説明

フットウェア温度制御方法および装置

【解決手段】実施形態は、ブーツや靴などのフットウェアに関連し、より詳細には、フットウェアおよび着用者の足の温度を制御可能に調節しおよび/または変更するための温度制御素子を備えるライナーなどの取り外し可能な素子を有するフットウェアに関する。様々な実施形態は、ライナー内の温度制御素子に結合するように構成されたフットベッド内の電気接点、電源、コントローラ、およびフットウェア上部に結合されたアクチュエータを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「フットウェア温度制御方法および装置」と題する2009年11月5日に出願された米国仮特許出願第61/258,554号の優先権を主張し、その開示の全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
(技術分野)
本明細書の実施形態は、ブーツや靴などのフットウェアに関する。より詳細には、フットウェアおよび着用者の足の温度を制御可能に調節および/または変更する温度制御部品を備えた、ライナー、ブーティーまたはインソールなどの取り外し可能な部品を有するフットウェアに関する。
【背景技術】
【0003】
フットウェアは、温度変動が着用者の快適さおよび安全に重大な影響を与え得る状況で着用されることが多い。寒い環境で着用者の足を暖かい状態に保持するため、フットウェアは典型的に様々な絶縁材料を備える。幾分効果的ではあるが、厳寒環境においては、絶縁のみでは十分に安全を維持することができず、快適さがと足の温度がかなり低くなることがある。さらに、絶縁されたフットウェアは、より暖かな環境や、着用者が多量のエネルギーを行使するような状況では、フットウェアが熱および湿気を捉えて足が熱くなりすぎることがあるので、問題になることがある。さらに、末梢動脈障害やレーノー(Raynaud's)現象などの循環系の問題を有する個人は、寒い環境においては特に足の温度を調節することが困難な場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気加熱システムをフットウェアの本体内に組み込み、携帯用電源によって電力を供給するシステムが開発されてきた。しかしながら、これらの加熱システムは非常に故障しやすい。例えば、加熱素子はもろく容易に壊れることがある。導体経路が破壊されると、加熱したフットウェアは使用不可能になる。加熱部品がフットウェア内に組み込まれている性質上、一旦壊れると、これらのシステムを修理することができないか、または修理コストが非常に高くなる。さらに、フットウェアのアッパー、ミッドソール、またはアウトソール内の素子の配置が労働集約的であり、導体の損傷を避けるために正確な縫い付けが必要になるので、加熱素子をフットウェア内に組み込むことは製造上非常に困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
添付の図面と以下の詳細な説明によって実施形態が容易に理解されるだろう。実施形態は例示を目的として示されており、添付の図面に限定することを目的として示されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】様々な実施形態に係る、フットウェアで使用する取り外し可能ライナーの上面図(A)、底面図(B)および側面図(C)である。
【図2】様々な実施形態に係る取り外し可能ライナーとフットベッドの斜視図である。
【図3】A、Bは、様々な実施形態に係る取り外し可能ライナーとともに用いる電気結合メカニズムを示す図である。
【図4】様々な実施形態に係る取り外し可能ライナーの分解図(A)、上面図(B)、側面図(C)および底面図(D)である。
【図5】様々な実施形態に係る、電気結合メカニズムの分解図(A)、電気結合メカニズムを有する取り外し可能ライナーの上面図(B)、底面図(C)および側面図(D)である。
【図6】様々な実施形態に係る例示的なフットウェア温度制御システムのいくつかの部品の模式図である。
【図7】温度制御素子の一実施形態を備えるフットウェアの一例の左側面図(A)、右側面図(B)および背面図(C)である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、説明の一部を形成するとともに、実施可能な実施形態を図解する目的で示される添付の図面を参照する。他の実施形態も利用可能であり、発明の範囲から逸脱することなく構造的または論理的な変更をなし得ることを理解すべきである。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で取られるべきではなく、実施形態の範囲は添付の特許請求の範囲およびその等価物によって規定される。
