説明

バックライトユニット

【課題】 屈曲部が形成された放電ランプの輝度分布を向上させ、均一な輝度分布の発光面を持つバックライトとして用いるバックライトユニットを提供すること。
【解決手段】 バックライトユニットの用いる放電ランプ1の屈曲部2の周辺に、放電ランプ1を支持している支持板10と反射形ケーシング4によって保温空間8を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大型液晶用TV或いはパソコンの表示装置のバックライト等に用いられる、均一な発光面を有するバックライトユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
パソコン、液晶テレビあるいは液晶メータなどの表示装置には、バックライトユニットが用いられている。このバックライトユニットは、通常、冷陰極放電ランプを光源とし、小型液晶テレビや液晶メータなどの液晶パネルの背面から平面的にほぼ均一な光を当てて、液晶面を表示している。
【0003】
図12は、従来のバックライトユニットの一例を示す分解斜視図である。直下型の場合のバックライトユニットは、浅い皿形状で開口部21aが形成され、底壁面21bに反射面を有し、内部に直管又は屈曲(湾曲)した冷陰極低圧放電ランプ22を固定設置した反射型ケーシング21が配置され、開口部21aに着脱自在に拡散透過板25が装着されている。さらに拡散透過板25の上面側には順次、拡散シート31、レンズシート32および偏光シート33が配置されて形成されている。
【0004】
図13に示した分解斜視図で、反射型ケーシングの近傍についてさらに説明すると、白色又は鏡面の反射面が形成された反射形ケーシング21は、前面が開口した浅い皿形状で、内部に複数本の冷陰極低圧放電ランプ22が、給電端子側をゴムなどの弾性体から成るランプホルダ24に保持されて電気的に接続され、平面的に配置されている。また、反射形ケーシング21の開口部には、着脱自在に合成樹脂系の拡散透過板25が装着されている。
【0005】
冷陰極低圧放電ランプ22は、例えば、複数本のU字形の冷陰極放電ランプ22、22を接続用端子部23で直列に接続し、両端を給電端子として形成されている。
【0006】
反射形ケーシング21は、たとえばポリカーボネート樹脂,もしくはポリカーボネート樹脂混合系の耐候性樹脂などで形成されている。また、反射形ケーシング21の底壁面21aは、一定の方向に凹凸面化(ストライプ状突起21bが形設)しており、この凹凸面が反射面として機能する一方、冷陰極低圧放電ランプ22を、その屈曲部22aなど係止片21cで係止して反射形ケーシング21の内部に平面的に配置・装着する。また、冷陰極低圧放電ランプ22は、反射形ケーシング21の側壁部21dに一体的に設置されている支持部材26の支持溝26aによって、ゴムなどの弾性体から成るランプホルダ24および接続端子23が挟着的に支持され、反射形ケーシング21の内部に固定・装着されている。
【0007】
これらの構成で、ランプホルダ24を介して支持部材26の支持溝26aに冷陰極低圧放電ランプ22の両端部を嵌着支持させるのは、点灯時に生じる熱膨脹に伴う微小なバルブの変形、および使用時の衝撃や振動による外力などをゴム系弾性材のホルダ23で吸収させ、冷陰極低圧放電ランプ22の破損を防止する一方、電気的絶縁も付与させている。(例えば特許文献1を参照)
図14(a)および(b)は、冷陰極低圧放電ランプとして屈曲蛍光ランプ(U字あるいはコ字形状)を複数本配置して構成したバックライトユニットにおけるランプの固定方法を示す説明図で、(a)は側面断面図で、(b)は平面図である。なお、図14(a)および(b)において、図13と同一機能箇所には同一符号を付してその個々の説明を省略する。すなわち、反射形ケーシング21に配置された冷陰極低圧放電ランプ22の屈曲部22aは、シリコンゴム等の弾性体から成るランプホルダ24によって挟着的に支持され、それによって、屈曲部22aが形成された蛍光ランプは確実に固定されている。
【特許文献1】特開平10−39808号公報 (段落番号0003〜0005)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
バックライトに用いるバックライトユニットは、液晶パネルの背面から平面的にほぼ均一な光を照射する光源であるから、平面的に均一な明るさ(輝度)の光源であることが要求される。
【0009】
発光源として用いられる冷陰極蛍光ランプは、発光に管内の水銀蒸気の励起から紫外線放射を利用している。そのため、ランプの明るさは、管内に封入された水銀の蒸気圧と温度との相関関係で決定される。しかも、水銀の蒸気圧は管内の温度により変化するので、周囲温度に対して敏感に光出力(明るさ)が変化する。
