説明

フィード格納システム、フィード格納方法、及びプログラム

【課題】フィードを循環/流通させるための通信インフラを構築する。
【解決手段】会員に共通のコンテナリソースは、会員によるWebサイトの指定に応じて、Webサイト(Webページ、Blog等)のメタデータの複写と、配信対象となる会員を決定するためのフィード配信制御データとを含む共通仕様フィードをサーバ装置上のデータベース装置上に格納する。会員毎に提供されるサービスコンテナは、共通仕様フィードのURLと共通仕様フィードに含まれるメタデータの複写とを含むフィードを、サーバ装置、インターネット接続装置、又は無線通信装置上のいずれかのデータベース装置上に格納する。会員毎に提供される利用者ポータルには、フィード配信制御データに基づきフィードを格納した、サービスコンテナによりフィードが表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィード格納システムに関し、特にRSSフィードを循環・流通させるフィード格納システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、Webページ(Webサイト)や電子メールに続く新たなメディアとして、RSS(Rich Site Summary(別名:Really Simple Syndication、又は、RDF Site Summary))が注目されている。
【0003】
RSSは、Webページの見出しや要約などのメタデータを構造化して記述するXMLベースのフォーマットであり、主にページの更新情報を公開するために使われている。RSSに対応しているWebページは、RSSフィードと呼ばれるRSSデータを提供する。フィードとは、Webページから提供されるRSSやAtomといったフォーマット上のメタデータで記述された情報である。RSS形式のフォーマットで記述されたフィードをRSSフィードと呼ぶ。
【0004】
RSSフィードを閲覧するためのソフトウェアとして、RSSリーダが知られている。RSSリーダには、PC(パソコン)にインストールして使用するアプリケーション型と、RSS配信を管理するインターネット上のサービスを利用するオンライン型(サーバサイド型)がある。RSSリーダは、Webページを巡回してRSS形式の更新情報を受信し、リンク一覧の形で表示する。例えば、指定したページのRSS情報を一定時間毎に自動的にダウンロードし、更新があると記事へのリンクを表示してユーザに知らせる。リンクをクリックするとWebブラウザのウィンドウが開いて目的の記事が表示される。また、RSSフィードに対しても、Webページと同様にクローラ(検索ロボット)が存在しており、定期的にRSSフィードを回収している場合がある。
【0005】
更に、著名なポータルサイトやBlog(ブログ)、ニュースサイトにおいても、RSSに対応しているものが徐々に増加している。
【0006】
このように、ユーザレベルでのRSSの利用及び普及は進んでおり、RSSを利用した広告配信やマーケティングといったビジネス面での活用も期待されている。
【0007】
関連する技術として、特開2006−252227号公報(特許文献1)にインターネットWEBページ更新情報(見出し要約等)リアルタイム配信供給システムが開示されている。
この従来技術では、インターネットWEBページがRSSデータを作成できる場合は、そのRSSデータをほぼリアルタイムでRSSサーバ経由、ポータルサイト(複合商用WEBサイト)等に供給、配信して、最新のRSSデータで、WEBページの最新の更新情報を閲覧可能にする。インターネットWEBページがRSSデータを作成できない場合は、RSSサーバがそのWEBサイトに最短1分おきに接続、RSSデータを作成してポータルサイト(複合商用WEBサイト)等に供給、配信して、最新のRSSデータで、WEBページの最新の更新情報を閲覧可能にする。
【0008】
また、特開2006−318278号公報(特許文献2)に情報生成装置が開示されている。
この情報生成装置は、ユーザによりドラッグされたアイテムのドロップイベントを受け付けるドロップ受付装置と、アイテムからデータを取得するデータ読込み装置と、取得したデータから、このデータのフィードを生成するフィード生成装置と、フィード生成装置によって生成されたフィードを登録するフィード登録装置とを備える。
【0009】
また、特開2006−221388号公報(特許文献3)に広告配信システムが開示されている。
この従来技術では、広告のために作成された広告用RSSフィードが各広告主側サーバから管理サーバに送信され、管理サーバはそれら広告用RSSフィードを所定の各アフィリエイトサーバに配信し、アフィリエイトサーバはネット訪問者の情報端末装置に広告用RSSフィードに基づく広告を表示させる。このRSSフィードは、ウェブサイトの見出しや要約などのメタデータを構造化して記述するXMLサマリデータで、時系列で羅列されたテキストデータであるので、その内容を容易に随時更新し得る。このため、各広告主における広告を各アフィリエイタのウェブサイトに対してリアルタイムに配信することができる。
【0010】
しかし、現状においては、RSSもWebページと同様、積極的な閲覧者へのアプローチ手段が無く検索エンジンのヒットに依存している。
【0011】
また、Blog(ブログ)やSNS(Social Networking Service)などのCGM(Consumer Generated Media)にてページを生成しても、閲覧者からの限られた一方向のアクセスのみである。
【0012】
更に、Webページを更新しても、以前閲覧して関心を持っている閲覧者以外への通知手段がない。
【0013】
【特許文献1】特開2006−252227号公報
【特許文献2】特開2006−318278号公報
【特許文献3】特開2006−221388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、公開通知又は生成通知を流通させる通信インフラ(Infrastructure)となるフィード格納システムを提供することである。
本発明の他の目的は、Webコンタクトにおいて双方向の通信インフラとなるフィード格納システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。但し、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0016】
本発明のフィード格納システムは、Webサイトのメタデータと、配信対象となる会員を決定するためのフィード配信制御データとを含む共通仕様フィードを格納するためのコンテナリソース(20)と、会員毎に提供され、共通仕様フィードのURLと共通仕様フィードに含まれるメタデータの複写とを含むフィードを格納し、会員毎に提供される利用者ポータル(利用者ページ)にフィードを提供するためのサービスコンテナ(40)と、共通仕様フィードを作成してコンテナリソースに格納し、フィードを作成して、フィード配信制御データに基づき配信対象となる会員のサービスコンテナ(40)に格納するフィード生成エンジン(10)とを具備する。Webサイトのメタデータは、主にWebサイトのRSSフィードに含まれるメタデータを示す。但し、当該WebサイトにRSSフィードが存在しない場合は、Webサイト自体から抽出された「メタデータに相当するデータ」を示す。Webサイトは、既存の及び新規に作成されるWebページやBlog(ブログ)、ニュースサイト等を示す。
