説明

パイロアクチュエータ

【課題】ピストンをより迅速に作動させることのできるパイロアクチュエータを得る。
【解決手段】ピストンロッド31の軸受部7よりもピストン3の作動方向の反対側、つまり、ピストンロッド31の突出した一端部31a側に、軸受部7に支持された第1縮径部33の軸径D2よりも小さい第2縮径部34を設ける。これにより、ピストン3が作動方向に移動すると第2縮径部34が軸受部7に位置することになり、軸受部7とピストンロッド31との間に隙間が形成されるため、軸受部7とピストンロッド31との間の摺動抵抗を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点火器で発生するガスでピストンを作動させるパイロアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アクチュエータのピストンを、火工式(パイロテクニック)の点火器を用いて作動(移動)するようにしたパイロアクチュエータとして、ピストンを摺動可能に収納したハウジングの作動室内に点火器で発生したガスを供給し、そのガス圧でピストンを迅速に作動するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1では、ピストンに一体に設けたピストンロッドの一端部を、ハウジングに形成した軸受部(第2開口部)に摺動可能に密接させて挿通し、その一端部をハウジングから突出させている。そして、点火器で発生したガスによるピストンの作動に伴って、ピストンロッドの一端部がハウジング内に移動するようになっている。
【特許文献1】特開2008−163971号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる従来のパイロアクチュエータでは、ピストンロッドんの軸受部から突出する一端部を、軸受部に支持された部分と同径に形成してあるため、ピストンの作動に伴ってピストンロッドが移動する際に、軸受部から突出する部分が軸受部に密接しつつ摺動してハウジング内に取り込まれることになる。
【0005】
このため、ピストンロッドの一端部は常に軸受部から摺動抵抗を受けつつ移動することになり、その摺動抵抗によってピストンの移動速度が低下してしまい、より迅速な作動が阻害されてしまう。
【0006】
そこで、本発明は、ピストンをより迅速に作動させることのできるパイロアクチュエータを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、内部に作動室を設けたハウジング本体部と、前記ハウジング本体部の作動室内に摺動可能に収納され、ピストンロッドの一端部をハウジング本体部から出没可能に突出したピストンと、前記ハウジング本体部の側壁に設けられ、前記作動室に通ずる連通路を有するガスハウジング部と、前記ガスハウジング部内に設置され、高圧ガスを前記連通路を介して前記作動室に供給する点火器と、前記ハウジング本体部に設けられ、前記ピストンロッドの突出側端部を摺動可能に嵌挿支持する軸受部と、を備えるパイロアクチュエータにおいて、前記ピストンロッドの前記軸受部よりも前記ピストンの作動方向の反対側に、当該軸受部に支持された軸径よりも小さい小径部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1のパイロアクチュエータにおいて、前記ピストンロッドの前記軸受部よりも前記ピストンの作動方向側の直近に、当該軸受部に支持された軸径よりも大きい大径部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2のパイロアクチュエータにおいて、前記ピストンロッドは、前記軸受部と前記小径部との間で当該ピストンロッドの外周に所定の係止力をもって摺動可能となっており、かつ、前記軸受部の外側面に当接する係止部材が嵌着されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちいずれか1項のパイロアクチュエータにおいて、前記ハウジング本体部の前記ピストンの作動方向側の端部には、前記ピストンの挿入を許容する開口部が形成されており、当該開口部は、前記ピストンの組み付け後に閉止部材によって閉塞されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、一端部をハウジング本体部から出没可能に突出したピストンロッドにおける、当該ピストンロッドの突出側端部を摺動可能に嵌挿支持する軸受部よりもピストンの作動方向の反対側に、当該軸受部に支持された軸径よりも小さい小径部を設けたので、ピストンが作動方向に移動すると小径部が軸受部に位置することになり、軸受部とピストンロッドとの間に隙間が形成されるため、軸受部とピストンロッドとの間の摺動抵抗を低減することができ、ピストンをより迅速に作動させることができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、ピストンロッドの軸受部よりもピストンの作動方向側の直近に、当該軸受部に支持された軸径よりも大きい大径部を設けたので、当該大径部が軸受部に挿通されてしまうのが抑制され、ピストンロッドが不意に作動方向の反対側に移動してしまうのを抑制することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、ピストンロッドに、軸受部と小径部との間で当該ピストンロッドの外周に所定の係止力をもって摺動可能となり、かつ、軸受部の外側面に当接する係止部材を嵌着させたので、ピストンの非作動状態では係止部材がピストンロッドに所定の係止力をもって軸受部に係止されることになる。これにより、ピストンロッドには係止部材の係止力が働くので、ピストンを安定的に定位置に保持することができる。また、ピストンが作動してピストンロッドが移動すると、ピストンロッドの小径部が前記係止部材に位置するようになるので、係止力が解除されてピストンを円滑に作動させることができるようになる。