【0010】
図15に説明図を示したように、点灯時においては、高電圧が印加される電極部は、放電の起点となることで発熱し、管内の他の部分よりも高温になる。また、この高温は部材の劣化を進行させるため、それを防止する対策としてバックフレーム等に金属を用いて放熱性を高めている。ただし、それによりランプ全体の熱低下させられるため、冷陰極蛍光ランプの内部温度が上がらなくなり、図16に従来のバックライトユニットにおける輝度分布をグラフで示すように、部分的には輝度低下が発生していた。
【0011】
また、冷陰極蛍光ランプ22の全体の明るさをアップさせるために、冷陰極蛍光ランプ22に流す電流を増やすと、ランプホルダ24に保持されている電極部の温度も上昇し、管の周囲温度と輝度との特性の最適温度を超えて輝度が低下することになる。
【0012】
そのため、電極部の近傍で発生した熱を外部に放熱し、温度が最適値以上にならないように抑制する必要がある。なお、ランプの温度に対する明るさの関係については、冷陰極蛍光ランプ22の管の長さに比例して影響が大きくなるという問題がある。
【0013】
一般に、比較的表示画面サイズが小さい20インチ以下のバックライトに置いては、導光板を用いたサイドライト型のバックライトや、直管を複数本並列に配置して形成した直下式が採用されている場合が多い。
【0014】
ただ、近年では、大型の屈曲管を複数本用いた直下式バックライトの使用の要求が多くなってきている。大型の屈曲管を複数本用いた直下式バックライトは、ランプの使用数が従来の1/2になり、点灯回路も少なく、しかも、両端の電極部が同一方向に集約でき、その一対の電極に夫々正・負反転した電圧を同時に印加する両高圧印加点灯方式を採用できて高圧配線が短くできる等のメリットがある。
【0015】
ただし、大型の屈曲管を複数本用いた直下式バックライトとして、全長がほぼ直管の2倍の長さになるU字管を使用した場合は、一本の管の軸方向の温度差に起因した管の明るさ(輝度)のムラ・輝度差が顕著になる。したがって、管の明るさ(輝度)のムラ・輝度差の解消が課題になっている。
【0016】
また、従来のランプの固定方法は、直管蛍光ランプの固定の際には、両端の電極部分を成形したシリコンゴムのホルダ等を用いてケースに固定していた。一方、U字あるいはコ字形状の屈曲部が形成された蛍光ランプの場合は、両端の電極部のみの固定では蛍光ランプを確実に支持できない。そのため、更に、屈曲部に対応して成形したシリコンゴムのホルダ等を用いて、電極部と併せて3点固定を行っていた。
【0017】
しかし、U字あるいはコ字の屈曲部は点灯時に高温になる電極部側より離れた位置に有り、点灯時においても温度が上昇しにくい状態であると共に、屈曲部を成形シリコンゴムのゴムホルダで固定し、そのゴムホルダを介してノイズ対策を兼ねた金属フレームに放熱させている。
【0018】
その結果、図15に説明図を示したように、低圧側の屈曲部22aの近傍の管内温度と、高圧側の電極部の近傍の管内温度を比較すると、低圧側は低温になり、高圧側は高温になる。それにより温度差が大きくなり、管全体の温度勾配が大きくなっている。
【0019】
この電極部の近傍と屈曲部の近傍との温度差が、ランプの輝度に影響し、ランプの輝度分布が不均一なる。したがって、特に、全長が長い屈曲ランプを用いるバックライトにおいては、解決すべき課題として、高温になる電極部の近傍と温度が上昇しにくい屈曲部の近傍の温度差を出来る限り小さくすることが要求されている。
【0020】
本発明はこれらの事情にもとづいてなされたもので、屈曲部が形成された放電ランプの輝度分布を向上させ、均一な輝度分布の発光面を持つバックライトとして用いるバックライトユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明によれば、前面に開口部が形成され、かつ底壁面に反射面が形成された反射形ケーシングと、この反射形ケーシングの前記底壁面に支持手段により支持されて配置された直管部と屈曲部により平面状の発光部を形成する放電ランプと、前記ケーシングの前記開口部に装着された拡散透過板とを有することを特徴とする直下型バックライト用のバックライトユニットであって、
前記放電ランプの放電部と前記屈曲部とは、前記放電ランプが点灯した際に温度がほぼ等しくなるように形成されていることを特徴とするバックライトユニットである。
【0022】
また本発明によれば、前記反射形ケーシングの前記低壁面を形成している部材は、複数の異なる放熱特性を有する材質で形成されていることを特徴とするバックライトユニットである。
