説明

バス構成を駆動する方法、およびバス構成

【課題】バス構成上で効率的なデータ伝送を達成する。
【解決手段】加入者としてマスタとk個のスレーブとを含むバス構成を駆動する方法であって、k個の情報フィールド96、98、100、102を含む問い合わせフレーム84のヘッダ85が、マスタによってスレーブへと伝達され、各m番目のスレーブに、m番目の情報フィールド96、98、100、102が割り当てられ、どのくらいの量のデータがm番目のスレーブによってマスタへと送信されるのかについての情報が、m番目のスレーブによって、当該m番目のスレーブに割り当てられたm番目の情報フィールド96、98、100、102に書き込まれ、問い合わせフレーム84がマスタへと伝達され、データの伝達のために、マスタによって、送信されるデータの量に考慮したタイムスケジュールが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バス構成を駆動する方法、およびバス構成に関する。
【背景技術】
【0002】
ローカル・インタコネクト・ネットワーク(LIN:Local Interconnect Network)は、直列通信システム、および、LINバスとも呼ばれる直列バス構成のための仕様である。このバス構成は、例えば車両内のバス構成の加入者としての、制御装置と、センサおよび/またはアクチュエータとの間の通信を実現するために利用することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
LIN2.0規格によって、加入者間で伝達されるデータのために、イベント・トリガ・フレーム(ETF:Event Triggered Frame)とスポラディックフレーム(SF:Sporadic Frame)とが導入される。したがって、データ伝達のためのスケジュール(Schedule)に影響を与えることが可能であり、すなわち、先に挙げたフレームによって、散発的な(sporadisch)データ伝送またはイベント制御型のデータ伝送が可能となり、その際に、フレーム自体はスケジュールにおいて固定的に定義される。
【0004】
スポラディックフレームの場合、1つのタイムスロットについて、静的優先度を有する複数のメッセージを定めることが可能である。この種のタイムスロット(Slot)では、バス構成の加入者としてのマスタのためにデータが存在する場合またはマスタによってスレーブ応答が要求される場合に、メッセージが送信される。上記2つのケースに該当しない場合には、バス構成はこの時間に空のままである。すなわち、スポラディックフレームによっては、バス構成に完全には負荷がかからないのである。
【0005】
イベント・トリガ・フレームによって、バス構成の加入者としてのスレーブの全てが、各データ伝送サイクルにデータを送信する必要があるわけではないことが考慮されうる。その際に、1つのイベント・トリガ・フレームに、複数のスレーブを割り当てることが可能であり、すなわち、イベント・トリガ・フレームの1つのヘッダに対して、複数のスレーブが応答することが可能である。伝送されるフレーム間で衝突が発生する場合には、スレーブがこのことをデータの読み戻しにより検出し、送信プロセスを中断する。その後、マスタは、受信エラーまたはタイムアウト(Timeout)エラーを検出する。このイベント・トリガ・フレームの次のタイムスロットで、マスタは、通常のメッセージを用いてまたは別の識別子に用いてスレーブに問い合わせを行う。すなわち、イベント・トリガ・フレームに応答する各スレーブのために、一意の正規の識別子も存在する必要がある。
【0006】
LIN2.1規格以降、マスタは、衝突の後には一度、衝突がない他のスケジュールに変更しなければならず、この他のスケジュールの実行後に再び本来のスケジュールテーブルに戻さなければならないことが定められている。しかしながら、このためには衝突検出が実装される必要がある。さらに、衝突の際には、スレーブへの新たな個別の問い合わせによって著しい遅延が発生する。すなわち、イベント・トリガ・フレームは通常、衝突が非常に少ないことが予期される場合にのみ有効である。
【0007】
直列バスでの媒体アクセスのための制御方法が、独国特許出願公開第19721740号明細書に記載されている。この直列バスは、データ・テレグラム(Daten‐Telegramm)を介して互いに通信する複数の加入者を含む。所定の時点に個々の加入者にバスに対してアクセスさせるために、マスタとして構成された第1の加入者によって、周期的に連続して、トリガ・テレグラム(Tigger‐Telegramm)が送信される。その際に、各トリガ・テレグラムは、マスタにより選択された少なくとも1つの加入者のための送信権の開始および期間を含んでいる。トリガ・テレグラムによって、選択された加入者のために、データ・テレグラム伝送のためのタイムスケジュールが設定される、次のトリガ・テレグラムの送信の前に、スレーブは、マスタに対して、さらなるデータ・テレグラムのための送信権を要求することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような背景から、独立請求項の特徴を備えた方法およびバス構成が提示される。本発明のさらなる別の実施形態は、従属請求項、および、明細書の記載から明らかとなろう。
【0009】
本発明によって、バス構成上でのデータ伝送のためのフレーム(Frame)内のアイドル時間および/または空きバイトの消去と、サイクル時間の低減と、例えばバス構成の加入者としてのどのスレーブもデータを送信する必要がない場合には、遅延時間の低減とが達成されうる。本方法の場合は衝突が発生しない。したがって、バス構成には100パーセントまで負荷が掛けられる。
【0010】
これらのことを達成するために、マスタは、k個のスレーブに対して、k個のスレーブ全てに共通の問い合わせフレームを用いて、各スレーブが次のデータ伝送サイクルにデータを送信する必要があるのか、および、各スレーブがどのくらいのデータを送信する必要があるのかについて問い合わせをする。このために、複数のスレーブが1つの問い合わせフレームを共有する方式が利用される。
【0011】
