説明

トレーニングマシン

【課題】 健常者以外の人にとっても使いやすく、立位姿勢、座位姿勢又は中腰姿勢をとりながら捻り運動や舟漕ぎ運動を効率よく行って体幹筋力や手足の筋力等を効率よく鍛えることができるトレーニングマシンの提供。
【解決手段】 トレーニング者が様々な姿勢で搭乗可能な回転台12と、上部取っ手20U及び下部取っ手20Lを有し前後動可能に枢支されたハンドル16と、ハンドル16の作動速度に応じてハンドル16に負荷を与える油圧ダンパと、トレーニング者が把持する手摺り30と、回転台12にブレーキをかける回転台ブレーキ機構によってトレーニングマシンを構成し、回転台ブレーキ機構を、ブレーキディスクと、ブレーキディスクへの押圧力を調整可能に構成されたブレーキパッドとから構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体幹筋力や手足の筋力等の総合的なトレーニングを可能とするトレーニングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
肩、胸、背、腹、腰、臀部等の体幹部の筋力(以下、「体幹筋力」という。)や手足の筋力等を維持し向上させることは、日常生活を不自由なく送ったり、様々なスポーツ活動を行う上で必要である。体幹筋力や手足の筋力等を維持し向上させることを目的としてトレーニングマシンが広く普及している。かかるトレーニングマシンには、錘やスプリングによって負荷を発生させるものが多く見られる。
【0003】
スプリングによって負荷を発生させるトレーニングマシンとして、図19に示すトレーニングマシンがある(特許文献1参照)。このトレーニングマシン100は、ベース102を有し、ベース102上に踏み皿104が設置され、踏み皿104とベース102が旋回心軸106とスプリング108によって連結され、ベース102の一端に取っ手110が設置されている。トレーニング者は取っ手110をつかんで踏み皿104上に立ち、体幹部を左右に捻って踏み皿104を左右に回転させる。負荷がスプリング108から踏み皿104を介してトレーニング者に作用し、トレーニング者はこの負荷を受けつつ体幹部を捻ることによって、いわゆる捻り運動に必要な体幹筋力を鍛えることができる。
【0004】
錘やスプリング以外の手段によって負荷を発生させるものとして、図20及び図21に示すトレーニングマシンがある(特許文献2参照)。このトレーニングマシン200は、電磁ブレーキ202を有する負荷調節部204、負荷調節部204から負荷を歯車206に伝える歯付きベルト208、歯車206の回転車軸210にアタッチメント212を着脱可能に構成されたアタッチメント部214、取っ手アーム216を有するアタッチメント212とからなる。アタッチメント212をアタッチメント部214に装着し、トレーニング者が取っ手アーム216を櫂又は櫓に見立てて取っ手アーム216を前後に押し引きし体幹部を前後に屈伸させていわゆる舟漕ぎ運動を行う。取っ手アーム216の作動速度に応じた負荷が電磁ブレーキ202からアタッチメント212に働き、トレーニング者はこの負荷に抗して取っ手アーム216を前後に押し引きし体幹部を前後に屈伸させることによって、舟漕ぎ運動に必要な体幹筋力や手足の筋力を鍛えることができる。
【特許文献1】特開2004−65662号公報
【特許文献2】特開2002−17887号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来あるトレーニングマシンは、健常者を対象として設計され、負荷が設定されている。しかし、トレーニングマシンを使用するトレーニング者は健常者だけでなく、怪我や病気をした人等もリハビリ等を目的としてトレーニングマシンを使用し、また体力の衰えた高齢者等がトレーニングマシンを使用するので、トレーニングマシンの負荷を様々なトレーニング者の体力に応じて調整する必要がある。
【0006】
トレーニングマシン100において負荷を調整する場合には、トレーニングマシン100を分解してスプリング108を交換しなければならない。このような負荷の調整は高齢者等にとって特に煩雑な作業であり、また、介助者にとっても煩雑な作業である。
高齢者等のトレーニング者がトレーニングマシンを使用する場合、トレーニング者が運動を一時的に停止した状態ではトレーニング者に負荷が作用しないことが好ましい。しかし、錘やスプリングによって負荷を発生させるトレーニングマシンでは、トレーニング者が運動を一時的に停止した場合、負荷がトレーニング者に作用したままである。
【0007】
トレーニングマシン100では、トレーニング者は踏み皿104を左右に回転させて体幹部を左右に捻る捻り運動をすることができるが、踏み皿104は内蔵されたローラ上を転がることで回転するだけであり、任意の回転負荷力を付与することはできなかった。
このため、トレーニング者は自分の好みに応じた捻り力(以下、トレーニング者が体幹部を左右に捻るために必要な力を「捻り力」という。)で踏み皿104を回転させることはできなかった。
トレーニングマシン200では、電磁ブレーキ202によって負荷を発生させているので、運動中の負荷を徐々に変化させることができ、その運動を一時的に停止した状態では負荷がトレーニング者に作用しないが、電磁ブレーキ202を有する負荷調節部204の構造が複雑なものとなる。
【0008】
足腰の弱った高齢者は、最初から立位姿勢でトレーニングを行うことが困難である場合が少なくなく、怪我や病気をした人にとっても、立位姿勢をとることが困難な場合が多い。トレーニングマシン100では、踏み皿104の面積が狭いので、トレーニング者は立位姿勢を要求され、座位姿勢等の他の様々な姿勢で捻り運動を行うことができない。トレーニングマシン200でも、トレーニング者は立位姿勢を要求され、他の様々な姿勢で舟漕ぎ運動を行うことができない。また、取っ手アーム216を手でつかんでいなければならないので、足等を使って取っ手アーム216を押し引きできず、足腰の筋力を効率よく鍛えることができない。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、健常者以外の人にとっても使いやすく、立位姿勢、座位姿勢又は中腰姿勢をとりながら舟漕ぎ運動や捻り運動を効率よく行うことができ、体幹筋力や手足の筋力等を鍛えることができるトレーニングマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、その課題を解決するために以下のような構成をとる。請求項1の発明に係るトレーニングマシンは、トレーニング者が立位姿勢、座位姿勢及び中腰姿勢をとることが可能な面積を有する回転台と、上部取っ手と下部取っ手を有し、前後動可能に枢支されたハンドルと、前後動するハンドルの速度に応じた負荷をハンドルに与える油圧ダンパと、回転台上でトレーニング者が姿勢を保つために把持する手摺りと、回転台の回転運動にブレーキをかける回転台ブレーキ機構と、を備えている。
【0011】
請求項1の発明によると、トレーニング者は回転台上に立位姿勢、座位姿勢又は中腰姿勢で載ることができ、姿勢に応じて上部取っ手又は下部取っ手をつかむことができる。また、トレーニング者が回転台上で座位姿勢をとるときは、下部取っ手を足で押す等することも可能である。
トレーニング者が回転台上で上部取っ手又は下部取っ手をつかんだままハンドルを前後動させれば、舟漕ぎ運動を行うことができ、体幹筋力や手足の筋力等を鍛えることができる。また、下部取っ手を足で押せば、足腰の筋力を効率よく鍛えることができる。油圧ダンパが、前後動するハンドルの速度に応じてハンドルに負荷を与えるので、舟漕ぎ運動開始時のハンドルの速度が遅い場合や終了時にハンドルの速度が遅くなった場合に、ハンドルに加わる負荷が低下する。さらに舟漕ぎ運動の途中でその運動を一時的に停止する場合、トレーニング者に無用な負荷が作用することがなく、トレーニング者はスムーズに舟漕ぎ運動を行うことができる。
