説明

ヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラムおよびシミュレーション装置

【課題】 ヒートポンプ式給湯機の機種や容量を適正に選定する。
【解決手段】 一時間ごとの給湯負荷を入力する入力部11、入力タスク6と、夜間は貯湯槽内の残湯量が所定量に達するまでヒートポンプを稼働し、昼間は通常時はヒートポンプを稼働せず貯湯槽内の残湯量が所定量を満たない場合にヒートポンプを稼働することを前提として、入力された給湯負荷に基づいて一時間ごとの貯湯槽内の残湯量を算出し、ヒートポンプの一時間ごとの稼働状態を予測する稼働予測タスク7と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ヒートポンプ式給湯機の機種や容量を適正に選定するためのヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラムおよびシミュレーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気温水器に比較してエネルギ効率が極めて高いヒートポンプ式の給湯機が普及している。このヒートポンプ式給湯機は、エネルギ効率が高く、しかもCO2の排出量が低い利点がある一方で、燃焼式の給湯機のように瞬間的に湯を沸き上げることができない。このため、電気温水器と同様に、電力料金が安い夜間に湯を沸き上げて貯湯槽に貯え、昼間は貯湯槽内の湯を使用する、という使用方法が一般に採られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−269788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ホテルや病院などの施設においてヒートポンプ式給湯機を採用する場合、施設の形態(種類)や規模、設備内容などに応じてヒートポンプ式給湯機の機種や容量、台数を適正に選定する必要がある。例えば、容量不足があると湯切れが発生し、容量が過大であると設備費がかさみ経済性が劣る。このため、施設での湯の使われ方や使用量などの使用環境(給湯負荷)を正確に把握し、その使用環境に適合した機種や容量などを選定する必要がある。しかしながら、このような選定は専門性を有するととともに多大な作業、計算を要し、人手による選定は困難であった。このため、個々の施設に応じた適正な機種や容量を選定することができるツールが望まれていた。
【0005】
そこでこの発明は、ヒートポンプ式給湯機の機種や容量を適正に選定することを可能にするヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラムおよびシミュレーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、コンピュータを、所定時間ごとの給湯負荷を入力する負荷入力手段と、夜間は貯湯槽内の残湯量が所定量に達するまでヒートポンプを稼働し、昼間は通常時はヒートポンプを稼働せず貯湯槽内の残湯量が所定量を満たない場合にヒートポンプを稼働することを前提として、前記負荷入力手段で入力された給湯負荷に基づいて所定時間ごとの貯湯槽内の残湯量を算出し、ヒートポンプの所定時間ごとの稼働状態を予測する稼働予測手段、として機能させるためのヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラムである。
【0007】
この発明によれば、ヒートポンプ式給湯機を導入する施設で想定される所定時間(例えば一時間)ごとの給湯負荷が負荷入力手段によって入力されると、稼働予測手段によってその施設における所定時間ごとの貯湯槽内の残湯量が算出され、さらに、算出された残湯量に基づいてヒートポンプの所定時間ごとの稼働状態が予測される。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシミュレーションプログラムにおいて、前記稼働予測手段は、各所への給湯および貯湯槽や配管からの放熱を含む給湯設備全体の出熱と、ヒートポンプによる加熱を含む給湯設備全体の入熱とに基づいて、前記所定時間ごとの残湯量を算出する、ことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のシミュレーションプログラムにおいて、前記負荷入力手段は、施設形態ごとの標準的な給湯負荷が予め記憶され、施設形態を選択し必要に応じて給湯負荷を変更することで前記所定時間ごとの給湯負荷を入力する、ことを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、ヒートポンプ式給湯機を導入する施設の施設形態を負荷入力手段で選択し、必要に応じて給湯負荷を変更することで、この施設の所定時間ごとの給湯負荷が入力される。