説明

パネル、特にフロアパネル

木質材料のまたは木質材料・プラスチック混合物のコア(17)と、上面(18)と、下面(19)とからなるパネル、特にフロアパネル(1,2)であって、このパネルは、少なくとも2つの互いに向かい合った横方向エッジ(I,II)に、互いに対応するフック要素(4,6)を有し、この第1のフック要素(4)は、実質的に上面(18)に向かって開いたプロファイルによって形成され、第2のフック要素(6)は、実質的に下面(19)に向かって開いたプロファイルによって形成され、各々のプロファイルは、第1のフック要素(4)に、実質的に上面(18)に向いた突出部(5)を形成し、第2のフック要素(6)に、実質的に下面(19)に向いた突出部(7)を形成し、2つの同一に形成されたパネルは、実質的に垂直方向の結合運動によって、水平方向(H)および垂直方向(V)に互いに結合可能およびロック可能であり、突出部(5,7)の少なくとも一方が、結合運動の際に、水平方向(H)に退避し、続いて、垂直方向のロックのために、実質的に水平方向(H)に延びているロッキング・エッジ(10)の後方へはめ込まれ、複数のフック要素(4)の少なくとも1つが、分割されており、このことによって、複数の平行に間隔をあけたばね要素(4)が形成されてなるパネルは、複数のばね要素(4)が、縦軸(L)に対し角度(α)で傾斜して延びているように設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質材料のまたは木質材料・プラスチック混合物のコアと、上面と、下面とからなるパネル、特にフロアパネルに関する。このパネルは、少なくとも2つの互いに向かい合った横方向エッジに、互いに対応するフック要素を有し、この第1のフック要素は、実質的に上面に向かって開いたプロファイルによって形成され、第2のフック要素は、実質的に下面に向かって開いたプロファイルによって形成され、各々のプロファイルは、第1のフック要素に、実質的に上面に向いた突出部を形成し、第2のフック要素に、実質的に下面に向いた突出部を形成し、これらのフック要素の少なくとも一方は、結合運動の際に、水平方向に退避し、続いて、垂直方向のロックのために、実質的に水平方向に延びているロッキング・エッジの後方へはめ込まれるばね要素であり、これらのフック要素の少なくとも1つが、分割されており、このことによって、複数の平行に間隔をあけたばね要素が形成される。
【背景技術】
【0002】
このようなパネルは、例えば特許文献1から公知である。
【0003】
特許文献2から公知であるパネルにおいても、水平方向に延びているロッキング表面を有するロッキング要素は、コアに対して剥き出しにされている。このことによって、降下運動の際に、ロッキング要素は、退避運動を実行することができる。パネルの厚みが少ないとき、特に、パネルが6または7mmの厚みを有する場合に、このような結合個所の剛性は、しばしば不十分である。スチールロール(DIN 13329)を用いた通常の試験では、何回もの繰り返し荷重によって、複数の隣接するパネルの間の僅かな垂直方向のずれが、特に、横方向のロッキングの領域で、生じることがある。このことは、光の好ましくない入射の際に、即座に見えてくる。このことによって、フロアコーティングは、質が低いという印象を生むことになる。
【0004】
特許文献3からは、装飾層を有する上面と、支持のためにサブフロアに設けられた下面とによって水平方向面で区画されているフロアパネルが公知である。このフロアパネルは、少なくとも2つのパネルを着脱自在に結合するための手段を有する。少なくとも1つの第1の横方向エッジで、結合手段は、横側のおよび垂直方向でのロッキングがなされるように、形成されている。この第1の横方向エッジに対し角度で延びている第2の横方向エッジには、他のパネルと垂直方向にロックするための、形による結合要素(Formschlusselemente)が形成されている。このフロアパネルでは、形による結合要素は、2つの、互いに間隔をあけておりかつ実質的に垂直方向に形成された壁部に、横方向および垂直方向に互いに間隔をあけて形成されている。2つのパネルの組み合わせが可能であるように、水平方向に向けられたロッキング表面が、非常に小さい寸法であることができる。横方向の延長部は、約0.05ないし1.0mmの範囲にある。しかしまた、このことによって、必然的に、僅かな、垂直方向に向いた力を吸収する可能性のみが生じる。それ故に、フロアの僅かな凹凸および/または軟らかな基礎の場合でも、通常の負荷の下で、結合個所が跳ね戻らないことを保証するために、極めて僅かな公差で製造を行なわねばならない。
【0005】
