説明

バイオ燃料電池

【課題】燃料の消費に起因する電池性能の劣化を容易に判断可能なバイオ燃料電池を提供する。
【解決手段】収容容器内に、表面に酸化還元酵素が存在する電極を備えた発電部が設けられているバイオ燃料電池に、燃料溶液のpH変化を色変化により検出するpH検出部を設け、更に、収容容器の少なくとも検出部が見える位置を透明又は半透明とする。pH検出部としては、例えば燃料溶液内にpH試験紙を配置したり、燃料溶液にpH指示薬を添加したりすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、酸化還元酵素を用いたバイオ燃料電池に関する。より詳しくは、電極表面に酸化還元酵素が存在するバイオ燃料電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アノード又はカソードの少なくとも一方の電極上に、反応触媒として酸化還元酵素を固定した燃料電池(以下、バイオ燃料電池という。)が注目されている。このバイオ燃料電池は、グルコースやエタノールなどのように通常の工業触媒では反応が困難な燃料から、効率よく電子を取り出すことができるため、高容量でかつ安全性が高い次世代の燃料電池として期待されている。
【0003】
図5は酵素を使用したバイオ燃料電池の発電原理を模式的に示す図である。例えば、図5に示すようなグルコースを燃料とするバイオ燃料電池の場合、負極(アノード)101では表面に固定化された酵素によりグルコース(Glucose)を分解して、電子(e)を取り出すと共にプロトン(H)を発生する。また、正極(カソード)102においては、負極(アノード)101からプロトン伝導体103を介して輸送されたプロトン(H)と、外部回路を通って送られた電子(e)と、例えば空気中の酸素(O)とにより水(HO)を生成する。そして、これら正負極の反応が同時に起こることで、正負極間で電気エネルギーが発生する。
【0004】
一方、燃料電池は、燃料を追加供給することにより、長期間に亘って連続して発電することが可能である。しかしながら、バイオ燃料電池の場合、燃料が消費されても、燃料溶液量自体は大きく減少することがないため、燃料の消費を視覚的に判断することは難しい。そこで、バイオ燃料電池において、燃料の残量を知るには、電池内に燃料を検出可能なセンサを搭載する必要がある。
【0005】
また、ダイレクトメタノール燃料電池においては、プロトン伝導性を有する高分子膜をセル内に装備し、メタノール濃度に依存する高分子膜の抵抗値やプロトン伝導度の変化に基づいて、燃料溶液中のメタノール濃度を検出する方法が提案されている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2004/114450号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述した特許文献1に記載の方法は、別途、セルに抵抗測定装置を設ける必要がある。このような抵抗測定装置や燃料残量検出用センサなどの検出器を設けると、それを動作させるための電力が必要となると共に、装置構成が複雑になるという問題点がある。また、セルに検出器を設けることは、電池の小型化の観点からも好ましくない。
【0008】
そこで、本開示は、燃料の消費に起因する電池性能の劣化を容易に判断可能なバイオ燃料電池を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、前述した課題を解決するため、鋭意実験検討を行った結果、以下に示す知見を得た。バイオ燃料電池に使用される燃料は、可視域に吸収を持たないため、目視により燃料の消費を確認することは難しい。一方、バイオ燃料電池の燃料溶液は、一般に、溶媒として水を使用しているが、発電が進行して燃料が消費されると、燃料溶液のpHが変化する。これは、バイオ燃料電池ならでは特性である。そこで、本開示においては、この燃料溶液のpH変化を利用して、燃料の消費を視覚により確認可能にすることとした。
【0010】
即ち、本開示に係るバイオ燃料電池は、表面に酸化還元酵素が存在する電極を備えた発電部と、燃料溶液のpH変化を色変化により検出する検出部と、前記発電部が収容される収容容器と、を有し、前記収容容器は少なくとも前記検出部が見える位置が透明又は半透明となっている。
このバイオ燃料電池では、前記検出部として前記燃料溶液内にpH試験紙が配置されていてもよい。
その場合、前記pH試験紙はアノード近傍に配置することができる。
又は、前記検出部として、燃料溶液にpH指示薬が添加されていてもよい。
その場合、前記収容容器はアノード近傍が見える位置を透明又は半透明とすることができる。
更に、前記発電部の中心部に燃料を供給する燃料供給部を有し、該燃料供給部を軸として回転するような構成としてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、燃料溶液のpH変化を視覚により確認することができるため、燃料の消費に起因する電池性能の劣化を容易に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示の第1の実施形態のバイオ燃料電池の発電部の構成を模式的に示す分解斜視図である。
