説明

バイオセンサー試験片の品質保証システムおよび方法

【課題】試験片が適切な試験計器(図示せず)と組み合わせたときに、生物学的流体に関心のある信号を測定するための試験片を提供すること。
【解決手段】試験片と試験計器が試験片トレースの一体化を確証し、試験片トレースの寄生抵抗を測定し、さらに試験片トレース内の寄生抵抗損と見なす試験片に印加される電圧の補償を提供する構造を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の説明]
本願は2004年6月18日提出の米国暫定出願番号第60/581,002号の特権を権利請求する。この出願はまた2004年6月18日提出の出願番号第10/871,937号に関連し、その開示はそっくりそのまま引用することにより、ここに一体化する。
【0002】
[技術分野]
本願は生物学的流体内の検体(血液グルコースのような)の濃度に関連するような信号だけでなく、検体濃度信号に対するインターフェラント(ヘマトクリット値および血液グルコースの場合における温度のような)に関連する信号の測定に使用するための装置に関する。より詳しく説明すると、本発明はバイオセンサー試験片の品質保証のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
生物学的流体内の物質の濃度測定は、多数の医学的状態の診断および処置のための重要なツールである。例えば、血液のような体液内のグルコースの測定は、糖尿病の効果的な治療に必須である。
【0004】
糖尿病療法には一般的にインシュリン治療の2つのタイプ、すなわち、基本的なものと食事時間による方法がある。基本的インシュリン治療は、連続する、しばしば就寝前に取られる例えば時間リリースされたインシュリンに関する。食事時間インシュリン治療は、高速作用インシュリンを付加的に投与し糖分および炭水化物の物質交代を含む種々の要素によって生じる血液グルコースのばらつきを調整する。血液グルコースのばらつきを適切に調整するには、血液中のグルコース濃度を正確に測定する必要がある。この測定を怠ると、盲目および四肢中の血液循環喪失を含む極度の合併症を引き起こすことになり、最終的に糖尿病患者の指、手、足等の行使を奪うことになる。
【0005】
多数の方法が、血液サンプル内の、例えばグルコースのような検体濃度を決定するものとして公知になっている。この種の方法は一般的に2種類、すなわち、光学的方法と電気化学的方法の1つに分類される。光学的方法は、概して分光器を使用して検体の濃度によって生じる流体内、一般的に検体が結合されたときに既知の色を生成する試薬に関連するスペクトル・シフトを観察することを含んでいる。電気化学方法は、概して電流(電流測定)、電位(電位測定)または蓄積電荷(電量測定)と、一般的に検体が結合されたときに電荷キャリアを生成する試薬に関連する検体濃度間の相関関係に依存している。例えば、コロンブス(Columbus)による特許文献1、ペースによる特許文献2、コロンブス(Columbus)による特許文献3、マグリ(Muggli)による特許文献4、リルジャ(Lilja)他による特許文献5、ジーミンスキィ(Szuminsky)他による特許文献6、ナンカイ(Nankai)他による特許文献7、シーミンスキィ(Szuminsky)他による特許文献8、ホワイト(White)による特許文献9、ダイボルド(Diebold)他による特許文献10、ポールマン(Pollmann)他による特許文献11、カーター(Carter)他による特許文献12、ヒル(Hill)他による特許文献13、ヒル(Hill)他による特許文献14、クリスモア(Crismore)他による特許文献15、フジワラ(Fujiwara)他による特許文献16、プリエデル(Priedel)他による特許文献17およびシース(Shieh)による特許文献18を参照でき、これらは、そっくりそのまま引用することにより、ここに一体化する。試験を実行するためのバイオセンサーは、一般的に生物学的流体に関心のある検体と化学反応をする試薬の付着された廃棄可能試験片である。この試験片は廃棄不可能試験計器と対をなし、この試験計器は検体濃度を決定し、ユーザに表示するために検体と試薬間の反応を測定することができる。
【0006】
図1は概略的に10で示した一般的先行技術による廃棄可能バイオセンサー試験片を図式的に示す(例えば、特許文献19および特許文献20を参照、これらの出願は本願譲受人に譲渡されており、これらの開示は、そっくりそのまま引用することにより、ここに一体化する)。この試験片10は、非導電性基板12上に形成され、この上に導電性領域14、16が形成されている。化学試薬18が試験片10の一端で導電性領域14、16上に印加されている。電位が測定電極14aと16a間に印加されたときに検出できるような方法で、試薬18は生物学的サンプル内で関心のある検体と反応される。
【0007】
したがって、試験片10は測定電極14a、16aを含んでいる反応ゾーン20を有しており、サンプル内の濃度を決定するための検体を包含しているサンプルと直接接触される。電流的または電量的電気化学測定システムにおいて、反応ゾーン20内の測定電極14a、16aが電子回路(当該技術において周知のように、一般的に試験計器(図示せず)に結合され、この回路内に試験片10が挿入される)に結合され、この回路が電位を測定電極に印加して、この電位(例えば、電流、インピーダンス、電荷等)に対する電気化学センサーの応答を測定する。この応答は検体の濃度に比例する。
【0008】
試験計器が試験片10の接触ゾーン22内の接触パッド14b、16bで試験片10と接触する。接触ゾーン22が測定ゾーン20からいくぶん離れて、通常(しかし常時ではない)、試験片10の対向端部に位置付けられている。導電性トレース14c、16cが接触ゾーン22内の接触パッド14b、16bを反応ゾーン20内のそれぞれの測定電極14a、16aに結合している。
【0009】
