説明

ネブライザ

本発明は、流体の噴霧器(3)及び流体と共に噴霧器内に挿入可能な容器(3)に関する。使用中の安全性を向上させるため、噴霧器は、第1のコード付け手段(24)を有し、第2のコード付け手段(25)が、容器を噴霧器に設けられた適切なコードにだけ使用でき又はれと共に使用できるよう容器と関連している。好ましくは、容器と関連したコードは、容器の中に入っている流体についての特定の識別手段である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載されたネブライザ及び請求項36の前文に記載されたネブライザ用の容器に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の出発点は、国際公開第91/14468号パンフレットに原理が示され、特に国際公開第97/12687号パンフレット(図6A及び図6B)並びに本願の図面の図1及び図2に示された吸入器の形態をしているベーリンガー・インゲルハイム・ケーゲー(Boehringer Ingelheim KG)により“Respimat”という名称で市販されているネブライザである。このネブライザは、霧化する流体のリザーバとして、流体の入った挿入可能な容器を有すると共に流体を運搬して霧化するための駆動ばねを備えた圧力発生器を有している。
【0003】
本願の開示内容を完全にするため、念のため、国際公開第91/14468号パンフレットと国際公開第97/12687号パンフレットの両方の開示内容全体を参照されたい。一般に、これら特許文献の開示内容は好ましくは、流体に加わるばね圧力が5ないし60MPa、好ましくは10ないし50MPa、1回の作動当たりの容積が10ないし50μl、好ましくは10ないし50μl、最も好ましくは1回の作動当たり約15μl、粒径が最高20μmまで、好ましくは3ないし10μmのネブライザに関する。さらに、これら特許文献の開示内容は好ましくは、長さが約9cmないし約15cm、幅が約2cmないし約5cmの円筒形の形をしていて、ノズルスプレー広がりが20°ないし160°、好ましくは80°ないし100°のネブライザに関する。これらの量は、特に好ましい値として本発明のネブライザにも適用される。
【0004】
ネブライザの下側ハウジング部分の形態をした作動部材を回すことにより、駆動ばねを緊張させ、そして流体を圧力発生器の圧力チャンバ内へ吸い上げることができる。ロック要素の手動による作動後、圧力チャンバ内の流体を駆動ばねにより加圧し、霧化し、即ち、エーロゾルを生じさせるよう放出する。一方において、緊張プロセス中、他方において、次の霧化中、容器は、持ち上がり運動を行う。
【0005】
ネブライザは、ネブライザの作動をカウントするために、作動部材の回転を検出する機械式モニタ装置を有している。公知のネブライザは、もっぱら機械的に、即ち、推進ガスを用いず且つ電気を用いないで動作する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
公知のネブライザでは、種々の流体、即ち、具体的には、互いに異なる医薬品組成物入りの容器が用いられる場合がある。これは、使用の際に混乱の恐れを招く場合がある。というのは、ネブライザは、例えば特定の流体向きに設定され又は意図されている場合且つ/または具体的には活性物質の誤った濃度又は誤った量を含む、誤った流体を収容した容器が事故により用いられる場合があるからである。
【0007】
【特許文献1】国際公開第91/14468号パンフレット
【特許文献2】国際公開第97/12687号パンフレット
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、使用の際に容器を混乱させないようにする改良型保護手段を備えたネブライザ及びネブライザ用の容器を提供することにある。
【0009】
上記目的は、請求項1記載のネブライザ又は請求項36に記載の容器で達成される。有利な特徴は、従属形式の請求項の記載内容を形成する。
【0010】
本発明の基本的な思想は、1つの特定の容器のみ又は多数の特定の容器をこれら向きのネブライザと共に用いることができ、具体的には、このネブライザ内に挿入できるようなコードを提供することにある。ネブライザは、この目的のための第1のコード付け手段を有する。第2のコード付け手段が、容器と関連している。コード付け手段は、関連の第2のコード付け手段付きの容器をコード付け手段が互いに合致し又は正確なコードを形成する場合にのみ、ネブライザ内に挿入でき又はこれと共に用いることができるよう互いに協働する。
【0011】
本発明の解決策は、誤った容器、具体的には、誤った流体、例えば、誤った薬剤、誤った濃度の活性物質、又は誤った量の入った容器の事故又は挿入をコードにより不可能にできるので、容器を混乱させないようにする実質的に良好な保護手段を提供する。具体的には、これにより、特定の流体向きに設計されたネブライザが間違って別の流体に用いられ、それにより、例えば過度に多い用量の流体となるようなことがないようになっている。
【0012】
好ましくは、コードは、純粋に機械的に動作し又は働く。これにより、非常に簡単で、それ故に安価な構造が得られる。
【0013】
しかしながら、代替的に又は追加的に、コードは、電気的、誘導的、容量的、機械的及び(又は)光学的に働いてもよい。具体的には、容器のコードに鑑みて、モニタ装置は、どの流体、具体的には医薬品組成物が挿入されたかどうかを検出することができる。
【0014】
これまた独立に具体化できる本発明の別の特徴によれば、容器は、容器、流体、流体中の活性物質の濃度及び(又は)流体の量を明確に識別するコード付け手段を有する。これにより、ネブライザに実際に用いられている流体又は医薬品組成物の識別が可能になり、再度、使用の際の安全性を実質的に向上させることができるようになっている。これは、ネブライザ又は例えばネブライザのモニタ装置がコード付け手段により用いられる流体を識別し、例えば、識別結果を記憶し、指示し又は違ったやり方で処理する場合に特に当てはまる。
【0015】
本発明の別の利点、特徴、性質及び観点は、図面を参照して好ましい実施形態についての以下の説明を読むと明らかになろう。
【0016】
