フィッティングを調整可能な履物
連続的に配置され、けん引部材(18)により相互に連結されている複数の支持部材(8)を摺動可能に収容するため、互いに向かい合い、間にその外周縁(7)の長さ少なくとも1周分に対応するスペースがあけられている、上部層(5)と底部層(4)とで構成された中敷(2;200)を備えた、フィッティングを調整可能な履物(1;100)で、けん引部材の張りにより、前述の支持部材(8)を望みの長さだけ、前述の上部層(5)及び底部層(4)から径方向にそって外側に張り出させることができる、履物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィッティングを調整可能な履物、特に寸法を調整可能な靴に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、履物のデザインはそれぞれ、足の寸法が極めて変化に富んだ数多くの履き手に履いてもらうため、多くの場合数字で識別される一連の標準的なサイズで生産されるのが普通である。特に、履物のデザインが同じでも、サイズが異なれば靴底と中敷の長さも幅も異なることが普通であるため、あるサイズを超えると、前述の靴底に固定されたつま革の寸法も異なってくる。
【0003】
通常、サイズは1または2分の1刻みで変わる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした既存のタイプの履物の主な難点は、同じデザインで様々なサイズを生産するのにさまざまな異なる付属品が必要とされることにあり、このために履物の生産コストが上昇する。
【0005】
さらに、別の難点は、こうした履物を市場で販売する業者は、さまざまな顧客の要求に応えるために、ぞれぞれのデザインについて複数のサイズの在庫をもたなければならないことである;これは業者に、在庫コストが高くつく結果をもたらし、また一部のサイズが売れ残る一方で、別のサイズは品切れになることにより、想定上の購入者の要求を満たすことができないという付加的なリスクも伴う。
【0006】
前述の既存のタイプに原因を帰することができるさらなる難点は、これにはあらゆる足の寸法が含まれるわけではなく、また各サイズごとに寸法が予備設定されたているため、身体上特殊な必要を伴う履き手は採寸して履物を作らせるしかない、という事実に関連するものである。
【0007】
そのため、本発明により設定、解決される技術上の問題は、上記に提示したような難点を克服することである。
【0008】
上記で述べた問題の範囲の中で、本発明により解決される別の重要な技術上の問題は、通常の2分の1サイズ以外の数値の場合でも、履き手の足の寸法に合わせられる履物を実現することである。
【0009】
本発明により解決されるさらなる問題は、履き手の足の形状に最適に適合させることで、そのフィッティングに関する快適さを向上させることである。
【0010】
本発明により解決される別の問題は、履き手が、靴メーカーの介入や専用の特殊なツールに頼る必要なしに、自分の固有の身体構造上の必要に合わせて履物を自分で手早く適合できるようにすることである。
【0011】
最後にこれも大事なことだが、本発明により解決される別の技術上の問題は、構造的に単純で製造コストが妥当な発明を考案することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の問題は、請求項1にしたがった履物のフィッティングを調整するための装置、請求項12にしたがった長さを調整するための装置、及び請求項17にしたがった履物により解決される。本発明の最良の特徴は、その従属クレームに提示されている。
【0013】
本文脈上、“履物”という用語は、その最も広い意味に解釈されることとし、昼夜ともに含めた家庭用ならびにスポーツタイプ用の両方の、あらゆる種類の靴、サンダル、スリッパ、ブーツ、アンクルブーツその他を含むこととする。
【0014】
本発明は、幾つかの関連する利点を提供する。主な利点は、靴を製作するのに採寸の必要なしで、さまざまな足のフィッティングに容易に適合できるよう、履物の調整が可能であることにある。
【0015】
さらなる利点は、本発明にしたがって本装置により提供される調整は、いかなるタイプの履物でも容易に利用し得るため、いずれにせよ履物の製造コストを妥当なレベルに維持することができることに関連する。
【0016】
本発明のその他の利点、特徴、及び動作形態は、無制限の例を通じて提示される、そのいつくかの実施例に関する以下の詳細な説明により明らかになるであろう。
【0017】
以下の実施例では、特定の例と関連付けて提示した個々の特徴を、他の実施例において存在する、その他の異なる特徴と実際に置き換えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
まず図1及び2を参照して、本発明の第1の実施例にしたがった履物について、1によりおおまかに示す。
【0019】
以降で詳述するが、履物1は、フィッティングを調整可能で、その寸法は長さと幅の両方について調整可能であり、さらに概ね、履物の形状特性を変えることができるようにすることで、後者を足に適合させることができる。
【0020】
履物1は、つま革3と靴底4を備えている。明確にするため、履物1の通常の長手方向は、図4に描かれている軸Aにより識別される。
【0021】
靴底4は、中敷と結合されており、概ね2により示され、図3及び4にさらに詳述されている。
【0022】
後者2つの図にしたがい、中敷2は、上部層5と底部層6とで構成され、両者は基本的に足の靴底の輪郭を複製したもので、可とう性のあるプラスチック等で出来ている。
【0023】
上部層5と底部層6は、その中央部分で、それらに対して長手方向に配置されている成形されたスペーシング部材あるいはスペーサ9により、相互連結されている。上部層5と底部層6は、スペーサ9に、接着固定されている。
【0024】
スペーサ9は、基本的に積層構造をもち、使用時には履き手のつま先の下になる区域内において上部層5と底部層6の周縁7の構成を部分的にたどっている前方区域10を備えている。スペーサ9はさらに、使用時には履き手のヒールの下になる区域内において上部層5と底部層6の外周縁7の構成を部分的にたどっている後方区域11も備えている。前方区域10と後方区域11は、中央区域12により相互連結されており、足の内側の外側部13と足の外側の外側部14とで、座部170のそれぞれの範囲を規定するため、中央区域12は、なんらかの方法で、上部層5と底部層6よりも幅が都合よく狭くなっている。
【0025】
座部170は、異なる実施例にしたがって製作することができることも明らかである。例えば、中敷は、成型により全体を製作することができ、これにより、適当な型を製作することで直接、前述の層と座部との範囲を規定することができる。
【0026】
さらに、別の代替案として、中敷の製作時に、革等の可とう性のある材料でできた第1の中央部分と、前述の部分よりも概ね強度の高いプラスチック材料でできた第2の中央部分とを使用し、これにおいて座部170の範囲を規定することができる。さらに、周辺部分には、列をなすように切り込みを配置して、その可とう性を増している。こうすることで、周辺部分は、最初は直線的な形状で製作し、その後、中央部分の周辺にそって配置されるように折り曲げることができる。
【0027】
この後者の実施例は、その加工時にはるかに複雑さを要する周辺部分を単一の形式で製作した後、逆に革で、製作が容易な、さまざまな寸法の中央部分で使用することができるため、特に利点が大きいことを証明している。
【0028】
ここでも図3及び4を参照すると、前方区域10では、その周縁に、なんらかの方法で、隣接する外周縁7の構成をたどるアーチ形の輪郭をもつ第2の座部15がうまく配置される。付属図面に示すように、第2の座部15は前方区域10の上面上にうまく配置される第1の溝により範囲を規定することもできる。あるいは、第2の座部15は、少なくとも1つの(貫通)穴−付属図面には図示していないが−により構成することもできる。
【0029】
スペーサ9の後方区域11には、中央区域12をはさんだ反対側にうまく配置された、互いに平行で長手方向軸に沿って配置される2つの第3の座部がある。付属図面に示すように、第3の座部16は、後方区域11の上面上にうまく配置される2つの第2の溝によりそれぞれ範囲を規定することができる。あるいは、第3の座部16は、後方区域11に対して長手方向となる2つの第2の(貫通)穴−付属図面には示されていないが−により構成することもできる。