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3に記載のシミュレーションプログラムにおいて、コンピュータを、前記稼働予測手段で予測された所定時間ごとの稼働状態に基づいて、ヒートポンプの消費電力を算出する消費電力算出手段、として機能させるためのプログラムである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のシミュレーションプログラムにおいて、コンピュータを、前記消費電力算出手段で算出された消費電力に基づいて、電力料金を算出する電力料金算出手段、として機能させるためのプログラムである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、所定時間ごとの給湯負荷を入力する負荷入力手段と、夜間は貯湯槽内の残湯量が所定量に達するまでヒートポンプを稼働し、昼間は通常時はヒートポンプを稼働せず貯湯槽内の残湯量が所定量を満たない場合にヒートポンプを稼働することを前提として、前記負荷入力手段で入力された給湯負荷に基づいて所定時間ごとの貯湯槽内の残湯量を算出し、ヒートポンプの所定時間ごとの稼働状態を予測する稼働予測手段と、を備えることを特徴とするヒートポンプ給湯のシミュレーション装置である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1および6に記載の発明によれば、ヒートポンプ式給湯機を導入する施設で想定される所定時間ごとの給湯負荷を入力することで、ヒートポンプの所定時間ごとの稼働状態が予測される。このため、この稼働状態に基づいてヒートポンプ式給湯機の機種や容量、台数などを適正に選定することが可能となる。例えば、稼働状態が昼夜を問わず過密な場合には、容量不足であり容量(加熱能力、貯湯槽の容量)あるいは台数を増やす必要があると判断でき、稼働状態が昼夜を問わず過疎な場合には、容量過大であり容量あるいは台数を減らす必要があると判断できる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、給湯設備全体の出熱と入熱とに基づいて、所定時間ごとの残湯量を算出することにより給湯の過不足が予測でき、ヒートポンプ式給湯機の機種や容量をより適正に選定することが可能となる。例えば、残湯量が0以下になる状況が予測されれば容量不足であり、容量(ヒートポンプの加熱能力、貯湯槽の容量)あるいは台数を増やす必要があると判断できる。逆に、残湯量が常に満湯状態と予測されれば容量過大であり、容量あるいは台数を減らす必要があると判断できる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、ヒートポンプ式給湯機を導入する施設の施設形態を選択などするだけで、この施設の所定時間ごとの給湯負荷が入力され、ヒートポンプの稼働状態が予測される。このため、給湯負荷の入力負担が軽減されるとともに、施設形態ごとの標準的な給湯負荷が基礎とされるため、導入する施設により適合した稼働状態が予測され、給湯機の機種や容量をより適正に選定することが可能となる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、ヒートポンプの消費電力が算出されるため、この算出結果に基づいてエネルギ面、環境面から、ヒートポンプ式給湯機の機種や容量を適正に選定することが可能となる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、消費電力に基づく電力料金が算出されるため、この算出結果に基づいて費用面、経済面から、ヒートポンプ式給湯機の機種や容量を適正に選定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の実施の形態に係るヒートポンプ給湯のシミュレーション装置を示す概略構成ブロック図である。
【図2】図1の装置の負荷データベースのデータ例を示す図である。
【図3】図1の装置の温度データベースの平均気温データの例を示す図である。
【図4】図1の装置の温度データベースの平均上水水温データの例を示す図である。
【図5】図1の装置の機器データベースのデータ例を示す図である。
【図6】図1の装置のエネルギデータベースの料金メニュデータの例を示す図である。
【図7】図1の装置のエネルギデータベースの料金メニュデータの他例を示す図である。
【図8】図1の装置のエネルギデータベースの他のデータ例を示す図である。
【図9】図1の装置の入力タスクの負荷入力タスクのフローチャートである。
【図10】図9の負荷入力タスクの入力画面を示す図である。
【図11】図9の負荷入力タスクによって作成されるグラフ例を示す図である。
