トリガー操作式噴射器におけるロック機構
【課題】トリガー操作のロック・アンロック状態が一目瞭然であり、しかも、使用時のアンロック操作の忘れを完全に防止することができ、使用後のロック操作の忘れを減じることができるトリガー操作式噴射器におけるロック機構を提供する。
【解決手段】非使用時には噴射器２の軸線に沿った状態に折畳み可能であると共に使用時には前記軸線に交差する方向に延伸するように起こすことが可能なグリップ３を握持し、該グリップの噴射方向前方に配設されたトリガー４を引く操作によって、内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式噴射器１における前記トリガー操作のロック機構において、前記トリガーの引き側方向後方と前記グリップとの間に、前記グリップの折畳み状態時には前記トリガーの引き操作を直接又は間接的に規制すると共に前記グリップを起こし状態時には前記トリガーの引き操作の規制を解除する構成のロック部材５を配設した構成である。
【解決手段】非使用時には噴射器２の軸線に沿った状態に折畳み可能であると共に使用時には前記軸線に交差する方向に延伸するように起こすことが可能なグリップ３を握持し、該グリップの噴射方向前方に配設されたトリガー４を引く操作によって、内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式噴射器１における前記トリガー操作のロック機構において、前記トリガーの引き側方向後方と前記グリップとの間に、前記グリップの折畳み状態時には前記トリガーの引き操作を直接又は間接的に規制すると共に前記グリップを起こし状態時には前記トリガーの引き操作の規制を解除する構成のロック部材５を配設した構成である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はトリガー操作式噴射器におけるロック機構に関し、トリガー操作式の噴射器のトリガーのロック・アンロック状態が一目瞭然に判るロック機構に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、整髪料、殺虫剤、塗料、洗浄剤等の噴射は、これらの液体・溶液・溶剤等をエアゾール容器に充填し、該エアゾール容器のバルブを開閉操作することで該バルブに連通したノズルから噴射する構成の噴射器や、前記の液体・溶液・溶剤等をポンプ容器に充填し、該容器に装着したポンプ機構を操作することで該ポンプ機構に連通したノズルから噴射する構成の噴射器によって行われている。
【０００３】
これらの噴射器の噴射操作構成として、エアゾール容器ではノズル付きのキャップ体の押下による操作や、ポンプ容器ではピストンシャフトに連通したノズルヘッドの押下による操作に換えて、トリガーを引く操作によって内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式の噴射器が種々利用されるようになっている。
【０００４】
トリガー操作式の噴射器は、噴射操作が小さな力で容易に且つ安定した状態で可能であるが、噴射が容易であるが故に非使用時の誤噴射や幼児・児童等のいたずらによる事故等が発生する虞を有している。従って、誤噴射やいたずらによる事故等を防止するために、使用時以外はトリガー操作を行うことができないようにロック機構を設けることが必要であり、かかる技術が種々提案されている（例えば、特許文献１〜５等参照）。
【０００５】
【特許文献１】特開２００５−１１８７７７号
【特許文献２】特開平１０−１２８１８６号
【特許文献３】特開平０９−２９９８３８号
【特許文献４】米国特許第４９４６０７４号
【特許文献５】米国特許第４４４１６３３号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特許文献１〜５の技術はいずれも、トリガーの引き側である後方に他部材からなるロック部材を装着して該トリガーを不動状態にすることで引き操作を規制してロックする構成となっている。
【０００７】
しかしこれらの技術では、ロック機構によるロック・アンロック操作が噴射操作とは必然的な関連性が皆無であることから、使用時にロック解除を忘れてしまうことが多々あり、使用に際してはトリガーの引き操作ができないことが判ってからようやくロック解除を忘れているのに気付くことがあるという不都合を有するものである。かかるロック解除の忘れは、特に殺虫剤等のように瞬時の判断での使用（噴射）が求められるものの場合に、害虫を取り逃がしてしまうという致命的な欠点を有するものである。
【０００８】
更に、使用後のロック操作を忘れてしまうことも多々あり、かかるロック操作の忘れはロック機構を備えていながらロック機構を設けていないものと同様に前述した誤噴射や幼児・児童等のいたずらによる事故等の発生の虞を有するものとなってしまう。
【０００９】
そこで本発明の課題は、トリガー操作のロック・アンロック状態が一目瞭然であり、しかも、使用時のアンロック操作の忘れを完全に防止することができ、使用後のロック操作の忘れを減じることができるトリガー操作式噴射器におけるロック機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記課題を解決する本発明は、下記構成を有する。
【００１１】
１．非使用時には噴射器の軸線に沿った状態に折畳み可能であると共に使用時には前記軸線に交差する方向に延伸するように起こすことが可能なグリップを握持し、該グリップの噴射方向前方に配設されたトリガーを引く操作によって、内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式噴射器における前記トリガー操作のロック機構において、
前記トリガーの引き側方向後方と前記グリップとの間に、前記グリップの折畳み状態時には前記トリガーの引き操作を直接又は間接的に規制すると共に前記グリップを起こし状態時には前記トリガーの引き操作の規制を解除する構成のロック部材を配設した構成であることを特徴とするトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１２】