【0017】
フィード生成エンジン(10)は、Webサイトの更新情報と共通仕様フィードの更新情報とを比較してWebサイトの更新を判定すると、共通仕様フィードを更新する。このとき、フィード生成エンジン(10)は、自動的にWebサイトを走査して、当該Webサイトが作成又は更新された日時や、当該Webサイトのページのサイズを検査し、更新を探す。或いは、Webサイトの作成者がWebサイトを更新した際、フィード生成エンジン(10)を起動させてWebサイトのメタデータを取得し、RSSフィードが存在しない場合は手動にて当該メタデータを取得し、共通仕様フィードの当該メタデータを更新し、フィード配信制御データの各項目を変更する。ここでは、更新情報は、「Date(日時)」を示す。例えば、WebサイトのRSSフィードが存在する場合は該RSSフィードに含まれる「Date」を示し、WebサイトのRSSフィードが存在しない場合はWebサイトのソースコードに含まれる「日付」を示す。Webサイトのソースコードに「日付」が含まれていない場合、Webサイトのメタデータや、Webサイトのソースコードに含まれる所定のタグやキーワードの記載された位置(レイアウト)や、Webサイトのページのサイズ(データサイズ)を更新情報として用いることも可能である。この場合、共通仕様フィードに、更新前のWebサイトの「メタデータ」や「レイアウト」や「データサイズ」に関する情報を格納しておき、更新前と現在の「メタデータ」や「レイアウト」や「データサイズ」に関する情報を比較して、Webサイトの更新を判定する。
【0018】
フィード生成エンジン(10)は、WebサイトがRSSフィードを有していればWebサイトのRSSフィードに基づいて共通仕様フィードを作成し、WebサイトがRSSフィードを有していなければWebサイト自体からRSSフィードに用いられるメタデータを取得して共通仕様フィードを作成する。RSSフィードに用いられるメタデータとは、「URL」、「Title」、「Desc(Description)」、「Date」を示す。
【0019】
共通仕様フィードは、WebサイトのRSSフィードに用いられるメタデータと、フィード配信制御データを構成する以下の、WebサイトがWeb1.0かWeb2.0かを示す属性コードと、Webサイトのジャンル及びカテゴリを示す分類コードと、Webサイトの閲覧に好適なユーザデバイスを示す情報と、Webサイトの内容に関連する位置情報と、フィードの配信数の上限を指定するフィード複写カウンタと、フィードの配信時刻を示す情報と、共通仕様フィードの所在情報を一意的に示すURLを変換したQRコード画像のURLと、フィードの配信対象のユーザプロファイル(地域、年齢、性別、趣味、職業)を示す情報とを含む。
【0020】
フィード生成エンジン(10)は、会員毎の指定するフィード配信制御データに基づき、コンテナリソース(20)内の共通仕様フィードを判定し、配信条件に合致すればRSSフィードに用いられるメタデータと共通仕様フィードのURLを取得してフィードを作成し、配信対象となる会員のサービスコンテナ(40)に格納する。
【0021】
フィード生成エンジン(10)は、コンテナリソース(20)内における共通仕様フィードの所在情報を一意的に示すURLをQRコード画像に変換し、共通仕様フィードと共にQRコード画像をコンテナリソース(20)に格納する。
【0022】
本発明のフィード格納システムは、共通仕様フィードの更新情報とフィードの更新情報とを比較して共通仕様フィードの更新を判定すると、フィードを更新するフィード更新エンジン(30)を更に具備する場合がある。更新情報については基本的に前述の通りであるが、ここでは、更新情報は、共通仕様フィード及びフィードが作成又は更新された日付とすることも可能である。
【0023】
共通仕様フィードとフィードを格納する記憶装置のシステム構成として
1)コンテナリソース(サーバ装置)、サービスコンテナ(サーバ装置)
2)コンテナリソース(サーバ装置)、サービスコンテナ(インターネット接続装置)
3)コンテナリソース(サーバ装置)、サービスコンテナ(無線通信装置)
という場合が考えられる。
すなわち、コンテナリソースがサーバ装置であり、サービスコンテナがサーバ装置、インターネット接続装置、又は無線通信装置のいずれかである場合もある。ここで、コンテナリソース及びサービスコンテナは、各装置に含まれるデータベース装置(記憶装置)を示す。コンテナリソース(サーバ装置)、サービスコンテナ(サーバ装置)の場合は、コンテナリソースとサービスコンテナが共に同一のサーバ装置内に存在する場合を含む。インターネット接続装置は、インターネット接続可能な有線通信対応の通信装置である。例えば、パーソナルコンピュータ(PC)を始め、インターネット対応のテレビ、ルータやスイッチングハブ等の中継装置が考えられる。無線通信装置は、インターネット接続可能な無線通信対応の通信装置である。無線通信装置は、携帯電話であることが好適である。但し、実際には、携帯電話に限定されない。例えば、無線LANスイッチ、無線IP電話端末、或いは、PDA(Personal Digital Assistants)や携帯型音楽プレーヤーを始めとするインターネット接続可能な無線通信対応の通信装置であれば良い。
【0024】
本発明のフィード格納方法は、Webサイトのメタデータと、配信対象となる会員を決定するためのフィード配信制御データとを含む共通仕様フィードを作成してコンテナリソース(20)に格納するステップと、共通仕様フィードのURLと共通仕様フィードに含まれるメタデータの複写とを含むフィードを作成して、フィード配信制御データに基づき配信対象となる会員のサービスコンテナ(40)に格納するステップと、配信対象となる会員の利用者ポータル(利用者ページ)にフィードを提供するステップとを具備する。
【0025】
本発明のフィード格納方法は、Webサイトの更新情報と共通仕様フィードの更新情報とを比較して更新を判定すると、共通仕様フィードを更新するステップとを更に具備する場合がある。このとき、フィード生成エンジン(10)は、自動的にWebサイトを走査して、当該Webサイトが作成又は更新された日時や、当該Webサイトのページのサイズを検査し、更新を探す。或いは、Webサイトの作成者が、Webサイトを更新した際、フィード生成エンジン(10)を起動させてWebサイトのメタデータを取得し、RSSフィードが存在しない場合は手動にて当該メタデータを取得し、共通仕様フィードの当該メタデータを更新し、フィード配信制御データの各項目を変更する。ここでは、更新情報は、「Date(日時)」を示す。例えば、WebサイトのRSSフィードが存在する場合は該RSSフィードに含まれる「Date」を示し、WebサイトのRSSフィードが存在しない場合はWebサイトのソースコードに含まれる「日付」を示す。Webサイトのソースコードに「日付」が含まれていない場合、Webサイトのメタデータや、Webサイトのソースコードに含まれる所定のタグやキーワードの記載された位置(レイアウト)や、Webサイトのページのサイズ(データサイズ)を更新情報として用いることも可能である。この場合、共通仕様フィードに、更新前のWebサイトの「メタデータ」や「レイアウト」や「データサイズ」に関する情報を格納しておき、更新前と現在の「メタデータ」や「レイアウト」や「データサイズ」に関する情報を比較して、Webサイトの更新を判定する。
