フィルタ枠
【課題】複数の枠体を組立てて環状に形成されたフィルタ枠において、外周部での突出をなくすことで、空調機等の機器に設置したとき等に、外周に隙間が発生することを回避する。
【解決手段】複数の枠体11をこれらの長手方向の端部で突き合わせることによって環状に形成され、外周部に凹部が形成されている枠体集合体7と、枠体集合体7の凹部13内に設けられ、各枠体11を一体的に連結する枠体連結体9とを有するフィルタ枠3である。
【解決手段】複数の枠体11をこれらの長手方向の端部で突き合わせることによって環状に形成され、外周部に凹部が形成されている枠体集合体7と、枠体集合体7の凹部13内に設けられ、各枠体11を一体的に連結する枠体連結体9とを有するフィルタ枠3である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ枠に係り、たとえば、エアフィルタ本体が内側に設置された状態で、空調機に設置され使用されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金属板をプレス加工しもしくは金属の材料を押し出し加工することによって、断面が「コ」字状になっている4本の枠体を「ロ」字状に組み合わせて矩形な環状のフィルタ枠を生成している。
【0003】
従来のフィルタ枠では、「コ」字状の断面をした枠体のリブ部がフィルタ枠の内側を向いている。すなわち、枠体断面の「コ」の文字のうちで上下方向に延びている直線部に対応する部位が、フィルタ枠の外周を形成しており、枠体断面の「コ」の文字のうちで上側と下側とで左右方向に延びている2本の直線部に対応する部位が、「ロ」字状のフィルタ枠の内側に突出している。
【0004】
また、従来のフィルタ枠の内側には、四角柱状に形成されたエアフィルタ本体が設置されるようになっている。エアフィルタ本体が設置されたフィルタ枠(エアフィルタユニット)は、空調機に設置されて使用されるようになっている。
【0005】
なお、従来の技術の関する特許文献として、たとえば、特許文献1を掲げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−110530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来のフィルタ枠では、枠体同士を接続するための金具やビスの頭等が、フィルタ枠の外周に突出する場合がある。
【0008】
この突出によって、フィルタ枠の外周が平坦でなくなり、エアフィルタユニットを空調機に設置したときに隙間が発生するという問題がある。すなわち、フィルタ枠の外周にビスの頭等の突出があると、この突出によって、空調機に設置された枠の外周と空調機(空調機のエアフィルタユニット設置部)との間に隙間が発生する。そして、エアフィルタ本体を通らない空気の流れが僅かではあるが発生する。
【0009】
この問題は、2つ以上のフィルタ枠を並列につなげて横並びに配置した場合(たとえば、図9参照)にも発生する。
【0010】
ビスの頭等をフィルタ枠の外周に突出させないために、ビスの頭等を枠体(フィルタ枠)の内側に配置する方式を採用することが考えられるが、ビスの頭等を枠体の内側に配置すると、このビスの頭等が四角柱状のエアフィルタ本体と干渉してしまうという不具合が発生する。この不具合を解消するためにエアフィルタ本体に切り欠きを設けることは、エアフィルタ本体の製造コストが上昇したりエアー漏れ発生の要因になったりするので、一般的に採用し難い。
【0011】
枠体同士を接着や圧入によって組立てることにすると、フィルタ枠の内側に設置されたエアフィルタ本体の交換がしづらくなる。
【0012】
また、空調機のエアフィルタユニットの設置部に凹部を設けて、この凹部にフィルタ枠の外周から突出しているビスの頭等を収納する方式を採用することも考えられる。しかし、エアフィルタユニットの設置部に凹部を設けたとしても、エアフィルタユニットを設置する途中の状態で、フィルタ枠の外周から突出しているビスの頭等が、エアフィルタユニット設置部の平面(凹部以外の部位)に引っかかり、エアフィルタユニットの設置がしづらくなる等の弊害が発生する。さらに、エアフィルタ枠外周におけるビスの頭等の形態に応じて空調機のエアフィルタユニット設置部に凹部を設けることは、既存の空調機には採用し難い等の弊害がある。
【0013】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、複数の枠体を組立てて環状に形成されたフィルタ枠において、外周部での突出をなくすことで、空調機等の機器に設置したときに、外周に隙間が発生することを回避するフィルタ枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1に記載の発明は、複数の枠体をこれらの長手方向の端部で突き合わせることによって環状に形成され、外周部に凹部が形成されている枠体集合体と、前記枠体集合体の凹部内に設けられ、前記各枠体を一体的に連結する枠体連結体とを有するフィルタ枠である。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフィルタ枠において、前記枠体は4本であり、前記枠体集合体は、矩形な環状に形成されており、前記枠体連結体は、前記枠体の端部で前記枠体に着脱自在に設けられているフィルタ枠である。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のフィルタ枠において、前記枠体の断面は、「H」字状部と一対の「L」字状部とで形成されており、前記各「L」字状部のうちの一方の「L」字状部である第1の「L」字状部は、一方の辺部が横方向に延び、他方の辺部が上下方向に延び、前記一方の辺部の長手方向の中間部が前記「H」字状部の左側の縦線の上端と係合し、前記他方の辺部が前記「H」字状部の左側で前記「H」字状部から離れ前記「H」字状部の下方に延出して、前記「H」字状部に設けられており、前記各「L」字状部のうちの他方の「L」字状部である第2の「L」字状部は、前記「H」字状部の中心を通って上下方向に延伸している直線に対して前記第1の「L」字状部と対称になって、前記「H」字状部に設けられているフィルタ枠である。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載のフィルタ枠において、前記枠体集合体の凹部には、複数の前記フィルタ枠同士をお互いに接続するためのフィルタ枠連結体が設置可能になっており、前記フィルタ枠連結体を用いて、複数の前記フィルタ枠同士をお互いに接続した場合、前記フィルタ枠同士の接続部では、前記フィルタ枠同士がお互いが密着している構成であるフィルタ枠である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の枠体を組立てて環状に形成されたフィルタ枠において、外周部での突出をなくすことで、空調機等の機器に設置したときに、外周に隙間が発生することを回避することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】エアフィルタが設置されたフィルタ枠(エアフィルタユニット)を示す斜視図である。
【図2】エアフィルタユニットの構成を示す正面図、左右の側面図、平面図、底面図である。
【図3】枠体の構成を示す正面図、側面図、平面図である。
【図4】枠体連結体の構成を示す正面図、平面図である。
【図5】図4におけるV矢視図である。
【図6】図4におけるVI−VI断面を示す図である。
【図7】固定片の構成を示す正面図、側面図である。
【図8】フィルタ枠連結体の構成を示す正面図、側面図、平面図である。
【図9】2つのフィルタ枠をつなげた状態を示す斜視図である。
【図10】図9のX部でのX−X断面を示す図である。
【図11】図10におけるXI矢視図である。
【図12】図10におけるXII矢視図である。
【図13】枠体連結体を用いて、枠体同士をお互いに接続する前の状態を示す図である。
【図14】図9のXIV部でのXIV−XIV断面を示す図である。
【図15】フィルタ枠連結体を用いて、エアフィルタユニット(フィルタ枠)同士をお互いに接続する前の状態を示す図である。
【図16】図15におけるXVI矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
エアフィルタ本体1が設置されたフィルタ枠3(エアフィルタユニット5)は、図示しない空調機等の機器に設置されて使用されるものである。エアフィルタユニット5が空調機に設置された状態で空調機を稼動すると、エアフィルタユニット5のエアフィルタ本体1を空気が通過し、空気中に含まれている塵埃がエアフィルタ本体1で捕捉されるようになっている。
【0021】
図1、図2(b)等で示すように、フィルタ枠(エアフィルタ枠)3は、枠体集合体7と枠体連結体9とを備えて構成されている。枠体集合体7は、直線的な棒状に形成された複数の枠体11をこれらの長手方向の端部で適宜突き合わせることによって、多角形状な(たとえば矩形な)環状に形成されている。また、枠体集合体7の外周部には、枠体集合体7の内側(中心側)に凹んでいる凹部13が形成されている。
【0022】
枠体11は、たとえば、アルミウニムやこの合金等の金属、または樹脂で構成されており、押し出し成型によって形成されている。そして、枠体11は、この長手方向に対して直交する平面による断面が一定な所定形状になっている。また、詳しくは後述するが、凹部13は、枠体11の断面形状が所定形状になっていることによって形成されている。
【0023】