【0012】
なお、トレーニング者がハンドルを前後動させて行う運動は舟漕ぎ運動に限るものではなく、ハンドルを押したり引いたりする動作によって実現可能な運動全般を行うことができる。
トレーニング者が回転台上で上部取っ手、下部取っ手又は手摺りをつかんだまま身体を左右に捻れば、回転台が回転して捻り運動を行うことができ、体幹筋力や手足の筋力等を鍛えることができる。
回転台が回転すると回転台ブレーキ機構から回転台にブレーキがかかる。捻り運動の途中でその運動を一時的に停止する場合、回転台ブレーキ機構により回転台の回転が停止する。したがって、トレーニング者に無用な負荷が作用することがなく、トレーニング者はスムーズに捻り運動を行うことができる。
【0013】
請求項2の発明に係るトレーニングマシンは、トレーニング者が立位姿勢、座位姿勢及び中腰姿勢をとることが可能な面積を有する回転台と、前後動可能に枢支されたハンドルと、ハンドルの前後動にブレーキをかけるハンドルブレーキ機構と、回転台上でトレーニング者が姿勢を保つために把持する手摺りと、回転台の回転運動を制御する回転台モータと、回転台の回転運動にブレーキをかける回転台ブレーキ機構と、を備えている。
【0014】
請求項2の発明によると、トレーニング者は回転台上に立位姿勢、座位姿勢又は中腰姿勢で載ることができる、回転台上に載ったトレーニング者は、姿勢に応じてハンドルの任意の部分、例えば、ハンドルの上部、中部又は下部をつかむことができる。また、トレーニング者が回転台上で座位姿勢をとるときは、ハンドルの下部等を足で押す等することも可能である。
【0015】
トレーニング者が回転台上でハンドルをつかんだまま前後に動かせば、舟漕ぎ運動を行うことができ、体幹筋力や手足の筋力等を鍛えることができる。また、ハンドルの下部を足で押せば、足腰の筋力を効率よく維持し向上させることができる。ハンドルブレーキ機構が前後動するハンドルにブレーキをかけているので、トレーニング者が舟漕ぎ運動を途中で一時的に停止すると、そのままハンドルが前後動を停止する。したがって、トレーニング者に無用な負荷が作用することがなく、トレーニング者は無理なくスムーズに舟漕ぎ運動を行うことができる。
【0016】
トレーニング者がハンドルを前後動させて行う運動は舟漕ぎ運動に限るものではなく、ハンドルを押したり引いたりする動作によって実現可能な運動全般を行うことができる。
トレーニング者が回転台上でハンドルをつかんだまま身体を左右に捻れば、回転台が回転して捻り運動を行うことができ、体幹筋力や手足の筋力等を鍛えることができる。
回転台が回転すると回転台ブレーキ機構から回転台にブレーキがかかる。トレーニング者が捻り運動を途中で一時的に停止する場合、回転台ブレーキ機構により回転台の回転が停止する。したがって、トレーニング者に無用な負荷が作用することがなく、トレーニング者はスムーズに捻り運動を行うことができる。
【0017】
回転台モータによって回転台のトルクを制御すると、捻り運動を行うトレーニング者に働く負荷の大きさを制御できる。回転台のトルクを制御し、静止状態にある回転台が動き出す際に必要なトルクよりもわずかに小さなトルクを予め回転台に与えておけば、トレーニング者がわずかな捻り力を加えるだけで回転台が回転し、捻り力が小さなトレーニング者であっても捻り運動を容易に行うことができる。
【0018】
回転台モータの回転数によって回転台の回転速度を制御し、予め設定した回転速度で回転台を自動回転させると、捻り運動において回転台を回転させるトレーニング者に作用する負荷を軽減することができる。
自動回転する回転台上で、トレーニング者が手摺りを把持したまま回転台の動きに身を任せれば、そのまま身体が捻られることとなり、身体の捻り方向のストレッチ運動を行うことができる。
なお、回転台モータとして、例えば、回転数を容易に制御可能な電動サーボモータを用いることができる。
【0019】
請求項3の発明に係るトレーニングマシンは、請求項2記載のトレーニングマシンであって、ハンドルブレーキ機構が、ブレーキディスクと、ブレーキディスクへの押圧力を調整可能に構成されたブレーキパッドと、を有する。
請求項3の発明によると、トレーニング者が舟漕ぎ運動を行う際、ハンドルブレーキ機構のブレーキパッドがブレーキディスクに押圧付勢される。この押圧力を調整すると、ブレーキパッドとブレーキディスクとの間に働く摩擦力を調整できる。この摩擦力を調整すると、舟漕ぎ運動を行うトレーニング者にハンドルから作用する負荷の大きさを調整できる。したがって、トレーニング者は自分の体力と目的に応じた適切な大きさの負荷を受けながら舟漕ぎ運動を行うことができる。
【0020】
請求項4の発明に係るトレーニングマシンは、請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載のトレーニングマシンであって、回転台ブレーキ機構が、ブレーキディスクと、ブレーキディスクへの押圧力を調整可能に構成されたブレーキパッドと、を有する。
請求項4の発明によると、トレーニング者が捻り運動を行う際、回転台ブレーキ機構のブレーキパッドがブレーキディスクに押圧付勢される。この押圧力を調整すると、ブレーキパッドとブレーキディスクとの間に働く摩擦力を調整できる。この摩擦力を調整すると、捻り運動を行うトレーニング者に回転台から作用する負荷の大きさを調整できる。したがって、トレーニング者は自分の体力と目的に応じた適切な大きさの負荷を受けながら捻り運動を行うことができる。
【0021】
請求項5の発明に係るトレーニングマシンは、請求項3又は請求項4に記載のトレーニングマシンであって、ブレーキパッドに動摩擦係数と静摩擦係数の差が小さな素材を用いている。
動摩擦係数と静摩擦係数の差が小さな素材としては、エンジニアリングプラスチック、例えば、相対移動する部材間に摺動板としてよく使用されるキャストナイロンCLグレード(登録商標)やポリアセタールベスタールG(登録商標)を挙げることができる。このようなエンジニアリングプラスチックにより形成されたブレーキパッドは高い耐摩耗性と機械的強度を有する。
【0022】
エンジニアリングプラスチックを用いて動摩擦係数と静摩擦係数との差を小さくすると、ブレーキパッドとブレーキディスクとの間で生じる動摩擦力と静摩擦力との差も小さくなり、ハンドルの前後動の開始と停止や回転台の回転の開始と停止を滑らかに行うことができる。したがって、トレーニング者は違和感や不快感を覚えることなく舟漕ぎ運動や捻り運動を行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、上記のようなトレーニングマシンであるので、健常者以外の人にとっても使いやすく、立位姿勢、座位姿勢又は中腰姿勢をとりながら舟漕ぎ運動や捻り運動を効率よく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明を実施するための第1の実施の形態を図1から図5を参照しつつ説明する。図1は第1の実施の形態に係るトレーニングマシンの平面図、図2は第1の実施の形態に係るトレーニングマシンの正面図、図3は第1の実施の形態に係るトレーニングマシンの側面図、図4は第1の実施の形態に係るトレーニングマシンのハンドル機構の構成図、図5は第1の実施の形態に係るトレーニングマシンの回転台ブレーキ機構の構成図である。
【0025】
図1から図3に示すように、トレーニングマシン1は四角形の扁平な箱型のフレーム10を有し、フレーム10上に回転台12、ハンドル16、一対の手摺り30が設置されている。
