説明

ノック式シャープペンシル

【課題】色あるいは濃度の異なる多種の芯5を芯収納室4Bに収納し、押部材15を回動することにより任意の芯5を選択して一定量ずつ繰り出し筆記を行うことができるノック式シャープペンシル。更に、チャック11を拡開した状態で後部を下にした時のみ押部材15が回動して任意の芯5を選択できるノック式シャープペンシルを提供する。
【解決手段】ノック式シャープペンシルの後部を下にした時、重り14が後軸4の内鍔4Eと係合して押部材15の回動を防止する回転ロック機構を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色あるいは濃度の異なる多種の芯を収納し、任意の芯を選択して一定量ずつ繰り出し筆記が行えるノック式シャープペンシルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、大人の塗り絵が大ブームとなり、12色等の色鉛筆をセットにした塗り絵キットが種々発売された。しかし、色鉛筆を使った塗り絵キットは、少なくとも10色程度の色鉛筆と鉛筆削り器を携帯しなければならず、非常に携帯しにくいものであった。また、塗り絵中にいちいち色鉛筆を削らなければならず、使用者にとっては非常に使いにくいものであった。
【0003】
そこで発明者が鋭意検討した結果、ノック式シャープペンシルの軸筒に複数の芯収納室を形成し、この芯収納室内の芯を任意に選択して使用できるノック式シャープペンシルを発明した。
【0004】
従来、芯タンクの芯収納室が複数個に分割され、筆記中の芯を芯ホルダーより外して芯収納室に収納するとともに、任意の芯収納室から芯を一定量ずつ繰り出して筆記が行えるノック式シャープペンシルが知られている。(特許文献1参照)
【0005】
しかし、このノック式シャープペンシルは、後部を下にしないでノブを回転してしまうと芯収納室内の芯の一部が選別パイプ内に入ってしまい、芯を破損してしまうものであった。
【特許文献1】実公昭62−34788号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、後部を下にした時以外でも押部材が回動してしまう点であり、本発明は、この課題を解消するノック式シャープペンシルを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、芯ホルダーを内蔵した口金と、先端に口金を設けた前軸と、前軸に回動可能に連結された後軸と、前軸内を摺動可能に内蔵されたガイド部材と、ガイド部材に着脱可能に連結された内軸と、ガイド部材の係止段と内軸との間に長手方向に摺動可能に遊嵌された締具と、締具を頭部に外嵌したチャックと、内軸とコネクターの間に張架されチャックを後方に付勢するスプリングと、コネクターに連結された押部材とからなり、後軸に長手方向に伸びた芯収納室を複数形成し、この後軸を前軸に対して回動し、後軸とともに内軸を回動することにより内軸の螺旋溝が前軸の突起に沿って回動し、内軸が前進してガイド部材が口金の内段に当接すると筆記状態となり、重りが後軸の内鍔と係合した回転ロック状態になるとともに、スプリングにより後方に付勢されたチャックの頭部が締具に押圧されて閉じられチャックにより芯を保持し、また、前軸に対して後軸を逆に回動し、内軸の螺旋溝が前軸の突起に沿って逆方向に回動することにより内軸が後退すると、チャックに保持された芯も後退して芯が芯ホルダーから外れるとともにコネクターの段部が後軸の内鍔に当接し、更に内軸が後退されるとチャックが拡開し、この状態で後部を下に向けるとチャック内の芯が押部材の案内通路に導かれて定められた芯収納室に収納されるとともに、重りも自重で後退し、重りが後軸の内鍔から外れて後軸に対して重り及び押部材が回動自在となり、押部材の案内通路を後軸の任意の芯収納室に合致させることができるように構成したことを第1の要旨とする。
【0008】
