説明

プッシャー型ゲーム装置

【課題】遊戯者獲得のためのアピールに優れた新しい趣向のプッシャー型ゲーム装置を実現すること。
【解決手段】メダルゲーム装置1000のJP抽選装置1200は、入賞枠1248を環状に配置した入賞枠リング1240で抽選体であるボール6を上方に運び、ガイド通路部1284でリリースポイントに移動させる。ボールスピナー1286が、ボール6に当たることでボール6をリリースポイントに留めるとともにボール6にスピンをかける。ボール6が十分スピンしたら、ボール6を漏斗部1282内へリリースする。ボール6はスピンの影響で漏斗部1282内をアップダウンしながら旋回運動し、やがて下端出口1282aから、そのとき最下位置に来ていた入賞枠リング1240の入賞枠1248に入り抽選結果が決まる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自重で転動する抽選体を用いた物理的な抽選を行う抽選装置を備えたプッシャー型ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンターやショッピングセンターに設置されるプッシャー型ゲーム装置として、メダルなどを遊戯媒体としたゲーム装置が人気である。そうしたゲーム装置では、遊戯媒体を用いた主たるゲームを実現する部分とは別に、主たるゲームにおいて特定の条件を満たした場合に物理的な抽選(実物としての抽選体の偶発性を伴う物理的な移動が抽選結果の決定に強く影響する抽選)を行うための抽選装置を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。抽選装置で入賞すると特別な景品が払い出されたり、ボーナスとなる遊戯媒体が遊戯空間に追加されるといった特典が与えられるように制御され、ゲームの興趣を高める。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−66101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲーム装置に搭載される物理的な抽選装置は、ゲーム装置の個性を構成する重要な要素であって、ゲームの興趣を高めるとともに遊戯者獲得のための重要なアピール手段である。よって、遊戯者獲得のためのアピールに優れた新しい趣向のプッシャー型ゲーム装置が求められている。本発明は、こうした要望に応えるものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するための第1の形態は、抽選ボールを用いた抽選を行う抽選装置を具備したプッシャー型ゲーム装置であって、前記抽選装置が、前記抽選ボール(例えば、図7のボール6)が通る底孔が設けられた漏斗型の転動面を有するボール転動部(例えば、図11の漏斗部1282)と、前記抽選ボールにスピンをかけて前記転動面に向けて放出するボールスピナー部(例えば、図11のボールスピナー1286)と、前記底孔の下方において前記抽選ボールが入る複数の入賞枠を移動させる入賞枠移動部(例えば、図7の入賞枠リング1240、リング支持部1220、駆動ローラ1228、リング駆動モータ1230)と、前記底孔を通過した抽選ボールが何れの入賞枠に入ったかを検知する検知部(例えば、図7の識別コード1246c、入賞枠識別センサ1270)と、前記検知部の検知結果を用いて抽選結果を確定する抽選確定部(例えば、図7のJP制御基板1250)と、を備えて構成されたプッシャー型ゲーム装置である。
【0006】
第1の形態によれば、抽選ボールを漏斗型の転動面に向けてスピンをかけて放出させ、転動面を旋回させる新しい形態のプッシャー型ゲーム装置を実現できる。抽選ボールにスピンをかけることで、抽選ボールは漏斗型の転動面をアップダウンを繰り返しながら旋回して、徐々に底孔に近づきやがて底孔からいずれかの入賞枠へ落ちる。こうした、抽選ボールがアップダウンを繰り返し旋回運動させる過程を経るプッシャー型ゲーム装置は従来に無く、その特徴的な旋回運動は高いアピール性をもたらす。また、抽選ボールにスピンをかける際の抽選ボールとボールスピナー部との微妙な位置関係のバラツキ等によって、ボール転動部上の軌道が常に同じになるとは限らず、ランダム性を有する。
【0007】
第2の形態は、前記ボールスピナー部が、