【図2】本開示の第1及び第2実施形態の変形例のバイオ燃料電池の構成を模式的に示す分解斜視図である。
【図3】図2に示すバイオ燃料電池を収容する収容容器の構成例を示す図である。
【図4】図2に示すバイオ燃料電池を収容する収容容器の他の構成例を示す図である。
【図5】酵素を使用したバイオ燃料電池の反応スキームを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示を実施するための形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す各実施形態に限定されるものではない。また、説明は、以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態
(pH試験紙を配置した例)
2.第2の実施の形態
(燃料溶液にpH指示薬を添加した例)
3.変形例
(電池本体が回転する例)

【0014】
<1.第1の実施の形態>
[全体構成]
先ず、本開示の第1の実施形態に係るバイオ燃料電池について説明する。本実施形態のバイオ燃料電池は、少なくとも一部が透明又は半透明な材料で形成されている収容容器内に、表面に酸化還元酵素が存在する電極を備えた発電部が設けられている。
【0015】
[発電部]
図1は本実施形態のバイオ燃料電池の発電部の構成を模式的に示す分解斜視図である。図1に示すように、発電部20には、アノード21とカソード22とが設けられており、これらの間には、例えば燃料タンク28及びセパレータ23がこの順に配置されている。また、アノード21及びカソード22には、それぞれ集電体24,25が接触配置されている。なお、アノード集電体24とアノード21の位置及び/又はカソード集電体25とカソード22の位置は、逆でもよい。
【0016】
一方、本実施形態のバイオ燃料電池では、アノード21若しくはカソード22又はその両方の電極表面に、酸化還元酵素が存在している。ここで、電極の表面とは、電極の外面と電極内部の空隙の内面との全体を含み、以下の記載においても同様とする。そして、このバイオ燃料電池では、燃料溶液中にpH試験紙26が配置されている。
【0017】
(アノード21)
アノード21は、燃料極であり、例えば導電性多孔質材料からなる電極の表面に酸化還元酵素が固定化されているものを使用することができる。その際使用する導電性多孔質材料には、公知の材料を使用することができるが、特に、多孔質カーボン、カーボンペレット、カーボンフェルト、カーボンペーパー、炭素繊維又は炭素微粒子の積層体などのカーボン系材料が好適である。
【0018】
また、アノード21の表面に固定化される酵素としては、例えば燃料成分がグルコースである場合は、グルコースを分解するグルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)を使用することができる。更に、燃料成分にグルコースなどの単糖類を用いる場合には、アノード表面に、GDHのような単糖類の酸化を促進して分解する酸化酵素と共に、補酵素酸化酵素や電子メディエーターが固定化されていることが望ましい。
【0019】
補酵素酸化酵素は、酸化酵素によって還元される補酵素(例えば、NAD,NADPなど)と、補酵素の還元体(例えば、NADH,NADPHなど)を酸化するものであり、例えば、ジアホラーゼなどが挙げられる。この補酵素酸化酵素の作用により、補酵素が酸化体に戻るときに電子が生成され、補酵素酸化酵素から電子メディエーターを介して電極に電子が渡される。
【0020】
また、電子メディエーターとしては、キノン骨格を有する化合物を使用することが好ましく、特に、ナフトキノン骨格を有する化合物が好適である。具体的には、2−アミノ−1,4−ナフトキノン(ANQ)、2−アミノ−3−メチル−1,4−ナフトキノン(AMNQ)、2−メチル−1,4−ナフトキノン(VK3)、2−アミノ−3−カルボキシ−1,4−ナフトキノン(ACNQ)などを用いることができる。
【0021】
また、キノン骨格を有する化合物としては、ナフトキノン骨格を有する化合物以外に、例えば、アントラキノン−1−スルホン酸、アントラキノン−2−スルホン酸及びアントラキノン−2−カルボン酸などのアントラキノン骨格を有する化合物やその誘導体を用いることもできる。更に、必要に応じて、キノン骨格を有する化合物と共に、電子メディエーターとして作用する1種又は2種以上の他の化合物を固定化してもよい。
【0022】
一方、燃料成分に多糖類を用いる場合には、前述した酸化酵素、補酵素酸化酵素、補酵素及び電子メディエーターに加えて、多糖類の加水分解などの分解を促進し、グルコースなどの単糖類を生成する分解酵素が固定化されていることが望ましい。なお、ここでいう「多糖類」は、広義の多糖類であり、加水分解によって2分子以上の単糖を生じる全ての炭水化物を指し、二糖、三糖及び四糖などのオリゴ糖を含む。具体的には、デンプン、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、セルロース、マルトース、スクロース及びラクトースなどが挙げられる。これらは2以上の単糖類が結合したものであり、いずれの多糖類においても結合単位の単糖類としてグルコースが含まれている。