【0023】
また本発明によれば、前記反射形ケーシングの前記低壁面を形成している部材は、支持している前記放電ランプの軸方向に沿って板厚を変化させて形成していることを特徴とするバックライトユニットである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、ランプ輝度分布の均一及び水銀凝縮防止が可能になり、均一な発光面を具えたバックライト用のバックライトユニットが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態について順次、図面を参照して説明する。
【0026】
本発明では、均一な発光面を持バックライトユニットを形成するために、屈曲部が形成された冷陰極蛍光ランプランプの輝度分布を向上させた。屈曲部が形成された冷陰極蛍光ランプランプの輝度分布の向上は、ランプに対する新規な保持構造と、反射形ケーシングのバックフレーム部の新規な構造により達成している。
【0027】
直下型の場合のバックライトユニットの基本構成は、先に背景技術の項で図12により説明したように、浅い皿形状で開口部21aが形成され、底壁面21bに反射面を有し、内部に直管又は湾曲及び屈曲した冷陰極低圧放電ランプ22を固定設置した反射型ケーシング21が配置され、開口部21aに着脱自在に拡散透過板25が装着されている。さらに拡散透過板25の上面側には順次、拡散シート31、レンズシート32および偏光シート33が配置されて形成されている。
【0028】
次に、バックライトユニットの反射型ケーシングと屈曲部を有する冷陰極放電ランプ1との配置等の関係について説明する。すなわち、図1は、直下型のバックライトであるバックライトユニットの反射型ケーシングの近傍についての構成を示す透視的な平面図、また、図2は図1のA−A線に沿った断面図である。
【0029】
直下型のバックライトであるバックライトユニットでは、光源として、2つの各直管部1a、1bが同一平面で平行に形成され、その各一端が相互にコ字状の屈曲部2(なお、コ字状の屈曲部2は中央にストレート部2aが形成されている)により連通された一体構造の冷陰極放電ランプ1(以下、単に放電ランプという)を用いた場合、この放電ランプ1は、給電端子1tがゴムなどの弾性体から成るランプホルダ3に保持され、前面に開口部4aを有する浅い皿形状を成す反射形ケーシング4の内部に複数本が平面状に配列して配置されて収納されている。反射形ケーシング4の開口側には装着自在に光拡散透過板5が装着されている。
【0030】
なお、反射形ケーシング4は、例えば、ポリカーボネート樹脂製であって、前面が開口(開口部4b)された浅い皿形状に形成されている。反射形ケーシング4の底壁面4bは銀の蒸着によって成膜された鏡面反射層の反射面が形成されている。また、光拡散透過板5は、たとえばアクリル樹脂などで形成された乳白色のもで、光拡散作用をなすものである。
【0031】
各放電ランプ1は、図13に示した従来例と同様に、複数本が給電端子1tで直列に接続しランプホルダ3に保持され、ランプホルダ3両端は給電部6が形成され、単一の昇圧点灯回路(不図示)に接続されている。つまり、放電ランプ1は、一対の直管部1a、1b一端側にそれぞれ給電端子1tが形成され、給電端子1tと反対側に屈曲部2が形成されている。また、放電ランプ1の内壁面には蛍光体層(不図示)が形成され、各直管部1a、1bの両端内にそれぞれ冷陰極である放電電極7が封装されていると共に、内部に所要量の希ガスと水銀が封入されている。
【0032】
放電ランプ1の反射形ケーシング4への固定は、放電ランプ1の給電端子1tの側がランプホルダ3(支持手段)に保持され、また、図3(a)に側面断面図を、(b)にそのB1−B1断面での平面図を示したように屈曲部2の側は、ストレート部2aが支持板10(支持手段)の延在部10aに係止されて固定されている。したがって、放電ランプ1は全体で3箇所以上で固定支持した構造になっている。しかも、放電電極7の周辺部以外の固定支持は、出来る限り放電ランプ1の表面との接触面積を小さくした構造の固定部品を用いて、熱伝導や放熱が少ないように固定している。また、反射形ケーシング4の一部に狭い保温空間8を形成している。それにより、放電電極7より離れているため管壁の温度が低くなりやすい屈曲部2を、狭い保温空間8に収めた構造にして、温度の低下を防止している。その結果、水銀疑縮を防止し、ランプ輝度分布を改善して均一な発光面を形成したバックライトユニットであるバックライトユニットが形成される。
【0033】
