説明

フィンボックス

本発明は、ウォータークラフトへ取り付けられかつベースを有するフィンを受け入れるフィンボックスに関する。本フィンボックスは、ある長さを有する細長い受入れ部分を含む。ベースは、受入れ部分へ略横方向に挿入されるように適合化される。受入れ部分へ挿入される間、フィンは、受入れ部分に対して90度未満の角度に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広義にはウォータークラフトに関し、排他的ではないが具体的には、サーフボードのためのフィンボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
サーフボードは、通常、1つの大きいフィンまたは3つの小さいフィンの何れかを有する。1つのフィンを有するサーフボードの場合、フィンは、通常、ボードの底面に中心線に沿ってそのテールへ向かって固定される。3つのフィンを有するサーフボードには、通常、ボード後部の底面でその中心線上へ取り付けられる1つのフィンと、ボードの外側の縁へ向かって対称的に配置される2つのサイドフィンとが含まれる。2つのサイドフィンは、通常、真ん中のフィンに比べて約4度外側へ傾斜される。
【0003】
サーフボードのフィンは、サーフボードに対してガラス繊維樹脂によって永久的に固定されるか、あるいは様々な固定システムを使用することによって着脱可能とされているかの何れかである。
【0004】
固定式のフィンは、概して着脱可能なフィンより強固で堅く、波乗りをする際にはより良い性能を発揮することが予想される。固定式のフィンは、設置および損傷した場合の交換がより高価である。また、それらは持ち運びがより面倒である。
【0005】
これに対して、着脱可能なフィンは、サーフボードに対し、概して、通常、ポリエステル樹脂によってサーフボードに永久的に固定されるフィンボックスを介して固定される。先行技術における着脱可能なフィンは、取付けがさほど固くないため、固定式のフィンよりも性能が劣る。しかしながら、着脱可能なフィンは、1)サーファに自分自身のサーフスタイルに合った特有のタイプのフィンを選ぶことを可能にさせ、2)異なる状況でフィンを変更することができ、壊れれば容易に交換することができ、3)サーフボード自体はフィンよりも損傷が少ない、という点で利点がある。従って、フィンが壊れた場合であってもサーフボードが無傷のままであることはめずらしくない。米国特許第7,025,645号および米国特許第5,567,190号に開示されているような市販されているフィンの中には、性能を向上させるために異なる状況に合うように交換かつ適合化され得るものがあるが、これはフィンの再配置が複雑になる。
【0006】
着脱可能なフィンの主要な欠点の1つは、フィンボックスがサーフボード内で屈曲しやすいことにある。これは、屈曲するボックスと共にフィンが動きやすく、これによりフィンの性能が損なわれることを意味する。この問題に対処するため、市販のフィンボックスの中には、上面の内面へのねじによる固定または接着材による固定の何れかによってサーフボードの硬い上面へ固定されるものがある。
【0007】
サーフボードの総重量も極めて重要である。サーフボードは、好適には可能な限り軽量に保たれるべきである。一般的には、ボックスが軽量であるほど、かつボード内への設置に使用される樹脂が少ないほどサーフボードの性能は向上する。
【0008】
サーフボード内へのフィンボックスの設置が容易であることは、フィンシステムにとって極めて重大である。ボックスの設置が難しすぎたり、或いは設置に時間を要しすぎたりすると、サーフボードのシェイパには歓迎されない。従って、設置の容易さおよび速度は、サーフボードのフィンシステムの販売に多大な影響を与えると考えられる。
【0009】
本明細書に包含される文書、行為、材料、装置、物品またはこれらに類似するものに関する論考は、どれも単に本発明の背景を提供するためのものである。これらの事項のいずれかまたは全てが、先行技術の基礎の一部を形成すること、或いは本願の各クレームの優先日より前にオーストラリアまたは他の場所において存在していた通りの本発明の関連分野における共通の一般的知識であったことを承認するものとして捉えられるべきではない。
【発明の概要】
【0010】
本発明の一態様によれば、ウォータークラフトへ嵌め込まれ、かつベースを有するフィンを受け入れるフィンボックスが提供され、前記フィンボックスは、ある長さを有する細長い受入れ部分を含み、前記ベースは、受入れ部分へ略横方向に挿入され、受入れ部分へ挿入される間、前記フィンは受入れ部分に対して90度未満の角度に配置される。
【0011】
好適には、受入れ部分は、使用に際して受入れ部分に対して2つ以上の位置の間で動作可能であるベースより長い。
【0012】
好適には、フィンボックスは、フィンをフィンボックス内に保持する1つまたは複数の保持手段を含む。より好適には、保持手段は、ベースの少なくとも一部に係合する少なくとも1つの突起を含む。突起は、細長い棒の形であってもよい。保持手段は受入れ部分の上縁に近接して位置づけられてもよく、これにより、受入れ部分は最小深さを有することが許容される。
【0013】
フィンのベースは、好適には、受入れ部分へのほぼその一方の側面からのその挿入を容易にするように成形される。ベースは、好適には、反対側面の各々に少なくとも1つのスロットを有する。各側面上の各スロットの少なくとも一部は、突起に係合されてもよい。より好適には、反対側面の各々には2つのスロットが存在し、これらの2つのスロットは1つのセクションによって分割される。またさらに好適には、保持手段はベースの各側面上に少なくとも1つの障害物も含み、この障害物は、フィンが長手方向へ滑動しないように、使用に際して前記セクションに係合される。各スロットの別の部分は、好適には、使用に際して1つまたは複数の固定手段により係合される係合手段も含む。固定手段は受入れ部分へ可動式に接続可能であってもよく、この固定手段はフィンを複数位置のうちの1つにロックする。
【0014】
ある実施形態において、ベースは、各々1つまたは複数のスロットの一部を形成する1つまたは複数の係合手段を含む。前記または各係合手段は、固定手段が使用に際して当接するショルダであることが好適である。好適には、ショルダは、当接を容易にするために固定手段へ向かって傾斜される。
【0015】
任意選択として、係合手段は、予め決められた荷重で、例えばフィンが岩に当たった場合に破砕または剪断するように適合化される、砕けやすい要素または脆弱な部位を介してベースへ接続され、これによりフィンはフィンボックスから離脱することが可能にされる。これは、事故の場合にフィンボックスおよびウォータークラフトへの損傷を最小限に抑えられることにおいて効果的である。砕けやすい要素または脆弱な部位は、ベースの一体部分との間で接続されてもよい。最も好適な実施形態において、係合手段の少なくとも一部はベースまたはフィンの材料より硬い材料で製造されるか、前記材料で被覆される。
【0016】
ある代替実施形態において、フィンは、フィンボックス内の単一位置に受容されるように適合化される。言い替えれば、このような実施形態におけるフィンはフィンボックス内で移動不可である。フィンボックス上の障害物およびスロットを分割するセクションは共に余分なものとなり、よって省かれてもよい。この実施形態において、ベースは、傾斜したショルダの形式である係合手段が内部へと延びていく1つまたは複数のオリフィスを含む。便宜的には、複数のショルダは互いへ向かって傾斜される。好適には、グラブねじの形式である固定手段は個々の通し開口を通って進み、個々の傾斜したショルダへ当接する。