前記抽選ボールを前記転動面近傍へ案内する案内通路の出口に突き出たホールド位置(例えば、図10(a)(b)のホールド姿勢)と当該出口から退避したリリース位置(例えば、図10(c)のリリース姿勢)とに遷移可能であり、前記ホールド位置に位置することで前記抽選ボールを当該出口で保持した状態でスピンをかける回転体(例えば、図10のゴムリング1287)と、
前記回転体を前記ホールド位置又は前記リリース位置に遷移させる遷移機構部(例えば、図10の遷移機構部1290)と、を有する第1の形態のプッシャー型ゲーム装置である。
【0008】
第2の形態によれば、第1の形態と同様の効果を奏するとともに、ボールスピナー部に、抽選ボールを案内通路の出口に留め置く手段と、留め置かれた抽選ボールにスピンをかける手段との二つの機能を持たせることができる。よって、プッシャー型ゲーム装置の構成を簡素化しコストを下げる事ができる。
【0009】
第3の形態は、前記抽選装置が、前記出口に前記抽選ボールが到着したことを検知する到着検知部(例えば、図9のボール検知センサ1285)と、
前記到着検知部による検知結果に応じて、前記回転体による回転の制御と前記遷移機構部による位置遷移の制御とを行う制御部(例えば、図9のJP制御基板1250、図13のステップS14〜S18)と、を更に備えて構成された第2の形態のプッシャー型ゲーム装置である。
【0010】
第3の形態によれば、第2の形態と同様の効果を奏するとともに、案内通路の出口に抽選ボールが到着したのを検知して、当該抽選ボールにスピンを与えることができる。よって、抽選が行われないタイミングでは、回転体を止めておくなどしてエネルギー消費を抑制できる。
【0011】
第4の形態は、前記ボールスピナー部は、前記転動面に対して斜めに前記抽選ボールを放出するよう放出角度が定められ、放出された前記抽選ボールの前記転動面上の旋回方向に沿った方向に前記抽選ボールをスピンさせる、第1〜第3の何れかの形態のプッシャー型ゲーム装置である。
【0012】
第4の形態によれば、第1〜第3の形態のいずれかと同様の効果を奏するとともに、抽選ボールが底孔を避けるようにして転動面をアップダウンしながら旋回するといった具合に、単純な渦巻き旋回運動ではない視覚的に引きつけられる運動をさせることができる。
【0013】
第5の形態は、前記抽選装置が、前記ボールスピナー部による前記スピンの速さを可変制御するスピン制御部(例えば、図7のJP制御基板1250、図13のステップS16)を更に備えて構成された第1〜第4の何れかの形態のプッシャー型ゲーム装置である。
【0014】
第5の形態によれば、第1〜第4の形態の何れかと同様の効果を奏するとともに、リリース後の抽選ボールの運動軌跡に多様性をもたせることができ、一層のランダム性を有する抽選を実現できる。
【0015】
第6の形態は、前記ボール転動部が、前記抽選ボールの移動方向に変化を与えるための複数の凸部又は凹部を前記転動面に有する、第1〜第5の何れかの形態のプッシャー型ゲーム装置である。
【0016】
第6の形態によれば、第1〜第5の何れかの形態と同様の効果を奏するとともに、ボールのボール転動部上の軌道に一層の不規則性をもたらすことができる。
【0017】
第7の形態は、前記入賞枠移動部が、前記複数の入賞枠を環状に配置して有し、前記ボール転動部の周囲を縦方向に回転して前記底孔の下方を横切るように入賞枠が循環する環状部(例えば、図7の入賞枠リング1240)を有して構成された、第1〜第6の何れかの形態のプッシャー型ゲーム装置である。
【0018】
第7の形態によれば、第1〜第6の何れかの形態と同様の効果を奏するとともに、入賞枠の移動をよりアピール性高く見せることができる。
【0019】
第8の形態は、抽選終了後に、前記検知部により検知された入賞枠が特定位置に位置した際に、当該入賞枠から前記抽選ボールを取り出して保留する保留機構部(例えば、図7のボール収容部1260)を更に備えた第7の形態のプッシャー型ゲーム装置である。
【0020】
第8の形態によれば、第7の形態と同様の効果を奏するとともに、抽選に使用された抽選ボールを収容することができる。
【0021】
第9の形態は、前記保留機構部が、前記入賞枠が前記特定位置を通過する際に当該入力枠から前記抽選ボールが落下することを防ぐ落下防止板(例えば、図7の昇降台1264)を有し、前記落下防止板を移動させることで前記特定位置に位置した前記入賞枠から前記抽選ボールを取り出し、前記落下防止板を元の位置に移動させることで取り出した抽選ボールを前記入賞枠内に戻す、第8の形態のプッシャー型ゲーム装置である。
【0022】
