説明

ネブライザ

本発明は、アトマイザ(噴霧器)(1)に関し、このアトマイザは、挿入可能な容器(3)と、アトマイザの作動をカウントするモニタ装置(20)とを有する。モニタ装置は、着脱自在なハウジング部分(15)内に配置されていて、流体の実際の放出を検出すると共にアトマイザの作動回数をカウントするために、霧化ステップ中に容器の運動、マウスピースの付近の空気流量、及び/又はエーロゾルの生産量を直接記録する。好ましくは、モニタ及びユーザに対する指導を向上させるためにアトマイザを作動させた時点におけるそれぞれの運動を検出して記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載されたネブライザに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の出発点は、国際公開第91/14468号パンフレットに原理が示され、特に国際公開第97/12687号パンフレット(図6A及び図6B)並びに本願の図面の図1及び図2に示された吸入器の形態をしているベーリンガー・インゲルハイム・ケーゲー(Boehringer Ingelheim KG)により“Respimat”という名称で市販されているネブライザである。このネブライザは、霧化する流体のリザーバとして、流体の入った挿入可能な容器を有すると共に流体を運搬して霧化するための駆動ばねを備えた圧力発生器を有している。ネブライザの下側ハウジング部分の形態をした作動部材を回すことにより、駆動ばねを緊張させることができ、そして流体を圧力発生器の圧力チャンバ内へ吸い上げることができる。ロック要素の手動による作動後、圧力チャンバ内の流体を駆動ばねにより加圧し、霧化し、即ち、エーロゾルを生じさせるよう放出する。一方において、緊張プロセス中、他方において、次の霧化中、容器は、持ち上がり運動を行う。ネブライザは、ネブライザの作動をカウントするために、作動部材の回転を検出する機械式モニタ装置を有している。公知のネブライザは、もっぱら機械的に、即ち、推進ガスを用いず且つ電気を用いないで動作する。
【0003】
本願の開示内容を完全にするため、念のため、国際公開第91/14468号パンフレットと国際公開第97/12687号パンフレットの両方の開示内容全体を参照されたい。一般に、これら特許文献の開示内容は好ましくは、流体に加わるばね圧力が5ないし60MPa、好ましくは10ないし50MPa、1回の作動当たりの容積が10ないし50μl、好ましくは10ないし50μl、最も好ましくは1回の作動当たり約15μl、粒径が最高20μmまで、好ましくは3ないし10μmのネブライザに関する。さらに、これら特許文献の開示内容は好ましくは、長さが約9cmないし約15cm、幅が約2cmないし約5cmの円筒形の形状を有し、ノズルスプレー広がりが20°ないし160°、好ましくは80°ないし100°のネブライザに関する。これらの量は、特に好ましい値として本発明のネブライザにも適用できる。
【0004】
また、ディスペンサの作動を検出する装置が知られており、この装置では、放出コンベヤが作動部材と媒体容器との間の持ち上がり運動によって作動され、作動を検出し、電気的カウント(計数)信号を生じさせるスイッチが作動部材内に配置されている(ドイツ国特許出願公開第10065160号明細書)。直線持ち上がり運動中、スイッチは、容器によっては直接的には作動されず、装置の固定ねじによって作動され、したがって、容器が挿入されていないときでも、カウント信号が各作動時に生じるようになっている。
【0005】
ドイツ国特許第10061723号明細書は、供給容器、特にエーロゾル容器からの液体、ペースト又は固体の形態をした製品、特に薬剤の計量された放出をカウントする機械式カウンタを開示している。好ましくは、エーロゾルの直線運動がカウントされる。
【0006】
また、媒体ディスペンサ用の小出し制御装置が知られている(ドイツ国特許出願公開第19807921号明細書)。この制御装置は、記憶手段(記憶装置)と、或る特定の時点において起こり得る作動のみを可能にし、他の時点ではかかる作動を阻止する間欠的回路とを有する。記憶手段は、コンピュータを用いてプログラム可能であり、したがって、バリヤが或る特定の時点でのみ開くようになっており、この目的のため、プログラムは、時間スイッチコンポーネントを有する。ディスプレイにより、用量が投与されるべき時期及びそうでない時期がユーザに告げられる。記憶手段は、投与を検出することができ、その後、投与をコンピュータを用いていつでもスクリーン上に表示できる。メモリをプログラムし、これに問い合わせるため又はエネルギー貯蔵手段を完全に充電するため、制御装置は、外部から接近可能な適当なプラグの電気的接続部を有するのがよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、特に使用の際における安全性を向上させることができ、場合によっては、より多くの情報をユーザに提供し且つ/又はユーザのモニタを可能にする改良型モニタ装置を有する上述した形式のネブライザを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、請求項1記載のネブライザによって達成される。有利な特徴は、従属形式の請求項に記載されている。
【0009】
本発明の第1の特徴によれば、モニタ装置は、ネブライザの取り外し可能なハウジング部分に取り付けられ、特にこれに固定的に連結され、好ましくはこの中に注型される。これにより、モニタ装置をハウジング部分と一緒に、ネブライザから容易に取り外すことができ、したがって、モニタ装置をネブライザと別個に又はこれとは独立して非常に容易にオンに切り換え、プログラムし、始動させ且つ/または読み取ることができる且つ/又はモニタ装置全体をハウジング部分と一緒に交換でき、或いはネブライザは、ハウジング部分が適合性を有する場合、モニタ装置を備えることができるようになっている。
【0010】
これまた独立して具体化できる本発明の別の特徴は、流体の実際の小出しを検出し、特にネブライザの作動としてこれを電子的にカウントすることから成る。この結果、使用のモニタの向上並びに使用の良好な安全性が得られると共にユーザへのガイダンスが向上する。