【0017】
ある実施形態において、固定手段は、ベースに係合する1つまたは複数(好適には、少なくとも2つ)のねじを含む。受入れ部分は、前記または各固定手段を受け入れるための通し開口を有してもよく、または前記通し開口に関連づけられてもよい。
【0018】
各固定手段は、好適には、フィンの任意の望ましくない動作を防止するために、非ロック位置からロック位置まで少なくとも部分的に可動であるように構成される。固定手段は、所定位置にロックされた場合のフィンの垂直動作等の望ましくない動作を防止するために、回転軸を有するカム等のバイアス手段と、前記軸を中心として回転可能であってフィン内のスロットに係合する部材とを含んでもよい。カムは、単純なツールによって手動で回転可能であるように構成されてもよい。
【0019】
ある好適な実施形態において、固定手段は、フィンの設置および取外しを最小限のツールでできるように構成される。
【0020】
別の実施形態において、固定手段は、所定位置にロックされた場合のフィンの垂直動作を防止するために、使用に際してフィン内のスロットと係合するように設計されるヘッドを有するフレキシブルな、または回転可能なアームを含む。ツールを使用する、または使用しない動作を有効化するために、カムまたはレバー等のバイアス手段が含まれてもよい。
【0021】
好適には、フィンボックスは、ウォータークラフトの後部へのその配置または前記後部に隣接するその配置を可能にするだけの最小深さを有するように構成される。
【0022】
ある好適な実施形態において、受入れ部分の外面は、ウォータークラフトへフィンボックスを付着するための接着材との能動的係合あるいは連動係合を容易にするように構成されるフレームワークを備える。便宜的には、前記外面は、設置の間に受入れ部分を通る樹脂の流れを方向づけるためのガイド手段を含む。好適には、ガイド手段は、フレームワークの選択された部分を封入するように樹脂の完全な浸透を有効化すべく受入れ部分の壁を通って設けられるチャネルを含む。
【0023】
ある実施形態では、着脱可能な蓋を付着する前に、フィンボックスの受入れ部分に着脱可能な充填剤部が置かれる。この充填材は、その上面の一部または全てが、フィンボックスを覆う樹脂層が、設置の間に研磨されるように望まれる深さと一致するように成形されてもよい。充填材は、好適には、サーフボードの研磨(sanding)に使用される研磨材によって容易には摩滅されないセラミック等の硬質材料で製造される。充填材は、好適には再使用可能である。充填材の上面は、サーフボードの表面がフィンボックスの前部から後部へ曲がった輪郭に容易に研磨されることを許容するように成形されてもよい。
【0024】
好適には、フィンボックスは、受入れ部分を密封する着脱可能な蓋を含む。任意選択として、蓋は、蓋をフィンボックスへ固定するための1つまたは複数の締付け手段を有する。締付け手段は、下記、即ちねじファスナ、直角掛けファスナまたはプレスまたはクリップ嵌め機構のうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。
【0025】
任意選択として、充填材は着脱可能な蓋へ解放可能式に付着される。便宜的には、蓋は研磨の間に蓋全体を着脱可能である。
【0026】
蓋は、蓋の厚さの示度の提供を支援する1つまたは複数の表示器を含むことが好適である。
【0027】
フィンボックスは、蓋の一体部分を形成する、または蓋へ着脱可能式に付着可能な位置合わせ手段を含んでもよい。位置合わせ手段は、好適には、ウォータークラフトに対するフィンボックスの角度調節を容易にするプレートであるべきものである。プレートは、ねじファスナ、直角掛けファスナまたはプレスまたはクリップ嵌め機構等の締付け手段によって蓋へ着脱可能式に付着可能であってもよい。
【0028】
任意選択として、充填材は、位置合わせ手段がねじファスナ、直角掛けファスナまたはプレスまたはクリップ嵌め機構等の締付け手段によって蓋へ着脱可能式に付着可能であるように構成される。
【0029】
本発明のフィンボックスの別の実施形態において、保持手段は突起の形式であり、かつ受入れ部分の壁から延びる1つまたは複数の突起を含んでもよい。最も好適には、1つまたは複数の保持手段ペアが設けられる。ある好適な実施形態において、ベースは、1つまたは複数の脚部を有するフランジを含む。好適には、脚部の各々は、1つまたは各保持手段ペアと係合するフットを有する。
【0030】
この実施形態において、受入れ部分は、1つまたは複数の脚部を収容するための凹部を画定する周方向のショルダを含んでもよい。
【0031】
この実施形態において、各固定手段は、フィンの長手方向動作を妨げるために抑止位置から解放位置まで少なくとも部分的に可動であるように構成される。固定手段はヘッド部分と1つのアームペアとを含んでもよく、アームの各々は受入れ部分と係合するための戻りを有する。好適には、アームのペアはショルダとベースのフランジとの中間に位置づけられる。より好適には、ショルダは、各々アームのペアがもたれるプロップのペアを含み、或いは前記プロップのペアへ接続される。固定手段は、これらのプロップによって解放位置へバイアスされるように適合化されてもよい。
【0032】
ヘッド部分は、固定手段が解放位置にある際にベースのフランジの移動を妨げるように適合化されてもよく、これにより、受入れ部分における予め決められた位置でのフィンのロックが容易にされる。
【0033】
便宜的には、フィンボックスは、各端部に1つが位置づけられる2つの固定手段を含む。ある好適な実施形態では、使用に際して、一方の固定手段は抑止位置にあり、もう一方の固定手段は解放位置にある。好適には、一方の固定手段の解放位置から抑止位置への抑止は、受入れ部分に沿ったフィンの長手方向移動を有効化する。
【0034】
この実施形態において、固定手段は、周方向のショルダの予め決められたロケーション上へ固定具を介して解放可能式に固定される部材を含む。便宜的には、固定具はねじを含む。好適には、前記部材は、使用に際してベースのフランジに当接するように構成され、これにより、前記部材の移動が妨げられる。ある好適な実施形態において、前記部材は三日月形プレートの形式である。
【0035】
好適には、フィンボックスはウォータークラフトへ接着材によって付着される。接着材は、樹脂であってもよい。フィンボックスは、接着材を受け入れるための堰を含んでもよい。好適には、堰はフィンボックスの形状に従ってフィンボックスを取り囲む。堰は、フィンボックスと一体式であってもよい。便宜的には、堰は複数のストラットを介してフィンボックスへ接続される。好適には、堰は、フィンボックスが使用に際してウォータークラフトと同一平面になるように少なくとも部分的に取り除かれる。この実施形態において、堰は、フィンボックスの設置の間に研磨により少なくとも部分的に取り除かれてもよい。
【0036】
便宜的には、フィンボックスは、その正確な位置合わせを容易にするために1つまたは複数のロケーション表示器を含む。好適には、受入れ部分の形状は対称性である。さらにより好適には、受入れ部分は、異なる目的でフィンを受け入れるように適合化される。典型的には、フィンは、サイドフィンおよびセンタフィンの双方を含む。最も好適には、受入れ部分は、アダプタが後付けされる様々なフィンを受け入れることができる。アダプタは、異なる形状およびサイズのフィン上へ嵌るようにサイズが変わってもよい。
【0037】
好適には、ベースは、フィン本体からウォータークラフトの表面へと滑らかに遷移する隣接する領域をもたらすように曲線状に反った輪郭を含む。
