説明

フェノキシアルキル、アルコキシフェニルアルキルまたはフェノキシフェニルアルキルリガンドベースの新規クロマトグラフィー媒体

以下の式の媒体から選択される逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
および前記式の疎水性末端キャップされた媒体、
[式中、nは1〜4の数字であり、mは0または1であり、mが1である場合、Xは、H、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基およびフェニル基の群から選択され、mが0である場合、Xは、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基およびフェノキシ基から選択され、Zは、シリカまたは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、シリカまたは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の前記逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小分子を分離および精製するための新規クロマトグラフィー媒体およびその使用に関する。より詳細には、本発明は、C−O−C結合を含有するフェノキシアルキル、アルコキシ−フェニルまたはフェノキシフェニル型のリガンドを固体支持体に付着させることによって調製した新規疎水性クロマトグラフィー媒体を開示する。また、媒体は疎水性末端キャップも有し得る。本発明で提供する新しいクロマトグラフィー媒体は、親水性かつπ−π相互作用に基づく様々な分子の分離に特に有用である。さらに、新しい媒体は、高水性の移動相のみを使用した水溶性の高い化合物の分離に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
逆相HPLC媒体は、医薬品、農薬類、ならびにペプチドおよび小タンパク質などの多くの基本的な化合物の分離において幅広い有用性が見つかっている。明確に定義された直径、孔径、孔体積、表面積および強剛性のいくつかの構造的に適切な球状シリカ粒子およびポリマー粒子が、分析用および調製用のどちらのスケールのHPLCにも利用可能である。また、極性および非極性リガンドで修飾された化学的に異なるシリカ系およびポリマーの固定相媒体も幅広く使用されている。シアノ、アミノ、ジオール、およびC、CまたはC18、ならびにフェニルリガンドなどの、用いるリガンドの化学的性質以外にも、残留SiOH基の分布も分離方法に大きな役割を果たし得ることが周知である。
【0003】
一般に、ほとんどのクロマトグラフィー媒体は、不規則形状から球状の粒子形状の、異なる粒子径および孔径を有するポリマーまたはシリカ粒子に基づく。最も一般的なクロマトグラフィー媒体は、ポリマーまたはシリカ粒子に、1〜30個の炭素原子の鎖長を有する一連のアルキル基を結合させることによって調製されていた。オクタデシル(C18)アルキルが最も人気があり、続いてCおよびC結合シリカである。次の開発は末端キャップの使用であり、より小さな試薬(TMS、塩化トリメチルシリル)を用いて未反応のSi−OH基をキャップした。結合の度合はシリカの種類間で異なり、これは、固定相の割合、したがってカラムの全体的な保持特性の大まかな指針である、表面被覆率のパーセンテージから見られる炭素負荷に反映される。
【0004】
逆相クロマトグラフィーでは水性有機移動相を用い、分離は移動相と固定相との間の分析物の分配に基づき、分析物の極性および疎水性によって支配される。溶出液の強度は、通常はメタノール、アセトニトリル、またはTHFのいずれかである、有機モディファイヤーの割合によって支配される。それぞれのモディファイヤーと分析物および媒体のリガンドとの相互作用は異なる場合があるため、任意の分析化合物の選択性または相対的保持率は分子の極性および移動相の溶出強度に依存する。目的の化合物をカラムから溶出させるために多様かつ様々な量の溶媒を移動相中で使用することは一般的である。しかし、クロマトグラフィー単位操作を製造のために使用する応用方法では、安全性および経済性の理由のため、可能な限り最少量の有機溶媒を使用して小分子を溶出することが非常に好ましい。しかし、現在利用可能なクロマトグラフィー媒体を使用しては、ほとんどの分離が分析物とリガンドとの強力な相互作用に基づいてではなく、移動相中における分配に基づいて起こるため、このことは可能でない。
【0005】
本発明者らは、媒体上に特定のリガンドを存在させることによって、疎水性ファンデルワールス(vanderwalls)相互作用、π−π相互作用および水素結合を含めた複数の相互作用部位がもたらされるため、より良好な分離を達成できることを見出した。溶出液の有機構成成分の通常の優先は、経済性または効率のためにメタノールまたはアセトニトリルのどちらかであるが、いくつかの理由により理想的な溶出溶媒は水である。多くの様々な逆相媒体が、Mallinckrodt Baker,Inc.を含めたいくつかの製造者から市場で知られているが、特異的な相互作用が存在しない限りは、同様の種類のカラム間の選択性の差異は、通常、溶出液の溶媒を変えた際に導入される差異よりも小さい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的の1つは、本明細書中に記載の新しい逆相媒体がユニークな分離を示すだけでなく、水のみを移動相として使用して目的の化合物を溶出させることを示すことである。さらに、この媒体は、高水性の移動相を用いた水溶性分析物の分離に使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の式の媒体から選択される逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