【0008】
実施形態の理解に役立つように、様々な動作を複数の個別の動作として説明することがあるが、説明の順序が、これらの動作が順序に依存することを意味するものと解釈されるべきではない。
【0009】
説明目的のために、”A/B”の形式または”Aおよび/またはB”の形式の表現は、(A)、(B)または(AおよびB)を意味する。説明目的のために、「A、BおよびCの少なくとも一つ」という形式の表現は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)または(A、BおよびC)を意味する。説明目的のために、(A)Bの形式の表現は、(B)または(AB)であること、すなわちAが選択的な要素であることを意味する。
【0010】
この説明は、一つ以上の同一のまたは異なる実施形態をそれぞれ指し示す「実施形態(embodiment)」または「実施形態(embodiments)」の用語を使用することがある。さらに、「含む」「備える」「有する」などの用語は、実施形態に関して使用する場合は同義である。
【0011】
様々な実施形態において、温度制御フットフェアが提供される。ソックライナー、フットベッド、インソール、ブーティーなどの取り外し可能なライナーが、その中に配置される温度制御素子(本明細書では「TCE」と呼ばれる)を備えてもよい。携帯用電源(例えばバッテリーまたは電池)に接続されると、TCEは、ライナーの温度を上昇および/または低下させ、着用者の足で知覚されるフットウェアの温度を上昇および/または低下させるように構成されてもよい。一部の実施形態では、電気接触素子がライナー外部の中または上に配置され、フットウェア本体の中または上に(例えば、フットベッドの上部またはミッドソール、アウトソール等の上に)位置する対応電気接触素子と接触して、電気結合および携帯用電源とTCEの制御を容易にするように構成されていてもよい。
【0012】
TCEは、加熱素子、冷却素子、またはその組み合わせを備えてもよい。一部の実施形態では、加熱素子は、ライナーに結合された基板にはめ込み、エッチング、または印刷された金属ベースの導体であってもよい。一部の実施形態では、加熱素子および/または冷却素子は、ライナーの温度を制御可能な一つ以上の圧電式および/または熱電式の加熱器および/または冷却器を備えていてもよい。
【0013】
様々な実施形態では、コントローラ、電源、アクチュエータおよび/または温度レギュレータがTCEと電気的に結合され、電源を調節してライナーの温度を望み通りに制御するように構成されていてもよい。温度レギュレータおよび電源がフットウェア上に配置されてもよく、この結果、例えばコントローラ上の設定を操作することによって、着用者がライナーの温度を制御してもよいし、あるいは、例えば有線または無線インタフェースを使用してライナーの温度を遠隔制御してもよい。他の実施形態では、サーモスタットを用いてライナーの温度を自動的に制御してもよい。
【0014】
図1A−Cは、様々な実施形態に係るフットウェアライナーとTCEの一例を示す。様々な実施形態では、ライナー10は、種々の形状および構造を有するフットウェアと取り外し可能にかみ合うような大きさであってもよい。図示のように、ライナー10は、その中に配置され、熱源および/または冷却源を提供するように構成されたTCE20を備えていてもよい。様々な実施形態では、TCE20は、ライナー10の少なくとも一部に戦略的にパターン化された一つ以上の導体22を備えてもよい。図1Aに示すように、一部の実施形態では、導体22の分布が、ライナーの前方すなわち拇指球/爪先部分に集中していてもよい。爪先および/または足の前部は、通常、血液循環の低下のために冷たくなったり熱くなりすぎたりする足の部分であるので、これは有利な構造である。他の実施形態では、導体22がライナー10の表面全体を実質的に覆い、足全体を加熱または冷却してもよいし、または導体22がライナーのかかとと爪先の両方の領域に配置されてもよいし、必要に応じて他のゾーンまたはパターンであってもよい。加熱素子と冷却素子の両方を有する実施形態では、加熱および冷却導体22が、ライナー10の相異なる領域にちりばめられたり交互にされたり近接して配置されたりしてもよい。
【0015】
