バルブ挿入装置
【課題】バルブをソケット部材に対して正確に挿入すること。
【解決手段】バルブを挿入接続可能なバルブ接続凹部を有するソケット部材を、バルブをバルブ接続凹部に挿入可能な姿勢で保持可能なホルダー部20と、バルブをソケット部材のバルブ接続凹部に対する挿入姿勢で支持可能な支持状態と、バルブに対する支持を解除する支持解除状態とで変更可能なバルブ姿勢規制部50と、支持状態のバルブ姿勢規制部50に支持されているバルブを挿入姿勢で受け取ると共に、バルブをバルブ接続凹部に対する挿入方向Pに沿って移動可能に保持可能なバルブキャッチャー70と、バルブキャッチャー70に保持されているバルブを、挿入方向Pに沿って、バルブ接続凹部に対する挿入位置まで押動可能なバルブプッシャー80と、を備えている。
【解決手段】バルブを挿入接続可能なバルブ接続凹部を有するソケット部材を、バルブをバルブ接続凹部に挿入可能な姿勢で保持可能なホルダー部20と、バルブをソケット部材のバルブ接続凹部に対する挿入姿勢で支持可能な支持状態と、バルブに対する支持を解除する支持解除状態とで変更可能なバルブ姿勢規制部50と、支持状態のバルブ姿勢規制部50に支持されているバルブを挿入姿勢で受け取ると共に、バルブをバルブ接続凹部に対する挿入方向Pに沿って移動可能に保持可能なバルブキャッチャー70と、バルブキャッチャー70に保持されているバルブを、挿入方向Pに沿って、バルブ接続凹部に対する挿入位置まで押動可能なバルブプッシャー80と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
バルブをソケット部材に挿入する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の室内灯等の照明具には、全体がガラス材により形成され、ソケット部材に対して接続するための金属線が一端側の表面に露出するように配設されたバルブが用いられることがある。このようなバルブは、ソケット部材に形成された凹部に配設されている接続端子に対して露出された金属線が接続されるように、当該凹部に対して所定の姿勢でかつ所定の押し込み量で挿入される。そして、このバルブをソケット部材の凹部に挿入する作業は、作業者の手作業により行うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、作業者が手作業でバルブを挿入する場合、バルブの押し込み量不足又はバルブの押し込み量過多による不具合が生じる恐れがあると共に、バルブが正しい姿勢で挿入されない場合にも接続端子の変形等の恐れがあった。
【0004】
そこで、本発明は、バルブをソケット部材に対して正確に挿入することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様に係るバルブ挿入装置は、バルブを挿入接続可能なバルブ接続凹部を有するソケット部材を、前記バルブを前記バルブ接続凹部に挿入可能な姿勢で保持可能なホルダー部と、前記バルブを、前記ソケット部材の前記バルブ接続凹部に対する挿入姿勢で支持可能な支持状態と、前記バルブに対する支持を解除する支持解除状態とで変更可能なバルブ姿勢規制部と、前記支持状態の前記バルブ姿勢規制部に支持されている前記バルブを前記挿入姿勢で受け取ると共に、前記バルブを前記バルブ接続凹部に対する挿入方向に沿って移動可能に保持可能なバルブキャッチャーと、前記バルブキャッチャーに保持されている前記バルブを、前記挿入方向に沿って、前記バルブ接続凹部に対する挿入位置まで押動可能なバルブプッシャーと、を備えている。
【0006】
第2の態様に係るバルブ挿入装置は、第1の態様に係るバルブ挿入装置であって、前記バルブ姿勢規制部は、前記支持状態で閉状態になると共に、前記支持解除状態で開状態になるように開閉動作可能な第1規制部と第2規制部とを有し、前記バルブプッシャーは、前記バルブを押動するのに伴って前記第1規制部と前記第2規制部とを開動作させるように押し退け、前記バルブ姿勢規制部を前記支持状態から前記支持解除状態に変更操作可能である。
【0007】
第3の態様に係るバルブ挿入装置は、第1または2の態様に係るバルブ挿入装置であって、前記バルブ姿勢規制部を前記支持状態に維持するロック状態と、前記バルブ姿勢規制部を前記支持解除状態に変更操作可能な非ロック状態とで変更可能なロック部を、さらに備えている。
【0008】
第4の態様に係るバルブ挿入装置は、第3の態様に係るバルブ挿入装置であって、前記ロック部を、前記バルブプッシャーの動作に応じて、前記バルブプッシャーが前記バルブを押動する前に、前記ロック状態から前記ロック解除状態に変更操作可能なロック解除部を、さらに備えている。
【発明の効果】
【0009】
第1の態様に係るバルブ挿入装置によると、バルブを、バルブ姿勢規制部により挿入姿勢で支持した後、バルブキャッチャーに挿入姿勢で受け渡して挿入方向に沿って移動可能に保持し、バルブプッシャーによりバルブ接続凹部に対する挿入位置まで押動してソケット部材のバルブ接続凹部に挿入するように構成されている。このため、バルブをソケット部材に対して略一定姿勢でかつ略一定の押し込み量で正確に挿入することができる。
【0010】
第2の態様に係るバルブ挿入装置によると、バルブプッシャーがバルブを押動するのに伴って第1規制部と第2規制部とを開動作させるように押し退け、バルブ姿勢規制部を支持状態から支持解除状態に変更操作可能に構成されている。このため、バルブがバルブプッシャーにより押動される際、バルブキャッチャーと第1規制部及び第2規制部との間でバルブに加えられる圧力を抑制することができる。これにより、バルブへの不要な外力を抑制することができる。
【0011】
第3の態様に係るバルブ挿入装置によると、ロック部によりバルブ姿勢規制部を支持状態に維持可能であるため、より確実にバルブをバルブ姿勢規制部からバルブキャッチャーに対して挿入姿勢で受け渡すことができる。
【0012】
第4の態様に係るバルブ挿入装置によると、バルブプッシャーがバルブを押動する前にロック部がロック解除姿勢に変更されるため、バルブ姿勢規制部が支持状態のままバルブがバルブプッシャーにより押動されることによるバルブへの不要な外力を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】バルブの斜視図である。
【図2】ソケット部材の斜視図である。
【図3】ソケット部材にバルブをセットした状態を示す側面図である。
【図4】バルブ挿入装置の概略側面図である。
【図5】セット位置にあるホルダー部を示す側面図である。
【図6】挿入位置にあるホルダー部を示す側面図である。
【図7】一対の係止部材の係止状態を示す図である。
【図8】バルブ姿勢規制部を示す側面図である。
【図9】バルブ姿勢規制部を示す平面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】バルブ姿勢規制部とカバー本体部との関係を示す図である。
【図12】バルブ姿勢規制部とロックプレートとの関係を示す図である。
【図13】バルブキャッチャーの斜視図である。
【図14】バルブキャッチャーによるバルブの保持状態示す図である。
【図15】バルブプッシャーの斜視図である。
【図16】バルブプッシャーによるバルブの押動動作を示す図である。
【図17】ロック部ロック解除動作を示す図である。
【図18】バルブ姿勢規制部にバルブをセットする際のバルブ挿入装置の状態を示す図である。
【図19】バルブを挿入する際のバルブ挿入装置の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施形態に係るバルブ挿入装置について説明する。
【0015】
本バルブ挿入装置は、バルブをソケット部材に挿入して接続するための装置であり、ソケット部材に形成されたバルブ接続凹部に対して、バルブ接続凹部に配設された接続端子とバルブに配設された金属線とが接続されるように、バルブを所定の姿勢かつ所定の押し込み量で挿入するように構成されている。
【0016】
<1.バルブ及びソケット部材について>
説明の便宜上、まず、バルブ及びソケット部材について説明する。図1はバルブ110の斜視図、図2はソケット部材120の斜視図、図3はソケット部材120にバルブ110をセットした状態を示す側面図である。
【0017】
バルブ110は、全体がガラス材により形成され、フィラメント等の発光素子の両側に接続された金属線118が、その両端部をソケット部材120に対して接続可能なように基端側部分114で露出するように配設されている。ここでは、バルブ110は、先端側部分112が略円柱形状の先端に略半球形状を組合せた形状に形成されていると共に、基端側部分114が略長方形の平板状に形成されている。また、金属線118は、その両端部が基端部から突出し、この金属線118の両端部が、それぞれ接続部114の対向する主面に沿うようにして露出し、バルブ110の先端側と基端側を結ぶ方向に沿って延設されている。以下、平板状に形成された基端側部分114を接続部114という。また、バルブ110には、その先端側と基端側を結ぶ方向に沿って、基端部から突起する突部116が形成されている。
【0018】
ソケット部材120は、略直方体状に形成され、バルブ110の接続部114(および先端側部分112の基端側の一部)を挿入可能なバルブ接続凹部122を有している。ここでは、ソケット部材120は、その一主面121の長手方向中途部から一端側に向かって一主面121の反対側に傾斜する傾斜面128を有している。
【0019】
バルブ接続凹部122は、傾斜面128で開口(挿入側開口)し、この傾斜面128に略直交する方向に沿って略直方体空間を有する凹部形状に形成されている。このバルブ接続凹部122は、ソケット部材120の一主面121のうち長手方向と略直交する方向(幅方向)に沿って幅広に形成されている。ここでは、バルブ接続凹部122の挿入側開口側の部分は、バルブ110の先端側部分112のうち基端側の一部を配設可能なように、奥側の部分より広く形成されている。そして、バルブ110の接続部114は、その両主面がソケット部材120の幅方向(図3の奥行き方向)と傾斜面128に略直交する方向とに対して略平行となる姿勢(バルブ110の挿入姿勢)で、傾斜面128に略直交する方向(バルブ110の挿入方向P)に沿って、挿入側開口を通じてバルブ接続凹部122内に挿入される。また、この状態で、バルブ110の先端側部分112は、挿入側開口から外方に露出された状態となる。
【0020】
また、バルブ接続凹部122には、バルブ110の接続部114で露出されている金属線118の両端部に対応する位置に、それぞれ接続端子124が配設されている。つまり、バルブ110の接続部114がバルブ接続凹部122に挿入された状態では、バルブ110は、金属線118の両端部が接続端子124に接触して、ソケット部材120に対して電気的に接続された状態となる。
【0021】
また、バルブ接続凹部122は、その奥側から外方に貫通するようにソケット部材120の底面(一主面121に対して反対側の面)で開口(底側開口)し、バルブ110がバルブ接続凹部122に所定量挿入された状態で、この底側開口からバルブ110の突部116が露出される。
【0022】
また、ソケット部材120には、その一主面121にバルブ110のON/OFF切替を行うためのスイッチ部126が配設されている。
【0023】
<2.バルブ挿入装置の構造>
実施形態に係るバルブ挿入装置について、図5〜図17を参照しつつ図4に基づいて詳細に説明する。図4はバルブ挿入装置10の概略側面図である。なお、図4以降の図においては、ソケット部材120のスイッチ部126を省略している。また、以下説明において、図の上下左右方向を用いてバルブ挿入装置10の方向を表すことがあるが、これは、バルブ挿入装置10の使用態様を限定するものではない。
【0024】
本バルブ挿入装置10は、ホルダー部20と、バルブ姿勢規制部50及びロック部90を有するカバー部40と、バルブキャッチャー70及びバルブプッシャー80及びロック解除部96を有する挿入機構部60と、を備えている。
【0025】
ホルダー部20は、バルブ110を挿入接続可能なバルブ接続凹部122を有するソケット部材120を、バルブ110をバルブ接続凹部122に挿入可能な姿勢で保持可能に形成されている。より具体的には、ホルダー部20には、一方側で開口し、この開口を通じてソケット部材120を配設可能な略直方体空間を有する保持凹部22が形成されている。この保持凹部22は、ソケット部材120を、前記開口を通じてバルブ接続凹部122の挿入側開口が外界に開放される姿勢で保持可能に構成されている(図6参照)。
【0026】
また、ホルダー部20には、保持凹部22を形成している対向する側壁部(図4〜図6の奥行き方向で対向する側壁部)に、それぞれ対向する位置に、ソケット部材120の配設方向に沿って切欠部26が形成されている。作業者は、この切欠部26を通じてソケット部材120を把持し、保持凹部22内に挿抜することができる。
