説明

ハンドヘルド型低電圧試験装置

ポータブルハンドヘルド型の電気試験装置10は、エンクロージャ12に収容されるプロセッサ40を含んでいる。プロセッサ40は、入力/出力インタフェース30を通して受信されたサブマイクロボルトの電気信号を処理するため、ユーザによるコマンドを動作するために機器構成される。入力/出力インタフェース30は、調節可能な利得設定をもつ容量的に結合された増幅器52Cを含んでいる。プロセッサ40にリンクされるオンボードメモリ42は、処理データ及び命令を記憶する。表示装置16は、エンクロージャ12に搭載され、リアルタイムで処理結果を表示するためプロセッサ40に作用的に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低電圧電気信号測定装置の分野に関し、より詳細には、ハンドヘルド型のサブマイクロボルトの電気信号を測定する装置の設計に関する。本発明は、聴覚検査の応用によるその使用に対する特定の強調により記載され、当業者であれば、以下に開示されるように、ビブレーションモニタリング、ガスモニタリング、血液検査、及びアルコール成分測定器のような本発明の原理の広義の適用性を認識されるであろう。
【0002】
本出願は、2002年9月23日に提出された米国シリアル番号10/252,345号に対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
サブマイクロボルトのレンジで低電圧の電気信号を正確に測定可能な試験装置は、聴覚システムに見られるような人体における生体電気信号のモニタリングから、振動モニタリング及びより一般にブリーザライザ(breathalyzers)と呼ばれるアルコールイントクシメータ(alcohol intoximeters)で見られるような化学反応からの電気信号の測定までの広い範囲の応用を有している。サブマイクロボルトのレンジにおける低電圧の電気信号は、存在する信号雑音レベル及び干渉が所望の信号をマスクする可能性があるので、検出するのが極端に困難となることがある。ハンドヘルド型の検査装置は、様々な電気回路が接近してパッケージされており、かかる信号雑音及び干渉を特に受けやすい。しかし、サブマイクロボルトレンジにおける低電圧の電気信号の測定が要求される多くのアプリケーションは、携帯用、自己完結型のハンドヘルド型試験装置の使用から非常に大きな利益を得ている。
【0004】
たとえば、一般的な新生児の聴覚検査プログラムは、改善された聴覚測定機能、改善されたリハビリ計画、聴覚障害児のための早期介入の劇的な利益に関する増加された認識、及び政府の政策の変化のために非常に拡張されてきている。しかし、現在の新生児の聴覚検査のアプローチは、このスクリーニングアプローチと遭遇する聴覚異常の多くの異なるタイプ及び程度について適切に考慮されていない。このため、1つの測定に基づいた個々のスクリーニングテストは、様々な個々の聴覚異常のなかでの相互作用により悪影響される可能性がある。
【0005】
現在のスクリーニングアプローチは、(i)測定装置の物理的な特性、すなわち携帯性、物理的なサイズ及び使用の容易さ、(ii)装置の動作特性、すなわちバッテリ寿命、レコードの記憶量、要求される動作トレイニング等、及び/又は(iii)プログラムのロジスティクス、すなわちリテスティングメカニズム、リフェラルメカニズム、レコードプロセッシング、ペイシャントトラッキング、リポートライティング、及び他の実用的な態様を含んだ、全体のスクリーニングプログラムを適切に考慮していない。これらの要素は、スクリーニング、テスティングからなる一次経済コスト、更なるテストからなる二次経済コスト、及び誤った情報が提供されたときに被る両親の心配のような非経済的なコストを含めて、聴覚検査プログラムの全体のコストを増加させるために悪く作用する可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの実際の人間のコストは、テスト当たりのコストを低減し、偽陽性率を低減し、ホスピタルディスチャージの前にベッドサイドでの偽陽性の検査結果を解決することで低減することができる。スクリーニング当たりのコストは、如何なる位置でのスクリーングのために最適化され、最小にトレイニングされた要員による効果的な動作を可能にするために拡張される専用装置により低減することができる。本発明の装置の性能特性は、低減された測定時間、外部のコンピュータなしでの動作及び機器構成する能力、全ての試験結果を統合及び解釈する能力、大量の数のテスト結果を記憶する能力、長時間のバッテリ寿命、及び外部装置との双方向の無線データ伝送を含んでいる。
【0007】
偽陽性の結果は、2つのやり方で低減することができる。はじめに、最初のスクリーニングテストのパフォーマンスは、拡張された信号処理、より効率的なテストパラメータで、及び異なるタイプのテストを組み合わせることで改善することができる。第二に、偽陽性率は、最初のスクリーニングの時にベッドサイドで最初のスクリーニングテストの失敗を解決するためのメカニズムを提供することで低減することができる。この能力は、同じ装置により提供される自動化スクリーニングの聴覚脳幹応答(ABR: Auditory Brainstem Response)テスト能力の可用性を通して提供することができる。第二に、スクリーニングプログラムの動作処理は、幾つかのオンボードコンピュータベースのエキスパートシステムの使用により改善することができる。これらのコンピュータベースのエキスパートシステムは、小児科医、聴覚機能訓練士、耳鼻咽喉科医、又は看護婦であるかで、特定のタイプのフォロウアップのような、改善された単一のテスト結果の自動解釈、改善された複数のテスト結果の自動解釈、及びローカルリフェラルソースの各種のテスト結果との整合により改善されたリフェラル処理を提供する。以下に開示される装置は、単一のハンドヘルド装置、スティミュラストランスデューサ、シングルプロセッサ、並びに耳音響放射(OAE: OtoAcoustic Emission)及びABRテストのためのシングルソフトウェアアプリケーションを統合する。
【0008】
聴覚異常は、単一の原因、単一のリフェラルソース及び単一のインターベンションストラテジーをもつ単一の明確に定義されたエンティティではない。周辺の聴覚システムは、外耳、中耳、並びに内耳及びうずまき管からなる感音部分である3つの個別の部分、及び8つの脳神経を有している。以上は、全ての3つの部分に独立に存在し、これら個々の以上は、異なる介入及び処置を必要とする。従来技術の装置の物理的及び動作的特性、並びにそれらのプログラムロジスティクスへの影響は、聴覚スクリーニングプログラムの全体の費用を増加するために悪く相互作用する。一次経済コストは、経済コストのみではないがそれぞれのスクリーニングテストのコストである。スクリーニングテストの失敗は、リファー(refer)と呼ばれ、ホスピタルディスチャージ後に数週間スケージュールされた高価な完全な診断テストにより解決される。これらのコストの実質的な部分は、スクリーニングの偽陽性率が高い場合にこれらのコストのかなりの部分が不必要である。非経済的なコストは、偽陽性スクリーニング結果の両親の心配、高い偽陽性率でのプログラムについてプログラムの効率に関する望まれない専門的な感知、及びスクリーニング結果を謝って導出したための不適切な専門的な介入でさえも含んでいる。
【0009】
単一のハンドヘルド型装置への複数の装置の介入により、既存の新生児の聴覚のスクリーニング装置で利用不可能な非常に重要な新たな機能を可能にする。この機能性は、(1)一般的な外耳及び中耳の異常の検出、(2)外部の毛細胞の異常に関連する一般的ではない聴覚性聴力損失の検出、及び(3)内部の毛細胞又は聴覚神経の異常に関連する一般的ではない聴力性聴力損失の検出を含んでいる。さらに、以下に開示される装置は、OAE測定の精度及び信頼性を向上するための潜在能力を有しており、OAE及びABR結果の両者の最適な介入を可能にし、リフェラルプロセスを改善することができる。
【0010】
