説明

パワーコンディショナ、パワーコンディショナの制御方法およびパワーコンディショナシステム

【課題】系統と並列に接続された複数のパワーコンディショナにおいて、同一の電圧に対しては同一の電圧測定値を得ることができるパワーコンディショナを提供することである。
【解決手段】本発明に係るパワーコンディショナは、系統と並列に接続するパワーコンディショナであって、系統の電圧を測定して第1電圧測定値を得る電圧センサ108と、系統と並列に接続する他のパワーコンディショナと通信する通信インタフェース114と、他のパワーコンディショナが系統の電圧を測定して得た第2電圧測定値を通信インタフェース114を介して取得し、系統の同一の電圧に対し第1電圧測定値と第2電圧測定値とが同一の値に近づくように調整する制御部118とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーコンディショナ、パワーコンディショナの制御方法およびパワーコンディショナシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パワーコンディショナは、太陽電池、燃料電池および蓄電池などから得られる電力を一般家庭で使用できる形式の交流電力に変換する。日本においては、当該交流電力の電圧は100Vであり、周波数は50Hzまたは60Hzである。通常、交流電力は商用電源系統(以下、適宜「系統」と略記する)により一般家庭に供給される。
【0003】
パワーコンディショナは系統と並列に接続して系統と連系運転をすることができる。こうすることで、系統に接続する系統負荷(一般家庭内の電気製品など)に対し、太陽光発電などによる電力と商用電源による電力とで電力を供給することができる。また、系統が停電した場合などは、パワーコンディショナを系統から切り離して自立運転をさせることもできる。
【0004】
パワーコンディショナを系統に連系させる際は、1つのパワーコンディショナを系統と並列に接続するだけでなく、複数のパワーコンディショナを系統と並列に接続することもできる。例えば、太陽光パワーコンディショナおよび燃料電池パワーコンディショナを系統と並列に接続して、系統と連系させることができる。
【0005】
パワーコンディショナを系統に連系させて使用する場合は、系統保護の観点から、系統への供給電力過多を防ぎ、系統電圧が適正な電圧範囲を外れるようなことがないようにすることが重要である。そのため、供給電力過多の場合は、パワーコンディショナのコンバータやインバータを停止することなどにより供給電力を抑制して、系統電圧の上昇を防ぐ必要がある。供給電力を抑制すると系統電圧が下がり、適正範囲を超える系統電圧の上昇を防ぐことができる。
【0006】
系統への供給電力過多を防ぐため、系統電圧を測定する電圧センサを備え、電圧センサが測定する電圧値に基づいてパワーコンディショナの機能を制御するパワーコンディショナが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−152506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、パワーコンディショナを設置する際には、導入コストの回収を容易にするため、パワーコンディショナは安価であることが好ましい。一般的に高精度の電圧センサは高価であるため、パワーコンディショナは安価な電圧センサを備える場合がある。
【0009】
しかしながら、一般的に安価な電圧センサは測定精度が低い。よって、パワーコンディショナに安価なセンサを採用すると、複数のパワーコンディショナを系統と並列に接続している場合に、系統保護に関して以下のような不都合が生じることが想定される。
【0010】
パワーコンディショナは、系統保護のため、電圧センサが系統電圧の上昇を検出した場合、コンバータやインバータの動作を停止させるなどして供給電力を抑制する。
【0011】
複数のパワーコンディショナを系統と並列に接続して連系運転させている場合は、パワーコンディショナ毎に、抑制を開始する系統電圧に優先順位をつけることによって、所望の順番でパワーコンディショナの抑制を開始することができる。この場合、より低い電圧に対して抑制を開始するように設定されているパワーコンディショナが先に抑制を開始する。
【0012】
パワーコンディショナの抑制の優先順位としては、例えば、電気エネルギーを蓄える機能を持たない太陽電池による電力を優先的に使用するという観点から、燃料電池パワーコンディショナから先に抑制を開始し、太陽パワーコンディショナは最後に抑制を開始するという順番が好ましい。
【0013】
しかしながら、安価な電圧センサは測定精度が低いため、同一の電圧を測定しても測定値が大きくばらつく場合があり、ばらつきが大きい場合は、所望の優先順位とは逆の順番でパワーコンディショナの抑制を開始するおそれがある。
【0014】
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、系統と並列に接続された複数のパワーコンディショナにおいて、同一の電圧に対してはより同一の電圧測定値に近い値を得ることができるパワーコンディショナ、パワーコンディショナの制御方法およびパワーコンディショナシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
系統と並列に接続するパワーコンディショナであって、
前記系統の電圧を測定して第1電圧測定値を得る電圧センサと、
前記系統と並列に接続する他のパワーコンディショナと通信する通信インタフェースと、