２．前記ロック部材が、前記トリガーの引き側方向後方から延伸して前記グリップの折畳み状態時に該グリップの付け根部分頂部に当接するように形成された規制突起部と、前記グリップを起こし状態時で且つ前記トリガーの引き操作時に前記規制突起部が入り込み可能に前記グリップに形成された凹部又は凹溝と、を有してなることを特徴とする上記１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１３】
３．前記ロック部材が、前記グリップの付け根部分から延伸して該グリップの折畳み状態時に前記トリガーの引き側方向後方側に当接すると共に、該グリップの起こし状態時に前記トリガーの引き側方向後方から退避するように形成された構成を有する規制突起部であることを特徴とする上記１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１４】
４．前記ロック部材が、前記グリップの折畳み状態時に該グリップの付け根部分と前記トリガーの引き側方向後方との間に介在してトリガーの引き操作を規制し、前記グリップの起こし状態時に該グリップの付け根部分と前記トリガーの引き側方向後方との間から退避することで前記引き操作の規制を解除する構成の規制部材であることを特徴とする上記１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１５】
５．前記トリガー操作式噴射器が、噴射機構にエアゾール容器を着脱交換可能に接続する噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが一体的に構成された噴射器、のいずれかであることを特徴とする上記１〜４のいずれかに記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１６】
６．前記トリガー操作式噴射器が、ポンプ機構に内容物充填容器を着脱交換可能に接続する噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが一体的に接続された噴射器、のいずれかであることを特徴とする上記１〜４のいずれかに記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【発明の効果】
【００１７】
請求項１に示す発明によれば、トリガー操作のロック・アンロック状態が一目瞭然であり、しかも、使用時のアンロック操作の忘れを完全に防止することができ、使用後のロック操作の忘れを減じることができるトリガー操作式噴射器におけるロック機構を提供することができる。
【００１８】
特に、非使用時にはグリップを折畳み状態とすることで、ロック機構が作用することによりトリガーの引き操作が規制される、即ち、内容物の噴射を行うことができない状態とすることができ、また、使用時にはグリップを起こし状態とすることで、ロック機構が解除（アンロック）されることによりトリガーの引き操作が可能となり、内容物の噴射を行うことができる。
【００１９】
従って、グリップが折畳み状態であるか、起こし状態であるかで、トリガー操作のロック・アンロック状態が一目瞭然と判る。
【００２０】
しかも、使用に際してはグリップを握持するために該グリップを起こすことを必ず行う必要があり、この必須行為であるグリップの起こし行為がロック機構の解除（アンロック）操作となるので、いざ噴射を行おうとする際のアンロック操作の忘れを完全に防止することができる。
【００２１】
また、使用後にグリップを折畳み状態とするだけでロック操作となることは、グリップを折畳むことでコンパクトになるという使用後の片付け及び収納に有利な状態となることから、かかるグリップの折畳み行為を必須の行為として習慣付けることで使用後のロック操作の忘れを減じることができる。
【００２２】
請求項２に示す発明によれば、トリガーに設けられた規制突起部とグリップに設けられた凹部又は凹溝とを有してなるロック部材からなる機構は、極めて簡素な構成であるため上記効果を低コストで得ることができる。
【００２３】
請求項３に示す発明によれば、グリップに設けられた規制突起部であるロック部材からなるロック機構は、極めて簡素な構成であるため上記効果を低コストで得ることができる。
【００２４】
請求項４に示す発明によれば、トリガーとグリップとの間に介在させた規制部材であるロック部材からなるロック機構は、極めて簡素な構成であるため上記効果を低コストで得ることができる。
【００２５】
請求項５に示す発明によれば、噴射機構にエアゾール容器を着脱交換可能に接続する噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが一体的に構成された噴射器、のいずれにも適用することができる。
【００２６】
請求項６に示す発明によれば、ポンプ機構に内容物充填容器を着脱交換可能に接続する噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが一体的に接続された噴射器、のいずれにも適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２７】
以下、本発明に係るトリガー捜査式噴射器におけるロック機構を詳細に説明する。
【００２８】
図１は本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の一実施例を適用した噴射器の非使用状態を示す側面図、図２は図１のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図、図３は図１に示す噴射器を使用可能にした状態を示す側面図、図４は図３のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図、図５は図１に示す噴射器の噴射状態を示す側面図、図６は図５のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図、図７は図６のＶＩＩ−ＶＩＩ線における断面説明図、図８は本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の他の実施例を示す要部説明図、図９及び図１０は本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の更に他の実施例を示す要部説明図である。
【００２９】