【0038】
任意選択として、フィンの下側は、フィンの重量を減らすために芯を抜き取られる。
【0039】
フィンは中空の空胴を有してもよく、これにより、フィンの横方向の剛性を制御するための補剛要素を包含できるようになる。補剛要素は着脱可能であってもよく、かつ異なる剛性の要素と交換可能であってもよい。補剛要素は、剛性が変わるように適合化されてもよい。剛性は、補剛要素の断面および/または補剛要素における応力等の変動パラメータによって調節されてもよい。また補剛要素は、補剛要素の第2の面積モーメントを変更することによって剛性が変わるように構成されてもよい。
【0040】
ある好適な実施形態において、フィンボックスは、最小限のツールを使用するフィンの設置および取外しを有効化するように構成される。
【0041】
任意選択として、フィンボックスは、ウォータークラフト内に設けられる空胴内に受け入れられるように適合化される。フィンボックスは、好適には、楕円形または弓形の端部を有する細長い形状であるべきものである。最も好適には、フィンボックスは、ガラスまたは炭素繊維強化ポリマ等の軽量であるが硬い材料で製造される。
【0042】
本明細書において言及するウォータークラフトは、サーフボードを含む。
【0043】
本発明の別の態様によれば、本体と、使用に際してウォータークラフトの表面へ連続して隣接するベースとを有するフィンが提供されていて、前記ベースは、水の流れに対する抵抗を最小限に抑えるように流線形の輪郭を有する。
【0044】
本発明のさらなる態様によれば、フィンボックスを有するサーフボードを製造する方法が提供されていて、本方法は、下記のステップのうちの幾つかまたは全てを含む。
(1)サーフボードブランクを製造するステップ、
(2)フィンボックスを受け入れるための空胴を設けるステップ、
(3)フィンボックスを空胴内へ挿入するステップ、
(4)フィンボックスを樹脂の層で覆うステップ、および、
(5)樹脂の層を研磨してサーフボードの一般表面と同一平面にするステップ。
【0045】
好適には、本方法は下記のステップのうちの1つまたはそれ以上を含む。
(6)充填材を空胴内部にあるフィンボックスの受入れ部分へ挿入するステップ、
(7)フィンボックスに蓋を設けるステップ、
(8)研磨の後にカバーを外すステップ、および、
(9)充填材を取り外すステップ。
【図面の簡単な説明】
【0046】
本発明の本質のより十分な理解を達成するために、以下、添付の図面を参照してフィンボックスの所定の好適な実施形態を単なる例示として説明する。
【図1】本発明の好適な一実施形態におけるフィンがフィンボックスの後部位置に設置された状態のフィンボックスを示す斜視図である。
【図2】図1の実施形態の平面図である。
【図3】フィンがフィンボックスの前部位置に設置された状態の図1のフィンボックスを示す平面図である。
【図4】図1のフィンボックスとウォータークラフト内の空胴とを示す斜視図であり、フィンを省略してサーフボード内の空胴を示している。
【図5】図1のフィンボックスを示す平面図であり、フィンが省略されている。
【図6】フィンを受け入れる図1のフィンボックスを示す斜視図である。
【図6a】本発明の別の実施形態によるフィンボックスを示す斜視図である。
【図7】フィンを受け入れる図1のフィンボックスの前側からの端面図である。
【図8】フィンを受け入れる図1のフィンボックスの左側からの側面図である。
【図9】設置されたフィンを示す図1のフィンボックスの断面図である。
【図10】フィンを中空の内部空胴と共に示す図1のフィンボックスの断面図である。
【図11】フィンを内部補剛を有する中空の内部空胴と共に示す図1のフィンボックスの断面図である。
【図12】使用中の着脱可能な蓋を有する図1のフィンボックスを示す斜視図である。
【図13】使用中の研磨充填材および着脱可能な蓋を示す図1のフィンボックスの断面図である。
【図14】着脱可能な蓋が位置合わせプレートへ接続されている図12のフィンボックスを示す斜視図である。
【図15】本発明のフィンボックスの別の実施形態を示す斜視図であって、フィンが後部位置に設置された状態にある三日月形プレートの一実施形態を示す。
【図16】フィンが前部位置に設置された状態にある図15のフィンボックスを示す斜視図である。
【図17】フィンが設置されていない状態にある図15のフィンボックスを示す斜視図である。
【図18】フィンを省略した樹脂の堰を備える図15のフィンボックスを示す斜視図であり、かつサーフボード内の空胴を示している。
【図19】フィンを省略した図15のフィンボックスを示す平面図である。
【図20】本発明のフィンボックスのさらなる実施形態を示す斜視図であって、フィンが後部位置に設置された状態にある三日月形プレートの第2の実施形態を示す。
【図21】フィンを省略した図20のフィンボックスを示す斜視図である。
【図22】フィンを省略した図20に示すフィンボックスの平面図である。
【図23】フィンボックスの中心位置におけるフィンを示す図20のフィンボックスの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
参照を容易にするために、本発明の異なる実施形態における共通の構成要素には同じ数字を与えている。
【0048】
図1、図2および図3に示すように、サーフボード(図示せず)の板等のウォータークラフトへ嵌め込まれるフィンボックス1がある。フィンボックス1は、楕円形の端部6を有する細長い形状である。この実施形態におけるフィンボックス1は、ガラスまたは炭素繊維強化ポリマ等の硬く軽量の材料で製造される。
【0049】
図4を参照すると、フィン2はフィンボックス1内部に受け入れられ、フィンボックス1はウォータークラフト内に設けられる空胴20内に受け入れられる。フィンボックス1は、受入れ部分10と、固定手段8とを含む。受入れ部分10は、フィン2のベース4(先の図1、図2および図3参照)よりも長い。本実施形態におけるベース4は、フランジの形状である。固定手段8は、フィンボックス1の片側に配置されている。固定手段8は、フィン2を受入れ部分10において選ばれた長手方向位置にロックするためのものである。
【0050】
図4、図5および図9において最もよく示されているように、フィンボックス1は、受入れ部分10の内側の側壁14から延伸する細長い突起12の形状の保持手段を含む。本実施形態では、細長い突起12はベース4の一部に係合する。フィンボックス1は、フィンボックス1の突起12の間に配された障害物17も含む。
【0051】
受入れ部分10は、グラブねじ8の形式の固定手段を受け入れるための通し開口28を有する。通し開口28は、グラブねじ8の角度のある挿入を容易にするように設計されている。通し開口28はその内側のボア上をねじ切りされ、グラブねじ8はベース4へ向かってショルダ26により停止されるまで漸次駆動されることが可能である。ショルダ26は、この実施形態では金属等の硬い材料で部分的に製造されかつ予め決められた荷重で剪断するように設計される要素に隣接し、こうして、フィンのベース4がフィンボックス1から解放されて壊れることを可能し、激しい衝撃時の損傷を最小限に抑えられる。
【0052】