【図12】図1の装置の入力タスクの熱源選定タスクのフローチャートである。
【図13】図12の熱源選定タスクの入力画面を示す図である。
【図14】図1の装置の稼働予測タスクのフローチャートである。
【図15】図14の稼働予測タスクで算出される出熱データの例を示す図である。
【図16】図14の稼働予測タスクで算出される模擬運転データの例を示す図である。
【図17】図14の稼働予測タスクで作成される予測負荷グラフの例を示す図である。
【図18】図14の稼働予測タスクで作成される予測稼働状態グラフの例を示す図である。
【図19】図14の稼働予測タスクで作成される予測残湯量グラフの例を示す図である。
【図20】図1の装置の電力量予測タスクのフローチャートである。
【図21】図20の電力量予測タスクで算出される給湯量や加熱量などの例を示す図である。
【図22】図20の電力量予測タスクで算出される消費電力量の例を示す図である。
【図23】図20の電力量予測タスクで算出される電力料金や総経費などの例を示す図である。
【図24】図20の電力量予測タスクで算出されるボイラ式給湯機の油料金や総経費などの例を示す図である。
【図25】図20の電力量予測タスクで作成される月間給湯量グラフの例を示す図である。
【図26】図20の電力量予測タスクで作成される月間加熱量グラフの例を示す図である。
【図27】図20の電力量予測タスクで作成される月間消費電力量グラフの例を示す図である。
【図28】図20の電力量予測タスクで作成される費用比較グラフの例を示す図である。
【図29】図20の電力量予測タスクで作成される燃料単価変動を考慮した給湯費用グラフの例を示す図である。
【図30】図1の装置の処理フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0021】
図1は、この発明の実施の形態に係るヒートポンプ給湯のシミュレーション装置(以下、「シミュレーション装置」という)1を示す概略構成ブロック図である。このシミュレーション装置1は、ヒートポンプ式給湯機の機種や容量を選定するための装置であり、汎用コンピュータから構成され、主として、入力部11と、表示部12と、記憶部13と、負荷データベース2と、温度データベース3と、機器データベース4と、エネルギデータベース5と、入力タスク6と、稼働予測タスク(稼働予測手段)7と、電力量予測タスク(消費電力算出手段、電力料金算出手段)8と、これらを制御などする中央処理部14とを備えている。
【0022】
入力部11は、後述する一時間ごとの給湯負荷や、各タスク6〜8への入力情報(パラメータ)などを入力するものであり、キーボードやマウスなどから構成されている。また、この入力部11は、後述する入力タスク6とともに負荷入力手段を構成している。表示部12は、各タスク6〜8による画面や各データベース2〜5の情報などを表示するものであり、LCD(液晶ディスプレイ)などから構成されている。記憶部13は、各タスク6〜8による出力結果などを記憶するメモリである。
【0023】
負荷データベース2は、施設形態ごとの標準的な給湯負荷を記憶したデータベースである。具体的には、図2に示すように、施設種別(施設形態)ごとに施設規模、ピーク負荷、各月の施設稼働率、各曜日の負荷率、各時刻の負荷率などが記憶されている。ここで、これらのデータ、情報は、各種の調査結果や文献、ヒヤリングなどに基づき記憶され、さらに、後述する入力タスク6で入力された実データなどに基づいて更新されるようになっている。また、施設種別は、図2に示す施設に限らず、宿泊施設や飲食店、オフィスなども含まれる。
【0024】
温度データベース3は、図3、4に示すように、各地域における各月の平均気温および平均上水水温を記憶したデータベースである。また、ヒートポンプにとって最も厳しい稼動となるピーク条件、すなわち当該地域の最低日平均気温、最低水道(上水)水温を記憶している。
【0025】
機器データベース4は、各ヒートポンプ式給湯機の熱源機や貯湯槽に関するデータを記憶したデータベースである。具体的には、図5に示すように、熱源機のメーカ名、型式、冷媒、加熱能力および搭載数量、貯湯槽の形式、実容量および搭載数量、各期(厳冬期、冬季、春秋季、夏季)における能力、消費電力、出湯温度、除霜運転率、設計気温および設計水温、給湯配管保温の熱源、COP(エネルギ消費効率)および消費電力などが記憶されている。さらに、図示されていないが、熱源機や貯湯槽のイニシャルコストが記憶されている。また、各燃焼式(ボイラ式)給湯機のボイラ、ヒータおよび貯湯タンクに関する同様なデータも記憶されている。
【0026】