【0026】
本発明のフィード格納方法は、会員毎の指定するフィード配信制御データに基づき、コンテナリソース(20)内の共通仕様フィードを判定し、配信条件に合致すればRSSフィードに用いられるメタデータと共通仕様フィードのURLを取得してフィードを作成し、配信対象となる会員のサービスコンテナ(40)に格納するステップを更に具備する場合がある。
【0027】
本発明のフィード格納方法は、コンテナリソース(20)内における共通仕様フィードの所在情報を一意的に示すURLをQRコード画像に変換し、共通仕様フィードと共にQRコード画像をコンテナリソース(20)に格納するステップを更に具備する場合がある。
【0028】
本発明のフィード格納方法は、共通仕様フィードの更新情報とフィードの更新情報とを比較して更新を判定すると、フィード配信制御データに基づき配信対象となる会員のサービスコンテナ(40)に格納されたフィードを更新するステップを更に具備する場合がある。更新情報については基本的に前述の通りであるが、ここでは、更新情報は、共通仕様フィード及びフィードが作成又は更新された日付とすることも可能である。
【0029】
本発明のプログラムは、上記のいずれかのフィード格納方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0030】
ネットワーク上でフィードを循環・流通させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に本発明の第1実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明のフィード格納システム100は、フィード生成エンジン10と、コンテナリソース20と、フィード更新エンジン30と、サービスコンテナ40を備えている。
【0032】
フィード格納システム100は、RSSフィードを利用した会員向けサービスを提供する。例えば、ASPサーバ又はPINGサーバである場合が考えられる。ASPサーバは、サーバ上でアプリケーションを起動し、その処理結果をネットワークを介してユーザに提供する。PINGサーバは、PING(Packet INternet Groper)送信によりユーザにRSSフィードの更新を通知する。但し、実際には、フィード格納システム100は一台のサーバである場合に限定されない。例えば、各構成要素を複数のサーバに分散したシステムでも良い。
【0033】
フィード生成エンジン10は、企業(法人)等の新規コンテンツの作成者や該コンテンツの閲覧者といった会員によって、元ページに基づいて共通仕様フィードを作成し、コンテナリソース20に格納する。元ページの例として、Blog(ブログ)やWebページが考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。共通仕様フィードについては後述する。
【0034】
このとき、フィード生成エンジン10は、元ページがRSSフィードを有していれば、元ページのRSSフィードに基づいて共通仕様フィードを生成する。元ページがRSSフィードを有していなければ、元ページからRSSフィードに用いられるメタデータを取得(抽出)して共通仕様フィードを生成する。RSSフィードに用いられるメタデータとは、「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」を示す。「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」は各々、XMLタグである。「URL」は、元ページの所在情報を示す。「Title」は、リソースのタイトルを示す。「Desc(Description)」は、リソースの内容、機能などの概要説明を示す。「Date」は、元ページの作成日付を示す。
【0035】
また、フィード生成エンジン10は、共通仕様フィードに含まれるWebサイトのメタデータの複写(コピー)と共通仕様フィードのURLを、会員毎に提供されたサービスコンテナ40のうち、登録者である会員や閲覧対象者である会員のサービスコンテナ40にフィードとして格納する。部分的な情報とは、「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」を示す。会員が閲覧対象者か否かは、会員からの閲覧の要求の有無や、会員登録時に入力されたユーザプロファイル(地域、年齢、性別、趣味、職業)に基づいて判断する。
【0036】
また、フィード生成エンジン10は、当該共通仕様フィードのコンテナリソース20内での所在情報を一意的に示すURLをQRコード画像に変換し、共通仕様フィードと共にQRコード画像をコンテナリソース20に格納する。共通仕様フィードについて配信時刻(公開時刻)が指定されている場合は、配信時刻になった時点で、共通仕様フィードに含まれるWebサイトのメタデータの複写(コピー)や共通仕様フィードのURLをサービスコンテナ40に格納する。
【0037】
更に、フィード生成エンジン10は、コンテナリソース20に格納された共通仕様フィードに基づいて、随時、Blog(ブログ)やWebページといった元ページのDateとキャッシュ(コンテナリソース20)内の「Date」を比較走査する。すなわち、元ページの更新情報と共通仕様フィードの更新情報を比較する。こうして、フィード生成エンジン(10)は、自動的に元ページを走査して、当該元ページが作成又は更新された日時や、当該元ページのサイズを検査し、更新を探す。或いは、元ページの作成者が元ページを更新した際、フィード生成エンジン(10)を起動させて元ページのメタデータを取得し、RSSフィードが存在しない場合は手動にて当該メタデータを取得し、共通仕様フィードの当該メタデータを更新し、フィード配信制御データの各項目を変更する。ここでは、更新情報は、「Date(日時)」を示す。例えば、元ページのRSSフィードが存在する場合は該RSSフィードに含まれる「Date」を示し、元ページのRSSフィードが存在しない場合は元ページのソースコードに含まれる「日付」を示す。元ページのソースコードに「日付」が含まれていない場合、元ページのメタデータや、元ページのソースコードに含まれる所定のタグやキーワードの記載された位置(レイアウト)や、元ページのサイズ(データサイズ)を更新情報として用いることも可能である。この場合、共通仕様フィードに、更新前の元ページの「メタデータ」や「レイアウト」や「データサイズ」に関する情報を格納しておき、更新前と現在の「メタデータ」や「レイアウト」や「データサイズ」に関する情報を比較して、元ページの更新を判定する。このとき、元ページの更新を判定すると、コンテナリソース20内の共通仕様フィードの「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」を更新する。
【0038】
なお、フィード生成エンジン10は、走査した際に元ページが存在しない場合、或いは所定の期間(例えば1ヶ月)元ページが更新されていない場合、コンテナリソース20の当該元ページの更新情報に対応する共通仕様フィードを削除する。直ちに削除すると問題があると考えられる場合は、所定の期間(例えば1週間)経過するのを待って再度走査した際に元ページが存在しない場合、或いは更新されていない場合に削除するようにしても良い。
