説明

トンネル掘削機における掘削機本体の回収装置

【課題】 管路を形成しながらトンネル掘削機により所定長のトンネルを掘削後、掘削機本体を安定した搬送姿勢でもって後方に搬出可能にして回収が確実且つ能率よく行えるようにする。
【解決手段】 トンネル掘削機は外殻体1と、この外殻体1の前端内周面に一体に設けているリング状の第1隔壁2にその内殻体6を引抜き可能に支持された掘削機本体3とを備えてあり、掘削機本体3の回収時には該掘削機本体3に回転自在に軸支されているカッタ板4を掘削機本体3から取り外したのち、該掘削機本体3を外殻体1内に引き込み、宙吊り状態にして前後方向に90度回転させることにより伏臥状態の姿勢にし、この状態にして管路内に敷設している軌条20上を走行する搬送台車23上に搭載し、発進立坑側に回収するように構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル掘削機によって地中にトンネルを掘削しながら所定長の管路を形成したのちに、該管路内を通じて掘削機本体を回収、撤去するトンネル掘削機における掘削機本体の回収装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発進立坑側からトンネル掘削機によって地中にトンネルを掘削しながら該掘削壁面にトンネル覆工体を施工することにより管路を形成していくトンネル工事においては、該トンネル掘削機が到達立坑に達すると、この到達立坑内から地上に回収して再利用することが行われているが、到達側に既存の人孔が設けられていたり、周辺に建物等が存在していて到達立坑が設けられない場合や2基のトンネル掘削機を地中でドッキングさせる場合のように到達立坑を設けない場合、或いは、到達立坑が未完成の場合や既設の長い管路にトンネル掘削機を直交させるように到達させた場合等には、トンネル掘削機を発進立坑側に向かって後退させて回収しなければならない。
【0003】
このような回収型のトンネル掘削機としては、例えば、特許文献1に記載されているように、外径が上記管路と略同一外径を有する円筒形状の外殻体と、この外殻体内に配設された掘削機本体とからなり、この掘削機本体は上記管路の内径よりも小径に形成され且つ上記外殻体内に後方に向かって引き出し可能に連結、支持されている内殻体を備えていると共に、この内殻体の前部に一体に設けている隔壁に外径が管路の内径よりも縮小可能なカッタヘッドを回転自在に支持させてあり、さらに、このカッタヘッドの駆動手段と、カッタヘッドによって掘削された掘削土砂の搬出手段とを備えた構造を有している。
【0004】
そして、このトンネル掘削機によって所定長さまでトンネルを掘削すると、該トンネル掘削機に後続している油圧機器類等の設備を搭載した台車や覆工設備材料を搭載した台車等を発進立坑側に回収したのちこれらの台車の走行用軌条を全て撤去する一方、トンネル掘削機のカッタヘッドをトンネル覆工体の内径以下にまで縮径させたのち、外殻体を掘削壁面に残した状態で該外殻体から掘削機本体の内殻体を外殻体の後部内に引き込み、内殻体の下側周面にガイドローラを装着したのち、掘削機本体を後方に牽引することにより、該ガイドローラを管路の内底面上で転動させながら掘削機本体を発進立坑側に向かって回収するように構成している。
【特許文献1】特開2004−346688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のようなトンネル掘削機における掘削機本体の回収方法によれば、管路内に敷設している軌条を撤去するまで掘削機本体の回収作業を行うことができないために、回収作業に手間を要するばかりでなく、軌条を撤去してしまうと、例えば、掘削壁面に残しておく上記外殻体の内周面に対するコンクリート打設作業時に、その打設設備の搬入、搬出用として利用できなくなる。さらに、掘削機本体の下側周面に搬送手段としてガイドローラを装着し、このガイドローラを管路の内底面上で転動させながら掘削機本体を回収するものであるから、ガイドローラによって管路の内底面が損傷する虞れがある。
【0006】