様々な実施形態では、導体22は、架橋ポリエチレン(PEX)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)、(ポリエチレンなどの)ポリオレフィン、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性ウレタン(TPU)、エチレン酢酸ビニル(EVA)などの基板、または全体的に薄く柔軟であり温度変動の影響を受けにくい別の基板によって担持されてもよい。導体22は、例えば、基板に堆積、エッチング、印刷および/または成形された金属線または金属ベースの配線を含んでもよい。一部の実施形態では、例えば銀イオンまたは銅スレッドを有する導電性ファブリックなどの他の導電性材料を使用してもよい。様々な実施形態では、導体22が例えば正負の電気端子である接点24、26を含む接点グループまで延びてもよいし、および/または接点グループで終結してもよい。
【0016】
一部の実施形態では、図1Aおよび1Bに示すように、TCE20がライナー10の上面13に配置されてもよく、接点グループ28がライナー10の下面または底面15に配置されてもよい。図1Cに示すように、TCE20は、例えばスロット21を通して上面13から下面15へとライナー10を貫通してもよい。図2Aおよび2Bにさらに示すように、様々な実施形態では、接点グループ28がライナー10の下面15に配置され、対応する接点グループ38と係合するようにさらに構成されていてもよい。対応する接点グループ38は、例えばフットベッド30(図3−4も参照)であるフットウェアの本体に結合されてもよく、これによって電気結合を提供する。一部の実施形態では、接点グループ38が対応する正負の電気接点34、36を備え、例えばアウトソール、ミッドソール、またはフットウェアライニングなどのライナー10の下面15と接触するフットウェア内部の任意の部分に配置されてもよい。他の実施形態では、接点34と36、すなわち接点グループ38が、フットウェアの側面や例えばかかと近傍である後部などの、フットウェア内部の他の部分に配置されてもよい。加えて、一部の実施形態では、電源、コントローラ、アクチュエータ、または他の部品と電気接点34、36とを結合するために、電線管31と選択的なクイックリリース式電気結合部33とが設けられていてもよい。
【0017】
様々な実施形態では、電気接点24、26、34および36が、任意の適切な金属または非金属の導電性材料で作られてもよい。一部の実施形態では、ライナー10および/またはフットウェア本体の屈曲にしたがうとともに、様々なライナーまたはフットウェアのトポグラフィーを収容するように、接点24、26、34および36、および/または接点グループ28、38が柔軟性を有していてもよい。様々な実施形態では、電気伝導性を破壊する傾向がある、対応する接点間の相対移動および/または分離への抵抗を助けるように、接点24、26が接点34、36と互いに取り外し可能に結合するように構成されてもよい。例えば、一実施形態では、導電性ベルクロ(登録商標)などの導電性のある面ファスナー(hook-and-loop-type)材料を使用して、ライナー10上の接点24、26と、フットウェア本体上の対応する接点34、36との間を結合してもよい。別の実施形態では、接点グループ28、38の一方が凹んでおり、接点グループ28、38の他方が突出して凹んだ接点グループと係合してもよい。
【0018】
他の実施形態では、図3Aおよび3Bに示すように、接点24、26、34および36が導電性の磁気接点であってもよい。例えば、接点24、26、34および/または36は、意図しない分離に抵抗するような形で互いに結合するように、磁気を有していてもよい。様々な実施形態では、接点24、26、34および36が、接点間での確実な電気結合を保証する、対応する雄型19と雌型17の位置決め構造を有していてもよい。
【0019】
図4A−Dは、様々な実施形態に係る例示的なTCE20の分解図(A)、上面図(B)、側面図(C)および底面図(4D)をそれぞれ示す。図5A−Dは、フットウェアの対応するフットベッド部分30の一例の分解図(A)、上面図(B)、底面図(C)および側面図(D)をそれぞれ示す。図4A−Dに示すように、一部の実施形態では、接点24、26がTCE20の後部に配置されてもよい。図4Aの実施形態に示されるように、導体22は、例えばAludirome(登録商標)などのFeCrAl合金である金属素子を含んでもよく、PEXフィルムまたはPIフィルムなどの基板23の層間に挟まれてTCE20を形成してもよい。接点24、26は、例えば接着フィルム27を用いて導体22の上側に結合される磁気ボタン25を備えていてもよい。対応する金属ボタン29が導体22の下側に結合され、フットベッド30の接点34、36と連結するように構成されてもよい。