これまで、本発明により提供される機能を提供するために試みが行われてきている。特に、米国特許第5,601,091号(“091”)及び第5,916,174号(“174”)は、ハンドヘルド型の携帯用スクリーニング装置を提供することを意図するオーディオスクリーニング装置を開示する。しかし、これらの特許に開示されているスクリーニング装置は、従来のコンピュータと共に使用され、フルアプリケーションユースのためのドッキングステーションを必要とする。いずれの特許の開示にも如何なる他のコンピュータとは独立に使用することができるハンドヘルド装置を提供することが記載されていない。すなわち、以下に開示される本発明は、OAE及びABRテストを提供可能な、大幅に低減されたサイズの装置、すなわちハンドヘルドを提供することにある。このハンドヘルド装置は、望まれる場合、スタンドアロンモードで、他のコンピュータコネクションとは独立に動作することができる。装置は、名前をもつ患者のデータベース及びフルグラフィックディスプレイ機能を含んでいる。本装置には、好ましくは、無線の赤外線、及びプリンタ又は大容量データベースに直接的に出力を提供するためのRS232コネクションポートが設けられている。“174”及び“091”特許は、バックグランドノイズを除くためのリニアアベレージング方法で動作する。かかる方法は、その意図された目的のために良好に動作するが、リニアアベレージング方法の使用は時間がかかる。
【0011】
したがって、サブマイクロボルトレンジでの低電圧の電気信号を正確に測定可能な携帯用のハンドヘルド型の試験装置であって、関連されるメモリ記憶装置に情報をアクセス及び記憶するためのオンボードプロセッサを使用して、低減された時間フレームで改善された信号の信頼性を提供可能なハンドヘルド型の試験装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
簡単に言えば、効率的なサブマイクロボルトの電気試験装置が提供される。好適な実施の形態では、装置は、デジタルシグナルプロセッサを含む携帯用のハンドヘルドエンクロージャを含んでいる。プロセッサは、4つの離散出力チャネルでサブマイクロボルトの電気出力信号を発生可能なCODECコンポーネントの制御のため、及び4つの離散的な入力チャネルでのサブマイクロボルトの電気入力信号を受信するため、該プロセッサに関連されるメモリ及びコンピュータプログラムを有している。ディスプレイ装置は、エンクロージャに搭載され、テスト情報、テストセットアップ手順、及びテスト結果のグラフを含むテスト結果を表示する。エンクロージャは、1以上のプローブのためのコネクションポイントを含んでおり、コネクションポイントは、デジタルシグナルプロセッサに作用的に接続されている。また、装置は、装置を完全に自己完結型にするオンボード電源を含んでいる。
【0013】
本発明の1実施の形態では、効果的な聴覚スクリーニング装置が提供される。OAEスクリーニング装置及びABRスクリーニング装置の単一のハンドヘルド型機器への統合により、ユーザは、外部の毛神経の異常に関連する一般的ではない感音性聴力損失を検出し、内部の毛神経に関連する一般的ではない感音性聴力損失の検出が可能となる。好適な実施の形態では、装置は、デジタルシグナルプロセッサを含む携帯用のハンドヘルド型のエンクロージャを含んでいる。プロセッサは、試験の被検体のための耳音響放射テスト手順及び耳脳幹反応テスト手順の両者を実行可能な、該プロセッサに関連されるコンピュータプログラムを有している。ディスプレイ装置は、エンクロージャに搭載されており、患者の情報、聴覚スクリーニングセットアップ手順、及びグラフィカルアナリシスを含む聴覚スクリーニングテスト結果を表示する。エンクロージャは、プローブのためのコネクションポイントを含んでおり、コネクションポイントは、シグナルプロセッサに作用的に接続されている。また、装置は、装置を完全に自己完結型にする、オンボードの電源を含んでいる。本発明の上述した目的、特徴及び効果、並びに他の目的、特徴及び効果は、その好適な実施の形態と同様に、添付図面と共に以下の記載を読むことから明らかになるであろう。
【0014】
一致する参照符号は、図面の幾つかの図を通して対応する部材を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下の詳細な説明は、例により本発明を例示するものであって、限定するものではない。説明により、当業者は、本発明を実行する最良のモードであると信じられるものを含めて、本発明を作成及び使用することができ、本発明の幾つかの実施の形態、適応、変形例、代替及び使用を記載することができる。
【0016】
ここで図1〜図3を参照して、参照符号10は、本発明のハンドヘルド型のサブマイクロボルトの電気信号の測定装置の1実施の形態を例示している。測定装置10は、エンクロージャ1を含んでおり、このエンクロージャは、好適な実施の形態では、例示の目的であって限定するものではなく、長さ71/4”×幅33/4”×奥行き11/2”を測定する。装置10は、妥協することなしにユーザにより運ぶことができ、以下に記載されるように完全な機能を有する携帯用のハンドヘルド型装置を真に表している。装置10は、キーボード14及びディスプレイ16を含んでいる。LEDパス/リファーインジケータ18及びLED ACチャージングインジケータ20のような、1以上のLEDインジケータが任意に含まれる。さらに、例示であって限定するものではなく、LCDディスプレイ16は、好適な実施の形態では、近似的に2”×33/8”を測定する。測定は、LCDディスプレイ16がユーザにとって完全に機能的であること、及び装置10が他のコンピュータシステムとは独立に動作することができることを示すのを除いて、必ずしも重要なものではない。
【0017】
例示される実施の形態では、エンクロージャ12は、赤外線ポート22、互換性のあるRS−232ポート24、イヤプローブのような入力プローブ28との使用に適したプローブコネクション26、複数の出力電極32のためのインタフェース30を収容している。従来のキャリア34に付属されて電極32が示されている。プローブ28は、従来のものであって、詳細には説明されない。イヤプローブのような適切なプローブは、たとえば、EtymoticResearch社のPartNos.ER−10C,ER−10D及びGSI2002−3250から商業的に入手可能である。
【0018】
ここで図4を参照して、ハンドヘルド型のサブマイクロボルトの電気信号の測定装置10のブロック図が示され、説明される。好ましくは、図4に示されるシステムは、アナログ及びデジタル動作の両者向けのミクスドモード設計による、単一のプリント回路ボードで製造される。装置10は、低電力が投入されることが好ましく、LCDディスプレイ16及び装置10で利用されるアナログ回路の幾つかの低電力部分を除いて、一般に3.3ボルトで動作する。望まれない信号干渉を低減するため、全てのアナログ及びデジタル回路コンポーネントが装置10内の共通の電気的なグランドポイントを共有することが好ましいことが分かっている。
【0019】
適切なマイクロプロセッサ40は、装置10を制御する。例示される好適な実施の形態では、プロセッサ40は、Motorola社のモデルNo56303のデジタルシグナルプロセッサであるが、当業者であれば、十分な計算能力及び速度を有する適切なマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラが利用される場合があることを認識されるであろう。以下に記載される全ての信号処理機能は、装置10の全ての入力及び出力機能の制御と同様に、プロセッサ40により実行される。さらに、グラフィック機能、ユーザインタフェース機能、データストレージ機能、及び他の装置の機能性は、プロセッサ40により制御される。
【0020】
従来の設計ロジックでは、デジタルシグナルプロセッサ40は、信号処理のために使用され、個別のマイクロコントローラは、装置制御のために使用される。装置10では、デジタルシグナルプロセッサ40は、信号処理に加えて個別のマイクロコントローラの機能を実行し、個別のマイクロコントローラの必要性を除き、回路ボードスペース、製造コスト及び動作電力消費量におけるかなりの節約となる。
【0021】
データ取得の動作フェーズの間に望まれない信号干渉を低減するため、装置10におけるプロセッサ40は、プロセッサ40とは独立に実行することができる、データ収集動作の間に、シャットダウンされるか又は「スリープ」モードに切り替えられる。外部の信号雑音における更なる低減は、プロセッサ40の内部にあるデータ及びプログラムメモリ40Mにおけるソフトウェアの実行により達成され、これにより、外部バスアクセス信号雑音を除くことができる。
【0022】
メモリサブシステム42は、プロセッサ40に作用的に接続される。メモリサブシステム42は、中間的な結果を記憶し一時的な変数を保持するためのランダムアクセスメモリ(RAM)42A、不揮発性の電気的にプログラム可能な変数、テスト結果データ及びシステムコンフィギュレーション情報を記憶するためのフラッシュメモリ42Bを含んでいる。例示される実施の形態では、フラッシュメモリ42Bは、実質的にオーバサイズされており、装置10が数百のデータレコードを多数のコンフィギュレーションファイルと同様に含むことを可能にする。
【0023】