本発明に係るトリガー操作式噴射器（以下、単に噴射器ということもある。）１におけるロック機構は、図１〜図７に示すように、噴射器１の本体２から延伸して設けられたグリップ３を握持してトリガー４を操作することで内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式噴射器１のトリガー４操作のロック及びロック解除（アンロック）を行うための機構である。
【００３０】
本体２には、整髪料、殺虫剤、塗料、洗浄剤等が充填されたエアゾール容器６が接続されており、該エアゾール容器６のバルブ機構（図示を省略）に連通するノズル機構（図示を省略）から、トリガー４を操作すること、即ち、トリガー４を引くことで前記エアゾール容器６の内容物の噴射を行うことができる。
【００３１】
エアゾール容器６は、該エアゾール容器６が空になった際や他の内容物のものに換える際に着脱交換可能に本体２に接続される構成のものであることが好ましいが、本発明は当該構成に限定されず、本体２とエアゾール容器６とが着脱交換不可能に接続された構成であってもよいし、本体２とエアゾール容器６とが一体化された構成であってもよい。
【００３２】
尚、エアゾール容器６、該エアゾール容器６のバルブ機構、該バルブ機構に連通するノズル機構、更には、グリップ３及びトリガー４並びに本体２等の各構成及び形状並びに作用については、この種の噴射器のものとして公知公用のものを特別の制限なく採ることができ、更に、これら各構成部材の材質についても、この種の噴射器の材質として公知公用の材質を用いることができる。
【００３３】
噴射使用時に握持するグリップ３は、本体２に対して軸支孔３Ｂに挿通したグリップ支持軸２Ａを軸に回動可能に接続される構成であることが好ましく、当該構成により、非使用時にはグリップ３を噴射器１の軸線に添うように折畳んだ状態とし、使用時には噴射器１の軸線に交差する方向に延伸するように起こす状態とすることができる。該グリップ３を起こし状態とすることで、該グリップ３を握持することができ、該グリップ３の噴射方向前方に配設されたトリガー４の指掛け部４Ａに指を掛けて該トリガー４を引く操作によって、内容物の噴射を行うことができる。
【００３４】
以上の構成を有する噴射器１のロック機構について説明する。
【００３５】
ロック機構として作用するロック部材５は、トリガー４の引き側方向後方から延伸してグリップ３の折畳み状態時（図１及び図２の状態時）に該グリップ３の付け根部分頂部３Ａに当接するように形成された規制突起部５Ａと、前記グリップ３を起こし状態時（図３及び図４の状態時）で且つ前記トリガー４の引き操作時（図５〜図７の状態時）に前記規制突起部５Ａが入り込み可能に形成された凹部又は凹溝５Ｂと、を有してなるものである。
【００３６】
以上の構成により、図１に示すように非使用時であるグリップ３の折畳み状態時には、トリガー４を引き操作しようとしても図２に示すように規制突起部５Ａがグリップ３の付け根部分頂部３Ａに当接した状態であるので前記トリガー４は引き側方向へは動くことができないため当該引き操作は不可能となる。従って、トリガー４操作をロックさせた状態となっている。
【００３７】
そして、図３に示すように使用に際してグリップ３を握持可能な位置に起こして起こし状態時とすることで、図４に示すように規制突起部５Ａに当接していたグリップ３の付け根部分頂部３Ａが非当接状態、即ち、非規制状態となる。
【００３８】
次に、図５に示すようにトリガー４の引き操作を行うと、図６及び図７に示すように規制突起部５Ａがグリップ３に形成された凹部又は凹溝５Ｂに入り込むことになり当該引き操作に対する規制なくなるので、内容物の噴射を行うことができる。尚、図５において、符号７はノズル（図示を省略）から噴射された内容物を示す。
【００３９】
噴射器１の使用が終わり、後片付けや収納に際してグリップ３を折畳む。このグリップ３の折畳みによって、噴射器１がコンパクトになると共に、使用前の状態と同様にトリガー４操作をロックさせた状態とすることができる。
【００４０】
以上の構成を有する本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構は、使用時にはグリップ３を起こし状態とすることで、ロック機構が解除（アンロック）されることによりトリガー４の引き操作が可能となり、内容物の噴射を行うことができる。しかも、使用に際してはグリップ３を握持するために該グリップ３を起こすことを必ず行う必要があり、この必須行為であるグリップ３の起こし行為がロック機構の解除（アンロック）操作となるので、いざ噴射を行おうとする際のアンロック操作の忘れを完全に防止することができる。また、使用後にグリップ３を折畳み状態とするだけでロック機構を作用（ロック）させることができる。このグリップ３を折畳むという行為によって使用後の片付け・収納に有利なコンパクト状態となることから、かかるグリップ３の折畳み行為を必須の行為として習慣付けることで使用後のロック操作の忘れを減じることができる。
【００４１】
以上、本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の技術的範囲内において他の態様を採ることもできる。
【００４２】
例えば、上記実施例では、ロック部材５が、トリガー４の引き側方向後方に延伸して形成した規制突起部５Ａとグリップ３に形成された凹部又は凹溝５Ｂとを有して構成されているが、本発明は当該構成に限定されず、図８に示すように、ロック部材５が、グリップ３の付け根部分３Ｃから延伸して該グリップ３の折畳み状態時｛図８の（Ａ）の状態時｝にトリガー４の引き側方向後方側に当接すると共に、該グリップ３の起こし状態時｛図８の（Ｂ）の状態時｝に前記トリガー４の引き側方向後方から退避するように形成された構成を有する規制突起部５Ｃとすることもできる。
【００４３】
また、ロック部材５は、グリップ３及び／又はトリガー４と別部材で構成された構成とすることもできる。
【００４４】
