説明

フレキシブル自動連結カップリング組立体

自動接続カップリング組立体は、第1の端部においてヒンジによって作動可能接続される第1及び第2の部分を有する。ヒンジは望ましくは、互いに独立して作動する第1及び第2のヒンジ機構を有する。カップリング組立体はまた、第2の端部において第1のカップリング部を第2のカップリング部に対して解放可能に締結する締結機構を有する。締結機構は、第1及び第2のカップリング部を締結するよう第1及び第2のカップリング部において与えられる延在部を使用する。締結機構は、第1及び第2のロッキング機構を有する。第1及び第2のロッキング機構は、第1及び第2のカップリング部を締結するラッチを有する。カップリング組立体はまた、接続機構及びインジケータラッチを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は全般的に、カップリング組立体に係る。より特には、本発明は、自動連結(セルフボンディング、self-bonding)であり且つ単一障害点を有さないフレキシブルカップリング組立体に係る。
【背景技術】
【0002】
燃料等である流体を導管を通して輸送又は移動させる際の安全性は、導管内の圧力、導管から漏出する流体によって引き起こされ得る損傷、及び燃料等である流体の揮発性及び爆発性の特性により、重要なものとなってくる。航空機産業においては、悲惨な結果を招き得るため燃料が燃料移送導管から漏出しないことを確実なものとする、ことが重大である。
【0003】
例えば燃料が所望される場所に到達するよう遠回りをしなければならないため、1つの場所から他の場所まで燃料を輸送するよう複数の燃料移送導管を使用することがしばしば必要となる。例えば、航空機において、複数の燃料移送導管は、航空機の燃料タンクからエンジンまで燃料を輸送するよう使用され得る。複数の燃料移送導管が格納タンクからエンジンまで燃料を移動させるよう必要となるため、カップリングは、かかる燃料移送導管の端部を互いに対して接続するよう必要とされる。カップリング及び他の装置は、流体移送導管を接合するよう設計されている。漏出の影響を受けやすい範囲の1つが2つの導管の間の接合であるため、かかるカップリングは、確実な密封を与え、燃料が漏出しないようにする、ことが重要である。かかるカップリング及び他の装置は、燃料移送導管から燃料が出てしまう危険性を最小限に抑えるよう燃料移送導管を接続するよう試みるものである。
【0004】
漏出の危険性を低減するよう、米国連邦航空局(FAA)は、連邦航空規則(FAR)25を施行している。FAR25は、燃料移送導管を接合するよう使用されるような特定のカップリングが2つの別個のロッキング装置を組み込む、ことを求めている。2つの別個のロッキング装置を求めることによって、カップリングが完全に不具合を起こすようなことは減少される。これは、万が一ロッキング装置の一方のみに不具合があった場合にでもカップリングには不具合が起きないためである。カップリングは、残っているロッキング装置によって閉鎖されたままにされる。
【0005】
しかしながら、既存のカップリングは、単一障害点を有する。即ち、たとえ主要ではない構成要素であったとしてもカップリングの1つの構成要素に不具合が起きた場合、カップリング全体に不具合が起き、開放してしまう。これにより、導管から流体が漏出し得、流体が燃料である場合には、破滅的な結果を引き起こし得る。更には、既存のカップリングは、カップリングが2つの別個のロッキング装置を組み込むこととしたFAR25の要件を満たしていない。
【0006】
他の不利点は、既存のカップリングが電気的連結を与えない、ということである。例えばカップリングに対して接続される導管を介して雷撃がカップリングに対して伝わった場合、雷撃からの電流がカップリングを通って隣接する導管まで、また最終的にはゼロ電位(接地、ground)までたどり得る経路がない。更には、既存のカップリングは、導管を通って流れる流体により、導管において電荷を蓄積させ得る。この静電荷は、火花を形成し得、導管が可燃性の流体を輸送している場合には導管の内側において発火させ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
既存のカップリングには、上述された不利点及び他の不利点が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の不利点は、本願発明によって大いに克服される。本発明の一態様においては、単一障害点を有さないカップリングが与えられる。本発明の一実施例によれば、カップリングは、単一障害点を排除する余剰的特性(redundant features)を有する。本発明はまた、自動連結であり且つ所定の量の圧力及び角変形に耐え得るフレキシブルカップリングを与える。当該自動連結カップリング(self-bonding coupling)は、第1及び第2のカップリング部を有し、該カップリング部の各々は、第1及び第2の端部を備える。第1及び第2のカップリング部は、各端部において延在部(extended portions)を有する。第1及び第2のカップリング部は、延在部を使用して一端においてヒンジ留めされる。本発明の一実施例によれば、延在部の各々は、複数の延在部を有する。延在部は、ヒンジが第1のカップリング部及び第2のカップリング部を作動可能に接続し得るようにする。望ましくは、ヒンジは、互いに独立して作動する第1及び第2のヒンジ機構を有する。