図において、同一の参照符号は、同一又は類似の部品について用いられ、対応の又は同等な性質及び利点は、たとえ説明を繰り返さないでも達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1及び図2は、流体2、特に、効果の高い医薬品組成物又は薬剤等を霧化する公知のネブライザ1を非緊張(図1)及び緊張(図2)で概略的に示している。ネブライザは、特に、携帯用吸入器として構成され、好ましくは、推進ガスが無しで動作する。
【0018】
流体2、好ましくは液体、特に医薬品組成物を霧化する場合、ユーザ(図示せず)により吸気され又は吸入できるエーロゾルが形成される。通常、吸入は、1日に少なくとも1回、特に1日に数回、好ましくは、設定された間隔で行われる。
【0019】
ネブライザ1は、流体2を収容した挿入可能な、好ましくは、交換可能な容器3を有し、この容器は、霧化される流体2のリザーバを形成している。好ましくは、容器3は、多数回の使用、特に所与の投与期間、例えば1箇月にわたる、或いは少なくとも50回分、好ましくは少なくとも100回分の投与即ちスプレーに十分な量の流体2を収容している。
【0020】
容器3は、実質的に円筒形又はカートリッジの形状を有し、ネブライザ1をいったん開けると、容器をネブライザ内に下から挿入でき、所望ならば交換することができる。この容器は、好ましくは剛性構造のものであり、流体2は特に、容器3内の袋4内に保持される。
【0021】
ネブライザ1は、流体2を特にあらかじめ設定され、任意に調節可能な用量で運搬して霧化する圧力発生器5を有している。圧力発生器5は、容器3のホルダ6と、手動で操作して解除できるロック要素8を備えた関連の駆動ばね7(一部しか示さず)と、逆止弁10を備えた運搬管9と、圧力チャンバ11と、マウスピース13の付近に設けられた放出ノズル12とを有している。
【0022】
駆動ばね7を軸方向に緊張させると、ホルダ6は、容器3及び運搬管9と共に図面において下方に移動し、流体2は、容器3から吸い出され、逆止弁10を通って圧力発生器5の圧力チャンバ11内に吸い込まれる。放出ノズルが非常に狭い流れ断面を有し、特に毛管として構成されているので、逆止弁が設けられていなくてもこの時点で吸引力による空気の吸入又は取り込みを、信頼性をもって阻止するような強力なスロットル作用が作られる。
【0023】
ロック要素8の作動後の弛緩中、圧力チャンバ11側の流体2は、駆動ばね7が運搬管9を上方に戻すことにより、即ち、ばね力により加圧され、放出ノズル12を通って追い出され、この放出ノズルのところで、μm又はnm範囲、好ましくは、約5μmの寸法の肺に向けられる粒子の状態で霧化され、かかる粒子は、図1に示すようにエーロゾルの雲又はジェットを形成する。このように、流体2の運搬及び霧化は、特に推進ガスが無しで、しかも電気を用いないで、純粋に機械的に実施される。
【0024】
ユーザ(図示せず)は、エーロゾル14を吸入することができ、その間、少なくとも1つの供給開口部15を通って供給空気をマウスピース13内に吸い込むことができる。
【0025】
ネブライザ1は、上側ハウジング部分16及びこの上側ハウジング部分に対して回転可能な内側部分17を有し、特に手動操作可能なハウジング部分18が、好ましくは保持要素19によってこの内側部分に解除自在に固定され、具体的には、これに装着されている。容器3を挿入し且つ/または交換するために、ハウジング部分18をネブライザ1から取り外すことができる。
【0026】
ハウジング部分18を手で回転させることにより、内側部分17を上側ハウジング部分16に対して回転させることができ、それにより駆動ばね7をホルダ6に作用する歯車(図示せず)によって軸方向に緊張させることができる。緊張させている間、容器3を容器3が緊張で図2に示すように端位置を取るまで軸方向下方に動かす。霧化プロセスの際、容器3を駆動ばね7によってその元の位置に戻す。ネブライザ1の作動中における容器3の軸方向運動を以下、容器3のストロークと称する。
【0027】
ハウジング部分18は好ましくは、キャップ状の下側ハウジング部分を形成し、容器3の下方自由端部周りに又はこの上に嵌まっている。駆動ばね7を緊張させると、容器3は、その端部分と共にハウジング部分1815内へ(更に)動き又はその端フェースに向かって動き、他方、ハウジング部分18内に設けられた軸方向に作用するばねが、容器のベース21に当接し、容器が最初に穿刺要素19に接触すると、このばねは、穿刺要素22により容器3又はこれに設けられたベースシールを穿刺し、空気を取り込むことができる。
【0028】
ネブライザ1は、好ましくはハウジングの上側部分16に対する内側部分17の回転を検出することにより、ネブライザ1の作動をカウントするモニタ装置23を有している。モニタ23は、図示の実施形態では、純粋に機械的に動作する。
【0029】
次に、図3ないし図17を参照し、図1及び図2のネブライザ1とは本質的に異なる点のみを強調して、本発明のネブライザ1及び本発明の容器3の構造及び動作モードを説明する。したがって、図1及び図2に関する説明は、それに応じて又は補充的に適用される。
【0030】
図3は、本発明のネブライザ1及び容器3の第1の実施形態の概略部分断面図である。ネブライザ1は、第1のコード付け手段24を有し、第2のコード付け手段25は、容器3と関連している。
【0031】
コード付け手段24、25は、コード付け手段24、25が適切なコードを有する場合にのみ、第2のコード付け手段25を備えた容器3をネブライザ1に挿入することができる、又はこれと共に用いることができるように互いに協働する。適切なコードが存在していない場合、少なくとも容器3は、完全に挿入されるのが阻止され、具体的には、流体2と圧力発生器5又は運搬管9との間の接触が阻止される。
【0032】
好ましくは、コード付け手段24、25は、純粋に機械的に動作し又は働く。
【0033】
変形例として又は追加例として、コード付け手段24、25は、電気的、誘導的、容量的、磁気的及び(又は)光学的に、即ち、特に無接触方式で互いに協働し又は働いてもよい。
【0034】
第1のコード付け手段24は、インターロック及び(又は)摩擦係合により、より詳細には、後の追加として及び(又は)取り外し不能にネブライザ1に取り付けられている。例えば、第1のコード付け手段24は、ネブライザ1にクリップ止めされ、クランプされ、くっつけられ、射出成形され、ねじ止めされ且つ/または成形され且つ/またはネブライザ内に組み込まれたものであるのがよい。
【0035】