メモリマップされた入力/出力装置44は、メモリサブシステム42及びデジタルシグナルプロセッサ40に作用的に接続される。メモリマップされた入力/出力44は、次いで、LCDディスプレイ16、キーボード14、出力LEDインジケータ18及びリアルタイムクロック46に作用的に接続される。
【0024】
LCDディスプレイ16は、最小のサイズ128×128画素を好ましくは有するディスプレイアレイをユーザに提供する。このサイズのディスプレイアレイは、装置10により実行されるテスト信号の波形を与えるに十分である。装置10により、LCD16は、データの品質、信号の振幅、信号の周波数、ノイズフロア及び他の関連する信号情報に関するテキスト及び数値情報で補足される、装置10それ自身にリアルタイムでグラフィカルに信号情報をユーザに与えることが可能である。
【0025】
キーボード14は、好ましくは薄膜スイッチキーボードであり、装置10の動作のために必要な最小のキーのみを組み込んでいる。全てのキーは、オン/オフキー15を除いてプログラマブルである。リアルタイムクロック46は、メモリマップされた入力/出力装置44を通してプロセッサ40に作用的に接続される。リアルタイムクロック46により、プロセッサ40は、実行されるそれぞれのデータ収集又はテストのためのタイムスタンプを提供することが可能である。
【0026】
出力LED18は、LCDグラフィックディスプレイ16の混乱又は誤った解釈を回避するため、トレイニングされていないユーザにテスト結果を伝達するために使用される。たとえば、プロセッサ40は、信号強度のような予め決定された入力基準のセットが最小以上であるとき、出力LED18を照明するためにプログラムされている場合がある。さらに、出力LED18は、LCDディスプレイ16が読取り及び解釈が困難である場合に、低い光領域で装置10の使用を可能にする。
【0027】
複数のアナログ−デジタル/デジタル−アナログのコーダ/デコーダ48(コーデック48)は、専用のシリアルリンクに沿ってシグナルプロセッサ40に作用的に接続される。当業者により理解されるように、コーデック48は、アナログ−デジタル変換及びデジタル−アナログ変換を実行する特別の集積回路チップである。コーデック48は、プロセッサ40の制御下で装置10の機能性を提供する、1以上の入力/出力装置インタフェース52と作用的に関連される。好ましくは、コーデック48により生成及び受信されたデジタル信号は、アナログ−デジタル変換及びデジタル−アナログ変換の両方について20ビットの解像度を有する。
【0028】
本発明の1実施の形態では、入力/出力インタフェース52は、サブマイクロボルトの電気信号について適合される4つの入力チャネルと4つの出力チャネルを含んでいる。図5に示されるように、入力/出力インタフェース52は、多数の離散的な入力チャネル32から受信された信号をフィルタリングして増幅する、個々に示されていない複数のアナログ信号処理チップから構成される。特に、それぞれの入力チャネル32から受信された信号は、複数の金属酸化膜バリスタ、抵抗及びキャパシタからなる電気的な絶縁回路52Aを通して経路制御され、この電気的な絶縁回路は、入力チャネル32を危険な電流又は電圧から隔離するためのサージアレスタとして機能する。絶縁回路52Aは、光信号経路を利用する従来の絶縁回路を置き換えるために機能し、これにより、電気信号と光信号との間の変換から生じる関連する信号雑音を除くことができる。
【0029】
入力チャネル32からの信号は、スイッチングネットワーク52Bを通して経路制御される。個々の信号は、自動的に選択され、高利得を有する容量結合差動増幅器52Cに通過される。コモンモードキャンセレーション増幅器52Dは、信号雑音レベルを更に低減するため、入力/出力インタフェース52に含まれる。結果的に得られる増幅された信号は、次いで、コーデック48に経路制御される。入力チャネル32から個々の信号を選択するのに加えて、スイッチングネットワーク52Bは、増幅器の利得設定を変更することで、同じ差動演算増幅器52Cを使用して、入力チャネル32での多様な信号測定を実行するのを許容する。
【0030】
図4を参照して、モードコンフィギュレーションシステム54、リセットワッチドッグシステム56、クロッククリスタル58、好ましくはニッケル−メタル水素化物バッテリである電源60、及びバッテリチャージャ62は、エンクロージャ12内に位置されており、プロセッサ40に作用的に接続される。これらのブロックのそれぞれは、装置10の動作のために必要とされ、本質的に標準的であって、詳細には説明されない。
【0031】
プロセッサ40は、入力/出力チャネル64を有しており、赤外線コネクション22、光ファイバコネクション23及びアイソレートRS−232インタフェース24を含んでいることが好ましい。装置10は、赤外線と互換性があるか又はRS−232と互換性があるパーソナルコンピュータ、プリンタ、又はデータ伝送のための他のデジタル装置(図示せず)と通信することができる。データ伝送は、テストサブジェクト情報、シグナルプロセッサ40のためのコンフィギュレーションデータ、又はメモリサブシステム42における記憶のためのソフトウェアプログラムのアップデートを含んでいる場合がある。
【0032】
ブザーの形式でのオーディオ出力66も提供される。オーディオ出力66は、キーボード操作についてユーザへのオーディオフィードバック、及びエラー状態のためのオーディオ指示を提供する。
【0033】
シリアルポート68は、プロセッサ40に作用的に接続される。シリアルポート68は、たとえば、パーソナルコンピュータからプロセッサ40のダイレクトプログラミングを提供するために利用され、プロセッサ40の最初のソフトウェアダウンロード及び主要なソフトウェアプログラムのアップデートの使用のためにのみ意図されている。
【0034】
ここで図6を参照して、聴覚スクリーニング装置200としての使用のために機器構成される、装置10の1実施の形態のブロック図は示され、記載される。装置200は、単一のハンドヘルドパッケージでOAE及びABRシミュレータ機能を含んでいる。好ましくは、図6に示されるシステムは、アナログ及びデジタル動作の両者向けのミクスドシグナル設計による単一のプリント回路ボードで製造される。装置200は、好ましくは低電力が投入され、LCDディスプレイ216及び装置200で利用されるアナログ回路の低電力部分を除いて一般に3.3ボルトで動作する。望まれない信号干渉を低減するため、全てのアナログ及びデジタル回路コンポーネントは、装置200内で共通の電気的なグランドポイントを共有することが好ましいことが分かっている。
【0035】
デジタルシグナルプロセッサ240は、装置200を制御する。例示される好適な実施の形態では、プロセッサ240は、Motorola社のモデルNo56303のDSPである。以下に記載される全ての信号処理機能は、装置200の全ての入力及び出力機能の制御と同様に、プロセッサ240により実行される。さらに、グラフィック機能、ユーザインタフェース、患者データストレージ機能及び他の装置の機能は、プロセッサ240により制御される。従来の設計ロジックでは、デジタルシグナルプロセッサ240は、信号処理のために使用され、個別のマイクロコントローラは、装置制御のために使用される。装置200では、デジタルシグナルプロセッサ240は、信号処理に加えて個別のマイクロコントローラの機能を実行し、これにより、個別のマイクロプロセッサの必要性を除き、結果的に回路ボードのスペース、製造コスト及び動作電力消費量における大幅な節約となる。動作のデータ取得段階の間の望まれない信号干渉を低減するため、装置200におけるプロセッサ240は、プロセッサ240とは独立に実行することができる、データ収集動作の間にシャットダウンされるか又は「スリープモード」に切り替えられる。外部の信号雑音における更なる低減は、プロセッサ240の内部にあるデータ及びプログラムメモリ240Mにおけるソフトウェアの実行により達成され、これにより、外部バスアクセス信号雑音を除くことができる。
【0036】
メモリサブシステム242は、プロセッサ240に作用的に接続される。メモリサブシステム242は、中間的な結果を記憶し、一時的な変数を保持するランダムアクセスメモリ(RAM)242A、不揮発性の電気的にプログラム可能な変数、患者のデータ、及びコンフィギュレーション情報を記憶するためのフラッシュメモリ242Bを含んでいる。例示される実施の形態では、フラッシュメモリ242Bは、実質的にオーバサイズされ、装置200は、数百の完全な患者のレコード、及び複数のコンフィギュレーションファイルを含むのを可能にする。
【0037】
メモリマップされた入力/出力装置244は、メモリサブシステム242及びデジタルシグナルプロセッサ240に作用的に接続される。メモリマップされた入力/出力244は、LCDディスプレイ214、キーボード214、パス/リフェラルLEDインジケータ218、及びリアルタイムクロック246に作用的に接続される。