また、芯ホルダーを内蔵した前軸と、前軸に回動可能に連結された後軸と、前軸内を摺動可能に内蔵されたガイド部材と、ガイド部材に着脱可能に連結された内軸と、ガイド部材の係止段と内軸との間に長手方向に摺動可能に遊嵌された締具と、締具を頭部に外嵌したチャックと、内軸とコネクターの間に張架されたチャックを後方に付勢するスプリングと、コネクターに連結された押部材とからなり、後軸に長手方向に伸びた芯収納室を複数形成し、この後軸を前軸に対して回動し、後軸とともに内軸を回動することにより内軸の螺旋溝が前軸の突起に沿って回動し、内軸が前進してガイド部材が前軸の内段に当接すると筆記状態となり、重りが後軸の内鍔と係合した回転ロック状態になるとともに、スプリングにより後方に付勢されたチャックの頭部が締具に押圧されて閉じられチャックにより芯を保持し、また、前軸に対して後軸を逆に回動し、内軸の螺旋溝が前軸の突起に沿って逆方向に回動することにより内軸が後退すると、チャックに保持された芯も後退して芯が芯ホルダーから外れるとともにコネクターの段部が後軸の内鍔に当接し、更に内軸が後退されるとチャックが拡開し、この状態で後部を下に向けると、チャック内の芯が押部材の案内通路に導かれて定められた芯収納室に収納されるとともに、重りも自重で後退し、重りが後軸の内鍔から外れて後軸に対して重り及び押部材が回動自在となり、押部材の案内通路を後軸の任意の芯収納室に合致させることができるように構成したことを第2の要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、複数の芯収納室に収納された多種の芯を任意に選択し、一定量ずつ繰り出して使用できるので、非常に使い勝手が良く、又、誤って後部を下にしないで後軸を回転しようとしても回転ロック機構が働いて回転を防止するので芯を破損する恐れもないという効果が奏せられるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
複数の芯収納室に収納された多種の芯を任意に選択して使用でき、又、後部を下に向けた時以外は回転ロック機構が働いて後軸の回転を防止するノック式シャープペンシルを実現した。
【実施例1】
【0011】
以下、図1、図2、図3、図4及び図5に基づいて本発明における実施例1のノック式シャープペンシルを説明する。尚、図1の左側を前方とし、右側を後方とする。先ず、図1、図2及び図3において、芯ホルダー1を内蔵した口金2を前軸3の前部に着脱可能に螺合する。この前軸3の内側に突起3Aを形成し、かつ、前軸3の後部に形成した凹溝3Bに後軸4の突条4Aを係合し、前軸3と後軸4を回動可能に連結する。後軸4の内側には長手方向に伸びた溝状の芯収納室4Bを12個円周方向に等間隔に形成する。この芯収納室4Bの後端には開口部4Cが形成され、この開口部4Cから芯5が挿入される。通常は、後軸4の後部に頭冠6が着脱可能に嵌合され、前記開口部4Cは閉じられている。又、頭冠6には、それぞれの芯収納室4B内に挿入された受部6Aが形成される。更に、頭冠6にはクリップ7が一体に形成される。又、前記後軸4の前部内面に長手方向に伸びたキー4Dを形成し、キー4Dの後方に内鍔4Eを形成する。この内鍔4Eの内孔断面形状は円形の一部に互いに対向する直線部4Fが2個形成されている。
【0012】
更に、内軸8の外面に螺旋溝8Aを形成するとともに、螺旋溝8Aを横切って長手方向に伸びた直線状のキー溝8Bを形成する。このキー溝8Bの幅は前軸3の突起3Aの幅より小さく構成する。内軸8は前記前軸3及び後軸4内に内蔵され、しかも内軸8のキー溝8Bに後軸4のキー4Dが係合され、内軸8は後軸4に対して長手方向に摺動可能でかつ回動不能に構成される。また、内軸8の螺旋溝8Aに前軸3の突起3Aが係合される。内軸8の前部にはガイド部材9が着脱可能に螺合され、内軸8の前端とガイド部材9の係止段9Aとの間に締具10が遊嵌されている。
【0013】
前部が数分割されて拡開可能なチャック11の後部にコネクター12が連結され、内軸8の内段とコネクター12の前端との間にスプリング13が張架されている。このスプリング13によりチャック11が後方に付勢され、通常チャック11の頭部11Aが締具10に押圧されて閉じられ、チャック11により芯5が強く保持される。
