説明

ドレッシング物品

【課題】操作者がドレッシングシートまたは少なくともその接着剤表面に触ることなく取り扱うことが可能であるドレッシング物品を提供する。
【解決手段】ドレッシング物品100は、ヒトの皮膚部分等の生物の表面に塗布可能である、親水コロイド状粘着剤等の接着剤106により被覆される薄膜等のドレッシングシート102を含む。ドレッシングシート102に対する支持を与えるキャリアシステムは、ヒトの指によるキャリアシステムを扱うための握り部分を規定する。キャリアシステムは、適用を容易にするため、および非接触適用システム、すなわち、操作者がドレッシングシート102または少なくともその接着剤表面に触ることなく取り扱うことが可能であるシステムを提供するための、1以上のホイル部材および支持シートを含むことが可能である。ドレッシングシート102の適用の前の、医薬製品の接着剤への塗布用の開口部を有する保護シートが開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、例えばヒトの皮膚部分への貼付用のドレッシング、詳細には、接着剤により一面上を被覆される裏当て層の形態で提供される薄膜ドレッシングの分野に関する。より詳しくは、本発明はこうしたドレッシング用のキャリアシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
創傷ドレッシングおよび外科的ドレープ等の種々の可撓性薄膜接着剤被覆ドレッシングおよび従ってそれらのキャリアシステムは、公知である。ドレッシングは、接着剤皮膜から外せる保護ライナーを除去し、ドレッシングを塗布部位に付着させることにより、生物の皮膚部分等の塗布部位に適用することができる。接着剤は、通常、高分子膜表面上に被覆される。
【0003】
先行技術文書欧州特許第308122A2号には、結果として塗布器と組み合わされる接着剤被覆薄膜ドレッシングが開示されており、該塗布器は一端でヒンジで動く一対の重ね合わせた積層部材を含み、下の部材はヒンジから隔たった末端で握られるように適合され、上の部材はドレッシングを支持するように適合される。上の部材は、従って、接着剤表面の主要部分と取り外し可能な接触状態にある。接着剤表面の残留部分と取り外し可能な接触状態にあり、上の部材のヒンジ末端を超えて延びる保護物が提供される。
【0004】
WO第00/41670号には、いわゆる絆創膏の形をなす口唇ヘルペス膏薬、ガーゼ滅菌布地およびその幅に沿ってその中心から約90度ねじれていると言われる弾性部品が開示されている。
【0005】
更なる送達(delivery)システムは、米国特許第6,169,224B1号、米国特許第6,264,976B1号および米国特許第5,738,642号から公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第308122号明細書
【特許文献2】国際公開第00/41670号
【特許文献3】米国特許第6169224号明細書
【特許文献4】米国特許第6264976号明細書
【特許文献5】米国特許第5738642号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ドレッシングシート、特に、しかし限ったものではないが薄膜ドレッシングシートの正確で便利な適用を可能とするキャリアシステムを有するドレッシング物品を提供すること、すなわち、その適用の間ドレッシングシートに皺が寄ることがなく、例えば、顔面部位への適用の間、取り扱い易くあるキャリアシステムを提供することは、本発明の好ましい態様の目的である。比較的小さな表面積を有するドレッシングシートの簡単で正確な適用を可能とするキャリアシステムを有するドレッシング物品を提供することは、本発明の好ましい態様の更なる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、第1の態様において、本発明は以下を含むドレッシング物品を提供する:
−接着剤により1つの表面上を被覆された裏当て層の形態で提供されるドレッシングシートであって、以降該被覆された表面を第1表面と称し、そして、該第1表面がドレッシングシートを生物の解剖学的表面に接着させるための付着表面を規定するドレッシングシート、
−ヒトの指によるキャリアシステムを扱うための握り部分を規定するキャリアシステム(該キャリアシステムはドレッシングシート用の支持を与える、且つ少なくともキャリアシステムの一部は前記接着剤によってドレッシングシートに接着される)、
−キャリアシステムがその適用の間ドレッシングシートから引き離すことができるようにキャリアシステムに取り外し可能に接続されるかまたは含まれるドレッシングシート(該キャリアシステムは曲線または直線に沿って隣接する支持部分および保護シートを含む、且つドレッシングシートの付着表面は、シートが支持部分に付着する重なり領域、およびシートが支持部分に付着しない非重なり領域を規定する)。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、ドレッシング物品の第1態様100の断面図である。
【図2】図2は、ドレッシング物品の第1態様100の平面図である。
【図3】図3は、裏当て層104および接着剤106を有するドレッシングシート102を含むドレッシング物品120の第2態様を示している。
【図4】図4は、裏当て層104および接着剤106を有するドレッシングシート102を含むドレッシング物品120の第2態様を示している。
【図5】図5は、支持シート132を含むドレッシング物品130の態様を示している。
【図6】図6は、支持シート132を含むドレッシング物品130の態様を示している。
【図7】図7は、支持部分144および支持部分144と一体である保護シート146を有するキャリアシステム142を含むドレッシング物品140の更なる態様を示している。
【図8】図8は、支持部分144および支持部分144と一体である保護シート146を有するキャリアシステム142を含むドレッシング物品140の更なる態様を示している。
【図8a】図8aは、下から見たドレッシング物品の別の態様を示している。
【図8b】図8bは、支持部分144および支持部分144と一体である保護シート146の形態をとるキャリアシステムを含むドレッシング物品140の更なる態様を示している。
【図9】図9は、ホイル部材162が、支持シート108と接着剤106の一部の間に配置されるドレッシング物品160の更なる態様を示している。
【図10】図10は、ホイル部材162が、支持シート108と接着剤106の一部の間に配置されるドレッシング物品160の更なる態様を示している。
【図11】図11は、ドレッシング物品170の更なる態様を示している。
【図12】図12は、ドレッシング物品170の更なる態様を示している。
【図13】図13は、キャリアシステムが、リング形シート182、および接着剤によりリング形シートに付着することが可能である支持部分184を含むドレッシング物品180の態様を示している。
【図14】図14は、キャリアシステムが、リング形シート182、および接着剤によりリング形シートに付着することが可能である支持部分184を含むドレッシング物品180の態様を示している。
【図15】図15は、握り部分を規定する支持部分192、および切り抜き部分193を与えられる保護シート194を含むドレッシング物品190の態様のキャリアシステムを示している。
【図16】図16は、握り部分を規定する支持部分192、および切り抜き部分193を与えられる保護シート194を含むドレッシング物品190の態様のキャリアシステムを示している。
【図17】図17は、切り抜き部分がない保護シート204を含む類似の態様を示している。
【図18】図18は、切り抜き部分がない保護シート204を含む類似の態様を示している。
【図19】図19は、ドレッシング物品210の更なる態様を示している。
【図20】図20は、ドレッシング物品210の更なる態様を示している。
【図21】図21は、中間層244を介してドレッシングシート102の裏当て層104に接続される組み合わされた支持および握りシート242を含む、ドレッシング物品240のキャリアシステムの態様を示している。
【図22】図22は、中間層244を介してドレッシングシート102の裏当て層104に接続される組み合わされた支持および握りシート242を含む、ドレッシング物品240のキャリアシステムの態様を示している。
【図23】図23は、図21および22の態様のわずかな修正版であるドレッシング物品241の態様を示している。
【図24】図24は、図21および22の態様のわずかな修正版であるドレッシング物品241の態様を示している。
【図25】図25は、そのキャリアシステムがヒンジ部材266を介してシート264に接続する組み合わされた支持および握りシート262を含むドレッシング物品260の態様を示している。
【図26】図26は、そのキャリアシステムがヒンジ部材266を介してシート264に接続する組み合わされた支持および握りシート262を含むドレッシング物品260の態様を示している。
【図27】図27は、キャリアシステムが、切り抜き部分273を有する保護シート272、握り部材274および接着剤により裏当て層104に接着した中間紙または厚紙層276を含むドレッシング物品270の態様を示している。
【図28】図28は、キャリアシステムが、切り抜き部分273を有する保護シート272、握り部材274および接着剤により裏当て層104に接着した中間紙または厚紙層276を含むドレッシング物品270の態様を示している。
【図29】図29は、ドレッシング物品275が複数の開口部または切り抜き部分279を有する保護シート277を含む、図27および28の態様に類似の態様を示している。
【図30】図30は、ドレッシング物品275が複数の開口部または切り抜き部分279を有する保護シート277を含む、図27および28の態様に類似の態様を示している。
【図31】図31は、ドレッシング物品280のキャリアシステムが、ヒンジまたは折り目292で相互接続される第1および第2重なり部分それぞれ288および290を有する保護シート282、折り畳まれた握り部分284および紙または厚紙層286を含む類似の態様を示している。