第9の形態によれば、第8の形態と同様の効果を奏するとともに、収容していた抽選ボールを次に抽選に使用する場合に元に戻すことができる。
【0023】
第9の形態は、第1〜第8の何れかの形態のプッシャー型ゲーム装置を備えたゲーム装置である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】メダルゲーム装置の構成例を示す側面図。
【図2】メダルゲーム装置の構成例を示す上面図。
【図3】遊戯ユニットの構成の一例を示す上面図。
【図4】第1ステーションの構成例を示す斜視正面図。
【図5】JP抽選装置の構成例を示す正面図。
【図6】JP抽選装置の構成例を示す左側面図。
【図7】化粧外装を省略したJP抽選装置のB−B断面図。
【図8】化粧外装と、入賞枠リングと、転動部等を省略したJP抽選装置のB−B断面図。
【図9】化粧外装を省略したJP抽選装置のA−A断面図。
【図10】ボールスピナーの構成例を示す図であって、(a)及び(b)が「ホールド姿勢」を示す正面図と左側面図、(c)が「リリース姿勢」の左側面図。
【図11】ボールスピナーの動作について説明するための図。
【図12】リリース後のボールの転動軌道の一例を示す転動部の真俯瞰概念図。
【図13】JP抽選装置の動作について説明するためのフローチャート。
【図14】漏斗部の変形例を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔第1実施形態〕
本発明を適用した第1の実施形態として、メダルを主たる遊戯媒体として使用するいわゆるプッシャー型ゲーム装置に、自重で転動する転動体であるボールを用いた物理抽選を実行するボール抽選装置を搭載した例について説明する。
【0026】
[メダルゲーム装置の構成]
図1と図2は、本実施形態におけるメダルゲーム装置の構成例を説明する側面図(正面図ともなる)と上面図である。
メダルゲーム装置1000は、ガラスで画成された内部空間につくられた遊戯空間でメダルを使った遊戯を多人数同時に楽しむことができる大型のゲーム装置である。メダルゲーム装置1000は、特別な抽選装置であるJP(Jackpot)抽選装置1200を上面視中央に配置し、その外周を取り囲むようにして3台の遊戯ユニット1002が一体に連結されて構成されている。
【0027】
図3は、遊戯ユニット1002の構成の一例を示す上面図である。一つの遊戯ユニット1002には、第1ステーション1004及び第2ステーション1006と、これら両ステーションで共用するボール抽選装置1100と、を備える。
【0028】
第1ステーション1004及び第2ステーション1006は、それぞれが4人同時プレイ可能な独立したプッシャー型ゲーム装置に相当し、遊戯ユニット1002の左右に配置される。ボール抽選装置1100は、自重で転動する転動体の一つであるボールを使って物理的な抽選を実行する装置である。ボール抽選装置1100は両ステーションの間に1台配置されており、二つのステーションで共用される。
【0029】
[ステーションの構成についての説明]
本実施形態では、第1ステーション1004と第2ステーション1006の構成要素は同じで左右対称のレイアウトを有している。ここでは第1ステーション1004を例に挙げて構成例について説明し、第2ステーション1006についての詳細な説明は省略する。
【0030】
図4は、第1ステーション1004の構成例を示す斜視正面図であって、第2ステーション1006及びメダルは図示省略されている。
第1ステーション1004は、境界ガラス1010を境にしてステーション手前側(前側)に操作テーブル1012が延設され、ステーション奥側(後側)に遊戯空間が画成されている。尚、図中では境界ガラス1010及びそのフレーム部分は透明として描画している。
【0031】
操作テーブル1012には、4台のメダル投入装置が備えられており、4人同時に遊戯を楽しめるように構成されている。4台の内、左右両端の2台はガイドレール型メダル投入装置1014である。ガイドレール型メダル投入装置1014は、境界ガラス1010で左右方向に揺動自在に枢支された傾斜ガイドレール内にメダルを入れて、メダルを遊戯空間内へ転がし入れる装置である。ガイドレール型メダル投入装置1014には、メダルの通過を検知するメダル投入検知センサ1015(図3参照)がそれぞれ内蔵されており、新たなメダルの投入を検知すると投入検知信号を、ステーション制御基板1050へ出力する。
【0032】
