説明

フィッティングルーム

【課題】 長期間使用してもキャスターが破損することがない、床面上を移動自在なフィッティングルームを提供すること。
【解決手段】 台部材2と、この台部材2の周囲の少なくとも一部に開口部が形成されるように台部材2に下部を固着して立設されたパネル7と、開口部を開閉可能な開閉部材とを備えるフィッティングルーム1において、台部材2の下面には、台部材2の下端及びパネル7の下端より下方に突出して床面Fに接地可能なキャスター13及び接地部材14が設けられ、この接地部材14の下端を、キャスター13の下端より上方となる非接地位置と、キャスター13の下端より下方となる接地位置とに切り換え操作するための操作部33が、台部材2の上面側に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣服販売店舗等において客が商品を試着するときに使用するフィッティングルームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のフィッティングルームとしては、例えば特許文献1に示すように、更衣室の周囲を覆う隔壁主材に、開口部を開閉するためのカーテンを吊支するカーテンレールが内設された支持枠材と床面材とを上下部それぞれに折畳み可能に連設して、更衣室を組立自在とするとともに、この床面材の下面に移動用の脚輪を取り付け、更衣室を組立てた状態で移動可能としたものがある。
【0003】
【特許文献1】実開昭53−11805号公報(第1頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1にあっては、更衣室(フィッティングルーム)を設置して使用するときにおいて、床面材(台部材)の下面に設けられた脚輪(キャスター)が常に床面に接地されているため、更衣室の自重及び更衣室を使用する使用者の体重によって加わる荷重を支えなければならず、長期間の使用により脚輪が破損する畏れがあった。また、通常使用時においても更衣室全体を脚輪にて支持するため、安定性が悪いとともに、床面材上に使用者が乗ったときに不用意に移動しないようなロック機構等を設ける必要があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、長期間使用してもキャスターが破損することがない、床面上を移動自在なフィッティングルームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のフィッティングルームは、台部材と、該台部材の周囲の少なくとも一部に開口部が形成されるように該台部材に下部を固着して立設されたパネルと、前記開口部を開閉可能な開閉部材とを備えるフィッティングルームにおいて、前記台部材の下面には、前記台部材の下端及び前記パネルの下端より下方に突出して床面に接地可能なキャスター及び接地部材が設けられ、該接地部材の下端を、前記キャスターの下端より上方となる非接地位置と、前記キャスターの下端より下方となる接地位置とに切り換え操作するための操作部が、前記台部材の上面側に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、フィッティングルームの設置位置を変更するときには、接地部材の下端を非接地位置にすることでキャスターが床面に接地されるため、容易に移動させることができ、また、フィッティングルームを設置位置に設置するときには、接地部材の下端を接地位置にすることでキャスターが床面から離れ、フィッティングルームの自重及びフィッティングルームを使用する使用者の体重によって加わる荷重を接地部材が支えることとなるため、フィッティングルームを長期間使用してもキャスターが破損する畏れがないばかりか、使用中における不用意な移動が防止されるため、安定性が向上する。また、接地部材の切り換え操作を台部材の上面側から行うことができるため、例えばフィッティングルームの開口部を除く周囲が壁や他のフィッティングルームにより囲まれている状況であっても、フィッティングルームの設置や移動作業を確実に行うことができる。
【0007】
本発明の請求項2に記載のフィッティングルームは、請求項1に記載のフィッティングルームであって、前記開口部の近傍に、該開口部の両側に配置されるパネルの上端部間を連結する連結部材が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、フィッティングルームにおける特に開口部近傍の強度を高めることができるため、フィッティングルームを移動させたときにパネルに歪みが生じることがない。
【0008】