回転台12は円形をなし、その上でトレーニング者が立位姿勢、座位姿勢、中腰姿勢等の様々な姿勢を自由にとることができる面積を有する。図5に示すように、回転台12はフレーム10内に立設された軸32上に載っており、回転台12と軸32の間には軸受け34が設置されており、回転台12が軸32周りを回転自在に構成されている。
【0026】
回転台12の下側には回転台ブレーキ機構が形成されている。回転台ブレーキ機構は回転台ブレーキディスク36、回転台下部ブレーキパッド38、回転台側方ブレーキパッド40を有する。回転台ブレーキディスク36が回転台12の下側に回転台支持部42を挟んで取り付けられており、回転台ブレーキディスク36が回転台12とともに軸32周りを回転自在に構成されている。回転台ブレーキディスク36の下側にはフレーム10に固定された回転台下部ブレーキパッド38があり、回転台下部ブレーキパッド38が回転する回転台ブレーキディスク36の下面と摺接する構成となっている。ボール螺子44のナットがフレーム10に固定されており、回転台側方ブレーキパッド40がボール螺子44の螺子軸先端に装着されて回転台ブレーキディスク36の外周面に側方から摺接している。回転台側方ブレーキパッド40とボール螺子44の螺子軸との間にはスプリング46Aが挿入されており、スプリング46Aが回転台側方ブレーキパッド40を回転台ブレーキディスク36の外周面に押圧付勢している。ボール螺子44の螺子軸はフレーム10の正面側に設けられた調整ハンドル50に接続されており、調整ハンドル50によって、回転台ブレーキディスク36の外周面に対する回転台側方ブレーキパッド40の位置を調整可能であり、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力を調整可能に構成されている。
【0027】
回転台下部ブレーキパッド38及び回転台側方ブレーキパッド40はキャストナイロンCLグレード(登録商標)やポリアセタールベスタールG(登録商標)等のエンジニアリングプラスチックによって形成されており、動摩擦係数と静摩擦係数との差が小さい。
図1に示すように、回転台12周囲のフレーム10に固定具14が設置されており、固定具14によって回転台12をフレーム10に固定可能に構成されている。
【0028】
ハンドル16はハンドル機構の一部をなし、図2に示すように、トレーニングマシン1を正面側から見ると、ハンドル16は天地を逆にした「U」の字形をなしている。「U」の字形の中央湾曲部分が上部取っ手20Uとなっており、横棒である下部取っ手20Lが「U」の字形の両側脚部分同士を接続している。図3に示すように、トレーニングマシン1を側面側から見ると、ハンドル16は「し」の字形をなしており、「し」の字形の湾曲部分の末端部が枢支ピン52によって回転台12の左右両脇に設置されたハンドル枢支部22に枢支されている。
図4に示すように、ハンドル16の「し」の字形の湾曲部分の末端部には連結腕24の一端が連結されている。連結腕24の他端が連結ピン54Bによってハンドル機構の一部をなす油圧ダンパ56のロッドに連結されており、油圧ダンパ56のシリンダが連結ピン54Cによってフレーム10に連結されている。
【0029】
次に、作用について説明する。
以下の説明において、トレーニング者は体力に自信がない高齢者であるものとする。
まず、トレーニング者がトレーニングマシン1を使用して舟漕ぎ運動を行う場合について述べる。最初、介助者が回転台12を固定具14によってフレーム10に固定し、回転台12の回転を防止する。トレーニング者がトレーニングマシン1の背面側から回転台12に乗り、手摺り30につかまって立つ。そのままトレーニング者は手を手摺り30からハンドル16の上部取っ手20Uに移し、正面側を向く。そして、上部取っ手20Uを身体の前後方向へ押したり引いたりする。ハンドル16が枢支ピン52を支点として前後に動き、トレーニング者が上部取っ手20Uを押し引きする動作が舟漕ぎ運動となる。
【0030】
トレーニング者が舟漕ぎ運動を開始するときは、身体がほぐれておらず、上部取っ手20Uを押し引きする動作が緩慢であり、前後動するハンドル16の速度も緩慢である。このとき油圧ダンパ56から連結腕24及びハンドル16を介してトレーニング者に作用する負荷は小さく抑制されている。トレーニング者の身体がほぐれて前後動するハンドル16のハンドル16の速度が徐々に速くなってくると、油圧ダンパ56からトレーニング者に作用する負荷も徐々に大きくなってくる。トレーニング者が疲労し、前後動するハンドル16の速度が変化すると、油圧ダンパ56からトレーニング者に作用する負荷も変化する。トレーニング者がハンドル16の前後動を途中で一時的に止める場合には、トレーニング者に作用する負荷はなくなる。したがって、トレーニング者は常に適切な負荷を受けつつスムーズに舟漕ぎ運動を行い、安全に体幹筋力や手足の筋力等を向上させることができる。
【0031】
トレーニング者が舟漕ぎ運動を行うときに、介助者が行う作業は固定具14を操作するだけであり、介助者の負担が小さい。また、トレーニング者自身も固定具14を容易に操作できる。
トレーニング者の足腰が非常に弱っており回転台12に立てない場合、トレーニング者は回転台12上に座る。回転台12上に座ったトレーニング者は手でハンドル16の下部取っ手20Lをつかみ正面側を向く。そして、下部取っ手20Lを前後方向へ押し引きする。ハンドル16が枢支ピン52を支点として前後に動き、トレーニング者が下部取っ手20Lを押し引きする動作が舟漕ぎ運動となる。
【0032】
また、回転台12上に座ったトレーニング者は、手で手摺り30の基端部付近をつかみつつ、足をハンドル16の下部取っ手20Lにかけて、足で下部取っ手20Lを前後に押し引きすることもできる。
ある程度体幹筋力が向上しているトレーニング者は、回転台12上で中腰となって四股を踏む姿勢をとり、手でハンドル16の上部取っ手20U又は下部取っ手20Lをつかみ、舟漕ぎ運動を行うことも可能である。
【0033】
次に、体力に自信がないトレーニング者がトレーニングマシン1を使用して捻り運動を行う場合について述べる。最初、介助者が回転台12を固定具14によってフレーム10に固定し、回転台12の回転を防止する。そして、介助者が調整ハンドル50によって回転台側方ブレーキパッド40の位置を調整し、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力を最小の大きさとする。
【0034】
トレーニング者がトレーニングマシン1の背面側から回転台12に乗り、手摺り30をつかんで立つ。トレーニング者が手摺り30をつかんで立ったら、介助者が固定具14をはずし、回転台12を回転可能とする。
トレーニング者は左右の手摺り30をつかんで立ったまま、下半身を左右に捻る。トレーニング者の下半身とともに回転台12が左右に回転し、トレーニング者は捻り運動を行うことができる。なお、トレーニング者は左右の手摺り30の代わりにハンドル16の上部取っ手20Uをつかんで立ち、捻り運動を行うこともできる。
【0035】
トレーニング者と回転台12の荷重が回転台ブレーキディスク36に働き、回転台ブレーキディスク36が回転台下部ブレーキパッド38に押し付けられるので、回転台ブレーキディスク36と回転台下部ブレーキパッド38との間に摩擦力が生じる。また、回転台側方ブレーキパッド40が回転台ブレーキディスク36の外周面に押圧付勢されているので、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間にも摩擦力が生じる。これらの摩擦力が、回転台12上で捻り運動を行うトレーニング者に負荷として作用する。
【0036】
