説明

バーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法

【課題】バーコードCを印字する発熱体13のドットパターンをチェックし、断線した発熱体13による発熱印字を行わないようにして、バーコードCの印字品質に問題がなければ、印字続行可能としてヘッド交換をしなくてもすむようにしたバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法を提供すること。
【解決手段】サーマルヘッド11の発熱体13の一部に断線ドットがあっても、バーBを印字する発熱体13ドットが断線した場合には、バーコードCの印字パターンをサーマルヘッド11の断線ドットから左右いずれかに、少なくとも一ドット分だけずらせて、発熱体13の断線ドット位置とバーBとが重なるか否かを判断することにしたもので、断線した発熱体13を特定し、断線した発熱体13からずれた位置にバーコードCのバーBを相対的にずらせてバーコードCの印字を可能としたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法にかかるもので、とくに多数の発熱体を配列したサーマルヘッドを有するバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のバーコードサーマルプリンターは、そのサーマルヘッドにおけるヘッド断線ないしヘッド破損がある場合に、とくに一元バーコードを印字するバーコードサーマルプリンターでは、印字したバーコードを正確に読み取ることができなくなるため、たとえば特許文献1など、サーマルヘッドを構成する複数本の発熱体の断線ないし破損をチェックするヘッドチェック機能を有するものがある。
これらのヘッドチェック機能を有する従来のバーコードサーマルプリンターにおいては、そのヘッド切れ(所定の発熱体の断線)の発生位置がバーコードの印字範囲内に検出されたときには、印字動作を停止させていた。
【0003】
この印字動作の停止とともにサーマルヘッドの交換が必要となるが、新しいサーマルヘッドが組み付けられるまでの間は、印字発行することができないという問題がある。
とくに、サーマルヘッドは高価であるため、バーコードの印字品質に問題がなければヘッド交換したくないという要請がある。
【0004】
【特許文献1】特開2002−337378号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、バーコードを印字する発熱体領域のドットパターンをチェックし、断線ないし破損した発熱体による発熱印字を行わないようにして、当該断線発熱体の発熱を不要としたバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法を提供することを課題とする。
【0006】
また本発明は、バーコードの印字品質に問題がなければヘッド交換をしなくてもすむようにしたバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法を提供することを課題とする。
【0007】
また本発明は、サーマルヘッドの発熱体の一部に断線ドットがあっても、特定の条件が揃えば印字続行可能としたバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法を提供することを課題とする。
【0008】
また本発明は、サーマルヘッドの発熱体の一部に断線ドットがあっても、バーコードの印字パターンとの比較を行って印字続行可能としたバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち本発明は、サーマルヘッドの発熱体の一部に断線ドットがある場合に、バーコードの要素としてのスペース部分の発熱体ドットが断線しても印字には支障ないが、バー部分を印字する発熱体ドットが断線している場合には、バーコードの印字パターンをサーマルヘッドの断線ドット部分から左右いずれかに、少なくとも一ドット分、通常は数ドット分だけずらせて、発熱体の断線ドット位置とバー部分とが重なるか否かを判断すること、すなわち、断線発熱体が発熱不要なバーコード印字位置を探すことに着目したもので、第一の発明は、複数本の発熱体を並列したサーマルヘッドを有し、このサーマルヘッドに対して相対的に移送する印字用紙にその移送方向に沿った長さのバーおよびスペースからなるバーコードを印字するためのバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置であって、上記サーマルヘッドにおける上記発熱体の断線を検出するとともに、この断線した上記発熱体を特定し、この断線した上記発熱体からずれた位置に上記バーコードの上記バーを相対的にずらせて上記バーコードの印字を可能としたことを特徴とするバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置である。
【0010】