本発明の請求項3に記載のフィッティングルームは、請求項1または2に記載のフィッティングルームであって、前記開閉部材は、少なくとも一部が前記開口部よりも外側に向けて膨出するように前記開口部の上部に配設された平面視略円弧状のレールに沿って移動可能に吊支された平面視略円弧状のドアパネルで構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、ドアパネルの閉鎖時において、ドアパネルの一部が開口部よりも外側に向けて膨出するため、フィッティングルームの室内空間を極力広くすることができる。また、閉鎖されたドアパネルの外部からの識別性が高まるため、フィッティングルームの使用、未使用状態をドアパネルの開閉状態により外部から容易に識別することができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載のフィッティングルームは、請求項1ないし3のいずれかに記載のフィッティングルームであって、前記パネルの外面の少なくとも一部に、商品支持用の支持具を係止させることができる係止部が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、係止部に係止された支持具に商品等を支持させることができるようになり、フィッティングルームの外面を商品の展示スペースとして利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例】
【0011】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、実施例におけるフィッティングルームの全体像を示す斜視図であり、図2は、フィッティングルームを示す平面図であり、図3は、フィッティングルームを示す正面図であり、図4は、図3におけるA−A縦断側面図であり、図5(a)は、支持脚が接地位置にある状態を示す縦断側面図であり、図5(b)は、支持脚が非接地位置にある状態を示す縦断側面図であり、図6は、ドアの吊支構造を示す縦断側面図である。
【0012】
図1の符号1は、衣服販売店等に設置され、客が商品を試着するときに使用するフィッティングルームであり、このフィッティングルーム1には、床面Fに設置される四角形状の台部材2が設けられている。図2に示すように、台部材2の四方周囲には、使用者がフィッティングルーム1内に出入りするための開口部8がフィッティングルーム1の正面側に形成されるように、複数の板状をなすパネル3、4、5、6、7が立設されている。これらのパネル3、4、5、6、7は、それらの内面における下端から若干上方位置に台部材2の側端面を当接させた状態で該台部材2に固着されており、床面Fの上方に配置される台部材2の下方周囲がパネル3、4、5、6、7の下部により覆われるようになっている。
【0013】
図2中において下方側をフィッティングルーム1の正面側として説明すると、フィッティングルーム1における背面側(開口部8の反対側)に配置されるパネル7の内面側には鏡9が取り付けられており、フィッティングルーム1内の使用者が自分の姿を映して商品を試着することができるようになっている。
【0014】
また、左右に配置されているパネル3、6の上部には、パネル3、6の上部内面側同士を連結する金属製の角柱状の連結部材10が設けられているとともに、四方に配置されているパネル3、4、5、6、7の上部端部同士は、板状のコーナー部材11によって連結されており、連結部材10とコーナー部材11によって、フィッティングルーム1全体の強度が高められるようになっている。
【0015】
尚、連結部材10の両端部は左右のパネル3、6の内面側に固着されるとともに、コーナー部材11はパネル3、4、5、6、7の上部端部同士を連結させているため、連結部材10とコーナー部材11はフィッティングルーム1の周囲から見え難くなっている。
【0016】
図3及び図4に示すように、台部材2の上面にはカーペット12が敷かれており、台部材2の下面四隅には、4つのキャスター13及び本実施例における接地部材としての4つの支持脚14が取り付けられている。これらのキャスター13及び支持脚14は、後述するように台部材2の上面側からの操作により、台部材2の下端及びパネル3、4、5、6、7の下端より下方に突出して床面Fに接地できるようになっている。
【0017】
フィッティングルーム1を店舗内の所定の場所に設置して使用するときには、支持脚14の下端をキャスター13の下端より下方に突出させることで、フィッティングルーム1の自重及びフィッティングルーム1を使用する使用者の体重によって加わる荷重を支持脚14により支えることができるようになっている。
【0018】
図2に示すように、開口部8の上方には、平面視でほぼ半円弧状をなす水平レール15が、その一部が開口部8及び台部材2の前端辺よりも外側に膨出するように、開口部8の上部から右側部に配置されたパネル6の上部に亘って掛け渡されている。詳しくは、このレール15は正面側に配置されたパネル4、5の上部に設けられた取付金具16、17と、右側に配置されているパネル6の上部に設けられた取付金具18、19とによってパネル4、5、6に固定されている。