【0030】
上記の通り、層5と6は互いに向かい合い、間に中央区域12をはさんでスペースがあけられている。概ねこうしたスペースは、座部170の内部に、足の靴底を支持するように受け止める傾向がある複数の移動可能な支持部材8を摺動可能に収容するため、少なくとも、層5及び6の周縁7の長さまたは断面1つ分の間隔となっている。これらの後者の部材は、スペーサ9の前方区域10と後方区域11の間に、中敷2の前述の周縁7に沿ってちょうど連続的に配置されている。
【0031】
都合の良いことに、支持部材8は、なんらかの方法で、基本的に矩形の構成を備えており、その側面が、上部層5と底部層6の隣接する周縁7の構成をたどるように形作られており、またそのコーナー部には丸味がつけられて、支持部材8を相互的に移動させやすいよう、また後者を、底部層6と上部層5により決定される平面上で、スペーサ9の前方区域10と後方区域11に対して移動させやすいようになっている。
【0032】
第3の座部17は、前述の支持部材8の全長に沿ったそれについては、前述の支持部材8に対して長手方向に、うまく配置される。
【0033】
図に示す例のように、この第3の座部17は、支持部材8上面にくる場合もあれば、あるいはこれは、例えば、支持部材8に対して長手方向及び内部方向にくる貫通穴−図示していないが−により構成される場合もある。
【0034】
支持部材8は、本実施例では例えば金属製のロープで構成されるけん引部材18により相互に連結され、支持部材8の第3の座部17でと、スペーサ9の前方区域10の第1の座部15で、例えば接着または圧着により固定される。ロープ18の長手方向の2つの端部は、スペーサ9の後方区域11にある第2の座部16に摺動可能に結合され、ロープ18自体の張りの度合いを調整するための調整手段に接続されている。本実施例では、この調整手段は、その固有のねじ付きシャンクの位置でロープ18の端部に固定されていて、例えばスペーサ9の後方区域11内にあるメスねじ付き空洞20にねじ込むことができる、調整ねじ19で構成されており、後者は図5に概略が示されている。
【0035】
以降はより良く理解できるであろうが、けん引部材18の張りの度合いを調整することにより、支持部材8を望ましい長さだけ、上部層5及び底部層6に対して周辺方向(径方向)にそって外側に出したり内側に引込むことができる。
【0036】
図6に示すように、つま革3は、その固有の底周縁で、支持部材8、1つ分またはそれ以上下に、少なくとも部分的に固定されている。
【0037】
図10及び11にも示すように、つま革3は、以降で詳述する弾性手段27を通じて相互に連結されている、前方部分21と後方部分22により構成される。
【0038】
前方部分21は、使用時、履き手の足部のつま先から甲の周囲までを覆う。前方部分21は、その底周縁で、接着または縫製により支持部材8の底部面へと固定され、さらにスペーサ9の前方区域10にも固定されている。
【0039】
基本的に平行をなす2つのアーム26が前述の弾性手段27により、つま革3の後方部分22と連係した状態で、つま革3の前方部分21は、スペーサ9の前方区域10に向かい合って広がっている。
【0040】
つま革3の後方部分22は、使用時、履き手の踵と足首を覆い、これは内部でヒール23と結合されており、後者は摺動可能に中敷2へと拘束されるが、これについては後述する。
【0041】
後方部分22は、都合良く、典型的には革製または布製で基本的に“U”字形に折り畳まれた薄層24で構成されており、ハウジング25の範囲を規定している。この折り畳まれた薄層は当然のことながら、なんらかの方法で、使用時に履き手のヒールから張り出している区域内において上部層5及び底部層6の外周縁7に沿った輪郭を有する。
【0042】
つま革3の前方部分21のアーム26は、ハウジング25の内部で摺動可能に受け止められ、ヒールに配置されている前述の弾性手段27により相互に連結され、本実施例では、ハウジング25の内部で摺動可能に受け止められる弾性ストラップにより構成され、また前述のアーム26で固定されている。
【0043】
ストラップ27の弾性による変形可能度と本文書に記述する配置により、アーム26は、ハウジング25から望む長さだけ突き出すことができると同時に、つま革3の前方部分21と後方部分22は常に互いに拘束状態に保たれる。
【0044】
つま革3の後方部分22は、その底周縁を後者の側面28に、縫製または等により、ヒール23に固定されている。
【0045】
つま革3の後方部分22には、その上の調整ねじ19の位置に、2つの貫通開口部35を備えており、履き手が前述のねじに手が届き、ロープ18の張りの度合いを調整できるようになっている。
【0046】
ヒール23は、例えば図7、8及び9に図示されている接続手段により、中敷2の底部層6へと摺動可能に拘束されている。この接続手段は、本実施例では、ブロック型の部材29を含んでおり、これは、その断面が基本的に台形または鳩尾型の構成を備え、ねじあるいは接着等によりこの底部層6に固定されている。ブロック29は、空洞30内で摺動可能で、ヒール23内部に配置されており、ヒール23を自らに対して拘束するため前述のブロック32に対して部分的にカウンターシェイプされている。当然のことながら、異なる実施例により、ヒールと中敷連結部材とを異なる種類の形状連結にすることもできる。
【0047】
さらに、図面に図示した実施例でのように、ブロック29の底部面に固定された第1のラック31と、第1のものと係合可能でヒール23の底部の開放可能な開口部34の内部面33に固定された第2のラック32との間の形状結合により構成し得る、ヒール23と中敷2の相対位置を調整するための調整手段が備えられている。
【0048】
前述の開放可能部分34は、ヒール23の固定部分36へと蝶番で取付けられており、開放可能部分34は、空洞30の蓋の役割を果たしており、前述の空洞30を塞ぐため、そのスナップ固定用に、既知の手段が備えられている。
【0049】
その後、靴底4が、ヒール23による影響を受けない中敷2の区域内で、接着または縫製等により、中敷2の底部層6へと固定される。
【0050】
以降で、本書に導入した図面を参照しながら、履物1の働きについて図解する。
【0051】
まず最初に、中敷2に対してヒール23を摺動可能な配置のため、履物1の長さ、すなわちサイズの調整が可能になる。特に、ヒール23の開放可能部分34を開けると、第1のラック31と第2のラック32との係合が解除されるため、ヒール23と、これに不可欠のつま革3の第2の部分22とを中敷2に対して摺動させることができ、これにより、この第2の部分22を第1の部分21から望みの距離に配置することができる。望みの位置になったら、開放可能部分34を閉鎖して第1のラック31と第2のラック32を元通り係合すると、後方部分22がつま革の前方部分21を塞ぎ、履物1が望みの長さになる。
【0052】
さらに、支持部材8とこれに結合されている構成部品により遂行される関連手段に働きかけることにより、履物1のフィッティングあるいは外側部の剛性の調整が可能となる。特に、調整ねじ19を作動させることにより、ロープ18の張りの度合いを調整することができ、これにより支持部材8の可動性を増減し、これを望みの長さだけ中敷2から周辺へと突き出させることができる。あしをつま革3に入れると、前者は後者に圧力をかけるため、後者は変形して、それが固定されている支持部材8、1つ分かそれ以上、中敷2の外側へと引張られる;こうしてつま革3と中敷2は履き手の足の形状及び寸法へと適合され、履き手の足のフィッティングの快適さが増す。
【0053】
従って、つま革の一部を支持部材に固定するおかげで、本発明の履物が、履き手の足の形状に合わせて最適に調整することができ、普通であれば採寸して靴を製作させる必要があるような特異な足の形状の持ち主にも履いてもらうことができることは、高く評価されることになるであろう。
【0054】
さらに、前述した長さとフィッティング/厳密さの調整はまったく独立しており、またそれぞれを個別に行うこともできることは、高く評価されることになるであろう。
【0055】
記述した履物は、長さと同時に幅についてもその寸法を調整することができるため、フィッティングを総合的に調整することができ、それにより、既知の履物の通常のサイズ、複数分を包含する。
【0056】
本発明の履物の生産コストは中程度にとどまっており、これはもっぱら、生産および/または組立てが容易な構成部品のおかげである。
【0057】