問い合わせフレームはk個の通信フィールドを含む。マスタは、この問い合わせフレームのヘッダを送信し、この後に、k個の各スレーブが、k個の通信フィールドのうちの1つに書き込む。ヘッダと情報フィールドとは、最後のスレーブが送信するチェックサムと共に、バス構成上で、LINに準拠した問い合わせフレーム一式を形成する。マスタは、問い合わせフレームの受信後に、スレーブによって送信された情報フィールドを読み出す。これに基づいて、マスタによってタイムスケジュールが生成され、このタイムスケジュールは、少なくとも1つのスレーブに割り当てられる少なくとも1つのタイムスロット(Slot)、通常では一連のタイムスロットによって提供され少なくとも黙示的に(implizit)報知される。さらに、少なくとも1つのスレーブが、当該スレーブに割り当てられたデータ伝送のためのタイムスロットにおいて、データ伝送フレームを用いてデータを送信するように、マスタによって促される。
【0012】
その際に、マスタは、ヘッダを用いて、スレーブおよび/またはデータ伝送サイクルのための同期情報を追加的に伝達することが可能である。さらに、情報フィールドへの情報の書込みによって、スレーブにより伝達されるデータの順序、総量および/または最大量を設定することが可能である。
【0013】
本発明の実施形態において、各スレーブは、例えば1バイトを含む問い合わせフレームの情報フィールドに情報を書き込むことが可能であり、その際に、情報フィールドの順序は、スレーブの識別子(ID)および/またはバス構成内でのスレーブの位置によって決定される。問い合わせフレームのヘッダは、問い合わせの実行のために送信される。LIN規格にしたがって、問い合わせフレームは、最大長が8バイトの8個の情報フィールドを有することが可能であり、したがって、バス構成の加入者としての最大k=8個のスレーブに、問い合わせを行うことが可能である。
【0014】
所定の値、例えば、空値とも呼ばれる「0」によって、その際スレーブは自身に割り当てられた問い合わせフレームの情報フィールドに空値を登録し、したがって書き込むのだが、問い合わせフレームにより開始されおよび/または準備される次のデータ伝送サイクルのために新しいデータが存在しないことを、スレーブはマスタにシグナリングする。
【0015】
m番目のスレーブのところに送信すべきデータが存在する場合には、当該m番目のスレーブに割り当てられた、例えば上記1バイトのうちの5ビットを含む問い合わせフレームの情報フィールドの第1の部分は、データ伝送サイクルで伝送されるデータの第1の標識のための値を利用することが可能である。スレーブは、例えば3ビットを含む自身に割り当てられた情報フィールドの第2の部分で、次のデータ伝送サイクルで伝送されるデータの量、例えばバイト数を報知する。
【0016】
問い合わせフレームの獲得および処理の後に、マスタは、次のデータ伝送サイクルのために、実際の需要にしたがって最適化されたタイムスケジュールを提供することが可能であり、例えば、既に存在する複数のスケジュールから選択することが可能である。しかしながら、マスタが動作中にこの種のスケジュールを生成し、場合によっては将来のさらなるデータ伝送サイクルのために、格納によってマーク付けすることが可能である。
【0017】
マスタには、受信された問い合わせフレームによって、以下のスレーブの情報が提供される;
‐データを送信する必要があるスレーブの数:これに基づいて、マスタは、タイムスロットが幾つ設けられるのを導出することが可能である。
‐例えば、その発生、関連性、重要度および/または緊急度に関する、伝送されるデータの第1の標識:これに基づいて、マスタは、どのような時間的順序でタイムスケジュールのタイムスロットがスレーブに割り当てられるのかを導出することが可能である。データ伝送サイクルにおいてスレーブにタイムスロットが割り当てられる時間的順序は、送信されるデータの標識の定量的な等級のための値の大きさにしたがって設定されうる。その際に、第1の時点において、データ標識として第1の値を有する選択された第1のスレーブに対して、第1のタイムスロットが割り当てられ、n番目の時点において、データ標識としてn番目の値を有する選択されたn番目のスレーブに対して、n番目タイムスロットが割り当てられ、…といった具合である。
‐スレーブにより送信されるデータの量:これに基づいて、マスタによって、どの時間間隔がタイムスロットを含むのかが導出され、その際に、この時間間隔の長さは、スレーブによってデータ伝送フレームで伝達されるデータの量および/または必要されるメモリ位置によって決定される。
【0018】
マスタは、自身の設定において、例えば、存在するスレーブの数k個に対応して、様々なタイムスケジュール(Schedule)を設ける。その際に、各スケジュールは、タイムスロットの数および順序によって特徴付けられる。タイムスロットの数は、データ伝送サイクルにおいてデータを送信する必要があるスレーブの数に対応する。タイムスロットの時間間隔の長さは、割り当てられたスレーブによって送信される各データ量に対して、マスタによって調整される。さらに、各タイムスロットのために、タイムスケジュールを介して送信時点が設定されうる。これによって、マスタによって割り当てられるタイムスロットの順序が設定される。これに基づいて、スレーブがデータ伝送フレームを送信する時間的順序も獲得される。さらに、これによって、マスタがデータ伝送フレームを再び受信する順序が設定される。これは、マスタがm番目のスレーブからm番目のデータ伝送フレームを受信する時点に相当する。
【0019】
マスタによってスレーブに問い合わせフレームのヘッダが送信される問い合わせは、周期的に実行することが可能である。したがって、問い合わせの際には、少なくとも1つのスレーブが自身に割り当てられた情報フィールドへの情報の書込みにより、自身が新しいデータを伝送する必要があることをシグナリングするまで、ヘッダが周期的に送信される。したがって、問い合わせのサイクル時間によって実際にスレーブは問い合わせを受け、したがって、データが伝送されない限りポーリングされる。ヘッダの伝送時にエラーが発生した場合には、ヘッダは、マスタによって改めて送信されおよび/または開始される。