図9を参照すると、ベース4の幅はA−Aで指示されている。ベース4は、受入れ部分10との係合時のその安定性を高めるように最適化された幅を有する。またベース4は、一方の側から受入れ部分10内へのその挿入(図6、図7および図8参照)を容易にするように、B−Bで図示された最小深さも有する。ベース4は、その反対の両側面にセクション24を含む(図6および図8参照)。セクション24は、受入れ部分10内の対応するスロット16との係合を容易にするように、2つ以上の離散的な長手方向位置に配される。その両側に配されたスロット22は、細長い突起12のそれぞれと結合するようになっている。スロット22は個々の突起12より長く、これはスロット22が個々の突起12の長さに沿って長手方向へ移動可能であることを意味する点は留意されるべきである。各スロット22は、ベース4を受入れ部分10へ固定するために、本実施形態では使用に際してグラブねじ(図示せず)により係合されるショルダ26の形式の係合手段を含む。この実施形態において、ショルダ26は各々スロット22の一部を形成する。スロット22の一部を形成するショルダ26は、当接を容易にするためにグラブねじへ向かって傾斜される平坦な表面である。この実施形態において、各ショルダ26はグラブねじへ向かって(または、グラブねじが通し開口8へと挿入される起点へ向かって)傾斜される。各ショルダ26は、予め決められた荷重で、例えばフィンが岩に当たると破砕するようにされ、砕けやすい要素または脆弱部位(図では見えない)を介してベース4へ接続され、これにより、フィン2はフィンボックス1から離脱することが有効化される。これは、事故に際してフィンボックス1およびウォータークラフトの損傷を最小限に抑えることができる点において効果的である。砕けやすい要素または部位は、ベースの一体部分を形成する。この最も好適な実施形態では、ショルダ26の少なくとも一部はベース4またはフィン2のそれより硬い材料で製造されるか、あるいは被覆される。
【0053】
細長い突起12は、受入れ部分10の上縁18に近接して配置される。これにより、受入れ部分10は、その内部でベースを安定して支持する最小深さ(B−Bで図示)を有することが可能になる。
【0054】
この実施形態を運用するためには、ユーザはまずフィン2が配置される場所を決定しなければならない。次に、ベース4の片側が、受入れ部分10の選択された長手方向位置に挿入される。ベース4の片側が受入れ部分10へ入るにつれて、突起12は個々のスロット22と嵌り合う。セクション24はスロット16の1つと位置合わせされ、これにより、受入れ部分10内でのベース4の長手方向移動が制限される。次に、ベース4の反対側が受入れ部分10内へ降下される。2つのグラブねじ8は各々通し開口28内へグラブねじ8の端が個々のスロット22のショルダ26へ当接するまで締められる。この方法では、グラブねじ8が個々のショルダ26へ与える圧力によって、ベース4が受入れ部分10内の選択された位置にしっかりと固定される。ユーザがフィン2を前側または後側へ移動させたい場合には、グラブねじ8を緩めてフィン2が所望される長手方向位置(即ち、初期位置より前側または後側の何れか)へ係合のし直しができるようにする必要がある。フィン2が所望される位置へ移動されると、グラブねじ8が先に述べたようにして再度ねじ込まれ、ベース4が所定の位置に固定される。
【0055】
図6から容易には認識できないが、各ショルダ26は、予め決められた荷重で、例えばフィンが岩に当たると破砕また剪断するようにされ、砕けやすい要素または脆弱部位を介してベースへ接続され、これにより、フィンはフィンボックス1から離脱することが有効化される。これは、事故に際してフィンボックスおよびウォータークラフトの損傷を最小限に抑えることができる点において効果的である。この実施形態における砕けやすい要素または脆弱部位は、ベース4の一体部分を形成する。また、各ショルダ26の一部は、ベース4またはフィン2のそれより硬い材料で被覆される。
【0056】
図6aを参照すると、この実施形態において、フィン2は、フィンボックス1a内の単一位置に受け入れられるようになっている。言い替えれば、フィン2aはフィンボックス1a内で移動不可である。従って、フィンボックス1a上の障害物17およびスロット22を分割するセクション24(図6参照)の双方は冗長となり、よって省略されている。実際には、この実施形態において、ベース4aには3つのスロット22aが設けられている。ベース4aは、傾斜したショルダ26aの形状の係合手段が内部へと延伸する2つのオリフィス27を含む。ショルダ26aは、互いの方向へと傾斜されている。設置の間、グラブねじ(図示せず)は個々の開口を介して角度付けされて進み、個々の傾斜したショルダ26aに当接する。
【0057】
図9において最もよく分かるように、ベース4は、使用時には、サーフボードの表面へ連続して隣接する。ベース4は、水流に対する抵抗を最小限に抑えるように流線形のプロファイルを有する。またベースは、隣接する領域30にフィン2の本体からサーフボードの表面までの滑らかな遷移部が設けられるように、流れを分岐する輪郭を有する。また隣接する領域30はフィン2のベース4の周囲を巡る隅肉の丸みと称されてもよく、よって、フィン2の表面から研磨されたフィンボックス1の上面およびサーフボードの完成表面まで滑らかな混合体を形成する。分岐する輪郭は、フィン2のベース4の周りの水流における乱流を減らす効果を有し、これにより、サーフボードをより高速にしかつその反応性を高める。フィン2とサーフボードとの間の混合の幾何学的な配置を変えることによって、フィン2の特性を異なる条件および波乗りスタイルに合うように変更することができる。
【0058】
図10に示すように、フィン2の底面は空胴32を生成すべく芯をくり抜かれてもよく、これにより、フィン2の重量が低減される。空胴32の長さ、幅および深さは変わってもよい。ある好適な実施形態における空胴32は、フィンの横方向の剛性を制御するために交換可能な要素または可変補剛要素の導入を可能にする。
【0059】
図11に示すように、本実施形態における補剛要素34は交換可能である。従って、既存の要素34を取り外して別の堅い、またはより柔軟な要素と交換することにより、可変剛性の他の要素を使用してフィンの特性が変更されてもよい。別の実施形態では、補剛要素34はフィン2と一体式であるか、フィン2内に永久的に設置され、かつ可変性の横方向剛性を有する構成要素から成る。この実施形態において、剛性は、回転または他の手段により要素の断面を変えることによって、要素内またはフィン自体における内部応力を変えることによって、または他の適切な手段によって変えられてもよい。
【0060】
次に図12を参照すると、受入れ部分10を封止するために着脱可能な蓋36が設けられている。蓋36は、フィンボックス1内へぴったりと嵌め込まれる犠牲カバーとして機能する。蓋は受入れ部分10の開口と相補的に成形され、よって、この蓋が所定位置に配置されるとフィンボックス1は略防水になる。蓋36は、蓋36をフィンボックス1へ固定するための締付け手段(図示せず)を有する。この実施形態における締付け手段はプレスまたはクリップ嵌め機構を備えるが、ねじファスナまたは直角掛けファスナ等の他の形式をとってもよい。また、この蓋は、2つのグラブねじ8用に設けられる個々の穴を覆うための2つのタブ38を有する。
【0061】
図13に示すように、研磨充填材42が設けられる。研磨充填材42は、蓋36の取付けより前にフィンボックス1の受入れ部分10内に配される。研磨充填材42の上面44は、フィンボックス1の縁が研磨されるべき高さと一致する。研磨充填材の上面44は、略平坦、略円筒または所望される任意の複合形状であってもよく、フィンボックス1に隣接するサーフクラフトの研磨された仕上がり面を形成する。研磨充填材42は、着脱可能な蓋36および/またはプレート46形式(図14参照)の位置合わせ手段の充填材42への取付けを容易にする手段(図示せず)を含んでもよい。また研磨充填材42は、研磨完了後のフィンボックスからのその取外しを見越して空胴(図示せず)を有してもよい。研磨充填材は、中実であっても中空であってもよい。