例示の実施形態では、第1のコード付け手段24は、ネブライザ1の保持リング26に取り付けられ、又はこの保持リング上に形成される。保持リング26は、ネブライザ1の内側部分17に設けられた駆動ばね7(図3には示さず)用の当接部としての役目を果たす。
【0036】
保持リング26は、容器3の挿入開口部27を形成、又は構成している。挿入開口部27が、内側部分17の自由端部のところに形成されている。挿入開口部27を通って容器3をネブライザ1内に挿入することができ、容器3を圧力発生器5のホルダ6に係合させることができ、しかも、容器3内への運搬管9の挿入により圧力発生器5に流体連結できるようになっている。
【0037】
第1の実施形態では、第2のコード付け手段25は、インターロック及び(又は)摩擦係合により、好ましくは、取り外し不能であるように容器3に取り付けられている。例えば、第2のコード付け手段25は、ネブライザ1にクリップ止めされ、クランプされ、くっつけられ、射出成形され、ねじ止めされ且つ/または成形され且つ/またはネブライザ内に組み込まれたものであるのがよい。
【0038】
例示の実施形態では、第2のコード付け手段25は、容器3のヘッド28に取り付けられ、好ましくは、第2のコード付け手段25は、容器3に固定できるようヘッド28に隣接して設けられた凹み、又は容器3に設けられた好ましくは包囲する環状溝29に嵌まり込む。
【0039】
このように、第2のコード付け手段25は、好ましくは、インターロック係合により好ましくは取り外し不能であるように容器3に固定されている。
【0040】
図示の実施形態では、挿入方向Eの直線運動により挿入開口部27を通って容器3をネブライザ1内に挿入することができる。コード付け手段24、25が合致した場合、第1の実施形態では、これらコード付け手段を互いに通過させて容器3を挿入させることができる。
【0041】
第1の実施形態では純粋に機械的に動作するコード付け手段24、25は好ましくは、図4及び図5によればそれぞれ、下からのネブライザ1の図及び上からの容器3の図に追加的に示されているように突起30、及び(又は)凹部31から成り、これらの組合せ、数、形状、寸法、長さ、幅、深さ、輪郭及び配置関係、特にこれらの円周方向位置は、好ましくは不明瞭ではないコードを構成する。コードが互いに合致した場合にのみ、第2のコード付け手段25を備えた容器3をネブライザ1の第1のコード付け手段24に係合させることができ、したがって、その場合にのみ、容器3をネブライザ1内に挿入でき又はこれと共に使用できる。
【0042】
第1の実施形態では、第1のコード付け手段24は、図4に最も明確に示されているように、内方へ突き出た、即ち、挿入開口部27内へ突き出た2つの好ましくはノーズ状の突起30を有している。かくして、突起30は、容器3の挿入方向Eに直角に突き出ている。
【0043】
突起30は、必要ならば、ねじ山又はウェブの形態をしていてもよく、或いは、任意の他の適当な形状のものであってよい。
【0044】
第1の実施形態では、第2のコード付け手段25は好ましくは、容器3の挿入方向Eに垂直に形成され、具体的には、第2のコード付け手段25の軸方向寸法全体にわたって延びる好ましくは溝のような2つの凹部31から成るのが好ましい。
【0045】
図示の実施形態では、突起30と凹部30は、特にこれらの組合せ、数、形状、寸法及び配置状態が合致していて、第2のコード付け手段25付きの容器3を第1のコード付け手段24付きの保持リング26内に挿入でき、そしてこのリングを越えてネブライザ1内に挿入することができるようになっている。このように、コード付け手段24、25は、互いに嵌合するコードを有する。特に、コード付け手段24、25は、「ロックとキーの原理」で動作する。
【0046】
好ましくは、第1の実施形態のコードは、突起30及び凹部31を周囲に沿ってぐるりと適当に配置することにより、即ち、対応の角度的配置状態により設けられる。これは又、単純化のために、角度コードと呼ばれる場合がある。
【0047】
又は変形例として、コード付けは又、突起30及び凹部31の数及び(又は)形状又は寸法によって実施できる。
【0048】
必要ならば、第1のコード付け手段24は、少なくとも1つの突起30と少なくとも1つの凹部31の両方を有してもよく、第2のコード付け手段25は、これと相補する構成のものであるのがよい。
【0049】
コードが合致したときにコード付け手段24、25を互いに嵌合するよう構成できる第1の実施形態において得られる直線運動に代えて又はこれに加えて、ねじ込み又は回転運動も又、特に直線運動に重ね合わされた状態で生じさせることができる。
【0050】
突起30及び(又は)凹部31は、形状が非常に異なっているのがよい。したがって、第1及び(又は)第2のコード付け手段24、25は、具体的には、リング、スリーブ、ブラケット、カム、ストリップ、溝及び(又は)フックの形態をしているのがよい。
【0051】
第1の実施形態において想定されているように、容器3の挿入中、コードが合致した場合に生じるコード付け手段24、25の通過運動ではなく、コード付け手段24、25は、これらの構造及び配置関係に応じて、いったん容器3を挿入すると、互いに係合したままであってもよい。
【0052】
図示の実施形態では、容器3は好ましくは、回転対称構造のものである。第2のコード付け手段25は好ましくは、構造が回転対称ではない。この場合、同じことが、コードを合致させることができるよう第1のコード付け手段24に当てはまる。
【0053】
第1及び(又は)第2のコード付け手段24、25は、必要ならば、容器3に設けられた第2のコード付け手段25の場合のように、別個のコンポーネントとして構成されよく、或いは、保持リング26により形成された第1のコード付け手段24の場合のように、既存の部分により形成されてもよい。
【0054】
容器3の第2のコード付け手段25は好ましくは、容器3、流体2、活性物質の濃度及び(又は)容器3内の流体の量の不明瞭ではない識別手段となる。これは、特に互いに類似した又は同一の容器3が互いに異なる流体2、特に互いに異なる医薬品組成物について用いられ、例えば活性物質の互いに異なる濃度について用いられ且つ/または流体の互いに異なる量について用いられる場合、使用中における安全性を実質的に向上させる。例えば、容器3には互いに異なる用量の袋4を装着することができる。以下の説明においては、医薬品組成物又は流体2の識別についてだけ説明を行う。しかしながら、同じことは、容器3、活性物質の濃度及び(又は)流体の量の識別についても当てはまる。
