説明

ビーム振り分け装置

【課題】 新規な構成のビーム振り分け装置を提供する。
【解決手段】 ビーム偏光面を回転して出射する偏光面回転器と、これを出射したビーム光路上に配置され、ビームを第1及び第2方向に偏向する偏向器と、偏向器によって第1方向に偏向されたビーム光路上に配置され、ビームの第1偏光方向の成分を透過し、これと直交する第2偏光方向の成分を反射する第1ビーム分岐器と、偏向器によって第2方向に偏向されたビーム光路上に配置され、ビームの第3偏光方向の成分を透過し、これと直交する第4偏光方向の成分を反射する第2ビーム分岐器と、偏光面回転器を出射するビームの偏光方向が、第1ビーム分岐器に対して第1もしくは第2偏光方向となる、または、第2ビーム分岐器に対して第3もしくは第4偏光方向となる条件でビーム偏光面を回転させるとともに、偏向器に入射したビームが、第1または第2方向に偏向されるように、偏光面回転器及び偏向器を制御する制御装置とを有するビーム振り分け装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方向から入射したビームを複数の方向に振り分けて出射することのできるビーム振り分け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
入射するレーザビームを異なる方向に出射する偏向器として、音響光学偏向器(Acoust-Optic Deflector: AOD)が知られている。
【0003】
AODに高周波の電気信号(交流電圧)を印加すると、AODの音響光学媒体内に電気信号に同期した超音波の粗密波が発生する。この粗密波が回折格子として作用し、入射するレーザビームの一部がブラッグ反射され(音響光学効果)、偏向されて出射する。
【0004】
レーザビームの回折角は粗密波の周波数に依存する。粗密波の周波数を連続的に変えることで、回折角を連続的に変化させることができる。粗密波の周波数は、電気信号の周波数を変えることで制御できる。なお、AODに電気信号が印加されない場合は、レーザビームの回折は起こらない。
【0005】
AODでレーザビームを偏向させることのできる最大角度は、たとえば約8°である。このため、たとえば1個のAODを用いて、4方向に均分的にレーザビームを偏向させる場合、隣り合う偏向レーザビーム間の角度は、約2.66°と小さくなる。これらの偏向レーザビームを分離するためには、レーザビームを十分に長い距離を進行させる必要がある。また、レーザビームのビーム拡がり角度がレーザビーム間の角度より大きい場合には、どんなに長い距離を進行させても分離することはできない。
【0006】
AODを用いた種々のレーザ加工装置の発明が開示されている(たとえば、特許文献1及び2参照)。
【0007】
また、3個のAODを用いてレーザビームを4分岐させる技術が知られている。
【0008】
【特許文献1】特開2000−263271号公報
【特許文献2】特開2004−191880号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、新規な構成のビーム振り分け装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一観点によれば、外部からの制御により、入射するレーザビームの偏光面を回転させて出射することのできる偏光面回転器と、前記偏光面回転器を出射したレーザビームの光路上に配置され、外部からの制御により、入射するレーザビームを、第1の方向、及び、前記第1の方向とは異なる第2の方向に選択的に偏向することのできる偏向器と、前記偏向器によって、前記第1の方向に偏向されたレーザビームの光路上に配置され、入射するレーザビームの第1の偏光方向の成分を透過し、前記第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向の成分を反射する第1のビーム分岐器と、前記偏向器によって、前記第2の方向に偏向されたレーザビームの光路上に配置され、入射するレーザビームの第3の偏光方向の成分を透過し、前記第3の偏光方向と直交する第4の偏光方向の成分を反射する第2のビーム分岐器と、前記偏光面回転器を出射するレーザビームの偏光方向が、前記第1のビーム分岐器に対して前記第1の偏光方向もしくは前記第2の偏光方向となる、または、前記第2のビーム分岐器に対して前記第3の偏光方向もしくは前記第4の偏光方向となる条件で、入射するレーザビームの偏光面を回転させるように前記偏光面回転器を制御するとともに、前記偏向器に入射したレーザビームが、前記第1の方向または前記第2の方向に偏向されるように、前記偏向器を制御する制御装置とを有するビーム振り分け装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、新規な構成のビーム振り分け装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、実施例によるビーム振り分け装置を示す概略図である。
【0013】
実施例によるビーム振り分け装置は、電気光学変調器(Electro-Optic Modulator; EOM)11、EOMドライバ11a、AOD12、AODドライバ12a、ビームブロック13、折り返しミラー14、15、偏光ビームスプリッタ16、17、及び、制御装置18を含んで構成される。
【0014】
レーザ光源10が、制御装置18から送出される信号を受けて、パルスレーザビーム30を出射する。レーザ光源10からは、偏光ビームスプリッタ16及び17に対してP波となるような直線偏光であるパルスレーザビーム30が出射される。
【0015】
