バーコード認証
主要情報を有するバーコードにおいて二次的情報を組み込むための方法であって、その方法は、前記コードのバー又はピクセルの選択されているものの周辺部を変更すること、及び/又は、少なくともいくつかの前記バー又は前記ピクセルの周辺部を異なる量によって変更すること、及び/又は、少なくともいくつかの前記バー又は前記ピクセルの周辺部の形状を変更することを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコード認証/バーコードセキュリティにおける改善に関連する。特に、本発明は、偽造対策においてバーコードを認証するよう用いることが可能な二次的特徴を追加することに関連する。
【背景技術】
【0002】
機械読み取り可能なタガント(追跡用添加物)は通常、製品追跡システムにおいてブランドのオーナーによって用いられる。既知のタガントは、バーコードや、無線ID(RFID)タグ、またはそれらと同等なものである。一意識別情報を有するタグは、追跡する製品にそれぞれ取り付けられ、そのタグは、スキャニング又は他のタグを読み取る方法によって後になって読み出すことが可能である。これら追跡の仕組みは便利である一方、偽造の影響を受け易い多くの問題がある。残念ながら、既知である多くの対偽造の解決策は、新しい機材及び追加の読み取り技術を備える必要がある。これは、技術の広範な普及を非常に妨げることとなる。
【0003】
WO2004/097714は、組み込みセキュリティ機能を備えたバーコードを開示する。WO2004/097714で開示されているシステムは、課題のいくつかを解決するよう既知の偽造対策システムである他のシステムを用いて、ある方法の役割を果す。
【0004】
CN1558595Aは、リニアバーコードを生成及び照合するための方法を開示する。その方法は、デジタル署名及び電子透かし技術を用いる。この場合、コードのバー毎の幅は同一量に調整される。この幅の調整は、バーコードを認証する手段として用いられる。これら技術は有益である一方、バーコードの完全性を向上させるためのシンプルなメカニズムの必要性がさらに存在し続ける。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
本発明の一つの側面によると、主要情報を有するバーコードに二次的情報が組み込まれることを含む方法を提供する。その組み込みは、コードのバー又はピクセルの選択されたものの周辺部を変更することによって、及び/又は、異なる量によってバー又はピクセルの少なくともいくつかの周辺部を変更することによって、及び/又は、バー又はピクセルの周辺部の形状を変更することによって行われる。
【0006】
好ましくは、周辺部の任意の変化は、肉眼では見分けにくくなっており、これにより、そのバー又は各バーは、従来の形状のままであるように見える。少なくとも一つのバーの周辺部の変更は、少なくとも一つのバーの周辺部又はその周りを歪ませることを含んでもよい。
【0007】
好ましくは、1次元リニアバーコードに関して、二次的情報を有するバーは、その二次的情報を有さないバーの単位幅XとはX/10より小さい単位で異なる幅を有する。
【0008】
バーの周辺部における二次的情報の組み込みは、歪み関数を用いることで行うことができる。歪み関数は、バーコードの全体にわたって適用されてもよい。他には、その関数は、そのコードの一部分に適用されてもよい。
【0009】
バーの形状は、従来の形状のものとは異なっていてもよい。例えば、二次的情報を有するバーは、台形形状又は湾曲面を有していてもよい。その他又は追加的に、少なくとも一つのバー又はピクセルの少なくとも一つの角を湾曲させることで、二次的情報をエンコードする。
【0010】
その他又は追加的に、バーの高さ、及び/又は、幅を変更してもよく、その結果、二次的情報が組み込まれる。リニアバーコードに関して、ある量でバーの高さを変更してもよく、その量は、もとの高さの5%以下、または、バーの幅をXとした場合、X/3以下である。
【0011】
バーコードは、リニアバーコードや、スタックバーコード、2次元バーコードとすることが可能である。
【0012】
バーコードが2次元である場合、異なる色のピクセルと境界を形成する同類のピクセルは、ブロックとして、そして、そのブロックにおいて同一量で変更されたそのピクセルの周辺部として一緒のグループにすることができ、これにより二次的情報が組み込まれる。例えば、行の一部にわたって伸びる黒色のピクセルのグループは、同一量で変更させることができる。ブロック内のピクセルの全てを同一量で変更することにより、ピクセルサイズの変化は明らかになりにくくなる。
【0013】
異なるブロックのバーは、同一量、または、異なる量によって変更することができる。少なくとも一つのブロックは、水平方向に伸ばすことができ、少なくとも一つのブロックは、鉛直方向に伸ばすことができる。
【0014】
本発明の他の側面によると、一又は二以上のバーを含む印刷されているバーコードを提供する。その一又は二以上のバーにおいて、二次的情報は、バーの全てでは無いが選択されたものの周辺部で組み込まれる。
【0015】
印刷されているバーコードは、複数のバーを含み、少なくともいくつかのバーは、それの周辺部において異なる量によって、または、異なる方法で調整される。
【0016】
本発明の他の側面によって、周辺部が歪んだ一又は二以上のバーを含む印刷されているバーコードを提供する。そのバーは、二次的情報を組み込むよう少なくとも一つの他のバーに関連している。好ましくは、二次的情報は、バーコードを認証するよう用いることができる。
【0017】
好ましくは、バーの周辺部の形状は、二次的情報を含む。一又は二以上のバーは、台形であってもよく、また、湾曲していてもよい。一又は二以上のバーは、傾いていてもよい。追加的にまたはその他として、二次的情報は、バーの高さに組み込まれていてもよい。そのバーコードは、リニアバーコードや、スタックバーコード、2次元バーコードとすることが可能である。
【0018】
本発明の他の側面によって、コード内にセキュリティ情報/認証情報を備えることを含む方法が提供される。それら情報は、その他として、エラー訂正で用いられる。そのバーコードは、リニアバーコードや、スタックバーコード、2次元バーコードとすることが可能である。
【0019】
本発明のさらなる他の側面によって、一又は二以上の英数字が添えられているバーコードを認証するための方法が提供される。その方法は、英数字を調整することを含み、二次的な認証情報をエンコードする。調整は、一又は二以上の文字の配置を変更することを含んでもよい。そのバーコードは、リニアバーコードや、スタックバーコード、2次元バーコードとすることが可能である。
【0020】
本発明のさらなる他の側面によって、一又は二以上のバーの反射性を調整することを含むバーコードの認証を可能にするための方法が提供される。これにより、コード内に二次的情報を組み込む。反射性に関して、それは、グレースケールレベル又はグレースケール値を表す。好ましくは、反射性は、5%またはそれ未満で調整される。
【0021】
本発明のさらなる他の側面によって、一又は二以上のバーを含む印刷されているバーコードが提供される。そのバーコードは、調整された反射性を有する。そして、その調整は、二次的情報を表す。
【0022】
本発明の様々な側面は、添付の図面を参照し、一例としてここで説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、従来のリニアバーコードを示す。これは、多様な単位幅Xである幅を変更する複数のバー及びスペースを含む。その幅Xは、バーコードのスキャニング装置を用いてデコードされ得る。これにより、主要データが明らかになる。各バーは、長方形であり、所定かつ均一な高さを有する。以下では、バーは英数字である。本発明の一側面によって、追加情報又は二次情報が、少なくとも一つのバーの全体形状を変更することによって図1のバーコード内に組み込まれ、そのバーは、異なる量によって又は異なる方法で変更させられる。用いられる周辺部の歪みは、主要データを読み取る標準的なバーコードリーダの機能に影響を与えるほどでは無いが、二次的情報を伝達するには十分である。リニアバーコードに関して、二次的情報を持たずに用いられるバーの幅の単位をXとした場合、好ましい歪みは、X/10より小さい。いずれにせよ、変更は、バーの幅によって主要なバーコードの情報が定義されて存在し、全体形状の中に二次的情報が組み込まれるようにすべきである。
【0024】