【0020】
本発明に係る方法は、例えば、データが送信されなかった期間の後に可能な限り迅速に新たなデータ伝送サイクルを開始すべき場合に使用することが可能である。本方法によって、スレーブによって、常にはまたは永続的にはデータが提供されないことが考慮されうる。データ伝送フレームのためのタイムスロットを設けることによって、各データ伝送サイクルにおけるスレーブのデータ量が変化しうることが考慮されうる。したがって、スレーブのために、データ伝送サイクルのためのタイムスロットを含むスケジュールを、フレキシブルに設定することが可能である。
【0021】
例えばLINバス構成として構成されたバス構成の、需要に対して最適化されたスケジュール(Schedule)を提供するために、マスタは、スレーブに対して、データを送信する必要があるか、または、どのくらいのデータを送信する必要があるかについて問い合わせを行う。その際に、LINバス構成の全てのスレーブが、当該スレーブが共有する問い合わせフレームの共通のヘッダによって問い合わせを受ける。その際に、各スレーブに、例えば1バイトを有する問い合わせフレームの情報フィールドが割り当てられ、この情報フィールドを介して、スレーブは、新しいデータが送信されるか否かを示す。さらに、スレーブは、何バイトのデータが伝送されるのかを示すことも可能である。情報フィールドの充填後に、問い合わせフレームがマスタへと送信される。これに基づいて、伝送すべきデータの実際の需要のために最適化されたタイムスケジュールを提供することが可能である。通常では、スレーブは、マスタに対して、当該マスタに伝送されるデータの量がどの程度の大きさなのか、重要度はどの程度高いのかを明示的に示す。
【0022】
時間駆動型のLINバス構成では、マスタが、スケジュールにしたがってスレーブに伝達される専用のタイムスロットによって、どのスレーブがいつ自身のデータを送信出来るのかを決定する。データ伝送サイクルのためのスケジュールは、動作中に動的に設定されうる。実行時間のためにマスタが動的に切り替えることが可能な複数のスケジュールが定義されうる。
【0023】
本発明によって特に、全てのスレーブではなく個々のスレーブが現在のデータも送信する必要があり、かつ、スレーブのデータ量がデータ伝送サイクルごとに変化しうることが考慮される。したがって、バス構成上での多くのアイドル時間および空きバイトが防止されるため、ユーザデータの割合が最適化されうる。さらに、長い遅延時間が防止されうる。
【0024】
本発明の範囲において設けられる動的な設定であって、スレーブがどの時点に自身のデータをデータ伝送サイクル内に送信するかについての上記設定によって、例えば、自身のデータが最初にデータとして存在し、したがって最も古いというスレーブが、自身のデータを最初に送信することが考慮されうる。したがって、自身のデータを最初に定めたスレーブが、当該データを、データ伝送サイクルにおいて最後に伝送することが防止されうる。
【0025】
本発明に係るバス構成は、提示される方法の全ステップを実施するよう構成される。その際に、本方法の個々のステップは、バス構成の個々の構成要素によっても実施されうる。さらに、バス構成の機能またはバス構成の個々の構成要素の機能は、本方法のステップとして実装されうる。さらに、本方法のステップを、バス構成の少なくとも1つの構成要素の機能またはバス構成全体の機能として実現することが可能である。
【0026】
本発明のさらなる利点および実施形態は、明細書の記載、および、添付の図面から明らかとなろう。
【0027】
先に挙げた特徴および以下で解説される特徴は、各示される組み合わせのみならず他の組み合わせにおいても、または、単独でも、本発明の範囲を逸脱することなく利用されうる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る方法の第1の実施形態で利用されるタイムスロットの順序を含むスケジュールの例を概略的に示す。
【図2】問い合わせフレームの例を概略的に示す。
【図3】本発明に係る方法の第2の実施形態で様々なスレーブに割り当てられるタイムスロットのさらなる別の例を概略的に示す。
【図4】本発明に係る方法の第3の実施形態についてのチャートを概略的に示す。
【図5】本発明に係るバス構成の一実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1では1行目に、以下の図2によって提示される問い合わせフレーム2であって、バス構成の合計k個(ただし、k=8)のスレーブに対する、バス構成のマスタによる問い合わせを実行するために送信される上記問い合わせフレーム2のヘッダ1が示されている。問い合わせの間には、ここでは図1に示されるヘッダ1のみが送信される。
【0030】
設けられたデータ伝送サイクルの間に第1のスレーブによってのみデータが伝送される場合には、マスタの第1のスケジュールにしたがって、図1の2行目に示されるように、1つのスレーブ、例えば第1のスレーブのための第1のタイムスロット4が提供される。
【0031】
3行目には、第1のタイムスロット4の隣に第2のタイムスロット6も示され、この第2のタイムスロット6は、2つのスレーブによりデータが送信されるデータ伝送サイクルのためのスケジュールの場合に提供される。ここでは、バス構成の第2のスレーブに、第2のタイムスロット6が割り当てられる。
【0032】
その際に、図1の4行目に示されるデータ伝送サイクルのスケジュールの場合には、3つのスレーブによってデータが伝送される。このために、スケジュールによって、第1のタイムスロット4が第1のスレーブのために提供され、第3のタイムスロット8が第3のスレーブのために提供され、第4のタイムスロット10が第4のスレーブのために提供される。
【0033】
本発明に係る実施形態において、k個の全スレーブによってデータ伝送サイクルにおいてデータが送信される場合には、図1の5行目により示されるスケジュールが、各上記スレーブのために、タイムスロット4、6、8、10、12、14、16、18を提供する。その際に、第1のタイムスロット4は第1のスレーブに割り当てられ、第2のタイムスロット6は第2のスレーブに割り当てられ、第3のタイムスロット8は第3のスレーブに割り当てられ、第4のタイムスロット10は第4のスレーブに割り当てられ、第5のタイムスロット12は第5のスレーブに割り当てられ、第6のタイムスロット14は第6のスレーブに割り当てられ、第7のタイムスロット16は第7のスレーブに割り当てられ、第8のタイムスロット18は第8のスレーブに割り当てられる。