特に電極、トレースおよび接点パッドが、導電性薄膜(例えば、非制限サンプルとして貴金属、炭素インクおよび銀ペースト)を備えたバイオセンサー試験片10のために、接触ゾーン22を反応ゾーン20に接続させる導電性トレース14c、16cの抵抗が、数千オームないしこれ以上の大きさになる。この寄生抵抗がトレース14c、16cの長さに沿って電位降下をもたらし、したがって反応ゾーン20内の測定電極14a、16aに印加される電位が、試験計器によって接触ゾーン22内の試験片10の接点パッド14b、16bに印加される電位よりも相当低くなる。反応ゾーン20内で発生する反応のインピーダンスが、トレース14c、16cの寄生抵抗の大きさ程度内になるので、測定される信号がトレースによって誘起されるI−R(電流×抵抗)降下のために相当オフセットを有することになる。このオフセットが試験片から試験片で変化すれば、雑音が測定結果に付加されたことになる。さらに、試験片10に擦過傷、割れ目、化学的劣化等のような物理的損傷が、製造、積み出し、貯蔵および(または)ユーザの誤った取り扱い中に発生することがある。これらの欠陥は導電性領域14、16に対して損傷を与え、きわめて高い抵抗を呈し、あるいは開回路となることさえある。このようなトレース抵抗の増大は、試験計器に正確な試験の実行を阻止させることになる。
【0010】
したがって、システムおよび方法は、試験片トレースの寄生抵抗測定のために、また、反応ゾーン内の試験片測定電極に実際に印加される電位レベルを制御するために試験片の一体性の確認を許容することが必要となる。本発明はこれらの必要事項の一致に向けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第4233029号明細書
【特許文献2】米国特許第4225410号明細書
【特許文献3】米国特許第4323536号明細書
【特許文献4】米国特許第4008448号明細書
【特許文献5】米国特許第4654197号明細書
【特許文献6】米国特許第5108564号明細書
【特許文献7】米国特許第5120420号明細書
【特許文献8】米国特許第5128015号明細書
【特許文献9】米国特許第5243516号明細書
【特許文献10】米国特許第5437999号明細書
【特許文献11】米国特許第5288636号明細書
【特許文献12】米国特許第5628890号明細書
【特許文献13】米国特許第5682884号明細書
【特許文献14】米国特許第5727548号明細書
【特許文献15】米国特許第5997817号明細書
【特許文献16】米国特許第6004441号明細書
【特許文献17】米国特許第4919770号明細書
【特許文献18】米国特許第6054039号明細書
【特許文献19】米国特許第4999582号明細書
【特許文献20】米国特許第5438271号明細書
【発明の概要】
【0012】
本発明は、試験片が適切な試験計器と組み合わせたときに、生物学的流体に関心のある信号を測定するための試験片を提供し、試験片と試験計器が試験片トレースの一体性を確証し、試験片トレースの寄生抵抗を測定し、さらに試験片トレース内の寄生抵抗損失と見なす試験片に印加される電圧の補償を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明は、添付図面を参照して例としてのみさらに説明をする。
【0014】
【図1】生物学的流体内の関心のある検体濃度を測定に使用する一般的先行技術による試験片の概略平面図である。
【図2】本発明に基づく第1実施例による試験片の概略平面図である。
【図3】図2の第1実施例による試験片と併用する第1実施例による電気試験回路の概略図である。
【図4】生物学的流体内の関心のある検体濃度を測定に使用する第2の一般的試験片の分解組み立て図である。
【図5】本発明との併用に適した除去装置を示す図である。
【図6】第2マスクを示す図5のレーザー除去装置を示す図である。
【図7】本発明との併用に適した除去装置を示す図である。
【図8】本発明に基づく第2実施例による試験片の概略平面図である。
【図9】図8の第2実施例による試験片と併用する第2実施例による電気試験回路の概略図である。
【図10】図8の第2実施例による試験片と併用する第3実施例による電気試験回路の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の原理の理解を促進する目的のために、図面に示した実施例を参照し、また、特定用語はこの実施例を説明するために使用する。それにもかかわらず、本発明の範囲を限定することは意図していない。図示装置内の変形例および修正例、さらに、本発明に関連する当該技術に習熟した人に通常思い浮かぶようなここに示したような本発明の原理のさらなる適用は、保護されることが望まれる。特に、本発明が血液グルコース計器の観点で検討されているが、本発明は他の検体および他のサンプル形態を測定するためのデバイスと併用することもできることを意図している。この種の変形実施例は、当該技術に習熟した人にとって明白であるここで検討された実施例にある一定の修正を必要とする。
【0016】
本発明のシステムおよび方法は、広範な設計と広範な構造技術とプロセスを有する試験片と併用することができるが、本発明の第1実施例による電気化学試験片を概略的に図2に示し、また概して200で表わす。試験片10の各部と実質上同じである試験片200の各部は、同様の参照符号を付している。図2を参照して、試験片200は350μm厚のポリエステル(デュポン社から入手できるメリネックス(Melinex)329のような)の不透明片から形成される底部基板12、その頂面は50nmの導電性金層(例えば、スパッタリングまたは溶着によって、限定されない一例による)で被覆される。したがって、電極、接続トレースおよび接点パッドはレーザー除去工程によって導電層にパターンを形成する。このレーザー除去工程は、クロム−オン−クォーツ・マスクを通過するエキシマー・レーザーによって行われる。マスク・パターンはレーザー・フィールドの一部をして反射せしめるが、一方フィールドの他の部分はその通過を許容し、レーザー光によって蒸着された金層上にパターンが生成される。該レーザー除去工程は以下により詳細に説明される。例えば、作動部214a、対向部216aおよび対向感知電極224aは図示したように形成されるとともに、それぞれのトレース214c、216cおよび224cによってそれぞれの測定接点パッド214b、216bおよび224bに接続される。これらの接点パッド214b、216bおよび224bは、試験片200上に導電性領域を提供し、一度試験片200が当該技術において周知である試験計器(図示せず)に挿入されたときに、試験片200はこの試験計器のコネクター接点と接触する。