第二の発明は、複数本の発熱体を並列したサーマルヘッドを有し、このサーマルヘッドに対して相対的に移送する印字用紙にその移送方向に沿った長さのバーおよびスペースからなるバーコードを印字するためのバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置であって、上記サーマルヘッドにおける上記発熱体の断線を検出する断線検出部と、この断線検出部により検出した上記発熱体のドット位置を特定するヘッドエラー位置メモリ領域と、上記バーコードの印字パターンを上記発熱体のドットごとに記憶するバーコードチェックメモリ領域と、このバーコードチェックメモリ領域における上記バーコードの上記印字パターンと、上記ヘッドエラー位置メモリ領域における上記発熱体の断線位置と、を比較して、この断線位置と上記印字パターンの上記バーとが重なる場合には、上記バーコードチェックメモリ領域における上記印字パターンを数ドット分だけ左右いずれかにずらせて、上記断線した上記発熱体からずれた位置に上記バーコードの上記バーおよび上記スペースをずらせて印字を行うように制御する制御部と、を有することを特徴とするバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置である。
【0011】
上記制御部は、上記ヘッドエラー位置メモリ領域および上記バーコードチェックメモリ領域におけるドットごとの論理積を取って、上記サーマルヘッドにより上記バーコードを印字するか否かを判断することができる。
【0012】
上記制御部は、上記サーマルヘッドの上記発熱体に断線がある場合に、上記ヘッドエラー位置メモリ領域および上記バーコードチェックメモリ領域におけるドットごとの論理積が「0」であるときには、上記サーマルヘッドに関する注意警報を発することができる。
【0013】
上記制御部は、上記サーマルヘッドの上記発熱体に断線がある場合に、上記ヘッドエラー位置メモリ領域および上記バーコードチェックメモリ領域におけるドットごとの論理積が「1」であるときには、上記サーマルヘッドの上記発熱体のうち断線した上記発熱体と上記印字パターンの上記バーとの相対位置をずらせることができる。
【0014】
第三の発明は、複数本の発熱体を並列したサーマルヘッドを有し、このサーマルヘッドに対して相対的に移送する印字用紙にその移送方向に沿った長さのバーおよびスペースからなるバーコードを印字するためのバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック方法であって、上記サーマルヘッドにおける上記発熱体の断線を検出し、この断線した上記発熱体を特定し、この断線した上記発熱体からずれた位置に上記バーコードの上記バーを相対的にずらせて上記バーコードを印字可能としたことを特徴とするバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によるバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法においては、サーマルヘッドの発熱体の一部に断線ドットがあっても、バーコードの印字パターンをサーマルヘッドの左右いずれかに、少なくとも一ドット分、通常は数ドット分だけずらせることにより、断線発熱体が発熱不要となるバーコード(とくにバー)の印字位置を探すようにしたので、バーコードの印字品質に支障がない限り、印字動作を続行可能であり、高価なサーマルヘッドを直ちに交換することなく、最後まで有効に利用可能である。
【0016】
とくに第一の発明によれば、サーマルヘッドにおける発熱体の断線を検出するとともに、この断線した発熱体を特定し、この断線した発熱体からずれた位置にバーコードのバーを相対的にずらせて印字を行うようにしたので、断線ドットがあっても、バーコードの印字パターンによっては、直ちに印字を停止することなく、バーコードの印字を行うことができる。
【0017】
とくに第二の発明によれば、断線検出部により検出した発熱体のドット位置を特定するヘッドエラー位置メモリ領域と、バーコードの印字パターンを発熱体のドットごとに記憶するバーコードチェックメモリ領域と、を設け、バーコードチェックメモリ領域におけるバーコードの印字パターンと、ヘッドエラー位置メモリ領域における発熱体の断線位置と、を比較して、この断線位置と印字パターンのバーとが重なる場合には、バーコードチェックメモリ領域における印字パターンを数ドット分だけ左右いずれかにずらせて、断線した発熱体からずれた位置にバーコードのバーおよびスペースをずらせて印字を制御するようにしたので、ヘッドエラー位置メモリ領域とバーコードチェックメモリ領域との比較により、バーコード印字が可能か否かを判断することができる。
【0018】
とくに第三の発明によれば、サーマルヘッドにおける発熱体の断線を検出し、この断線した発熱体を特定し、この断線した発熱体からずれた位置にバーコードのバーを相対的にずらせて印字を行うようにしたので、発熱体のチェックとともに、バーコードの印字パターンとの相対位置関係が特定の条件のもとでは印字を続行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、断線した発熱体からずれた位置にバーコードのバーを相対的にずらせて印字を可能とするようにしたので、断線ドットがあっても、バーコードの印字パターンによっては、印字を停止することなく、その断線部分を回避して印字を続行することが可能となるバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法を実現した。