また、掘削機本体の内殻体の長さが短い場合には、該内殻体の下周面の前後両側部にガイドローラが装着可能な面積を確保する事が困難であり、また、例え、ガイドローラを装着できたとしても、これらのガイドローラによる掘削機本体の支持が不安定となって、回収作業に困難をきたすといった問題点があった。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、トンネル掘削機によってトンネルを掘削しながら所定長の管路を形成したのち、管路内に敷設している軌条を撤去することなく、その軌条を利用して掘削機本体を安定した搬送状態で且つ管路を損傷させることなく能率よく回収することができるトンネル掘削機における掘削機本体の回収装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明のトンネル掘削機における掘削機本体の回収装置は、請求項1に記載したように、前端部内周面にリング状の第1隔壁を設けてなる外殻体と、この外殻体の第1隔壁に引き抜き可能に摺接、支持された内殻体を備えていると共に該内殻体の前端部に第2隔壁を一体に設けてこの第2隔壁の背面にカッタ板の回転駆動手段を装着してなる掘削機本体と、この掘削機本体に回転自在に支持されたカッ板とを備えてなるトンネル掘削機により、地中にトンネルを掘削しながら所定長の管路を形成したのち、この管路内を通じて上記掘削機本体を回収する際の回収装置であって、管路に予め敷設されている枕木とレールとからなる軌条と、外殻体の第1隔壁から後方に引き抜かれた掘削機本体を載置して上記軌条上を走行する搬送台車とからなり、さらに、この搬送台車の両側下部に枕木に近接して該搬送台車の進行方向に長い転倒防止用部材を装着してなる構造を有している。
【0009】
このように構成したトンネル掘削機における掘削機本体の回収装置において、請求項2に係る発明は、上記搬送台車の構造であって、この搬送台車は、カッタ板を切り離したのち前後方向に90度回転させることにより伏臥状態にされた掘削機本体を載置する載置台と、この載置台の下面に軸支されて軌条上を回転する車輪とを備え、さらに、載置台の中央部に、伏臥した掘削機本体から垂直状に突出するカッタ板の回転軸部が挿通可能な開口部を設けていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に係る発明においては、上記搬送台車の構造として、縮径されたカッタ板と共に前後方向に90度回転させることにより伏臥状態にされた掘削機本体を載置する載置台と、この載置台の下面に軸支されて軌条上を回転する車輪とを備え、載置台の中央部に、下向きに載置されたカッタ板の中央部から下方に突出する掘削ビットが挿通可能な開口部を設けてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1に係る発明によれば、トンネル掘削機によって地中にトンネルを掘削しながら所定長の管路を形成したのち、トンネル掘削機の外殻体の第1隔壁から引き抜かれた掘削機本体をこの管路内を通じて回収する際の回収装置であって、管路に予め敷設されている枕木とレールとからなる軌条と、外殻体の第1隔壁から後方に引き抜かれた掘削機本体を載置して上記軌条上を走行する搬送台車とから構成しているので、管路内に敷設している軌条を撤去することなく、該軌条を利用して掘削機本体を搬送台車により回収することができ、従って、管路の内壁面を損傷させたりすることなく、掘削機本体の回収作業が円滑且つ能率よく行えるものである。
【0012】
さらに、管路内に敷設されている上記既存の軌条はセグメント等の搬送用であってその軌条幅が狭いために、搬送台車が走行中に左右に傾倒する虞れがあるが、上記搬送台車の両側下部に軌条の枕木の両側部上に近接して該搬送台車の進行方向に長い転倒防止用部材を装着しているので、搬送台車が走行中に左右方向に傾動しようとすると、該転倒防止用部材が枕木に当接して転倒するのを確実に阻止することができ、安定した状態で掘削機本体を載置しながら容易に回収することができる。
【0013】
上記請求項1に記載の回収装置において、請求項2に係る発明によれば、上記搬送台車は、カッタ板を切り離したのち前後方向に90度回転させることにより伏臥状態にされた掘削機本体を載置する載置台と、この載置台の下面に軸支されて軌条上を回転する車輪とを備え、さらに、載置台の中央部に、伏臥した掘削機本体から垂直状に突出するカッタ板の回転軸部が挿通可能な開口部を設けているので、この載置台上に載置した掘削機本体の高さを低くすることができて狭い管路内であっても、掘削機本体を確実に発進立坑側に向かって搬送することができると共に、カッタ板の回転軸部を上記開口部に挿通させると、カッタ板を切り離したのちの下向きとなった掘削機本体の前面が載置台上に面接触状態で全面的に受止された状態にすることができ、従って、載置台上で掘削機本体がガタツキや妄動することなく安定した状態に載置することができ、この状態にして掘削機本体を搬送台車により軌条に沿って容易に回収することができる。
【0014】