【0039】
コンテナリソース20は、企業といった新規コンテンツの作成者や該コンテンツの閲覧者といった会員によって、元ページを共通仕様フィードの形式で格納するための記憶装置であり、格納された共通仕様フィードは複数の会員(全員でも可)が共有する。すなわち、キャッシュとして機能する。
【0040】
フィード更新エンジン30は、会員毎の各サービスコンテナ40に格納されたフィードの「Date」に基づきコンテナリソース20内の共通仕様フィードの「Date」の更新を比較走査する。すなわち、共通仕様フィードの更新情報とフィードの更新情報を比較する。このとき、共通仕様フィードの更新を確認すると、配信時刻にあわせてフィード配信制御データに基づき配信対象となる会員のサービスコンテナ40内の当該フィードの「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」を更新する。フィード更新エンジン30は、利用者ポータルが開かれた時点でポストされて起動し、サービスコンテナ40を自動更新する。利用者ポータルは、会員毎に提供されるWebページである。また、フィード更新エンジン30は、共通仕様フィードが削除されている場合、各サービスコンテナ40内の該当フィードを削除する。
【0041】
サービスコンテナ40(40−i、i=1〜n:nは会員数)は、元ページに基づき共通仕様フィードを登録した会員自身が利用可能な記憶装置であり、コンテナリソース20に共通仕様フィードが格納された場合、当該共通仕様フィードに含まれるWebサイトのメタデータの複写(コピー)と共通仕様フィードのURLをフィードとして格納する。また、各会員には、サービスを利用するための利用者ポータルが提供される。このとき、サービスコンテナ40に格納されたフィードが、利用者ポータルにおける自己登録情報として表示される。
【0042】
次に、図2A,図2Bを参照して、共通仕様フィードについて詳述する。
共通仕様フィードは、会員によって、元ページのRSSフィードに基づいて生成される。会員がフィードを登録する場合、フィード生成エンジン10に所望する元ページを登録する。例えば、RSSフィードを含むWebページのURLをフィード生成エンジン10に入力する。或いは、元ページをフィード生成エンジン10上に複写(コピー)、又はドラッグ&ドロップする。
【0043】
フィード生成エンジン10は、会員によって登録されたBlog(ブログ)やWebページにRSSフィードがあれば、RSSフィードから「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」を収集する。RSSフィードが無ければ、Blog(ブログ)やWebページから「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」に該当する情報を収集する。収集されたこれらの情報を用いて共通仕様フィードを生成する。
【0044】
共通仕様フィードのフォーマットは、「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」といった通常のRSSフィードに用いられるメタデータに加え、フィード配信制御データを構成する以下の、「属性コード」、「ジャンル/カテゴリ」、「ユーザデバイス」、「フィード情報の位置情報」、「配信オプション(ユーザプロファイル(地域、年齢、性別、趣味、職業))」、「QRコード画像のURL」、「配信時刻」を含む。
【0045】
「属性コード」は、コンテンツ属性を示す。ここでは、コンテンツ属性として、Web1.0かWeb2.0かを示している。Web1.0は、発信者が法人限定のマーケット情報といったチャネルに関する。Web2.0は、Blog(ブログ)やSNS(Social Networking Service)などのCGM(Consumer Generated Media)のように、個人が発信者となるネットワークに関する。
【0046】
「ジャンル/カテゴリ」は、コンテンツの分類コードである。例えば、「ニュース」、「映画」、「旅行」とその小分類といったジャンル/カテゴリに分類する。
【0047】
「ユーザデバイス」は、コンテンツ閲覧に好ましいユーザ側のデバイス(装置)を示す。例えば、「携帯電話」か「PC(パソコン)」かを示す。
【0048】
「フィード情報の位置情報」は、共通仕様フィードの記事内容といったフィード情報に関連したGIS(Geographic Information System)等に基づく位置情報を示す。例えば、フィード情報が店舗に関する情報である場合、店舗の所在地の位置情報を示す。
【0049】
「配信オプション」は、配信や更新のための設定情報を示す。例えば、Web1.0が対象であれば、「フィード複写カウンタ」、「ユーザプロファイルの選択配信」、「Neg評価ユーザへの配信制限」といったオプションを設定できる。「フィード複写カウンタ」は、共通仕様フィードを複写した会員(閲覧者)の数の上限値を示す。共通仕様フィードを作成した企業や共通仕様フィードに広告を付した企業に対し、共通仕様フィードを複写した会員の数により課金する場合、Max制限を可能にすることで、企業側に対する必要以上の課金を防止することができる。「ユーザプロファイルの選択配信」では、フィードの配信先すなわち閲覧対象となるユーザの属性を示す。ここでは、夫々の属性を示すタグを設ける。これにより、地域、年齢、性別、趣味、職業といった属性に応じてフィードの配信や複写の可否を登録できるようになる。「Neg評価ユーザへの配信制限」は、一度配信されたフィードに対して低い評価をした会員への配信を制限するための情報を示す。Neg評価ユーザとは、否定的(negative)な評価をした会員を示す。この情報に基づいて、一度配信されたフィードに対して低い評価をした会員には、優遇キャンペーンのフィードの更新の通知しないようにする。ここでは、フィードを取得した会員がタグを設定し評価を入れる。
【0050】
「QRコード画像のURL」は、フィードID付URLから生成されたQRコード画像を示す。すなわち、QRコード画像は、元になったフィードID付URLを示す。フィードIDは、コンテナリソース20内での共通仕様フィードの識別情報である。
【0051】
フィードID付URLの構成例を以下に示す。
「http://www.portal.ne.jp/rss.html?ref=id001」
ここで、「http://www.portal.ne.jp」は、会員登録の総合ポータルを示すURLである。QRコード画像は、コンテナリソース20内に格納されている。「id001」は、コンテナリソース20内の共通仕様フィードの識別情報を示すフィードIDである。
【0052】
なお、フィードIDを以下のようにすることも可能である。
「フィードID=|属性コード|+|ジャンルコード|+|カテゴリコード|+|生成者コード|+ItemID」
各々のコードは所定のビット数の情報とする。例えば、「属性コード」が「0」であれば「Web1.0(チャネル)」、「1」であれば「Web2.0(ネットワーク)」とする。「ジャンルコード」「カテゴリコード」は、分類コードを所定のビット数で示した情報とする。「生成者コード」は、生成者の識別情報(会員番号)を所定のビット数で示した情報とする。「ItemID」は、特定の会員が作成した共通仕様フィードの識別番号(順位番号)を所定のビット数で示した情報とする。このように、フィードIDに多くの情報を付加することも可能である。