[式中、nは、1〜4の数字、好ましくは2〜4、より好ましくは3または4、さらにより好ましくは3であり、mは、0または1、好ましくは1であり、mが1である場合、Xは、H、1〜6個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有するアルキル基、およびフェニル基の群から選択され、Xは好ましくはHであり、mが0である場合、Xは、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子、より好ましくは1〜2個の炭素原子、さらにより好ましくは1個の炭素原子を有するアルコキシ基、およびフェノキシ基から選択され、Xは好ましくはメトキシであり、Zは、シリカまたは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、シリカまたは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の前記逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]および前記式の疎水性末端キャップされた媒体を提供する。本発明は、シリカクロマトグラフィー支持体の骨格上にシラノール部分の疎水性末端キャップを有する、または親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格上にヒドロキシル、アミンもしくはイミン部分の末端キャップを有する、該式のそのような末端キャップされた媒体を提供する。該式の新規クロマトグラフィー媒体は、
(a)(1)シリカ骨格の表面上にヒドロキシル基を有するシリカ支持体または(2)ポリマー骨格の表面上にヒドロキシル、アミンもしくはイミン基を有する親水性ポリマー支持体から選択されるクロマトグラフィー媒体支持体を、
(b)以下の式の反応物質:
[X−C−(O)−(CH−Si(Y)4−p
[式中、pは、1〜3の数字、好ましくは1であり、Yは、塩素、臭素、ヨウ素またはアルコキシ基中に1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、好ましくは塩素であり、m、nおよびXは、上記定義したとおりである]と反応させることによって調製し、以下の式のリガンド:
[X−C−(O)−(CH]−
は、シリカ骨格上のヒドロキシル基を介してまたは親水性ポリマー骨格上のヒドロキシル、アミンもしくはイミン基を介して、シリカまたは親水性ポリマー支持体の骨格と付着して、以下の式の逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
[式中、nは、1〜4の数字、好ましくは2〜4、より好ましくは3または4、さらにより好ましくは3であり、mは、0または1、好ましくは1であり、mが1である場合、Xは、H、1〜6個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有するアルキル基、およびフェニル基の群から選択され、Xは好ましくはHであり、mが0である場合、Xは、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子、より好ましくは1〜2個の炭素原子、さらにより好ましくは1個の炭素原子を有するアルコキシ基、およびフェノキシ基から選択され、Xは好ましくはメトキシであり、Zは、シリカまたは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、シリカまたは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の前記逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]を提供する。シリカまたは親水性ポリマー支持体対反応物質の重量比を約20:1〜約2:1、好ましくは約13:1〜約5:1、最も好ましくは約7:1として、反応物質をシリカ支持体または親水性ポリマー支持体と反応させる。前述の式の逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性末端キャップを有することを所望する場合は、そのような媒体を、任意の適切な疎水性末端キャップ反応物質と反応させて、末端キャップ反応物質を、シリカの骨格上の残留シラノール基のいずれか、または親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格上の残留ヒドロキシル、アミンもしくはイミン基のいずれかと反応させ得る。
【0008】