本発明は、実際のスポーツの練習及び日常的な使用のために異なる剛性が必要とされるスポーツシューズの製作にも最適であることは、高く評価されることになるであろう。この場合には、履物のフィッティングの調整に関する選択度により、さまざまな剛性を得るための最適の選択がもたらされる。
【0058】
本発明は、ここに記述したものに代わる幾つかの実施例を受け入れる余地があり、以降で、その幾つかについて、ここに検討する第1の実施例と異なっている独自の側面について簡単に説明する。
【0059】
1つの変形例にしたがい、つま革ではなく中敷に結合して、1つまたはそれ以上のストラップおよび/またはリボンおよび/またはロープの端部を、中敷の支持部材の下の、足の内側の外側部と足の外側の外側部でそれぞれ固定した履物を製作することもできる。このストラップおよび/またはリボンおよび/またはロープは、使用時、履き手の足を少なくとも部分的に包み、これを中敷へと拘束することにより、足の形状に最適に適合するよう、履き手が寸法を連続的に変えることができるスリッパやサンダル等を製作することもできる。
【0060】
さらに、上述したように、この履物は、スキーやスノーボード用ブーツ、サッカー、バイク、登山、スケート用の靴等、スポーツ用の履物の製作にうまく利用することもできる。
【0061】
当然のことだが、使用する材料も、この履物の個々の構成部品を構成するスポーツも、特定の必要にしたがって選択することができる。
【0062】
本発明のさらなる実施例は、図12から21に示してある。以降で、こうしたさらなる実施例の、ここに図解した実施例やその変形とは異なっている独自の側面について、説明することにしよう。さらに、よくに対する構成部品は、ここに採用したものと同じ参照番号で示すことにする。
【0063】
前述の図にしたがい、本例においても、一般に100で示される履物は、上部層5、底部層6および、前述の層の間に差し込まれる、ここでは90で示したスペーサとにより構成される、ここでは200で示した中敷を含んでいる。前述のスペーサ90は、足の内側部13と足の外側部14で、また図13にしたがって、上部層5、底部層6及びスペーサ90により構成される組立品における座部170の範囲を規定するため、長手方向の2つの周辺部は別として、基本的に足の靴底の形状を複製している。座部170はその後、図12に図示されているさらなる1組の座部171へと続き、部材90の上面へ、そして凹所160へと溝の形で展開されている。前述の座部170と171は、可とう性の伸張部材の形式で、本例では180により示されているけん引部材を摺動可能に受けとめ、この部材180の上に環状または管状の支持部材80が摺動可能に挿入される。さらに、けん引部材180は、その前方端で、中敷200に、より正確にいえばスペーサ90に固定されている。
【0064】
部材180の長手方向の両端は、スペーサ90の長手方向の凹所160で摺動可能なブロック40の内部で固定されている。このブロック固定は、従来のやり方にしたがって、前述の両端をブロックの穴に差し込み、ねじ付きピン41により所定の位置に固定することにより行われる。
【0065】
ブロック40は、ブロック自体の内部のそのシャンク端でブロック固定されているねじ190により動作可能で、また凹所160とスペーサ90の外周後方縁との間に伸びているねじ付き座部161の内部で摺動可能である。
【0066】
この全体的配置は、ねじ190が履物100後部のヒール部で動作可能というものである。ねじ190を回すことにより、ブロック40、そしてその結果、これと一体化しているけん引部材180が凹所160の中で長手方向に、すなわち中敷200に対して摺動し、部材80に沿った、図14に示すように、座部170に対するけん引部材180の位置が決定されることが、理解できるであろう。言い換えれば、ブロック40が凹所160へと長手方向に調整された後、けん引部材180は、中敷200のそれぞれ内側または外側に向かって座部170の中へと摺動して移動し、これにより後者に対する座部170の外側位置が調整される。
【0067】
本実施例では、例えば中敷200の上部層5の上にくる適切な切り込み等により、ブロック40にアクセスすることができるようにして、履物のフィッティングあるいは厳密さについて2倍のレベルでの調整可能性を得ることができることは、高く評価されるであろう。実際、第1の例では、例えば図15に示すように、その長手方向の両端を、関連する穴へと/穴から、ブロックの中へと突き抜けさせたり、またオプションとして、突き出させる深さを調整することにより、部材180の初期的な張りのレベルを調整することが可能である。
【0068】
さらに、日常的にはねじ190を作動することにより、前述の張りをさらに調整することが可能である。
【0069】
第1の例と比較した場合のこの第2の実施例のさらなる違いは、つま革3の前方部分21をけん引部材に固定する方法にある。実際、図16に示すように、前述の部分21は、支持部材80へと直接固定される代わりに、その上に部分的に巻き付けられ、特にその後部が折り畳まれた後、中敷200の底部層6の底部面上の、210により示される部分へと固定される。そのため、全体的配置は、図18に示すように、部材180の張りの度合いにしたがって、つま革は、程度の多少はあっても、座部170の内部へと引込まれる。当然、この座部170は、前述したやり方でつま革21を受けることができるよう、また部材180の横方向の動きも充分可能となるよう、適切な寸法に調整されることになる。
【0070】
そのため、この特徴のため、大量のつま革を履物に与えることにより、フィッティングの調整が可能になり、その結果、つま革はその固有の性質上、柔らかいか、あるいはいずれにせよ可とう性があるため、履き手の特定の必要にしたがって、足を靴の形状の特性に適合させることができる。
【0071】
本実施例では、履物は靴底4に固定された従来の細革45を装備しているため、座部170及びけん引部材180を修理することができる。
【0072】
異なる実施例にしたがい、けん引部材180を、それに結合されている支持部材80に結合しないようにすることもできる。一方、本例では、支持部材は、けん引部材の動きにより、フィッティングの調整時、つま革3の摺動を助長する独自の機能を備えており、つま革3自体の摩耗を防ぐことができる。したがって、支持部材80を、その代わりに、前述の移動の際に摩擦を制限する傾向がある、プラスチック材料製の単一のさや−図面には図示されていないが−に置き換えることもできる。
【0073】
あるさまざまな機能を果たすためのさまざまな手段は、図示した実施例において確かに共存するはずであるだけでなく、図示していなくとも幾つかの実施例の中に本質的に存在していることがあり得ることが、了解されるであろう。
【0074】
本文書では、本発明について、その最良の実施形態について記述してきた。この発明の要点に帰することができ、全てが請求項の保護の範囲に含まれる、その他の実施例があり得ることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0075】
付属図面の図に対して参照付けを行うことにし、これにおいて:
【図1】本発明の第1の実施例にしたがった、履物の部分側断面図を示す。
【図2】図1の履物の部分側断面図を示す。
【図3】図1の履物のいくつかの構成部品の分解図を示す。
【図4】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、図1の履物の部分平面図を示す。
【図5】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、図1の履物の別の部分平面図を示す。
【図6】図4のVI−VI平面に沿った、図1の履物の断面図を示す。
【図7】開放構成と閉鎖構成のそれぞれで、図1の履物のヒールの底面図をそれぞれ示す。
【図8】開放構成と閉鎖構成のそれぞれで、図1の履物のヒールの底面図をそれぞれ示す。
【図9】図7のIX−IX平面に沿った、図1の履物の断面図を示す。
【図10】図1の履物の詳細の部分背面斜視図を示す。
【図11】図1の履物の詳細の別の部分背面斜視図を示す。
【図12】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、本発明の第2の実施例にしたがった履物の分解図を示す。
【図13】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、図12の履物の上面斜視図を示す。