【0019】
そして、このレール15には、開口部8を閉塞できる本実施例における開閉部材としてのドアパネル20が吊支されている。このドアパネル20は平面視で円弧状をなす板部材からなり、図6に示すように、ドアパネル20の上端部には複数の吊支軸21が設けられている。吊支軸21の上端にはホイール22が回動可能に設けられている。
【0020】
このレール15は、断面視で逆U字形状をなしており、レール15の下面側に内向縁15aが形成され、この内向縁15aの上面に、ドアパネル20の上端部に設けられた吊支軸21のホイール22が長手方向に沿って移動可能に支持されている。よって、ホイール22から内向縁15a、15a間に形成された溝を通して垂下された吊支軸21に吊支されたドアパネル20はレール15に沿って円弧状に移動できるようになっている。
【0021】
また、ドアパネル20の内面側には、把手23が設けられており、この把手23を掴んでドアパネル20を操作することによって、フィッティングルーム1の開口部8を閉鎖したり開放したりすることができるようになっている。
【0022】
図1及び図2に示すように、正面側に配置されているパネル4、5の開口部8側の端辺には、長手方向が上下方向を向く隠蔽片24、25が取り付けられており、この隠蔽片24、25によってドアパネル20が開口部8を閉鎖したときに、ドアパネル20とパネル4、5との間に形成される間隙が閉塞されるようになっている。更に図2に示すように、正面側の左方に配置されているパネル4には、ドアパネル20を閉鎖したときに、ドアパネル20の端部が当接される当接金具26が設けられている。
【0023】
更に図3及び図4に示すように、ドアパネル20の上下の長さは、開口部8の上下の長さよりも若干短く形成されており、ドアパネル20が開口部8を閉鎖した状態で開口部8の下部に開口が形成されるようになっている。また、ドアパネル20は、開口部8を開放する開放位置に位置するように、図示しない付勢手段により前記開放位置に向けて常時付勢されており、開口部8を閉鎖するときには図示しないロック機構を介してロックすることで閉鎖位置に保持されるようになっている。
【0024】
このように、開口部8の上部に、平面視略円弧状のレール15が開口部8よりも外側に向けて膨出するように配設されるとともに、該レール15に沿って移動可能に吊支された平面視略円弧状のドアパネル20にて開口部8を開閉自在とすることで、ドアパネル20の閉鎖時においてフィッティングルーム1の室内空間が広がるため、フィッティングルーム1内の使用者が商品の試着がし易くなるばかりか、該開口部8の反対側に配置される背面側のパネル7の内面に設けられた鏡9からできるだけ離れた位置で自分の姿を鏡9に映すことができる。
【0025】
さらには、ドアパネル20の閉鎖時においてドアパネル20が外側に膨出することで、閉鎖されたドアパネル20の外部からの識別性が高まるため、フィッティングルームの使用、未使用状態をドアパネルの開閉状態により外部から容易に識別することができる。また、ドアパネル20の閉鎖時において、該ドアパネル20は台部材2の前端辺よりも外側に位置し、台部材2の前端辺とドアパネル20の前端部とが離間されている。よって、例えばフィッティングルーム1の使用時においては、室内空間が広くなって使用性が向上するばかりか、使用者の靴等をドアパネル20の内側に収めることができるため、靴等が通路歩行者の邪魔になることがない。
【0026】
図2に示すように、左右に配置されるパネル3、6の外面側には、前後一対をなす凹状の係止部3a、6aが形成されており、この係止部3a、6aは、図1に示すように、上下方向に複数段設けられている。この係止部3a、6aには、商品展示用の支持具27の両端部を係止できるようになっている。支持具27には、衣料品等の商品28を吊り下げることができるように複数のハンガーフック27aが突設されている。係止部3a、6aに支持具27を取り付けて、支持具27のハンガーフック27aに衣類等の商品28を吊り下げることで、フィッティングルーム1の外側面を商品28等の展示スペースとして利用することができるようになっている。
【0027】
次に、支持脚14について詳述すると、図5(a)に示すように、支持脚14は、外周に雄ネジが形成された支持棒29を有しており、この支持棒29の上端には、六角レンチ30を嵌合させることができる六角穴29aが形成されている。支持棒29の下端には、その外周にローレット状溝29bが軸方向に設けられており、支持棒29の下端は、略円錐形状をなす接地体31の上部に形成された穴部31a内に、軸周りに回動自在に圧入されている。
