ビルトイン式ガスコンロ
【課題】 筐体内の収容空間を広く有効利用することができ、しかもガス供給管を容易に接続することができるビルトイン式ガスコンロを提供する。
【解決手段】ガスコンロ本体の後方を向く接続口金3eを背面3hに形成された窓孔3dに貫通状態で配置する。接続口金3eには、ナット6Cを螺合固定する。ナット6Cには、第2接続管(接続管)7の水平に延びる第1管部7aを回動可能に嵌合する。第1管部7aと直交する第2管部7bの先端部は、第1管部7aから下方へ延ばし、ガスコンロ本体の下面3aより下方に位置させる。第2管部7aの下端部には、ガス栓8を接続する。ガス栓8Aには、フレキシブルガス管(ガス供給管)を接続する。
【解決手段】ガスコンロ本体の後方を向く接続口金3eを背面3hに形成された窓孔3dに貫通状態で配置する。接続口金3eには、ナット6Cを螺合固定する。ナット6Cには、第2接続管(接続管)7の水平に延びる第1管部7aを回動可能に嵌合する。第1管部7aと直交する第2管部7bの先端部は、第1管部7aから下方へ延ばし、ガスコンロ本体の下面3aより下方に位置させる。第2管部7aの下端部には、ガス栓8を接続する。ガス栓8Aには、フレキシブルガス管(ガス供給管)を接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ビルトイン式ガスコンロに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビルトイン式ガスコンロは、下記特許文献1に記載されているように、上面部に装着口が、前面部に出し入れ口がそれぞれ設けられた筐体と、装着口に装着されたガスコンロ本体と、出し入れ口を開閉する扉とを備えている。筐体の内部空間のうちのガスコンロ本体より下側の部分が収容空間になっている。この収容空間には、扉を開閉することによって各種の物品を出し入れすることができる。
【0003】
ガスコンロ本体の筐体内に挿入された下部には、下方に向かって開口する導入口が設けられている。この導入口には、「L」字状をなすガス栓の上下方向に延びる下流側端部が接続されており、ガス栓の水平方向を向く上流側端部には、ガス供給管が接続されている。したがって、ガス栓を開くと、ガス供給管からガスコンロ本体に設けられたガスバーナにガスが供給される。
【0004】
【特許文献1】特開2001−99426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来のビルトイン式ガスコンロにおいては、収容空間内の有効利用と、ガス供給管の接続の容易性という二つの要望を同時には達成することができないという問題があった。すなわち、収容空間の有効利用を図るには、ガス栓の下流側端部の上下方向の長さをできる限り短くすることが望ましい。そのようにすれば、ガスコンロ本体の下面からのガス栓の突出量を小さくすることができ、その分だけ収容空間内を有効に利用することができるからである。しかし、下流側端部の長さを短くすると、ガス栓の上流側端部とガスコンロ本体の下面との間の距離が短くなるため、ガス供給管をガス栓に接続する際にガスコンロ本体の下面が邪魔になり、ガス供給管の接続作業が困難になってしまう。勿論、ガス栓の下流側端部の上下方向の長さを長くすれば、ガス供給管の接続作業は容易になる。しかし、そのようにすると、上記のようにガス栓が収容空間内に大きく突出するため、収容空間内を有効に利用することができなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の問題を解決するために、この発明は、上面部に装着口が開口する筐体と、少なくとも下部が上記装着口から上記筐体内に挿入された状態で上記筐体に取り付けられたガスコンロ本体とを備え、上記ガスコンロ本体の上記筐体内に挿入された下部に導入口が設けられ、この導入口にガス供給管が接続されるビルトイン式ガスコンロにおいて、上記導入口がその開口部を水平方向後方に向けた状態で上記ガスコンロ本体の背面部に設けられ、上記導入口にほぼ直角に屈曲した接続管の下流側端部が接続され、上記接続管の下流側端部から下方に向かって延びる上流側端部に上記ガス供給管が接続され、上記ガス供給管が接続された上記接続管の上記上流側端部が上記ガスコンロ本体の下面から下方に突出させられていることを特徴としている。
この場合、上記接続管の上流側端部が上記下流側端部から下方に延びる接続位置と、上記下流側端部から水平方向に延びる配管位置との間を回動することができるよう、上記接続管の下流側端部が上記導入口に水平方向後方に延びる軸線を中心として回動可能に接続されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0007】
上記特徴構成を有するこの発明において、ガス供給管を導入口に接続する場合には、導入口に接続管の下流側端部を接続する。その後、接続管の上流側端部にガス供給管を接続する。このとき、接続管の上流側端部がガスコンロ本体の下面から下方に突出しているので、ガス供給管を接続管に容易に接続することができる。また、導入口がガスコンロ本体の背面部に設けられているから、接続管及びガス供給管は、ガスコンロ本体の背面より後方に位置することになり、ガスコンロ本体の真下に位置する収容空間を有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図10は、この発明と併行して開発された参考発明の第1実施の形態を示す。この実施の形態は、参考発明をシステムキッチンSKに適用したものであり、システムキッチンSKにおいては、図1〜図5に示すように、この発明に係るビルトイン式ガスコンロ1がシステムキッチンSKの一部として一体に設けられている。システムキッチンSKは、筐体2を有している。この筐体2の一部がガスコンロ1の筐体として用いられている。ガスコンロ1は、独立したものとして設けてもよい。勿論、その場合には、筐体2に代えてガスコンロ1専用の筐体が用いられる。
【0009】
図3及び図5に示すように、筐体2の上面部には、装着口2aが設けられている。筐体2の前面部には、上部に操作口2bが設けられ、下部に出し入れ口2cが設けられている。装着口2aには、ガスバーナ(図示せず)等を有するガスコンロ本体3がその上部を装着口2aから上方に突出させた状態で挿入されており、ガスコンロ本体3の周縁部が装着口2aに臨む筐体2の上面に載置固定されている。筐体2の内部空間のうち、ガスコンロ本体3のほぼ水平な下面3aより下側の部分が収容空間Sになっている。操作摘み(図示せず)等が設けられたガスコンロ本体3の前面3bが操作口2bを介して前方に露出されている。なお、ガスコンロ本体3は、その全体が装着口2a内に挿入されていてもよい。
【0010】
筐体2の出し入れ口2cは、扉4によって開閉されるようになっている。すなわち、扉4の背面の下部には、上部が開放された収容ボックス5が一体に設けられている。収容ボックス5は、筐体2の内部に閉位置と開位置との間を前後方向へ移動可能に設けられている。収容ボックス5を閉位置に移動させると、図3に示すように、扉4が出し入れ口2cを閉じる。収容ボックス5を開位置に移動させると、図5に示すように、扉4が筐体2から前方へ移動して出し入れ口2cを開く。したがって、収容ボックス5に収容された壜B等の各種の収容物を出し入れ口2cから出し入れすることができる。扉4に代えて回動式の扉を筐体2に設けてもよい。その場合には、通常、収容ボックス5が設けられることがなく、壜B等の収容物が筐体2の載置板2dに載置される。
【0011】
図6〜図10に示すように、ガスコンロ本体3のケーシングたるボディ3Aは、厚さの薄い金属板によって構成されている。ボディ3Aの下面(ガスコンロ本体3の下面)3aの左右方向の一側部(この実施の形態では左側部)には、窓孔3dが形成されている。この窓孔3dには、ガスバーナに接続された導入口金(導入口)3eが貫通状態で設けられている。導入口金3eは、その先端面(下面)が下面3aとほぼ同一平面上に位置するように配置されているが、下面3aから下方に大きく突出させてもよく、窓孔3dより内側のガスコンロ本体3内に配置してもよい。導入口金3eは、管状をなしており、その先端開口部が鉛直下方を向くよう、その軸線を上下方向に向けて配置されている。導入口金3eの内周面の下部には、テーパ雌ねじ部3fが形成されている。
【0012】
導入口金3eには、所定の柔軟性を有するフレキシブルガス管(ガス供給管)Gが第1接続管6、第2接続管7及びガス栓8を介して接続されている。そして、フレキシブルガス管Gからガスコンロ本体3のガスバーナにガスが供給されるようになっている。
【0013】