【図32】図32は、ドレッシング物品280のキャリアシステムが、ヒンジまたは折り目292で相互接続される第1および第2重なり部分それぞれ288および290を有する保護シート282、折り畳まれた握り部分284および紙または厚紙層286を含む類似の態様を示している。
【図33】図33は、キャリアシステムが、ドレッシングシート102を収容するための空洞301を規定し、ドレッシングシート102の接着剤106を保護するために空洞301用の蓋またはカバーシートが提供される、ドレッシング物品300の態様を示している。
【図34】図34は、キャリアシステムが、ドレッシングシート102を収容するための空洞301を規定し、ドレッシングシート102の接着剤106を保護するために空洞301用の蓋またはカバーシートが提供される、ドレッシング物品300の態様を示している。
【図35】図35は、ドレッシング物品310の更なる態様を示している。
【図36】図36は、ドレッシング物品310の更なる態様を示している。
【図37】図37は、ドレッシング物品310の更なる態様を示している。
【図38】図38は、キャリアシステムがドレッシングシート102の裏当て層104に接着したライナー322を含み、ライナー322は、ライナー332におけるパンチまたはカットラインにより形成される二つの開閉部分324を規定するドレッシング物品320を示している。
【図39】図39は、キャリアシステムがドレッシングシート102の裏当て層104に接着したライナー322を含み、ライナー322は、ライナー332におけるパンチまたはカットラインにより形成される二つの開閉部分324を規定するドレッシング物品320を示している。
【図40】図40は、キャリアシステムが、切り抜き部分333を有するシリコン被覆紙シート等の保護シート332、および糸334を含む、ドレッシング物品330の更なる態様を示している。
【図41】図41は、キャリアシステムが、切り抜き部分333を有するシリコン被覆紙シート等の保護シート332、および糸334を含む、ドレッシング物品330の更なる態様を示している。
【図42】図42は、本発明の更なる態様を透視的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
いくつかのドレッシングシートは、キャリアシステムにより支持することが可能である。例えば複数のドレッシングシートは、整列して、またはあらゆる他の所定パターン、例えば、一般に円形または楕円形のキャリアシステムの周辺に沿っての円形様式でキャリアシステムに取り付けることが可能である。
【0011】
今の文脈において、用語ドレッシングシートは、広い意味合いで、すなわち、薄膜ドレッシングのみならず、他のタイプの膜ドレッシング、吸収剤を有するドレッシング、ブリスター治癒ドレッシング、カルス除去ドレッシング、バニオン除去ドレッシング、切り傷または擦り傷用のドレッシング、外科的ドレープ等を含むあらゆる他の種類のドレッシングをも含むように解釈することが好ましい。
【0012】
一旦接着剤の最初の部分が塗布部位、例えば、ヒトの皮膚上に接着すると、接着剤のその部分と皮膚間に提供される接着力は、好ましくは、キャリアシステムをドレッシングシートから引き離すために必要とされる力よりも大きくある。従って、ドレッシングシートはドレッシングシートの残り部分から引き離すことが可能であり、一方でドレッシングシートは次第に塗布部位に適用される。これは、適切な接着特性を有する接着剤を選択することにより、および/またはキャリアシステムの関連部分の適切な表面構造を選択することにより達成することが可能である。例えば、キャリアシステムの一部が、ドレッシングシートを皮膚に接着させるためにまた用いられるその接着剤によって直接ドレッシングシートに接着される態様において、キャリアシステムのその部分の表面構造は、ドレッシングシートの付着表面を皮膚から引き離すために必要とされる力よりも、ドレッシングシートをキャリアシステムから引きはがすために必要とされる力がより小さくあるようなものであることが可能である。
【0013】
支持部分または保護シートは、ドレッシングシートにより覆われていない面中にスリットを与えられていることが可能である。スリットは支持部分により囲まれ、従って部分の端には届かない。好ましくは、スリットは支持部分および保護シートの隣接ラインに実質的に平行である。本発明の一つの態様において、スリットは曲がっており、好ましくはドレッシングシートに共軸にあるラインを形成する。本発明の別の態様において、スリットは連結直線形ラインの形態をとる。スリットは、適用の間キャリアシステムに可撓性を提供する。ドレッシングシートが適用される場合に、保護シートは支持シートからもぎ取ることにより除去される。シートがもぎ取られる場合に、シートはスリットの点で曲がり、従って接着剤からの除去を容易にする。次に、非保護接着剤部分は望ましい塗布部位、例えば皮膚に適用され、支持部分はもぎとられ、またスリットで曲がり、ドレッシングシートに接着した支持部分の一部の回転運動を提供する。スリット(複数を含む)の存在は、さもなければ皺および引張りを引き起こすことが可能であるドレッシングの捻れなしでドレッシングシートをはがし適用することを可能とする。
【0014】
キャリアシステムは、好ましくは、ドレッシングシートの皺またはクシャクシャを防ぐことができるように、ドレッシングシート用の比較的硬いまたは堅い支持体を提供する。キャリアシステムは、従って、握り部分に加えて、ドレッシングシートが付着されるシート支持部分を規定することが可能である。ドレッシングシートの付着表面の周辺部分の一部のみがシート支持部分に付着することは予見することが可能であり、この場合に、シートが支持部分に付着する重なり領域、およびシートが支持部分に付着しない非重なり領域が規定される。重なり領域は、好ましくは、ドレッシングシートの皺なしまたはクシャクシャなしを確実にするために充分大きくある。換言すれば、重なり領域は、ドレッシングシートがシート支持部分により拡大した形で維持されることを確実にすることは好ましい。シート支持部分は、例えば、O−またはU−形であることが可能である。
【0015】
保護シートは、その適用の前にドレッシングシートの付着表面を保護するために提供することが可能である。保護シートは、ドレッシングシートを皮膚に付着させるためにまた用いられる接着剤によって付着表面に付着させることが可能である。これに加えて、または代案として、個別の第2接着剤は、キャリアシステムおよびドレッシングシートに関連する保護部材を固定するために提供することが可能である。キャリアシステムがドレッシングシートの周辺部分を支持するための支持部分を規定する場合、保護シートは、保護シートを除去する場合に非重なり領域が露出されるように、非重なり領域に付着することが可能である。それによって、キャリアシステムは、全体付着表面が最終的に適用部位に付着することができるように、非重なり領域が適用部位に付着する場合に、シートから引き離すことができる。
【0016】
例えば、軟膏またはクリームの形態をとる医薬製品等の薬物、または湿ったクリーム、ゲルまたはスプレー形態の液体等のあらゆる他の薬物の、ヒトの皮膚部分等の解剖学的表面への塗布が、その表面に続けて適用されるドレッシングの付着効果を危うくすることが、見出されてきた。従って、本発明者らは、薬物を、次に塗布部位に適用されるドレッシングの表面に塗布することを提案してきた。この新しい洞察は、驚くべき且つ有意な改善をもたらしてきた。しかし、この改善された解決策でさえも、ドレッシングの接着特性に与えるマイナスの効果を有することが可能である。従って、ドレッシングは、その適用後比較的間をおかずヒトの皮膚部分等の塗布部位から引き離すことが可能であるが、このことはドレッシングを身に付ける患者に不便であるのみならず、またコストを増大させる。従って、本発明の一つの態様は、こうしたマイナスの効果を減少させるかまたは排除することに関係する。この問題を解決するために、および付着表面への医薬製品の塗布を容易にするために、保護シートは、付着表面の非重なり領域の一部等のドレッシングシートの付着表面の一部が、それを通して、ドレッシングシートをなおキャリアシステムに接続しながらアクセス可能である少なくとも一つの開口部を規定することが可能である。軟膏またはクリーム、ゲル、または液体スプレー等の医薬薬物は、従って、ドレッシングシートの塗布部位への適用の前に、付着表面の拘束面に塗布することが可能である。これは、驚くことに、薬物が全体の付着表面に塗布されないことを保証することが可能であるので、薬物が付着表面に塗布される場合に付着特性低下の問題を効果的に解決することを示してきた。例えば、保護シート、または複数の保護シートは、次にドレッシングシートの周辺の少なくとも一部に沿ってしっかりした付着効果を提供することが保証される周辺部分の領域には薬物が全く塗布されないことを保証するために、少なくとも付着表面の周辺部分の領域を覆うことが可能である。換言すれば、開口部は、ドレッシングシートの付着表面の周辺部分への医薬製品の塗布をそれにより効果的に防ぐことが可能であるドレッシングシートの限界までそれが延びないように、保護シート中に提供することが可能である。最も好ましくは、開口部は主として保護シート内に提供される。開口部は付着表面に接着される1以上の保護シート中の切り抜き部分として提供することが可能であるか、または、それは個別の保護シートの境界端間に提供することが可能である。開口部は、任意に、保護シートが閉鎖部材を除去する場合にドレッシングパッチに接着されて保持されるようなやり方で、ドレッシングシートまたはキャリアシステムから単独に取り外し可能な閉鎖部材により覆うことが可能である。
【0017】