【0034】
図1に示されるタイムスロット4、6、8、10、12、14、16、18は時間間隔を有し、その際に、タイムスロット4、6、8、10、12、14、16、18の時間間隔の長さは、各データ伝送サイクルの、スレーブにより伝送されるデータ量に対して、個別におよびフレキシブルに調整されうる。したがって、例えば、第1のタイムスロット4の時間間隔は、各提示されるスケジュールについて、第1のスレーブにより伝送されるデータ量に対して調整されうる。
【0035】
さらに、図1で提示されるスケジュールによって、マスタがスレーブにタイムスロット4、6、8、10、12、14、16、18を割り当てる順序も設定される。これに基づいて、反対に、スレーブがデータ伝送フレームを提供し当該データ伝送フレームにデータを充填する順序、および、スレーブがマスタに対してデータ伝送フレームを送信する順序が得られ、ならびに、どの順序でマスタがデータ伝送フレームをスレーブから受信するのかについて得られる。
【0036】
データ量に依存するタイムスロット4、6、8、10、12、14、16、18の時間間隔の長さであって、各データ伝送サイクルで伝送されるデータの収容のためのデータ伝送フレームの長さがそれにより定められる上記時間間隔の長さについての可能な詳細が、以下の図3を用いて記載される。
【0037】
図2は、図1で提示されたヘッダ1を含む問い合わせフレーム2の構造についての詳細を概略的に示している。問い合わせフレーム2は、ヘッダ1 k(ただし、k=8)の他に、空の情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38と、追加的な検査フィールド40とを有する。送信されるデータについての情報を、スレーブが情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38に充填した後に、問い合わせフレーム2がマスタへと送信される。その際に、第1の情報フィールド24は、ここでは合計8個のスレーブを備えるバス構成の第1のスレーブに割り当てられ、第2の情報フィールド26は第2のスレーブに割り当てられ、第3の情報フィールド28は第3のスレーブに割り当てられ、第4の情報フィールド30は第4のスレーブに割り当てられ、第5の情報フィールド32は第5のスレーブに割り当てられ、第6の情報フィールド34は第6のスレーブに割り当てられ、第7の情報フィールド36は第7のスレーブに割り当てられ、第8の情報フィールド38は第8のスレーブに割り当てられる。最後の検査フィールド40を介して、問い合わせフレーム2全体のために、巡回冗長検査において、そのために設けられたチェックサムが提供され、および/または、計算される。
【0038】
本発明に係る方法の実施形態の実現において、問い合わせフレーム2のヘッダ1が問い合わせサイクルにマスタによってスレーブへと伝達される場合には、スレーブに割り当てられた情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38に、データが未だ書き込まれていない。スレーブは、バス構成内での自身の順番にしたがってヘッダ1を受信する。少なくとも1つのスレーブ、例えばm番目のスレーブが、後続のデータ伝送サイクルでマスタにデータを伝送する必要がある場合には、このm番目のスレーブは、送信すべきデータについての少なくとも1つの情報を、自身に割り当てられた空のm番目の情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38に書き込む。その際に、各上記情報フィールドフィールド24、26、28、30、32、34、36、38は、2つの部分に分けられる。その際に、m番目のスレーブは、ここでは5ビットを含む第1の部分に、送信されるデータの標識についての情報を書き込むことが可能である。m番目のスレーブは、自身に割り当てられたm番目の情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38の第2の部分に、自身が送信するデータの量についての情報を書き込むことが可能であり、その際、情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38の第2の部分は、ここでは3ビットを含む。m番目のスレーブが次のデータ伝送サイクルでマスタにデータを送信する必要がない場合には、m番目のスレーブは、自身に割り当てられたm番目の情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38に、合意のために適した例えば値0を有しうる空値を書き込む。したがって、例えば、ヘッダ1がそれに対してアドレス指定されるスレーブの識別子(ID)を含み得るヘッダ1の情報が、マスタによって書き込まれ、スレーブによって読み出されることが構想される。情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38内の情報は、スレーブによって書き込まれる。チェックサムは、バス構成の最後のスレーブによって検査フィールド40に書き込まれる。情報フィールド24、26、28、30、32、34、36、38と、検査フィールド40とはスレーブの応答を形成し、このスレーブの応答は、マスタによって読み出される。
【0039】