【0038】
LCDディスプレイ216は、最小サイズ128×128画素を好ましくは有しているディスプレイアレイをユーザに提供する。このサイズのディスプレイアレイは、装置200により行われる聴覚試験の全波形を与えるために十分である。装置200により、LCD216は、データ品質、信号の振幅、信号の周波数、ノイズフロア、及び他の関連する信号情報に関するテクスチャ及び数値情報で補足される、装置200それ自身にリアルタイムでグラフィカルに信号情報をユーザに提供することが可能である。
【0039】
キーボード214は、装置200の動作のために必要な最小キーのみを組み込んだ、薄膜スイッチキーボードであることが好ましい。オン/オフキー(図示せず)を除いて、全てのキーはプログラマブルである。リアルタイムクロック246は、メモリマップされた入力/出力装置244を通してプロセッサ240に作用的に接続される。リアルタイムクロック246により、プロセッサ240は、装置200の内部動作について時間信号を提供するのと同様に、それぞれの患者及び実行されたテストについてタイムスタンプを提供することが可能である。
【0040】
LEDパス/リファーダイオード218は、試験結果をトレイニングされていないユーザ、すなわち聴覚訓練士又は小児科医と対照的な看護婦に伝達するために使用される。LED218の使用は、LCDグラフィックディスプレイ216の混乱又は誤った解釈を回避し、LCDディスプレイ216が解釈困難である低い光領域における装置200の使用を可能にする。
【0041】
複数のアナログ−デジタル/デジタル−アナログのコーダ/デコーダ248(コーデック248)は、専用のシリアルリンクに沿ってシグナルプロセッサ240に作用的に接続される。当業者には理解されるように、コーデック248は、アナログ−デジタル変換及びデジタル−アナログ変換を実行する特別の集積回路チップである。コーデック248は、プロセッサ240の制御下で装置200の機能性を提供する複数の入力/出力装置と作用的に関連される。
【0042】
耳音響放射インタフェース250(DPOAE I/F)は、関連されるコーデック248を通してシグナルプロセッサ240に作用的に接続される。耳音響放射インタフェース250は、高いコモンモードノイズの阻止をもつ低雑音の差動アナログ回路であることが好ましい。図7に示されるように、耳音響放射インタフェース250は、様々な周波数での純音からチャープ波、クリック波、正弦波等までの様々な信号を生成するため、差動演算増幅器250A,250Bのペアを通して2つのサウンドトランスデューサ251R,251Lを駆動することが意図される。耳音響放射インタフェース250は、標準的な音圧レベルでのトーンを与える。耳音響放射インタフェース250と共に利用される装置は、耳から戻る信号を集める耳管に挿入されるマイクロフォン251Mを含んでおり、信号をコーデック248に与えるデュアルステージ増幅器250Cを通して十分な線形増幅を提供する。トランスデューサ及びマイクロフォンインタフェース回路は、電気ショックのプロテクション250Dを提供するため、複数の静電気放電用のダイオード及び誘導コイルを含んでいる。本発明の各種実施の形態では、耳音響放射インタフェース250は、中耳の状態を評価するための耳音響反射測定のために使用することができる。
【0043】
図8に示されるABRインタフェース252は、個別に示されていない複数のアナログ信号処理チップからなり、このアナログ信号処理チップは、電極ワイヤ232を介して被検体のスクラップから受信された信号をフィルタリングして増幅する。特に、それぞれの個々の電極234から受信された信号は、複数の金属酸化膜バリスタ、抵抗及びキャパシタからなる電気的な絶縁回路252Aを通して経路制御され、この絶縁回路は、危険な電流又は電圧から電極252Aを隔離する機能を果たす。絶縁回路252Aは、光信号経路を利用する従来の絶縁回路を置き換える役割を果たし、これにより、電気信号と光信号との間の変換から生じる関連される信号雑音を除去する。次いで、電極234からの信号は、スイッチングネットワーク252Bを通して経路制御され、このスイッチングネットワークでは、個々の信号が自動的に選択され、差動演算増幅器252Cに通過される。コモンモードキャンセレーション増幅器252Dは、信号雑音レベルを更に低減するため、ABRインタフェース252に含まれる。次いで、結果的に増幅された信号は、コーデック248に経路制御される。
【0044】
動作モードでは、耳には、繰り返される刺激が与えられ、この刺激により、8つの頭部神経で始まり、続いて脳幹から皮質への中枢神経系における聴覚経路での神経を通して点火(fire)する。体積伝導のメカニズムを通して、これらの神経の点火から発生された電位は、皮膚の表面に電極232により検出することができる。
【0045】
ABRインタフェース252の更なる機能は、電極232の配置に関する自動化されたインピーダンスチェックを提供することにある。ひとたび電極232が適切であると、微少な電流が電極232を通して被検体のスクラップに注入され、電極232間のインピーダンスが測定される。電極234から個々の信号を選択するのに加えて、スイッチングネットワーク252Bは、電極234のインピーダンス測定が同じ差動演算増幅器252Cを使用して、増幅器の利得設定を変更することで実行されるのを許容する。インピーダンスは、電極の配置により変動する。ひとたびインピーダンスが予め決定された動作レンジにあると、ABR信号コネクションが始める。インピーダンスチェックは、電極を外すことなしに達成することができる。すなわち、チェックは自動的である。
【0046】
図6に戻り、モードコンフィギュレーションシステム254、リセットワッチドッグシステム256、クロッククリスタル258、好ましくはニッケル−メタル水素化物バッテリである電源260、バッテリチャージャ262は全て、プロセッサ240に作用的に接続される。これらのブロックのそれぞれが装置200の動作のために必要とされるが、本質的に標準的なものであって、詳細には説明されない。
【0047】
プロセッサ240は、入力−出力チャネル264を有しており、この入力−出力チャネルは、赤外線コネクション22、光ファイバコネクション23及びアイソレートRS−232インタフェース24を好ましくは含んでいる。装置200は、赤外線に互換性があるか又はRS−232に互換性があるパーソナルコンピュータ、プリンタ、又はデータ伝送のための(図示されない)他のデジタル装置と通信することができる。データ伝送は、患者情報、シグナルプロセッサ240のためのコンフィギュレーションデータ、又はメモリサブシステム242における記憶のためのソフトウェアプログラムのアップデートを含んでいる場合がある。
【0048】
ブザーの形態でのオーディオ出力266が設けられる場合がある。オーディオ出力266は、キーボードアクション及びエラー状態のためのオーディオインジケーションについてオーディオフィードバックをユーザに提供する。
【0049】
シリアルポート268は、プロセッサ240に作用的に接続される。シリアルポート268は、たとえば、パーソナルコンピュータからプロセッサ240のダイレクトプログラミングを提供するために利用され、プロセッサ240の最初のソフトウェアのダウンロード及び主要なソフトウェアプログラムアップデートの使用のみが意図されている。
【0050】
聴覚スクリーニング装置200として、本発明は、ディストーションプロダクト・耳音響放射(DPOAE: Distortion Product OtoAcoustic Emission)として知られている聴覚の現象を利用している。DPOAEは、2つの外部トーンの印加に応答して通常の耳により発生されたトーンである。2つのトーンf及びfが耳に印加されたとき、通常の非線形の外部の毛細胞は、ディストーションプロダクトと呼ばれる第三のトーンfdpを発生する。次いで、ディストーションプロダクトfdpは、外部の毛細胞からそれが放出された耳管に戻って伝播する。DPOAEのレベルは、外部の毛細胞の機能の測定値として使用することができる。外部の毛細胞システムがない場合又は適切に機能しない場合、非線形性が存在しないか又は低減されており、fdpは生成されないか又は期待されたレベルよりも低く生成される。
【0051】
測定されたDPOAEは、発動する特定のトーンに依存して高い。f及びfの周波数、耳の管におけるそれらそれぞれのレベルL1及びL2は、正確に制御される必要がある。公知の信号状態の下で、非常に特別の周波数(fdp=2f−f)及びレベルLdpで最も大きなディストーションプロダクトfdpが発生される。Ldpのレベルを通常の外部の毛細胞システムをもつ個人からの公知の値と比較することで、患者がスクリーニングをパスしたかに関する判定に基づいて、パス/リファーLED218を照明することを形成するか、又はより完全な診断試験のための紹介者(リフェラル“referral”)を必要とする。
