から弁体を離反させる反発力を有する如く構成している。
【特許文献1】特開2006−205045号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記トリガー式液体噴出器は、ボディの縦筒内に蓄圧弁を挿入し、配置するだけで蓄圧式のトリガー式液体噴出器に変更することができ、設計変更するなどの余計な手間をかけることなしに液体の均一な噴出が可能である優れたものである。
【0006】
本発明はこの様な液体の均一な噴出が可能である蓄圧式のトリガー式液体噴出器を更に改良したものであり、簡単な組み付け操作により形成できるのにも拘わらず吸込み弁のシール性をより向上することができるとともに、吸込み弁から吐出弁までの液通路を極力狭隘に形成でき、その結果プライミングの回数を減らすことができるトリガー式液体噴出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、本体B内部に備えた液流路の中途にシリンダ13を連通させるとともに、シリンダ13内を摺動するプランジャGの押込み操作を行うトリガーHを備え、トリガーHの操作により容器体内の液を液流路終端のノズルIより噴出する如く構成したトリガー式液体噴出器に於いて、液流路の一部を構成し、先端にノズルIを嵌着した射出筒12内に、所定液圧で開弁し、射出筒12上流位置の吸込み弁35との間にシリンダ室R内と連通する加圧領域を画成する蓄圧式の吐出弁42を備え、前記吸込み弁35を、射出筒12内に嵌着固定した筒体D先端の吸込み弁座24に、常時上流側へ付勢させた吸込み弁体34を圧接させて構成し、筒体Dと射出筒12との間にシリンダ室R内と射出筒12内の加圧領域とを連通する連通路23を形成したことを特徴とする。
【0008】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、射出筒12内先端部中央に、その上流側の射出筒12内に嵌着させた円弧板状壁31を介して柱状部30を支持し、柱状部30外周に嵌着固定した嵌合筒40より下流側へ広がるスカート状の弁板41を延設し、弁板41の外周縁を射出筒12内周面に圧接して吐出弁42を形成し、円弧板状壁31に掛け渡した後壁部32より突設した蛇行板状の弾性板部33を介して吸込み弁体34を上流側へ付勢させた。
【0009】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかの手段に於いて、前記筒体Dが、外周面に突設した複数の係合リブ21の縁部を射出筒12の内面に嵌合させ、係合リブ21間の少なくとも一箇所の隙間を連通路23として構成してなる。
【0010】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第3の手段のいずれかの手段に於いて、前記各係合リブ21の先端部を、吸込み弁座24に圧接した吸込み弁体34周囲に当接して吸込み弁体34を筒体Dの中心位置に案内する案内部21a として構成した。
【0011】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、前記筒体Dをエラストマーにより形成した。
【発明の効果】
【0012】
本発明のトリガー式液体噴出器は、射出筒12に嵌着固定した筒体D先端の吸込み弁座24に、常時上流側へ付勢させた吸込み弁体34を圧接させて吸込み弁35を構成しているため、射出筒12の長さに応じた筒体Dを用意することにより、吸込み弁35の位置を無駄なく前方へ位置させることができ、効率の良い加圧噴出を行えるものである。また、加圧領域を狭く形成できるため、使用当初の気液の置換操作、所謂プライミング操作の回数を少なくすることができる利点もある。
【0013】
また、射出筒12内先端部中央に、その上流側の射出筒12内に嵌着させた円弧板状壁31を介して柱状部30を支持し、柱状部30外周に嵌着固定した嵌合筒40より下流側へ広がるスカート状の弁板41を延設し、弁板41の外周縁を射出筒12内周面に圧接して吐出弁42を形成し、円弧板状壁31に掛け渡した後壁部32より突設した蛇行板状の弾性板部33を介して吸込み弁体34を上流側へ付勢させた場合には、筒体Dの組み付けの容易さと相俟って、射出筒12内の部材の組み付け操作が極めて容易に行える利点がある。