図3は、タイムスロット42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72の例を示しており、当該タイムスロットの時間間隔は、スレーブ74、76、78、80によってデータ伝送フレームを用いて送信されるデータ量に依存する。その際に、第1のスレーブ74には、1バイトのデータ量のための第1のタイムスロット42、2バイトのデータ量のための第2のタイムスロット44、xバイトのデータ量のためのx番目のタイムスロット46、または、8バイトのデータ量のための第8のタイムスロット48が割り当てられる。対応して、第2のスレーブ76には、1バイトのデータ量のための第1のタイムスロット50、2バイトのデータ量のための第2のタイムスロット52、xバイトのデータ量のためのx番目のタイムスロット54、または、8バイトのデータ量のための第8のタイムスロット56が割り当てられる。合計k個のスレーブ74、76、78、80のうちのm番目のスレーブ78には、マスタのスケジュールにおいて、1バイトのデータ量のための第1のタイムスロット58、2バイトのデータ量のための第2のタイムスロット60、xバイトのデータ量のためのx番目のタイムスロット62、または、8バイトのデータ量のための第8のタイムスロット64が提供され、したがって、様々な量のデータの収容のための様々な大きさのデータ伝送フレームを提供するために様々な大きさの時間間隔を有するここで示されるタイムスロット58、60、62、64のうちの1つが、このm番目のスレーブ78に割り当てられる。
【0040】
バス構成が合計k個(ただし、k=8)のスレーブ74、76、78、80を有することが構想される。スケジュールによって、最後のk番目のスレーブ80に対して、1バイトのデータ量のための第1のタイムスロット66、2バイトのデータ量のための第2のタイムスロット68、xバイトのデータ量のためのx番目のタイムスロット70、または、8バイトのデータ量のための第8のタイムスロット72が、マスタにより割り当てられる。
【0041】
タイムスロット42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72の時間間隔の長さは、タイムスロット42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72の割り当て後に、スレーブ74、76、78、80が、提供されるデータフレームに挿入出来るデータの量によって設定される。時間間隔の長さは、スレーブ74、76、78、80が自身に割り当てられた問い合わせフレームの情報フィールドに書き込み、したがってマスタに報知した送信すべきデータ量に関する情報にしたがって、マスタによって調整される。
【0042】
本発明に係る方法の第3の実施形態についての図4のチャートは、横座標82を含み、この横座標82に沿って、ms単位で時間が示されている。その際に、図4のチャートは、問い合わせ86の際にバス構成のスレーブからマスタへと伝達されるヘッダ85を含む問い合わせフレーム84のさらなる別の例と、データ伝送サイクル94で利用されるデータ伝送フレーム88、90、92の例とを含んでいる。その際に、データ伝送サイクル94は、問い合わせ86の直後に続き、問い合わせ86によって準備され、および/または、開始される。
【0043】
ここで記載される実施形態において、バス構成はk=4個のスレーブを有することが構想される。したがって、問い合わせフレーム84は、第1のスレーブのための第1の情報フィールド96と、第2のスレーブのための第2の情報フィールド98と、第3のスレーブのための第3の情報フィールド100と、第4のスレーブのための第4の情報フィールド102とを有する。その際に、上記情報フィールド96、98、100、102は、問い合わせフレーム84のヘッダ85がマスタからスレーブへと伝達される場合には空である。問い合わせ86の間にスレーブがヘッダ85を獲得し次第、このスレーブは、自身に割り当てられた情報フィールド96、98、100、102に、データについての情報を書き込み、上記データは、各スレーブにより後続のデータ伝送サイクル94の間にマスタへと送信される。
【0044】
詳細には、第1のスレーブは、ここで示される例では、自身に割り当てられた第1の情報フィールド96に情報「20:2」を書き込む。第2のスレーブは、自身に割り当てられた第2の情報フィールド98に情報「0:0」を書き込み、第3のスレーブは、自身に割り当てられた第3の情報フィールド100に情報「13:2」を書き込む。さらに、第4のスレーブが、自身に割り当てられた第4の情報フィールド102に情報「19:4」を書き込む。
【0045】
したがって、m番目のスレーブによって、当該m番目のスレーブに割り当てられたm番目の情報フィールド96、98、100に、情報「Y:Z」が書き込まれ、その際、Yは第1の数および/または第1の値を表し、Zは第2の数および/または第2の値を表す。その際に、第1の値Yは、送信されるデータの標識についての情報、すなわちここで示される例では20、0、13、または19を含む。本実施形態では、標識によって、m番目のスレーブにより送信されるデータがどのような関連性、例えば重要度および/または緊急度を有するのか、または、当該送信データがどの程度古いのかが示される。その際に、標識についての値Yが小さいほど、関連性が大きくなる。代替的または補足的に、値Yによって、どの時点に、送信すべきデータが、m番目のスレーブによって収集されたのかが示される。その際に、値Yが小さいほど、送信されるデータは古くなる。第2の値Zによって、送信されるデータの大きさおよび/または量が示される。
【0046】
したがって、第1のスレーブは、第1の情報フィールド96内の「20:2」によって、当該第1のスレーブが、関連性20を有しおよび/または時点Y=20に収集された2バイトのデータ量を送信する必要があることを知らせる。第3のスレーブは、マスタに対して、自身に割り当てられた第3の情報フィールド100を介して、関連性13を有しおよび/または時点Y=13に収集された2バイトのデータ量を送信する必要があることをシグナリングする。第4のスレーブは、自身に割り当てられた第4の情報フィールド102内の情報「19:4」によって、マスタに対して、関連性19を有しおよび/または時点Y=19に収集された4バイトのデータ量を送信する必要があることを知らせる。
【0047】
本実施形態において、第2のスレーブに割り当てられた第2の情報フィールド98内の情報「0:0」は例外である。ここでは、Yの値が0である第1の情報によって、次のデータ伝送サイクル94に、第2のスレーブによって、強制的に0バイトの量を含むデータが送られないことが示される。
