説明

ネブライザー

【課題】治療の目的以外の場合には、リラックスさせるために室内噴霧用に動作させることが可能なネブライザーの提供。
【解決手段】本発明のネブライザーは、鼻腔及び/または咽頭での吸入アダプタを備え、吸入アダプタを折り畳みまたは取り外した時に、室内噴霧モードに切り替える噴霧モード切換え手段を備え、室内噴霧モードの時は吸入モードの時よりも少ない分量での噴霧量で吐出されるとともに、同時に光が点灯することを特徴とする。霧化可能液体を霧化(ミスと)にする超音波振動子、アロマ含有液体を霧化(ミスト)にする超音波振動子、マイナスイオン発生装置、光発生装置も備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾルの生成方法および生成装置に関する。より具体的には、ネブライザーに関する。
【背景技術】
【0002】
ネブライザーは、医療分野で適用されている。医療用ネブライザーは、ある種の状態および疾患を治療するための薬物を肺送達するために、薬物エアロゾルを提供する。この種のネブライザーは、意識がある自発呼吸患者およびコントロールされた人工呼吸患者に対して適用される。しかしながら、治療を目的とするもので、治療時以外に動作させるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2009−506850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記問題点に鑑みてなされたもので、治療の目的以外の場合には、リラックスさせるために室内噴霧用に動作させることが可能なネブライザーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のネブライザーは、鼻腔及び/または咽頭での吸入アダプタを備え、吸入アダプタを折り畳みまたは取り外した時に、室内噴霧モードに切り替える噴霧モード切換え手段を備え、室内噴霧モードの時は吸入モードの時よりも少ない分量での噴霧量で吐出されるとともに、同時に光が点灯することを特徴とするネブライザーである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、吸入用治療器として使用(駆動)しない場合時にも、室内噴霧を行なうリラグゼーションの装置として有効活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明のネブライザーの実施例における吸入モードにおける断面図である。
【図2】本発明のネブライザーの実施例における室内噴霧モードにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、添付図面を参照に、例示のみを目的として本発明の好ましい実施形態を記載するが、適宜変更が可能であり、実施例に限定されるものではない。
【0009】
まず、図1は、吸入モードにおける本発明のネブライザー100の断面図である。図1において、1はハウジング、1aは空気取り入れのための開口部、2は吸入用ノズル、2aは吸入用ノズルのアダプタ、2bはオリフィス、3は流路、4aは霧化可能液体、4bはアロマ含有液体、5は霧化可能液体,アロマ含有液体を収納する凹部であるリザーバ、6aは霧化可能液体を霧化(ミスと)にする超音波振動子、6bはアロマ含有液体を霧化(ミスト)にする超音波振動子、7はマイナスイオン発生装置、8は、気分を和らげるための光発生装置である。電源は、商用のAC100V電源,電池9(充電池)等が適宜適用される。なお、10は、噴霧モード切替スイッチ(噴霧モード切換え手段)である。
【0010】
(吸入モードでの使用)
使用者は、まず、回動可能にハウジング1に取り付けられ、ハウジング1に収納された吸入用ノズル2をハウジング1から突出(図1参照)させて、アダプタ2aをその先端に取り付ける。次に、電源ON/OFFスイッチ(不図示)をONすると、ネブライザー100が起動する。起動すると、ネブライザー100装置全体のセルフチェックが行なわれ、異常の有無をマイクロコンピュータを含む制御部(CPU;不図示)で判断する。
このとき、吸入モード/室内噴霧モードの噴霧モード切換えスイッチ(選択手段)10は不働状態となり、自動で吸入モードとなる。なお、手動による吸入モード/室内噴霧モードの噴霧モード切換えスイッチをハウジング1の外部に設けて、使用者が選択できるようにしてもよい。異常がない場合、超音波振動子6aが駆動される。超音波振動子6aの振動波の焦点は、霧化可能液体4aを収納したリザーバ5の底面に合わされているため、開口部1aから空気を吸い込んで、霧化可能液体4aがミスト(霧化)にされる。霧化された可能液体4aは、矢印で示すように、邪魔板を設けた流路3を介して、その殆どは、吸入用ノズル2に着脱可能に設けられた吸入用アダプタ2aから排出される(オリフィス2bは内径が吸入用アダプタ2aに比して格段に小さいため)。この排出されたミストを使用者が、鼻腔及び/または咽頭から吸うことになる。
【0011】
(室内噴霧モードでの使用)
使用者は、吸入用ノズル2の先端にキャップ2cをかぶせた後、吸入用ノズル2をハウジング1に収納し、電源ON/OFFスイッチ(不図示)をONすると、ネブライザー100が起動する。起動すると、ネブライザー100の装置全体のセルフチェックが行なわれ、異常の有無をマイクロコンピュータを含む制御部(CPU;不図示)で判断する。吸入用ノズル2が、ハウジング1に収納されると、吸入モード/室内噴霧モードの噴霧モード切換えスイッチ10は付勢されて作動状態となり、自動で室内噴霧モードとなる。異常がない場合、超音波振動子6bが駆動される。超音波振動子6bの振動波の焦点は、アロマ含有液体4aを収納したリザーバ5の底面に合わされているため、アロマ含有液体4aは、矢印で示すように、邪魔板を設けた流路3を介して、その殆どは、オリフィス2bから排出される。このため、ネブライザー100から噴霧される量は、吸入モードの場合と比べて少なくなる。この時、光発生装置8は、気分を和らげるための緑色の所定の波長の光を発生させる。また、スピーカ(不図示)からクラスチック音楽を発生させてリラックスできるようにしてもよい。また、放電電極7a,放電電極7aと所定距離離間して対向配置された対向電極7b及び高電圧発生部(不図示)を含むマイナスナスイオン発生部7を設けて、マイナスナスイオンを発生させるようにしてもよい。放電電極7aと対向電極7bは、約1〜10数ミリメートルに設定され、好ましくは3〜5ミリメートルに設定されている。また、高電圧発生部は、放電電極7aと対向電極7bとの間で3〜6KV程度の高電圧を発生させる。
【符号の説明】
【0012】
1 ハウジング、1a 開口部、2 吸入用ノズル、2a アダプタ、2b はオリフィス、3 流路、4a 霧化可能液体、4b アロマ含有液体、5 リザーバ、6a 超音波振動子、6b 超音波振動子、7 マイナスイオン発生装置、8 光発生装置、100ネブライザー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻腔及び/または咽頭での吸入アダプタを備え、吸入アダプタを折り畳みまたは取り外した時に、室内噴霧モードに切り替える噴霧モード切換え手段を備え、該室内噴霧モードの時は吸入モードの時よりも少ない分量での噴霧量で吐出されるとともに、同時に光が点灯することを特徴とするネブライザー。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−72398(P2011−72398A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−225003(P2009−225003)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)