【0020】
図5A−Dに示すように、様々な実施形態では、フットウェアのフットベッド30が上面42に配置された対応する電気接点34、36を有してもよい。ライナー10がフットウェア内に配置されると、ライナーの接点24、26とフットベッドの接点34、36との間に接触インタフェースが作られ、これによって電気結合が完成する。電気インタフェースが一旦作られると、電源(図示せず)によって提供される電力がTCE20(図示せず)の導体22にエネルギーを与え、ライナー温度を増減させる。これによって、フットウェアの温度を変更する。図5Aに示すように、電気接点34、36は、例えばAudirome(登録商標)などのFeCrAl合金である金属導体33を含んでもよく、PEXフィルムまたはPIフィルムなどの基板35の層間に挟まれていてもよい。一部の実施形態では、追加の金属ボタン37および/または接着剤39が接点34、36の下に配置され、例えば支持部材またはスペーサとして機能してもよい。
【0021】
図4および5に示すように、対応するライナー/フットベッド接点を用いて確実な電気的結合がなされるように、また、使用中に遭遇する水または破片の進入やライナー10のずれにもかかわらず確実な電気的結合が行われ維持されるように、ライナー接点24、26および/またはフットベッド接点34、36のサイズが大きくてもよい。一部の実施形態では、ライナー接点24、26が約0.5平方インチ以上の直径を有してもよい。
【0022】
さらに、一部の実施形態では、ライナー10および/またはフットベッド30のほぼ両端または両側に、接点24、26および/または接点34、36を配置してもよい。接点を分離すると、望ましくない接触と、システムの短絡を避けるのに役立つ。他の実施形態では、図1および2に示すように、接点24、26および/または接点34、36が、ほぼ隣接してまたは互いに非常に近接する範囲に配置されてもよい。様々な実施形態では、活動中の着用者の体重の大半を支える足のかかとおよび/または拇指球領域の下に、接点24、26および/または接点34、36を配置すると有利である。一部の実施形態では、この配置は、対応する接点間での接触をより良好かつ一定にするのに役立つ。加えて、一部の実施形態では、ライナー接点24、26のサイズが、フットベッド接点34、36のサイズより小さくてもよい。このサイズ差は、ライナー接点24および/または26が対応するフットベッド接点34および/または36と良好に位置決めされ接触することを保証する。他の実施形態では、フットベッド接点34、36がライナー接点24、26より小さくてもよい。
【0023】
図6は、様々な実施形態に係る温度調節システムの様々な部分の模式的な部品を示す。様々な実施形態では、TCE20がフットウェアライナー(図示せず)内に配置され、露出した接点グループ28を備えていてもよい。ライナーがフットウェア内に挿入されたときに、接点グループ28の接点と電気的に結合するような態様で、対応するフットベッド接点グループ38がフットウェア(図示せず)内に配置されてもよい。接点グループ38の接点が、フットウェア上の所望の位置に配置可能であるコントローラ50および電源60と電気的に結合されてもよい。コントローラ50および電源60は、別々の部品であってもよいし一体化された部品であってもよい。
【0024】
一部の実施形態では、コントローラ50は、電源60によってTCE20に供給される電流を調節し制御するように構成された集積回路ベースのシステムであってもよい。アクチュエータ55がコントローラ50に電気的に結合され、例えば複数の設定(例えば高、中、低、オフ)で構成されてもよい。様々な実施形態では、例えばフットウェアの内部温度または所定の設定に基づきライナーの温度を調節可能である電気サーモスタットを設定するように、アクチュエータ55が構成されてもよい。一部の実施形態では、例えばUSBコネクタ82を介して電源60またはコントローラ50がAC/DCアダプタ80と取り外し可能に結合し、例えば電源60を再充電するように構成されてもよい。様々な実施形態では、クイックリリースカプラ33、ミニUSBアダプタ61、または当業者には既知である他の電気インタフェースまたはプラグ63を備える電線管31によって、TCE20、コントローラ50、電源60およびアクチュエータ55が互いに取り外し可能に結合されてもよい。
【0025】