【0062】
この実施形態において、研磨充填材42は、フィンボックス1より硬く、フィンボックス1の固定に使用される樹脂よりも硬い材料で製造される。さらに、研磨充填材42は、これが研磨ディスクによって研磨される際に火花を生じさせない材料で製造される。最も好適な実施形態では、研磨充填材42はセラミック材料で製造されるか被覆され、かつ再使用可能である。
【0063】
図14を参照すると、プレート46は蓋36の一体部分を形成するか、蓋36へ着脱可能に取付けが可能である。プレート46は、フィンボックス1のサーフボードに対する角度調整を容易にするために使用される。プレート46は蓋36へ、プレスまたはクリップ嵌め機構によって着脱可能式に取り付けることができる。しかしながら、取付けは、ねじファスナ48または直角掛けファスナ等の締付け手段または他の適切な手段を使用することによって実行されてもよい。
【0064】
この実施形態において、蓋36は、製造プロセスにおいてフィンボックス1がサーフボードに「嵌め込まれる」際に樹脂がフィンボックス1内へ流れ込まないように防止する上で重要な役割を果たし、マスキングテープの必要性を排除する。本実施形態における研磨充填材42は、研磨の深さを継続的にチェックする必要を排除しかつ過剰な研磨を防止することによって、フィンボックス1を覆う樹脂を研磨して除くために要する時間長を短縮する。
【0065】
次に、本発明のフィンボックス1を伴うサーフボードの製造に包含される手順について説明する。第1のステップは、サーフボードのフォームブランクを所望される形状に成形することである。次に、各フィン用の空胴が、フィンボックス1を受け入れるために、くり抜き冶具を使用してブランクの底面にくり抜かれる。フォームブランクはガラス繊維および樹脂で覆われ、強固で硬い表面が設けられる。フィンボックス1を囲む部位は、覆われないままにされる。サーフボードの表面は研磨され、滑らかな仕上がりにされる。次に、研磨充填材42がフィンボックス1の受入れ部分10に配され、蓋36がフィンボックスへクリップ嵌めされる。次に、蓋36および/または研磨充填材42へプレート46が取り付けられ、サーフボード表面に対するフィンボックス1の横方向の角度配向が視覚的に示される。またプレート46は、フィンボックス1が、サーフボードに設けられた空胴に接着するための樹脂により塗布される際に、フィンボックス1を保持しかつ操作するための便利なハンドルになる。
【0066】
図14を参照すると、フィンボックス1がサーフボードに固定されるとプレート46は取り外される。本実施形態におけるプレート46は、ポリエステル樹脂が接着しないポリエチレンのような材料で製造され、再利用可能である。次に、フィンボックス1はガラス繊維マットおよび積層用樹脂で「覆われて嵌め込まれ」、結果的にフィンボックス1を覆うガラス繊維のパッチをもたらす。この段階では、蓋36および研磨充填材42はフィンボックス1内に保持されている。フィンボックスを覆う樹脂は、先に被覆されたサーフボードの表面と同一表面になるまで研磨される。この時点で研磨充填材42の上面44は、樹脂に比較して卓越するその硬度によって、フィンボックスを覆う樹脂が研磨され得る深さを制限する。ある好適な実施形態では、蓋36は完全に研磨される。研磨充填材は次に、てこの作用によってフィンボックスから除去される。別の実施形態では、研磨充填材42は使用されない。この場合は、蓋36上に、所望される研磨深さを決定することを支援する深さ表示器40(図12参照)が設けられる。例えば、フィンボックス1の縁は、ほぼ正確に1.25mmだけ研磨して下げられてもよい。蓋36は次に、てこの作用によってフィンボックス1から除去される。
【0067】
先に述べたどちらの実施形態においても、フィンボックスはフォームブランクの空胴内へ接着され、かつフィンボックス1のフランジをガラス繊維および樹脂で覆うことによりサーフボードの底面に積層される。ガラス繊維および樹脂は、フィンボックスをサーフボード内でしっかりと保持する。この時点までに、サーフボードは着脱可能なフィンを設置する準備が整っている。
【0068】
次に図15および図16を参照すると、本発明の別の実施形態が示されている。この実施形態では、フィンボックス1はウォータークラフトのサーフボードの板(図示せず)等へ嵌め込まれる。フィンボックス1は弓形の両端50を有する細長い形状であり、フィン2を前部位置または後部位置で受け入れる。図18を参照すると、フィン2はフィンボックス1内へ受け入れられ、次いでフィンボックス1がウォータークラフト内に設けられる空胴20内に受け入れられる。フィンボックス1は、受入れ部分10と、固定手段52(図16参照)とを含む。受入れ部分10は、フィン2のベース4より長い。本実施形態におけるベースは、フランジの形式である。固定手段52はフィン2を受入れ部分10における選ばれた長手方向位置にロックするためのものであり、所望されるフィン位置が前部であるか後部であるかに依存してフィンボックス1のどちらの端に配置されてもよい。
【0069】
図17、図18および図19において最もよく分かるように、フィンボックス1は、受入れ部分10の壁60から延伸する突起58の形状の3組の保持手段を含む。これらの突起58は、フィン2をフィンボックス1内に保持する機能を有する。また、図17を参照すると、ベース4は脚部64を含む。受入れ部分10は、これらの脚部64を収容するための凹部68を含む。脚部は、突起58の各組と係合するためのフット62を有する。設置の間、これらのフット62は突起58と係合状態にあり、これにより、フィン2がフィンボックス1から引き離された状態になることが防止される。
【0070】
次に、図15から図19までを参照すると、固定手段は、受入れ部分10と設置後のフィン2との隙間を覆う部材52を含む。部材52は、本実施形態では平頭を有するねじ56等の固定具によって受入れ部分10へ解放可能に固定されるように設計される。設置の間、ねじ56は部材52内の開口54を介して進み、受入れ部分10のねじ山70および72に係合する。ねじ56は、ねじ56の平頭が部材52の表面にしっかりと突き当たるまでねじ山70または72に沿って移動する。このような位置にあって、部材52はフィン2のベース4と略同一平面となり、フィン2の長手方向移動を防止する。最も好適な実施形態では、部材52は指の爪または三日月の形状であり、フィン2のベース4の両端と相補的である。
【0071】
部材52が、ねじ山72(図19参照)と係合するためにはねじ山70から外されてもよいことが認識できる。従って、部材52は、受入れ部分10の一方の端からもう一方の端へと取外しが可能であると同時に移動可能である。部材52が装着されない場合は、ベース4が一方の端へ、またはもう一方の端へと移動可能である。これに対して、部材52が所定位置でねじ山70または72の何れかへロックされると、ベース4はそれ以上フィンボックス1の長さに沿って長手方向へ移動することができない。この実施形態では、必要とされるツールは、部材52をねじ山70または72へ固定するためのねじ回しまたはアレンキーのみである。従って、部材52は、ユーザにとってフィンの取外し、設置、位置合わせのし直し、または交換に際して持ち運びやすく、使いやすい。
【0072】