【0023】
また、アミロースとアミロペクチンとはデンプンに含まれる成分であり、デンプンはアミロースとアミロペクチンとの混合物である。例えば、多糖類の分解酵素としてグルコアミラーゼを使用し、単糖類を分解する酸化酵素としてグルコースデヒドロゲナーゼを使用する場合には、燃料成分にはグルコアミラーゼによりグルコースにまで分解することができる多糖類を使用することができる。
【0024】
このような多糖類としては、例えばデンプン、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン及びマルトースなどが挙げられる。ここで、グルコアミラーゼは、デンプンなどのα−グルカンを加水分解しグルコースを生成する分解酵素であり、グルコースデヒドロゲナーゼは、β−D−グルコースをD−グルコノ−δ−ラクトンに酸化する酸化酵素である。
【0025】
なお、アノード21は、表面に酸化還元酵素が固定化されているものに限定されるものではなく、電極表面に酸化還元酵素が存在しているものであれば、例えば、酸化還元酵素を有し反応触媒として作用する微生物が付着した電極などを使用することも可能である。
【0026】
(カソード22)
カソード22は、空気極であり、直接又は気液分離膜27を介して気相(空気)に接触している。このカソード22を構成する電極は、特に限定されるものではないが、例えば導電性多孔質材料からなる電極の表面に、酸化還元酵素及び電子メディエーターが固定化されているものを使用することができる。カソード22を形成する導電性多孔質材料も、公知の材料を使用することができるが、特に、多孔質カーボン、カーボンペレット、カーボンフェルト、カーボンペーパー、炭素繊維又は炭素微粒子の積層体などのカーボン系材料が好適である。
【0027】
このカソード22に固定化される酸素還元酵素としては、例えば、ビリルビンオキシダーゼ、ラッカーゼ及びアスコルビン酸オキシダーゼなどが挙げられる。また、これらの酵素と共に固定化される電子メディエーターとしては、例えば、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、フェリシアン化カリウム及びオクタシアノタングステン酸カリウムなどが挙げられる。
【0028】
なお、カソード22も、表面に酸化還元酵素が固定化されているものに限定されるものではなく、電極表面に酸化還元酵素が存在しているものであれば、例えば、酸化還元酵素を有し反応触媒として作用する微生物が付着した電極などを使用することも可能である。
【0029】
(セパレータ23)
セパレータ23は、各電極(アノード21、カソード22)の短絡を防止するものであり、柔軟性を有し、かつ、プロトンを透過する材料(プロトン伝導体)により形成されている。具体的には、例えば、不織布、セロハン又はパーフルオロスルホン酸系イオン交換膜などを使用することができる。
【0030】
(集電体24,25)
集電体24,25の材質は、特に限定されるものではなく、外部と電気的に接続可能で、かつバイオ燃料電池内において電気化学反応を生じない材料であればよい。具体的には、Pt、Ag、Au、Ru、Rh、Os、Nb、Mo、In、Ir、Zn、Mn、Fe、Co、Ti、V、Cr、Pd、Re、Ta、W、Zr、Ge及びHfなどの金属材料、アルメル、真ちゅう、ジュラルミン、青銅、ニッケリン、白金ロジウム、パーマロイ、パーメンダー、洋銀及びリン青銅などの合金類、ポリアセチレン類などの導電性高分子、カーボンフェルト、カーボンペーパー、炭素繊維又は炭素微粒子の積層体などのカーボン系材料、HfB、NbB、CrB及びBCなどの硼化物、TiN及びZrNなどの窒化物、VSi、NbSi、MoSi及びTaSiなどの珪化物、並びにこれらの複合材料などが挙げられる。
【0031】
(pH試験紙26)
pH試験紙26は、燃料の消費に伴う燃料溶液のpH変化を検出するものであり、燃料の種類、燃料溶液の組成及びpHの変化の度合いなどに応じて適宜選択することができる。また、pH試験紙26を配置する位置も特に限定されるものではなく、燃料溶液に接触し、かつ収容容器の透明又は半透明な部分を介して外部から色の変化が確認できる位置であればよい。
【0032】
例えば、発電が進行するに従い、アノード21の近傍の燃料溶液のpHは酸性に傾き、カソード22の近傍の燃料溶液のpHは塩基性側に傾く。そこで、pH試験紙26をアノード21の近傍に配置する場合は、燃料溶液よりもpHが低い範囲で色変化するものを選択し、また、pH試験紙26をカソード22の近傍に配置する場合は、燃料溶液よりもpHが高い範囲で色変化するものを選択すればよい。なお、観察しやすさの観点から、pH試験紙26は、図1に示すように、アノード21の近傍に配置することが望ましい。
【0033】