【0055】
最も単純な変形実施形態では、流体2を識別するのに、コード付け手段25に例えば色、活字、他の記号等によりユーザに見えるような仕方で流体2を識別させてもよい。
【0056】
好ましくは、ネブライザ1、特にそのモニタ装置23は、第2のコード付け手段25によって流体2の識別の好ましくは自動的な検出を可能にするよう構成されている。具体的には、識別手段(例えば、流体2又は医薬品組成物の名称又は他の表示)を記憶し、表示し又は違った仕方で処理するのがよい。
【0057】
第2のコード付け手段25による流体2の識別を、コードを第1のコード付け手段24に照合し、又は、第2のコード付け手段25のコードを検出し且つ/またはそれとは別個にコード付け手段25のための適当な他の識別手段によって選択的に実施してもよい。
【0058】
図6の概略部分断面図は、本発明のネブライザ1及び容器3の第2の実施形態を示している。以下の説明においては、第2の次の実施形態に関し、第1の提案された実施形態とは本質的に異なる点についてのみ説明し、他方、対応の特性及び利点は、明らかになろう。
【0059】
第2の実施形態では、第1のコード付け手段24を備えた押し込み部分32が、内側部分17又は挿入開口部27に設けられている。押し込み部分32は、保持リング26を形成してもよく、又は、押し込み部分をこの保持リングに加えて又は駆動ばね7(図6には示さず)の別の当接部に加えて設けてもよい。
【0060】
好ましくは、押し込み部分32は、次にネブライザを必要に応じて構成し又はコード付けできるようにネブライザ1にのみ取り付けられる。具体的には、押し込み部分32の取り付けは、必要ならば最終製造業者により、又は例えば、薬局で若しくは医師により行われるのがよい。
【0061】
押し込み部分32は好ましくは、ネブライザ1、特に内側部分17にラッチ止めし又は他の或る方法で嵌着するよう取り付け可能である。押し込み部分32は、嵌着後においては、好ましくは再び取り外すことができない。
【0062】
第2の実施形態では、第1のコード付け手段24は、図7の場合のように容器3が挿入された状態の断面図から明らかなように、半径方向断面が環状又は溝の形をした凹部31と、半径方向断面が丸形又はノーズの形をした突起30とから成っている。
【0063】
第2の実施形態では、第2のコード付け手段25は好ましくは、スリーブの形を有し、特に容器3の円筒形ケーシング33に取り付けられている。特に、第2のコード付け手段25は、図6に示すように、ケーシング33を少なくとも実質的に周囲全体にわたり且つ/または軸方向長さ全体にわたって包囲している。
【0064】
第2の実施形態では、第2のコード付け手段25は、軸方向固定可能に容器3のヘッド28の付近の半径方向凹み又は環状溝29に嵌まり込む。さらに、第2のコード付け手段25はこの場合、容器ベース21を越えて延び、容器3の半径方向に幅の広い端部又はベース縁部34を包囲し又は取り囲んでいる。
【0065】
具体的に説明すると、第2のコード付け手段25は、容器ベース21を越えて延び、この端部の付近に、半径方向外方に突き出ていて、容器3を挿入状態でネブライザ1内に挿入すると、挿入停止部となる環状肩37等及び(又は)容器3をネブライザ1から取り外し又は取り出すためにユーザが保持するために考えられる手段としての取っ手を有している。
【0066】
第2の実施形態では、第2のコード付け手段25は、溝の形をし又はチャネル状の凹部31を有し、この凹部は、少なくとも実質的に第2のコード付け手段25の軸方向長さ、具体的には容器3の軸方向長さ全体にわたって延びている。
【0067】
さらに、第2のコード付け手段25は、好ましくはウェブ状の突起30を有し、この突起も又、第2のコード付け手段25の外面全体にわたり軸方向に延びている。凹部31とは対照的に、突起30は、図示の実施形態では、第2のコード付け手段25の軸方向長さ全体にわたって延びておらず、その或る特定の部分にのみ延びている。
【0068】
第1の実施形態とは対照的に、第1及び第2のコード付け手段24、25、即ち、図6及び図7の少なくとも右側の突起30及び右側の凹部31は、容器3を完全に挿入したときでも互いに係合状態のままであり、特に、これらは、回転しないよう固定されているが、長手方向には変位可能である。
【0069】
第1の実施形態の場合と同様、コード付け手段24、25も又、第2の実施形態において、互いに軸方向に押し込むことができる。
【0070】
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した角度コードに加え又はこれに代えて、長さコードも又提供できる。例えば、第2のコード付け手段25の突起30の軸方向位置又は長さ及び第1のコード付け手段24の対応の凹部31の軸方向長さは、特にコードが互いに合致していない場合、第2のコード付け手段25付きの容器3を少なくともネブライザ1又は挿入開口部27若しくは特に第1のコード付け手段24内に完全に挿入することができないように所望のコードに応じて様々であってよい。
【0071】
容器3及び(又は)第2のコード付け手段25は、容器3を完全に挿入した場合でも、その自由端部がネブライザ1、特に内側部分17又は図示の実施形態では具体的には挿入開口部17から図3ないし図11には示していないネブライザの解除可能な(下側)ハウジング部分18内へ突き出るのがよいことがわかる。
【0072】
図8及び図9に示す第3の実施形態では、容器3に設けられた第2のコード付け手段25は、第2の実施形態とは対照的に、ケーシングの一部が穴あけされ又は途切れている。この凹部又は途切れにより、テキスト、例えば、特にラベル等を容器3のケーシング33に直接貼付することができ、したがって、第2のコード付け手段25をこの書き込みとは独立して容器3に施すことができ、この書き込みは、目に見えることができる状態のままである。
【0073】
第3の実施形態は、第2の実施形態とは対照的に、図9に容器3を挿入した状態で示す断面図から理解できるように、コード付け手段24、25の突起30及び凹部31について幾分異なる構造及び配置関係を有する。括弧は各場合において、どのコード付け手段24又は25が突起30及び凹部31と関連しているかを指示している。
【0074】
