説明

ブリスター包装体及びブリスター包装体の製造方法

【課題】本発明は、商品取扱説明をするブリスター包装体の台紙裏面の印刷面が多く増し、商品取扱説明書を別途添付する必要がないブリスター包装体であって、製造工程が簡単で、体裁及び使用に便利なブリスター包装体を提供することを目的とするものである。
【解決手段】1枚の縦長の長方形の両面印刷された積層合成紙シートを折り曲げて片面同士を貼り合わせて重合した長方形台紙の表面に、商品を収納したブリスター部を溶着固定したブリスター包装体であって、該積層合成紙シートは、両面印刷された合成紙シートの片面に薄手の熱可塑性合成樹脂フィルムを積層して、他方の面には、感圧接着剤層を介して擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層を積層してなる積層構造であり、前記長方形台紙は、該積層合成紙シートの擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム面を内側にして折り畳んで内側の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム同士を全面的に貼り合わせて形成したブリスター包装体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブリスター包装体及びブリスター包装体の製造方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、商品の宣伝取扱説明を印刷する印刷スペースを台紙の裏面面積の約3倍に増加することによって形成し、増加した印刷スペースに詳細な商品の取り扱い説明等を印刷することを可能とし、商品取扱説明書をブリスター包装体に別に添付する必要がなく、かつ、ブリスターに商品を収納した状態での簡便な熱溶着工程によって自動的に製造することができるブリスター包装体及びブリスター包装体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より小型の商品などは、ブリスター包装体として店頭に陳列展示されることが広く行われている。
ブリスター包装体は、商品の形状が台紙面から立体的に飛び出しているので、需要者の購買意欲を喚起する点で好まれているが、ブリスター包装体は、台紙の表側に突出しているブリスターによって、台紙の表面側の印刷スペースは使用できないので、ブリスター包装体の取扱説明等の印刷は台紙の裏面のみに限定される欠点がある。
多くの商品の販売において、商品の取扱説明書等の添付が必要であり、ブリスター包装体の場合に台紙の裏面だけでは取扱説明書用の印刷面が不足し、取扱説明書等の収納ポケットを別に備えたブリスター包装体又はブリスター包装体のブリスター部の内部に取扱説明書を商品と一緒に収納したものが使用されている。例えば、ブリスター包装体の台紙の裏面に袋体を取り付け、袋体の内部に取扱説明書を入れるブリスター包装体が知られている。
この場合、小型の商品に添付して袋体に収納される商品取扱説明書も小型のパンフレットとなり、ブリスター包装体を製造する際に、取扱説明書を袋体等に収納する手作業に手間がかかる欠点がある。また、取扱説明書を、袋から取り出して読むことも購入者にとって手間がかかる。
さらに、このような取扱説明書付きブリスター包装体は、取扱説明書の収納に手作業が必要となり、ブリスター包装体を自動的に製造することはできない。
この従来のブリスター包装体の欠点を解消するために、本願出願人は、既に、台紙の裏面の印刷面積をほぼ3倍に増加して、この印刷スペースに印刷することによって取扱説明書の添付が不要となるブリスター包装体を提供している(特許文献1)。
このブリスター包装体は、合成紙を芯材として、芯材の表に表面側印刷合成樹脂フィルム、裏に裏面側の印刷合成樹脂フィルムが積層された台紙を形成し、この台紙の裏面側の合成樹脂フィルムの上に、両面印刷された合成樹脂フィルムからなる薄手のフラップを台紙の下側縁から延設して設け、このフラップの側縁を剥離可能状態の半溶着で、台紙の裏面の側縁に固定して、ブリスター包装体を形成したものである。この剥離可能な両面印刷されたフラップを台紙の裏面から剥がすと、台紙の合成紙で裏打ちされたフィルムの台紙の裏面印刷、フラップの表裏両面の印刷と合計3面の印刷スペースが確保できる。
このときは、商品取扱説明のための印刷用の印刷スペース面が約3倍に増加する。
当該公知文献のブリスター包装体は、取扱説明書の添付が不要のブリスター包装体であるが、両面印刷された薄手の合成樹脂フラップフィルムを台紙裏面に剥離可能に固定するために台紙の両側縁を溶断する前に、フラップフィルムの内側全面に溶着阻害剥離ニスを塗布する必要がある。この塗布がないと、フラップフィルムの側縁は台紙フィルムに溶着して、もはや、絶対に剥離することができなくなる。また、台紙の側縁の切断を溶断でなく機械的切断にすると、フラップフィルムを台紙裏面に貼りつけることができなくなる。
また、両面印刷するフラップフィルムは、表裏両面から見た二面の印刷が混同しないように、表印刷又は裏印刷の間に、両側の印刷を遮蔽し印刷の文字図形を鮮明にするためのベタ印刷、例えば白一色若しくは黒一色のベタ印刷を施工する必要がある。すなわち、両面印刷のフラップフィルムは、表印刷、ベタ印刷、裏印刷の3度刷り印刷を行う必要があり、手間がかかる。