【0017】
図2および3は本発明の実施例を示し、試験片の対向電極線内の寄生I−R降下を補償することで先行技術の試験片設計を改良したものである。図2の試験片200は図1の先行技術による試験片10と実質上同じであるが、対向感知電極224a、接点パッド224bおよびトレース224cが付加されている点が異なることが理解されるであろう。対向感知線224を設けることで、試験片は(以下に説明するように)、接点パッド216b、224b間の寄生抵抗を補償できる。図2の実施例に図3の回路が併用されると、試験片200の対向電極側上のI−R降下のみが補償されることに注意しなければならない。試験片200の作動電極側上の寄生抵抗は、この回路を使用して検出することができないが、所望ならば作動電極側上に再生することが可能で、この点は本願を参照すれば当該技術に習熟した人にとって明白となろう。試験片の作動電極側と対向電極側両者上の寄生抵抗を補正するさらなる方法は、以下に説明する。したがって、図2の対向感知線は試験計器に対向線216内のいずれの寄生抵抗電位降下も補償させることができる。これについては図3に関してより詳細に説明する。
【0018】
ここで図3を参照して、試験計器内に収容された第1実施例電極補償回路(概して300で表示)の概略電気回路図を示す。図示したように、試験片200が試験計器に挿入されたときに回路は接点パッド214b、216bおよび224bと結合される。当技術者によって理解されるであろうが、電位が対向電極接点パッド216bに印加され、対向電極216aと作動電極214a間に、試薬18に印加された生物学的サンプル内に存在する検体量に比例する電流が発生する。作動電極214aからの電流が、作動電極トレース214cによって作動電極接点パッド214bに伝送され、電流/電圧増幅器310に提供される。増幅器310のアナログ出力電圧が、アナログ/デジタル変換器(A/D)312によってデジタル信号に変換される。次に、このデジタル信号が、試験片200に印加された生物学的サンプル内の検体濃度を決定するために前回記憶プログラムに基づいてマイクロプロセッサ314によって処理される。この濃度が液晶表示(LCD)スクリーンのような適切な出力デバイス316によってユーザに表示される。
【0019】
マイクロプロセッサ314は、対向電極接点パッド216bに印加される電位を指示するデジタル信号も出力する。このデジタル信号はデジタル/アナログ変換器(D/A)318によってアナログ電圧信号に変換される。D/A318のアナログ出力が、演算増幅器320の第1入力に印加される。演算増幅器320の第2入力が対向感知電極接点パッド224bに接続されている。演算増幅器320の出力が対向電極接点パッド216bに接続されている。
【0020】
演算増幅器320が電圧フォロワ形態に接続され、その第2入力に現われる電圧がその第1入力に現われる被命令電圧に等しくなるまでその増幅器がその出力を(その物理的操作制限内で)調整する。演算増幅器320の第2入力が、高インピーダンス入力であり、したがって、実質上電流は対向感知線224には流れない。実質上電流が流れないので、対向感知線224内の寄生抵抗は電位降下を生じず、また演算増幅器320の第2入力に現われる電圧は実質上対向感知電極224aにおける電圧に等しく、次にこれらが物理的に接近しているので、対向電極216aに現われる電圧と同じになる。したがって、対向電極216a(対向感知線224に帰還されるように)に現われる実際の電位がマイクロプロセッサ314によって命令された電位に等しくなるまで、演算増幅器320は対向電極接点パッド216bに印加された電位を変化させる作用をする。したがって、演算増幅器320は対向電極トレース216c内の寄生抵抗によって生じる電位降下を自動的に補償し、また、対向電極216aに現われる電位が所望の電位になる。したがって、作動電極によって生成された電流から生物学的サンプル内の検体濃度の計算はより正確になる。これは電流を発生する電圧がマイクロプロセッサ314によって命令されたまさに同じ電圧だからである。回路300によってもたらされた寄生抵抗電圧降下が補償されないと、マイクロプロセッサ314が、被命令電圧が対向電極216aに実際に印加された誤推定下で得られる電流を分析することになる。
【0021】
多数の方法が、非制限的例によって例えば、カーボンインク印刷、銀ペースト・シルクスクリーン、スクライビング(scribing)金属化プラスチック、電気メッキ、化学メッキおよび光化学エッチングのような多数電極を有する試験片を準備するために利用可能である。ここで開示する付加電極感知線を有する試験片を準備する一つの好ましい実施例は、レーザー除去技術の使用によるものである。バイオセンサーのための電極を準備するこれらの技術の使用例については、2001年5月25日出願の米国特許願第09/866,030号、「連続カバーレイ・チャネルを伴うレーザー除去電極を備えたバイオセンサー」および1999年10月4日出願の「パターン化積層体および電極のためのレーザー被規定機構」と題する米国特許願第09/411,940号に開示されており、両特許願とも引用することにより、ここに一体化する。レーザー除去は本発明に基づいて試験片を準備するのに特に有用である。これは反復可能方法で正確に製造されるきわめて小さい構造寸法を有する導電領域が許容されるからである。レーザー削除は本発明の余分感知線を試験片の寸法を大きくせずに付加するための手段を提供する。
【0022】
本発明にとって望ましいことは、複数の電気要素を互いに、また、全体のバイオセンサーに関して正確な配置を提供することである。好ましい実施例において、要素の相対的配置が、広範フィールド・レーザー削除を使用して電気要素のための正確なパターンを有するマスクまたは他のデバイスに少なくとも部分的に達成できる。これは近接エッジの正確な位置付けを許容し、エッジの滑らかさによる精密公差によってさらに高められる。