例えば、図９に示すように、ロック部材５である規制部材５Ｄをグリップ３の折畳み状態時｛図９の（Ａ）の状態時｝に該グリップ３の付け根部分３Ｃとトリガー４の引き側方向後方との間に介在させることでトリガー４の引き操作を規制し、前記グリップ３の起こし状態時｛図９の（Ｂ）の状態時｝に該グリップ３の付け根部分３Ｃと前記トリガー４の引き側方向後方との間から退避することで前記引き操作の規制を解除する構成とすることもできる。グリップ３の折畳み状態時の規制部材５Ｄは、グリップ３の付け根部分３Ｃに設けられた規制部材用突起５Ｅが当接することでその規制位置を維持固定する。該規制部材用突起５Ｅは、グリップ３の起こし状態時に規制部材５Ｄに当接していた位置から後方に退避することで該規制部材５Ｄを遊動状態とする。遊動状態となった規制部材５Ｄは、トリガー４の引き操作時に、回動軸５Ｆを支点に回動して退避することでトリガー４の引き操作を可能とする。
【００４５】
また、別部材で構成されたロック部材５の退避は、図９の回動して退避する構成に限らず、図１０に示すように、スライド移動して退避する構成とすることもできる。図１０はロック部材５である規制部材５Ｇは、グリップ３の折畳み状態時｛図１０の（Ａ）の状態時｝はグリップ３の付け根部分３Ｃに設けられた規制部材用突起５Ｅが当接することでその規制位置を維持固定してトリガー４の引き操作を規制し、グリップ３の起こし状態時｛図１０の（Ｂ）の状態時｝に規制部材５Ｇに当接していた位置から後方に退避することで該規制部材５Ｇを遊動状態とする。遊動状態となった規制部材５Ｇは、トリガー４の引き操作時に、後方にスライド移動して退避することでトリガー４の引き操作を可能とする。
【００４６】
本発明は、エアゾール容器６の内容物を噴射する噴射器１に限らず、他の構成の噴射器、噴霧器、吐出器にも適用することができる。例えば、ポンプ機構を採用した噴射器に適用することができ、ポンプ機構を採用した噴射器としては、ポンプ機構に内容物充填容器を着脱交換可能に接続する噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが一体的に接続された噴射器、のいずれかであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【００４７】
【図１】本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の一実施例を適用した噴射器の非使用状態を示す側面図
【図２】図１のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図
【図３】図１に示す噴射器を使用可能にした状態を示す側面図
【図４】図３のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図
【図５】図１に示す噴射器の噴射状態を示す側面図
【図６】図５のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図
【図７】図６のＶＩＩ−ＶＩＩ線における断面説明図
【図８】本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の他の実施例を示す要部説明図
【図９】本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の更に他の実施例を示す要部説明図
【図１０】本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の更に他の実施例を示す要部説明図
【符号の説明】
【００４８】
１ トリガー操作式噴射器
２ 噴射器本体
２Ａ グリップ支持軸
３ グリップ
３Ａ 付け根部分頂部
３Ｂ 軸支孔
３Ｃ 付け根部分
４ トリガー
４Ａ 指掛け部
５ ロック部材
５Ａ 規制突起部
５Ｂ 凹部又は凹溝
５Ｃ 規制突起部
５Ｄ 規制部材
５Ｅ 規制部材用突起
５Ｆ 回動軸
５Ｇ 規制部材
６ エアゾール容器
７ 噴射された内容物
【技術分野】
【０００１】
本発明はトリガー操作式噴射器におけるロック機構に関し、トリガー操作式の噴射器のトリガーのロック・アンロック状態が一目瞭然に判るロック機構に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、整髪料、殺虫剤、塗料、洗浄剤等の噴射は、これらの液体・溶液・溶剤等をエアゾール容器に充填し、該エアゾール容器のバルブを開閉操作することで該バルブに連通したノズルから噴射する構成の噴射器や、前記の液体・溶液・溶剤等をポンプ容器に充填し、該容器に装着したポンプ機構を操作することで該ポンプ機構に連通したノズルから噴射する構成の噴射器によって行われている。
【０００３】
これらの噴射器の噴射操作構成として、エアゾール容器ではノズル付きのキャップ体の押下による操作や、ポンプ容器ではピストンシャフトに連通したノズルヘッドの押下による操作に換えて、トリガーを引く操作によって内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式の噴射器が種々利用されるようになっている。
【０００４】
トリガー操作式の噴射器は、噴射操作が小さな力で容易に且つ安定した状態で可能であるが、噴射が容易であるが故に非使用時の誤噴射や幼児・児童等のいたずらによる事故等が発生する虞を有している。従って、誤噴射やいたずらによる事故等を防止するために、使用時以外はトリガー操作を行うことができないようにロック機構を設けることが必要であり、かかる技術が種々提案されている（例えば、特許文献１〜５等参照）。
【０００５】
【特許文献１】特開２００５−１１８７７７号
【特許文献２】特開平１０−１２８１８６号
【特許文献３】特開平０９−２９９８３８号
【特許文献４】米国特許第４９４６０７４号
【特許文献５】米国特許第４４４１６３３号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特許文献１〜５の技術はいずれも、トリガーの引き側である後方に他部材からなるロック部材を装着して該トリガーを不動状態にすることで引き操作を規制してロックする構成となっている。
【０００７】
しかしこれらの技術では、ロック機構によるロック・アンロック操作が噴射操作とは必然的な関連性が皆無であることから、使用時にロック解除を忘れてしまうことが多々あり、使用に際してはトリガーの引き操作ができないことが判ってからようやくロック解除を忘れているのに気付くことがあるという不都合を有するものである。かかるロック解除の忘れは、特に殺虫剤等のように瞬時の判断での使用（噴射）が求められるものの場合に、害虫を取り逃がしてしまうという致命的な欠点を有するものである。