【0014】
請求項4の発明によれば、ハウジング本体部に、ピストンの作動方向の端部にピストンの挿入を許容する開口部を形成し、当該開口部をピストンの組み付け後に閉止部材によって閉塞するようにしたので、ピストンの組み付け性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、パイロアクチュエータとしてエアバッグのテザーベルトを離脱可能に支持する装置を例示する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態にかかるパイロアクチュエータの断面図、図2は、パイロアクチュエータの点火器および係止部材を示す分解斜視図、図3は、本実施形態の変形例を示すピストンの正面図である。
【0017】
図1、図2に示すように、本実施形態にかかるパイロアクチュエータ1は、内部に作動室21を設けたハウジング本体部2と、ハウジング本体部2の作動室21内に摺動可能に収納され、ピストンロッド31の一端部31aをハウジング本体部2から出没可能に突出したピストン3と、ハウジング本体部2の側壁22に設けられ、作動室21に通ずる連通路41を有するガスハウジング部4と、ガスハウジング部4内に設置され、必要に応じて発生させた高圧ガスを連通路41を介して作動室21に供給する点火器5と、を備えている。
【0018】
ハウジング本体部2は、アルミニウムやアルミ合金などの金属を用いて鋳造により成形しており、一端部2aを閉止し、他端部2bを開放した有底筒状に形成している。そして、ハウジング本体部2の側壁22に筒状のガスハウジング部4を一体成形し、ガスハウジング部4の内方とハウジング本体部2内の作動室21とを連通路41で連通している。
【0019】
このとき、ピストン3は、ハウジング本体部2の連通路41よりも一端部2a側に配置している。
【0020】
また、ハウジング本体部2の他端部2bには、ピストンロッド31の突出側端部となる一端部31aを摺動可能に嵌挿支持する軸受部7が設けられている。そして、ピストン3と後述する軸受部7との間の空間部が作動室21になっている。
【0021】
ピストン3は、ハウジング本体部2の内面にほぼ密接する形状をしており、ピストン3の外周に形成した周溝32に耐熱シリコンで形成したOリング6を嵌着し、Oリング6によってピストン3とハウジング本体部2の内周との間の気密性を確保している。
【0022】
ピストン3には、ハウジング本体部2の他端部2b側に面する一側面3aの中心部からピストンロッド31が一体に突設されており、ピストンロッド31の一端部31a側をハウジング本体部2の開放された他端部2bに嵌着した軸受部7に摺動可能に挿通している。
【0023】
軸受部7は、内周に形成した周溝71に嵌着したOリング8によりピストンロッド31との間の気密性を確保している。また、軸受部7のハウジング本体部2への固定は、ハウジング本体部2の他端部2bの内周に形成した拡径部23に、拡径部23の段差部23aに軸受部7を当接させつつ嵌合するとともに、ハウジング本体部2の他端部2bに設けた加締め片24を加締めることにより気密性をもって結合している。
【0024】
ガスハウジング部4は、一体成形によりハウジング本体部2と一体に設けられており、ガスハウジング部4の先端部4a側内周に形成した大径部42に点火器5が取り付けられる。なお、点火器5の取り付け部分からハウジング本体部2に至る部分が連通路41となっている。
【0025】
本実施形態では、連通路41は、点火器5を取り付けた大径部42からハウジング本体部2に向かって第1〜第3段差部43a、44a、45aをもって段階的に縮径する第1通路部43、第2通路部44および第3通路部45となっている。
【0026】
そして、点火器5は、第1段差部43aに突き当てた状態で大径部42に嵌合するとともに、ガスハウジング部4の先端部4aに設けた加締め片46を加締めることにより気密性をもって固定している。なお、本実施形態では連通路41を第1〜第3段差部43a、44a、45aをもって段差状に形成したが、これに限ることなく軸方向に同径として形成してもよい。
【0027】
点火器5は、火工式(パイロテクニック)であり、内部に燃焼薬剤が封入されている。そして、その点火器5に接続されるハーネス11のコネクタ11a(図2参照)を介して通電させることにより、燃料薬剤が爆発的に燃焼して瞬時に大量の不活性ガス(例えば窒素ガス)を、連通路41に面した図外の排出口から噴出するようになっている。このとき、排出口から噴出したガスは高温高圧状態となっている。
【0028】
そして、点火器5で発生したガスは連通路41を介してシリンダ本体部2内の作動室21に供給され、そのガス圧でピストン3をシリンダ本体部2の一端部2a側に移動させる。
【0029】