【0027】
また、ホルダー部20には、保持凹部22内に配設されたソケット部材120を抜止め規制するように、保持凹部22内に向かって突出状にボールプランジャBP等が配設されているとよい(図5、図6参照)。
【0028】
このホルダー部20は、基台部30に配設され、基台部30に対して離間したセット位置(図5参照)と近接した挿入位置(図6参照)との間で、ソケット部材120の配設方向(図4〜図6の上下方向)に沿って相対移動可能に構成されている。ここでは、ホルダー部20は、基台部30に対して付勢部材により離間方向に付勢され、近接方向に向けて作用する外力が加えられない状態では、セット位置に維持されている。
【0029】
上記基台部30には、ホルダー部20がセット位置から挿入位置に移動される途中の位置で、保持凹部22内に配設されているソケット部材120に対して抜止め状に係止可能な一対の係止部材38が配設されている(図7参照)。また、この一対の係止部材38は、後述するカバー部40がソケット固定姿勢に姿勢変更された状態で、カバー部40が開放姿勢に姿勢変更しないように、カバー部40に対して係止可能に構成されている。
【0030】
より具体的には、一対の係止部材38は、ソケット部材120及び後述するカバー部40の被係止部46に係止可能な爪部39を有し、ホルダー部20が基台部30に対してセット位置にある状態で、爪部39が保持凹部22内に突出するように配設されている。ここでは、爪部39は、バルブ挿入装置10の幅方向(図4の奥行き方向及び図7の左右方向)で向かい合うように形成されている。そして、一対の係止部材38は、ソケット部材120を保持凹部22内に配設する際、及び、カバー部40をソケット固定姿勢に姿勢変更する際にソケット部材120またはカバー部40の被係止部46が爪部39に当接して押し広げられ、爪部39を通過すると元の姿勢に戻り、爪部39がソケット部材120またはカバー部40に係止した状態となる(図7参照)。
【0031】
また、基台部30には、後述するバルブキャッチャー70がバルブ110を保持可能な位置に配設された状態を検知するバルブキャッチ検知部36が配設されている(図5、図6参照)。このバルブキャッチ検知部36は、カバー部40がソケット固定姿勢の状態で、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更されると、導通するように構成されている。より具体的には、バルブキャッチ検知部36は、挿入機構部60の姿勢変更に伴って、挿入機構部60の押圧突部66が押圧操作可能な位置に基台部30に対して配設されている。ここでは、バルブキャッチ検知部36は、マイクロスイッチであり、押圧突部66により出退部が押圧されると(図6参照)、2端子間が導通されるように構成されている。もっとも、バルブキャッチ検知部36は、マイクロスイッチに限られず、押圧操作により導通可能なプローブ、各種スイッチ等でもよい。
【0032】
また、バルブキャッチ検知部36は、検知状態で、バルブキャッチャー70によりバルブ110が保持されたことを報知可能な報知部35に接続されている(図5参照)。この報知部35は、作業者が確認できるように報知可能な、ランプ、ブザー等種々の装置を採用することができる。そして、バルブキャッチ検知部36が押圧操作されて導通すると、バルブキャッチ検知部36と報知部35とを含む回路が導通し、報知部が作業者に報知する。
【0033】
また、基台部30には、バルブ110が、ホルダー部20に保持されたソケット部材120のバルブ接続凹部122への挿入量(深さ)を検知するバルブ挿入検知部34が配設されている。ここでは、バルブ挿入検知部34は、出退部を有するプローブであり、出退部がホルダー部20に保持されているソケット部材120のバルブ接続凹部122の底側開口から露出されるバルブ110の突部116に当接可能なように基台部30に配設されている(図5参照)。より具体的には、バルブ挿入検知部34は、ホルダー部20が基台部30に対して挿入位置にある状態で、出退部がホルダー部20の底部側に形成された貫通孔を通じて保持凹部22内に突出するように基台部30に配設されている(図6参照)。
【0034】
また、バルブ挿入検知部34は、検知状態でバルブ110が所定量挿入されたことを報知可能な報知部に接続されている。つまり、バルブ挿入検知部34が導通状態で、バルブ挿入検知部34と報知部とを含む回路が導通し、報知部が作業者に報知する。この報知部の構成は、上記報知部35と同様である。
【0035】
また、基台部30には、ソケット部材120がホルダー部20に保持された状態を検知可能なソケット検知部33を有しているとよい。例えば、ソケット検知部33としては、出退部が保持凹部22内に突出可能に基台部30に配設され、ソケット部材120の底面に押圧されて或いは底部側から露出されている端子に接触して導通可能なプローブ等を採用することができる(図5、6参照)。
【0036】
そして、このソケット検知部33は、検知状態でソケット部材120が保持されていることを報知可能な報知部に接続されているとよい。つまり、ソケット検知部33が導通状態で、ソケット検知部33及び報知部を含む回路が導通し、報知部が作業者に報知する。この報知部の構成は、上記報知部35と同様である。
【0037】
上記バルブ挿入検知部34及びソケット検知部33は、バルブキャッチ検知部36が接続されている報知部35に対して接続されていてもよいし、報知部35とは別の報知部に接続されてもよい。ここでは、ソケット検知部33及びバルブ挿入検知部34及びバルブキャッチ検知部36が報知部35に接続されている例で説明する(図5参照)。この場合、報知部35はバルブ挿入検知部34とソケット検知部33とバルブキャッチ検知部36とで異なる種類の報知を可能に構成されているとよい。例えば、ブザー、ランプ等異なる報知手段の組合せ、異なるブザー音、異なるランプ色等で報知する構成を採用することができる。
【0038】
カバー部40は、ホルダー部20をセット位置に維持すると共にホルダー部に保持されたソケット部材120を固定する(ここでは、上記一対の係止部材38に代わって固定する)ソケット固定姿勢(図4参照)と、これらを開放する開放姿勢(図18参照)との間で姿勢変更可能に構成されている。このカバー部40は、カバー本体部42と、バルブ姿勢規制部50と、ロック部90と、を有しており、カバー本体部42にバルブ姿勢規制部50とロック部90とが配設されて構成されている。
【0039】
カバー本体部42は、基台部30に対して、蝶番を介してその軸(ここでは、バルブ挿入装置10の幅方向に沿った軸)周りに姿勢変更可能に連結されている。つまり、カバー部40は、この軸周りにソケット固定姿勢と開放姿勢との間で姿勢変更するように構成されている。また、カバー本体部42には、カバー部40がソケット固定姿勢の状態で、保持凹部22の長手方向(ホルダー部20に保持されるソケット部材120の一端側と他端側とを結ぶ方向)に沿って延在するガイドレール44が形成されている。さらに、カバー本体部42には、カバー部40が開放姿勢からソケット固定姿勢に姿勢変更されたカバー部40をソケット固定姿勢に維持するように、一対の係止部材38の各爪部39に係止可能な被係止部46を有している。そして、この被係止部46が一対の係止部材38の爪部39に係止された状態で、カバー部40は、爪部39に代わってホルダー部20に保持されているソケット部材120を抜止め状に固定すると共に、ホルダー部20を挿入位置に維持するように構成されている。
【0040】
また、カバー本体部42には、カバー部40がソケット固定姿勢から開放姿勢に姿勢変更される際に、カバー部40が開放姿勢で停止するように位置規制する位置決め部48が配設されている。この位置決め部48は、カバー部40が開放姿勢に姿勢変更された位置で、基台部30の一側面に当接する位置に配設されている(図4参照)。
【0041】
以下、バルブ姿勢規制部50及びロック部90の説明は、特に記載がない場合、カバー部40がソケット固定姿勢の状態にあるものとして行う。
【0042】
バルブ姿勢規制部50は、バルブ110を、ソケット部材120のバルブ接続凹部122に対する挿入姿勢で支持可能な支持状態と、バルブ110に対する支持を解除する支持解除状態とで変更可能に構成されている(図8参照)。より具体的には、バルブ姿勢規制部50は、バルブ110を、ソケット部材120のバルブ接続凹部122に対して挿入方向P後方側の位置に支持し、バルブ110の軸方向(先端側と基端側を結ぶ方向)の傾きについて姿勢規制を行うと共に、バルブ110の軸周りの回転方向の姿勢規制を行うことができる。このバルブ姿勢規制部50は、支持状態で閉状態になると共に、支持解除状態で開状態になるように開閉動作可能な第1規制部52aと第2規制部52bとを有している。
【0043】
第1規制部52aと第2規制部52bとは、それぞれ設定された範囲内(近接位置と離間位置との間)で、ガイドレール44に沿って近接離間移動可能に配設されている。第1規制部52aと第2規制部52bとは、それぞれ近接位置にある状態で、バルブ110を挿入姿勢で支持可能であり、離間位置にある状態で、バルブ110に対する支持を解除するように構成されている。
【0044】
より具体的には、第1規制部52aと第2規制部52bとは、近接位置にある状態で、バルブ挿入装置10の幅方向中心にバルブ110を配設可能な凹部53と、凹部53の底側からバルブ110の接続部114を突出可能な姿勢規制孔部58を構成するように形成されている。また、第1規制部52aと第2規制部52bとは、後述するバルブプッシャー80により押し退けられて近接位置から離間位置に移動される際に、後述する一対の拡開部86に当接する傾斜面56a、56bを有している(図8〜10参照)。
【0045】
凹部53は、バルブ110を、ホルダー部20に保持されているソケット部材120のバルブ接続凹部122に対して挿入方向P後方の位置に、挿入姿勢で支持可能に構成されている。ここでは、第2規制部52bのうち凹部53を形成している部分には、バルブ110を、挿入姿勢で載置状に支持可能なように、その先端側部分112の円柱形状の外周面の一部に沿って面接触可能な断面視弧状の凹面59が形成され、上記凹部53を構成している(図9参照)。つまり、バルブ姿勢規制部50は、バルブ110が第2規制部52bの凹面59に面接触するように凹部53に配設された状態で、バルブ110の軸方向が挿入方向Pに沿う姿勢に姿勢規制を行うように構成されている。また、凹部53は、配設されているバルブ110を、後述するバルブキャッチャー70により受け取り可能なように、嵌入保持部72を配設可能な広さに設定されている。
【0046】
姿勢規制孔部58は、第1規制部52aと第2規制部52bとがそれぞれ近接位置にある状態で、凹部53の底部の一部で開口し、バルブ110を、挿入姿勢の状態で接続部114の一部を挿入方向P前方に突出させるように構成されている(図8〜10参照)。つまり、バルブ姿勢規制部50は、凹部53に配設されるバルブ110の接続部114を、姿勢規制孔部58を通じて突出させた状態で、バルブ110の軸周り(円柱形状部分の軸周り)の回転方向の姿勢規制を行うように構成されている。
【0047】
傾斜面56a、56bは、バルブ挿入装置の幅方向において、それぞれ第1規制部52aまたは第2規制部52bの両端側部分に互いに対向するように形成され、バルブ挿入装置10の幅方向とバルブ110の挿入方向Pに略平行に設定されている。ここでは、傾斜面56a、56bのうちバルブ110の挿入方向P後方側の端部は、挿入方向P後方に向けて互いに離間して拡がるように形成されている。そして、この拡がった部分に、後述するバルブプッシャー80の一対の拡開部86の各傾斜面87が当接して摺動し、第1規制部52aと第2規制部52bとを離間移動させていく。傾斜面87が前記拡がった部分を通過すると、傾斜面56a、56bが一対の拡開部86の傾斜面87より後方側の部分に当接した状態で、第1規制部52aと第2規制部52bとが離間した状態に維持される。
【0048】
また、第1規制部52aと第2規制部52bとは、外力が加えられない状態では近接位置に維持されるように、それぞれ離間位置から近接位置に向けて付勢部材により付勢されている(図11参照)。
【0049】
また、第1規制部52aと第2規制部52bとは、それぞれ、バルブ挿入装置10の幅方向一方側に延びる被規制突部54a、54bを有している。この被規制突部54a、54bは、略円柱状に形成され、ガイドレール44の延設方向とバルブ挿入装置10の幅方向とに略直交する方向において略同位置に配設されている。また、被規制突部54a、54bは、その先端部がカバー本体部42の一側面から突出する程度の寸法に設定されている。
【0050】