【0009】
本発明の他の実施例によれば、カップリング組立体は、第1のカップリング部及び第2のカップリング部の各々の一端を締結する締結機構を有する。該締結機構は望ましくは、第1及び第2のロッキング機構を有する。該第1及び第2のロッキング機構は、延在部を使用して第1及び第2のカップリング部に対して作動可能に接続されるラッチを有し得る。一実施例によれば、該ラッチは、複数のピンを使用して第1及び第2のカップリングに対して作動可能に接続され、複数の延在部の間に位置決めされる。
【0010】
本発明の他の実施例によれば、締結機構はまた、インジケータラッチを有する。該インジケータラッチは望ましくは、インジケータラッチをアンロック位置において維持するバイアス機構を有する。インジケータラッチは、第1及び第2のカップリング部が確実に締結されるときにロック位置においてとどめられる。このようにして、インジケータラッチは、第1及び第2のカップリング部が確実に締結されるときを示す。
【0011】
本発明の他の実施例によれば、カップリング組立体は、連結機構を有する。連結機構は、例えば連結装置(ボンド装置、bond devices)又は連結ワイヤ(ボンドワイヤ、bond wires)であり得る。連結装置は、第1及び第2のカップリング部の各側部において与えられる保持機構から延在し得る。一実施例によれば、連結装置は、互いからオフセットされる(off-set)。
【0012】
連結ワイヤは、実質的にU字型であり得、複数の場所において第1又は第2の部分に接触し得る。連結ワイヤはまた、突出部を有する。該突出部は、特定の用途にいて導電性を与えるよう使用され得る。
【0013】
このように、本願における詳細な説明がよりよく理解され得るよう、また、従来技術に対する本発明の寄与がよりよく認識され得るよう、本発明の特定の実施例が広く概要されてきた。当然のことながら、追加的な本発明の実施例はあり、該追加的な実施例は、以下に説明され且つ本願に添付される特許請求の範囲の対象を形成する。
【0014】
この点において、本発明の少なくとも1つの実施例を詳細に説明する前に、本願発明がその適用において以下の説明及び図面において説明及び図示される構成の詳細及び構成要素の配置に制限されない、ことが理解されるべきである。本発明は、説明される実施例及び実行される実施例に加えた実施例を可能にし、多種の方途において行なわれる。また、本願において用いられる表現及び用語、並びに要約は、説明を目的とするものであり、制限的なものとしてとらえられるべきではない、ことが理解されるべきである。
【0015】
このように、当業者は、本願が基づく概念が本発明の複数の目的を実行するよう他の構造、方法、及びシステムの設計の根拠として容易に利用され得る、ことを理解する。したがって、請求項は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱しない限りかかる同等の構成を有するものとして考えられる、ことが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体の上部斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体の締結機構の上部斜視図である。
【図3】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体のラッチの上部斜視図である。
【図4】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体の締結機構の上部斜視図である。
【図5】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体の締結機構の上部斜視図である。
【図6】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体の上部斜視図である。
【図7】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体の上部斜視図である。
【図8】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体のヒンジの上部斜視図である。
【図9】本発明の一実施例に従ったカップリング組立体のヒンジの上部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
これより本発明は、図面を参照して説明される。該図面を通して、同様の参照符号は同様の部分を示す。本発明の一実施例によれば、フレキシブル自動連結カップリングが与えられる。フレキシブル自動連結カップリングは、単一障害点を排除するという余剰的特性を与える。
【0018】