ここで、pH試験紙に使用される指示薬としては、例えばMethyl Violet[(Y)0.1-1.5(B)]、Benzopurpurine 4B[(B)1.0-4.0(R)]、Acid Yellow 36[(R)1.2-2.3(Y)]、m-Cresol Purple[(R)1.2-2.8(Y)]、m-Cresol Purple Sodium Salt[(R)1.2-2.8(Y)]、p-Xylenol Blue[(R)1.2-2.8(Y)]、Thymol Blue[(R)1.2-2.8(Y)]、Thymol Blue Sodium Salt[(R)1.2-2.8(Y)]、Aniline Yellow[(R)1.2-3.0(Y)]、Pentamethoxy Red[(RV)1.2-3.8(C)]、Methyl Violet[(B)1.5-3.2(V)]、Benzyl Orange[(R)1.9-3.3(Y)]、2,6-Dinitrophenol(wetted with ca. 20% Water)[(sY)2.4-4.0(Y)]、2,4-Dinitrophenol (wetted with ca. 20% Water)[(sY)2.6-4.0(Y)]、Methyl Yellow[(R)2.9-4.0(Y)]、Tetrabromophenol Blue[(YG)3.0-4.6(B)]、Bromochlorophenol Blue[(Y)3.0-4.6(V)]、Bromophenol Blue[(Y)3.0-4.6(BV)]、Bromophenol Blue Sodium Salt[(Y)3.0-4.6(BV)]、Congo Red[(V)3.0-5.0(RO)]、Methyl Orange[(R)3.1-4.4(OY)]、Ethyl Orange[(R)3.4-4.8(Y)]、TBPE[(YG)3.4-5.4(BV)]、4-Ethoxychrysoidine Hydrochloride[(R)3.5-5.5(Y)]、Bromocresol Green[(Y)3.8-5.4(B)]、Bromocresol Green Sodium Salt[(Y)3.8-5.4(B)]、2,5-Dinitrophenol (wetted with ca. 20% Water)[(sY)4.0-5.8(Y)]、Methyl Red[(R)4.2-6.2(Y)]、Methyl Red Sodium Salt[(R)4.2-6.2(Y)]、Lacmoid[(P)4.4-6.6(V)]、4-Nitrophenol[(sY)4.8-7.6(Y)]、Chlorophenol Red[(Y)5.0-6.6(R)]、Chlorophenol Red Sodium Salt[(Y)5.0-6.6(R)]、2-Nitrophenol[(sY)5.0-7.0(Y)]、4-Nitrophenol Sodium Salt Dihydrate[(sY)5.0-7.6(Y)]、Bromocresol Purple[(Y)5.2-6.8(V)]、Bromocresol Purple Sodium Salt[(Y)5.2-6.8(V)]、Resazurin Sodium Salt[(R)5.2-6.8(B)]、Bromophenol Red[(Y)5.2-6.8(R)]、Bromothymol Blue[(Y)6.0-7.6(B)]、Bromothymol Blue Sodium Salt[(Y)6.0-7.6(B)]、Neutral Red[(R)6.8-8.0(Y)]、Pararosolic Acid[(O)6.8-8.0(VR)]、Phenol Red[(Y)6.8-8.4(R)、Phenol Red Sodium Salt[(Y)6.8-8.4(R)]、3-Nitrophenol[(sY)6.8-8.6(Y)]、2-Nitrophenol Sodium Salt[(sY)6.8-8.6(Y)]、alpha-Naphtholphthalein[(O)7.0-7.9(GB)]、Cresol Red[(Y)7.2-8.8(R)]、Cresol Red Sodium Salt[(Y)7.2-8.8(R)]、m-Cresol Purple[(Y)7.4-9.0(V)]、m-Cresol Purple Sodium Salt[(Y)7.4-9.0(V)]、Ethyl Bis(2,4-dinitrophenyl)acetate[(C)7.5-9.1(B)]、Curcumin[(Y)7.8-8.6(RBr)]、Phenolphthalein[(C)7.8-10.0(P)]、alpha-Naphtholphthalein[(GB)7.9-8.6(B)]、Thymol Blue[(Y)8.0-9.6(B)]、Thymol Blue Sodium Salt[(Y)8.0-9.6(B)]、p-Xylenol Blue[(Y)8.0-9.6(VB)]、o-Cresolphthalein[(C)8.0-9.8(P)]、Phenolphthalein Disodium Salt (Water soluble)[(C)8.3-10.0(P)]、Thymolphthalein[(C)8.6-10.5(B)]、Mordant Orange 1[(YO)10.0-12.0(OR)]、Alizarin Yellow GG[(Y)10.0-12.0(BrY)]、Tropaeolin O[(Y)11.0-12.8(R)]、1,3,5-Trinitrobenzene (wetted with ca. 40% Water)[(C)11.5-14.0(O)]、Indigo Carmine[(B)11.6-14.0(Y)]などが挙げられる。