パルスレーザビーム30は、EOM11に入射する。EOM11は、制御装置18から送出される制御信号に基づいてEOMドライバ11aが印加する電圧により、パルスレーザビーム30の偏光面を旋回させる。EOM11が電圧無印加状態にされているとき、入射したP波がそのまま出射される。EOM11が電圧印加状態にされているとき、EOM11は、P波の偏光面を90度旋回させる。これにより、EOM11から出射するパルスレーザビーム30は、偏光ビームスプリッタ16及び17に対してS波となる。
【0016】
EOM11を出射したパルスレーザビーム30は、AOD12に入射する。AOD12は、制御装置18から送出される制御信号に基づいてAODドライバ12aが印加する高周波の電気信号(交流電圧)により、パルスレーザビーム30の出射方向を変化させる。
【0017】
AOD12には、周波数fもしくはfよりも高周波数である周波数fの交流電圧が印加される。周波数fの交流電圧が印加されたとき、パルスレーザビーム30は偏向角θだけ偏向されAOD12を出射する。このレーザビームをパルスレーザビーム31とする。周波数fの交流電圧が印加されたとき、パルスレーザビーム30は偏向角θより大きい偏向角θだけ偏向されAOD12を出射する。このレーザビームをパルスレーザビーム32とする。
【0018】
AOD12に交流電圧が印加されていないときにAOD12に入射したパルスレーザビーム30は、直進してビームブロック13に入射し、吸収される。また、AOD12に周波数fまたはfの交流電圧が印加されている場合でも、パルスレーザビーム30の一部(数%から10%程度)は漏れ光として直進する。この漏れ光もビームブロック13に入射し、吸収される。
【0019】
偏向角θだけ偏向されAOD12を出射したパルスレーザビーム31は、折り返しミラー14で反射され、偏光ビームスプリッタ16に入射する。また、偏向角θだけ偏向されAOD12を出射したパルスレーザビーム32は、折り返しミラー15で反射され、偏光ビームスプリッタ17に入射する。
【0020】
偏光ビームスプリッタ16、17は、入射するP波をそのまま透過させ、S波を反射する。偏光ビームスプリッタ16を透過したP波は、光路1に沿って進行する。偏光ビームスプリッタ16で反射されたS波は、光路2に沿って進行する。また、偏光ビームスプリッタ17を透過したP波は、光路3に沿って進行し、偏光ビームスプリッタ17で反射されたS波は、光路4に沿って進行する。
【0021】
図2(A)〜(G)を参照して、第1の実施例によるビーム振り分け方法を説明する。
【0022】
図2(A)は、EOM11に入射するパルスレーザビーム30の時間(時刻)とレーザ強度の関係を示す。横軸が時間、縦軸がレーザ強度を表す。第1の実施例においては、EOM11に入射する1つのレーザパルス(たとえばパルス幅が150μs)を時間軸に沿って4分割し、光路1〜光路4に沿って進行させる。4分割された各々のレーザパルスのパルス幅は、たとえば20μsである。
【0023】
レーザパルスは、時刻t〜tに一定のレーザ強度でEOM11に入射する。
【0024】
図2(B)に、EOM11への電圧の印加タイミングを示す。横軸が時間、縦軸がEOM入力強度(印加電圧値)を表す。
【0025】
時刻t〜t、及び、時刻t〜tに、入射光(P波)の偏光面を90度回転させる電圧が、EOM11に印加される。本図にはこれを「ON」と示した。その他の時刻においては、EOM11に電圧は印加されない。本図にはこれを「OFF」と示した。EOM11は、電圧ON時には、偏光ビームスプリッタ16及び17に対してS波を出射し、電圧OFF時には、偏光ビームスプリッタ16及び17に対してP波を出射する。
【0026】
図2(C)に、AOD12への交流電圧の印加タイミングを示す。横軸が時間、縦軸がAOD入力周波数を表す。
【0027】
時刻t〜tに、AOD12に入射するパルスレーザビーム30を角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。また、時刻t〜tに、角度θより大きい角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。
【0028】
このため、時刻t〜tにAOD12に入射したパルスレーザビーム30は、折り返しミラー14を経て、偏光ビームスプリッタ16に入射するパルスレーザビーム31となる。また、時刻t〜tに、AOD12に入射したパルスレーザビーム30は、折り返しミラー15を経て、偏光ビームスプリッタ17に入射するパルスレーザビーム32となる。
【0029】
図2(D)〜(G)に、それぞれ光路1〜光路4に沿って進行するパルスレーザビームの時間(時刻)とレーザ強度の関係を示す。横軸が時間、縦軸がレーザ強度を表す。
【0030】
図2(D)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16を透過して光路1に沿って進行する。
【0031】
図2(E)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16で反射されて光路2に沿って進行する。
【0032】
図2(F)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17を透過して光路3に沿って進行する。
【0033】
図2(G)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17で反射されて光路4に沿って進行する。
【0034】
このように、1個のEOM、1個のAOD、及び、2個の偏光ビームスプリッタを用いて、1本のレーザビームを4本に振り分けて出射することができる。
【0035】
なお、図2(D)〜(G)に示すパルスレーザビームのレーザ強度はすべて等しい。
【0036】