【図14】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、図12の履物の別の平面図を示す。
【図15】図14の履物の拡大詳細図を示す。
【図16】図14のA−A平面に沿った、図12の履物の断面図を示す。
【図17】図15のA−A平面に沿った、図12の履物の断面図を示す。
【図18】図14の図に類似しているが、その構成が異なる、図12の履物の断面図を示す。
【図19】図16の図に類似しているが、その構成が異なる、図12の履物の平面図を示す。
【図20】図12の履物の部分側断面図を示す。
【図21】図20の図に類似しているが、その構成が異なる、図12の履物の部分側断面図を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィッティングを調整可能な履物、特に寸法を調整可能な靴に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、履物のデザインはそれぞれ、足の寸法が極めて変化に富んだ数多くの履き手に履いてもらうため、多くの場合数字で識別される一連の標準的なサイズで生産されるのが普通である。特に、履物のデザインが同じでも、サイズが異なれば靴底と中敷の長さも幅も異なることが普通であるため、あるサイズを超えると、前述の靴底に固定されたつま革の寸法も異なってくる。
【0003】
通常、サイズは1または2分の1刻みで変わる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした既存のタイプの履物の主な難点は、同じデザインで様々なサイズを生産するのにさまざまな異なる付属品が必要とされることにあり、このために履物の生産コストが上昇する。
【0005】
さらに、別の難点は、こうした履物を市場で販売する業者は、さまざまな顧客の要求に応えるために、ぞれぞれのデザインについて複数のサイズの在庫をもたなければならないことである;これは業者に、在庫コストが高くつく結果をもたらし、また一部のサイズが売れ残る一方で、別のサイズは品切れになることにより、想定上の購入者の要求を満たすことができないという付加的なリスクも伴う。
【0006】
前述の既存のタイプに原因を帰することができるさらなる難点は、これにはあらゆる足の寸法が含まれるわけではなく、また各サイズごとに寸法が予備設定されたているため、身体上特殊な必要を伴う履き手は採寸して履物を作らせるしかない、という事実に関連するものである。
【0007】
そのため、本発明により設定、解決される技術上の問題は、上記に提示したような難点を克服することである。
【0008】
上記で述べた問題の範囲の中で、本発明により解決される別の重要な技術上の問題は、通常の2分の1サイズ以外の数値の場合でも、履き手の足の寸法に合わせられる履物を実現することである。
【0009】
本発明により解決されるさらなる問題は、履き手の足の形状に最適に適合させることで、そのフィッティングに関する快適さを向上させることである。
【0010】
本発明により解決される別の問題は、履き手が、靴メーカーの介入や専用の特殊なツールに頼る必要なしに、自分の固有の身体構造上の必要に合わせて履物を自分で手早く適合できるようにすることである。
【0011】
最後にこれも大事なことだが、本発明により解決される別の技術上の問題は、構造的に単純で製造コストが妥当な発明を考案することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の問題は、請求項1にしたがった履物のフィッティングを調整するための装置、請求項12にしたがった長さを調整するための装置、及び請求項17にしたがった履物により解決される。本発明の最良の特徴は、その従属クレームに提示されている。
【0013】
本文脈上、“履物”という用語は、その最も広い意味に解釈されることとし、昼夜ともに含めた家庭用ならびにスポーツタイプ用の両方の、あらゆる種類の靴、サンダル、スリッパ、ブーツ、アンクルブーツその他を含むこととする。
【0014】
本発明は、幾つかの関連する利点を提供する。主な利点は、靴を製作するのに採寸の必要なしで、さまざまな足のフィッティングに容易に適合できるよう、履物の調整が可能であることにある。
【0015】
さらなる利点は、本発明にしたがって本装置により提供される調整は、いかなるタイプの履物でも容易に利用し得るため、いずれにせよ履物の製造コストを妥当なレベルに維持することができることに関連する。
【0016】
本発明のその他の利点、特徴、及び動作形態は、無制限の例を通じて提示される、そのいつくかの実施例に関する以下の詳細な説明により明らかになるであろう。
【0017】
以下の実施例では、特定の例と関連付けて提示した個々の特徴を、他の実施例において存在する、その他の異なる特徴と実際に置き換えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
まず図1及び2を参照して、本発明の第1の実施例にしたがった履物について、1によりおおまかに示す。
【0019】
以降で詳述するが、履物1は、フィッティングを調整可能で、その寸法は長さと幅の両方について調整可能であり、さらに概ね、履物の形状特性を変えることができるようにすることで、後者を足に適合させることができる。
【0020】
履物1は、つま革3と靴底4を備えている。明確にするため、履物1の通常の長手方向は、図4に描かれている軸Aにより識別される。
【0021】
靴底4は、中敷と結合されており、概ね2により示され、図3及び4にさらに詳述されている。
【0022】
後者2つの図にしたがい、中敷2は、上部層5と底部層6とで構成され、両者は基本的に足の靴底の輪郭を複製したもので、可とう性のあるプラスチック等で出来ている。
【0023】
上部層5と底部層6は、その中央部分で、それらに対して長手方向に配置されている成形されたスペーシング部材あるいはスペーサ9により、相互連結されている。上部層5と底部層6は、スペーサ9に、接着固定されている。
【0024】
スペーサ9は、基本的に積層構造をもち、使用時には履き手のつま先の下になる区域内において上部層5と底部層6の周縁7の構成を部分的にたどっている前方区域10を備えている。スペーサ9はさらに、使用時には履き手のヒールの下になる区域内において上部層5と底部層6の外周縁7の構成を部分的にたどっている後方区域11も備えている。前方区域10と後方区域11は、中央区域12により相互連結されており、足の内側の外側部13と足の外側の外側部14とで、座部170のそれぞれの範囲を規定するため、中央区域12は、なんらかの方法で、上部層5と底部層6よりも幅が都合よく狭くなっている。
【0025】
座部170は、異なる実施例にしたがって製作することができることも明らかである。例えば、中敷は、成型により全体を製作することができ、これにより、適当な型を製作することで直接、前述の層と座部との範囲を規定することができる。
【0026】
さらに、別の代替案として、中敷の製作時に、革等の可とう性のある材料でできた第1の中央部分と、前述の部分よりも概ね強度の高いプラスチック材料でできた第2の中央部分とを使用し、これにおいて座部170の範囲を規定することができる。さらに、周辺部分には、列をなすように切り込みを配置して、その可とう性を増している。こうすることで、周辺部分は、最初は直線的な形状で製作し、その後、中央部分の周辺にそって配置されるように折り曲げることができる。
【0027】
この後者の実施例は、その加工時にはるかに複雑さを要する周辺部分を単一の形式で製作した後、逆に革で、製作が容易な、さまざまな寸法の中央部分で使用することができるため、特に利点が大きいことを証明している。
【0028】
ここでも図3及び4を参照すると、前方区域10では、その周縁に、なんらかの方法で、隣接する外周縁7の構成をたどるアーチ形の輪郭をもつ第2の座部15がうまく配置される。付属図面に示すように、第2の座部15は前方区域10の上面上にうまく配置される第1の溝により範囲を規定することもできる。あるいは、第2の座部15は、少なくとも1つの(貫通)穴−付属図面には図示していないが−により構成することもできる。
【0029】
スペーサ9の後方区域11には、中央区域12をはさんだ反対側にうまく配置された、互いに平行で長手方向軸に沿って配置される2つの第3の座部がある。付属図面に示すように、第3の座部16は、後方区域11の上面上にうまく配置される2つの第2の溝によりそれぞれ範囲を規定することができる。あるいは、第3の座部16は、後方区域11に対して長手方向となる2つの第2の(貫通)穴−付属図面には示されていないが−により構成することもできる。