前記他のパワーコンディショナが前記系統の電圧を測定して得た第2電圧測定値を前記通信インタフェースを介して取得し、前記系統の同一の電圧に対し前記第1電圧測定値と前記第2電圧測定値とが同一の値に近づくように調整する制御部と
を備えることを特徴とする。
【0016】
第2の観点に係る発明は、第1の観点に係るパワーコンディショナであって、
前記制御部は、
前記電圧センサの精度の指標である第1グレードを有し、
前記他のパワーコンディショナが備える電圧センサの第2グレードを前記通信インタフェースを介して取得し、
前記第1グレードと第2グレードとを比較して、グレードが高い電圧センサを基準に調整する
ことを特徴とする。
【0017】
第3の観点に係る発明は、第1または第2の観点に係るパワーコンディショナであって、前記制御部は、当該パワーコンディショナの出力を停止して調整することを特徴とする。
【0018】
第4の観点に係る発明は、第1乃至第3の観点のいずれか1つの観点に係るパワーコンディショナであって、前記制御部は、調整量が所定の閾値を超えた場合に当該電圧センサを不良と判定することを特徴とする。
【0019】
上記目的を達成する第5の観点に係るパワーコンディショナの発明は、
系統と並列に接続するパワーコンディショナであって、
当該パワーコンディショナが出力する電流を測定して第1電流測定値を得る電流センサと、
前記系統と並列に接続する他のパワーコンディショナと通信する通信インタフェースと、
前記他のパワーコンディショナが当該他のパワーコンディショナが出力する電流を測定して得た第2電流測定値を前記通信インタフェースを介して取得し、前記第1電流測定値と前記第2電流測定値とが同一の値に近づくように調整する制御部と
を備えることを特徴とする。
【0020】
第6の観点に係る発明は、第5の観点に係るパワーコンディショナであって、
前記制御部は、
前記電流センサの精度の指標である第1グレードを有し、
前記他のパワーコンディショナが備える電流センサの第2グレードを前記通信インタフェースを介して取得し、
前記第1グレードと第2グレードとを比較して、グレードが高い電流センサを基準に調整する
ことを特徴とする。
【0021】
第7の観点に係る発明は、第5または第6の観点に係るパワーコンディショナであって、前記制御部は、当該パワーコンディショナおよび前記他のパワーコンディショナを前記系統から切り離して調整することを特徴とする。
【0022】
第8の観点に係る発明は、第5乃至第7の観点のいずれか1つの観点に係るパワーコンディショナであって、前記制御部は、調整量が所定の閾値を超えた場合に当該電流センサを不良と判定することを特徴とする。
【0023】
上述したように本発明の解決手段を装置として説明してきたが、本発明はこれらに実質的に相当する方法、プログラム、プログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
【0024】
例えば、本発明を方法として実現させた第9の観点に係るパワーコンディショナの制御方法の発明は、
系統と並列に接続するパワーコンディショナの制御方法であって、
前記系統の電圧を測定して第1電圧測定値を得るステップと、
前記系統に接続する他のパワーコンディショナが前記系統の電圧を測定して得た第2電圧測定値を取得するステップと、
前記系統の同一の電圧に対し前記第1電圧測定値と前記第2電圧測定値が同一の値に近づくように調整するステップと
を備えることを特徴とする。
【0025】
本発明を方法として実現させた第10の観点に係るパワーコンディショナの制御方法の発明は、
系統と並列に接続するパワーコンディショナの制御方法であって、
当該パワーコンディショナが出力する電流を測定して第1電流測定値を得るステップと、
前記系統に接続する他のパワーコンディショナが当該他のパワーコンディショナが出力する電流を測定して得た第2電流測定値を取得するステップと、
前記第1電流測定値と前記第2電流測定値が同一の値に近づくように調整するステップと
を備えることを特徴とする。
【0026】
また、本発明をシステムとして実現させた第11の観点に係るパワーコンディショナシステムの発明は、第1乃至第4のいずれか1つの観点に係るパワーコンディショナの複数個を系統と並列に接続する。
【0027】
本発明をシステムとして実現させた第12の観点に係るパワーコンディショナシステムの発明は、第5乃至第8のいずれか1つの観点に係るパワーコンディショナの複数個を系統と並列に接続する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、系統と並列に接続された複数のパワーコンディショナにおいて、同一の電圧に対してはより同一の電圧測定値に近い値を得ることができるパワーコンディショナ、パワーコンディショナの制御方法およびパワーコンディショナシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係るパワーコンディショナシステムの概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るパワーコンディショナの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図3A】本発明の第1実施形態に係る電圧センサのグレードを算出するための表の一例である。
【図3B】本発明の第1実施形態に係る電圧センサのグレードを算出するための表の一例である。