エネルギデータベース5は、各エネルギ源に関するデータを記憶したデータベースである。具体的には、図6、7に示すように、電力の料金メニュ(契約種別)ごとの料金内容や、図8に示すように、エネルギ源(燃料)ごとの発熱量、単価、一次エネルギ換算係数(原油換算係数)、CO2排出係数などが記憶されている。
【0027】
入力タスク6は、ヒートポンプ式給湯機を導入する施設で想定される一時間(所定時間)ごとの給湯負荷などを入力する負荷入力タスク61と、導入する熱源機や貯湯槽、契約する電力料金メニュなどを選定する熱源選定タスク62とから構成されている。
【0028】
負荷入力タスク61では、図9に示すように、まず入力待ちを示す初期画面を表示部12に表示し(ステップS1)、施設種別を示すモデル番号が入力されると(ステップS2)、図10に示すように、この施設種別の標準的な給湯負荷などを負荷データベース2から検索、取得し、表示部12に表示する(ステップS3)。この表示画面には、標準的な給湯負荷など(デフォルト値)とともに、給湯負荷などを入力する入力エリアが設けられ、必要に応じて給湯負荷などが入力されると(ステップS4)、その入力値が後述するステップ8において記憶部13に記憶されるようになっている。さらに、図11に示すように、標準的な給湯負荷や入力された給湯負荷をグラフ化して表示部12に表示する。
【0029】
次に、この施設の地域を識別する地域コードが入力されると(ステップS5)、その地域における各月の平均気温と平均上水水温とを温度データベース3から検索、取得し、これらの温度と標準仕様温度に基づいて、給水温度、使用温度などを表示部12に表示する(ステップS6)。ここでも各温度が入力可能となっており、必要に応じて使用温度などが入力されると(ステップS7)、その入力値が後述するステップ8において記憶部13に記憶されるようになっている。このようにして給湯負荷などを入力し、これらの入力データを記憶部13に記憶する(ステップS8)ものである。
【0030】
熱源選定タスク62では、図12に示すように、まず入力待ちを示す初期画面を表示部12に表示し(ステップS11)、導入するHPユニット(ヒートポンプ式給湯機機器)を示す熱源コードと台数が入力されると(ステップS12)、図13に示すように、そのHPユニットの熱源機や貯湯槽に関するデータを機器データベース4から検索、取得し、表示部12に表示する(ステップS13)。次に、比較対象のボイラ式給湯機の熱源コードや台数などが入力されると(ステップS14)、そのボイラ式給湯機のボイラ(熱源機)や貯湯タンクに関するデータを機器データベース4から検索、取得し、表示部12に表示する(ステップS15)。
【0031】
続いて、想定される電力料金の料金メニュを示す料金コードが入力されると(ステップS16)、その料金メニュの料金内容をエネルギデータベース5から検索、取得し、表示部12に表示する(ステップS17)。さらに、比較するボイラ式給湯機で使用される燃料を示す燃料種別が入力されると(ステップS18)、その燃料の発熱量や単価などをエネルギデータベース5から検索、取得し、表示部12に表示する(ステップS19)。このようにして導入するHPユニットに関するデータなどを入力し、その入力が確定された場合(ステップS20で「Y」の場合)には、これらの入力データを記憶部13に記憶する(ステップS21)。一方、入力が確定されない場合(ステップS20で「N」の場合)には、各入力箇所において熱源コードや料金コードなどが再入力されることで、対応したHPユニットに関するデータなどを表示、記憶するものである。
【0032】
稼働予測タスク7は、ヒートポンプの一時間(所定時間)ごとの稼働状態を予測などするプログラムであり、図14に示すフローチャートに基づいている。まず、入力タスク6で入力された給湯負荷や各温度などに基づいて、ピーク時および各月における出熱データを算出し、図15に示すような算出結果を表示部12に表示する(ステップS31)。ここで、出熱データには、一日の最大給湯量、大浴場の湯張量、ヒートポンプの貯湯槽の放熱量、ボイラの貯湯槽の放熱量、循環配管からの放熱量などが含まれる。具体的には、例えば、一日の最大の60℃の給湯量を次式によって算出する。
「日最大給湯量(60℃)」=「対象人数」×「施設稼働率」×「単位負荷」
また、ヒートポンプの貯湯槽の放熱量を次式によって算出する。
「放熱量」=「貯湯槽容量」×「放熱係数」×(「貯湯温度」−「外気温度」)
次に、入力タスク6で入力された給湯負荷およびステップS31で算出した出熱データに基づいて模擬運転データを算出し、図16に示すような算出結果を表示部12に表示する(ステップS32)。ここで、模擬運転データには、一時間ごとの給湯量、給湯熱量、残湯量およびヒートポンプの稼働状態、消費電力などが含まれる。具体的には、例えば、60℃の給湯量と給湯熱量をそれぞれ次式によって算出する。
「給湯量(60℃)」=「最大給湯量」×「曜日負荷率」×「時間負荷率」