図3(A)〜(G)を参照して、第2の実施例によるビーム振り分け方法を説明する。図3(A)〜(G)は、それぞれ図2(A)〜(G)に対応し、縦軸及び横軸の表す物理量は等しい。
【0037】
図3(A)を参照する。第2の実施例においても、第1の実施例と同様に、EOM11に入射する1つのレーザパルス(たとえばパルス幅150μs)を時間軸に沿って4分割し、光路1〜光路4に沿って進行させる。4分割された各々のレーザパルスのパルス幅は、たとえば20μsである。
【0038】
レーザパルスは、時刻t〜tに一定のレーザ強度でEOM11に入射する。
【0039】
図3(B)を参照する。時刻t〜tに、入射光(P波)の偏光面を90度回転させる電圧が、EOM11に印加される。
【0040】
図3(C)を参照する。
【0041】
時刻t〜t及び時刻t〜tにAOD12に入射するパルスレーザビーム30を角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。また、時刻t〜t及び時刻t〜tに、角度θより大きい角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。
【0042】
図3(D)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16を透過して光路1に沿って進行する。
【0043】
図3(E)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16で反射されて光路2に沿って進行する。
【0044】
図3(F)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17を透過して光路3に沿って進行する。
【0045】
図3(G)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17で反射されて光路4に沿って進行する。
【0046】
第2の実施例によるビーム振り分け方法は、第1の実施例に比べて、EOM11の切り替え頻度が低く、AOD12の切り替え頻度が高い。
【0047】
図2(A)〜(G)、及び、図3(A)〜(G)に示した態様の他にも、たとえば(i)時刻t〜tにAODの入力周波数をfとし、時刻t〜t及び時刻t〜tにAODの入力周波数をfとする、そして時刻t〜tにEOM入力をONにするという態様、(ii)図3(C)に示すAOD入力状態において、時刻t〜t及び時刻t〜tにEOM入力をONにするという態様でも、レーザパルスを、光路1〜光路4に沿って進行させることができる。
【0048】
図4(A)〜(G)を参照して、第3の実施例によるビーム振り分け方法を説明する。図4(A)〜(G)は、それぞれ図2(A)〜(G)に対応し、縦軸及び横軸の表す物理量は等しい。
【0049】
図4(A)を参照する。第3の実施例においては、EOM11に入射する、連続する2つのレーザパルスを、それぞれ時間軸に沿って2分割し、光路1〜光路4に沿って進行させる。
【0050】
レーザパルスは、時刻t〜t(第1レーザパルス)及び時刻t〜t(第2レーザパルス)に一定のレーザ強度でEOM11に入射する。第1レーザパルスと第2レーザパルスのパルス幅及びレーザ強度は相互に等しい。また、レーザパルスは、一定の繰り返し周波数で発振されている。
【0051】
図4(B)を参照する。時刻t〜t、及び、時刻t〜tに、入射光(P波)の偏光面を90度回転させる電圧が、EOM11に印加される。
【0052】
図4(C)を参照する。時刻t〜tに、AOD12に入射するパルスレーザビーム30を角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。また、時刻t〜tに、角度θより大きい角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。
【0053】
図4(D)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16を透過して光路1に沿って進行する。
【0054】
図4(E)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16で反射されて光路2に沿って進行する。
【0055】
図4(F)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17を透過して光路3に沿って進行する。
【0056】
図4(G)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17で反射されて光路4に沿って進行する。
【0057】
このように、1つのレーザパルスを時間軸に沿って4分割するのではなく、連続する2つのレーザパルスを、それぞれ時間軸に沿って2分割し、光路1〜光路4に沿って進行させることもできる。
【0058】
なお、図4(D)〜(G)に示すパルスレーザビームのレーザ強度はすべて等しい。
【0059】
図5(A)〜(G)を参照して、第4の実施例によるビーム振り分け方法を説明する。図5(A)〜(G)は、それぞれ図4(A)〜(G)に対応し、縦軸及び横軸の表す物理量は等しい。
【0060】
図5(A)を参照する。第4の実施例においても、第3の実施例と同様に、EOM11に入射する、連続する2つのレーザパルスを、それぞれ時間軸に沿って2分割し、光路1〜光路4に沿って進行させる。
【0061】
レーザパルスは、時刻t〜t(第1レーザパルス)及び時刻t〜t(第2レーザパルス)に一定のレーザ強度でEOM11に入射する。第1レーザパルスと第2レーザパルスのパルス幅及びレーザ強度は相互に等しい。また、レーザパルスは、一定の繰り返し周波数で発振されている。
【0062】
