説明

ドラム剪断配列

【課題】要件が達成されるドラム剪断配列を創作すること。
【解決手段】この発明は、一つのスタンド(2)に共軸方向配置され且つ回転駆動可能な二つのドラム(3、4)を備えて、このドラムがそれぞれにその輪郭に一つのナイフ(5、6)を有し、ドラム(3、4)間の隙間に薄板を通過の際にドラムの少なくとも部分的回転の下で薄板が切断できるドラム剪断配列(1)に関して、スタンドの入口側或いは出口側の少なくとも一方には少なくとも一つの第一グループテーブルロール(10、11)が設けられていて、スタンド(2)の領域に進入できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、請求項1の上位概念に基づく薄板を切断するか、或いは板用鋼片を案内するドラム剪断配列に関する。
【先行技術】
【0002】
ドラム剪断配列は、先行技術に知られていて、二つのドラムが薄板或いはストリップを切断するのに使用されて、共軸方向に配置されていて、反対方向に回転し、両ドラムにはナイフ或いはブレードが配置されていて、両ドラムのナイフが互いに接近して対立しているときに、通過する薄板を切断する。この場合には、そのようなドラム剪断配列は薄板ストリップを切断する。そのようなドラム剪断配列がドラムの領域に偏平部を有し、その偏平部が向かい合っているときに、薄板が切断されることなしに、厚い薄板をドラム剪断機によって通過させることが適していることも知られている。そのようなドラム剪断配列は欧州特許出願公開第0162020号明細書(特許文献1)によって知られていた。
【0003】
そのようなドラム剪断配列では、20mmから40mmまでの厚さを備えるストリップが創作するためにドラム剪断配列によって案内されることが知られている。
【0004】
けれども、4mmまでの厚さを備える薄いストリップでは、このストリップがドラム剪断配列で分割されなければならないときに、問題が生じて、150mmまでの厚い板用鋼片もドラム剪断配列によってこれを切断することなく通過されなければならない。
【0005】
薄い薄板或いはストリップの場合には、ストリップがドラム剪断配列に進入の際に且つ部分切断後に再び次のテーブルロール上に案内され、ドラム剪断配列に潜らないことが保証されなければならない。厚い板用鋼片の場合には、上ナイフドラムと下ナイフドラムとの間のドラム剪断配列のドラム間の自由通過が達成され得ることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0162020号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明の課題は、上記要件が達成されるドラム剪断配列を創作することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明によると、この課題は、スタンドに共軸方向に配置されて回転駆動可能な二つのドラムを備えて、それらドラムがそれぞれにその輪郭に少なくとも一つのナイフを有し、ドラム間の隙間に薄板の通過の際に少なくとも部分的な回転の下で薄板が切断でき、スタンドの入口側或いは出口側に第一テーブルロールが設けられ、スタンドの領域に進入できるドラム剪断配列によって達成される。少なくとも一つのグループテーブルロールの進入性によって、薄板或いはストリップが確実に進入され且つ繰出されてアースされ得て、少なくとも一つのグループテーブルロールが少なくとも部分的に再び繰出しでき、ドラムの回転の際に邪魔しないことが好ましい。この発明によると、それぞれに入口側或いは出口側で一つのグループテーブルロールが進入でき、再び繰出しできるときに、目的に適っている。
【0009】
この場合には、少なくとも一つの第一グループテーブルロール或いは両入口側と出口側のグループテーブルロールが駆動手段によって水平方向に移動自在に構成されているときに、特に好ましい。油圧式或いは電気式或いは電動式に形成され得る駆動手段によって、グループテーブルロールの水平状態の要件に一致する制御が行われ得る。
【0010】
少なくとも一つの第一グループテーブルロール或いは両第一グループテーブルロールがそれぞれ一つの駆動手段によって縦方向に調整可能に構成されるときに、好ましい。グループテーブルロールの高さの調整が狙って制御され得て、それは薄板ストリップの進入或いは繰出しのために好ましい、というのは、これに関する高さが次のグループテーブルロールへの転送を容易とし、固定或いは潜りを阻止するからである。
【0011】
さらに、少なくとも一つの第一グループテーブルロールの傍に少なくとも一つの第二グループテーブルロールが設けられていて、軸線を中心に旋回可能に構成されて配置されているときに、目的に適っている。少なくとも一つの第二グループテーブルロールが一つの駆動手段によって軸線を中心に旋回可能に構成されていることが好ましく達成され得る。それにより第二グループテーブルロールが必要とされるときに、第二グループテーブルロールがテーブルロールに旋回されるか、或いは第二グループテーブルロールが必要とされないときに、第二グループテーブルロールが好ましく下降され得る。
【0012】
少なくとも一つのドラム或いは両ドラムがナイフに対向位置する側面に平坦な輪郭を有するか或いは窪みを有するときに、特に目的に適っている。
【0013】