また、請求項3に係る発明によれば、搬送台車は、カッタ板を掘削機本体から取り外すことなく縮径された状態の該カッタ板と共に前後方向に90度回転させることにより伏臥状態にされた掘削機本体を載置する載置台と、この載置台の下面に軸支されて軌条上を回転する車輪とを備え、載置台の中央部に、下向きに載置されたカッタ板の中央部から下方に突出する掘削ビットが挿通可能な開口部を設けていること特徴とするものであるから、掘削機本体に縮径状態のカッタ板を一体に設けているにもかかわらず、該カッタ板の中央に突設している掘削ビットを載置台の中央部に設けている開口部に挿通させることによって載置台上に載置した掘削機本体の高さをできるだけ低くすることができ、この状態にして掘削機本体を縮径したカッタ板と共に管路内を通じて搬出、回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1はトンネルTを掘削しながらその掘削壁面にセグメント等のトンネル覆工体からなる管路Sを施工していくトンネル掘削機の簡略縦断面図であって、このトンネル掘削機は、外径がトンネル掘削径と略同径の円筒形状の外殻体1と、この外殻体1の前端部内周面にその外周端面を溶接等により一体に固着していると共に内周端面に前後方向に開口した円環部2aの前端部外周面を溶接等により一体に固着してなるリング状の第1隔壁2と、この第1隔壁2の円環部2aに後方に向かって引き込み可能に嵌合、支持されている掘削機本体3と、掘削機本体3に回転自在に支持されたカッタ板4と、このカッタ板4の回転駆動手段5とを備えてあり、第1隔壁2の円環部2aの内径は上記管路Sの内径よりも小径に形成されている。
【0016】
上記掘削機本体3は、上記第1隔壁2の円環部2aの内周面にその外周面を後方に引き出し可能に摺接させていると共に円環部2aと略同一長さを有し、且つ、該円環部の前端縁にその前端縁をボルトによって着脱自在に連結している円環形状の内殻体6と、この内殻体6の前端にその外周端を固着して該内殻体6と一体に設けられている円板形状の第2隔壁7と、この第2隔壁7の背面に装着された上記回転駆動手段5とからなり、この回転駆動手段5は第2隔壁7の背面に一体に設けているハウジング8内に配設された噛合歯車機構(図示せず)と、ハウジング8の背面に取付けられた駆動モータ5aとから構成されていて駆動モータ5aによって噛合歯車機構を介して掘削機本体3の中心部に回転自在に支持されている上記カッタ板4の回転軸11を回転させるように構成している。
【0017】
このカッタ板4は外径が上記第1隔壁2の円環部2aよりも小径であって該円環部2aを通過可能な径に形成された円板形状の中央カッタ板部4aと、この中央カッタ板部4aの外周面に内周面を嵌合させたボルトにより着脱自在に結合している円環形状の外周カッタ板部4bと、この外周カッタ板部4bの外周面にボルトにより結合している外周リング部4cとからなり、該外周カッタ板部4bの外周リング部4cの外径はトンネル掘削機の外殻体1の外径に等しい径に形成されている。なお、中央カッタ板部4aはその中心部を上記第2隔壁7から前方に突出している上記回転軸11の先端にその中心部をボルト等を介して取り外し可能に嵌合、固定されている。また、上記外周カッタ板部4bは周方向に複数分割されていて互いに分解可能にボルトによって連結している。
【0018】
さらに、このカッタ板4の前面には多数本のカッタビット9を前方に向かって突設していると共に中心部から外周端部に向かって複数の土砂取込み開口部4dを放射状に設けてあり、この土砂取込み開口部4dをカッタ板4の背面と上記の互いにその前面を略同一垂直面上に位置させている第1隔壁2と第2隔壁7との前面との間の空間部によって形成している土砂取込室10に連通させている。
【0019】
また、掘削機本体3の背面外周部数カ所に断面L字状の反力受止部材12の垂直板部をボルトによって着脱自在に取付けると共にこれらの反力受止部材12の水平板部をそれぞれ外殻体1の内周面数カ所に固着した固定材12' にボルトにより着脱自在に固着して、これらの反力受止部材12により外殻体1と掘削機本体3とを切り離し可能に連結している。
【0020】
外殻体1は前胴部1aと後胴部1bとに分割されていて中折れ部13を介して前胴部1aの後端部と後胴部1bの前端部とを互いに屈折自在に連結していると共に後胴部1bの前端部内周面にリングガータ14を固着してこのリングガータ14に周方向に一定間隔毎に複数本の推進ジャッキ15を挿通状態で支持させてあり、これらの推進ジャッキ15のロッド先端を上記管路Sの前端面に当接させてこの管路Sに反力をとって伸長させることによりトンネル掘削機を推進させるように構成している。
【0021】
さらに、上記中折れ部13を介して前胴部1aと後胴部1bとの内周面間を周方向に一定間隔毎に配設した複数本の中折れジャッキ16によって連結していると共に、前胴部1aの前部内に掘削壁面にセグメントを組立てて上記トンネル覆工体からなる管路Sを形成するエレクタ17を配設してあり、また、上記土砂取込室10から掘削土砂を排出する排土手段である送泥管18と排泥管19とを設けている。
【0022】