回転台下部ブレーキパッド38及び回転台側方ブレーキパッド40の動摩擦係数と静摩擦係数の差が小さいので、回転台下部ブレーキパッド38及び回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間では動摩擦力と静摩擦力との差が小さくなり、回転台12の回転の開始と停止がスムーズに行われ、捻り運動を行うトレーニング者に作用する負荷が急変することが防止される。また、トレーニング者が捻り運動を途中で一時的に止める場合には、回転台下部ブレーキパッド38と回転台側方ブレーキパッド40との間の摩擦力がブレーキとして回転台12にかかり、トレーニング者に作用する負荷がなくなる。したがって、トレーニング者は負荷の急変による違和感や不快感を覚えることがなく、常に適切な負荷を受けつつスムーズに捻り運動を行うことができ、安全に体幹筋力や手足の筋力等を鍛えることができる。
【0037】
捻り運動を行うトレーニング者にとって負荷が小さすぎる場合には、介助者が適宜調整ハンドル50を操作し、回転台側方ブレーキパッド40の位置を調整し、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力を調整する。
トレーニング者が捻り運動を行うときに、介助者が行う作業は固定具14や調整ハンドル50を操作するだけであり、介助者の負担が小さく、トレーニング者自身も固定具14や調整ハンドル50を容易に操作できる。
【0038】
トレーニング者の足腰が弱っており回転台12に立てない場合、舟漕ぎ運動する場合と同様に回転台12上に座ってハンドル16の下部取っ手20Lをつかんで正面側を向く。そして、下半身を左右に捻る。トレーニング者の下半身とともに回転台12が左右に回転し、トレーニング者は捻り運動を行うことができる。
ある程度体幹筋力があるトレーニング者は、回転台12上で中腰となって四股を踏む姿勢をとり、手で手摺り30、又はハンドル16の上部取っ手20U、中部取っ手20M若しくは下部取っ手20Lをつかみ、捻り運動を行うことも可能である。
【0039】
以上のようなトレーニングマシン1であるので、様々な体力のトレーニング者が自己の体力や状態に合わせて様々な姿勢を回転台12上でとることができ、様々な姿勢で捻り運動や舟漕ぎ運動を適切な負荷のもとで効率よく行うことができ、総合的に体幹筋力や手足の筋力等を効率よく向上させることができる。したがって、トレーニング者の健康維持、健康増進、怪我や病気をした人のリハビリにも幅広く安全に使用することができる。
【0040】
次に、本発明を実施するための第2の実施の形態を図6から図14を参照しつつ説明する。図6は第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの平面図、図7は第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの正面図、図8は第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの側面図、図9は第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの回転台ブレーキ機構の構成図、図10は第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの回転補助部と回転台モータの構成図、図11は第2の実施の形態に係るトレーニングマシンのフレーム内の構成図、図12は第2の実施の形態に係るトレーニングマシンのハンドルブレーキ機構の構成図、図13は制御盤への信号伝達の説明図、図14は第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの使用状態説明図である。なお、第1の実施の形態と同様の構成のものには同じ符号を付する。
【0041】
図6から図8に示すように、トレーニングマシン1は四角形の箱型のフレーム10を有し、フレーム10上に回転台12、ハンドル16、一対の手摺り30が設置されている。
回転台12は円形をなし、その上でトレーニング者が立位姿勢、座位姿勢、中腰姿勢等の様々な姿勢を自由にとることができる面積を有する。図9に示すように、回転台12はフレーム10内に立設された軸32上に載っており、回転台12と軸32の間には軸受け34が設置されており、回転台12が軸32周りを回転自在に構成されている。
【0042】
回転台12の下側には回転台ブレーキ機構が形成されている。回転台ブレーキ機構は回転台ブレーキディスク36、回転台側方ブレーキパッド40を有する。回転台ブレーキディスク36が回転台12の下側に回転台支持部42を挟んで取り付けられており、回転台ブレーキディスク36が回転台12とともに軸32周りを回転自在に構成されている。
【0043】
図9に示すように、電動シリンダ48Aがフレーム10に設置されており、回転台側方ブレーキパッド40が電動シリンダ48Aのストローク軸の先端に装着されて、回転台ブレーキディスク36の外周面に側方から摺接している。回転台側方ブレーキパッド40と電動シリンダ48Aのストローク軸との間にはスプリング46Bが挿入されており、スプリング46Bが回転台側方ブレーキパッド40を回転台ブレーキディスク36の外周面に押圧付勢している。電動シリンダ48Aは制御盤72に接続されており、制御盤72から受信する制御信号S1によって電動シリンダ48Aのストローク量を制御可能に構成されている。
【0044】
電動シリンダ48Aは、そのストローク軸が伸長すると、スプリング46Bが縮小し、回転台側方ブレーキパッド40を回転台ブレーキディスク36に押圧付勢するスプリング46Bの力が増大し、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力が増大する構成となっている。反対に、電動シリンダ48Aのストローク軸が縮小すると、スプリング46Bが伸長し、回転台側方ブレーキパッド40を回転台ブレーキディスク36に押圧付勢するスプリング46Bの力が減少し、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力が減少する構成となっている。すなわち、制御盤72から電動シリンダ48Aのストローク量を制御することによって、回転台側方ブレーキパッド40を回転台ブレーキディスク36に押圧付勢するスプリング46Bの力を調整可能であり、回転台側方ブレーキパッド40を回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力を調整可能な構成となっている。
【0045】
回転台側方ブレーキパッド40は、キャストナイロンCLグレード(登録商標)やポリアセタールベスタールG(登録商標)といったエンジニアリングプラスチックにより形成されており、動摩擦係数と静摩擦係数との差が小さくなっている。
図10に示すように、回転補助部58がフレーム10に設置されている。回転補助部58は回転台モータ60、ベルト62、プーリ64を有する。回転台モータ60は電動サーボモータである。プーリ64は回転台12の下部と一体化しており、プーリ64がベルト62を介して回転台モータ60に連結されている。回転台モータ60が制御盤72に接続されており、回転台モータ60が制御盤72から制御信号S2を受信可能に構成されている。
【0046】
図11に示すように、回転台12の下側部分のフレーム10には複数個の回転角度検出スイッチ68が設置されている。各回転角度検出スイッチ68は、軸32を中心として軸32の周方向に設置されている。即ち、予め定めておいた回転台12の回転スタート位置を基準として、回転台12の回転角度が所定の角度になった際に作動するようそれぞれ設置されている。
【0047】