特に、第2のコード付け手段25は、図8及び図9に示す図の右側に、凹部31として少なくとも実質的に連続した軸方向溝及びこの軸方向溝内に特定の軸方向位置で設けられたノーズ状の突起30を有している。したがって、第1のコード付け手段24は、突起30の対応の凹部31を備えている。
【0075】
第3の実施形態では、上述したような角度コードと長さコードの両方が存在している。
【0076】
図10及び図11に示す第4の実施形態では、第2のコード付け手段25は、好ましくは形状が実質的に環状であり且つ/または容器3の自由端部のところ又は容器ベース21の付近に配置されている。好ましくは、第2のコード付け手段25は、特に、容器3の広幅の端部又はベース縁部34を包囲し、かくして、少なくとも軸方向においてインターロック係合により容器3に固定されている。
【0077】
図11に示すように容器3が挿入された状態の断面図は、第4の実施形態において設けられた突起30及び凹部31についての構造及び配置関係を示している。
【0078】
第1の実施形態から第4の実施形態において、第1のコード付け手段24の突起30及び凹部31は好ましくは、半径方向内面に設けられ又は半径方向内方に作用するよう構成されており、第2のコード付け手段25の場合、それに応じて、半径方向外面に取り付けられ又は半径方向外方に作用するよう設計されている。しかしながら、これは、絶対にそうでなければならないということはない。特に、作用の機構又はコードも又、逆にし且つ/または軸方向に又は端部フェースに作用してもよい。
【0079】
図12及び図13は、本発明のネブライザ1を容器3の第5の実施形態を示している。
【0080】
第5の実施形態では、第1のコード付け手段24は、押し込み部分32として構成され又はこの上に配置されており、押し込み部分32は好ましくは、内側部分17にラッチ止め及び(又は)取り外し不能な方式で取り付けられるようになっている。
【0081】
第1のコード付け手段24は、半径方向外方に突き出た突起30を有し、この突起は、具体的な内側部分17上で半径方向外方に突き出ている。
【0082】
容器3は好ましくは、具体的には連結要素36によってハウジング部分18に取り外し不能に取り付けられており、この連結要素は、インターロック係合により容器3の広幅端部又はベース縁部34を包囲している。
【0083】
第5の実施形態では、第1から第4の実施形態とは対照的に、第2のコード付け手段25は好ましくは、ネブライザ1、この場合、ネブライザ1の(下側)ハウジング部分18に連結可能なハウジング部分上に形成され又はこれによって形成されている。
【0084】
具体的には、第4の実施形態の第2のコード付け手段25は、半径方向内方に開口した凹部31から成る。この凹部は、軸方向に延び、好ましくはハウジング部分18の外壁の内側に形成されている。
【0085】
ネブライザ1の組立ての際、コード付け手段24、25が互いに合致すると、即ち、下側ハウジング部分18が容器3と一緒に嵌められると、第1のコード付け手段24の突起30を挿入状態の容器3又は組立て状態のハウジング部分18と共に、図13に示すように第2のコード付け手段25の凹部31に嵌め込み又は押し込むことができる。他方、コードが互いに合致しない場合、ハウジング部分18は、ネブライザ1に取り付けられるのが阻止され、特に、押されて内側部分17上に嵌まるのが阻止される。
【0086】
容器3への(下側)ハウジング部分18の好ましい取り外し不能な連結ではなく、上述した種類のコードをハウジング部分18と容器3との間に設けてもよく、したがって、容器3をコードが互いに合致したときにのみ(下側)ハウジング部分18内に挿入することができるようになる。
【0087】
図14及び図15は、本発明のネブライザ1及び容器3の第6の実施形態を示しており、図14は、ハウジング部分18を示しておらず、図15は、挿入状態又は組立て状態を示している。
【0088】
第6の実施形態とは対照的に、ハウジング部分18を差込み型の嵌合によって、具体的には直線運動と回転運動の組合せ及び(又は)重合せで、ネブライザ1又はその内側部分17に取り付け又は固定するのがよい。この目的のため、第1のコード付け手段24は好ましくは、連結スリーブ37から成り、この連結スリーブは、ネブライザ1又はその内側部分17に取り付けられるようになっており又はこれに既に取り付けられている。第2のコード付け手段25は、自由端部に好ましくはフックの形態をしたアーム状の突起を有し、コードが互いに合致すると、これら突起がこれらに対応した形状の凹部31に嵌まり込むことにより、ネブライザ1へのハウジング部分18の差込み型の嵌合が可能になる。
【0089】
第1のコード付け手段24、具体的には連結スリーブ37の凹部31は、第6の実施形態では構造が好ましくは実質的にスロット状であり、好ましくは、組立て状態では、第2のコード付け手段25のアーム状突起30とのインターロック係合により、ハウジング部分18を軸方向に引き離すことができないようにアンダーカットされている。
【0090】
図示の実施形態では、第2のコード付け手段25の突起30は、好ましくは連結スリーブ37の内側の付近で凹部31に嵌まり込み、したがって、連結スリーブ37は、ネブライザ1へのハウジング部分18の取り付け中、第2のコード付け手段25の突起30とハウジング部分18の好ましくは少なくとも実質的に円筒形部分の内壁との間の隙間又は環状空間内に嵌まり込み又は押し込められるようになっている。
【0091】
図16及び図17は、本発明のネブライザ1及び容器3の第7の実施形態を示している。第7の実施形態は、第6の実施形態に似ている。ハウジング部分18を取り付けるため、この場合、ネブライザ1、特にその下側部分17に対する容器3付きのハウジング部分18のねじ込み状の運動が、特に想定されている。
【0092】
ネブライザ1又は内側部分17は、好ましくは内側部分17に対して実質的に角度をなして延びると共にこの内側部分内に又はこの内側部分上に曲げられた第1のコード付け手段24、具体的には、スロット状凹部31を有している。
【0093】
ハウジング部分18に設けられ又は直接容器3に設けられた第2のコード付け手段25は、第7の実施形態では、第1のコード付け手段24の凹部31に適合した好ましくはノブ状の突起30から成り、したがって、コード付け手段24、25のコードが互いに嵌合すると、ハウジング部分18が容器3と一緒にハウジング部分18が無い状態で図17に示されているように、ねじ込み運動によりネブライザ1に取り付けることができるようになっている。