図5(B)を参照する。時刻t〜tに、入射光(P波)の偏光面を90度回転させる電圧が、EOM11に印加される。
【0063】
図5(C)を参照する。時刻t〜t及び時刻t〜tにAOD12に入射するパルスレーザビーム30を角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。また、時刻t〜t及び時刻t〜tに角度θより大きい角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。
【0064】
図5(D)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16を透過して光路1に沿って進行する。
【0065】
図5(E)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16で反射されて光路2に沿って進行する。
【0066】
図5(F)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17を透過して光路3に沿って進行する。
【0067】
図5(G)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17で反射されて光路4に沿って進行する。
【0068】
第4の実施例によるビーム振り分け方法は、第3の実施例に比べて、EOM11の切り替え頻度が低く、AOD12の切り替え頻度が高い。
【0069】
なお、図5(B)には、時刻tに、EOM11への電圧印加を開始しているが、時刻t〜tの間の時刻に電圧印加を開始すればよい。
【0070】
また、図4(A)〜(G)、及び、図5(A)〜(G)に示した態様の他にも、たとえば(i)時刻t〜t及び時刻t〜tにAODの入力周波数をfとし、時刻t〜t及び時刻t〜tにAODの入力周波数をfとする、そして時刻t〜tにEOM入力をONにするという態様、(ii)図5(C)に示すAOD入力状態において、時刻t〜t及び時刻t〜tにEOM入力をONにするという態様でも、レーザパルスを、光路1〜光路4に沿って進行させることができる。
【0071】
図6(A)〜(G)を参照して、第5の実施例によるビーム振り分け方法を説明する。図6(A)〜(G)は、それぞれ図2(A)〜(G)に対応し、縦軸及び横軸の表す物理量は等しい。
【0072】
図6(A)を参照する。第5の実施例においては、EOM11に入射する、連続する4つのレーザパルスを、光路1〜光路4に沿って進行させる。
【0073】
レーザパルスは、時刻t〜t(第1レーザパルス)、時刻t〜t(第2レーザパルス)、時刻t〜t(第3レーザパルス)及び時刻t〜t(第4レーザパルス)に一定のレーザ強度でEOM11に入射する。第1〜第4レーザパルスのパルス幅及びレーザ強度は相互に等しい。また、レーザパルスは、一定の繰り返し周波数で発振されている。
【0074】
図6(B)を参照する。時刻t〜t、及び、時刻t〜tに、入射光(P波)の偏光面を90度回転させる電圧が、EOM11に印加される。
【0075】
図6(C)を参照する。時刻t〜t及び時刻t〜tにAOD12に入射するパルスレーザビーム30を角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。また、時刻t〜t及び時刻t〜tに角度θより大きい角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。
【0076】
図6(D)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16を透過して光路1に沿って進行する。
【0077】
図6(E)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16で反射されて光路2に沿って進行する。
【0078】
図6(F)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17を透過して光路3に沿って進行する。
【0079】
図6(G)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17で反射されて光路4に沿って進行する。
【0080】
このように、連続する4つのレーザパルスを、光路1〜光路4に沿って進行させることもできる。
【0081】
なお、図6(D)〜(G)に示すパルスレーザビームのレーザ強度はすべて等しい。
【0082】
図7(A)〜(G)を参照して、第6の実施例によるビーム振り分け方法を説明する。図7(A)〜(G)は、それぞれ図6(A)〜(G)に対応し、縦軸及び横軸の表す物理量は等しい。
【0083】
図7(A)を参照する。第6の実施例においても、第5の実施例と同様に、EOM11に入射する、連続する4つのレーザパルスを、光路1〜光路4に沿って進行させる。
【0084】
レーザパルスは、時刻t〜t(第1レーザパルス)、時刻t〜t(第2レーザパルス)、時刻t〜t(第3レーザパルス)及び時刻t〜t(第4レーザパルス)に一定のレーザ強度でEOM11に入射する。第1〜第4レーザパルスのパルス幅及びレーザ強度は相互に等しい。また、レーザパルスは、一定の繰り返し周波数で発振されている。
【0085】
図7(B)を参照する。時刻t〜t及び時刻t〜tに入射光(P波)の偏光面を90度回転させる電圧が、EOM11に印加される。
【0086】
図7(C)を参照する。時刻t〜t及び時刻t〜tにAOD12に入射するパルスレーザビーム30を角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。また、時刻t〜t及び時刻t〜tに角度θより大きい角度θだけ偏向して出射する周波数fの交流電圧が印加される。
【0087】