【0053】
「配信時刻」は、フィードを公開する時刻を示す。例えば、企業が自社製品に関するフィードを作成した場合、その自社製品のテレビCMの放映や雑誌掲載にあわせて当該フィードを公開するように配信時刻を設定することが可能になる。
【0054】
図3を参照して、フィードの生成時の動作について説明する。
(1)ステップS101
フィード生成エンジン10は、会員からの元ページの登録を受け付ける。例えば、会員となっている企業から新製品に関するWebページやブログ、或いはそれらのRSSフィードの入稿を受け付ける。また、サービス提供の対象となる会員、すなわちフィードの配信対象となる会員を決定するためのフィード配信制御データの入力を受け付ける。なお、フィード配信制御データの入力は、後で行うようにしても良い。フィード配信制御データが入力されるまでフィードを配信しないようにすることで、更に配信時刻を制御することが可能になる。
(2)ステップS102
フィード生成エンジン10は、会員によって登録された元ページにRSSフィードがあれば、RSSフィードから「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」を収集する。RSSフィードが無ければ、Blog(ブログ)やWebページから「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」に該当する情報を収集する。収集されたこれらの情報を用いて共通仕様フィードを生成する。
(3)ステップS103
フィード生成エンジン10は、この共通仕様フィードをコンテナリソース20に格納する。また、当該共通仕様フィードのコンテナリソース20内での所在情報を一意的に示すURLを変換してQRコード画像を作成しコンテナリソース20に格納する。
(4)ステップS104
フィード生成エンジン10は、フィード配信制御データが入力されていれば、フィード配信制御データを参照してフィードの配信対象となる会員を判定する。例えば、全ての会員に対して、フィード配信制御データに含まれる配信条件に合致しているか否かの判定を行い、配信条件に合致している会員を「配信対象となる会員」とする。このとき、配信対象となる会員がいなければ、配信処理を終了するようにしても良い。また、会員毎の指定するフィード配信制御データに基づき、コンテナリソース20内の共通仕様フィードを判定し、配信条件に合致すればRSSフィードに用いられるメタデータと共通仕様フィードのURLを取得してフィードを作成し、配信対象となる会員のサービスコンテナ40に格納する
(5)ステップS105
フィード生成エンジン10は、コンテナリソース20格納された共通仕様フィードに含まれるWebサイトのメタデータの複写(コピー)と共通仕様フィードのURLを含むフィードを作成する。
(6)ステップS106
フィード生成エンジン10は、共通仕様フィードに含まれるWebサイトのメタデータの複写(コピー)と共通仕様フィードのURLを含むフィードを、会員毎に提供されたサービスコンテナ40のうち、共通仕様フィードの登録者である会員のサービスコンテナ40、及び配信対象となる会員のサービスコンテナ40にフィードとして格納する。
【0055】
図4を参照して、フィードの更新時の動作について説明する。
(1)ステップS201
フィード生成エンジン10は、周期的に、コンテナリソース20に格納された共通仕様フィードに基づいて、Blog(ブログ)やWebページといった元ページのDateと、共通仕様フィードの「Date」を比較走査する。
(2)ステップS202
フィード生成エンジン10は、比較走査の結果により、元ページの更新を判定する。
(3)ステップS203
フィード生成エンジン10は、元ページの更新を判定すると、コンテナリソース20内の共通仕様フィードの「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」を更新する。なお、元ページがない場合は、該当するコンテナリソース20内の共通仕様フィードを削除する。
(4)ステップS204
フィード更新エンジン30は、会員によって利用者ポータル(サービスコンテナ40)が開かれた時点でポストされて起動する。
(5)ステップS205
フィード更新エンジン30は、会員毎の各サービスコンテナ40に格納されたフィードの「Date」に基づきコンテナリソース20内の共通仕様フィードの「Date」の更新を比較走査する。
(6)ステップS206
フィード更新エンジン30は、比較走査の結果により、共通仕様フィードの更新を確認する。
(7)ステップS207
フィード更新エンジン30は、共通仕様フィードの更新を確認すると、配信時刻にあわせてフィード配信制御データに基づき配信対象となる会員のサービスコンテナ40内の該当フィードの「URL」、「Title」、「Desc」、「Date」を更新する。なお、共通仕様フィードがない場合は、該当するサービスコンテナ40内のフィードを削除する。
【0056】
次に、本発明の活用事例について説明する。
図5A,図5Bを参照して、Blog(ブログ)が掲載されたWebページの制作及び更新について説明する。なお、「Blog(ブログ)、Webページ」は元ページを示す。「Myポータル」は、利用者ポータルを示す。
【0057】
元ページの登録については先に述べたとおりである。ここでは、共通仕様フィードを作成する際、会員が配信時刻を指定する。フィード生成エンジン10は、元ページの制作者である会員のサービスコンテナ40−1には、共通仕様フィードを作成した時点で部分的な情報の複写(コピー)であるフィードを格納しても良いが、元ページの閲覧者となる他の会員のサービスコンテナ40−2には、配信時刻になった時点でフィードを格納することを許可する。
【0058】
また、元ページの制作者である会員が、元ページを更新した後、サービスコンテナ40−1内の自己制作のフィードを指定し、共通仕様フィードのフィード配信制御データの「ジャンル/カテゴリ」、「ユーザデバイス」、「フィード情報の位置情報」、「配信オプション(ユーザプロファイル(地域、年齢、性別、趣味、職業))」、「配信時刻」の更新の操作を行うことができる。この場合、フィード更新エンジン30は、配信時刻になった時点で、共通仕様フィードの更新内容(Web1.0の場合は配信オプション)に応じて、他の会員のサービスコンテナ40−2内のフィードを更新する。
【0059】
図6A,図6Bを参照して、フィードプロモーションを実施する場合について説明する。