そして、バルブ姿勢規制部50は、ロック部90により、被規制突部54a、54bのガイドレール44延設方向の移動範囲を制限して、第1規制部52a及び第2規制部52bの近接離間移動を規制するように構成されている。
【0051】
ロック部90は、バルブ姿勢規制部50を支持状態に維持するロック状態と、バルブ姿勢規制部50を支持解除状態に変更操作可能な非ロック状態とで変更可能である。このロック部90は、ロックプレート92と、ロックプレート92をロック位置と非ロック位置との間で移動可能に支持するロックカバー94と、を有している。
【0052】
ロックプレート92は、略長方形の板状に形成され、被規制突部54a、54bを挿通可能に貫通し、略T字形状に連続して形成されている異なる幅のロック解除穴部93aとロック穴部93bとを有している。被規制突部54a、54bが挿通された状態で、ロック解除穴部93aは、第1規制部52aと第2規制部52bとが近接位置と離間位置との間で移動可能な幅寸法(図12の左右方向の寸法)に形成され、ロック穴部93bは、第1規制部52aと第2規制部52bとが近接位置から離間位置に移動不可能な幅寸法に形成されたロック穴部93bとが連続して形成されている。
【0053】
ロックカバー94は、ロックプレート92を、ロック解除穴部93aとロック穴部93bとが連続する方向に沿ってロック位置と非ロック位置との間で移動可能に支持するように構成されている。ここでは、ロックカバー94は、ロックプレート92を、その移動方向とホルダー部20の移動方向とが略一致する姿勢で支持するように、カバー本体部42に対して配設されている。また、ロックカバー94は、ロックプレート92を、ロック解除穴部93aまたはロック穴部93b内にカバー本体部42から突出する被規制突部54a、54bの先端部が配設される位置で支持するように、カバー本体部42に配設されている。上記ロック位置とは、被規制突部54a、54bがロック穴部93b内に配設される位置であり、非ロック位置とは、被規制突部54a、54bがロック解除穴部93a内に配設される位置である。換言すると、ロック位置は、ロックプレート92のロック解除穴部93a側の端部がロックカバー94の一方側(ホルダー部20が挿入位置からセット位置に向かう側)から突出する位置であり、非ロック位置は、ロック解除穴部93a側の端部(全体或いは一部を残して)がロックカバー94内に押し込まれた位置である。
【0054】
また、ロックプレート92は、ロックカバー94に対して、ロック穴部93bからロック解除穴部93aに向かう方向に付勢部材により付勢されている。そして、ロックプレート92は、付勢力以外の外力が加えられない状態でロック位置に維持されると共に、付勢力に対抗する外力が加えられると、非ロック位置に移動されて第1規制部52a及び第2規制部52bに対する移動規制を解除する。
【0055】
挿入機構部60は、挿入姿勢と開放姿勢との間で姿勢変更可能に構成されている。この挿入機構部60は、本体部62と、バルブキャッチャー70と、バルブプッシャー80と、ロック解除部96とを有しており、本体部62に対してバルブキャッチャー70とバルブプッシャー80とロック解除部96とが配設されて構成されている。
【0056】
本体部62は、カバー部40のカバー本体部42に対して、蝶番を介してその軸(ここでは、バルブ挿入装置10の幅方向に沿った軸)周りに姿勢変更可能に連結されている。つまり、挿入機構部60は、この軸周りに挿入姿勢と開放姿勢との間で姿勢変更するように構成されている。上記挿入機構部60の挿入姿勢とは、本体部62がカバー部40に対して載置状に近接した姿勢をいい、開放姿勢とは、カバー部40に対して開いて離間した姿勢をいう。
【0057】
また、本体部62は、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更された状態で、基台部30に配設されているバルブキャッチ検知部36を押動可能な押圧突部66を有している。
【0058】
また、本体部62には、挿入機構部60が開放姿勢から挿入姿勢に姿勢変更される際に、挿入機構部60が挿入姿勢で停止するように位置規制する位置決め部64が配設されている。この位置決め部64は、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更された位置で、ロック部90のロックカバー94の一端部に当接する位置に配設されている。
【0059】
以下、バルブキャッチャー70及びバルブプッシャー80及びロック解除部96の説明は、特に記載がない場合、カバー部40がソケット固定姿勢の状態にあると共に挿入機構部60が挿入姿勢の状態にあるものとして行う。
【0060】
バルブキャッチャー70は、支持状態のバルブ姿勢規制部50に支持されているバルブ110を挿入姿勢で受け取ると共に、バルブ110をバルブ接続凹部122に対する挿入方向に沿って移動可能に保持可能に構成されている。バルブキャッチャー70は、断面視略C字形状の内周面を有する溝状に形成され、バルブ110の先端側部分112の円柱形状部分をその側方開口通じて嵌入状に保持可能な嵌入保持部72を有している(図13参照)。バルブキャッチャー70は、バルブ姿勢規制部50に支持されているバルブ110の先端側部分112を、バルブ110の挿入姿勢のまま保持可能な位置に、本体部62に対して取り付けられている。この嵌入保持部72は、挿入機構部60が姿勢変更され、バルブ姿勢規制部50に支持されているバルブ110を受け取り保持する際には、凹部53内に配設される。そして、嵌入保持部72は、バルブ110の先端側部分112を、その外周面が断面視略C字形状の開口縁部に押付けられるようにして嵌入されると、対向する開口縁部が離間するように弾性変形し、その後もとの状態に戻ってバルブ110を保持するように形成されている。
【0061】
バルブプッシャー80は、バルブキャッチャー70に保持されているバルブ110を、挿入方向Pに沿って、バルブ接続凹部122に対する挿入位置まで押動可能に構成されている。また、バルブプッシャー80は、バルブ110を押動するのに伴って第1規制部52aと第2規制部52bとを開動作させるように押し退け、バルブ姿勢規制部50を支持状態から支持解除状態に変更操作可能に構成されている。このバルブプッシャー80は、本体部82と、押動部84と、一対の拡開部86とを有している(図15参照)。
【0062】
本体部82は、略直方体に形成され、その長手方向一端側から長手方向に沿って、押動部84と一対の拡開部86とが延出するように配設されている。
【0063】
押動部84は、本体部82の幅方向(図4の奥行き方向)略中心から、長手方向に沿って延出するように配設されている。押動部84の先端側部分は、バルブキャッチャー70の嵌入保持部72の内周面に沿って溝内を挿通可能なように、嵌入保持部72が有する内部空間より小さい(ここでは僅かに小さい)略円柱形状に形成されている。さらに、その先端部は、バルブ110の先端部形状に面接触可能な曲面、ここでは略浅椀状に形成されている。
【0064】
一対の拡開部86は、押動部84と略同方向に延出すると共に、本体部82の幅方向において、押動部84の両側方に押動部84と離間して配設されている。一対の拡開部86の先端側部分は、本体部82の長手方向と幅方向とに略直交する方向における寸法が、その先端側に向かって徐々に小さくなるように、前記本体部82の長手方向に対して傾斜する傾斜面87を有している。ここでは、一対の拡開部86の先端側部分は、略二等辺三角形状であり、長さの等しい辺を成す各傾斜面87が本体部82の長手方向に対して略同一の角度を成すように形成されている。
【0065】
バルブプッシャー80は、本体部82の長手方向(押動部84及び一対の拡開部86の延在方向)がバルブ110の挿入方向Pに沿うような姿勢で、かつ、挿入方向Pに沿って進出位置と退避位置との間で移動可能なように本体部62に配設されている。上記進出位置とは、バルブプッシャー80がバルブ110をソケット部材120のバルブ接続凹部122に対して挿入位置まで押し込む位置であり、退避位置とは、バルブキャッチャー70に保持されるバルブ110に対して当接しない位置である。バルブプッシャー80は、退避位置から進出位置に向けて押動操作されると、進出位置で停止され、進出位置よりバルブ110の挿入方向P前方に移動不能に規制されている。例えば、バルブプッシャー80が進出移動され、進出位置で挿入機構部60の本体部62或いはバルブキャッチャー70の一部に対して当接してバルブプッシャー80の進出移動を停止可能な突部がバルブプッシャー80の本体部82に形成されている構成を採用することができる。
【0066】
より具体的には、バルブプッシャー80は、退避位置にある状態で、押動部84がバルブキャッチャー70の嵌入保持部72が有する空間に対して、バルブ110の挿入方向P後方の位置に配設され、進出移動に伴って押動部84がバルブキャッチャー70の嵌入保持部72内を挿通可能な位置および姿勢で配設されている。このバルブプッシャー80の位置及び姿勢は、一対の拡開部86の各先端部が、第1規制部52a及び第2規制部52bの傾斜面56a、56bの間を通るバルブ110の挿入方向Pに沿った仮想ライン上に配設され、進出移動に伴って傾斜面87が傾斜面56a、56bに当接する位置及び姿勢である(図16参照)。
【0067】
そして、バルブプッシャー80を退避位置から進出位置まで押動操作すると、バルブ110は略一定の押し込み量でバルブ接続凹部122内に挿入される。
【0068】
また、バルブプッシャー80は、本体部62に対して、進出位置から退避位置に向けて付勢部材により付勢されている。つまり、バルブプッシャー80に対して外力を加えない状態では、バルブプッシャー80は、退避位置にある状態で維持される。
【0069】
ロック解除部96は、ロック部90を、バルブプッシャー80の動作に応じて、バルブプッシャー80がバルブ110を押動する前に、ロック状態からロック解除状態に変更操作可能に構成されている。このロック解除部96は、ロックカバー94から突出しているロックプレート92の一端部を押動するロック解除姿勢と、ロックプレート92を押動しない非ロック解除姿勢との間で姿勢変更可能に、本体部62に配設されている。より具体的には、ロック解除部96は、所定のカム98が取り付けられた軸部に連結され、この軸周りに姿勢変更可能に構成されている(図17参照)。カム98は、バルブプッシャー80の直線方向の運動を前記軸周りの回転方向の運動に変換するように構成されている。すなわち、バルブプッシャー80は、押動される途中の位置でカム98を軸周りに回動操作可能(ここでは、前記押動途中の位置でバルブプッシャー80の一部がカム98に当接して回動可能)に構成されている。そして、バルブプッシャー80がカム98を回動すると、カム98が取り付けられた軸部に連結されているロック解除部96は、非ロック解除姿勢からロック解除姿勢に姿勢変更させる。ロック解除部96のカム98に対する軸周りの姿勢は調節可能に構成されているとよい。
【0070】
このロック解除部96は、バルブプッシャー80の押動部84がバルブキャッチャー70に保持されているバルブ110に接触する前(ここでは直前)に、バルブプッシャー80の一部がカム98に当接して軸部が回転され、ロック解除姿勢に姿勢変更される。もっとも、ロック解除部96は、少なくとも、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更されてバルブ110がバルブキャッチャー70の嵌入保持部72に完全に嵌入された後で、かつ、バルブプッシャー80の押動部84がバルブキャッチャー70に保持されているバルブ110に当接する前にロック解除姿勢に姿勢変更されていればよい。つまり、ロック部90は、少なくとも、バルブ110がバルブキャッチャー70に受け渡されるまでの間、ロック状態に維持されるように設定されている。ここでは、ロック解除部96は、挿入機構部60が挿入姿勢以外の姿勢の状態で、バルブプッシャー80が押動操作されてカム98に当接し、軸部が回転されてロック解除部96がロック解除姿勢に姿勢変更されたとしても、ロックプレート92を非ロック位置まで押動させることが不可能な位置及び姿勢で配設されている。
【0071】
ここでは、ロック解除部96は略L字形状に形成されており、一端側部分に軸部が連結されると共に、他端部がロックプレート92の一端部に当接可能に配設されている。もっとも、ロック部90をロック状態と非ロック状態とで変更可能であれば、この形状に限られるものではない。
【0072】
また、ロック解除部96は、上記形態に限られるものではない。例えば、ロック解除部96は、挿入機構部60の本体部62に固定され、挿入機構部60の姿勢変更に伴ってロックプレート92を押動可能で、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更された状態で、つまり、バルブ110がバルブキャッチャー70に受け渡されたと同時或いは直後のタイミングで、ロック部90がロック状態からロック解除状態に変更されるように構成されていてもよい。