【0011】
実際の小出しは好ましくは、吸入により生じる空気供給流れを検出する受信センサ及び/又は特にマウスピースの付近における霧化流体又はエーロゾルの生成を検出するスプレーセンサにより、容器の運動、好ましくは作動を直接検出することによって検出される。したがって、流体の小出しが実際に起こったかどうか又は吸入が実際に生じたかどうかを実質的に高い確率で判定することが可能である。好ましくは、モニタは、定性的だけでなく、定量的にも行われる。
【0012】
変形実施形態によれば、モニタ装置は、ネブライザにより霧化された流体の十分に強力且つ/又は長い持続性のある吸入を受信センサにより検出し、特に記録し且つ/又はこれをネブライザの(首尾よく行われた)作動又は流体の取り込みとしてカウントする。これは、安全な動作及びモニタの向上に寄与する。
【0013】
最も好ましくは、ネブライザのモニタ装置は、ネブライザの作動回数及び作動時間を検出して記録することができ且つ/又は所与の最短期間内における作動の繰り返しを阻止することができ且つ/又はると共に(或いは)好ましくは繰り返し用途のためのリマインダー信号を好ましくは所与の最長期間の経過後に出力でき又は表示できるようにタイマ及びメモリを備えている。
【0014】
流体の実際の小出しの回数及び時間を検出して記録すると、例えば医師により又は臨床治験において連続モニタが可能である。かくして、モニタ装置又はメモリを調べることにより、液体を投与した時期及び場合によってはネブライザによりどれほどの量が小出しされたかを判定することが可能である。
【0015】
所定の、好ましくは調節可能であって記録可能な最短期間内でのネブライザの作動の繰り返しを阻止することにより、好ましくは非常に効果の高い医薬品組成物である流体の過剰投与を阻止できる。
【0016】
好ましくは所定の、好ましくは調節可能且つ記録可能な最長期間が過ぎた後にネブライザの繰り返し作動を可能にするためのリマインダー信号を出力することにより、新たな吸入が必要であることをユーザに思い起こさせることができる。このため、流体の定期的な吸入、即ち投与を支援することができる。具体的には、リマインダー信号は、次の吸入又は作動、或いは場合によっては吸入又は作動の期限切れまでの時間を指示することができる。リマインダー信号は、最も好ましくは、具体的には、国際公開第03/092576号パンフレットに開示されているような警告又は警報信号であり、この特許文献を参照により引用し、その内容を補充の開示内容として本明細書の一部とする。
【0017】
本発明の別の利点、特徴、性質及び観点は、図面を参照して好ましい実施形態についての以下の説明を読むと明らかになろう。
【0018】
図において、同一の参照符号は、同一又は類似の部品について用いられ、対応の又は同等な性質及び利点は、たとえ説明を繰り返さないでも達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1及び図2は、流体2、特に、効果の高い医薬品組成物又は薬剤等を霧化する公知のネブライザ1を非緊張状態(図1)及び緊張状態(図2)で概略的に示している。ネブライザは、特に、携帯用吸入器として構成され、好ましくは、推進ガスが無しで作動する。
【0020】
流体2、好ましくは液体、特に医薬品組成物を霧化すると、ユーザ(図示せず)により吸気され又は吸入されるエーロゾルが形成される。通常、吸入は、1日に少なくとも1回、特に1日に数回、好ましくは、設定された間隔で行われる。
【0021】
ネブライザ1は、流体2を収容した挿入可能な、好ましくは、交換可能な容器3を有し、この容器は、霧化される流体2のリザーバを形成している。好ましくは、容器3は、多数回の使用、詳細には所与投与期間、例えば1箇月にわたる、或いは少なくとも50回分、好ましくは少なくとも100回分の投与量即ちスプレーに十分な量の流体2を収容している。
【0022】
容器3は、ほぼ円筒形又はカートリッジの形状をしており、ネブライザ1を開けて、容器をネブライザ内に下から挿入でき、所望ならば交換することができる。この容器は、好ましくは剛性構造のものであり、流体2は特に、容器3内の袋4内に保持される。
【0023】
ネブライザ1は、特にあらかじめ設定された、任意的には調節可能な投与量の流体2を運搬して霧化する圧力発生器5を有している。圧力発生器5は、容器3のホルダ6と、手動で操作して解除できるロック要素8を備えた関連の駆動ばね7と、逆止弁10を備えた運搬管9と、圧力チャンバ11と、放出ノズル12とを有している。
【0024】
駆動ばね7を軸線方向に緊張させると、ホルダ6は、容器3及び運搬管9と共に図面において下方に移動し、流体2は、容器3から吸い出され、逆止弁10を通って圧力発生器5の圧力チャンバ11内に吸い込まれる。放出ノズル12が非常に狭い流れ断面を有し、特に毛管として構成されているので、逆止弁が設けられていなくてもこの時点で吸引力による空気の吸入又は取り込みを、信頼性をもって阻止するような強力なスロットル作用が作られる。
【0025】
ロック要素8を作動させた後の弛緩中、圧力チャンバ11側の流体2は、駆動ばね7が運搬管9を上方に戻すことにより、即ち、ばね力により圧力をかけられ、放出ノズル12を通って追い出され、この放出ノズルのところで、μm又はnm範囲、好ましくは、約5μmの寸法の肺に向けられる粒子の状態で霧化される。この結果、流体2の運搬及び霧化は、特に推進ガスが無しで、しかも電気を用いないで、純粋に機械的に実施される。
【0026】
ネブライザ1は、上側ハウジング部分13及びこの上側ハウジング部分に対して回転可能な内側部分14を有し、作動部材15が、好ましくは保持要素16によってこの内側部分に解除自在に固定され、具体的には、これに装着されている。容器3を挿入し且つ/又は交換するために、作動部材15をネブライザ1から取り外すことができる。
【0027】
作動部材15を手で回転させることにより、内側部分16を上側ハウジング部分13に対して回転させることができ、その結果、駆動ばね7をホルダ6に作用する歯車(図示せず)によって軸線方向に緊張させることができる。緊張させている間、容器3が図2に示すように緊張状態で端位置にくるまで、容器3を軸線方向下方に動かす。霧化プロセスの間、容器3は駆動ばね7によってその元の位置に戻される。ネブライザ1の作動中における容器3の軸線方向運動を、以下、容器3のストロークと称する。