【0052】
純音以外の信号は、耳に与えることができ、これによりクリック、チャープ等のような耳からの聴覚の応答を呼び起こす。DPOAE応答は、1つのかかる入力の例として、聴覚のスクリーニング装置200と使用される。聴覚の応答を発生している他の聴覚の刺激は、DPOAEと同様なやり方で、聴覚スクリーニング装置200により処理される。
【0053】
図6に示されるように、動作の間、プロセッサ240は、フィルタ268からのフィルタリングされた出力信号をコーデック248のアナログコンバータ部分270に送出する。次いで、出力信号は、DPOAEインタフェース250における増幅器のコンポーネント250A及び250Bを通して経路制御され、装置200と共に利用される耳のプローブ228の出力コンポーネント251R及び251Lに送信される。
【0054】
図7に示されるように、耳のプローブ228は、DPOAEインタフェース250における第二の増幅器250Cを通して信号を戻すマイクロフォン270を含んでいる。増幅されたアナログ信号は、コーデック248におけるアナログ−デジタルコンバータ280を通して経路制御され、プロセッサ240に伝達される。
【0055】
プロセッサ240では、到来するアナログ信号は、フレームバッファ282を使用してサンプリングされる。フレームバッファ282におけるそれぞれの新たなフレームのサイズは、周波数f及びfでの2つの主要なトーンのサンプルの整数として、周波数fdpで耳により発生される耳音響トーンのサンプルの整数としても計算される。これは、窓掛け技術を回避することで、かなりのアーチファクトを導入する可能性があるその後の信号処理の品質を保証するための重大なステップである。装置200で利用されるそれぞれ標準的な周波数、及び装置200において使用中又は意図される使用のための他の周波数のための数のテーブルが利用可能であり、ひとたびユーザが試験周波数を選択するとアルゴリズムにプログラムされる。実際のサイズのフレームにフィットするための共通の整数値を発見することができないために周波数の組み合わせが必要とされ、フレームサイズはfdpに調節され、フーリエ変換の前にフレームが窓掛けされるが、本方法は、通常の動作では要求される周波数が利用可能であるので極端なケースにおいてのみ使用される。
【0056】
単一のフレームからのデータは、信号の振幅及び位相のコンテンツを計算するが、ノイズフロアを判定するため、f,f及びfdpを含む関心のある周波数のみであるポイントの離散フーリエ変換(DFT)ブロック284に通過される。エッジ作用を低減するために、窓掛けにより他の帯域でエネルギーが生じるが、DFTを処理する前に窓掛けが行われる。ブロック284は、一時的な計算についてのみ使用され、窓掛けされたデータは、再び使用されない。ブロック284の出力は、f及びfでの主要な信号の振幅及び位相、並びにfdpでのノイズフロアの数値である。ブロック284の出力は、フレームリジェクションブロック286への入力、オンラインキャリブレーションブロック288への入力を形成する。
【0057】
各種周波数での振幅に関する情報によれば、ノイズフロアを判定するため、fdpで、及び/又はfdpの周りでノイズキャリブレーションアルゴリズムが利用される。ノイズフロア及び周波数コンテンツの振幅は、予め決定された状態のセット、すなわちフレームの結果を決定するためにプロセッサ240に含まれる経験的に導出されたテーブルに対する比較に対して使用される。その結果は、3つの別個の可能性を有している。第一に、雑音の振幅及びフレームコンテンツが測定された周波数帯域で複数の閾値の条件を超えた場合、新たなフレームが拒否される。第二に、雑音の振幅が拒否される閾値のセットと許容される閾値のセットとの間に含まれる場合、フレームにおけるデータが無視されるが、雑音情報は、ノイズレベルを更新するために平均に維持される。第三の、雑音の振幅が許容される閾値以下である場合、フレームは更なる処理について保持及び通過され、雑音の振幅は、前のフレームの雑音の平均と共に平均される。この情報は、システムが環境的な条件に適合するように、閾値を更新するために使用される。
【0058】
及びfでの主要なトーンの振幅に関する情報、及びfdpでの、及び/又はfdpの周りのノイズフロア情報のとき、振幅のレベルのオンラインキャリブレーションが行われる。幾つかのアクションがキャリブレーションブロック288で生じる。はじめに、主要なトーンが存在しないときにノイズフロアが大きい場合、主要なトーンの周波数が予め決定された制限内に調節される。新たなfdpが計算され、fdpへの、及びfdpの周りの周波数ビンのノイズコンテンツが再びチェックされる。この処理は、安定な低いノイズフロアが確立されるまで繰り返される。この処理により、スピーカを通して主要なトーンが再生されない。ひとたび主要なトーンが与えられると、ユーザによりプログラムされ、コーデック248の出力を増加することにより耳で較正されるので、主要なトーンは完全な出力振幅にまで増大される。耳からのデータ収集が未だ行われない。このとき、レベルがユーザにより予め決定された時間に到達していない場合、主要なトーンの増加のレートで、耳の管におけるプローブのフィットがないこと、又は該フィットが低品質であることのため、試験が中断される。
【0059】
ひとたび、耳の管におけるプローブの適切なフィットが達成され、テストが開始すると、データ収集が行われる。データ収集の全体処理の間、試験を通した予め決定された制限内のままでことを保証するため、f及びfでのトーンのレベルがチェックされる。これらの制限を超えた場合、最大の補償制限に到達するまで補償するため、出力は上下に調節され、その最大の補償制限に到達したとき、試験が中断され、ユーザに通知される。また、低いノイズフロア及び必要であれば主要なトーンの周波数は、高い外部の雑音領域を回避するために予め決定された制限内にオンラインで調節されるのを補償するため、fdpでの及び/又はfdpの周りでの振幅が連続的に監視される。主要なトーンの周波数における変化は,最小であって、指定された装置200の許容範囲内であって、fdpでの耳内でのトーンの振幅に影響を及ぼさないように示されている。
【0060】
ブロック290は、ストア/コピーバッファである。シグナルデータのフレームが新たなフレームバッファ282で収集されるので、そのコピーは、その後のフレームの処理のためにストア/コピーバッファ290により節約される。ストア/コピーバッファ290は、新たなフレームバッファ282からフレームデータを受け、互いに平均されたフレーム数に依存して可変の深さを有する。バッファ290は、スライドバッファブロック292及びアベレージバッファ294に出力を提供する。スライドバッファ292は、予め決定された量だけスライドされる記憶されている前のフレーム、アベレージバッファ294におけるその後の処理のためにゼロで埋められるエンプティスペースで動作する。
【0061】
アベレージバッファ294では、フレームは、相関付けされない存在する雑音を低減するため互いに平均される。理論的に、雑音は、平均化されたフレーム数の平方根分の1の要素、すなわち
【外1】
【0062】

により低減される。フレームは、線形の方式でサンプル毎に平均化され、新たなフレームは。平均演算の終わりで作られる。この方法の利点は、同じ情報コンテンツを平均するのを回避するために十分に離れてスライドされた、それ自身のスライドコピーに対してデータが本質的に相関付けされることである。これは、同じサンプリング時間の量について相関付けされていないノイズエネルギーにおけるかなりの低減、又は標準的なリニアアベレージングに比較されたとき等価なノイズリダクションを得るためにサンプリング時間におけるかなりの低減のいずれかを提供する。
【0063】
データのスライディング、及び古いデータフレームの再使用に対する最小の制限は、予め決定された又は計算されたオンラインである、フレームにおけるデータの自己相関関数である。この方法は、非常に少ないフレームを取り、それらを互いに平均することに等価である。しかし、その後に行われるフーリエ変換及びフィルタリングのため、f,f及びfdpでのトーンのそれぞれの幾つかのフルサイクルを得るために、フレームサイズが大きいことが必要とされる(すなわち48キロヘルツのサンプリングレートで960サンプル)。多くの数の非常に小さなフレームを取ることの問題は、フーリエ変換又は他の信号処理方法が適切な動作のために幾つかのデータサイクルを必要とすることである。本発明の方法は、フーリエ変換の適切な動作を提供するのと同様に、時間的な低減のために、大きなフレームの標準的な線形平均が優れている。