ここで本実施形態では、図1に示すように、ピストンロッド31の軸受部7よりもピストン3の作動方向(図1中右方)の反対側、つまり、ピストンロッド31の突出した一端部31a側に、軸受部7に支持された第1縮径部33の軸径D2よりも小さい小径部としての第2縮径部34を設けている。
【0030】
また、ピストンロッド31の軸受部7よりもピストン3の作動方向側の直近には、軸受部7に支持された第1縮径部33の軸径D2よりも大きい大径部としての一般軸部35を設けている。そして、一般軸部35と第1縮径部33との間の段差部33aを軸受部7の内側面7aに当接させている。
【0031】
すなわち、ピストンロッド31が軸受部7に挿通される部分には、ピストンロッド31の一般軸部35から一端部31a側に向かって第1縮径部33と第2縮径部34とが順に形成されている。そして、第1縮径部33が軸受部7に嵌挿支持される部分となり、点火器5が作動しない通常状態では、第1縮径部33が軸受部7の内周に位置している。
【0032】
本実施形態では、ピストンロッド31の一般軸部35の軸径D1を6mmとし、第1縮径部33の軸径D2を5mmとし、第2縮径部34の軸径D3を4.6mmとしてある。したがって、一般軸部35と第1縮径部33との間の段差部33aの高さが0.5mmとなり、第1縮径部33と第2縮径部34との間の段差部34aの高さが0.2mmとなる。
【0033】
また、本実施形態では、ピストンロッド31に、軸受部7と第2縮径部34との間でピストンロッド31の外周に所定の係止力をもって摺動可能となり、かつ、軸受部7の外側面7bに当接する係止部材としてのスピードナット9(プッシュオンフィックスともいう)を嵌着している。このとき、軸受部7の外側面7bから所定距離aだけ離した部分から先端部31a側に第2縮径部34を形成し、当該所定距離a部分に、所定の摺動抵抗を持つようにスピードナット9を圧入するとともに、スピードナット9を軸受部7の外側面7bに当接させることで、スピードナット9をピストンロッド31に取り付けている。
【0034】
ところで、通常状態では、軸受部7から外方に突出した第2縮径部34にテザーベルト(図示せず)の一端部が係止されている。テザーベルトは、図示省略したエアバッグの内側に他端部を固定して、エアバッグの膨張形状を規制するための紐状部材である。そして、点火器5が作動してガスが発生することによりピストン3が移動し、ピストン3に伴ってピストンロッド31が同方向に移動することにより、ピストンロッド31の一端部31aがシリンダ本体部2の内方に向かって移動し、テザーベルトを抜脱するようになっている。
【0035】
以上の本実施形態によれば、ハウジング本体部2の作動室21内に摺動可能に収納したピストン3のピストンロッド31の軸受部7よりもピストン3の作動方向の反対側に、軸受部7に支持された軸径D2よりも小さい第2縮径部34を設けたので、ピストン3が作動方向に移動すると第2縮径部34が軸受部7に位置することになり、軸受部7とピストンロッド31との間に隙間が形成されるため、軸受部7とピストンロッド31との間の摺動抵抗を低減することができ、ピストン3をより迅速に作動させることができる。
【0036】
また、ピストンロッド31の軸受部7よりもピストン3の作動方向側の直近に、軸受部7に支持された軸径D2よりも大きい一般軸部35を設けたので、一般軸部35が軸受部7に挿通してしまうのが抑制され、ピストンロッド31が不意に作動方向の反対側(図1中左方)に移動してしまうのを抑制することができる。
【0037】
さらに、ピストンロッド3に、軸受部7と第2縮径部34との間でピストンロッド31の外周に所定の係止力をもって摺動可能となり、かつ、軸受部7の外側面に当接するスピードナット9を嵌着させたので、ピストンの非作動状態ではスピードナット9をピストンロッド31に所定の係止力をもって軸受部7に係止させることができる。これにより、ピストンロッド31にはスピードナット9の係止力が働くので、ピストン3を安定的に定位置に保持することができる。また、ピストン3が作動してピストンロッド31が移動すると、ピストンロッド31の第2縮径部34がスピードナット9に位置するようになるので、係止力が解除されてピストン3を円滑に作動させることができるようになる。
【0038】
なお、ピストンロッド31として、図3の変形例に示すような、ピストンロッド31の一般軸部35をピストン3の作動方向(図3中右方)の反対側に拡径させたテーパ状のものを用いてもよい。
【0039】
このように一般軸部35をテーパ状に形成することにより、一般軸部35は軸受部7の内側面7aの直近で最大径となって、ピストン3との結合面積を小さくしつつ軸受部7との係合面積を増大させることができる。したがって、ピストンロッド31と軸受部7との係止力をより増大することができるため、ピストンロッド31が不意に作動方向の反対側(図3中左方)に移動してしまうのをより効果的に抑制することができる。
【0040】
(第2実施形態)
図4は、本実施形態にかかるパイロアクチュエータの断面図である。なお、本実施形態にかかるパイロアクチュエータは、上記第1実施形態にかかるパイロアクチュエータと同様の構成要素を備える。よって、それら同様の構成要素については共通の符号を付すとともに、重複する説明を省略する。
【0041】
本実施形態にかかるパイロアクチュエータ1Aは、図4に示すように、基本的に上記第1実施形態と同様にハウジング本体部2と、ピストンロッド31を突設したピストン3と、ガスハウジング部4と、点火器5と、を備えている。