枠体連結体9は、たとえば平板状の金属(鋼のミガキ材等)の素材をプレス加工にすることで生成されている。また、枠体連結体9は、枠体集合体7の凹部13内に設けられ(凹部13内で各枠体11の長手方向の端部に設けられ)、各枠体11を一体的に連結している。枠体連結体9を用いることで、この枠体連結体9とともに、枠体集合体7(各枠体11)が一体的に組立てられ、環状のフィルタ枠3が生成される。
【0024】
枠体11をこの長手方向から見ると、図3(b)等で示すような所定形状になっている。なお、枠体11の断面(長手方向に対して直交する平面による断面)の形状も、図3(b)等で示すような所定形状になっている。
【0025】
枠体11はたとえば4本使用されており、枠体集合体7は、矩形な環状に形成されている。すなわち、フィルタ枠3(枠体集合体7)を環状の枠体集合体7の中央を貫通している貫通孔15の貫通方向から見ると、図2(b)等で示すように、フィルタ枠3の外周は、長方形状や正方形状に形成されており、枠体連結体9は、図2(a)〜(d)で示すように、枠体集合体7の角部のところで枠体集合体7の外周の内側に存在している。なお、図2(b)では、矩形な貫通孔15のところにエアフィルタ本体1が設置されている。
【0026】
枠体集合体7(フィルタ枠3)の外周には、図2等で示すように、環状の接触面17が形成されている。環状の接触面17は、エアフィルタ本体1が設置されたフィルタ枠3(エアフィルタユニット5)を、空調機に設置した場合、空調機の環状の設置面と面接触する面である。エアフィルタユニット5を空調機に設置することで、枠体集合体7(エアフィルタユニット5)の接触面17と空調機の設置面とがお互いに面接触し、枠体集合体7の接触面17と、空調機の設置面との間では空気が通過せず、エアフィルタ本体1のみを通って空気が流れるようになっている。
【0027】
枠体連結体9は、枠体11の端部同士が着脱自在になっている。
【0028】
詳しく説明すると、図2等で示すように、4本の枠体11のそれぞれが矩形の4辺のそれぞれを構成して、枠体集合体7が矩形な環状に形成されている。4本の枠体11のそれぞれを、第1の枠体11A、第2の枠体11B、第3の枠体11C、第4の枠体11Dとすると、第2の枠体11Bの長手方向が第1の枠体11Aの長手方向と直交するようにして、第1の枠体11Aの長手方向の一方の端部から第2の枠体11Bが延出している。
【0029】
また、第1の枠体11Aの長手方向の他方の端部から第4の枠体11Dが第2の枠体11Bと平行に延出している。第3の枠体11Cは、第1の枠体11Aと平行になっており(第1の枠体11Aの長手方向と第3の枠体11Cの長手方向とがお互いに一致しており)、第3の枠体11Cの長手方向の一方の端部が、第2の枠体11Bの端部(第1の枠体11Aとは反対側の端部)に係合しており、第3の枠体11Cの長手方向の他方の端部が、第4の枠体11Dの端部(第1の枠体11Aとは反対側の端部)に係合している。
【0030】
枠体集合体7が、正方形の環状である場合には、4本の枠体11はお互いが同形状になっている。枠体集合体7が、長方形の環状である場合には、第1の枠体11Aと第3の枠体11Cとはお互いが同形状になっている。第2の枠体11Bは、断面(長手方向に対して直交する平面による断面)の形状が第1の枠体11Aと同じであって、長さが第1の枠体11Aよりも短い形状になっている。第2の枠体11Bと第4の枠体11Dとはお互いが同形状になっている。
【0031】
枠体連結体9も、第1の枠体連結体9A、第2の枠体連結体9B、第3の枠体連結体9C、第4の枠体連結体9Dの4つになっている。
【0032】
第1の枠体連結体9Aは、第1の枠体11Aと第2の枠体11Bとを一体的に連結しており、第2の枠体連結体9Bは、第2の枠体11Bと第3の枠体11Cとを一体的に連結しており、第3の枠体連結体9Cは、第3の枠体11Cと第4の枠体11Dとを一体的に連結しており、第4の枠体連結体9Dは、第4の枠体11Dと第1の枠体11Aとを一体的に連結している。
【0033】
また、第1の枠体連結体9Aは、一方の側の部位が、ボルト等の締結具を用いて第1の枠体11Aに一体的に設けられており、他方の側の部位が、この部位の弾性等を利用することで、第2の枠体11Bに容易に着脱自在になっている(詳細は後述)。
【0034】
第2の枠体連結体9Bは、一方の側の部位が、ボルト等の締結具を用いて第2の枠体11Bに一体的に設けられており、他方の側の部位も、ボルト等の締結具を用いて第3の枠体11Cに一体的に設けられている。
【0035】
第3の枠体連結体9Cは、第2の枠体連結体9Bと同様にして、一方の側の部位が、ボルト等の締結具を用いて第3の枠体11Cに一体的に設けられており、他方の側の部位も、ボルト等の締結具を用いて第4の枠体11Dに一体的に設けられている。
【0036】
第4の枠体連結体9Dは、第1の枠体連結体9Aと同様にして、一方の側の部位が、ボルト等の締結具を用いて第1の枠体11Aに一体的に設けられており、他方の側の部位が、この部位の弾性等を利用することで、第4の枠体11Dに容易に着脱自在になっている。
【0037】
各枠体連結体9が上述したように、各枠体11を連結していることで、「ロ」字状(矩形な環状)に形成されている枠体集合体7(フィルタ枠3)構成している4つの枠体11のうちの1つの枠体11(第1の枠体11A)が、他の枠体11(第2の枠体11B、第3の枠体11C、第4の枠体11D)に対して、容易に着脱自在になっている。すなわち、「ロ」字状のフィルタ枠3を、「I」字状の部位と「コ」字状の部位とに容易に分離することができるようになっている。
【0038】
ここで、枠体11の断面(長手方向に対して直交する平面による断面)の形状について詳しく説明する。
【0039】
枠体11の断面は、図3(b)で示すように、1つの「H」字状部19と、この「H」字状部19に設けられている(2つの)一対の「L」字状部21とで形成されている。ここで、断面の形状をさらに説明するときに、上下左右という文言を使用しているが、この上下左右は、「H」の文字におけるものとする。
【0040】
各「L」字状部21のうちの一方の「L」字状部である第1の「L」字状部21Aは、この一方の辺部(直線状の辺部)が「H」字状部19の横方向に延び、この一方の辺部に直交している他方の辺部(直線状の辺部)が「H」字状部19の上下方向に延びている。
【0041】
また、第1の「L」字状部21Aの一方の辺部の長手方向の中間部が「H」字状部19の左側の縦線(上下方向に延びた直線状部位)の上端と係合し、第1の「L」字状部21Aの他方の辺部が、前記「H」字状部19の左側で「H」字状部19から離れ、第1の「L」字状部21Aの一方の辺部の長手方向の端部から「H」字状部19の下方に延出している。
【0042】
各「L」字状部21のうちの他方の「L」字状部である第2の「L」字状部21Bは、「H」字状部19の中心を通って上下方向に延伸している直線C1に対して第1の「L」字状部21Aと対称になっている。
【0043】
さらに説明すると、枠体11の断面は、細長い矩形(幅が狭く長い矩形)な中央部23と、この中央部23の長手方向の左側に設けられた第1〜第3の側方部25,27,29と、中央部23の長手方向の右側に設けられた第4〜第6の側方部31,33,35とで形成されている。各側方部25〜35の幅(長手方向に対して直交する方向の寸法)は、中央部23の幅と同じになっている。
【0044】
中央部23と第1の側方部25と第4の側方部31とで「H」字状部19を構成しており、第2の側方部27と第3の側方部29とで第1の「L」字状部21Aを構成しており、第5の側方部33と第6の側方部35とで第2の「L」字状部21Bを構成している。
【0045】
第1の側方部25は、「H」字状部19の左側の縦線を構成している。第1の側方部25の長さは、中央部23の長さよりも小さくなっている。中央部23の長手方向と第1の側方部25の長手方向とはお互いが直交している。第1の側方部25は、この長手方向の中間部が中央部23の左端に接続されている。中央部23よりも上方に突出している第1の側方部25の長さは、中央部23よりも下方に突出している第1の側方部25の長さよりも短くなっている。
【0046】
第2の側方部27は、第1の「L」字状部21Aの一方の辺部を構成している。第2の側方部27の長さは、第1の側方部25の長さとほぼ等しいか、第1の側方部25の長さよりも短くなっている。第2の側方部27の長手方向と中央部23の長手方向とはお互いが一致している。第2の側方部27は、この長手方向の中間部が第1の側方部25の上端に接続されている。第1の側方部25よりも右側に突出している第2の側方部27の長さは、第1の側方部25よりも左側に突出している第2の側方部27の長さよりも短くなっている。
【0047】
第3の側方部29は、第1の「L」字状部21Aの他方の辺部を構成している。第3の側方部29の長さは、第2の側方部27の長さとほぼ等しいか、第2の側方部27の長さよりも短くなっている。さらに、第3の側方部29の長さは、第1の側方部25の長さよりも短くなっている。第3の側方部29の長手方向と第1の側方部25の長手方向とはお互いが一致している。第3の側方部29は、この長手方向の上端が第2の側方部27の左端に接続されている。
【0048】
第4の側方部31は、中央部23の中心を通って中央部23の長手方向と直交する方向に延伸している直線C1に対して、第1の側方部25と対称に設けられており、「H」字状部19の右側の縦線を構成している。第5の側方部33は、直線C1に対して、第2の側方部27と対称に設けられており、第2の「L」字状部21Bの一方の辺部を構成している。第6の側方部35は、直線C1に対して、第3の側方部29と対称に設けられており、第2の「L」字状部21Bの他方の辺部を構成している。
【0049】