導入口金3eとフレキシブルガス管Gとの接続構造を図6〜図10に基づいて説明すると、第1接続管6は、エルボー管からなるものであり、互いに直交する縦管部6aと、横管部6bとを有している。縦管部6aは、導入口金3eのテーパ雌ねじ部3fに螺合固定されている。したがって、縦管部6aは、その長手方向を上下方向に向けており、横管部6bは、その長手方向を水平方向に向けている。特にこの実施の形態では、横管部6bが水平方向後方を向いている。
【0014】
第2接続管7は、エルボー管からなるものであり、互いに直交する第1管部7aと第2管部7bとを有している。第1管部7aは、第1接続管6の横管部6bにその軸線(水平方向後方を向く軸線)を中心として正逆方向へ回動可能に、かつ抜け止め状態で嵌合されている。したがって、第2接続管7の第2管部7bは、第1接続管6の横管部6bを中心として正逆方向へ回動可能であり、その回動範囲は第2管部7bの先端部(上流側端部)がガスコンロ本体3の下面3aに突き当たることによって制限されている。第2接続管7は、フレキシブルガス管Gの接続作業時には第2管部7bがその長手方向を上下方向に向けた位置(以下、接続位置という。)に回動させられ、フレキシブルガス管Gの接続作業完了後は第2管部7bが水平になった位置(以下、配管位置という。)に回動させられる。その後、第2接続管7は、第1接続管6に対しビス9によって配管位置に回動不能に固定される。ただし、第2接続管7は、必ずしもビス9その他によって回動不能に固定する必要はなく、回動可能にしておいてもよい。配管位置に位置している第2接続管7は、接続位置側への回動がフレキシブルガス管Gによって阻止されるからである。また、第2管部7bが水平になったときの位置を配管位置としているが、配管位置に位置しているときの第2管部7bの先端部が接続位置に位置しているときの先端部より上側に位置する限り、第2管部7bが傾斜しているときの位置を配管位置としてもよい。
【0015】
ガス栓8は、L型ガス栓と称されるものであり、栓本体8aの上流側端部8bと下流側端部8cとが互いに直交している。下流側端部8cには、接続ナット8dが回動可能に、かつ抜け止め状態で設けられている。この接続ナット8dは、第2接続管7の第2管部7bの先端部に形成されたテーパ雄ねじ部7cに螺合固定されている。この結果、ガス栓8が第2接続管7の第2管部7bにその軸線を中心として回動可能に連結されている。なお、図8において符号8eは、ガス栓8を開状態と閉状態とに切り換えるための弁体であり、符号8fは、弁体8eを開閉回動するためのハンドルである。
【0016】
ガス栓8の上流側端部8bには、ガス管接続装置10が設けられている。このガス管接続装置10は、フレキシブルガス管Gをガス栓8の上流側端部8bに接続するためのものであり、フレキシブルガス管Gの下流側端部を上流側端部8bに所定の深さまで挿入すると、フレキシブルガス管Gの下流側端部を上流側端部8bに自動的に接続するように構成されている。なお、ガス管接続装置10の構造は、周知であるのでその詳細な説明は省略する。図3及び図5に示すように、フレキシブルガス管Gの上流側端部は、筐体2の背板2dを貫通して外部に導出され、元栓(図示せず)に接続されている。
【0017】
上記構成のビルトイン式ガスコンロ1において、導入口金3eにフレキシブルガス管Gを接続する場合には、まず導入口金3eに第1接続管6を接続する。第1接続管6の導入口金3eへの接続は、第1接続管6の縦管部6aを導入口金3eのテーパ雌ねじ孔3fに螺合固定することによって行われる。その際、第1接続管6は、導入口金3eの軸線を中心として回転させられることになるが、導入口金3eの軸線が上下方向を向いているので、第1接続管6を回動させる際にはガスコンロ本体3の下面3aが邪魔になることがない。したがって、第1接続管6を導入口金3eに容易に接続することができる。なお、第1接続管6は、横管部6bが後方を向くように固定されているが、左右方向を向くように固定してもよい。その場合には、第2接続管7が第1接続管6に対し左右方向を向く軸線を中心として回動することになる。
【0018】
次に、第2接続管7の第2管部7bに接続ナット8dを螺合固定する。このとき、第2接続管7を接続位置に位置させ、第2管部7bの先端部を下方に向けておく。このようにすると、接続ナット8dの回動軸線が上下方向を向く。しかも、図7及び図8と図9及び図10との比較によって明らかように、第2接続管7を接続位置に位置させると、第2管部7bの先端部が、第2管部7bの後端部(第1管部7a側の端部;下流側端部)より下方に位置するのは勿論のこと、第2接続管7を配管位置に位置させたときの第2管部7bの先端部より下方に位置し、その長さの分だけガスコンロ本体3の下面3aから下方へ大きく離間する。したがって、ガス栓8を第2接続管7に接続するために接続ナット8dを第2管部7bに螺合させる際には、接続ナット8dを容易に回動させることができる。よって、ガス栓8を第2接続管7に容易に接続することができる。
【0019】
その後、フレキシブルガス管Gの下流側端部をガス栓8の上流側端部8bに挿入してフレキシブルガス管Gをガス栓8に接続する。このとき、第2接続管7が接続位置に位置し、その第2管部7bが下方に向かって延びているので、ガス栓8の上流側端部8bがガスコンロ本体3の下面3aから大きく離れている。したがって、フレキシブルガス管Gをガス栓8の上流側端部8bに挿入する際には、ガスコンロ本体3の下面3aが邪魔になることがない。よって、フレキシブルガス管Gをガス栓8の上流側端部8bに容易に挿入することができ、ひいてはガス栓8に容易に接続することができる。
【0020】
フレキシブルガス管Gのガス栓8への挿入が完了したら、第2接続管7を第1接続管6の横管部6bの軸線を中心として接続位置から正逆いずれかの方向へ向かって配管位置まで回動させる。勿論、第2接続管7を回動させると、ガス栓8及びフレキシブルガス管Gのガス栓8近傍の下流側端部が第2接続管7と一体に回動する。第2接続管7が配管位置まで回動すると、第2接続管7、ガス栓8及びフレキシブルガス管Gの下流側端部が水平になり、ガスコンロ本体3の下面3aに沿って位置する。したがって、第2接続管7、ガス栓8及びフレキシブルガス管Gの収容空間S内への突出量を小さくすることができ、その分だけ収容空間S内を有効に利用することができる。
【0021】
このように、フレキシブルガス管Gのガス栓8への接続時には、第2接続管7を接続位置に位置させることにより、フレキシブルガス管Gが接続されるガス栓8をガスコンロ本体3の下面3aから下方へ大きく離間させておくことができる。その一方、フレキシブルガス管Gのガス栓8への接続後には第2接続管7を配管位置に回動させることにより、第2接続管7、ガス栓8及びフレキシブルガス管Gの下流側端部を水平にして下面3aに沿わせ、それらの下面3aからの突出量を小さくすることができる。したがって、フレキシブルガス管Gの導入口金3eへの接続の容易性と、収容空間Sの有効利用との両者を同時に達成することができる。
【0022】
次に、参考発明に係るビルトイン式ガスコンロの他の実施の形態を説明する。なお、以下の実施の形態については、上記実施の形態と異なる構成についてのみ説明することとし、同様な構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0023】
図11〜図14は、参考発明の第2実施の形態を示す。この実施の形態のシステムキッチンSKにおいては、上記実施の形態の第1接続管6、第2接続管7及びガス栓8に代えて、第1接続管6A、第2接続管7A及びガス栓8Aがそれぞれ用いられている。
【0024】
第1接続管6Aの横管部6bの内周面には、テーパ雌ねじ部6cが形成されている。第2接続管7Aの第1管部7aの先端部には、テーパ雄ねじ部7dが形成されている。このテーパ雄ねじ部7dがテーパ雌ねじ部6cに螺合されることにより、第2接続管7Aが第1接続管6Aに接続されている。しかも、テーパ雌ねじ部6cとテーパ雄ねじ部7dとの螺合状態は、それらのねじ部6c,7dが締め付けられる方向へ第2接続管7Aを接続位置から配管位置まで回動させることができ、しかも第2接続管7Aを配管位置まで回動させると、第1、第2接続管6A,7Aが密封状態で接続されるように調節されている。
なお、第1接続管6Aの横管部6bの外周面にテーパ雄ねじ部を形成する一方、第2接管7Aの第1管部7aの先端部内周面にテーパ雄ねじ部に螺合するテーパ雄ねじ部を形成し、それらを螺合させることによって第1、第2接続管6A,7Aを互いに接続するようにしてもよい。
【0025】