これらのリガンドがシリカまたは親水性ポリマー支持体の骨格と付着した、生じたクロマトグラフィー媒体により、水性移動相中での分析物の分離能力を提供するクロマトグラフィー媒体が提供されることが発見された。さらに、前記クロマトグラフィー媒体を疎水性末端キャップした場合、生じた末端キャップされた媒体は、親水性末端キャップされた媒体と比較して、増加した水性媒体中での安定性、および増加した保持特性をもたらす、リガンドまたは末端基との増加した疎水性相互作用を有する。さらに、かつ驚くべきことに、疎水性末端キャップされた媒体は高水性の移動相中での分離を可能にする。
【0009】
本発明は、それだけには限定されないが、図中に示す本発明の実施形態によって例示される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、アセトアミノフェンを分離した、応用実施例1の分離のクロマトグラムを示す図である。
【図2】図2は、カフェインを分離した、応用実施例2の分離のクロマトグラムを示す図である。
【図3】図3は、イオジキサノールを分離した、応用実施例3の分離のクロマトグラムを示す図である。
【図4】図4は、イオジキサノールを分離した、応用実施例4の分離のクロマトグラムを示す図である。
【図5】図5は、ウラシル、フェノール、m−DETAおよびビフェニルを含有する混合物を分離した、応用実施例5の分離のクロマトグラムを示す図である。
【図6】図6は、イオジキサノールを分離した、比較応用実施例の分離のクロマトグラムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、以下の式の媒体から選択される逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
[式中、nは、1〜4の数字、好ましくは2〜4、より好ましくは3または4、さらにより好ましくは3であり、mは、0または1、好ましくは1であり、mが1である場合、Xは、H、1〜6個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有するアルキル基、およびフェニル基の群から選択され、Xは好ましくはHであり、mが0である場合、Xは、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子、より好ましくは1〜2個の炭素原子、さらにより好ましくは1個の炭素原子を有するアルコキシ基、およびフェノキシ基から選択され、Xは好ましくはメトキシであり、Zは、シリカまたは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、シリカまたは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の前記逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]および前記式の疎水性末端キャップされた媒体を提供する。本発明は、シリカクロマトグラフィー支持体の骨格上にシラノール部分の疎水性末端キャップを有する、または親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格上にヒドロキシル、アミンもしくはイミン部分の末端キャップを有する、該式のそのような末端キャップされた媒体を提供する。該式の新規クロマトグラフィー媒体は、
(a)(1)シリカ骨格の表面上にヒドロキシル基を有するシリカ支持体または(2)ポリマー骨格の表面上にヒドロキシル、アミンもしくはイミン基を有する親水性ポリマー支持体から選択されるクロマトグラフィー媒体支持体を、
(b)以下の式の反応物質:
[X−C−(O)−(CH−Si(Y)4−p
[式中、pは、1〜3の数字、好ましくは1であり、Yは、塩素、臭素、ヨウ素またはアルコキシ基中に1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、好ましくは塩素であり、m、nおよびXは、上記定義したとおりである]と反応させることによって調製し、以下の式のリガンド:
[X−C−(O)−(CH]−
は、シリカ骨格上のヒドロキシル基を介してまたは親水性ポリマー骨格上のヒドロキシル、アミンもしくはイミン基を介して、シリカまたは親水性ポリマー支持体の骨格と付着して、以下の式の逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
[式中、nは、1〜4の数字、好ましくは2〜4、より好ましくは3または4、さらにより好ましくは3であり、mは、0または1、好ましくは1であり、mが1である場合、Xは、H、1〜6個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有するアルキル基、およびフェニル基の群から選択され、Xは好ましくはHであり、mが0である場合、Xは、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子、より好ましくは1〜2個の炭素原子、さらにより好ましくは1個の炭素原子を有するアルコキシ基、およびフェノキシ基から選択され、Xは好ましくはメトキシであり、Zは、シリカまたは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、シリカまたは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の前記逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]を提供する。