このような構成のバックライトユニットを点灯し、その拡散透過板5を介して放射される配光特性は、面光源としてほとんど輝度むらのない輝度分布が得られる。したがって、液晶表示装置のバックライトとして用いた場合は、拡散透過板5を介して放射される輝度分布は、全面的にほぼ一様な輝度(輝度むらのない)で、かつ視認性の良好な液晶表示面を照射することができる。
【0034】
次に、上述のバックライトユニットの変形例について説明する。なお、以下の各変形例では上述の実施の形態と同一機能箇所には同一符号を付して、その個々の説明を省略する。
【0035】
(変形例1)
図4(a)に断面側面図を、(b)にそのA2−A2における平面図を示すように、反射形ケーシング4の底壁面4aで、放電ランプ1で、放電電極7の近傍に比較して温度の低い屈曲部2の近傍に対応する位置に、点灯回路或いはその他の回路基板9を配置する。それにより、回路基板9に実装された電子部品(不図示)の動作時に発生する熱で、屈曲部2の近傍の底壁面4aを加温する。それにより、屈曲部2と底壁面4aの温度差を小さくし、屈曲部2の近傍の放熱による温度低下を軽減する。
【0036】
その結果、放電ランプ1の放電電極7の近傍と屈曲部2の近傍との温度差を少なくすることができる。それにより、輝度勾配の少ない均一なランブ輝度分布を持つバックライトであるバックライトユニットが実現できる。
【0037】
(変形例2)
図5(a)に平面図を、(b)に側面断面図を示したように、反射形ケーシング4の放電ランプ1と対向する底壁面4aに関し、この底壁面4aを放電ランプ1の軸方向に沿って、複数の異なる放熱特性を持つ材質で形成している。
【0038】
すなわち、図6の説明図に示したように、反射形ケーシング4の放電ランプ1と対向する底壁面4aは、冷放電ランプ1の発熱量の大きい高圧側である放電電極7の近傍に対向する部位は、放熱性の良い(熱伝導性大)部材4bであるアルミ(金属)等を使用し、一方、低圧側であるランプが暖まりにくいランプ中央部(屈曲部2)に対向する部位は放熱性の良くない(熱伝導性小)部材4cであるポリカーボネート等の成型用樹脂を使用している。それにより、図7にグラフを示したように、放電ランプ1の軸方向の温度バランスを均一化することができ、放電ランプ1の全体の明るさを向上させている。
【0039】
その結果、放電ランプ1の放電電極7の近傍と屈曲部2の近傍との温度差を少なくすることができる。それにより、輝度勾配の少ない均一なランブ輝度分布を持つバックライトユニットが実現できる。
【0040】
(変形例3)
図8(a)に平面図を、(b)にその側面断面図を示したように、反射形ケーシング4の放電ランプ1と対向する反射ケーシング4の底壁面4aに関し、この底壁面4aを放電ランプ1の軸方向に沿って、板厚を変化させて形成している。
【0041】
すなわち、図9に説明図を示したように、反射形ケーシング4の放電ランプ1と対向する底壁面4aは、放電ランプ1の発熱量の大きい高圧側である放電電極7の近傍に対向する部位は、放熱性の良い(熱伝導性大)ように板厚を厚くし形成し、一方、低圧側であるランプが暖まりにくいランプ中央部(屈曲部2)に対向する部位は放熱性が悪くなる(熱伝導性小)ように板厚を薄く形成した部材4dを用いている。それにより、図7にグラフを示したように、放電ランプ1の軸方向の温度バランスを均一化することができ、放電ランプ1の全体の明るさをアップさせている。
【0042】
その結果、放電ランプ1の放電電極7の近傍と屈曲部2の近傍との温度差を少なくすることができ、輝度勾配の少ない均一なランプ輝度分布を持つバックライトユニットが実現できる。
【0043】
(変形例4)
図10(a)に平面図を、(b)にその側面断面図を示したように、反射形ケーシング4の放電ランプ1と対向する反射ケーシング4の底壁面4aに関し、この底壁面4aを放電ランプ1の軸方向に沿って、段階的に孔設している空間の大きさを変化させて形成している。
【0044】
すなわち、図11の説明図に示したように、反射形ケーシング4の放電ランプ1と対向する底壁面4aは、放電ランプ1の発熱量の大きい高圧側である放電電極7の近傍に対向する部位は、放熱性が良くなる(熱伝導性大)ように孔11a、11b、11c・・・11nの大きさを小さくして密に孔を孔設して形成している。一方、低圧側であるランプが暖まりにくいランプ中央部(屈曲部2)に対向する部位は放熱性が悪くなる(熱伝導性小)ように、大きな孔11a、11b、11c・・・11nを疎に孔設して形成している。
【0045】