【0023】
図4は本発明のレーザー除去工程を示すのに有効な簡単なバイオセンサー401を示し、第1電極セット404と第2電極セット405とそれぞれ対応するトレース406、407と接点パッド408、409を備えている電極システムを規定する導電性材料403が形成されている基板402を含んでいる。注意しなければならないのは、バイオセンサー401はここではレーザー除去工程を示す目的のために使用されており、また、本発明の感知線との共動を示していないことである。導電性材料403は、金属導電体である純粋な金属または合金あるいは他の材料を含めることができる。好ましくは、導電性材料は電極を形成するのに使用されたレーザーの波長に対して吸収性を呈し、厚みは高速、かつ、正確な処理の受け入れを可能とする。非制限例には、アルミニウム、炭素、銅、クロム、金、インジウム錫酸化物(ITO)、パラジウム、プラチナ、銀、錫酸化物/金、チタン、これらの混合物および合金あるいはこれらの元素の金属化合物が含まれる。好ましくは、導電性材料には貴金属または合金あるいはこれらの酸化物が含まれる。より好ましくは、導電性材料には金、パラジウム、アルミニウム、チタン、プラチナ、ITOおよびクロムが含まれる。導電性材料はその厚みが約10nmから80nm、より好ましくは30nmから70nmの範囲であり、また、最も好ましくは50nmである。導電性材料の厚みは材料の透過特性とバイオセンサーの使用に関連する他の要素に依存する。
【0024】
図示していないが、得られるパターン化導電性材料は付加的金属層で被覆またはメッキされる。例えば、導電性材料は銅であり、次にレーザーにより電極パターンに除去され、続いて銅がチタン/タングステン層でメッキされ、次に金層でメッキされ、所望の電極が形成される。好ましくは、導電性材料の単一層が使用され、基板402上に載置される。概して必要としないが、当該技術において周知のように、ニッケルクロムまたはチタンのようなシードないし補助層を使用することによって導電性材料と基板との接着を高めることができる。好ましい実施例において、バイオセンサー401は金、パラジウム、プラチナまたはITOの単一層を有している。
【0025】
バイオセンサー401は図5、6および7にそれぞれ示した2つの装置10、10′を使用して図示のように製造される。説明がなければ、装置410、410′は同様の方法で作動することが理解できる。図5をまず参照して、バイオセンサー401は80nm金薄層のリボンロール420を、幅約40mmで特性の広域レーザー除去装置410に供給することによって製造される。この装置410はレーザー光ビーム412を生成するレーザー源411と、クロムメッキ・クォーツ・マスク414と、光学系416を備えている。図示光学系416は単一レンズであるが、この光学系416は光412を所定形状にするように共同されている種々のレンズであるのが好ましい。
【0026】
適切な除去装置410(図5−6)の非制限例は、ドイツ国、ガルブセン(Garbsen)のLPKFレーザー・エレクトロニックGmbHから市場入手可能な顧客によって注文製造されたマイクロラインレーザー200−4レーザー・システムであって、ドイツ国、ギョチンゲン(Gottingen)のラムダ・フィジックAGから市場入手できるLPX−400、LPX−300またはLPX−200レーザー・システムと、コロラド州、コロラド・スプリングスのインターナショナル・フォトツール・カンパニから市場入手できるクロムメッキ・クォーツ・マスクと共動される。
【0027】
マイクロラインレーザー200−4レーザー・システム(図5−6)において、レーザー源411はLPX−200 KrF−UVレーザーである。しかし、より高い波長のUVレーザーが本願に基づいて使用することができる。このレーザー源411は、248nm、600mJのパルス・エネルギーで、また50Hzのパルス反復周波数で作動する。レーザー・ビーム412の強度は、誘電体ビーム減衰装置(図示せず)によって3%と92%の間を無限に調整することができる。ビーム・プロフィールは27×15mm2(0.62平方インチ)およびパルス持続時間25nsである。マスク414のレイアウトは、光学素子ビーム拡大器、均一化装置および視野レンズ(図示せず)によって均一に投射される。均質化装置の性能はエネルギー・プロフィールの測定によって決定されてきている。作像光学系416はマスク414の構造をリボン420上に転写する。作像比率は2:1で、一方で大きい領域の除去を許容するが、他方で被印加クロム・マスクの除去点以下にエネルギー密度を維持する。2:1の作像を図示しているが、多数の別の比も所望の設計必要条件に依存して本願に基づいて可能であることが理解できる。リボン420は矢印425で示したように移動し連続して除去されるべき多数のレイアウト部分を許容する。
【0028】
マスク414の位置付け、リボン420の移動およびレーザー・エネルギーはコンピュータ制御されている。図5に示したように、レーザー・ビーム412は除去されるべきリボン420上に投射される。マスク414のクリア領域ないし窓418を通過する光412が、リボン420から金属を除去する。マスク414のクロム被覆領域424が、レーザー光412を遮蔽し、これらの領域内の除去を阻止し、結果としてリボン420面上の金属化構造が得られる。ここで図6を参照して、電気要素を完全な構造にするのに第2マスク414′による付加的な除去工程を必要とする。光学系および除去されるべき電気要素のサイズに依存して、単一除去工程のみかまたは2つを超える除去工程が本願に基づいて必要とされることが理解できる。さらに、複数マスクの代わりに、複数のフィールドを本願に基づいて同じマスク上に形成することもできる。
【0029】