このように構成したトンネル掘削機は発進立坑(図示せず)内に設置され、該カッタ板4を回転させながら所定方向にトンネルTを掘進していく。そして、一定長のトンネルを掘削する毎に、エレクタにより掘削壁面にセグメントを組み立てて掘削壁面を覆工し、このトンネル覆工体からなる管路Sの前端面に上記推進ジャッキ15の推進反力を受止させて、該推進ジャッキ15を伸長させることによりトンネル掘削機Aを前進させる。この時、推進ジャッキ15による推進力は外殻体1から上記反力受止部材12を介して掘削機本体3に伝達され、カッタ板4を切羽に押しつけながら地山を掘削すると共に、カッタ板4の回転反力はこの反力受止部材12を介して外殻体1に受止させて掘削機本体3のローリングの発生を防止しながら掘進する。カッタ板4によって掘削された土砂は土砂取込室10内に取り込まれ、この土砂取込室10に連通している上記送排泥管18、19による還流泥水によって泥水と共にトンネル内を通じて地上に排出される。
【0023】
こうしてトンネル掘削機によって所定位置まで掘削壁面にセグメントによる覆工を行いながら該セグメント覆工体からなる所定長の管路Sを形成したのち、該管路S内を通じて発進立坑側まで掘削機本体3を回収する作業に移る。
【0024】
この掘削機本体3の回収装置としては、図2、図3に示すように、上記管路S内にトンネル掘削機の後続台車の移動用として予め敷設されている軌条20と、図示していないが掘削機本体3を外殻体1の第1隔壁2の円環部2aから外殻体1の前胴部1a内にワイヤロープ等を介して牽引することにより引き抜く引抜き手段と、引き抜かれる掘削機本体3を支持する支持台21と、この支持台21上の掘削機本体3を吊支して上下方向に90度回転させることにより伏臥状態の姿勢に変えるための複数のチエーンブロックからなる姿勢変更手段22と、90度回転させられた掘削機本体3を載置して上記軌条20上を発進立坑に向かって移動する搬送手段である搬送台車23と、上記支持台21よりも上方に突出して上面に敷設した短尺レール25の後端を上記軌条20のレール20a の前端に連続させる移載台24とから構成している。
【0025】
上記軌条20は上記管路Sの内底面両側部間に架設、固定された状態で管路Sの長さ方向に一体間隔毎に配設された枕木2bとこの枕木2b上に固定された並設レール20b とからなり、上記トンネル掘削機により一定長のトンネル部が掘削される毎にその掘削長に応じて先に敷設した軌道に継ぎ足しながらこの軌道20上をセグメント台車やトンネル掘削機に後続して該トンネル掘削機と一体に前進する後続台車(図示せず)等を移動させるようにしてあり、その前端はトンネル掘削機の後胴部1bの後方近傍部に設けられている。
【0026】
上記支持台21は外殻体1の前胴部1aの後部における下周部上にその前後方向に水平な上面が掘削機本体3の引出し時の下周部における前後両側部に装着した引出し用ローラ26と同一高さとなるように設置される。また、上記チエーンブロックからなる姿勢変更手段22は外殻体1の前胴部1aの上周部内面における前部両側と後部両側、及び中間部両側とに配設されていてこれらのチエーンブロックのワイヤロープを掘削機本体3の前後面における上端両側部や後面における下端両側部に連繋等し、これらのヤイヤロープを引き出したり、巻き戻すことによって掘削機本体3を上下方向にその向きを変更させるように構成している。
【0027】
搬送台車23は、図4、図5に示すように、掘削機本体3の第2隔壁7の前面外周部を受止する多角形状の水平外枠23a とこの水平外枠23a の中央部に設けている矩形状の水平内枠23b とからなる載置台23' を備え、水平内枠23b は水平外枠23b よりも下方に小間隔を存して配設され、連結フレーム23c を介して水平外枠23a に一体に固着していると共に該水平内枠23b で囲まれた開口部23d 内に第2隔壁7から前方に突出した上記カッタ板4の回転軸11の前端軸部を挿通させた状態で支持するように構成している。さらに、この搬送台車23の下面における前後両側部に上記軌条20のレール20a 上を回転する車輪27を取付けていると共に、上記水平外枠23a の両側前後部から下方に向かって脚片28、28を突設し、この脚片28、28の下端に、上記両側車輪27の外側方における枕木20b の両側端部上面に近接した状態で枕木20b と直交する方向、即ちトンネル長さ方向に向けて水平状に配設した棒体からなる転倒防止用部材29、29を固着している。
【0028】
