説明

バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地の処理方法

本発明は、紫外線C(UVC)光および濾過を用いる、バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線C(UVC)光および濾過を用いる、バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
細胞培地および上清のウイルス汚染は世界中の生物医薬製造における重要な問題である。包膜もしくは非包膜(または「裸」)DNAもしくはRNAウイルス粒子を不活性化し及び/又は該ウイルス粒子を細胞上清から除去するために、いくつかの方法が用いられている。これらのアプローチの具体例には、20nm濾過技術、Q膜クロマトグラフィーおよびデプスフィルター技術が含まれる。しかし、これらの方法は主として、細胞系または組織から集められた培地および上清(すなわち、タンパク質産生の下流)のウイルス不活性化(すなわち、ウイルス除去)手段として用いられている。
【0003】
そのようなウイルス除去方法は、いくつかの理由により、細胞系または組織への曝露の前の細胞培養培地(すなわち、タンパク質産生の上流)を処理するためには用いられていない。第1に、1日当たり20,000Lまでの細胞培地が処理される大規模細胞培地の処理へのそのような技術の利用は時間および経費の点で論外である。第2に、そのような方法は、これまでのところ、治療用タンパク質産物を患者に投与する前に大規模細胞上清から治療用タンパク質産物を精製する際の予備工程として大規模細胞上清から汚染物を除去するために用いられている。第3に、タンパク質産生の上流過程におけるウイルス粒子の不活性化または除去の必要性が当技術分野において要求も実証もされていない。最後に、バイオリアクターおよび発酵槽は、しばしば、これらの技術の実施に必要な装置を備えておらず、そのような装置を付加するために既存設備を改善する経費は途方もなく高くなりうる。
【0004】
前記技術に加えて、これらのタンパク質を細胞上清から精製する前に大規模タンパク質調製物を処理するために紫外線が用いられている。しかし、治療用タンパク質産物を細胞上清から精製および単離する前に大規模細胞上清を処理する他の方法と同様に、紫外線曝露は主として、タンパク質精製の下流に用いられている。言い換えると、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に細胞培養培地を処理するために紫外線を(単独で又は他の精製もしくは処理方法と組合せて)使用した先行技術方法は存在しない。したがって、バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理するための方法が当技術分野において必要とされている。そのような方法は、貴重な細胞系をウイルス汚染から防ぎ、汚染された使用不可能な培地により失われる経費を節約し、そのような細胞系によるタンパク質産生の効率を高めるのに特に有用であろう。したがって、そのような方法の開発は生物医薬の製造において広く有用であろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理するための方法であって、該細胞培養培地を紫外線C(UVC)光に曝露し、該細胞培養培地を滅菌フィルターに通し、該細胞培養培地をバイオリアクター内に導入することを含んでなる方法を提供する。
【0006】
本発明はまた、バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理する方法であって、該細胞培養培地をUVC光に曝露し、該細胞培養培地をデプスフィルターに通し、該細胞培養培地を滅菌フィルターに通し、該細胞培養培地をバイオリアクター内に導入することを含んでなる方法を提供する。
【0007】
本発明の具体的な好ましい実施形態は、ある好ましい実施形態の、以下の、より詳細な説明、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0008】
(発明の詳細な説明)
本発明は、バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理するための方法であって、該細胞培養培地を紫外線C(UVC)光に曝露し、該細胞培養培地を滅菌フィルターに通し、該細胞培養培地をバイオリアクター内に導入することを含んでなる方法を提供する。本発明はまた、バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理する方法であって、該細胞培養培地をUVC光に曝露し、該細胞培養培地をデプスフィルターに通し、該細胞培養培地を滅菌フィルターに通し、該細胞培養培地をバイオリアクター内に導入することを含んでなる方法を提供する。
【0009】
本発明の方法においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に細胞培養培地をUVC光に曝露する。「紫外線光」なる語は、X線領域(100nm)から可視領域(400nm)に及ぶ、光の電磁スペクトルの部分を意味する。特に、紫外線光は一般に以下の4つの部分に分けられる:(1)100〜200nmの波長を有する真空紫外線光、(2)200〜280nmの波長を有する紫外線C(UVC)、(3)280〜315nmの波長を有する紫外線B(UVB)、および(4)315〜400nmの波長を有する紫外線A(UVA)(図1を参照)。
【0010】