第2接続管7Aの第2管部7bの先端部(第2接続管7Aが接続位置に位置しているときの下端部)には、第1管部7aと平行に、かつ第1管部7aと逆向きに延び出す突出管部7eが形成されている。この突出管部7eの先端部にテーパ雄ねじ部7cが形成されており、このテーパ雄ねじ部7cに接続ナット8dが螺合固定されている。
【0026】
ガス栓8Aは、I型ガス栓と称されるものであり、上流側端部8b及び下流側端部8cが一直線上に位置するよう、栓本体8aがストレートに形成されている。なお、この実施の形態では、図11及び図12に示すように、第2接続管7Aが接続位置に位置しているときにガス栓8Aのハンドル8fが下方を向いているため、図13及び図14に示すように、第2接続管7Aを配管位置に回動させると、ハンドル8fが水平方向を向く。しかし、ガス栓8Aが第2接続管7Aに回動可能に接続されているので、ガス栓8Aを第2接続管7Aに対して回動させることにより、ハンドル8fの向きを適宜変更することができる。例えば、ハンドル8fは、下方又は斜め下方に向けることができる。
【0027】
この実施の形態において、フレキシブルガス管Gを導入口金3eに接続する場合には、第2接続管7Aを第1接続管6Aに所定の量だけ予め螺合させておく。すなわち、第2接続管7Aを図12に示す接続位置から図14に示す配管位置までほぼ90°回動させると第2接続管7Aが第1接続管6Aに気密に螺合固定されるように、第2接続管7Aを第1接続管6Aに対し接続位置に螺合させておく。そして、上記実施の形態と同様にして第1接続管6Aを導入口金3eに螺合固定させるとともに、第2接続管7Aにフレキシブルガス管Gを接続する。その後、第2接続管7Aを第1接続管6Aに接続位置から配管位置までねじ込み、第2接続管7Aを第1接続管6Aに螺合固定し、配管位置に固定する。
【0028】
図15〜図19は、参考発明の第3実施の形態を示す。この実施の形態のシステムキッチンSKにおいては、ガスコンロ本体3の下面3aの左側部に下方に向かって開放された収容凹部3gが形成されている。この収容凹部3gは、ガスコンロ本体3の右側部に配置してもよく、あるいは左右方向における中央部に配置してもよい。収容凹部3gの前端部は閉じられているが、後端部はガスコンロ本体3の背面3hから後方に向かって開放されている。なお、収容凹部3hの左側部も開放されているが、閉じられていてもよい。収容凹部3gの底面には、窓孔3dが形成されており、この窓孔3dに導入口金3eが配置されている。導入口金3eには、フレキシブルガス管Gがガス栓8A、第2接続管7A及び第1接続管6Aを介して接続されている。図16及び図17に示すように、第2接続管7Aを接続位置に位置させると、第2接続管7Aの下部、ガス栓8A及びフレキシブルガス管Gが収容凹部3gから下方に突出する。その一方、図18及び図19に示すように、第2接続管7Aを配管位置に回動させると、第1接続管6A、第2接続管7A、ガス栓8A、ガス管接続装置9及びフレキシブルガス管Gの下流側端部が収容凹部3g内に収容される。これにより、収容空間Sをより一層有効利用することができる。その他の構成は、図11〜図14に示す実施の形態の構成と同様である。
【0029】
図20〜図23は、参考発明の第4実施の形態を示す。この実施の形態においては、第1接続管6に代えて第1接続管6Bが用いられ、第2接続管7に代えて第2接続管7Bが用いられている。
【0030】
第1接続管6Bは、互いに一体に形成された縦管部6aと傾斜管部6dとを有している。縦管部6aは、第1接続管6の縦管部6aと同様に構成されている。一方、傾斜管部6dは、縦管部6aに対して直角以外の角度で交差している。この実施の形態では、45°の角度で縦管部6aと交差している。したがって、縦管部6aが導入口金3eに螺合固定された状態では、傾斜管部6dは水平線に対して45°だけ傾斜している。
【0031】
第2接続管7Bは、第1管部7aと第2管部7bとを有している。この点において第2接続管7Bは、上記第2接続管7と同様である。しかし、第2接続管7Bにおいては、第1管部7aと第2管部7bとが直角以外の角度で互いに交差している。この実施の形態では、第1管部7aと第2管部7bとは、縦管部6aと傾斜管部6dとの交差角度と同一角度で交差している。第1管部7aと第2管部7bとは、縦管部6aと傾斜管部6dとの交差角度と若干異なる角度で交差させてもよい。
【0032】
第1管部7aは、第1接続管6Aの傾斜管部6dの下端部(上流側端部)に、傾斜管部6dの軸線を中心として回動可能に嵌合されている。ここで、第1管部7aと第2管部7bとの交差角度が縦管部6aと傾斜管部6dとの交差角度と同一であるから、第2接続管7Bを図20及び図22に示す接続位置に位置させると、第2管部7bが鉛直下方を向く。その一方、第2接続管7Bを接続位置から正逆いずれかの方向へ90°回動させて図21及び図23に示す配管位置に位置させると、第2管部7bの先端部と基端部とが上下方向において同一位置に位置し、第2管部7bが水平になる。その他の構成は、上記第1実施の形態又は第2実施の形態と同様である。
【0033】
上記実施の形態において、第2接続管7Bを配管位置に位置させると、第2管部7b、ガス栓8A及びガス管Gを下面3aに沿う。したがって、収容空間S内を有効に利用することができる。第2接続管7Bを接続位置に位置させると、第2管部7bが鉛直下方を向く。しかも、第2管部7bの先端部は、基端部(下流側端部)より下方に位置する。勿論、第2管部7bの先端部は、第2接続管7Bを配管位置に位置させたときにおける第2管部7bの先端部より下方に位置する。したがって、第2接続管7Bを接続位置に位置させることにより、第2管部7bにガス栓8Aを容易に接続することができ、ガス栓8Aにフレキシブルガス管Gを容易に接続することができる。
【0034】
図24〜図30は、この発明の第1実施の形態を示す。この実施の形態については、上記参考発明の実施の形態と異なる構成だけを説明することとし、上記参考発明の各実施の形態と同様な部分には同一符号を付してその説明を省略する。この実施の形態においては、窓孔3dがガスコンロ本体3の背面3hに形成されている。窓孔3dには、水平方向後方を向く導入口金3eが挿通されている。導入口金3eの先端面(後端面)は、背面3hより所定距離だけ後方に位置させられている。勿論、導入口金3eは、その先端面が背面3hの窓孔3d近傍部分と前後方向において同一位置に位置するように、あるいは窓孔3dより内側に位置するように配置してもよい。
【0035】
また、この実施の形態においては、フレキシブルガス管Gを導入口金3eに接続するために、ナット6C及び第2接続管(接続管)7Cが用いられている。ナット6Cは、導入口金3eのテーパ雄ねじ部3iに螺合固定されている。第2接続管7Cは、互いに直交する第1管部7a及び第2管部7bを有している。第1管部7aは、ナット6Cにその水平な軸線(導入口金3eの軸線)を中心として回動可能に、かつ抜け止め状態で嵌合されている。第2管部7bの外周面の先端部には、テーパ雄ねじ部7cが形成されている。このテーパ雄ねじ部7cには、ガス栓8Aの接続ナット8dが螺合固定されている。ガス栓8Aには、フレキシブルガス管G(図示せず)がガス管接続装置10を介して接続されている。
【0036】
上記の実施の形態において、導入口金3eにフレキシブルガス管Gを接続する場合には、まずナット6Cを導入口金3eに螺合固定する。その後、第2接続管7Cを図24、図27及び図28に示す接続位置に回動させ、第2接続管7Cの第2管部7bに接続ナット8dを螺合固定する。このとき、第2接続管7Cを接続位置に位置させると、第2管部7bがその長手方向を上下方向に向ける。この結果、第2管部7bの先端部(上流側端部)は、第2接続管7Cが図25、図29及び図30に示す配管位置に位置させたときの第2管部7bの先端部よりも下方に位置することは勿論のこと、ガスコンロ本体3の下面3aより下方に位置する。したがって、第2接続管7Cにガス栓8Aを容易に接続することができる。その後、フレキシブルガス管Gをガス栓8Aにガス管接続装置10を介して接続する。このとき、ガス管接続装置10がガス栓8Aの長さの分だけ第2管部7bより下方に位置しているので、ガス管Gをガス栓8Aにより一層容易に接続することができる。ガス管Gの接続完了後、第2接続管7Cを配管位置に回動させる。すると、第1接続管6C、第2接続管7C、ガス栓8A及びガス管Gの下流側端部が、ガスコンロ本体3の下面3aと同一かそれより上方に位置する。したがって、収容空間Sを有効に利用することができる。
【0037】