図7(D)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16を透過して光路1に沿って進行する。
【0088】
図7(E)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム31が出射され、偏光ビームスプリッタ16で反射されて光路2に沿って進行する。
【0089】
図7(F)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はOFFであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはP波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17を透過して光路3に沿って進行する。
【0090】
図7(G)を参照する。時刻t〜tにおいては、EOM11への電圧入力はONであり、AOD12への印加電圧の周波数はfである。このため、AOD12からはS波であるパルスレーザビーム32が出射され、偏光ビームスプリッタ17で反射されて光路4に沿って進行する。
【0091】
このように、連続する4つのレーザパルスを、光路1〜光路4に沿って進行させることもできる。
【0092】
なお、図7(D)〜(G)に示すパルスレーザビームのレーザ強度はすべて等しい。
【0093】
また、図7(B)においては、時刻t〜t及び時刻t〜tに、EOM11に印加する電圧をONとしたが、時刻t〜tまで連続して印加電圧をONとしてもよい。
【0094】
更に、図6(A)〜(G)、及び、図7(A)〜(G)に示した態様の他にも、たとえば(i)時刻t〜t及び時刻t〜tにAODの入力周波数をfとし、時刻t〜t及び時刻t〜tにAODの入力周波数をfとする、そして時刻t〜t及び時刻t〜tにEOM入力をONにするという態様、(ii)図7(C)に示すAOD入力状態において、時刻t〜t及び時刻t〜tにEOM入力をONにするという態様でも、連続する4つのレーザパルスを、光路1〜光路4に沿って進行させることができる。
【0095】
第5の実施例を説明する図6(A)〜(G)、及び、第6の実施例を説明する図7(A)〜(G)においては、レーザパルスのパルス幅に比べて、パルス間隔(インターバル)が短く描かれているが、実際には、たとえばパルス幅は20μs、パルス間隔(インターバル)は100μs(繰り返し周波数10kHz)である。第5及び第6の実施例においては、あるレーザパルスと次のレーザパルスとの間にAODの切り替えを行うため、1つのレーザパルス中で切り替える場合に比べて、切り替えを低速で行うことができる。EOMについても同様である。したがって、AOD、EOMにかかる負荷を軽減することができ、AODやEOMの安定度や寿命を増すことができる。または、安価な低速AODや低速EOMを用いてビーム振り分け装置を構成することができる。
【0096】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0097】
たとえば、実施例においては、パルスレーザビームを出射するレーザ光源を用いたが、連続波を出射するレーザ発振器を用いてレーザ光源を構成してもよい。
【0098】
その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【産業上の利用可能性】
【0099】
レーザ加工一般に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】実施例によるビーム振り分け装置を示す概略図である。
【図2】(A)〜(G)は、第1の実施例によるビーム振り分け方法を説明するための図である。
【図3】(A)〜(G)は、第2の実施例によるビーム振り分け方法を説明するための図である。
【図4】(A)〜(G)は、第3の実施例によるビーム振り分け方法を説明するための図である。
【図5】(A)〜(G)は、第4の実施例によるビーム振り分け方法を説明するための図である。
【図6】(A)〜(G)は、第5の実施例によるビーム振り分け方法を説明するための図である。
【図7】(A)〜(G)は、第6の実施例によるビーム振り分け方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0101】
10 レーザ光源
11 EOM
11a EOMドライバ
12 AOD
12a AODドライバ
13 ビームブロック
14、15 折り返しミラー
16、17 偏光ビームスプリッタ
18 制御装置
30〜33 パルスレーザビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの制御により、入射するレーザビームの偏光面を回転させて出射することのできる偏光面回転器と、
前記偏光面回転器を出射したレーザビームの光路上に配置され、外部からの制御により、入射するレーザビームを、第1の方向、及び、前記第1の方向とは異なる第2の方向に選択的に偏向することのできる偏向器と、
前記偏向器によって、前記第1の方向に偏向されたレーザビームの光路上に配置され、入射するレーザビームの第1の偏光方向の成分を透過し、前記第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向の成分を反射する第1のビーム分岐器と、
前記偏向器によって、前記第2の方向に偏向されたレーザビームの光路上に配置され、入射するレーザビームの第3の偏光方向の成分を透過し、前記第3の偏光方向と直交する第4の偏光方向の成分を反射する第2のビーム分岐器と、