移載台24は図2、図3に示すように、外殻体1の前胴部1aの内底面上における前後部とこれらの前後部の中間部とにおける両側部に上記軌条20の両側レール20a 、20a と同一間隔を存して設置した支持脚体30と、これらの脚体30における前後方向に直列状に並べている脚体30、30、30の上端面間上に架設状態で固着している上記短尺レール25とから構成されている。さらに、上記全ての脚体30は、上記支持台21の高さよりも低い高さの下側脚体部30a と、この下側脚体部30a の上端部に外側方に向かって折り畳み可能に枢着された上側脚体部30b とからなり、これらの上側脚体部30b の上端面間に上記短尺レール25を架設状態で固着している。そして、この上側脚体部30b を支持台21よりも上方に起立させることによって短尺レール25を上記軌条20のレール20a の前端面に突き合わせ状に連続させるように構成している。
【0029】
このように構成した回収装置を使用して掘削機本体3を回収するには、まず、外殻体1内に配設している上記エレクタ17や送排泥管18、19、反力受止部材12等の解体や取り外しを行って発進立坑側に回収、撤去して図6に示すように、掘削機本体3の後方側に該掘削機本体3が引出し可能な空間部を設けたのち、掘削機本体3の後方における外殻体1の前胴部1aの内底部上に上記支持台21を設置する。この際、支持台21と共に上記移載台24も設置してその上側脚体部30b を掘削機本体3の引出しの邪魔にならないように外側方に折り畳んでおく。なお、この移載台24は掘削機本体3を上下方向に90度回転させる際に設置してもよい。また、上記エレクタ17や送排泥管18、19等は、トンネル掘削機の外殻体1の後端近傍部にまで敷設している上記軌条20上を走行する台車(図示せず)等に搭載して発進立坑側に回収、撤去する。
【0030】
さらに、掘削機本体3の第2隔壁7に設けている出入口(図示せず)を通じて作業員が土砂取込室10内に入り、カッタ板4の中心部と第2隔壁7から前方に突出している上記回転軸11の先端とを連結しているボルト等を取り外すと共にカッタ板4における外周カッタ板部4bと中央カッタ板部4aとの連結ボルトも取り外す一方、掘削機本体3の下周部における前後両側部に引出し用ローラ26(図7に示す)を取付けると共に第1隔壁2の円環部2aと掘削機本体3の内殻体6とのボルトにより連結を解いたのち、軌条20上を走行する牽引車等からなる引抜き手段から引き出されたワイヤロープを掘削機本体3の後面に連繋してこの引抜き手段で掘削機本体3を牽引することにより掘削機本体3の内殻体6を外殻体1に固着している第1隔壁2の円環部2aから抜き取りながら該掘削機本体3を後退させて、図7に示すように、支持台21上に乗せる。この際、掘削機本体3の下周部に支持台21と同一高さに装着されている引出し用ローラ26が支持台21上を回転しながら掘削機本体3が円滑に引き出される。
【0031】
この掘削機本体3の後方への引出しによってカッタ板4は該掘削機本体3から分離するので、このカッタ板4の中央カッタ板部4aを上記引抜き手段等を利用して外周カッタ板部4bから後方に取り外し、第1隔壁2の円環部2a等にワイヤロープで吊支した状態にして外殻体1の前端部内に仮置きしておくと共に外周カッタ板部4bはその外周リング部4cを外殻体1の前方側の掘削地盤に接した状態にして残置させておく。
【0032】
支持台21上に引き出された掘削機本体3は、次いで、外殻体1の前胴部1aの上周部内面に装着された複数のチエーンブロックよりなる姿勢変更手段22によって僅かに吊り上げられ、この状態で上下方向(前後方向)に90度回転させられてその第2隔壁7を正面に向けた状態から伏臥状態に姿勢を変更させられる。なお、この姿勢変更手段22は掘削機本体3を引き出す前に装着しておいてもよく、引出し後に装着してもよい。
【0033】
この姿勢変更手段22によって掘削機本体3を90度、上下方向に回転させるには、まず、図8〜図10に示すように外殻体1の前胴部1aの上周部内面における前部両側部に配設している姿勢変更手段22のワイヤロープ22a を掘削機本体3の前面における上端両側部に、中間部両側部に配設している姿勢変更手段22のワイヤロープ22b を掘削機本体3の後面における上端両側部にそれぞれ連繋してこれらのワイヤロープ22a 、22b を収縮させることにより掘削機本体3を起立状態、即ち、その第2隔壁7を正面に向けた状態を保持したまま僅かに吊り上げて支持台21上から離間させ、宙吊り状態にする。
【0034】
次いで、外殻体1の前胴部1aの上周部内面における後部両側部に配設している姿勢変更手段22のワイヤロープ22c を掘削機本体3の後面における下端両側部に連繋したのち、図11に示すようにこのワイヤロープ22c を収縮する方向に引っ張る一方、上記掘削機本体3の前後面における上端両側部に連繋しているワイヤロープ22a 、22b を上記ワイヤロープ22c の引張量に応じてその伸長量を調節しながら掘削機本体3をゆっくりとその上端側が前方に、後端側が後方に移動するように操作して伏臥する方向に回転させていく。
【0035】