また、4台の内中央の2台は電動メダル投入装置1016である。電動メダル投入装置1016は、所定のメダル挿入口からメダルを挿入すると、内蔵された付勢装置で挿入されたメダルを付勢し、所定の放出口から遊戯空間内へ放物状に投入する装置である。電動メダル投入装置1016にも、メダルの通過を検知するメダル投入センサ1017(図3参照)がそれぞれ内蔵されており、新たなメダルの投入を検知して投入検知信号を、ステーション制御基板1050へ出力する。尚、メダル投入検知センサ1015及び1017は、物体の通過を光の通過/遮断で検知する光電センサや、距離センサ、金属センサ、揺動式スイッチなどで実現される。
【0033】
ステーションの遊戯空間の正面奥側には、各種演出画像を表示するための液晶ディスプレイ1030が立設されており、その下方にステーション奥側から手前に向けて、プッシャーテーブル1032と、固定テーブル1034と、メダル落下口1036とが配置されている。
【0034】
プッシャーテーブル1032は、液晶ディスプレイ1030の下端開口部からステーション手前側へ突出する略水平なテーブルであって、公知のプッシャー型ゲーム装置におけるプッシャーテーブルと同様にして、固定テーブル1034の上面を滑るようにして前後へ周期的に往復動する。プッシャーテーブル1032は、固定テーブル1034より一段高くなっており、その前端部(遊戯者側の端部)と固定テーブル1034の上面との隙間は、主たる遊戯媒体であるメダルがプッシャーテーブル1032の下に潜り込まない程度に狭く設定されている。また、その左右はプッシャーテーブル1032より更に一段高い壁部によって挟まれている。
【0035】
固定テーブル1034は、ステーション奥からステーション手前方向に拡幅する略水平なテーブルである。ステーション奥側にプッシャーテーブル1032が有り、手前側にメダル落下口1036が有る。左右はプッシャーテーブル1032と同様に一段高い壁部によって囲まれているが、一部にはメダル回収口1035が開口している。
【0036】
メダル落下口1036は、固定テーブル1034から落下したメダルを集める横長の漏斗形状を有している。メダル落下口1036に落下したメダルは、メダル回収通路1038を通って、メダル貯留部1040へ流下する。メダル回収通路1038には、流下するメダルの通過を個別に検知できるメダル通過センサ1042が設置されている。
【0037】
通常、メダルゲーム装置1000は、管理者によって予めプッシャーテーブル1032及び固定テーブル1034の上に多数のメダルが載置された状態にされている。遊戯者がガイドレール型メダル投入装置1014や電動メダル投入装置1016で新たなメダルを投入すると、新しいメダルがプッシャーテーブル1032の上に供給される。
【0038】
プッシャーテーブル1032がステーション奥側へ移動すると、その上面に載置されているメダルは当初当該テーブルとともにステーション奥側へ移動する。しかし、プッシャーテーブル1032が液晶ディスプレイ1030の下端開口部に潜り込んでその突出面積が減るにつれ、上面に載置されているメダルは当該下端開口部の縁に当たって移動が規制される。するとそれらのメダルは相対的に当該テーブルの前側に向かって玉突き状に押され、一部がプッシャーテーブル1032の手前側から固定テーブル1034の上面に落下する。
【0039】
プッシャーテーブル1032がステーション手前側へ移動すると、液晶ディスプレイ1030の下端開口部から突出し、ステーション奥側へ移動した際に固定テーブル1034に落下したメダルを今度はその端面でメダル落下口1036方向へ押す。
【0040】
固定テーブル1034に載置されていたメダルは、プッシャーテーブル1032によって押されることで玉突き状にメダル落下口1036方向へ移動する。
移動したメダルが、メダル回収口1035へ入ると図示されない回収通路でメダル貯留部1040へ流下し回収される。流下するメダルは、その途中でメダル通過センサ1042により通過検知される。そして、メダル通過センサ1042は、メダルの通過を検知するとステーション制御基板1050へ検知信号を出力する。
【0041】
ステーション制御基板1050は、CPU(Central Processing Unit)1052やGPU(Graphics Processing Unit)などの各種マイクロプロセッサ、ICメモリ1054、装置内の各種センサからの信号入出力を制御するI/OコントローラIC、メダルゲーム装置1000の装置内LAN(Local Area Network)1に接続するための通信装置1056などを備え、第1ステーション1004の動作を統合的に制御する。