【0014】
外周面に突設した複数の係合リブ21の縁部を射出筒12の内面に嵌合させ、係合リブ21間の少なくとも一箇所の隙間を連通路23とした筒体Dを採用した場合には、係合リブ21の突設位置を気にせずに組み付けすることができ、多少の誤差があっても確実に連通路23を形成できる利点がある。また、吸込み弁座24を射出筒12内の径方向中央位置に射出筒12内面と離間した状態で設置できるため、吸込み弁体34の中心と吸込み弁座24の中心が若干ずれた場合でも互いに補正してより良好な気密性を得られる。特に材質が柔らかい場合にはより顕著である。
【0015】
各係合リブ21の先端部を、吸込み弁座24に圧接した吸込み弁体34周囲に当接して吸込み弁体34を筒体D中心位置に案内する案内部21a として構成した場合には、吸込み弁体34を確実に吸込み弁座24の中心位置に導く利点がある。
【0016】
筒体Dをエラストマーにより形成した場合には、吸込み弁35のシール性がより向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1は本発明のトリガー式液体噴出器1を示すもので、トリガー式液体噴出器1は、装着キャップAと、本体Bと、吸上げパイプCと、筒体Dと、スピン部材Eと、吐出弁体Fと、プランジャGと、トリガーHと、ノズルIとを備えている。
【0019】
装着キャップAは口頸部外周に周壁2を螺合させてトリガー式液体噴出器1を容器体に装着するためのものであり、周壁2の上端縁よりフランジ3を延設して構成している。
【0020】
本体Bは、有頂筒状の装着基部10と、縦筒11と、射出筒12と、シリンダ13とを一体に形成している。装着基部10は、容器体口頸部に嵌合させるシール筒14を下面より垂設し、パッキンpを介して口頸部上に下面を圧接嵌合させる。また、外周下部に装着キャップAを回動可能に嵌合させており、外周下部に突設した係止突条15上面にフランジ3を係合させて上方への抜け出しを防止している。そして、装着キャップAの周壁2を容器体口頸部外周に螺合させることにより、容器体口頸部上面とフランジ3下面との間でパッキンp及び係止突条15を挟持させる如く構成している。
【0021】
縦筒11は、装着基部10内後部に下端を開口し、装着基部10の頂部を貫通して上端をその上方へ立設しており、内部に吸上げパイプCの上端部を嵌着し、その下端を容器体内下部に垂下している。
【0022】
射出筒12は、縦筒11の上端部に基端を開口して前方へ一体に延設し、先端部を大径に形成し、大径部分先端にノズルIを回動可能に嵌着している。そして、容器体内から吸上げパイプC内、縦筒11内、射出筒12内を介してノズルIの噴出孔に至る液流路を形成している。
【0023】
シリンダ13は射出筒12と縦筒11とのコーナー部分より斜め下方前方へ一体に突設しており、外筒13a 内に同心円状に外筒13a より短い内筒13b 備え、内筒13b 外面と外筒13a 内面との間をシリンダ室Rとして画成している。また、射出筒12の後部下面に突設した連通窓16を介してシリンダ室R内と射出筒12内を連通させている。
【0024】
射出筒12内には上記筒体Dと、スピン部材Eと、吐出弁体Fとを装着している。筒体Dはシリコーンゴムにより形成されたもので、図2及び図3に示す如く、筒部20の外周に放射状に四枚の係合リブ21を突設して構成している。各係合リブ21の先端及び後端は、筒部20の先端及び後端より所定幅後方或いは前方に凹んだ位置に存在し、換言すれば、各係合リブ21の先端及び後端には所定幅の切欠き部22を設けている。そして、図1に示す如く、射出筒12内後部に於いて、各係合リブ21の縁部を射出筒12の内面に嵌合させて装着固定している。この際、各係合リブ21後端より後方へ突出した筒部20の後端部外周を射出筒12後端の縦筒11との連通孔に液密に嵌合させている。また、下方の二枚の係合リブ21間の隙間を、連通窓16を介してシリンダ室R内と後述する加圧領域とを連通させる連通路23として構成している。更に、筒部20の先端を吸込み弁座24に構成している。