シリカまたは親水性ポリマー支持体対反応物質の重量比を約20:1〜約2:1、好ましくは約13:1〜約5:1、最も好ましくは約7:1として、反応物質をシリカ支持体または親水性ポリマー支持体と反応させる。前述の式の逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性末端キャップを有することを所望する場合は、そのような媒体を、任意の適切な疎水性末端キャップ反応物質と反応させて、末端キャップ反応物質を、シリカの骨格上の残留シラノール基のいずれか、または親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格上の残留ヒドロキシル、アミンもしくはイミン基のいずれかと反応させ得る。
【0012】
シリカまたは親水性ポリマー支持体対反応物質の重量比を約20:1〜約2:1、好ましくは約13:1〜約5:1、最も好ましくは約7:1として、反応物質をシリカ支持体または親水性ポリマーと反応させる。
【0013】
前述の式の逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性末端キャップを有することを所望する場合は、そのような媒体を、任意の適切な疎水性末端キャップ反応物質と反応させて、末端キャップ反応物質を、シリカの骨格上の残留シラノール基のいずれか、または親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格上の残留ヒドロキシル、アミンもしくはイミン基のいずれかと反応させ得る。シリカの骨格上の未反応のシラノール基と反応することができる、または親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格上に残留する未反応のヒドロキシル、アミンもしくはイミン基と反応することができる、任意の適切な疎水性末端キャップ反応物質を本発明で用い得る。適切な末端キャップ反応物質には、それだけには限定されないが、ヘキサメチルジシラザン、1−(トリメチルシリル)イミダゾール、ならびにトリメチルクロロシランおよびトリエチルクロロシランなどのトリアルキルハロシランが含まれる。ヘキサメチルジシラザンおよび1−(トリメチルシリル)イミダゾールが末端キャップ反応物質として好ましく、ヘキサメチルジシラザンがさらにより好ましい。一般に、末端キャップされていない物質は、シリカ対試薬を5:1〜10:1の比で使用して、適切な末端キャップ試薬と、トルエンなどの適切な溶媒中、室温または90℃までの温度で、24時間まで反応させる。生じた生成物をトルエンなどの適切な溶媒で洗浄し、85℃で乾燥させた。
【0014】
本発明の一実施形態は、
(a)以下の式の逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
[式中、nは、1〜4の数字、好ましくは2〜4、より好ましくは3もしくは4、さらにより好ましくは3であり、mは、0もしくは1、好ましくは1であり、mが1である場合、Xは、H、1〜6個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有するアルキル基、およびフェニル基の群から選択され、Xは好ましくはHであり、mが0である場合、Xは、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子、より好ましくは1〜2個の炭素原子、さらにより好ましくは1個の炭素原子を有するアルコキシ基、およびフェノキシ基から選択され、Xは好ましくはメトキシであり、Zは、シリカもしくは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、シリカもしくは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の前記逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]、または疎水性末端キャップを有するそのような逆相クロマトグラフィー媒体を詰めたクロマトグラフィーカラムを提供することと、
(a)分析物の溶液を該詰めたカラム内に注入することと、
(b)分析物を溶出させることと
を含む、分析物を含有する溶液から分析物を分離する方法を含む。
【0015】