回転台12の裏側にスイッチプレート66が設置されている。スイッチプレート66の設置位置は、回転台12が回転すると、スイッチプレート66が各回転角度検出スイッチ68の上方を通過可能な位置である。各回転角度検出スイッチ68はスイッチプレート66が上方に来た場合にのみONとなり、各回転角度検出スイッチ68の作動状態を示すON/OFF信号S4が制御盤72へ送信される構成となっている。
【0048】
ハンドル16はハンドル機構の一部をなし、図7に示すように、トレーニングマシン1を正面側から見ると、ハンドル16は天地を逆にした「U」の字形をなしている。「U」の字形の中央部分が上部取っ手20Uとなっている。中部取っ手20Mをなす横棒と下部取っ手20Lをなす横棒がそれぞれ「U」の字形の両側脚部分同士を接続しており、中部取っ手20Mが下部取っ手20Lよりも上方に位置している。図8に示すように、トレーニングマシン1を側面側から見ると、ハンドル16は「S」の字状に緩やかに湾曲している。ハンドル16の「U」の字形の両脚部のうち一方の脚部(図7の正面視において右側の脚部)の下端が、ハンドルブレーキ機構の一部をなすハンドルブレーキディスク24に固定されている。ハンドルブレーキディスク24は枢支ピン52によってフレーム10に設置されたハンドル枢支部22に枢支されている。ハンドル16の「U」の字形の他方の脚部(図7の正面視において左側の脚部)の下端は枢支ピン52によってハンドル枢支部22にに枢支されている。ハンドル16の上部取っ手20U等を前後に動かすと、枢支ピン52を支点としてハンドル16及びハンドルブレーキディスク24が回動する構成となっている。
【0049】
図12に示すように、電動シリンダ48Bがフレーム10に設置されており、ハンドルブレーキパッド26が電動シリンダ48Bの先端に装着されて、ハンドルブレーキパッド26がハンドルブレーキディスク24の外周面に側方から摺接している。ハンドルブレーキパッド26と電動シリンダ48Bのストローク軸との間にはスプリング46Cが挿入されており、スプリング46Cがハンドルブレーキパッド26をハンドルブレーキディスク24の外周面に押圧付勢している。これらの電動シリンダ48B、ハンドルブレーキパッド26、スプリング46Cが、ハンドルブレーキディスク24とともにハンドルブレーキ機構をなしている。電動シリンダ48Bは制御盤72に接続されており、制御盤72から受信する制御信号S3によって電動シリンダ48Bのストローク量を制御可能に構成されている。
【0050】
電動シリンダ48Bは、そのストローク軸が伸長すると、スプリング46Cが縮小し、ハンドルブレーキパッド26をハンドルブレーキディスク24に押圧付勢するスプリング46Cの力が増大し、ハンドルブレーキパッド26とハンドルブレーキディスク24との間に働く摩擦力が増大する構成となっている。反対に、電動シリンダ48Bのストローク軸が縮小すると、スプリング46Cが伸長し、ハンドルブレーキパッド26をハンドルブレーキディスク24に押圧付勢するスプリング46Cの力が減少し、ハンドルブレーキパッド26とハンドルブレーキディスク24との間に働く摩擦力が減少する構成となっている。すなわち、制御盤72から電動シリンダ48Bのストローク量を制御することによって、ハンドルブレーキパッド26をハンドルブレーキディスク24に押圧付勢するスプリング46Cの力を調整可能であり、ハンドルブレーキパッド26とハンドルブレーキディスク24との間に働く摩擦力を調整可能な構成となっている。
【0051】
ハンドルブレーキパッド26は、キャストナイロンCLグレード(登録商標)やポリアセタールベスタールG(登録商標)といったエンジニアリングプラスチックにより形成されており、動摩擦係数と静摩擦係数との差が小さくなっている。
図11に示すように、ハンドル16の一方の脚部の近傍のフレーム10に、舟漕ぎ運動回数検出スイッチ70が設置されている。舟漕ぎ運動回数検出スイッチ70は、枢支ピン52を支点として回動するハンドル16が所定の傾斜角度となる場合にONとなり、舟漕ぎ運動回数検出スイッチ70の作動状態を示すON/OFF信号S5が制御盤72へ送信される構成となっている。
【0052】
図6から図14に示すように、制御部を構成する制御盤72がフレーム10の前端部に立設されている。制御盤72は、入力部74、演算部76、メモリ78、表示部80を有している。
入力部74には、入力スイッチ84A、84B、84C、84D、84Eを有しており、トレーニング者が運動内容や運動条件に関する諸データを入力スイッチ84A、84B、84C、84D、84Eから入力し、その入力内容をメモリ78に記憶し、表示部80のモニタに表示する構成となっている。
【0053】
入力スイッチ84Aは、トレーニング者がトレーニングマシン1を用いて行う運動を捻り運動と舟漕ぎ運動とから選択し、捻り運動を選択した場合、さらに回転台モータ60の制御方法を選択するスイッチである。回転台モータ60を制御する方法として、後述するプログラムP1により制御する方法、後述するプログラムP2により制御する方法、プログラムP1又はP2のいずれによっても制御しない方法の3つがある。プログラムP1又はP2のいずれによっても制御しない方法を選択した場合、回転台モータ60と回転台12との間の接続が遮断され、後述するプログラムP3がトレーニング者が行う捻り運動の回数をカウントする構成となっている。また、トレーニング者が舟漕ぎ運動を選択した場合、電動シリンダ48Aが伸長し、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力が増加し、回転台12が固定され、舟漕ぎ運動中に回転台12が回転することが防止される構成となっている。
【0054】
入力スイッチ84Bは、トレーニング者が回転台モータ60の回転速度V0を設定するスイッチである。
入力スイッチ84Cは、トレーニング者が電動シリンダ48A、48Bのストローク量をそれぞれ設定するスイッチである。
入力スイッチ84Dは、トレーニング者が回転台12の回転角度θ0を設定するスイッチである。
入力スイッチ84Eは、トレーニング者が目標とする捻り運動又は舟漕ぎ運動の回数N0を設定するスイッチである。
【0055】
演算部76は、プログラムP1、P2、P3、P4を有している。
プログラムP1は、回転台モータ60の出力トルクの制御、回転台12の回転角度θの検出、回転台12の回転方向の切り替え、トレーニング者が行った捻り運動の回数Nの検出をそれぞれ行うプログラムである。プログラムP1は、回転台モータ60の出力トルクを予めプログラムされた所定の値に維持し、回転台モータ60の出力トルクを制御する。プログラムP1によって、回転台モータ60の出力トルクは、静止状態にある回転台12が回転しはじめる際に必要なトルクよりもわずかに小さな値に維持される。プログラムP1は、スイッチプレート66から受信するON/OFF信号S4に基づいて、回転台12の回転角度θを検出する。プログラムP1は、回転台12の回転角度θがθ0となったときに、回転台12の回転方向を切り替える。プログラムP1は、回転角度検出スイッチ68の作動状態を示すON/OFF信号S4に基づいて、回転角度θが0度となるスタート位置を回転台12が通過する回数をカウントし、捻り運動の回数Nを検出する。そして、プログラムP1は、検出した捻り運動の回数NがN0となったら回転台12の回転を停止し、回転台12の回転角度θ及びトレーニング回数Nをメモリ78に記憶して表示部80のモニタに表示する構成となっている。
【0056】