保護シートまたは複数のシート中の(または保護シート間の)開口部の提供は、以下の理由により更に有利である。医薬薬物等の薬物が比較的短い崩壊時間、すなわち、ドレッシング物品の他の部品または部分の持続時間よりも短い統合時間を有する場合、末端消費者へのその配送の前に薬物によりドレッシング物品を予備被覆するか、または接着剤中に薬物を組み込むことは、不適当であるかまたは不可能でさえあることが可能である。従って、こうした薬物は、有利には、ドレッシングシートそれ自体中に含まれる場合に、それが中でそれほど速くは崩壊しないチューブ等の個別の容器中に提供することができる。保護シート中の開口部のおかげで、ドレッシング物品に塗布しようとする薬物は、多くの例において患者自身である操作者により、簡単に、しかしなお正確に塗布することが可能である。
【0018】
ドレッシングパッチに、従って塗布部位に最終的に塗布される薬物の量は、保護シートの厚さ、および開口部の面積(または複数の開口部の積算面積)に依存することが可能である。従って、本発明のドレッシング物品は、製品を特定用途、例えば、特定薬剤の特定投薬量に合わせることができるように、種々の保護シート厚さを有して製造することが可能である。本発明のドレッシング物品は、また、複数のこうしたドレッシング物品を有するキット中に提供することも可能であり、それらそれぞれの保護シートは、患者が、一定の保護シート厚さまたは薬剤の望ましい投薬量を提供する開口部面積を有する特定ドレッシング物品を選択することにより、薬物、例えば薬剤を投与することが可能であるように、各種の厚さまたは開口部面積を有する。
【0019】
ドレッシングの表面に塗布される薬物の量を制御する代替法は、薬物を収容するためにドレッシングそれ自体の中に1以上の空洞を提供することである。空洞または複数の空洞は、ドーム型部分またはギザギザ状形態にあることが可能である。
【0020】
例えば、軟膏、クリーム、ゲル、または液体スプレー等の形態をとる医薬薬物等の薬物を含有するかまたはそれで被覆されるドレッシング物品の持続性が、極めて限定された持続時間を有することが可能であることが、更に見出されてきた。これは、特に、薬物が比較的短い崩壊時間、すなわち、ドレッシング物品の他の部品または部分の持続時間よりも短い統合時間を有するような場合である。従って、全体のドレッシング物品の持続性は、ドレッシング中に含まれるかまたはその上に被覆される薬物の限定された持続時間によりマイナスの影響を受ける。
【0021】
従って、その持続時間が、その表面に塗布可能な薬物の少なくとも一部の持続時間よりも長いドレッシング物品を提供することは、本発明の好ましい態様の目的である。
【0022】
前述の接着剤能力に与えるマイナスの影響を排除するかまたは少なくとも減少させるドレッシング物品を提供することは、本発明の好ましい態様の更なる目的である。
【0023】
従って、本発明は、その一つの第1表面が少なくとも部分的に接着剤を与えられ、それによって該第1表面がドレッシングパッチを生物の解剖学的表面に接着させるための付着表面を規定するドレッシングパッチ;少なくとも一つの保護シートがドレッシングに接続されながら、それを通してドレッシングパッチの第1表面の一部がアクセス可能である少なくとも一つの開口部を規定し、ドレッシングパッチの付着表面に付着する少なくとも一つの保護シート、を含むドレッシング物品を提供する。
【0024】
従って、軟膏またはクリーム、ゲル、または液体スプレー等の形態をとることが可能である医薬薬物等の薬物が、ドレッシングパッチの適用の前に付着表面の拘束面に、すなわち、1以上の保護シート中にまたはそれらにより提供される少なくとも一つの開口部を通してアクセス可能であるその面に塗布することが可能であることは、理解される。これは、驚くことに、薬物が付着表面に塗布される場合に、薬物が全体付着表面に塗布されないことを保証することが可能であるので、付着特性低下の問題を効果的に解決することを示してきた。例えば、保護シートまたは複数の保護シートは、それらの部分には薬物が全く塗布されないことを保証するために、少なくともドレッシング表面の周辺部分のパーツを覆うことが可能である。
【0025】
保護シートは、折り目、およびシートの付着表面に付着する第1部分、および第1部分に重なる第2部分による折り目の両側上の二つの部分を規定することが可能である。従って、第2部分は、更なる保護シートとして役立つことが可能である。例えば、切り抜き部分は保護シートの第1部分中に提供することが可能であり、それによって、第2部分は、切り抜き部分を通してアクセス可能であるドレッシングシートの付着表面のその部分を保護することが可能である。折り目は、好ましくは、第2部分がその周りで切り抜き部分を通して付着表面への医薬製品の塗布のための切り抜き部分を供するように反転することが可能であるヒンジを規定する。
【0026】
本発明の一部の態様において、握り部分は、ドレッシングシートにより規定される面に実質的に平行な方向にドレッシングシートから外に延びる、且つ握り部分はドレッシングシートの適用を制御するために充分である曲げ剛性を有する。従って、こうした態様は、都合よくぎっしりと詰め込まれ貯蔵することが可能である平らな製品をもたらす。好ましくは、キャリアシステムのまたは少なくともその握り部分の次元および曲げ剛性は、キャリアシステムシートが、一方で塗布部位での強化印加圧力を提供するため、および他方でドレッシングシートを適用する操作者の指用の空間を提供するために、生物の解剖学的表面から外へ曲がることを可能とする。
【0027】
それがヒトの指により安全に取り扱われるのに充分である握り部分の表面積を確保する目的で、握り部分はドレッシングシートの境界を越えて延びるように配置することが可能である。好ましくは、ドレッシングシートの境界を越える握り部分の長さLは、ドレッシングシートの最大断面寸法Dに少なくとも等しく、平面図で見る場合にL≧D、例えばL≧1.25×D、例えばL≧1.5×D、例えばL≧2×D、例えばL≧4×D、例えばL≧5×D、例えばL≧10×Dである。例えば、径4mmを有するドレッシングシートは、例えば、3〜5cmの長さを有する握り部分を有することが可能である。LとD間の比がこれらの制約に合致する平面図、すなわち、俯瞰図は、ドレッシングシートの面に平行であることが可能であり、また、横断図は、好ましくはドレッシングシートの面に垂直であることが可能である。握り部分は、従って、例えば、垂直な握り、または代わりにドレッシングシートの面と同じ広さに広がる平面シート部材を規定することが可能であることは理解される。例えば、5〜20cmまたは更に長い長さの極めて長い握り部分は、ドレッシングシートの断面寸法の大きさの程度が1cmである場合においてさえ、患者の足、例えば足底、または操作者または患者の手から離れた他の位置でのこぶに適用しようとするドレッシングシートに関して有用であることが可能である。
【0028】
一部の態様において、実質的にドレッシングシートの面内に延びる握り部分の断面表面積Aは、ドレッシングシートの断面表面積aに少なくとも等しくあり、A≧a、例えば、A≧1.25×a、例えばA≧1.5×a、例えばA≧2×aであることが可能である。それぞれ握り部分とドレッシングシートの長さと面積間の前述の比が適用される態様は、取り扱いがヒトの指により行われようとする場合に、同じく小さいキャリアシステムによるドレッシングシートの取り扱いを困難にする、ドレッシングシートの表面積が比較的小さく、すなわち、最大で4cm2等、最大で2cm2等、1〜2cm2以下の範囲にある等、0.08〜1cm2等、0.1〜0.8cm2等、0.12〜5cm2等の5cm2未満である場合に特に有用である。しかし、また、例えば、5〜25cm2であり、10〜20cm2等のドレッシングシートの表面積を有するドレッシングを含むより大きなドレッシングは、本発明の範囲内にある。
【0029】
本明細書において開示されるキャリアシステムで、ドレッシングシートを塗布部位に適用するために最終的に用いられるホイルまたはシートは、ドレッシングシートの全体付着表面、またはその部分のみに付着するか、または重ねることが可能である。適用用に用いられるホイルまたはシートの表面積の小さな部分のみが、付着表面に付着するか、または重なる態様が提供される。こうした態様は、ドレッシングシートの付着表面の比較的大きな部分が、その適用の前に、付着表面の比較的大きな部分が、塗布部位に関するドレッシングシートの望ましくない滑りを防止するために、既に適用過程の最初に塗布部位に接触させることが可能であるという理由により、医薬薬物の塗布および/または確実な塗布用に露出することが可能であるので有利であることが可能である。付着表面と重なる量には無関係に、ドレッシングシートを適用するためのホイルまたはシートが、引き伸ばされたまたは拡大したやり方で、少なくとも、その適用の間、充分な量のドレッシングシートがドレッシングシートの皺またはクシャクシャを防止するために塗布部位に付着するまで、ドレッシングシートを保持することができることは好ましい。
【0030】
好ましくは、ドレッシングシートの皺またはクシャクシャを避けるために、キャリアシステムは、ドレッシングシートに接着させる場合に、そこに接着しようとする支持シートなし、およびドレッシングシートに接着されるいかなるペーパー・ウエブもなしでドレッシングシートの曲げ剛性よりも大きくある曲げ剛性を有する支持シートを含む。たいていの態様において、支持シートはドレッシングシートの曲げ剛性よりも大きな曲げ剛性を有する。支持シートは、望ましい剥離効果を達成するための剥離性(すなわち、付着特性)等の望ましい特性を提供するための1以上の皮膜により任意に被覆することが可能である、紙または厚紙材料から、またはアルミニウム等の金属から、またはポリエチレンテレフタレート(PETP)等のポリエステル等のプラスチック材料から作製することが可能である。上述の検討を参照すること。支持シートの付着特性(または剥離性)は、従って、皮膜用材料の選択に基づいて変わることが可能である。適する材料基は、例えば、シリコン、金属、およびテフロン(登録商標)(Teflon)(登録商標)を含むことが可能である。種々の利用可能なシリコン材料が有用で多様な付着特性を提供するので、シリコン材料が、一般に、皮膜にうまく適することが見出されてきた。一旦シリコン材料がキャリアシステムの支持表面の皮膜用の適する材料基として識別されてくると、特定態様または目的に最も適する特定材料を識別することは、日常実験の事柄である。