特に、適切な除去装置410′(図7)の第2非制限例はドイツ国、ガルブセン(Garbsen)のLPKFレーザー・エレクトロニックGmbHから市場入手可能な顧客によって注文製造されたレーザー・システムであって、ドイツ国、ギョチンゲン(Gottingen)のラムダ・フィジックAGから市場入手できるラムダSTEEL(安定エネルギー・エキシマー・レーザー)レーザー・システムと、コロラド州、コロラド・スプリングスのインターナショナル・フォトツール・カンパニから市場入手できるクロムメッキ・クォーツ・マスクと共動される。このレーザー・システムは308nmの波長で1000mJパルス・エネルギーまでを特徴としている。さらに、このレーザー・システムは100Hzの周波数を有している。装置410′は図5および6に示したように2つの経路を伴うバイオセンサーを生成するように形成することができるが、その光学系は25ns単一経路に10×40mmパターンのフォーメーションが可能であることが好ましい。
【0030】
特定理論に移行する意思はないが、マスク414、414′、414″を通過するレーザー・パルスないしビーム412は、リボン420上の表面402の1μm未満内で吸収される。ビーム412の光子は、金属/ポリマー・インターフェースにおける光分離および化学的結合の高速破壊をもたらすのに十分なエネルギーを有している。この高速化学的結合の破壊は、吸収領域内の急速圧力増加を生じ、また、材料(金属フィルム403)を強制的にポリマー・ベース面から排出することが考えられている。一般的パルス持続時間が約20〜25ナノ秒であるので、材料に伴う相互作用が非常に高速で発生し、導電性材料403と周辺構造のエッジへの熱的損傷が最少になる。電気要素の得られたエッジは、本発明によって意図された高エッジ品質と正確な配置を有している。
【0031】
リボン420から金属を除去ないし排除するのに使用されるフルエンス・エネルギーは、リボン420を形成している材料、金属フィルムのベース材料への接着、金属フィルムの厚み、および多分フィルムのベース材料への配置、すなわち、支持および蒸着に使用する工程に依存している。金のKALADEX(商標)に対するフルエンス・レベルは約50から約90mJ/cm2の範囲、ポリイミドに対して約100から約120mJ/cm2の範囲、またMELINEX(商標)に対して約60から約120mJ/cm2の範囲である。上述した値未満またはこれより大きいフルエンス・レベルが本願に基づく他のベース材料にとって適切であることが理解できる。
【0032】
リボン420の領域のパターン化は、マスク414、414′を使用することによって達成される。各マスク414、414′は、形成されるべき電極要素パターンの所定部分の正確な二次元表示を包含するマスク・フィールド422を図式的に含んでいる。図5は接点パッドおよびトレースの一部を含むマスク・フィールド422を示している。図6に示したように、第2マスク414′はトレースの第2対応部分と指部を含む電極パターンを包含している。これまでに説明したように、除去されるべき領域の寸法に依存して、マスク414は電極パターンの完全イラストを含み(図7)あるいは本願に基づく図5および6に示したこれらのイラストとは異なるパターン部分を含めることができることが理解できる。好ましくは、本発明の一つの観点において、試験片上の電気的要素の全パターンが一度にレーザー除去され、すなわち、広いフィールドが試験片の全域を取り巻く(図7)ことが意図されている。別の方法として、また、図5および6に示したように、バイオセンサー全体の内一部が連続して実行される。
【0033】
マスク414につき以下に説明するが、指示がなければこの説明はマスク414′、414″についても適用されることが理解できる。図5を参照して、クロムによって保護されたマスク・フィールド422の領域424は、レーザー・ビーム412のリボン420への照射をブロックすることになる。マスク・フィールド422のクリア領域ないし窓418がレーザー・ビーム412のマスク414への通過を許容するとともにリボン420の所定領域を照射する。図5に示したように、マスク・フィールド422のクリア領域418はリボン420の領域に対応し、ここから導電性材料403が除去される。
【0034】
さらに、マスク・フィールド422は線430によって示された長さと線432によって示された幅を有している。LPX−200の画像比を2:1にすると、マスクの長さ30はリボン420上で得られるパターン長さ434の長さの2倍であり、またマスクの幅432は得られるパターン幅436の幅の2倍であることが分かる。光学系416がリボン420を照射するレーザー・ビーム412の寸法を短くする。マスク・フィールド422と得られるパターンの相対的寸法が本願に基づいて変更できることが理解できる。マスク414′(図6)は電気要素の二次元図示を完成させるのに使用される。
【0035】
図5を続けて参照して、レーザー除去装置410において、エキシマー・レーザー源411がビーム412を放出し、クロム−オン−クォーツ・マスク414を通過する。マスク・フィールド422がレーザー・ビーム412の一部を反射せしめ、一方ビームの他の部分を通過させ、レーザー・ビーム412によって照射された金フィルム上にパターンを生成せしめる。リボン420は装置410に対して静止させるか、または装置410を介してロール上を連続移動させてもよいことが理解できる。したがって、リボン420の非制限移動率は約0m/分から約100m/分、より好ましくは約30m/分から約60m/分とすることができる。リボン420の移動率は選択された装置410によってのみ制限され、また本願に基づいたレーザー源411のパルス持続時間に依存して100m/分を充分超えてもよいことが理解できる。
【0036】
一度マスク414のパターンがリボン420上に生成されると、リボンは除去され、マスク414′(図6)として再度装置410に供給される。別の構成において、レーザー装置410は本願に基づいて連続して配置することもできることが分かる。したがって、マスク414、414′を使用することによって、リボン420の大きい領域がパターン化可能で、同じマスク領域内に多数マスク・フィールド422を含んでいる工程アンドリピート工程を使用して、入り組んだ電極パターンとベース基板上に他の電極要素と電極要素の正確なエッジの経済的生成をし、ベース材料から金属フィルムの多量の除去を可能にする。
