トレーニング、エクササイズおよび痛み緩和用の、回転可能な偏心錘を用いる携帯型器具
トレーニングおよびエクササイズのための携帯型器具であって、振動可能部材、振動可能部材と連設し、回転軸を有する回転部材、回転部材と連設した重心を有し、錘の重心が各回転部材の回転軸からオフセットしている錘、回転部材と連設し、少なくとも1つのモーターに応じてそれらのそれぞれの回転軸の周りで回転部材を回転させるように適合されているモーター、およびモーターと連設した制御回路であって、回転部材を不規則に回転させるようにモーターを作動し、それにより振動可能部材を振動させる、制御回路で構成されている、携帯型器具。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
筋肉のエクササイズは、人が静止したままで行うもの、または一般的なものでは人が動くことによって行うものなど、多くの異なる方法で行うことができる。筋肉のエクササイズのための器具には、これに限定するものではないが、固定重量の器具および可変重量の器具を含め、非常に広範の選択肢がある。簡単な固定重量の器具をいくつかあげると、典型的なのが、片手で持ち上げるタイプで短い棒の両端に大きな重いボールまたは円板がついているダンベルや、ダンベルと類似しているが両手で持ち上げるように長い棒になっているバーベルがある。成果が出るワークアウトにするためには、時間とエネルギーが必要であり、また、筋肉の痙攣を起こす危険性があることが、これらの器具に共通した主な欠点である。特に、成果を上げるまでに、非常に長い間、反復して使用することが必要であるため、ダンベルやバーベルを用いたトレーニングには使用者の高い忍耐力が要求される。
【0002】
予め定められた期間と振幅で突発的に筋肉に負荷をかけ、筋肉の自然で無意識な反射や伸縮反応を引き出すことで、振動による筋肉刺激が、筋肉をエクササイズすると考えられている。そのような器具は、一般に全身振動をプラットフォームとして市販されている。しかしながら、そのようなプラットフォームでは特定の筋肉のエクササイズはできない。
【0003】
略管状のバーベル棒に振動させる器具が入った振動型バーベルを取り上げている、1999年2月9日発行のKlasenによる米国特許第5,868,653号明細書(その内容全体を本願明細書に援用する)では、バーベル棒の各端部に重りが取り付けられ、バーベル棒と重りとの間に制振材料が挟まれている。一連の動きを統合する神経を振動が刺激し、それゆえ、器具を持ち上げるために使用された筋肉が際だって肥大するが、痙攣を起こすのを抑えられると考えられている。不都合なことに、この器具によるほとんどの恩恵は、単に振動型バーベルを持ち上げることに限られ、概して、反復量や、持ち上げられる重量レベルを継続して増やすことになる。さらに不都合なことに、振動率および振幅は調整できない。
【0004】
それゆえ、長い間、特定の筋肉、または筋肉群に適用でき、振動速度および振幅を変更できる器具が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
従って、本発明の主目的は、従来技術の欠点の少なくともいくつかを克服することにある。一実施形態では、振動可能部材と、少なくとも1つの回転部材と、各回転部材と連設した少なくとも1つの偏心錘とを含む携帯型器具によってこの欠点を克服する。回転部材はモーターと連設し、モーターは制御回路に応じる。制御回路は、振動可能部材を振動させるために、少なくとも1つの回転部材を不規則に回転させるようにする。振動という用語は、短時間で早く不規則に振動させる動きまたは揺らぎと定義される。
【0006】
例示的な実施形態では、振動可能部材と、振動可能部材と連設した少なくとも1つの回転部材であって、各々が、それぞれの回転軸を有する少なくとも1つの回転部材と、重心を有する少なくとも1つの錘であって、各々が少なくとも1つの回転部材のうち特定の1つと連設し、各重心がそれぞれの回転部材の回転軸からオフセットしている少なくとも1つの錘と、少なくとも1つの回転部材と連設し、かつ少なくとも1つの回転部材をそれぞれの回転軸の周りで回転させるようにしている少なくとも1つのモーターと、少なくとも1つのモーターと連設した制御回路であって、少なくとも1つの回転部材を不規則に回転させ、それにより振動可能部材を振動させるように、少なくとも1つのモーターを作動させるようにしている制御回路と、を含む携帯型器具を提供する。
【0007】
一実施形態では、不規則な回転は、回転数および回転の振幅のどちらか一方をランダムに調整することを含む。別の実施形態では、携帯型器具は、振動可能部材に固定された、手足につけるアダプターをさらに含み、手足につけるアダプターは、使用者の手足の一部分を収容するように適合されているので、振動可能部材の振動に応じて使用者の手足の筋肉をトレーニングまたはエクササイズする。
【0008】
一実施形態では、携帯型器具は、振動可能部材に固定された、両脚用アダプターをさらに含み、両脚用アダプターは、使用者の両足の一部分を収容するように適合されているので、振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する。別の実施形態では、携帯型器具は、振動可能部材に固定された、腹部につけるアダプターをさらに含み、腹部につけるアダプターは、使用者の腹部の一部分を収容するように適合されているので、振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する。
【0009】
一実施形態では、振動可能部材は真っ直ぐな棒である。別の実施形態では、少なくとも1つの回転部材は2つの回転部材を含み、少なくとも1つの錘は2つの錘を含む。
【0010】
別の一実施形態では、制御回路は、2つの回転部材を回転させ、2つの錘が同相で回転するようにしている。さらに別の実施形態では、制御回路は、2つの回転部材を回転させ、2つの錘が位相をずらして回転するようにしている。
【0011】
一実施形態では、オフセットの量が調整可能である。別の実施形態では、少なくとも1つの回転部材の回転軸は、振動可能部材の長手軸に平行である。
【0012】
一実施形態では、少なくとも1つの回転部材の回転軸は、振動可能部材の長手軸に垂直である。別の実施形態では、携帯型器具は、制御回路と連設したユーザ入力装置をさらに含み、制御回路は、ユーザ入力装置に応じて、回転数の範囲が選択されるようにしている。
【0013】
一実施形態では、少なくとも1つの錘は、自由に動く錘である。別の実施形態では、少なくとも1つの錘は、少なくとも1つの回転部材の回転に応じて略垂直にのみ動くようにされている。
【0014】
また別に、振動可能部材を提供することと、振動可能部材と連設した少なくとも1つの偏心錘を提供することと、少なくとも1つの偏心錘を不規則に偏心的に動かすことであって、提供された少なくとも1つの偏心錘の不規則で偏心的な動きによって振動可能部材を振動させることを含むトレーニング、エクササイズまたは痛み緩和のための方法を提供する。
【0015】
一実施形態では、少なくとも1つの偏心錘の不規則で偏心的な動きは、少なくとも1つの偏心錘の不規則に偏心的に回転させることを含む。別の一実施形態では、少なくとも1つの偏心錘の不規則で偏心的な回転は、調整可能な回転半径で行われる。さらに別の実施形態では、不規則で偏心的な回転は、回転数と回転の振幅のどちらか一方をランダムに調整することを含む。
【0016】
別の実施形態では、少なくとも1つの偏心錘は2つの偏心錘を含む。別の一実施形態では、2つの偏心錘の不規則で偏心的な動きは、2つの偏心錘を、同相で不規則に偏心的に回転させることを含む。さらに別の実施形態では、2つの偏心錘の不規則で偏心的な動きは、2つの偏心錘を、位相をずらして不規則に偏心的に回転させることを含む。
【0017】
一実施形態では、提供された少なくとも1つの偏心錘は自由に動く錘(Free Mass)である。別の実施形態では、方法は、提供された少なくとも1つの錘を略垂直にのみ動くようにすることをさらに含む。
【0018】
一実施形態では、方法は、使用者の手足に振動可能部材を固定することをさらに含み、それゆえ、振動可能部材の振動に応じて使用者の手足の筋肉をトレーニングまたはエクササイズする。別の実施形態では、方法は、使用者の両足に振動可能部材を固定することをさらに含み、それゆえ、振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する。一実施形態では、方法は使用者の腹部に振動可能部材を固定することをさらに含み、それゆえ、振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する。
【0019】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の図面および説明から明らかとなる。
【0020】
本発明の種々の実施形態をより理解するために、また、同じことをどう、実施するかを示すために、以下、単に例示目的で、添付の図面を参照する。全図面を通して、類似の符号は、対応する要素または部分を示す。
【0021】
以下、特定して、図面を詳細に参照するにあたり、図示された詳細を例として、本発明の好適な実施形態を例示的に議論することを目的としたものにすぎず、また、本発明の原理および概念的特徴を最も有用かつ容易に理解されるであろうことを提供する目的で示すことを強調する。この点において、本発明の基本的な理解に必要なもの以上に本発明の構造を詳しく示すことはしていないが、図面の説明で、本発明の形態のいくつかをどう実施できるか当業者に明らかにする。添付の図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1A】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第1の実施形態の斜視図を示す。
【図1B】図1Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第1の実施形態の断面図を示す。
【図1C】図1Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第1の実施形態の制御回路の高レベルの概略図を示す。
【図2】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第2の実施形態の斜視図を示す。
【図3】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第3の実施形態の斜視図を示す。
【図4A】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第4の実施形態の斜視図を示す。
【図4B】図4Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第4の実施形態の断面図を示す。
【図5A】片脚用アダプターを含む、図4A〜図4Bのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の斜視図を示す。
【図5B】痛み緩和に適応されかつ両脚用アダプターを含む、図4A〜図4Bの携帯型器具の斜視図を示す。
【図5C】痛み緩和に適応されかつ腹部につけるアダプターを含む、図4A〜図4Bの携帯型器具の斜視図を示す。