多様な傾きや湾曲を、図1のバーコードに導入又は適用することができ、これにより、二次的情報をエンコードする。例えば、歪み関数は、湾曲面上に配置されるバーコードの効果を表すよう適用され得る。その他として、各バーコードは、図2及び図3に示すように、台形形状を有するよう歪ませてもよい。二次的情報を持たずに用いられる幅がXであるとして、スキャニング方向における各バーの歪みが、+/−0.1Xの範囲である幅を有する線である場合、標準的なバーコードスキャナは、修正することなくデータを読み取ることができるであろう。これは有利な点である。なぜならば、二次データを組み込むことは、従来の読み取り機器の動作の妨げとならないからである。当然、二次データを読み取らなければならない場合、高分解能リーダは、追加の幾何学的情報を読み取るようプログラムされていなければならない。
【0025】
図4は、追加情報を含むようバーの周辺部を変更するための他の選択肢を示す。この場合、各バーは湾曲しており、バーの幅によって定義される主要なバーコード情報以外に、二次的情報が湾曲部の形状内に組み込まれている。その他又は追加として、図5に示すように、バーの高さを調整することができる。この場合、標準的なバーの長さがYとすると、いくつかのバーの長さは、Yより短くなる。同様に、図6に示すように、いくつかのバーは、その他である標準的な長さのバーより長くすることができる。ここで、主要なバーコードの情報は、バーの幅によって定義されるが、二次的情報は、高さの変化に組み込まれる。当然、これらの組み合わせを用いることもできる。すなわち、いくつかのバーは従来より長く、いくつかは短い。図5又は図6に関して、好ましい高さは、標準的高さYのわずか5%又はX/3(すなわち、線の単位幅の3分の1)の単位で標準的な高さYと異なる。
【0026】
さらに図2乃至図6は、バーの境界線への歪み又は変更を明確に見ることが可能である様々なバーコードの拡大図を示す。実際には、主要データのデコーディングを妨げないために、これら歪みは、大きさに従って分類され、肉眼では確認することができないことは明らかであろう。
【0027】
スタックリニアバーコードは、図1の従来のリニアバーコードを変化させたものである。これらコードの例は、図7及び図8に示す。ここでは、図7は、PDF417のスタックリニアバーコードを示し、図8は、イギリスの郵便局であるRoyal Mailによって用いられているスタックリニア郵便バーコードを示す。前述のように、二次的情報は、バーの周辺部の形状を変更することによって、これらのコード内に組み込むことが可能である。様々な可能性を有しており、さらに従来のリーダを用いてコードを読み取ることが可能である。例えば、バーの行の高さ及び/又は幅を調整することが可能である。
【0028】
バーの周辺部の形状を用いることのその他又は追加として、バーコードに関連する英数字を、二次的情報が伝達されるよう用いてもよい。これは例えば、文字の鉛直又は水平の位置を調整すること、又は、1文字毎の文字の太さ(font weight)や、フォントサイズ、文字書体(font typeface)を変更することによって行うことが可能である。
【0029】
他の選択肢として「モード文字」の使用を含む。モード文字の通常の機能は、モードの変化をスキャナーに知らせることである。モードの変化は例えば、読み取りを行う文字(letters)データと数値データとの間、又は、読み取りを行う異なるデータの密度間の変化である。Code128は、よく知られているリニアバーコード記号論である。それは、3つのエンコードモード、「モードA」、「モードB」、「モードC」を有し、バーコードの真ん中でモードが切替わること(例えば、「モードA」から「モードB」へ)を可能にするよう特別文字を備える。それらモードは、優れたデータ密度を可能にすることを目的する(例えば、「モードC」は、数値データに関して優れたデータ密度を提供する)。一方、モード切替えは、追加情報をエンコードする方法として導入してもよい。例えば、「モードA」と「モードB」は共に、英数字データをエンコードする。4ビットコードは、「モードA」から「モードB」へ又は、「モードB」から「モードA」へ4つの切替えを挿入することによって導入することができる。これは、標準的なバーコードリーダによって読み取られるデータに影響を与えないであろう。しかし、バーコードソフトウエアの変更によって、モード切替えが追加のデータとして解釈されることを可能にする。
【0030】
上記に加えて、リニアバーコード及びスタックバーコードの両方に用いられる従来のエラー訂正は、追加情報を伝達するよう変更し、そして、利用することが可能である。例えば、二次的情報を伝達するために、意図的なエラービットをバーコードに導入してもよい。例えば、32ビットエラーコードは、16ビットの意図的なエラーを含むよう変更することが可能である。適切な条件のもとで、これは、バーコードを読み取る標準的なバーコードリーダの機能に影響を与えないと思われるが、意図的に導入されているエラーを変更されたソフトウエアが判定することを可能にし、そして、任意の二次的情報をデコードするようそのエラーを用いる。
【0031】
図9乃至図12は、2次元バーコードの例を示す。これらの外観は、大幅に異なる可能性があるが、それらは、配置特性及びエラー訂正特性を含む、いくつかの共通の特徴を有する。配置特性は、固定されており、データを伝達しない。加えて、データ伝達要素は、通常のアレイ上に配置される。例えば、Aztecや、データマトリックス、QRコードに適した正方形アレイ、そして、Maxicodeに適した六角形のマトリックスなどである。二次効果を実装するための選択肢は、ピクセル配置を調整することを含む。例えば、いくつかのピクセル配置は、印刷されているコードから省略されていてもよい。これは、バーコードを読み取ることに影響を与えないであろう。しかし、変更されているソフトウエアは、ピクセル配置の欠落を判定することによってデータを抜き出すことができる。また、リニアバーコードに関しては上記述べたとおり、また、図9(b)で示したとおり、一又は二以上のピクセル又はセルの周辺部の形状を、歪ませる又は変更することが可能である。
【0032】
従来の2次元バーコードにおける全てのピクセルは、同一の高さ、同一の幅を有している。これは、鉛直方向の各列における全てのピクセルが鉛直に配置されている境界線を有し、各行における全てのピクセルが水平に配置されている境界線を有した状態でピクセルのグリッドをもたらす。図13及び図14はさらに、2次元バーコードにおける二次的情報をエンコードするためのさらなる選択肢を示す。この場合、一又は二以上、または、グループのピクセルやセルの周辺部を変更する。望ましい例において、水平及び/又は鉛直に配置されて隣接したピクセルと同類のグループ又はブロックが、選択される(例えば、黒色のピクセルの行に隣接している白色のピクセルの行、又は、白色のピクセルの列に隣接している黒色のピクセルの列など)。その場合、行及び/又は列又はピクセルが、2次元のグリッドにわたって部分的又は全体的に伸びる。これにより、行又は列内のサブグループを配置することができる。二次的データは、ピクセルのグループ間の境界を選択的に動かすことによってエンコードすることが可能である。これにより、例えば、行内の黒色のピクセルの全ては、同一量減少した高さを有する。そして、隣接した白色のピクセルの全ては、増加分に応じた高さとなる。同様に、列内の黒色のピクセルの全ては、同一量減少した幅を有する。そして、隣接した白色のピクセルの全ては、増加分に応じた幅となる。隣接する同類のピクセルを同一量で変更することの利点は、二次的情報の組み込みによってもたらされるバーコードの全体のレイアウトの変化を、肉眼で確認することが困難であることである。
【0033】
ピクセルのグループにおける情報のエンコードを説明するために、図13(a)は、ピクセルa、b、c、dを有する2次元バーコードを示す。そのピクセルa、b、c、dは、それらの左側に隣接した鉛直面を有する。その鉛直面は、明るいピクセルと暗いピクセルとの間の変化を定義する境界線iを形成する。図13(b)に示すように、追加情報をエンコードするために、ピクセルa、b、c、dのそれぞれの左側の境界線は一緒に動く。これにより、境界線iは、位置あわせされた状態にある。対照的に、ピクセルe、fそれぞれの鉛直面ii及びiiiは、それらが隣接しないように、独立して動くことが可能である。このブロックの調整技術は、同類のピクセルの各グループ又はブロックに適用することが可能であり、その技術は、境界を定義する全てのピクセルの境界線が同一量で動くという条件のもとで、異なる色のピクセルとの境界を水平方向又は鉛直方向に定義する。同一量でブロック内の全ての境界線を動かすことは、バーコードの変更について肉眼で検出される可能性を減少させる。
【0034】