【0034】
なお、[ ]内の数値は各指示薬の変色範囲(pH)であり、その前後に記載されている英語は色を示し、B=Blue(青)、Br=Brown(茶)、C=Colorless(無色)、G=Green(緑)、O=Orange(橙)、P=Pink(淡紅)、R=Red(赤)、V=Violet(紫)、Y=Yellow(黄)、s=slightly(わずかに)である。
【0035】
(気液分離膜27)
本実施形態のバイオ燃料電池では、必要に応じて、カソード22と気相(空気)との間に、気液分離膜27を配置することができる。この気液分離漠27は、液体は透過せず気体のみを透過するものであり、例えばPTFE(PolyTetraFluoroEthylene:ポリテトラフルオロエチレン)膜などを使用することができる。また、その厚さや物性は、特に限定されるものではなく、燃料溶液の漏出を防止し、かつ、カソード22に反応に必要な酸素を供給できるものであればよい。
【0036】
[収容容器]
収容容器(図示せず)は、pH試験紙26が見えるように、その一部又は全部が透明又は半透明な材料で形成されている。その材質は特に限定されるものではないが、透明又は半透明な部分は、例えばポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂又はフッ素系樹脂などにより形成することができる。これにより、燃料溶液のpH変化が、目視により容易に確認することができる。
【0037】
[燃料溶液]
本実施形態のバイオ燃料電池に供給される「燃料溶液」は、糖、アルコール、アルデヒド、脂質及びタンパク質などの燃料成分又はこれら燃料成分のうち少なくとも1種を含有する溶液である。また、本実施形態のバイオ燃料電池で使用される燃料成分としては、例えば、グルコース、フルクトース、ソルボースなどの糖類、メタノール、エタノール、プロパノール、グリセリン、ポリビニルアルコールなどのアルコール類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、酢酸、蟻酸、ピルビン酸などの有機酸などが挙げられる。その他、脂肪類やタンパク質、これらの糖代謝の中間生成物である有機酸などを燃料成分として使用することも可能である。
【0038】
以上詳述したように、本実施形態のバイオ燃料電池では、燃料溶液中にpH試験紙26を配置しているため、検出のために電力を使用することなく、pH変化により燃料成分の消費を確認することができる。また、pH試験紙26が見えるように、収容容器の少なくとも一部が透明又は半透明となっているため、燃料の消費に起因する電池性能の劣化を、視覚により認識することができる。その結果、燃料溶液を分析することなく、燃料溶液の交換時期を、容易に判断することが可能となる。
【0039】
加えて、本実施形態のバイオ燃料電池では、簡易な工程で電池内にpH検出部であるpH試験紙26を配置することが可能であり、更に、電池が複雑化や大型化することもない。
【0040】
<2.第2の実施の形態>
[全体構成]
次に、本開示の第2の実施形態のバイオ燃料電池について説明する。前述した第1の実施形態のバイオ燃料電池においては、pH試験紙により、燃料溶液のpH変化を検出しているが、本開示はこれに限定されるものではなく、pH検出部は、色の変化によりpHの変化が認識されるものであればよい。そこで、本実施形態のバイオ燃料電池では、pH試験紙の代わりに、pH指示薬を使用し、燃料溶液自体の色の変化から、燃料成分の消費を確認する。
【0041】
[pH指示薬]
pH指示薬の種類は、特に限定されるものではなく、燃料の種類、燃料溶液の組成及びpHの変化の度合いなどに応じて適宜選択することができる。例えば、アノード21の近傍の燃料溶液のpH変化を検出する場合は、燃料溶液よりもpHが低い範囲で色変化するものを選択し、また、カソード近傍の燃料溶液のpH変化を検出する場合は、燃料溶液よりもpHが高い範囲で色変化するものを選択すればよい。
【0042】
ここで、燃料溶液に添加するpH指示薬としては、前述したpH試験紙と同様に、Methyl Violet[(Y)0.1-1.5(B)]、Benzopurpurine 4B[(B)1.0-4.0(R)]、Acid Yellow 36[(R)1.2-2.3(Y)]、m-Cresol Purple[(R)1.2-2.8(Y)]、m-Cresol Purple Sodium Salt[(R)1.2-2.8(Y)]、p-Xylenol Blue[(R)1.2-2.8(Y)]、Thymol Blue[(R)1.2-2.8(Y)]、Thymol Blue Sodium Salt[(R)1.2-2.8(Y)]、Aniline Yellow[(R)1.2-3.0(Y)]、Pentamethoxy Red[(RV)1.2-3.8(C)]、Methyl Violet[(B)1.5-3.2(V)]、Benzyl