【0028】
ハウジング部分15は好ましくは、キャップ状の下側ハウジング部分を形成し、容器3の下方自由端部周りに又はこの上に嵌まっている。駆動ばね7を緊張させると、容器3は、その端部分と共に作動部材15内へ(更に)即ちその端フェースに向かって動き、他方、作動部材15内に設けられた軸線方向に作用するばね17が、容器のベース18に当接し、容器が最初に穿刺要素19に接触すると、このばね17は、穿刺要素19により容器3を穿刺し、空気を取り込むことができる。
【0029】
ネブライザ1は、ハウジングの上側部分13に対する内側部分14の回転を検出することにより、ネブライザ1の作動をカウントするモニタ装置20を有している。モニタ20は、純粋に機械的に作動する。
【0030】
次に、図3の断面図及び図4のブロック回路図を参照して、改造型モニタ装置20を備えた本発明に係るネブライザ1の構造及び動作モードを説明し、その他の点については、図1及び図2に関する説明内容が当てはまる。
【0031】
モニタ装置20は、好ましくはネブライザ1の取り外し可能、好ましくは交換可能なハウジング部分、具体的には、ネブライザ1の作動部材15内に組み込まれている。モニタ装置20は好ましくは、ネブライザ1の軸線方向端部又は作動部材15の付近に設けられ、具体的には、注型(キャスト)されている。
【0032】
容器3を挿入したとき、モニタ装置20は、容器3の容器ベース18に隣接し且つ/又は容器3の運動又は移動方向の延長上に配置されるのが好ましい。
【0033】
モニタ装置20は、機械的、光学的、電気的、誘導的、容量的及び/又は他の無接触方式の手段により流体2の実際の小出しとして好ましくは容器3の運動又はストロークを検出するのが好ましい。具体的には、図示の実施形態のモニタ装置20は、マイクロスイッチ21又は他のスイッチ、例えば、近接スイッチ、誘導スイッチ、容量スイッチ又はリード接点或いは適当なセンサを有する。
【0034】
本実施形態のマイクロスイッチ21は、ばね17の突起22によって動作可能である。特に、容器3は、その下方端位置では、即ち、ネブライザ1又は圧力発生器5が緊張状態にある場合、ばね17を押し下げて突起22がマイクロスイッチ21を作動させるようにする。
【0035】
図示の実施形態では、容器3の運動又はストロークは、軸線方向又は直線状に延びる。しかしながら、モニタ装置20は又、即ち、変形例として、ネブライザ1の異なる構造においては容器3の非直線又は非軸線方向運動及び/又は特にネブライザ1を作動させたとき、ネブライザ1の他の或る部分の運動を検出してもよい。例えば、ここでは図示していない変形実施形態では、代替的に又は追加的に、モニタ装置20は、緊張位置の関数として変化するばね17のインピーダンスを測定することによりネブライザ1の作動又は流体2の実際の小出しを検出してもよい。
【0036】
モニタ装置20は、容器3が緊張状態において端位置に到達した時点及び/又は容器3が霧化プロセスの際にこの位置から離れた時点をカウントされるネブライザ1の作動として検出するのが好ましい。特に、モニタ装置20は、モニタ装置20の上述のカウント動作(計数)及び/又は他の機能を実行させる制御ユニット23、好ましくはマイクロコントローラ等を有している。モニタ装置20の他のコンポーネントは、制御ユニット23に接続されている。
【0037】
代替的に又は追加的に、モニタ装置20は又、容器3の運動又はネブライザ1の他の或る部分、例えば、ばね17又はホルダ6の運動を検出し、特にかかる運動を評価することができる。好ましくは、位置、速度、関連のパラメータ及び特に距離/時間曲線等が検出されて評価される。
【0038】
さらに、モニタ装置20は、カウント動作時に、更に動作時点を検出し、これについては以下に詳細に説明する。
【0039】
このように、容器3のストロークは、ネブライザ1の作動回数、それ故流体2の小出し量に関する数値となる。数値は又、流体2の充填レベルを指示する。
【0040】
ネブライザ1の作動の数値を、特に容器3を交換するときに手動で又は自動的にリセットするのがよく、生じた作動回数及び/又は現在の容器3を用いて可能な作動回数は、所望ならば表示し且つ/または記憶できるのが好ましい。数値のリセットは、作動部材15の装着又は押し込み後に自動的に行われ、作動部材15の装着又は押し込みは好ましくは、接触スイッチ24等を用いてモニタ装置20により検出可能であるのが好ましい。
【0041】
図示の実施形態では、接触スイッチ24をばね押し接触ピンによって起動させ又は作動させることができ、接触ピンは、作動部材15を装着したとき、内側部分14によりばね力に抗して押し下げられ又は内方に押される。数値の自動リセットに加えて、この実施形態は、ネブライザ1をいったん組み立てると、接触スイッチ24を作動させ(再作動させ)、それにより数値をリセットすることは不可能であるという別の利点を有する。この結果、動作上の誤差の影響を受けないネブライザ1の簡単な操作が得られる。
【0042】
追加的に又は代替的に、接触スイッチ24は、特にネブライザ1の組み立てを先ず最初に検出することにより、モニタ装置20をオンに切り換え又は作動させるのに役立ち得る。
【0043】
接触スイッチ24に対して代替的に又は追加的に、他の或るスイッチ、例えば誘導スイッチ、容量スイッチ、リード接点、近接スイッチ等又は任意他の適当なセンサを用いてもよい。
【0044】
ここでは図示していない変形実施形態によれば、ネブライザ1は、モニタ装置20を取り付け又は加えた場合及び/又はモニタ装置20をオンに切り換えたときにのみネブライザを起動させ又は作動させることができるように構成されているのが好ましい。これは、モニタ装置20又は任意的にモニタ装置20を収容したハウジング部分若しくは作動部材15へのネブライザ1の適当な機械的及び/又は電気的接続又は結合によって達成できる。
【0045】