図14は、ブロックの調整を2次元バーコードにどのように適用できるかを示す。図14(a)はもととなる変更していないバーコードを示す。それに対して、図14(b)、図14(c)、図14(d)は、それぞれ10%、20%、30%の割合で変更されている境界線を示す。位置あわせされているピクセル面を維持することは、ある効果をもたらす。その効果は、二次的情報をエンコードすることより検出することの方が困難であるということである。そのエンコードと検出は、隣接面の位置あわせがされていない状態を生じさせる方法を用いて行われる。しかしながら、イメージの中に組み込み可能な二次的情報のビット数は、個々のピクセルを調整することによって得られるビット数のおよそ半分である。ピクセルの高さ及び幅を独立して変更することによるデータのエンコードは、記録可能な二次データの容量を最大にする。他の実施例において、ピクセル又はピクセルのブロックの高さ又は幅のみを変更することができる。例えば、印刷プロセスで作られるものを使用する限りでは、鉛直ピクセル面又は水平ピクセル面のどちらかが、他のものより明確に定義されている場合、または、より鮮明である場合、この方法は効果がある。
【0035】
ピクセルの配置に依存して、グループ間の境界の数は、バーコード間で異なる。バーコード内に含まれるエラー訂正ビットの数は、変化する。これにより、ビットの総合計(メッセージビットの数にエラー訂正ビットの数を加えたもの)は、境界線の数と等しくなる。
【0036】
バーコードの周辺部を変更するための選択肢の他の例は、図15(a)乃至図15(d)に示すように、バーコードのバー又はピクセルの形状を変更することである。図15(a)乃至図15(d)は、それぞれ、0%、10%、20%、30%で変更した角を示す。例えば、これは、ピクセル又はバーの角を湾曲させることを含んでもよい。例えば、2次元バーコードに関して、3つの白色のピクセルとの接合部である黒色のピクセルの角を湾曲させることができる。この湾曲は、二次的なバイナリデータストリームを示すよう検出可能とすることができる。
【0037】
上述の方法に加えて又はその他として、バーコード内に二次的情報を含むための他の選択肢は、黒色のバーの反射性を変更することである。これは、理想的には、標準的なバーコードリーダで用いられる波長域内で行われるべきである。これにより、リーダのハードウエア的な変更は必要がなくなる。この場合、二次的データを読み取るために、標準的なバーコードリーダのソフトウエアの変更を必要とするだけでよい。このエンコード技術に関して、反射性の調整は望ましくは、5%以下である。これは、肉眼による検出が不可能ではないにせよ、5%未満の調整は非常に困難であるからである。対照的に、10%を上回る調整である反射性の変更は、視覚的に検出することが可能である。これは、異なる反射性の範囲を有する黒色のバーを示す図16で説明する。これより、5%のバーは、隣の調整していないバーとどうにか見分けられが、10%及び15%のバーは、より簡単に見分けられる。したがって、二次的データの保護を達成するために、反射性の調整は、理想的には、5%より小さくするべきである。加えて、反射性の変更は、自然に生じるそれらと見えるよう配置されてもよい。
【0038】
黒色のバーの反射性を変更するための様々な選択肢が実行可能である。例えば、異なる反射性は、リニアバーコード内の各バーに又はスペースに利用することができる。同様に、2次元バーコードに関して、異なる反射性は、一又は二以上のピクセル又はセルに利用することができる。いずれにせよ、反射性は、各バー又は斑点に対して均一に適用され得る。また、個々のバー内の反射性を変更することができる。例えば、リニアバーに関して、反射性は、単一又は各バーの高さによって変更することができる。これは、鋭敏な変化を持たせることによって、または、反射性を徐々に変化させることによって、実行することができる。
【0039】
図17(a)は、2つの区別される部分を有するバーの例を示す。その2つの区別される部分は、鋭敏に反射性を変化させることで分離されており、上部分は下部分より低い反射性を有する。図17(b)は、反射性がバーの長さに沿って徐々に変化するバーを示す。図17に示す通り、鋭敏な境界である場合、図17(a)に示す通り、肉眼でも、数パーセントの変化である反射性を区別することができる。しかしながら、陰影におけるなだらかなグラデーションは、図17(b)に示すように、肉眼による検出をより困難にする。一般的に望ましくは、反射性を徐々に変化させる図17(b)である。
【0040】
反射性における変化の範囲でエンコードされる二次的情報を印刷するために、優れた正確性でグレースケールを印刷することができるプリンターが必要である。また、このエンコードされている情報を読み取るために、関連するグレースケールを高精度で検出することができるレーザースキャナー及び2次元イメージ装置が必要である。リニアバーコードを用いて、グレード「A」すなわち最高品質を達成するために、様々な品質要求は、用いることができる反射性の調整を制限する。しかしながら、「白色」エリアが85%より大きい反射性を有し、「黒色」エリアが15%より小さい反射性を有する場合、実際には、要求の全てを満たすことができる。
【0041】
実際には、用いるプリンターが調整の密度に影響することが分かる。カラーレーザープリンターを用いてバーコードをプリントした場合のほうが、モノクロレーザープリンターを用いた場合より、より低い密度調整を生じる(同じファイルをその都度印刷した場合であっても)。これは、バーコードを生成するのに用いるファイルは、使用するプリント方法の「伝達関数(transfer function)」を考慮しなければならないことを意味する。その他として、バーコードを復調(demodulate)するのに用いるソフトウエアはこれを実行しなければならない。
【0042】
無事に二次的情報をデコードするには、実際には、イメージの明るさの変化を修正する必要がある。その明るさは、変化を生じさせることを可能とする。そうでない場合、二次的データの調整を意味がないものにするであろう。これを行うために、イメージは、多くのサブイメージに分割される。例えば、グリッドは、サブイメージである10×10のグリッドに分割してもよい。一度、分割されると、各サブイメージ内の最大又は最小ピクセル値が計算される。最大値は、サブイメージの中心で白色に対応するよう推定される。同様に、最小値は、サブイメージの中心で黒色に対応するよう推定される。これは、サブイメージが必ず黒色を含むとは限らないことから、いくつかの所定の基準を満たすことで提供される。リニア補間(Linear interpolation)は、全イメージにわたる黒色及び白色のための、又は、それにしたがって評価されている各ピクセルのための期待値を計算するよう実行される。一度、実行されると、反射性は、デコード/復調され得る。これにより二次的情報が明らかにする。
【0043】
考慮しなければならないスキャニングシステムのその他の要素は、イメージングレンズの性能である。これは、変調伝達関数(Modulation Transfer Function、MTF)によって、表すことができる。そのMTFは、光学システムによってイメージ化される空間周波数をいかによく変化させるかを示す。線及び空間の幅が減少するように、平行な線及び空間のグリッドをイメージ化するようシステムを用いる場合、黒色の線と白色の空間との間のイメージの調整又はコントラストは減少し始める。これは、バーコード内のより幅が広い線と比較して、狭い線がより低い密度であるように見えることを意味する。ロールオフが始まる空間周波数は、レンズシステムの焦点や、f/数値(アパーチャーのサイズ)、光行差に左右される。より高い分解能のイメージ装置を用いること、そして、より良いレンズを用いることは、カットオフの空間周波数を増加させ、狭い棒線の密度の喪失を削減する。その他として、データの捕獲は、これを修正するよう処理しなければならない。
【0044】
当業者であれば、開示した配置などの変更が本発明から逸脱することなく可能であることは明らかである。例えば、どのようにしてバーコードへ二次的情報を導入するかに関係なく、そのようなデータの安全性を確保するよう様々な方法を用いることができる。例えば、二次的データは秘密鍵を用いて暗号化することが可能である。同様に、二次的データは、実際のバーコード間で変更することが可能であり、これにより、単純なコピーをできないようにする。その他の選択肢としては、検出の制限で二次的データをエンコードすることや、大量のエラー訂正を用いることである。この利点は、これをコピーするのに高品質のプリンターが必要であることであり、不正コピーがなされる可能性を減少させる。
【0045】
その他又は追加として、二次的データは、一組のバーコードにわたって配布することが可能である。これにより、全ての組における統計的分析よってのみ検出することが可能となる。二次的情報の性質に関して、それは、バーコードそれ自体を認証するためのセキュリティ情報を含むことができ、また、例えば、単にコードを適用する商品に関連する情報であってもよい。この方法を用いることで、バーコードのデータキャパシティを増加させることができる。具体的な実施例の上記説明は、例示のみの手段として構成され、制限を目的とするものではない。当業者にとって、記載した動作に対して顕著な変更を行うことなく、小さな変更が構成可能であることは明確であろう。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】リニアバーコードの例である。