ところで、枠体11の長手方向の両端部は、図3(c)等で示すように、斜めに切断されている。詳しく説明すると、枠体11は、第2の側方部27や第5の側方部33側(「H」字状部19の上側)が長く、第1の側方部25や第4の側方部31における端部であって第2の側方部27や第5の側方部33とは反対側に位置している端部の側(「H」字状部19の下側)で短くなるように切断されている。この切断による切断面37は、枠体11の長手方向に対して、たとえば45°の角度で交差している。
【0050】
このように切断されていることで、枠体11を所定の方向から見ると、枠体11が等脚台形状に形成されている。上記所定の方向とは、枠体11の断面(長手方向に対して直交する平面による断面)の中央部23の長手方向(枠体集合体7の貫通孔15の貫通方向)である。上記等脚台形は、高さに対して、上底や下底の長さが長い形状であって斜辺と下底との交差角度が45°になっている。
【0051】
そして、4本の枠体11を突き合わせて矩形な環状の枠体集合体7を構成する場合、各枠体11の長手方向に形成されている斜めの切断面37同士がお互いに面接触するようになっている。
【0052】
また、枠体11を矩形な環状に組立ててフィルタ枠3を形成した場合、第2の側方部27と第5の側方部33とが、環状のフィルタ枠3の外側になり、第2の側方部27の上端の辺(幅方向における一方の辺)と第5の側方部33の上端の辺(幅方向における一方の辺)とが、環状の接触面17を形成するようになっている。
【0053】
ここで、枠体11の断面とフィルタ枠3外周の凹部13等との関係について説明する。
【0054】
フィルタ枠3外周の凹部13は、断面の中央部23と第1の側方部25と第4の側方部31と第2の側方部27や第5の側方部33の延長線とで囲まれた矩形状の部位に対応して構成されている。なお、すでに理解されるように、フィルタ枠3の凹部13は、矩形な環状に形成されている。
【0055】
エアフィルタ本体1が設置される部位は、中央部23と第1の側方部25と第4の側方部31とに対応して構成されている。詳しく説明すると、エアフィルタ本体1は、所定の高さの四角柱状に形成されており、フィルタ枠3にエアフィルタ本体1を設置すると、エアフィルタ本体1の4つの側面のそれぞれが、第1〜第4の枠体11の中央部23に相当する部位に接触し、エアフィルタ本体1の高さ方向の両面(底面、上面)の周辺部が、第1〜第4の枠体11の第1の側方部25と第1〜第4の枠体11の第4の側方部31とに相当する部位に接触して、エアフィルタ本体1がフィルタ枠3の中央に形成されている矩形な貫通孔15に一体的に設置されるようになっている。
【0056】
次に、フィルタ枠3同士を、たとえば図9で示すように、お互いに接続する場合について説明する。
【0057】
枠体集合体7の凹部13には、図14等で示すように、複数のフィルタ枠3同士をお互いに接続するためのフィルタ枠連結体39が設置可能に構成されている。そして、フィルタ枠連結体39を用いて、複数のフィルタ枠3同士をお互いに接続した場合、フィルタ枠3同士の接続部では、フィルタ枠3同士が隙間の無い状態でお互いに密着している。
【0058】
2つのフィルタ枠3同士をお互いに接続する場合を例に掲げて詳しく説明する。
【0059】
図9等で示すように、1つのフィルタ枠(第1のフィルタ枠)3Aは、矩形な環状に形成されており、前述したように、内側にエアフィルタ本体1が一体的に設置されるようになっている。他の1つのフィルタ枠(第2のフィルタ枠)3Bも、第1のフィルタ枠3Aと同様に構成されている。
【0060】
エアフィルタ本体1が設置された第1のフィルタ枠3A(第1のエアフィルタユニット5A)に、エアフィルタ本体1が設置された第2のフィルタ枠3B(第2のエアフィルタユニット5B)を接続して設置すると、第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとが隙間の無い状態でお互いに係合して横に並び一体化されるようになっている。
【0061】
すなわち、第1のエアフィルタユニット5Aの第4の枠体11Dにおける接触面17の全面と、第2のエアフィルタユニット5Bの第2の枠体11Bにおける接触面17の全面とがお互いに面接触して、第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとがお互いに接続されるようになっている。
【0062】
第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとがお互いに接続するためには、たとえば、1つのフィルタ枠連結体39が使用される。
【0063】
さらに説明すると、図14等で示すように、フィルタ枠連結体39の一方の側に形成されている固定部41が、1つの枠体連結体(第2のフィルタ枠3Bの第2の枠体11Bと第3の枠体11Cとをお互いに接続するために使用されている枠体連結体)9Bに一体的に固定されている。なお、この固定部41は、第2のフィルタ枠3Bの凹部13内に存在している。
【0064】
また、フィルタ枠連結体39の他方の側には係合部43が形成されており、フィルタ枠連結体39が上述したように1つの枠体連結体9Bに一体的に固定されている状態では、係合部43は、図15等で示すように、第2のフィルタ枠3Bの凹部13から僅かに突出している。
【0065】
この僅かに突出している係合部43が、1つの枠体連結体(第1のフィルタ枠3Aの第3の枠体11Cと第4の枠体11Dとをお互いに接続するために使用されている枠体連結体)9Cに係合することで、第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとがお互いに接続されるようになっている。なお、第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとがお互いに接続されている状態では、係合部43は、第1のフィルタ枠3Aの凹部13内に存在している。
【0066】
ここで、枠体連結体9についてさらに詳しく説明する。
【0067】
枠体連結体9は、たとえば、枠体連結体本体部45(図4〜図6等参照)と固定片47(図7等参照)とを備えて構成されている。
【0068】
枠体連結体本体部45は、1つのフィルタ枠3の角部に設置されるので、1つのフィルタ枠3に4つ使用されるのであるが、各枠体連結体本体部45はお互いが同形状に形成されている。また、枠体連結体本体部45は、矩形な平板状の第1の当接部49と矩形な平板状の第2の当接部51と矩形な平板状の遷移部53と矩形な平板状の固定片支持部(フィルタ枠連結体支持部)55とを備えて構成されている。
【0069】
第1の当接部49と平板状の第2の当接部51とはお互いが直交しており、枠体連結体本体部45をこの長手方向から見ると、図5等で示すように、「L」字状になっている。遷移部53は、第1の当接部49から離れる側に、第2の当接部51の先端部から僅かに突出している。固定片支持部55は、第1の当接部49から離れる側に、遷移部53の先端部から平板状の第2の当接部51と平行になって延出している。
【0070】
また、枠体連結体本体部45の強度を高めるために、第1の当接部49や第2の当接部51の長手方向の両端部にはリブ57が設けられており、第1の当接部49や第2の当接部51の長手方向の中間部には、凸部59が形成されている。なお、枠体連結体9を用いて枠体集合体9を一体化しフィルタ枠3を生成した場合、リブ57が、枠体11の第1の側方部25に相当する部位、枠体11の第2の側方部27に相当する部位、枠体11の第4の側方部31に相当する部位、枠体11の第5の側方部33に相当する部位に当接し、枠体11同士を堅固に固定するようになっている。
【0071】
固定片47は、図7で示すように、矩形な平板状の素材を、2つの曲げ線61,63のところで、僅かな角度だけ折り曲げた形状に形成されている。そして、2つの曲げ線61,63によって、矩形な平板状の基端部位65と矩形な平板状の中間部位67と矩形な平板状の先端部位69とに区画されている。また、曲げ線63のところには貫通孔71が形成されている。
【0072】
枠体連結体本体部45を、図示しないボルト等の締結具を用いて枠体11Aに一体的に設置した状態では、図13等で示すように、第1の当接部49が枠体11Aに接触している。また、第1の当接部49や締結具は、枠体11Aの凹部13内に収まっている。また、第2の当接部51は、枠体11Aの外で枠体11Aの長手方向と直交する方向に延出している。
【0073】
枠体11Aに一体的に設置された枠体連結体本体部45に、ボルト等の締結具を用いて固定片47を一体的に設置した状態では、図13等で示すように、固定片47が、第2の当接部51を延長した形態になっている。なお、固定片47は、1つのフィルタ枠3に2つ使用される。すなわち、枠体11Aの長手方向の両端部に設置された枠体連結体本体部45のそれぞれに固定片47が設置されるようになっている。
【0074】
ここで、枠体11の着脱(たとえば、エアフィルタ本体1の交換のための着脱)について説明する。なお、フィルタ枠3を構成している3つの枠体11B,11C,11Dは、2つの枠体連結体本体部45を用いて(固定片47は使用していない)、「コ」字状になっているものとする。すなわち、図14や図15で示すように、ボルト(図示せず)を用いて枠体11Bに枠体連結体本体部45の第1の当接部49を固定し、ボルトを用いて枠体11Cに枠体連結体本体部45の第2の当接部51を固定することで、3つの枠体11B,11C,11Dが一体になっている。
【0075】
まず、図13で示す状態(枠体11Aが枠体11B等から離れている状態)から、枠体11Aを枠体11B等に設置する場合について説明する。なお、枠体11Bには、樹脂等の材料で構成された円柱状の突起73が一体的に設けられている。
【0076】
図13で示す状態から、矢印A13aで示すように、枠体連結体9が設置されている枠体11Aを下降して、枠体11Bに近づける。