特許文献4からは、木質材料のコアを有し、少なくとも1つの横方向エッジで横方向エッジの長さに亘って、上舌部および下舌部を形成する溝を有し、向かい側の横方向エッジで、溝に対応するばねをもって形成されているフロアパネルが公知である。互いに結合されたパネルをロックするために、ばねは、少なくとも1つの突出部を有する。溝は、少なくとも1つの突出部に向い合った舌部に、少なくとも1つの凹部を有する。ここでは、凹部は、突出部よりも長い。凹部を有する舌部は、横方向エッジに、凹部まで延びている少なくとも1つの窪みを有する。この窪みの長さは、少なくとも、突出部の長さと同じ大きさである。縦方向に関しては、複数の窪みおよび突出部は、互いにずれている。2つのパネルの結合を、この構造によって、バヨネット式に行なうのは、まず、パネルの横方向に向いている結合運動を行なうことによってである。それ故に、ばねは溝に挿入され、続いて、縦方向に向いた運動によって、バヨネット閉鎖方式で2つのパネルのロックがなされる。
【0006】
横方向エッジのこのプロファイルは、構造的に非常に複雑であり、パネルの敷設が部分的に複雑である。何故ならば、ばねが、横方向エッジの全長に亘って、溝にはめ込まれていることが、保証されていなくてはならないからである。それから、最終的なロック運動が、パネルの縦軸に対し完全に平行にはなされないときは、敷設されるパネルが傾けられ、ばねが旋回して溝から出て、それ故に、ロックが最早不可能であるという危険性が存在する。
【0007】
特許文献5は、可視面、取付面ならびに可視面を取付面と結ぶ複数の端面を有する実質的に平らな立方形の基体を備えた壁用タイルを開示する。これらの端面のうちの少なくとも1つには、タイルと一体化されておりかつタイルの縦方向熱膨張を補償するための手段を有するスペーサが設けられている。複数のスペーサは、フック状のプロファイルを有する。それ故に、2つのタイルは、垂直方向の下降運動によって、互いに結合されることができる。
【0008】
特許文献6も、フック状のプロファイルの付いた横方向エッジを有し、垂直方向の下降運動によって互いに形によって結合されることができるパネルを開示する。
【0009】
特許文献7から公知であるフロアパネルは、少なくとも2つの向かい合った横方向エッジに、互いに対応するプロファイルを有し、それ故に、2つの同一に形成されたパネルは、実質的に垂直方向の結合運動によって、水平方向および垂直方向に互いに結合可能およびロック可能である。垂直方向のロックは、水平方向に可動なばね要素によって引き起こされる。このばね要素は、結合の際に、実質的に水平方向に延びているロッキング・エッジの後方に掛止する。このばね要素は、コアと一体的に成形されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】DE 10 2007 020 271 A1
【特許文献2】DE 10 2007 015 048 A1
【特許文献3】DE 102 24 540 A1
【特許文献4】DE 101 59 284 A1
【特許文献5】DE 198 23 357 A1
【特許文献6】DE 200 08 708 U1
【特許文献7】WO 2008/116623 A1
【発明の概要】
【0011】
この課題提示を前提として、明細書の最初の部分に記載のパネルを、従来の技術より大きなロッキング表面が実現されることができ、従ってまたより確実なロックが保証されているべく、フック要素のプロファイルが改善されるように、改善することが意図される。
【0012】
課題を解決するために、本発明の前提部分に記載のパネルは、複数のばね要素が縦軸に対し或る角度で傾斜して延びているように設けられていることを特徴とする。
【0013】
このようなロックは、特に、互いに結合されるパネルの横側のために、適切である。互いに向かい合った横方向エッジに設けられた複数のフック要素は、互いに後方で係合し、このことによって、2つのパネルを水平方向および垂直方向にロックする。分割によって、これらのフック要素の、弾性的に退避可能な突出部が移動され、パネルの最終位置で、再度、出発位置に跳ね戻る。このことによって、垂直方向のロックがなされる。複数のばね要素が横方向エッジ(縦軸)に対し角度で延びていることによって、各々の下方のフック要素が、2つのパネルの結合の際に、下方にかつ同時に側方に、退避することができる。このことによって、上方のフックを通過させるための、より多くのスペースが生じる。傾斜面によって、ロッキング表面が大きくなる。このことは、ロックをより確実にする。
【0014】
2つの突出部がアンダーカットを有することは好ましい。各々のアンダーカットは、実質的に水平方向に延びているロッキング・エッジを有する。
【0015】
ばね要素が、上面に向かって開いたフック要素に形成されているとき、パネルの敷設が簡略化される。何故ならば、新たに取り付けられるプロファイルの下降運動が均等化されるからである。
【0016】