【図2】二次的情報を組み込むために台形のバーの形状が用いられているリニアバーコードの拡大図を示す。
【図3】二次的情報を組み込むために台形のバーの形状が用いられている他のリニアバーコードの拡大図を示す。
【図4】二次的情報が組み込まれている湾曲面を有する各バーのリニアバーコードの拡大図を示す。
【図5】バーの高さに二次的情報を含むリニアバーコードの拡大図を示す。この場合、選択されたバーの高さは、二次的情報を含まないバーより低い。
【図6】バーの高さに二次的情報を含む他のリニアバーコードの拡大図を示す。この場合、選択されたバーの高さは、二次的情報を含まないバーより高い。
【図7】スタックリニアバーコードの例である。
【図8】郵便サービスで用いるスタックリニアバーコードの例である。
【図9】2次元バーコードの様々な例を示す。
【図10】2次元バーコードの様々な例を示す。
【図11】2次元バーコードの様々な例を示す。
【図12】2次元バーコードの様々な例を示す。
【図13】情報が、隣接面を有しているピクセルのブロックの幅の変化を用いて組み込まれている場合の2次元バーコードの例を示す。
【図14】情報が、隣接面を有しているピクセルのブロックの幅の変化を用いて組み込まれている場合の2次元バーコードの例を示す。
【図15】情報が、ピクセルの角への変化を用いて組み込まれている場合の2次元バーコードの例を示す。
【図16】二次的情報が、バーの反射性の変化の範囲内で組み込まれている場合の2次元バーコードの例を示す。
【図17】反射性を変更した場合のコードのバーを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコード認証/バーコードセキュリティにおける改善に関連する。特に、本発明は、偽造対策においてバーコードを認証するよう用いることが可能な二次的特徴を追加することに関連する。
【背景技術】
【0002】
機械読み取り可能なタガント(追跡用添加物)は通常、製品追跡システムにおいてブランドのオーナーによって用いられる。既知のタガントは、バーコードや、無線ID(RFID)タグ、またはそれらと同等なものである。一意識別情報を有するタグは、追跡する製品にそれぞれ取り付けられ、そのタグは、スキャニング又は他のタグを読み取る方法によって後になって読み出すことが可能である。これら追跡の仕組みは便利である一方、偽造の影響を受け易い多くの問題がある。残念ながら、既知である多くの対偽造の解決策は、新しい機材及び追加の読み取り技術を備える必要がある。これは、技術の広範な普及を非常に妨げることとなる。
【0003】
WO2004/097714は、組み込みセキュリティ機能を備えたバーコードを開示する。WO2004/097714で開示されているシステムは、課題のいくつかを解決するよう既知の偽造対策システムである他のシステムを用いて、ある方法の役割を果す。
【0004】
CN1558595Aは、リニアバーコードを生成及び照合するための方法を開示する。その方法は、デジタル署名及び電子透かし技術を用いる。この場合、コードのバー毎の幅は同一量に調整される。この幅の調整は、バーコードを認証する手段として用いられる。これら技術は有益である一方、バーコードの完全性を向上させるためのシンプルなメカニズムの必要性がさらに存在し続ける。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
本発明の一つの側面によると、主要情報を有するバーコードに二次的情報が組み込まれることを含む方法を提供する。その組み込みは、コードのバー又はピクセルの選択されたものの周辺部を変更することによって、及び/又は、異なる量によってバー又はピクセルの少なくともいくつかの周辺部を変更することによって、及び/又は、バー又はピクセルの周辺部の形状を変更することによって行われる。
【0006】
好ましくは、周辺部の任意の変化は、肉眼では見分けにくくなっており、これにより、そのバー又は各バーは、従来の形状のままであるように見える。少なくとも一つのバーの周辺部の変更は、少なくとも一つのバーの周辺部又はその周りを歪ませることを含んでもよい。
【0007】
好ましくは、1次元リニアバーコードに関して、二次的情報を有するバーは、その二次的情報を有さないバーの単位幅XとはX/10より小さい単位で異なる幅を有する。
【0008】
バーの周辺部における二次的情報の組み込みは、歪み関数を用いることで行うことができる。歪み関数は、バーコードの全体にわたって適用されてもよい。他には、その関数は、そのコードの一部分に適用されてもよい。
【0009】
バーの形状は、従来の形状のものとは異なっていてもよい。例えば、二次的情報を有するバーは、台形形状又は湾曲面を有していてもよい。その他又は追加的に、少なくとも一つのバー又はピクセルの少なくとも一つの角を湾曲させることで、二次的情報をエンコードする。
【0010】
その他又は追加的に、バーの高さ、及び/又は、幅を変更してもよく、その結果、二次的情報が組み込まれる。リニアバーコードに関して、ある量でバーの高さを変更してもよく、その量は、もとの高さの5%以下、または、バーの幅をXとした場合、X/3以下である。
【0011】
バーコードは、リニアバーコードや、スタックバーコード、2次元バーコードとすることが可能である。
【0012】
バーコードが2次元である場合、異なる色のピクセルと境界を形成する同類のピクセルは、ブロックとして、そして、そのブロックにおいて同一量で変更されたそのピクセルの周辺部として一緒のグループにすることができ、これにより二次的情報が組み込まれる。例えば、行の一部にわたって伸びる黒色のピクセルのグループは、同一量で変更させることができる。ブロック内のピクセルの全てを同一量で変更することにより、ピクセルサイズの変化は明らかになりにくくなる。
【0013】
異なるブロックのバーは、同一量、または、異なる量によって変更することができる。少なくとも一つのブロックは、水平方向に伸ばすことができ、少なくとも一つのブロックは、鉛直方向に伸ばすことができる。
【0014】
本発明の他の側面によると、一又は二以上のバーを含む印刷されているバーコードを提供する。その一又は二以上のバーにおいて、二次的情報は、バーの全てでは無いが選択されたものの周辺部で組み込まれる。
【0015】
印刷されているバーコードは、複数のバーを含み、少なくともいくつかのバーは、それの周辺部において異なる量によって、または、異なる方法で調整される。
【0016】
本発明の他の側面によって、周辺部が歪んだ一又は二以上のバーを含む印刷されているバーコードを提供する。そのバーは、二次的情報を組み込むよう少なくとも一つの他のバーに関連している。好ましくは、二次的情報は、バーコードを認証するよう用いることができる。
【0017】
好ましくは、バーの周辺部の形状は、二次的情報を含む。一又は二以上のバーは、台形であってもよく、また、湾曲していてもよい。一又は二以上のバーは、傾いていてもよい。追加的にまたはその他として、二次的情報は、バーの高さに組み込まれていてもよい。そのバーコードは、リニアバーコードや、スタックバーコード、2次元バーコードとすることが可能である。
【0018】
本発明の他の側面によって、コード内にセキュリティ情報/認証情報を備えることを含む方法が提供される。それら情報は、その他として、エラー訂正で用いられる。そのバーコードは、リニアバーコードや、スタックバーコード、2次元バーコードとすることが可能である。
【0019】
本発明のさらなる他の側面によって、一又は二以上の英数字が添えられているバーコードを認証するための方法が提供される。その方法は、英数字を調整することを含み、二次的な認証情報をエンコードする。調整は、一又は二以上の文字の配置を変更することを含んでもよい。そのバーコードは、リニアバーコードや、スタックバーコード、2次元バーコードとすることが可能である。
【0020】
本発明のさらなる他の側面によって、一又は二以上のバーの反射性を調整することを含むバーコードの認証を可能にするための方法が提供される。これにより、コード内に二次的情報を組み込む。反射性に関して、それは、グレースケールレベル又はグレースケール値を表す。好ましくは、反射性は、5%またはそれ未満で調整される。
【0021】
本発明のさらなる他の側面によって、一又は二以上のバーを含む印刷されているバーコードが提供される。そのバーコードは、調整された反射性を有する。そして、その調整は、二次的情報を表す。
【0022】