【実施例】
【0020】
つぎに本発明の実施例によるバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法を図1ないし図5にもとづき説明する。
図1は、バーコードサーマルプリンター1の概略側面図であって、バーコードサーマルプリンター1は、印字用紙2の供給部3と、移送路4と、位置検出センサー5と、印字部6と、キーボードやタッチパネルなどの入力部7と、ディスプレイなどの表示部8と、制御部9と、を有し、たとえば外部のパソコン10などから印字データなどを受信可能である。もちろん、スタンドアローンタイプのプリンターとしても構成することができる。
【0021】
印字用紙2は、ラベルや下げ札(タグ)その他任意の構成のものを採用可能であり、任意のデザインで所定内容の情報を印字可能とする。
供給部3は、帯状の印字用紙2をロール状に保持して、移送路4に帯状に繰り出し可能である。
【0022】
印字部6は、サーマルヘッド11およびプラテンローラー12を有し、サーマルヘッド11は、複数本の発熱体13を印字用紙2の幅方向(その移送方向に直交する方向)に並列したものである。
プラテンローラー12を回転駆動することにより印字用紙2を移送路4に沿ってサーマルヘッド11に対して相対的にその移送方向に移送するとともに、サーマルヘッド11の発熱体13の発熱により印字用紙2にサーマル印字を施す。
とくに、印字用紙2にその移送方向に沿った長さのバーBおよびスペースPからなるバーコードCを印字する。
なお、印字用紙2自体が感熱発色剤層を塗布形成している場合と、熱転写リボン14(図中、仮想線)を使用する場合と、がある。
【0023】
図2は、バーコードサーマルプリンター1の回路ブロック図であって、とくに制御部9は、CPU15と、パソコン10との間の外部インターフェース16と、入力部7および表示部8との間のインターフェース17と、ROM18と、RAM19と、モーター制御部20と、ヘッド制御部21と、センサー制御部22と、断線検出部23と、EEPROM24と、これらを接続するデータバス25と、を有し、モーター制御部20はステッピングモーター26を介してプラテンローラー12を回転駆動する。
【0024】
断線検出部23は、公知の任意のチェック手法により、サーマルヘッド11における発熱体13の基点側からそれぞれの発熱体13についてドット切れチェックを行い、順次その断線ないし破損を検出可能である。
【0025】
EEPROM24には、ヘッドエラー位置メモリ領域27と、バーコードチェックメモリ領域28と、を設ける。なお上記RAM19内に、ヘッドエラー位置メモリ領域27およびバーコードチェックメモリ領域28を設けることもできる。
ヘッドエラー位置メモリ領域27は、サーマルヘッド11の発熱体13と同じドット数を持つメモリ領域であり、断線した発熱体13を特定するもので、断線検出部23により断線を検出した発熱体13のドット位置を特定する。
バーコードチェックメモリ領域28は、ヘッドエラー位置メモリ領域27と同様に、サーマルヘッド11の発熱体13と同じドット数を持つメモリ領域であり、一次元のバーコードCの印字パターンの一列分を発熱体13のドットごとに記憶する。
【0026】
図3は、サーマルヘッド11と、印字用紙2に印字されるべきバーコードCと、の相対位置の一例を示している説明図であって、たとえば、サーマルヘッド11における発熱体13のうち、基点側たとえば図3中、左端の基点から9番目の発熱体13が断線していると仮定する。
図3の上方に示すサーマルヘッド11およびバーコードCの相対位置のままでは、バーコードCの図中、左から二番目のバーBに断線した発熱体13が対応位置することになり、この二番目のバーB部分が印字不可能となってしまう。
本発明によるヘッドチェック装置29は、上述したサーマルヘッド11の断線を検出する断線検出部23と、ヘッドエラー位置メモリ領域27およびバーコードチェックメモリ領域28と、制御部9と、を有している。
当該制御部9が、バーコードチェックメモリ領域28におけるバーコードCの印字パターンと、ヘッドエラー位置メモリ領域27における発熱体13の断線位置と、を比較することにより、発熱体13の断線ドット位置と印字パターンのバーBとが重なるか否かを検査する。
【0027】
この比較の結果、発熱体13の断線ドット位置と印字パターンのバーBとが重なる場合には、図3の下方に示すサーマルヘッド11およびバーコードCの相対位置のように、印字に実際に使用する発熱体13をバーコードCに対して相対的に左右いずれかにずらすように(具体的には、上記9番目の発熱体13ではなく10番目の発熱体13によりバーB部分を印字可能とするように)制御部9が制御する。
かくして、発熱体13の一部に断線があっても、当該印字パターンによるバーコードCを事実上印字可能となる。
【0028】
図4は、発熱体13の断線ドット位置と印字パターンのバーBとが重なるか否かを検査するためのヘッドエラー位置メモリ領域27およびバーコードチェックメモリ領域28の相対位置を示している説明図である。