ばね要素の下面が、少なくとも突出部の領域で、水平線に対し角度βで傾斜しているとき、敷設の際にばね要素が旋回運動も実行することができるように、十分な退避空間が使用される。
【0017】
ばね要素の退避運動は、複数の運動からなる。主に、複数のばね要素が、上方の突出部によって、パネルの縦軸の方向に移動される。縦軸に対し斜めに延びているスロットによって、しかしながら、ばね要素は、パネルの横方向にも退避することができる。横方向でのばね要素の曲げ強さは、主に、ばね要素の幅によって定められる。ロッキング力によって引き起こされる、突出部の、横方向の、水平方向の退避は、溝の拡張をもたらす。それ故に、一方の突出部のアンダーカットは、他方の突出部のアンダーカットの後方を係合する。ばね要素の退避運動が、横方向に延びている軸を中心とした回転によって重ねられることができるのは、ばね要素が、退避のための下方への十分なスペースを有する場合である。
【0018】
角度βが、10°より小さいかまたは10°と同一であることは好ましい。
【0019】
ばね要素が、規則的に間隔をあけていることは好ましい。
【0020】
本発明に基づいて構成された2つのパネルを結合しかつロックするための方法は、以下のことによって、すなわち、下方へ開いたフック要素を有する取り付けられるパネルを、近くにあって縦側に対し平行に位置している回転軸を中心として旋回して、上面に向かって開いたフック要素へ入れ、下面に向かって開いたフック要素の突出部は、複数のばね要素の複数の突出部を順々に把持し、かつ弾性的にこれらの突出部を外側へ曲げ、それ故に、これらのばね要素が退避し、ばね要素の各々の突出部は、突出部に形成されたアンダーカットが、下方へ開いたフック要素の突出部のアンダーカットに重なるときに、跳ね戻り、複数のばね要素の退避運動は、以下の3つの運動、すなわち、
a)突出部をパネルの縦軸の方向に移動させること、
b)突出部をパネルの横方向に退避させること、
c)突出部と横方向エッジとの間に形成されておりかつ上方へ開いた溝を拡張すること、に区分されることによって、なされる。
【0021】
溝の拡張を、パネルの横側に平行に延びている軸を中心とした突出部の旋回運動によって重ねることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】結合工程中の2つのパネルの斜視図を示す。
【図2a】ロッキングの個々の段階を示す。
【図2b】ロッキングの個々の段階を示す。
【図2c】ロッキングの個々の段階を示す。
【図2d】ロッキングの個々の段階を示す。
【図3】パネルの部分平面図を示す。
【図4】図3に示した表示矢印IVの方向に見た側面図を示す。
【図5】図2cに示したロッキング位置におけるパネルの平面図を示す。
【図6】図5に示した表示矢印VIの方向に見たパネルの図を示す。
【図7】パネルの他の実施の形態の部分斜視図を示す。
【図8】結合工程中の2つのパネルの他の実施の形態の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述する。パネル1,2は同一に形成されている。これらのパネルは、木質材料のまたは木質材料・プラスチック混合物のコア17からなる。一方のパネルの縦側は、通常、横側よりも長い。図面では、パネル1,2は、パネルの横側の結合個所にあることが示されている。互いに向かい合っている横方向エッジI、IIでは、パネル1,2にプロファイルが形成されている。横方向エッジIは、上面18からミリング加工され、横方向エッジIIは下面19からミリング加工されている。このことによって、2つの互いに対応するフック要素4,6が形成される。フック要素4は、上面18に向いた突出部5を有し、フック要素6は、下面19の方向に向いた突出部7を有する。2つのフック要素4,6は、アンダーカット8,9を有する。アンダーカット8は、突出部7から側方にコア17の方向に突出しているロッキング要素3によって形成される。アンダーカット8,9各々は、実質的に水平方向に延びているロッキング・エッジ10,11を有する。図から見て取れるように、ロッキング・エッジ10,11は、水平線Hに対し或る角度で延びていてもよい。しかし、ロッキング・エッジのロッキング作用は、垂直方向Vに向けられている。ロッキング・エッジは、このことにも係わらず、実質的に水平方向に延びている。
【0024】
フック要素4は、ばね弾性的に形成されかつ分割されている。それ故に、通常は互いに間隔をあけている個々のばね要素4が形成される。これらのばね要素4の弾性は、一方では、薄い下舌部12によって、他方では、複数のスロット13によって生じる。前者は、横方向エッジIから外へ突出しており、下舌部の外端には、突出部5が続いている。後者は、角度αで、垂直方向Vに連続的に、フック要素4を通って、規則的な間隔をあけて形成されている。従って、各々のばね要素4は、一側でのみ、パネル1のコア17と結合されている。突出部5の領域では、下舌部12が、水平線に対し角度βで傾斜して延びている。