掘削機本体3がある程度、回転すると、図12〜図14に示すように、掘削機本体3の前面上端両側部に連繋していたワイヤロープ22a 、22a を上記中間部のワイヤロープ22b 、22b が連繋している掘削機本体3の後面上端両側部にその連繋部を移したのち、さらに、掘削機本体3を伏臥する方向に回転させていく。この際、掘削機本体3はその機長(回転軸11の長さ)を、該掘削機本体3の外径(第2隔壁7の径)と同等又はやや短い形状に形成されているので、外殻体1内の狭い空間部であっても周囲の機器類等に衝接することなく宙吊り状態で確実に上下方向(前後方向)に回転させることができる。
【0036】
そして、掘削機本体3が図15、図16に示すようにその第2隔壁7が水平状態に、回転軸11が垂直状態となるまで伏臥すると、図17に示すように外殻体1の前胴部1aの内底面上に設置している移載台24の両側短尺レール25、25を、脚体部30における下側脚体部30a に対して該短尺レール25を一体に設けている上側脚体部30b を上方に回動させることにより起立させると共に、これらの両側短尺レール25、25と外殻体1の後方近傍部にまで敷設している上記軌条20のレール20a 、20a との間にこの軌条20を延長するように該軌条20と同一構造の回収用軌条20' を敷設し、上記短尺レール25、25をこの回収用軌条20' のレール20a を介して上記軌条20のレール20a 、20a に連続させる。なお、この回収用軌条20' の敷設は、掘削機本体3の上下方向への回転作業中に行ってもよい。
【0037】
次いで、発進立坑側から軌条20上を走行させながら搬送台車23を回収用軌条20' 上から移載台24上の短尺レール25上に搬入したのち、上記図2に示すように姿勢変更手段22のワイヤロープを徐々に伸長させながら伏臥状態で掘削機本体3を降下させ、搬送台車23の載置台23' に面した第2隔壁7の中心部から下方に向かって垂直状に突出している回転軸11の軸部を載置台23' の水平内枠23b 内の開口部23d に挿通させると共に第2隔壁7の外周部を載置台23' の水平外枠23a の上面に受止させる。
【0038】
このように、第2隔壁7から下方に突出している回転軸11を搬送台車23における載置台23' の水平内枠23b 内の開口部23d に挿通させるので、掘削機本体3を低い姿勢でもって搬送台車23上に搭載することができると共に、第2隔壁7の外周部を載置台23' の水平外枠23a 上に支持させるので、グラツキ等が生じることなく安定した姿勢となるように搬送台車23上に搭載することができ、掘削機本体3の搬出作業が能率よく行うことができる。
【0039】
掘削機本体3を搬送台車23上に積み込むと、姿勢変更手段22のワイヤロープによる支持を解き、しかるのち、搬送台車23を図3に示す外殻体1内における移載台24上から回収用軌条20’上を通じて図4及び図18に示すように、軌条20上に移動させ、この軌条20上を発進立坑側に向かって管路S内を走行させて掘削機本体3を回収、撤去するものである。この際、搬送台車23における上記水平外枠23a の両側部に脚片28、28を下方に向かって突設し、この脚片28、28の下端間に、搬送台車23の走行用車輪27の外側方における枕木20b の両側端部上面に近接した状態で搬送台車23の進行方向うに長い転倒防止用部材29、29を固着しているので、搬送台車23が走行中に左右方向に傾動しようとしても、該転倒防止用部材29が枕木20b に当接して大きく傾動するのを確実に阻止し、安定した状態で掘削機本体3を回収することができる。
【0040】
この掘削機本体3の回収後、上記搬送台車23を再びトンネル掘削機の外殻体1内に設置している移載台24上の短尺レール25、25上にまで搬入し、図19に示すように、カッタ板4の中央カッタ板部4aを該搬送台車23の載置台23' 上に搭載したのち、上記掘削機本体3と同様に該搬送台車23を軌条20上を走行させて発進立坑側に回収、撤去する。なお、カッタ板4の外周カッタ板部4bも掘削壁面に支持されている外周リング部4cから取り外して搬送台車23により回収、撤去する。
【0041】
こうして、掘削機本体3やカッタ板4の中央カッタ板部4aと外周カッタ板部4bの回収後、推進ジャッキ15や中折れジャッキ16等も回収、撤去すると共に第1隔壁2やリングガータ14等を切除して撤去し、さらに、支持台21や移載台24を撤去したのち、切羽近傍部の掘削壁面の覆工材として残置している外殻体1とカッタ板4の外周リング部4cとの内周面にコンクリートを打設することにより、トンネル覆工体からなる管路Sの内径と同じ内径のトンネル覆工体を形成する。この際、コンクリートの打設設備は、上記軌条20、20' を利用して外殻体1内にまで搬入され、打設後、この軌条20、20' を利用して搬出される。