【0037】
図8および9に示した本発明の第2実施例は、試験片上の作動電極リード線と対向電極リード線のI−R降下補償を提供することによって先行技術を改良している。ここで図8を参照して、本発明の第2実施例を概略的に示し、試験片形態を概して800で示す。試験片800は底部基板12を備えており、その頂面が50nmの導電性金層で被覆されている(例えば、スパッタリングまたは蒸着によって、非制限例として)。したがって、次に電極、接続トレースおよび接点パッドが上述したようなレーザー除去工程によって導電性層内にパターン化される。例えば、作動電極814a、作動感知電極826a、対向部216aおよび対向感知電極224aが図示したように形成でき、また、それぞれのトレース814c、826c、216cおよび224cによってそれぞれの測定接点パッド814b、826b、216bおよび224bに接続されている。これらの接点パッド814b、826b、216bおよび224bは、一度試験片800が試験計器(図示せず)内に挿入されると、試験片のコネクター接点によって接触されるべき試験片800に導電性領域を提供する。
【0038】
図8の試験片800は、図2の第1実施例の試験片200と実質上同一であるが、作動感知電極826a、接点パッド826bおよびトレース826cが付加されている点で異なることが理解できるであろう。作動感知線826を設けることによって、試験計器に対する接点パッド814bおよび216bとの接続による接触抵抗に起因するI−R降下の補償と、トレース814cおよび216cのトレース抵抗の補償を許容する。
【0039】
ここで図9を参照して、第2実施例の概略電気回路を示し、電極補償回路(概略的に900で示す)が試験計器内に収容されている。図示したように、試験片800が試験計器内に挿入されたときに回路は接点パッド826b、814b、216bおよび224bと結合される。電位が対向電極接点パッド216bに印加され、対向電極216aと作動電極814a間に、試薬18に印加される生物学的サンプルに含まれる検体量に比例する電流が生成されることが当該技術に習熟した人に理解されるであろう。作動電極814aからの電流が作動電極トレース814cによって作動電極接点パッド814bに伝送され、電流/電圧増幅器310に提供される。増幅器310のアナログ出力電圧が、A/D312によってデジタル信号に変換される。次に、デジタル信号が試験片800に印加された生物学的サンプル内で関心のある検体の濃度を決定するために前回記憶プログラムに基づいてマイクロプロセッサ314によって処理される。この濃度がユーザに対してLCD出力装置316によって表示される。
【0040】
マイクロプロセッサ314も対向電極接点パッド216bに印加される電位を指示するデジタル信号を出力する。このデジタル信号がD/A318(基準電圧源)によってアナログ電圧信号に変換される。D/A318のアナログ出力が演算増幅器320の第1入力に印加される。演算増幅器320の第2入力が、演算増幅器910の出力に接続される。演算増幅器910が計器装備増幅器を使用する差動増幅器形態に接続される。演算増幅器910の第1入力が作用感知電極接点パッド826bに接続され、一方演算増幅器910の第2入力が対向感知電極接点パッド224bに接続されている。演算増幅器320の出力が対向電極接点パッド216bに接続されている。バイオセンサー試験片(800)が試験計器に接続されたときに、演算増幅器910の第1入力が差動感知トレース826cに作用接続され、また第2入力が対向感知・トレース224cに作用接続される。演算増幅器の出力が対向電極トレースに作用接続されている。この形態にある演算増幅器910が差動増幅器として作用する。
【0041】
演算増幅器320は電圧フォロワ形態に接続され、その増幅器はその第2入力に現われる電圧がその第1入力に現われる被指令電圧に等しくなるまで、その出力(その物理的演算限界内で)調節する。演算増幅器910の両入力が高インピーダンス入力であり、したがって、実質上電流は対向感知線224または作動感知線826に流れない。実質的に電流が流れないので、対向感知線224および作動感知線826の寄生抵抗は電位降下に影響を与えることはなく、また演算増幅器910の入力両端に現われる電圧は実質上測定セル両端(すなわち、対向電極216aと作動電極814a両端)の電圧と同じになる。演算増幅器910が差動増幅器形態に接続されているので、その出力は測定セル両端の電圧を表わすことになる。
【0042】
したがって、測定セル両端に現われる実際の電位がマイクロプロセッサ314によって命令された電位に等しくなるまで、演算増幅器320はその出力(すなわち、対向電極接点パッド216bに印加される電位)を変化するように作用する。したがって、演算増幅器320は対向電極トレース216c、対向電極接点216b、作動電極トレース814cおよび作動電極接点814b内の寄生抵抗によって生じるいずれの電位降下も自動的に補償し、また、したがって測定セル両端に現われる電位が所望の電位になる。したがって、作動電極によって生成された電流から生物学的サンプル内の検体濃度の計算がより正確になる。
【0043】
図8に関連する図10が本発明の第3実施例を示し、作動電極線と対向電極線両者のI−R降下補償を提供するだけでなく、試験計器がI−R降下を補償できることを保証するために作動電極線と対向電極線両者の抵抗が所定閾値以上にならない実証を提供することによって先行技術を改善した。ここで図10を参照して、試験計器内に収容された第3実施例電極補償回路(概して1000で示す)の概略電気回路図を示す。この電極補償回路1000は図8の試験片800によって作動する。図示したように、試験片800が試験計器に挿入されると、回路は接点パッド826a、814b、216bおよび224bと接続される。当該技術に習熟した人に理解できるように、電位は対向電極接点パッド216bに印加され、対向電極に216aと作動電極814a間に試薬18に印加された生物学的サンプル内に存在する検体量に比例する電流を発生させる。作動電極814aからの電流が、作動電極トレース814cによって作動電極接点パッド814bに伝送され、電流/電圧増幅器310に提供される。電流/電圧増幅器310の出力は、スイッチ1004が閉位置にあるとき、利得1を有するバッファとして構成された計器装備増幅器1002の入力に印加される。増幅器1002のアナログ出力電圧が、A/D312によってデジタル信号に変換される。次に、このデジタル信号が、試験片800に印加された生物学的サンプル内の検体濃度を決定するために前回記憶プログラムに基づいてマイクロプロセッサ314によって処理される。この濃度がLCD出力デバイス316によってユーザに対して表示される。