【0073】
<3.バルブ挿入装置の動作>
次に、バルブ挿入装置10の動作について詳細に説明する。図18はバルブ姿勢規制部50にバルブ110をセットする際のバルブ挿入装置10の状態を示す図、図19はバルブ110を挿入する際のバルブ挿入装置10の状態を示す図である。また、ソケット部材120をホルダー部20にセットする際のバルブ挿入装置10の状態を示す図として、図4を参照しつつ説明する。
【0074】
初期状態として、バルブ挿入装置10は下記の状態にあるものとして説明する。
【0075】
ホルダー部20は、保持凹部22内にソケット部材120が保持されていない状態で、かつ、セット位置に維持されている。カバー部40は開放姿勢に維持されていると共に、挿入機構部60はカバー部40に対して挿入姿勢に維持されている(図4参照)。第1規制部52a及び第2規制部52bは、互いに近接位置にあり、ロック位置に維持されているロックプレート92により離間方向の移動を規制された状態に維持されている。ここで、基台部30は、バルブ110挿入作業を行う作業台等に固定されているとよい。
【0076】
まず、作業者は、バルブ110が挿入接続されていないソケット部材120を、ホルダー部20の保持凹部22に対してセットする。より具体的には、ソケット部材120は、保持凹部22内に完全に挿入されると、一対の係止部材38の各爪部39に係止されると共に、ボールプランジャBPに係止された状態に維持される。この状態で、ホルダー部20は、一対の係止部材38によりソケット部材120が係止されている位置、つまり、セット位置と挿入位置との間の位置で維持される。
【0077】
ソケット部材120が保持された状態で、作業者は、カバー部40を、開放姿勢からソケット固定姿勢に姿勢変更させる。より具体的には、カバー部40は、ソケット固定姿勢に姿勢変更されると、ホルダー部20を挿入位置まで押下げ、被係止部46が一対の係止部材38に係止された状態に維持される。なお、この状態では、挿入機構部60がカバー部40に対して開放姿勢に姿勢変更され、カバー部40のバルブ姿勢規制部50に対してバルブ110を支持可能な状態になっている(図18参照)。もっとも、挿入機構部60は、初期状態でカバー部40に対して開放姿勢に維持されていてもよい。
【0078】
また、ソケット部材120が保持された状態でホルダー部20が挿入位置に移動されると、保持凹部22内に突出するソケット検知部33がソケット部材120(底部或いは配設されている端子等)に当接して押圧され、導通する(図6参照)。そして、ソケット検知部33が導通すると、報知部35は、作業者に対して、保持凹部22内にソケット部材120が配設されたことをブザー音、ランプ点灯等により報知する。なお、この状態では、バルブ挿入検知部34は、その先端部がソケット部材120のバルブ接続凹部122の開口に対応する位置で保持凹部22内に突出し、押圧されない状態に維持されている。
【0079】
カバー部40がソケット固定姿勢に姿勢変更され、報知部35によりソケット部材120がセットされたことを確認した後、作業者は、カバー部40のバルブ姿勢規制部50に対して、バルブ110をセットする。より具体的には、バルブ110は、互いに近接位置に維持されている第1規制部52a及び第2規制部52bにより構成される凹部53内に配設され、ソケット部材120のバルブ接続凹部122に対する挿入姿勢で支持される(図8参照)。
【0080】
バルブ110のセット後、作業者は、挿入機構部60を、カバー部40に対して開放姿勢から挿入姿勢に姿勢変更させる(図19参照)。より具体的には、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更されると、バルブキャッチャー70の嵌入保持部72が、バルブ姿勢規制部50に支持されているバルブ110の先端側部分112に対してその側方から近接して、バルブ110は挿入姿勢のままバルブキャッチャー70に嵌入状に保持される(図14参照)。また、挿入機構部60の姿勢変更に伴って近接する本体部62の押圧突部66により、バルブキャッチ検知部36が押圧される。そして、バルブキャッチ検知部36が導通すると、報知部35は、作業者に対して、バルブキャッチャー70によりバルブ110が保持されたこと(カバー部40がソケット固定姿勢の状態で、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更されたこと)をブザー音、ランプ点灯等により報知する(図6参照)。
【0081】
バルブキャッチャー70によりバルブ110が保持されたことを確認した後、作業者は、バルブプッシャー80を押動してバルブ110の挿入を行う。より具体的には、バルブプッシャー80が押動されると、退避位置と進出位置との間の位置まで押動された位置から押動動作に伴って、ロック解除部96が非ロック解除姿勢からロック解除姿勢に姿勢変更される。ロック解除部96は、この姿勢変更に伴ってロックプレート92をロック位置からロック解除位置に向けて押動し(図17参照)、ロック解除姿勢に姿勢変更された状態で、ロック部90をロック解除状態に変更させる。さらにバルブプッシャー80を押動していくと、一対の拡開部86が、第1規制部52a及び第2規制部52bに当接し、拡開部86の各傾斜面87が第1規制部52a及び第2規制部52bの傾斜面56a、56bに沿って押し退けるように第1規制部52a及び第2規制部52bを離間移動させていく。また、一対の拡開部86の当接後、押動部84が、バルブ110の先端部に当接し、バルブ110を挿入方向Pに沿って押動していく。バルブプッシャー80が進出位置まで押動操作されると、バルブ110は、バルブキャッチャー70から抜出して保持を解除され、ソケット部材120のバルブ接続凹部122に挿入される(図16参照)。また、バルブ110がバルブ接続凹部122内に完全に挿入されると、バルブ挿入検知部34がバルブ110の突部116に当接して押圧され、導通する(図6参照)。そして、バルブ挿入検知部34が導通すると、報知部35は、作業者に対して、バルブ接続凹部122にバルブ110が所定量挿入されたことをブザー音、ランプ点灯等により報知する。
【0082】
バルブ110が所定量挿入されたことを確認した後、作業者は、バルブプッシャー80に対する押動操作を解除する。すると、バルブプッシャー80が付勢力により進出位置から退避位置に戻されると共に、ロック解除部96も非ロック解除姿勢に戻される。なお、この状態では、第1規制部52a及び第2規制部52bは、ソケット部材120に挿入接続されているバルブ110の先端側部分112に当接して離間位置(あるいは離間位置と近接位置との間の位置)に維持されている(図16参照)。このため、ロックプレート92は、被規制突部54a、54bがロックプレート92のロック解除穴部93a内でロック穴部93bの幅より外側の位置に配設され、非ロック位置からロック位置に移動不能な状態に維持されている。
【0083】
この後、作業者は、バルブ110が挿入接続されたソケット部材120をホルダー部20から取り出す。より具体的には、作業者は、一対の係止部材38を開くようにして各爪部39による被係止部46に対する係止を解除して、カバー部40をソケット固定姿勢から開放姿勢に姿勢変更させる。すると、第1規制部52a及び第2規制部52bは、付勢力により互いに近接位置に移動される。これに伴い、ロックプレート92が非ロック位置からロック位置に移動され、被規制突部54a、54bはロックプレート92のロック穴部93b内に配設される。また、作業者が一対の係止部材38を開いた状態で、カバー部40の姿勢変更と共に、ホルダー部20は、付勢力により挿入位置からセット位置に移動される。そして、作業者は、バルブ110が挿入接続されたソケット部材120を、保持凹部22内から切欠部26を通じて把持し取り出す。
【0084】
以上のようにして、バルブ110をソケット部材120に対して挿入接続した製品が完成する。そして、この後、上記と同様の手順で順次バルブ110の挿入作業を行っていけばよい。
【0085】
以上のように構成されたバルブ挿入装置10によると、バルブ110を、バルブ姿勢規制部50によりバルブ110の軸方向及び軸周りの回転方向の姿勢を規制して挿入姿勢で支持した後、バルブキャッチャー70に挿入姿勢のまま受け渡して挿入方向Pに沿って移動可能に保持するように構成されている。このため、バルブキャッチャー70に保持されているバルブ110を、バルブプッシャー80により押動すると、略一定姿勢で挿入することができる。また、バルブキャッチャー70に保持された状態のバルブ110を、バルブプッシャー80によりソケット部材120のバルブ接続凹部122に対する挿入位置まで押動してバルブ接続凹部122に挿入するように構成されている。このため、バルブ110をソケット部材120に対して略一定の押し込み量で挿入することができる。
【0086】
また、バルブプッシャー80がバルブ110を押動するのに伴って第1規制部52aと第2規制部52bとを開動作させるように押し退け、バルブ姿勢規制部50を支持状態から支持解除状態に変更操作可能に構成されている。このため、バルブ110がバルブプッシャー80により押動される際、バルブキャッチャー70と第1規制部52a及び第2規制部52bとの間でバルブ110に加えられる圧力を抑制することができる。これにより、バルブ110への不要な外力を抑制することができる。また、バルブキャッチャー70に保持された後に、バルブ110に対して軸方向以外の方向から加えられる余分な力を軽減することができるため、より正確に挿入姿勢の状態に維持したまま挿入を行うことができる。
【0087】
また、ロック部90によりバルブ姿勢規制部50を支持状態に維持可能であるため、より確実にバルブ110をバルブ姿勢規制部50からバルブキャッチャー70に対して挿入姿勢で受け渡すことができる。
【0088】
また、バルブ110がバルブキャッチャー70に保持されるまでの間は、ロック部90がロック状態に維持されるため、嵌入保持部72が弾性変形してバルブ110が嵌入される力がバルブ110に対して加えられても、バルブ110は挿入姿勢のまま支持される。このため、より確実にバルブ110をバルブ姿勢規制部50からバルブキャッチャー70に対して挿入姿勢で受け渡すことができる。
【0089】
また、バルブプッシャー80がバルブ110を押動する前にロック部90がロック解除姿勢に変更されるため、バルブ姿勢規制部50が支持状態のままバルブ110がバルブプッシャー80により押動されることによるバルブ110への不要な外力を防止することができる。また、バルブプッシャー80により押動される際にバルブ110に加えられる軸方向以外の力を軽減し、バルブ110が挿入姿勢から姿勢変更することを抑制することができる。
【0090】
また、バルブキャッチャー70がバルブ110を保持したか否か、つまり、カバー部40がソケット固定姿勢に姿勢変更されたか否かを容易に確認可能である。このため、より確実に、バルブ110がバルブキャッチャー70に保持された挿入姿勢の状態でバルブプッシャー80の操作を行うことができる。
【符号の説明】
【0091】
10 バルブ挿入装置
20 ホルダー部
22 保持凹部
35 報知部
36 バルブキャッチ検知部
50 バルブ姿勢規制部
52a 第1規制部
52b 第2規制部
70 バルブキャッチャー
80 バルブプッシャー
90 ロック部
96 ロック解除部
110 バルブ
120 ソケット部材
122 バルブ接続凹部
P 挿入方向
【技術分野】
【0001】
バルブをソケット部材に挿入する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の室内灯等の照明具には、全体がガラス材により形成され、ソケット部材に対して接続するための金属線が一端側の表面に露出するように配設されたバルブが用いられることがある。このようなバルブは、ソケット部材に形成された凹部に配設されている接続端子に対して露出された金属線が接続されるように、当該凹部に対して所定の姿勢でかつ所定の押し込み量で挿入される。そして、このバルブをソケット部材の凹部に挿入する作業は、作業者の手作業により行うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、作業者が手作業でバルブを挿入する場合、バルブの押し込み量不足又はバルブの押し込み量過多による不具合が生じる恐れがあると共に、バルブが正しい姿勢で挿入されない場合にも接続端子の変形等の恐れがあった。
【0004】