図19を参照すると、フィンボックス1はウォータークラフトへ接着材で付着される。この実施形態における接着材は、樹脂である。フィンボックスは、接着材を受け入れるための堰74を含む。堰74は、フィンボックス1をその形状に従って包囲する。この実施形態において、堰74はフィンボックスと一体であり、かつ堰74はフィンボックスへ複数のストラット76を介して接続される。堰74は、フィンボックス1の本体を通じて等しく分散される複数のタブ78を含む。堰74は、ウォータークラフトから突起物がないように部分的に除去される。この実施形態では、堰74は実際的目的のみならず美観上の目的から研磨によって部分的に除去される。図15および図16に示すように、堰74が除去された後はフィンボックス1の受入れ部分10のみが残される。
【0073】
図17および図19を参照すると、受入れ部分10は、3組の保持手段58のそれぞれに対応する3つの窓80を備える丸い底を有する。窓80は製造を容易にするために設けられていて、フィンボックスをサーフボードに設置する前に封止される。
【0074】
次に、図20から図22までを参照すると、本発明のさらなる実施形態が示されている。図21および図22に示すように、固定手段は(1つでなく)2つ、82および84が設けられている。各固定手段は、抑止位置から解放位置まで少なくとも部分的に移動可能であってフィン2の長手方向移動を妨げるように構成される。受入れ部分10は、フィン2のベース4上の脚部(図示せず)を収容するための凹部68を形成する周方向のショルダ50を含む。
【0075】
この実施形態における固定手段は、ヘッド部分86と、一組のアーム88とを含む。アーム88の各組は、受入れ部分10と係合するための戻り90を含む。ヘッド部分86は段92を含み、よってフィン2のベース4は、所定位置に置かれるとヘッド部分86の上昇部分と同一平面にある。アーム88の組は、ショルダ68(図17参照)とフィンベース4(即ち、フランジ)との中間に配置される。ショルダ68は、アーム88の各組が置かれる1組の支柱(図22では見えない)を含む。この実施形態における固定手段82および84は、ベース4が一方の端へ移動されると支柱によって解放位置へバイアスされる。従って、ヘッド部分86は、固定手段82または84が解放位置にあるときはベース4の長手方向移動を妨げ、これにより、フィン2の予め決められた位置におけるロックが容易にされる。本発明のフィンボックス1がツールなしで、具体的には重作業用ツールなしで、フィンの設置および除去を有効化するように構成される点に留意することは重要である。
【0076】
図22から分かるように、2つの固定手段82および84はフィンボックス1の反対側の両端に配される。使用に際しては、一方の固定手段が抑止位置にあり、もう一方の固定手段が延長位置にある。一方の固定手段による延長位置から抑止位置への抑制は、フィン1の受入れ部分10に沿った長手方向移動を有効化する。従って、フィン1の位置は、図20に示すような後部の(ロックされた)位置から図23に示すような中間の(ロックされていない)位置へ、かつそこから前部の(ロックされた)位置へと移動される。
【0077】
次に、図21を参照すると、フィンボックス1の外面は、フィンボックスをサーフボードへ設置する間のフィンボックス1と樹脂との能動的係合および連動係合を容易にするように構成されるフレームワーク94を有する。またフィンボックス1の外面は、設置の間に樹脂の流れを受入れ部分全体へと方向づけるためのガイド手段も含む。本実施形態におけるガイド手段は、フィンボックス1の壁を通して設けられるチャネル96および98および通し開口(図示せず)の形式であり、フレームワークの選択された位置を封入するような樹脂の完全な浸透を有効化する。
【0078】
しかしながら、上述の実施形態の受入れ部分10は、形状が略対称である必要はない。また、受入れ部分10は、異なる目的の異なるフィンを受け入れるように設計される。例えば、この実施形態における受入れ部分10は、センタフィンまたはサイドフィンの何れも受け入れることができる。
【0079】
さらに、受入れ部分10は、アダプタ(図示せず)が後付けされる様々なフィンを受け入れることができる。アダプタは、フィン上に搭載されるように、かつ異なる形状およびサイズのフィン上へ嵌るべくサイズが変わるようになっていてもよい。アダプタとフィンとは、連動機構経由で解放可能式に接続されても、互いに永久的に固定されてもよい。
【0080】
次に、本発明のこの実施形態によるフィンボックス1の設置および稼働について説明する。フィンボックス1を設置するために、ウォータークラフトの下側から予め決められた容積のフォームコアが穿たれ、空胴が生成される。次にこの空胴内へフィンボックスが挿入され、かつボックスとフォームとの間の空間にポリエステル樹脂が注入される。樹脂が凝固すると、堰74の突き出した縁が研磨によりサーフボードと同一平面にされる。フィンボックス1とウォータークラフトとの接合の強さは、フィンの剛性を決定することから極めて重大である。フィンボックス1の配置に続いて、次にフィン2がフィンボックス1の受入れ部分10へ挿入される。ベース4の脚部は、突起58間において受入れ部分内へ降下されるべきである。ベース4は、所定位置に設定されると受入れ部分10の長さに沿って長手方向へ、長方形のフット62が対応する突起58に係合するまで滑動される。
【0081】
図15から図19までに示す実施形態では、フィン2の配置に続いて部材52がねじ山70または72の一方を使用してねじで固定される。フィン2の位置合わせのし直しは、部材52を取り外すステップと、フィン2を受入れ部分10の反対側の端へ滑動させるステップと、もう一方のねじ山72を使用して部材52をねじで固定するステップとを含むことになる。
【0082】
図20から図23に示す実施形態では、フィンベースが受入れ部分10の一方の端へ滑動されると直ぐに、一方の固定手段、例えば固定手段82が自動的に持ち上がってフィン2を所定位置にロックする。フィンの位置を移動させることが望まれる場合には、上昇位置にある固定手段82が押し下げられ、フィンベース4はフィンボックス1のもう一方の端へ滑動することを許容される。これが新しい位置まで移動すれば、反対端において固定手段84が持ち上がり、フィン2の長手方向移動が防止される。
【0083】
本発明の好適な実施形態がある程度詳細に説明されたこの時点で、当業者には、本発明によるフィンボックスが先行技術を凌ぐ下記の優位点のうちの1つまたはそれ以上を有し得ることが明らかであろう。
(i)フィンボックスの設置にもはやモデリングクレイによる堰の構築は必要ない。
(ii)フィンボックスへのフィンの設置およびフィンボックスからのフィンの取外しは最小限のツールで実行されてもよい。
(iii)フィンは、最小限のツールを使用する単純な作業で移動されかつ所定位置にロックされてもよい。
(iv)フィンのフィンボックスに対する長手方向位置は容易に変更されてもよい。
(v)フィンボックスは、ウォータークラフトの浅い前端または後端に近接して位置づけられてもよい。
(vi)フィンの全体的な剛性および柔軟性は変更されてもよい。
(vii)樹脂がフィンボックスの内部へ流れ込むことを防止する便利な方法を提供する。
(viii)製造プロセスにおいて、サーフボード内部におけるフィンボックスの横方向角度配向の表示を提供する。
(ix)フィンボックスの設置の間に、正しい研磨深さを確立する手助けをする表示器を提供する。
(x)フィンのベースのための堅くかつ確実な搭載システムを、具体的には横方向へ提供する。
(xi)予め決められた横力の装荷時にフィンがフィンボックスから離脱することを容易にする。
(xii)フィンの横方向剛性の調節を可能にする。