【0030】
上記の通り、層5と6は互いに向かい合い、間に中央区域12をはさんでスペースがあけられている。概ねこうしたスペースは、座部170の内部に、足の靴底を支持するように受け止める傾向がある複数の移動可能な支持部材8を摺動可能に収容するため、少なくとも、層5及び6の周縁7の長さまたは断面1つ分の間隔となっている。これらの後者の部材は、スペーサ9の前方区域10と後方区域11の間に、中敷2の前述の周縁7に沿ってちょうど連続的に配置されている。
【0031】
都合の良いことに、支持部材8は、なんらかの方法で、基本的に矩形の構成を備えており、その側面が、上部層5と底部層6の隣接する周縁7の構成をたどるように形作られており、またそのコーナー部には丸味がつけられて、支持部材8を相互的に移動させやすいよう、また後者を、底部層6と上部層5により決定される平面上で、スペーサ9の前方区域10と後方区域11に対して移動させやすいようになっている。
【0032】
第3の座部17は、前述の支持部材8の全長に沿ったそれについては、前述の支持部材8に対して長手方向に、うまく配置される。
【0033】
図に示す例のように、この第3の座部17は、支持部材8上面にくる場合もあれば、あるいはこれは、例えば、支持部材8に対して長手方向及び内部方向にくる貫通穴−図示していないが−により構成される場合もある。
【0034】
支持部材8は、本実施例では例えば金属製のロープで構成されるけん引部材18により相互に連結され、支持部材8の第3の座部17でと、スペーサ9の前方区域10の第1の座部15で、例えば接着または圧着により固定される。ロープ18の長手方向の2つの端部は、スペーサ9の後方区域11にある第2の座部16に摺動可能に結合され、ロープ18自体の張りの度合いを調整するための調整手段に接続されている。本実施例では、この調整手段は、その固有のねじ付きシャンクの位置でロープ18の端部に固定されていて、例えばスペーサ9の後方区域11内にあるメスねじ付き空洞20にねじ込むことができる、調整ねじ19で構成されており、後者は図5に概略が示されている。
【0035】
以降はより良く理解できるであろうが、けん引部材18の張りの度合いを調整することにより、支持部材8を望ましい長さだけ、上部層5及び底部層6に対して周辺方向(径方向)にそって外側に出したり内側に引込むことができる。
【0036】
図6に示すように、つま革3は、その固有の底周縁で、支持部材8、1つ分またはそれ以上下に、少なくとも部分的に固定されている。
【0037】
図10及び11にも示すように、つま革3は、以降で詳述する弾性手段27を通じて相互に連結されている、前方部分21と後方部分22により構成される。
【0038】
前方部分21は、使用時、履き手の足部のつま先から甲の周囲までを覆う。前方部分21は、その底周縁で、接着または縫製により支持部材8の底部面へと固定され、さらにスペーサ9の前方区域10にも固定されている。
【0039】
基本的に平行をなす2つのアーム26が前述の弾性手段27により、つま革3の後方部分22と連係した状態で、つま革3の前方部分21は、スペーサ9の前方区域10に向かい合って広がっている。
【0040】
つま革3の後方部分22は、使用時、履き手の踵と足首を覆い、これは内部でヒール23と結合されており、後者は摺動可能に中敷2へと拘束されるが、これについては後述する。
【0041】
後方部分22は、都合良く、典型的には革製または布製で基本的に“U”字形に折り畳まれた薄層24で構成されており、ハウジング25の範囲を規定している。この折り畳まれた薄層は当然のことながら、なんらかの方法で、使用時に履き手のヒールから張り出している区域内において上部層5及び底部層6の外周縁7に沿った輪郭を有する。
【0042】
つま革3の前方部分21のアーム26は、ハウジング25の内部で摺動可能に受け止められ、ヒールに配置されている前述の弾性手段27により相互に連結され、本実施例では、ハウジング25の内部で摺動可能に受け止められる弾性ストラップにより構成され、また前述のアーム26で固定されている。
【0043】
ストラップ27の弾性による変形可能度と本文書に記述する配置により、アーム26は、ハウジング25から望む長さだけ突き出すことができると同時に、つま革3の前方部分21と後方部分22は常に互いに拘束状態に保たれる。
【0044】
つま革3の後方部分22は、その底周縁を後者の側面28に、縫製または等により、ヒール23に固定されている。
【0045】
つま革3の後方部分22には、その上の調整ねじ19の位置に、2つの貫通開口部35を備えており、履き手が前述のねじに手が届き、ロープ18の張りの度合いを調整できるようになっている。
【0046】
ヒール23は、例えば図7、8及び9に図示されている接続手段により、中敷2の底部層6へと摺動可能に拘束されている。この接続手段は、本実施例では、ブロック型の部材29を含んでおり、これは、その断面が基本的に台形または鳩尾型の構成を備え、ねじあるいは接着等によりこの底部層6に固定されている。ブロック29は、空洞30内で摺動可能で、ヒール23内部に配置されており、ヒール23を自らに対して拘束するため前述のブロック32に対して部分的にカウンターシェイプされている。当然のことながら、異なる実施例により、ヒールと中敷連結部材とを異なる種類の形状連結にすることもできる。
【0047】
さらに、図面に図示した実施例でのように、ブロック29の底部面に固定された第1のラック31と、第1のものと係合可能でヒール23の底部の開放可能な開口部34の内部面33に固定された第2のラック32との間の形状結合により構成し得る、ヒール23と中敷2の相対位置を調整するための調整手段が備えられている。
【0048】
前述の開放可能部分34は、ヒール23の固定部分36へと蝶番で取付けられており、開放可能部分34は、空洞30の蓋の役割を果たしており、前述の空洞30を塞ぐため、そのスナップ固定用に、既知の手段が備えられている。
【0049】
その後、靴底4が、ヒール23による影響を受けない中敷2の区域内で、接着または縫製等により、中敷2の底部層6へと固定される。
【0050】
以降で、本書に導入した図面を参照しながら、履物1の働きについて図解する。
【0051】
まず最初に、中敷2に対してヒール23を摺動可能な配置のため、履物1の長さ、すなわちサイズの調整が可能になる。特に、ヒール23の開放可能部分34を開けると、第1のラック31と第2のラック32との係合が解除されるため、ヒール23と、これに不可欠のつま革3の第2の部分22とを中敷2に対して摺動させることができ、これにより、この第2の部分22を第1の部分21から望みの距離に配置することができる。望みの位置になったら、開放可能部分34を閉鎖して第1のラック31と第2のラック32を元通り係合すると、後方部分22がつま革の前方部分21を塞ぎ、履物1が望みの長さになる。
【0052】
さらに、支持部材8とこれに結合されている構成部品により遂行される関連手段に働きかけることにより、履物1のフィッティングあるいは外側部の剛性の調整が可能となる。特に、調整ねじ19を作動させることにより、ロープ18の張りの度合いを調整することができ、これにより支持部材8の可動性を増減し、これを望みの長さだけ中敷2から周辺へと突き出させることができる。あしをつま革3に入れると、前者は後者に圧力をかけるため、後者は変形して、それが固定されている支持部材8、1つ分かそれ以上、中敷2の外側へと引張られる;こうしてつま革3と中敷2は履き手の足の形状及び寸法へと適合され、履き手の足のフィッティングの快適さが増す。
【0053】
従って、つま革の一部を支持部材に固定するおかげで、本発明の履物が、履き手の足の形状に合わせて最適に調整することができ、普通であれば採寸して靴を製作させる必要があるような特異な足の形状の持ち主にも履いてもらうことができることは、高く評価されることになるであろう。
【0054】
さらに、前述した長さとフィッティング/厳密さの調整はまったく独立しており、またそれぞれを個別に行うこともできることは、高く評価されることになるであろう。
【0055】
記述した履物は、長さと同時に幅についてもその寸法を調整することができるため、フィッティングを総合的に調整することができ、それにより、既知の履物の通常のサイズ、複数分を包含する。
【0056】
本発明の履物の生産コストは中程度にとどまっており、これはもっぱら、生産および/または組立てが容易な構成部品のおかげである。