【0028】
一方、台部材2の支持脚14が取り付けられる位置には、貫通孔2aが設けられており、この貫通孔2aには、支持脚14を台部材2の下面に取り付けるための取付体32から上方に延設される突出部32aが下方から挿設されている。尚、キャスター13及び取付体32は、台部材2を構成している板材にネジ(図示略)を用いて固着されている。
【0029】
そして、取付体32の略中央部及び取付体32に形成された突出部32a内には、内周面に雌ネジが形成された操作部としての操作孔33が貫通されており、該操作孔33には支持棒29が下方から螺入されている。この操作孔33の上端は、通常時において台部材2の上面に敷かれたカーペット12によって隠蔽されている。
【0030】
この操作孔33の上方から六角レンチ30を挿入して支持棒29の上端に形成された六角穴29aに六角レンチ30の端部を嵌合させて正逆回転操作することで、支持棒29及び接地体31を上下方向に移動させることができるようになっている。すなわち、操作孔33及び該操作孔33内に螺入された支持棒29は、接地部材としての支持脚14を上下方向に移動(昇降)自在とするための移動機構を構成している。
【0031】
フィッティングルーム1を設置する際には、図5(a)に示すように、台部材2の上面側から操作孔33内に六角レンチ30を挿入して、六角レンチ30の端部を支持脚14における支持棒29の上端の六角穴29aに嵌合させ、六角レンチ30を時計周りに回転操作し、支持棒29及び接地体31が下方に移動させて、接地体31の下端を、キャスター13の下端よりも下方となる接地位置まで移動させる(接地位置に切り換える)。
【0032】
このように台部材2に設けられている4つの支持脚14を操作して、接地体31を接地位置まで下げることで、接地体31の下端が床面Fに接地し、全てのキャスター13が接地体31に対して上方に移動して床面Fから離れ、4つの支持脚14がフィッティングルーム1の自重及びフィッティングルーム1を使用する使用者の体重によって加わる荷重の全てを支えることができるようになる。このようにするとキャスター13に負荷が加わらず、長期間にわたってフィッティングルーム1を使用してもキャスター13が破損する畏れがなくなる。
【0033】
尚、若干傾斜された床面にフィッティングルーム1を設置する場合には、4つの支持脚14を操作して台部材2が水平を保つように高さを調節することもできるようになっている。その際に支持脚14における支持棒29のローレット状溝29bが、接地体31の穴部31aに圧入されていることで、支持棒29が自然回転し難くなっており、これにより台部材2の高さが調節された後に台部材2の高さが変わることが防止されている。
【0034】
フィッティングルーム1を移動する際には、図5(b)に示すように、台部材2の上面側から操作孔33内に六角レンチ30を挿入して、六角レンチ30の端部を支持脚14における支持棒29の上端の六角穴29aに嵌合させ、六角レンチ30を反時計周りに回転操作し、支持棒29及び接地体31を上方に移動させて、接地体31の下端をキャスター13の下端よりも上方となる非接地位置まで移動させる(接地位置から非接地位置に切り換える)。
【0035】
台部材2に設けられている4つの支持脚14を操作して、接地体31を非接地位置に上昇させることで、全ての支持脚14が床面Fから離れ、4つのキャスター13によりフィッティングルーム1が支持されることになるため、フィッティングルーム1を自在に移動させることができる。
【0036】
また前述したように、左右に配置されるパネル3、4が連結部材10によって連結されるとともに、四方に配置されているパネル3、4、5、6、7の上端部同士がコーナー部材11によって連結されていることにより、フィッティングルーム1を移動させるときに立設されたパネル3、4、5、6、7が歪むようなことがない。
【0037】
フィッティングルーム1の設置及び移動作業を行う際に、台部材2の上面側からの操作によって、接地体31を接地位置と非接地位置とに移動させることができるので、作業者が台部材2の下面に手を入れて作業したりすることなく、フィッティングルーム1を支持脚14によって支持させたり、キャスター13によって支持させることができるばかりか、例えばフィッティングルーム1の開口部8を除く周囲が壁や他のフィッティングルームにより囲まれている状況であっても、フィッティングルーム1の設置や移動作業を確実に行うことができる。
【0038】
また、台部材2の周囲に重量あるパネル3、4、5、6、7が立設され、開口部8を開閉するドアパネル20が重量のある部材で構成されていても、本実施例のフィッティングルーム1では、フィッティングルーム1を分解したり折畳むようなことをしなくてもフィッティングルーム1の設置作業及び移動作業が行えるようになっている。