【図5D】図5A〜図5Cの携帯型器具のそれぞれに関連した使用者を示す。
【図6A】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第5の実施形態の回転部材の斜視図を示す。
【図6B】図6Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第5の実施形態の回転部材の側面図を示す。
【図7A】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第6の実施形態の回転部材の斜視図を示す。
【図7B】図7Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第6の実施形態回転部材の側面図を示す。
【図8】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第7の実施形態の回転部材の斜視図を示す。
【図9】トレーニングおよびエクササイズを提供する方法の高レベルのフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
これから、実施形態の詳細な説明をする前に、本発明はその適用を、以下の記載で説明されているまたは図面に示されている構成の詳細および要素の構成に限定されないことを理解されたい。本発明は、様々な方法で実行または実施される他の実施形態に適用可能である。また、本明細書で用いられる表現および用語は記載目的であり、限定とみなされるべきではないことを理解されたい。
【0040】
本明細書の器具は、主に、トレーニングおよびエクササイズに有用であると記載しているが、これは限定を意味するものではない。ある実施形態では、器具を使用して痛み、特に腰痛を緩和する。
【0041】
図1Aは、トレーニングおよびエクササイズに有用な携帯型器具10の第1の実施形態の斜視図を、図1Bは、携帯型器具10の断面図を、および図1Cは、携帯型器具10の制御回路の高レベルの電気接続図を示し、これらを統合して携帯型器具10を示す。特に、携帯型器具10は、振動可能部材20とフレーム25と複数のナット27と複数の回転部材30と複数の錘40と1つ以上の錘40にそれぞれ関係している複数の重心45と長手軸50と制御回路60とそれぞれが回転シャフト75を有する複数のモーター70とを含む。制御回路60は、複数のドライバ80、バッテリー90を含み、任意に提供される加速度センサ100とユーザ入力装置110をさらに含む。長手軸50は、振動可能部材20の長手軸である。
【0042】
非限定的な一実施形態では、図示されているように、振動可能部材20は真っ直ぐな棒であり、フレーム25は、振動可能部材20の両側に接続されたC字形状の部材であり、把持部の役目を果たす。複数の錘40は円形の錘として示されているが、これは決して限定を意味するものではなく、任意の形状の錘を使用できる。それぞれ特定の回転部材30に接続された2つの錘40が示されているが、これは決して限定を意味するものではなく、任意の数の錘40を各回転部材30に接続できる。複数のモーター70とそのそれぞれに接続された複数のドライバ80が示されているが、これは決して限定を意味するものではない。一実施形態では、モーター70を1つのみと、それに接続された1つのドライバ80が提供される。
【0043】
振動可能部材20は中が空洞であり、振動可能部材20内には一対のモーター70が配置されて、各モーター70の回転シャフト75が振動可能部材20の各端部から突き出している。一実施形態では、フレーム25は、各回転シャフト75用の中心開口部を有する一対のナット27によって振動可能部材20の両端部に固定されている。各モーター70は、各回転シャフト75の先端に接続された特定の回転部材30に関係しており、回転部材30は、各回転シャフト75の回転に応じて回転するようにされている。例示的な実施形態では、回転シャフト75の回転軸、回転部材30の回転軸および長手軸50は一致している。各回転部材30は、各回転シャフト75への接続点から半径方向に延在し、一対の錘40は、長手軸50に対して遠位の点で各回転部材30に接続されている。一緒に接続されている一対の錘40は、それぞれ重心45を有する。このように、重心45が長手軸50からオフセットしているため、錘40は長手軸50に対して偏心錘となる。
【0044】
制御回路60は、バッテリー90および複数のドライバ80に接続されている。各ドライバ80は各モーター70に接続されている。モーター70が1つのみ提供されている実施形態では、モーター70は各回転部材30に接続されている。一実施形態では、図示しないが、携帯型器具10は電力線接続部をさらに有し、かつバッテリー90はそれに接続され、それにより、バッテリー90を再充電する手段を提供する。任意に提供される加速度センサ100は制御回路60の入力部に接続され、任意に提供されるユーザ入力装置110は制御回路60の入力部に接続されている。
【0045】
使用に際し、使用者は、振動可能部材20を把持し、好ましくは任意に提供されるユーザ入力装置110を操作する。制御回路60は、任意に提供されるユーザ入力装置110に応じて、各ドライバ80を経由して複数のモーター70の各々を不規則に作動させるように働き、それにより、各回転部材30を回転させる。特に、制御回路60は、好ましくは、各モーター70の回転数および回転の振幅の少なくとも一方をランダムに調整するように働く。本明細書では、回転の振幅は、予め定められた期間にわたる、好ましくは度、ラジアン、または周期数のうち1つ以上で測定された各回転部材30の回転の量と定義する。それゆえ、各錘40は長手軸50の周りを不規則に回転し、それゆえ振動可能部材20を振動させ、それにより、振動可能部材20を保持している使用者の筋肉のトレーニングまたはエクササイズとなる。予め定められた期間の後、制御回路60は好ましくはモーター70の動きを中止させるように働く。好ましくは、振動可能部材20の各端部に接続された、回転部材30およびそれに接続された個々の錘40は対称であり、かつ対称的に接続される。その対称性によって、特定の所望の平面においてのみ手首にトルクがかけられ、それにより、手首にかかるいずれの不必要な負荷も回避する。
【0046】
一実施形態では、任意に加速度センサ100が提供され、加速度センサ100は、振動可能部材20の実加速度、好ましくはx、y、z成分を感知するようにされており、それにより、制御回路60が振動可能部材20の実振動の閉ループ制御をできるようにする。例示的な実施形態では、個々のモーター70の回転数および回転の振幅の少なくとも一方を、任意に提供される加速度センサ100の出力に応じてランダム調整し、制御された不規則な動きをもたらすことにより、使用者の手首にかかる偏心力を絶えず変化させる。一実施形態では、制御回路60に記憶された、予め定められたパターンに従って不規則に動かし、別の実施形態では、別にランダム機能を提供し、不規則に動かす。
【0047】
一実施形態では、回転部材30は同相で回転し、別の実施形態では、回転部材30は位相をずらして回転する。別の実施形態では、回転部材30は、予め定められたプログラムに従って同相でおよび位相をずらして回転し、それにより、使用者の手首にかかる偏心力が絶えず変化する。一実施形態では、図4Aおよび図4Bに関連して下記でさらに記載するように、回転速度および位相に関する複数の予め定められたプログラムを使用者が選択するようにユーザ入力装置110が任意に提供されている。予め定められたプログラムに従って不規則な回転を調整することによって、筋肉の収縮と弛緩の割合を変化させ、それゆえ筋力を増強し、血行をよくし、柔軟性を高める。さらに、好ましくは、「冷えた」筋肉に過度の負担をかけることによるけがを防止するために、難易レベルを段階的に上げる。
【0048】
一実施形態では、複数の錘40それぞれを、重量の異なる別の錘40と取り替えることができ、または錘40に追加の錘を加え、それにより、使用者の手に異なる偏心力をかけてもよい。一実施形態では、図3に関連して下記で記載するように、複数の錘40の各々の位置を変更でき、それにより、異なる偏心力を使用者の手にかける。一実施形態では、図4Aおよび図4Bに関連して下記で記載するように、使用者の心拍数をモニタし、心拍数が予め定められた値を超える場合には、制御回路60は振動可能部材20の振動を中止するように働く。
【0049】
図2は、携帯型器具100の第2の実施形態の斜視図を示し、携帯型器具100は、長手軸23を有する振動可能部材20と、複数の回転部材30と、複数の錘40と、1つ以上の錘40に各々関係している複数の重心45と、複数の長手軸50と、それぞれ回転シャフト75を有する複数のモーター70(図示せず)と、および複数のハウジング77と、を含む。振動可能部材20は、図を明確にするために図示はしないが、図1A〜図1Cに関連して上述したように、制御回路60、バッテリー90、ドライバ80、任意に提供される加速度センサ100とユーザ入力装置110を含む。非限定的な一実施形態では、図示されているように、振動可能部材20は真っ直ぐな棒である。複数の錘40は、それぞれ特定の回転部材30に接続されている円形の錘として示されているが、この形に限定するものではなく、任意の形状の錘を使用できる。2つの錘40が各回転部材30に接続されて示されているが、この数に限定するものではなく、任意の数の錘40を各回転部材30に接続できる。2つの回転部材30が示されているが、この数に限定するものではなく、任意の数の回転部材30を提供することができる。各回転部材30に取り付けられた錘40の重心45は、主に、それぞれの錘40の位置および形状によって定められる。
【0050】
振動可能部材20の各端部にはそれぞれハウジング77が接続されており、各ハウジング77は、その内部に、それぞれ回転シャフト75を備える各モーター70を含んでいる。各ハウジング77が有する長手軸50は、好ましくは各回転シャフト75の回転軸と一致して延びている。例示的な実施形態では、それぞれの長手軸50は、振動可能部材20の長手軸23に垂直である。各モーター70は、各回転シャフト75の先端に接続された特定の回転部材30に関係しており、回転部材30は、各回転シャフト75の回転に応じて回転するようにされている。例示的な実施形態では、各回転シャフト75の回転軸、各回転部材30の回転軸および長手軸50は一致している。各回転部材30は、各回転シャフト75への接続点から半径方向に延在し、一対の錘40は、長手軸50から遠位の点で各回転部材30に接続されている。一緒に接続されている一対の錘40は、それぞれ重心45を有する。このように、重心45が長手軸50からオフセットしているため、錘40は長手軸50に対して偏心錘となる。
【0051】
図2の携帯型器具の動作は、あらゆる点で、図1A〜図1Cの器具10の動作と同様であるため、簡略にするため詳しく述べない。
【0052】
図3は、トレーニングおよびエクササイズに好適な携帯型器具200の第3の実施形態の斜視図を示し、携帯型器具200は、振動可能部材20と、回転部材30と、回転部材30に接続され、共通の重心45を有する複数の錘40と、長手軸50と、複数の接続点210と、を含む。回転部材30が一つだけ振動可能部材20の一方の端部に接続され、錘40は複数の接続点210のうちいずれかの点で固定される。このように、重心45と長手軸50との間に調整可能なオフセットを提供し、調整可能な偏心力をもたらす。他のあらゆる点において、携帯型器具200の構成および動作は、図1A〜図1Cの携帯型器具10の構成および動作と同様であるため、簡略にするため記載しない。各錘40を接続点210から容易に取り外せ、またそこへ接続できることが好ましい。