図1は、本発明の一実施例に従ったカップリング10を示す。カップリング10は、第1の部分12及び第2の部分14を有する。第1の部分12及び第2の部分14は、ヒンジ16によってピボット可能に接続され、締結機構18によって解放可能に接続される。締結機構18は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22を有し得る。第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22は、第1のカップリング部12において与えられる第1の延在部(extended portions)24及び第2のカップリング部14において与えられる第2の延在部26を使用して、第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14に対して接続され得る。第1の延在部24及び第2の延在部26は、パッセージ28(図2に図示)を有し得る。該パッセージ28は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22を第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14に対して夫々作動可能に接続するピン30を受ける。
【0019】
本発明の一実施例によれば、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22は、ラッチ32を有し得る。該ラッチ32は、ラッチの一端においてピン30の1つによって第1の延在部24及び第2の延在部26に対してピボット可能に接続される。タブ34は、ラッチ32の開放を支援するようラッチの他端において与えられ得る。タブ34は、ピン30に対向するラッチ32の一端において与えられ得る。ラッチ32は、第1の延在部24及び第2の延在部26の一端に摩擦的に係合され得る。本発明の一実施例によれば、ラッチ32は、カップリング10に対してよりしっかりとした密封を与えるよう対向する方向に向き得る。ラッチ32はまた、ラッチ32を閉位置において維持することを支援するラッチスプリング36を有し得る。
【0020】
カップリング10はまた、インジケータラッチ38を有し得る。インジケータラッチ38は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22の一端の周囲にピボット可能に接続され得る。インジケータラッチ38は、パッセージ28を介して第1のロッキング機構20から第2のロッキング機構22まで延在するピン30によって、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22に対して作動可能に接続され得る。本発明の一実施例によれば、インジケータラッチ38は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22がカップリング10を閉位置において固定するときにのみ、閉位置へと閉じる。
【0021】
カップリング10はまた、カップリング10を自動連結であるようにさせ得る連結機構(bonding mechanism)40、及びラッチスプリング42を有し得る。ラッチスプリング42は、ラッチ部分が確実に係合されるようにする。カップリング10はまた、カップリング10が自動連結し得るよう支援する保持機構46を有し得る。保持機構46は、例えば、第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14において与えられる切り欠き48であり得る。連結機構40は、1つ又はそれより多くの保持機構46において与えられ得る。本発明の一実施例によれば、連結機構40の延伸(細長い)部分(elongated portions)44は、連結機構40からカップリング10の内側部分に向かって延在し得る。延伸部分44は、連結機構40の対向する側部において与えられる連結機構40の延伸部分44に位置合わせし得る。
【0022】
図2は、図1に示される締結機構18を示すが、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22は、各ロッキング機構が同一の方向を向くよう位置付けられている。更には、ラッチ32の各々は、第1の延在部24及び第2の延在部26においてパッセージ28の各々を通って与えられる独立したピン30を与えられる。第1のロッキング機構20又は第2のロッキング機構22の一方に不具合がある場合でも、他方のロッキング機構がロック位置において維持されるため、カップリング10が開放されることはない、ことは当業者には明らかであるべきである。これは、カップリング10を開放させる単一障害点がないよう、余剰カップリング特性を与える。例えば、万が一第2のロッキング機構22のラッチ32が開放した場合、あるいは万が一第1のロッキング機構20のピン30の1つが破損した場合、これは、関連付けられるロッキング機構が機能しなくなることを引き起こし得る。しかしながら、他方のロッキング機構は、その構成要素がいずれも不具合を起こしていないため、ロック位置に留まる。したがって、カップリング10は、閉位置において維持される。
【0023】