この場合には、窪みが両側にそれぞれに平坦部と角度を形成する断部を有する平坦部を有するときに、好ましい。それ故に、断部が平坦部に対してある角度にある平坦部の拡大部である。
【0014】
さらに、少なくとも下ドラムが周辺におけるナイフの少なくとも一つの側面に薄板或いはストリップを支持する輪郭を有するときに、目的に適っている。この輪郭は、輪郭が薄板の意図した軌道に次のロール或いは次のグループテーブルロールに対してまで、薄板がこの軌道を採用することに一致するか、或いは奏するように、好ましく構成される。
【0015】
好ましい再現態様は、従属請求項に記載されている。
【0016】
次に、この発明は添付図面に基づく一実施例に基づいて詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】一つのドラム剪断配列の概略表示を示す。
【図2】一つのドラム剪断配列の概略表示を示す。
【図3】一つのドラム剪断配列の概略表示を示す。
【図4】一つのドラム剪断配列の概略表示を示す。
【図5】一つのドラム剪断配列の概略表示を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1乃至5は、この発明のドラム剪断配列1の実施例を異なった作動状態で示す。
【0019】
図1は概略的に一つのドラム剪断配列1を示し、一つのスタンド2には二つのドラム3、4が共軸方向に配置されていて、回転駆動できる。ドラム3、4の回転駆動手段が知られていて、さらに、ここでは詳細ではなく、実施される。ドラム3、4がそれぞれに一つのナイフ5、6を有し、そのナイフによって例えば通過する薄板が切断され得る。この場合には、この薄板が矢印7によりドラム剪断配列1を通して走行する。ドラム3、4が横断面で丸く形成されずに、むしろ平坦部8或いは窪み9を有する。上切断ドラム3がドラム3のナイフ5に対向位置する側面に平坦部8を有し、その平坦部がドラムも半径のおよそ三分の一を高さになる。平坦部の輪郭がドラムの半径に対して垂直に整合されて、一つの円部分を意味する。下ドラム4がナイフ6に対向位置する窪み9を有し、その窪みが中心に平坦部を意味し、側面に対して曲げられた輪郭を有する。
【0020】
ドラムスタンドの前或いは後の少なくとも一方にはグループテーブルロール10、11が設けられ、特に一つの共通のフレーム12、13によって設けられていて、フレームによって支承できる。この場合には、グループテーブルロール10、11を備えるフレームが特にストリップ搬送方向7に対して平行に或いは平行でない方向に支承される。このために、フレーム12、13がスライダとして水平方向に移動自在に形成されていて、そのために設けられた駆動手段14、15が場合によっては、水平移動用の駆動手段としての分配伝動装置を利用する。さらに、スライダ或いはフレーム12、13が回転可能に支承されたフレーム16、17に配置されていて、それによりスライダとそれと共にテーブルロール10、11の高さ位置がドラムの高さに対して調整可能に構成される。
【0021】
さらに、図1では、スタンドの前と好ましくは任意にスタンド2の後に少なくとも一つの第二グループテーブルロール18、19が設けられていて、それぞれに折り畳み可能に構成される。この場合には、実施例に応じて、一つの第二グループテーブルロール18、19がスタンド2の前或いは後に配置されている。グループテーブルロール18が軸線20を中心に旋回可能であり、駆動手段21によって旋回可能である。駆動手段21が電気式或いは電動式或いは油圧式駆動手段であるときに、好ましい。グループテーブルロール19が図1に軸線22を中心に旋回可能であり、駆動手段23によって旋回可能である。駆動手段23が電気式或いは電動式或いは油圧式駆動手段であるときに、好ましい。
【0022】
図1には、グループテーブルロール10、11がそれぞれにスタンド2の外部に且つこれに隣接して配置されていて、グループテーブルロール18、19がそれぞれに下方に旋回されて配置されている。
【0023】
図1は、薄いストリップを創作するために、供給方向7に調整されるこの発明によるドラム剪断配列の構成を示す。剪断機或いはスタンド2の外部にグループテーブルロール10、11の配列とグループテーブルロール18、19の下降によって創作された屑鉄部材が切断後に屑鉄滑りに対して案内され得る。
【0024】
図2は、薄いストリップ或いは薄板を流入するために、調整されるこの発明によるドラム剪断配列1を示す。ドラム3、4は、ブレード5、6がおよそ最上或いは最下点に配置されているように、調整されている。グループテーブルロール10と11がスライダ12、13の水平移動によってそれぞれにスタンド2の領域に水平に移動される。さらに、グループテーブルロール10が僅かに上昇して僅かに斜めにされて、グループテーブルロール11が水平に調整されている。
【0025】
認識されるように、グループテーブルロール18、19がその回転軸線20、22を中心に上方へ旋回され、グループテーブルロール10或いは11のいわばテーブルロールを延ばす(延長する)。ドラム3、4の間に生じる隙間によってストリップ或いは薄板がドラム剪断配列1に進入され得る。ドラム3、4の間の間隔がこの調整でドラム剪断配列を通して板用鋼片の通過に用いられる。
【0026】