【0053】
図4Aは、携帯型器具300の第4の実施形態の斜視図を示し、図4Bは、携帯型器具300の第4の実施形態の断面図を示す。携帯型器具300は、ハウジング320、入力パッドおよびディスプレイ330、心拍数モニタ340を含む。図4Aと図4Bを一緒に記載し、理解しやすくしている。任意に提供されるユーザ入力装置110には入力パッドおよびディスプレイ330が提供されている。
【0054】
携帯型器具300の構成は、図1A、図1Bのフレーム25を入力パッドおよびディスプレイ330で置き換え、各回転部材30を覆うハウジング320の各部分の端部に接続させていることを除いて、図1A〜図1Cに関連して上述した通りである。複数の回転部材30および複数の錘40をハウジング320で覆って、回転する錘40と接触して怪我をする危険を取り除いている。心拍数モニタ340は制御回路60(図示せず)に接続され、ディスプレイ330は制御回路60の出力部にさらに接続されている。
【0055】
非限定的な一実施形態では、ユーザ入力装置110は、オン/オフスイッチ、スタート/ストップスイッチ、複数のモードから1つ選択できるモードスイッチ、複数のレベルを含むレベルスイッチ、を含む。用語「スイッチ」は、限定はしないが、機械的スイッチ、押しボタン、ノブおよびタッチスクリーンのいずれかを含む。使用に際し、使用者はオン/オフスイッチで、携帯型器具300の電源を入れることができる。使用者は所望のモードを選択する。一実施形態では、複数のモードは、固定の振動速度および振幅モードであって、錘40が規則的な一定の速度で回転するモード、段階的に増減する振動速度および振幅モードであって、回転部材30の不規則な回転の振幅が段階的に増加してから減少するモード、ランダムモードであって、不規則な回転速度および振幅、および複数の錘40の位相関係が予め定められたプログラムに従って変化し、使用者にランダムであると思われるモードを含む。そして、使用者はレベルスイッチを選択して所望の難易レベルを選択するが、一実施形態では、レベルは、回転部材30の回転振幅および回転数を可能である範囲から複数選んだものを含む。
【0056】
次いで、使用者はスタート/ストップで制御回路60が複数のモーター70および回転部材30を介して複数の錘40を回転させるようにし、それにより、上述の通り振動可能部材20が振動を開始する。一実施形態では、心拍数モニタ340で、使用者の心拍数をモニタし、使用者の心拍数が予め定められた値を超える場合には、制御回路60は、複数の錘40の回転を停止させ、それにより振動可能部材20が振動を中止する。一実施形態では、使用者のモードおよびレベル選択は入力パッドおよびディスプレイ330のLCDディスプレイに表示される。別の一実施形態では、心拍数モニタ340によってモニタされた使用者の心拍数が入力パッドおよびディスプレイ330のLCDディスプレイに表示される。
【0057】
図5Aは、図4Aおよび図4Bの携帯型器具300の斜視図を示す。携帯型器具300は、使用者の足または腕の一部分を収容するように適合された、手足につけるアダプター350をさらに含み、手足につけるアダプター350は携帯型器具300の振動可能部材20に固定されている。使用に際し、図5Dに示されているように、使用者は、手足につけるアダプター350で携帯型器具300を使用者の手足に取り付け、上述の通り、対象とする足の筋肉または腕をエクササイズする。手足につけるアダプター350は、使用者の手足の一部分をしっかりと包み込むように内径が調整できる。
【0058】
図5Bは、図4Aおよび図4Bの携帯型器具300の斜視図を示す。携帯型器具300は両脚用アダプター360をさらに含み、両脚用アダプター360の各部分は、使用者の足の一部分、好ましくはふくらはぎ部分または大腿部のうちどちらか一方を収容するように適合されており、手足につけるアダプター350に関して上で記載したように、各部分の直径が調整可能である。両脚用アダプター360は携帯型器具300の振動可能部材20に固定されているので、振動可能部材20のいかなる振動も両脚用アダプター360およびそこに挿入されている使用者の脚部に伝達される。図5Dに示されているように、使用に際し、使用者は、足を両脚用アダプター360内に挿入し、足を上げた状態で面上に横たわる。携帯型器具300が使用者の足を振動させ、振動が使用者の骨格を通して腰部まで伝達されるため、腰痛が緩和される。
【0059】
図5Cは、図4A〜図4Bの携帯型器具300の斜視図を示す。携帯型器具300は、腹部につけるアダプター380をさらに含み、腹部につけるアダプター380は、使用者の腹部の一部分を収容するように適合されている。腹部につけるアダプター380は内径が調整可能で、一実施形態では、使用者の腹部を入れることができるように一方の端部がヒンジで連結されており、使用者の腹部の一部分をしっかりと包み込む。腹部につけるアダプター380は、携帯型器具300の振動可能部材20に固定されているので、振動可能部材20のいかなる振動も、腹部につけるアダプター380におよびそこに挿入されている使用者の腹部部分に伝達する。図5Dに示されているように、使用に際し、使用者は、腹部につけるアダプター380で使用者の腹部を包み、好ましくは足を上げた状態で面上に横たわる。携帯型器具300は使用者の腹部を振動させ、振動は使用者の骨格を通して腰部まで伝達されるので、腰痛が緩和される。
【0060】
図5Dは、図5A〜図5Cの各携帯型器具300に関連した使用者を示す。使用者は、図5A〜図5Cの携帯型器具300の全てを同時に使用する必要はなく、図5Dは、単に、提供された図5A〜図5Cの携帯型器具それぞれが使用されると予測される位置を示すにすぎない。具体的には、手足につけるアダプター350は使用者の前腕に固定して示され、両脚用アダプター360は使用者の足、特にふくらはぎに固定して示され、腹部につけるアダプター380は使用者の腹部に固定して示されている。
【0061】
図6Aは、携帯型器具の第5の実施形態の回転部材400の斜視図で、図6Bは、携帯型器具の第5の実施形態の回転部材400の側面図で、まとめて回転部材400を示す。回転部材400は、上述の携帯型器具10、携帯型器具100、携帯型器具200および携帯型器具300のいずれかの回転部材30と置き換えて使用し得る。回転部材400は、複数の錘40、錘40に関係している重心45、長手軸50、プレート405、スリット410、モーター420、スクリュー430、および接続孔440を含む。一実施形態では、モーター420はステッピングモーターである。スリット410は、プレート405の中心線に沿って、好ましくはモーター420の接続孔440から軸方向に離れる側の端部から向こうに配置されている。モーター420は、接続孔440に近接して、スリット410内に配置されている戻り止め内に置かれている。一対の錘40が示されているが、この数に限定するものではなく、限定はしないが単一の錘40を含め、任意の数の錘を提供することができる。例示的な一実施形態では、回転部材400の回転軸および長手軸50は一致している。
【0062】
複数の錘40の各々はスクリュー430に接続され、スクリュー430は、モーター420の回転シャフトに縦方向に沿って接続されている。スクリュー430はスリット410内に置かれている。図1A〜図1Cに関連して上述したように、接続孔440に各モーター70(図示せず)の回転シャフト75を配置し、回転シャフト75が回転して、長手軸50の周りで回転部材400が回転するように固定されている。一緒に接続されている錘40はそれぞれ重心45を有する。それゆえ、図1A〜図1Cに関連して上述したように、重心45が長手軸50からオフセットしているため、錘40は長手軸50に対して偏心錘となる。
【0063】
使用に際し、回転部材400は、あらゆる側面で図1A〜図1Cの回転部材30の回転と同様に、回転するので、簡略にするため詳しく述べない。モーター420がスクリュー430を回転させ、それにより、複数の錘40はスリット410に沿って縦方向に平行移動する。このように、重心45と長手軸50との間に調整可能なオフセットを提供して、調整可能な偏心力をもたらす。一実施形態では、図4Aおよび図4Bのユーザ入力装置110などのユーザ入力装置からのユーザ入力、および図1Cの制御回路60に記憶された予め定められたプログラムの一方または双方に応じて、モーター420が作動する。
【0064】
図7Aは、携帯型器具の第6の実施形態の回転部材500の斜視図で、図7Bは、携帯型器具の第6の実施形態の回転部材500の側面図で、まとめて回転部材500を示す。回転部材500は、上述の携帯型器具10、携帯型器具100、携帯型器具200および携帯型器具300のいずれかの回転部材30と置き換えて使用し得る。回転部材500は、複数の錘40、錘40に関係している重心45、長手軸50、プレート505、スリット510、バネ520、および接続孔540を含む。スリット510は、プレート505の中心線に沿って、好ましくは接続孔540の近傍から軸方向に離れていくように設けられている。一対の錘40が示されているが、この数に限定するものではなく、限定ではないが単一の錘40を含め、任意の数の錘40を提供することができる。例示的な一実施形態では、回転部材500の回転軸および長手軸50は一致している。錘40は、バネ520の作用に応じてスリット510に沿って縦方向に移動するようにされている。錘40は、バネ520の一方の端部に接続され、バネ520の第2の端部は、接続孔540の近傍に位置決めされたスリット510の端部に固定される。図1A〜図1Cに関連して上述したように、接続孔540は、モーター70の回転シャフト75に接続するようにされている。
【0065】
一緒に接続されている一対の錘40は、それぞれ重心45を有する。それゆえ、図1A〜図1Cに関連して上述したように、重心45は長手軸50からオフセットしているため、錘40は長手軸50に対して偏心錘となる。
【0066】
使用に際し、回転部材500は、あらゆる側面で図1A〜図1Cの回転部材30の回転と同様に回転するので、簡略にするため詳しく述べない。回転部材500が回転するとき、錘40は、バネ520の作用と重力との組み合わせに応じてスリット510に沿って平行移動する。特に、錘40が上方に移動し始めると、重力およびバネ520の力の双方が、オフセットの量を減少させるように作用する。錘40が下方に移動し始めると、重力がオフセットの量を増やそうとするが、これはバネ520の力によって遮られる。このように、偏心に加えて、回転部材500が回転サイクル中に回転するのに伴いオフセットの量は変化する。錘40の平行移動の速度は、バネ520のバネ定数および錘40の重量によって決定される。錘40は、固定されていないため、回転シャフト75の回転サイクル中、自由に動く錘となる。
【0067】