【0057】
本発明は、実際のスポーツの練習及び日常的な使用のために異なる剛性が必要とされるスポーツシューズの製作にも最適であることは、高く評価されることになるであろう。この場合には、履物のフィッティングの調整に関する選択度により、さまざまな剛性を得るための最適の選択がもたらされる。
【0058】
本発明は、ここに記述したものに代わる幾つかの実施例を受け入れる余地があり、以降で、その幾つかについて、ここに検討する第1の実施例と異なっている独自の側面について簡単に説明する。
【0059】
1つの変形例にしたがい、つま革ではなく中敷に結合して、1つまたはそれ以上のストラップおよび/またはリボンおよび/またはロープの端部を、中敷の支持部材の下の、足の内側の外側部と足の外側の外側部でそれぞれ固定した履物を製作することもできる。このストラップおよび/またはリボンおよび/またはロープは、使用時、履き手の足を少なくとも部分的に包み、これを中敷へと拘束することにより、足の形状に最適に適合するよう、履き手が寸法を連続的に変えることができるスリッパやサンダル等を製作することもできる。
【0060】
さらに、上述したように、この履物は、スキーやスノーボード用ブーツ、サッカー、バイク、登山、スケート用の靴等、スポーツ用の履物の製作にうまく利用することもできる。
【0061】
当然のことだが、使用する材料も、この履物の個々の構成部品を構成するスポーツも、特定の必要にしたがって選択することができる。
【0062】
本発明のさらなる実施例は、図12から21に示してある。以降で、こうしたさらなる実施例の、ここに図解した実施例やその変形とは異なっている独自の側面について、説明することにしよう。さらに、よくに対する構成部品は、ここに採用したものと同じ参照番号で示すことにする。
【0063】
前述の図にしたがい、本例においても、一般に100で示される履物は、上部層5、底部層6および、前述の層の間に差し込まれる、ここでは90で示したスペーサとにより構成される、ここでは200で示した中敷を含んでいる。前述のスペーサ90は、足の内側部13と足の外側部14で、また図13にしたがって、上部層5、底部層6及びスペーサ90により構成される組立品における座部170の範囲を規定するため、長手方向の2つの周辺部は別として、基本的に足の靴底の形状を複製している。座部170はその後、図12に図示されているさらなる1組の座部171へと続き、部材90の上面へ、そして凹所160へと溝の形で展開されている。前述の座部170と171は、可とう性の伸張部材の形式で、本例では180により示されているけん引部材を摺動可能に受けとめ、この部材180の上に環状または管状の支持部材80が摺動可能に挿入される。さらに、けん引部材180は、その前方端で、中敷200に、より正確にいえばスペーサ90に固定されている。
【0064】
部材180の長手方向の両端は、スペーサ90の長手方向の凹所160で摺動可能なブロック40の内部で固定されている。このブロック固定は、従来のやり方にしたがって、前述の両端をブロックの穴に差し込み、ねじ付きピン41により所定の位置に固定することにより行われる。
【0065】
ブロック40は、ブロック自体の内部のそのシャンク端でブロック固定されているねじ190により動作可能で、また凹所160とスペーサ90の外周後方縁との間に伸びているねじ付き座部161の内部で摺動可能である。
【0066】
この全体的配置は、ねじ190が履物100後部のヒール部で動作可能というものである。ねじ190を回すことにより、ブロック40、そしてその結果、これと一体化しているけん引部材180が凹所160の中で長手方向に、すなわち中敷200に対して摺動し、部材80に沿った、図14に示すように、座部170に対するけん引部材180の位置が決定されることが、理解できるであろう。言い換えれば、ブロック40が凹所160へと長手方向に調整された後、けん引部材180は、中敷200のそれぞれ内側または外側に向かって座部170の中へと摺動して移動し、これにより後者に対する座部170の外側位置が調整される。
【0067】
本実施例では、例えば中敷200の上部層5の上にくる適切な切り込み等により、ブロック40にアクセスすることができるようにして、履物のフィッティングあるいは厳密さについて2倍のレベルでの調整可能性を得ることができることは、高く評価されるであろう。実際、第1の例では、例えば図15に示すように、その長手方向の両端を、関連する穴へと/穴から、ブロックの中へと突き抜けさせたり、またオプションとして、突き出させる深さを調整することにより、部材180の初期的な張りのレベルを調整することが可能である。
【0068】
さらに、日常的にはねじ190を作動することにより、前述の張りをさらに調整することが可能である。
【0069】
第1の例と比較した場合のこの第2の実施例のさらなる違いは、つま革3の前方部分21をけん引部材に固定する方法にある。実際、図16に示すように、前述の部分21は、支持部材80へと直接固定される代わりに、その上に部分的に巻き付けられ、特にその後部が折り畳まれた後、中敷200の底部層6の底部面上の、210により示される部分へと固定される。そのため、全体的配置は、図18に示すように、部材180の張りの度合いにしたがって、つま革は、程度の多少はあっても、座部170の内部へと引込まれる。当然、この座部170は、前述したやり方でつま革21を受けることができるよう、また部材180の横方向の動きも充分可能となるよう、適切な寸法に調整されることになる。
【0070】
そのため、この特徴のため、大量のつま革を履物に与えることにより、フィッティングの調整が可能になり、その結果、つま革はその固有の性質上、柔らかいか、あるいはいずれにせよ可とう性があるため、履き手の特定の必要にしたがって、足を靴の形状の特性に適合させることができる。
【0071】
本実施例では、履物は靴底4に固定された従来の細革45を装備しているため、座部170及びけん引部材180を修理することができる。
【0072】
異なる実施例にしたがい、けん引部材180を、それに結合されている支持部材80に結合しないようにすることもできる。一方、本例では、支持部材は、けん引部材の動きにより、フィッティングの調整時、つま革3の摺動を助長する独自の機能を備えており、つま革3自体の摩耗を防ぐことができる。したがって、支持部材80を、その代わりに、前述の移動の際に摩擦を制限する傾向がある、プラスチック材料製の単一のさや−図面には図示されていないが−に置き換えることもできる。
【0073】
あるさまざまな機能を果たすためのさまざまな手段は、図示した実施例において確かに共存するはずであるだけでなく、図示していなくとも幾つかの実施例の中に本質的に存在していることがあり得ることが、了解されるであろう。
【0074】
本文書では、本発明について、その最良の実施形態について記述してきた。この発明の要点に帰することができ、全てが請求項の保護の範囲に含まれる、その他の実施例があり得ることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0075】
付属図面の図に対して参照付けを行うことにし、これにおいて:
【図1】本発明の第1の実施例にしたがった、履物の部分側断面図を示す。
【図2】図1の履物の部分側断面図を示す。
【図3】図1の履物のいくつかの構成部品の分解図を示す。
【図4】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、図1の履物の部分平面図を示す。
【図5】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、図1の履物の別の部分平面図を示す。
【図6】図4のVI−VI平面に沿った、図1の履物の断面図を示す。
【図7】開放構成と閉鎖構成のそれぞれで、図1の履物のヒールの底面図をそれぞれ示す。
【図8】開放構成と閉鎖構成のそれぞれで、図1の履物のヒールの底面図をそれぞれ示す。
【図9】図7のIX−IX平面に沿った、図1の履物の断面図を示す。
【図10】図1の履物の詳細の部分背面斜視図を示す。
【図11】図1の履物の詳細の別の部分背面斜視図を示す。
【図12】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、本発明の第2の実施例にしたがった履物の分解図を示す。
【図13】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、図12の履物の上面斜視図を示す。