本発明の1つの実施形態においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に、200〜280nmの波長を有するUVC光に細胞培養培地を曝露する。本発明のもう1つの実施形態においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に、254nmの波長を有するUVC光に細胞培養培地を曝露する。本発明の他の実施形態においては、254nm +/−1nmの波長、または254nm +/−2nmの波長、または254nm +/−3nmの波長、または254nm +/−4nmの波長、または254nm +/−5nmの波長、または254nm +/−6nmの波長、または254nm +/−7nmの波長、または254nm +/−8nmの波長、または254nm +/−9nmの波長、または254nm +/−10nmの波長、または254nm +/−15nmの波長、または254nm +/−20nmの波長、または254nm +/−25nmの波長を有するUVC光に細胞培養培地を曝露する。
【0011】
本発明の方法においては、ウイルスDNAまたはRNAを損傷させることにより非包膜ウイルス粒子を不活性化するためにUVC光を使用する。核酸損傷はウイルスを不活性化し、後続の複製を妨げる。溶液をUVC光に曝露するための典型的な装置、すなわち、UVCリアクターは、該溶液全体にわたってUVC照射線量が均一に運ばれることを可能にする流体流におけるディーン渦(Dean vortices)を生成する照射源に沿った油圧渦巻流を利用する。非包膜ウイルス粒子を不活性化するためにUVC光を使用する場合、ウイルス不活性化は一般に、約5分間の曝露の後で生じる。
【0012】
本明細書に記載されているとおり、当技術分野で公知のウイルス除去方法は、ほとんど専ら、タンパク質産生の下流で用いられているに過ぎない。経費および時間の観点に加えて、そのような方法の目的が、治療用タンパク質産物を細胞上清から精製および単離する前に大規模細胞上清中のウイルス粒子を不活性化および/または除去することにあったため、そのような方法は、ほとんど専ら、タンパク質産生の下流で用いられてきたのである。大規模な生物的方法においてウイルス粒子を不活性化するためのUVC光の使用に関して言えば、タンパク質産生の上流においてUVC光曝露を利用する先行技術方法が存在しない1つの理由は、UVC光が254nmにおいて細胞培養培地により著しく吸収されること、および効率的な細胞成長をそのような培地が支持する能力にこの著しい吸収が影響を及ぼすことにある。本発明の方法は、使用するUVC光のエネルギーを増加させることにより、この問題を回避する。
【0013】
「エネルギー」なる語は、処理される細胞培養培地が曝露される、ジュール/メートル単位の紫外線照射の量を意味する。本発明の1つの実施形態においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に120〜320J/mのエネルギー密度のUVC光に細胞培養培地を曝露する。もう1つの実施形態においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に238J/mのエネルギー密度のUVC光に細胞培養培地を曝露する。本発明の他の実施形態においては、238J/m +/−1J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−2J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−3J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−4J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−5J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−10J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−15J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−20J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−25J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−30J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−40J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−50J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−60J/mのエネルギー密度、または238J/m +/−70J/mのエネルギー密度のUVC光に細胞培養培地を曝露する。
【0014】
本発明の方法は実験室規模の不活性化方法に使用可能であるが、より有意義には、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前の細胞培養培地の大規模処理に使用されうる。本発明の1つの実施形態においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に毎時1〜12リットルの流量で細胞培養培地をUVCに曝露する。本発明のもう1つの実施形態においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に毎時6リットルの流量で細胞培養培地をUVCに曝露する。本発明の他の実施形態においては、毎時6リットル+/−毎時1リットルの流量、または毎時6リットル+/−毎時2リットルの流量、または毎時6リットル+/−毎時3リットルの流量、または毎時6リットル+/−毎時4リットルの流量、または毎時6リットル+/−毎時5リットルの流量で細胞培養培地をUVCに曝露する。
【0015】
「対数減少値」(LRV)は、濾液濃度により割り算された負荷(challenge)濃度の対数の比と等価である濾過保持効率の尺度である(LRV=Log10負荷/濾液)。本発明においては、負荷濃度は細胞培養培地内のウイルス物質の濃度を意味する。本発明の目的においては、濾液(すなわち、細胞培養培地)は、それが少なくとも4.85のLVRを有する場合に、無菌であるとみなされ、6〜7のLRVを有する濾液が好ましい。本発明の1つの実施形態においては、細胞培養培地の処理の後、4.85以上の対数減少値が得られる。もう1つの実施形態においては、細胞培養培地の処理の後、6〜7の対数減少値が得られる。