例えば、閲覧者となる会員又は会員登録していない利用者が無線通信装置50を使用している場合、無線通信装置50を用いて、QRコード画像が付加されたパンフレットやビジネスカード、或いはQRコード画像が表示された他の無線通信装置50からQRコード画像を取得し、QRコード画像が示すURLにアクセスする。無線通信装置50は、携帯電話であることが好適である。但し、実際には、携帯電話に限定されない。なお、このQRコード画像には共通仕様フィードのコンテナリソース20内での所在情報を一意的にパラメータで示す会員登録の総合ポータルのURLが変換され記録してある。また、Webページやメールに掲載された会員登録の総合ポータルのURLにアクセスする。この場合、無線通信装置50の代わりに、PC(パソコン)を用いることも可能である。これらのURLにアクセスした利用者が会員登録をしていない場合、会員登録の総合ポータルは、会員登録用の画面の表示を行い、サービス提供に必要な属性情報の入力を促す。その後、会員登録した利用者のためのMyポータル(サービスコンテナ40)を新規作成する。Myポータルは、利用者ポータルである。そして、このサービスコンテナ40に当該共通仕様フィードに基づくフィードをコンテナリソース20より格納する。既存の会員の場合は、無線通信装置50の個体識別番号や固定IPアドレス、或いはユーザIDとパスワードにより認証を行い、確認が取れれば、当該会員の既存のMyポータル(サービスコンテナ40)へアクセスして、当該会員のサービスコンテナ40に当該共通仕様フィードに基づくフィードを格納する。
【0060】
ここで、Myポータルは、「Myネットワーク」、「Myチャネル」、「Myエリア」という項目を含む。各々の項目には、ジャンルやカテゴリに分類されて、フィードの内容及びQRコード画像が表示される。
【0061】
「Myネットワーク」は、Web2.0に対応しており、コンシューマ市場ネットワークにおけるBlog内のItemのページを示すフィードを表示する。ここでは、「自分のItem」、「注目のItem」という項目を含む。「自分のItem」は、当該会員が自ら登録したBlogの共通仕様フィードの複写フィードを表示する。「注目のItem」は、当該会員が閲覧を所望したBlog内のItemのページを示すフィードを表示する。例えば、当該会員が無線通信装置50を用いて取得したQRコード画像に対応するBlogのページがWeb2.0であった場合、このページは「注目のItem」に表示される。
【0062】
「Myチャネル」は、Web1.0に対応しており、マーケットWebチャネルにおける企業発信のWebページやBlogのページを示すフィードを表示する。例えば、当該会員が無線通信装置50を用いて取得したQRコード画像に対応するBlogのページがWeb1.0であった場合、このページは「Myチャネル」に表示される。また、コンテナリソース20内の共通仕様フィードのうち、当該会員を配信対象とした共通仕様フィードに基づくフィードを表示するようにしても良い。当該会員を配信対象とした共通仕様フィードとしては、当該会員が会員登録時に入力した会員自身のユーザプロファイル(地域、年齢、性別、趣味、職業)に関連のある共通仕様フィードや、当該会員のサービスコンテナ40に格納されたフィードを配信した企業に関連のある共通仕様フィードが考えられる。
【0063】
「Myエリア」は、Web1.0及びWeb2.0の両方に対応しており、当該会員が使用している無線通信装置50の位置情報に基づいて、コンテナリソース20内の共通仕様フィードのうち、この位置情報に関連のある共通仕様フィードに基づくフィードを表示する。ここでは、無線通信装置50のGPS(Global Positioning System)情報に対して特定の範囲内のGIS(Geographic Information System)情報を含むフィードを表示する。例えば、GIS情報が関東地方を示すフィードは、GPS情報が関東地方であることを示している無線通信装置50に表示され、それ以外の無線通信装置50には表示されない。GIS情報は、Web1.0のように企業が作成したBlogのフィードであれば当該企業の店舗又は営業所の位置情報を示す。また、Web2.0のように個人が作成したBlogのフィードであればBlogのItemの内容に関連する位置情報を示す。
【0064】
また、Myポータルでは、「Myネットワーク」、「Myチャネル」、「Myエリア」の各々に対して、「更新」や「削除」のためのボタンが用意されている。ここでは、各々の項目に対して「更新・削除」というボタンを表示する。会員がフィードを指定して「更新」のボタンを押下した場合、当該フィードの閲覧者となる会員が任意のタグを選定し評価を入力することとなる。このとき、サービスコンテナ40又に設けられた処理装置(図示されず)が評価の入力画面を表示して、会員が選定したタグへの評価軸を表示する。タグの評価の集計はフィード更新エンジン30が行う。また、「更新」と「削除」のボタンを個別に用意し、「削除」のボタンが押下された場合は当該フィードを削除する。フィード更新エンジン30は、否定的な評価が入力されたフィードについては更新を行わない。また、会員が否定的な評価を入力した場合、当該フィードが削除されるようにしても良い。これにより、元ページの制作者である企業等の会員は、否定的な評価をした会員(Neg評価ユーザ)への配信を制限することが可能になる。
【0065】
図7A,図7B,図7Cを参照して、利用者ポータルへのフィードナビゲーションとして、無線通信装置(例:携帯電話)の待受け画面、又は、PC(パソコン)のトップページに表示される「フィードNavi」機能について説明する。
フィード生成エンジン10は、元ページの更新内容を把握し、コンテナリソース20内の共通仕様フィードを更新する。なお、元ページにおける広告の追加やコメントの追加は更新と判断しない。新規共通仕様フィードや更新された共通仕様フィードの新着通知を行なう為にフィードNaviに共通仕様フィードの部分的な複写であるフィードを自動配信する。フィード生成エンジン10は、新着フィードをジャンルやカテゴリに分類し配列してNavi配信表を作成する。「フィードNavi」が起動するとコンテナリソース20内のNavi配信表をアクセスし、フィードを自動配信する。ここでは、Navi配信表は、会員からの配信の要求の有無や、会員登録時に入力されたユーザプロファイル(地域、年齢、性別、趣味、職業)に基づいてフィード生成エンジン10が作成し、コンテナリソース20に格納するものとする。また、フィードに入力された評価に応じてフィード更新エンジン30により更新されるようにしても良い。また、Navi配信表には、フィード配信の時刻指定が可能である。
【0066】
フィードNaviには、ジャンルやカテゴリを示すキーワードが表示される。表示されたキーワードのいずれかが選択された場合、コンテナリソース20内のNavi配信表のうち、選択されたキーワードに該当するフィードの一覧(フィード一覧)が表示される。このとき、既にフィードを取得し閲覧済みであるフィードはグレー色で表示され、それ以外のフィードは色付きで強調表示されるようにしても良い。フィード一覧に表示されたフィードの各々には、選択されたことを示すレ点を入力するためのエリア(チェックボックス)が設けられている。また、フィード一覧には、「取得」というボタンが表示されており、この「取得」のボタンが押下された場合、フィード更新エンジン30が、レ点が入力されたフィードをサービスコンテナ40に格納し、Myポータルに表示する。レ点が入力されたフィードは複数でも良い。
【0067】
レ点が入力されたフィードがWeb1.0に対応している場合、フィードは「Myチャネル」に表示される。フィードが新規登録されたものである場合は、フィードの近傍に新着情報である旨を示す「new」が表示される。また、あわせて色付きで強調表示されるようにしても良い。フィードの各々は、生成者IDや制作日時の順に表示される。生成者IDは、当該共通仕様フィードを生成した会員のIDを示す。制作日時は、当該共通仕様フィードが制作又は更新された日時を示す。或いは、生成者から支払われた広告料に応じて表示順位を決定するようにしても良い。