(xiii)強化された流体動力学によって輪郭取りされたベースを提供する。
【0084】
当業者は、本明細書に記述されている発明に、具体的に記述されているもの以外の変形および変更を行なう余地があることを認識するであろう。例えば、保持手段は引込み式のラッチまたはロックの形式をとってもよい。固定手段および受入れ部分は、別の形状または形式をとってもよい。このような変形および変更は全て本発明の精神の範囲内にあるものとされるべきであり、本発明の本質は、これまでの説明から決定されるべきものである。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明によるフィンボックスは、サーフボード内に受け入れられている極めて浅いフィンボックス内へのフィンの片側からの横方向挿入を容易にすることができる。また、本発明によるフィンはフィンボックス内で可動であることが可能であって強化された流体動力学を提供し、これにより、サーフボードの制御および性能を大幅に向上させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウォータークラフトへ嵌め込まれかつベースを有するフィンを受け入れるフィンボックスであって、前記フィンボックスは、ある長さを有する細長い受入れ部分を含み、前記ベースは前記受入れ部分へ略横方向に挿入されるように適合化され、前記受入れ部分へ挿入される間、前記フィンは前記受入れ部分に対して90度未満の角度に配置されるフィンボックス。
【請求項2】
前記受入れ部分は、使用に際して前記受入れ部分に対して2つ以上の位置の間で動作可能な前記ベースより長い、請求項1記載のフィンボックス。
【請求項3】
前記フィンを前記フィンボックス内に保持する1つまたは複数の保持手段を含み、前記保持手段は、前記ベースの少なくとも一部に係合する少なくとも1つの突起を含む、請求項1または請求項2の何れかに記載のフィンボックス。
【請求項4】
前記保持手段は前記受入れ部分の上縁に近接していて、これにより、前記受入れ部分は最小深さを有することが許容される、請求項3記載のフィンボックス。
【請求項5】
前記ベースは、反対側面の各々に少なくとも1つのスロットを有し、前記スロットの少なくとも一部は前記突起に係合する請求項3または請求項4の何れかに記載のフィンボックス。
【請求項6】
前記反対側面の各々には2つのスロットが存在し、前記2つのスロットは1つのセクションによって分割される、請求項5記載のフィンボックス。
【請求項7】
前記保持手段はさらに、前記ベースの各側面上に少なくとも1つの障害物を含み、前記障害物は、前記フィンが長手方向へ滑動しないように、使用に際して前記セクションに係合する請求項6記載のフィンボックス。
【請求項8】
前記スロットの別の部分は、1つまたは複数の固定手段により係合されるショルダの形式である係合手段を含む、請求項4から請求項7における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項9】
前記ベースは、ショルダの形式である係合手段がその各々の内部へと延びる1つまたは複数のオリフィスを含み、前記ショルダは、使用に際して固定手段により係合される、請求項1から請求項4における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項10】
前記ショルダは、当接を容易にするために前記固定手段へ向かって傾斜される、請求項8または請求項9の何れかに記載のフィンボックス。
【請求項11】
前記ショルダは、予め決められた荷重で破砕または剪断する砕けやすい要素または脆弱な部位を介して前記ベースへ接続され、これにより前記フィンは前記フィンボックスから離脱することが可能にされる、請求項8から請求項10における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項12】
前記または各固定手段は、前記フィンの任意の望ましくない動作を防止するために、非ロック位置からロック位置まで少なくとも部分的に可動であるように構成される、請求項8から請求項11における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項13】
前記固定手段は、所定位置にロックされた場合の前記フィンの任意の望ましくない動作を防止するために、前記ベース内のスロットに係合するバイアス手段を含む、請求項8から請求項12における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項14】
前記バイアス手段はヘッドを有するフレキシブルな、または回転可能なアームを駆動する、請求項8から請求項13における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項15】
前記ウォータークラフトの後部へのその配置、または前記後部に隣接するその配置を可能にするだけの最小深さを有するように構成される、先行する任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項16】
前記受入れ部分の外面は、前記ウォータークラフトへ前記フィンボックスを付着するための接着材とのその連動係合を容易にするように構成されるフレームワークを備える、先行する任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項17】
前記外面は、設置の間に前記受入れ部分を通る前記接着材の流れを方向づけるためのガイド手段を含む、請求項16記載のフィンボックス。
【請求項18】
前記ガイド手段は、前記フレームワークの選択された部分を封入するように前記接着材の完全な浸透を有効化すべく前記受入れ部分の壁を通って設けられるチャネルを含む、請求項17記載のフィンボックス。
【請求項19】
前記受入れ部分内に置かれる着脱可能な充填材を含む、先行する任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項20】
前記充填材は、その上面の一部または全てが、前記フィンボックスを覆う樹脂層が設置の間に研磨されるように望まれる深さと一致するように成形される、請求項19記載のフィンボックス。
【請求項21】
前記充填材の上面は、前記サーフボードの表面が前記フィンボックスの前部から後部へ曲がった輪郭まで研磨されることを許容するように成形される、請求項20記載のフィンボックス。
【請求項22】
前記充填材は、前記受入れ部分を密封する着脱可能な蓋へ解放可能式に付着される、請求項19から請求項21における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項23】
前記蓋は、前記蓋の厚さの表示を支援する1つまたは複数の表示器を含む、請求項22記載のフィンボックス。
【請求項24】
前記蓋の一体部分を形成する、または前記蓋へ着脱可能式に付着可能な位置合わせ手段を含み、前記位置合わせ手段は前記ウォータークラフトに対する前記フィンボックスの角度調節を容易にする請求項22または請求項23の何れかに記載のフィンボックス。
【請求項25】
前記位置合わせ手段は、ねじファスナ、直角掛けファスナまたはプレスまたはクリップ嵌め機構を含む締付け手段によって前記蓋へ着脱可能式に付着可能なプレートの形式である、請求項24記載のフィンボックス。
【請求項26】
ウォータークラフトへ嵌め込まれかつベースを有するフィンを受け入れるフィンボックスであって、
前記ベースより長い受入れ部分であって、前記ベースは使用に際して前記受入れ部分に対して2つ以上の位置の間で動作可能である受入れ部分と、