【0094】
外面33に設けられたノブ状構造に代えて又はこれに加えて、突起30は又、適当なフィンガ状又はアーム状の構造のものであってもよく、この場合、凹部31は、これに対応した構造のものであり、かくして、突起30は、コードが互いに合致すると凹部31に嵌まり込む。
【0095】
本発明の顕著な利点は、第1及び(又は)第2のコード付け手段24、25を後で追加でき、したがって、例えばネブライザ1及び(又は)容器3を製造プロセスの際、できるだけ後でコード付けでき、コードが自由に選択可能であり、かくして最終的に固定できるということにある。変形例として又は追加例として、コードを開始時に選択してその時点で最終的に決定してもよい。
【0096】
ここには図示していない変形実施形態によれば、コード付け手段24、25は、第1のコード付け手段24のコードが容器3を先ず最初にネブライザ1内に挿入したときにのみ、例えば、非可逆的な変形又は係合要素等の破断により自動的に固定されるように構成されたものであってもよい。
【0097】
所望ならば、コード付け手段24、25は各々、挿入方向において互いに異なる平面及び(又は)軸方向位置に配置された突起30、凹部31等を有してもよい。
【0098】
上述した実施形態、特に、実施形態の個々の要素及び特徴を互いに組み合わせることができ且つ/または必要ならばこれらの動力学的動作を逆にすることができる。具体的には、突起30及び凹部31の数及び配置関係を必要に応じて変化させることができ、特定の条件に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】非緊張にある公知のネブライザの概略断面図である。
【図2】図1と比較して90°回転させた緊張にある公知のネブライザの概略断面図である。
【図3】第1の実施形態の本発明のネブライザ及び容器の概略断面図である。
【図4】下から見た図3のネブライザの図である。
【図5】図3の容器の平面図である。
【図6】第2の実施形態の本発明のネブライザ及び容器概略断面図である。
【図7】容器が挿入された状態の図6のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】第3の実施形態の本発明のネブライザ及び容器概略断面図である。
【図9】容器が挿入された状態の図8のIX−IX線に沿った断面図である。
【図10】第4の実施形態の本発明のネブライザ及び容器概略断面図である。
【図11】容器が挿入された状態の図10のXI−XI線に沿った断面図である。
【図12】第5の実施形態の本発明のネブライザ及び容器概略断面図である。
【図13】容器が挿入された状態の図12のXIII−XIII線に沿った断面図である。
【図14】第6の実施形態の本発明のネブライザ及び容器概略断面図である。
【図15】容器が挿入された状態の図14のXV−XV線に沿った断面図である。
【図16】第7の実施形態の本発明のネブライザ及び容器概略断面図である。
【図17】容器が挿入された状態の図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【符号の説明】
【0100】
1 ネブライザ
2 流体
3 容器
4 袋
5 圧力発生器
6 ホルダ
7 駆動ばね
8 ロック要素
9 運搬管
10 逆止弁
11 圧力チャンバ
12 放出ノズル
13 マウスピース
14 エーロゾル
15 空気供給開口部
16 上側ハウジング部分
17 内側部分
18 ハウジング部分(下側部分)
19 保持要素
20 ばね(下側ハウジング部分のばね)
21 容器ベース
22 穿刺要素
23 モニタ装置
24 第1のコード付け手段
25 第2のコード付け手段
26 保持リング
27 挿入開口部(ネブライザ)
28 ヘッド(容器)
29 凹み
30 突起
31 凹部
32 押し込みコンポーネント
33 ケーシング(容器)
34 端部
35 環状肩
36 連結要素
37 連結スリーブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体(2)入りの容器(3)を挿入できる流体(2)用のネブライザ(1)であって、前記流体(2)を運搬し且つ/または霧化する圧力発生器(5)を有し、好ましくは、前記容器(3)の挿入を可能にするために取り外し可能なハウジング部分(18)を有するネブライザにおいて、
前記ネブライザ(1)は、第1のコード付け手段(24)を有し、前記容器(3)は、第2のコード付け手段(25)と関連し、前記コード付け手段(24、25)は、前記コード付け手段(24、25)が互いに合致したコードを有する場合にのみ、前記関連の第2のコード付け手段(25)を備えた前記容器(3)を前記ネブライザ(1)内に挿入でき又は前記ネブライザ(1)と共に使用できるよう互いに協働する、
ことを特徴とするネブライザ。
【請求項2】
前記コード付け手段(24、25)は、前記コードが互いに合致しない場合、少なくとも前記容器(3)が完全に挿入されることが阻止され、特に、前記流体(2)と前記圧力発生器(5)又は運搬管(9)の接触の実現が阻止されるように構成されている、
請求項1に記載のネブライザ。
【請求項3】
前記コード付け手段(24、25)は、前記コードが互いに合致しない場合、前記コードは、前記ハウジング部分(18)が前記ネブライザ(1)に取り付けられることが阻止されるよう構成されている、
請求項1又は2に記載のネブライザ。
【請求項4】
前記コード付け手段(24、25)は、好ましくは、もっぱら機械的に協働する、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項5】
前記コード付け手段(24、25)は、電気的、誘導的、容量的、磁気的及び(又は)光学的に互いに協働する、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項6】
前記第1のコード付け手段(24)は、後で且つ(或いは)取り外し不能に前記ネブライザに取り付けられるようになっており又は取り付けられている、
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項7】