【0031】
支持シートの曲げ剛性、密度および次元が、支持シートが一端で支持されるか、または一端で指により握られる場合に、その自重により支持シートに対するたわみが本質的に全く生じないようなものである場合、キャリアシステムの取り扱いは、一部の用途用に、容易化することが可能である。これは、キャリアシステムおよび従って支持シートが本質的にドレッシングシートの面内に延びる態様において特に有用である。支持シートがその適用の前にドレッシングシートから引き離される態様に関して、支持シートがその自重下で歪むかどうかは、しかし適用の間の取り扱いにとって重要性はほとんどないが、とはいえ、適用の前の簡単な取り扱いの観点から、それがそうしないことは、また、望ましくあることが可能である。
【0032】
支持シートに加えて、更に、ドレッシングシートの適用を容易にするための可撓性ホイル部材を提供することが可能である。ホイル部材は、ドレッシングシートの第2表面、すなわち、裏当て層に、または付着表面、例えば接着剤に直接接続するかまたは接着することが可能である。ホイルは、例えば、PETPから等のポリエステルから、または、好ましくは例えばシリコン、アルミニウム等の金属、またはテフロン(登録商標)により被覆された紙または厚紙材料から作製することが可能である。
【0033】
保護シートは、少なくとも一つの開口部を1以上の保護シート部分中、またはそれらの境界の間に提供することが可能である2以上のシート部分を含むことが可能である。
【0034】
保護シートまたは複数のシート中(または保護シート間)への開口部の提供は、それがドレッシングパッチの表面に塗布しようとする医薬薬物等の薬物の個別の保存を可能とするので、更に有利である。薬物が比較的短い崩壊時間、すなわち、ドレッシング物品の他の部品または部分の持続時間よりも短くある統合時間を有する場合、これは特に有益である。こうした薬物は、有利には、それが中でドレッシングパッチ中に含まれる場合にそれほど速くは崩壊しないチューブ等の個別の容器中に提供することができる。保護シート中の開口部のおかげで、ドレッシング物品に塗布しようとする薬物は、簡単に、しかしなお正確に、多くの例において患者自身である操作者により塗布することが可能である。保護シートは、一部の態様において、ドレッシングパッチの付着表面に直接付着することが可能であるが、他方、他の態様において、それは別途そこに接続することが可能である。
【0035】
少なくとも一つの開口部は、閉鎖部材を除去する場合に、少なくとも一つの保護シートがドレッシングパッチに接着したままで残るようなやり方で、ドレッシングパッチから個別に引きはがし可能である閉鎖部材により覆うことが可能である。それにより、少なくとも一つの開口部を通してアクセス可能であるドレッシング表面のそのまたはそれらの部分の保護は、開口部(複数を含む)を通して薬物を塗布しようとする直前まで達成することが可能である。あるいは、または加えて、保護シートは、折り目、およびドレッシングに付着する第1部分、および第1部分に重なる第2部分を有する折り目の両側上の二つの部分を規定することが可能である。その結果、第2部分は更なる保護シートとして役立つことが可能である。例えば、切り抜き部分は保護シートの第1部分中に提供することが可能であり、それにより、第2部分は、切り抜き部分を通してアクセス可能であるドレッシング表面のその部分を保護することが可能である。折り目は、第2部分がその周りで開口部を通してドレッシング表面への医薬製品の塗布のための開口部を供するように反転することが可能であるヒンジを規定することが可能である。
【0036】
ただ一つまたは2、3、4、5〜10、11〜15、15〜20またはそれ以上等の複数の開口部は、提供することが可能である。開口部は、例えばアレーパターンをとる少なくとも一つの保護シートの拘束表面積を横断して等距離に配置することが可能である。一部の態様において、複数の開口部は円形様式で配置される。
【0037】
少なくとも一つの保護シートは、ヒトの指により取り扱うことができる握り部分、およびドレッシングパッチを塗布部位に適用するためのドレッシングパッチ支持部分を含むキャリアシステム中に含むことが可能である。こうしたキャリアシステムの例は、図面の説明に関連して以下に与えられる。
【0038】
本発明の原理は、比較的大きな、すなわち、ドレッシングパッチの表面積が例えば5〜20cm2以上、または10〜20cm2であるドレッシングに関して、比較的小さな、すなわち、ドレッシングパッチの表面積が2cm2より大きく5cm2未満等、1〜2cm2等、0.1〜1cm2等、0.1cm2未満等の5cm2未満であるドレッシングに関するのと同等にうまく機能する。
【0039】
一部の態様において、特に、ドレッシングパッチがいわゆる薄膜ドレッシングを構成するものにおいて、付着表面は本質的にドレッシングパッチの第1表面を構成することが可能である。
【0040】
上述の医薬活性物質は、付着皮膜の完成後ドレッシングパッチの付着表面に塗布することが可能であるか、または、それらは裏当て層上へのそれらの被覆の前に接着剤中に混合することが可能であるか、または、それらは別途ドレッシングパッチの表面上に提供することが可能である。
【0041】
ホイルまたは握りがドレッシングシートの裏当て層に接着されるかまたは接続される場合に、好ましくは、裏当て層に更なる接着剤が提供される。ホイルは、ドレッシングシートの裏当て層側に提供される代替品として、好ましくは、ホイルがドレッシングシートの付着表面の一部に接着し、支持シートが付着表面の残留部分に付着するように、ドレッシングシートの付着表面と支持シート間に配置することが可能である。接着剤は、支持シートの上側表面をホイルの下側表面に固定するために提供することが可能である。ホイルは、操作者が、一旦支持シートが除去されてしまうと、ホイルをシートから剥ぎ取るためにドレッシングシートに付着しないホイルのその部分に引き手を適用することにより、ホイルをドレッシングシートから引き離すことを可能とするドレッシングシートにそれらの上で付着するそれらの部分の間に、ヒンジまたは折り目を規定することが可能である。
【0042】
従って、剥ぎ取り引き手がドレッシングシートの中心面から離れてラジカル方向に適用することができるように、ヒンジまたは折り目がドレッシングシートの中心面に直面することは望ましい。好ましくは、ドレッシングシートからホイルを引き離すために必要とされる力は、ヒトの皮膚等の塗布部位からドレッシングシートの付着表面を引き離すために必要とされる力よりも小さい。このように必要とされるホイルの剥離性は、例えばシリコン皮膜等のホイルまたはその皮膜材料の適切な選択により制御することが可能である。ホイルの剥ぎ取りおよび従ってドレッシングシートの適用を容易にするために、ホイルは可撓性である、すなわち、通常支持シートの曲げ剛性よりも小さいが、しかし、なおドレッシングシートの曲げ剛性よりも大きくある曲げ剛性を有することが可能である。
【0043】
本発明は、更に、
−その一つの第1表面が、それにより該第1表面がドレッシングシートを生物の解剖学的表面に接着させるための付着表面を規定する接着剤を与えられるドレッシングシート、
−ヒトの指によるキャリアシステムを扱うための握り部分を規定するキャリアシステム(該キャリアシステムはドレッシングシート用の支持を与える、且つドレッシングシートを収容するための空洞を規定する)、
を含むドレッシング物品に関する。
【0044】
本発明の範囲内で、更に、キャリアシステムがドレッシングシートを収容するための空洞を規定し、空洞の開口部に向かって直面するドレッシングシートの付着表面を保護するために空洞用の蓋またはカバーシートが任意に提供される態様が提供される。一つの態様において、キャリアシステムは、ドレッシングシートが、キャリアシステムを塗布部位での解剖学的表面に対して押し付ける場合に、キャリアシステムの裏側表面上への指先圧力により適用されることを可能とするために充分可撓性があるブリスター材料から本質的に作製される。
【0045】
付着表面は、好ましくは、親水コロイド粒子、30〜200ミクロン等、25〜150ミクロン等、30〜100ミクロン等の25〜300ミクロンの範囲にある接着剤の厚さ、および好ましくは200〜1000g/m2等、300〜800g/m2等、400〜700g/m2等、450〜650g/m2等の200〜2000g/m2であるドレッシングシートの蒸気透過性を含む。こうした厚さおよび蒸気透過性を有するドレッシングシートが、非閉鎖性接着ドレッシングシート、すなわち、ドレッシングシートが皮膚へのその付着性接触を緩めることを引き起こすか、またはシートと皮膚間の細菌増殖を促進することができるであろう望ましくない水分の集積を防止するために、例えば皮膚表面上の水分がドレッシングシートを通して蒸発することを可能とするものを提供することが、見出されてきた。更に、ドレッシングシートの小さな厚さは、一旦塗布部位に適用されると目立たない外見をもたらす。
【0046】
ドレッシングシートの外側周辺は、持続時間を低下させるであろうドレッシングを巻き上げる危険性を減少させるために先端面取り加工することが可能である。縁は、例えば、縁に隣接した厚さが、ドレッシングの最大厚さの約30%を、更に好ましくは約0.7mmを超える最大厚さを有するドレッシングに対して最大厚さの25%を超えないように、他方、約0.5mm未満の最大厚さを有するドレッシングのための縁に隣接する厚さが好ましくはドレッシングシートの最大厚さの約50%を超えないように先端面取り加工される。
【0047】
例えば、患者の顔部分に適用される場合にドレッシングの目立たない外見をもたらすために、ドレッシングシートは透明であることが可能である。
【0048】
用語、接着剤が本明細書において用いられるが、この用語は、接着剤、シリコンまたはゴム状物質、またはペトロラタム等の付着特性を有するあらゆる物質を包含することが可能であることは理解される。接着剤はそれ自体が公知のあらゆる適する種類の粘着剤であることが可能である。
【0049】