図31及び図32は、この発明の第2実施の形態を示す。この実施の形態においても、上記第1実施の形態と同様に、導入口金3eが水平方向後方に向かって延び、ガスコンロ本体3の背面3hから後方に突出しており、この導入口金3eにナット6Cが螺合固定されている。さらに、ナット6Cには、第2接続管7Cの第1管部7aが回動可能に嵌合されている。したがって、第2接続管7Cは、フレキシブルガス管Gの導入口金3eへの接続終了後、上記実施の形態における配管位置まで回動させることができる。しかし、この実施の形態では、第2接続管7Cが配管位置に回動させられることなく、接続位置に位置した状態で、つまり第2管部7bが第1管部7aから鉛直下方に延びた状態で用いられている。勿論、第2接続管7は、フレキシブルガス管Gの接続後、配管位置まで回動させることも可能である。
【0038】
第1管部7aから鉛直下方に延びた第2管部7bの先端部(上流側端部)は、ガスコンロ本体3の下面3aより下方に位置させられている。第2管部7bは、その先端部が下面3aより下方に位置する限り、鉛直下方に延ばすことなく、傾斜させてもよい。第2管部7bの先端部には、ガス栓8Aの栓本体8aの下流側端部8bが第2管部7bの軸線を中心として回動可能に連結されている。したがって、この実施の形態では、ガス栓8Aを回動させることによってハンドル8fの向きをかえることができる。ガス栓8Aの栓本体8aの上流側端部8cには、フレキシブルガス管Gの下流側端部がガス管接続装置10を介して接続されている。フレキシブルガス管Gの上流側端部は、第2管部7bから下方に延びた後、ほぼ直角に屈曲して水平方向後方に延び、筐体2の背板2dを貫通して外部に導出されている。なお、第2接続管7Cは、ナット6C及び栓本体8aに対して抜け止めされている。つまり、ナット6C、第2接続管7C及びガス栓8Aが一体にユニット化されている。
【0039】
この実施の形態において、フレキシブルガス管Gを導入口金3eに接続する場合には、ナット6Cを導入口金3eに螺合固定した後、第2管部7bの先端部を鉛直下方に向ける。そして、ガス栓8Aにフレキシブルガス管Gを接続する。ここで、第2管部7bの先端部が下面3aより下方に位置しているから、フレキシブルガス管Gを第2接続管7Cにガス栓8Aを介して容易に接続することができる。また、第2接続管7C、ガス栓8A及びフレキシブルガス管Gの下流側端部がガスコンロ本体3の下面より下方に位置しているが、それらはガスコンロ本体3の背面3hより後方に位置しており、下面3aの真下に位置することがない。したがって、ガスコンロ本体3の下面3aの下側に位置する収容空間Sを有効に利用することができる。
【0040】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、フレキシブルガス管Gを第2接続管7Cにガス栓8Aを介して接続しているが、第2接続管7Cに直接接続してもよい。その場合には、第2接続管7Cにガス管接続装置10を設けることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】参考発明の第1実施の形態を示す一部省略正面図である。
【図2】同実施の形態の一部を切り欠いて示す図1と同様の図である。
【図3】第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す図2のX−X線に沿う断面図である。
【図4】第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す図2と同様の図である。
【図5】収容ボックスを引き出した状態で示す図4のX−X線に沿う断面図である。
【図6】同実施の形態の要部を、第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す拡大正面図である。
【図7】同実施の形態の要部を、第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す拡大側面図である。
【図8】図6のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図9】同実施の形態の要部を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す拡大正面図である。
【図10】同実施の形態の要部を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す拡大側面図である。
【図11】参考発明の第2実施の形態を、収容ボックスを引き出し、かつ第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す側断面図である。
【図12】同実施の形態の要部を、第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す拡大断面図である。
【図13】同実施の形態を、収容ボックスを引き出し、かつ第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す側断面図である。
【図14】同実施の形態の要部を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す拡大側面図である。
【図15】参考発明の第3実施の形態を示す一部省略正面図である。
【図16】同実施の形態を、第2接続部を接続位置に位置させた状態で示す一部省略一部切欠き正面図である。
【図17】収容ボックスを引き出した状態で示す図16のX−X線に沿う断面図である。
【図18】同実施の形態を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す一部省略一部切欠き正面図である。
【図19】収容ボックスを引き出した状態で示す図18のX−X線に沿う断面図である。
【図20】参考発明の第4実施の形態を示す図6と同様の図である。
【図21】同実施の形態を示す図9と同様の図である。
【図22】図20のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図23】図21のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図24】この発明の第1実施の形態を、収容ボックスを引き出し、かつ第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す側断面図である。
【図25】同実施の形態を、収容ボックスを引き出し、かつ第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す側断面図である。
【図26】収容ボックスを押し込んだ状態で示す図25のX矢視図である。
【図27】同実施の形態の要部を、第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す一部切欠き拡大側面図である。
【図28】図27のX矢視図である。
【図29】同実施の形態の要部を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す拡大側面図である。
【図30】図29のX矢視図である。
【図31】この発明の第2実施の形態を、収容ボックスを引き出した状態で示す側断面図である。
【図32】同実施の形態の要部を示す一部切欠き拡大側面図である。
【符号の説明】
【0042】
G フレキシブルガス管(ガス供給管)
S 収容空間
1 ビルトイン式ガスコンロ
2 筐体
2a 装着口
2c 出し入れ口
3 ガスコンロ本体
3a 下面
3e 導入口金(導入口)
3h 背面
7C 第2接続管(接続管)
7a 第1管部
7b 第2管部
【技術分野】
【0001】
この発明は、ビルトイン式ガスコンロに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビルトイン式ガスコンロは、下記特許文献1に記載されているように、上面部に装着口が、前面部に出し入れ口がそれぞれ設けられた筐体と、装着口に装着されたガスコンロ本体と、出し入れ口を開閉する扉とを備えている。筐体の内部空間のうちのガスコンロ本体より下側の部分が収容空間になっている。この収容空間には、扉を開閉することによって各種の物品を出し入れすることができる。
【0003】
ガスコンロ本体の筐体内に挿入された下部には、下方に向かって開口する導入口が設けられている。この導入口には、「L」字状をなすガス栓の上下方向に延びる下流側端部が接続されており、ガス栓の水平方向を向く上流側端部には、ガス供給管が接続されている。したがって、ガス栓を開くと、ガス供給管からガスコンロ本体に設けられたガスバーナにガスが供給される。
【0004】