【0042】
なお、上記実施の形態においては、掘削機本体3と、カッタ板4を縮径した形状の中央カッタ板部4aとを別々に回収しているが、トンネル掘削機の外殻体1内の作業空間部に余裕があれば、掘削機本体3と中央カッタ板部4aとを分離させることなく一体に回収してもよい。
【0043】
即ち、上記のように構成したトンネル掘削機によって発進立坑内から地中の所定位置までトンネルを掘削しながら該掘削壁面にセグメント覆工による管路Sを形成したのち、外殻体1内に配設している上記エレクタ17や送排泥管18、19、反力受止部材12等の解体や取り外しを行って発進立坑側に回収、撤去して図6に示すように、掘削機本体3の後方側に該掘削機本体3が引出し可能な空間部を設けたのち、掘削機本体3の後方における外殻体1の前胴部1aの内底部上に上記支持台21を設置する。この際、支持台21と共に上記移載台24も設置してその上側脚体部30b を掘削機本体3の引出しの邪魔にならないように外側方に折り畳んでおく。
【0044】
さらに、掘削機本体3の第2隔壁7に設けている出入口(図示せず)を通じて作業員が土砂取込室10内に入り、カッタ板4における外周カッタ板部4bと中央カッタ板部4aとの連結ボルトを取り外す一方、掘削機本体3の下周部における前後両側部に引出し用ローラ26を取付けると共に第1隔壁2の円環部2aと掘削機本体3の内殻体6とのボルトにより連結を解いたのち、軌条20上を走行する牽引車等からなる引抜き手段から引き出されたワイヤロープを掘削機本体3の後面に連繋してこの引抜き手段で掘削機本体3を牽引することにより掘削機本体3の内殻体6を外殻体1に固着している第1隔壁2の円環部2aから抜き取ると共に該円環部2a内を通じてカッタ板4を縮径した形状の中央カッタ板部4aを掘削機本体3と共に後退させ、上記支持台21上に乗せる。
【0045】
次いで、全面に中央カッタ板部4aを一体に設けている掘削機本体3の前後面の所定箇所に上記実施の形態と同様にして外殻体1の前胴部1aの上周部内面に装着された複数のチエーンブロックよりなる姿勢変更手段22のワイヤロープを連繋したのち、これらの姿勢変更手段22を操作して掘削機本体3を宙吊り状態にすると共にその状態から上記同様にして該掘削機本体3を上下方向(前後方向)に90度回転させてその第2隔壁7を正面に向けた状態から伏臥状態に姿勢を変更させる。
【0046】
一方、この掘削機本体3の下方における外殻体1の内底面上に設置している移載台24の両側短尺レール25、25を、下側脚体部30a に対して上側脚体部30b を上方に回動させて起立させて、これらの両側短尺レール25と外殻体1の後方近傍部にまで敷設している上記軌条20のレール20a 、20a 間とを上記回収用軌条20' によって連続させた状態にして発進立坑側から軌条20上を走行させながら搬送台車23A を回収用軌条20' 上から移載台24上の短尺レール25上に搬入して掘削機本体3を図20に示すようにこの搬送台車23A 上に搭載させる。
【0047】
この際、搬送台車23A としては、上記のように水平外枠23a と水平内側23b とを上下に間隔を存して配設してなる載置台23' を有する台車を使用してもよいが、このような構成では搬送台車の高さが高くなって掘削機本体3を搬出し難くなる事態が発生するので、この搬送台車23A としては、中央にカッタ板4の中央部、例えば、その中央部の前面に掘削ビット9'を突設している構造のカッタヘッドの場合には、その掘削ビット9'を挿通状態で支持している開口部を設けた平板状の載置台23a'の下面に車輪27を軸支してなる構造の台車を採用している。
【0048】
こうして、縮径形状の中央カッタ板部4aを備えている掘削機本体3を搭載した搬送台車23A を移載台24上から回収用軌条20’上を通じて軌条20上に移動させ、この軌条20上で発進立坑側に向かって管路S内を走行させて中央カッタ板部4aと一体に掘削機本体3を回収、撤去するものである。
【0049】
なお、以上のいずれの実施の形態においても、カッタ板4として中央カッタ板部4aの外周部に円環形状の外周カッタ板部4bを取り外し可能に装着し、この外周カッタ板部4bを取り外すことにより第1隔壁2の円環部2aを通過可能な径に縮小させるように構成しているが、回転軸11の先端から径方向に第1隔壁2の円環部2aの半径よりも僅かに短い長さを有する複数本の中空スポークを放射状に突設し、これらの中空スポーク内に外周側スポーク片を、該中空スポーク内に配設した油圧ジャッキの作動によって中空スポークから延長方向に出没自在に配設し、これらの中空スポークと外周側スポーク片の前面に複数の掘削ビット前方に向かって突設してなるスポークタイプのカッタヘッドであってもよく、さらに、掘削土砂の搬出手段として、上記送泥管18、19に代えてスクリューコンベア等を採用しているトンネル掘削機であってもよい。