プログラムP2は、回転台モータ60の回転数の制御、回転台12の回転角度θの検出、回転台12の回転速度Vの検出、回転台12の回転方向の切り替え、トレーニング者が行った捻り運動の回数Nの検出をそれぞれ行うプログラムである。プログラムP2は、目標回転速度V0から回転台モータ60の回転数を計算し、算出した回転数を維持し、回転台モータ60の回転数を制御する。プログラムP2は、回転台12の回転角度θの検出、回転台12の回転方向の切り替え、トレーニング者が行った捻り運動の回数Nの検出を、プログラムP1と同様に行う。プログラムP2は、スイッチプレート66から受信するON/OFF信号S4と、回転台モータ60の回転数に基づいて、回転台12の回転速度Vを検出する。そして、プログラムP2は、検出した捻り運動の回数NがN0となったら回転台12の回転を停止し、回転台12の回転速度V、回転台12の回転角度θ及び捻り運動の回数Nをメモリ78に記憶して表示部80のモニタに表示する構成となっている。
【0057】
プログラムP3は、トレーニング者が行った捻り運動の回数Nの検出を行うプログラムである。プログラムP3は、捻り運動の回数Nの検出をプログラムP1と同様に行う。そして、プログラムP3は、検出した捻り運動の回数NがN0となったら報知音を制御盤72から発し、捻り運動の回数Nをメモリ78に記憶して表示部80のモニタに表示する構成となっている。
【0058】
プログラムP4は、トレーニング者が行った舟漕ぎ運動の回数Nの検出を行うプログラムである。プログラムP4は、舟漕ぎ運動回数検出スイッチ70から受信するON/OFF信号S5に基づいて、前後動するハンドル16が所定の角度となる回数をカウントし、舟漕ぎ運動の回数Nを検出する。そして、プログラムP4は、検出した舟漕ぎ運動の回数NがN0となったら報知音を制御盤72から発し、舟漕ぎ運動の回数Nをメモリ78に記憶して表示部80のモニタに表示する構成となっている。
【0059】
次に、作用について説明する。
以下の説明において、トレーニング者は足腰の弱った高齢者であるものとする。
まず、トレーニング者がトレーニングマシン1を使用して捻り運動を行い、回転台モータ60をプログラムP1によって制御する場合について述べる。最初、トレーニング者がトレーニングマシン1の回転台12に乗り、手摺り30につかまって立つ。回転台12は回転スタート位置で停止している。トレーニング者が手摺り30につかまって立ったら、制御盤72の入力スイッチ84Aを操作し、捻り運動を選択するとともに、回転台モータ60をプログラムP1により制御する方法を選択する。回転台モータ60がプログラムP1によって制御されることとなり、静止状態にある回転台12に回転台モータ60から働くトルクは、回転台12が回転しはじめる際に必要なトルクよりも僅かに小さなトルクである。したがって、トレーニング者が静止状態にある回転台12を回転させるためには、きわめて小さなトルクを捻り力として回転台12に加えれば足りる。また、トレーニング者から回転台12に加えられる捻り力がなくなれば、回転台12の回転が停止する。
【0060】
トレーニング者は、回転台モータ60をプログラムP1により制御する方法を選択したら、入力スイッチ84D、84Eを操作し、回転台12の回転角度θ0と目標とする捻り運動の回数N0を入力する。
トレーニング者は、回転台12の回転角度θ0と目標とする捻り運動の回数N0を入力したら、回転台12の上で捻り運動を開始する。トレーニング者が僅かな大きさの捻り力を回転台12に加えると、回転台12が回転を開始する。回転台12が回転すると、スイッチプレート66が回転角度検出スイッチ68の上方を通過し、上方をスイッチプレート66が通過した回転角度検出スイッチ68がOFFからONに切り替わり、各回転角度検出スイッチ68の作動状態がON/OFF信号S4によって制御盤72へ送信される。
【0061】
プログラムP1が、ON/OFF信号S4に基づき回転台12の回転角度θを検出し、検出した回転角度θを回転角度θ0と比較し、回転角度θがθ0となったときに回転台12の回転方向を切り替える。回転台12の回転方向が切り替って逆転するので、トレーニング者は反対の方向に体幹を捻ることができ、捻り運動を繰り返し連続して行うことができる。
【0062】
また、プログラムP1が、ON/OFF信号S4に基づき、回転台12の回転角度θが0度となるスタート位置を回転台12が通過する回数をカウントし、トレーニング者が行った捻り運動の回数Nを検出する。プログラムP1によって検出された回転台12の回転角度θ及び捻り運動の回数Nがメモリ78に記憶されて表示部80のモニタに表示される。
プログラムP1は、捻り運動の回数NがN0に達したら、回転台モータ60を停止する。
【0063】
次に、トレーニング者がトレーニングマシン1を使用して捻り運動を行い、回転台モータ60をプログラムP2によって制御する場合について述べる。
最初、トレーニング者が回転台12に乗って手摺り30につかまって立ち、制御盤72の入力スイッチ84Aを操作して捻り運動を選択し、回転台モータ60をプログラムP2により制御する方法を選択する。ついで、トレーニング者が制御盤72の入力スイッチ84B、84D、84Eを操作し、回転台モータ60の回転速度V0、回転台12の回転角度θ0、目標とする捻り運動の回数N0を入力する。
トレーニング者は、回転台モータ60の回転速度V0、回転台12の回転角度θ0、目標とする捻り運動の回数N0を入力したら、回転台12の上で捻り運動を開始する。
【0064】
プログラムP2が回転速度V0に基づいて回転台モータ60の回転数を算出し、算出した回転数を維持しながら、回転台12を等速回転させる。プログラムP2が、ON/OFF信号S4に基づき回転台12の回転角度θを検出し、検出した回転角度θを回転角度θ0と比較し、回転角度θがθ0となったときに回転台12の回転方向を切り替える。回転台12の回転方向が切り替って逆転するので、トレーニング者は反対の方向に体幹を捻ることができ、捻り運動を繰り返し連続して行うことができる。また、プログラムP2が、ON/OFF信号S4に基づき、回転台12の回転角度θが0度となるスタート位置を回転台12が通過する回数をカウントし、トレーニング者が行った捻り運動の回数Nを検出する。プログラムP2によって検出された回転台12の回転角度θ及び捻り運動の回数Nがメモリ78に記憶されて表示部80のモニタに表示される。
【0065】
プログラムP2は、捻り運動の回数NがN0に達したら、回転台モータ60を停止する。
プログラムP2が回転台モータ60の回転数を制御して回転台12を等速回転させるので、トレーニング者は捻り力を回転台12に加えて回転台12を回転させる必要がない。トレーニング者は、回転台モータ60によって回転する回転台12の動きに身を任せることによって体幹部を捻ることができ、捻り方向の体幹部のストレッチ運動を行うことができる。
【0066】
次に、トレーニング者がトレーニングマシン1を使用して捻り運動を行い、回転台モータ60をプログラムP1又はP2のいずれによっても制御しない場合について述べる。
最初、トレーニング者が回転台12に乗って手摺り30につかまって立ち、制御盤72の入力スイッチ84Aを操作して捻り運動を選択し、回転台モータ60をプログラムP1又はP2のいずれによっても制御しない方法を選択する。回転台モータ60をプログラムP1又はP2のいずれによっても制御しない方法を選択すると、回転台モータ60と回転台12との間の接続がフリーとなる。ついで、トレーニング者は入力スイッチ84C、84Eを操作し、電動シリンダ48Aのストローク量と目標とする捻り運動の回数N0を入力する。
【0067】