【0044】
マイクロプロセッサ314は、また、対向電極接点パッド216bに印加されるべき電位を指示するデジタル信号を出力する。このデジタル信号がD/A318によってアナログ電圧信号に変換される。D/A318のアナログ出力は、スイッチ1006が図示位置にあるとき、電圧フォロワとして構成された演算増幅器320の入力に印加される。演算増幅器320の出力が対向電極接点パッド216bに接続され、試薬18に印加される生物学的流体サンプルの測定を許容する。さらに、図10に示したようにスイッチ1006、1008および1010を配置し、回路を図9に示したように構成して、図9に関して上述したように寄生抵抗および接触抵抗を自動的に補償するのに使用することができる。
【0045】
対向電極ライン216内の寄生抵抗の大きさを測定するために、スイッチ1008が図10に示す位置に配置され、スイッチ1006が図10に示す対向位置に配置され、一方スイッチ1010が閉ざされている。したがって、演算増幅器320が利得1でバッファとして作用し、既知抵抗Rnomを介して対向電極接点パッド216bに電位を印加する。この抵抗が対向電極ライン216と対向感知線224に電流を流し、この電流がスイッチ1010を介して電流感知線に接続された電流/電圧増幅器310によって感知される。電流/電圧増幅器310の出力が、A/D312を介してマイクロプロセッサ314に提供される。Rnomの値が既知であるから、マイクロプロセッサ314が、対向感知線224と対向電極ライン216内の寄生抵抗の値を算出することができる。この寄生抵抗値が試験計器内に記憶された所定閾値と比較され、物理的損傷が試験片800に発生しているかどうか、または試験が実行されるのに試験片が信頼のある使用ができないほど非導電性増強が接点パッドに存在するかどうかが決定される。このような状況において、試験計器は試験を進行する前に、別の試験片を試験計器に挿入しなければならないことをユーザに知らせるようにプログラムすることができる。
【0046】
作動電極線814内の寄生抵抗の大きさを測定するために、スイッチ1006と1008が図10に示した対向位置に配置され、一方スイッチ1010が開かれている。したがって、演算増幅器320が利得1を伴うバッファとして作用するとともに電位を既知抵抗Rnomを介して作用感知接点パッド826bに印加する。この抵抗が作動感知線826と作動電極線814に電流を流し、この電流が電流/電圧増幅器310によって感知される。電流/電圧増幅器310の出力が、A/D312を介してマイクロプロセッサ314に提供される。Rnomの値が既知であるから、マイクロプロセッサ314が、作動感知線826と作動電極線814内の寄生抵抗の値を算出することができる。この寄生抵抗値が試験計器内に記憶された所定閾値と比較され、物理的損傷が試験片800に発生しているかどうか、または試験が実行されるのに試験片が信頼のある使用ができないほど非導電性増強が接点パッドに存在するかどうかが決定される。このような状況において、試験計器は試験を進行する前に、別の試験片を試験計器に挿入しなければならないことをユーザに知らせるようにプログラムすることができる。
【0047】
全ての公報、先行出願および他の文献は、各々参照することによってそれぞれ一体化し、完全に説明したかのようにそっくりそのまま引用することにより、ここに一体化する。
【0048】
本発明は図面とこれまでの説明で詳細に示すとともに開示したが、この説明は実例として考慮されるべきであって、特徴において限定するものではない。好ましい実施例をいかにして作るか、または使用するか、さらなる説明に役立つと考えられる好ましい実施例およびある一定の他の実施例のみを示した。本発明の精神内にある全ての変形例および修正例も保護されることが望まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオセンサー試験片(800)が、
作動電極(814a)と、
作動電極(814a)と作用接続された作動電極トレース(814c)と、
作動電極(814a)と作用接続された作動感知トレース(826c)と、
対向電極(216a)と、
対向電極(216a)と作用接続された対向電極トレース(216c)と、
対向電極(216a)と作用接続された対向感知トレース(224c)と、
を備え、
方法がさらに、
既知インピーダンスを有する抵抗器を作動感知トレース(826c)と作動電極トレース(814c)に直列に選択的に配置して、抵抗器の既知インピーダンスと作動感知トレース(826c)インピーダンスと作動電極トレース(814c)インピーダンスを備えている直列回路インピーダンスを有する直列回路を形成する工程と、
電圧を選択的に印加して直列回路に流れる電流を生成する工程と、
直列回路を流れる電流を測定する工程と、
電流測定値を使用してバイオセンサー試験片(800)の少なくとも1つのトレースの寄生インピーダンスを計算する工程と、
を備えているバイオセンサー試験片(800)の少なくとも1つのトレースの寄生インピーダンスを測定する方法。
【請求項2】
直列回路インピーダンスが、バイオセンサー試験片(800)が損傷を受けているかどうかを決定するのに使用される請求項1記載の方法。
【請求項3】
バイオセンサー試験片(800)が、
作動電極(814a)と、
作動電極(814a)と作用接続された作動電極トレース(814c)と、
作動電極(814a)と作用接続された作動感知トレース(826c)と、