【特許文献1】特開2001−99426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来のビルトイン式ガスコンロにおいては、収容空間内の有効利用と、ガス供給管の接続の容易性という二つの要望を同時には達成することができないという問題があった。すなわち、収容空間の有効利用を図るには、ガス栓の下流側端部の上下方向の長さをできる限り短くすることが望ましい。そのようにすれば、ガスコンロ本体の下面からのガス栓の突出量を小さくすることができ、その分だけ収容空間内を有効に利用することができるからである。しかし、下流側端部の長さを短くすると、ガス栓の上流側端部とガスコンロ本体の下面との間の距離が短くなるため、ガス供給管をガス栓に接続する際にガスコンロ本体の下面が邪魔になり、ガス供給管の接続作業が困難になってしまう。勿論、ガス栓の下流側端部の上下方向の長さを長くすれば、ガス供給管の接続作業は容易になる。しかし、そのようにすると、上記のようにガス栓が収容空間内に大きく突出するため、収容空間内を有効に利用することができなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の問題を解決するために、この発明は、上面部に装着口が開口する筐体と、少なくとも下部が上記装着口から上記筐体内に挿入された状態で上記筐体に取り付けられたガスコンロ本体とを備え、上記ガスコンロ本体の上記筐体内に挿入された下部に導入口が設けられ、この導入口にガス供給管が接続されるビルトイン式ガスコンロにおいて、上記導入口がその開口部を水平方向後方に向けた状態で上記ガスコンロ本体の背面部に設けられ、上記導入口にほぼ直角に屈曲した接続管の下流側端部が接続され、上記接続管の下流側端部から下方に向かって延びる上流側端部に上記ガス供給管が接続され、上記ガス供給管が接続された上記接続管の上記上流側端部が上記ガスコンロ本体の下面から下方に突出させられていることを特徴としている。
この場合、上記接続管の上流側端部が上記下流側端部から下方に延びる接続位置と、上記下流側端部から水平方向に延びる配管位置との間を回動することができるよう、上記接続管の下流側端部が上記導入口に水平方向後方に延びる軸線を中心として回動可能に接続されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0007】
上記特徴構成を有するこの発明において、ガス供給管を導入口に接続する場合には、導入口に接続管の下流側端部を接続する。その後、接続管の上流側端部にガス供給管を接続する。このとき、接続管の上流側端部がガスコンロ本体の下面から下方に突出しているので、ガス供給管を接続管に容易に接続することができる。また、導入口がガスコンロ本体の背面部に設けられているから、接続管及びガス供給管は、ガスコンロ本体の背面より後方に位置することになり、ガスコンロ本体の真下に位置する収容空間を有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図10は、この発明と併行して開発された参考発明の第1実施の形態を示す。この実施の形態は、参考発明をシステムキッチンSKに適用したものであり、システムキッチンSKにおいては、図1〜図5に示すように、この発明に係るビルトイン式ガスコンロ1がシステムキッチンSKの一部として一体に設けられている。システムキッチンSKは、筐体2を有している。この筐体2の一部がガスコンロ1の筐体として用いられている。ガスコンロ1は、独立したものとして設けてもよい。勿論、その場合には、筐体2に代えてガスコンロ1専用の筐体が用いられる。
【0009】
図3及び図5に示すように、筐体2の上面部には、装着口2aが設けられている。筐体2の前面部には、上部に操作口2bが設けられ、下部に出し入れ口2cが設けられている。装着口2aには、ガスバーナ(図示せず)等を有するガスコンロ本体3がその上部を装着口2aから上方に突出させた状態で挿入されており、ガスコンロ本体3の周縁部が装着口2aに臨む筐体2の上面に載置固定されている。筐体2の内部空間のうち、ガスコンロ本体3のほぼ水平な下面3aより下側の部分が収容空間Sになっている。操作摘み(図示せず)等が設けられたガスコンロ本体3の前面3bが操作口2bを介して前方に露出されている。なお、ガスコンロ本体3は、その全体が装着口2a内に挿入されていてもよい。
【0010】
筐体2の出し入れ口2cは、扉4によって開閉されるようになっている。すなわち、扉4の背面の下部には、上部が開放された収容ボックス5が一体に設けられている。収容ボックス5は、筐体2の内部に閉位置と開位置との間を前後方向へ移動可能に設けられている。収容ボックス5を閉位置に移動させると、図3に示すように、扉4が出し入れ口2cを閉じる。収容ボックス5を開位置に移動させると、図5に示すように、扉4が筐体2から前方へ移動して出し入れ口2cを開く。したがって、収容ボックス5に収容された壜B等の各種の収容物を出し入れ口2cから出し入れすることができる。扉4に代えて回動式の扉を筐体2に設けてもよい。その場合には、通常、収容ボックス5が設けられることがなく、壜B等の収容物が筐体2の載置板2dに載置される。
【0011】
図6〜図10に示すように、ガスコンロ本体3のケーシングたるボディ3Aは、厚さの薄い金属板によって構成されている。ボディ3Aの下面(ガスコンロ本体3の下面)3aの左右方向の一側部(この実施の形態では左側部)には、窓孔3dが形成されている。この窓孔3dには、ガスバーナに接続された導入口金(導入口)3eが貫通状態で設けられている。導入口金3eは、その先端面(下面)が下面3aとほぼ同一平面上に位置するように配置されているが、下面3aから下方に大きく突出させてもよく、窓孔3dより内側のガスコンロ本体3内に配置してもよい。導入口金3eは、管状をなしており、その先端開口部が鉛直下方を向くよう、その軸線を上下方向に向けて配置されている。導入口金3eの内周面の下部には、テーパ雌ねじ部3fが形成されている。
【0012】
導入口金3eには、所定の柔軟性を有するフレキシブルガス管(ガス供給管)Gが第1接続管6、第2接続管7及びガス栓8を介して接続されている。そして、フレキシブルガス管Gからガスコンロ本体3のガスバーナにガスが供給されるようになっている。
【0013】
導入口金3eとフレキシブルガス管Gとの接続構造を図6〜図10に基づいて説明すると、第1接続管6は、エルボー管からなるものであり、互いに直交する縦管部6aと、横管部6bとを有している。縦管部6aは、導入口金3eのテーパ雌ねじ部3fに螺合固定されている。したがって、縦管部6aは、その長手方向を上下方向に向けており、横管部6bは、その長手方向を水平方向に向けている。特にこの実施の形態では、横管部6bが水平方向後方を向いている。
【0014】
第2接続管7は、エルボー管からなるものであり、互いに直交する第1管部7aと第2管部7bとを有している。第1管部7aは、第1接続管6の横管部6bにその軸線(水平方向後方を向く軸線)を中心として正逆方向へ回動可能に、かつ抜け止め状態で嵌合されている。したがって、第2接続管7の第2管部7bは、第1接続管6の横管部6bを中心として正逆方向へ回動可能であり、その回動範囲は第2管部7bの先端部(上流側端部)がガスコンロ本体3の下面3aに突き当たることによって制限されている。第2接続管7は、フレキシブルガス管Gの接続作業時には第2管部7bがその長手方向を上下方向に向けた位置(以下、接続位置という。)に回動させられ、フレキシブルガス管Gの接続作業完了後は第2管部7bが水平になった位置(以下、配管位置という。)に回動させられる。その後、第2接続管7は、第1接続管6に対しビス9によって配管位置に回動不能に固定される。ただし、第2接続管7は、必ずしもビス9その他によって回動不能に固定する必要はなく、回動可能にしておいてもよい。配管位置に位置している第2接続管7は、接続位置側への回動がフレキシブルガス管Gによって阻止されるからである。また、第2管部7bが水平になったときの位置を配管位置としているが、配管位置に位置しているときの第2管部7bの先端部が接続位置に位置しているときの先端部より上側に位置する限り、第2管部7bが傾斜しているときの位置を配管位置としてもよい。
【0015】
ガス栓8は、L型ガス栓と称されるものであり、栓本体8aの上流側端部8bと下流側端部8cとが互いに直交している。下流側端部8cには、接続ナット8dが回動可能に、かつ抜け止め状態で設けられている。この接続ナット8dは、第2接続管7の第2管部7bの先端部に形成されたテーパ雄ねじ部7cに螺合固定されている。この結果、ガス栓8が第2接続管7の第2管部7bにその軸線を中心として回動可能に連結されている。なお、図8において符号8eは、ガス栓8を開状態と閉状態とに切り換えるための弁体であり、符号8fは、弁体8eを開閉回動するためのハンドルである。