【0025】
図7が示すように、ロッキング要素3は、分割されていてもよい。それ故に、複数の平行に間隔をあけたロッキング要素3が生じる。2つの互いに結合されたパネルの、垂直方向のずれを、ロッキング機能とは無関係に調整することができるように、パネル1,2の、図8に示した実施の形態では、水平方向の接触面20,21が夫々設けられている。
【0026】
図1および図2aないし図2dは、ロッキング工程を明らかにする。ここに図示しない縦側に、パネル1,2は、プロファイルを有する。このプロファイルによって、新たに取り付けられるパネル2を、或る角度で、既にフロアに横たわっているパネルの縦側に挿入し、次に、パネルを曲げてサブフロアの上に設置して、縦側を結合およびロックすることが可能である。このようなプロファイルは、例えばDE 102 24 540 A1に開示されている。この公報の開示内容を完全に引用する。横側すなわちパネル1,2の短辺には、本発明に係わるプロファイルが設けられている。新たに取り付けられるパネル2は、既にフロアに横たわっているパネルの縦側に結合され、パネル2の横方向エッジIIは、パネル1にしっかり取り付けられる。このパネルは、同様に自らの縦側で、既に敷設されたパネルと結合される。旋回降下の際に、図2aに示すように、突出部7の傾斜した下面14は、突出部5の傾斜した上面15と接触する。このことによって、突出部5は、まず、横方向Qに退避する。それ故に、横方向エッジIと突出部5との間に形成される溝12が拡張される。個々のばね要素4の間に、パネル1の縦方向Lにコア17に対し角度αで傾斜して延びているスロットによって、空隙が設けられているので、フック要素5は、パネル2の更なる降下運動の際に、パネル1の縦方向Lにも退避することができる。同時に、突出部5の旋回運動が、パネル1の縦方向Lに平行に延びている旋回軸Sを中心として生じる。この旋回運動を可能にするために、下舌部12は、少なくとも突出部5の領域で、角度αで傾斜している。旋回運動は、下舌部12がこの領域でサブパネルに載せられているようになるまで、実行される。このことによって、更なる旋回運動が阻止される(図2cを参照せよ)。パネル2が降下し続けるとき、アンダーカット8,9が互いに重なる。突出部5は、旋回軸Sを中心として、弾性的に跳ね戻り、フック要素4,6は、互いに組み合わさる。ロッキング表面10,11は互いに接している。互いにロックされたパネル1,2は、横方向エッジI,IIの上方領域で、互いにしっかりと接触している。図2dが示すように、突出部5の面15,16は、パネル2と全然接触を有しない。
【0027】
前述のプロファイル・アセンブリは、このプロファイル・アセンブリが、コア材料から一体的に作り出されており、外付け部品を必要とせず、従って、他の場合よりも少ない製作公差が保たれるという利点を有する。剛性が高まる結果として、複数の力が、垂直方向に伝達されることができる。プロファイルは、薄いパネルにも適している。製造のためには、一側のみで可動なツール、好ましくはプランジミリングカッタが必要である。製造は、実質的に、DE 10 2007 015 048 A1に記載されているように、なされる。アンダーカット8,9を製造するために、フック要素4,5が、図示しない縦形のツールによって加工される。パネルの縦軸Lに対し斜めに延びているスロット13は、パネル1が加工ステーション(図示せず)の傍を通過する間に、垂直方向Vにコア17に突入するフライスによって作り出される。突入するフライスが、搬送方向に対し斜めにあるので、これらのフライスは、該フライスが、突入の方向のみならず、パネル1の搬送方向にも切断するように、研磨されていなければならない。このことによって、いわゆる引き切りが生じる。
【符号の説明】
【0028】
1 パネル
2 パネル
3 ロッキング要素
4 フック要素またはばね要素
5 突出部
6 フック要素
7 突出部
8 アンダーカット
9 アンダーカット
10 ロッキング表面
11 ロッキング表面
12 下舌部
13 ギャップまたはスロット
14 溝
15 面
16 面
17 コア
18 上面
19 下面
20 結合エッジ
21 結合エッジ
I 横方向エッジ
II 横方向エッジ
α 角度
β 角度
L パネルの縦方向
Q パネルの横方向