「給湯熱量」=「給湯量(85℃)」×(「給湯温度(85℃)」−「給水温度」)
また、残湯量およびヒートポンプの稼働状態を次のようにして算出する。まず、夜間(22〜8時)は貯湯槽内の残湯量が所定量(図16の例では、9,000)に達するまでヒートポンプを稼働し、昼間(8〜22時)は通常時はヒートポンプを稼働せず貯湯槽内の残湯量が所定量(図16の例では、5,000)を満たない場合にヒートポンプを稼働することを前提とする。そして、給湯負荷と、各所への給湯や大浴場の湯張りおよび貯湯槽や配管からの放熱を含む給湯設備全体の出熱と、ヒートポンプによる給水加熱および放熱再加熱(配管からの放熱を補完するための加熱)を含む給湯設備全体の入熱とに基づいて、一時間ごとの貯湯槽内の残湯量を算出する。すなわち、出熱量と入熱量と貯湯槽の蓄放熱量(貯湯量の増減)は、次のような関係式が成り立ち、この関係式により熱収支をバランスさせるように残湯量を算出する。
「出熱量」=「入熱量」+「貯湯槽の蓄放熱量」
そして、この残湯量からヒートポンプの一時間ごとの稼働状態を予測する。
【0033】
具体的には、図16の例では、残湯量を次のようにして算出する。
「残湯量」=「一時間前の残湯量」
+(「給水加熱量」−「タンク放熱量」)/(「貯湯温度」−「給水温度」)
−「給湯量合計」
ここで、「給水加熱量」が入熱に該当し、「タンク放熱量」と「給湯量合計」とが出熱に該当する。例えば、図16で示す日曜日の6〜7時の場合、「一時間前の残湯量」が所定量(9,000)未満であるため、ヒートポンプの運転モード(稼働状態)が稼働を示す「1」となり、「給水加熱量」が「85.4」となっている。続く7〜8時の場合、「一時間前の残湯量」が所定量に達しているため、ヒートポンプの運転モードが停止を示す「0」となり、「給水加熱量」が「0」となっている。同様に、昼間において「一時間前の残湯量」が所定量(5,000)以上の場合には、ヒートポンプの運転モードが「0」となり、「一時間前の残湯量」が所定量未満の場合に、ヒートポンプの運転モードが「1」となる。
【0034】
このようにして、順次一時間ごとの残湯量を算出して、ヒートポンプの稼働状態を予測する(割り出す)。ここで、当該1時間における給水加温のためのヒートポンプの運転時間は、ヒートポンプの運転モードが「1」の場合には1時間、「0」の場合には0時間とする。放熱再加熱のための運転時間は、選定したヒートポンプの機種により次の二通りの算出方法を使い分ける。すなわち、給湯再加温が可能な機種を選定した場合は、ヒートポンプの運転時間をまず放熱再加熱に振り向け、残った時間を給水加温に振り向ける。給湯再加温が不可能な機種を選定した場合は、ヒートポンプの運転時間はすべて給水加温に振り向け、放熱再加熱は別に置く電気ヒータの運転時間として算定する。
【0035】
また、一時間ごとのヒートポンプの消費電力を次のようにして算出する。まず、給水加温のための消費電力(給水加熱量)は、次式によって算出する。
「消費電力」=「単位時間当たりの消費電力量」×「COP」
×「台数」×「運転時間」
なお、図16の例では、「単位時間当たりの消費電力量」は8.4、「台数」は5、「運転時間」は1または0である。次に、放熱再加熱のための消費電力(放熱再加熱量)は、次式によって算出する。
「消費電力」=「単位時間当たりの消費電力量」×「台数」×「運転時間」
なお、図16の例では、「単位時間当たりの消費電力量」は1.5、「台数」は5、「運転時間」は0.9である。
【0036】
そして、以上のような模擬運転データをピーク時および各月に対して、曜日ごとに算出する。ここで、各算出式は上記の式に限らず、別の式を定義して算出してもよい。
【0037】
続いて、算出した出熱データおよび模擬運転データに基づいて、予測負荷、ヒートポンプの予測稼働状態および予測残湯量をグラフ化する(ステップS33)。すなわち、図17に示すように、各月、各曜日の各時刻におけるタンク放熱量、循環放熱量(循環配管からの放熱量)、給湯熱量および大浴場給湯熱量を示す予測負荷の棒グラフ、図18に示すように、各月、各曜日の各時刻におけるヒートポンプによる給水加温および放熱再加温の有無を示す予測稼働状態の棒グラフ、図19に示すように、各月、各曜日の各時刻における残湯量を示す予測残湯量の棒グラフを作成して、表示部12に表示する。その後、算出、作成結果を記憶部13に記憶する(ステップS34)ものである。
【0038】