任意にシリコン被覆された紙、厚紙またはプラスチック材料から作製されるものを含む種々のキャリアシステムの支持シートは、一般的に、0.1〜1mmの厚さを有することが可能であり、保護シート、ホイルおよびホイル部材は、一般的に、0.02〜1.0mm等の0.01〜1.0mmの厚さを有することが可能である。
【0050】
本発明は、更に、
−その一つの第1表面が、それにより該第1表面がドレッシングシートを生物の解剖学的表面に接着させるための付着表面を規定する接着剤を与えられるドレッシングシート、
−ヒトの指によるキャリアシステムを扱うための握り部分を規定するキャリアシステム(該キャリアシステムはドレッシングシート用の支持体を提供する保護シートを含む、且つ前記ドレッシングシートの付着表面と保護シート間に配置され、ドレッシングシートの境界を越えて延びる糸を含む)、
を含むドレッシング物品に関する。
【0051】
ドレッシングシートは、好ましくは保護シートの実質的に垂直方向に糸を保護シートから引き離すことにより、保護シートから離昇する。次に、ドレッシングシートおよび糸は皮膚に適用され、続いて糸は皮膚およびドレッシング表面に対して実質的に平行にある方向に引くことにより除去される。
【0052】
好ましくは、本発明のすべての態様において、ドレッシングシートは、その一つの表面に塗布される接着剤を有する裏当て層を構成するポリウレタン・フィルムの形態で提供される。裏当て層は、あるいは、不織材料、発泡体、PEまたはPVCからなることが可能である。ドレッシングシートの付着表面は医薬活性物質を含むことが可能である。例えば、皮膚軟化薬、または例えば乾癬、湿疹、カラス、膜、コーンまたはブリスターの形成を治療するかまたは予防するためのレチノイドがある。利用可能な医薬薬剤の例には、成長ホルモン、または、薬剤が創傷上でその効能を発揮することが可能である創傷における局部塗布に適切である形態においてこうした活性物質の組み込みを引き起こすTGF、FGF、PDGF、EGF、IGF−1、IGF−2、コロニー刺激因子、形質転換成長因子、および神経刺激成長因子等のポリペプチド成長因子等のサイトカイン、静菌性または殺菌性化合物、例えば、ヨウ素、ヨードポピドン複合体、クロラミン、クロルヘキシジン、スルファジジン、硝酸銀、酢酸銀、乳酸銀、硫酸銀、チオ硫酸ナトリウム銀または塩化銀等の銀塩、ツィントまたはその塩メトロニダゾール、サルファ剤、およびペニシリン等の他の薬剤、組織治癒促進剤、例えばRGDトリペプチド等、タンパク質、タウリン等のアミノ酸、アスコルビン酸等のビタミン、創部洗浄用の酵素、例えばペプシン、およびトリプシン等、例えば癌組織中へのドレッシングの外科的挿入で用いるプロティナーゼ阻害剤、および/または任意に局所塗布用に用いられる他の治療剤、リドカインまたはキンコカイン等の鎮痛剤、皮膚軟化薬、レチノイドまたは冷却効果を有する薬剤が挙げられる。
【0053】
その目立たない外見およびキャリアシステムにより提供される簡単な適用のせいで、本発明のドレッシングは、接着剤中に含まれるかまたはそこに塗布されようとするこうした目的のためにそれら自体公知の薬剤によるヘルペス、にきび、およびこぶの治療用等の顔用途に有利に用いることが可能である。ヘルペス治療用の適する抗ウイルス性薬剤は、例えば、アシクロビルまたはペンシクロビルを含むことが可能である。アゼライン酸またはイソトレチノインは、にきび治療用の薬剤中に用いることが可能である。こぶの治療に関して、ポドフィロトキシン等の分裂抑制剤は適用可能である。こぶおよび/またはうおのめは、サリチル酸系薬剤により治療することが可能である。
【0054】
上述の医薬活性物質は、付着性皮膜の完成後ドレッシングシートの付着表面に塗布することが可能であるか、または、それらは裏当て層上へのその被覆の前に接着剤中に混合することが可能である。
【0055】
第2態様において、本発明は、ドレッシングシートの付着表面を保護するための保護シートを有する、且つそれを通してドレッシングの付着表面がアクセス可能である保護シート中に提供しようとする切り抜き部分を有する本発明の第1の態様によるドレッシング物品のドレッシングシートを適用する方法を提供し、本方法は、
−保護シートをドレッシングシートの付着表面から引き離し、
−付着表面の少なくとも一部を前記解剖学的表面に接着させ、および次に、
−キャリアシステムをドレッシングシートから引き離すこと、
を含む。
【0056】
医薬薬物は、ドレッシングシートの付着表面の非重なり領域からの保護シートの引き離しの前に前記保護シートの切り抜き部分を通して付着表面に塗布することが可能である。
【0057】
第3態様において、本発明は、本発明の第1の態様によるドレッシング物品、およびドレッシングシートに塗布可能な薬物を含む医薬製品を含むキットを提供する。
【0058】
本発明は、また、本明細書において開示されるドレッシング物品のドレッシングパッチを調製するための方法を提供し、本方法は、
−上述のような医薬薬物等の薬物を、少なくとも一つの開口部を通してドレッシングパッチの前記第1表面の拘束表面部分に塗布し、および次に、
−少なくとも一つの保護シートをパッチから引き離すこと、
を含む。
【0059】
本発明は、更に、本明細書において開示されるドレッシング物品のドレッシングパッチを調製する段階を含む皮膚または粘膜疾患を治療する方法を提供し、調製する方法は、
−医薬薬物を、少なくとも一つの開口部を通してドレッシングパッチの前記第1表面の拘束表面部分に塗布し、および次に、
−少なくとも一つの保護シートをパッチから引き離すこと、
を含み、治療法はドレッシングパッチを生物の解剖学的表面に適用することを含む。
【0060】
最終態様において、本発明は、本明細書において開示されるドレッシング物品、およびドレッシングパッチの第1表面の表面部分に塗布可能な薬物を含有する容器を含むキットを提供する。薬物は、軟膏またはクリーム、ゲル、液体、例えば液体スプレーを含むことが可能であり、薬物は、任意に、上述のあらゆる薬物および薬剤等の医薬活性物質を含有する。
【0061】
図面の説明
本発明は、今、図1〜41が本発明によるドレッシング物品の種々の態様を示す図面を参照してより詳しく記載される。図面中に示されるキャリアシステムの種々のシート、ホイル等の厚さが、簡明な説明の目的のため、こうしたシート、ホイル等の広さおよび幅に対して過度に大きく描かれることは理解されよう。示される態様において、各ドレッシングシート102はおよそ50〜350ミクロンまたは1000ミクロン以下の全体厚さを有することが可能であり、他方、示される各キャリアシステムは一般的に1〜10cm、好ましくは1.5〜6cmの幅または広さを有することが可能である。
【0062】
図1および2は、ドレッシング物品の第1態様100のそれぞれ断面図および平面図を示す。ドレッシング物品は、例えばポリウレタン製であり接着剤106で被覆された裏当て層104から本質的になるドレッシングシート102を含み、ドレッシングシートを例えば患者の皮膚部分に接着させるための付着表面は、それにより接着剤106の上部表面により規定される。キャリアシステムは、ドレッシングシート102を支持するため、およびその適用を容易にするために提供される。キャリアシステムは、被覆された紙または厚紙材料およびホイル部材110から作製される支持シート108を含む。更なる接着剤(示されていない)は、裏当て層104に関連して支持シート108を固定するために提供される。支持シート108は、ドレッシングシート102を有する非重なり領域での握り部分109を規定する。ホイル部材110は、それぞれ第1および第2部分112および114、および折り目またはヒンジ116を規定する。切り抜き部分113は、第2部分114がヒンジ116周りに第1部分112から反転する場合に、医薬薬物が付着表面に塗布することが可能であるように、ホイル部材110の第1部分112中に提供される。ホイル部材は、第2部分114を握りそれを図1で左に引くことにより、付着表面および接着剤106を引きはがすことが可能である。一方で、ホイル110の少なくとも第1部分112の表面および接着剤106の材料、および他方で、支持シート108、裏当て層104および裏当て層と支持シート間の接着剤(示されていない)の材料の特性は、ホイル部材110を接着剤106から引きはがす場合に、ドレッシングシート102が支持シートにしっかりと粘着するようなものである。操作者は、次に、握り部分109のいずれか一つまたは両方を握り、ドレッシングシートを、塗布部位に面する接着剤106により塗布部位に適用することが可能である。一旦接着剤106が塗布部位に付着すると、支持シート108は裏当て層104から引き離され、そのために必要とされる力は、ドレッシングシート102が支持シート108を除去する時に塗布部位にしっかりと粘着することが保証されるように、塗布部位、例えば、ヒトの皮膚部分から接着剤106を引き離すために必要とされる力よりも小さくある。図1および2の態様は、拡大取り扱い面を提供するために握り部分109を拡大することにより修正することが可能である。
【0063】
図3および4は、裏当て層104および接着剤106を有するドレッシングシート102を含むドレッシング物品120の第2態様を示す。ホイル部材122は、接着剤106の一部と支持シート108の間に配置され、ホイル部材122は、ヒンジまたは折り目128で相互接続するそれぞれ第1および第2部分124および126を規定する。接着剤(示されていない)は、第2ホイル部分126の下側表面と支持シート108の上側表面の間に提供することが可能である。切り抜き部分(示されていない)は、医薬薬物が切り抜き部分を通して接着剤106に塗布することが可能であるように、ホイル部材122を有する非重なり領域における支持シート108中に任意に提供することが可能である。好ましくは、切り抜き部分は、接着剤106の周辺ではなく、中心部分のみが切り抜き部分を通して露出され、それにより、医薬薬物が、一旦塗布部位に塗布されると接着剤106の付着効果を含むことができるであろう接着剤106の周辺に塗布されることを効果的に防止することが可能であるように提供される。使用前に、支持シート108は除去され、ホイル122は接着剤106に接着されて残る。第2ホイル部分126は、次に、ドレッシングシート102の適用用の握り部分として用いられる。適用の間、接着剤106の右手部分は最初に塗布部位に付着し、次に、ホイル122は、接着剤106の残留部分が塗布部位に次第に接触し付着するにつれて、次第に接着剤106から引きはがされる。図3の支持シート108は、例えば、任意に例えばシリコン材料により被覆される紙または厚紙材料から、またはPETPから作製することが可能である。