公知ブリスター包装体では、溶断溶着によるフラップフィルムの固定、溶着阻害剥離ニスの塗布及びフラップフィルムの3度刷り印刷が必須の構成となる。
また、当該公知のブリスター包装体の台紙裏面の印刷は、芯材の合成紙で裏打ちされているので、印刷面は剛性があって印刷平面は安定しているが、フラップフィルムは、芯材がないので、剥がしたときに、印刷面がペラペラと動き、取扱説明を読みにくいという機能的欠点がある。
さらに、フラップフィルムに芯材がない薄手のフィルムであること及びブリスター包装体の台紙裏面が側縁のみで固定されているために、台紙に固定されているフラップフィルム面の中央部が浮き上がるため、体裁が悪くなる欠点も生じる。
また、一般にブリスター包装体は、商品の自動包装に関しては、ブリスター部の凹部に商品を収納して、これを台紙表面に固定することによって製造できる。すなわち、ブリスター包装材の製造工程に商品の収納工程を組み込めば自動包装による包装体の製造を達成することができる。ブリスター部のベルトコンベア方式のワンッピッチ移動と、このブリスター部の凹部への商品の落としこみ工程及び商品を収納したブリスター部をロボットハンドによって、台紙表面の所定の位置への設置及びブリスター部の台紙表面への固定を自動的に実施することが可能である。
この自動化工程においては、ブリスター部を台紙表面に設置する工程までは容易であるが、ブリスター部の台紙表面への固定工程の自動化が困難である。
すなわち、前記公知のブリスター包装体のように、粘着剤によって、ブリスター部を接着固定する場合は、ブリスター部のフランジ面への粘着剤の自動塗布工程が困難である。
また、これを熱溶着によって台紙にブリスター部を溶着する方法に変えると、溶着工程自体は簡単に自動化可能であるが、溶着熱によって、台紙が変形したり、台紙の裏面印刷面に歪が生じたりする欠点がある。
【特許文献1】特開2006−131305号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、商品取扱説明をするブリスター包装体の台紙裏面の印刷面を約3倍増し、商品取扱説明書を別途添付する必要がないブリスター包装体において、製造工程が簡単で、体裁及び使用に便利なブリスター包装体を提供することを目的とするものである。
具体的には、従来技術のブリスター包装体の印刷フラップフィルムの内面の溶着阻害剥離ニスの塗布工程を省略でき、フラップフィルムの3度刷り印刷を回避でき、フラップフィルムの薄いフィルムの柔軟性に基づく、印刷面の台紙からの浮き上がりの欠点を解消したブリスター包装体及び自動包装し易いブリスター包装体の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、1枚の縦長の長方形の両面印刷された合成紙シートを180度折り曲げて重合して、互いの内面をしっかりと全面に亘って貼り合わせて表側合成紙シートと裏側合成紙シートを一体的に積層した台紙を形成し、しかも、その台紙の積層の張り合わせ状態を特定の接着防止層(擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層又は感熱接着剤層)を積層間に全面的に介在させて指で剥離可能な密着力の程度にすれば、台紙の裏面に貼り付けた合成紙シートを剥がすと、台紙裏面に、3面の印刷面が現れる現象を利用して、商品の取扱説明等に必要な印刷スペースを確保し、さらに、従来技術の欠点であった3度刷り印刷の困難を回避し、印刷面の浮き上がりがなく、印刷フラップフィルムの溶着阻害剥離ニスの塗布工程を省略できる本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)1枚の縦長の長方形の両面印刷された積層合成紙シートを折り曲げて片面同士を貼り合わせて重合した長方形台紙の表面に、商品を収納したブリスター部を溶着固定したブリスター包装体であって、該積層合成紙シートの形状は、横幅は長方形台紙の所定の横幅と同一であり、縦長さは長方形台紙の所定の長さの略2倍であり、該積層合成紙シートの積層構造は、両面印刷された合成紙シートの片面に薄手の熱可塑性合成樹脂フィルムを積層して、他方の面には、感圧接着剤層を介して擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層を積層してなる積層構造であり、前記長方形台紙は、該積層合成紙シートの擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム面を内側にして横幅方向の折目線上で折り畳んで内側の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム同士を全面的に貼り合わせて、貼り合わせ後の縦長さを長方形台紙の所定の長さに一致させて形成されてなる長方形台紙であり、該長方形台紙の表面側に積層された熱可塑性合成樹脂フィルム面の所定の位置に、商品を収納したブリスター部のフランジ面を当接させて、該フランジ面の外面からの熱圧着によってブリスター部を台紙表面の合成樹脂フィルムに溶着固定されてなることを特徴とするブリスター包装体、