【0016】
ガス栓8の上流側端部8bには、ガス管接続装置10が設けられている。このガス管接続装置10は、フレキシブルガス管Gをガス栓8の上流側端部8bに接続するためのものであり、フレキシブルガス管Gの下流側端部を上流側端部8bに所定の深さまで挿入すると、フレキシブルガス管Gの下流側端部を上流側端部8bに自動的に接続するように構成されている。なお、ガス管接続装置10の構造は、周知であるのでその詳細な説明は省略する。図3及び図5に示すように、フレキシブルガス管Gの上流側端部は、筐体2の背板2dを貫通して外部に導出され、元栓(図示せず)に接続されている。
【0017】
上記構成のビルトイン式ガスコンロ1において、導入口金3eにフレキシブルガス管Gを接続する場合には、まず導入口金3eに第1接続管6を接続する。第1接続管6の導入口金3eへの接続は、第1接続管6の縦管部6aを導入口金3eのテーパ雌ねじ孔3fに螺合固定することによって行われる。その際、第1接続管6は、導入口金3eの軸線を中心として回転させられることになるが、導入口金3eの軸線が上下方向を向いているので、第1接続管6を回動させる際にはガスコンロ本体3の下面3aが邪魔になることがない。したがって、第1接続管6を導入口金3eに容易に接続することができる。なお、第1接続管6は、横管部6bが後方を向くように固定されているが、左右方向を向くように固定してもよい。その場合には、第2接続管7が第1接続管6に対し左右方向を向く軸線を中心として回動することになる。
【0018】
次に、第2接続管7の第2管部7bに接続ナット8dを螺合固定する。このとき、第2接続管7を接続位置に位置させ、第2管部7bの先端部を下方に向けておく。このようにすると、接続ナット8dの回動軸線が上下方向を向く。しかも、図7及び図8と図9及び図10との比較によって明らかように、第2接続管7を接続位置に位置させると、第2管部7bの先端部が、第2管部7bの後端部(第1管部7a側の端部;下流側端部)より下方に位置するのは勿論のこと、第2接続管7を配管位置に位置させたときの第2管部7bの先端部より下方に位置し、その長さの分だけガスコンロ本体3の下面3aから下方へ大きく離間する。したがって、ガス栓8を第2接続管7に接続するために接続ナット8dを第2管部7bに螺合させる際には、接続ナット8dを容易に回動させることができる。よって、ガス栓8を第2接続管7に容易に接続することができる。
【0019】
その後、フレキシブルガス管Gの下流側端部をガス栓8の上流側端部8bに挿入してフレキシブルガス管Gをガス栓8に接続する。このとき、第2接続管7が接続位置に位置し、その第2管部7bが下方に向かって延びているので、ガス栓8の上流側端部8bがガスコンロ本体3の下面3aから大きく離れている。したがって、フレキシブルガス管Gをガス栓8の上流側端部8bに挿入する際には、ガスコンロ本体3の下面3aが邪魔になることがない。よって、フレキシブルガス管Gをガス栓8の上流側端部8bに容易に挿入することができ、ひいてはガス栓8に容易に接続することができる。
【0020】
フレキシブルガス管Gのガス栓8への挿入が完了したら、第2接続管7を第1接続管6の横管部6bの軸線を中心として接続位置から正逆いずれかの方向へ向かって配管位置まで回動させる。勿論、第2接続管7を回動させると、ガス栓8及びフレキシブルガス管Gのガス栓8近傍の下流側端部が第2接続管7と一体に回動する。第2接続管7が配管位置まで回動すると、第2接続管7、ガス栓8及びフレキシブルガス管Gの下流側端部が水平になり、ガスコンロ本体3の下面3aに沿って位置する。したがって、第2接続管7、ガス栓8及びフレキシブルガス管Gの収容空間S内への突出量を小さくすることができ、その分だけ収容空間S内を有効に利用することができる。
【0021】
このように、フレキシブルガス管Gのガス栓8への接続時には、第2接続管7を接続位置に位置させることにより、フレキシブルガス管Gが接続されるガス栓8をガスコンロ本体3の下面3aから下方へ大きく離間させておくことができる。その一方、フレキシブルガス管Gのガス栓8への接続後には第2接続管7を配管位置に回動させることにより、第2接続管7、ガス栓8及びフレキシブルガス管Gの下流側端部を水平にして下面3aに沿わせ、それらの下面3aからの突出量を小さくすることができる。したがって、フレキシブルガス管Gの導入口金3eへの接続の容易性と、収容空間Sの有効利用との両者を同時に達成することができる。
【0022】
次に、参考発明に係るビルトイン式ガスコンロの他の実施の形態を説明する。なお、以下の実施の形態については、上記実施の形態と異なる構成についてのみ説明することとし、同様な構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0023】
図11〜図14は、参考発明の第2実施の形態を示す。この実施の形態のシステムキッチンSKにおいては、上記実施の形態の第1接続管6、第2接続管7及びガス栓8に代えて、第1接続管6A、第2接続管7A及びガス栓8Aがそれぞれ用いられている。
【0024】
第1接続管6Aの横管部6bの内周面には、テーパ雌ねじ部6cが形成されている。第2接続管7Aの第1管部7aの先端部には、テーパ雄ねじ部7dが形成されている。このテーパ雄ねじ部7dがテーパ雌ねじ部6cに螺合されることにより、第2接続管7Aが第1接続管6Aに接続されている。しかも、テーパ雌ねじ部6cとテーパ雄ねじ部7dとの螺合状態は、それらのねじ部6c,7dが締め付けられる方向へ第2接続管7Aを接続位置から配管位置まで回動させることができ、しかも第2接続管7Aを配管位置まで回動させると、第1、第2接続管6A,7Aが密封状態で接続されるように調節されている。
なお、第1接続管6Aの横管部6bの外周面にテーパ雄ねじ部を形成する一方、第2接管7Aの第1管部7aの先端部内周面にテーパ雄ねじ部に螺合するテーパ雄ねじ部を形成し、それらを螺合させることによって第1、第2接続管6A,7Aを互いに接続するようにしてもよい。
【0025】
第2接続管7Aの第2管部7bの先端部(第2接続管7Aが接続位置に位置しているときの下端部)には、第1管部7aと平行に、かつ第1管部7aと逆向きに延び出す突出管部7eが形成されている。この突出管部7eの先端部にテーパ雄ねじ部7cが形成されており、このテーパ雄ねじ部7cに接続ナット8dが螺合固定されている。
【0026】
ガス栓8Aは、I型ガス栓と称されるものであり、上流側端部8b及び下流側端部8cが一直線上に位置するよう、栓本体8aがストレートに形成されている。なお、この実施の形態では、図11及び図12に示すように、第2接続管7Aが接続位置に位置しているときにガス栓8Aのハンドル8fが下方を向いているため、図13及び図14に示すように、第2接続管7Aを配管位置に回動させると、ハンドル8fが水平方向を向く。しかし、ガス栓8Aが第2接続管7Aに回動可能に接続されているので、ガス栓8Aを第2接続管7Aに対して回動させることにより、ハンドル8fの向きを適宜変更することができる。例えば、ハンドル8fは、下方又は斜め下方に向けることができる。
【0027】
この実施の形態において、フレキシブルガス管Gを導入口金3eに接続する場合には、第2接続管7Aを第1接続管6Aに所定の量だけ予め螺合させておく。すなわち、第2接続管7Aを図12に示す接続位置から図14に示す配管位置までほぼ90°回動させると第2接続管7Aが第1接続管6Aに気密に螺合固定されるように、第2接続管7Aを第1接続管6Aに対し接続位置に螺合させておく。そして、上記実施の形態と同様にして第1接続管6Aを導入口金3eに螺合固定させるとともに、第2接続管7Aにフレキシブルガス管Gを接続する。その後、第2接続管7Aを第1接続管6Aに接続位置から配管位置までねじ込み、第2接続管7Aを第1接続管6Aに螺合固定し、配管位置に固定する。
【0028】
図15〜図19は、参考発明の第3実施の形態を示す。この実施の形態のシステムキッチンSKにおいては、ガスコンロ本体3の下面3aの左側部に下方に向かって開放された収容凹部3gが形成されている。この収容凹部3gは、ガスコンロ本体3の右側部に配置してもよく、あるいは左右方向における中央部に配置してもよい。収容凹部3gの前端部は閉じられているが、後端部はガスコンロ本体3の背面3hから後方に向かって開放されている。なお、収容凹部3hの左側部も開放されているが、閉じられていてもよい。収容凹部3gの底面には、窓孔3dが形成されており、この窓孔3dに導入口金3eが配置されている。導入口金3eには、フレキシブルガス管Gがガス栓8A、第2接続管7A及び第1接続管6Aを介して接続されている。図16及び図17に示すように、第2接続管7Aを接続位置に位置させると、第2接続管7Aの下部、ガス栓8A及びフレキシブルガス管Gが収容凹部3gから下方に突出する。その一方、図18及び図19に示すように、第2接続管7Aを配管位置に回動させると、第1接続管6A、第2接続管7A、ガス栓8A、ガス管接続装置9及びフレキシブルガス管Gの下流側端部が収容凹部3g内に収容される。これにより、収容空間Sをより一層有効利用することができる。その他の構成は、図11〜図14に示す実施の形態の構成と同様である。