電力量予測タスク8は、稼働予測タスク7で予測されたヒートポンプの稼働状態に基づいて、ヒートポンプの消費電力を算出し、さらに、消費電力に基づいて電力料金を算出などするプログラムであり、図20に示すフローチャートに基づいている。まず、図21に示すように、稼働予測タスク7で算出された各時における模擬運転データを積算して、各月における月間給湯量および月間加熱量(月間消費熱量)を算出する(ステップS41)。ここで、加熱量は、それぞれ1週間の給湯分、大浴場湯張り・保温分、タンク放熱分、循環放熱分に分けて算出し、これらの1か月分の合計を月間加熱量とする。そして、各月の月間給湯量および月間加熱量をそれぞれ合計して、年間の給湯量および加熱量を算出する(ステップS42)。
【0039】
次に、図22に示すように、稼働予測タスク7で算出された各時における模擬運転データなどに基づいて、各月における月間消費電力量を算出する(ステップS43)。すなわち、消費電力量を各時の消費電力量と料金メニュの内容などとに基づいて算出するが、図22の例では、曜日や時間帯によって料金(単価)が異なる料金メニュが選択されているため、月〜金曜日、土曜日および日曜日のピーク時、昼間、夜間に分けて積算、算出する。さらに、ヒートポンプの消費電力量単独と、これに補機の消費電力量を加算した消費電力量とを算出する。そして、各月の月間消費電力量を合計して、年間の消費電力量を算出する(ステップS44)。ここで、ヒートポンプのデマンド影響率や控除率が消費電力量に影響する場合には、これらの値も考慮して消費電力量を算出する。また、影響率や控除率は、入力部11からの入力値、あるいは予め設定された値とする。
【0040】
続いて、算出した消費電力量と料金メニュの内容とに基づいて、図23に示すように、各月における月間電力料金を算出する(ステップS45)。具体的には、各消費電力量に該当する単価を乗算して電力料金を算出する。また、この電力料金に、設備費、保守費および人件費を加算して、月間の総経費(トータルコスト)を算出する(ステップS46)。ここで、設備費は、機器データベース4に記憶されたイニシャルコストに基づいて算出し、保守費と人件費は、入力部11からの入力値、あるいは予め設定された値に基づいて算出する。さらに、各月の月間電力料金および総経費をそれぞれ合計して、年間の電力料金および総経費を算出するとともに、エネルギデータベース5に記憶された一次エネルギ換算係数およびCO2排出係数に基づいて、年間の一次エネルギ消費量およびCO2排出量を算出する(ステップS47)。
【0041】
次に、ステップS41で算出した加熱量に基づいて、図24に示すように、比較対象のボイラ式給湯機の各月における油料金(燃料費)を算出する(ステップS48)。すなわち、月間加熱量とボイラの発熱量とボイラ効率とによって燃料消費量を算出し、この燃料消費量に燃料単価を乗算して油料金を算出する。ここで、加熱量は、ボイラによる加熱量のみとする。また、この油料金に、電力料金、設備費、保守費および人件費を加算して、月間の総経費(トータルコスト)を算出する(ステップS49)。ここで、電力料金は、料金メニュに従って算出する。さらに、各月の油料金および総経費をそれぞれ合計して、年間の油料金および総経費を算出するとともに、ステップS47と同様にして年間の一次エネルギ消費量およびCO2排出を算出する(ステップS50)。
【0042】
続いて、これらの算出結果をグラフ化して、表示部12に表示する(ステップS51)。すなわち、ステップS41で算出した月間給湯量および月間加熱量に基づいて、各月の月間給湯量を示す棒グラフ(図25)と、各月の月間加熱量(月間消費熱量)を示す棒グラフ(図26)とを作成し、ステップS43で算出した月間消費電力量に基づいて、各月の月間消費電力量を示す棒グラフ(図27)を作成する。そして、これらの算出、作成結果を記憶部13に記憶する(ステップS52)。
【0043】
次に、ヒートポンプ式給湯機と比較対象のボイラ式給湯機との費用を比較する図28に示すようなグラフを作成し、表示部12に表示する(ステップS53)。すなわち、ステップS47で算出したヒートポンプ式給湯機の年間の電力料金、設備費などを示す棒グラフを作成するとともに、ステップS50で算出したボイラ式給湯機の年間の油料金、設備費などを示す棒グラフを作成する。ここで、ヒートポンプ式給湯機はひとつでも複数でもよい。つまり、記憶部13に記憶された複数のヒートポンプ式給湯機のデータに基づいて、複数のヒートポンプ式給湯機の棒グラフを作成、表示してもよい。
【0044】
さらに、燃料単価を変動させた場合の費用グラフを作成し、表示部12に表示する(ステップS54)。すなわち、図29に示すように、燃料単価を変動させた場合のボイラ式給湯機の年間の総経費と、ヒートポンプ式給湯機の年間の総経費とを示すグラフを作成するものである。ここで、ステップS53と同様に、ヒートポンプ式給湯機はひとつでも複数でもよい。
【0045】
以上のような入力タスク6と稼働予測タスク7と電力量予測タスク8とによって、ヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラムが構成されている。