特に、ネブライザ1は、モニタ装置20がオンに切り換えられていない場合、モニタ装置20が設けられていない場合、作動部材15が設けられていない場合及び/又は容器3が設けられていない場合に作動されるのが阻止される。
【0046】
モニタ装置20は、特にモニタ装置20の状態、ネブライザ1の最後の作動からの経過時間、ネブライザ1の次の作動まで残っている時間、既に生じたネブライザ1の作動回数、依然として可能なネブライザ1の作動回数、依然として実施されるべきネブライザ1の作動回数(例えば、新たな容器3を挿入した場合)を指示し、容器を交換した事実又は容器を交換する必要があること、流体の充填レベル、容器の識別及び/又は流体の表示を指示する特に光学的指示装置25、図示の実施形態ではディスプレイ等を有するのが好ましい。これにより、ユーザにとって最適な情報及び可能な指導が得られる。この結果、ネブライザ1の取り扱いが、容易になり、より高い動作上の安全性が提供される。
【0047】
モニタ装置20は好ましくは、特にネブライザ1の作動が間近であるということをユーザに思い起こさせるリマインダー信号を放出し且つ/または進行中の及び/又は完了した霧化プロセスを示す音響的指示装置26、圧電信号送信器等を有する。
【0048】
例えば、霧化プロセス全体にわたって続く可聴信号を放出することにより、モニタ装置20は、霧化が生じ、ユーザがそれに応じて生じたエーロゾルを吸入すべきことをユーザに告げることができる。可聴信号は、ユーザが生じたエーロゾル全てを吸入するようにするために、霧化プロセスが終わっても、それを超えて或る期間が経過するまでは終了しないのが好ましい。霧化プロセスに関し約1秒ないし2秒の比較的正確な期間を考慮して、可聴信号の総持続時間を、実際の霧化プロセスにかかわりなく、吸入後呼吸させたままにする所望の期間について許可が得られれば、例えば3ないし4秒又は約10ないし15秒の好ましくは所定の時間だけ縮めてもよい。この場合、モニタ装置20は、ロック要素8を作動させることによる霧化プロセスの開始後、即ち、マイクロスイッチ21による霧化の方向における容器3のストロークの検出で開始した後、可聴信号を放出する。
【0049】
実際の霧化プロセス又は表示されるべき霧化プロセスの間、連続して又は繰り返し放出される上述の可聴信号の代替手段として又はこれに追加して、モニタ装置20は又、霧化プロセスの終了を指示する終了信号を、例えば所定の時間の経過後に出力してもよい。
【0050】
追加的に又は代替的に、音響的指示装置26により、場合によっては別の信号で、実際の吸入持続時間及び/又は吸入が十分に強力であるかどうか及び/又は吸入が十分に強力ではないかどうか或いは十分長く続かなかったかどうかをユーザに知らせることができる。
【0051】
好ましくは、音響的指示装置26は、必要ならば作動部材15に設けられている開口部を通って出ることができる音響信号を発生させる。
【0052】
追加的に又は代替的に、音響的指示装置26は、作動部材15又はネブライザ1の振動を信号として生じさせてもよく、即ち、音響的指示装置は、振動信号又は違ったやり方で触って分かる信号を放出してもよい。
【0053】
モニタ装置20は、エネルギー貯蔵手段、具体的にはバッテリ27又は任意的にアキュムレータ(図示せず)を有する。
【0054】
エネルギー貯蔵手段は好ましくは、最小限のエネルギーのロスで保存寿命を長くすることができるようモニタ装置20がいったんオンに切り換えられたときにのみ接続される。エネルギー貯蔵手段又はバッテリ27は、モニタ装置がオンに切り換えられた後、少なくとも1年、好ましくは少なくとも2年、特に少なくとも5年間動作状態のままであるような容量を有するのが好ましい。
【0055】
モニタ装置20は、光学的にのみ動作し、特にモニタ装置20をオンに切り換え、プログラムし、設定し、リセットし且つ/またはこれに問い合わせることができるインターフェイス28、この実施形態では発光ダイオードを更に有するのが好ましい。
【0056】
インターフェイス28を介してモニタ装置20と通信するため、一例として図5に示されている接続装置29を設けることが好ましい。特に、モニタ装置20は、インターフェイス28を介して、任意的に、モニタ装置20をハウジング又は作動部材15と一緒にネブライザ1から切り離した後にのみ、接続装置29に接続可能である。接続装置29は、モニタ装置20と光通信又はデータ送信可能な発光ダイオード30等を有するのが好ましい。
【0057】
モニタ装置20又は作動部材15を接続し終えるようにするためには、モニタ装置20又は作動部材15は、接続装置29に設けられた適当な凹部31内に挿入されるようになっていると共に/または、特に、接続装置29を少なくとも部分的に作動部材15内に挿入するのがよい。
【0058】
接続装置29は、例えば接続部32を介してコンピュータ等(図示せず)に接続可能であるのが好ましい。したがって、モニタ装置20は、起動すること、オンに切り換えること、プログラムすること、リセットすること、問い合わせること等が非常に容易である。したがって、モニタ装置20により記憶されたデータは、呼び出し、表示し、任意的に評価するのが容易である。これは、臨床治験及び/又は医師による患者のモニタにとって特に有利である。代替的に又は追加的に、接続装置29は又、コンピュータ等とは独立して使用するのに適していてもよい。
【0059】
必要ならば、接続装置29は、それ自体のディスプレイ及び/又はモニタ装置20をオンに切り換え、プログラムし、セットアップし、リセットし且つ/または、これに問い合わせるためのキーボード又は他の入力装置を更に有するのがよい。すると、特に、種々のパラメータ等を表示でき、この場合、モニタ装置20の光学的表示装置25及び/又は入力装置35を所望ならば省いてもよい。
【0060】
バッテリ27に代えて、必要ならばアキュムレータを用いてもよい。これは、例えば、特にアキュムレータを接続装置29に接続すると同時に電気的接続又は場合によっては誘導的に及び/又はモニタ装置20の太陽電池(図示せず)を介して充電することができる。
【0061】
モニタ装置20は、好ましくは、先ず最初にネブライザ1と共に装着したとき、容器3を先ず最初に挿入したとき、圧力発生器5を先ず最初に緊張又は作動させたとき及び/又は圧力発生器をインターフェイス28を介して起動させたときにのみオンに切り換えられるように構成される。これは、長い保存寿命の観点において有利である。