【0039】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0040】
例えば、前記実施例では、上端に六角穴29aが形成されて取付体32の操作孔33に螺合された支持棒29と、この支持棒29の下端に設けられた接地体31によって接地部材としての支持脚14が構成されており、台部材2の上面側から操作孔33に挿入された六角レンチ30を六角穴29aに嵌合させて支持棒29を回転操作することで、支持脚14を接地位置と非接地位置とに移動できるようにしていたが、接地部材は、このようにねじ部を有する支持棒29の回転により昇降移動自在となる支持脚14に限定されるものではなく、ねじ、歯車、水圧、油圧などを利用するジャッキ等の押し上げ万力を用いて接地部材を構成してもよいし、電動式の駆動モータや駆動アクチュエータを用いて接地部材を構成してもよく、台部材の上面側からの操作によって、接地部材を接地位置と非接地位置とに移動させることができるものであれば前記実施例と同様な効果を得ることができる。
【0041】
また、前記実施例では、四角形状の台部材2の周囲に、複数の板状をなすパネル3、4、5、6、7が立設され、フィッティングルーム1が形成されており、左右側部に配置されるパネル3、6の内面における開口部8の近傍に、連結部材10が取り付けられることでフィッティングルーム1全体の強度が高められていたが、連結部材は、このような複数のパネル同士を連結させることに限定されるものではなく、例えば円形状の台部材の周囲に、開口部が設けられた平面視で略円形状をなす一枚のパネルを立設してフィッティングルームを形成し、この一枚のパネルの内面同士を連結する連結部材を開口部の近傍に設けるようにし、この連結部材によってフィッティングルーム全体の強度を高めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】フィッティングルームの全体像を示す斜視図である。
【図2】フィッティングルームを示す平面図である。
【図3】フィッティングルームを示す正面図である。
【図4】図3におけるA−A縦断側面図である。
【図5】(a)は、支持脚が接地位置にある状態を示す縦断側面図であり、(b)は、支持脚が非接地位置にある状態を示す縦断側面図である。
【図6】ドアの吊支構造を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 フィッティングルーム
2 台部材
3、4、5、6、7 パネル
3a、6a 係止部
8 開口部
10 連結部材
13 キャスター
14 支持脚(接地部材)
15 レール
20 ドアパネル(開閉部材)
27 支持具
28 商品
29 支持棒
33 操作孔(操作部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台部材と、該台部材の周囲の少なくとも一部に開口部が形成されるように該台部材に下部を固着して立設されたパネルと、前記開口部を開閉可能な開閉部材とを備えるフィッティングルームにおいて、
前記台部材の下面には、前記台部材の下端及び前記パネルの下端より下方に突出して床面に接地可能なキャスター及び接地部材が設けられ、該接地部材の下端を、前記キャスターの下端より上方となる非接地位置と、前記キャスターの下端より下方となる接地位置とに切り換え操作するための操作部が、前記台部材の上面側に設けられていることを特徴とするフィッティングルーム。
【請求項2】
前記開口部の近傍に、該開口部の両側に配置されるパネルの上端部間を連結する連結部材が設けられている請求項1に記載のフィッティングルーム。
【請求項3】
前記開閉部材は、少なくとも一部が前記開口部よりも外側に向けて膨出するように前記開口部の上部に配設された平面視略円弧状のレールに沿って移動可能に吊支された平面視略円弧状のドアパネルで構成されている請求項1または2に記載のフィッティングルーム。
【請求項4】
前記パネルの外面の少なくとも一部に、商品支持用の支持具を係止させることができる係止部が設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載のフィッティングルーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−104768(P2006−104768A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−292685(P2004−292685)
【出願日】平成16年10月5日(2004.10.5)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)