【0050】
さらに、掘削機本体3の回収時において、該掘削機本体3を伏臥させる方向に回動させてその第2隔壁7を下方に向けた状態で搬送台車23上に搭載しているが、仰臥させる方向に回動させてその第2隔壁7を上向きにした状態で搬送台車23上に搭載してもよい。さらに、このように掘削機本体3を90度回転させることなく、管路Sが比較的、広い空間部を有している場合には、外殻体1における第1隔壁2の円環部2aから引き出した起立状態の掘削機本体3をそのまま搬送台車23、23A 上に載置し、上記軌条20を通じて発進立坑側に搬出してもよい。従って、この場合には上記姿勢変更手段22は不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】トンネル掘削機の縦断側面図。
【図2】掘削機本体を伏臥させて搬送台車上に搭載する回収装置全体の簡略側面図。
【図3】その簡略正面図。
【図4】掘削機本体を搬出している状態の簡略側面図。
【図5】搬送台車の平面図。
【図6】送排泥管やエレクタ等を撤去した状態のトンネル掘削機の縦断側面図。
【図7】掘削機本体を支持台上に引き込んだ状態の縦断側面図。
【図8】掘削機本体を宙吊りにした状態の縦断側面図。
【図9】その正面図。
【図10】その背面図。
【図11】掘削機本体を回転させている状態の縦断側面図。
【図12】掘削機本体を略仰臥状態にまで回転させている状態の縦断側面図。
【図13】その正面図
【図14】その背面図。
【図15】掘削機本体を仰臥状態にまで回転させた吊支状態の縦断側面図。
【図16】その正面図。
【図17】搬送台車を掘削機本体の下方にまで搬入する状態の縦断側面図。
【図18】掘削機本体の搬出中の簡略正面図。
【図19】縮径状態のカッタ板部分を搬出する状態の縦断側面図。
【図20】縮径したカッタ板と掘削機本体とを一体に回収する状態の縦断側面図。
【符号の説明】
【0052】
1 外殻体
2 第1隔壁
3 掘削機本体
4 カッタ板
5 回転駆動手段
6 内殻体
7 第2隔壁
11 回転軸
20 軌条
21 支持台
22 姿勢変更手段
23 搬送台車
24 移載台
29 転倒防止用部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端部内周面にリング状の第1隔壁を設けてなる外殻体と、この外殻体の第1隔壁に引き抜き可能に摺接、支持された内殻体を備えていると共に該内殻体の前端部に第2隔壁を一体に設けてこの第2隔壁の背面にカッタ板の回転駆動手段を装着してなる掘削機本体と、この掘削機本体に回転自在に支持されたカッ板とを備えてなるトンネル掘削機により、地中にトンネルを掘削しながら所定長の管路を形成したのち、この管路内を通じて上記掘削機本体を回収する際の回収装置であって、管路に予め敷設されている枕木とレールとからなる軌条と、外殻体の第1隔壁から後方に引き抜かれた掘削機本体を載置して上記軌条上を走行する搬送台車とからなり、この搬送台車の両側下部に枕木に近接して該搬送台車の進行方向に長い転倒防止用部材を装着していることを特徴とするトンネル掘削機における掘削機本体の回収装置。
【請求項2】
搬送台車は、カッタ板を切り離したのち前後方向に90度回転させることにより伏臥状態にされた掘削機本体を載置する載置台と、この載置台の下面に軸支されて軌条上を回転する車輪とを備え、さらに、載置台の中央部に、伏臥した掘削機本体から垂直状に突出するカッタ板の回転軸部が挿通可能な開口部を設けていることを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削機における掘削機本体の回収装置。
【請求項3】
搬送台車は、縮径されたカッタ板と共に前後方向に90度回転させることにより伏臥状態にされた掘削機本体を載置する載置台と、この載置台の下面に軸支されて軌条上を回転する車輪とを備え、載置台の中央部に、下向きに載置されたカッタ板の中央部から下方に突出する掘削ビットが挿通可能な開口部を設けていることを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削機における掘削機本体の回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−14043(P2008−14043A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−187154(P2006−187154)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(000140292)株式会社奥村組 (469)
【Fターム(参考)】