対向電極(216a)と、
対向電極(216a)と作用接続された対向電極トレース(216c)と、
対向電極(216a)と作用接続された対向感知トレース(224c)と、
を備え、
方法がさらに、
既知インピーダンスを有する抵抗器を対向感知トレース(224c)と対向電極トレース(216c)に直列に選択的に配置して、抵抗器の既知インピーダンスと対向感知トレース(224c)インピーダンスと対向電極トレース(216c)インピーダンスを備えている直列回路インピーダンスを有する直列回路を形成する工程と、
電圧を選択的に印加して直列回路に流れる電流を生成する工程と、
直列回路を流れる電流を測定する工程と、
電流測定値を使用してバイオセンサー試験片(800)の少なくとも1つのトレースの寄生インピーダンスを計算する工程と、
を備えているバイオセンサー試験片(800)の少なくとも1つのトレースの寄生インピーダンスを測定する方法。
【請求項4】
インピーダンス被計算指示値の少なくとも1つが、バイオセンサー試験片(800)に損傷を受けているかどうかを決定するのに使用される請求項3記載の方法。
【請求項5】
バイオセンサー試験片(800)が、
作動電極(814a)と、
作動電極(814a)と作用接続された作動電極トレース(814c)と、
作動電極(814a)と作用接続された作動感知トレース(826c)と、
対向電極(216a)と、
対向電極(216a)と作用接続された対向電極トレース(216c)と、
対向電極(216a)と作用接続された対向感知トレース(224c)と、
を備え、
作動電極接点パッド(814b)と、
作動感知接点パッド(826b)と、
対向電極接点パッド(216b)と、
対向感知接点パッド(224b)と、
を備えたバイオセンサー計器試験片インターフェースを備えたバイオセンサー計器と、
を備え、
方法が、
バイオセンサー計器内に試験片(800)を受承する工程と、
作動電極トレース(814c)が作動電極接点パッド(814b)に作用設接続され、作動感知トレース(826c)が作動感知接点パッド(826b)と作用接続され、対向電極トレース(216c)が対向電極接点パッド(216b)と作用接続され、対向感知トレース(224c)が対向感知トレース(224b)と作用接続されるように、試験片(800)をバイオセンサー計器試験片インターフェースに作用接続する工程と、
既知インピーダンスを有する抵抗器を作動感知トレース(826c)と作動電極トレース(814c)と直列に選択的に切換えし、抵抗器の既知インピーダンスと作動感知トレース(826c)インピーダンスと作動電極トレース(814c)インピーダンスを備えている直列回路インピーダンスを有する直列回路を形成する工程と、
電圧を与えて直列回路に流れる電流を提供する工程と、
直列回路を流れる電流を測定する工程と、
電流測定値を使用して作動電極トレース(814c)インピーダンスと作動感知トレース(826c)インピーダンスを計算する工程と、
を備えているバイオセンサー試験片(800)の少なくとも1つのトレースの寄生インピーダンスを測定するバイオセンサー計器を使用する方法。
【請求項6】
直列回路インピーダンスを使用して試験片(800)が損傷を受けているかどうかを決定する工程をさらに備えている請求項5記載の方法。
【請求項7】
試験片(800)の有用性の指示を表示する工程をさらに備えている請求項6記載の方法。
【請求項8】
バイオセンサー試験片(800)が、
作動電極(814a)と、
作動電極(814a)と作用接続された作動電極トレース(814c)と、
作動電極(814a)と作用接続された作動感知トレース(826c)と、
対向電極(216a)と、
対向電極(216a)と作用接続された対向電極トレース(216c)と、
対向電極(216a)と作用接続された対向感知トレース(224c)と、
を備え、
作動電極接点パッド(814b)と、
作動感知接点パッド(826b)と、
対向電極接点パッド(216b)と、
対向感知接点パッド(224b)と、
を備えたバイオセンサー計器試験片インターフェースを備えたバイオセンサー計器と、
を備え、
方法が、
バイオセンサー計器内に試験片(800)を受承する工程と、
作動電極トレース(814c)が作動電極接点パッド(814b)に作用接続され、作動感知トレース(826c)が作動感知接点パッド(826b)と作用接続され、対向電極トレース(216c)が対向電極接点パッド(216b)と作用接続され、対向感知トレース(224c)が対向感知トレース(224b)と作用接続されるように、試験片(800)をバイオセンサー計器試験片インターフェースに作用接続する工程と、
既知インピーダンスを有する抵抗器を対向感知トレース(224c)と対向電極トレース(216c)と直列に選択的に切換えし、抵抗器の既知インピーダンスと対向感知トレース(224c)インピーダンスと対向電極トレース(216c)インピーダンスを備えている直列回路インピーダンスを有する直列回路を形成する工程と、
電圧を選択的に印加して直列回路に流れる電流を生成する工程と、
直列回路を流れる電流を測定する工程と、
電流測定値を使用して対向感知トレース(224c)インピーダンスと対向電極トレース(216c)インピーダンスを計算する工程と、
を備えているバイオセンサー試験片(800)の少なくとも1つのトレースの寄生インピーダンスを測定する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−53232(P2011−53232A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−283047(P2010−283047)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【分割の表示】特願2007−515899(P2007−515899)の分割
【原出願日】平成17年6月20日(2005.6.20)
【出願人】(501205108)エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト (285)