【0029】
図20〜図23は、参考発明の第4実施の形態を示す。この実施の形態においては、第1接続管6に代えて第1接続管6Bが用いられ、第2接続管7に代えて第2接続管7Bが用いられている。
【0030】
第1接続管6Bは、互いに一体に形成された縦管部6aと傾斜管部6dとを有している。縦管部6aは、第1接続管6の縦管部6aと同様に構成されている。一方、傾斜管部6dは、縦管部6aに対して直角以外の角度で交差している。この実施の形態では、45°の角度で縦管部6aと交差している。したがって、縦管部6aが導入口金3eに螺合固定された状態では、傾斜管部6dは水平線に対して45°だけ傾斜している。
【0031】
第2接続管7Bは、第1管部7aと第2管部7bとを有している。この点において第2接続管7Bは、上記第2接続管7と同様である。しかし、第2接続管7Bにおいては、第1管部7aと第2管部7bとが直角以外の角度で互いに交差している。この実施の形態では、第1管部7aと第2管部7bとは、縦管部6aと傾斜管部6dとの交差角度と同一角度で交差している。第1管部7aと第2管部7bとは、縦管部6aと傾斜管部6dとの交差角度と若干異なる角度で交差させてもよい。
【0032】
第1管部7aは、第1接続管6Aの傾斜管部6dの下端部(上流側端部)に、傾斜管部6dの軸線を中心として回動可能に嵌合されている。ここで、第1管部7aと第2管部7bとの交差角度が縦管部6aと傾斜管部6dとの交差角度と同一であるから、第2接続管7Bを図20及び図22に示す接続位置に位置させると、第2管部7bが鉛直下方を向く。その一方、第2接続管7Bを接続位置から正逆いずれかの方向へ90°回動させて図21及び図23に示す配管位置に位置させると、第2管部7bの先端部と基端部とが上下方向において同一位置に位置し、第2管部7bが水平になる。その他の構成は、上記第1実施の形態又は第2実施の形態と同様である。
【0033】
上記実施の形態において、第2接続管7Bを配管位置に位置させると、第2管部7b、ガス栓8A及びガス管Gを下面3aに沿う。したがって、収容空間S内を有効に利用することができる。第2接続管7Bを接続位置に位置させると、第2管部7bが鉛直下方を向く。しかも、第2管部7bの先端部は、基端部(下流側端部)より下方に位置する。勿論、第2管部7bの先端部は、第2接続管7Bを配管位置に位置させたときにおける第2管部7bの先端部より下方に位置する。したがって、第2接続管7Bを接続位置に位置させることにより、第2管部7bにガス栓8Aを容易に接続することができ、ガス栓8Aにフレキシブルガス管Gを容易に接続することができる。
【0034】
図24〜図30は、この発明の第1実施の形態を示す。この実施の形態については、上記参考発明の実施の形態と異なる構成だけを説明することとし、上記参考発明の各実施の形態と同様な部分には同一符号を付してその説明を省略する。この実施の形態においては、窓孔3dがガスコンロ本体3の背面3hに形成されている。窓孔3dには、水平方向後方を向く導入口金3eが挿通されている。導入口金3eの先端面(後端面)は、背面3hより所定距離だけ後方に位置させられている。勿論、導入口金3eは、その先端面が背面3hの窓孔3d近傍部分と前後方向において同一位置に位置するように、あるいは窓孔3dより内側に位置するように配置してもよい。
【0035】
また、この実施の形態においては、フレキシブルガス管Gを導入口金3eに接続するために、ナット6C及び第2接続管(接続管)7Cが用いられている。ナット6Cは、導入口金3eのテーパ雄ねじ部3iに螺合固定されている。第2接続管7Cは、互いに直交する第1管部7a及び第2管部7bを有している。第1管部7aは、ナット6Cにその水平な軸線(導入口金3eの軸線)を中心として回動可能に、かつ抜け止め状態で嵌合されている。第2管部7bの外周面の先端部には、テーパ雄ねじ部7cが形成されている。このテーパ雄ねじ部7cには、ガス栓8Aの接続ナット8dが螺合固定されている。ガス栓8Aには、フレキシブルガス管G(図示せず)がガス管接続装置10を介して接続されている。
【0036】
上記の実施の形態において、導入口金3eにフレキシブルガス管Gを接続する場合には、まずナット6Cを導入口金3eに螺合固定する。その後、第2接続管7Cを図24、図27及び図28に示す接続位置に回動させ、第2接続管7Cの第2管部7bに接続ナット8dを螺合固定する。このとき、第2接続管7Cを接続位置に位置させると、第2管部7bがその長手方向を上下方向に向ける。この結果、第2管部7bの先端部(上流側端部)は、第2接続管7Cが図25、図29及び図30に示す配管位置に位置させたときの第2管部7bの先端部よりも下方に位置することは勿論のこと、ガスコンロ本体3の下面3aより下方に位置する。したがって、第2接続管7Cにガス栓8Aを容易に接続することができる。その後、フレキシブルガス管Gをガス栓8Aにガス管接続装置10を介して接続する。このとき、ガス管接続装置10がガス栓8Aの長さの分だけ第2管部7bより下方に位置しているので、ガス管Gをガス栓8Aにより一層容易に接続することができる。ガス管Gの接続完了後、第2接続管7Cを配管位置に回動させる。すると、第1接続管6C、第2接続管7C、ガス栓8A及びガス管Gの下流側端部が、ガスコンロ本体3の下面3aと同一かそれより上方に位置する。したがって、収容空間Sを有効に利用することができる。
【0037】
図31及び図32は、この発明の第2実施の形態を示す。この実施の形態においても、上記第1実施の形態と同様に、導入口金3eが水平方向後方に向かって延び、ガスコンロ本体3の背面3hから後方に突出しており、この導入口金3eにナット6Cが螺合固定されている。さらに、ナット6Cには、第2接続管7Cの第1管部7aが回動可能に嵌合されている。したがって、第2接続管7Cは、フレキシブルガス管Gの導入口金3eへの接続終了後、上記実施の形態における配管位置まで回動させることができる。しかし、この実施の形態では、第2接続管7Cが配管位置に回動させられることなく、接続位置に位置した状態で、つまり第2管部7bが第1管部7aから鉛直下方に延びた状態で用いられている。勿論、第2接続管7は、フレキシブルガス管Gの接続後、配管位置まで回動させることも可能である。
【0038】
第1管部7aから鉛直下方に延びた第2管部7bの先端部(上流側端部)は、ガスコンロ本体3の下面3aより下方に位置させられている。第2管部7bは、その先端部が下面3aより下方に位置する限り、鉛直下方に延ばすことなく、傾斜させてもよい。第2管部7bの先端部には、ガス栓8Aの栓本体8aの下流側端部8bが第2管部7bの軸線を中心として回動可能に連結されている。したがって、この実施の形態では、ガス栓8Aを回動させることによってハンドル8fの向きをかえることができる。ガス栓8Aの栓本体8aの上流側端部8cには、フレキシブルガス管Gの下流側端部がガス管接続装置10を介して接続されている。フレキシブルガス管Gの上流側端部は、第2管部7bから下方に延びた後、ほぼ直角に屈曲して水平方向後方に延び、筐体2の背板2dを貫通して外部に導出されている。なお、第2接続管7Cは、ナット6C及び栓本体8aに対して抜け止めされている。つまり、ナット6C、第2接続管7C及びガス栓8Aが一体にユニット化されている。
【0039】
この実施の形態において、フレキシブルガス管Gを導入口金3eに接続する場合には、ナット6Cを導入口金3eに螺合固定した後、第2管部7bの先端部を鉛直下方に向ける。そして、ガス栓8Aにフレキシブルガス管Gを接続する。ここで、第2管部7bの先端部が下面3aより下方に位置しているから、フレキシブルガス管Gを第2接続管7Cにガス栓8Aを介して容易に接続することができる。また、第2接続管7C、ガス栓8A及びフレキシブルガス管Gの下流側端部がガスコンロ本体3の下面より下方に位置しているが、それらはガスコンロ本体3の背面3hより後方に位置しており、下面3aの真下に位置することがない。したがって、ガスコンロ本体3の下面3aの下側に位置する収容空間Sを有効に利用することができる。