図8は、携帯型器具の第7の実施形態の回転部材600の斜視図を示す。回転部材600は、上述の携帯型器具10、携帯型器具100、携帯型器具200および携帯型器具300のいずれかの回転部材30と置き換えて使用し得る。回転部材600は、複数の錘40、1つ以上の錘40に関係している重心45、長手軸50、回転部材610、伸長部材620、および接続部材630を含む。さらに、図にはナット27およびモーター70の回転シャフト75の端部、回転部材610の回転方向、および文字Gで示す重力の方向が示されている。長手軸50が回転シャフト75の軸に定められ、回転シャフト75はナット27から突出して、回転部材610の中心孔まで至り、そこに固定される。伸長部材620は、回転シャフト75から半径方向に離れて、回転部材610に固定される。接続部材630の第1の端部は伸長部材620に接続され、接続部材630の第2の端部は複数の錘40に、好ましくは重心45にまたはその付近に固定される。例示的な実施形態では、接続部材630は非剛性物質、例えばバネ材料、または他の適合性材料で構成される。
【0068】
図1A〜図1Cに関連して上述したように、使用に際し、各モーター70に応答した回転シャフト75の回転に伴い、矢印で示すように回転部材610が回転する。回転部材610の回転に伴い、伸長部材620が動くため、錘40は、いずれの横方向にも移動せず、もっぱら重力Gに従って動くように動作する。特定の一実施形態では、錘40は固定されていないため、シャフト75の回転サイクル中、自由に動く錘となる。
【0069】
図9は、トレーニングおよびエクササイズを提供する方法の高レベルのフロー図を示す。段階1000では、振動可能部材20などの部材を提供する。段階1010では、少なくとも1つの偏心錘を、段階1000の部材と連設して提供する。一実施形態では、回転部材30などの回転部材で少なくとも1つの偏心錘が付けられる。一実施形態では、少なくとも1つの偏心錘は2つの偏心錘を含む。別の実施形態では、少なくとも1つの偏心錘は1つの偏心錘を含む。一実施形態では、図7A〜図7Bおよび図8に関連して上述したように、段階1000の部材と連設する、少なくとも1つの自由に動く錘を、さらに提供する。
【0070】
段階1020で、少なくとも1つの偏心錘が不規則に偏心的に動くことにより、部材を振動させる。一実施形態では、少なくとも1つの偏心錘は、予め定められたプログラムに従って回転数および振幅を変えながら回転する。別の一実施形態では、予め定められたプログラムがユーザ入力に応じて選択される。一実施形態では、偏心錘は、予め定められたプログラムに従って同相で回転し、別の実施形態では、偏心錘は、予め定められたプログラムに従って位相をずらして回転する。別の一実施形態では、予め定められたプログラムはユーザ入力に応じて選択される。
【0071】
明確にするために、別個の実施形態で本発明の特定の特徴を記載したが、それぞれの実施形態が組み合わされて提供されてもよいことを理解されたい。反対に、簡潔にするために、それぞれの実施形態で本発明の様々な特徴を記載したが、別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで提供されてもよい。
【0072】
別に規定していない限り、本明細書で使用される技術用語および科学的な用語は全て、本発明が属する分野の当業者が一般に理解している意味と同じである。本明細書で記載した方法と同様または等価の方法を使用して、本発明を実施またはテストできるが、好適な方法は本明細書に記載されている。
【0073】
本明細書に述べた全ての文献、特許出願、特許、および他の参照文献は、それらの全体を参照により援用する。矛盾がある場合には、定義を含み、特許明細書が優先される。さらに、材料、方法、および例は例示にすぎず、これに限定するものではない。
【0074】
当業者は、本発明が、上記で取り上げて示し、記載したものに限定されないことを理解されたい。むしろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲において定義され、上記で記載された様々な特徴の組み合わせおよびサブコンビネーションの双方、ならびに上述の説明を読むことにより当業者が思い付くそれらの変形例および修正例を含む。
【背景技術】
【0001】
筋肉のエクササイズは、人が静止したままで行うもの、または一般的なものでは人が動くことによって行うものなど、多くの異なる方法で行うことができる。筋肉のエクササイズのための器具には、これに限定するものではないが、固定重量の器具および可変重量の器具を含め、非常に広範の選択肢がある。簡単な固定重量の器具をいくつかあげると、典型的なのが、片手で持ち上げるタイプで短い棒の両端に大きな重いボールまたは円板がついているダンベルや、ダンベルと類似しているが両手で持ち上げるように長い棒になっているバーベルがある。成果が出るワークアウトにするためには、時間とエネルギーが必要であり、また、筋肉の痙攣を起こす危険性があることが、これらの器具に共通した主な欠点である。特に、成果を上げるまでに、非常に長い間、反復して使用することが必要であるため、ダンベルやバーベルを用いたトレーニングには使用者の高い忍耐力が要求される。
【0002】
予め定められた期間と振幅で突発的に筋肉に負荷をかけ、筋肉の自然で無意識な反射や伸縮反応を引き出すことで、振動による筋肉刺激が、筋肉をエクササイズすると考えられている。そのような器具は、一般に全身振動をプラットフォームとして市販されている。しかしながら、そのようなプラットフォームでは特定の筋肉のエクササイズはできない。
【0003】
略管状のバーベル棒に振動させる器具が入った振動型バーベルを取り上げている、1999年2月9日発行のKlasenによる米国特許第5,868,653号明細書(その内容全体を本願明細書に援用する)では、バーベル棒の各端部に重りが取り付けられ、バーベル棒と重りとの間に制振材料が挟まれている。一連の動きを統合する神経を振動が刺激し、それゆえ、器具を持ち上げるために使用された筋肉が際だって肥大するが、痙攣を起こすのを抑えられると考えられている。不都合なことに、この器具によるほとんどの恩恵は、単に振動型バーベルを持ち上げることに限られ、概して、反復量や、持ち上げられる重量レベルを継続して増やすことになる。さらに不都合なことに、振動率および振幅は調整できない。
【0004】
それゆえ、長い間、特定の筋肉、または筋肉群に適用でき、振動速度および振幅を変更できる器具が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
従って、本発明の主目的は、従来技術の欠点の少なくともいくつかを克服することにある。一実施形態では、振動可能部材と、少なくとも1つの回転部材と、各回転部材と連設した少なくとも1つの偏心錘とを含む携帯型器具によってこの欠点を克服する。回転部材はモーターと連設し、モーターは制御回路に応じる。制御回路は、振動可能部材を振動させるために、少なくとも1つの回転部材を不規則に回転させるようにする。振動という用語は、短時間で早く不規則に振動させる動きまたは揺らぎと定義される。
【0006】
例示的な実施形態では、振動可能部材と、振動可能部材と連設した少なくとも1つの回転部材であって、各々が、それぞれの回転軸を有する少なくとも1つの回転部材と、重心を有する少なくとも1つの錘であって、各々が少なくとも1つの回転部材のうち特定の1つと連設し、各重心がそれぞれの回転部材の回転軸からオフセットしている少なくとも1つの錘と、少なくとも1つの回転部材と連設し、かつ少なくとも1つの回転部材をそれぞれの回転軸の周りで回転させるようにしている少なくとも1つのモーターと、少なくとも1つのモーターと連設した制御回路であって、少なくとも1つの回転部材を不規則に回転させ、それにより振動可能部材を振動させるように、少なくとも1つのモーターを作動させるようにしている制御回路と、を含む携帯型器具を提供する。
【0007】
一実施形態では、不規則な回転は、回転数および回転の振幅のどちらか一方をランダムに調整することを含む。別の実施形態では、携帯型器具は、振動可能部材に固定された、手足につけるアダプターをさらに含み、手足につけるアダプターは、使用者の手足の一部分を収容するように適合されているので、振動可能部材の振動に応じて使用者の手足の筋肉をトレーニングまたはエクササイズする。
【0008】
一実施形態では、携帯型器具は、振動可能部材に固定された、両脚用アダプターをさらに含み、両脚用アダプターは、使用者の両足の一部分を収容するように適合されているので、振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する。別の実施形態では、携帯型器具は、振動可能部材に固定された、腹部につけるアダプターをさらに含み、腹部につけるアダプターは、使用者の腹部の一部分を収容するように適合されているので、振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する。
【0009】
一実施形態では、振動可能部材は真っ直ぐな棒である。別の実施形態では、少なくとも1つの回転部材は2つの回転部材を含み、少なくとも1つの錘は2つの錘を含む。
【0010】
別の一実施形態では、制御回路は、2つの回転部材を回転させ、2つの錘が同相で回転するようにしている。さらに別の実施形態では、制御回路は、2つの回転部材を回転させ、2つの錘が位相をずらして回転するようにしている。
【0011】
一実施形態では、オフセットの量が調整可能である。別の実施形態では、少なくとも1つの回転部材の回転軸は、振動可能部材の長手軸に平行である。
【0012】
一実施形態では、少なくとも1つの回転部材の回転軸は、振動可能部材の長手軸に垂直である。別の実施形態では、携帯型器具は、制御回路と連設したユーザ入力装置をさらに含み、制御回路は、ユーザ入力装置に応じて、回転数の範囲が選択されるようにしている。
【0013】
一実施形態では、少なくとも1つの錘は、自由に動く錘である。別の実施形態では、少なくとも1つの錘は、少なくとも1つの回転部材の回転に応じて略垂直にのみ動くようにされている。
【0014】
また別に、振動可能部材を提供することと、振動可能部材と連設した少なくとも1つの偏心錘を提供することと、少なくとも1つの偏心錘を不規則に偏心的に動かすことであって、提供された少なくとも1つの偏心錘の不規則で偏心的な動きによって振動可能部材を振動させることを含むトレーニング、エクササイズまたは痛み緩和のための方法を提供する。
【0015】
一実施形態では、少なくとも1つの偏心錘の不規則で偏心的な動きは、少なくとも1つの偏心錘の不規則に偏心的に回転させることを含む。別の一実施形態では、少なくとも1つの偏心錘の不規則で偏心的な回転は、調整可能な回転半径で行われる。さらに別の実施形態では、不規則で偏心的な回転は、回転数と回転の振幅のどちらか一方をランダムに調整することを含む。
【0016】
別の実施形態では、少なくとも1つの偏心錘は2つの偏心錘を含む。別の一実施形態では、2つの偏心錘の不規則で偏心的な動きは、2つの偏心錘を、同相で不規則に偏心的に回転させることを含む。さらに別の実施形態では、2つの偏心錘の不規則で偏心的な動きは、2つの偏心錘を、位相をずらして不規則に偏心的に回転させることを含む。
【0017】
一実施形態では、提供された少なくとも1つの偏心錘は自由に動く錘(Free Mass)である。別の実施形態では、方法は、提供された少なくとも1つの錘を略垂直にのみ動くようにすることをさらに含む。
【0018】