【0064】
図5および6の態様において、ドレッシング物品130は、例えば、PETPから作製することが可能である支持シート132を含む。支持シート132は、それにより、切り欠き134の領域において操作者により支持シートに張力がかけられる場合にキャリアシステムを壊すことが可能である切り欠き134を規定する。ドレッシングシート102の適用の前に、支持シート132は切り欠き134で破れる。支持シートの一部は、その部分が最初に塗布部位に付着する接着剤106の一部を露出するように外側にねじられる。支持シート132は、接着剤の残留部分が塗布部位に次第に接着するにつれて、次第に接着剤から引き離される。
【0065】
図7および8は、支持部分144および支持部分144と一体である保護シート146を有するキャリアシステム142を含むドレッシング物品140の更なる態様を示す。二つの反対側の切り欠き148は、支持部分144と保護シート146間の変わり目でのキャリアシステムの両端に提供される。医薬薬物がそれを通して接着剤106に提供することが可能である切り抜き部分147は、キャリアシステム中に提供される。ドレッシングシート102の適用の前に、保護シート146は、図7中で破線150により示されるように、切り欠き148の間でキャリアシステム142を破ることにより支持部分144から引きはがされる。次に、接着剤106の右手部分は塗布部位に接着し、支持部分は、最終的に、接着剤の残留部分が次第に塗布部位に接着するにつれて、次第に接着剤106から引き離される。支持シートは、例えば、PETPから作製することが可能である。
【0066】
図8aに、下から見たドレッシング物品の別の態様が示される。ドレッシングシステムは、支持部分144および支持部分144と一体である保護シート146を有するキャリアシステムを含む。保護シートおよび支持部分は丸めた角を有し、「蝶形状」を与えるシステムの中心部分に収束する。二つの反対側の切り欠き148は、支持部分144と保護シート146間の変わり目でのキャリアシステムの両端に提供される。医薬薬物がそれを通して接着剤に提供することが可能である切り抜き部分147は、キャリアシステム中に提供される。ドレッシングシート102の適用の前に、保護シート146は、接続ライン150に沿って支持部分144および保護シート146をねじることにより支持部分144から引きはがされる。次に、ドレッシングシート102の今露出した接着剤は塗布部位に接着され、支持部分144は、接着剤の残留部分が次第に塗布部位に接着されるにつれて、ドレッシングシート102に対して支持部分144を再度ねじることにより、次第に接着剤から引き離される。蝶形状のキャリアシステムは、ねじり運動の間指にとっての良好な握りを提供する。
【0067】
図8bに、支持部分144および支持部分144と一体である保護シート146の形態をとるキャリアシステムを含むドレッシング物品140の更なる態様が示される。二つの反対側の切り欠き148は、支持部分144と保護シート146間の変わり目でキャリアシステムの両端に提供される。医薬薬物がそれを通してドレッシングシート102の接着剤表面に提供されることが可能である切り抜き部分147は、キャリアシステム中に提供される。保護シート146および支持部分144は、両方とも、切り抜き部分147に実質的に共軸であるカーブド・スリット401を与えられる。各末端でスリット401部分には、スリット401の末端部分から保護シート146または支持部分144のエッジ部分に延びる、破線で示される前もって曲げられたライン402が提供される。前もって曲げられたライン402は、好ましくはスリットに平行ではなく、更に好ましくは、それらはスリットに対して実質的に垂直である。
【0068】
ドレッシングシート102の適用の前に、保護シート146は、支持部分144および保護シート146を互いから引き離すことにより支持部分144から引きはがされる。引っ張り力にさらされる場合に、保護シート144の中間部分403、およびスリット401と切り抜き部分147間の支持部分146は、前もって曲げられたライン402のせいでわずかに上方に曲がる。この動きは、保護シート144からのドレッシングシート102の剥離を容易にし、保護シート144は、最終的にドレッシングシートの接着剤から次第に引き離される。この操作は、構造140をねじることなくなすことが可能であり、これは、別途、保護シートおよび支持部分を引き離して行うことが可能である。この段階でねじることは、ドレッシングシートの望ましくない折り畳みまたは引き伸しを引き起こすことが可能である。今、ドレッシングシート102は支持部分146に接着し、ドレッシングシート102は望ましい塗布部位に接触させられる。ドレッシングシートの接着剤の露出部が塗布部位に固定される場合に、支持部分は引きはがされる。再度、中間部分403は曲がり、立ち上がる、且つドレッシングシート102の剥離を容易にする。再度、ねじりは全く必要とされず、ドレッシングは円滑に皺なしで適用される。スリット401は前もって曲げられたライン402と組み合わされて、支持体から塗布部位へのドレッシングシートの簡単で単純な移動を提供する。
【0069】
ドレッシング物品160の更なる態様が、ホイル部材162が支持シート108と接着剤106の一部の間に配置される図9および10に示される。ホイル部材は、それぞれの間でヒンジまたは折り目168が規定される変わり目で、それぞれ第1および第2部分164および166を規定する。接着剤(示されていない)は、任意に、第2ホイル部分166の下側表面を支持シート108の上側表面に付着させるために提供される。ドレッシングシート102の適用の前に、支持シート108は、接着剤106および第2ホイル部分166から引き離され、そして次には第2ホイル部分166は、ヒンジまたは折り目168周りに反転し、それにより接着剤106の一部が切り抜き部分165を通して露出され、それを通して医薬薬物を塗布することが可能である。接着剤106の最初の部分(図9の右側)は、次に、塗布部位に付着され、ホイル部材162が接着剤106から次第に引きはがされるにつれて、接着剤106の残留部分は次第に塗布部位に付着してゆく。
【0070】
図11および12は、ドレッシング物品170の更なる態様を示す。ドレッシング物品のキャリアシステムは、接着剤106の周辺部分107用の支持体を規定するU脚を有するU形状末端部分174を規定するシート支持部分172を含む。保護シートまたはホイル部材176は、接着剤178によって支持部分172の下側部分に付着する。保護シート176が図11中では接着剤106に接触しないが、保護シート176およびドレッシングシート102の可撓性のせいで、保護シートは通常接着剤106に付着し、それにより、接着剤106の改善された保護が達成されることは理解される。保護シート176は、ドレッシングシートの適用の前にそれを通して医薬薬物を接着剤106の中心部分に塗布することが可能である切り抜き部分177を規定することが可能である。保護シート176は第1および第2部分173および175を規定し、それぞれが互いに重なり、ヒンジまたは折り目179で相互接続し、それにより、下側部分175は切り抜き部分177を通して露出される接着剤106のその部分を保護する。接着剤(示されていない)は、保護シート176が中で支持部分172に重なる領域中のみならず、また、保護シート176がドレッシング物品102およびそれにより接着剤に重なる領域中に塗布される。しかし、その接着剤106が保護シート176をドレッシング物品に付着させるために役立つことが可能であるので、接着剤がドレッシング物品による重なり領域中に提供される必要がないことは理解されるべきである。ドレッシングシート102の適用の前に、保護シート176は、ドレッシング物品102および支持部分172から引きはがされる。またキャリアシステムの握り部分を構成する支持部分172を握る操作者は、次に、接着剤106を塗布部位に接着させ、一旦周辺部分107を構成しない接着剤のそれらの部分が塗布部位に接着されると、支持シート172は、同時に支持部分172を塗布部位から上にねじり(図11で上に)、それをドレッシングシートから引き離す(図11で左に)ことにより、接着剤106の周辺部分107から引き剥がされる。支持部分172は、例えば、シリコン被覆厚紙、紙またはPETP等のプラスチック材料から作製することが可能である。
【0071】
ドレッシング物品180の図13および14の態様において、キャリアシステムは、リング形シート182、および接着剤(示されていない)によりリング形シートに付着することが可能である支持部分184を含む。図14に示されるように、リング形シート182は、好ましくは、シート182の内側周辺に沿って等距離に配置される複数の半径方向に延びるスリットまたは切り欠き183を規定する。しかし、スリット183は代わりにシート182の外側周辺に沿って配置することが可能であるか、または、スリットは内側ならびに外側周辺で配置することが可能である。支持部分184の切り抜き部分185は、医薬薬物の接着剤106への塗布を可能とする。ドレッシング物品の適用の前に、支持部分184はリング形シート182から引き離される。次に、リング形シート182は、接着剤106の周辺の最初の部分が露出し、適用の準備ができるように、1以上のスリット183で破れる。一旦こうした接着剤106の周辺の最初の部分が塗布部位に付着すると、その残留部分は、シート182が次第に接着剤106から引きはがされるにつれて、次第に塗布部位に接着するが、そのためシート182は普通にいくつかのまたはすべてのスリット183で破れる。支持部分184は、例えば、任意に例えばシリコン材料により被覆されるPETPホイルから作製することが可能であり、剥離値の都合のよい制御のため、リング形シート182はシリコン被覆製であることが可能である。