そこで、本発明は、バルブをソケット部材に対して正確に挿入することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様に係るバルブ挿入装置は、バルブを挿入接続可能なバルブ接続凹部を有するソケット部材を、前記バルブを前記バルブ接続凹部に挿入可能な姿勢で保持可能なホルダー部と、前記バルブを、前記ソケット部材の前記バルブ接続凹部に対する挿入姿勢で支持可能な支持状態と、前記バルブに対する支持を解除する支持解除状態とで変更可能なバルブ姿勢規制部と、前記支持状態の前記バルブ姿勢規制部に支持されている前記バルブを前記挿入姿勢で受け取ると共に、前記バルブを前記バルブ接続凹部に対する挿入方向に沿って移動可能に保持可能なバルブキャッチャーと、前記バルブキャッチャーに保持されている前記バルブを、前記挿入方向に沿って、前記バルブ接続凹部に対する挿入位置まで押動可能なバルブプッシャーと、を備えている。
【0006】
第2の態様に係るバルブ挿入装置は、第1の態様に係るバルブ挿入装置であって、前記バルブ姿勢規制部は、前記支持状態で閉状態になると共に、前記支持解除状態で開状態になるように開閉動作可能な第1規制部と第2規制部とを有し、前記バルブプッシャーは、前記バルブを押動するのに伴って前記第1規制部と前記第2規制部とを開動作させるように押し退け、前記バルブ姿勢規制部を前記支持状態から前記支持解除状態に変更操作可能である。
【0007】
第3の態様に係るバルブ挿入装置は、第1または2の態様に係るバルブ挿入装置であって、前記バルブ姿勢規制部を前記支持状態に維持するロック状態と、前記バルブ姿勢規制部を前記支持解除状態に変更操作可能な非ロック状態とで変更可能なロック部を、さらに備えている。
【0008】
第4の態様に係るバルブ挿入装置は、第3の態様に係るバルブ挿入装置であって、前記ロック部を、前記バルブプッシャーの動作に応じて、前記バルブプッシャーが前記バルブを押動する前に、前記ロック状態から前記ロック解除状態に変更操作可能なロック解除部を、さらに備えている。
【発明の効果】
【0009】
第1の態様に係るバルブ挿入装置によると、バルブを、バルブ姿勢規制部により挿入姿勢で支持した後、バルブキャッチャーに挿入姿勢で受け渡して挿入方向に沿って移動可能に保持し、バルブプッシャーによりバルブ接続凹部に対する挿入位置まで押動してソケット部材のバルブ接続凹部に挿入するように構成されている。このため、バルブをソケット部材に対して略一定姿勢でかつ略一定の押し込み量で正確に挿入することができる。
【0010】
第2の態様に係るバルブ挿入装置によると、バルブプッシャーがバルブを押動するのに伴って第1規制部と第2規制部とを開動作させるように押し退け、バルブ姿勢規制部を支持状態から支持解除状態に変更操作可能に構成されている。このため、バルブがバルブプッシャーにより押動される際、バルブキャッチャーと第1規制部及び第2規制部との間でバルブに加えられる圧力を抑制することができる。これにより、バルブへの不要な外力を抑制することができる。
【0011】
第3の態様に係るバルブ挿入装置によると、ロック部によりバルブ姿勢規制部を支持状態に維持可能であるため、より確実にバルブをバルブ姿勢規制部からバルブキャッチャーに対して挿入姿勢で受け渡すことができる。
【0012】
第4の態様に係るバルブ挿入装置によると、バルブプッシャーがバルブを押動する前にロック部がロック解除姿勢に変更されるため、バルブ姿勢規制部が支持状態のままバルブがバルブプッシャーにより押動されることによるバルブへの不要な外力を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】バルブの斜視図である。
【図2】ソケット部材の斜視図である。
【図3】ソケット部材にバルブをセットした状態を示す側面図である。
【図4】バルブ挿入装置の概略側面図である。
【図5】セット位置にあるホルダー部を示す側面図である。
【図6】挿入位置にあるホルダー部を示す側面図である。
【図7】一対の係止部材の係止状態を示す図である。
【図8】バルブ姿勢規制部を示す側面図である。
【図9】バルブ姿勢規制部を示す平面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】バルブ姿勢規制部とカバー本体部との関係を示す図である。
【図12】バルブ姿勢規制部とロックプレートとの関係を示す図である。
【図13】バルブキャッチャーの斜視図である。
【図14】バルブキャッチャーによるバルブの保持状態示す図である。
【図15】バルブプッシャーの斜視図である。
【図16】バルブプッシャーによるバルブの押動動作を示す図である。
【図17】ロック部ロック解除動作を示す図である。
【図18】バルブ姿勢規制部にバルブをセットする際のバルブ挿入装置の状態を示す図である。
【図19】バルブを挿入する際のバルブ挿入装置の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施形態に係るバルブ挿入装置について説明する。
【0015】
本バルブ挿入装置は、バルブをソケット部材に挿入して接続するための装置であり、ソケット部材に形成されたバルブ接続凹部に対して、バルブ接続凹部に配設された接続端子とバルブに配設された金属線とが接続されるように、バルブを所定の姿勢かつ所定の押し込み量で挿入するように構成されている。
【0016】
<1.バルブ及びソケット部材について>
説明の便宜上、まず、バルブ及びソケット部材について説明する。図1はバルブ110の斜視図、図2はソケット部材120の斜視図、図3はソケット部材120にバルブ110をセットした状態を示す側面図である。
【0017】
バルブ110は、全体がガラス材により形成され、フィラメント等の発光素子の両側に接続された金属線118が、その両端部をソケット部材120に対して接続可能なように基端側部分114で露出するように配設されている。ここでは、バルブ110は、先端側部分112が略円柱形状の先端に略半球形状を組合せた形状に形成されていると共に、基端側部分114が略長方形の平板状に形成されている。また、金属線118は、その両端部が基端部から突出し、この金属線118の両端部が、それぞれ接続部114の対向する主面に沿うようにして露出し、バルブ110の先端側と基端側を結ぶ方向に沿って延設されている。以下、平板状に形成された基端側部分114を接続部114という。また、バルブ110には、その先端側と基端側を結ぶ方向に沿って、基端部から突起する突部116が形成されている。
【0018】
ソケット部材120は、略直方体状に形成され、バルブ110の接続部114(および先端側部分112の基端側の一部)を挿入可能なバルブ接続凹部122を有している。ここでは、ソケット部材120は、その一主面121の長手方向中途部から一端側に向かって一主面121の反対側に傾斜する傾斜面128を有している。
【0019】
バルブ接続凹部122は、傾斜面128で開口(挿入側開口)し、この傾斜面128に略直交する方向に沿って略直方体空間を有する凹部形状に形成されている。このバルブ接続凹部122は、ソケット部材120の一主面121のうち長手方向と略直交する方向(幅方向)に沿って幅広に形成されている。ここでは、バルブ接続凹部122の挿入側開口側の部分は、バルブ110の先端側部分112のうち基端側の一部を配設可能なように、奥側の部分より広く形成されている。そして、バルブ110の接続部114は、その両主面がソケット部材120の幅方向(図3の奥行き方向)と傾斜面128に略直交する方向とに対して略平行となる姿勢(バルブ110の挿入姿勢)で、傾斜面128に略直交する方向(バルブ110の挿入方向P)に沿って、挿入側開口を通じてバルブ接続凹部122内に挿入される。また、この状態で、バルブ110の先端側部分112は、挿入側開口から外方に露出された状態となる。
【0020】
また、バルブ接続凹部122には、バルブ110の接続部114で露出されている金属線118の両端部に対応する位置に、それぞれ接続端子124が配設されている。つまり、バルブ110の接続部114がバルブ接続凹部122に挿入された状態では、バルブ110は、金属線118の両端部が接続端子124に接触して、ソケット部材120に対して電気的に接続された状態となる。
【0021】
また、バルブ接続凹部122は、その奥側から外方に貫通するようにソケット部材120の底面(一主面121に対して反対側の面)で開口(底側開口)し、バルブ110がバルブ接続凹部122に所定量挿入された状態で、この底側開口からバルブ110の突部116が露出される。
【0022】
また、ソケット部材120には、その一主面121にバルブ110のON/OFF切替を行うためのスイッチ部126が配設されている。
【0023】
<2.バルブ挿入装置の構造>
実施形態に係るバルブ挿入装置について、図5〜図17を参照しつつ図4に基づいて詳細に説明する。図4はバルブ挿入装置10の概略側面図である。なお、図4以降の図においては、ソケット部材120のスイッチ部126を省略している。また、以下説明において、図の上下左右方向を用いてバルブ挿入装置10の方向を表すことがあるが、これは、バルブ挿入装置10の使用態様を限定するものではない。
【0024】
本バルブ挿入装置10は、ホルダー部20と、バルブ姿勢規制部50及びロック部90を有するカバー部40と、バルブキャッチャー70及びバルブプッシャー80及びロック解除部96を有する挿入機構部60と、を備えている。
【0025】
ホルダー部20は、バルブ110を挿入接続可能なバルブ接続凹部122を有するソケット部材120を、バルブ110をバルブ接続凹部122に挿入可能な姿勢で保持可能に形成されている。より具体的には、ホルダー部20には、一方側で開口し、この開口を通じてソケット部材120を配設可能な略直方体空間を有する保持凹部22が形成されている。この保持凹部22は、ソケット部材120を、前記開口を通じてバルブ接続凹部122の挿入側開口が外界に開放される姿勢で保持可能に構成されている(図6参照)。
【0026】
また、ホルダー部20には、保持凹部22を形成している対向する側壁部(図4〜図6の奥行き方向で対向する側壁部)に、それぞれ対向する位置に、ソケット部材120の配設方向に沿って切欠部26が形成されている。作業者は、この切欠部26を通じてソケット部材120を把持し、保持凹部22内に挿抜することができる。
【0027】
また、ホルダー部20には、保持凹部22内に配設されたソケット部材120を抜止め規制するように、保持凹部22内に向かって突出状にボールプランジャBP等が配設されているとよい(図5、図6参照)。
【0028】
このホルダー部20は、基台部30に配設され、基台部30に対して離間したセット位置(図5参照)と近接した挿入位置(図6参照)との間で、ソケット部材120の配設方向(図4〜図6の上下方向)に沿って相対移動可能に構成されている。ここでは、ホルダー部20は、基台部30に対して付勢部材により離間方向に付勢され、近接方向に向けて作用する外力が加えられない状態では、セット位置に維持されている。
【0029】
上記基台部30には、ホルダー部20がセット位置から挿入位置に移動される途中の位置で、保持凹部22内に配設されているソケット部材120に対して抜止め状に係止可能な一対の係止部材38が配設されている(図7参照)。また、この一対の係止部材38は、後述するカバー部40がソケット固定姿勢に姿勢変更された状態で、カバー部40が開放姿勢に姿勢変更しないように、カバー部40に対して係止可能に構成されている。
【0030】
より具体的には、一対の係止部材38は、ソケット部材120及び後述するカバー部40の被係止部46に係止可能な爪部39を有し、ホルダー部20が基台部30に対してセット位置にある状態で、爪部39が保持凹部22内に突出するように配設されている。ここでは、爪部39は、バルブ挿入装置10の幅方向(図4の奥行き方向及び図7の左右方向)で向かい合うように形成されている。そして、一対の係止部材38は、ソケット部材120を保持凹部22内に配設する際、及び、カバー部40をソケット固定姿勢に姿勢変更する際にソケット部材120またはカバー部40の被係止部46が爪部39に当接して押し広げられ、爪部39を通過すると元の姿勢に戻り、爪部39がソケット部材120またはカバー部40に係止した状態となる(図7参照)。
【0031】
また、基台部30には、後述するバルブキャッチャー70がバルブ110を保持可能な位置に配設された状態を検知するバルブキャッチ検知部36が配設されている(図5、図6参照)。このバルブキャッチ検知部36は、カバー部40がソケット固定姿勢の状態で、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更されると、導通するように構成されている。より具体的には、バルブキャッチ検知部36は、挿入機構部60の姿勢変更に伴って、挿入機構部60の押圧突部66が押圧操作可能な位置に基台部30に対して配設されている。ここでは、バルブキャッチ検知部36は、マイクロスイッチであり、押圧突部66により出退部が押圧されると(図6参照)、2端子間が導通されるように構成されている。もっとも、バルブキャッチ検知部36は、マイクロスイッチに限られず、押圧操作により導通可能なプローブ、各種スイッチ等でもよい。