【図14】明確さのため、いくつかの構成部品を省略した、図12の履物の別の平面図を示す。
【図15】図14の履物の拡大詳細図を示す。
【図16】図14のA−A平面に沿った、図12の履物の断面図を示す。
【図17】図15のA−A平面に沿った、図12の履物の断面図を示す。
【図18】図14の図に類似しているが、その構成が異なる、図12の履物の断面図を示す。
【図19】図16の図に類似しているが、その構成が異なる、図12の履物の平面図を示す。
【図20】図12の履物の部分側断面図を示す。
【図21】図20の図に類似しているが、その構成が異なる、図12の履物の部分側断面図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物(1;100)のフィッティングを調整するための装置において、
足の靴底の形状を少なくとも部分的に複製している中敷(2;200)と、
前記中敷(2;200)に摺動可能に結合されており、履物(1;100)のつま革(3)に結合可能で、足の靴底の形状を複製している前記中敷(2;200)の周辺部(7)の少なくとも1周分に相当する長さのある、伸張けん引部材(18;180)と、
前述の中敷(2;200)に対する外側位置を調整するために、前記けん引部材(18;180)の張りの度合いを調整するための、後者の張りの度合いを変える傾向がある調整手段(19;190;40;40;41)と、
を備えている装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、前記けん引部材(18;180)を摺動可能に収容する傾向のある、座部(170)を有する、前記中敷(2;200)を備えた装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置において、上部層(5)、底部層(6)、及び前記上部層(5)と底部層(6)の間に挿入されるスペーサ(9;90)とを有する、前記中敷(2;200)を備えた装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置において、前記けん引部材(18;180)が前記スペーサ(9;90)へと摺動可能に結合される装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の装置において、前記座部(170)の範囲を規定するため、前記スペーサの中心に、前記上部層(5)及び底部層(6)より狭い幅を、なんらかの方法で備えた装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の装置において、前記けん引部材(18;180)が複数の支持部材(8;80)へと拘束されている装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置において、前記支持部材(8;80)が前記けん引部材(18;180)を受けるための座部(17)を備えている装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置において、前記部材(8)の前記座部(17)が基本的に長手方向の溝の形式をとっている装置。
【請求項9】
請求項7に記載の装置において、前記支持部材(80)が、前記けん引部材(180)を受ける傾向がある貫通した座部を備えた、環状または管状の構成となっている装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1つに記載の装置において、前記調整手段に、履き手が履物(1;100)の外部から動作可能な、少なくとも1つのねじ付き部材(19;190)が備えられている装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、前記ねじ付き部材(19;190)が履物(1;100)のヒール部で動作可能であるような全体的配置を備えた装置。
【請求項12】
履物(1;100)の長さを調整するための装置において、
ヒール(23)と、
履物自体の中敷(2;200)に対して固定可能であり、履物(1;100)の長手方向において前記ヒール(23)に摺動可能に係合されている、あるいは結合可能な連結部材(29)と、
前記ヒール(23)と連結部材(29)の相対的な位置を調整するための、基本的に履物の長手方向における複数の関連した位置で後者を総合に固定する傾向のある、調整手段(31;32)と、
を備えた装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置において、前記調整手段(31;32)が、前記ヒール(23)と連結部材(29)とを結合した形状を有する装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置において、前記調整手段(31;32)が、前記ヒール(23)と連結部材(29)にそれぞれ連結された1対のラック(31、32)を備えた装置。
【請求項15】
請求項12ないし14のいずれか1つに記載の装置において、前記ヒール(23)と連結部材(29)とを結合した形状を有し、前記の結合が履物の靴底(4)に対して実質上直角の方向への相対的移動を防止する傾向がある、装置。
【請求項16】
請求項1ないし11のいずれか1つに記載のフィッティングを調整するための装置、および/または、請求項12ないし15のいずれか1つに記載の長さを調整するための装置、を備えた履物(1;100)。
【請求項17】
請求項16に記載の履物(1;100)において、互いに対して互いに移動可能な第1の部分(21)と第2の部分(22)とを同様に有するつま革(3)を備えた履物。
【請求項18】
請求項12ないし15のいずれか1つに従属している、請求項17に記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記部分(21、22)のうち1つ(22)が前記摺動ヒール(23)と一体化して移動可能な履物。
【請求項19】
請求項1ないし11のいずれか1つに従属している、請求項17に記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記部分(21、22)のうち1つ(21)が前記けん引部材(18;180)と一体化して移動可能な履物。
【請求項20】
請求項1ないし11のいずれか1つに従属している、請求項17に記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記部分(21、22)のうち1つ(21)が前記中敷(2;200)に固定され、また前記けん引部材(18;180)に部分的に巻き付けられている履物。
【請求項21】
請求項17ないし20のいずれか1つに記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記の第1部分(21)及び第2部分(22)が互いに対して摺動可能な履物。
【請求項22】
請求項21に記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記の第1部分(21)及び第2部分(22)のうち一方(22)が、前記部分の他方(21)の少なくとも一部がその内部において摺動可能に受けられているハウジング(25)の範囲を規定する履物。
【請求項23】
請求項17ないし20のいずれか1つに記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記の第1及び第2の部分が、それぞれつま革(3)の前方部分(21)と後方部分(22)である履物。
【請求項24】
請求項17ないし23のいずれか1つに記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記の第1(21)及び第2(22)の部分が、弾性手段(27)により連結されている履物。
【請求項25】
請求項24に記載の履物(1;100)において、前記弾性手段(27)が履物のヒール部に配置されている履物。
【請求項26】
請求項24または25に記載の履物(1;100)において、前記弾性手段が弾性帯(27)を備えている履物。
【請求項27】
請求項16ないし26のいずれか1つに記載の履物(1;100)において、スポーツ用の履物である履物。
【請求項1】
履物(1;100)のフィッティングを調整するための装置において、
足の靴底の形状を少なくとも部分的に複製している中敷(2;200)と、