本発明の様々な側面は、添付の図面を参照し、一例としてここで説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、従来のリニアバーコードを示す。これは、多様な単位幅Xである幅を変更する複数のバー及びスペースを含む。その幅Xは、バーコードのスキャニング装置を用いてデコードされ得る。これにより、主要データが明らかになる。各バーは、長方形であり、所定かつ均一な高さを有する。以下では、バーは英数字である。本発明の一側面によって、追加情報又は二次情報が、少なくとも一つのバーの全体形状を変更することによって図1のバーコード内に組み込まれ、そのバーは、異なる量によって又は異なる方法で変更させられる。用いられる周辺部の歪みは、主要データを読み取る標準的なバーコードリーダの機能に影響を与えるほどでは無いが、二次的情報を伝達するには十分である。リニアバーコードに関して、二次的情報を持たずに用いられるバーの幅の単位をXとした場合、好ましい歪みは、X/10より小さい。いずれにせよ、変更は、バーの幅によって主要なバーコードの情報が定義されて存在し、全体形状の中に二次的情報が組み込まれるようにすべきである。
【0024】
多様な傾きや湾曲を、図1のバーコードに導入又は適用することができ、これにより、二次的情報をエンコードする。例えば、歪み関数は、湾曲面上に配置されるバーコードの効果を表すよう適用され得る。その他として、各バーコードは、図2及び図3に示すように、台形形状を有するよう歪ませてもよい。二次的情報を持たずに用いられる幅がXであるとして、スキャニング方向における各バーの歪みが、+/−0.1Xの範囲である幅を有する線である場合、標準的なバーコードスキャナは、修正することなくデータを読み取ることができるであろう。これは有利な点である。なぜならば、二次データを組み込むことは、従来の読み取り機器の動作の妨げとならないからである。当然、二次データを読み取らなければならない場合、高分解能リーダは、追加の幾何学的情報を読み取るようプログラムされていなければならない。
【0025】
図4は、追加情報を含むようバーの周辺部を変更するための他の選択肢を示す。この場合、各バーは湾曲しており、バーの幅によって定義される主要なバーコード情報以外に、二次的情報が湾曲部の形状内に組み込まれている。その他又は追加として、図5に示すように、バーの高さを調整することができる。この場合、標準的なバーの長さがYとすると、いくつかのバーの長さは、Yより短くなる。同様に、図6に示すように、いくつかのバーは、その他である標準的な長さのバーより長くすることができる。ここで、主要なバーコードの情報は、バーの幅によって定義されるが、二次的情報は、高さの変化に組み込まれる。当然、これらの組み合わせを用いることもできる。すなわち、いくつかのバーは従来より長く、いくつかは短い。図5又は図6に関して、好ましい高さは、標準的高さYのわずか5%又はX/3(すなわち、線の単位幅の3分の1)の単位で標準的な高さYと異なる。
【0026】
さらに図2乃至図6は、バーの境界線への歪み又は変更を明確に見ることが可能である様々なバーコードの拡大図を示す。実際には、主要データのデコーディングを妨げないために、これら歪みは、大きさに従って分類され、肉眼では確認することができないことは明らかであろう。
【0027】
スタックリニアバーコードは、図1の従来のリニアバーコードを変化させたものである。これらコードの例は、図7及び図8に示す。ここでは、図7は、PDF417のスタックリニアバーコードを示し、図8は、イギリスの郵便局であるRoyal Mailによって用いられているスタックリニア郵便バーコードを示す。前述のように、二次的情報は、バーの周辺部の形状を変更することによって、これらのコード内に組み込むことが可能である。様々な可能性を有しており、さらに従来のリーダを用いてコードを読み取ることが可能である。例えば、バーの行の高さ及び/又は幅を調整することが可能である。
【0028】
バーの周辺部の形状を用いることのその他又は追加として、バーコードに関連する英数字を、二次的情報が伝達されるよう用いてもよい。これは例えば、文字の鉛直又は水平の位置を調整すること、又は、1文字毎の文字の太さ(font weight)や、フォントサイズ、文字書体(font typeface)を変更することによって行うことが可能である。
【0029】
他の選択肢として「モード文字」の使用を含む。モード文字の通常の機能は、モードの変化をスキャナーに知らせることである。モードの変化は例えば、読み取りを行う文字(letters)データと数値データとの間、又は、読み取りを行う異なるデータの密度間の変化である。Code128は、よく知られているリニアバーコード記号論である。それは、3つのエンコードモード、「モードA」、「モードB」、「モードC」を有し、バーコードの真ん中でモードが切替わること(例えば、「モードA」から「モードB」へ)を可能にするよう特別文字を備える。それらモードは、優れたデータ密度を可能にすることを目的する(例えば、「モードC」は、数値データに関して優れたデータ密度を提供する)。一方、モード切替えは、追加情報をエンコードする方法として導入してもよい。例えば、「モードA」と「モードB」は共に、英数字データをエンコードする。4ビットコードは、「モードA」から「モードB」へ又は、「モードB」から「モードA」へ4つの切替えを挿入することによって導入することができる。これは、標準的なバーコードリーダによって読み取られるデータに影響を与えないであろう。しかし、バーコードソフトウエアの変更によって、モード切替えが追加のデータとして解釈されることを可能にする。
【0030】
上記に加えて、リニアバーコード及びスタックバーコードの両方に用いられる従来のエラー訂正は、追加情報を伝達するよう変更し、そして、利用することが可能である。例えば、二次的情報を伝達するために、意図的なエラービットをバーコードに導入してもよい。例えば、32ビットエラーコードは、16ビットの意図的なエラーを含むよう変更することが可能である。適切な条件のもとで、これは、バーコードを読み取る標準的なバーコードリーダの機能に影響を与えないと思われるが、意図的に導入されているエラーを変更されたソフトウエアが判定することを可能にし、そして、任意の二次的情報をデコードするようそのエラーを用いる。
【0031】
図9乃至図12は、2次元バーコードの例を示す。これらの外観は、大幅に異なる可能性があるが、それらは、配置特性及びエラー訂正特性を含む、いくつかの共通の特徴を有する。配置特性は、固定されており、データを伝達しない。加えて、データ伝達要素は、通常のアレイ上に配置される。例えば、Aztecや、データマトリックス、QRコードに適した正方形アレイ、そして、Maxicodeに適した六角形のマトリックスなどである。二次効果を実装するための選択肢は、ピクセル配置を調整することを含む。例えば、いくつかのピクセル配置は、印刷されているコードから省略されていてもよい。これは、バーコードを読み取ることに影響を与えないであろう。しかし、変更されているソフトウエアは、ピクセル配置の欠落を判定することによってデータを抜き出すことができる。また、リニアバーコードに関しては上記述べたとおり、また、図9(b)で示したとおり、一又は二以上のピクセル又はセルの周辺部の形状を、歪ませる又は変更することが可能である。
【0032】
従来の2次元バーコードにおける全てのピクセルは、同一の高さ、同一の幅を有している。これは、鉛直方向の各列における全てのピクセルが鉛直に配置されている境界線を有し、各行における全てのピクセルが水平に配置されている境界線を有した状態でピクセルのグリッドをもたらす。図13及び図14はさらに、2次元バーコードにおける二次的情報をエンコードするためのさらなる選択肢を示す。この場合、一又は二以上、または、グループのピクセルやセルの周辺部を変更する。望ましい例において、水平及び/又は鉛直に配置されて隣接したピクセルと同類のグループ又はブロックが、選択される(例えば、黒色のピクセルの行に隣接している白色のピクセルの行、又は、白色のピクセルの列に隣接している黒色のピクセルの列など)。その場合、行及び/又は列又はピクセルが、2次元のグリッドにわたって部分的又は全体的に伸びる。これにより、行又は列内のサブグループを配置することができる。二次的データは、ピクセルのグループ間の境界を選択的に動かすことによってエンコードすることが可能である。これにより、例えば、行内の黒色のピクセルの全ては、同一量減少した高さを有する。そして、隣接した白色のピクセルの全ては、増加分に応じた高さとなる。同様に、列内の黒色のピクセルの全ては、同一量減少した幅を有する。そして、隣接した白色のピクセルの全ては、増加分に応じた幅となる。隣接する同類のピクセルを同一量で変更することの利点は、二次的情報の組み込みによってもたらされるバーコードの全体のレイアウトの変化を、肉眼で確認することが困難であることである。