【0068】
図8A,図8Bを参照して、「Myチャネル」のスタイルシートについて説明する。
最初に、新着のフィードである旨を示す「新着フィード番組」という見出しが表示される。その下に、ジャンル、カテゴリ、フィードが、この順で階層的に表示される。更に、「Myチャネル」の表示スペースの一部に、地図表示アイコン(MAP表示アイコン)や企業広告等のバナー(バナー域)が表示される。地図表示アイコンを操作しフィードをドラッグすると、フィードの内容に関係のある場所の地図が表示される。企業広告等のバナーを操作すると、フィードの内容に関係のある企業や商品の紹介ページが表示される。
【0069】
表示されたカテゴリ内のチャネルページのいずれかのフィードにアクセスすると、「チャネルページ」の別ウィンドウが自動生成される。当該フィードが新商品の販促を目的としたものであれば、「チャネルページ」には、企業名やキャンペーンタイトル、動画/画像広告スペース、商品バナー、キャンペーンメッセージが表示される。動画/画像広告スペースは、例えばTV素材であり、TVのCM等で使用された映像広告である。商品バナーは、実際の商品の画像である。商品バナーが操作された場合、その商品のWebページにアクセスするようにしても良い。キャンペーンメッセージは、キャンペーンに際して企業側が提示するメッセージである。
【0070】
また、「チャネルページ」には、サービスインフォメーションやコンシューマコラムといった項目が用意されており、各項目には、該当するフィードが表示される。サービスインフォメーションには、企業側が行うサービスに関する情報が表示される。コンシューマコラムには、当該商品に関する顧客の意見が表示される。更に、当該商品を扱っている実店舗や当該実店舗に対するコンシューマの声といった項目が用意されており、各項目には、該当するフィードが表示される。同様に、当該商品を扱っているNet店舗や当該Net店舗に対するコンシューマの声といった項目が用意されており、各項目には、該当するフィードが表示される。Net店舗は、Webページ上で商品販売を行う仮想店舗である。
【0071】
なお、「チャネルページ」の表示の際、生成者IDに基づいて企業(法人)を確認し、新規であれば、当該企業(法人)の配信テンプレートを作成して表示する。新規でなければ、既に作成されている配信テンプレートを表示する。配信テンプレートには、上記の各項目が含まれる。また、「チャネルページ」内のフィードの表示の際、生成者IDに基づいて企業(法人)又は店舗を確認し、表示スペースに当該フィードを表示する。店舗についても、生成者IDに基づいて実店舗又はNet店舗を確認し、表示スペースに当該フィードを表示する。
【0072】
図9を参照して、本発明のフィード格納システムの特徴について説明する。
なお、共通仕様フィードとフィードを格納する記憶装置のシステム構成として、以下の場合が考えられる。
1)コンテナリソース(サーバ装置)、サービスコンテナ(サーバ装置)
2)コンテナリソース(サーバ装置)、サービスコンテナ(インターネット接続装置)
3)コンテナリソース(サーバ装置)、サービスコンテナ(無線通信装置)
ここで、コンテナリソース20及びサービスコンテナ40は、各装置に含まれるデータベース装置(記憶装置)を示す。コンテナリソース(サーバ装置)、サービスコンテナ(サーバ装置)の場合は、コンテナリソースとサービスコンテナが共に同一のサーバ装置内に存在する場合を含む。インターネット接続装置は、インターネット接続可能な有線通信対応の通信装置である。例えば、パーソナルコンピュータ(PC)を始め、インターネット対応のテレビ、ルータやスイッチングハブ等の中継装置が考えられる。無線通信装置は、携帯電話であることが好適である。但し、実際には、携帯電話に限定されない。例えば、無線LANスイッチ、無線IP電話端末、或いは、PDA(Personal Digital Assistants)や携帯型音楽プレーヤーを始めとするインターネット接続可能な無線通信対応の通信装置であれば良い。このとき、例えば、共通仕様フィードの更新通知は携帯電話(無線通信装置)で受け取り、実際に更新された内容(フィード)はパーソナルコンピュータ(インターネット接続装置)で閲覧するようにすることも可能である。
【0073】
図9に示すように、コンテナリソース20は、XMLベースの「共通仕様フィード」を有する。「共通仕様フィード」は、「フィード配信制御データ」と「RSSフィードのメタデータ」を含む。「フィード配信制御データ」は、会員により登録されるデータであり、「属性コード」、「ジャンル/カテゴリ」、「ユーザデバイス」、「フィード情報の位置情報」、「配信オプション(ユーザプロファイル(地域、年齢、性別、趣味、職業))」、「QRコード画像のURL」、「配信時刻」を含む。「RSSフィードのメタデータ」は、会員によるWebサイトの指定に応じて、WebサイトのRSSフィード内のメタデータを自動複写したものである。フィード生成エンジン10は、「フィード配信制御データ」を参照して行った判定に基づき、共通仕様フィードのURLと共通仕様フィードに含まれるメタデータの複写とを含むフィードを作成する。ここでは、「RSSフィードのメタデータ」が「共通仕様フィードに含まれるメタデータ」となる。そして、作成されたフィードの配信対象となった会員のサービスコンテナ40の各々にフィードを格納する。図9では、一例として、コンテナリソース20はサーバ装置上のデータベース装置とする。サービスコンテナ40−1はサーバ装置上のデータベース装置とする。コンテナリソース20とサービスコンテナ40−1は同一のサーバ装置上に存在しても良い。サービスコンテナ40−2はインターネット接続装置上のデータベース装置とする。サービスコンテナ40−3は無線通信装置上のデータベース装置とする。但し、実際には、上記の例に限定されない。
【0074】
以上のように、本発明のフィード格納システムを利用することで、フィードをネットの血液として循環・流通させる通信インフラ(Infrastructure)を構築することが可能となる。
【0075】
更に、本発明のフィード格納システムが通信インフラとして機能するようになれば、企業の広告配信に限らず、個人の広告配信も可能になる。例えば、ネットオークションに出品した個人会員が、出品した商品の宣伝を行うためのBlogを作成し、そのBlogに関するフィードを他の会員に通知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、本発明のフィード格納システムの構成を示すブロック図である。
【図2A】図2Aは、共通仕様フィードの例を示すための図である。
【図2B】図2Bは、共通仕様フィードの例を示すための図である。
【図3】図3は、フィードの生成時の動作を示すシーケンス図である。
【図4】図4は、フィードの更新時の動作を示すシーケンス図である。
【図5A】図5Aは、Webページの制作及び更新を示す概念図である。
【図5B】図5Bは、Webページの制作及び更新を示す概念図である。
【図6A】図6Aは、フィードプロモーションの実施例を説明するための図である。
【図6B】図6Bは、フィードプロモーションの実施例を説明するための図である。
【図7A】図7Aは、フィードNaviを説明するための図である。
【図7B】図7Bは、フィードNaviを説明するための図である。
