ファージ提示型ポリペプチドの選択的翻訳後修飾
本発明はファージ提示型ポリペプチドの翻訳後修飾に関する。これらの提示型ポリペプチドは適切な直交アミノアシルtRNAシンテターゼと適切な直交tRNA種を含むin vivo直交翻訳系を使用することにより、ファージ提示型融合ポリペプチドの選択された位置に組込まれた少なくとも1種の非天然アミノ酸(例えばp−アジド−L−フェニルアラニン等のアリール−アジドアミノ酸又はパラ−プロパルギルオキシフェニルアラニン等のアルキニルアミノ酸)を含む。これらの非天然アミノ酸はアジド−アルキン[3+2]シクロ付加反応やスタウディンガー修飾等の翻訳後修飾のターゲットに利用できるという利点がある。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリペプチドを含むファージであって、前記ポリペプチドが少なくとも1個の翻訳後修飾アリール−アジド非天然アミノ酸残基を含み、前記翻訳後修飾アリール−アジド非天然アミノ酸残基がスタウディンガーライゲーション反応により生成される前記ファージ。
【請求項2】
前記ファージが生存可能である請求項1に記載のファージ。
【請求項3】
前記ファージが繊維状ファージである請求項1に記載のファージ。
【請求項4】
前記ファージがM13に由来するファージである請求項1に記載のファージ。
【請求項5】
前記ポリペプチドが融合ポリペプチドである請求項1に記載のファージ。
【請求項6】
前記融合ポリペプチドが部位特異的プロテアーゼにより特異的に開裂可能なペプチドリンカープロテアーゼ認識配列を含む請求項5に記載のファージ。
【請求項7】
前記部位特異的プロテアーゼが第Xa因子、第XIa因子、カリクレイン、トロンビン、第XIIa因子、コラゲナーゼ及びエンテロキナーゼから選択される請求項6に記載のファージ。
【請求項8】
前記アリール−アジド非天然アミノ酸残基がパラ−アジド−L−フェニルアラニン残基である請求項1に記載のファージ。
【請求項9】
前記ファージが固体支持体に固定化されている請求項1に記載のファージ。
【請求項10】
請求項1に記載の複数のファージ。
【請求項11】
複数の異なるポリペプチドを提示する請求項1に記載の複数のファージ。
【請求項12】
前記複数のファージがファージディスプレイライブラリーを含む請求項11に記載の複数のファージ。
【請求項13】
前記ファージが精製又は単離されている請求項1に記載のファージ。
【請求項14】
翻訳後修飾ファージの作製方法であって、
(a)少なくとも1個のアリール−アジド非天然アミノ酸残基を組込んだポリペプチドを含むファージを提供する段階と;
(b)前記非天然アミノ酸残基がスタウディンガーライゲーション反応を含む共有結合的修飾を受ける条件下で前記ファージを反応させることにより、翻訳後修飾ファージを作製する段階を含む前記方法。
【請求項15】
前記方法により作製された前記翻訳後修飾ファージが生存可能である請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1個のアリール−アジド非天然アミノ酸残基がパラ−アジド−L−フェニルアラニン残基である請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記提供段階が、
(i)A)前記ファージをコードする核酸分子(但し、前記核酸分子は前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドサブ配列を含み、前記ポリヌクレオチドサブ配列は少なくとも1個のセレクターコドンを含む)と;
B)前記宿主細胞で直交性のアミノアシルtRNAシンテターゼ(O−RS)をコードする核酸分子と;
C)前記宿主細胞で直交性のtRNA(O−tRNA)をコードする核酸分子(但し、前記O−RSは前記宿主細胞で前記O−tRNAを前記非天然アミノ酸で優先的にアミノアシル化し、前記セレクターコドンは前記O−tRNAにより認識される)と;
D)アリール−アジド非天然アミノ酸を含む真正細菌宿主細胞を提供する段階と;
(ii)前記宿主細胞を培養することにより、前記ポリヌクレオチドサブ配列によりコードされるポリペプチドを生成し、翻訳中にセレクターコドンに応答して前記アリール−アジド非天然アミノ酸を前記ポリペプチドに組込むと共に、前記ポリヌクレオチドサブ配列によりコードされるポリペプチドを含むファージを作製し、前記アリール−アジド非天然アミノ酸を前記ポリペプチドに組込む段階を含む請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記提供段階が大腸菌宿主細胞を提供する段階を含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記提供段階がO−RSをコードする核酸分子を含む真正細菌宿主細胞を提供する段階を含み、前記O−RSがMethanococcus jannaschiiアミノアシルtRNAシンテターゼから誘導される請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記提供段階がO−RSをコードする核酸分子を含む真正細菌宿主細胞を提供する段階を含み、前記O−RSがMethanococcus jannaschiiチロシルtRNAシンテターゼから誘導される請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記提供段階がO−tRNAをコードする核酸分子を含む真正細菌宿主細胞を提供する段階を含み、前記O−tRNAがアンバーサプレッサーtRNAである請求項17に記載の方法。
【請求項22】
ポリペプチドを含む生存可能なファージであって、前記ポリペプチドが少なくとも1個の翻訳後修飾非天然アミノ酸残基を含む前記ファージ。
【請求項23】
前記翻訳後修飾非天然アミノ酸残基がアリール−アジド非天然アミノ酸残基である請求項22に記載の生存可能なファージ。
【請求項24】
前記翻訳後修飾非天然アミノ酸残基がパラ−アジド−L−フェニルアラニン残基である請求項22に記載の生存可能なファージ。
【請求項25】
前記翻訳後修飾非天然アミノ酸残基がスタウディンガーライゲーション反応により生成される請求項22に記載の生存可能なファージ。
【請求項1】
ポリペプチドを含むファージであって、前記ポリペプチドが少なくとも1個の翻訳後修飾アリール−アジド非天然アミノ酸残基を含み、前記翻訳後修飾アリール−アジド非天然アミノ酸残基がスタウディンガーライゲーション反応により生成される前記ファージ。