【0042】
ステーション制御基板1050は、メダル通過センサ1042から通過検知信号を受信すると、メダル払出装置1044を制御して、メダル通過センサ1042で検知したのと同数のメダルを、メダル貯留部1040からメダル払出口1046へ払い出させる。
【0043】
また、本実施形態の第1ステーション1004は、プッシャーテーブル1032の手前側の複数箇所にチャッカー1033を備える。チャッカー1033は、所定位置を通過したメダルを検知する手段であって、例えば、メダルが進入できる挿通孔と、そこへメダルが進入したことを検知するメダル通過センサとにより構成される。チャッカー1033は、メダルが進入したことを検知すると進入検知信号をステーション制御基板1050へ出力する。なお、チャッカー1033の位置は図示位置に限らず、例えば、固定テーブル1034の手間側の端部所定位置に設け、メダル落下口1036へ落下するメダルの自重により揺動検知する構成としてもよい。
【0044】
ステーション制御基板1050は、チャッカー1033から進入検知信号を受信すると、CPU1052の演算による内部抽選処理を実行するとともに、抽選過程と抽選結果を示す演出表示を液晶ディスプレイ1030に表示させる処理を行う。演出表示としては、例えば複数の図柄がロール状に配置された仮想リールを横3列に表示し、抽選開始とともに3つのリールをそれぞれ回転させ、一定時間経過後に内部抽選結果を示す図柄で停止するように表示させる。
【0045】
内部抽選によりハズレ以外の賞に当選すると、ステーション制御基板1050は、メダル払出装置1044を制御して、当選した賞の種類に応じたメダルをメダル払出口1046へ払い出させる。尚、当選した賞の種類に応じて払い出されるメダルは、公知のプッシャー型ゲーム装置と同様に、別のメダル払出装置からプッシャーテーブル1032の上へ供給される構成としても良い。
【0046】
そして、本実施形態では、内部抽選により特定の賞に当選すると、更にボール抽選装置1100を用いた第1の物理抽選、又はJP抽選装置1200を用いた第2の物理抽選が行われ、その抽選結果によっては更にメダルが払い出される。
【0047】
[第1の物理抽選についての説明]
先ず、ボール抽選装置1100を用いた第1の物理抽選部について説明する。
第1の物理抽選では、ボールを抽選体として使用する。各ステーションは、各々複数個のボール2をストックしていて、ボール抽選装置1100で抽選が行われる都度、ボール抽選装置1100へ供給される。
【0048】
第1ステーション1004は、ボール2をストックするための構造として、ローカルボールストック部1060と、第1通路1064と、分岐案内部1066と、第2通路1068と、第3通路1070とを備える。
【0049】
ローカルボールストック部1060は、下流位置に到達したボール2(転動体)を1つずつ順番に、上流位置に向けて段階的又は徐々に移動させる外部から視認可能なリフト機構部である。本実施形態では、ステーション手前側から奥側に向けて徐々に或いは段階的に高くなるスロープに沿ってベルトコンベアでボール2を上げる機構を備え、正面から見てプッシャーテーブル1032及び固定テーブル1034の左側に設置されている。尚、ローカルボールストック部1060のスロープは、複数個のボール2を同時に運び上げられるだけの十分な長さを有するものとする。
【0050】
ローカルボールストック部1060の上流位置には、到達したボール2の色を検知する色検知センサ1062が設置されている。色検知センサ1062は、例えば投光素子から信号光を照射して透過或いは反射した信号光を受光する受光素子からなる光電センサや、カラー画像を撮影する撮像素子などにより実現され、ボール2の色に応じた色検知信号をステーション制御基板1050へ出力する。
【0051】
ローカルボールストック部1060の上流位置まで運搬されたボール2は、上端部から転がり落ち、下方に設置された第1通路1064に載る。第1通路1064は、ボール2が自重で転動するのに十分な傾斜を有するガイドであって、ボール2が転がる道筋を決める。本実施形態では、上方に開いた断面V字状の樋であって、ローカルボールストック部1060が設置されている側(図4では正面から見て左側)から液晶ディスプレイ1030を挟んで左右反対側へ向けてボール2を案内する。