【0042】
ここで、本実施形態が上記第1実施形態と主に異なる点は、ハウジング本体部2に、ピストン3の作動方向の端部(一端部2a)にピストン3の挿入を許容する開口部25を形成し、その開口部25をピストン3の組み付け後に閉止部材としてのエンドプレート26によって閉塞したことにある。
【0043】
開口部25には、エンドプレート26を取り付けるためにピストン2の摺動部よりも大径に形成した大径部25aを設けている。そして、ピストン3の組み付け後に、大径部25aにエンドプレート26を嵌合し、一端部2aの先端部に設けた加締め片27を加締めることにより気密性をもって結合している。また、大径部25aからピストン3の摺動部に至る部分には、ピストン3の組み付けを容易にするための面取り部28を設けている。
【0044】
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、ハウジング本体部2に、ピストン3の作動方向となる一端部2aにピストン3の挿入を許容する開口部25を形成し、その開口部25をピストン3の組み付け後にエンドプレート26によって閉塞するようにしているため、軸受部7Aをハウジング本体部2を鋳造する際に一体に成形することができ、ピストンの組み付け性を向上させることができる。なお、本実施形態にあってもハウジング本体部2に一体成形した軸受部7AにOリング8Aを設け、ピストンロッド31との間の気密性を確保するようになっている。
【0046】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0047】
例えば、ハウジング本体部とガスハウジング部とを別体に形成し、それぞれを一体に組み付けることも可能である。
【0048】
また、パイロアクチュエータとして、エアバッグのテザーベルトを離脱させる装置を例示したが、これに限ることなく、ピストンの移動を利用した他の装置にあっても本発明を実施することができる。例えば、跳上げ式ボンネット装置の付勢機構に使用されるバネを、通常時に、圧縮状態で保持しておくための保持機構のストッパとして利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるパイロアクチュエータの断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかるパイロアクチュエータの点火器および係止部材を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の変形例を示すピストンの正面図である。
【図4】本発明の第2実施形態にかかるパイロアクチュエータの断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 パイロアクチュエータ
2 ハウジング本体部
21 作動室
22 側壁
3 ピストン
31 ピストンロッド
31a ピストンロッドの一端部
4 ガスハウジング部
41 連通路
5 点火器
7 軸受部
34 第2縮径部(小径部)
35 一般軸部(大径部)
9 スピードナット(係止部材)
25 開口部
26 エンドプレート(閉止部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に作動室を設けたハウジング本体部と、
前記ハウジング本体部の作動室内に摺動可能に収納され、ピストンロッドの一端部をハウジング本体部から出没可能に突出したピストンと、
前記ハウジング本体部の側壁に設けられ、前記作動室に通ずる連通路を有するガスハウジング部と、
前記ガスハウジング部内に設置され、高圧ガスを前記連通路を介して前記作動室に供給する点火器と、
前記ハウジング本体部に設けられ、前記ピストンロッドの突出側端部を摺動可能に嵌挿支持する軸受部と、を備えるパイロアクチュエータにおいて、
前記ピストンロッドの前記軸受部よりも前記ピストンの作動方向の反対側に、当該軸受部に支持された軸径よりも小さい小径部が設けられていることを特徴とするパイロアクチュエータ。
【請求項2】
前記ピストンロッドの前記軸受部よりも前記ピストンの作動方向側の直近に、当該軸受部に支持された軸径よりも大きい大径部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパイロアクチュエータ。
【請求項3】
前記ピストンロッドは、前記軸受部と前記小径部との間で当該ピストンロッドの外周に所定の係止力をもって摺動可能となっており、かつ、前記軸受部の外側面に当接する係止部材が嵌着されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパイロアクチュエータ。
【請求項4】
前記ハウジング本体部の前記ピストンの作動方向側の端部には、前記ピストンの挿入を許容する開口部が形成されており、当該開口部は、前記ピストンの組み付け後に閉止部材によって閉塞されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のパイロアクチュエータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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