これらのリガンドがシリカまたは親水性ポリマー支持体の骨格に付着した本発明のクロマトグラフィー媒体、特にフェノキシアルキルリガンド、特にフェノキシプロピルリガンドおよびアルコキシフェニルアルキルリガンド、特にメトキシフェニルプロピルリガンドを有するものは、高水性の移動相中での分析物の分離能力を提供するクロマトグラフィー媒体を提供する。たとえば、フェノキシプロピルリガンドを有する本発明の媒体は、イオジキサノール、すなわち5−[アセチル−[3−[アセチル−[3,5−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル)−2,4,6−トリヨード−フェニル]アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル]アミノ]−N,N’−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)−2,4,6−トリヨード−ベンゼン−1,3−ジカルボキサミドを、どのような有機媒体も使用せずに他の関連する不純物から分離することができ、したがって、水を唯一の溶出液として用いてイオジキサノールを分離することができる。同様に、媒体、特にフェノキシプロピルリガンドを有する本発明の媒体は、水を移動相として使用してアセトアミノフェンを溶出させることができる。応用実施例1に実証するように、アセトアミノフェンを本発明の媒体を詰めたカラム上に載せ、水を用いて鋭いピークとして溶出される。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、逆相媒体のうちの1つは、3−フェノキシプロピルトリクロロシラン(C11ClOSi、CAS番号60333−76−8)を、40〜60ミクロン、120Åの球状シリカと、トルエン/メタノール混合物中、室温で約16〜20時間反応させることによって調製する。
【0017】
本発明の別の実施形態では、50グラムのシリカを、5mlのメタノールを含有する250mlのトルエン中でスラリー化し、7.5グラムのフェノキシプロピルトリクロロシランをそれに加え、約6時間、室温で反応させた。スラリーをメタノールで洗浄し、85℃で乾燥させた。%Cに基づく表面被覆率は179マイクログラム/mであった。生じた媒体を分析用カラム(4.6×250mm)および半調製用カラム(10×250mm)中に詰め、様々な条件下でいくつかの小分子の分離について試験した。
【0018】
本発明の媒体用のシリカまたは親水性ポリマー支持体は、任意の適切なヒドロキシル化シリカまたは適切な親水性ポリマーであることができる。媒体用のシリカゲル支持体は、一般に約2ミクロン〜約250ミクロンの範囲内の粒子径および約30Å〜約2000Åの孔径を有する、不規則形状または球状であることができる。同様に、本発明のビーズの媒体の親水性ポリマーは、一般に2ミクロン〜250ミクロンの範囲内の粒子径および約30Å〜約2000Åの孔径を有する、不規則形状または球状であることができる。親水性ポリマーは、好ましくは、表面上にヒドロキシル、アミン、またはイミン基を有する、ポリメタクリレート、ヒドロキシル化スチレン−ジビニルベンゼン、ヒドロキシル化ジビニルベンゼン、セルロース、またはアガロースの群から選択されるポリマービーズである。たとえば、ヒドロキシル化ポリメタクリレートは、グリシジル(glycideyl)−メタクリレート(GMA)とエチレングリコールジメチルアクリレート(EGDM)との間の重合、続いて酸または塩基加水分解から誘導することができる。
【0019】
本発明の別の実施形態では、本発明の媒体は、約2000以下、さらには約1500以下、また1000以下の分子量の小分子を、高水性の移動相から分離するために使用する。
【0020】
本発明で合成した物質を、そのイオジキサノール溶出挙動(比較応用実施例)について、フェニルブチルリガンドで作製した既知のシリカ媒体(比較合成実施例)と比較する。
【実施例】
【0021】
合成実施例1
130Åの孔径を有する50ミクロンの平均粒子径を有する50gのシリカを、漏斗、撹拌器および陽圧窒素導入口を備えた1Lの丸底フラスコ中に入れ、250mlのトルエンおよび5mlのメタノールをそれに加え、室温で撹拌した。7.5gの3−フェノキシプロピルトリクロロシランを1分間未満でフラスコに加え、室温で約16時間撹拌した。スラリーを濾過し、250mlのメタノールで洗浄し、9t85℃で終夜乾燥させた。元素分析:C、6.32%;H、0.90%。表面被覆率:179マイクログラム/m
【0022】
合成実施例2
130Åの孔径を有する20ミクロンの平均粒子径を有する200gのシリカを、漏斗、撹拌器および陽圧窒素導入口を備えた2Lの丸底フラスコ中に入れ、1000mLのトルエンおよび20mlのメタノールをそれに加え、室温で撹拌した。30.0gの3−フェノキシプロピルトリクロロシランを1分間未満でフラスコに加え、室温で16時間撹拌した。スラリーを濾過し、1000mlのメタノールで洗浄し、85℃で終夜乾燥させた。元素分析:C、6.57%;H、1.00%。表面被覆率:203マイクログラム/m
【0023】
合成実施例3
140Åの孔径を有する10ミクロンの平均粒子径を有する120gのシリカを、漏斗、撹拌器および陽圧窒素導入口を備えた1Lの丸底フラスコ中に入れ、500mlのトルエンおよび15mlのメタノールをそれに加え、室温で撹拌した。18gの3−フェノキシプロピルトリクロロシランを1分間未満でフラスコに加え、室温で約16時間撹拌した。スラリーを濾過し、500mlのメタノールで洗浄し、85℃で終夜乾燥させた。元素分析:C、5.92%;H、0.78%。表面被覆率:198マイクログラム/m
【0024】
合成実施例4