【0046】
次に、このような構成のシミュレーション装置1およびシミュレーションプログラムの作用などについて説明する。まず、図30に示すように、負荷入力タスク61を起動し(ステップS61)、上記のようにしてヒートポンプ式給湯機を導入する施設の施設種別などを入力することで(ステップS62)、想定される一時間ごとの給湯負荷などが入力される。次に、熱源選定タスク62を起動し(ステップS63)、上記のようにして導入するHPユニットの熱源コードなどを入力することで(ステップS64)、導入する熱源機や貯湯槽、契約する電力料金メニュなどが選定される。そして、複数のHPユニットを選択する場合(ステップS65で「Y」の場合)には、同様にして次のHPユニットの熱源機や貯湯槽が入力される。
【0047】
続いて、稼働予測タスク7を起動すると(ステップS66)、上記のようにして、図15に示すような出熱データが算出され、一時間ごとの残湯量やヒートポンプの稼働状態を含む図16に示すような模擬運転データが算出される。さらに、図17〜19に示すような一時間ごとの予測負荷、ヒートポンプの予測稼働状態および予測残湯量を示す棒グラフが作成され、表示部12に表示される。
【0048】
次に、電力量予測タスク8を起動すると(ステップS67)、上記のようにして、ヒートポンプ式給湯機を導入する施設で予測される給湯量および加熱量(図21)、消費電力量(図22)および電力料金や総経費など(図23)が算出される。また、比較対象のボイラ式給湯機の油料金や総経費など(図24)が算出され、これらの結果がグラフ化され(図25〜27)、表示部12に表示される。さらに、ヒートポンプ式給湯機と比較対象のボイラ式給湯機との費用を比較するグラフ(図28)が作成されるとともに、燃料単価の変動による影響を示すグラフ(図29)が作成され、表示部12に表示されるものである。
【0049】
以上のように、このシミュレーション装置1およびシミュレーションプログラムによれば、ヒートポンプの一時間ごとの稼働状態などが予測されるため、この稼働状態に基づいてヒートポンプ式給湯機の熱源機や貯湯槽を適正に選定することが可能となる。例えば、ヒートポンプの稼働状態を示す棒グラフ(図18)において、ヒートポンプが昼夜を問わず給水加温(稼働)し続ける場合や、貯湯槽の残湯量を示す棒グラフ(図19)において、残湯量が0近くまたは0を下回る場合には、容量不足であり容量あるいは台数を増やす必要があると判断できる。つまり、この場合には、電力料金が比較的高い昼間もヒートポンプを稼働し続けなければならず、ヒートポンプ式給湯機の利点を活かせないことになる。一方、ヒートポンプが昼夜を問わずほとんど稼働しない場合や、残湯量を示す棒グラフ(図19)において常に残湯量が多い(貯湯槽の容量一杯に近い)場合には、容量過大であり容量あるいは台数を減らす必要があると判断できる。そして、このように判断した場合には、熱源選定タスク62において新たな熱源コードや台数を入力することで、同様に新たな熱源機や貯湯槽に対する稼働状態などが予測され、適否を判断することができる。例えば、加熱能力に過不足がある場合には、熱源機の機種、台数を変更し、貯湯量に過不足がある場合には、貯湯槽の容量を変更する。
【0050】
また、施設で想定される一時間ごとの給湯負荷に基づいてヒートポンプの稼働状態を予測するため、施設ごとに異なる給湯負荷に適合した稼働状態が予測される。しかも、給湯負荷は、月や曜日、時刻によって大きく異なるが、各月や各曜日の一時間ごとの給湯負荷に基づいてヒートポンプの稼働状態を予測するため、より緻密で精度が高い予測結果が得られる。さらに、給湯設備全体の出熱と入熱とに基づいて、一時間ごとの残湯量を算出してヒートポンプの稼働状態を予測するため、給湯設備全体の熱収支(バランス)が考慮された精度の高い稼働状態が予測される。これらの結果、ヒートポンプ式給湯機の機種や容量をより適正に選定することが可能となる。
【0051】
一方、負荷入力タスク61においてヒートポンプ式給湯機を導入する施設の施設種別を選択などするだけで、この施設の一時間ごとの給湯負荷が入力され、ヒートポンプの稼働状態が予測される。このため、給湯負荷の入力負担が軽減されるとともに、施設種別ごとの標準的な給湯負荷が基礎とされるため、導入する施設により適合した稼働状態が予測され、給湯機の機種や容量をより適正に選定することが可能となる。
【0052】
また、ヒートポンプ式給湯機を導入した場合の消費電力量や費用、CO2排出量などが算出されるため、エネルギ面、環境面および費用面、経済面から、ヒートポンプ式給湯機の機種や容量を適正に選定することが可能となる。さらに、ヒートポンプ式給湯機とボイラ式給湯機との費用を比較するグラフが作成されるため、ヒートポンプ式給湯機を導入する場合の経済的な利点などを容易に判断することができる。しかも、燃料単価の変動による影響を示すグラフが作成されるため、経済的な利点の分岐点を容易に判断することができる。つまり、図29のグラフにおいて、ボイラ方式を示すラインとHP方式を示すラインとが交差する燃料単価が分岐点であり、この分岐点よりも燃料単価が高い場合には、HP方式の方が経済的な利点を有することになる。