【0048】
問い合わせ86の間に、問い合わせフレーム84は、送信されるデータについての情報「Y:Z」を各スレーブが自身に割り当てられた情報フィールド96、98、100、102に書き込んだ後に、マスタへと伝達されて評価される。スレーブにより提供される情報に考慮して、マスタによって、後続のデータ伝送サイクル94の間のデータ伝送のためのタイムスロットを含むタイムスケジュールが割り当てられ、その際に、このタイムスケジュールは、マスタによりデータ伝送サイクル94の間に伝送されるデータ伝送フレーム88、90、92の順序および大きさによって特徴付けられる。
【0049】
その際に、情報フィールド96、98、100、102内の情報に基づいて、どのスレーブがどのくらいの量のデータを送信する必要があるのか、および、送信されるデータがどのような関連性を有しおよび/または当該データがどの程度古いのかが分かる。その際に、マスタには、第2のスレーブがデータを送信する必要がなく、第3のスレーブのデータの関連性(Y=13)が、第4のスレーブのデータの関連性(Y=19)よりも高く、第4のスレーブのデータの関連性自体は、第1のスレーブのデータの関連性(Y=20)よりも高いことが知らされる。さらに、マスタには、第1のスレーブおよび第3のスレーブがそれぞれ2バイトのデータ量を送信する必要があり、第4のスレーブが4バイトのデータ量を送信する必要があることが知らされる。
【0050】
これら情報に考慮して、マスタは、後続のデータ伝送サイクル94のために、送信されるデータの関連性および/または古さと、スレーブによりその都度送信されるデータの量と、により特徴づけられるタイムスケジュールを提供する。データ伝送サイクル94の間に、マスタは、第1の時点104 t1において、第3のスレーブに対して、例えば2バイトのデータを格納するための2つのデータフィールド106を有する第1のデータ伝送フレーム88のための第1のタイムスロットを割り当てる。第2の時点108 t2に、マスタは、第4のスレーブに対して、例えば4バイトのデータを格納するための3つのデータフィールド106を有する第2のデータ伝送フレーム90のための第2のタイムスロットを割り当てる。第3の時点110 t3に、マスタは、第1のスレーブに対して、例えば2バイトのデータを格納するための2つのデータフィールド106を有する第3のデータ伝送フレーム92のための第3のタイムスロットを割り当てる。
【0051】
本実施形態では、伝送されるビットごとに、伝送時間TBit=52μsを設けることが構想される。さらに、示される各フレーム、すなわち、問い合わせフレーム84およびデータ伝送フレーム88、90、92のヘッダ85およびデータヘッダは、データ長BitHeader=34を有する。図4で示される各フレームのトレーラ(Trailer)のために、データ長BitTrailer=10が設けられる。したがって、問い合わせフレーム84の伝送時間TF0について、以下の数式(1)が獲得される。
F0=1.4(TBit(BitHeader+(NSlaves10)+BitTrailer))
・・・数式(1)
【0052】
問い合わせフレーム84のためのデータ伝送時間は、図4のチャートでは、第1の両矢印108によって示される。以下の数式(2)によって、データ伝送フレーム88、90、92の伝送時間が示され、その際、mはスレーブの番号を表し、Zは伝送されるバイト数を表す。
FmZ=1.4*(Bit(BitHeader+(Z10)+BitTrailer))
・・・数式(2)
【0053】
その際に、設けられた全データ伝送時間TFmZを代表して、図4のチャートの第2の両矢印110によって、第3のスレーブのための第1のデータ伝送フレーム88のデータ伝送時間TF32が示される。記載される実施形態では、例えば、データ伝送サイクル94ごとに、スレーブごとに、6バイトまでのデータが伝送可能であることが構想される。したがって、バス構成内では、データ伝送フレーム88、90、92ごとに、ユーザデータ(ペイロード)の収容のために最大6個のデータフィールド106が設けられる。したがって、6バイトのデータ量を転送するよう構成されたデータ伝送フレーム88、90、92は、データ伝送時間TFm6=7.58msを有する。したがって、データ伝送サイクル94は、3*7.58ms=22.74msである。問い合わせフレーム84のために、データ伝送時間TF0=6.13msが獲得される。2バイトのデータを伝送する第1のデータ伝送フレーム88のために、データ伝送時間TF32=4.67が獲得され、4バイトのデータを伝送する第2のデータ伝送フレーム90のために、データ伝送時間TF44=6.13msが獲得され、同様に2バイトのデータを伝送する第3のデータ伝送フレーム92のために、データ伝送時間TF12=4.67msが獲得され、したがって、問い合わせサイクル86およびデータ伝送サイクル94のためのサイクル時間は、データ伝送時間の合計に基づいて、21.60msとなる。
【0054】
図5に概略的に示される本発明に係るバス構成112の実施形態は、LIN(Local Interconnect Network)ネットワークとして構成され、ここでは、車両の制御装置として構成されたマスタ114を含む。さらに、バス構成112は、第1のスレーブ116、第2のスレーブ118、m番目のスレーブ120、および、最後のk番目のスレーブ122を含む。その際に、スレーブ116、118、120、122は、車両のセンサまたはアクチュエータとして構成されうる。さらに、バス構成112の全加入者、すなわち、マスタ114、および、スレーブ116、118、120、122は、通信接続線124に沿って直列に接続され、したがって一列に接続される。
【0055】