【０００８】
更に、使用後のロック操作を忘れてしまうことも多々あり、かかるロック操作の忘れはロック機構を備えていながらロック機構を設けていないものと同様に前述した誤噴射や幼児・児童等のいたずらによる事故等の発生の虞を有するものとなってしまう。
【０００９】
そこで本発明の課題は、トリガー操作のロック・アンロック状態が一目瞭然であり、しかも、使用時のアンロック操作の忘れを完全に防止することができ、使用後のロック操作の忘れを減じることができるトリガー操作式噴射器におけるロック機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記課題を解決する本発明は、下記構成を有する。
【００１１】
１．非使用時には噴射器の軸線に沿った状態に折畳み可能であると共に使用時には前記軸線に交差する方向に延伸するように起こすことが可能なグリップを握持し、該グリップの噴射方向前方に配設されたトリガーを引く操作によって、内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式噴射器における前記トリガー操作のロック機構において、
前記トリガーの引き側方向後方と前記グリップとの間に、前記グリップの折畳み状態時には前記トリガーの引き操作を直接又は間接的に規制すると共に前記グリップを起こし状態時には前記トリガーの引き操作の規制を解除する構成のロック部材を配設した構成であることを特徴とするトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１２】
２．前記ロック部材が、前記トリガーの引き側方向後方から延伸して前記グリップの折畳み状態時に該グリップの付け根部分頂部に当接するように形成された規制突起部と、前記グリップを起こし状態時で且つ前記トリガーの引き操作時に前記規制突起部が入り込み可能に前記グリップに形成された凹部又は凹溝と、を有してなることを特徴とする上記１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１３】
３．前記ロック部材が、前記グリップの付け根部分から延伸して該グリップの折畳み状態時に前記トリガーの引き側方向後方側に当接すると共に、該グリップの起こし状態時に前記トリガーの引き側方向後方から退避するように形成された構成を有する規制突起部であることを特徴とする上記１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１４】
４．前記ロック部材が、前記グリップの折畳み状態時に該グリップの付け根部分と前記トリガーの引き側方向後方との間に介在してトリガーの引き操作を規制し、前記グリップの起こし状態時に該グリップの付け根部分と前記トリガーの引き側方向後方との間から退避することで前記引き操作の規制を解除する構成の規制部材であることを特徴とする上記１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１５】
５．前記トリガー操作式噴射器が、噴射機構にエアゾール容器を着脱交換可能に接続する噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが一体的に構成された噴射器、のいずれかであることを特徴とする上記１〜４のいずれかに記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【００１６】
６．前記トリガー操作式噴射器が、ポンプ機構に内容物充填容器を着脱交換可能に接続する噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが一体的に接続された噴射器、のいずれかであることを特徴とする上記１〜４のいずれかに記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【発明の効果】
【００１７】
請求項１に示す発明によれば、トリガー操作のロック・アンロック状態が一目瞭然であり、しかも、使用時のアンロック操作の忘れを完全に防止することができ、使用後のロック操作の忘れを減じることができるトリガー操作式噴射器におけるロック機構を提供することができる。
【００１８】
特に、非使用時にはグリップを折畳み状態とすることで、ロック機構が作用することによりトリガーの引き操作が規制される、即ち、内容物の噴射を行うことができない状態とすることができ、また、使用時にはグリップを起こし状態とすることで、ロック機構が解除（アンロック）されることによりトリガーの引き操作が可能となり、内容物の噴射を行うことができる。
【００１９】
従って、グリップが折畳み状態であるか、起こし状態であるかで、トリガー操作のロック・アンロック状態が一目瞭然と判る。
【００２０】
しかも、使用に際してはグリップを握持するために該グリップを起こすことを必ず行う必要があり、この必須行為であるグリップの起こし行為がロック機構の解除（アンロック）操作となるので、いざ噴射を行おうとする際のアンロック操作の忘れを完全に防止することができる。
【００２１】
また、使用後にグリップを折畳み状態とするだけでロック操作となることは、グリップを折畳むことでコンパクトになるという使用後の片付け及び収納に有利な状態となることから、かかるグリップの折畳み行為を必須の行為として習慣付けることで使用後のロック操作の忘れを減じることができる。
【００２２】
請求項２に示す発明によれば、トリガーに設けられた規制突起部とグリップに設けられた凹部又は凹溝とを有してなるロック部材からなる機構は、極めて簡素な構成であるため上記効果を低コストで得ることができる。
【００２３】
請求項３に示す発明によれば、グリップに設けられた規制突起部であるロック部材からなるロック機構は、極めて簡素な構成であるため上記効果を低コストで得ることができる。
【００２４】
請求項４に示す発明によれば、トリガーとグリップとの間に介在させた規制部材であるロック部材からなるロック機構は、極めて簡素な構成であるため上記効果を低コストで得ることができる。
【００２５】
請求項５に示す発明によれば、噴射機構にエアゾール容器を着脱交換可能に接続する噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが一体的に構成された噴射器、のいずれにも適用することができる。