なお、孔11a、11b、11c・・・11nは、放電ランプ1の軸方向の温度勾配に対応させて、円形・四角・△・楕円などの形状を用いることができる。また、孔11a、11b、11c・・・11nの大きさを徐々に変化させることで細かい温度バランスの調整を行えば、より細かい温度調整が可能になる。
【0046】
上述のように、底壁面4aを放電ランプ1の軸方向に沿って、段階的に孔設している空間の大きさを変化させて形成したことにより、図7のグラフに示したように、放電ランプ1の軸方向の温度バランスを均一化することにより、ランプ全体の明るさをアップさせている。
【0047】
その結果、放電ランプ1の放電電極7の近傍と屈曲部2の近傍との温度差を少なくすることができる。それにより、輝度勾配の少ない均一なランブ輝度分布を持つバックライトであるバックライトユニットが実現できる。
【0048】
なお、本発明は、上記に例示したものに限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、いろいろの変形を採ることができる。たとえば、放電ランプは、コ字形状に成形した形状に制約されず、屈曲部および直線部を有するU、W字形など平面状の場合においても、また、放電電極が冷陰極の代りに熱陰極であっても、同様の作用・効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施例であるバックライトユニットにおける反射型ケーシング部の構成を示す平面図。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】図1のバックライトユニットにおける要部の構成を示す図で、(a)は放電ランプの反射形ケーシングへの固定を示す側面断面図、(b)はその平面図。
【図4】本発明のバックライトユニットを示す図で、(a)は変形例の側断面図、(b)その平面図。
【図5】(a)本発明の変形例の側断面図、(b)その平面図。
【図6】本発明の変形例の説明図。
【図7】放電ランプの軸方向の温度バランスを示すグラフ。
【図8】(a)本発明の変形例の側断面図、(b)その平面図。
【図9】本発明の変形例の説明図。
【図10】(a)本発明の変形例の側断面図、(b)その平面図。
【図11】本発明の変形例の説明図。
【図12】従来のバックライトユニットの一例を示す分解斜視図。
【図13】従来のバックライトユニットにおける反射型ケーシングの分解斜視図。
【図14】従来のバックライトユニットにおけるランプの固定方法をしめす図で、(a)は側断面図、(b)は平面図。
【図15】従来のバックライトユニットにおける温度分布の説明図。
【図16】従来のバックライトユニットにおける輝度分布を示すグラフ。
【符号の説明】
【0050】
1…放電ランプ、1a、1b…直管部、2…屈曲部、2a…ストレート部、3…ランプホルダ、4…反射形ケーシング、4a…底壁面、4b…開口部、5…光拡散透過板、6…給電部、7…放電電極、8…保温空間、9…回路基板、10…支持板、10a…延在部、11a、11b、11c〜11n…孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口部が形成され、かつ底壁面に反射面が形成された反射形ケーシングと、この反射形ケーシングの前記底壁面に支持手段により支持されて配置された直管部と屈曲部により平面状の発光部を形成する放電ランプと、前記ケーシングの前記開口部に装着された拡散透過板とを有することを特徴とする直下型バックライト用のバックライトユニットであって、
前記放電ランプの放電部と前記屈曲部とは、前記放電ランプが点灯した際に温度がほぼ等しくなるように形成されていることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項2】
前記反射形ケーシングの前記低壁面を形成している部材は、複数の異なる放熱特性を有する材質で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項3】
前記反射形ケーシングの前記低壁面を形成している部材は、支持している前記放電ランプの軸方向に沿って板厚を変化させて形成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバックライトユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−127833(P2006−127833A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−312326(P2004−312326)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】