一実施形態では、方法は、使用者の手足に振動可能部材を固定することをさらに含み、それゆえ、振動可能部材の振動に応じて使用者の手足の筋肉をトレーニングまたはエクササイズする。別の実施形態では、方法は、使用者の両足に振動可能部材を固定することをさらに含み、それゆえ、振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する。一実施形態では、方法は使用者の腹部に振動可能部材を固定することをさらに含み、それゆえ、振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する。
【0019】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の図面および説明から明らかとなる。
【0020】
本発明の種々の実施形態をより理解するために、また、同じことをどう、実施するかを示すために、以下、単に例示目的で、添付の図面を参照する。全図面を通して、類似の符号は、対応する要素または部分を示す。
【0021】
以下、特定して、図面を詳細に参照するにあたり、図示された詳細を例として、本発明の好適な実施形態を例示的に議論することを目的としたものにすぎず、また、本発明の原理および概念的特徴を最も有用かつ容易に理解されるであろうことを提供する目的で示すことを強調する。この点において、本発明の基本的な理解に必要なもの以上に本発明の構造を詳しく示すことはしていないが、図面の説明で、本発明の形態のいくつかをどう実施できるか当業者に明らかにする。添付の図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1A】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第1の実施形態の斜視図を示す。
【図1B】図1Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第1の実施形態の断面図を示す。
【図1C】図1Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第1の実施形態の制御回路の高レベルの概略図を示す。
【図2】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第2の実施形態の斜視図を示す。
【図3】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第3の実施形態の斜視図を示す。
【図4A】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第4の実施形態の斜視図を示す。
【図4B】図4Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第4の実施形態の断面図を示す。
【図5A】片脚用アダプターを含む、図4A〜図4Bのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の斜視図を示す。
【図5B】痛み緩和に適応されかつ両脚用アダプターを含む、図4A〜図4Bの携帯型器具の斜視図を示す。
【図5C】痛み緩和に適応されかつ腹部につけるアダプターを含む、図4A〜図4Bの携帯型器具の斜視図を示す。
【図5D】図5A〜図5Cの携帯型器具のそれぞれに関連した使用者を示す。
【図6A】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第5の実施形態の回転部材の斜視図を示す。
【図6B】図6Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第5の実施形態の回転部材の側面図を示す。
【図7A】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第6の実施形態の回転部材の斜視図を示す。
【図7B】図7Aのトレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第6の実施形態回転部材の側面図を示す。
【図8】トレーニングおよびエクササイズ用の携帯型器具の第7の実施形態の回転部材の斜視図を示す。
【図9】トレーニングおよびエクササイズを提供する方法の高レベルのフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
これから、実施形態の詳細な説明をする前に、本発明はその適用を、以下の記載で説明されているまたは図面に示されている構成の詳細および要素の構成に限定されないことを理解されたい。本発明は、様々な方法で実行または実施される他の実施形態に適用可能である。また、本明細書で用いられる表現および用語は記載目的であり、限定とみなされるべきではないことを理解されたい。
【0040】
本明細書の器具は、主に、トレーニングおよびエクササイズに有用であると記載しているが、これは限定を意味するものではない。ある実施形態では、器具を使用して痛み、特に腰痛を緩和する。
【0041】
図1Aは、トレーニングおよびエクササイズに有用な携帯型器具10の第1の実施形態の斜視図を、図1Bは、携帯型器具10の断面図を、および図1Cは、携帯型器具10の制御回路の高レベルの電気接続図を示し、これらを統合して携帯型器具10を示す。特に、携帯型器具10は、振動可能部材20とフレーム25と複数のナット27と複数の回転部材30と複数の錘40と1つ以上の錘40にそれぞれ関係している複数の重心45と長手軸50と制御回路60とそれぞれが回転シャフト75を有する複数のモーター70とを含む。制御回路60は、複数のドライバ80、バッテリー90を含み、任意に提供される加速度センサ100とユーザ入力装置110をさらに含む。長手軸50は、振動可能部材20の長手軸である。
【0042】
非限定的な一実施形態では、図示されているように、振動可能部材20は真っ直ぐな棒であり、フレーム25は、振動可能部材20の両側に接続されたC字形状の部材であり、把持部の役目を果たす。複数の錘40は円形の錘として示されているが、これは決して限定を意味するものではなく、任意の形状の錘を使用できる。それぞれ特定の回転部材30に接続された2つの錘40が示されているが、これは決して限定を意味するものではなく、任意の数の錘40を各回転部材30に接続できる。複数のモーター70とそのそれぞれに接続された複数のドライバ80が示されているが、これは決して限定を意味するものではない。一実施形態では、モーター70を1つのみと、それに接続された1つのドライバ80が提供される。
【0043】
振動可能部材20は中が空洞であり、振動可能部材20内には一対のモーター70が配置されて、各モーター70の回転シャフト75が振動可能部材20の各端部から突き出している。一実施形態では、フレーム25は、各回転シャフト75用の中心開口部を有する一対のナット27によって振動可能部材20の両端部に固定されている。各モーター70は、各回転シャフト75の先端に接続された特定の回転部材30に関係しており、回転部材30は、各回転シャフト75の回転に応じて回転するようにされている。例示的な実施形態では、回転シャフト75の回転軸、回転部材30の回転軸および長手軸50は一致している。各回転部材30は、各回転シャフト75への接続点から半径方向に延在し、一対の錘40は、長手軸50に対して遠位の点で各回転部材30に接続されている。一緒に接続されている一対の錘40は、それぞれ重心45を有する。このように、重心45が長手軸50からオフセットしているため、錘40は長手軸50に対して偏心錘となる。
【0044】
制御回路60は、バッテリー90および複数のドライバ80に接続されている。各ドライバ80は各モーター70に接続されている。モーター70が1つのみ提供されている実施形態では、モーター70は各回転部材30に接続されている。一実施形態では、図示しないが、携帯型器具10は電力線接続部をさらに有し、かつバッテリー90はそれに接続され、それにより、バッテリー90を再充電する手段を提供する。任意に提供される加速度センサ100は制御回路60の入力部に接続され、任意に提供されるユーザ入力装置110は制御回路60の入力部に接続されている。
【0045】
使用に際し、使用者は、振動可能部材20を把持し、好ましくは任意に提供されるユーザ入力装置110を操作する。制御回路60は、任意に提供されるユーザ入力装置110に応じて、各ドライバ80を経由して複数のモーター70の各々を不規則に作動させるように働き、それにより、各回転部材30を回転させる。特に、制御回路60は、好ましくは、各モーター70の回転数および回転の振幅の少なくとも一方をランダムに調整するように働く。本明細書では、回転の振幅は、予め定められた期間にわたる、好ましくは度、ラジアン、または周期数のうち1つ以上で測定された各回転部材30の回転の量と定義する。それゆえ、各錘40は長手軸50の周りを不規則に回転し、それゆえ振動可能部材20を振動させ、それにより、振動可能部材20を保持している使用者の筋肉のトレーニングまたはエクササイズとなる。予め定められた期間の後、制御回路60は好ましくはモーター70の動きを中止させるように働く。好ましくは、振動可能部材20の各端部に接続された、回転部材30およびそれに接続された個々の錘40は対称であり、かつ対称的に接続される。その対称性によって、特定の所望の平面においてのみ手首にトルクがかけられ、それにより、手首にかかるいずれの不必要な負荷も回避する。
【0046】
一実施形態では、任意に加速度センサ100が提供され、加速度センサ100は、振動可能部材20の実加速度、好ましくはx、y、z成分を感知するようにされており、それにより、制御回路60が振動可能部材20の実振動の閉ループ制御をできるようにする。例示的な実施形態では、個々のモーター70の回転数および回転の振幅の少なくとも一方を、任意に提供される加速度センサ100の出力に応じてランダム調整し、制御された不規則な動きをもたらすことにより、使用者の手首にかかる偏心力を絶えず変化させる。一実施形態では、制御回路60に記憶された、予め定められたパターンに従って不規則に動かし、別の実施形態では、別にランダム機能を提供し、不規則に動かす。
【0047】
一実施形態では、回転部材30は同相で回転し、別の実施形態では、回転部材30は位相をずらして回転する。別の実施形態では、回転部材30は、予め定められたプログラムに従って同相でおよび位相をずらして回転し、それにより、使用者の手首にかかる偏心力が絶えず変化する。一実施形態では、図4Aおよび図4Bに関連して下記でさらに記載するように、回転速度および位相に関する複数の予め定められたプログラムを使用者が選択するようにユーザ入力装置110が任意に提供されている。予め定められたプログラムに従って不規則な回転を調整することによって、筋肉の収縮と弛緩の割合を変化させ、それゆえ筋力を増強し、血行をよくし、柔軟性を高める。さらに、好ましくは、「冷えた」筋肉に過度の負担をかけることによるけがを防止するために、難易レベルを段階的に上げる。
【0048】
一実施形態では、複数の錘40それぞれを、重量の異なる別の錘40と取り替えることができ、または錘40に追加の錘を加え、それにより、使用者の手に異なる偏心力をかけてもよい。一実施形態では、図3に関連して下記で記載するように、複数の錘40の各々の位置を変更でき、それにより、異なる偏心力を使用者の手にかける。一実施形態では、図4Aおよび図4Bに関連して下記で記載するように、使用者の心拍数をモニタし、心拍数が予め定められた値を超える場合には、制御回路60は振動可能部材20の振動を中止するように働く。