【００２６】
請求項６に示す発明によれば、ポンプ機構に内容物充填容器を着脱交換可能に接続する噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが一体的に接続された噴射器、のいずれにも適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２７】
以下、本発明に係るトリガー捜査式噴射器におけるロック機構を詳細に説明する。
【００２８】
図１は本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の一実施例を適用した噴射器の非使用状態を示す側面図、図２は図１のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図、図３は図１に示す噴射器を使用可能にした状態を示す側面図、図４は図３のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図、図５は図１に示す噴射器の噴射状態を示す側面図、図６は図５のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図、図７は図６のＶＩＩ−ＶＩＩ線における断面説明図、図８は本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の他の実施例を示す要部説明図、図９及び図１０は本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の更に他の実施例を示す要部説明図である。
【００２９】
本発明に係るトリガー操作式噴射器（以下、単に噴射器ということもある。）１におけるロック機構は、図１〜図７に示すように、噴射器１の本体２から延伸して設けられたグリップ３を握持してトリガー４を操作することで内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式噴射器１のトリガー４操作のロック及びロック解除（アンロック）を行うための機構である。
【００３０】
本体２には、整髪料、殺虫剤、塗料、洗浄剤等が充填されたエアゾール容器６が接続されており、該エアゾール容器６のバルブ機構（図示を省略）に連通するノズル機構（図示を省略）から、トリガー４を操作すること、即ち、トリガー４を引くことで前記エアゾール容器６の内容物の噴射を行うことができる。
【００３１】
エアゾール容器６は、該エアゾール容器６が空になった際や他の内容物のものに換える際に着脱交換可能に本体２に接続される構成のものであることが好ましいが、本発明は当該構成に限定されず、本体２とエアゾール容器６とが着脱交換不可能に接続された構成であってもよいし、本体２とエアゾール容器６とが一体化された構成であってもよい。
【００３２】
尚、エアゾール容器６、該エアゾール容器６のバルブ機構、該バルブ機構に連通するノズル機構、更には、グリップ３及びトリガー４並びに本体２等の各構成及び形状並びに作用については、この種の噴射器のものとして公知公用のものを特別の制限なく採ることができ、更に、これら各構成部材の材質についても、この種の噴射器の材質として公知公用の材質を用いることができる。
【００３３】
噴射使用時に握持するグリップ３は、本体２に対して軸支孔３Ｂに挿通したグリップ支持軸２Ａを軸に回動可能に接続される構成であることが好ましく、当該構成により、非使用時にはグリップ３を噴射器１の軸線に添うように折畳んだ状態とし、使用時には噴射器１の軸線に交差する方向に延伸するように起こす状態とすることができる。該グリップ３を起こし状態とすることで、該グリップ３を握持することができ、該グリップ３の噴射方向前方に配設されたトリガー４の指掛け部４Ａに指を掛けて該トリガー４を引く操作によって、内容物の噴射を行うことができる。
【００３４】
以上の構成を有する噴射器１のロック機構について説明する。
【００３５】
ロック機構として作用するロック部材５は、トリガー４の引き側方向後方から延伸してグリップ３の折畳み状態時（図１及び図２の状態時）に該グリップ３の付け根部分頂部３Ａに当接するように形成された規制突起部５Ａと、前記グリップ３を起こし状態時（図３及び図４の状態時）で且つ前記トリガー４の引き操作時（図５〜図７の状態時）に前記規制突起部５Ａが入り込み可能に形成された凹部又は凹溝５Ｂと、を有してなるものである。
【００３６】
以上の構成により、図１に示すように非使用時であるグリップ３の折畳み状態時には、トリガー４を引き操作しようとしても図２に示すように規制突起部５Ａがグリップ３の付け根部分頂部３Ａに当接した状態であるので前記トリガー４は引き側方向へは動くことができないため当該引き操作は不可能となる。従って、トリガー４操作をロックさせた状態となっている。
【００３７】
そして、図３に示すように使用に際してグリップ３を握持可能な位置に起こして起こし状態時とすることで、図４に示すように規制突起部５Ａに当接していたグリップ３の付け根部分頂部３Ａが非当接状態、即ち、非規制状態となる。
【００３８】
次に、図５に示すようにトリガー４の引き操作を行うと、図６及び図７に示すように規制突起部５Ａがグリップ３に形成された凹部又は凹溝５Ｂに入り込むことになり当該引き操作に対する規制なくなるので、内容物の噴射を行うことができる。尚、図５において、符号７はノズル（図示を省略）から噴射された内容物を示す。
【００３９】
噴射器１の使用が終わり、後片付けや収納に際してグリップ３を折畳む。このグリップ３の折畳みによって、噴射器１がコンパクトになると共に、使用前の状態と同様にトリガー４操作をロックさせた状態とすることができる。
【００４０】
以上の構成を有する本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構は、使用時にはグリップ３を起こし状態とすることで、ロック機構が解除（アンロック）されることによりトリガー４の引き操作が可能となり、内容物の噴射を行うことができる。しかも、使用に際してはグリップ３を握持するために該グリップ３を起こすことを必ず行う必要があり、この必須行為であるグリップ３の起こし行為がロック機構の解除（アンロック）操作となるので、いざ噴射を行おうとする際のアンロック操作の忘れを完全に防止することができる。また、使用後にグリップ３を折畳み状態とするだけでロック機構を作用（ロック）させることができる。このグリップ３を折畳むという行為によって使用後の片付け・収納に有利なコンパクト状態となることから、かかるグリップ３の折畳み行為を必須の行為として習慣付けることで使用後のロック操作の忘れを減じることができる。