【0016】
本発明の目的においては、細胞培養培地を、UVC光への曝露の後、濾過工程に付す。「滅菌濾過」または「滅菌フィルター」なる語は、標準的な生物学的滅菌フィルターの使用により細胞培養培地から微小プラスマ(micro plasma)および他の潜在的汚染物を除去することを意味する。本発明の1つの実施形態においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に、200nmの最大サイズを有する細孔を有する滅菌フィルターに細胞培養培地を通す。
【0017】
本発明のもう1つの実施形態においては、細胞培養培地をデプスフィルターに通す。「デプスフィルター」なる語は、異なるサイズおよび密度の微粒子物質の濾過を各層がもたらす複数の濾過層を有するフィルターを意味する。このタイプの濾過方法はサイズ排除に類似している。軽い物質はフィルター床の最上部で単離される。下層になるほど、媒体は次第に、より細かく、そしてより高密度になる。より大きな懸濁粒子はより上部の層で除去され、より小さな粒子はより下部の層により除去される。
【0018】
あるタイプのウイルス粒子をデプスフィルターが除去する能力は、濾過されている溶液のpHに左右される。例えば、より低いpHを有する細胞培養培地をデプスフィルターに通すと、非包膜ウイルス粒子がより効率的に該培地から除去されうる。細胞培養培地は通常、約15〜20mS/cmの高い伝導度および7.4のpHを有し、これは包膜ウイルス粒子の捕捉を助ける。したがって、中性pHの条件での濾過の実施は、6.0〜7.8のpIを有する包膜ウイルスに関するより高いLRVを保証するであろう。本発明の1つの実施形態においては、酸性pHで細胞培養培地をデプスフィルターに通す。本発明のもう1つの実施形態においては、pH5.0で細胞培養培地をデプスフィルターに通す。本発明の他の実施形態においては、4.0〜5.0のpHまたは5.0〜6.0のpHまたは6.0〜7.0のpHで細胞培養培地をデプスフィルターに通す。
【0019】
本発明の方法は、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に、細胞培養培地内に存在しうるウイルス粒子を不活性化するために用いられうる。本発明の他の方法は、ウイルス粒子(UVC光への曝露により不活性化されなかった可能性のあるウイルス粒子を含む)を除去するためにも用いられうる。本発明の1つの方法においては、細胞培養培地内のいずれかの非包膜ウイルスの核酸を損傷させるのに十分な流量で、あるいは該損傷に十分な波長またはエネルギーを有するUVCに、細胞培養培地を曝露する。本発明のもう1つの方法においては、いずれかの包膜ウイルスを細胞培養培地から除去するのに十分な流量で、あるいは該除去に十分な細孔径を有するデプスフィルターに、細胞培養培地を通す。
【0020】
本発明の他の方法においては、細胞培養培地をバイオリアクター内に導入する前に、細胞培養培地を処理する。「バイオリアクター」なる語は、生物医薬の製造のために細胞系または組織の大規模増殖において使用する装置または系を意味する。例えば、典型的なバイオリアクターは、200〜20,000Lの細胞上清(生物過程の意図される副産物、生物医薬タンパク質を含有するもの)を得るために使用されうる。本発明の方法においては、バイオリアクターは、例えば抗体の大規模製造のための細胞の成長を支持するために使用されうる。
【0021】
本発明は、バイオリアクター内への細胞培養培地の導入の上流において細胞培地からウイルス粒子を不活性化および/または除去するための方法を提供する。本発明の利点の1つは、バイオリアクター内への細胞培養培地の導入の上流において細胞培養培地を処理することにより、接種時点の汚染の危険性が軽減され、それにより、最大の細胞成長をよび最大のタンパク質産生(例えば、抗体価)のための、より良好な環境が得られうる。また、本発明は、製造経費の無駄使い(例えば、ウイルス汚染後の生物医薬製造工程の整備のための運転停止に伴うもの)の危険性を低減するために使用されうる。
【0022】
処理された細胞培養培地は、いくつかの異なる細胞型の成長を支持するために使用されうる。本発明の1つの実施形態においては、哺乳類細胞の成長を支持するために、処理された細胞培養培地を使用する。本発明のもう1つの実施形態においては、該哺乳類細胞は抗体を産生しうる。本発明の更にもう1つの実施形態においては、昆虫細胞の成長を支持するために、処理された細胞培養培地を使用する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】光の波長とウイルスDNA/RNA損傷との関係を示す。
【図2】2種類のデプスフィルターを使用した場合の、細胞培養培地からのマウス白血病ウイルス(MuLV)またはマウス微小ウイルス(MMV)の除去の効率を示す。
【図3】2種類のデプスフィルターを使用した場合の、細胞培養培地からのブタパルボウイルス(PRV)およびレオウイルス3(Reo−3)の除去の効率を示す。
【0024】
以下の実施例は本発明の特定の実施形態およびそれらの種々の使用を例示するものである。それらは専ら説明を目的として記載されているに過ぎず、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例1】
【0025】
細胞培養培地の特徴
本発明の方法は、バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理するために用いられうる。浸透圧重量モル濃度、25℃における伝導度および254nmにおける吸光度に関して3種類の細胞培養培地を分析した(表Iを参照)。
【0026】
【表1】