【図3C】本発明の第1実施形態に係る電圧センサのグレードを算出するための表の一例である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るパワーコンディショナシステムの電圧測定値の調整の一例である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るパワーコンディショナシステムの電圧センサを調整する処理を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るパワーコンディショナシステムの概略図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るパワーコンディショナシステムの電流センサを調整する処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
【0031】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るパワーコンディショナシステムの概略図である。パワーコンディショナシステム1は、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bを備える。
【0032】
太陽光パワーコンディショナ10aは、太陽電池20から直流電力を受け取り交流電力に変換して出力する。燃料電池パワーコンディショナ10bは、燃料電池30から直流電力を受け取り交流電力に変換して出力する。太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは、系統40と並列に接続されて系統40と連系運転をし、系統負荷50に交流電力を供給する。系統負荷50は、例えばテレビや冷蔵庫などの家庭用電気製品である。また、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは、自立負荷60と並列に接続し自立負荷60に交流電力を供給することもできる。自立負荷60は、停電時などにパワーコンディショナ10aや燃料電池パワーコンディショナ10bに接続される例えばテレビや冷蔵庫などの家庭用電気製品である。
【0033】
太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは、それぞれ、通信インタフェース114aおよび114bを備え、通信インタフェース114aおよび114bを介して相互に通信することができる。
【0034】
なお、本実施形態においては、パワーコンディショナシステム1として、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bが系統40と並列に接続されている構成を示すが、これはあくまでも一例である。例えば、本発明のパワーコンディショナシステムは、蓄電池パワーコンディショナが、燃料電池パワーコンディショナ10bの代わりに太陽光パワーコンディショナ10aとともに、系統40と並列に接続される構成であってもよい。また、さらに、蓄電池パワーコンディショナが、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bとともに、系統40と並列に接続される構成であってもよい。また、さらに、これらのパワーコンディショナの何れかのパワーコンディショナ、或いは、さらに並列に接続されるパワーコンディショナが、風力発電パワーコンディショナであっても良い。
【0035】
図2は、本発明の第1実施形態に係るパワーコンディショナの概略構成を示す機能ブロック図である。ここで、太陽光パワーコンディショナ10aと燃料電池パワーコンディショナ10bとは同一の構成であるため、パワーコンディショナ10と総称して説明する。
【0036】
また機能ブロックについても同様に、太陽光パワーコンディショナ10aの機能ブロックと燃料電池パワーコンディショナ10bの機能ブロックとを区別する必要がある場合は、それぞれ符号aおよび符号bを付して説明し、区別する必要がない場合は、数字のみの符号を用いて説明する。
【0037】
パワーコンディショナ10は、コンバータ102、インバータ104、擬似負荷105、電流センサ106、電圧センサ108、スイッチ110、スイッチ112、通信インタフェース114、温度センサ116および制御部118を備える。
【0038】
コンバータ102は、太陽電池20や燃料電池30から直流電圧を受け取り、昇圧または降圧してインバータ104に出力する。
【0039】
インバータ104は、コンバータ102から受け取る直流電圧を交流電圧に変換し、スイッチ112を介して系統40へ出力するか、または、スイッチ110を介して自立負荷60へ出力する。ここで、自立負荷60は、停電中などにおいてパワーコンディショナ10を系統40から切り離して自立運転させる場合に、パワーコンディショナ10に接続している負荷であり、例えば、停電中に接続している冷蔵庫などである。
【0040】
擬似負荷105は、インバータ104に接続され、制御部118により制御可能な開閉スイッチを有する。開閉スイッチが開状態の場合は、擬似負荷105はオープン状態になり、擬似負荷105には電流が流れない。開閉スイッチが閉状態の場合は、擬似負荷105は所定の負荷としてインバータ104に接続され、負荷に応じた電流が流れる。擬似負荷105は、電流センサ106を調整するときに閉状態にして用いる。擬似負荷105を閉状態にすることにより、他のパワーコンディショナからパワーコンディショナ10に電流を流入させることが可能になる。その他の通常の使用状態においては、疑似負荷105は開状態である。
【0041】
電流センサ106は、インバータ104に接続され、インバータ104が出力する交流電流を測定する。
【0042】