【0032】
また、バルブキャッチ検知部36は、検知状態で、バルブキャッチャー70によりバルブ110が保持されたことを報知可能な報知部35に接続されている(図5参照)。この報知部35は、作業者が確認できるように報知可能な、ランプ、ブザー等種々の装置を採用することができる。そして、バルブキャッチ検知部36が押圧操作されて導通すると、バルブキャッチ検知部36と報知部35とを含む回路が導通し、報知部が作業者に報知する。
【0033】
また、基台部30には、バルブ110が、ホルダー部20に保持されたソケット部材120のバルブ接続凹部122への挿入量(深さ)を検知するバルブ挿入検知部34が配設されている。ここでは、バルブ挿入検知部34は、出退部を有するプローブであり、出退部がホルダー部20に保持されているソケット部材120のバルブ接続凹部122の底側開口から露出されるバルブ110の突部116に当接可能なように基台部30に配設されている(図5参照)。より具体的には、バルブ挿入検知部34は、ホルダー部20が基台部30に対して挿入位置にある状態で、出退部がホルダー部20の底部側に形成された貫通孔を通じて保持凹部22内に突出するように基台部30に配設されている(図6参照)。
【0034】
また、バルブ挿入検知部34は、検知状態でバルブ110が所定量挿入されたことを報知可能な報知部に接続されている。つまり、バルブ挿入検知部34が導通状態で、バルブ挿入検知部34と報知部とを含む回路が導通し、報知部が作業者に報知する。この報知部の構成は、上記報知部35と同様である。
【0035】
また、基台部30には、ソケット部材120がホルダー部20に保持された状態を検知可能なソケット検知部33を有しているとよい。例えば、ソケット検知部33としては、出退部が保持凹部22内に突出可能に基台部30に配設され、ソケット部材120の底面に押圧されて或いは底部側から露出されている端子に接触して導通可能なプローブ等を採用することができる(図5、6参照)。
【0036】
そして、このソケット検知部33は、検知状態でソケット部材120が保持されていることを報知可能な報知部に接続されているとよい。つまり、ソケット検知部33が導通状態で、ソケット検知部33及び報知部を含む回路が導通し、報知部が作業者に報知する。この報知部の構成は、上記報知部35と同様である。
【0037】
上記バルブ挿入検知部34及びソケット検知部33は、バルブキャッチ検知部36が接続されている報知部35に対して接続されていてもよいし、報知部35とは別の報知部に接続されてもよい。ここでは、ソケット検知部33及びバルブ挿入検知部34及びバルブキャッチ検知部36が報知部35に接続されている例で説明する(図5参照)。この場合、報知部35はバルブ挿入検知部34とソケット検知部33とバルブキャッチ検知部36とで異なる種類の報知を可能に構成されているとよい。例えば、ブザー、ランプ等異なる報知手段の組合せ、異なるブザー音、異なるランプ色等で報知する構成を採用することができる。
【0038】
カバー部40は、ホルダー部20をセット位置に維持すると共にホルダー部に保持されたソケット部材120を固定する(ここでは、上記一対の係止部材38に代わって固定する)ソケット固定姿勢(図4参照)と、これらを開放する開放姿勢(図18参照)との間で姿勢変更可能に構成されている。このカバー部40は、カバー本体部42と、バルブ姿勢規制部50と、ロック部90と、を有しており、カバー本体部42にバルブ姿勢規制部50とロック部90とが配設されて構成されている。
【0039】
カバー本体部42は、基台部30に対して、蝶番を介してその軸(ここでは、バルブ挿入装置10の幅方向に沿った軸)周りに姿勢変更可能に連結されている。つまり、カバー部40は、この軸周りにソケット固定姿勢と開放姿勢との間で姿勢変更するように構成されている。また、カバー本体部42には、カバー部40がソケット固定姿勢の状態で、保持凹部22の長手方向(ホルダー部20に保持されるソケット部材120の一端側と他端側とを結ぶ方向)に沿って延在するガイドレール44が形成されている。さらに、カバー本体部42には、カバー部40が開放姿勢からソケット固定姿勢に姿勢変更されたカバー部40をソケット固定姿勢に維持するように、一対の係止部材38の各爪部39に係止可能な被係止部46を有している。そして、この被係止部46が一対の係止部材38の爪部39に係止された状態で、カバー部40は、爪部39に代わってホルダー部20に保持されているソケット部材120を抜止め状に固定すると共に、ホルダー部20を挿入位置に維持するように構成されている。
【0040】
また、カバー本体部42には、カバー部40がソケット固定姿勢から開放姿勢に姿勢変更される際に、カバー部40が開放姿勢で停止するように位置規制する位置決め部48が配設されている。この位置決め部48は、カバー部40が開放姿勢に姿勢変更された位置で、基台部30の一側面に当接する位置に配設されている(図4参照)。
【0041】
以下、バルブ姿勢規制部50及びロック部90の説明は、特に記載がない場合、カバー部40がソケット固定姿勢の状態にあるものとして行う。
【0042】
バルブ姿勢規制部50は、バルブ110を、ソケット部材120のバルブ接続凹部122に対する挿入姿勢で支持可能な支持状態と、バルブ110に対する支持を解除する支持解除状態とで変更可能に構成されている(図8参照)。より具体的には、バルブ姿勢規制部50は、バルブ110を、ソケット部材120のバルブ接続凹部122に対して挿入方向P後方側の位置に支持し、バルブ110の軸方向(先端側と基端側を結ぶ方向)の傾きについて姿勢規制を行うと共に、バルブ110の軸周りの回転方向の姿勢規制を行うことができる。このバルブ姿勢規制部50は、支持状態で閉状態になると共に、支持解除状態で開状態になるように開閉動作可能な第1規制部52aと第2規制部52bとを有している。
【0043】
第1規制部52aと第2規制部52bとは、それぞれ設定された範囲内(近接位置と離間位置との間)で、ガイドレール44に沿って近接離間移動可能に配設されている。第1規制部52aと第2規制部52bとは、それぞれ近接位置にある状態で、バルブ110を挿入姿勢で支持可能であり、離間位置にある状態で、バルブ110に対する支持を解除するように構成されている。
【0044】
より具体的には、第1規制部52aと第2規制部52bとは、近接位置にある状態で、バルブ挿入装置10の幅方向中心にバルブ110を配設可能な凹部53と、凹部53の底側からバルブ110の接続部114を突出可能な姿勢規制孔部58を構成するように形成されている。また、第1規制部52aと第2規制部52bとは、後述するバルブプッシャー80により押し退けられて近接位置から離間位置に移動される際に、後述する一対の拡開部86に当接する傾斜面56a、56bを有している(図8〜10参照)。
【0045】
凹部53は、バルブ110を、ホルダー部20に保持されているソケット部材120のバルブ接続凹部122に対して挿入方向P後方の位置に、挿入姿勢で支持可能に構成されている。ここでは、第2規制部52bのうち凹部53を形成している部分には、バルブ110を、挿入姿勢で載置状に支持可能なように、その先端側部分112の円柱形状の外周面の一部に沿って面接触可能な断面視弧状の凹面59が形成され、上記凹部53を構成している(図9参照)。つまり、バルブ姿勢規制部50は、バルブ110が第2規制部52bの凹面59に面接触するように凹部53に配設された状態で、バルブ110の軸方向が挿入方向Pに沿う姿勢に姿勢規制を行うように構成されている。また、凹部53は、配設されているバルブ110を、後述するバルブキャッチャー70により受け取り可能なように、嵌入保持部72を配設可能な広さに設定されている。
【0046】
姿勢規制孔部58は、第1規制部52aと第2規制部52bとがそれぞれ近接位置にある状態で、凹部53の底部の一部で開口し、バルブ110を、挿入姿勢の状態で接続部114の一部を挿入方向P前方に突出させるように構成されている(図8〜10参照)。つまり、バルブ姿勢規制部50は、凹部53に配設されるバルブ110の接続部114を、姿勢規制孔部58を通じて突出させた状態で、バルブ110の軸周り(円柱形状部分の軸周り)の回転方向の姿勢規制を行うように構成されている。
【0047】
傾斜面56a、56bは、バルブ挿入装置の幅方向において、それぞれ第1規制部52aまたは第2規制部52bの両端側部分に互いに対向するように形成され、バルブ挿入装置10の幅方向とバルブ110の挿入方向Pに略平行に設定されている。ここでは、傾斜面56a、56bのうちバルブ110の挿入方向P後方側の端部は、挿入方向P後方に向けて互いに離間して拡がるように形成されている。そして、この拡がった部分に、後述するバルブプッシャー80の一対の拡開部86の各傾斜面87が当接して摺動し、第1規制部52aと第2規制部52bとを離間移動させていく。傾斜面87が前記拡がった部分を通過すると、傾斜面56a、56bが一対の拡開部86の傾斜面87より後方側の部分に当接した状態で、第1規制部52aと第2規制部52bとが離間した状態に維持される。
【0048】
また、第1規制部52aと第2規制部52bとは、外力が加えられない状態では近接位置に維持されるように、それぞれ離間位置から近接位置に向けて付勢部材により付勢されている(図11参照)。
【0049】
また、第1規制部52aと第2規制部52bとは、それぞれ、バルブ挿入装置10の幅方向一方側に延びる被規制突部54a、54bを有している。この被規制突部54a、54bは、略円柱状に形成され、ガイドレール44の延設方向とバルブ挿入装置10の幅方向とに略直交する方向において略同位置に配設されている。また、被規制突部54a、54bは、その先端部がカバー本体部42の一側面から突出する程度の寸法に設定されている。
【0050】
そして、バルブ姿勢規制部50は、ロック部90により、被規制突部54a、54bのガイドレール44延設方向の移動範囲を制限して、第1規制部52a及び第2規制部52bの近接離間移動を規制するように構成されている。
【0051】
ロック部90は、バルブ姿勢規制部50を支持状態に維持するロック状態と、バルブ姿勢規制部50を支持解除状態に変更操作可能な非ロック状態とで変更可能である。このロック部90は、ロックプレート92と、ロックプレート92をロック位置と非ロック位置との間で移動可能に支持するロックカバー94と、を有している。
【0052】
ロックプレート92は、略長方形の板状に形成され、被規制突部54a、54bを挿通可能に貫通し、略T字形状に連続して形成されている異なる幅のロック解除穴部93aとロック穴部93bとを有している。被規制突部54a、54bが挿通された状態で、ロック解除穴部93aは、第1規制部52aと第2規制部52bとが近接位置と離間位置との間で移動可能な幅寸法(図12の左右方向の寸法)に形成され、ロック穴部93bは、第1規制部52aと第2規制部52bとが近接位置から離間位置に移動不可能な幅寸法に形成されたロック穴部93bとが連続して形成されている。
【0053】
ロックカバー94は、ロックプレート92を、ロック解除穴部93aとロック穴部93bとが連続する方向に沿ってロック位置と非ロック位置との間で移動可能に支持するように構成されている。ここでは、ロックカバー94は、ロックプレート92を、その移動方向とホルダー部20の移動方向とが略一致する姿勢で支持するように、カバー本体部42に対して配設されている。また、ロックカバー94は、ロックプレート92を、ロック解除穴部93aまたはロック穴部93b内にカバー本体部42から突出する被規制突部54a、54bの先端部が配設される位置で支持するように、カバー本体部42に配設されている。上記ロック位置とは、被規制突部54a、54bがロック穴部93b内に配設される位置であり、非ロック位置とは、被規制突部54a、54bがロック解除穴部93a内に配設される位置である。換言すると、ロック位置は、ロックプレート92のロック解除穴部93a側の端部がロックカバー94の一方側(ホルダー部20が挿入位置からセット位置に向かう側)から突出する位置であり、非ロック位置は、ロック解除穴部93a側の端部(全体或いは一部を残して)がロックカバー94内に押し込まれた位置である。
【0054】
また、ロックプレート92は、ロックカバー94に対して、ロック穴部93bからロック解除穴部93aに向かう方向に付勢部材により付勢されている。そして、ロックプレート92は、付勢力以外の外力が加えられない状態でロック位置に維持されると共に、付勢力に対抗する外力が加えられると、非ロック位置に移動されて第1規制部52a及び第2規制部52bに対する移動規制を解除する。
【0055】