【実施例2】
【0027】
UVC光によるウイルス不活性化
UVC光による幾つかのウイルスの不活性化を判定するための研究を行った。表IIは、選択したモデルウイルス、すなわち、ゼノトロピックマウス白血病ウイルス(x−MuLV)、マウス微小ウイルス(MMV)、ブタパロウイルス(PRV)およびレオウイルス3(Reo3)を示す。
【0028】
【表2】

【0029】
製造培地におけるMMV(i)およびMMV(p)の不活性化を種々の流量で行った。MMV(p)に関しては4.85を超えるLRV(表IIIを参照)およびMMV(i)に関しては3.35を超えるLRV(表IVを参照)で、不活性化が達成された。
【0030】
【表3】

【0031】
【表4】

【0032】
製造培地および供給培地の両方からのMuLVの不活性化に関して、これらのアッセイを繰返した。これらのアッセイの結果(すなわち、1未満のLRV)は、追加的な不活性化または除去工程が本発明の方法を更に改善しうることを示唆している(表VおよびVIを参照)。
【0033】
【表5】

【0034】
【表6】

【実施例3】
【0035】
デプス濾過を用いるウイルス除去
デプスフィルターを使用することにより細胞培養培地から包膜ウイルス粒子および他の望ましくない細胞物質を除去することに関する研究を行った。表VIIは3つの包膜ウイルスおよび非包膜ウイルスのウイルス不活性化を示す。これらの研究から決定されたLRVは、該デプスフィルターが細胞培養培地から包膜ウイルス粒子を効率的に除去しうることを示している。
【0036】
【表7】