【0049】
図2は、携帯型器具100の第2の実施形態の斜視図を示し、携帯型器具100は、長手軸23を有する振動可能部材20と、複数の回転部材30と、複数の錘40と、1つ以上の錘40に各々関係している複数の重心45と、複数の長手軸50と、それぞれ回転シャフト75を有する複数のモーター70(図示せず)と、および複数のハウジング77と、を含む。振動可能部材20は、図を明確にするために図示はしないが、図1A〜図1Cに関連して上述したように、制御回路60、バッテリー90、ドライバ80、任意に提供される加速度センサ100とユーザ入力装置110を含む。非限定的な一実施形態では、図示されているように、振動可能部材20は真っ直ぐな棒である。複数の錘40は、それぞれ特定の回転部材30に接続されている円形の錘として示されているが、この形に限定するものではなく、任意の形状の錘を使用できる。2つの錘40が各回転部材30に接続されて示されているが、この数に限定するものではなく、任意の数の錘40を各回転部材30に接続できる。2つの回転部材30が示されているが、この数に限定するものではなく、任意の数の回転部材30を提供することができる。各回転部材30に取り付けられた錘40の重心45は、主に、それぞれの錘40の位置および形状によって定められる。
【0050】
振動可能部材20の各端部にはそれぞれハウジング77が接続されており、各ハウジング77は、その内部に、それぞれ回転シャフト75を備える各モーター70を含んでいる。各ハウジング77が有する長手軸50は、好ましくは各回転シャフト75の回転軸と一致して延びている。例示的な実施形態では、それぞれの長手軸50は、振動可能部材20の長手軸23に垂直である。各モーター70は、各回転シャフト75の先端に接続された特定の回転部材30に関係しており、回転部材30は、各回転シャフト75の回転に応じて回転するようにされている。例示的な実施形態では、各回転シャフト75の回転軸、各回転部材30の回転軸および長手軸50は一致している。各回転部材30は、各回転シャフト75への接続点から半径方向に延在し、一対の錘40は、長手軸50から遠位の点で各回転部材30に接続されている。一緒に接続されている一対の錘40は、それぞれ重心45を有する。このように、重心45が長手軸50からオフセットしているため、錘40は長手軸50に対して偏心錘となる。
【0051】
図2の携帯型器具の動作は、あらゆる点で、図1A〜図1Cの器具10の動作と同様であるため、簡略にするため詳しく述べない。
【0052】
図3は、トレーニングおよびエクササイズに好適な携帯型器具200の第3の実施形態の斜視図を示し、携帯型器具200は、振動可能部材20と、回転部材30と、回転部材30に接続され、共通の重心45を有する複数の錘40と、長手軸50と、複数の接続点210と、を含む。回転部材30が一つだけ振動可能部材20の一方の端部に接続され、錘40は複数の接続点210のうちいずれかの点で固定される。このように、重心45と長手軸50との間に調整可能なオフセットを提供し、調整可能な偏心力をもたらす。他のあらゆる点において、携帯型器具200の構成および動作は、図1A〜図1Cの携帯型器具10の構成および動作と同様であるため、簡略にするため記載しない。各錘40を接続点210から容易に取り外せ、またそこへ接続できることが好ましい。
【0053】
図4Aは、携帯型器具300の第4の実施形態の斜視図を示し、図4Bは、携帯型器具300の第4の実施形態の断面図を示す。携帯型器具300は、ハウジング320、入力パッドおよびディスプレイ330、心拍数モニタ340を含む。図4Aと図4Bを一緒に記載し、理解しやすくしている。任意に提供されるユーザ入力装置110には入力パッドおよびディスプレイ330が提供されている。
【0054】
携帯型器具300の構成は、図1A、図1Bのフレーム25を入力パッドおよびディスプレイ330で置き換え、各回転部材30を覆うハウジング320の各部分の端部に接続させていることを除いて、図1A〜図1Cに関連して上述した通りである。複数の回転部材30および複数の錘40をハウジング320で覆って、回転する錘40と接触して怪我をする危険を取り除いている。心拍数モニタ340は制御回路60(図示せず)に接続され、ディスプレイ330は制御回路60の出力部にさらに接続されている。
【0055】
非限定的な一実施形態では、ユーザ入力装置110は、オン/オフスイッチ、スタート/ストップスイッチ、複数のモードから1つ選択できるモードスイッチ、複数のレベルを含むレベルスイッチ、を含む。用語「スイッチ」は、限定はしないが、機械的スイッチ、押しボタン、ノブおよびタッチスクリーンのいずれかを含む。使用に際し、使用者はオン/オフスイッチで、携帯型器具300の電源を入れることができる。使用者は所望のモードを選択する。一実施形態では、複数のモードは、固定の振動速度および振幅モードであって、錘40が規則的な一定の速度で回転するモード、段階的に増減する振動速度および振幅モードであって、回転部材30の不規則な回転の振幅が段階的に増加してから減少するモード、ランダムモードであって、不規則な回転速度および振幅、および複数の錘40の位相関係が予め定められたプログラムに従って変化し、使用者にランダムであると思われるモードを含む。そして、使用者はレベルスイッチを選択して所望の難易レベルを選択するが、一実施形態では、レベルは、回転部材30の回転振幅および回転数を可能である範囲から複数選んだものを含む。
【0056】
次いで、使用者はスタート/ストップで制御回路60が複数のモーター70および回転部材30を介して複数の錘40を回転させるようにし、それにより、上述の通り振動可能部材20が振動を開始する。一実施形態では、心拍数モニタ340で、使用者の心拍数をモニタし、使用者の心拍数が予め定められた値を超える場合には、制御回路60は、複数の錘40の回転を停止させ、それにより振動可能部材20が振動を中止する。一実施形態では、使用者のモードおよびレベル選択は入力パッドおよびディスプレイ330のLCDディスプレイに表示される。別の一実施形態では、心拍数モニタ340によってモニタされた使用者の心拍数が入力パッドおよびディスプレイ330のLCDディスプレイに表示される。
【0057】
図5Aは、図4Aおよび図4Bの携帯型器具300の斜視図を示す。携帯型器具300は、使用者の足または腕の一部分を収容するように適合された、手足につけるアダプター350をさらに含み、手足につけるアダプター350は携帯型器具300の振動可能部材20に固定されている。使用に際し、図5Dに示されているように、使用者は、手足につけるアダプター350で携帯型器具300を使用者の手足に取り付け、上述の通り、対象とする足の筋肉または腕をエクササイズする。手足につけるアダプター350は、使用者の手足の一部分をしっかりと包み込むように内径が調整できる。
【0058】
図5Bは、図4Aおよび図4Bの携帯型器具300の斜視図を示す。携帯型器具300は両脚用アダプター360をさらに含み、両脚用アダプター360の各部分は、使用者の足の一部分、好ましくはふくらはぎ部分または大腿部のうちどちらか一方を収容するように適合されており、手足につけるアダプター350に関して上で記載したように、各部分の直径が調整可能である。両脚用アダプター360は携帯型器具300の振動可能部材20に固定されているので、振動可能部材20のいかなる振動も両脚用アダプター360およびそこに挿入されている使用者の脚部に伝達される。図5Dに示されているように、使用に際し、使用者は、足を両脚用アダプター360内に挿入し、足を上げた状態で面上に横たわる。携帯型器具300が使用者の足を振動させ、振動が使用者の骨格を通して腰部まで伝達されるため、腰痛が緩和される。
【0059】
図5Cは、図4A〜図4Bの携帯型器具300の斜視図を示す。携帯型器具300は、腹部につけるアダプター380をさらに含み、腹部につけるアダプター380は、使用者の腹部の一部分を収容するように適合されている。腹部につけるアダプター380は内径が調整可能で、一実施形態では、使用者の腹部を入れることができるように一方の端部がヒンジで連結されており、使用者の腹部の一部分をしっかりと包み込む。腹部につけるアダプター380は、携帯型器具300の振動可能部材20に固定されているので、振動可能部材20のいかなる振動も、腹部につけるアダプター380におよびそこに挿入されている使用者の腹部部分に伝達する。図5Dに示されているように、使用に際し、使用者は、腹部につけるアダプター380で使用者の腹部を包み、好ましくは足を上げた状態で面上に横たわる。携帯型器具300は使用者の腹部を振動させ、振動は使用者の骨格を通して腰部まで伝達されるので、腰痛が緩和される。
【0060】
図5Dは、図5A〜図5Cの各携帯型器具300に関連した使用者を示す。使用者は、図5A〜図5Cの携帯型器具300の全てを同時に使用する必要はなく、図5Dは、単に、提供された図5A〜図5Cの携帯型器具それぞれが使用されると予測される位置を示すにすぎない。具体的には、手足につけるアダプター350は使用者の前腕に固定して示され、両脚用アダプター360は使用者の足、特にふくらはぎに固定して示され、腹部につけるアダプター380は使用者の腹部に固定して示されている。
【0061】
図6Aは、携帯型器具の第5の実施形態の回転部材400の斜視図で、図6Bは、携帯型器具の第5の実施形態の回転部材400の側面図で、まとめて回転部材400を示す。回転部材400は、上述の携帯型器具10、携帯型器具100、携帯型器具200および携帯型器具300のいずれかの回転部材30と置き換えて使用し得る。回転部材400は、複数の錘40、錘40に関係している重心45、長手軸50、プレート405、スリット410、モーター420、スクリュー430、および接続孔440を含む。一実施形態では、モーター420はステッピングモーターである。スリット410は、プレート405の中心線に沿って、好ましくはモーター420の接続孔440から軸方向に離れる側の端部から向こうに配置されている。モーター420は、接続孔440に近接して、スリット410内に配置されている戻り止め内に置かれている。一対の錘40が示されているが、この数に限定するものではなく、限定はしないが単一の錘40を含め、任意の数の錘を提供することができる。例示的な一実施形態では、回転部材400の回転軸および長手軸50は一致している。
【0062】
複数の錘40の各々はスクリュー430に接続され、スクリュー430は、モーター420の回転シャフトに縦方向に沿って接続されている。スクリュー430はスリット410内に置かれている。図1A〜図1Cに関連して上述したように、接続孔440に各モーター70(図示せず)の回転シャフト75を配置し、回転シャフト75が回転して、長手軸50の周りで回転部材400が回転するように固定されている。一緒に接続されている錘40はそれぞれ重心45を有する。それゆえ、図1A〜図1Cに関連して上述したように、重心45が長手軸50からオフセットしているため、錘40は長手軸50に対して偏心錘となる。
【0063】