【0072】
図15および16に示されるドレッシング物品190の態様のキャリアシステムは、また握り部分を規定する支持部分192、および切り抜き部分193を与えられる保護シート194を含む。好ましくは、部分192およびシート194は、同じシート材料製であり、ライン196に沿っての切断または打ち抜きにより分離される。シート194に面する192部分の末端部は本質的にU形であり、シート194の対面末端部は相補的形状を規定する。ドレッシングシート102は、192部分とシート194間の変わり目に配置され、シート194に関連して192部分を確定するために役立つことが可能である。代わりに、または加えて、個別の接着剤被覆シート(示されていない)は、互いに関連して192部分を確定するために提供することが可能である。ドレッシングシート102の適用の前に、シート194は、それを図15の面から外にねじり、それを支持部分192から引きはなすことによりドレッシングシート102から引き離される。支持部分192のU形末端部分の脚は、それによりドレッシングシート102の周辺部分107に対する支持体を規定する。医薬製品は、支持シート192のU形末端部分の二つの脚の間に露出されるドレッシング物品102の付着表面に塗布することが可能である。ドレッシングシート102は、一旦ドレッシングシートの非支持部分が塗布部位に付着すると、ドレッシングシートから引きはがされる支持および握り部分192により塗布部位に適用され、それにより、周辺部分107が最終的に塗布部位に付着することが可能である。192部分およびシート194は、シート194をドレッシングシート102から引き離すために必要とされる力よりも大きな力が、ドレッシングシート102を支持部分192から引き離すために必要とされ、それにより、ドレッシング物品が192部分およびシート194を分離する時に支持部分192に粘着する(およびシート194には粘着しない)ことを保証することが可能であるように、異なる剥離特性を有することが可能である。この効果は、192部分およびシート194の異なる表面材料により、例えば、異なるシリコン材料の皮膜により達成することが可能である。前述の効果は、代わりに、ドレッシングシート102の表面積の大部分がシート194に付着するように支持部分192およびシート194を設計することにより、達成されるか−または高める−ことが可能である。
【0073】
類似の態様が図17および18に示され、そこで、ドレッシング物品200は図15および16の態様の保護シート194に本質的に同じであるが、しかし、そこに提供されている切り抜き部分がない保護シート204を含む。図17および18の残りの要素は、図15および16の態様のそれらと同じものであり、従って、図15および16と同じ参照数字により参照される。
【0074】
図19および20は、なお、ドレッシング物品210の更なる態様を示し、そのキャリアシステムは、支持シート212、第1および第2保護シートそれぞれ216および218、中間シート220およびカバーシート222を含む。支持シート212は、溶接部224および226で中間シート220に、および溶接部228でカバーシート222に固定される。カバーシート222は溶接部230で中間シート220に固定される。図20は、その適用の間に起こるドレッシング物品210の配置を示す。カバーシート222は、溶接230を破ることにより中間シート220から引き離され、保護シート218は接着剤106から引きはがされている。裏当て層104は支持シート212から部分的に引きはがされ、裏当て層を支持シート212に固定するための接着剤(示されていない)が任意に提供される。一旦接着剤106が塗布部位に塗布されると、保護シート216は接着剤から引きはがされる。二つの個別のシートを確定させるために切断されるかまたは打ち抜かれる材料の連続シートから作製することが可能である保護シート216および218は、例えば、シリコン被覆PETPシートから作製することが可能である。支持シート212、中間シート220およびカバーシート222は、例えば、プラスチック材料のホイルから作製することが可能である。
【0075】
図21および22の態様において、ドレッシング物品240のキャリアシステムは、中間層244を介してドレッシングシート102の裏当て層104に接続される組み合わされた支持および握りシート242を含む。保護シート246は接着剤106に付着する。接着剤(示されていない)は、中間層244の二つの表面のいずれにも塗布することが可能である。ドレッシングシート102の適用の前に、例えば、シリコン被覆PETPホイルから作製することが可能である保護シートは、ドレッシングシート102から引き離される。好ましくは、用いられる材料および接着剤の付着特性は、保護シート246を接着剤106から引き離すために必要とされる力が、裏当て層104を中間層244から引き離すために必要とされる力よりも小さくあるようなものである。例えば、紙または厚紙材料から作製することが可能である中間層244は、支持シート242の下側表面と、一旦保護シート246が除去されてしまうと支持シート242によって適用されるドレッシング物品102の適用を容易にするための塗布部位間の所定距離を確保する。
【0076】
図23および24のドレッシング物品241の態様は、図21および22の態様のわずかな修正版である。切り抜き部分247は中間層245中に提供され、切り抜き部分251は、医薬薬物の接着剤106への塗布のための保護シート249中に提供される。例えば、クリームの形態をとることが可能である医薬製品を有するドレッシングシート102が塗布部位に対して圧迫される場合に、ドレッシング物品は中間層245の切り抜き部分247中にわずかにそらせることが可能であり、それにより、クリームの接着剤106の周辺部分上へのすりつぶしは予防するかまたは減少させることが可能である。
【0077】
図25および26は、そのキャリアシステムがヒンジ部材266を介してシート264に接続する組み合わされた支持および握りシート262を含むドレッシング物品260の態様を示す。切り抜き部分263は、支持シート262中に提供される。接着剤106は支持シート262から剥離し、ヒンジ部材266によって反転することが可能であり、それにより、ヒンジ部材266およびドレッシングシート102は図25の断面図における支持シート262の拡大部分を形成することが可能である。ドレッシングシートが塗布部位に適用される場合に、接着剤(示されていない)によって裏当て層104に付着することが可能であるシート264は、裏当て層104から引き離される。シート264は紙または厚紙材料から作製することが可能であり、支持シート262は、例えば、PETPホイルから作製することが可能である。
【0078】
図27および28のドレッシング物品270の態様において、キャリアシステムは、切り抜き部分273を有する保護シート272、握り部材274および接着剤(示されていない)により裏当て層104に接着した中間紙または厚紙層276を含む。保護シート272がドレッシングシート102から引き離された時に、後者は握り部材274によって塗布部位に適用することが可能であり、紙層276は、一旦接着剤106が塗布部位に付着し、握り部材274が引き出されると、裏当て層104から引き離される。保護シート272は、例えば、PETPシートから作製することが可能である。
【0079】
図29および30は、ドレッシング物品275が複数の開口部または切り抜き部分279を有する保護シート277を含む図27および28の態様に類似の態様を示す。5個のこうした切り抜き部分が描かれている図30を参照すること。
【0080】
類似の態様は図31および32に示される。ドレッシング物品280のキャリアシステムは、ヒンジまたは折り目292で相互接続される第1および第2重なり部分それぞれ288および290を有する保護シート282、折り畳まれた握り部分284および紙または厚紙層286を含む。切り抜き部分289は、第1シート部分288中に提供され、シートの初期条件における第2シート部分290により覆われる。一旦第2部分290が反転してしまい、第1部分が接着剤106から引きはがされてしまうと、握りシート284はドレッシングシート102を塗布部位に適用するために用いられる。
【0081】
図33のドレッシング物品300の態様において、キャリアシステムはドレッシングシート102を収容するための空洞301を規定し、ドレッシングシート102の接着剤106を保護するために空洞301用の蓋またはカバーシートが提供される。キャリアシステムの下側部分302は、本質的に、ドレッシングシート102が突き出た部分304の領域でブリスター材料の裏側表面上への指先圧力により適用されることを可能とするために充分可撓性があるブリスター材料から作製される。
【0082】
ドレッシング物品310の更なる態様が図34〜37に示され、そのキャリアシステムは、切り抜き部分313および組み合わされた支持および握りシート314(図36および37)を有する保護シート312を含む。ドレッシング物品(示されていない)の初期配置において、リング形部材316を有するシート314は、ドレッシングシート102の上側表面に付着する。一旦保護シート312が接着剤106から引きはがされてしまうと、支持シート314はドレッシング物品を塗布部位に適用するために用いられ、一旦適用が達成されると、支持シート314は裏当て層から引き離される。ドレッシングシート102がシート314によって塗布部位に対して加圧される場合に、ドレッシングシート102は、付着表面106に塗布されるゲル、軟膏、クリームまたは他の液体薬物が付着表面106を横断してすりつぶされないように、わずかに空洞317中にそらせることが可能である。
【0083】