(2)擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層が擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムと非擬似接着性樹脂フィルムとを積層したラミネートフィルムであることを特徴とする第1項に記載のブリスター包装体、
(3)1枚の縦長の長方形の両面印刷された積層合成紙シートを折り曲げて片面同士を貼り合わせて重合した長方形台紙の表面に、商品を収納したブリスター部を溶着固定したブリスター包装体であって、該積層合成紙シートの形状は、横幅は長方形台紙の所定の横幅と同一であり、縦長さは長方形台紙の所定の長さの略2倍であり、該積層合成紙シートの積層構造は、両面印刷された合成紙シートの片面に薄手の熱可塑性合成樹脂フィルムを積層して、他方の面には、感熱接着剤層を設けてなる積層構造であり、前記長方形台紙は、該積層合成紙シートの擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム面を内側にして横幅方向の折目線上で折り畳んで内側の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム同士を全面的に貼り合わせて、貼り合わせ後の縦長さを長方形台紙の所定の長さに一致させて形成されてなる長方形台紙であり、該長方形台紙の表面側に積層された熱可塑性合成樹脂フィルム面の所定の位置に、商品を収納したブリスター部のフランジ面を当接させて、該フランジ面の外面からの熱圧着によってブリスター部を台紙表面の合成樹脂フィルムに溶着固定されてなることを特徴とするブリスター包装体、
(4)該フランジの外面からの熱圧着が、スポット溶接による点状の熱圧着である第1、2又は3項に記載のブリスター包装体、
(5)台紙が、台紙の略2倍の長さの積層合成紙シートの略中央の折目線によって半折重合したものである第1、2、3又は4項に記載のブリスター包装体、
(6)台紙が、台紙の略2倍の長さの積層合成紙シートの縦長方向の中央からずれた横幅方向線上であって、台紙の長さと一致する間隔を有する2本の平行折目線によって2ヵ所を折り曲げて、台紙の裏面側において、積層合成紙シートの両端がほぼ一致するように積層合成紙を重合して、台紙を形成したものである第1、2、3又は4項に記載のブリスター包装体、
(7)積層合成紙シートの合成紙シートが炭酸カルシウムを65%〜85%含有している第1、2、3、4、5又は6項に記載のブリスター包装体、
(8)両面印刷された合成紙シートの片面に、熱可塑性合成樹脂フィルムを積層し、他面に粘着剤層を介して擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層を積層し、台紙の縦長さの略2倍の幅を有する長尺の積層合成紙シートを、連続的に折り曲げ工程に送り出し、折り曲げ工程において、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層側を内側にして連続的に折り曲げて、台紙の縦長さの幅を有する長尺の2枚重ねの積層合成紙シートを形成し、次いで、圧着工程に送り出し、圧着ローラによって連続的に圧着したのち、長尺の2枚重ねの積層合成紙シートの送り出しをワンピッチ移送に切り替えて熱溶着工程に送り出し、商品を収納したブリスター部を長尺の積層合成紙シートのワンピッチ移送に同調して熱溶着工程に送り出し、ブリスター部のフランジ面を熱溶着工程上の長尺の積層合成紙シートの表面側の所定の位置に当接したのち、スポット溶接でブリスター部のフランジ面を長尺の積層合成紙シートの表面側熱可塑性合成樹脂フィルムに熱溶着して固定し、最後に、ブリスター包装体の幅ごとに機械的に切断することを特徴とするブリスター包装体の製造方法、及び
(9)両面印刷された合成紙シートの片面に、熱可塑性合成樹脂フィルムを積層し、他面に感熱接着剤層を積層し、台紙の縦長さの略2倍の幅を有する長尺の積層合成紙シートを、連続的に折り曲げ工程に送り出し、折り曲げ工程において、感熱接着剤層側を内側にして連続的に折り曲げて、台紙の縦長さの幅を有する長尺の2枚重ねの積層合成紙シートを形成し、次いで、熱圧着工程に送り出し、熱圧着ローラによって連続的に熱圧着したのち、長尺の2枚重ねの積層合成紙シートの送り出しをワンピッチ移送に切り替えて熱溶着工程に送り出し、商品を収納したブリスター部を長尺の積層合成紙シートのワンピッチ移送に同調して熱溶着工程に送り出し、ブリスター部のフランジ面を熱溶着工程上の長尺の積層合成紙シートの表面側の所定の位置に当接したのち、スポット溶接でブリスター部のフランジ面を長尺の積層合成紙シートの表面側熱可塑性合成樹脂フィルムに熱溶着して固定し、最後に、ブリスター包装体の幅ごとに機械的切断又は熱溶断することを特徴とするブリスター包装体の製造方法、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明のブリスター包装体は、両面印刷された合成紙を芯材として、これを剥離可能状態で重合して固定しているので、これを剥がしたときに、台紙の裏面に、剛性がある合成紙芯材表面の印刷面が2面現れて、裏面の印刷スペースが約3倍に増加する。