【0033】
ピクセルのグループにおける情報のエンコードを説明するために、図13(a)は、ピクセルa、b、c、dを有する2次元バーコードを示す。そのピクセルa、b、c、dは、それらの左側に隣接した鉛直面を有する。その鉛直面は、明るいピクセルと暗いピクセルとの間の変化を定義する境界線iを形成する。図13(b)に示すように、追加情報をエンコードするために、ピクセルa、b、c、dのそれぞれの左側の境界線は一緒に動く。これにより、境界線iは、位置あわせされた状態にある。対照的に、ピクセルe、fそれぞれの鉛直面ii及びiiiは、それらが隣接しないように、独立して動くことが可能である。このブロックの調整技術は、同類のピクセルの各グループ又はブロックに適用することが可能であり、その技術は、境界を定義する全てのピクセルの境界線が同一量で動くという条件のもとで、異なる色のピクセルとの境界を水平方向又は鉛直方向に定義する。同一量でブロック内の全ての境界線を動かすことは、バーコードの変更について肉眼で検出される可能性を減少させる。
【0034】
図14は、ブロックの調整を2次元バーコードにどのように適用できるかを示す。図14(a)はもととなる変更していないバーコードを示す。それに対して、図14(b)、図14(c)、図14(d)は、それぞれ10%、20%、30%の割合で変更されている境界線を示す。位置あわせされているピクセル面を維持することは、ある効果をもたらす。その効果は、二次的情報をエンコードすることより検出することの方が困難であるということである。そのエンコードと検出は、隣接面の位置あわせがされていない状態を生じさせる方法を用いて行われる。しかしながら、イメージの中に組み込み可能な二次的情報のビット数は、個々のピクセルを調整することによって得られるビット数のおよそ半分である。ピクセルの高さ及び幅を独立して変更することによるデータのエンコードは、記録可能な二次データの容量を最大にする。他の実施例において、ピクセル又はピクセルのブロックの高さ又は幅のみを変更することができる。例えば、印刷プロセスで作られるものを使用する限りでは、鉛直ピクセル面又は水平ピクセル面のどちらかが、他のものより明確に定義されている場合、または、より鮮明である場合、この方法は効果がある。
【0035】
ピクセルの配置に依存して、グループ間の境界の数は、バーコード間で異なる。バーコード内に含まれるエラー訂正ビットの数は、変化する。これにより、ビットの総合計(メッセージビットの数にエラー訂正ビットの数を加えたもの)は、境界線の数と等しくなる。
【0036】
バーコードの周辺部を変更するための選択肢の他の例は、図15(a)乃至図15(d)に示すように、バーコードのバー又はピクセルの形状を変更することである。図15(a)乃至図15(d)は、それぞれ、0%、10%、20%、30%で変更した角を示す。例えば、これは、ピクセル又はバーの角を湾曲させることを含んでもよい。例えば、2次元バーコードに関して、3つの白色のピクセルとの接合部である黒色のピクセルの角を湾曲させることができる。この湾曲は、二次的なバイナリデータストリームを示すよう検出可能とすることができる。
【0037】
上述の方法に加えて又はその他として、バーコード内に二次的情報を含むための他の選択肢は、黒色のバーの反射性を変更することである。これは、理想的には、標準的なバーコードリーダで用いられる波長域内で行われるべきである。これにより、リーダのハードウエア的な変更は必要がなくなる。この場合、二次的データを読み取るために、標準的なバーコードリーダのソフトウエアの変更を必要とするだけでよい。このエンコード技術に関して、反射性の調整は望ましくは、5%以下である。これは、肉眼による検出が不可能ではないにせよ、5%未満の調整は非常に困難であるからである。対照的に、10%を上回る調整である反射性の変更は、視覚的に検出することが可能である。これは、異なる反射性の範囲を有する黒色のバーを示す図16で説明する。これより、5%のバーは、隣の調整していないバーとどうにか見分けられが、10%及び15%のバーは、より簡単に見分けられる。したがって、二次的データの保護を達成するために、反射性の調整は、理想的には、5%より小さくするべきである。加えて、反射性の変更は、自然に生じるそれらと見えるよう配置されてもよい。
【0038】
黒色のバーの反射性を変更するための様々な選択肢が実行可能である。例えば、異なる反射性は、リニアバーコード内の各バーに又はスペースに利用することができる。同様に、2次元バーコードに関して、異なる反射性は、一又は二以上のピクセル又はセルに利用することができる。いずれにせよ、反射性は、各バー又は斑点に対して均一に適用され得る。また、個々のバー内の反射性を変更することができる。例えば、リニアバーに関して、反射性は、単一又は各バーの高さによって変更することができる。これは、鋭敏な変化を持たせることによって、または、反射性を徐々に変化させることによって、実行することができる。
【0039】
図17(a)は、2つの区別される部分を有するバーの例を示す。その2つの区別される部分は、鋭敏に反射性を変化させることで分離されており、上部分は下部分より低い反射性を有する。図17(b)は、反射性がバーの長さに沿って徐々に変化するバーを示す。図17に示す通り、鋭敏な境界である場合、図17(a)に示す通り、肉眼でも、数パーセントの変化である反射性を区別することができる。しかしながら、陰影におけるなだらかなグラデーションは、図17(b)に示すように、肉眼による検出をより困難にする。一般的に望ましくは、反射性を徐々に変化させる図17(b)である。
【0040】
反射性における変化の範囲でエンコードされる二次的情報を印刷するために、優れた正確性でグレースケールを印刷することができるプリンターが必要である。また、このエンコードされている情報を読み取るために、関連するグレースケールを高精度で検出することができるレーザースキャナー及び2次元イメージ装置が必要である。リニアバーコードを用いて、グレード「A」すなわち最高品質を達成するために、様々な品質要求は、用いることができる反射性の調整を制限する。しかしながら、「白色」エリアが85%より大きい反射性を有し、「黒色」エリアが15%より小さい反射性を有する場合、実際には、要求の全てを満たすことができる。
【0041】
実際には、用いるプリンターが調整の密度に影響することが分かる。カラーレーザープリンターを用いてバーコードをプリントした場合のほうが、モノクロレーザープリンターを用いた場合より、より低い密度調整を生じる(同じファイルをその都度印刷した場合であっても)。これは、バーコードを生成するのに用いるファイルは、使用するプリント方法の「伝達関数(transfer function)」を考慮しなければならないことを意味する。その他として、バーコードを復調(demodulate)するのに用いるソフトウエアはこれを実行しなければならない。
【0042】
無事に二次的情報をデコードするには、実際には、イメージの明るさの変化を修正する必要がある。その明るさは、変化を生じさせることを可能とする。そうでない場合、二次的データの調整を意味がないものにするであろう。これを行うために、イメージは、多くのサブイメージに分割される。例えば、グリッドは、サブイメージである10×10のグリッドに分割してもよい。一度、分割されると、各サブイメージ内の最大又は最小ピクセル値が計算される。最大値は、サブイメージの中心で白色に対応するよう推定される。同様に、最小値は、サブイメージの中心で黒色に対応するよう推定される。これは、サブイメージが必ず黒色を含むとは限らないことから、いくつかの所定の基準を満たすことで提供される。リニア補間(Linear interpolation)は、全イメージにわたる黒色及び白色のための、又は、それにしたがって評価されている各ピクセルのための期待値を計算するよう実行される。一度、実行されると、反射性は、デコード/復調され得る。これにより二次的情報が明らかにする。
【0043】
考慮しなければならないスキャニングシステムのその他の要素は、イメージングレンズの性能である。これは、変調伝達関数(Modulation Transfer Function、MTF)によって、表すことができる。そのMTFは、光学システムによってイメージ化される空間周波数をいかによく変化させるかを示す。線及び空間の幅が減少するように、平行な線及び空間のグリッドをイメージ化するようシステムを用いる場合、黒色の線と白色の空間との間のイメージの調整又はコントラストは減少し始める。これは、バーコード内のより幅が広い線と比較して、狭い線がより低い密度であるように見えることを意味する。ロールオフが始まる空間周波数は、レンズシステムの焦点や、f/数値(アパーチャーのサイズ)、光行差に左右される。より高い分解能のイメージ装置を用いること、そして、より良いレンズを用いることは、カットオフの空間周波数を増加させ、狭い棒線の密度の喪失を削減する。その他として、データの捕獲は、これを修正するよう処理しなければならない。