マスタ114は、スレーブ116、118、120、122に、k個の空の情報フィールドを含む問い合わせフレームのヘッダを伝達するよう構成される。その際に、各m番目のスレーブ116、118、120、122に、k個の情報フィールドのうちのm番目の情報フィールドが割り当てられる。m番目のスレーブ116、118、120、122が問い合わせフレームのヘッダを受信した後に、このm番目のスレーブは、どのくらいの量のデータが後続のデータ伝送サイクルでm番目のスレーブ116、118、120、122によってマスタ114へと送信されるかについての情報を、自身に割り当てられたm番目の情報フィールドに書き込む。最初は空の情報フィールドの充填の後に、スレーブ116、118、120、122は、情報で充填した問い合わせフレームを再びマスタ114へと伝達する。充填された問い合わせフレームの受信の後に、マスタ114は、データ伝達のために、送信されるデータ量に考慮したタイムスケジュールを提供する。
【0056】
さらに、m番目のスレーブ116、118、120、122は、自身に割り当てられたm番目の情報フィールドに、送信されるデータの標識についての情報を追加的に書き込むことが構想される。データの標識に関するこの情報は、マスタ114によってタイムスケジュールの提供のためにも同様に考慮される。
【0057】
m番目のスレーブ116、118、120、122が、送信されるデータの量および/または標識についての情報を、m番目の情報フィールドに書き込むことによって、m番目のスレーブは、マスタ114に対して、自身がデータを送信するか否かを報知する。
【0058】
データ伝送サイクルの間に送信されるデータは、タイムスケジュールに考慮して伝達される。タイムスケジュールは、マスタ114によってスレーブ116、118、120、122に割り当てられるタイムスロットの順序によって実現される。
【0059】
タイムスケジュールの提供によって、データを伝達する各スレーブ116、118、120、122に、当該各スレーブのために設けられたタイムスロットが伝達され、その際に、m番目のスレーブ116、118、120、122に、m番目のタイムスロットが割り当てられる。自身に割り当てられた情報フィールドへの少なくとも1つの情報の書込みによって、すなわち、データの量および/または標識についての情報によって、自身がデータを送信しないことを通知したスレーブ116、118、120、122には、データ伝送サイクルの間に、マスタ114によってスロットが割り当てられない。
【0060】
タイムスケジュールによって、いつ、どのスレーブによって、送信すべきデータが伝送されるのかという順序が定められる。この順序は特に、送信されるデータの標識に依存する。スレーブ116、118、120、122は、問い合わせフレームの自身に割り当てられた情報フィールドへの、標識についての情報の書込みによって、マスタ114に対して、自身が送信するデータがどのような関連性、重要度、緊急度および/または優先度を有するのかを報知する。問い合わせフレームの受信後に、マスタ114は、全スレーブ116、118、120、122により示される情報を比較する。標識についての情報は、そのための値によって定量的に設定され、その際に、スレーブ116、118、120、122のデータは、当該スレーブ116、118、120、122が情報として示す標識のための値が大きいほど、早期に処理される。スケジュールを実現するために、自身が送信するデータが標識のための最大値を有するスレーブ116、118、120、122に対して、第1のタイムスロットが割り当てられる。標識に関して当該標識のための全ての値の順位において、自身が伝送するデータがn位であるn番目のスレーブ116、118、120、122には、n番目のタイムスロットが割り当てられる。自身が伝送するデータが標識のための最小値を有するスレーブ116、118、120、122には、順序において最後のタイムスロットが割り当てられる。順序に対応して、スレーブ116、118、120、122はデータ伝送フレームを提供し、送信すべきデータを当該データ伝送フレームに充填し、このデータ伝送フレームをマスタ114へと送信し、マスタ114は、順序にしたがってデータ伝送フレームを受信し、その中に格納されたデータを順序にしたがって処理する。
【0061】
m番目のデータ伝送フレームは、m番目のスレーブ116、118、120、122が送信するデータの量に対して調整された記憶位置を有する少なくとも1つのデータフィールドを有し、その際に、m番目のデータ伝送フレームの受信の後に、m番目のスレーブ116、118、120、122によって、送信されるデータが少なくとも1つのデータフィールドに挿入され、データで充填されたm番目のデータ伝送フレームは、マスタ114へと伝達される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者としてマスタ(114)と、k個のスレーブ(116、118、120、122)とを含むバス構成(112)を駆動する方法であって、
k個の情報フィールド(24、26、28、30、32、34、36、38、96、98、100、102)を含む問い合わせフレーム(2、84)のヘッダ(1、85)が、前記マスタ(114)によって前記スレーブ(116、118、120、122)へと伝達され、
各m番目のスレーブ(116、118、120、122)に、m番目の情報フィールド(24、26、28、30、32、34、36、38、96、98、100、102)が割り当てられ、
どのくらいの量のデータが前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)によって前記マスタ(114)へと送信されるのかについての情報が、前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)によって、当該m番目のスレーブに割り当てられたm番目の情報フィールド(24、26、28、30、32、34、36、38、96、98、100、102)に書き込まれ、
前記問い合わせフレーム(2、84)が前記マスタ(114)へと伝達され、
前記データの伝達のために、前記マスタ(114)によって、前記送信されるデータの前記量に考慮したタイムスケジュールが提供される、方法。
【請求項2】