前記第1のコード付け手段(24)は、摩擦的に且つ(或いは)インターロック係合方式で前記ネブライザ(1)に取り付けられ、具体的に言えば、クリップ止めされ、クランプされ、くっつけられ、射出成形され、ねじ止めされ且つ/または成形され且つ/またはネブライザ内に組み込まれる、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項8】
前記第1のコード付け手段(24)は、前記容器(3)のための前記ネブライザ(1)の挿入開口部(27)に又は該挿入開口部の付近に配置されている、
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項9】
前記第1のコード付け手段(24)は、前記容器(3)のための前記ネブライザ(1)のホルダ(6)に又はその付近に配置されている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項10】
前記第2のコード付け手段(25)は、前記容器(3)内の前記流体(2)、前記流体(2)中の活性物質の濃度及び(又は)流体の量に対応している、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項11】
前記第2のコード付け手段(25)は、後で且つ(或いは)好ましくは取り外し不能に前記ネブライザに取り付けられるようになっており又は取り付けられている、
請求項1ないし10のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項12】
前記第2のコード付け手段(25)は、摩擦的に且つ(或いは)インターロック係合方式で前記ネブライザ(1)に取り付けられ、具体的に言えば、クリップ止めされ、クランプされ、くっつけられ、射出成形され、ねじ止めされ且つ/または成形され且つ/またはネブライザ内に組み込まれる、
請求項11に記載のネブライザ。
【請求項13】
前記第2のコード付け手段(25)が、前記容器(3)のヘッド(28)に設けられている、
請求項1ないし12のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項14】
前記容器(3)は、前記ヘッド(28)に隣接して、半径方向凹み(29)を有し、
前記第2のコード付け手段(25)が、前記容器(3)への固定のために前記半径方向凹みに嵌まり込む、
請求項13に記載のネブライザ。
【請求項15】
前記第2のコード付け手段(25)は、前記容器(3)の好ましくは円筒形のケーシング(33)に取り付けられている、
請求項1ないし14のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項16】
前記第2のコード付け手段(25)は、前記容器(3)のベース(21)に設けられている、
請求項1ないし15のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項17】
前記容器(3)は、好ましくは半径方向に幅の広くなった端部(34)を有し、該端部は、前記容器(3)への固定のために前記第2のコード付け手段(25)によって包囲されている、
請求項16に記載のネブライザ。
【請求項18】
前記第2のコード付け手段(25)は、前記ハウジング部分(18)に好ましくは取り外し不能に取り付けられている、
請求項1ないし10のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項19】
前記容器(3)は、前記ハウジング部分(18)に好ましくは取り外し不能に連結されている、
請求項1ないし18のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項20】
前記コード付け手段(24、25)のうち少なくとも一方は、リング、スリーブ、ブラケット、カム、ウェブ、溝及び(又は)フックとして形作られている、
請求項1ないし19のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項21】
前記コード付け手段(24、25)のうち少なくとも一方は、前記容器(3)の挿入方向(E)に垂直に突き出た、具体的に言えば、ウェブ、ノーズ又はねじ山の形態をした少なくとも1つの突起(30)から成る、
請求項1ないし20のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項22】
前記コード付け手段(24、25)のうち少なくとも一方は、前記容器(3)の挿入方向(E)に垂直に形成された少なくとも1つは好ましくは溝の形をした又はねじ山状の凹部(31)から成る、
請求項1ないし21のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項23】
前記突起(30)及び前記凹部(31)は、前記コードが互いに合致する場合、前記ネブライザ(1)内への前記容器(3)の挿入中、前記突起と前記凹部を互いに係合させることができるよう構成されると共に協働する、
請求項21又は22に記載のネブライザ。
【請求項24】
前記コード付け手段(24、25)を前記コードが互いに合致する場合、具体的に言えば、互いに軸方向に押し込むことができる、
請求項1ないし23のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項25】
前記コード付け手段(24、25)を前記コードが互いに合致する場合、直線運動及び(又は)ねじ込み運動により互いに係合させることができる、
請求項1ないし24のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項26】
前記コード付け手段(24、25)は、前記コードが互いに合致する場合、前記容器(3)の挿入中、互いに通過することができ又は容器(3)をいったん挿入すると、互いに係合することができる、
請求項1ないし25のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項27】
前記第1及び(又は)前記第2のコード付け手段(24、25)のコードは、好ましくは後で調節可能に且つ(或いは)決定的に固定できる、
請求項1ないし25のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項28】