【請求項2】
前記ファージが生存可能である請求項1に記載のファージ。
【請求項3】
前記ファージが繊維状ファージである請求項1に記載のファージ。
【請求項4】
前記ファージがM13に由来するファージである請求項1に記載のファージ。
【請求項5】
前記ポリペプチドが融合ポリペプチドである請求項1に記載のファージ。
【請求項6】
前記融合ポリペプチドが部位特異的プロテアーゼにより特異的に開裂可能なペプチドリンカープロテアーゼ認識配列を含む請求項5に記載のファージ。
【請求項7】
前記部位特異的プロテアーゼが第Xa因子、第XIa因子、カリクレイン、トロンビン、第XIIa因子、コラゲナーゼ及びエンテロキナーゼから選択される請求項6に記載のファージ。
【請求項8】
前記アリール−アジド非天然アミノ酸残基がパラ−アジド−L−フェニルアラニン残基である請求項1に記載のファージ。
【請求項9】
前記ファージが固体支持体に固定化されている請求項1に記載のファージ。
【請求項10】
請求項1に記載の複数のファージ。
【請求項11】
複数の異なるポリペプチドを提示する請求項1に記載の複数のファージ。
【請求項12】
前記複数のファージがファージディスプレイライブラリーを含む請求項11に記載の複数のファージ。
【請求項13】
前記ファージが精製又は単離されている請求項1に記載のファージ。
【請求項14】
翻訳後修飾ファージの作製方法であって、
(a)少なくとも1個のアリール−アジド非天然アミノ酸残基を組込んだポリペプチドを含むファージを提供する段階と;
(b)前記非天然アミノ酸残基がスタウディンガーライゲーション反応を含む共有結合的修飾を受ける条件下で前記ファージを反応させることにより、翻訳後修飾ファージを作製する段階を含む前記方法。
【請求項15】
前記方法により作製された前記翻訳後修飾ファージが生存可能である請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1個のアリール−アジド非天然アミノ酸残基がパラ−アジド−L−フェニルアラニン残基である請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記提供段階が、
(i)A)前記ファージをコードする核酸分子(但し、前記核酸分子は前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドサブ配列を含み、前記ポリヌクレオチドサブ配列は少なくとも1個のセレクターコドンを含む)と;
B)前記宿主細胞で直交性のアミノアシルtRNAシンテターゼ(O−RS)をコードする核酸分子と;
C)前記宿主細胞で直交性のtRNA(O−tRNA)をコードする核酸分子(但し、前記O−RSは前記宿主細胞で前記O−tRNAを前記非天然アミノ酸で優先的にアミノアシル化し、前記セレクターコドンは前記O−tRNAにより認識される)と;
D)アリール−アジド非天然アミノ酸を含む真正細菌宿主細胞を提供する段階と;
(ii)前記宿主細胞を培養することにより、前記ポリヌクレオチドサブ配列によりコードされるポリペプチドを生成し、翻訳中にセレクターコドンに応答して前記アリール−アジド非天然アミノ酸を前記ポリペプチドに組込むと共に、前記ポリヌクレオチドサブ配列によりコードされるポリペプチドを含むファージを作製し、前記アリール−アジド非天然アミノ酸を前記ポリペプチドに組込む段階を含む請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記提供段階が大腸菌宿主細胞を提供する段階を含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記提供段階がO−RSをコードする核酸分子を含む真正細菌宿主細胞を提供する段階を含み、前記O−RSがMethanococcus jannaschiiアミノアシルtRNAシンテターゼから誘導される請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記提供段階がO−RSをコードする核酸分子を含む真正細菌宿主細胞を提供する段階を含み、前記O−RSがMethanococcus jannaschiiチロシルtRNAシンテターゼから誘導される請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記提供段階がO−tRNAをコードする核酸分子を含む真正細菌宿主細胞を提供する段階を含み、前記O−tRNAがアンバーサプレッサーtRNAである請求項17に記載の方法。
【請求項22】
ポリペプチドを含む生存可能なファージであって、前記ポリペプチドが少なくとも1個の翻訳後修飾非天然アミノ酸残基を含む前記ファージ。
【請求項23】
前記翻訳後修飾非天然アミノ酸残基がアリール−アジド非天然アミノ酸残基である請求項22に記載の生存可能なファージ。
【請求項24】
前記翻訳後修飾非天然アミノ酸残基がパラ−アジド−L−フェニルアラニン残基である請求項22に記載の生存可能なファージ。
【請求項25】
前記翻訳後修飾非天然アミノ酸残基がスタウディンガーライゲーション反応により生成される請求項22に記載の生存可能なファージ。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2009−511053(P2009−511053A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535648(P2008−535648)
【出願日】平成18年10月11日(2006.10.11)
【国際出願番号】PCT/US2006/039711
【国際公開番号】WO2007/047301
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(593052785)ザ スクリップス リサーチ インスティテュート (91)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月11日(2006.10.11)
【国際出願番号】PCT/US2006/039711
【国際公開番号】WO2007/047301
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(593052785)ザ スクリップス リサーチ インスティテュート (91)
【Fターム(参考)】
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