【００４１】
以上、本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の技術的範囲内において他の態様を採ることもできる。
【００４２】
例えば、上記実施例では、ロック部材５が、トリガー４の引き側方向後方に延伸して形成した規制突起部５Ａとグリップ３に形成された凹部又は凹溝５Ｂとを有して構成されているが、本発明は当該構成に限定されず、図８に示すように、ロック部材５が、グリップ３の付け根部分３Ｃから延伸して該グリップ３の折畳み状態時｛図８の（Ａ）の状態時｝にトリガー４の引き側方向後方側に当接すると共に、該グリップ３の起こし状態時｛図８の（Ｂ）の状態時｝に前記トリガー４の引き側方向後方から退避するように形成された構成を有する規制突起部５Ｃとすることもできる。
【００４３】
また、ロック部材５は、グリップ３及び／又はトリガー４と別部材で構成された構成とすることもできる。
【００４４】
例えば、図９に示すように、ロック部材５である規制部材５Ｄをグリップ３の折畳み状態時｛図９の（Ａ）の状態時｝に該グリップ３の付け根部分３Ｃとトリガー４の引き側方向後方との間に介在させることでトリガー４の引き操作を規制し、前記グリップ３の起こし状態時｛図９の（Ｂ）の状態時｝に該グリップ３の付け根部分３Ｃと前記トリガー４の引き側方向後方との間から退避することで前記引き操作の規制を解除する構成とすることもできる。グリップ３の折畳み状態時の規制部材５Ｄは、グリップ３の付け根部分３Ｃに設けられた規制部材用突起５Ｅが当接することでその規制位置を維持固定する。該規制部材用突起５Ｅは、グリップ３の起こし状態時に規制部材５Ｄに当接していた位置から後方に退避することで該規制部材５Ｄを遊動状態とする。遊動状態となった規制部材５Ｄは、トリガー４の引き操作時に、回動軸５Ｆを支点に回動して退避することでトリガー４の引き操作を可能とする。
【００４５】
また、別部材で構成されたロック部材５の退避は、図９の回動して退避する構成に限らず、図１０に示すように、スライド移動して退避する構成とすることもできる。図１０はロック部材５である規制部材５Ｇは、グリップ３の折畳み状態時｛図１０の（Ａ）の状態時｝はグリップ３の付け根部分３Ｃに設けられた規制部材用突起５Ｅが当接することでその規制位置を維持固定してトリガー４の引き操作を規制し、グリップ３の起こし状態時｛図１０の（Ｂ）の状態時｝に規制部材５Ｇに当接していた位置から後方に退避することで該規制部材５Ｇを遊動状態とする。遊動状態となった規制部材５Ｇは、トリガー４の引き操作時に、後方にスライド移動して退避することでトリガー４の引き操作を可能とする。
【００４６】
本発明は、エアゾール容器６の内容物を噴射する噴射器１に限らず、他の構成の噴射器、噴霧器、吐出器にも適用することができる。例えば、ポンプ機構を採用した噴射器に適用することができ、ポンプ機構を採用した噴射器としては、ポンプ機構に内容物充填容器を着脱交換可能に接続する噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが一体的に接続された噴射器、のいずれかであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【００４７】
【図１】本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の一実施例を適用した噴射器の非使用状態を示す側面図
【図２】図１のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図
【図３】図１に示す噴射器を使用可能にした状態を示す側面図
【図４】図３のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図
【図５】図１に示す噴射器の噴射状態を示す側面図
【図６】図５のロック機構部分の作用構成を説明する要部説明図
【図７】図６のＶＩＩ−ＶＩＩ線における断面説明図
【図８】本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の他の実施例を示す要部説明図
【図９】本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の更に他の実施例を示す要部説明図
【図１０】本発明に係るトリガー操作式噴射器におけるロック機構の更に他の実施例を示す要部説明図
【符号の説明】
【００４８】
１ トリガー操作式噴射器
２ 噴射器本体
２Ａ グリップ支持軸
３ グリップ
３Ａ 付け根部分頂部
３Ｂ 軸支孔
３Ｃ 付け根部分
４ トリガー
４Ａ 指掛け部
５ ロック部材
５Ａ 規制突起部
５Ｂ 凹部又は凹溝
５Ｃ 規制突起部
５Ｄ 規制部材
５Ｅ 規制部材用突起
５Ｆ 回動軸
５Ｇ 規制部材
６ エアゾール容器
７ 噴射された内容物
【特許請求の範囲】
【請求項１】
非使用時には噴射器の軸線に沿った状態に折畳み可能であると共に使用時には前記軸線に交差する方向に延伸するように起こすことが可能なグリップを握持し、該グリップの噴射方向前方に配設されたトリガーを引く操作によって、内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式噴射器における前記トリガー操作のロック機構において、
前記トリガーの引き側方向後方と前記グリップとの間に、前記グリップの折畳み状態時には前記トリガーの引き操作を直接又は間接的に規制すると共に前記グリップを起こし状態時には前記トリガーの引き操作の規制を解除する構成のロック部材を配設した構成であることを特徴とするトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項２】