様々な実施形態では、温度制御フットウェアの機能を高めるようにコントローラ50がプログラム可能であってもよい。例えば、既知のインタフェース接続82、61(例えば、USBまたはマイクロUSB)を介して、コンピュータまたは携帯デバイスに結合されるようにコントローラ50が構成されていてもよい。種々の設定と関連する温度範囲、ライト/インジケータ効果、および/または時間サイクルなどの様々なパラメータを修正可能であってもよい。様々な実施形態では、トランシーバなどの無線インタフェース部品がコントローラ50に結合されまたはコントローラ50と一体化されてもよく、これによりコントローラ設定の遠隔制御および操作が可能になる。
【0026】
様々な実施形態では、アクチュエータ55を例えばリテーナ58によりフットウェアに取り外し可能に結合してもよい。フットウェアを交換することなく、様々なカスタマイズ化されたアクチュエータ55を使用することができる。例えば、コントローラ50に異なるロゴ(例えば、大学のロゴ、ブランド名および/またはイメージ、スポーツチームのロゴ)が配置されてもよいし、学校、チームまたはブランドのカラーなどの所望の色でロゴが光るように構成してもよい。一部の実施形態では、既知の様々な方法でアクチュエータ55をフットウェアに取り外し可能に結合することができる。
【0027】
図7A−Cは、TCE20の一実施形態を備えるフットウェアの一例の左側面図(A)、右側面図(B)および背面図(C)を示す。図7A−Cに示すように、コントローラ50、電源60、アクチュエータ55および電気コネクタとその間の電線管を収容可能な受け入れポケット、スロットまたは溝がフットウェアに設けられていてもよい。例えば、図示の例では、コントローラ50と電源60がフットウェア上部の一側に配置され、アクチュエータ55がフットウェア上部の他側に配置されてもよい。一部の実施形態では、アクチュエータ55がユーザにより起動されると、コントローラ50が電源60からTCE20に電力を運び、導体22が作動してライナー10を加熱または冷却してもよい。一部の実施形態では、例えば清掃、修理、または壊れ破れ汚れた部品の交換のために、コントローラ50、電源60、アクチュエータ55、ライナー10および/または電気コネクタとその間の電線管がユーザによって取り外されてもよい。同じく、この単一の部品を実施形態では、システム全体を交換することなく、交換または修理のために取り外すことができる。同様に、一部の実施形態では、フットウェアが汚れて洗浄する必要があるとき、システムの部品をフットウェアから取り外すことができる。
【0028】
特定の実施形態について図解し説明してきたが、当業者であれば、発明の範囲から逸脱することなく、広範囲の代替実施形態および/または等価の実施形態、あるいは同様の目的を達成するように計算された実装で、図示し説明した実施形態を置換可能であることを理解するであろう。当業者は、多種多様な方法で実施形態を実装できることを理解するである。この出願は、本明細書で議論された実施形態の任意の適用形態および変形形態を包含するように意図されている。したがって、特許請求の範囲およびその等価物によってのみ、実施形態が限定されることが明確に意図されている。
【図1A】

【図1B】

【図1C】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フットウェア用の温度制御システムであって、
フットウェアの温度を変更するように構成された温度制御素子を有し、第1電気接点を有する取り外し可能ライナーと、
第2電気接点を有し、前記第1および第2電気接点が互いに結合するように構成された、フットベッドと、
前記第2電気接点に電力を供給するように構成された電源と、
前記電源と結合し前記温度制御素子を制御するように構成されたコントローラと、
を備える温度制御システム。
【請求項2】
前記コントローラと結合し前記温度制御システムを作動させるように構成されたアクチュエータをさらに備える請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項3】
前記電源、コントローラ、および/またはアクチュエータが前記フットウェアと取り外し可能に結合されることを特徴とする請求項2に記載の温度制御システム。
【請求項4】
前記温度制御システムが加熱および/または冷却素子と基板とを備えることを特徴とする請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項5】
前記加熱および/または冷却素子が金属導体を備えることを特徴とする請求項4に記載の温度制御システム。
【請求項6】
前記金属導体がFeCrAl合金を含むことを特徴とする請求項5に記載の温度制御システム。