【0077】
枠体11Aの下降によって、まず、固定片47の先端部(先端部位69)が、枠体11B(枠体11Bの部位であって断面の中央部23の相当する部位)が当接する。この当接により、固定片47(固定片支持部55を含む場合もある)が、矢印A13bの方向に弾性変形して撓む。
【0078】
枠体11Aをさらに下降すると、突起73が固定片47の貫通孔71に挿入されるとともに、枠体11Aの切断面37と枠体11Bの切断面37とがお互いに面接触し、枠体11Aを枠体11B等に設置される(図10参照)。なお、枠体11D側においても、同様の動作で枠体11Aの設置がなされる。
【0079】
枠体11Aの枠体11B等への設置がなされている状態では、固定片47が枠体11Bを押圧しているので、突起73が固定片47の貫通孔71から容易に抜け出ることは無く、枠体11Aが枠体11B等から容易に離れることはない。
【0080】
枠体11Aを枠体11B等から離す場合には、枠体11Bから離れる側に固定片47を弾性変形させて、貫通孔71を突起73から離し、この後、枠体連結体9が設置されている枠体11Aを上昇して、枠体11Bから離す。
【0081】
なお、図10で示す状態では、枠体連結体本体部45の第1の当接部49は、枠体11Aの凹部13の内に存在しており、突起73と枠体連結体本体部45の第2の当接部51と固定片47とは、枠体11Bの凹部13の内に存在している。
【0082】
次に、フィルタ枠連結体39について詳しく説明する。
【0083】
フィルタ枠連結体39は、たとえば平板状の金属(たとえば鋼のミガキ材等)の素材をプレス加工にすることで生成されている。
【0084】
フィルタ枠連結体39は、図8(c)で示すように、この長手方向から見ると、2つの「L」字をつなげて階段状にした形状になっている。
【0085】
2つの「L」字状部のうちの一方の「L」字状部は、基端部位75(固定部41)を形成しており、他方の「L」字状部は、先端部位77(係合部43)を形成している。そして、基端部位75が、枠体連結体本体部45の固定片支持部55に係合し、フィルタ枠連結体39が、枠体連結体本体部45に一体的に設置されるようになっている。
【0086】
フィルタ枠連結体39が設置されている枠体連結体本体部45を枠体11に設置した状態では、図15で示すように、枠体連結体本体部45とフィルタ枠連結体39の基端部位75とは、枠体11の凹部13内に存在しており、フィルタ枠連結体39の先端部位77は、枠体11の凹部13の外側に僅かに突出している。
【0087】
ここで、フィルタ枠連結体39を用いたフィルタ枠3Aとフィルタ枠3Bとの接続について説明する。
【0088】
まず、図15に示すように、フィルタ枠3Aが、フィルタ枠連結体39が設置されているフィルタ枠3Bから離れているものとする。
【0089】
この状態で、フィルタ枠3Bを僅かに上昇して、この上昇をしたまま、フィルタ枠3Bの枠体11Bがフィルタ枠3Aの枠体11Dの当接するまで、フィルタ枠3Aに近づける。この後、フィルタ枠3Bを下降する。この下降により、フィルタ枠連結体39の先端部位77が、フィルタ枠3Aの枠体連結体本体部45の固定片支持部55に係合し、各フィルタ枠3A,3B同士が連結されて一体化される。
【0090】
お互いが連結されている各フィルタ枠3A,3Bを分離する場合は、上記操作と逆の操作をすればよい。
【0091】
フィルタ枠3によれば、各枠体11(枠体集合体7)を連結している枠体連結体9が、枠体集合体7の凹部13内に設けられているので、枠体集合体7の外周部からの突出が無くなり(枠体集合体7の外周が、僅かな突出物も一切存在しない状態になっており、)エアフィルタ本体1が設置されたフィルタ枠3(エアフィルタユニット5)を空調機等の機器に設置したとき等において、エアフィルタユニット5の外周に隙間が発生しなくなる。これにより、エアフィルタ本体1(エアフィルタユニット5)を通らない空気の流れ(隙間を通る空気の流れ)が無くなり、空気に存在している塵埃の除去をエアフィルタ本体1により効率良く確実に行うことができる。
【0092】
また、フィルタ枠3によれば、枠体連結体9が、枠体11の端部で枠体11に着脱自在に設けられているので、「ロ」字状のフィルタ枠3の組立と「ロ」字状のフィルタ枠3からの枠体11の分離とが容易であり、フィルタ枠3へのエアフィルタ本体1の設置、フィルタ枠3に設置されているエアフィルタ本体1の除去、交換がしやすくなる。
【0093】
また、各枠体11の断面形状が同じ形状になっているので、枠体11の製造が容易であり、4つの枠体連結体9がほぼ同じ形状になっているので、枠体連結体9の製造コストを低減させることができるとともに、フィルタ枠3の組立が容易になる。
【0094】
また、フィルタ枠3によれば、枠体11の断面が上述したように、1つの「H」字状部19と一対の「L」字状部21とを備えており、枠体集合体7が中心面(枠体集合体7の中心を通って枠体集合体7中央の貫通孔15の貫通方向に対して直交している平面)に対して対称になっているので、フィルタ枠3の組立をするときに枠体11の方向性を考慮する手間が軽減され、フィルタ枠3の組立が容易になる。
【0095】
また、枠体11の断面が一対の「L」字状部21を備えていることで、フィルタ枠3外周の環状の接触面(空調機の設置面と面接触する面)17の面積が大きくなっており、枠体集合体7の接触面17と、空調機の設置面との間での空気の漏れを確実に防止することができる。
【0096】
また、フィルタ枠3によれば、フィルタ枠連結体39を用いて、複数のフィルタ枠3同士をお互いに接続した場合、フィルタ枠3同士の接続部でフィルタ枠3同士がお互いが密着しており、お互いが接続されている1つのフィルタ枠3Aと他の1つのフィルタ枠3Bとの間に、別途シール材を設けることなく、フィルタ枠3同士の接続部でのエアー漏れを無くすことができる。
【0097】
また、シール材を設けていないので、フィルタ枠3同士をつなげてもシール材のスペースが不要になり、フィルタ枠3の仕様を変えることなく、空調機等にエアフィルタユニット5を設置することができる。
【0098】
2つのフィルタ枠3をお互いに連結して使用する場合、2つのフィルタ枠3の設置スペースは、1つのフィルタ枠3の設置スペースの2倍でよく、シール部材の分だけ設置スペースを広げる必要がなく、空調機におけるエアフィルタユニット5の設置スペースの確保が容易になる。また、空調機において1つのフィルタ枠3の設置スペースの2倍の設置スペースしか確保できない場合にあっては、フィルタ枠3の寸法を小さくする必要がなくなり、フィルタ枠3の仕様の共通化をはかることができ、フィルタ枠3の在庫を縮小することができる。
【0099】
なお、すでに理解されるように、フィルタ枠3を3つ以上の複数個つなげて使用するようにしてもよい。また、枠体11の断面形状を適宜変更してもよい。たとえば、枠体11の断面形状は、1つの「H」字状部19と2つの「L」字状部21とで構成されている(中央部23と第1〜第6の側方部25〜35とで構成されている)が、断面が、側方部を適宜削除した形状になっていてもよい。
【0100】
具体的には、枠体11の断面を、第3の側方部29を削除するか、第2の側方部27第3の側方部29とを削除するか、第3の側方部29と第6の側方部35とを削除するか、第2の側方部27第3の側方部29と第6の側方部35とを削除するか、第2の側方部27第3の側方部29と第5の側方部33と第6の側方部35とを削除した構成であってもよい。
【符号の説明】
【0101】
3 フィルタ枠
7 枠体集合体
9 枠体連結体
11 枠体
13 凹部
19 「H」字状部
21 「L」字状部
39 フィルタ枠連結体
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ枠に係り、たとえば、エアフィルタ本体が内側に設置された状態で、空調機に設置され使用されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金属板をプレス加工しもしくは金属の材料を押し出し加工することによって、断面が「コ」字状になっている4本の枠体を「ロ」字状に組み合わせて矩形な環状のフィルタ枠を生成している。
【0003】
従来のフィルタ枠では、「コ」字状の断面をした枠体のリブ部がフィルタ枠の内側を向いている。すなわち、枠体断面の「コ」の文字のうちで上下方向に延びている直線部に対応する部位が、フィルタ枠の外周を形成しており、枠体断面の「コ」の文字のうちで上側と下側とで左右方向に延びている2本の直線部に対応する部位が、「ロ」字状のフィルタ枠の内側に突出している。
【0004】
また、従来のフィルタ枠の内側には、四角柱状に形成されたエアフィルタ本体が設置されるようになっている。エアフィルタ本体が設置されたフィルタ枠(エアフィルタユニット)は、空調機に設置されて使用されるようになっている。
【0005】
なお、従来の技術の関する特許文献として、たとえば、特許文献1を掲げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−110530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来のフィルタ枠では、枠体同士を接続するための金具やビスの頭等が、フィルタ枠の外周に突出する場合がある。
【0008】
この突出によって、フィルタ枠の外周が平坦でなくなり、エアフィルタユニットを空調機に設置したときに隙間が発生するという問題がある。すなわち、フィルタ枠の外周にビスの頭等の突出があると、この突出によって、空調機に設置された枠の外周と空調機(空調機のエアフィルタユニット設置部)との間に隙間が発生する。そして、エアフィルタ本体を通らない空気の流れが僅かではあるが発生する。