図3は、加速の状態で薄いストリップ或いは薄板を切断するために、図示されているこの発明によるドラム剪断配列1を示す。ドラム3、4は、ナイフ5、6がその下点或いは上点近くに配置されていて、ナイフ5、6が既に相対的に近くにあるので、直接切断が行われ得るように、図示されている。グループテーブルロール10と11がスライダ12、13の水平移動によってそれぞれにスタンド2の領域に水平に移動され、グループテーブルロールが無論、図2に示されるように、幅広に移動されない。それ故に、グループテーブルロール10と11が図2の状態から出発して図3の状態まで再びおよそスタンド2から引き出される。同時にグループテーブルロール10と11が好ましくはナイフ5、6をグループテーブルロールの傍を通過させる高さに上昇されている。無論、グループテーブルロール18と19が再びその回転軸線を中心に下方に旋回されて、それにより下降される。
【0027】
図4と5は、それぞれに切断の状態で或いは切断後のストリップの移行の状態でこの発明によるドラム剪断配列1を示す。切断と移行のために、グループテーブルロール10が入口でテーブルロールに調整されて、グループテーブルロール11が出口で少なくともおよそ下降される。下ドラム4の輪郭24が切断されたストリップの支持に用いられ、ストリップが輸送の際にドラム剪断配列から支持するので、ストリップがグループテーブルロール11上に剪断後に到達できる。
【符号の説明】
【0028】
1.....ドラム剪断配列
2.....スタンド
3.....ドラム
4.....ドラム
5.....ナイフ、ブレード
6.....ナイフ、ブレード
7.....矢印、走行方向
8.....平坦部
9.....窪み
10....グループテーブルロール
11....グループテーブルロール
12....フレーム
13....フレーム
14....駆動手段
15....駆動手段
16....フレーム
17....フレーム
18....グループテーブルロール
19....グループテーブルロール
20....軸線
21....駆動手段
22....軸線
23....駆動手段
24....輪郭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つのスタンド(2)に共軸方向配置され且つ回転駆動可能な二つのドラム(3、4)を備えて、このドラムがそれぞれにその輪郭に一つのナイフ(5、6)を有し、ドラム(3、4)間の隙間に薄板を通過の際にドラムの少なくとも部分的回転の下で薄板が切断できるドラム剪断配列(1)において、スタンドの入口側或いは出口側の少なくとも一方には少なくとも一つの第一グループテーブルロール(10、11)が設けられていて、スタンド(2)の領域に進入できることを特徴とするドラム剪断配列。
【請求項2】
少なくとも一つの第一グループテーブルロール(10、11)が一つの駆動手段(12、14、13、15)によって水平移動可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載のドラム剪断配列(1)。
【請求項3】
少なくとも一つの第一グループテーブルロール(10、11)が一つの駆動手段によって縦移動可能に構成されることを特徴とする請求項1或いは2に記載のドラム剪断配列(1)。
【請求項4】
少なくとも一つの第二グループテーブルロール(18、19)が設けられていて、軸線を中心に旋回可能に構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のドラム剪断配列(1)。
【請求項5】
少なくとも一つの第二グループテーブルロール(18、19)が一つの駆動手段(21、23)によって軸線(20、22)を中心に旋回可能に構成されることを特徴とする請求項4に記載のドラム剪断配列(1)。
【請求項6】
少なくとも一つのドラム(3、4)或いは複数のドラム(3、4)がナイフ(5、6)に対向位置する側面に平坦輪郭(8)を有するか或いは窪み(9)を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のドラム剪断配列(1)。
【請求項7】
窪み(9)は、両側でそれぞれに平坦部と角度を形成する一つの断部を有する平坦部を有することを特徴とする請求項6に記載のドラム剪断配列(1)。
【請求項8】
少なくとも下ドラム(4)が周辺におけるナイフ(6)の少なくとも一つの側面に薄板或いはストリップを支持する輪郭(24)を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のドラム剪断配列(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−508678(P2011−508678A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541059(P2010−541059)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【国際出願番号】PCT/EP2009/000625
【国際公開番号】WO2009/095260
【国際公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(390035426)エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト (320)
【Fターム(参考)】