本発明は、公知技術(特許文献1)と対比すると、溶着阻害剥離ニスを合成樹脂フラップフィルムの全面に塗布する工程が不要となり、しかも、合成紙シートの重合は全面的に剥離可能に接着しているので、側縁だけで半溶着している公知技術のように台紙裏面の中央部分の印刷面の浮き上がりがない。
本発明は、公知技術の薄いフィルムに3度刷り印刷する工程は不要となる利点がある。
本願発明は合成紙の上に樹脂フィルムを積層し、これを折り曲げて、その表側フィルム上に、熱溶着特にポイント溶着によって、商品入りのブリスターのフランジを溶着できるので、ブリスター包装体の自動包装製造工程が容易である。
また、合成紙を2枚重合した台紙構造であるので、本発明ブリスター包装体におけるブリスター部の溶着工程において発生する台紙の反りが生じない利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図2は、本発明の台紙を構成する積層合成紙シートの積層構造の1態様を示す断面図を示している。
本願発明に用いる積層合成紙シート6は、合成紙シート7を芯材シートとして、その片面に熱可塑性合成樹脂フィルム8が積層され、他方の面には、積層合成紙シート6の面同士を重ね合わせたときに、安定して内面同士がしっかりと固定可能な擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12が積層されている。
本願発明に用いる合成紙シートは、印刷性を有するものは、特に制限なく使用することができ、厚さ、60〜300μm程度のある程度剛性あるものが望ましい。
両面印刷された合成紙シートの表面側印刷層9と裏面側印刷層10は、熱可塑性合成樹脂フィルム8と合成紙シート7との間に介在する印刷層であり、収納商品の宣伝説明等を表示している。図2の断面図では、熱可塑性合成樹脂フィルム8と合成紙シート7との間に介在する印刷層は、積層間の全面に印刷層がある場合が開示されているが、通常は、文字図形の印刷インキ層が合成紙シート7面上に断続的印刷層として存在する態様である。
本発明の両面印刷された合成紙シート7の印刷層は、熱可塑性合成樹脂フィルム8と合成紙シート7の積層又は擬似接着層と合成紙シート7の積層の間に介在する印刷層である。この印刷層は、合成紙シート7の表面に直接印刷されているものを用いるのが印刷が簡単な点で望ましいが、別の態様としては、合成紙シート7の表面に薄手の印刷フィルムをラミネートして一体化して、印刷層を熱可塑性合成樹脂フィルム8と合成紙シート7の間に介在させた両面印刷の合成紙シートとして用いることもできる。また、積層する熱可塑性合成樹脂フィルム8の裏面側に印刷して、熱可塑性合成樹脂フィルム8と合成紙シート7の間に介在する本発明の表面側印刷層9と裏面側印刷層10とすることもできる。
本発明のいずれの印刷層であっても、表面側印刷層9と裏面側印刷層10が台紙表面中央部から浮き上がることはない。
本願発明の積層合成紙シート6の片面の熱可塑性合成樹脂フィルム8は、薄手の熱可塑性合成樹脂フィルムであり、本願発明のブリスター包装体においては、積層合成紙シートの表面側熱可塑性合成樹脂フィルムに、ブリスター包装体のフランジを溶着固定する。
溶着固定のためには、本願発明の積層合成紙シートに積層する熱可塑性合成樹脂フィルム8は、ブリスター部のフランジと同質の熱可塑性樹脂であることが、溶着固定する工程の容易性のみならず溶着部の強度が大きくなるので、特に望ましい。
【0007】
本願発明の積層合成紙シートの片面の熱可塑性合成樹脂フィルムとしては、ブリスター包装体の樹脂との熱溶着加工性の観点及びフィルム強度の観点から選択することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等を使用することができる。特に、ブリスター部の熱溶着加工の観点から、ポリオレフィンフィルムが望ましい。本願発明の積層合成紙シートに積層する熱可塑性合成樹脂フィルムの厚さは30〜100μm程度のものを使用することができる。
本願発明に用いる積層合成紙シートの他の面に積層する安定固定と剥離可能と両立させる接着層としては、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムを用いる態様と感熱接着剤層の態様の二つの態様がある。
本発明における剥離可能な接着層の第一態様の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムの擬似接着性とは、公知の台所容器の開口を密封するために広く使用されている市販のラップフィルムの性能を意味していて、すなわち、物体の表面に単に密着させただけで、あたかも粘着剤によって接着したように物体の表面に強く粘着し、フィルムの端部を指で持って剥がすと、相当の程度の抵抗を受けるが、接着剤による強制接着でないので指の力で物体の表面から完全に引き剥がすことができる粘着性のある接着性をいう。
本発明の指で剥がせる全面的接着手段の態様の一つとして、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムに基づく擬似接着層を用いることができる。
この擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムによる擬似接着性は、フィルムが薄いほど接着力が強くなる傾向があるが、通常、5〜40μm程度の厚さのフィルムが使用することができる。
本発明のポリエチレン樹脂系擬似接着性フィルムを用いる態様は、加工性及び粘着性が大きく、剥がしと貼り合わせ操作が反復できる点で特に望ましい。
【0008】
本発明に用いる粘着力が強い擬似接着性ポリエチレン系フィルムとしては、長鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、酢酸ビニル−エチレン共重合体等のポリエチレンに少量の極性基を導入した共重合体又は変性ポリエチレンを使用することができる。
図2に示すように、本発明において、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12を用いる場合は、合成紙シート7に、感圧接着剤層11を介して積層する必要がある。
擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12と合成紙シート7の間の感圧接着剤層11がないと、台紙の裏面に貼り合わせた積層合成紙シートを指で剥がしたときに、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12と擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12の境界面から剥がれずに、この境界よりも粘着力が弱い擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12と合成紙シート7の境界面から剥離して、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12の破壊された破片が合成紙シート7の印刷面を汚すことになる。図3に示すように、感圧接着剤層11を合成紙シート7との間に介在させることによって、確実に擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12を合成紙シート7の面上に残して剥離できるので、非常に美麗な印刷面が現れる。
本発明に用いる擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層としては、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12と、非擬似接着性樹脂フィルム、特に、非擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム13との積層フィルムを用いる図4の態様が望ましい。すなわち、この積層擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムは、片面のみが擬似接着性面となり、他方の面は擬似接着性がない通常の樹脂フィルムの表面となる。
本発明の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム12に積層される非擬似接着性樹脂フィルム13としては、通常のポリエチレンフィルム、すなわち、低密度ポリエチレン、高中密度ポリエチレン及びポリプロピレンフィルム等のポオレフィン樹脂フィルム並びにポリアミド、ポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルム等の粘着接着性がない樹脂フィルムを使用することができる。
擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムと非擬似接着性樹脂フィルムとの積層は、湿式法、乾式法、ホットメルト法、押出しラミネート法、共押出しラミネート法によって積層することができる。
本発明は、かかる片面のみが擬似接着面である擬似接着性ポリエチレン系樹脂積層フィルムを用いることによって、本発明のブリスター包装体の製造工程において、長尺の積層合成紙シートを製造する際の長尺の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムの送り出し工程等において粘着性がシートの両面にあることに起因する積層合成紙シート製造工程上の困難性を改善することができる。また、片面が通常の粘着性がないフィルムとなっても、粘着剤層を合成紙シートとフィルムとの間に介在させているので、粘着性がない通常のフィルムと合成紙との粘着力の方が大きいので、両方の擬似接着性ポリエチレン系樹脂積層フィルムの境界面から円滑に剥がすことができる。
【0009】
本願発明の固定可能な擬似接着層の第二の手段は、図5に示すように、擬似接着層として、感熱接着剤層14による接着を利用するものである。
感熱接着剤層14を2枚重ねの積層合成紙シートの内面側に設けて、熱圧着すると、感熱接着剤層14の表面は一旦溶解して、積層合成紙シート6の内面同士は、しっかり接着固定される。しかし、この接着は、接着面が僅かに溶解して、溶着しているにすぎず、台紙の端から剥がすと簡単に指で剥がすことができる。この感熱接着剤層による接着は、一端積層を剥がすと再度貼り合わせることができない点で擬似接着性ポリエチレン系樹脂積層フィルムを用いた場合と性能が相違する。