【0052】
第1通路1064の終端の下方には、分岐案内部1066が設けられている。
分岐案内部1066は、ステーション手前側から奥側方向へ伸びる通路であって、第1通路1064から転落したボール2の移動方向を変えて第2通路1068へ案内する。
【0053】
第2通路1068は、第1通路1064と同様の断面V字状の樋であって、ローカルボールストック部1060が設定されている側へ向けてボール2が自重で転動するのに十分な傾斜を有する。
【0054】
第2通路1068の終端の下方には、第3通路1070が設置されている。第3通路1070は、第1通路1064と同様に断面V字状の樋であって、第2通路1068から転がり落ちたボール2をローカルボールストック部1060の下端登り口へ案内する。つまり、ローカルボールストック部1060と、第1通路1064と、分岐案内部1066と、第2通路1068と、第3通路1070は、ボール2の周回路を形成している。
【0055】
本実施形態では、遊戯者が無く、新しい遊戯者が訪れるのを待つ間、ローカルボールストック部1060は継続に作動されストックしているボール2を上げ続ける。ローカルボールストック部1060の上端に達したボール2は、第1通路1064〜分岐案内部1066〜第2通路1068〜第3通路1070の順に転がって再びローカルボールストック部1060へと帰ってくる。こうした制御の状態を本明細書では「アトラクションモード」と呼ぶ。新しい遊戯者が現れると、「アトラクションモード」による制御は中止され、遊戯者が現れたと判断されてから一定時間までローカルボールストック部1060が作動された後に停止するように制御される。
【0056】
さて、前述のように内部抽選により特定賞に当選すると、ボール抽選装置1100による第1の物理抽選が行われることになる。すると、ステーション制御基板1050は、装置内LAN1を介してボール抽選装置1100のボール抽選装置制御基板1150へ抽選要求信号を送信する。次いで、停止していたローカルボールストック部1060を一時的に作動させて、ストックされているボール2を一つだけ第1通路1064へ供給する。具体的には、ローカルボールストック部1060を一時的に作動させた後、色検知センサ1062でボール2の色が検知されたならば停止するように制御する。
【0057】
分岐案内部1066は、第2通路1068の上方に至る一部分を切り欠いた外周壁を有したバスタブ状の通路である。底面には、ステーション手前側から奥側方向へ長い傾斜床板と、ステーション制御基板1050により駆動制御されその傾斜床板を下方に揺動させる傾斜床板駆動モータとを備える。
【0058】
「アトラクションモード」で制御が実行されている場合、傾斜床板は僅かにステーション奥側が低くなる位置で固定されていて、第1通路1064から落下したボール2は、傾斜床板の傾斜によりステーション奥側へ案内され、外周壁の切り欠き部から第2通路1068へ落下する。一方、「プレイモード」で制御が実行されている場合には、傾斜床板はステーション手前側が下方に傾斜してボール2が外周壁の下を潜って分岐案内部1066の下に転落できる位置で固定される。この状態を「分岐ポジション」と呼ぶ。
【0059】
分岐案内部1066の下方には、ボール抽選装置1100へボール2を案内する第4通路1072が設置されている。第4通路1072は、ボール2が自重で転動するのに十分な傾斜を有するガイドである。分岐ポジションの分岐案内部1066から落下したボール2は、第4通路1072を転がってボール抽選装置1100へ案内される。
【0060】
ボール抽選装置1100は、第4通路1072を転がって勢いがついたまま供給されたボール2を用いて抽選を行う抽選部1104と、ボール抽選装置制御基板1150とを備える。
【0061】
抽選部1104は、中央に向かって低くなる上面を有し、外周がフェンスで囲まれた遊行の円盤である。上面の中心を取り囲むようにしてボール2が挿通可能な複数(図の例では6つ)の入賞孔1106cが設けられている。
抽選部1104は、第4通路1072を転がって勢いがついたまま供給されたボール2をフェンスで囲まれた上面をその勢いのまま転動させ、やがて減速して中央に近づき何れかの入賞孔1106cに入る。各入賞孔1106cにはボール2が入ったことを検知するボール検知センサが設置されており、進入検知信号をボール抽選装置制御基板1150へ出力する。
【0062】