Orange[(R)1.9-3.3(Y)]、2,6-Dinitrophenol(wetted with ca. 20% Water)[(sY)2.4-4.0(Y)]、2,4-Dinitrophenol (wetted with ca. 20% Water)[(sY)2.6-4.0(Y)]、Methyl Yellow[(R)2.9-4.0(Y)]、Tetrabromophenol Blue[(YG)3.0-4.6(B)]、Bromochlorophenol Blue[(Y)3.0-4.6(V)]、Bromophenol Blue[(Y)3.0-4.6(BV)]、Bromophenol Blue Sodium Salt[(Y)3.0-4.6(BV)]、Congo Red[(V)3.0-5.0(RO)]、Methyl Orange[(R)3.1-4.4(OY)]、Ethyl Orange[(R)3.4-4.8(Y)]、TBPE[(YG)3.4-5.4(BV)]、4-Ethoxychrysoidine Hydrochloride[(R)3.5-5.5(Y)]、Bromocresol Green[(Y)3.8-5.4(B)]、Bromocresol Green Sodium Salt[(Y)3.8-5.4(B)]、2,5-Dinitrophenol (wetted with ca. 20% Water)[(sY)4.0-5.8(Y)]、Methyl Red[(R)4.2-6.2(Y)]、Methyl Red Sodium Salt[(R)4.2-6.2(Y)]、Lacmoid[(P)4.4-6.6(V)]、4-Nitrophenol[(sY)4.8-7.6(Y)]、Chlorophenol Red[(Y)5.0-6.6(R)]、Chlorophenol Red Sodium Salt[(Y)5.0-6.6(R)]、2-Nitrophenol[(sY)5.0-7.0(Y)]、4-Nitrophenol Sodium Salt Dihydrate[(sY)5.0-7.6(Y)]、Bromocresol Purple[(Y)5.2-6.8(V)]、Bromocresol Purple Sodium Salt[(Y)5.2-6.8(V)]、Resazurin Sodium Salt[(R)5.2-6.8(B)]、Bromophenol Red[(Y)5.2-6.8(R)]、Bromothymol Blue[(Y)6.0-7.6(B)]、Bromothymol Blue Sodium Salt[(Y)6.0-7.6(B)]、Neutral Red[(R)6.8-8.0(Y)]、Pararosolic Acid[(O)6.8-8.0(VR)]、Phenol Red[(Y)6.8-8.4(R)、Phenol Red Sodium Salt[(Y)6.8-8.4(R)]、3-Nitrophenol[(sY)6.8-8.6(Y)]、2-Nitrophenol Sodium Salt[(sY)6.8-8.6(Y)]、alpha-Naphtholphthalein[(O)7.0-7.9(GB)]、Cresol Red[(Y)7.2-8.8(R)]、Cresol Red Sodium Salt[(Y)7.2-8.8(R)]、m-Cresol Purple[(Y)7.4-9.0(V)]、m-Cresol Purple Sodium Salt[(Y)7.4-9.0(V)]、Ethyl Bis(2,4-dinitrophenyl)acetate[(C)7.5-9.1(B)]、Curcumin[(Y)7.8-8.6(RBr)]、Phenolphthalein[(C)7.8-10.0(P)]、alpha-Naphtholphthalein[(GB)7.9-8.6(B)]、Thymol Blue[(Y)8.0-9.6(B)]、Thymol Blue Sodium Salt[(Y)8.0-9.6(B)]、p-Xylenol Blue[(Y)8.0-9.6(VB)]、o-Cresolphthalein[(C)8.0-9.8(P)]、Phenolphthalein Disodium Salt (Water soluble)[(C)8.3-10.0(P)]、Thymolphthalein[(C)8.6-10.5(B)]、Mordant Orange 1[(YO)10.0-12.0(OR)]、Alizarin Yellow GG[(Y)10.0-12.0(BrY)]、Tropaeolin O[(Y)11.0-12.8(R)]、1,3,5-Trinitrobenzene (wetted with ca. 40% Water)[(C)11.5-14.0(O)]、Indigo Carmine[(B)11.6-14.0(Y)]などを使用することができる。
【0043】
前述したpH指示薬の添加量は、特に限定されるものではなく、収容容器を介して燃料溶液の色の変化を、目視で確認できる濃度であればよい。また、その添加時期も、特に限定されるものではなく、例えば燃料電池に充填される燃料溶液に予め添加しておいてもよく、また、発電中に燃料溶液に添加してもよい。
【0044】
[収容容器]