感熱接着剤による擬似接着層の場合は、合成紙シートに感熱接着剤を塗布するのみで簡単に施工できる。
【0010】
本発明ブリスター包装体に用いる台紙は、1枚の縦長の長方形の両面印刷された合成紙シートを180度折り曲げて重ね合わせて、その内面同士を全面的に貼り合わせて圧着重合したものを用いることができる。本発明の圧着重合としては、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムを用いた場合は押圧圧着を採用し、感熱接着剤を用いた場合には熱圧着を採用することができる。
本発明の積層合成紙シートを折り曲げて貼り合わせる態様は2通りある。第一は、図6左図に示すように、台紙の長さの略2倍の合成紙シートの縦長方向の中央部の中央線上の折目15によって半折重合して、図6右図の断面図のように、台紙1の合わせ目16で、積層合成紙シートの両端が一致している。このとき、積層合成紙シートの長さが台紙の寸法の2倍に正確に一致しないときは、台紙1の上端部で表裏の合成紙シートのいずれかがずれる。
このように表裏の合わせ目16がずれた場合には、このずれた端部を裏面の積層合成紙シートを指で引き剥がすときの摘み片として利用することができるので、台紙の内面の印刷面を簡単に露出できるので便利である。
次に、第二の積層合成紙シートの重合の態様は、図7左図に示すように、台紙の略2倍の長さの積層合成紙シートの縦長方向の中央からずれた横幅方向線上であって、図7左図の折目17及びこれらに折目18の位置で折り曲げて、図7右図のように折り曲げて台紙の裏面の中間位置に合成紙シートの端部の合わせ目19が来るように重合することができる。
このとき、2本の折目17及び18の間隔を所定の台紙の長さと一致させることによって、2本の平行な折目17及び18の位置で180度折り畳んで重合すると、折目17及び18の間の長方形の面が台紙の表面となり、所定の長さの台紙が形成される。
このとき、合成紙シートの長さが台紙の寸法の2倍に正確に一致しないときは、台紙の合わせ目19で、表裏の合成紙シートのいずれかが、他方の端部にオーバーラップして重なるか、合成紙シートの端部の合わせ目19に隙間が生じる。このオーバーラップ部分は、引き剥がし用の摘み片として利用することができる。また、隙間が生じた場合も、この隙間から爪を入れて剥がすことが容易になる。
本願発明ブリスター包装体のブリスター部は、図1に示すように、商品を収納したブリスター部3のフランジ4を当接させて、該フランジ4の外面からのスポット溶接による点状の熱圧着5によってブリスター部を台紙表面の合成樹脂フィルムに溶着固定して形成することができる。
【0011】
商品を既に収納したブリスターのフランジ面の外面からの熱圧着によって台紙に固定する方法は、自動的に包装する工程としては、接着剤による固定又はブリスター部に手作業で挿入する方法若しくは商品を収納したブリスター部を台紙にはめ込む方法よりも遥かに効率的である。
本発明は、ブリスターのフランジの外側からの溶着工程、特にスポット溶接による点状の熱圧着によって、簡単に、ブリスターのフランジを積層合成紙シートの熱可塑性合成樹脂フィルムに溶着させることができる。このスポット溶接による点状の熱圧着では、ブリスターのフランジ面の裏面に達した熱は、積層合成紙シートの熱可塑性合成樹脂フィルム及び合成紙の表面層を融解して溶着され、ブリスター部が積層合成紙シートの表面に固定される。
本発明の台紙では、積層合成紙シートが二重構造であるために、溶着工程における熱が台紙裏面にかかることによって台紙に反りが発生することを防止することができる。
例えば、本発明の積層合成紙シートを一枚の状態で、ブリスターを溶着によって固定すると、ブリスター包装体の台紙は反って、体裁の悪い陳列状態となる。
本願発明に用いる合成紙シートとして、炭酸カルシウムを65%〜85%含有している合成紙シートを使用することができる。
炭酸カルシウムを65%〜85%含有している合成紙シートは、熱伝導率が低下するので、本発明の熱溶着工程における台紙の反りの防止効果をさらに改善できる利点がある。
また、炭酸カルシウムを65%〜85%の高含量の無機物を含有している合成紙は、強度が弱いが、本発明では、積層される熱可塑性合成樹脂フィルム積層合成紙シートの強度を補っているので、炭酸カルシウムを65%〜85%用いた合成紙を好適に使用することができる。
本発明の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムを用いたブリスター包装体は、両面印刷された合成紙シートの片面に、熱可塑性合成樹脂フィルムを積層し、他面に粘着剤層を介して擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムを積層した積層シートであって台紙の縦長さの略2倍の幅を有する長尺の積層合成紙シートを用いて連続機械的に製造することができる。
【0012】
まず、該長尺の積層合成紙シートを、連続的に折り曲げ工程に送り出し、折り曲げ工程において、擬似接着層側を内側にして連続的に折り曲げて、台紙の縦長さの幅を有する長尺の2枚重ねの積層合成紙シートを形成する。