【0025】
尚、係合リブ21は上記例の如く四枚のものに限らず、図4に示す如く二枚のものであっても或いはその他の枚数であっても良い。二枚の場合に於いて、図4の如く上下に係合リブ21を位置させ、連通窓16の幅を係止リブ21の幅より大きくすれば、両側を連通路23として構成することができる。また、図5に示す如く、各係合リブ21の先端部を筒部20先端部より突設させて、吸込み弁座24に圧接した吸込み弁体周囲に当接して吸込み弁体を筒体D中心位置に案内する案内部21a として構成しても良い。尚、図5に於いて筒体Dは、筒部20の後端部を拡径し、該拡径部20a を射出筒12内面後端部に突形成した環状の嵌合凹部17に嵌着固定している。嵌合凹部17は、射出筒12内面よりフランジ部を介して前方へ突設した環状突部と、射出筒12内面とで構成している。
【0026】
スピン部材Eは、前部の柱状部30の後端部にそれぞれ先端部を連結して後方へ一対の円弧板状壁31を延設し、各円弧板状壁31後端間を連結する後壁部32より後方へ蛇行板状の弾性板部33を介して吸込み弁体34を延設している。そして、射出筒12の先端部の大径部後端部に各円弧板状壁31を嵌着し、吸込み弁体34を筒体Dの筒部20の先端が構成する吸込み弁座24に圧接させて吸込み弁35を形成している。また、柱状部30の外面には一対の凹溝36を凹設しており、各円弧板状壁31の前後方向中間部は肉薄に形成している。
【0027】
吐出弁体Fはシリコーンゴムにより形成されたもので、柱状部30の後端部外周に嵌合させた嵌合筒40より前方へスカート状の弁板41を一体に延設し、弁板41の先端縁を射出筒12の大径部内周前部に圧接して吐出弁42を形成している。該吐出弁42は、吸込み弁35との間に加圧域を画成し、シリンダ13内圧の上昇に伴って加圧領域の内圧が所定圧まで到達すれば開弁する如く構成した蓄圧式の吐出弁の形態をなしている。
【0028】
プランジャGは、前端閉塞で後端開口の筒状をなす基部50を備え、外筒13a 内周を液密摺動する前後一対のスカート状をなす外側摺動部51を基部50外周に突設し、内筒13b 外周を液密摺動する内側摺動部52を基部50内周に突設して構成しており、コイルスプリングsにより前方へ付勢させている。
【0029】
トリガーHは、射出筒12の先端部両側に上端部を回動可能に連結してシリンダ13の前方に揺動可能に垂下させており、プランジャGの先端部に上部を連繋させて係止しており、後方への引き込みによりプランジャGをコイルスプリングsの付勢力に抗して後方へ移行させる如く構成している。
【0030】
ノズルIは、射出筒12の先端部に回動可能に嵌合させた回動筒70を前板71裏面より後方へ延設し、また、スピン部材Eの柱状部30の前部外周に液密摺動可能に嵌合させた案内筒72を前板71裏面より後方へ突設しており、案内筒72内の前板71に噴出孔73を穿設している。案内筒72内面にはスピン部材Eの凹溝36とそれぞれ連通して液流路の開閉を行う一対の凹溝部74を設けている。また、ノズルIの下面から、トリガーHの引き込みを防止する邪魔板75を垂設している。
【0031】
上記の如く構成されたトリガー式液体噴出器1は、図1の状態から邪魔板75を回動させてノズルIを回動させるとトリガーHの引き込みが可能となるとともに、スピン部材Eの凹溝36とノズルIの凹溝部74とが連通してその部分からの液の噴出が可能となる。次いで、トリガーHを引きプランジャGをコイルスプリングsの付勢力に抗して後方へ押し込むと、シリンダ室R及びそれと連通している射出筒12の加圧領域内の加圧液が吐出弁42を開いて各凹溝36及び各凹溝部74を介して噴出孔73から外部へ噴出される。
【0032】