【0037】
ウイルス粒子の除去における効率に関して2種類のデプスフィルターを試験した(図2および3を参照)。
【0038】
本明細書において用いられている各節の見出しは専ら系統立てを目的としたものに過ぎず、記載されている主題を限定するものと解釈されるべきではない。本出願において引用されている全ての参考文献を明示的に参照により本明細書に組み入れることとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理する方法であって、
(a)該細胞培養培地を紫外線C(UVC)光に曝露し、
(b)該細胞培養培地を滅菌フィルターに通し、
(c)該細胞培養培地をバイオリアクター内に導入することを含んでなる方法。
【請求項2】
UVC光が254nmの波長を有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
細胞培養培地を毎時1〜12リットルの流量でUVC光に曝露する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
該流量が毎秒6リットルである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
対数減少値が4.85以上である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
対数減少値が6〜7である、請求項5記載の方法。
【請求項7】
細胞培養培地を120〜320J/mのエネルギー密度のUVC光に曝露する、請求項1記載の方法。
【請求項8】
細胞培養培地を238J/mのエネルギー密度のUVC光に曝露する、請求項7記載の方法。
【請求項9】
滅菌フィルターが、200nmの最大サイズを有する細孔を有する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
細胞培養培地をUVC光に曝露する工程が、該細胞培養培地内のいずれかの非包膜ウイルスの核酸を損傷させるのに十分なものである、請求項1記載の方法。
【請求項11】
処理された細胞培養培地を、哺乳類細胞の成長を支持するために使用する、請求項1記載の方法。
【請求項12】
哺乳類細胞が抗体を産生しうる、請求項11記載の方法。
【請求項13】
処理された細胞培養培地を、昆虫細胞の成長を支持するために使用する、請求項1記載の方法。
【請求項14】
バイオリアクターにおいて使用する細胞培養培地を処理する方法であって、
(a)該細胞培養培地を紫外線C(UVC)光に曝露し、
(b)該細胞培養培地をデプスフィルターに通し、
(c)該細胞培養培地を滅菌フィルターに通し、
(d)該細胞培養培地をバイオリアクター内に導入することを含んでなる方法。
【請求項15】
UVC光が254nmの波長を有する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
細胞培養培地を毎時1〜12リットルの流量でUVC光に曝露する、請求項14記載の方法。
【請求項17】
該流量が毎秒6リットルである、請求項16記載の方法。
【請求項18】
対数減少値が4.85以上である、請求項14記載の方法。
【請求項19】
対数減少値が6〜7である、請求項18記載の方法。
【請求項20】
細胞培養培地を120〜320J/mのエネルギー密度のUVC光に曝露する、請求項14記載の方法。
【請求項21】
細胞培養培地を238J/mのエネルギー密度のUVC光に曝露する、請求項20記載の方法。
【請求項22】
細胞培養培地を酸性pHでデプスフィルターに通す、請求項14記載の方法。
【請求項23】
細胞培養培地をpH5.0でデプスフィルターに通す、請求項22記載の方法。
【請求項24】
滅菌フィルターが、200nmの最大サイズを有する細孔を有する、請求項14記載の方法。
【請求項25】
細胞培養培地をUVC光に曝露する工程が、該細胞培養培地内のいずれかの非包膜ウイルスの核酸を損傷させるのに十分なものである、請求項14記載の方法。
【請求項26】
細胞培養培地をデプスフィルターに通す工程が、いずれかの包膜ウイルスを該細胞培養培地から除去するのに十分なものである、請求項14記載の方法。
【請求項27】
処理された細胞培養培地を、哺乳類細胞の成長を支持するために使用する、請求項14記載の方法。
【請求項28】
哺乳類細胞が抗体を産生しうる、請求項14記載の方法。
【請求項29】
処理された細胞培養培地を、昆虫細胞の成長を支持するために使用する、請求項14記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−529856(P2010−529856A)
【公表日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512355(P2010−512355)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/066745
【国際公開番号】WO2008/157247
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(500049716)アムジエン・インコーポレーテツド (242)
【Fターム(参考)】