前記受入れ部分へ可動式に接続可能である1つまたは複数の固定手段であって、前記固定手段は前記位置のうちの1つにおいて前記フィンをロックする固定手段とを含むフィンボックス。
【請求項27】
前記突起は、前記受入れ部分の壁から延びる1つまたは複数の突起を含む、請求項26記載のフィンボックス。
【請求項28】
前記ベースは、各々が前記または各突起と係合するフットを有する1つまたは複数の脚部を備えるフランジを含む、請求項27記載のフィンボックス。
【請求項29】
前記受入れ部分は、前記1つまたは複数の脚部を収容するための凹部を画定する周方向のショルダを含む、請求項28記載のフィンボックス。
【請求項30】
前記フィンボックスは、前記フィンの長手方向移動を妨げるために、抑止位置から解放位置まで少なくとも部分的に移動可能であるように構成される1つまたは複数のさらなる固定手段を含む、請求項8から請求項29における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項31】
前記または各さらなる固定手段はヘッド部分と1対のアームとを含み、前記アームの各々は前記受入れ部分と係合するための戻りを有する、請求項8から請求項30における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項32】
前記対のアームは周方向のショルダと前記ベースのフランジとの中間に位置づけられ、前記周方向のショルダは前記対のアームの各々がもたれる1対の支柱を含み、または前記支柱へ接続され、前記さらなる固定手段は前記支柱によって前記解放位置へとバイアスされる請求項31記載のフィンボックス。
【請求項33】
前記ヘッド部分は、前記固定手段が前記解放位置にあるときに前記ベースの前記フランジの移動を妨げ、これにより、前記受入れ部分の予め決められた位置における前記フィンのロックが容易にされる請求項31または請求項32の何れかに記載のフィンボックス。
【請求項34】
反対の両端に位置づけられるさらなる2つの固定手段が存在し、一方のさらなる固定手段は抑止位置にあり、もう一方のさらなる固定手段は前記解放位置にある、請求項30から請求項33における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項35】
前記解放位置から前記抑止位置への前記もう一方のさらなる固定手段の抑止は、前記フィンの前記受入れ部分に沿った長手方向移動を有効化する、請求項34記載のフィンボックス。
【請求項36】
前記または各さらなる固定手段は、前記周方向のショルダの予め決められたロケーション上へ固定具を介して解放可能式に固定される部材を含む請求項32から請求項35における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項37】
前記部材は、使用に際しては前記ベースの前記フランジに当接するように構成され、これにより、その移動が妨げられる、請求項36記載のフィンボックス。
【請求項38】
前記部材は三日月形プレートの形式である、請求項36または請求項37の何れかに記載のフィンボックス。
【請求項39】
前記フィンボックスを前記ウォータークラフトへ付着するための接着材を受け入れるための堰を含む、請求項16から請求項38における任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項40】
前記堰は前記フィンボックスと一体式であるか、複数のストラットを介して前記フィンボックスへ接続される、請求項39記載のフィンボックス。
【請求項41】
前記堰は、前記フィンボックスが使用に際して前記ウォータークラフトと同一平面になるように研磨により少なくとも部分的に除去される、請求項39または請求項40の何れかに記載のフィンボックス。
【請求項42】
前記受入れ部分は、アダプタが後付けされる様々なフィンを受け入れることができる、先行する任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項43】
その正確な位置合わせを容易にするために1つまたは複数のロケーション表示器を含む、先行する任意の請求項記載のフィンボックス。
【請求項44】
本体と、使用に際してウォータークラフトの表面へ連続して隣接するベースとを有するフィンであって、前記ベースは水の流れに対する抵抗を最小限に抑えるように流線形の輪郭を有するフィン。
【請求項45】
前記ベースは、前記フィンの本体から前記ウォータークラフトの表面へと滑らかに遷移する隣接する領域をもたらすように曲線状に反った輪郭を含む、請求項44記載のフィン。
【請求項46】
前記フィンの下側は、前記フィンの重量を減らすために芯を抜き取られる、請求項44または請求項45の何れかに記載のフィン。
【請求項47】
中空の空胴を有し、これにより、前記フィンの横方向の剛性を制御するための着脱可能かつ交換可能な補剛要素を包含できるようになる、請求項45または請求項46の何れかに記載のフィン。
【請求項48】
前記補剛要素は剛性が変わるように適合化され、前記剛性は前記補剛要素の断面および/または前記補剛要素における応力を含む変動パラメータによって調節される請求項47記載のフィン。
【請求項49】
前記補剛要素は、前記補剛要素の第2のモーメントを変更することによって剛性が変わるように構成される、請求項48記載のフィン。
【請求項50】
フィンボックスを有するサーフボードを製造する方法であって、
(1)サーフボードブランクを製造するステップと、
(2)前記フィンボックスを受け入れるための空胴を設けるステップと、
(3)前記フィンボックスを前記空胴内へ挿入するステップと、
(4)前記フィンボックスを樹脂の層で覆うステップと、
(5)前記樹脂の層を研磨して前記サーフボードの一般表面と同一平面にするステップとを含む方法。
【請求項51】
さらに下記のステップ、即ち、
(6)充填材を前記空胴内部にある前記フィンボックスの前記受入れ部分へ挿入するステップと、
(7)前記フィンボックスに蓋を設けるステップと、
(8)研磨の後に前記蓋を外すステップと、
(9)前記充填材を取り外すステップ、
のうちの1つまたはそれ以上を含む、請求項50記載の方法。
【請求項52】
実質的に、添付の図面のうちの任意のものを参照して本明細書に記述している通りのフィンボックス。
【請求項53】
実質的に、添付の図面のうちの任意のものを参照して本明細書に記述している通りのフィン。
【請求項54】
実質的に添付の図面のうちの任意のものを参照して本明細書に記述している通りのフィンボックスを有するサーフボードを製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6a】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2011−506166(P2011−506166A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537214(P2010−537214)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【国際出願番号】PCT/AU2008/001840
【国際公開番号】WO2009/076706
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(510164186)オリジン フィン システムズ ピーティーワイ リミテッド (1)