【0009】
この問題は、2つ以上のフィルタ枠を並列につなげて横並びに配置した場合(たとえば、図9参照)にも発生する。
【0010】
ビスの頭等をフィルタ枠の外周に突出させないために、ビスの頭等を枠体(フィルタ枠)の内側に配置する方式を採用することが考えられるが、ビスの頭等を枠体の内側に配置すると、このビスの頭等が四角柱状のエアフィルタ本体と干渉してしまうという不具合が発生する。この不具合を解消するためにエアフィルタ本体に切り欠きを設けることは、エアフィルタ本体の製造コストが上昇したりエアー漏れ発生の要因になったりするので、一般的に採用し難い。
【0011】
枠体同士を接着や圧入によって組立てることにすると、フィルタ枠の内側に設置されたエアフィルタ本体の交換がしづらくなる。
【0012】
また、空調機のエアフィルタユニットの設置部に凹部を設けて、この凹部にフィルタ枠の外周から突出しているビスの頭等を収納する方式を採用することも考えられる。しかし、エアフィルタユニットの設置部に凹部を設けたとしても、エアフィルタユニットを設置する途中の状態で、フィルタ枠の外周から突出しているビスの頭等が、エアフィルタユニット設置部の平面(凹部以外の部位)に引っかかり、エアフィルタユニットの設置がしづらくなる等の弊害が発生する。さらに、エアフィルタ枠外周におけるビスの頭等の形態に応じて空調機のエアフィルタユニット設置部に凹部を設けることは、既存の空調機には採用し難い等の弊害がある。
【0013】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、複数の枠体を組立てて環状に形成されたフィルタ枠において、外周部での突出をなくすことで、空調機等の機器に設置したときに、外周に隙間が発生することを回避するフィルタ枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1に記載の発明は、複数の枠体をこれらの長手方向の端部で突き合わせることによって環状に形成され、外周部に凹部が形成されている枠体集合体と、前記枠体集合体の凹部内に設けられ、前記各枠体を一体的に連結する枠体連結体とを有するフィルタ枠である。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフィルタ枠において、前記枠体は4本であり、前記枠体集合体は、矩形な環状に形成されており、前記枠体連結体は、前記枠体の端部で前記枠体に着脱自在に設けられているフィルタ枠である。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のフィルタ枠において、前記枠体の断面は、「H」字状部と一対の「L」字状部とで形成されており、前記各「L」字状部のうちの一方の「L」字状部である第1の「L」字状部は、一方の辺部が横方向に延び、他方の辺部が上下方向に延び、前記一方の辺部の長手方向の中間部が前記「H」字状部の左側の縦線の上端と係合し、前記他方の辺部が前記「H」字状部の左側で前記「H」字状部から離れ前記「H」字状部の下方に延出して、前記「H」字状部に設けられており、前記各「L」字状部のうちの他方の「L」字状部である第2の「L」字状部は、前記「H」字状部の中心を通って上下方向に延伸している直線に対して前記第1の「L」字状部と対称になって、前記「H」字状部に設けられているフィルタ枠である。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載のフィルタ枠において、前記枠体集合体の凹部には、複数の前記フィルタ枠同士をお互いに接続するためのフィルタ枠連結体が設置可能になっており、前記フィルタ枠連結体を用いて、複数の前記フィルタ枠同士をお互いに接続した場合、前記フィルタ枠同士の接続部では、前記フィルタ枠同士がお互いが密着している構成であるフィルタ枠である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の枠体を組立てて環状に形成されたフィルタ枠において、外周部での突出をなくすことで、空調機等の機器に設置したときに、外周に隙間が発生することを回避することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】エアフィルタが設置されたフィルタ枠(エアフィルタユニット)を示す斜視図である。
【図2】エアフィルタユニットの構成を示す正面図、左右の側面図、平面図、底面図である。
【図3】枠体の構成を示す正面図、側面図、平面図である。
【図4】枠体連結体の構成を示す正面図、平面図である。
【図5】図4におけるV矢視図である。
【図6】図4におけるVI−VI断面を示す図である。
【図7】固定片の構成を示す正面図、側面図である。
【図8】フィルタ枠連結体の構成を示す正面図、側面図、平面図である。
【図9】2つのフィルタ枠をつなげた状態を示す斜視図である。
【図10】図9のX部でのX−X断面を示す図である。
【図11】図10におけるXI矢視図である。
【図12】図10におけるXII矢視図である。
【図13】枠体連結体を用いて、枠体同士をお互いに接続する前の状態を示す図である。
【図14】図9のXIV部でのXIV−XIV断面を示す図である。
【図15】フィルタ枠連結体を用いて、エアフィルタユニット(フィルタ枠)同士をお互いに接続する前の状態を示す図である。
【図16】図15におけるXVI矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
エアフィルタ本体1が設置されたフィルタ枠3(エアフィルタユニット5)は、図示しない空調機等の機器に設置されて使用されるものである。エアフィルタユニット5が空調機に設置された状態で空調機を稼動すると、エアフィルタユニット5のエアフィルタ本体1を空気が通過し、空気中に含まれている塵埃がエアフィルタ本体1で捕捉されるようになっている。
【0021】
図1、図2(b)等で示すように、フィルタ枠(エアフィルタ枠)3は、枠体集合体7と枠体連結体9とを備えて構成されている。枠体集合体7は、直線的な棒状に形成された複数の枠体11をこれらの長手方向の端部で適宜突き合わせることによって、多角形状な(たとえば矩形な)環状に形成されている。また、枠体集合体7の外周部には、枠体集合体7の内側(中心側)に凹んでいる凹部13が形成されている。
【0022】
枠体11は、たとえば、アルミウニムやこの合金等の金属、または樹脂で構成されており、押し出し成型によって形成されている。そして、枠体11は、この長手方向に対して直交する平面による断面が一定な所定形状になっている。また、詳しくは後述するが、凹部13は、枠体11の断面形状が所定形状になっていることによって形成されている。
【0023】
枠体連結体9は、たとえば平板状の金属(鋼のミガキ材等)の素材をプレス加工にすることで生成されている。また、枠体連結体9は、枠体集合体7の凹部13内に設けられ(凹部13内で各枠体11の長手方向の端部に設けられ)、各枠体11を一体的に連結している。枠体連結体9を用いることで、この枠体連結体9とともに、枠体集合体7(各枠体11)が一体的に組立てられ、環状のフィルタ枠3が生成される。
【0024】
枠体11をこの長手方向から見ると、図3(b)等で示すような所定形状になっている。なお、枠体11の断面(長手方向に対して直交する平面による断面)の形状も、図3(b)等で示すような所定形状になっている。
【0025】
枠体11はたとえば4本使用されており、枠体集合体7は、矩形な環状に形成されている。すなわち、フィルタ枠3(枠体集合体7)を環状の枠体集合体7の中央を貫通している貫通孔15の貫通方向から見ると、図2(b)等で示すように、フィルタ枠3の外周は、長方形状や正方形状に形成されており、枠体連結体9は、図2(a)〜(d)で示すように、枠体集合体7の角部のところで枠体集合体7の外周の内側に存在している。なお、図2(b)では、矩形な貫通孔15のところにエアフィルタ本体1が設置されている。
【0026】
枠体集合体7(フィルタ枠3)の外周には、図2等で示すように、環状の接触面17が形成されている。環状の接触面17は、エアフィルタ本体1が設置されたフィルタ枠3(エアフィルタユニット5)を、空調機に設置した場合、空調機の環状の設置面と面接触する面である。エアフィルタユニット5を空調機に設置することで、枠体集合体7(エアフィルタユニット5)の接触面17と空調機の設置面とがお互いに面接触し、枠体集合体7の接触面17と、空調機の設置面との間では空気が通過せず、エアフィルタ本体1のみを通って空気が流れるようになっている。
【0027】
枠体連結体9は、枠体11の端部同士が着脱自在になっている。
【0028】
詳しく説明すると、図2等で示すように、4本の枠体11のそれぞれが矩形の4辺のそれぞれを構成して、枠体集合体7が矩形な環状に形成されている。4本の枠体11のそれぞれを、第1の枠体11A、第2の枠体11B、第3の枠体11C、第4の枠体11Dとすると、第2の枠体11Bの長手方向が第1の枠体11Aの長手方向と直交するようにして、第1の枠体11Aの長手方向の一方の端部から第2の枠体11Bが延出している。
【0029】
また、第1の枠体11Aの長手方向の他方の端部から第4の枠体11Dが第2の枠体11Bと平行に延出している。第3の枠体11Cは、第1の枠体11Aと平行になっており(第1の枠体11Aの長手方向と第3の枠体11Cの長手方向とがお互いに一致しており)、第3の枠体11Cの長手方向の一方の端部が、第2の枠体11Bの端部(第1の枠体11Aとは反対側の端部)に係合しており、第3の枠体11Cの長手方向の他方の端部が、第4の枠体11Dの端部(第1の枠体11Aとは反対側の端部)に係合している。
【0030】