【0062】
モニタ装置20は、いったんオンに切り換えられるとオフに切り換えできないのが好ましい。これにより、所望の連続したモニタが保証される。
【0063】
モニタ装置20は、特にネブライザ1の作動回数及び作動時点又は流体2の小出し回数及び小出し時点を検出して記憶することができ且つ/または、所与の最短期間内でのネブライザ1の作動の繰り返しを阻止でき且つ/または、所定の最長時間がいったん経過すると、ネブライザ1の作動の繰り返しのために上述したリマインダー信号を放出することができるようにタイマ33及びメモリ34を有するのが好ましい。
【0064】
作動又は流体2の小出し回数及び時点をメモリ34に連続して記録すると、モニタ装置20に問い合わせ、即ち、メモリ34を読み取ることによって、ネブライザ1をいつ用いたか及びどの程度用いたか又は流体2をいつ小出ししたか及びどれほど小出ししたかをチェックしてモニタすることが可能である。モニタのオプションは、特に流体2の処方された用量が投与されているかどうかをチェックする上で、自動モニタ及び/又は治療に当たる医師によるモニタ及び/又は臨床治験のためにユーザにとって有益である。
【0065】
所定の最短期間内でのネブライザ1の作動の繰り返しが阻止できる場合、過剰投与を阻止することができる。
【0066】
メモリ34は、ERROM又はEEPROMを有し、後者の場合、電気的なリセットが可能であるのが好ましい。
【0067】
メモリ34又はその内容は、少なくともユーザ又は患者によっては消去できず又は改変できないのが好ましい。
【0068】
タイマ33は、絶対的なタイムベース(時間基準又は時間軸)とはならず、むしろ、これは、相対時間を測定し又は提供するだけのカウンタ(単純なカウンタ)であるのが好ましい。
【0069】
この結果、特に簡単で安価な構造が得られる。
【0070】
タイマ33による相対時間測定の絶対的な開始は、モニタ装置20を起動し又は先ず最初にオンに切り換えた際に決定され、特にモニタ装置20を起動するためにメモリ34又は他の或る装置、例えばコンピュータ(図示せず)に記憶されるのが好ましい。
【0071】
代替的に又は追加的に、タイマ33による相対時間測定の絶対的な終了は、モニタ装置20に問い合わせし、絶対的なタイムベースとの比較によって容易に決定できる。かくして、モニタ装置20により検出され、メモリ34に記憶されるネブライザ1の絶対的な作動回数を決定でき又は求めることができる。
【0072】
好ましい変形実施形態によれば、ネブライザ1及び/又はモニタ装置20は、用いられる容器3及び/又はその充填レベル及び/又はその流体2を好ましくはモニタ装置20で自動的に識別でき、特に、容器の識別を記憶し且つ/または指示し又は表示できるように構成されている。このように、用いられているのがどのような容器3であるか、それ故どのような流体2であるかを言うことができる。
【0073】
例えば、モニタ装置20又はネブライザ1は、容器3に施されている識別手段、例えばバーコードに問い合わせ又はコード化するバーコード読取り装置(図示せず)又は他の手段を有するのがよい。かくして、間違った容器3又は間違った流体2を収容した容器3、流体の間違った量及び/又は流体2中の活性物質の誤った濃度が用いられたかどうかを言うことができる。この場合、モニタ装置20のプログラミング又は設定に応じて、ネブライザ1の作動を妨げることが可能である。
【0074】
モニタ装置20は、問い合わせ可能であって、モニタ装置20、ネブライザ1及び/又はユーザを識別する識別子を有するのが好ましい。
【0075】
モニタ装置20は、インターフェイス28の代替手段として又はこれに追加して、手動操作式入力装置35、特に、キー、キーボード等を有する。入力装置35を用いてモニタ装置20をオンに切り換え、プログラムし、設定し、リセットし且つ/または問い合わせるのが好ましい。例えば、入力装置35を用いて、用量の最短時間、最長時間及び/又は回数、例えば、1回の使用当たりの作動回数及び1日当たりの使用回数を入力することが可能である。
【0076】
モニタ装置20のコンポーネントの全て又は少なくとも大部分は、プリント回路板36に実装され且つ/または、これに取り付けられるのが好ましい。特に、モニタ装置20は、ネブライザ1のハウジング又は作動部材15内に挿入され、好ましくは注型される組立体を形成する。
【0077】
必要ならば独立して具体化できる別の特徴によれば、本発明のネブライザ1は、図6に示すように、特にマウスピース37又は放出ノズル12の付近に設けられ、空気の流れ及び/又は吸入又は霧化流体2を検出する受信センサ38を有する。
【0078】
好ましくは、空気供給開口部39は、受信センサ38と関連しており、供給空気は、図6に矢印で指示されているように、吸入の際、特に、側方に又は放出ノズル12の付近でユーザによりこの空気供給開口部を通って吸い込み可能である。
【0079】
第1の変形実施形態によれば、受信センサ38は、対応した空気の供給流れを検出するために直接設けられ、したがって、図6に概略的に指示されたエーロゾル40の吸入を検出することができるようになっているのが好ましい。
【0080】
受信センサ38は、空気供給開口部39を通る空気の流れ方向、流速及び/又は流量を検出することができるのが好ましい。この目的のため、受信センサ38は、例えば、空気流量を直接検出するいわゆるフローセンサとして構成されるのがよく、或いは、この受信センサは、ここでは図示していない空気の流れにより回転可能な関連のフライホイール等、好ましくは自由回動式フラップを有するのがよい。
【0081】
これまた必要ならば独立して具体化できる特に好ましい第2の変形実施形態によれば、図6に概略的に示され、具体的には、可動弁要素42を有する一方向弁又は逆止弁として構成された弁41が、空気供給開口部39を通るエーロゾル40の(偶発的な)放出を阻止するよう1つ又は複数の空気供給開口部39と関連しているのが好ましい。この場合、受信センサ38は好ましくは、弁41の開放及び/又は閉鎖のみを直接検出し、即ち、この受信センサは、空気供給の流れを間接的に検出するに過ぎない。これにより、特に受信センサ38が例えば弁要素42によって作動できるマイクロスイッチ(図示せず)を有する場合、特に単純且つ安価な構成が得られる。