図38および39に示されるドレッシング物品320において、キャリアシステムはドレッシングシート102の裏当て層104に接着したライナー322を含み、ライナー322は、ライナー332におけるパンチまたはカットラインにより形成される二つの開閉部分324を規定する。ドレッシング物品320の初期条件において、開閉部分324は図36の面中に延びる、且つ本質的にライナー322の残りの部分と同一平面であって、開閉部分324は切り抜き部分325中に受け入れられる。図39を参照すること。開閉部分は、それによりドレッシングシート適用用の握りを規定するために、図36の面から折り曲げることが可能である。保護シート328は接着剤106に付着する。
【0084】
図40および41は、なお、ドレッシング物品330の更なる態様を示し、そのキャリアシステムは、切り抜き部分333を有するシリコン被覆紙シート等の保護シート332、および糸334を含む。ドレッシングシート102は、保護シート332から糸を引きはなすことにより保護シート332から引き離すことが可能であり、次に、糸はドレッシングシート102用の塗布器として用いることが可能である。一旦ドレッシングシート102の接着剤106が塗布部位に付着すると、糸は、接着剤106と塗布部位間のドレッシングシートに沿ってそれを注意深く引っ張ることにより引きだされる。
【0085】
図42は、本発明の更なる態様を透視的に示す。キャリアシステム中心に向かって延びる保護シート404の一部が折り畳まれる。支持シート405は、また、中央端で折り畳みを与えられる。支持部分405は、更に、例えば、医薬薬物をドレッシングシート406に塗布するために折り畳み部分中に切り抜き部分407を提供することが可能である。支持部分405は、更に、好ましくは厚紙等のより堅いかまたは一層硬い材料の形態をとる強化層408を提供することが可能である。ドレッシングシート406は、保護シート404および支持部分405の折り畳み部分の上に位置付けられる。ドレッシングシート406の塗布部位への適用の前に、保護シート404は引きはなされ、こうして保護シート404をドレッシングシート406から巻き上げる。今部分的に露出されたドレッシングシート406の接着剤は、塗布部位に接触しそれに付着する、且つ支持部分405は次に引きはなされ、こうして、ドレッシングシート406の残りを巻き上げて塗布部位に接触させる。二つの折り畳みの存在は適用の間巻き上げ運動を提供し、折り目および皺の危険性を減少させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−その一つの第1表面が、それにより該第1表面がドレッシングシートを生物の解剖学的表面に接着させるための付着表面(adhering surface)を規定する接着剤を与えられるドレッシングシート、
−ヒトの指によるキャリアシステムを扱うための握り部分を規定するキャリアシステムであって;該キャリアシステムは、ドレッシングシート用の支持を与える、且つ少なくともキャリアシステムの一部は前記接着剤によってドレッシングシートに接着されるもの、
−前記ドレッシングシートが、キャリアシステムがその適用(application)の間ドレッシングシートから引き離すことができるように、キャリアシステムに取り外し可能に接続されるかまたは含まれ;該キャリアシステムは曲線または直線に沿って隣接する支持部分および保護シートを含み;且つドレッシングシートの付着表面は、シートが支持部分に付着する重なり領域、およびシートが支持部分に付着しない非重なり領域を規定するもの、
を含むドレッシング物品(dressing product)。
【請求項2】
支持部分および保護シートが折り目に沿って隣接する請求項1に記載のドレッシング物品。
【請求項3】
支持部分および保護シートがエッジ部分に沿って隣接する請求項1に記載のドレッシング物品。
【請求項4】
支持部分がドレッシングシートにより覆われない面中にスリットを与えられる請求項1〜3のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項5】
スリットが支持部分および保護シートの隣接ラインに実質的に平行である請求項4に記載のドレッシング物品。
【請求項6】
キャリアシステムが、それを通してドレッシングシートの付着表面の一部がドレッシングシートをキャリアシステムに接続しながらアクセス可能である開口部を規定する、請求項1〜5のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項7】
開口部がドレッシングシートの上部中心に提供される、請求項6に記載のドレッシング物品。
【請求項8】
ドレッシングシートの適用を制御するために充分である曲げ剛性を有する握り部分が、ドレッシングシートにより規定される面に実質的に平行な方向にドレッシングシートから外に延びる、請求項1〜7のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項9】
握り部分がドレッシングシートの境界を越えて延びるように配置される、且つ平面図で見る場合に、ドレッシングシートの境界を越える握り部分のその長さが、少なくともドレッシングシートの最大断面次元に等しくある、請求項1〜8のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項10】
ドレッシングシートの表面積が最大で(at most)4cm2等、最大で2cm2等、1〜2cm2の範囲にある等5cm2未満である、請求項1〜9のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項11】
保護シートおよび支持部分に隣接するラインが、操作者が張力をラインの領域でキャリアシステムに加える場合に、破られるかまたは引き離されることが可能である、請求項1〜10のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項12】
保護シートがキャリアシステムの支持部分と一体化し、該キャリアシステムが支持部分と保護シート間の変わり目で弱体化破断ラインを規定する請求項3〜11のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項13】
キャリアシステムがドレッシングシートの曲げ剛性よりも大きい曲げ剛性を有する支持シートを含む、請求項1〜12のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項14】
支持シートがシリコン材料により被覆される、請求項13に記載のドレッシング物品。
【請求項15】
付着層が親水コロイド粒子を含む、請求項1〜14のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項16】
接着剤の厚さが25〜300ミクロンであり、ドレッシングシートの蒸気透過度が200〜2000g/m2である、請求項1〜15のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項17】
接着剤がポリウレタン・フィルム製の裏当て層に塗布される、請求項1〜16のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項18】
ドレッシングシートの付着表面が医薬活性物質を含む、請求項1〜17のいずれかに記載のドレッシング物品。
【請求項19】
−その一つの第1表面が、それにより該第1表面がドレッシングシートを生物の解剖学的表面に接着させるための付着表面を規定する接着剤を与えられるドレッシングシート、
−ヒトの指によるキャリアシステムを扱うための握り部分を規定するキャリアシステムであって;該キャリアシステムはドレッシングシート用の支持を与える、且つ該キャリアシステムはドレッシングシートを収容するための空洞を規定するもの、
を含むドレッシング物品。
【請求項20】
更に空洞用のカバー部材を含む、請求項19に記載のドレッシング物品。
【請求項21】
−その一つの第1表面が、それにより該第1表面がドレッシングシートを生物の解剖学的表面に接着させるための付着表面を規定する接着剤を与えられるドレッシングシート、
−ヒトの指によるキャリアシステムを扱うための握り部分を規定するキャリアシステムであって;該キャリアシステムはドレッシングシート用の支持を与える保護シートを含む、且つ該キャリアシステムは前記ドレッシングシートの付着表面と保護シート間に配置され、ドレッシングシートの境界を越えて延びる糸を含むもの、
を含むドレッシング物品。
【請求項22】
−保護シートをドレッシングシートの付着表面から引き離し、
−付着表面の少なくとも一部を前記解剖学的表面に接着させ、および次に、
−キャリアシステムをドレッシングシートから引き離すこと、
を含む、請求項1〜21のいずれかに記載のドレッシング物品のドレッシングシートを生物の解剖学的表面に適用する方法。
【請求項23】
医薬薬物を、ドレッシングシート付着表面の非重なり領域からの保護シートの分離の前に、前記保護シートの開口部を通して付着表面に塗布することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
請求項1〜22のいずれかに記載のドレッシング物品、およびドレッシングパッチの第1表面の表面部分に塗布可能な薬物を含有する容器を含むキット。
【請求項25】
薬物が軟膏またはクリームを含む、請求項24に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2011−78803(P2011−78803A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−257617(P2010−257617)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【分割の表示】特願2006−540180(P2006−540180)の分割
【原出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(500085884)コロプラスト アクティーゼルスカブ (153)