130Åの孔径を有する50ミクロンの平均粒子径を有する150gのシリカを、漏斗、撹拌器および陽圧窒素導入口を備えた2Lの丸底フラスコ中に入れ、750mlのトルエンおよび15mlのメタノールをそれに加え、室温で撹拌した。22.5gのメトキシフェニルプロピルトリクロロシラン(CAS番号163155−57−5)を1分間未満でフラスコに加え、室温で約16時間撹拌した。スラリーを濾過し、750mlのメタノールで洗浄し、85℃で終夜乾燥させた。元素分析:C、6.49%;H、0.95%。表面被覆率:175マイクログラム/m
【0025】
合成実施例5
120Åの孔径を有する50ミクロンの平均粒子径を有する1.0Kgのシリカを、漏斗、撹拌器および陽圧窒素導入口を備えた1Lの丸底フラスコ中に入れ、5Lのトルエンおよび100mlのメタノールをそれに加え、室温で撹拌した。150gの3−フェノキシプロピルトリクロロシランを1分間未満でフラスコに加え、室温で約16時間撹拌した。スラリーを濾過し、250mlのメタノールで洗浄し、85℃で終夜乾燥させた。元素分析:C、6.38%;H、1.13%。表面被覆率:169マイクログラム/m
【0026】
比較合成実施例
130Åの孔径を有する50ミクロンの平均粒子径を有する50gのシリカを、漏斗、撹拌器および陽圧窒素導入口を備えた1Lの丸底フラスコ中に入れ、250mlのトルエンおよび5mlのメタノールをそれに加え、室温で撹拌した。7.5gの4−フェニルブチルトリクロロシランを1分間未満でフラスコに加え、室温で約16時間撹拌した。スラリーを濾過し、250mlのメタノールで洗浄し、85℃で終夜乾燥させた。元素分析:C、7.51%;H、1.13%。表面被覆率:213マイクログラム/m
【0027】
合成実施例6
130Åの孔径を有する50ミクロンの平均粒子径を有する、100gの3−フェノキシプロピルと結合したシリカ(C=6.06%)を、漏斗、撹拌器および陽圧窒素導入口を備えた2Lの丸底フラスコ中に入れ、500mlのトルエンをそれに加え、室温で撹拌した。12.5gのヘキサメチルジシラザン(CAS番号999−97−3)を1分間未満でフラスコに加え、室温で約16〜20時間撹拌した。スラリーを濾過し、500mlのトルエンで2回、500mlのメタノールで3回洗浄し、85℃で終夜乾燥させた。元素分析:C、7.0%;H、1.3%。表面被覆率:196マイクログラム/m
【0028】
合成実施例7
130Åの孔径を有する50ミクロンの平均粒子径を有する、100gの3−フェノキシプロピルと結合したシリカ(C=6.06%)を、漏斗、撹拌器および陽圧窒素導入口を備えた2Lの丸底フラスコ中に入れ、500mlのトルエンをそれに加え、室温で撹拌した。12.5gの1−(トリメチルシリル)イミダゾール)(CAS番号18156−74−6)を1分間未満でフラスコに加え、室温で約16〜20時間撹拌した。スラリーを濾過し、500mlのトルエンで2回、500mlのメタノールで3回洗浄し、85℃で終夜乾燥させた。元素分析:C、7.11%;H、0.89%。表面被覆率:199マイクログラム/m
【0029】
応用実施例1
合成実施例1で調製したシリカに付着したフェノキシプロピルリガンドを含有するクロマトグラフィー媒体を、分析用カラム(4.6×250mm)中に詰めた。5マイクロリットルの、水中の1mg/mlのアセトアミノフェンを含有する溶液をカラムに注入し、0.85ml/分の流速を用いて溶出させ、水を移動相として使用して、約45分までの期間、溶出を245nmで監視した。生じたクロマトグラムを図1に示す。
【0030】
応用実施例2
合成実施例2で調製したシリカに付着したフェノキシプロピルリガンドを含有するクロマトグラフィー媒体を、分析用カラム(4.6×250mm)中に詰めた。5マイクロリットルの、水中の1mg/mlのカフェインを含有する溶液をカラムに注入し、0.85ml/分の流速を用いて溶出させ、水を移動相として使用して、約45分まで、100%の水から50%のメタノールおよび50%の水まで30分の勾配で、溶出を245nmで監視した。生じたクロマトグラムは図2であり、73分にカフェインの溶出が示される。
【0031】
応用実施例3
合成実施例3で調製したシリカに付着したフェノキシプロピルリガンドを含有するクロマトグラフィー媒体を、半調製用カラム(10mm×250mm)中に詰めた。25マイクロリットルの、水中の2.5mg/mlのイオジキサノールを含有する溶液を、4.02ml/分の流速でカラム内に注入した。イオジキサノールは水のみを移動相として33.7分に溶出される。生じたクロマトグラムは図3である。
【0032】
応用実施例4
合成実施例4で調製したシリカに付着したメトキシフェニルプロピルリガンドを含有するクロマトグラフィー媒体を、半調製用カラム(10mm×250mm)中に詰めた。25マイクロリットルの、水中の2.5mg/mlのイオジキサノールを含有する溶液を、4.02ml/分の流速でカラム内に注入した。イオジキサノールは水のみを移動相として33.1分に溶出された。クロマトグラムは図4である。
【0033】
応用実施例5
合成実施例5で調製したシリカに付着したフェノキシプロピルリガンドを含有するクロマトグラフィー媒体を、半調製用カラム(10mm×250mm)中に詰めた。50マイクロリットルの、ウラシル、フェノール、m−DETAおよびビフェニルの混合物を含有する溶液を、2ml/分の流速で50/50のアセトニトリル:水の移動相を用いてカラム内に注入し、生じたクロマトグラムを図5に示す。