【0082】
受信センサ38は、モニタ装置20に接続され、このモニタ装置は、受信センサ38の信号をそれに応じて評価し、これらを特に記憶するのが好ましい。これは、必要ならば電線を用いないで又は機械的に行うことができる。受信センサ38は、リード線及び作動部材15への移行部のところに設けられた適当な接点(図示せず)によってモニタ装置20に電気的に接続されるのが好ましい。
【0083】
受信センサ38により、空気供給の流れ、それ故、ネブライザ1を用いて生じたエーロゾル40の実際の吸入を検出することができる。したがって、容器3の運動の検出の別法として又は追加的に、モニタ装置20は、受信センサ38により検出されたエーロゾル40の吸入を流体2の実際の小出し又は取り込みとして或いはネブライザ1の(成功裡に行われた)作動としてカウントし、この装置を上述した仕方で処理し、表示し、記憶する等を行うことができる。
【0084】
受信センサ38を用いて可能な流体2の実際の吸入の検出は、吸入が十分に長いものであったかどうかを判定するようモニタ装置20によって評価できる一方で、必要ならば吸入時間を記憶し且つ/または表示できる。
【0085】
別の実施形態によれば、ネブライザ1は、受信センサ38に加えて、又はこれに代わる手段として、霧化が実際に行われたかどうかを検出するために使用できるスプレーセンサ43を有する。具体的には、スプレーセンサは、霧化された流体2又はエーロゾル40の液滴が実際にマウスピース37の付近に生じたかどうかを検出する。例えば、このセンサは、霧化された流体2又はエーロゾル40により散乱される光の効果を利用し、いわゆる散乱光センサとして動作する。
【0086】
スプレーセンサ43は又、霧化が実際に行われたかどうかを検出することができる。具体的には、モニタ装置20は、ネブライザ1の作動時に、好ましくは所定の時間窓内で、霧化が上述のセンサによって実際に検出されたかどうかをチェックし、そして実際の霧化が検出された場合にのみ、ネブライザ1の作動が、流体2の小出しとして、それ故に霧化プロセスとして実際に検出され又はカウントされる。
【0087】
容器3又は任意他のコンポーネントの運動の検出の代替手段として又はこれに追加的に、モニタ装置20は、受信センサ38によって空気供給流れを検出することができ且つ/またはスプレーセンサ43によりエーロゾル40の生成を検出することができ、そして、これらを流体2の実際の小出しとして(任意的に、これらが累積的に生じている場合にのみ)評価し、これらをネブライザ1の作動としてカウントし、任意的に、これらを特にこれらが生じた時間と共に記憶することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】非緊張状態にある公知のネブライザの概略断面図である。
【図2】図1と比較して90°回した緊張状態にある公知のネブライザの概略断面図である。
【図3】一体形モニタ装置を備えた本発明により提案されるネブライザの下側ハウジング部分の概略断面図である。
【図4】モニタ装置のブロック回路図である。
【図5】モニタ装置用の連結装置の略図である。
【図6】受信センサ及びスプレーセンサを備えた本発明により提案される別のネブライザの概略断面図である。
【符号の説明】
【0089】
1 ネブライザ
2 流体
3 容器
4 袋
5 圧力発生器
6 ホルダ
7 駆動ばね
8 ロック要素
9 運搬管
10 逆止弁
11 圧力チャンバ
12 放出ノズル
13 上側ハウジング部分
14 内側部分
15 作動部材
16 保持要素
17 ばね
18 容器ベース
19 穿刺要素
20 モニタ装置
21 マイクロスイッチ
22 突起
23 制御ユニット
24 接触スイッチ
25 光学的指示装置
26 音響的指示装置
27 バッテリ
28 インターフェイス
29 接続又は連結装置
30 発光ダイオード
31 凹部
32 接続部
33 タイマ
34 メモリ
35 入力装置
36 プリント回路板
37 マウスピース
38 受信センサ
39 空気供給開口部
40 エーロゾル
41 弁
42 弁要素
43 スプレーセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体(2)用のネブライザ(1)であって、前記流体(2)を収容し好ましくは挿入可能で任意的に交換可能な容器(3)を有し、前記流体(2)を運搬し且つ/又は霧化する圧力発生器(5)を有し、前記ネブライザ(1)の作動をカウントするモニタ装置(20)を有するネブライザにおいて、
前記モニタ装置(20)は、前記ネブライザ(1)の取り外し可能なハウジング部分に取り付けられ且つ/又は前記流体(2)の実際の小出しを検出でき、特に前記ネブライザ(1)の作動として電気的にカウントできるように構成し、且つ/又は前記モニタ装置(20)は、特に前記ネブライザ(1)の作動回数及び作動時間を検出し、そして記憶し/又は、所定の最短期間内での前記ネブライザ(1)の作動の繰り返しを阻止することができ且つ/又は好ましくは所定の最長期間の経過後、好ましくは前記ネブライザ(1)の新たな作動のためのリマインダー信号を出力又は表示できるタイマ(33)及びメモリ(34)を有している、
ことを特徴とするネブライザ。
【請求項2】
前記ネブライザ(1)は、詳細には前記容器(3)の挿入のため、解放可能であり任意的には交換可能である作動部材(15)を有する、
請求項1に記載のネブライザ。
【請求項3】
前記作動部材(15)は、前記圧力発生器(5)を作動させ、具体的には、緊張させるように回転可能である、
請求項2に記載のネブライザ。
【請求項4】
前記作動部材(15)は、前記ネブライザ(1)の好ましくはキャップ状の外側ハウジング部分を形成し、且つ/又は前記容器(3)を少なくともに部分的に直接覆っている、
請求項2又は3に記載のネブライザ。
【請求項5】
前記容器(3)は、前記作動部材(15)を作動させると、前記作動部材(15)内に動くことができる、