ラッチ32(図3に示される通り)は、第1の延在部24及び第2の延在部26の延在部間において与えられ得る。ラッチ32は、受け部50及び固定部52を与えられ得る。受け部50は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22に夫々関連付けられるピン30の1つを受け得る。固定部52は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22に関連付けられる他のピン30に対してラッチ32を固定するよう使用され得る。ラッチ32は、第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14を互いに対して固定させ得、またカップリング10を閉位置において維持し得る。
【0024】
図4は、本発明の一実施例に従ったカップリング10を示す。カップリング10は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22を有し、該第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22は、カップリング10を閉位置において維持するようラッチ32に第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14を固定させる複数のピン30を有する。一実施例によれば、ピン30は、インジケータラッチ38を受けるよう使用され得るインジケータラッチ受け部54を与えられる。第1のカップリング部12又は第2のカップリング部14のいずれかにおいて与えられる第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22のピン30は、1つ又はそれより多くのインジケータラッチロッキング機構に対してピボット可能に接続され得る。
【0025】
1つ又はそれより多くのインジケータラッチ受け部54は、第1のカップリング部12のピン30及び第2のカップリング部14の第2の延在部26において与えられ得る。インジケータラッチ38は、インジケータラッチ取付け機構56を有し得、該インジケータラッチ取付け機構56は、インジケータラッチ38の一端においてインジケータラッチ受け部54に対して解放可能に接続し、また、インジケータラッチ38の対向する端部においてインジケータラッチ受け部54に対してピボット可能に接続される。インジケータラッチ38は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22が各々閉位置にあるときに閉位置において解放可能にロックされ得る。これによってユーザは、カップリング10が適切に固定されるか否かを判断し得る。インジケータラッチ38がロック位置にない場合、これは、カップリング10がロック位置又は閉位置にない、ことを意味する。
【0026】
本発明の一実施例によれば、インジケータラッチ38は、図5に示される通り複数のインジケータラッチ38を有し得る。インジケータラッチ38は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22の各々に対して与えられ得る。このようにして、ユーザは、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22の一方又は両方がロック位置にあるか否かを判断し得、故にカップリングが閉位置に有るか否かを判断し得る。
【0027】
図6は、本発明の一実施例にしたがった閉位置にあるカップリング10を示す。カップリング10は、連結機構40を有し、該連結機構は例えば、カップリング10の一側からカップリング10の第2の側部に向かって延在する延伸部分44を有する連結装置(bond device)であり得る。カップリング10はまた、カップリング10の中心部に向かって延在される延伸部分44を有するカップリング10の一側において与えられる連結装置に対向して位置付けられる連結機構40を有し得る。連結装置40は、干渉を避けるよう交互にされ(staggered)得る。
【0028】
図7は、本発明の一実施例にしたがったフレキシブル自動連結カップリング10を示す。カップリング10は、第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14を有する。第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14は、ヒンジ16によってピボット可能に接続される。カップリング10はまた、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22を有する締結機構18を有する。第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22は、第1のカップリング部12において与えられる第1の延在部24及び第2のカップリング部14において与えられる第2の延在部26に対して作動可能に接続される。第1の延在部24及び第2に延在部26は、ピン30が与えられるパッセージ28を有し得る。ラッチ32は、ピン30によって第1のカップリング部12に対して固定され、ピン30によって第2のカップリング部14に対して係合される。
【0029】