【図7C】図7Cは、フィードNaviを説明するための図である。
【図8A】図8Aは、Myチャネルのスタイルシートを説明するための図である。
【図8B】図8Bは、Myチャネルのスタイルシートを説明するための図である。
【図9】図9は、本発明のフィード格納システムの構成を説明するための概念図である。
【符号の説明】
【0077】
10… フィード生成エンジン
20… コンテナリソース
30… フィード更新エンジン
40(−i、i=1〜n)… サービスコンテナ
50… 無線通信装置
100… フィード格納システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Webサイトのメタデータと、配信対象となる会員を決定するためのフィード配信制御データとを含む共通仕様フィードを格納するためのコンテナリソースと、
会員毎に提供され、前記共通仕様フィードのURLと前記共通仕様フィードに含まれるメタデータの複写とを含むフィードを格納し、前記会員毎に提供される利用者ポータル(利用者ページ)に前記フィードを提供するためのサービスコンテナと、
前記共通仕様フィードを作成して前記コンテナリソースに格納し、前記フィードを作成して、前記フィード配信制御データに基づき前記配信対象となる会員のサービスコンテナに格納するフィード生成エンジンと
を具備する
フィード格納システム。
【請求項2】
請求項1に記載のフィード格納システムであって、
前記フィード生成エンジンは、前記Webサイトの更新情報と前記共通仕様フィードの更新情報とを比較して前記Webサイトの更新を判定すると、前記共通仕様フィードを更新する
フィード格納システム。
【請求項3】
請求項2に記載のフィード格納システムであって、
前記フィード生成エンジンは、前記WebサイトがRSSフィードを有していれば前記WebサイトのRSSフィードに基づいて前記共通仕様フィードを作成し、前記WebサイトがRSSフィードを有していなければ前記Webサイト自体からRSSフィードに用いられるメタデータを取得して前記共通仕様フィードを作成する
フィード格納システム。
【請求項4】
請求項3に記載のフィード格納システムであって、
前記共通仕様フィードは、
前記WebサイトのRSSフィードに用いられるメタデータと、
前記フィード配信制御データを構成する以下の、
前記WebサイトがWeb1.0かWeb2.0かを示す属性コードと、
前記Webサイトのジャンル及びカテゴリを示す分類コードと、
前記Webサイトの閲覧に好適なユーザデバイスを示す情報と、
前記Webサイトの内容に関連する位置情報と、
前記フィードの配信数の上限を指定するフィード複写カウンタと、
前記フィードの配信時刻を示す情報と、
前記共通仕様フィードの所在情報を一意的に示すURLを変換したQRコード画像のURLと、
前記フィードの配信対象のユーザプロファイル(地域、年齢、性別、趣味、職業)を示す情報と
を含む
フィード格納システム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のフィード格納システムであって、
前記フィード生成エンジンは、前記会員毎の指定する前記フィード配信制御データに基づき、前記コンテナリソース内の前記共通仕様フィードを判定し、配信条件に合致すればRSSフィードに用いられるメタデータと前記共通仕様フィードのURLを取得して前記フィードを作成し、前記配信対象となる会員のサービスコンテナに格納する
フィード格納システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のフィード格納システムであって、
前記フィード生成エンジンは、前記コンテナリソース内における前記共通仕様フィードの所在情報を一意的に示すURLをQRコード画像に変換し、前記共通仕様フィードと共に前記QRコード画像をコンテナリソースに格納する
フィード格納システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のフィード格納システムであって、
前記共通仕様フィードの更新情報と前記フィードの更新情報とを比較して前記共通仕様フィードの更新を判定すると、前記フィード配信制御データに基づき前記配信対象となる会員のサービスコンテナに格納された前記フィードを更新するフィード更新エンジン
を更に具備する
フィード格納システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のフィード格納システムであって、
前記コンテナリソースは、サーバ装置であり、
前記サービスコンテナは、サーバ装置、インターネット接続装置、又は無線通信装置のいずれかである
フィード格納システム。
【請求項9】
Webサイトのメタデータと、配信対象となる会員を決定するためのフィード配信制御データとを含む共通仕様フィードを作成してコンテナリソースに格納するステップと、
前記共通仕様フィードのURLと前記共通仕様フィードに含まれるメタデータの複写とを含むフィードを作成して、前記フィード配信制御データに基づき前記配信対象となる会員のサービスコンテナに格納するステップと、
前記配信対象となる会員の利用者ポータル(利用者ページ)に前記フィードを提供するステップと
を具備する
フィード格納方法。
【請求項10】
請求項9に記載のフィード格納方法であって、
前記Webサイトの更新情報と前記共通仕様フィードの更新情報とを比較して更新を判定すると、前記共通仕様フィードを更新するステップと
を更に具備する
フィード格納方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載のフィード格納方法であって、
前記会員毎の指定する前記フィード配信制御データに基づき、前記コンテナリソース内の前記共通仕様フィードを判定し、配信条件に合致すればRSSフィードに用いられるメタデータと前記共通仕様フィードのURLを取得して前記フィードを作成し、前記配信対象となる会員のサービスコンテナに格納するステップ
を更に具備する
フィード格納システム。
【請求項12】
請求項9乃至11のいずれか一項に記載のフィード格納方法であって、
前記コンテナリソース内における前記共通仕様フィードの所在情報を一意的に示すURLをQRコード画像に変換し、前記共通仕様フィードと共に前記QRコード画像をコンテナリソースに格納するステップ
を更に具備する
フィード格納方法。
【請求項13】
請求項9乃至12のいずれか一項に記載のフィード格納方法であって、
前記共通仕様フィードの更新情報と前記フィードの更新情報とを比較して更新を判定すると、前記フィード配信制御データに基づき前記配信対象となる会員のサービスコンテナに格納された前記フィードを更新するステップ
を更に具備する
フィード格納方法。
【請求項14】
請求項9乃至13のいずれか一項に記載のフィード格納方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−198008(P2008−198008A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−33875(P2007−33875)
【出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【出願人】(501208442)ソースジャパン株式会社 (4)
【Fターム(参考)】