枠体集合体7が、正方形の環状である場合には、4本の枠体11はお互いが同形状になっている。枠体集合体7が、長方形の環状である場合には、第1の枠体11Aと第3の枠体11Cとはお互いが同形状になっている。第2の枠体11Bは、断面(長手方向に対して直交する平面による断面)の形状が第1の枠体11Aと同じであって、長さが第1の枠体11Aよりも短い形状になっている。第2の枠体11Bと第4の枠体11Dとはお互いが同形状になっている。
【0031】
枠体連結体9も、第1の枠体連結体9A、第2の枠体連結体9B、第3の枠体連結体9C、第4の枠体連結体9Dの4つになっている。
【0032】
第1の枠体連結体9Aは、第1の枠体11Aと第2の枠体11Bとを一体的に連結しており、第2の枠体連結体9Bは、第2の枠体11Bと第3の枠体11Cとを一体的に連結しており、第3の枠体連結体9Cは、第3の枠体11Cと第4の枠体11Dとを一体的に連結しており、第4の枠体連結体9Dは、第4の枠体11Dと第1の枠体11Aとを一体的に連結している。
【0033】
また、第1の枠体連結体9Aは、一方の側の部位が、ボルト等の締結具を用いて第1の枠体11Aに一体的に設けられており、他方の側の部位が、この部位の弾性等を利用することで、第2の枠体11Bに容易に着脱自在になっている(詳細は後述)。
【0034】
第2の枠体連結体9Bは、一方の側の部位が、ボルト等の締結具を用いて第2の枠体11Bに一体的に設けられており、他方の側の部位も、ボルト等の締結具を用いて第3の枠体11Cに一体的に設けられている。
【0035】
第3の枠体連結体9Cは、第2の枠体連結体9Bと同様にして、一方の側の部位が、ボルト等の締結具を用いて第3の枠体11Cに一体的に設けられており、他方の側の部位も、ボルト等の締結具を用いて第4の枠体11Dに一体的に設けられている。
【0036】
第4の枠体連結体9Dは、第1の枠体連結体9Aと同様にして、一方の側の部位が、ボルト等の締結具を用いて第1の枠体11Aに一体的に設けられており、他方の側の部位が、この部位の弾性等を利用することで、第4の枠体11Dに容易に着脱自在になっている。
【0037】
各枠体連結体9が上述したように、各枠体11を連結していることで、「ロ」字状(矩形な環状)に形成されている枠体集合体7(フィルタ枠3)構成している4つの枠体11のうちの1つの枠体11(第1の枠体11A)が、他の枠体11(第2の枠体11B、第3の枠体11C、第4の枠体11D)に対して、容易に着脱自在になっている。すなわち、「ロ」字状のフィルタ枠3を、「I」字状の部位と「コ」字状の部位とに容易に分離することができるようになっている。
【0038】
ここで、枠体11の断面(長手方向に対して直交する平面による断面)の形状について詳しく説明する。
【0039】
枠体11の断面は、図3(b)で示すように、1つの「H」字状部19と、この「H」字状部19に設けられている(2つの)一対の「L」字状部21とで形成されている。ここで、断面の形状をさらに説明するときに、上下左右という文言を使用しているが、この上下左右は、「H」の文字におけるものとする。
【0040】
各「L」字状部21のうちの一方の「L」字状部である第1の「L」字状部21Aは、この一方の辺部(直線状の辺部)が「H」字状部19の横方向に延び、この一方の辺部に直交している他方の辺部(直線状の辺部)が「H」字状部19の上下方向に延びている。
【0041】
また、第1の「L」字状部21Aの一方の辺部の長手方向の中間部が「H」字状部19の左側の縦線(上下方向に延びた直線状部位)の上端と係合し、第1の「L」字状部21Aの他方の辺部が、前記「H」字状部19の左側で「H」字状部19から離れ、第1の「L」字状部21Aの一方の辺部の長手方向の端部から「H」字状部19の下方に延出している。
【0042】
各「L」字状部21のうちの他方の「L」字状部である第2の「L」字状部21Bは、「H」字状部19の中心を通って上下方向に延伸している直線C1に対して第1の「L」字状部21Aと対称になっている。
【0043】
さらに説明すると、枠体11の断面は、細長い矩形(幅が狭く長い矩形)な中央部23と、この中央部23の長手方向の左側に設けられた第1〜第3の側方部25,27,29と、中央部23の長手方向の右側に設けられた第4〜第6の側方部31,33,35とで形成されている。各側方部25〜35の幅(長手方向に対して直交する方向の寸法)は、中央部23の幅と同じになっている。
【0044】
中央部23と第1の側方部25と第4の側方部31とで「H」字状部19を構成しており、第2の側方部27と第3の側方部29とで第1の「L」字状部21Aを構成しており、第5の側方部33と第6の側方部35とで第2の「L」字状部21Bを構成している。
【0045】
第1の側方部25は、「H」字状部19の左側の縦線を構成している。第1の側方部25の長さは、中央部23の長さよりも小さくなっている。中央部23の長手方向と第1の側方部25の長手方向とはお互いが直交している。第1の側方部25は、この長手方向の中間部が中央部23の左端に接続されている。中央部23よりも上方に突出している第1の側方部25の長さは、中央部23よりも下方に突出している第1の側方部25の長さよりも短くなっている。
【0046】
第2の側方部27は、第1の「L」字状部21Aの一方の辺部を構成している。第2の側方部27の長さは、第1の側方部25の長さとほぼ等しいか、第1の側方部25の長さよりも短くなっている。第2の側方部27の長手方向と中央部23の長手方向とはお互いが一致している。第2の側方部27は、この長手方向の中間部が第1の側方部25の上端に接続されている。第1の側方部25よりも右側に突出している第2の側方部27の長さは、第1の側方部25よりも左側に突出している第2の側方部27の長さよりも短くなっている。
【0047】
第3の側方部29は、第1の「L」字状部21Aの他方の辺部を構成している。第3の側方部29の長さは、第2の側方部27の長さとほぼ等しいか、第2の側方部27の長さよりも短くなっている。さらに、第3の側方部29の長さは、第1の側方部25の長さよりも短くなっている。第3の側方部29の長手方向と第1の側方部25の長手方向とはお互いが一致している。第3の側方部29は、この長手方向の上端が第2の側方部27の左端に接続されている。
【0048】
第4の側方部31は、中央部23の中心を通って中央部23の長手方向と直交する方向に延伸している直線C1に対して、第1の側方部25と対称に設けられており、「H」字状部19の右側の縦線を構成している。第5の側方部33は、直線C1に対して、第2の側方部27と対称に設けられており、第2の「L」字状部21Bの一方の辺部を構成している。第6の側方部35は、直線C1に対して、第3の側方部29と対称に設けられており、第2の「L」字状部21Bの他方の辺部を構成している。
【0049】
ところで、枠体11の長手方向の両端部は、図3(c)等で示すように、斜めに切断されている。詳しく説明すると、枠体11は、第2の側方部27や第5の側方部33側(「H」字状部19の上側)が長く、第1の側方部25や第4の側方部31における端部であって第2の側方部27や第5の側方部33とは反対側に位置している端部の側(「H」字状部19の下側)で短くなるように切断されている。この切断による切断面37は、枠体11の長手方向に対して、たとえば45°の角度で交差している。
【0050】
このように切断されていることで、枠体11を所定の方向から見ると、枠体11が等脚台形状に形成されている。上記所定の方向とは、枠体11の断面(長手方向に対して直交する平面による断面)の中央部23の長手方向(枠体集合体7の貫通孔15の貫通方向)である。上記等脚台形は、高さに対して、上底や下底の長さが長い形状であって斜辺と下底との交差角度が45°になっている。
【0051】
そして、4本の枠体11を突き合わせて矩形な環状の枠体集合体7を構成する場合、各枠体11の長手方向に形成されている斜めの切断面37同士がお互いに面接触するようになっている。
【0052】
また、枠体11を矩形な環状に組立ててフィルタ枠3を形成した場合、第2の側方部27と第5の側方部33とが、環状のフィルタ枠3の外側になり、第2の側方部27の上端の辺(幅方向における一方の辺)と第5の側方部33の上端の辺(幅方向における一方の辺)とが、環状の接触面17を形成するようになっている。
【0053】
ここで、枠体11の断面とフィルタ枠3外周の凹部13等との関係について説明する。
【0054】
フィルタ枠3外周の凹部13は、断面の中央部23と第1の側方部25と第4の側方部31と第2の側方部27や第5の側方部33の延長線とで囲まれた矩形状の部位に対応して構成されている。なお、すでに理解されるように、フィルタ枠3の凹部13は、矩形な環状に形成されている。
【0055】
エアフィルタ本体1が設置される部位は、中央部23と第1の側方部25と第4の側方部31とに対応して構成されている。詳しく説明すると、エアフィルタ本体1は、所定の高さの四角柱状に形成されており、フィルタ枠3にエアフィルタ本体1を設置すると、エアフィルタ本体1の4つの側面のそれぞれが、第1〜第4の枠体11の中央部23に相当する部位に接触し、エアフィルタ本体1の高さ方向の両面(底面、上面)の周辺部が、第1〜第4の枠体11の第1の側方部25と第1〜第4の枠体11の第4の側方部31とに相当する部位に接触して、エアフィルタ本体1がフィルタ枠3の中央に形成されている矩形な貫通孔15に一体的に設置されるようになっている。
【0056】
次に、フィルタ枠3同士を、たとえば図9で示すように、お互いに接続する場合について説明する。
【0057】
枠体集合体7の凹部13には、図14等で示すように、複数のフィルタ枠3同士をお互いに接続するためのフィルタ枠連結体39が設置可能に構成されている。そして、フィルタ枠連結体39を用いて、複数のフィルタ枠3同士をお互いに接続した場合、フィルタ枠3同士の接続部では、フィルタ枠3同士が隙間の無い状態でお互いに密着している。