挿入機構部60は、挿入姿勢と開放姿勢との間で姿勢変更可能に構成されている。この挿入機構部60は、本体部62と、バルブキャッチャー70と、バルブプッシャー80と、ロック解除部96とを有しており、本体部62に対してバルブキャッチャー70とバルブプッシャー80とロック解除部96とが配設されて構成されている。
【0056】
本体部62は、カバー部40のカバー本体部42に対して、蝶番を介してその軸(ここでは、バルブ挿入装置10の幅方向に沿った軸)周りに姿勢変更可能に連結されている。つまり、挿入機構部60は、この軸周りに挿入姿勢と開放姿勢との間で姿勢変更するように構成されている。上記挿入機構部60の挿入姿勢とは、本体部62がカバー部40に対して載置状に近接した姿勢をいい、開放姿勢とは、カバー部40に対して開いて離間した姿勢をいう。
【0057】
また、本体部62は、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更された状態で、基台部30に配設されているバルブキャッチ検知部36を押動可能な押圧突部66を有している。
【0058】
また、本体部62には、挿入機構部60が開放姿勢から挿入姿勢に姿勢変更される際に、挿入機構部60が挿入姿勢で停止するように位置規制する位置決め部64が配設されている。この位置決め部64は、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更された位置で、ロック部90のロックカバー94の一端部に当接する位置に配設されている。
【0059】
以下、バルブキャッチャー70及びバルブプッシャー80及びロック解除部96の説明は、特に記載がない場合、カバー部40がソケット固定姿勢の状態にあると共に挿入機構部60が挿入姿勢の状態にあるものとして行う。
【0060】
バルブキャッチャー70は、支持状態のバルブ姿勢規制部50に支持されているバルブ110を挿入姿勢で受け取ると共に、バルブ110をバルブ接続凹部122に対する挿入方向に沿って移動可能に保持可能に構成されている。バルブキャッチャー70は、断面視略C字形状の内周面を有する溝状に形成され、バルブ110の先端側部分112の円柱形状部分をその側方開口通じて嵌入状に保持可能な嵌入保持部72を有している(図13参照)。バルブキャッチャー70は、バルブ姿勢規制部50に支持されているバルブ110の先端側部分112を、バルブ110の挿入姿勢のまま保持可能な位置に、本体部62に対して取り付けられている。この嵌入保持部72は、挿入機構部60が姿勢変更され、バルブ姿勢規制部50に支持されているバルブ110を受け取り保持する際には、凹部53内に配設される。そして、嵌入保持部72は、バルブ110の先端側部分112を、その外周面が断面視略C字形状の開口縁部に押付けられるようにして嵌入されると、対向する開口縁部が離間するように弾性変形し、その後もとの状態に戻ってバルブ110を保持するように形成されている。
【0061】
バルブプッシャー80は、バルブキャッチャー70に保持されているバルブ110を、挿入方向Pに沿って、バルブ接続凹部122に対する挿入位置まで押動可能に構成されている。また、バルブプッシャー80は、バルブ110を押動するのに伴って第1規制部52aと第2規制部52bとを開動作させるように押し退け、バルブ姿勢規制部50を支持状態から支持解除状態に変更操作可能に構成されている。このバルブプッシャー80は、本体部82と、押動部84と、一対の拡開部86とを有している(図15参照)。
【0062】
本体部82は、略直方体に形成され、その長手方向一端側から長手方向に沿って、押動部84と一対の拡開部86とが延出するように配設されている。
【0063】
押動部84は、本体部82の幅方向(図4の奥行き方向)略中心から、長手方向に沿って延出するように配設されている。押動部84の先端側部分は、バルブキャッチャー70の嵌入保持部72の内周面に沿って溝内を挿通可能なように、嵌入保持部72が有する内部空間より小さい(ここでは僅かに小さい)略円柱形状に形成されている。さらに、その先端部は、バルブ110の先端部形状に面接触可能な曲面、ここでは略浅椀状に形成されている。
【0064】
一対の拡開部86は、押動部84と略同方向に延出すると共に、本体部82の幅方向において、押動部84の両側方に押動部84と離間して配設されている。一対の拡開部86の先端側部分は、本体部82の長手方向と幅方向とに略直交する方向における寸法が、その先端側に向かって徐々に小さくなるように、前記本体部82の長手方向に対して傾斜する傾斜面87を有している。ここでは、一対の拡開部86の先端側部分は、略二等辺三角形状であり、長さの等しい辺を成す各傾斜面87が本体部82の長手方向に対して略同一の角度を成すように形成されている。
【0065】
バルブプッシャー80は、本体部82の長手方向(押動部84及び一対の拡開部86の延在方向)がバルブ110の挿入方向Pに沿うような姿勢で、かつ、挿入方向Pに沿って進出位置と退避位置との間で移動可能なように本体部62に配設されている。上記進出位置とは、バルブプッシャー80がバルブ110をソケット部材120のバルブ接続凹部122に対して挿入位置まで押し込む位置であり、退避位置とは、バルブキャッチャー70に保持されるバルブ110に対して当接しない位置である。バルブプッシャー80は、退避位置から進出位置に向けて押動操作されると、進出位置で停止され、進出位置よりバルブ110の挿入方向P前方に移動不能に規制されている。例えば、バルブプッシャー80が進出移動され、進出位置で挿入機構部60の本体部62或いはバルブキャッチャー70の一部に対して当接してバルブプッシャー80の進出移動を停止可能な突部がバルブプッシャー80の本体部82に形成されている構成を採用することができる。
【0066】
より具体的には、バルブプッシャー80は、退避位置にある状態で、押動部84がバルブキャッチャー70の嵌入保持部72が有する空間に対して、バルブ110の挿入方向P後方の位置に配設され、進出移動に伴って押動部84がバルブキャッチャー70の嵌入保持部72内を挿通可能な位置および姿勢で配設されている。このバルブプッシャー80の位置及び姿勢は、一対の拡開部86の各先端部が、第1規制部52a及び第2規制部52bの傾斜面56a、56bの間を通るバルブ110の挿入方向Pに沿った仮想ライン上に配設され、進出移動に伴って傾斜面87が傾斜面56a、56bに当接する位置及び姿勢である(図16参照)。
【0067】
そして、バルブプッシャー80を退避位置から進出位置まで押動操作すると、バルブ110は略一定の押し込み量でバルブ接続凹部122内に挿入される。
【0068】
また、バルブプッシャー80は、本体部62に対して、進出位置から退避位置に向けて付勢部材により付勢されている。つまり、バルブプッシャー80に対して外力を加えない状態では、バルブプッシャー80は、退避位置にある状態で維持される。
【0069】
ロック解除部96は、ロック部90を、バルブプッシャー80の動作に応じて、バルブプッシャー80がバルブ110を押動する前に、ロック状態からロック解除状態に変更操作可能に構成されている。このロック解除部96は、ロックカバー94から突出しているロックプレート92の一端部を押動するロック解除姿勢と、ロックプレート92を押動しない非ロック解除姿勢との間で姿勢変更可能に、本体部62に配設されている。より具体的には、ロック解除部96は、所定のカム98が取り付けられた軸部に連結され、この軸周りに姿勢変更可能に構成されている(図17参照)。カム98は、バルブプッシャー80の直線方向の運動を前記軸周りの回転方向の運動に変換するように構成されている。すなわち、バルブプッシャー80は、押動される途中の位置でカム98を軸周りに回動操作可能(ここでは、前記押動途中の位置でバルブプッシャー80の一部がカム98に当接して回動可能)に構成されている。そして、バルブプッシャー80がカム98を回動すると、カム98が取り付けられた軸部に連結されているロック解除部96は、非ロック解除姿勢からロック解除姿勢に姿勢変更させる。ロック解除部96のカム98に対する軸周りの姿勢は調節可能に構成されているとよい。
【0070】
このロック解除部96は、バルブプッシャー80の押動部84がバルブキャッチャー70に保持されているバルブ110に接触する前(ここでは直前)に、バルブプッシャー80の一部がカム98に当接して軸部が回転され、ロック解除姿勢に姿勢変更される。もっとも、ロック解除部96は、少なくとも、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更されてバルブ110がバルブキャッチャー70の嵌入保持部72に完全に嵌入された後で、かつ、バルブプッシャー80の押動部84がバルブキャッチャー70に保持されているバルブ110に当接する前にロック解除姿勢に姿勢変更されていればよい。つまり、ロック部90は、少なくとも、バルブ110がバルブキャッチャー70に受け渡されるまでの間、ロック状態に維持されるように設定されている。ここでは、ロック解除部96は、挿入機構部60が挿入姿勢以外の姿勢の状態で、バルブプッシャー80が押動操作されてカム98に当接し、軸部が回転されてロック解除部96がロック解除姿勢に姿勢変更されたとしても、ロックプレート92を非ロック位置まで押動させることが不可能な位置及び姿勢で配設されている。
【0071】
ここでは、ロック解除部96は略L字形状に形成されており、一端側部分に軸部が連結されると共に、他端部がロックプレート92の一端部に当接可能に配設されている。もっとも、ロック部90をロック状態と非ロック状態とで変更可能であれば、この形状に限られるものではない。
【0072】
また、ロック解除部96は、上記形態に限られるものではない。例えば、ロック解除部96は、挿入機構部60の本体部62に固定され、挿入機構部60の姿勢変更に伴ってロックプレート92を押動可能で、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更された状態で、つまり、バルブ110がバルブキャッチャー70に受け渡されたと同時或いは直後のタイミングで、ロック部90がロック状態からロック解除状態に変更されるように構成されていてもよい。
【0073】
<3.バルブ挿入装置の動作>
次に、バルブ挿入装置10の動作について詳細に説明する。図18はバルブ姿勢規制部50にバルブ110をセットする際のバルブ挿入装置10の状態を示す図、図19はバルブ110を挿入する際のバルブ挿入装置10の状態を示す図である。また、ソケット部材120をホルダー部20にセットする際のバルブ挿入装置10の状態を示す図として、図4を参照しつつ説明する。
【0074】
初期状態として、バルブ挿入装置10は下記の状態にあるものとして説明する。
【0075】
ホルダー部20は、保持凹部22内にソケット部材120が保持されていない状態で、かつ、セット位置に維持されている。カバー部40は開放姿勢に維持されていると共に、挿入機構部60はカバー部40に対して挿入姿勢に維持されている(図4参照)。第1規制部52a及び第2規制部52bは、互いに近接位置にあり、ロック位置に維持されているロックプレート92により離間方向の移動を規制された状態に維持されている。ここで、基台部30は、バルブ110挿入作業を行う作業台等に固定されているとよい。
【0076】
まず、作業者は、バルブ110が挿入接続されていないソケット部材120を、ホルダー部20の保持凹部22に対してセットする。より具体的には、ソケット部材120は、保持凹部22内に完全に挿入されると、一対の係止部材38の各爪部39に係止されると共に、ボールプランジャBPに係止された状態に維持される。この状態で、ホルダー部20は、一対の係止部材38によりソケット部材120が係止されている位置、つまり、セット位置と挿入位置との間の位置で維持される。
【0077】
ソケット部材120が保持された状態で、作業者は、カバー部40を、開放姿勢からソケット固定姿勢に姿勢変更させる。より具体的には、カバー部40は、ソケット固定姿勢に姿勢変更されると、ホルダー部20を挿入位置まで押下げ、被係止部46が一対の係止部材38に係止された状態に維持される。なお、この状態では、挿入機構部60がカバー部40に対して開放姿勢に姿勢変更され、カバー部40のバルブ姿勢規制部50に対してバルブ110を支持可能な状態になっている(図18参照)。もっとも、挿入機構部60は、初期状態でカバー部40に対して開放姿勢に維持されていてもよい。
【0078】
また、ソケット部材120が保持された状態でホルダー部20が挿入位置に移動されると、保持凹部22内に突出するソケット検知部33がソケット部材120(底部或いは配設されている端子等)に当接して押圧され、導通する(図6参照)。そして、ソケット検知部33が導通すると、報知部35は、作業者に対して、保持凹部22内にソケット部材120が配設されたことをブザー音、ランプ点灯等により報知する。なお、この状態では、バルブ挿入検知部34は、その先端部がソケット部材120のバルブ接続凹部122の開口に対応する位置で保持凹部22内に突出し、押圧されない状態に維持されている。