電圧センサ108は、系統40に接続され、系統40の交流電圧を測定する。
【0043】
電圧センサ108および電流センサ106は精度の指標としてグレードを有し、当該グレードによってその信頼度が判定される。なお、当該グレードは制御部118に含まれる記憶部120に記憶されている情報(グレード情報)であっても良い。また、当該グレード情報は、通信インタフェース114を介して他のパワーコンディショナとやり取りしても良い。以下、電圧センサ108を一例として説明する。
【0044】
電圧センサ108のグレードは、電圧センサ108の精度、温度特性および累積動作時間などの組み合わせによって算出される。電圧センサ108のグレードは、例えば、電圧センサ108自体の精度を基準グレードとし、当該基準グレードに温度特性や累積動作時間などの相対グレードを足し合わせていくことにより算出される。ここで、累積動作時間とは、パワーコンディショナ10の工場出荷時からの累積時間や前回較正時からの累積時間などである。
【0045】
図3A、図3Bおよび図3Cに、電圧センサ108自体の精度の基準グレード、温度特性や累積動作時間などの相対グレードの一例を示す。図3Aは、電圧センサ108自体の精度と基準グレードとの対応の一例を示す表である。図3Bは、電圧センサ108の温度特性と相対グレードとの対応の一例を示す表である。図3Cは、電圧センサ108の累積動作時間と相対グレードとの対応の一例を示す表である。
【0046】
例えば、電圧センサ108自体の精度が±1.0%であり、温度特性が±2.5%であり、累積動作時間が半年である場合は、電圧センサ108のグレードは、4−1+3=6と算出される。図3A、図3Bおよび図3Cに示す例の場合、グレードの値が大きいほど電圧センサ108の信頼度が高いことを意味する。
【0047】
ここで再び図2に戻り、他の機能ブロックの説明を続ける。
【0048】
スイッチ110は、インバータ104と自立負荷60との間に接続される。スイッチ110が開状態の場合は、パワーコンディショナ10は自立負荷60から切り離され、スイッチ110が閉状態の場合は、パワーコンディショナ10は自立負荷60に接続される。
【0049】
スイッチ112は、インバータ104と系統40との間に接続される。スイッチ112が開状態の場合は、パワーコンディショナ10は系統40から切り離され、スイッチ112が閉状態の場合は、パワーコンディショナ10は系統40に接続される。
【0050】
本実施形態においては、スイッチ110が開状態かつスイッチ112が閉状態であり、パワーコンディショナ10が自立負荷60から切り離され、系統40に接続している場合について説明する。
【0051】
通信インタフェース114は、パワーコンディショナ10が他のパワーコンディショナと通信を行う際のインタフェースである。例えば、太陽光パワーコンディショナ10aと燃料電池パワーコンディショナ10bとは、通信インタフェース114aおよび通信インタフェース114bを介して通信を行うことができる。
【0052】
温度センサ116は、パワーコンディショナ10の内部の温度を測定する。温度センサ116により測定される温度は、電圧センサ108および電流センサ106の温度特性の判断に用いられる。したがって、温度センサ116は、電圧センサ108および電流センサ106の近傍に設置されていることが好ましい。
【0053】
制御部118は、パワーコンディショナ10の各機能ブロックをはじめパワーコンディショナ10の全体を制御および管理する。制御部118は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、処理ごとに特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成したりすることができる。
【0054】
制御部118は、電圧センサ108から系統40の電圧測定値(請求項における第1電圧測定値)を取得する。また、制御部118は、電流センサ106からインバータ104の出力の電流測定値(請求項における第1電流測定値)を取得する。
【0055】
制御部118は、取得した系統40の電圧測定値またはインバータ104の出力の電流値に応じて、コンバータ102およびインバータ104を制御する。例えば、制御部118は、系統40を保護する観点から、電圧測定値が所定の閾値よりも大きい場合は、コンバータ102やインバータ104を停止して出力電力を抑制する。また、制御部118は、スイッチ112を開状態にすることにより出力電力を抑制してもよい。
【0056】
制御部118は、電圧センサ108および電流センサ106のグレード(請求項における第1グレード)を算出する。また、制御部118は、他のパワーコンディショナの電圧センサおよび電流センサのグレード(請求項における第2グレード)を通信インタフェース114を介して取得する。
【0057】
制御部118は、電圧センサ108のグレードと他のパワーコンディショナの電圧センサのグレードとを比較し、グレードが高い方の電圧センサを基準電圧センサとする。また、制御部118は、電流センサ106のグレードと他のパワーコンディショナの電流センサのグレードとを比較し、グレードが高い方の電流センサを基準電流センサとする。
【0058】
制御部118は、他のパワーコンディショナの電圧センサが測定した系統40の電圧測定値(請求項における第2電圧測定値)を通信インタフェース114を介して取得する。また、制御部118は、他のパワーコンディショナの電流センサが測定した系統40の電流測定値(請求項における第2電流測定値)を通信インタフェース114を介して取得する。
【0059】