【0044】
当業者であれば、開示した配置などの変更が本発明から逸脱することなく可能であることは明らかである。例えば、どのようにしてバーコードへ二次的情報を導入するかに関係なく、そのようなデータの安全性を確保するよう様々な方法を用いることができる。例えば、二次的データは秘密鍵を用いて暗号化することが可能である。同様に、二次的データは、実際のバーコード間で変更することが可能であり、これにより、単純なコピーをできないようにする。その他の選択肢としては、検出の制限で二次的データをエンコードすることや、大量のエラー訂正を用いることである。この利点は、これをコピーするのに高品質のプリンターが必要であることであり、不正コピーがなされる可能性を減少させる。
【0045】
その他又は追加として、二次的データは、一組のバーコードにわたって配布することが可能である。これにより、全ての組における統計的分析よってのみ検出することが可能となる。二次的情報の性質に関して、それは、バーコードそれ自体を認証するためのセキュリティ情報を含むことができ、また、例えば、単にコードを適用する商品に関連する情報であってもよい。この方法を用いることで、バーコードのデータキャパシティを増加させることができる。具体的な実施例の上記説明は、例示のみの手段として構成され、制限を目的とするものではない。当業者にとって、記載した動作に対して顕著な変更を行うことなく、小さな変更が構成可能であることは明確であろう。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】リニアバーコードの例である。
【図2】二次的情報を組み込むために台形のバーの形状が用いられているリニアバーコードの拡大図を示す。
【図3】二次的情報を組み込むために台形のバーの形状が用いられている他のリニアバーコードの拡大図を示す。
【図4】二次的情報が組み込まれている湾曲面を有する各バーのリニアバーコードの拡大図を示す。
【図5】バーの高さに二次的情報を含むリニアバーコードの拡大図を示す。この場合、選択されたバーの高さは、二次的情報を含まないバーより低い。
【図6】バーの高さに二次的情報を含む他のリニアバーコードの拡大図を示す。この場合、選択されたバーの高さは、二次的情報を含まないバーより高い。
【図7】スタックリニアバーコードの例である。
【図8】郵便サービスで用いるスタックリニアバーコードの例である。
【図9】2次元バーコードの様々な例を示す。
【図10】2次元バーコードの様々な例を示す。
【図11】2次元バーコードの様々な例を示す。
【図12】2次元バーコードの様々な例を示す。
【図13】情報が、隣接面を有しているピクセルのブロックの幅の変化を用いて組み込まれている場合の2次元バーコードの例を示す。
【図14】情報が、隣接面を有しているピクセルのブロックの幅の変化を用いて組み込まれている場合の2次元バーコードの例を示す。
【図15】情報が、ピクセルの角への変化を用いて組み込まれている場合の2次元バーコードの例を示す。
【図16】二次的情報が、バーの反射性の変化の範囲内で組み込まれている場合の2次元バーコードの例を示す。
【図17】反射性を変更した場合のコードのバーを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主要情報を有するバーコードにおいて二次的情報を組み込むための方法であって、
前記コードの前記バー又はピクセルの選択されているものの周辺部を変更すること、及び/又は、
少なくともいくつかの前記バー又は前記ピクセルの周辺部を異なる量によって変更すること、及び/又は、
少なくともいくつかの前記バー又は前記ピクセルの周辺部の形状を変更すること、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、歪み関数を適用することによって周辺部を変更すること含む方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のいずれか一つに記載の方法であって、少なくとも一つのバー又はピクセルの少なくとも一つの角を湾曲させることによって周辺部の形状を変更することを含み、前記二次的情報をエンコードすることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の方法であって、周辺部の形状を変更することを含み、これにより、前記バー又は各バーあるいは前記ピクセル又は各ピクセルが、台形形状又は少なくとも一つの湾曲面を有することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の方法であって、バー又はピクセルの高さ及び/又は幅を調整することを含み、二次的情報をエンコードすることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の方法であって、前記バー又は各バーあるいは前記ピクセル又は各ピクセルの周辺部での前記二次的情報は肉眼では見分けにくいことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記バーコードは直線状であり、前記バーの高さは、ある量によって変更され、その量は、もとの高さの5%以下、または、単位あたりのバーの幅をXとするとX/3以下であることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の方法であって、前記バーコードは、1次元リニアバーコードであり、二次的情報を有する各バーは、その二次的情報を有さない前記バーの単位幅XとはX/10より小さい単位で異なる幅を有することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の方法であって、前記バーコードは、2次元であり、少なくともいくつかと隣接する同類のピクセルは、異なる色のピクセルと境界を形成するとともに、ブロックとして、そして、そのブロックにおいて同一量で変更されている前記ピクセルの周辺部として一緒のグループとなることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、異なるブロックのピクセルは、同一量又は異なる量で変更されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項9又は請求項10のいずれか一つに記載の方法であって、少なくとも一つのブロックは、水平に伸びていることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項9乃至請求項11のいずれか一つに記載の方法であって、少なくとも一つのブロックは、鉛直に伸びていることを特徴とする方法。
【請求項13】
印刷されているバーコードが、一又は二以上のバーを備え、その場合、二次的情報が、そのバーの全てではないが選択されたものの周辺部で組み込まれることを特徴とするバーコード。
【請求項14】
印刷されているバーコードが、複数のバーを備え、少なくともいくつかのそのバーが、それの周辺部において異なる量によって又は異なる方法で調整されることを特徴とするバーコード。
【請求項15】
印刷されている2次元バーコードが、異なる色のピクセルと境界を形成し、ブロックとして一緒のグループとなる少なくともいくつかと隣接する同類のピクセルを備え、前記境界を定義する前記ブロック内の前記ピクセルの周辺部が、同一量で変更され、二次的情報を有することを特徴とするバーコード。
【請求項16】
バーコードの認証を可能にするための方法であって、その方法は、一又は二以上の前記バーの反射性を調整することを含み、これにより、そのコード内に二次的情報を組み込むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記反射性が5%以下で調整されることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項16又は請求項17のいずれか一つに記載の方法であって、前記調整は、前記反射性において段階的変化であることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項16又は請求項17のいずれか一つに記載の方法であって、前記調整は、前記反射性において徐々に変化することである方法。
【請求項20】
印刷されているバーコードが、調整された反射性を有する一又は二以上のバーを含み、前記調整が、二次的情報を表すことを特徴とするバーコード。
【請求項21】