請求項2ないし4のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項6】
前記モニタ装置(20)は、前記作動部材(15)に取り付けられ、具体的には、前記作動部材(15)内に組み込まれている、
請求項2ないし5のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項7】
前記モニタ装置(20)は、前記作動部材(15)の軸領域又は端部領域に設けられている、
請求項6に記載のネブライザ。
【請求項8】
前記モニタ装置(20)は、前記容器(3)の端部領域、特に容器ベース(18)に隣接し且つ/又は前記容器(3)の運動方向の延長上に配置されている、
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項9】
前記ネブライザ(1)は、前記モニタ装置(20)を取り付け又は組み込み、及び/又は前記モニタ装置(20)をオンに切り換えたときにのみ作動可能である、
請求項1ないし8のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項10】
前記容器(3)は、前記ネブライザ(1)を作動させたときに特に軸線方向に動くことができ、
前記モニタ装置(20)は、前記容器(3)の運動を直接検出し、該運動を前記流体(2)の小出しとして評価し、任意的にカウントする、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項11】
前記モニタ装置(20)は、機械的、光学的、電気的、誘導的、容量的及び/又は他の無接触方式の手段によって前記容器(3)の運動を検出する、
請求項19に記載のネブライザ。
【請求項12】
前記モニタ装置(20)は、前記容器(3)の運動を検出するマイクロスイッチ(21)又は他のスイッチ若しくはセンサを有する、
請求項10又は11に記載のネブライザ。
【請求項13】
前記マイクロスイッチ(21)又は他のスイッチ若しくはセンサは、ばね(17)によって前記容器(3)によって動作可能である、
請求項12に記載のネブライザ。
【請求項14】
前記モニタ装置(20)は、前記圧力発生器(5)の緊張又は作動中、及び/又は前記流体(2)の運搬又は霧化中に、前記容器(3)の運動を検出し、好ましくは評価するよう設計されている、
請求項10ないし13のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項15】
前記モニタ装置(20)は、端位置、好ましくは、前記圧力発生器(5)の緊張が行なわれる端位置に到達し、又はこれから出て行く前記容器(3)を検出する、
請求項10ないし14のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項16】
前記モニタ装置(20)は、前記容器(3)が交換されたとき、数値を、特に接触スイッチ(24)によって手動又は自動的にリセットし、前記ネブライザ(1)がいったん組み立てられると、特にリセットを阻止する一方、特に取り付けられている容器(3)に関して既に行われた前記ネブライザ(1)の作動及び/又は依然として可能である前記ネブライザ(1)の作動をカウントし、好ましくは表示し又は示す、
請求項1ないし15のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項17】
前記モニタ装置(20)は、特にネブライザ(1)の最後の作動からの経過時間、ネブライザ(1)の次の作動まで残っている時間、既に生じたネブライザ(1)の作動回数、依然として可能なネブライザ(1)の作動回数、依然として実施されるべきネブライザ1の作動回数、容器を交換した事実又は容器を交換する必要のあること、流体レベル、容器の識別及び/又は流体の表示を指示する好ましくは光学的指示装置(25)を有する、
請求項1ないし16のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項18】
前記モニタ装置(20)は、特にネブライザ(1)を作動させるリマインダー信号を出力し且つ/又は進行中の及び/又は完了した霧化プロセスを指示する音響的指示装置(26)、好ましくは圧電信号送信器を有する、
請求項1ないし17のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項19】
前記モニタ装置(20)は、好ましくは前記モニタ装置(20)をオンに切り換えたときにのみ接続されるエネルギー貯蔵手段、具体的には、バッテリ(27)を有する、
請求項1ないし18のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項20】
前記バッテリ(27)は、モニタ装置がオンに切り換えられた後、モニタ装置が少なくとも1年、好ましくは少なくとも2年、特に少なくとも5年間動作状態のままであるような容量を有する、
請求項19記載のネブライザ。
【請求項21】
前記モニタ装置(20)は、特に前記モニタ装置(20)をオンに切り換え、初期設定し、プログラムし、設定し、リセットし且つ/又は前記モニタ装置に問い合わせる好ましくは純粋に光学式のインターフェイス(28)、好ましくは発光ダイオードを有する、
請求項1ないし20のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項22】
前記モニタ装置(20)は、前記モニタ装置が前記ネブライザ(1)に組み付けられたとき、前記容器(3)が最初に挿入されたとき、前記圧力発生器(5)が最初に引っ張られ又は作動されたとき及び/又は前記モニタ装置がインターフェイス(28)により初期設定された場合にのみオンに切り換えられるよう構成されている、
請求項1ないし21のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項23】
前記モニタ装置(20)は、いったんオンに切り換えられると、再びオフに切り換えできないように構成されている、
請求項1ないし22のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項24】