ラッチスプリング36は、第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22を閉位置においてロックするよう与えられ得る。インジケータラッチ38は、インジケータラッチ38が閉位置にあるときに第1のロッキング機構20及び第2のロッキング機構22が閉位置にあることを示すよう、ピン30に対してピボット可能に接続され得る。インジケータラッチ38はまた、インジケータラッチ38を開位置において維持するバイアス機構58を有し得る。このようにして、ユーザは、インジケータラッチ38が開位置にあるため、カップリングが開位置にあることを判断し得る。
【0030】
カップリング10はまた、連結機構40を有し得る。連結機構40は、第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14の各々の一側において与えられる複数の連結ワイヤを有し得る。一実施例によれば、連結ワイヤは、実質的にU字型であり、第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14の各側部における3箇所において、第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14に接触する。連結ワイヤによってカップリング10は、自動連結にされ得る。連結ワイヤの1つは、カップリング10の一側からカップリング10の他側に向かって延在し得、突出部60を有し得る。突出部60は、カップリング10とともに使用され得る標準的な密封機構(スリーブ)に対して導電性を与えるよう使用され得る。連結ワイヤの一部64は、カップリング10によって結合される2つの導管とかかるカップリングとともに典型的に使用される標準的なスリーブとの間において電気的連結を与え得る。これは、例えば雷撃及び静電荷蓄積に対する保護を与える。
【0031】
図8は、本発明に従ったフレキシブル自動連結カップリング10とともに使用され得るヒンジ16を示す。ヒンジ16は、第1のヒンジ機構62及び第2のヒンジ機構64を有し得る。第1のヒンジ機構62及び第2のヒンジ機構64は、望ましくは互いから独立して作動する。故に、第1のヒンジ機構62又は第2のヒンジ機構64のいずれかが不具合を起こした場合、カップリング10は、他方のヒンジ機構が不具合を起こしていないため、閉位置においてとどまる。ヒンジ16は望ましくは、第1の延在部24及び第2の延在部26を使用して第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14の各々に対してヒンジ部材66を固定することによって、カップリング10の第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14をピボット可能に接続する。第1の延在部24及び第2の延在部26の各々は、ピンが挿入されるパッセージを有し得、ヒンジ部材66に対して作動可能に接続する。このようにして、カップリング10を開放する際、第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14の各々は、ピン30の周囲にピボットし得、故にフレキシブルカップリング10を与える。
【0032】
図9は、本発明の一実施例に従ったカップリング10に対するヒンジ16を示す。ヒンジ16は、カップリング10の第1の延在部24及び第2の延在部26を使用して第1のカップリング部12及び第2のカップリング部14に対して固定され得る。第1の延在部24及び第2の延在部26は、複数の延在部を有する。ヒンジ部材66は、第1の延在部24及び第2の延在部26におけるパッセージ28を通り、ヒンジ部材66において与えられるパッセージを通って延在するピン30を使用して、第1の延在部24及び第2の延在部26に対して固定され得る。
【0033】
カップリング組立体の一例が航空機環境において説明されているが、他の環境も利用され得る、ことは理解され得る。また、当該カップリング組立体は、同様の機能が必要とされ得る他の業界においても有用であり得る。
【0034】
本発明の多くの特性及び利点は、詳細な説明から明らかであり、故に、添付の請求項は、本発明の真の趣旨及び範囲内である本発明の全ての特性及び利点を対称とすることを意図している。更には、当業者は多くの修正及び変形を容易に行ない得るため、本発明を図示及び説明された通りの構成及び作動に制限することは望ましくなく、したがって、全ての適切な修正及び同等のものは、本発明の範囲内となるものとされ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップリング組立体であって、
当該カップリング組立体を開閉させ得るよう第1の端部において第2のカップリング部に対して作動可能に接続される第1のカップリング部と、
当該カップリング組立体が閉位置にあるときに、第2の端部において前記第1のカップリング部を前記第2のカップリング部に対して締結するよう構成される締結機構と、
を有し、
該締結機構は、
当該カップリング組立体を前記閉位置において維持するよう構成される第1のロッキング機構と、
当該カップリング組立体を前記閉位置において維持するよう構成される第2のロッキング機構と、
を有する、
カップリング組立体。
【請求項2】
第1のインジケータラッチを更に有し、