図4に示すように、ヘッドエラー位置メモリ領域27の左から9番目の発熱体13が断線しており、バーコードチェックメモリ領域28におけるバーコードCの印字パターンと、ヘッドエラー位置メモリ領域27における発熱体13の断線位置と、を比較し、9番目の発熱体13にバーBが対応位置しているので、バーコードチェックメモリ領域28における印字パターンを、少なくとも1ドット分、図示の例では、左右に1ドット分あるいは2ドット分(通常は数ドット分)だけ印字パターンに対して左右いずれかにずらせて、断線した発熱体13からずれた位置にバーコードCのバーBおよびスペースPをずらせて印字を行うように制御する。
なお、一般的なバーコードサーマルプリンター1では、サーマルヘッド11における発熱体13の密度は、8本/mmであり、1ドット分が、0.125mmとなるもので、4ドットずらせても、0.5mm程度のずれであり、印字デザイン上問題となることはない。
かくして、断線した発熱体13からずれた位置にバーコードCのバーBを相対的にずらせて印字を行うように制御することができる。
【0029】
図5は、こうした構成のバーコードサーマルプリンター1およびヘッドチェック装置29におけるヘッドチェック方法のフローチャート図であって、ステップS1において、断線検出部23によりサーマルヘッド11の発熱体13ごとにその断線チェックを行う。
つぎのステップS2において断線の有無を判断し、いずれかの発熱体13に断線がある場合には、ステップS3においてヘッドエラー位置メモリ領域27の該当ビットに断線フラグをセットし、ステップS4において、断線カウント対象をシフトし、ステップS5に移行する。
【0030】
ステップS5において、最終ヘッド位置(チェックする最終の発熱体13の位置)か否かを判断し、まだであれば、ステップS6においてヘッドチェック対象をシフトして、ステップS1に戻る。
【0031】
さらに、ステップS7において、断線フラグがセットされているか否かを判断し、セットされていなければ、断線はないと判断してこのフローを出るとともに、通常の印字を行う。
【0032】
断線フラグがセットされていれば、ステップS8において、ヘッド一列分のデータをバーコードチェックメモリ領域28にコピーするとともに、ステップS9において、ヘッドエラー位置メモリ領域27とバーコードチェックメモリ領域28との論理積(AND)が「0」であるか否かを判断して、サーマルヘッド11によりバーコードCが印字可能か否かを判断する
すなわち、論理積が「0」であれば、制御部9は、サーマルヘッド11の発熱体13に断線がある場合に、ヘッドエラー位置メモリ領域27およびバーコードチェックメモリ領域28におけるドットごとの論理積が「0」であるときには、断線した発熱体13がスペースPを印字することと見なし、ステップS10においてサーマルヘッド11に関する注意警報を発することにより、潜在的に発熱体13の断線があって、印字パターンないし印字フォーマットによっては印字不良が発生する可能性があることを警告する。
【0033】
制御部9は、サーマルヘッド11の発熱体13に断線がある場合に、ヘッドエラー位置メモリ領域27およびバーコードチェックメモリ領域28におけるドットごとの論理積が「1」であるときには、断線した発熱体13がバーBを印字することと見なし、ステップS11において、サーマルヘッド11の複数本の発熱体13のうちバーコードCの印字に使用する断線した発熱体13と印字パターンのバーBとの相対位置をずらせる。
さらに、ステップS12において、数ドット分、たとえば左右2ドット分だけシフトしたかを判断し、ステップS9におけるような論理積が「0」になる相対位置を探す。
この論理積が「0」にならなければ、ステップS13においてエラー表示を行って、このサーマルヘッド11では、断線があり、かつ、該当する印字パターンのバーコードC(バーB)を印字することができないと判断する。
【0034】
かくして、サーマルヘッド11における発熱体13の断線を検出し、この断線した発熱体13を特定し、この断線した発熱体13からずれた位置にバーコードCのバーBを相対的にずらせて印字可能とするもので、見かけ上サーマルヘッド11のエラー回避を行って、その延命を簡易的に図ることが可能となり、サーマルヘッド11を無駄にすることなく、最後まで有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施例によるヘッドチェック装置29を備えたバーコードサーマルプリンター1の概略側面図である。
【図2】同、バーコードサーマルプリンター1の回路ブロック図である。
【図3】同、サーマルヘッド11と、印字用紙2に印字されるべきバーコードCと、の相対位置の一例を示している説明図である。
【図4】同、発熱体13の断線ドット位置と印字パターンのバーBとが重なるか否かを検査するためのヘッドエラー位置メモリ領域27およびバーコードチェックメモリ領域28の相対位置を示している説明図である。
【図5】同、バーコードサーマルプリンター1およびヘッドチェック装置29におけるヘッドチェック方法のフローチャート図である。
【符号の説明】
【0036】
1 バーコードサーマルプリンター(図1)
2 印字用紙
3 供給部
4 移送路