【0014】
コネクター12の後部12Aは、外形断面が正八角形に形成され、この後部12Aに断面内孔が正八角形に形成された重り14が長手方向には摺動可能で回動不能に嵌合される。この重り14の断面外形は正十二角形に形成され、この正十二角形の対向する2つの面が前記後軸4の内鍔4Eに形成された対向する直線部に係合し回転ロック状態となり、重り14が内鍔4E内に位置した状態では、内鍔4Eに対して重り14が長手方向には摺動可能であるが回動不能に構成される。
【0015】
更に、コネクター12の後部12Aには押部材15が連結され、この押部材15に傾斜した案内通路15Aが形成される。この案内通路15Aにより、後軸4の芯収納室4Bの任意の一つとコネクター12の内孔が連結されるとともに、その他の芯収納室4Bは押部材15の外周面により閉じられている。また、前記重り14はコネクター12の段部12Bと押部材15の間に位置しているので、図1の筆記状態では、ノック式シャープペンシルの後部を下に向けても、押部材15が前進した位置にいるので、重り14は内鍔4Eから外れてしまう心配はない。
【0016】
前記押部材15の後部は頭冠6の後端より後方に突出し、この後部内穴に消しゴム16が取り付けられる。更に、押部材15の後部には、消しゴム16を覆うノブ17が着脱可能に嵌合されている。
【0017】
この図1に示した筆記状態で塗り絵を行い、芯5が消耗した場合には、ノブ17をノックすることにより通常のノック式シャープペンシルと同様に一定量ずつ芯5が繰り出せる。そして、使用中の芯5と異なる色の芯5を使用する場合には、前軸3を左手で保持し、右手で後軸4を保持して後軸4を左方向に回転させる。すると、後軸4とともに内軸8が回転され、前軸3の突起3Aに沿って螺旋溝8Aが移動し、内軸8が後退させられる。従って、内軸8とともに芯5を保持しているチャック11も後退させられ、チャック11とともに芯5が後退する。そして、芯5が芯ホルダー1から外れた後にコネクター12の段部12Bが後軸4の内鍔4Eに当接し、コネクター12及びチャック11が停止する。更に後軸4を左方向に回転させると、内軸8及びガイド部材9は更に後退し、チャック11の頭部11Aから締具10が外れてチャック11が拡開する。そして、内軸8の後端が内鍔4Eに当接すると内軸8が停止し後軸4の左回転が止められる。
【0018】
この状態で、ノック式シャープペンシルの後部を下に向けると、重り14が後軸4の内鍔4Eから外れて回転ロックが解除され図4に示した状態となる。又、使用していた芯5は芯ホルダー1から外れているとともにチャック11が拡開しているので後方に落下し元の芯収納室4Bに収納される。この時、芯収納室4B内の芯5は頭冠6の受部6Aにより起立され、内側に倒れる恐れはない。次に、後部を下にした状態で押部材15を回して押部材15の表示マーク15Bを頭冠6に設けられた希望する芯5の表示6Bに合わせれば、希望する芯収納室4Bに押部材15の案内通路15Aが合わされる。この状態で前部を下に向けると、表示マーク15Bに合わされた芯5が案内通路15Aを通ってチャック11内に挿入され、芯5の先端が芯ホルダー1に当接されて図5に示した状態になる。又、比較的芯5が短くなった状態でも、芯5はガイド部材9によってガイドされるので確実に芯ホルダー1に導かれる。尚、誤って後部を下にしないで押部材15を回してしまった場合には、重り14が後軸4の内鍔4E内に位置して回転ロックが解除されないので押部材15の回動は防止される。
【0019】
次に、後軸4を右方向に回転させると、前軸3の突起3Aに沿って螺旋溝8Aが移動し、内軸8が前進させられる。適宜内軸8が前進するとコネクター12の段部12Bが後軸4の内鍔4Eから離間しチャック11が閉じられて芯5を保持する。更に、後軸4を右方向に回転させると、ガイド部材9、内軸8及びチャック11等の機構部は芯5を保持した状態で前進し芯5を芯ホルダー1内に挿入する。