トレーニング者は、電動シリンダ48Aのストローク量を調整することによって、回転台側方ブレーキパッド40を回転台ブレーキディスク36の外周面に押圧付勢するスプリング46Bの力を調整できる。スプリング46Bの力を調整することによって、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力を調整できる。回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間の摩擦力を調整すれば、トレーニング者が回転台12を回転させるために必要な捻り力の大きさを調整できる。したがって、捻り運動を行うトレーニング者に回転台12から作用する負荷が小さすぎたり、大きすぎたりする場合、トレーニング者は、入力スイッチ84Cから入力する電動シリンダ48Aのストローク量を調整し、回転台12から作用する負荷を調整すればよい。
【0068】
また、回転台側方ブレーキパッド40における動摩擦係数と静摩擦係数との差が小さいので、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間で生じる動摩擦力と静摩擦力との差が小さくなり、トレーニング者は回転台12の回転の開始や停止をスムーズに行うことができる。回転台12の回転の開始や停止をスムーズに行うことによって、回転台12からトレーニング者に作用する負荷の大きさの急変を防止でき、トレーニング者は負荷の急変による違和感や不快感を覚えることなく捻り運動をスムーズに行うことができ、安全に体幹筋力や手足の筋力等を向上させることができる。
【0069】
トレーニング者が回転台12の回転を停止する場合、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に摩擦力が働いているので、回転台12からトレーニング者に負荷が作用し続けることがない。したがって、トレーニング者は、常に自分が希望する負荷の作用を受けつつ安全に捻り運動を行うことができる。
プログラムP3が、ON/OFF信号S4に基づき、回転台12の回転角度θが0度となるスタート位置を回転台12が通過する回数をカウントし、トレーニング者が行った捻り運動の回数Nを検出する。プログラムP3によって検出された捻り運動の回数Nがメモリ78に記憶されて表示部80のモニタに表示される。
【0070】
プログラムP3は、捻り運動の回数NがN0に達したら、報知音を制御盤72から発する。トレーニング者は報知音によって捻り運動の回数NがN0となったことを知り、捻り運動を終了する。
捻り運動を行うトレーニング者は、体力に応じて、回転台12上で立位姿勢、座位姿勢及び中腰姿勢をとることができる。トレーニング者の足腰が非常に弱っており回転台12に立てない場合、トレーニング者は、回転台12上に座って手で下部取っ手20Lやハンドル16の脚部分をつかんで体を支えながら捻り運動を行うことができる。ある程度体幹筋力が向上したトレーニング者は、回転台12上で中腰となって四股を踏む姿勢をとり、手で手摺り30又はハンドル16の上部取っ手20U、中部取っ手20M若しくは下部取っ手20Lのいずれかをつかみ、捻り運動を行うことができる。
【0071】
次に、トレーニング者がトレーニングマシン1を使用して舟漕ぎ運動を行う場合について述べる。
最初、トレーニング者がトレーニングマシン1の回転台12に乗り、手摺り30につかまって立つ。トレーニング者は制御盤72の入力スイッチ84Aを操作し、舟漕ぎ運動を選択する。舟漕ぎ運動を選択すると電動シリンダ48Aが伸長し、回転台側方ブレーキパッド40と回転台ブレーキディスク36との間に働く摩擦力が増加し、回転台12が固定され、回転台12の回転が防止される。
【0072】
トレーニング者は舟漕ぎ運動を選択したら、入力スイッチ84C、84Eを操作し、電動シリンダ48Bのストローク量と目標とする舟漕ぎ運動の回数N0を入力する。電動シリンダ48Bのストローク量を調整することによって、ハンドルブレーキパッド26をハンドルブレーキディスク24の外周面に押圧付勢するスプリング46Cの力を調整できる。スプリング46Cの力を調整することによって、ハンドルブレーキパッド26とハンドルブレーキディスク24との間に働く摩擦力を調整できる。ハンドルブレーキパッド26とハンドルブレーキディスク24との間の摩擦力を調整すれば、前後動するハンドル16にかかるブレーキの大きさを調整でき、ハンドル16を前後動させるトレーニング者にハンドル16から作用する負荷の大きさを調整できる。したがって、舟漕ぎ運動を行うトレーニング者にハンドル16から作用する負荷が小さすぎたり、大きすぎたりする場合、トレーニング者は入力スイッチ84Cによって電動シリンダ48Bのストローク量を調整すればよい。
【0073】
また、ハンドルブレーキパッド26における動摩擦係数と静摩擦係数との差が小さいので、ハンドルブレーキパッド26とハンドルブレーキディスク24との間で生じる動摩擦力と静摩擦力との差が小さくなり、トレーニング者はハンドル16の前後動をスムーズに行うことができる。ハンドル16の前後動をスムーズに行うことにより、ハンドル16からトレーニング者に作用する負荷の大きさの急変を防止でき、トレーニング者は負荷の急変による違和感や不快感を覚えることなく舟漕ぎ運動をスムーズに行うことができ、安全に体幹筋力や手足の筋力等を向上させることができる。
【0074】
トレーニング者がハンドル16の前後動を停止する場合には、ハンドルブレーキパッド26とハンドルブレーキディスク24との間に摩擦力が働いているので、ハンドル16からトレーニング者に負荷が作用し続けることがない。したがって、トレーニング者は、常に自分が希望する負荷を受けつつ舟漕ぎ運動を行うことができる。
プログラムP4が、舟漕ぎ運動回数検出スイッチ70から受信するON/OFF信号S5に基づいて、ハンドル16が前後に動いた回数をカウントし、トレーニング者が行った舟漕ぎ運動の回数Nを検出する。舟漕ぎ運動の回数NがN0に達したら、プログラムP4によって報知音が制御盤72から発せられる。トレーニング者は報知音によって舟漕ぎ運動の回数NがN0となったことを知り、舟漕ぎ運動を終了する。
【0075】
舟漕ぎ運動を行うトレーニング者は、体力に応じて、回転台12上で、立位姿勢、座位姿勢及び中腰姿勢をとることができる。足腰が弱っているトレーニング者は、回転台12の上に座って手で下部取っ手20Lやハンドル16の脚部分を手でつかんで体を支えながら舟漕ぎ運動を行うことができる。また、回転台12の上に座ったトレーニング者は、下部取っ手20Lに足をかけ、足によってハンドル16を前後に押し引きすることもできる。ある程度体幹筋力が向上したトレーニング者は、回転台12上で中腰姿勢をとり、四股を踏む姿勢をとりながらハンドル16の上部取っ手20U、中部取っ手20M又は下部取っ手20Lのいずれかを手でつかみ、舟漕ぎ運動を行うことができる。
【0076】
なお、上述の各実施の形態において、枢支ピン52によって枢支されているハンドル16を着脱交換可能に構成し、図15から図17の変形例に示すハンドル17をハンドル16の代わりにトレーニングマシン1に装着してもよい。図15から図17では、第2の実施の形態に係るトレーニングマシン1にハンドル17を装着した場合を示している。
【0077】
ハンドル17は、「コ」の字形をなし、「コ」の字形の両脚部は、それぞれ上部支柱18U、中部支柱18M、下部支柱18Lを有する。下部支柱18Lにはスプリング46Lが内挿されており、下部支柱18Lの上端部分に中部支柱18Mの下端部分が挿入され、下部支柱18Lの上端にストッパ19が装着されており、中部支柱18Mが下部支柱18Lから抜け出ることを防止可能に構成されている。同様に、中支柱18Mにもスプリング46Mが内挿されており、中部支柱18Mの上端部分に上部支柱18Uの下端部分が挿入され、中部支柱18Mの上端にストッパ19が装着されており、上部支柱18Uが中部支柱18Mから抜け出ることを防止可能に構成されている。両脚部の上部支柱18Uの上端同士は、「コ」の字形の中央部をなす取っ手20によってつながっている。
【0078】