ボール抽選装置制御基板1150は、CPU1152などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリ1154、装置内の各種センサからの信号入出力を制御するI/OコントローラIC、装置内LAN1に接続するための通信装置1156などの電気電子素子を備え、ボール抽選装置1100の動作を統合的に制御することができる。
【0063】
ボール抽選装置制御基板1150は、入賞孔1106cのボール検知センサから進入検知信号を受信すると、入賞孔別に予め対応付けられている抽選結果を今回のボール抽選における抽選結果として判定する。そして、ボール抽選装置制御基板1150は、ステーション制御基板1050へ抽選結果の種類を示す情報を送信する。
【0064】
ボール抽選装置1100に抽選要求を出したステーション(この場合、第1ステーション1004)のステーション制御基板1050は、抽選結果情報を受信すると、メダル払出装置1044を制御してボール抽選結果それぞれに予め設定されている数のメダルを払い出させる。
【0065】
さて、抽選部1104には、ボール抽選装置制御基板1150により開閉制御されるシャッタユニットが内蔵されており、抽選中はシャッターが閉じられていてボール2が入賞孔1106cに入ってもそのままの状態が維持されて、入賞孔1106cに対応づけられているボール検知センサで検知される。ボール抽選の抽選結果が判定されると、一定時間後にシャッターが一時的に開けられる。抽選に使用されたボール2は、シャッターを通り抜け、化粧板4(遊戯空間内の床に相当)の下に設けられたガイド傾斜通路を通ってボールリフター1180へ自然転動して移動する。
【0066】
ボールリフター1180は、化粧板4の下から当該化粧板を貫通するように立設されたリフト通路管1182と、当該リフト通路管へ下端から送風するブロワー(図示略)と、ボール振り分け部1186とを備える。
【0067】
リフト通路管1182は、化粧板4から立設されたボール2の直径より僅かに大きい内径を有した透明な管である。その下端には、化粧板4の下に内蔵されボール抽選装置制御基板1150により駆動制御されるブロワーの吹き出しノズルが嵌め込まれている。また、その下端側面にはボール入口開口されている。ガイド傾斜通路を自重で転動してきたボール2は、このボール入口からリフト通路管1182の中へ入ってノズルの上に落下する。
【0068】
ブロワーが作動すると、ノズルの上に落下したボール2は風圧で吹き上げられる。リフト通路管1182は透明なので、ステーションに補充されるボール2を展示しながら運び上げることができる。
【0069】
リフト通路管1182の上端には、逆U字管1183が装着されており、吹き上げられたボール2は、ボール振り分け部1186へ落とされる。
【0070】
ボール振り分け部1186は、直前の物理抽選に使用されたボールの分を、当該物理抽選に使用されたボールを供給したステーションへ選択的に振り分け補充する手段である。
【0071】
ボール振り分け部1186は、ボール2が自重で転動することのできる傾斜角度を有した断面V字状の樋を、ボール抽選装置制御基板1150により駆動制御されるモータの垂直上向きの回転軸で回動可能に支持しており、第1ステーション1004又は第2ステーション1006へ向けて左右に首振りできる。因に、第1ステーション1004と第2ステーション1006は左右対称のレイアウトを有しているので、ボール振り分け部1186が振られた先の左右下方には、それぞれ各ステーションの分岐案内部1066が有ることになる(図3参照)。
【0072】
ボール振り分け部1186は、ボール2が吹き上げられる前に、その下流端がボール抽選装置1100での抽選に使用されたボール2を供給したステーション(この場合、第1ステーション1004)の分岐案内部1066の上方に位置するように首振り制御される。したがって、ボール抽選装置1100での抽選に使用されたボール2は、元のステーションへ戻される。
【0073】
[JP抽選装置(第2の物理抽選)の構造についての説明]
図5及び図6は、JP抽選装置1200の正面図及び左側面図である。
JP抽選装置1200は、ボール6を抽選体として使用する物理抽選を行う装置であって、(1)基礎部1202と、(2)水平回転自在に枢支された台座1210と、(3)抽選の結果が割り当てられる入賞枠1248を複数個環状に配列した入賞枠リング1240を、環を縦にした状態で回転自在に支持するともに回転駆動させるリング支持部1220と、(4)収容しているボール6を抽選開始時に供給し抽選終了時に再収容するボール収容部1260と、(5)ボール6を転動させる転動部1280と、(6)JP抽選装置1200を統合的に電子電気制御するJP制御基板1250と、を備える。