制御部118は、電圧センサ108の電圧測定値が基準電圧センサによる電圧測定値に一致するように、電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値を調整する。
【0060】
制御部118は、電圧センサ108のグレードの方が他のパワーコンディショナの電圧センサのグレードよりも高い場合は、電圧センサ108が基準電圧センサとなるので電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値の調整は実施しない。
【0061】
制御部118は、電圧センサ108のグレードの方が他のパワーコンディショナの電圧センサのグレードよりも低い場合は、他のパワーコンディショナの電圧センサが基準電圧センサとなるので電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値を調整する。なお、電圧センサ108のグレードと他のパワーコンディショナの電圧センサのグレードとが等しい場合は、両者を基準電圧センサとし、電圧センサ108の電圧測定値と他のパワーコンディショナの電圧センサの電圧測定値との平均値に一致するように電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値を調整してもよい。
【0062】
図4に、制御部118が電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値を調整する一例を示す。図4のグラフにおいて、縦軸の電圧Vaは基準電圧センサの電圧測定値を示し、横軸の電圧Vbは基準電圧センサではない電圧センサ(以後「非基準電圧センサ」と称する)の電圧測定値を示すものとする。
【0063】
図4は、基準電圧センサが測定した電圧測定値の最大値がVa1、最小値がVa2であり、非基準電圧センサが測定した電圧測定値の最大値がVb1、最小値がVb2である場合を示す。図4は、Vb1>Va1、かつ、Vb2<Va2の場合を示す。この場合において、非基準電圧センサにおいて測定した電圧測定値Vb1をVa1とみなすように調整し、電圧測定値Vb2をVa2とみなすように調整したものが四角印である。図4に示すように、この2つの四角印を結ぶ直線の関係により非基準電圧センサまたは非基準電圧センサの電圧測定値を調整することができる。
【0064】
上記の電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値の調整方法は、あくまでも一例であり、制御部118は、様々な調整方法で電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値を調整することができる。例えば、制御部118は、最大値、最小値および原点を用いて電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値を調整してもよいし、さらに多くのポイントの電圧測定値を用いて電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値を調整してもよい。
【0065】
制御部118は、電圧センサ108または電圧センサ108の電圧測定値の調整量が所定の閾値よりも大きい場合は、電圧センサ108が故障している可能性が高いため、電圧センサ108が不良であると判定することができる。また、制御部118は、電流センサ106または電流センサ106の電流測定値の調整量が所定の閾値よりも大きい場合は、電流センサ106が故障している可能性が高いため、電流センサ106が不良であると判定することができる。
【0066】
図5に、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bが電圧センサ108を調整するシーケンスを示す。なお、太陽光パワーコンディショナ10aの機能ブロックと燃料電池パワーコンディショナ10bの機能ブロックとを区別するため、太陽光パワーコンディショナ10aの機能ブロックには符号aを付し(例えば、電圧センサ108a)、燃料電池パワーコンディショナ10bの機能ブロックには符号bを付して説明する(例えば、電圧センサ108b)。また、図5のシーケンスの説明においては、燃料電池パワーコンディショナ10bの電圧センサ108bのグレードの方が太陽電池パワーコンディショナ10aの電圧センサ108aのグレードより高い場合を例に挙げて説明する。また、制御部118が、電圧センサ108の測定値ではなく電圧センサ108を調整する場合を例に挙げて説明する。
【0067】
太陽光パワーコンディショナ10aは、電圧センサ108aおよび108bの調整開始の際に、電圧センサ108bの調整を開始する旨を燃料電池パワーコンディショナ10bに通知する(図5の201)。続いて、太陽光パワーコンディショナ10aは、コンバータ102aやインバータ104aの動作を停止して出力を停止する(図5の202)。
【0068】
燃料電池パワーコンディショナ10bは、太陽光パワーコンディショナ10aから電圧センサ108bの調整を開始する旨の通知を受け取ると、コンバータ102bやインバータ104bの動作を停止して出力を停止する(図5の203)。続いて、燃料電池パワーコンディショナ10bは、電圧センサ108bを調整する準備が完了した旨を太陽光パワーコンディショナ10aに通知する(図5の204)。
【0069】
太陽光パワーコンディショナ10aは、燃料電池パワーコンディショナ10bから電圧センサ108bを調整する準備が完了した旨の通知を受け取ると、燃料電池パワーコンディショナ10bに系統40の電圧計測を開始する旨を通知する(図5の205)。