【0064】
ファイナルアベレージバッファ296は、アベレージバッファ294から平均化されたデータを得て、その後の処理及び信号統計処理のために使用されるバッファでそれを収集する。ファイナルアベレージバッファ296の出力は、最終的なデータ表示のために必要とされない残りの高周波成分又は低周波成分を除くフィルタ298においてデジタル処理でフィルタリングされる。
【0065】
平均化及びフィルタリングされたデータは、ブロック300で離散フーリエ変換を使用することで、例示される実施の形態において周波数領域に変換され、次いで、結果的に得られたデータは、ブロック302で示されるように、オペレータへの表示のために準備される。当業者により理解されるように、他の信号処理方法は、データを変換するために利用可能であり、それらの他の方法は、装置200と互換性がある。
【0066】
振動検出器又はアルコールイントクシケータとして利用される、本発明10の更なる代替的な実施の形態では、入力/出力インタフェース52は、たとえば、呼吸のアルコール成分を表す振動波形又は電気信号である、所望の試験マテリアルを表す信号を測定するために機器構成される1以上の適切な電気信号センサと置き換えられるか、又は該電気信号センサに結合される。
【0067】
先の観点において、本発明の幾つかの目的が達成され、他の有利な結果が得られることがわかる。様々な変形例が本発明の範囲から逸脱することなしに先の構成で行われ、先の記載に含まれるか、添付図面に示される全ての問題は、例示として解釈され、意味を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の電気的な試験装置の1つの例示的な上面図である。
【図2】電気的な試験装置の立面図である。
【図3】図2に示されるのと反対の面の電気的な試験装置の立面図である。
【図4】図1に示される電気的な試験装置のブロック図である。
【図5】図4に示される一般的な電気的な入力及び出力チャネルのブロック図である。
【図6】図1に示される電気的な試験装置の聴覚的なスクリーニングの実施の形態のブロック図である。
【図7】図6におけるDPOAEインタフェースのブロック図である。
【図8】図6におけるABRインタフェースのブロック図である。
【図9】図6の装置で利用されるOAEテストの信号出力フェーズのブロック図である。
【図10】図6の装置で利用されるOAEテストの信号入力フェーズのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用のハンドヘルド型のエンクロージャと、
該エンクロージャにより収容されるプロセッサと、
該プロセッサに作用的に結合され、1以上の動作命令を記憶するメモリと、
該エンクロージャに搭載され、該プロセッサに作用的に接続されるディスプレイ装置と、
該プロセッサに作用的に結合され、外部のサブマイクロボルトの電気信号を受信するために構成されるマルチチャネル入力−出力インタフェースとを備え、
該プロセッサは、該マルチチャネル入力−出力インタフェースから受信された信号に関する1以上の試験を実行し、該ディスプレイ装置に該1以上の試験の結果を表示するため、該1以上の動作命令を利用するために構成される、
ことを特徴とするサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項2】
該外部の電気信号を伝達するため、該マルチチャネル入力−出力インタフェース及び該プロセッサに作用的に接続される双方向の通信チャネルを更に含む、
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項3】
該双方向の通信チャネルは、20ビットの信号分解能を有する、
請求項2記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項4】
該マルチチャネル入力−出力インタフェースは、
1以上の入力チャネルと、
該少なくとも1つの入力チャネルと該双方向の通信チャネルとの間に結合される複数の電気ショックプロテクションコンポーネントと、
該複数の電気ショックプロテクションコンポーネントのそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、該複数の電極のうちの1つを該双方向の通信チャネルに選択的に結合するために構成されるスイッチングネットワークと、
該スイッチングネットワークと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、調節可能な利得設定を有する差動演算増幅器と、
を含む請求項2記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項5】
該差動演算増幅器は、1以上のキャパシタにより、該スイッチングネットワークと該双方向の通信チャネルとの間に結合される、
請求項4記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項6】
該マルチチャネル入力−出力インタフェースは、該電気信号における信号雑音レベルを低減するために構成されるコモンモードキャンセレーション増幅器を含む、
請求項4記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項7】
該マルチチャネル入力−出力ンタフェースは、耳音響放射テストインタフェース及び聴覚脳幹テストインタフェースを含み、
該プロセッサは、テストの被検体のための耳音響放射テスト手順、聴覚脳幹応答テスト手順、及びその組み合わせからなるグループのうちから選択される聴覚テストのための該1以上の記憶されている動作命令により機器構成される、
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項8】
該マルチチャネル入力−出力インタフェースは、振動試験インタフェースを含み、
該プロセッサは、該1以上の記憶された動作命令を利用して、該信号から振動情報を抽出するために機器構成される、
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項9】
該マルチチャネル入力−出力インタフェースは、アルコールイントクシメータインタフェースを含み、
該プロセッサは、該1以上の記憶された動作命令を利用して、該信号からアルコールレベルを計算するために機器構成される、
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項10】
該プロセッサは、内部メモリを有し、外部バスアクセスからの信号雑音レベルを低減するように、該内部メモリを利用して該1以上の動作命令を実行するために機器構成される、
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項11】
携帯用のハンドヘルド型のエンクロージャと、
該エンクロージャにより収容され、ユーザによるコマンドで動作するコンピュータプログラムであって、テストの被検体のための耳音響放射テスト手順、聴覚脳幹応答テスト手順、及びその組み合わせからなるグループから選択された聴覚テストを生成するコンピュータプログラムで機器構成されるプロセッサと、
該エンクロージャに搭載され、該プロセッサに作用的に接続され、選択された試験の結果をリアルタイムで表示するディスプレイ装置と、
該プロセッサに作用的に結合される耳音響放射テストインタフェースと、
該プロセッサに作用的に結合される聴覚脳幹テストインタフェースと、
を備えることを特徴とする聴覚スクリーニング装置。
【請求項12】
該プロセッサは、内部メモリを有し、外部バスアクセスからの信号雑音レベルを低減するように、該内部メモリを利用して該コンピュータプログラムを実行するために機器構成される、
請求項11記載の聴覚スクリーニング装置。
【請求項13】
該耳音響放射テストインタフェースは、
該プロセッサからの信号を受信するために機器構成される少なくとも1つの出力チャネルと、
該少なくとも1つの出力チャネルに作用的に接続される少なくとも1つのトランスデューサと、
該少なくとも1つの出力チャネルと該少なくとも1つのトランスデューサの間に結合される少なくとも1つの差動演算増幅器とを備え、
該少なくとも1つのトランスデューサは、人間の耳で聞き取ることのできる純音、チャープ波、クリック波及び正弦波からなるグループから選択された音響信号に該受信された信号を変換するために適合される、
請求項11記載の聴覚スクリーニング装置。
【請求項14】