ハンドル16と同様に、ハンドル17の「コ」の字形の両脚部のうち一方の下端が、ハンドルブレーキディスク24に接続され、ハンドルブレーキディスク24が枢支ピン52によってハンドル枢支部22に枢支されている。ハンドル17の他方の脚部の下端は枢支ピン52によってハンドル枢支部22に枢支されている。ハンドル17の取っ手20を前後に押し引きすると、枢支ピン52を支点としてハンドル17及びハンドルブレーキディスク24が前後動する構成となっている。
ハンドル17の両脚部が最も縮小した図15の状態で、スプリング46Lの力が、中部支柱18M、スプリング46M、上部支柱18U及び取っ手20の合計荷重と釣り合い、スプリング46Mの力が、上部支柱18U及び取っ手20の合計荷重と釣り合っている。
【0079】
トレーニング者が回転台12上に立って取っ手20を上方へ持ち上げる場合、スプリング46L、スプリング46Mの反発力が持ち上げ方向に働くので、最初トレーニング者は軽い力で持ち上げることができる。トレーニング者は自分の体力に合わせ好みの高さまで取っ手20を持ち上げ、取っ手20をその高さに維持しながら屈伸運動やスローイン動作を行う。なお、スローイン動作とは、両手を伸ばしてボール等を頭上に差し上げ、そのままボールを前方へ放り投げる際の動作のことをいう(図18を参照)。トレーニング者が屈伸運動やスローイン動作を行うと、トレーニング者にスプリング46Lとスプリング46Mから負荷が作用する。また、屈伸運動やスローイン動作においてトレーニング者が身体を前後に動かし、ハンドル17を前後動させるので、ハンドルブレーキパッド26とハンドルブレーキディスク24との間に働く摩擦力が負荷としてトレーニング者に作用する。
したがって、トレーニング者は、ハンドル17を設置したトレーニングマシン1を用いて、屈伸運動やスローイン動作に必要な体幹筋力を鍛えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】第1の実施の形態に係るトレーニングマシンの平面図である。
【図2】第1の実施の形態に係るトレーニングマシンの正面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るトレーニングマシンの側面図である。
【図4】第1の実施の形態に係るトレーニングマシンのハンドル機構の構成図である。
【図5】第1の実施の形態に係るトレーニングマシンの回転台ブレーキ機構の構成図である。
【図6】第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの平面図である。
【図7】第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの正面図である。
【図8】第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの側面図である。
【図9】第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの回転台ブレーキ機構の構成図である。
【図10】第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの回転補助部と回転台モータの構成図である。
【図11】第2の実施の形態に係るトレーニングマシンのフレーム内の構成図である。
【図12】第2の実施の形態に係るトレーニングマシンのハンドルブレーキ機構の構成図である。
【図13】制御盤への信号伝達の説明図である。
【図14】第2の実施の形態に係るトレーニングマシンの使用状態説明図である。
【図15】変形例に係るハンドルの正面図である。
【図16】変形例に係るハンドルが伸長した状態を示す説明図である。
【図17】変形例に係るハンドルの脚部の構成図である。
【図18】変形例に係るハンドルを装着したトレーニングマシンを用いて行うスローイン動作の説明図である。
【図19】従来あるトレーニングマシンの構成図である。
【図20】従来ある他のトレーニングマシンの構成図である。
【図21】従来あるトレーニングマシンのアタッチメントの構成図である。
【符号の説明】
【0081】
1 トレーニングマシン
10 フレーム
12 回転台
14 固定具
16、17 ハンドル
18U 上部支柱
18M 中部支柱
18L 下部支柱
19 ストッパ
20 取っ手
20U 上部取っ手
20M 中部取っ手
20L 下部取っ手
22 ハンドル枢支部
24 ハンドルブレーキディスク
26 ハンドルブレーキパッド
28 連結腕
30 手摺り
32 軸
34 軸受け
36 回転台ブレーキディスク
38 回転台下部ブレーキパッド
40 回転台側方ブレーキパッド
42 回転台支持部
44 ボール螺子
46A、46B、46C、46M、46L スプリング
48A、48B 電動シリンダ
50 調整ハンドル
52 枢支ピン
54B、54C 連結ピン
56 油圧ダンパ
58 回転補助部
60 回転台モータ
62 ベルト
64 プーリ
66 スイッチプレート
68 回転角度検出スイッチ
70 舟漕ぎ運動回数検出スイッチ
72 制御盤
74 入力部
76 演算部
78 メモリ
80 表示部
84A、84B、84C、84D、84E 入力スイッチ
S1、S2、S3 制御信号
S4、S5 ON/OFF信号
P1、P2、P3、P4 プログラム
V、V0 捻り回転速度
θ、θ0 捻り角度
N、N0 捻り運動又は舟漕ぎ運動の回数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレーニング者が立位姿勢、座位姿勢及び中腰姿勢をとることが可能な面積を有する回転台と、
上部取っ手と下部取っ手を有して前後動可能に枢支されたハンドルと、
前後動するハンドルの速度に応じた負荷をハンドルに与える油圧ダンパと、
回転台上でトレーニング者が姿勢を保つために把持する手摺りと、
回転台の回転運動にブレーキをかける回転台ブレーキ機構と、を備えることを特徴とするトレーニングマシン。
【請求項2】
トレーニング者が立位姿勢、座位姿勢及び中腰姿勢をとることが可能な面積を有する回転台と、
前後動可能に枢支されたハンドルと、
ハンドルの前後動にブレーキをかけるハンドルブレーキ機構と、
回転台上でトレーニング者が姿勢を保つために把持する手摺りと、
回転台を回転させる回転台モータと、
回転台モータの回転を制御する制御部と、
回転台の回転運動にブレーキをかける回転台ブレーキ機構と、を備えることを特徴とするトレーニングマシン。
【請求項3】
ハンドルブレーキ機構が、ブレーキディスクと、ブレーキディスクへの押圧力を調整可能に構成されたブレーキパッドと、を有することを特徴とする請求項2記載のトレーニングマシン。
【請求項4】
回転台ブレーキ機構が、ブレーキディスクと、ブレーキディスクへの押圧力を調整可能に構成されたブレーキパッドと、を有することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載のトレーニングマシン。
【請求項5】
ブレーキパッドに動摩擦係数と静摩擦係数の差が小さな素材を用いたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のトレーニングマシン。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2006−187590(P2006−187590A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−263458(P2005−263458)
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【出願人】(000165974)古河機械金属株式会社 (211)