【0058】
2つのフィルタ枠3同士をお互いに接続する場合を例に掲げて詳しく説明する。
【0059】
図9等で示すように、1つのフィルタ枠(第1のフィルタ枠)3Aは、矩形な環状に形成されており、前述したように、内側にエアフィルタ本体1が一体的に設置されるようになっている。他の1つのフィルタ枠(第2のフィルタ枠)3Bも、第1のフィルタ枠3Aと同様に構成されている。
【0060】
エアフィルタ本体1が設置された第1のフィルタ枠3A(第1のエアフィルタユニット5A)に、エアフィルタ本体1が設置された第2のフィルタ枠3B(第2のエアフィルタユニット5B)を接続して設置すると、第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとが隙間の無い状態でお互いに係合して横に並び一体化されるようになっている。
【0061】
すなわち、第1のエアフィルタユニット5Aの第4の枠体11Dにおける接触面17の全面と、第2のエアフィルタユニット5Bの第2の枠体11Bにおける接触面17の全面とがお互いに面接触して、第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとがお互いに接続されるようになっている。
【0062】
第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとがお互いに接続するためには、たとえば、1つのフィルタ枠連結体39が使用される。
【0063】
さらに説明すると、図14等で示すように、フィルタ枠連結体39の一方の側に形成されている固定部41が、1つの枠体連結体(第2のフィルタ枠3Bの第2の枠体11Bと第3の枠体11Cとをお互いに接続するために使用されている枠体連結体)9Bに一体的に固定されている。なお、この固定部41は、第2のフィルタ枠3Bの凹部13内に存在している。
【0064】
また、フィルタ枠連結体39の他方の側には係合部43が形成されており、フィルタ枠連結体39が上述したように1つの枠体連結体9Bに一体的に固定されている状態では、係合部43は、図15等で示すように、第2のフィルタ枠3Bの凹部13から僅かに突出している。
【0065】
この僅かに突出している係合部43が、1つの枠体連結体(第1のフィルタ枠3Aの第3の枠体11Cと第4の枠体11Dとをお互いに接続するために使用されている枠体連結体)9Cに係合することで、第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとがお互いに接続されるようになっている。なお、第1のエアフィルタユニット5Aと第2のエアフィルタユニット5Bとがお互いに接続されている状態では、係合部43は、第1のフィルタ枠3Aの凹部13内に存在している。
【0066】
ここで、枠体連結体9についてさらに詳しく説明する。
【0067】
枠体連結体9は、たとえば、枠体連結体本体部45(図4〜図6等参照)と固定片47(図7等参照)とを備えて構成されている。
【0068】
枠体連結体本体部45は、1つのフィルタ枠3の角部に設置されるので、1つのフィルタ枠3に4つ使用されるのであるが、各枠体連結体本体部45はお互いが同形状に形成されている。また、枠体連結体本体部45は、矩形な平板状の第1の当接部49と矩形な平板状の第2の当接部51と矩形な平板状の遷移部53と矩形な平板状の固定片支持部(フィルタ枠連結体支持部)55とを備えて構成されている。
【0069】
第1の当接部49と平板状の第2の当接部51とはお互いが直交しており、枠体連結体本体部45をこの長手方向から見ると、図5等で示すように、「L」字状になっている。遷移部53は、第1の当接部49から離れる側に、第2の当接部51の先端部から僅かに突出している。固定片支持部55は、第1の当接部49から離れる側に、遷移部53の先端部から平板状の第2の当接部51と平行になって延出している。
【0070】
また、枠体連結体本体部45の強度を高めるために、第1の当接部49や第2の当接部51の長手方向の両端部にはリブ57が設けられており、第1の当接部49や第2の当接部51の長手方向の中間部には、凸部59が形成されている。なお、枠体連結体9を用いて枠体集合体9を一体化しフィルタ枠3を生成した場合、リブ57が、枠体11の第1の側方部25に相当する部位、枠体11の第2の側方部27に相当する部位、枠体11の第4の側方部31に相当する部位、枠体11の第5の側方部33に相当する部位に当接し、枠体11同士を堅固に固定するようになっている。
【0071】
固定片47は、図7で示すように、矩形な平板状の素材を、2つの曲げ線61,63のところで、僅かな角度だけ折り曲げた形状に形成されている。そして、2つの曲げ線61,63によって、矩形な平板状の基端部位65と矩形な平板状の中間部位67と矩形な平板状の先端部位69とに区画されている。また、曲げ線63のところには貫通孔71が形成されている。
【0072】
枠体連結体本体部45を、図示しないボルト等の締結具を用いて枠体11Aに一体的に設置した状態では、図13等で示すように、第1の当接部49が枠体11Aに接触している。また、第1の当接部49や締結具は、枠体11Aの凹部13内に収まっている。また、第2の当接部51は、枠体11Aの外で枠体11Aの長手方向と直交する方向に延出している。
【0073】
枠体11Aに一体的に設置された枠体連結体本体部45に、ボルト等の締結具を用いて固定片47を一体的に設置した状態では、図13等で示すように、固定片47が、第2の当接部51を延長した形態になっている。なお、固定片47は、1つのフィルタ枠3に2つ使用される。すなわち、枠体11Aの長手方向の両端部に設置された枠体連結体本体部45のそれぞれに固定片47が設置されるようになっている。
【0074】
ここで、枠体11の着脱(たとえば、エアフィルタ本体1の交換のための着脱)について説明する。なお、フィルタ枠3を構成している3つの枠体11B,11C,11Dは、2つの枠体連結体本体部45を用いて(固定片47は使用していない)、「コ」字状になっているものとする。すなわち、図14や図15で示すように、ボルト(図示せず)を用いて枠体11Bに枠体連結体本体部45の第1の当接部49を固定し、ボルトを用いて枠体11Cに枠体連結体本体部45の第2の当接部51を固定することで、3つの枠体11B,11C,11Dが一体になっている。
【0075】
まず、図13で示す状態(枠体11Aが枠体11B等から離れている状態)から、枠体11Aを枠体11B等に設置する場合について説明する。なお、枠体11Bには、樹脂等の材料で構成された円柱状の突起73が一体的に設けられている。
【0076】
図13で示す状態から、矢印A13aで示すように、枠体連結体9が設置されている枠体11Aを下降して、枠体11Bに近づける。
【0077】
枠体11Aの下降によって、まず、固定片47の先端部(先端部位69)が、枠体11B(枠体11Bの部位であって断面の中央部23の相当する部位)が当接する。この当接により、固定片47(固定片支持部55を含む場合もある)が、矢印A13bの方向に弾性変形して撓む。
【0078】
枠体11Aをさらに下降すると、突起73が固定片47の貫通孔71に挿入されるとともに、枠体11Aの切断面37と枠体11Bの切断面37とがお互いに面接触し、枠体11Aを枠体11B等に設置される(図10参照)。なお、枠体11D側においても、同様の動作で枠体11Aの設置がなされる。
【0079】
枠体11Aの枠体11B等への設置がなされている状態では、固定片47が枠体11Bを押圧しているので、突起73が固定片47の貫通孔71から容易に抜け出ることは無く、枠体11Aが枠体11B等から容易に離れることはない。
【0080】
枠体11Aを枠体11B等から離す場合には、枠体11Bから離れる側に固定片47を弾性変形させて、貫通孔71を突起73から離し、この後、枠体連結体9が設置されている枠体11Aを上昇して、枠体11Bから離す。
【0081】
なお、図10で示す状態では、枠体連結体本体部45の第1の当接部49は、枠体11Aの凹部13の内に存在しており、突起73と枠体連結体本体部45の第2の当接部51と固定片47とは、枠体11Bの凹部13の内に存在している。
【0082】
次に、フィルタ枠連結体39について詳しく説明する。
【0083】
フィルタ枠連結体39は、たとえば平板状の金属(たとえば鋼のミガキ材等)の素材をプレス加工にすることで生成されている。
【0084】
フィルタ枠連結体39は、図8(c)で示すように、この長手方向から見ると、2つの「L」字をつなげて階段状にした形状になっている。
【0085】
2つの「L」字状部のうちの一方の「L」字状部は、基端部位75(固定部41)を形成しており、他方の「L」字状部は、先端部位77(係合部43)を形成している。そして、基端部位75が、枠体連結体本体部45の固定片支持部55に係合し、フィルタ枠連結体39が、枠体連結体本体部45に一体的に設置されるようになっている。
【0086】
フィルタ枠連結体39が設置されている枠体連結体本体部45を枠体11に設置した状態では、図15で示すように、枠体連結体本体部45とフィルタ枠連結体39の基端部位75とは、枠体11の凹部13内に存在しており、フィルタ枠連結体39の先端部位77は、枠体11の凹部13の外側に僅かに突出している。
【0087】
ここで、フィルタ枠連結体39を用いたフィルタ枠3Aとフィルタ枠3Bとの接続について説明する。
【0088】
まず、図15に示すように、フィルタ枠3Aが、フィルタ枠連結体39が設置されているフィルタ枠3Bから離れているものとする。
【0089】