該聴覚脳幹テストインタフェースは、
外部の電気信号を受信するためにそれぞれ適合される複数の電極と、
該外部の電気信号を伝達するため、該複数の電極及び該プロセッサに作用的に接続される双方向の通信チャネルと、
該複数の電極のそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合される複数の電気ショックプロテクションコンポーネントと、
該複数の電気ショックプロテクションコンポーネントのそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、該複数の電極のうちの1つを該双方向の通信チャネルに選択的に結合するために機器構成されるスイッチングネットワークと、
該スイッチングネットワークと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、調節可能な利得設定を有する差動演算増幅器と、
を備える請求項11記載の聴覚スクリーニング装置。
【請求項15】
少なくとも1つの出力チャネルと、
該少なくとも1つの出力チャネルに作用的に接続される少なくとも1つのトランスデューサと、
該少なくとも1つの出力チャネルと該少なくとも1つのトランスデューサとの間に結合される少なくとも1つの差動演算増幅器とを備え、
該少なくとも1つのトランスデューサは、人間の耳で聞き取ることのできる純音、チャープ波、クリック波、及び正弦波からなるグループから選択された音響信号を生成するために適合される、
ことを特徴とする耳音響放射テストインタフェース。
【請求項16】
該少なくとも1つの出力チャネルと該少なくとも1つのトランスデューサとの間に結合される少なくとも1つの電気ショックプロテクションコンポーネントを更に備える、
請求項15記載の耳音響放射テストインタフェース。
【請求項17】
少なくとも1つの入力チャネルと、
人間の耳からの信号を受信するために該少なくとも1つの入力チャネルに作用的に接続された少なくとも1つのマイクロフォンと、
該少なくとも1つの入力チャネルと該少なくとも1つのマイクロフォンとの間に結合され、該受信された信号に線形増幅を与えるために機器構成されるデュアルステージ増幅器と、
を更に備える請求項15記載の耳音響放射テストインタフェース。
【請求項18】
該少なくとも1つの入力チャネルと該少なくとも1つのマイクロフォンとの間に結合される少なくとも1つの電気ショックプロテクションコンポーネントを更に備える、
請求項16記載の耳音響放射テストインタフェース。
【請求項19】
外部の電気信号を受信するためにそれぞれ適合される複数の電極と、
該複数の電極に作用的に接続される双方向の通信チャネルと、
該複数の電極のそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合される複数の電気ショックプロテクションコンポーネントと、
該複数の電気ショックプロテクションコンポーネントのそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、該複数の電極のうちの1つを該双方向の通信チャネルに選択的に結合するために機器構成されるスイッチングネットワークと、
該スイッチングネットワークと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、調節可能な利得設定を有する差動演算増幅器と、
を備えることを特徴とする聴覚脳幹テストインタフェース。
【請求項20】
該複数の電気ショックプロテクションコンポーネントは、少なくとも1つのサージ抑圧コンポーネントを含む、
請求項19記載の聴覚脳幹テストインタフェース。
【請求項21】
該スイッチングネットワークと該差動演算増幅器との間に結合され、該複数の電極と該双方向の通信チャネルとの間の信号雑音レベルを低減するために機器構成されるコモンモードキャンセレーション増幅器を更に備える、
請求項19記載の聴覚脳幹テストインタフェース。
【請求項22】
該差動演算増幅器は、該複数の電極のうちの1つからの信号を増幅するための第一の利得設定で機器構成され、該複数の電極のインピーダンステストを容易にするための第二の利得設定で機器構成される、
請求項19記載の聴覚脳幹テストインタフェース。
【請求項23】
該スイッチングネットワークは、該差動演算増幅器での該第一の利得設定と該第二の利得設定との間で選択するために更に機器構成される、
請求項22記載の聴覚脳幹テストインタフェース。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用のハンドヘルド型のエンクロージャと、
該エンクロージャにより収容されるプロセッサと、
該プロセッサに作用的に結合され、1以上の動作命令を記憶するメモリと、
該エンクロージャに搭載され、該プロセッサに作用的に接続されるディスプレイ装置と、
該プロセッサに双方向の通信チャネルで作用的に結合され、外部の電気信号を受信し、
該外部の電気信号を該プロセッサに伝達するために少なくとも1つの入力チャネルで構成されるマルチチャネル入力−出力インタフェースと
該少なくとも1つの入力チャネルと該双方向の通信チャネルとの間に結合される複数の電気ショックプロテクションコンポーネントと
該複数の電気ショックプロテクションコンポーネントのそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、該複数の電極のうちの1つを該双方向の通信チャネルに選択的に結合するために構成されるスイッチングネットワークと
該スイッチングネットワークと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、調節可能な利得設定を有する差動演算増幅器とを備え
該プロセッサは、該マルチチャネル入力−出力インタフェースから受信された信号に関する1以上の試験を実行し、該ディスプレイ装置に該1以上の試験の結果を表示するため、該1以上の動作命令を利用するために構成される、
ことを特徴とするサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項2】
該双方向の通信チャネルは、20ビットの信号分解能を有する
請求項記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項3】
該差動演算増幅器は、1以上のキャパシタにより、該スイッチングネットワークと該双方向の通信チャネルとの間に結合される
請求項記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項4】
該マルチチャネル入力−出力インタフェースは、該電気信号における信号雑音レベルを低減するために構成されるコモンモードキャンセレーション増幅器を含む
請求項記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項5】
該マルチチャネル入力−出力ンタフェースは、耳音響放射テストインタフェース及び聴覚脳幹テストインタフェースを含み
該プロセッサは、テストの被検体のための耳音響放射テスト手順、聴覚脳幹応答テスト手順、及びその組み合わせからなるグループのうちから選択される聴覚テストのための該1以上の記憶されている動作命令により構成される
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項6】
該プロセッサは、内部メモリを有し、外部バスアクセスからの信号雑音レベルを低減するように、該内部メモリを利用して該1以上の動作命令を実行するために構成される
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項7】
該マルチチャネル入力−出力インタフェースは、該エンクロージャ内に収容され
該マルチチャネル入力−出力インタフェースは、該マルチチャネル入力−出力インタフェースに作用的に結合される該エンクロージャの外部にある1以上のセンサから外部の電気信号を受信するために構成される
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項8】
該エンクロージャは、少なくとも1つの外部コネクションポートを含み、該少なくとも1つの外部コネクションポートは、それらの間での電気信号の伝送のために該マルチチャネル入力−出力インタフェースに作用的に結合される
請求項記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項9】
少なくとも1つのデジタル回路コンポーネント及び少なくとも1つのアナログ回路コンポーネントを含み、該少なくとも1つのデジタル回路コンポーネント及び少なくとも1つのアナログ回路コンポーネントのそれぞれは、共通の電気的なグランドを有する