前記中敷(2;200)に摺動可能に結合されており、履物(1;100)のつま革(3)に結合可能で、足の靴底の形状を複製している前記中敷(2;200)の周辺部(7)の少なくとも1周分に相当する長さのある、伸張けん引部材(18;180)と、
前述の中敷(2;200)に対する外側位置を調整するために、前記けん引部材(18;180)の張りの度合いを調整するための、後者の張りの度合いを変える傾向がある調整手段(19;190;40;40;41)と、
を備えている装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、前記けん引部材(18;180)を摺動可能に収容する傾向のある、座部(170)を有する、前記中敷(2;200)を備えた装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置において、上部層(5)、底部層(6)、及び前記上部層(5)と底部層(6)の間に挿入されるスペーサ(9;90)とを有する、前記中敷(2;200)を備えた装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置において、前記けん引部材(18;180)が前記スペーサ(9;90)へと摺動可能に結合される装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の装置において、前記座部(170)の範囲を規定するため、前記スペーサの中心に、前記上部層(5)及び底部層(6)より狭い幅を、なんらかの方法で備えた装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の装置において、前記けん引部材(18;180)が複数の支持部材(8;80)へと拘束されている装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置において、前記支持部材(8;80)が前記けん引部材(18;180)を受けるための座部(17)を備えている装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置において、前記部材(8)の前記座部(17)が基本的に長手方向の溝の形式をとっている装置。
【請求項9】
請求項7に記載の装置において、前記支持部材(80)が、前記けん引部材(180)を受ける傾向がある貫通した座部を備えた、環状または管状の構成となっている装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1つに記載の装置において、前記調整手段に、履き手が履物(1;100)の外部から動作可能な、少なくとも1つのねじ付き部材(19;190)が備えられている装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、前記ねじ付き部材(19;190)が履物(1;100)のヒール部で動作可能であるような全体的配置を備えた装置。
【請求項12】
履物(1;100)の長さを調整するための装置において、
ヒール(23)と、
履物自体の中敷(2;200)に対して固定可能であり、履物(1;100)の長手方向において前記ヒール(23)に摺動可能に係合されている、あるいは結合可能な連結部材(29)と、
前記ヒール(23)と連結部材(29)の相対的な位置を調整するための、基本的に履物の長手方向における複数の関連した位置で後者を総合に固定する傾向のある、調整手段(31;32)と、
を備えた装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置において、前記調整手段(31;32)が、前記ヒール(23)と連結部材(29)とを結合した形状を有する装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置において、前記調整手段(31;32)が、前記ヒール(23)と連結部材(29)にそれぞれ連結された1対のラック(31、32)を備えた装置。
【請求項15】
請求項12ないし14のいずれか1つに記載の装置において、前記ヒール(23)と連結部材(29)とを結合した形状を有し、前記の結合が履物の靴底(4)に対して実質上直角の方向への相対的移動を防止する傾向がある、装置。
【請求項16】
請求項1ないし11のいずれか1つに記載のフィッティングを調整するための装置、および/または、請求項12ないし15のいずれか1つに記載の長さを調整するための装置、を備えた履物(1;100)。
【請求項17】
請求項16に記載の履物(1;100)において、互いに対して互いに移動可能な第1の部分(21)と第2の部分(22)とを同様に有するつま革(3)を備えた履物。
【請求項18】
請求項12ないし15のいずれか1つに従属している、請求項17に記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記部分(21、22)のうち1つ(22)が前記摺動ヒール(23)と一体化して移動可能な履物。
【請求項19】
請求項1ないし11のいずれか1つに従属している、請求項17に記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記部分(21、22)のうち1つ(21)が前記けん引部材(18;180)と一体化して移動可能な履物。
【請求項20】
請求項1ないし11のいずれか1つに従属している、請求項17に記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記部分(21、22)のうち1つ(21)が前記中敷(2;200)に固定され、また前記けん引部材(18;180)に部分的に巻き付けられている履物。
【請求項21】
請求項17ないし20のいずれか1つに記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記の第1部分(21)及び第2部分(22)が互いに対して摺動可能な履物。
【請求項22】
請求項21に記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記の第1部分(21)及び第2部分(22)のうち一方(22)が、前記部分の他方(21)の少なくとも一部がその内部において摺動可能に受けられているハウジング(25)の範囲を規定する履物。
【請求項23】
請求項17ないし20のいずれか1つに記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記の第1及び第2の部分が、それぞれつま革(3)の前方部分(21)と後方部分(22)である履物。
【請求項24】
請求項17ないし23のいずれか1つに記載の履物(1;100)において、つま革(3)の前記の第1(21)及び第2(22)の部分が、弾性手段(27)により連結されている履物。
【請求項25】
請求項24に記載の履物(1;100)において、前記弾性手段(27)が履物のヒール部に配置されている履物。
【請求項26】
請求項24または25に記載の履物(1;100)において、前記弾性手段が弾性帯(27)を備えている履物。
【請求項27】
請求項16ないし26のいずれか1つに記載の履物(1;100)において、スポーツ用の履物である履物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2008−534042(P2008−534042A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502524(P2008−502524)
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【国際出願番号】PCT/IB2006/050544
【国際公開番号】WO2006/100612
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(507313227)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【国際出願番号】PCT/IB2006/050544
【国際公開番号】WO2006/100612
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(507313227)
【Fターム(参考)】
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