【0070】
続いて、太陽光パワーコンディショナ10aは、電圧センサ108aが測定した系統40の電圧測定値を取得する(図5の206)。また、太陽光パワーコンディショナ10aは、電圧センサ108aのグレードを算出する(図5の207)。
【0071】
燃料電池パワーコンディショナ10bは、太陽光パワーコンディショナ10aから電圧計測を開始する旨の通知を受け取ると、電圧センサ108bが計測した系統40の電圧測定値を取得する(図5の208)。また、燃料電池パワーコンディショナ10bは、電圧センサ108bのグレードを算出する(図5の209)。
【0072】
太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは、系統40の電圧計測、ならびに、電圧センサ108aおよび108bのグレードの算出が終了すると、系統40の電圧測定値および電圧センサ108aおよび108bのグレードを相互に送信する(図5の210)。
【0073】
太陽光パワーコンディショナ10aは、燃料電池パワーコンディショナ10bから受け取った電圧センサ108bのグレードと電圧センサ108aのグレードとを比較し、電圧センサ108bのグレードの方が電圧センサ108aのグレードよりも高いため、燃料電池パワーコンディショナ10bの電圧センサ108bを基準電圧センサとする(図5の211)。太陽光パワーコンディショナ10aは、基準電圧センサ(電圧センサ108b)の電圧測定値に、電圧センサ108aが測定した系統40の電圧測定値が一致するように電圧センサ108aを調整する(図5の212)。
【0074】
燃料電池パワーコンディショナ10bも同様に、太陽光パワーコンディショナ10aから受け取った電圧センサ108aのグレードと電圧センサ108bのグレードとを比較し、電圧センサ108bのグレードの方が電圧センサ108aのグレードよりも高いため、燃料電池パワーコンディショナ10bの電圧センサ108bを基準電圧センサとする(図5の213)。燃料電池パワーコンディショナ10bは、基準電圧センサが電圧センサ108bであるため、電圧センサ108bの電圧測定値をそのまま使用する(図5の214)。
【0075】
このように、本実施形態によれば、系統と並列に接続された複数のパワーコンディショナにおいて、同一の電圧に対しては同一の電圧測定値を得ることができるパワーコンディショナを提供することができる。
【0076】
また、制御部118は、電圧センサ108のグレードと他のパワーコンディショナの電圧センサのグレードとを比較して、グレードの高い電圧センサを基準電圧センサとして調整することにより、より精度の高い電圧測定をすることができる。
【0077】
また、制御部118は、コンバータ102やインバータ104を停止した状態で調整することにより、より安定した状態で電圧センサ108を調整することができる。
【0078】
また、制御部118は、電圧センサ108の調整量が所定の閾値を超えた場合に当該電圧センサ108を不良と判定することにより、早期に不良となった電圧センサ108を発見することができる。
【0079】
なお、図5のシーケンスにおいては、太陽光パワーコンディショナ10aが電圧センサ108aおよび108bの調整開始を指示するものとして説明したが、これは一例であり、太陽光パワーコンディショナ10aと燃料電池パワーコンディショナ10bの役割を置き換えてもよい。
【0080】
また、本実施形態における図1のパワーコンディショナシステムの概略図において、燃料電池30を蓄電池とし、燃料電池パワーコンディショナ10bを蓄電池パワーコンディショナとすることもできる。蓄電池パワーコンディショナの機能ブロックを図2を用いて説明すると、蓄電池パワーコンディショナとした場合は、コンバータ102およびインバータ104は双方向動作である。インバータ104は、系統40から受け取った交流電圧を直流電圧に変換してコンバータ102に出力することができる。コンバータ102は、インバータ104から受け取った直流電圧を降圧または昇圧して燃料電池30に出力し、蓄電池を充電することができる。
【0081】
また、本実施形態においては、太陽電池および燃料電池を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、その他の電池に置き換えても本発明は実現可能である。
【0082】
(第2実施形態)
第1実施形態においては、パワーコンディショナの電圧センサを調整する場合について説明したが、第2実施形態においては、パワーコンディショナの電流を調整する場合について説明する。
【0083】
図6は、本発明の第2実施形態に係るパワーコンディショナシステムの概略図である。パワーコンディショナシステム2は、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bを備える。
【0084】
太陽光パワーコンディショナ10aは、太陽電池20から直流電力を受け取り交流電力に変換して出力する。燃料電池パワーコンディショナ10bは、燃料電池30から直流電力を受け取り交流電力に変換して出力する。太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは、系統40と並列に接続されて系統40と連系運転をし、系統負荷50に交流電力を供給する。系統負荷50は、例えばテレビや冷蔵庫などの家庭用電気製品である。また、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは、自立負荷60と並列に接続し自立負荷60に交流電力を供給することもできる。自立負荷60は、停電時などにパワーコンディショナ10aや燃料電池パワーコンディショナ10bに接続されている例えばテレビや冷蔵庫などの家庭用電気製品である。