【0053】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、ヒートポンプの稼働状態を示す棒グラフなどを見て熱源機や貯湯槽などの適否を人が判断するようにしているが、自動判定して推奨する機種や容量を出力するようにしてもよい。すなわち、稼働予測タスク7で算出された一時間ごとの残湯量やヒートポンプの稼働状態が、所定の残湯量変化や稼働率などを満たすまで、機種や容量を変化させて適正な機種や容量を割り出すようにしてもよい。また、電力量予測タスク8を複数のタスクに分けてもよい。例えば、ヒートポンプ式給湯機の消費電力量や電力料金など算出するタスクと、ボイラ式給湯機の油料金などを算出するタスクと、ヒートポンプ式給湯機とボイラ式給湯機との費用を比較するタスクとに分け、必要に応じて各タスクを起動するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 シミュレーション装置
11 入力部(負荷入力手段)
12 表示部
13 記憶部
14 中央処理部
2 負荷データベース
3 温度データベース
4 機器データベース
5 エネルギデータベース
6 入力タスク(負荷入力手段)
61 負荷入力タスク
62 熱源選定タスク
7 稼働予測タスク(稼働予測手段)
8 電力量予測タスク(消費電力算出手段、電力料金算出手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
所定時間ごとの給湯負荷を入力する負荷入力手段と、
夜間は貯湯槽内の残湯量が所定量に達するまでヒートポンプを稼働し、昼間は通常時はヒートポンプを稼働せず貯湯槽内の残湯量が所定量を満たない場合にヒートポンプを稼働することを前提として、前記負荷入力手段で入力された給湯負荷に基づいて所定時間ごとの貯湯槽内の残湯量を算出し、ヒートポンプの所定時間ごとの稼働状態を予測する稼働予測手段、
として機能させるためのヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラム。
【請求項2】
前記稼働予測手段は、各所への給湯および貯湯槽や配管からの放熱を含む給湯設備全体の出熱と、ヒートポンプによる加熱を含む給湯設備全体の入熱とに基づいて、前記所定時間ごとの残湯量を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラム。
【請求項3】
前記負荷入力手段は、施設形態ごとの標準的な給湯負荷が予め記憶され、施設形態を選択し必要に応じて給湯負荷を変更することで前記所定時間ごとの給湯負荷を入力する、ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラム。
【請求項4】
コンピュータを、
前記稼働予測手段で予測された所定時間ごとの稼働状態に基づいて、ヒートポンプの消費電力を算出する消費電力算出手段、
として機能させるための請求項1から3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラム。
【請求項5】
コンピュータを、
前記消費電力算出手段で算出された消費電力に基づいて、電力料金を算出する電力料金算出手段、
として機能させるための請求項4に記載のヒートポンプ給湯のシミュレーションプログラム。
【請求項6】
所定時間ごとの給湯負荷を入力する負荷入力手段と、
夜間は貯湯槽内の残湯量が所定量に達するまでヒートポンプを稼働し、昼間は通常時はヒートポンプを稼働せず貯湯槽内の残湯量が所定量を満たない場合にヒートポンプを稼働することを前提として、前記負荷入力手段で入力された給湯負荷に基づいて所定時間ごとの貯湯槽内の残湯量を算出し、ヒートポンプの所定時間ごとの稼働状態を予測する稼働予測手段と、
を備えることを特徴とするヒートポンプ給湯のシミュレーション装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2010−185607(P2010−185607A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−29382(P2009−29382)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(504279212)株式会社エネルギア・ライフ&アクセス (15)
【Fターム(参考)】