【0020】
そして、ガイド部材9が口金2の内段2Aに当接すると、ガイド部材9、内軸8及びチャック11等の機構部が前進を停止し、後軸4の右回転が止められて図1の状態に復帰する。また、口金2の先端より一定量芯5が突出させられる。以上の操作を繰り返すことにより、1本のノック式シャープペンシルで12色の芯5を使って塗り絵を行うことができる。
【実施例2】
【0021】
図6に基づいて本発明における実施例2のノック式シャープペンシルを説明する。尚、図1と同一の部材は同一の符号を付してその説明は省略する。先ず、図6において、芯ホルダー1を内蔵した前軸103の内側に突起103Aを形成し、かつ、前軸103の後部に形成した凹溝103Bに後軸4の突条4Aを係合し、前軸103と後軸4を回動可能にかつ着脱可能に連結する。
【0022】
更に、内軸8の外面に螺旋溝8Aを形成するとともに、螺旋溝8Aを横切って長手方向に伸びた直線状のキー溝8Bを形成する。このキー溝8Bの幅は前軸103の突起103Aの幅より小さく構成する。内軸8は前記前軸103及び後軸4内に内蔵され、しかも内軸8のキー溝8Bに後軸4のキー4Dが係合され、内軸8は後軸4に対して長手方向に摺動可能でかつ回動不能に構成される。また、内軸8の螺旋溝8Aに前軸103の突起103Aが螺旋溝8Aの前方の端から挿入されて係合される。内軸8の前部にはガイド部材9が着脱可能に螺合され、ガイド部材9の最大径は前軸103の突起103Aの内接円より細径に構成される。このガイド部材9の係止段9Aと内軸8の前端との間に締具10が遊嵌されている。
【実施例3】
【0023】
重りと後軸の内鍔の回転ロック機構は、上記実施例1に限定されるものではなく、種々の機構が考えられるが、例えば図7に示したように後軸104の内鍔104Eに形成した内孔断面形状を正四角形に形成し、この内鍔104Eの内孔に重り14の正十二角形の90度間隔の4つの面を係合させて回転ロック状態にしても良い。
【実施例4】
【0024】
更に、重りと後軸の内鍔の回転ロック機構は、図8に示したように後軸204の内鍔204E内面に円周方向等間隔に12個の凹溝204Gを形成するとともに、重り114の外周面に円周方向等間隔に4個のリブ114Aを長手方向に伸ばして形成し、このリブ114Aを凹溝204Gに係合させて回転ロック状態にしても良い。
【0025】
更に、後軸を透明樹脂で構成すれば、芯収納室内の芯の消耗量が目視で確認できるので、次の芯の準備をしておくときに便利である。そして、芯収納室内の芯がなくなった場合には、後軸から頭冠を外し新しい芯を芯収納室に挿入する。
【産業上の利用可能性】
【0026】
1本のノック式シャープペンシルで多種の芯を使った塗り絵が簡単な操作でしかも確実に行うことができる。しかも携帯に便利でいろんな場所に持ち歩いて使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例1のノック式シャープペンシルを示す断面図である。(実施例1)
【図2】図1のA-A線を示す拡大断面図である。(実施例1)
【図3】図1のB−B線を示す拡大断面図である。(実施例1)
【図4】実施例1において、使用していた芯を芯収納室に戻した状態を示す断面図である。(実施例1)
【図5】実施例1において、新しい芯をチャック内に落下させた状態を示す断面図である。(実施例1)
【図6】本発明の実施例2のノック式シャープペンシルを示す断面図である。(実施例2)
【図7】実施例3の重りと後軸の回転ロック機構を示す断面図である。(実施例3)
【図8】実施例4の重りと後軸の回転ロック機構を示す断面図である。(実施例4)
【符号の説明】
【0028】
1 芯ホルダー
2 口金
2A 口金2の内段
3 前軸
3A 前軸3の突起
4 後軸
4B 後軸4の芯収納室
4E 後軸4の内鍔
5 芯
8 内軸
8A 内軸8の螺旋溝
9 ガイド部材
9A ガイド部材9の係止段
10 締具
11 チャック