【0085】
太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは、それぞれ、通信インタフェース114aおよび114bを備えており、通信インタフェース114aおよび114bを介して通信することができる。
【0086】
太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは、スイッチ70を介して系統40に接続されている。スイッチ70が開状態の場合は、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは系統40から切り離される。また、スイッチ80が開状態の場合は、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bは系統負荷50から切り離される。スイッチ70およびスイッチ80は、通信インタフェース114aおよび114bに接続しており、通信インタフェース114aまたは114bを介して、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bにより制御される。
【0087】
本実施形態における、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bの機能ブロックは第1実施形態の場合と同様であるため説明を割愛する。
【0088】
図7に、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bが電流センサ106を調整するシーケンスを示す。なお、太陽光パワーコンディショナ10aの機能ブロックと燃料電池パワーコンディショナ10bの機能ブロックとを区別するため、太陽光パワーコンディショナ10aの機能ブロックには符号aを付し(例えば、電流センサ106a)、燃料電池パワーコンディショナ10bの機能ブロックには符号bを付して説明する(例えば、電流センサ106b)。
【0089】
太陽光パワーコンディショナ10aは、電流センサ106aおよび106bの調整を開始する前にスイッチ70およびスイッチ80を切断する(図7の301)。これにより、太陽光パワーコンディショナ10aから流れる電流は、燃料電池パワーコンディショナ10bにのみ流れることになる。したがって、太陽光パワーコンディショナ10aの電流センサ106aに流れる電流と燃料電池パワーコンディショナ10bの電流センサ106bに流れる電流は等しくなる。
【0090】
続いて、太陽光パワーコンディショナ10aは、電流センサ106bの調整を開始する旨を燃料電池パワーコンディショナ10bに通知する(図7の302)。
【0091】
燃料電池パワーコンディショナ10bは、太陽光パワーコンディショナ10aから電流センサ106bの調整を開始する旨の通知を受け取ると、擬似負荷105bの開閉スイッチを閉状態にし、インバータ104bを所定の負荷で接続する。こうすることで、燃料電池パワーコンディショナ10bは、電流を流入することが可能になる(図7の303)。続いて、燃料電池パワーコンディショナ10bは、電流センサ106bを調整する準備が完了した旨を太陽光パワーコンディショナ10aに通知する(図7の304)。
【0092】
以後の処理(図7の305〜314の処理)は、電圧センサ108が電流センサ106に置き換わる以外は、図5において説明した電圧センサ108の調整シーケンス(図5の205〜214の処理)と同様であるため、説明を割愛する。
【0093】
このように、本実施形態によれば、系統と並列に接続された複数のパワーコンディショナにおいて、同一の電流に対しては同一の電流測定値を得ることができるパワーコンディショナを提供することができる。
【0094】
また、制御部118は、電流センサ106のグレードと他のパワーコンディショナの電流センサのグレードとを比較して、グレードの高い電流センサを基準電流センサとして調整することにより、より精度の高い電流測定をすることができる。
【0095】
また、制御部118は、太陽光パワーコンディショナ10aおよび燃料電池パワーコンディショナ10bを系統から切り離した状態で調整することにより、より精度良く電流センサ106を調整することができる。
【0096】
また、制御部118は、電流センサ106の調整量が所定の閾値を超えた場合に当該電流センサ106を不良と判定することにより、早期に不良となった電流センサ106を発見することができる。
【0097】
なお、本実施形態における図1のパワーコンディショナシステムの概略図において、燃料電池30を蓄電池とし、燃料電池パワーコンディショナ10bを蓄電池パワーコンディショナとすることもできる。この場合、コンバータ102およびインバータ104は双方向動作であり、電流を流入することが可能である。したがって、燃料電池パワーコンディショナ10bの代わりに蓄電池パワーコンディショナとする場合は、擬似負荷105は開状態のままにして、太陽光パワーコンディショナ10aから蓄電池パワーコンディショナに電流を流入させることができる。
【0098】
また、本実施形態においては、太陽電池および燃料電池を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、その他の電源に置き換えても本発明は実現可能である。