使用に際し、回転部材400は、あらゆる側面で図1A〜図1Cの回転部材30の回転と同様に、回転するので、簡略にするため詳しく述べない。モーター420がスクリュー430を回転させ、それにより、複数の錘40はスリット410に沿って縦方向に平行移動する。このように、重心45と長手軸50との間に調整可能なオフセットを提供して、調整可能な偏心力をもたらす。一実施形態では、図4Aおよび図4Bのユーザ入力装置110などのユーザ入力装置からのユーザ入力、および図1Cの制御回路60に記憶された予め定められたプログラムの一方または双方に応じて、モーター420が作動する。
【0064】
図7Aは、携帯型器具の第6の実施形態の回転部材500の斜視図で、図7Bは、携帯型器具の第6の実施形態の回転部材500の側面図で、まとめて回転部材500を示す。回転部材500は、上述の携帯型器具10、携帯型器具100、携帯型器具200および携帯型器具300のいずれかの回転部材30と置き換えて使用し得る。回転部材500は、複数の錘40、錘40に関係している重心45、長手軸50、プレート505、スリット510、バネ520、および接続孔540を含む。スリット510は、プレート505の中心線に沿って、好ましくは接続孔540の近傍から軸方向に離れていくように設けられている。一対の錘40が示されているが、この数に限定するものではなく、限定ではないが単一の錘40を含め、任意の数の錘40を提供することができる。例示的な一実施形態では、回転部材500の回転軸および長手軸50は一致している。錘40は、バネ520の作用に応じてスリット510に沿って縦方向に移動するようにされている。錘40は、バネ520の一方の端部に接続され、バネ520の第2の端部は、接続孔540の近傍に位置決めされたスリット510の端部に固定される。図1A〜図1Cに関連して上述したように、接続孔540は、モーター70の回転シャフト75に接続するようにされている。
【0065】
一緒に接続されている一対の錘40は、それぞれ重心45を有する。それゆえ、図1A〜図1Cに関連して上述したように、重心45は長手軸50からオフセットしているため、錘40は長手軸50に対して偏心錘となる。
【0066】
使用に際し、回転部材500は、あらゆる側面で図1A〜図1Cの回転部材30の回転と同様に回転するので、簡略にするため詳しく述べない。回転部材500が回転するとき、錘40は、バネ520の作用と重力との組み合わせに応じてスリット510に沿って平行移動する。特に、錘40が上方に移動し始めると、重力およびバネ520の力の双方が、オフセットの量を減少させるように作用する。錘40が下方に移動し始めると、重力がオフセットの量を増やそうとするが、これはバネ520の力によって遮られる。このように、偏心に加えて、回転部材500が回転サイクル中に回転するのに伴いオフセットの量は変化する。錘40の平行移動の速度は、バネ520のバネ定数および錘40の重量によって決定される。錘40は、固定されていないため、回転シャフト75の回転サイクル中、自由に動く錘となる。
【0067】
図8は、携帯型器具の第7の実施形態の回転部材600の斜視図を示す。回転部材600は、上述の携帯型器具10、携帯型器具100、携帯型器具200および携帯型器具300のいずれかの回転部材30と置き換えて使用し得る。回転部材600は、複数の錘40、1つ以上の錘40に関係している重心45、長手軸50、回転部材610、伸長部材620、および接続部材630を含む。さらに、図にはナット27およびモーター70の回転シャフト75の端部、回転部材610の回転方向、および文字Gで示す重力の方向が示されている。長手軸50が回転シャフト75の軸に定められ、回転シャフト75はナット27から突出して、回転部材610の中心孔まで至り、そこに固定される。伸長部材620は、回転シャフト75から半径方向に離れて、回転部材610に固定される。接続部材630の第1の端部は伸長部材620に接続され、接続部材630の第2の端部は複数の錘40に、好ましくは重心45にまたはその付近に固定される。例示的な実施形態では、接続部材630は非剛性物質、例えばバネ材料、または他の適合性材料で構成される。
【0068】
図1A〜図1Cに関連して上述したように、使用に際し、各モーター70に応答した回転シャフト75の回転に伴い、矢印で示すように回転部材610が回転する。回転部材610の回転に伴い、伸長部材620が動くため、錘40は、いずれの横方向にも移動せず、もっぱら重力Gに従って動くように動作する。特定の一実施形態では、錘40は固定されていないため、シャフト75の回転サイクル中、自由に動く錘となる。
【0069】
図9は、トレーニングおよびエクササイズを提供する方法の高レベルのフロー図を示す。段階1000では、振動可能部材20などの部材を提供する。段階1010では、少なくとも1つの偏心錘を、段階1000の部材と連設して提供する。一実施形態では、回転部材30などの回転部材で少なくとも1つの偏心錘が付けられる。一実施形態では、少なくとも1つの偏心錘は2つの偏心錘を含む。別の実施形態では、少なくとも1つの偏心錘は1つの偏心錘を含む。一実施形態では、図7A〜図7Bおよび図8に関連して上述したように、段階1000の部材と連設する、少なくとも1つの自由に動く錘を、さらに提供する。
【0070】
段階1020で、少なくとも1つの偏心錘が不規則に偏心的に動くことにより、部材を振動させる。一実施形態では、少なくとも1つの偏心錘は、予め定められたプログラムに従って回転数および振幅を変えながら回転する。別の一実施形態では、予め定められたプログラムがユーザ入力に応じて選択される。一実施形態では、偏心錘は、予め定められたプログラムに従って同相で回転し、別の実施形態では、偏心錘は、予め定められたプログラムに従って位相をずらして回転する。別の一実施形態では、予め定められたプログラムはユーザ入力に応じて選択される。
【0071】
明確にするために、別個の実施形態で本発明の特定の特徴を記載したが、それぞれの実施形態が組み合わされて提供されてもよいことを理解されたい。反対に、簡潔にするために、それぞれの実施形態で本発明の様々な特徴を記載したが、別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで提供されてもよい。
【0072】
別に規定していない限り、本明細書で使用される技術用語および科学的な用語は全て、本発明が属する分野の当業者が一般に理解している意味と同じである。本明細書で記載した方法と同様または等価の方法を使用して、本発明を実施またはテストできるが、好適な方法は本明細書に記載されている。
【0073】
本明細書に述べた全ての文献、特許出願、特許、および他の参照文献は、それらの全体を参照により援用する。矛盾がある場合には、定義を含み、特許明細書が優先される。さらに、材料、方法、および例は例示にすぎず、これに限定するものではない。
【0074】
当業者は、本発明が、上記で取り上げて示し、記載したものに限定されないことを理解されたい。むしろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲において定義され、上記で記載された様々な特徴の組み合わせおよびサブコンビネーションの双方、ならびに上述の説明を読むことにより当業者が思い付くそれらの変形例および修正例を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動可能部材と、
前記振動可能部材と連設した少なくとも1つの回転部材であって、各々が、それぞれの回転軸を有する前記少なくとも1つの回転部材と、
重心を有する少なくとも1つの錘であって、各々が、前記少なくとも1つの回転部材の特定の1つと連設しており、各錘の重心が前記各回転部材の回転軸からオフセットしている、前記少なくとも一つの錘と、
前記少なくとも1つの回転部材と連設し、かつ前記少なくとも1つの回転部材を前記それぞれの回転軸の周りで回転させるようにした少なくとも1つのモーターと、
前記少なくとも1つのモーターと連設している制御回路であって、前記少なくとも1つのモーターを作動させるようにし、前記少なくとも1つの回転部材を不規則に回転させ、それにより前記振動可能部材を振動させる前記制御回路と、を含む携帯型器具。
【請求項2】
前記不規則に回転させることが、回転数および回転の振幅のどちらか一方をランダム調整することを含む、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項3】
前記振動可能部材に固定された、手足につけるアダプターをさらに含み、前記手足につけるアダプターは、使用者の手足の一部分を収容するように適合され、前記振動可能部材の振動に応じて使用者の手足の筋肉をトレーニングまたはエクササイズする、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項4】
前記振動可能部材に固定された、両脚用アダプターをさらに含み、前記両脚用アダプターは、使用者の両足の一部分を収容するように適合され、前記振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項5】
前記振動可能部材に固定された、腹部につけるアダプターをさらに含み、前記腹部につけるアダプターは、使用者の腹部の一部分を収容するように適合され、前記振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項6】
前記振動可能部材が真っ直ぐな棒である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項7】
前記少なくとも1つの回転部材は2つの回転部材を含み、前記少なくとも1つの錘は2つの錘を含む、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項8】
前記制御回路が、前記2つの回転部材を回転させ、前記2つの錘が同相で回転するように適合した、請求項7に記載の携帯型器具。
【請求項9】
前記制御回路が、前記2つの回転部材を回転させ、前記2つの錘が位相をずらして回転するように適合した、請求項7に記載の携帯型器具。
【請求項10】
前記オフセットの量が調整可能である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項11】
前記少なくとも1つの回転部材の回転軸が前記振動可能部材の長手軸と平行である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項12】
前記少なくとも1つの回転部材の回転軸が前記振動可能部材の長手軸に垂直である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項13】
前記制御回路と連設したユーザ入力装置をさらに含み、前記制御回路は、前記ユーザ入力装置に応じて、回転数の範囲を選択する、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項14】
前記少なくとも1つの錘は、自由に動く錘である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項15】
前記少なくとも1つの錘は、前記少なくとも1つの回転部材の前記回転に応じて略垂直にのみ動く、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項16】
振動可能部材を提供することと、