【0040】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、フレキシブルガス管Gを第2接続管7Cにガス栓8Aを介して接続しているが、第2接続管7Cに直接接続してもよい。その場合には、第2接続管7Cにガス管接続装置10を設けることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】参考発明の第1実施の形態を示す一部省略正面図である。
【図2】同実施の形態の一部を切り欠いて示す図1と同様の図である。
【図3】第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す図2のX−X線に沿う断面図である。
【図4】第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す図2と同様の図である。
【図5】収容ボックスを引き出した状態で示す図4のX−X線に沿う断面図である。
【図6】同実施の形態の要部を、第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す拡大正面図である。
【図7】同実施の形態の要部を、第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す拡大側面図である。
【図8】図6のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図9】同実施の形態の要部を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す拡大正面図である。
【図10】同実施の形態の要部を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す拡大側面図である。
【図11】参考発明の第2実施の形態を、収容ボックスを引き出し、かつ第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す側断面図である。
【図12】同実施の形態の要部を、第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す拡大断面図である。
【図13】同実施の形態を、収容ボックスを引き出し、かつ第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す側断面図である。
【図14】同実施の形態の要部を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す拡大側面図である。
【図15】参考発明の第3実施の形態を示す一部省略正面図である。
【図16】同実施の形態を、第2接続部を接続位置に位置させた状態で示す一部省略一部切欠き正面図である。
【図17】収容ボックスを引き出した状態で示す図16のX−X線に沿う断面図である。
【図18】同実施の形態を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す一部省略一部切欠き正面図である。
【図19】収容ボックスを引き出した状態で示す図18のX−X線に沿う断面図である。
【図20】参考発明の第4実施の形態を示す図6と同様の図である。
【図21】同実施の形態を示す図9と同様の図である。
【図22】図20のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図23】図21のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図24】この発明の第1実施の形態を、収容ボックスを引き出し、かつ第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す側断面図である。
【図25】同実施の形態を、収容ボックスを引き出し、かつ第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す側断面図である。
【図26】収容ボックスを押し込んだ状態で示す図25のX矢視図である。
【図27】同実施の形態の要部を、第2接続管を接続位置に位置させた状態で示す一部切欠き拡大側面図である。
【図28】図27のX矢視図である。
【図29】同実施の形態の要部を、第2接続管を配管位置に位置させた状態で示す拡大側面図である。
【図30】図29のX矢視図である。
【図31】この発明の第2実施の形態を、収容ボックスを引き出した状態で示す側断面図である。
【図32】同実施の形態の要部を示す一部切欠き拡大側面図である。
【符号の説明】
【0042】
G フレキシブルガス管(ガス供給管)
S 収容空間
1 ビルトイン式ガスコンロ
2 筐体
2a 装着口
2c 出し入れ口
3 ガスコンロ本体
3a 下面
3e 導入口金(導入口)
3h 背面
7C 第2接続管(接続管)
7a 第1管部
7b 第2管部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面部に装着口が開口する筐体と、少なくとも下部が上記装着口から上記筐体内に挿入された状態で上記筐体に取り付けられたガスコンロ本体とを備え、上記ガスコンロ本体の上記筐体内に挿入された下部に導入口が設けられ、この導入口にガス供給管が接続されるビルトイン式ガスコンロにおいて、
上記導入口がその開口部を水平方向後方に向けた状態で上記ガスコンロ本体の背面部に設けられ、
上記導入口にほぼ直角に屈曲した接続管の下流側端部が接続され、上記接続管の下流側端部から下方に向かって延びる上流側端部に上記ガス供給管が接続され、
上記ガス供給管が接続された上記接続管の上記上流側端部が上記ガスコンロ本体の下面から下方に突出させられていることを特徴とするビルトイン式ガスコンロ。
【請求項2】
上記接続管の上流側端部が上記下流側端部から下方に延びる接続位置と、上記下流側端部から水平方向に延びる配管位置との間を回動することができるよう、上記接続管の下流側端部が上記導入口に水平方向後方に延びる軸線を中心として回動可能に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のビルトイン式ガスコンロ。
【請求項1】
上面部に装着口が開口する筐体と、少なくとも下部が上記装着口から上記筐体内に挿入された状態で上記筐体に取り付けられたガスコンロ本体とを備え、上記ガスコンロ本体の上記筐体内に挿入された下部に導入口が設けられ、この導入口にガス供給管が接続されるビルトイン式ガスコンロにおいて、
上記導入口がその開口部を水平方向後方に向けた状態で上記ガスコンロ本体の背面部に設けられ、
上記導入口にほぼ直角に屈曲した接続管の下流側端部が接続され、上記接続管の下流側端部から下方に向かって延びる上流側端部に上記ガス供給管が接続され、
上記ガス供給管が接続された上記接続管の上記上流側端部が上記ガスコンロ本体の下面から下方に突出させられていることを特徴とするビルトイン式ガスコンロ。
【請求項2】
上記接続管の上流側端部が上記下流側端部から下方に延びる接続位置と、上記下流側端部から水平方向に延びる配管位置との間を回動することができるよう、上記接続管の下流側端部が上記導入口に水平方向後方に延びる軸線を中心として回動可能に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のビルトイン式ガスコンロ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2013−29310(P2013−29310A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−242762(P2012−242762)
【出願日】平成24年11月2日(2012.11.2)
【分割の表示】特願2007−303251(P2007−303251)の分割
【原出願日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(000167325)光陽産業株式会社 (69)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年11月2日(2012.11.2)
【分割の表示】特願2007−303251(P2007−303251)の分割
【原出願日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(000167325)光陽産業株式会社 (69)
【Fターム(参考)】
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