バーコードを認証するための方法であって、その方法は、そのバーコードと関連する認証情報以外にエラー訂正のために用いられる認証情報をコード内に含むことを特徴とするバーコード。
【請求項22】
一又は二以上の英数字が添えられているバーコードを認証するための方法であって、その方法は、その英数字を調整することを含み、二次的な認証情報をエンコードすることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、その調整は、一又は二以上の文字の配置を変更することを含む方法。
【請求項24】
請求項1乃至請求項23のいずれかの一つに記載の方法又は印刷されているバーコードであって、前記バーコードが、リニアバーコード、スタックバーコード、そして、2次元バーコードの少なくとも一つから選択されていることを特徴とする方法又は印刷されているバーコード。
【請求項1】
主要情報を有するバーコードにおいて二次的情報を組み込むための方法であって、
前記コードの前記バー又はピクセルの選択されているものの周辺部を変更すること、及び/又は、
少なくともいくつかの前記バー又は前記ピクセルの周辺部を異なる量によって変更すること、及び/又は、
少なくともいくつかの前記バー又は前記ピクセルの周辺部の形状を変更すること、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、歪み関数を適用することによって周辺部を変更すること含む方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のいずれか一つに記載の方法であって、少なくとも一つのバー又はピクセルの少なくとも一つの角を湾曲させることによって周辺部の形状を変更することを含み、前記二次的情報をエンコードすることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の方法であって、周辺部の形状を変更することを含み、これにより、前記バー又は各バーあるいは前記ピクセル又は各ピクセルが、台形形状又は少なくとも一つの湾曲面を有することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の方法であって、バー又はピクセルの高さ及び/又は幅を調整することを含み、二次的情報をエンコードすることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の方法であって、前記バー又は各バーあるいは前記ピクセル又は各ピクセルの周辺部での前記二次的情報は肉眼では見分けにくいことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記バーコードは直線状であり、前記バーの高さは、ある量によって変更され、その量は、もとの高さの5%以下、または、単位あたりのバーの幅をXとするとX/3以下であることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の方法であって、前記バーコードは、1次元リニアバーコードであり、二次的情報を有する各バーは、その二次的情報を有さない前記バーの単位幅XとはX/10より小さい単位で異なる幅を有することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の方法であって、前記バーコードは、2次元であり、少なくともいくつかと隣接する同類のピクセルは、異なる色のピクセルと境界を形成するとともに、ブロックとして、そして、そのブロックにおいて同一量で変更されている前記ピクセルの周辺部として一緒のグループとなることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、異なるブロックのピクセルは、同一量又は異なる量で変更されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項9又は請求項10のいずれか一つに記載の方法であって、少なくとも一つのブロックは、水平に伸びていることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項9乃至請求項11のいずれか一つに記載の方法であって、少なくとも一つのブロックは、鉛直に伸びていることを特徴とする方法。
【請求項13】
印刷されているバーコードが、一又は二以上のバーを備え、その場合、二次的情報が、そのバーの全てではないが選択されたものの周辺部で組み込まれることを特徴とするバーコード。
【請求項14】
印刷されているバーコードが、複数のバーを備え、少なくともいくつかのそのバーが、それの周辺部において異なる量によって又は異なる方法で調整されることを特徴とするバーコード。
【請求項15】
印刷されている2次元バーコードが、異なる色のピクセルと境界を形成し、ブロックとして一緒のグループとなる少なくともいくつかと隣接する同類のピクセルを備え、前記境界を定義する前記ブロック内の前記ピクセルの周辺部が、同一量で変更され、二次的情報を有することを特徴とするバーコード。
【請求項16】
バーコードの認証を可能にするための方法であって、その方法は、一又は二以上の前記バーの反射性を調整することを含み、これにより、そのコード内に二次的情報を組み込むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記反射性が5%以下で調整されることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項16又は請求項17のいずれか一つに記載の方法であって、前記調整は、前記反射性において段階的変化であることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項16又は請求項17のいずれか一つに記載の方法であって、前記調整は、前記反射性において徐々に変化することである方法。
【請求項20】
印刷されているバーコードが、調整された反射性を有する一又は二以上のバーを含み、前記調整が、二次的情報を表すことを特徴とするバーコード。
【請求項21】
バーコードを認証するための方法であって、その方法は、そのバーコードと関連する認証情報以外にエラー訂正のために用いられる認証情報をコード内に含むことを特徴とするバーコード。
【請求項22】
一又は二以上の英数字が添えられているバーコードを認証するための方法であって、その方法は、その英数字を調整することを含み、二次的な認証情報をエンコードすることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、その調整は、一又は二以上の文字の配置を変更することを含む方法。
【請求項24】
請求項1乃至請求項23のいずれかの一つに記載の方法又は印刷されているバーコードであって、前記バーコードが、リニアバーコード、スタックバーコード、そして、2次元バーコードの少なくとも一つから選択されていることを特徴とする方法又は印刷されているバーコード。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13(a)】
【図13(b)】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17(a)】
【図17(b)】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13(a)】
【図13(b)】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17(a)】
【図17(b)】
【公表番号】特表2009−543169(P2009−543169A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517426(P2009−517426)
【出願日】平成19年7月4日(2007.7.4)
【国際出願番号】PCT/GB2007/002496
【国際公開番号】WO2008/003964
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(507345538)アイティーアイ スコットランド リミテッド (34)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月4日(2007.7.4)
【国際出願番号】PCT/GB2007/002496
【国際公開番号】WO2008/003964
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(507345538)アイティーアイ スコットランド リミテッド (34)
【Fターム(参考)】
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