次いで、圧着工程に送り出し、圧着ローラによって連続的に圧着したのち、長尺の2枚重ねの積層合成紙シートを得て、これをワンピッチ移送に切り替えて熱溶着工程に送り出す。別に、ブリスター部の凹部を上に向けてコンベア移送し、これに商品を次々と落とし込み商品を収納したブリスター部を、ロボットハンド等で把持して、熱溶着工程に待機している長尺の積層合成紙シートの所定の位置に設置し、溶着工程において、ブリスター部のフランジ面を熱溶着工程上の長尺の積層合成紙シートの表面側の所定の位置に当接したのち、スポット溶接でブリスター部のフランジ面を長尺の積層合成紙シートの表面側熱可塑性合成樹脂フィルムに熱溶着して固定する。最後に、ブリスター包装体の幅ごとに機械的に切断することによって製造することができる。
この製造方法において、最後の機械的切断を熱による溶断工程にすると、台紙の側縁が溶着して、台紙の裏面からの積層合成紙シートの剥離が不可能となる。
つぎに、本願発明の感熱接着剤層を用いたブリスター包装体は、上記の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムを用いたブリスター包装体の長尺の積層合成紙シートに代えて、感熱接着剤層を塗布した長尺の積層合成紙シートを用いて、全く同様の製造方法によって製造することができる。その上、最後のブリスター包装体の幅ごとの切断を機械的切断のみならず、熱溶断によって切断することができる。感圧接着剤が、溶着防止ニスの役割りを果すので、機械的切断を溶断にすることができる。
本願発明のブリスター包装体の製造においては、溶着工程には、ロボットハンドによって、商品を収納したブリスター部のフランジ面を上方に向けてワンピッチ移送して、台紙の下方からブリスターのフランジ面を当てて、下方からの溶接スポットを押圧して空気冷却して溶着するのが、自動包装の工程の円滑化の点から望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明のブリスター包装体は、商品取扱説明書をブリスター包装体に直接印刷し、商品取扱説明書を別に添付する必要がなく、商品説明書を紛失するおそれもなく、合理的かつ経済的に製造することができ、廃棄物の発生量も減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のブリスター包装体の1態様の正面図である。
【図2】本発明の台紙を構成する積層合成紙シートの積層構造の1態様を示す断面図である。
【図3】本発明の台紙を構成する積層合成紙シートの他の積層構造を示す断面図である。
【図4】本発明の台紙を構成する積層合成紙シートの他の積層構造を示す断面図である。
【図5】本発明の台紙の合成紙シートの折り畳み形状を示す断面図である。
【図6】本発明の台紙の合成紙シートの折り畳み形状を示す断面図である。
【図7】本発明の台紙の合成紙シートの折り畳み形状を示す断面図である。
【符号の説明】
【0015】
1 台紙
2 吊り下げ穴
3 ブリスター部
4 フランジ
5 スポット溶接による点状の熱圧着
6 積層合成紙シート
7 合成紙シート
8 熱可塑性合成樹脂フィルム
9 表面側印刷層
10 裏面側印刷層
11 感圧接着剤層
12 擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム
13 非擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム
14 感熱接着剤層
15 折目
16 合わせ目
17 折目
18 折目
19 合わせ目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚の縦長の長方形の両面印刷された積層合成紙シートを折り曲げて片面同士を貼り合わせて重合した長方形台紙の表面に、商品を収納したブリスター部を溶着固定したブリスター包装体であって、該積層合成紙シートの形状は、横幅は長方形台紙の所定の横幅と同一であり、縦長さは長方形台紙の所定の長さの略2倍であり、該積層合成紙シートの積層構造は、両面印刷された合成紙シートの片面に薄手の熱可塑性合成樹脂フィルムを積層して、他方の面には、感圧接着剤層を介して擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層を積層してなる積層構造であり、前記長方形台紙は、該積層合成紙シートの擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム面を内側にして横幅方向の折目線上で折り畳んで内側の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム同士を全面的に貼り合わせて、貼り合わせ後の縦長さを長方形台紙の所定の長さに一致させて形成されてなる長方形台紙であり、該長方形台紙の表面側に積層された熱可塑性合成樹脂フィルム面の所定の位置に、商品を収納したブリスター部のフランジ面を当接させて、該フランジ面の外面からの熱圧着によってブリスター部を台紙表面の合成樹脂フィルムに溶着固定されてなることを特徴とするブリスター包装体。
【請求項2】
擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層が擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルムと非擬似接着性樹脂フィルムとを積層したラミネートフィルムであることを特徴とする請求項1に記載のブリスター包装体。
【請求項3】
1枚の縦長の長方形の両面印刷された積層合成紙シートを折り曲げて片面同士を貼り合わせて重合した長方形台紙の表面に、商品を収納したブリスター部を溶着固定したブリスター包装体であって、該積層合成紙シートの形状は、横幅は長方形台紙の所定の横幅と同一であり、縦長さは長方形台紙の所定の長さの略2倍であり、該積層合成紙シートの積層構造は、両面印刷された合成紙シートの片面に薄手の熱可塑性合成樹脂フィルムを積層して、他方の面には、感熱接着剤層を設けてなる積層構造であり、前記長方形台紙は、該積層合成紙シートの擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム面を内側にして横幅方向の折目線上で折り畳んで内側の擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム同士を全面的に貼り合わせて、貼り合わせ後の縦長さを長方形台紙の所定の長さに一致させて形成されてなる長方形台紙であり、該長方形台紙の表面側に積層された熱可塑性合成樹脂フィルム面の所定の位置に、商品を収納したブリスター部のフランジ面を当接させて、該フランジ面の外面からの熱圧着によってブリスター部を台紙表面の合成樹脂フィルムに溶着固定されてなることを特徴とするブリスター包装体。
【請求項4】
該フランジの外面からの熱圧着が、スポット溶接による点状の熱圧着である請求項1、2又は3に記載のブリスター包装体。
【請求項5】
台紙が、台紙の略2倍の長さの積層合成紙シートの略中央の折目線によって半折重合したものである請求項1、2、3又は4に記載のブリスター包装体。
【請求項6】
台紙が、台紙の略2倍の長さの積層合成紙シートの縦長方向の中央からずれた横幅方向線上であって、台紙の長さと一致する間隔を有する2本の平行折目線によって2ヵ所を折り曲げて、台紙の裏面側において、積層合成紙シートの両端がほぼ一致するように積層合成紙を重合して、台紙を形成したものである請求項1、2、3又は4に記載のブリスター包装体。
【請求項7】
積層合成紙シートの合成紙シートが炭酸カルシウムを65%〜85%含有している請求項1、2、3、4、5又は6に記載のブリスター包装体。
【請求項8】
両面印刷された合成紙シートの片面に、熱可塑性合成樹脂フィルムを積層し、他面に粘着剤層を介して擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層を積層し、台紙の縦長さの略2倍の幅を有する長尺の積層合成紙シートを、連続的に折り曲げ工程に送り出し、折り曲げ工程において、擬似接着性ポリエチレン系樹脂フィルム層側を内側にして連続的に折り曲げて、台紙の縦長さの幅を有する長尺の2枚重ねの積層合成紙シートを形成し、次いで、圧着工程に送り出し、圧着ローラによって連続的に圧着したのち、長尺の2枚重ねの積層合成紙シートの送り出しをワンピッチ移送に切り替えて熱溶着工程に送り出し、商品を収納したブリスター部を長尺の積層合成紙シートのワンピッチ移送に同調して熱溶着工程に送り出し、ブリスター部のフランジ面を熱溶着工程上の長尺の積層合成紙シートの表面側の所定の位置に当接したのち、スポット溶接でブリスター部のフランジ面を長尺の積層合成紙シートの表面側熱可塑性合成樹脂フィルムに熱溶着して固定し、最後に、ブリスター包装体の幅ごとに機械的に切断することを特徴とするブリスター包装体の製造方法。
【請求項9】
両面印刷された合成紙シートの片面に、熱可塑性合成樹脂フィルムを積層し、他面に感熱接着剤層を積層し、台紙の縦長さの略2倍の幅を有する長尺の積層合成紙シートを、連続的に折り曲げ工程に送り出し、折り曲げ工程において、感熱接着剤層側を内側にして連続的に折り曲げて、台紙の縦長さの幅を有する長尺の2枚重ねの積層合成紙シートを形成し、次いで、熱圧着工程に送り出し、熱圧着ローラによって連続的に熱圧着したのち、長尺の2枚重ねの積層合成紙シートの送り出しをワンピッチ移送に切り替えて熱溶着工程に送り出し、商品を収納したブリスター部を長尺の積層合成紙シートのワンピッチ移送に同調して熱溶着工程に送り出し、ブリスター部のフランジ面を熱溶着工程上の長尺の積層合成紙シートの表面側の所定の位置に当接したのち、スポット溶接でブリスター部のフランジ面を長尺の積層合成紙シートの表面側熱可塑性合成樹脂フィルムに熱溶着して固定し、最後に、ブリスター包装体の幅ごとに機械的切断又は熱溶断することを特徴とするブリスター包装体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−40490(P2009−40490A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209737(P2007−209737)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(390036629)株式会社ヤマガタグラビヤ (30)
【Fターム(参考)】