前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)によって、当該m番目のスレーブに割り当てられたm番目の情報フィールド(24、26、28、30、32、34、36、38、96、98、100、102)に、前記送信されるデータの標識についての情報が書き込まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)による、前記m番目の情報フィールド(24、26、28、30、32、34、36、38、96、98、100、102)への少なくとも1つの情報の書込みを通じて、前記m番目のスレーブによりデータが送信されるか否かが報知される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ヘッダ(1)が、データ伝送サイクル(94)を開始するために、前記マスタ(114)によって前記スレーブ(116、118、120、122)へと伝達され、
前記送信されるデータは、前記データ伝送サイクル(94)の間に、前記タイムスケジュールに考慮して伝達される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記タイムスケジュールの提供によって、前記データを伝達する各スレーブ(116、118、120、122)には、前記タイムスケジュールの少なくとも1つのタイムスロット(4、6、8、10、12、14、16、18、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72)が割り当てられ、前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)には、m番目のタイムスロット(4、6、8、10、12、14、16、18、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72)が割り当てられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記m番目のタイムスロット(4、6、8、10、12、14、16、18、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72)は、前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)により送信される前記データの前記量に対して調整され、
前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)によって、当該m番目のスレーブに割り当てられた前記m番目のタイムスロット(4、6、8、10、12、14、16、18、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72)の割り当ての後に、m番目のデータ伝送フレーム(88、90、92)の少なくとも1つのデータフィールド(106)に、前記送信されるデータが挿入され、
前記m番目のスレーブに割り当てられたm番目のデータ伝送フレーム(4、6、8、10、12、14、16、18、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72)が、前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)によって前記マスタ(114)へと伝達される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記タイムスケジュールによって、前記送信すべきデータがいつどのスレーブ(116、118、120、122)によって伝達されるかという順序が設定される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記スレーブ(116、118、120、122)には、前記タイムスケジュールに考慮して、前記マスタ(114)によって複数のタイムスロット(4、6、8、10、12、14、16、18、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72)が割り当てられる、請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
加入者としてマスタ(114)と、k個のスレーブ(116、118、120、122)とを含むバス構成であって、
前記マスタ(114)は、前記スレーブ(116、118、120、122)に、k個の情報フィールド(24、26、28、30、32、34、36、38、96、98、100、102)を含む問い合わせフレーム(2、84)のヘッダ(1、85)を伝達するよう構成され、
m番目のスレーブ(116、118、120、122)には、m番目の情報フィールド(24、26、28、30、32、34、36、38、96、98、100、102)が割り当てられ、
各前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)は、どのくらいの量のデータが前記m番目のスレーブ(116、118、120、122)によって前記マスタ(114)へと送信されるのかについての情報を、当該m番目のスレーブに割り当てられた前記m番目の情報フィールド(24、26、28、30、32、34、36、38、96、98、100、102)に書き込むように構成され、
前記スレーブ(116、118、120、122)は、前記マスタ(114)に前記問い合わせフレーム(2、84)を伝達するよう構成され、
前記マスタ(114)は、前記データの伝達のために、前記送信されるデータの前記量に考慮したタイムスケジュールを提供するよう構成される、バス構成。
【請求項10】
LIN(Local Interconnect Network)として構成される、請求項9に記載のバス構成。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−98992(P2013−98992A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−242295(P2012−242295)
【出願日】平成24年11月2日(2012.11.2)
【出願人】(501125231)ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (329)
【Fターム(参考)】