前記タイマ(33)は、相対時間のみを測定する、
請求項1ないし23のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項25】
前記タイマ(33)による前記相対時間測定の絶対的な開始を、始動時又は前記モニタ装置(20)を最初にオンに切り換えたとき、好ましくはメモリ(34)に記録でき又は固定できる、
請求項24記載のネブライザ。
【請求項26】
前記タイマ(33)による前記相対時間測定の絶対的な終了を、絶対的なタイムベースとの比較により、前記モニタ装置(20)の問い合わせ時に固定できる、
請求項24又は25記載のネブライザ。
【請求項27】
前記メモリ(34)は、少なくとも前記ネブライザ(1)のユーザによっては消去できず又は改変できない、
請求項24ないし26のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項28】
前記モニタ装置(20)は、前記モニタ装置(20)、前記ネブライザ(1)及び/又はユーザを識別する、問い合わせ可能な識別子を有する、
請求項1ないし27のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項29】
前記ネブライザ(1)及び/又は前記モニタ装置(20)は、用いられた前記容器(3)を前記モニタ装置(20)により好ましくは自動的に識別し、前記容器の識別を特に前記メモリに記憶できるよう構成されている、
請求項1ないし28のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項30】
前記モニタ装置(20)は、特に前記モニタ装置(20)をオンに切り換え、初期設定し、プログラムし、設定し、リセットし且つ/または前記モニタ装置に問い合わせる入力装置(35)を有する、
請求項1ないし29のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項31】
前記ネブライザ(1)は、特にマウスピース(37)の付近の空気供給流れを検出する受信センサ(38)を有し、前記受信センサ(38)からの信号を前記モニタ装置(20)に検出させる、
請求項1ないし30のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項32】
前記空気の供給流れを吸入時に前記ネブライザ(1)のユーザにより生じさせることができる、
請求項31に記載のネブライザ。
【請求項33】
前記モニタ装置(20)は、前記受信センサ(38)からの信号を、特に特定の霧化プロセス中及び/又は各霧化プロセス後に吸入の十分な強度及び/又は十分な持続時間の観点で評価し、これら信号を前記流体(2)の首尾よく行われた吸入又は前記流体(2)の実際の小出しとして記憶し、表示し且つ/又はカウントする、
請求項31又は32に記載のネブライザ。
【請求項34】
前記受信センサ(38)は、前記ネブライザ(1)に設けられた空気供給開口部(39)と関連している、
請求項31ないし33のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項35】
弁(41)が、前記空気供給開口部(39)と関連しており、前記受信センサ(38)は、好ましくはマイクロスイッチによって前記弁(41)の弁要素(42)の運動を検出する、
請求項に34記載のネブライザ。
【請求項36】
前記受信センサ(38)は、特に流れ方向、流速、流量及び/又は質量流量を検出するフローセンサとして構成されている、
請求項31ないし35のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項37】
前記ネブライザ(1)は、前記ネブライザ(1)の作動時に、霧化された流体(2)又はエーロゾル(40)が、特にマウスピース(37)の付近で実際に作られ又は放出されたかどうかを検出するスプレーセンサ(43)を有する、
請求項1ないし35のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項38】
前記スプレーセンサ(43)は、散乱光センサとして動作する、
請求項37に記載のネブライザ。
【請求項39】
前記モニタ装置(20)は、前記スプレーセンサ(43)により検出された霧化流体(2)又はエーロゾル(40)の生成を、前記流体(2)の実際の小出しであるとしてカウントする、
請求項37又は38に記載のネブライザ。
【請求項40】
前記モニタ装置(20)は、霧化流体(2)又はエーロゾル(40)の生成が特に時間窓内で前記スプレーセンサ(43)により検出された場合にのみ、前記ネブライザ(1)の作動を前記流体(2)の実際の小出しとしてカウントする、
請求項39に記載のネブライザ。
【請求項41】
前記圧力発生器(5)は、機械的にのみ動作し、特にばね力に抗して、手動で動作できる、請求項1ないし40のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項42】
圧力発生又は霧化は、特に推進ガスを用いないで、好ましくはばね力によって純粋に機械的に実施される、
請求項1ないし41のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項43】
前記ネブライザ(1)は、特に医学的エーロゾル治療用吸入器として構成されている、
請求項1ないし42のいずれか1項に記載のネブライザ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−522899(P2007−522899A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500153(P2007−500153)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/001942
【国際公開番号】WO2005/080001
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)