前記コード付け手段(24、25)、具体的に言えば、前記コード付け手段(24、25)の前記突起(30)及び(又は)前記凹部(31)は、前記コードが互いに合致する場合にのみ、前記容器(3)の挿入方向(E)に関し、前記突起及び前記凹部の角度的配置関係が一致する、
請求項1ないし27のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項29】
前記コード付け手段(24、25)、具体的に言えば、前記コード付け手段(24、25)の前記突起(30)及び(又は)前記凹部(31)は、前記コードが互いに合致する場合にのみ、前記容器(3)の挿入方向(E)に関し、前記突起及び前記凹部の長手方向範囲が一致する、
請求項1ないし28のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項30】
前記第1のコード付け手段(24)と前記第2のコード付け手段(25)は、互いに合致するコードに関し、互いに相補形状に設計されている、
請求項1ないし29のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項31】
前記容器(3)は、構造において回転対称である、
請求項1ないし30のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項32】
前記容器(3)は、剛性構造のものである、
請求項1ないし31のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項33】
前記圧力発生器(5)は、機械的にのみ動作し、具体的に言えば、ばね力に抗して手動で作動される、
請求項1ないし32のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項34】
圧力発生又は霧化は、純粋に機械的に実施され、具体的に言えば、推進ガスを用いず、好ましくはばね力により行われる、
請求項1ないし33のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項35】
前記ネブライザ(1)は、具体的に言えば、医薬エーロゾル治療用の吸入器として構成されている、
請求項1ないし34のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項36】
流体(2)を運搬し且つ/または霧化する、具体的に言えば、請求項1ないし35のいずれか1項に記載のネブライザ(1)内に挿入できる流体(2)入りの容器(3)において、
前記容器(3)は、前記容器(3)、前記流体(2)、前記流体(2)中の活性物質の濃度及び(又は)前記容器内に入っている流体(2)の量を不明瞭ではないように識別するコード付け手段(25)を有する、
ことを特徴とする容器。
【請求項37】
前記コード付け手段(25)は、好ましくは純粋に機械的に動作する、
請求項36に記載の容器。
【請求項38】
前記コード付け手段(25)は、電気的、誘導的、容量的、磁気的及び(又は)光学的に互いに協働する、
請求項36又は37に記載の容器。
【請求項39】
前記コード付け手段(25)は、前記容器(3)に取り外し不能に取り付けられている、
請求項36ないし38のいずれか1項に記載の容器。
【請求項40】
前記第1のコード付け手段(25)は、摩擦的に且つ(或いは)インターロック係合方式で前記ネブライザ(1)に取り付けられ、具体的に言えば、クリップ止めされ、クランプされ、くっつけられ、射出成形され、ねじ止めされ且つ/または成形され且つ/またはネブライザ内に組み込まれる、
請求項36ないし39のいずれか1項に記載の容器。
【請求項41】
前記第2のコード付け手段(25)は、前記容器(3)のヘッド(28)に設けられている、
請求項36ないし40のいずれか1項に記載の容器。
【請求項42】
前記容器(3)は、前記ヘッド(28)に隣接して、半径方向凹み(29)を有し、前記第2のコード付け手段(25)は、前記容器(3)への固定のために前記半径方向凹みに嵌まり込む、
請求項41に記載の容器。
【請求項43】
前記第2のコード付け手段(25)は、前記容器(3)の好ましくは円筒形のケーシング(33)に取り付けられている、
請求項36ないし42のいずれか1項に記載の容器。
【請求項44】
前記第2のコード付け手段(25)は、前記容器(3)のベース(21)に設けられている、
請求項36ないし43のいずれか1項に記載の容器。
【請求項45】
前記容器(3)は、好ましくは半径方向に幅の広くなった端部(34)を有し、該端部は、前記容器(3)への固定のために前記第2のコード付け手段(25)によって包囲されている、
請求項44に記載の容器。
【請求項46】
前記容器(3)は、前記ハウジング部分(18)に好ましくは取り外し不能に連結され、前記第2のコード付け手段(25)は、前記ハウジング部分(18)に好ましくは取り外し不能に取り付けられている、
請求項36ないし38のいずれか1項に記載の容器。
【請求項47】
前記コード付け手段(25)は、リング、スリーブ、ブラケット、カム、ウェブ、溝及び(又は)フックとして形作られている、
請求項36ないし46のいずれか1項に記載の容器。
【請求項48】
前記コード付け手段(25)は、好ましくはウェブ、ノーズ又はねじ山の形態をした少なくとも1つの側方に突き出た突起(30)及び(又は)好ましくは溝又はねじ山の形態をした少なくとも1つの側方に形成された凹部(31)を有する、
請求項1ないし47のいずれか1項に記載のネブライザ。
【請求項49】
前記容器(3)は、構造において回転対称である、
請求項36ないし48のいずれか1項に記載の容器。
【請求項50】
前記容器(3)は、剛性構造のものである、
請求項36ないし49のいずれか1項に記載の容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2007−522900(P2007−522900A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500154(P2007−500154)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/001943
【国際公開番号】WO2005/080002
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)