V 垂直方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木質材料のまたは木質材料・プラスチック混合物のコア(17)と、上面(18)と、下面(19)とからなるパネル、特にフロアパネル(1,2)であって、このパネルは、少なくとも2つの互いに向かい合った横方向エッジ(I,II)に、互いに対応するフック要素(4,6)を有し、この第1のフック要素(4)は、実質的に前記上面(18)に向かって開いたプロファイルによって形成され、前記第2のフック要素(6)は、実質的に前記下面(19)に向かって開いたプロファイルによって形成され、各々のプロファイルは、前記第1のフック要素(4)に、実質的に前記上面(18)に向いた突出部(5)を形成し、前記第2のフック要素(6)に、実質的に前記下面(19)に向いた突出部(7)を形成し、2つの同一に形成されたパネルは、実質的に垂直方向の結合運動によって、水平方向(H)および垂直方向(V)に互いに結合可能およびロック可能であり、前記突出部(5,7)の少なくとも一方が、結合運動の際に、水平方向(H)に退避し、続いて、垂直方向のロックのために、実質的に水平方向(H)に延びているロッキング・エッジ(10)の後方へはめ込まれ、複数のフック要素(4)の少なくとも1つが、分割されており、このことによって、平行に間隔をあけた複数のばね要素(4)が形成されてなるパネルにおいて、
前記複数のばね要素(4)は、前記縦軸(L)に対し角度(α)で傾斜して延びているように設けられていることを特徴とするパネル。
【請求項2】
2つの突出部(5,7)はアンダーカット(8,9)を有し、各々のアンダーカット(8,9)は、実質的に水平方向(H)に延びているロッキング・エッジ(10,11)を有することを特徴とする請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
前記複数のばね要素を形成する前記フック要素(4)は、前記上面に向かって開いたフック要素(4)であることを特徴とする請求項1または2に記載のパネル。
【請求項4】
前記ばね要素(4)の前記下面は、少なくとも前記突出部(5)の領域で、前記水平線(H)に対し角度(β)で傾斜していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項5】
前記角度(β)=10°であることを特徴とする請求項4に記載のパネル。
【請求項6】
前記複数のばね要素(4)は規則的に互いに間隔をあけていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項または複数項に記載のパネル。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の2つのパネル(1,2)を結合しかつロックするための方法であって、この方法では、前記下方へ開いたフック要素(6)を有する前記取り付けられるパネル(2)を、近くにあって前記縦側に対し平行に位置している回転軸を中心として旋回し、前記下面(19)に向かって開いた前記フック要素(6)を、連続的にかつ順々に、フロアに横たわっているパネル(1)の、前記上面(18)に向かって開いたフック要素(4)へ旋回して入れ、前記突出部(7)は、前記複数のばね要素(4)の前記複数の突出部(5)を順々に把持し、かつ弾性的にこれらの突出部を外側へ曲げ、各々のばね要素(4)の各々の突出部(5)は、前記突出部に形成された前記アンダーカット(9)が、前記突出部(7)のアンダーカットに重なるときに、跳ね戻り、前記ばね要素(5)の退避運動は、以下の3つの運動、すなわち、
a)前記突出部(5)を前記パネル(1)の横方向(Q)に移動させること、
b)前記突出部(5)を前記パネル(1)の縦方向(L)に退避させること、
c)前記突出部(5)と前記横方向エッジ(I)との間に形成されておりかつ上方へ開いた溝(14)を拡張すること、に区分される。
【請求項8】
前記溝(14)の拡張を、縦方向(L)に向いている旋回軸(S)を中心とした前記突出部(5)の旋回運動によって重ねることを特徴とする請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−528761(P2011−528761A)
【公表日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−519194(P2011−519194)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【国際出願番号】PCT/EP2010/000112
【国際公開番号】WO2010/086084
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(509091387)フローリング・テクノロジーズ・リミテッド (7)
【氏名又は名称原語表記】Flooring Technologies Ltd.
【住所又は居所原語表記】Portico Building, Marina Street, Pieta MSD 08, MALTA
【Fターム(参考)】