この状態で、フィルタ枠3Bを僅かに上昇して、この上昇をしたまま、フィルタ枠3Bの枠体11Bがフィルタ枠3Aの枠体11Dの当接するまで、フィルタ枠3Aに近づける。この後、フィルタ枠3Bを下降する。この下降により、フィルタ枠連結体39の先端部位77が、フィルタ枠3Aの枠体連結体本体部45の固定片支持部55に係合し、各フィルタ枠3A,3B同士が連結されて一体化される。
【0090】
お互いが連結されている各フィルタ枠3A,3Bを分離する場合は、上記操作と逆の操作をすればよい。
【0091】
フィルタ枠3によれば、各枠体11(枠体集合体7)を連結している枠体連結体9が、枠体集合体7の凹部13内に設けられているので、枠体集合体7の外周部からの突出が無くなり(枠体集合体7の外周が、僅かな突出物も一切存在しない状態になっており、)エアフィルタ本体1が設置されたフィルタ枠3(エアフィルタユニット5)を空調機等の機器に設置したとき等において、エアフィルタユニット5の外周に隙間が発生しなくなる。これにより、エアフィルタ本体1(エアフィルタユニット5)を通らない空気の流れ(隙間を通る空気の流れ)が無くなり、空気に存在している塵埃の除去をエアフィルタ本体1により効率良く確実に行うことができる。
【0092】
また、フィルタ枠3によれば、枠体連結体9が、枠体11の端部で枠体11に着脱自在に設けられているので、「ロ」字状のフィルタ枠3の組立と「ロ」字状のフィルタ枠3からの枠体11の分離とが容易であり、フィルタ枠3へのエアフィルタ本体1の設置、フィルタ枠3に設置されているエアフィルタ本体1の除去、交換がしやすくなる。
【0093】
また、各枠体11の断面形状が同じ形状になっているので、枠体11の製造が容易であり、4つの枠体連結体9がほぼ同じ形状になっているので、枠体連結体9の製造コストを低減させることができるとともに、フィルタ枠3の組立が容易になる。
【0094】
また、フィルタ枠3によれば、枠体11の断面が上述したように、1つの「H」字状部19と一対の「L」字状部21とを備えており、枠体集合体7が中心面(枠体集合体7の中心を通って枠体集合体7中央の貫通孔15の貫通方向に対して直交している平面)に対して対称になっているので、フィルタ枠3の組立をするときに枠体11の方向性を考慮する手間が軽減され、フィルタ枠3の組立が容易になる。
【0095】
また、枠体11の断面が一対の「L」字状部21を備えていることで、フィルタ枠3外周の環状の接触面(空調機の設置面と面接触する面)17の面積が大きくなっており、枠体集合体7の接触面17と、空調機の設置面との間での空気の漏れを確実に防止することができる。
【0096】
また、フィルタ枠3によれば、フィルタ枠連結体39を用いて、複数のフィルタ枠3同士をお互いに接続した場合、フィルタ枠3同士の接続部でフィルタ枠3同士がお互いが密着しており、お互いが接続されている1つのフィルタ枠3Aと他の1つのフィルタ枠3Bとの間に、別途シール材を設けることなく、フィルタ枠3同士の接続部でのエアー漏れを無くすことができる。
【0097】
また、シール材を設けていないので、フィルタ枠3同士をつなげてもシール材のスペースが不要になり、フィルタ枠3の仕様を変えることなく、空調機等にエアフィルタユニット5を設置することができる。
【0098】
2つのフィルタ枠3をお互いに連結して使用する場合、2つのフィルタ枠3の設置スペースは、1つのフィルタ枠3の設置スペースの2倍でよく、シール部材の分だけ設置スペースを広げる必要がなく、空調機におけるエアフィルタユニット5の設置スペースの確保が容易になる。また、空調機において1つのフィルタ枠3の設置スペースの2倍の設置スペースしか確保できない場合にあっては、フィルタ枠3の寸法を小さくする必要がなくなり、フィルタ枠3の仕様の共通化をはかることができ、フィルタ枠3の在庫を縮小することができる。
【0099】
なお、すでに理解されるように、フィルタ枠3を3つ以上の複数個つなげて使用するようにしてもよい。また、枠体11の断面形状を適宜変更してもよい。たとえば、枠体11の断面形状は、1つの「H」字状部19と2つの「L」字状部21とで構成されている(中央部23と第1〜第6の側方部25〜35とで構成されている)が、断面が、側方部を適宜削除した形状になっていてもよい。
【0100】
具体的には、枠体11の断面を、第3の側方部29を削除するか、第2の側方部27第3の側方部29とを削除するか、第3の側方部29と第6の側方部35とを削除するか、第2の側方部27第3の側方部29と第6の側方部35とを削除するか、第2の側方部27第3の側方部29と第5の側方部33と第6の側方部35とを削除した構成であってもよい。
【符号の説明】
【0101】
3 フィルタ枠
7 枠体集合体
9 枠体連結体
11 枠体
13 凹部
19 「H」字状部
21 「L」字状部
39 フィルタ枠連結体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の枠体をこれらの長手方向の端部で突き合わせることによって環状に形成され、外周部に凹部が形成されている枠体集合体と、
前記枠体集合体の凹部内に設けられ、前記各枠体を一体的に連結する枠体連結体と、
を有することを特徴とするフィルタ枠。
【請求項2】
請求項1に記載のフィルタ枠において、
前記枠体は4本であり、
前記枠体集合体は、矩形な環状に形成されており、
前記枠体連結体は、前記枠体の端部で前記枠体に着脱自在に設けられていることを特徴とするフィルタ枠。
【請求項3】
請求項2に記載のフィルタ枠において、
前記枠体の断面は、「H」字状部と一対の「L」字状部とで形成されており、
前記各「L」字状部のうちの一方の「L」字状部である第1の「L」字状部は、一方の辺部が横方向に延び、他方の辺部が上下方向に延び、前記一方の辺部の長手方向の中間部が前記「H」字状部の左側の縦線の上端と係合し、前記他方の辺部が前記「H」字状部の左側で前記「H」字状部から離れ前記「H」字状部の下方に延出して、前記「H」字状部に設けられており、
前記各「L」字状部のうちの他方の「L」字状部である第2の「L」字状部は、前記「H」字状部の中心を通って上下方向に延伸している直線に対して前記第1の「L」字状部と対称になって、前記「H」字状部に設けられていることを特徴とするフィルタ枠。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のフィルタ枠において、
前記枠体集合体の凹部には、複数の前記フィルタ枠同士をお互いに接続するためのフィルタ枠連結体が設置可能になっており、
前記フィルタ枠連結体を用いて、複数の前記フィルタ枠同士をお互いに接続した場合、前記フィルタ枠同士の接続部では、前記フィルタ枠同士がお互いが密着している構成であることを特徴とするフィルタ枠。
【請求項1】
複数の枠体をこれらの長手方向の端部で突き合わせることによって環状に形成され、外周部に凹部が形成されている枠体集合体と、
前記枠体集合体の凹部内に設けられ、前記各枠体を一体的に連結する枠体連結体と、
を有することを特徴とするフィルタ枠。
【請求項2】
請求項1に記載のフィルタ枠において、
前記枠体は4本であり、
前記枠体集合体は、矩形な環状に形成されており、
前記枠体連結体は、前記枠体の端部で前記枠体に着脱自在に設けられていることを特徴とするフィルタ枠。
【請求項3】
請求項2に記載のフィルタ枠において、
前記枠体の断面は、「H」字状部と一対の「L」字状部とで形成されており、
前記各「L」字状部のうちの一方の「L」字状部である第1の「L」字状部は、一方の辺部が横方向に延び、他方の辺部が上下方向に延び、前記一方の辺部の長手方向の中間部が前記「H」字状部の左側の縦線の上端と係合し、前記他方の辺部が前記「H」字状部の左側で前記「H」字状部から離れ前記「H」字状部の下方に延出して、前記「H」字状部に設けられており、
前記各「L」字状部のうちの他方の「L」字状部である第2の「L」字状部は、前記「H」字状部の中心を通って上下方向に延伸している直線に対して前記第1の「L」字状部と対称になって、前記「H」字状部に設けられていることを特徴とするフィルタ枠。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のフィルタ枠において、
前記枠体集合体の凹部には、複数の前記フィルタ枠同士をお互いに接続するためのフィルタ枠連結体が設置可能になっており、
前記フィルタ枠連結体を用いて、複数の前記フィルタ枠同士をお互いに接続した場合、前記フィルタ枠同士の接続部では、前記フィルタ枠同士がお互いが密着している構成であることを特徴とするフィルタ枠。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図7】
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【図9】
【図10】
【図11】
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【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−115799(P2012−115799A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−270007(P2010−270007)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(391009372)ミドリ安全株式会社 (201)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(391009372)ミドリ安全株式会社 (201)
【Fターム(参考)】
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