前記提供された振動可能部材と連設した少なくとも1つの偏心錘を提供することと、
前記提供された少なくとも1つの偏心錘を不規則に偏心的に動かすことであって、前記提供された少なくとも1つの偏心錘を前記不規則に偏心的に動かすことによって、前記提供された振動可能部材を振動させることと、を含むトレーニング、エクササイズまたは痛み緩和のための方法。
【請求項17】
前記提供された少なくとも1つの偏心錘を前記不規則に偏心的に動かすことが、前記提供された少なくとも1つの偏心錘を不規則に偏心的に回転させることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記不規則に偏心的に回転させることが、回転数および回転の振幅のどちらか一方をランダムに調整することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記提供された少なくとも1つの偏心錘の前記不規則に偏心的に回転させることが、調整可能な回転半径で行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記提供された少なくとも1つの偏心錘が2つの偏心錘を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記提供された2つの偏心錘の前記不規則に偏心的に動かすことが、前記提供された2つの偏心錘を、同相で不規則に偏心的に回転させることを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記提供された2つの偏心錘の前記不規則に偏心的に動かすことが、前記提供された2つの偏心錘を、位相をずらして不規則に偏心的に回転させることを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記提供された少なくとも1つの偏心錘が自由に動く錘である、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記提供された少なくとも1つの錘を、略垂直にのみ動くようにすることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記提供された振動可能部材を使用者の手足に固定することをさらに含み、それゆえ、前記提供された振動可能部材の振動に応じて前記使用者の手足の筋肉をトレーニングまたはエクササイズする、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記提供された振動可能部材を使用者の両足に固定することをさらに含み、それゆえ、前記提供された振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する、請求項16に記載の方法。
【請求項27】
前記提供された振動可能部材を使用者の腹部に固定することをさらに含み、それゆえ、前記提供された振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する、請求項16に記載の方法。
【請求項1】
振動可能部材と、
前記振動可能部材と連設した少なくとも1つの回転部材であって、各々が、それぞれの回転軸を有する前記少なくとも1つの回転部材と、
重心を有する少なくとも1つの錘であって、各々が、前記少なくとも1つの回転部材の特定の1つと連設しており、各錘の重心が前記各回転部材の回転軸からオフセットしている、前記少なくとも一つの錘と、
前記少なくとも1つの回転部材と連設し、かつ前記少なくとも1つの回転部材を前記それぞれの回転軸の周りで回転させるようにした少なくとも1つのモーターと、
前記少なくとも1つのモーターと連設している制御回路であって、前記少なくとも1つのモーターを作動させるようにし、前記少なくとも1つの回転部材を不規則に回転させ、それにより前記振動可能部材を振動させる前記制御回路と、を含む携帯型器具。
【請求項2】
前記不規則に回転させることが、回転数および回転の振幅のどちらか一方をランダム調整することを含む、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項3】
前記振動可能部材に固定された、手足につけるアダプターをさらに含み、前記手足につけるアダプターは、使用者の手足の一部分を収容するように適合され、前記振動可能部材の振動に応じて使用者の手足の筋肉をトレーニングまたはエクササイズする、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項4】
前記振動可能部材に固定された、両脚用アダプターをさらに含み、前記両脚用アダプターは、使用者の両足の一部分を収容するように適合され、前記振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項5】
前記振動可能部材に固定された、腹部につけるアダプターをさらに含み、前記腹部につけるアダプターは、使用者の腹部の一部分を収容するように適合され、前記振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項6】
前記振動可能部材が真っ直ぐな棒である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項7】
前記少なくとも1つの回転部材は2つの回転部材を含み、前記少なくとも1つの錘は2つの錘を含む、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項8】
前記制御回路が、前記2つの回転部材を回転させ、前記2つの錘が同相で回転するように適合した、請求項7に記載の携帯型器具。
【請求項9】
前記制御回路が、前記2つの回転部材を回転させ、前記2つの錘が位相をずらして回転するように適合した、請求項7に記載の携帯型器具。
【請求項10】
前記オフセットの量が調整可能である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項11】
前記少なくとも1つの回転部材の回転軸が前記振動可能部材の長手軸と平行である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項12】
前記少なくとも1つの回転部材の回転軸が前記振動可能部材の長手軸に垂直である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項13】
前記制御回路と連設したユーザ入力装置をさらに含み、前記制御回路は、前記ユーザ入力装置に応じて、回転数の範囲を選択する、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項14】
前記少なくとも1つの錘は、自由に動く錘である、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項15】
前記少なくとも1つの錘は、前記少なくとも1つの回転部材の前記回転に応じて略垂直にのみ動く、請求項1に記載の携帯型器具。
【請求項16】
振動可能部材を提供することと、
前記提供された振動可能部材と連設した少なくとも1つの偏心錘を提供することと、
前記提供された少なくとも1つの偏心錘を不規則に偏心的に動かすことであって、前記提供された少なくとも1つの偏心錘を前記不規則に偏心的に動かすことによって、前記提供された振動可能部材を振動させることと、を含むトレーニング、エクササイズまたは痛み緩和のための方法。
【請求項17】
前記提供された少なくとも1つの偏心錘を前記不規則に偏心的に動かすことが、前記提供された少なくとも1つの偏心錘を不規則に偏心的に回転させることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記不規則に偏心的に回転させることが、回転数および回転の振幅のどちらか一方をランダムに調整することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記提供された少なくとも1つの偏心錘の前記不規則に偏心的に回転させることが、調整可能な回転半径で行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記提供された少なくとも1つの偏心錘が2つの偏心錘を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記提供された2つの偏心錘の前記不規則に偏心的に動かすことが、前記提供された2つの偏心錘を、同相で不規則に偏心的に回転させることを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記提供された2つの偏心錘の前記不規則に偏心的に動かすことが、前記提供された2つの偏心錘を、位相をずらして不規則に偏心的に回転させることを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記提供された少なくとも1つの偏心錘が自由に動く錘である、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記提供された少なくとも1つの錘を、略垂直にのみ動くようにすることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記提供された振動可能部材を使用者の手足に固定することをさらに含み、それゆえ、前記提供された振動可能部材の振動に応じて前記使用者の手足の筋肉をトレーニングまたはエクササイズする、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記提供された振動可能部材を使用者の両足に固定することをさらに含み、それゆえ、前記提供された振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する、請求項16に記載の方法。
【請求項27】
前記提供された振動可能部材を使用者の腹部に固定することをさらに含み、それゆえ、前記提供された振動可能部材の振動に応じて腰痛を緩和する、請求項16に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2013−508009(P2013−508009A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533737(P2012−533737)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000835
【国際公開番号】WO2011/045787
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(510112785)ラディアンシー インク. (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000835
【国際公開番号】WO2011/045787
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(510112785)ラディアンシー インク. (2)
【Fターム(参考)】
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