前記偏光面回転器を出射するレーザビームの偏光方向が、前記第1のビーム分岐器に対して前記第1の偏光方向もしくは前記第2の偏光方向となる、または、前記第2のビーム分岐器に対して前記第3の偏光方向もしくは前記第4の偏光方向となる条件で、入射するレーザビームの偏光面を回転させるように前記偏光面回転器を制御するとともに、前記偏向器に入射したレーザビームが、前記第1の方向または前記第2の方向に偏向されるように、前記偏向器を制御する制御装置と
を有するビーム振り分け装置。
【請求項2】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から1つのレーザパルスを出射させ、該1つのレーザパルスのパルス幅内に、時間の経過に沿って第1乃至第5の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第2の時刻及び前記第4の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°変化させ、
前記偏向器に入射したレーザビームが、前記第1乃至第3の時刻には、前記第1の方向に偏向し、前記第3乃至第5の時刻には、前記第2の方向に偏向するように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項3】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から1つのレーザパルスを出射させ、該1つのレーザパルスのパルス幅内に、時間の経過に沿って第1乃至第5の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第3の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°変化させ、
前記偏向器に入射したレーザビームが、前記第2乃至第4の時刻には、前記第1の方向に偏向し、前記第1乃至第2の時刻、及び、前記第4乃至第5の時刻には、前記第2の方向に偏向するように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項4】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から1つのレーザパルスを出射させ、該1つのレーザパルスのパルス幅内に、時間の経過に沿って第1乃至第5の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第3の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°変化させ、
前記偏向器が、前記第2、第3、及び第4の時刻において、前記第1の方向と前記第2の方向との間で、偏向方向を切り替えるように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項5】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から1つのレーザパルスを出射させ、該1つのレーザパルスのパルス幅内に、時間の経過に沿って第1乃至第5の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第2及び第4の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°変化させ、
前記偏向器が、前記第2、第3、及び第4の時刻において、前記第1の方向と前記第2の方向との間で、偏向方向を切り替えるように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項6】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から2つのレーザパルスを出射させ、先に出射されたレーザパルスのパルス幅内には、時間の経過に沿って、第1乃至第3の時刻、後に出射されたレーザパルスのパルス幅内には、時間の経過に沿って、第4乃至第6の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第2の時刻、及び、第5の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°変化させ、
前記偏向器に入射したレーザビームが、前記第1乃至第3の時刻には、前記第1の方向に偏向し、前記第4乃至第6の時刻には、前記第2の方向に偏向するように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項7】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から2つのレーザパルスを出射させ、先に出射されたレーザパルスのパルス幅内には、時間の経過に沿って、第1乃至第3の時刻、後に出射されたレーザパルスのパルス幅内には、時間の経過に沿って、第4乃至第6の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第3の時刻と前記第4の時刻の間の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°変化させ、
前記偏向器に入射したレーザビームが、前記第1乃至第2の時刻、及び、前記第5乃至第6の時刻には、前記第1の方向に偏向し、前記第2乃至第3の時刻、及び、前記第4乃至第5の時刻には、前記第2の方向に偏向するように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項8】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から2つのレーザパルスを出射させ、先に出射されたレーザパルスのパルス幅内には、時間の経過に沿って、第1乃至第3の時刻、後に出射されたレーザパルスのパルス幅内には、時間の経過に沿って、第4乃至第6の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第3の時刻と前記第4の間の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°変化させ、