【0034】
比較応用実施例
比較合成実施例で調製したシリカに付着したフェニルブチルリガンドを含有するクロマトグラフィー媒体を、分析用カラム(4.6mm×250mm)中に詰めた。5マイクロリットルの、水中の2.5mg/mlのイオジキサノールを含有する溶液を0.85ml/分の流速でカラム内に注入した。フェニルブチルリガンドを有する媒体および水を移動相として使用した場合、水中で45分まででもイオジキサノールが溶出されなかった。むしろ、フェニルブチル(buty)リガンド媒体は、イオジキサノールを溶出させるために30%のメタノールを必要とした。イオジキサノールは、移動相中に約30%のメタノールを用いて63分に溶出された。生じたクロマトグラムは図6である。これは本発明の媒体(実施例3、図3)と比較したものであり、イオジキサノールを高水性の溶液から溶出および分離できることを示している。
【0035】
本発明は、その具体的な実施形態を参照して本明細書中に記載したが、本明細書中に開示する本発明の概念の精神および範囲から逸脱せずに、変更、改変および変形できることを理解されたい。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内にあるすべてのそのような変更、改変および変形が包含されることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式の媒体から選択される逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
[式中、nは1〜4の数字であり、mは0または1であり、mが1である場合、Xは、H、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基およびフェニル基の群から選択され、mが0である場合、Xは、
1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、および
フェノキシ基
から選択され、Zは、シリカまたは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、該シリカまたは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の該骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の該逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]
および該式の疎水性末端キャップされた媒体。
【請求項2】
Zがシリカ支持体の骨格である、請求項1に記載の逆相クロマトグラフィー媒体。
【請求項3】
Zがシリカ支持体の骨格であり、XがHであり、m=1であり、n=3である、請求項1に記載の逆相クロマトグラフィー媒体。
【請求項4】
前記媒体が疎水性末端キャップを有しており、該疎水性末端キャップがヘキサメチルジシラザンによるものである、請求項3に記載の逆相クロマトグラフィー媒体。
【請求項5】
Zがシリカ支持体の骨格であり、Xがメトキシ基であり、m=0であり、n=3である、請求項1に記載の逆相クロマトグラフィー媒体。
【請求項6】
以下の式の逆相クロマトグラフィー媒体を調製する方法:
[X−C−(O)−(CH−Z
[式中、nは1〜4の数字であり、mは0または1であり、mが1である場合、Xは、
H、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、およびフェニル基
の群から選択され、mが0である場合、Xは、
1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、および
フェノキシ基
から選択され、Zは、シリカまたは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、該シリカまたは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の該骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の該逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]であって、
(a)(1)該シリカ骨格の表面上にヒドロキシル基を有するシリカ支持体または(2)該ポリマー骨格の表面上にヒドロキシル、アミンもしくはイミン基を有する親水性ポリマー支持体から選択されるクロマトグラフィー媒体支持体を、
(b)以下の式の反応物質:
[X−C−(O)−(CH−Si(Y)4−p
[式中、pは、1〜3の数字であり、Yは、塩素、臭素、ヨウ素およびアルコキシ基であって、該アルコキシ基中に1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基からなる群から選択され、m、nおよびXは、上記定義したとおりである]と反応させ、
(c)任意選択で、生じた以下の式の逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
を疎水性末端キャップ反応物質と反応させて、該媒体の疎水性末端キャップを提供することを含む方法。
【請求項7】