該第1のインジケータラッチは、前記第1のロッキング機構が前記第1のカップリング部を前記第2のカップリング部に対して固定するときにのみ、ロック位置へと閉鎖するよう構成される、
請求項1記載のカップリング組立体。
【請求項3】
前記第1のインジケータラッチは、バイアス機構を有し、
該バイアス機構は、前記第1のインジケータラッチが前記ロック位置へと閉鎖されるまで、該第1のインジケータラッチをアンロック位置において維持するよう構成される、
請求項2記載のカップリング組立体。
【請求項4】
前記バイアス機構は、シートメタルラッチスプリング及びトーションスプリングのうちいずれか一方を有する、
請求項3記載のカップリング組立体。
【請求項5】
第2のインジケータラッチを更に有し、
該第2のインジケータラッチは、前記締結機構が前記第1のカップリング部を前記第2のカップリング部に対して固定するときにのみ、ロック位置へと閉鎖するよう構成される、
請求項2記載のカップリング組立体。
【請求項6】
前記第1のロッキング機構及び前記第2のロッキング機構は、互いに独立して作動する、
請求項1記載のカップリング組立体。
【請求項7】
前記第1のカップリング部は第1の延在部を有し、前記第2のカップリング部は第2の延在部を有する、
請求項1記載のカップリング組立体。
【請求項8】
前記第1の延在部又は前記第2の延在部のいずれかは、複数の延在部を有する、
請求項7記載のカップリング組立体。
【請求項9】
前記第1のロッキング機構は、前記第1の延在部のうちの1つと前記第2の延在部のうちの1つとの間において作動可能に接続される第1のラッチを有する、
請求項1記載のカップリング組立体。
【請求項10】
前記第1のラッチは、ピンを使用して前記第1の延在部及び前記第2の延在部のうちいずれか一方に対して作動可能に接続される、
請求項9記載のカップリング組立体。
【請求項11】
前記第2のロッキング機構は、前記第1の延在部のうちの1つと前記第2の延在部のうちの1つとの間において作動可能に接続される第2のラッチを有する、
請求項1記載のカップリング組立体。
【請求項12】
前記第2のラッチは、ピンを使用して前記第1の延在部及び前記第2の延在部のうちいずれか一方に対して作動可能に接続される、
請求項11記載のカップリング組立体。
【請求項13】
前記第1のロッキング機構及び前記第2のロッキング機構のうち一方は、スプリングを有する、
請求項1記載のカップリング組立体。
【請求項14】
連結機構を更に有し、
該連結機構は、当該カップリング組立体を装置に対して連結するよう構成される、
請求項1記載のカップリング組立体。
【請求項15】
前記連結機構は、連結装置及び連結ワイヤのうち一方を有する、
請求項14記載のカップリング組立体。
【請求項16】
前記連結ワイヤは、複数の箇所において前記第1のカップリング部及び前記第2のカップリング部のいずれかに接触する、
請求項15記載のカップリング組立体。
【請求項17】
前記連結ワイヤは、突出部を有する、
請求項15記載のカップリング組立体。
【請求項18】
前記第1のカップリング部及び前記第2のカップリング部の各々は、前記連結装置に対して保持機構を有する、
請求項15記載のカップリング組立体。
【請求項19】
前記連結装置は、複数の連結装置を有し、
該複数の連結装置の各々は、前記第1のカップリング部及び前記第2のカップリング部のうち一方の一側から互いに向かって延在する、
請求項15記載のカップリング組立体。
【請求項20】
前記複数の連結装置は、交互にされる、
請求項19記載のカップリング組立体。
【請求項21】
前記第1のカップリング部及び前記第2のカップリング部は、ヒンジを使用して作動可能に接続される、
請求項1記載のカップリング組立体。
【請求項22】
前記ヒンジは、第1のヒンジ機構と第2のヒンジ機構とを有する、
請求項21記載のカップリング組立体。
【請求項23】
前記第1のヒンジ機構及び前記第2のヒンジ機構は、互いに独立して作動する、
請求項22記載のカップリング組立体。
【請求項24】
前記第1のヒンジ機構及び前記第2のヒンジ機構は、前記第1のカップリング部及び前記第2のカップリング部上に与えられる延在部を使用して前記第1のカップリング部及び前記第2のカップリング部に対して作動可能に接続される、
請求項22記載のカップリング組立体。
【請求項25】
前記延在部の各々は、複数の延在部を有する、
請求項24記載のカップリング組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2011−501053(P2011−501053A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−528940(P2010−528940)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/078234
【国際公開番号】WO2009/048762
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(510100483)トランスディグム,インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】