【0079】
カバー部40がソケット固定姿勢に姿勢変更され、報知部35によりソケット部材120がセットされたことを確認した後、作業者は、カバー部40のバルブ姿勢規制部50に対して、バルブ110をセットする。より具体的には、バルブ110は、互いに近接位置に維持されている第1規制部52a及び第2規制部52bにより構成される凹部53内に配設され、ソケット部材120のバルブ接続凹部122に対する挿入姿勢で支持される(図8参照)。
【0080】
バルブ110のセット後、作業者は、挿入機構部60を、カバー部40に対して開放姿勢から挿入姿勢に姿勢変更させる(図19参照)。より具体的には、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更されると、バルブキャッチャー70の嵌入保持部72が、バルブ姿勢規制部50に支持されているバルブ110の先端側部分112に対してその側方から近接して、バルブ110は挿入姿勢のままバルブキャッチャー70に嵌入状に保持される(図14参照)。また、挿入機構部60の姿勢変更に伴って近接する本体部62の押圧突部66により、バルブキャッチ検知部36が押圧される。そして、バルブキャッチ検知部36が導通すると、報知部35は、作業者に対して、バルブキャッチャー70によりバルブ110が保持されたこと(カバー部40がソケット固定姿勢の状態で、挿入機構部60が挿入姿勢に姿勢変更されたこと)をブザー音、ランプ点灯等により報知する(図6参照)。
【0081】
バルブキャッチャー70によりバルブ110が保持されたことを確認した後、作業者は、バルブプッシャー80を押動してバルブ110の挿入を行う。より具体的には、バルブプッシャー80が押動されると、退避位置と進出位置との間の位置まで押動された位置から押動動作に伴って、ロック解除部96が非ロック解除姿勢からロック解除姿勢に姿勢変更される。ロック解除部96は、この姿勢変更に伴ってロックプレート92をロック位置からロック解除位置に向けて押動し(図17参照)、ロック解除姿勢に姿勢変更された状態で、ロック部90をロック解除状態に変更させる。さらにバルブプッシャー80を押動していくと、一対の拡開部86が、第1規制部52a及び第2規制部52bに当接し、拡開部86の各傾斜面87が第1規制部52a及び第2規制部52bの傾斜面56a、56bに沿って押し退けるように第1規制部52a及び第2規制部52bを離間移動させていく。また、一対の拡開部86の当接後、押動部84が、バルブ110の先端部に当接し、バルブ110を挿入方向Pに沿って押動していく。バルブプッシャー80が進出位置まで押動操作されると、バルブ110は、バルブキャッチャー70から抜出して保持を解除され、ソケット部材120のバルブ接続凹部122に挿入される(図16参照)。また、バルブ110がバルブ接続凹部122内に完全に挿入されると、バルブ挿入検知部34がバルブ110の突部116に当接して押圧され、導通する(図6参照)。そして、バルブ挿入検知部34が導通すると、報知部35は、作業者に対して、バルブ接続凹部122にバルブ110が所定量挿入されたことをブザー音、ランプ点灯等により報知する。
【0082】
バルブ110が所定量挿入されたことを確認した後、作業者は、バルブプッシャー80に対する押動操作を解除する。すると、バルブプッシャー80が付勢力により進出位置から退避位置に戻されると共に、ロック解除部96も非ロック解除姿勢に戻される。なお、この状態では、第1規制部52a及び第2規制部52bは、ソケット部材120に挿入接続されているバルブ110の先端側部分112に当接して離間位置(あるいは離間位置と近接位置との間の位置)に維持されている(図16参照)。このため、ロックプレート92は、被規制突部54a、54bがロックプレート92のロック解除穴部93a内でロック穴部93bの幅より外側の位置に配設され、非ロック位置からロック位置に移動不能な状態に維持されている。
【0083】
この後、作業者は、バルブ110が挿入接続されたソケット部材120をホルダー部20から取り出す。より具体的には、作業者は、一対の係止部材38を開くようにして各爪部39による被係止部46に対する係止を解除して、カバー部40をソケット固定姿勢から開放姿勢に姿勢変更させる。すると、第1規制部52a及び第2規制部52bは、付勢力により互いに近接位置に移動される。これに伴い、ロックプレート92が非ロック位置からロック位置に移動され、被規制突部54a、54bはロックプレート92のロック穴部93b内に配設される。また、作業者が一対の係止部材38を開いた状態で、カバー部40の姿勢変更と共に、ホルダー部20は、付勢力により挿入位置からセット位置に移動される。そして、作業者は、バルブ110が挿入接続されたソケット部材120を、保持凹部22内から切欠部26を通じて把持し取り出す。
【0084】
以上のようにして、バルブ110をソケット部材120に対して挿入接続した製品が完成する。そして、この後、上記と同様の手順で順次バルブ110の挿入作業を行っていけばよい。
【0085】
以上のように構成されたバルブ挿入装置10によると、バルブ110を、バルブ姿勢規制部50によりバルブ110の軸方向及び軸周りの回転方向の姿勢を規制して挿入姿勢で支持した後、バルブキャッチャー70に挿入姿勢のまま受け渡して挿入方向Pに沿って移動可能に保持するように構成されている。このため、バルブキャッチャー70に保持されているバルブ110を、バルブプッシャー80により押動すると、略一定姿勢で挿入することができる。また、バルブキャッチャー70に保持された状態のバルブ110を、バルブプッシャー80によりソケット部材120のバルブ接続凹部122に対する挿入位置まで押動してバルブ接続凹部122に挿入するように構成されている。このため、バルブ110をソケット部材120に対して略一定の押し込み量で挿入することができる。
【0086】
また、バルブプッシャー80がバルブ110を押動するのに伴って第1規制部52aと第2規制部52bとを開動作させるように押し退け、バルブ姿勢規制部50を支持状態から支持解除状態に変更操作可能に構成されている。このため、バルブ110がバルブプッシャー80により押動される際、バルブキャッチャー70と第1規制部52a及び第2規制部52bとの間でバルブ110に加えられる圧力を抑制することができる。これにより、バルブ110への不要な外力を抑制することができる。また、バルブキャッチャー70に保持された後に、バルブ110に対して軸方向以外の方向から加えられる余分な力を軽減することができるため、より正確に挿入姿勢の状態に維持したまま挿入を行うことができる。
【0087】
また、ロック部90によりバルブ姿勢規制部50を支持状態に維持可能であるため、より確実にバルブ110をバルブ姿勢規制部50からバルブキャッチャー70に対して挿入姿勢で受け渡すことができる。
【0088】
また、バルブ110がバルブキャッチャー70に保持されるまでの間は、ロック部90がロック状態に維持されるため、嵌入保持部72が弾性変形してバルブ110が嵌入される力がバルブ110に対して加えられても、バルブ110は挿入姿勢のまま支持される。このため、より確実にバルブ110をバルブ姿勢規制部50からバルブキャッチャー70に対して挿入姿勢で受け渡すことができる。
【0089】
また、バルブプッシャー80がバルブ110を押動する前にロック部90がロック解除姿勢に変更されるため、バルブ姿勢規制部50が支持状態のままバルブ110がバルブプッシャー80により押動されることによるバルブ110への不要な外力を防止することができる。また、バルブプッシャー80により押動される際にバルブ110に加えられる軸方向以外の力を軽減し、バルブ110が挿入姿勢から姿勢変更することを抑制することができる。
【0090】
また、バルブキャッチャー70がバルブ110を保持したか否か、つまり、カバー部40がソケット固定姿勢に姿勢変更されたか否かを容易に確認可能である。このため、より確実に、バルブ110がバルブキャッチャー70に保持された挿入姿勢の状態でバルブプッシャー80の操作を行うことができる。
【符号の説明】
【0091】
10 バルブ挿入装置
20 ホルダー部
22 保持凹部
35 報知部
36 バルブキャッチ検知部
50 バルブ姿勢規制部
52a 第1規制部
52b 第2規制部
70 バルブキャッチャー
80 バルブプッシャー
90 ロック部
96 ロック解除部
110 バルブ
120 ソケット部材
122 バルブ接続凹部
P 挿入方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブを挿入接続可能なバルブ接続凹部を有するソケット部材を、前記バルブを前記バルブ接続凹部に挿入可能な姿勢で保持可能なホルダー部と、
前記バルブを、前記ソケット部材の前記バルブ接続凹部に対する挿入姿勢で支持可能な支持状態と、前記バルブに対する支持を解除する支持解除状態とで変更可能なバルブ姿勢規制部と、
前記支持状態の前記バルブ姿勢規制部に支持されている前記バルブを前記挿入姿勢で受け取ると共に、前記バルブを前記バルブ接続凹部に対する挿入方向に沿って移動可能に保持可能なバルブキャッチャーと、
前記バルブキャッチャーに保持されている前記バルブを、前記挿入方向に沿って、前記バルブ接続凹部に対する挿入位置まで押動可能なバルブプッシャーと、
を備えているバルブ挿入装置。
【請求項2】
請求項1記載のバルブ挿入装置であって、
前記バルブ姿勢規制部は、前記支持状態で閉状態になると共に、前記支持解除状態で開状態になるように開閉動作可能な第1規制部と第2規制部とを有し、
前記バルブプッシャーは、前記バルブを押動するのに伴って前記第1規制部と前記第2規制部とを開動作させるように押し退け、前記バルブ姿勢規制部を前記支持状態から前記支持解除状態に変更操作可能である、バルブ挿入装置。
【請求項3】
前記請求項1または2記載のバルブ挿入装置であって、
前記バルブ姿勢規制部を前記支持状態に維持するロック状態と、前記バルブ姿勢規制部を前記支持解除状態に変更操作可能な非ロック状態とで変更可能なロック部を、さらに備えているバルブ挿入装置。
【請求項4】
請求項3記載のバルブ挿入装置であって、
前記ロック部を、前記バルブプッシャーの動作に応じて、前記バルブプッシャーが前記バルブを押動する前に、前記ロック状態から前記ロック解除状態に変更操作可能なロック解除部を、さらに備えているバルブ挿入装置。
【請求項1】
バルブを挿入接続可能なバルブ接続凹部を有するソケット部材を、前記バルブを前記バルブ接続凹部に挿入可能な姿勢で保持可能なホルダー部と、
前記バルブを、前記ソケット部材の前記バルブ接続凹部に対する挿入姿勢で支持可能な支持状態と、前記バルブに対する支持を解除する支持解除状態とで変更可能なバルブ姿勢規制部と、
前記支持状態の前記バルブ姿勢規制部に支持されている前記バルブを前記挿入姿勢で受け取ると共に、前記バルブを前記バルブ接続凹部に対する挿入方向に沿って移動可能に保持可能なバルブキャッチャーと、
前記バルブキャッチャーに保持されている前記バルブを、前記挿入方向に沿って、前記バルブ接続凹部に対する挿入位置まで押動可能なバルブプッシャーと、
を備えているバルブ挿入装置。
【請求項2】
請求項1記載のバルブ挿入装置であって、
前記バルブ姿勢規制部は、前記支持状態で閉状態になると共に、前記支持解除状態で開状態になるように開閉動作可能な第1規制部と第2規制部とを有し、
前記バルブプッシャーは、前記バルブを押動するのに伴って前記第1規制部と前記第2規制部とを開動作させるように押し退け、前記バルブ姿勢規制部を前記支持状態から前記支持解除状態に変更操作可能である、バルブ挿入装置。
【請求項3】
前記請求項1または2記載のバルブ挿入装置であって、
前記バルブ姿勢規制部を前記支持状態に維持するロック状態と、前記バルブ姿勢規制部を前記支持解除状態に変更操作可能な非ロック状態とで変更可能なロック部を、さらに備えているバルブ挿入装置。
【請求項4】
請求項3記載のバルブ挿入装置であって、
前記ロック部を、前記バルブプッシャーの動作に応じて、前記バルブプッシャーが前記バルブを押動する前に、前記ロック状態から前記ロック解除状態に変更操作可能なロック解除部を、さらに備えているバルブ挿入装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−54395(P2011−54395A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201668(P2009−201668)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】
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