p=1であり、前記反応物質と反応させたシリカまたは親水性ポリマー支持体の重量比が約20:〜約2:1の範囲内にある、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
Zがシリカ支持体である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
p=1であり、XがHであり、m=1であり、n=3であり、Yが塩素であり、生じた媒体を疎水性末端キャップ試薬と反応させる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記末端キャップ試薬がヘキサメチルジシラザンである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
p=1であり、Xがメトキシであり、m=0であり、n=3であり、Yが塩素である、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
分析物を含有する溶液から該分析物を分離する方法であって、
(a)以下の式の媒体から選択される逆相クロマトグラフィー媒体:
[X−C−(O)−(CH−Z
[式中、nは1〜4の数字であり、mは0または1であり、mが1である場合、Xは、H、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基およびフェニル基の群から選択され、mが0である場合、Xは、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基およびフェノキシ基から選択され、Zは、シリカまたは親水性ポリマークロマトグラフィー支持体の骨格であり、qは、該シリカまたは疎水性ポリマークロマトグラフィー支持体の該骨格に付着したリガンドの数に等しい数字であり、ただし、該式の該逆相クロマトグラフィー媒体が疎水性基で末端キャップされていない場合は、m=1の場合にXはHではない]
および該式の疎水性末端キャップされた媒体を詰めたクロマトグラフィーカラムを提供することと、
(b)該分析物の溶液を該詰めたカラム内に注入することと、
(c)該分析物を溶出させることと
を含む、方法。
【請求項13】
Zがシリカ支持体である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
Zがシリカ支持体であり、XがHであり、m=1であり、n=3である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記媒体が疎水性末端キャップを有しており、該疎水性末端キャップがヘキサメチルジシラザンによるものである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
Zがシリカ支持体であり、Xがメトキシ基であり、m=0であり、n=3である、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記分析物がアセトアミノフェンであり、該アセトアミノフェンの溶出が水移動相中で起こる、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記媒体Zがシリカ支持体であり、XがHであり、m=1であり、n=3である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記分析物がイオジキサノールであり、該イオジキサノールの溶出が水移動相中で起こる、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記媒体Zがシリカ支持体であり、Xがメトキシ基であり、m=0であり、n=3である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記分析物が約200以下の分子量の分析物であり、該分析物の溶出が水移動相中で起こる、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
前記媒体Zがシリカ支持体であり、XがHであり、m=1であり、n=3であり、該媒体がヘキサメチルジシラザンによる疎水性末端キャップを有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記媒体Zがシリカ支持体であり、Xがメトキシ基であり、m=0であり、n=3である、請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−509479(P2012−509479A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537531(P2011−537531)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/064536
【国際公開番号】WO2010/059550
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(592162807)アバントール パフォーマンス マテリアルズ, インコーポレイテッド (15)
【氏名又は名称原語表記】J T BAKER INCORPORATED