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項10】
該プロセッサは、少なくとも該マルチチャネル入力−出力インタフェースの装置制御、及び該マルチチャネル入力−出力インタフェースから受信された信号のデジタル信号処理のために構成される
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置。
【請求項11】
該プロセッサは、該マルチチャネル入力−出力インタフェースによる外部の電気信号の取得の間に低減される動作のために構成される
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置
【請求項12】
該外部の電気信号はサブマイクロボルトの電気信号である、
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置
【請求項13】
該外部の電気信号は、増幅されたサブマイクロボルトの電気信号である
請求項1記載のサブマイクロボルトの電気信号試験装置
【請求項14】
携帯用のハンドヘルド型のエンクロージャと
該エンクロージャにより収容されるプロセッサと
該プロセッサに作用的に結合され、1以上の動作命令を記憶するメモリと
該エンクロージャに搭載され、該プロセッサに作用的に接続されるディスプレイ装置と
該プロセッサに作用的に結合され、外部のサブマイクロボルトの電気信号を受信するために構成される振動試験インタフェースを含むマルチチャネル入力−出力インタフェースとを備え
該プロセッサは、該マルチチャネル入力−出力インタフェースから受信された該信号から振動情報を抽出し、該ディスプレイ装置に該1以上の試験の結果を表示するための1以上の動作命令を利用するために構成される
ことを特徴とするサブマイクロボルトの電気信号試験装置
【請求項15】
携帯用のハンドヘルド型のエンクロージャと
該エンクロージャにより収容されるプロセッサと
該プロセッサに作用的に結合され、1以上の動作命令を記憶するメモリと
該エンクロージャに搭載され、該プロセッサに作用的に接続されるディスプレイ装置と
該プロセッサに作用的に結合され、外部のサブマイクロボルトの電気信号を受信するために構成されるアルコールイントクシメータインタフェースを含むマルチチャネル入力−出力インタフェースとを備え
該プロセッサは、該マルチチャネル入力−出力インタフェースから受信された該信号からアルコールレベルを計算するための該1以上の動作命令を利用し、該ディスプレイ装置に該1以上の試験の結果を表示するために構成される
ことを特徴とするサブマイクロボルトの電気信号試験装置
【請求項16】
携帯用のハンドヘルド型のエンクロージャと
該エンクロージャにより収容され、ユーザによるコマンドで動作するコンピュータプログラムであって、テストの被検体のための耳音響放射テスト手順、聴覚脳幹応答テスト手順、及びその組み合わせからなるグループから選択された聴覚テストを生成するコンピュータプログラムで構成されるプロセッサと
該エンクロージャに搭載され、該プロセッサに作用的に接続され、選択された試験の結果をリアルタイムで表示するディスプレイ装置と
該プロセッサに作用的に結合される耳音響放射テストインタフェースと
該プロセッサに作用的に結合される聴覚脳幹テストインタフェースであって、外部の電気信号を受信するためにそれぞれ適合される複数の電極、該外部の電気信号を伝達するため、該複数の電極及び該プロセッサに作用的に接続される双方向の通信チャネル、該複数の電極のそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合される複数の電気ショックプロテクションコンポーネント、該複数の電気ショックプロテクションコンポーネントのそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、該複数の電極のうちの1つを該双方向の通信チャネルに選択的に結合するために構成されるスイッチングネットワーク、及び該スイッチングネットワークと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、調節可能な利得設定を有する差動演算増幅器を含む聴覚脳幹テストインタフェースと
を備えることを特徴とする聴覚スクリーニング装置
【請求項17】
少なくとも1つの出力チャネルと
該少なくとも1つの出力チャネルに作用的に接続される少なくとも1つのトランスデューサと
該少なくとも1つの出力チャネルと該少なくとも1つのトランスデューサの間に結合される少なくとも1つの電気ショックプロテクションコンポーネントと
該少なくとも1つの出力チャネルと該少なくとも1つのトランスデューサとの間に結合される少なくとも1つの差動演算増幅器とを備え
該少なくとも1つのトランスデューサは、人間の耳で聞き取ることのできる純音、チャープ波、クリック波及び正弦波からなるグループから選択された音響信号を生成するために適合される
ことを特徴とする耳音響放射テストインタフェース
【請求項18】
少なくとも1つの入力チャネルと
少なくとも1つの出力チャネルと
該少なくとも1つの出力チャネルに作用的に接続される少なくとも1つのトランスデューサと
該少なくとも1つの出力チャネルと該少なくとも1つのトランスデューサとの間に結合される少なくとも1つの差動演算増幅器と
人間の耳からの信号を受信するために該少なくとも1つの入力チャネルに作用的に接続される少なくとも1つのマイクロフォンと
該少なくとも1つの入力チャネルと該少なくとも1つのマイクロフォンとの間に結合される少なくとも1つの電気ショックプロテクションコンポーネントと
該少なくとも1つの入力チャネルと該少なくとも1つのマイクロフォンとの間に結合され、該受信された信号に線形増幅を与えるために構成される少なくとも1つのデュアルステージ増幅器とを備え
該少なくとも1つのトランスデューサは、人間の耳に純音、チャープ波、クリック波、及び正弦波からなるグループから選択された音響信号を生成するために適合される、
ことを特徴とする耳音響放射テストインタフェース
【請求項19】
外部の電気信号を受信するためにそれぞれ適合される複数の電極と、
該複数の電極に作用的に接続される双方向の通信チャネルと、
該複数の電極のそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合される複数の電気ショックプロテクションコンポーネントと、
該複数の電気ショックプロテクションコンポーネントのそれぞれと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、該複数の電極のうちの1つを該双方向の通信チャネルに選択的に結合するために構成されるスイッチングネットワークと、
該スイッチングネットワークと該双方向の通信チャネルとの間に結合され、調節可能な利得設定を有する差動演算増幅器と、
を備えることを特徴とする聴覚脳幹テストインタフェース。
【請求項20】
該複数の電気ショックプロテクションコンポーネントは、少なくとも1つのサージ抑圧コンポーネントを含む、
請求項19記載の聴覚脳幹テストインタフェース。
【請求項21】
該スイッチングネットワークと該差動演算増幅器との間に結合され、該複数の電極と該双方向の通信チャネルとの間の信号雑音レベルを低減するために機器構成されるコモンモードキャンセレーション増幅器を更に備える、
請求項19記載の聴覚脳幹テストインタフェース。
【請求項22】
該差動演算増幅器は、該複数の電極のうちの1つからの信号を増幅するための第一の利得設定で構成され、該複数の電極のインピーダンステストを容易にするための第二の利得設定で構成される、
請求項19記載の聴覚脳幹テストインタフェース。
【請求項23】
該スイッチングネットワークは、該差動演算増幅器での該第一の利得設定と該第二の利得設定との間で選択するために更に構成される、
請求項22記載の聴覚脳幹テストインタフェース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−500120(P2006−500120A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−538395(P2004−538395)
【出願日】平成15年9月18日(2003.9.18)
【国際出願番号】PCT/US2003/029826
【国際公開番号】WO2004/027981
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(505105006)エヴェレスト バイオメディカル インストルメンツ (2)
【Fターム(参考)】