11A チャック11の頭部
12 コネクター
12B コネクター12の段部
13 スプリング
14 重り
15 押部材
15A 押部材15の案内通路
103 前軸
103A 前軸103の突起
104 後軸
104E 後軸104の内鍔
114 重り
204 後軸
204E 後軸204の内鍔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯ホルダーを内蔵した口金と、先端に口金を設けた前軸と、前軸に回動可能に連結された後軸と、前軸内を摺動可能に内蔵されたガイド部材と、ガイド部材に着脱可能に連結された内軸と、ガイド部材の係止段と内軸との間に長手方向に摺動可能に遊嵌された締具と、締具を頭部に外嵌したチャックと、内軸とコネクターの間に張架されチャックを後方に付勢するスプリングと、コネクターに連結された押部材とからなり、後軸に長手方向に伸びた芯収納室を複数形成し、この後軸を前軸に対して回動し、後軸とともに内軸を回動することにより内軸の螺旋溝が前軸の突起に沿って回動し、内軸が前進してガイド部材が口金の内段に当接すると筆記状態となり、重りが後軸の内鍔と係合した回転ロック状態になるとともに、スプリングにより後方に付勢されたチャックの頭部が締具に押圧されて閉じられチャックにより芯を保持し、また、前軸に対して後軸を逆に回動し、内軸の螺旋溝が前軸の突起に沿って逆方向に回動することにより内軸が後退すると、チャックに保持された芯も後退して芯が芯ホルダーから外れるとともにコネクターの段部が後軸の内鍔に当接し、更に内軸が後退されるとチャックが拡開し、この状態で後部を下に向けるとチャック内の芯が押部材の案内通路に導かれて定められた芯収納室に収納されるとともに、重りも自重で後退し、重りが後軸の内鍔から外れて後軸に対して重り及び押部材が回動自在となり、押部材の案内通路を後軸の任意の芯収納室に合致させることができるように構成したことを特徴とするノック式シャープペンシル。
【請求項2】
芯ホルダーを内蔵した前軸と、前軸に回動可能に連結された後軸と、前軸内を摺動可能に内蔵されたガイド部材と、ガイド部材に着脱可能に連結された内軸と、ガイド部材の係止段と内軸との間に長手方向に摺動可能に遊嵌された締具と、締具を頭部に外嵌したチャックと、内軸とコネクターの間に張架されたチャックを後方に付勢するスプリングと、コネクターに連結された押部材とからなり、後軸に長手方向に伸びた芯収納室を複数形成し、この後軸を前軸に対して回動し、後軸とともに内軸を回動することにより内軸の螺旋溝が前軸の突起に沿って回動し、内軸が前進してガイド部材が前軸の内段に当接すると筆記状態となり、重りが後軸の内鍔と係合した回転ロック状態になるとともに、スプリングにより後方に付勢されたチャックの頭部が締具に押圧されて閉じられチャックにより芯を保持し、また、前軸に対して後軸を逆に回動し、内軸の螺旋溝が前軸の突起に沿って逆方向に回動することにより内軸が後退すると、チャックに保持された芯も後退して芯が芯ホルダーから外れるとともにコネクターの段部が後軸の内鍔に当接し、更に内軸が後退されるとチャックが拡開し、この状態で後部を下に向けると、チャック内の芯が押部材の案内通路に導かれて定められた芯収納室に収納されるとともに、重りも自重で後退し、重りが後軸の内鍔から外れて後軸に対して重り及び押部材が回動自在となり、押部材の案内通路を後軸の任意の芯収納室に合致させることができるように構成したことを特徴とするノック式シャープペンシル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−213244(P2008−213244A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−52181(P2007−52181)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(000111904)パイロットプレシジョン株式会社 (42)
【Fターム(参考)】