本実施形態のバイオ燃料電池では、燃料溶液の色の変化を確認できるように、収容容器の一部又は全部が透明又は半透明な材料で形成されている。なお、収容容器の一部を透明又は半透明な材料で形成する場合は、少なくともアノード21又はカソード22の近傍の燃料溶液について、色の変化を目視で確認可能となっていることが望ましい。特に、観察しやすさの観点から、アノード21の近傍の燃料溶液の色の変化が確認可能となっていることがより望ましい。
【0045】
以上詳述したように、本実施形態のバイオ燃料電池では、燃料溶液にpH指示薬を添加しているため、検出に電力を使用することなく、燃料成分の消費を色の変化により確認することができる。また、燃料溶液が見えるように、収容容器の少なくとも一部が透明又は半透明となっているため、燃料の消費に起因する電池性能の劣化を、視覚により認識することができる。その結果、燃料溶液を取り出して分析することなく、その交換時期を、容易に判断することが可能となる。
【0046】
本実施形態のバイオ燃料電池では、燃料溶液にpH指示薬を添加するだけで、電池にpH検出機能を付与することができるため、製造工程や電池構成を複雑化したり、電池が大型化したりすることがない。なお、本実施形態のバイオ燃料電池における上記以外の構成及び効果は、前述した第1の実施形態と同様である。
【0047】
<3.変形例>
[全体構成]
次に、本開示の第1及び第2の実施形態の変形例に係るバイオ燃料電池について説明する。図2は本変形例のバイオ燃料電池の構成を模式的に示す分解斜視図であり、図3及び図4はその収容容器の構成例を示す図である。本変形例のバイオ燃料電池は、遠心力を利用して燃料供給及び燃料撹拌を行うものであり、例えば図3及び図4に示すような平面視で円形状の収容容器内に、発電部を構成する円盤状部材が積層配置されている。
【0048】
[発電部]
発電部には、アノード21とカソード22とが設けられており、これらの間には、セパレータ23が配置されている。また、アノード21及びカソード22には、それぞれ集電体24,25が接触配置されている。そして、本変形例のバイオ燃料電池では、燃料溶液内にpH試験紙(図示せず)が配置されているか、又は、燃料溶液に燃料溶液にpH指示薬が添加されている。
【0049】
なお、図2では、アノード21、アノード集電体24、セパレータ23、カソード22、カソード集電体25及び気液分離膜27の順に配設した例を示しているが、アノード集電体24とアノード21の位置及び/又はカソード集電体25とカソード22の位置は、逆でもよい。
【0050】
[収容容器]
収容容器としては、例えば図3に示すような下蓋8と側壁9とが一体となっており、そこに上蓋1をはめ込む構造のものや、図4に示すような上蓋1と下蓋8とで側壁9を挟む構造のものを使用することができる。この収容容器の上蓋1の中心部には燃料注入口1aが設けられ、下蓋8には外部の空気を電池内に取り入れるための空気導入口8aが設けられている。
【0051】
そして、本変形例のバイオ燃料電池においては、収容容器(上蓋1,下蓋8)は、その一部又は全部が透明又は半透明な材料で形成されている。これにより、この透明又は半透明な部分から、発電部内の燃料溶液に浸漬されたpH試験紙、又は燃料溶液に溶解されたpH指示物質の色の変化を、目視で確認することができる。
【0052】
更に、本変形例のバイオ燃料電池では、収容容器(上蓋1又は下蓋8)の側面に、蓋などにより開閉可能な排出口を設け、必要に応じて発電部内の燃料溶液(廃液)を排出可能としてもよい。更にまた、図2に示すように、上蓋1のアノード2側の面に、溝1bを設けることもできる。溝1bの形状は、特に限定されるものではないが、例えば放射状、同心円状及び螺旋状などが挙げられる。このように、上蓋1とアノード2との間に空間を設けると、燃料溶液の拡散速度を高めることができる。
【0053】
[動作]
本変形例のバイオ燃料電池においては、発電開始時及びpH試験紙やpH指示薬の色の変化により燃料成分濃度低下が確認された際に、燃料注入口1aからアノード21の中心部に向けて燃料溶液が導入される。そして、燃料溶液の注入時又は注入後に、燃料注入口1aを軸にして、電池本体を回転させるこれにより、注入された燃料溶液が放射状に広がり、燃料成分をアノード21の全体に行き渡らせることができる。
【0054】
特に、粘性が高い燃料溶液を用いる場合は、電極中での拡散が緩やかになるが、このように中心部を軸にして電池を回転させることにより、遠心力により燃料溶液を速やかに拡散することが可能となる。更に、上蓋1のアノード21側の面に溝1bを設けることで、燃料溶液の拡散速度を更に高めることができる。
【0055】
このバイオ燃料電池を回転させる方法は、特に限定されるものではなく、例えば回転軸(燃料注入口1a)や収容容器の側面に力を加えて回す方法がある。その際、作業者が直接力を加えてもよいが、プーリー、ギア盤、紐又は滑車などを組み合わせて、間接的に力を加えることもできる。また、収容容器の側面に凹凸を形成し、それをギア盤のように組み合わせて回転させてもよい。この方法は、複数のバイオ燃料電池が並列に接続されている場合などに有効である。更に、バイオ燃料電池を横にして、転がしてもよい。
【0056】