次いでトリガーHの押圧を解除すれば、コイルスプリングsの作用でプランジャGが押圧されシリンダ室R及び射出筒12内の加圧領域内が負圧化され、弾性板部33の弾発力に抗して吸込み弁35が開き、容器体内の液をシリンダ室R内に導入する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】トリガー式液体噴出器の縦断面図である。(実施例1)
【図2】筒体の斜視図である。(実施例1)
【図3】筒体の正面図である。(実施例1)
【図4】筒体の正面図である。(実施例2)
【図5】トリガー式液体噴出器の要部拡大断面図である。(実施例3)
【符号の説明】
【0034】
1…トリガー式液体噴出器
A…装着キャップ
2…周壁,3…フランジ
B…本体
10…装着基部,11…縦筒,12…射出筒,13…シリンダ,13a …外筒,13b …内筒, 14…シール筒,15…係止突条,16…連通窓,17…嵌合凹部,p…パッキン,
R…シリンダ室
C…吸上げパイプ
D…筒体
20…筒部,20a …拡径部,21…係合リブ,21a …案内部,22…切欠き部,
23…連通路,24…吸込み弁座
E…スピン部材
30…柱状部,31…円弧板状壁,32…後壁部,33…弾性板部,34…吸込み弁体,
35…吸込み弁,36…凹溝 F…吐出弁体
40…嵌合筒,41…弁板,42…吐出弁
G…プランジャ
50…基部,51…外側摺動部,52…内側摺動部,s…コイルスプリング
H…トリガー
I…ノズル
70…回動筒,71…前板,72…案内筒,73…噴出孔,74…凹溝部,75…邪魔板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体B内部に備えた液流路の中途にシリンダ13を連通させるとともに、シリンダ13内を摺動するプランジャGの押込み操作を行うトリガーHを備え、トリガーHの操作により容器体内の液を液流路終端のノズルIより噴出する如く構成したトリガー式液体噴出器に於いて、液流路の一部を構成し、先端にノズルIを嵌着した射出筒12内に、所定液圧で開弁し、射出筒12上流位置の吸込み弁35との間にシリンダ室R内と連通する加圧領域を画成する蓄圧式の吐出弁42を備え、前記吸込み弁35を、射出筒12内に嵌着固定した筒体D先端の吸込み弁座24に、常時上流側へ付勢させた吸込み弁体34を圧接させて構成し、筒体Dと射出筒12との間にシリンダ室R内と射出筒12内の加圧領域とを連通する連通路23を形成したことを特徴とするトリガー式液体噴出器。
【請求項2】
射出筒12内先端部中央に、その上流側の射出筒12内に嵌着させた円弧板状壁31を介して柱状部30を支持し、柱状部30外周に嵌着固定した嵌合筒40より下流側へ広がるスカート状の弁板41を延設し、弁板41の外周縁を射出筒12内周面に圧接して吐出弁42を形成し、円弧板状壁31に掛け渡した後壁部32より突設した蛇行板状の弾性板部33を介して吸込み弁体34を上流側へ付勢させた請求項1記載のトリガー式液体噴出器。
【請求項3】
前記筒体Dが、外周面に突設した複数の係合リブ21の縁部を射出筒12の内面に嵌合させ、係合リブ21間の少なくとも一箇所の隙間を連通路23として構成してなる請求項1又は請求項2のいずれかに記載のトリガー式液体噴出器。
【請求項4】
前記各係合リブ21の先端部を、吸込み弁座24に圧接した吸込み弁体34周囲に当接して吸込み弁体34を筒体Dの中心位置に案内する案内部21a として構成した請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のトリガー式液体噴出器。
【請求項5】
前記筒体Dをエラストマーにより形成した請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のトリガー式液体噴出器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−78241(P2009−78241A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−250794(P2007−250794)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】