前記偏向器が、前記第2及び第5の時刻において、前記第1の方向と前記第2の方向との間で、偏向方向を切り替えるように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項9】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から2つのレーザパルスを出射させ、先に出射されたレーザパルスのパルス幅内には、時間の経過に沿って、第1乃至第3の時刻、後に出射されたレーザパルスのパルス幅内には、時間の経過に沿って、第4乃至第6の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第2及び前記第5の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°変化させ、
前記偏向器が、前記第2及び第5の時刻において、前記第1の方向と前記第2の方向との間で、偏向方向を切り替えるように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項10】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から4つのレーザパルスを出射させ、出射された1つずつのレーザパルスのパルス幅内に、順に、時間の経過に沿って、第1及び第2の時刻、第3及び第4の時刻、第5及び第6の時刻、第7及び第8の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第2の時刻と前記第3の時刻の間の時刻、及び、前記第6の時刻と前記第7の時刻の間の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°回転させ、
前記偏向器が、前記第4の時刻と前記第5の時刻の間の時刻において、前記第1の方向と前記第2の方向との間で、偏向方向を切り替えるように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項11】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から4つのレーザパルスを出射させ、出射された1つずつのレーザパルスのパルス幅内に、順に、時間の経過に沿って、第1及び第2の時刻、第3及び第4の時刻、第5及び第6の時刻、第7及び第8の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第4の時刻と前記第5の時刻の間の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°回転させ、
前記偏向器が、前記第2の時刻と前記第3の時刻の間の時刻、及び、前記第6の時刻と前記第7の時刻の間の時刻において、前記第1の方向と前記第2の方向との間で、偏向方向を切り替えるように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項12】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から4つのレーザパルスを出射させ、出射された1つずつのレーザパルスのパルス幅内に、順に、時間の経過に沿って、第1及び第2の時刻、第3及び第4の時刻、第5及び第6の時刻、第7及び第8の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第4の時刻と前記第5の時刻の間の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°回転させ、
前記偏向器が、前記第2の時刻と前記第3の時刻の間の時刻、前記第4の時刻と前記第5の時刻の間の時刻、及び、前記第6の時刻と前記第7の時刻の間の時刻において、前記第1の方向と前記第2の方向との間で、偏向方向を切り替えるように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項13】
更に、外部からの制御により、前記偏光面回転器に入射するレーザビームを出射する光源を含み、
前記制御装置は、
前記光源から4つのレーザパルスを出射させ、出射された1つずつのレーザパルスのパルス幅内に、順に、時間の経過に沿って、第1及び第2の時刻、第3及び第4の時刻、第5及び第6の時刻、第7及び第8の時刻を定めたとき、
前記偏光面回転器が、前記第2の時刻と前記第3の時刻の間の時刻、及び、前記第6の時刻と前記第7の時刻の間の時刻において、出射するレーザビームの偏光面を90°回転させ、
前記偏向器が、前記第2の時刻と前記第3の時刻の間の時刻、前記第4の時刻と前記第5の時刻の間の時刻、及び、前記第6の時刻と前記第7の時刻の間の時刻において、前記第1の方向と前記第2の方向との間で、偏向方向を切り替えるように、前記光源、前記偏光面回転器、及び、前記偏向器を制御する請求項1に記載のビーム振り分け装置。
【請求項14】
前記偏向器が音響光学偏向器である請求項1〜13のいずれか1項に記載のビーム振り分け装置。
【請求項15】
前記偏光面回転器が電気光学変調器である請求項1〜14のいずれか1項に記載のビーム振り分け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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