一方、本変形例のバイオ燃料電池では、収容容器の側面などの回転軸に対して垂直な位置に、蓋により開閉可能な廃液排出口を設け、遠心力を利用して、使用済みの燃料溶液(廃液)を排出するようにしてもよい。その場合、例えば、発電時には蓋を閉めておき、発電後に蓋を開けて廃液排出口を解放すると共に、バイオ燃料電池を回転させる。これにより、使用済みの燃料溶液(廃液)を、容易にかつ確実に発電部から除去することができる。なお、廃液を除去する際は、例えば廃液受けなどの容器内で、バイオ燃料電池を回転させることにより、周囲への汚染や廃液の飛び散りなどを防止することができる。
【0057】
また、本変形例のバイオ燃料電池では、電池を回転させることにより、発電性能を回復させることもできる。これにより、発電部内における燃料溶液の濃度分布を解消し、効果的に発電性能を回復させることができる。
【0058】
以上詳述したように、本変形例のバイオ燃料電池では、発電部内のpH変化に応じて、バイオ燃料電池を回転させることにより、より効率的に出力回復を図ることができる。また、電池自体が回転可能となっているため、高濃度の燃料溶液を使用する場合でも、燃料注入直後に燃料成分を拡散させることができる。これにより、燃料の反応効率が向上する。また、発電部内の燃料溶液を撹拌することができるため、燃料の利用効率も向上する。
【0059】
更に、収容容器の側壁9に廃液排出口を設けることにより、遠心力を利用して、使用済みの燃料溶液(廃液)を、速やかに発電部から除去することができる。そして、このバイオ燃料電池は、既存の独楽型玩具と組み合わせることにより、発光素子を光らせて独楽を装飾したり、モーターを回転させて独楽の回転速度を変化させたりすることも可能となる。
【0060】
なお、本変形例のバイオ燃料電池は、発電部を中心から外側に向かって傾斜が設けられたすり鉢状(テーパー形状)、即ち、燃料溶液が注入される中心部が低く、外側になるに従い高くなる構造としてもよい。これにより、電池本体が回転しているときは、燃料注入口1aから注入された燃料溶液は、遠心力により、外縁に向かって拡散する。一方、電池本体の回転を止めると、外縁側から中心に向かって流れ込む。この回転と静止とを繰り返し行うことにより、燃料溶液を撹拌し、反応効率を高めることが可能となる。
【0061】
本変形例のバイオ燃料電池における上記以外の構成及び効果は、前述した第1及び第2の実施形態と同様である。
【0062】
なお、本開示は、以下のような構成もとることができる。
(1)
表面に酸化還元酵素が存在する電極を備えた発電部と、
燃料溶液のpH変化を色変化により検出する検出部と、
前記発電部が収容される収容容器と、を有し、
前記収容容器は少なくとも前記検出部が見える位置が透明又は半透明となっているバイオ燃料電池。
(2)
前記検出部として前記燃料溶液内にpH試験紙が配置されている(1)に記載のバイオ燃料電池。
(3)
前記pH試験紙がアノード近傍に配置されている(2)に記載のバイオ燃料電池。
(4)
前記検出部として、燃料溶液にpH指示薬が添加されている(1)に記載のバイオ燃料電池。
(5)
前記収容容器はアノード近傍が見える位置が透明又は半透明となっている(4)に記載のバイオ燃料電池。
(6)
更に、前記発電部の中心部に燃料を供給する燃料供給部を有し、該燃料供給部を軸として回転する(1)〜(5)のいずれかに記載のバイオ燃料電池。
【符号の説明】
【0063】
1 上蓋
1a 燃料注入口
1b 溝
8 下蓋
8a 空気導入口
9 側壁
20 発電部
21、101 アノード
22、102 カソード
23 セパレータ
24、25 集電体
26 pH試験紙
27 気液分離膜
28 燃料タンク
103 プロトン伝導体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に酸化還元酵素が存在する電極を備えた発電部と、
燃料溶液のpH変化を色変化により検出する検出部と、
前記発電部が収容される収容容器と、を有し、
前記収容容器は少なくとも前記検出部が見える位置が透明又は半透明となっているバイオ燃料電池。
【請求項2】
前記検出部として前記燃料溶液内にpH試験紙が配置されている請求項1に記載のバイオ燃料電池。
【請求項3】
前記pH試験紙がアノード近傍に配置されている請求項2に記載のバイオ燃料電池。
【請求項4】
前記検出部として、燃料溶液にpH指示薬が添加されている請求項1に記載のバイオ燃料電池。
【請求項5】
前記収容容器はアノード近傍が見える位置が透明又は半透明となっている請求項4に記載のバイオ燃料電池。
【請求項6】
更に、前記発電部の中心部に燃料を供給する燃料供給部を有し、該燃料供給部を軸として回転する請求項1に記載のバイオ燃料電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−33630(P2013−33630A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169024(P2011−169024)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】