【請求項7】
前記加熱および/または冷却素子が、圧電式または熱電式の加熱器および/または冷却器を含むことを特徴とする請求項4に記載の温度制御システム。
【請求項8】
前記加熱および/または冷却素子が、前記取り外し可能ライナーの爪先領域に配置されれることを特徴とする請求項4に記載の温度制御システム。
【請求項9】
前記加熱および/または冷却素子が、前記取り外し可能ライナーのかかと領域と爪先領域の両方に配置されることを特徴とする請求項4に記載の温度制御システム。
【請求項10】
前記加熱および/または冷却素子が、前記取り外し可能ライナーの表面の実質的に全体を覆うように配置されることを特徴とする請求項4に記載の温度制御システム。
【請求項11】
前記基板が架橋ポリエチレン(PEX)またはポリイミド(PI)を含むことを特徴とする請求項4に記載の温度制御システム。
【請求項12】
前記第1電気接点が第1正極と第1負極とを有し、前記第2電気接点が第2正極と第2負極とを有することを特徴とする請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項13】
前記第2正極と第2負極がそれぞれ少なくとも0.5平方インチの面積を有することを特徴とする請求項12に記載の温度制御システム。
【請求項14】
前記第1および第2電気接点が磁気素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項15】
前記第1および第2電気接点が雄型および雌型の結合素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項16】
前記第1電気接点が雄型結合素子を含み、前記第2接点が雌型結合素子を含むことを特徴とする請求項15に記載の温度制御システム。
【請求項17】
前記コントローラが集積回路ベースのシステムを含み、
前記コントローラが、前記電源によって前記温度制御素子に提供される電流を調整するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項18】
前記電源がバッテリーであることを特徴とする請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項19】
前記バッテリーが再充電可能であることを特徴とする請求項18に記載の温度制御システム。
【請求項20】
前記コントローラが前記バッテリーを収容するように構成されることを特徴とする請求項18に記載の温度制御システム。
【請求項21】
前記コントローラがプログラム可能であることを特徴とする請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項22】
前記コントローラがUSBポートまたはマイクロUSBポートを備えることを特徴とする請求項21に記載の温度制御システム。
【請求項23】
フットウェア用の温度制御システムであって、
フットウェアの温度を変更するように構成された温度制御素子を有し、第1電気接点を有する取り外し可能ライナーと、
第2電気接点を有し、前記第1および第2電気接点が互いに結合するように構成され、前記第1および第2電気接点が磁気素子を含む、フットベッドと、
前記第2電気接点に電力を供給するように構成された電源と、
前記電源と結合し前記温度制御素子を制御するように構成されたコントローラと、
前記コントローラと結合し前記温度制御システムを作動させるように構成されたアクチュエータと、を備え、
前記電源、コントローラおよびアクチュエータが前記フットウェア上部と取り外し可能に結合されることを特徴とする温度制御システム。

【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【公表番号】特表2013−509964(P2013−509964A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538051(P2012−538051)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/055725
【国際公開番号】WO2011/057142
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(512116044)コロンビア スポーツウエア ノース アメリカ、インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】