【0099】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各部材、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0100】
また、パワーコンディショナは家庭用に使われるものに限るものではなく、産業用に使われるものであっても良い。
【符号の説明】
【0101】
1、2 パワーコンディショナシステム
10 パワーコンディショナ
10a 太陽光パワーコンディショナ
10b 燃料電池パワーコンディショナ
20 太陽電池
30 燃料電池
40 系統(商用電源系統)
50 系統負荷
60 自立負荷
70、80 スイッチ
102 コンバータ
104 インバータ
105 擬似負荷
106 電流センサ
108 電圧センサ
110、112 スイッチ
114 通信インタフェース
116 温度センサ
118 制御部
120 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
系統と並列に接続するパワーコンディショナであって、
前記系統の電圧を測定して第1電圧測定値を得る電圧センサと、
前記系統と並列に接続する他のパワーコンディショナと通信する通信インタフェースと、
前記他のパワーコンディショナが前記系統の電圧を測定して得た第2電圧測定値を前記通信インタフェースを介して取得し、前記系統の同一の電圧に対し前記第1電圧測定値と前記第2電圧測定値とが同一の値に近づくように調整する制御部と
を備えることを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項2】
請求項1に記載のパワーコンディショナであって、
前記制御部は、
前記電圧センサの精度の指標である第1グレードを有し、
前記他のパワーコンディショナが備える電圧センサの第2グレードを前記通信インタフェースを介して取得し、
前記第1グレードと第2グレードとを比較して、グレードが高い電圧センサを基準に調整する
ことを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のパワーコンディショナであって、前記制御部は、当該パワーコンディショナの出力を停止して調整することを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパワーコンディショナであって、前記制御部は、調整量が所定の閾値を超えた場合に当該電圧センサを不良と判定することを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項5】
系統と並列に接続するパワーコンディショナであって、
当該パワーコンディショナが出力する電流を測定して第1電流測定値を得る電流センサと、
前記系統と並列に接続する他のパワーコンディショナと通信する通信インタフェースと、
前記他のパワーコンディショナが当該他のパワーコンディショナが出力する電流を測定して得た第2電流測定値を前記通信インタフェースを介して取得し、前記第1電流測定値と前記第2電流測定値とが同一の値に近づくように調整する制御部と
を備えることを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項6】
請求項5に記載のパワーコンディショナであって、
前記制御部は、
前記電流センサの精度の指標である第1グレードを有し、
前記他のパワーコンディショナが備える電流センサの第2グレードを前記通信インタフェースを介して取得し、
前記第1グレードと第2グレードとを比較して、グレードが高い電流センサを基準に調整する
ことを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項7】
請求項5または6に記載のパワーコンディショナであって、前記制御部は、当該パワーコンディショナおよび前記他のパワーコンディショナを前記系統から切り離して調整することを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか1項に記載のパワーコンディショナであって、前記制御部は、調整量が所定の閾値を超えた場合に当該電流センサを不良と判定することを特徴とするパワーコンディショナ。
【請求項9】
系統と並列に接続するパワーコンディショナの制御方法であって、
前記系統の電圧を測定して第1電圧測定値を得るステップと、
前記系統に接続する他のパワーコンディショナが前記系統の電圧を測定して得た第2電圧測定値を取得するステップと、
前記系統の同一の電圧に対し前記第1電圧測定値と前記第2電圧測定値が同一の値に近づくように調整するステップと
を備えることを特徴とするパワーコンディショナの制御方法。
【請求項10】
系統と並列に接続するパワーコンディショナの制御方法であって、
当該パワーコンディショナが出力する電流を測定して第1電流測定値を得るステップと、
前記系統に接続する他のパワーコンディショナが当該他のパワーコンディショナが出力する電流を測定して得た第2電流測定値を取得するステップと、
前記第1電流測定値と前記第2電流測定値が同一の値に近づくように調整するステップと
を備えることを特徴とするパワーコンディショナの制御方法。
【請求項11】
請求項1乃至4に記載のパワーコンディショナの複数個を系統と並列に接続するパワーコンディショナシステム。
【請求項12】
請求項5乃至8に記載のパワーコンディショナの複数個を系統と並列に接続するパワーコンディショナシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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