5 位置検出センサー
6 印字部
7 入力部
8 表示部
9 制御部
10 パソコン
11 サーマルヘッド
12 プラテンローラー
13 サーマルヘッド11の発熱体
14 熱転写リボン
15 CPU(図2)
16 外部インターフェース
17 インターフェース
18 ROM
19 RAM
20 モーター制御部
21 ヘッド制御部
22 センサー制御部
23 断線検出部
24 EEPROM
25 データバス
26 ステッピングモーター
27 ヘッドエラー位置メモリ領域
28 バーコードチェックメモリ領域
29 バーコードサーマルプリンター1のヘッドチェック装置(実施例、図2)
B バー
P スペース
C バーBおよびスペースPからなるバーコード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の発熱体を並列したサーマルヘッドを有し、このサーマルヘッドに対して相対的に移送する印字用紙にその移送方向に沿った長さのバーおよびスペースからなるバーコードを印字するためのバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置であって、
前記サーマルヘッドにおける前記発熱体の断線を検出するとともに、
この断線した前記発熱体を特定し、
この断線した前記発熱体からずれた位置に前記バーコードの前記バーを相対的にずらせて前記バーコードの印字を可能としたことを特徴とするバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置。
【請求項2】
複数本の発熱体を並列したサーマルヘッドを有し、このサーマルヘッドに対して相対的に移送する印字用紙にその移送方向に沿った長さのバーおよびスペースからなるバーコードを印字するためのバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置であって、
前記サーマルヘッドにおける前記発熱体の断線を検出する断線検出部と、
この断線検出部により検出した前記発熱体のドット位置を特定するヘッドエラー位置メモリ領域と、
前記バーコードの印字パターンを前記発熱体のドットごとに記憶するバーコードチェックメモリ領域と、
このバーコードチェックメモリ領域における前記バーコードの前記印字パターンと、前記ヘッドエラー位置メモリ領域における前記発熱体の断線位置と、を比較して、この断線位置と前記印字パターンの前記バーとが重なる場合には、前記バーコードチェックメモリ領域における前記印字パターンを数ドット分だけ左右いずれかにずらせて、前記断線した前記発熱体からずれた位置に前記バーコードの前記バーおよび前記スペースをずらせて印字を行うように制御する制御部と、
を有することを特徴とするバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記ヘッドエラー位置メモリ領域および前記バーコードチェックメモリ領域におけるドットごとの論理積を取って、前記サーマルヘッドにより前記バーコードを印字するか否かを判断することを特徴とする請求項2記載のバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記サーマルヘッドの前記発熱体に断線がある場合に、前記ヘッドエラー位置メモリ領域および前記バーコードチェックメモリ領域におけるドットごとの論理積が「0」であるときには、前記サーマルヘッドに関する注意警報を発することを特徴とする請求項2記載のバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記サーマルヘッドの前記発熱体に断線がある場合に、前記ヘッドエラー位置メモリ領域および前記バーコードチェックメモリ領域におけるドットごとの論理積が「1」であるときには、前記サーマルヘッドの前記発熱体のうち断線した前記発熱体と前記印字パターンの前記バーとの相対位置をずらせることを特徴とする請求項2記載のバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック装置。
【請求項6】
複数本の発熱体を並列したサーマルヘッドを有し、このサーマルヘッドに対して相対的に移送する印字用紙にその移送方向に沿った長さのバーおよびスペースからなるバーコードを印字するためのバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック方法であって、
前記サーマルヘッドにおける前記発熱体の断線を検出し、
この断線した前記発熱体を特定し、
この断線した前記発熱体からずれた位置に前記バーコードの前記バーを相対的にずらせて前記バーコードを印字可能としたことを特徴とするバーコードサーマルプリンターのヘッドチェック方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−208226(P2009−208226A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−50360(P2008−50360)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】