前記ロック部材が、前記トリガーの引き側方向後方から延伸して前記グリップの折畳み状態時に該グリップの付け根部分頂部に当接するように形成された規制突起部と、前記グリップを起こし状態時で且つ前記トリガーの引き操作時に前記規制突起部が入り込み可能に前記グリップに形成された凹部又は凹溝と、を有してなることを特徴とする請求項１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項３】
前記ロック部材が、前記グリップの付け根部分から延伸して該グリップの折畳み状態時に前記トリガーの引き側方向後方側に当接すると共に、該グリップの起こし状態時に前記トリガーの引き側方向後方から退避するように形成された構成を有する規制突起部であることを特徴とする請求項１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項４】
前記ロック部材が、前記グリップの折畳み状態時に該グリップの付け根部分と前記トリガーの引き側方向後方との間に介在してトリガーの引き操作を規制し、前記グリップの起こし状態時に該グリップの付け根部分と前記トリガーの引き側方向後方との間から退避することで前記引き操作の規制を解除する構成の規制部材であることを特徴とする請求項１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項５】
前記トリガー操作式噴射器が、噴射機構にエアゾール容器を着脱交換可能に接続する噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが一体的に構成された噴射器、のいずれかであることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項６】
前記トリガー操作式噴射器が、ポンプ機構に内容物充填容器を着脱交換可能に接続する噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが一体的に接続された噴射器、のいずれかであることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項１】
非使用時には噴射器の軸線に沿った状態に折畳み可能であると共に使用時には前記軸線に交差する方向に延伸するように起こすことが可能なグリップを握持し、該グリップの噴射方向前方に配設されたトリガーを引く操作によって、内容物の噴射を行う構成のトリガー操作式噴射器における前記トリガー操作のロック機構において、
前記トリガーの引き側方向後方と前記グリップとの間に、前記グリップの折畳み状態時には前記トリガーの引き操作を直接又は間接的に規制すると共に前記グリップを起こし状態時には前記トリガーの引き操作の規制を解除する構成のロック部材を配設した構成であることを特徴とするトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項２】
前記ロック部材が、前記トリガーの引き側方向後方から延伸して前記グリップの折畳み状態時に該グリップの付け根部分頂部に当接するように形成された規制突起部と、前記グリップを起こし状態時で且つ前記トリガーの引き操作時に前記規制突起部が入り込み可能に前記グリップに形成された凹部又は凹溝と、を有してなることを特徴とする請求項１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項３】
前記ロック部材が、前記グリップの付け根部分から延伸して該グリップの折畳み状態時に前記トリガーの引き側方向後方側に当接すると共に、該グリップの起こし状態時に前記トリガーの引き側方向後方から退避するように形成された構成を有する規制突起部であることを特徴とする請求項１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項４】
前記ロック部材が、前記グリップの折畳み状態時に該グリップの付け根部分と前記トリガーの引き側方向後方との間に介在してトリガーの引き操作を規制し、前記グリップの起こし状態時に該グリップの付け根部分と前記トリガーの引き側方向後方との間から退避することで前記引き操作の規制を解除する構成の規制部材であることを特徴とする請求項１に記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項５】
前記トリガー操作式噴射器が、噴射機構にエアゾール容器を着脱交換可能に接続する噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、噴射機構とエアゾール容器とが一体的に構成された噴射器、のいずれかであることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【請求項６】
前記トリガー操作式噴射器が、ポンプ機構に内容物充填容器を着脱交換可能に接続する噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが着脱交換不可能に接続された噴射器、ポンプ機構と内容物充填容器とが一体的に接続された噴射器、のいずれかであることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載のトリガー操作式噴射器におけるロック機構。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２００９−１５４１０２（Ｐ２００９−１５４１０２Ａ）
【公開日】平成２１年７月１６日（２００９．７．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−３３５７２０（Ｐ２００７−３３５７２０）
【出願日】平成１９年１２月２７日（２００７．１２．２７）
【出願人】（５０７２７０３００）株式会社びーんず研究所 (9)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年７月１６日（２００９．７．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年１２月２７日（２００７．１２．２７）
【出願人】（５０７２７０３００）株式会社びーんず研究所 (9)
【Ｆターム（参考）】
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