【0074】
台座1210は、上面視円形の盤であって、下面に凹設された環状レール1212で基礎部1202の上面に固定されたローラ1203と遊嵌し、基礎部1202の上面に嵌着されたベアリング1206を介して台座駆動モータ1208の回転軸1209に連結されている。尚、台座1210から上の電気系統は、回転軸1209に装着されたスリップリング1207を介して基礎部1202へ、台座1210が回転していても安定的に接続されている。
【0075】
台座駆動モータ1208は、JP制御基板1250により駆動制御される回転角度検出可能なステッピングモータなどにより実現される。
【0076】
JP制御基板1250は、CPU1252などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリ1254、装置内の各種センサからの信号入出力を制御するI/OコントローラIC、装置内LAN1に接続するための通信装置1256などの電気電子素子を備え、JP抽選装置1200の動作を統合的に制御することができる。
【0077】
例えば、JP制御基板1250は、JP抽選が行なわれていない時間は、台座駆動モータ1208を継続的に所定の回転パターンで回転するように「待機モード」で駆動制御する。そして、何れかのステーションのステーション制御基板1050からJP抽選要求信号を受信すると、「待機モード」の制御を中断し、受信したJP抽選要求信号の発信元であるステーションに対してJP抽選装置1200の正面が向くように駆動制御する。JP抽選が終了し、JP抽選を要求したステーションでJP抽選の当選ボーナスとしてメダルの払い出し等の特典付与が終了すると、再び「待機モード」による制御を再開する。
【0078】
リング支持部1220は、台座1210の上にリング支持部1220が設置されている。完成状態のJP抽選装置1200では、リング支持部1220及び入賞枠リング1240の外側は、内部機構を隠して見栄えを良くする化粧外装1214,1215によって覆われている。
【0079】
図7は、化粧外装1214,1215を外した状態のJP抽選装置1200のB−B断面図(左右縦断面図)である。図8は、図7から更に入賞枠リング1240と転動部1280を省略したJP抽選装置1200のB−B断面図である。また、図9は、化粧外装1214,1215を外した状態のJP抽選装置1200のA−A断面図(前後縦断面図)である。尚、図7では、抽選実行時におけるボール6の位置を説明する為に3個のボール6を描いているが3つ同時に使用する意味ではない。ボール6は、図8のように1つだけ使用される。
【0080】
これらの図に示すように、リング支持部1220は、台座1210より立設された左右の支柱1222と、これらの支柱で支えられるアウターリング1224と、ボール6の昇降台1264と、を備える。
【0081】
アウターリング1224は、板を環状に丸めた部材であって、その左右の斜め下位置で支柱1222に固定・支持される。アウターリング1224は、下端にボール6が挿通可能な下端開口部1225を備える。また、外周の左右の側部にそれぞれ側部ガイドローラ1226を備え、更に左右の斜め下部に支持ローラ1227と駆動ローラ1228を備える。
【0082】
これらのローラは、何れもJP抽選装置1200の装置前後方向(図7,8の手前〜奥)の回転軸を有し、アウターリング1224の内側に設けられる入賞枠リング1240を縦回転自在に支持する。特に駆動ローラ1228は、JP制御基板1250により駆動制御されるリング駆動モータ1230の回転軸に連動しており、入賞枠リング1240を支持するだけでなく回転力を供給する手段としても機能する。
【0083】
また、アウターリング1224の頂部と左右斜め下の3箇所から、支持アーム部1232が内向きに延設されていて、入賞枠リング1240の更に内側位置にインナーリング1234を支持する。
【0084】
インナーリング1234は、ボール6の直径より狭幅で配列された2本のC字型リングで構成されており、入賞枠リング1240内のボール6が所定開口部以外の場所からはボール6が転がり出ないようにする制限手段として機能する。
より具体的には、インナーリング1234は、C字の開口部を下方に向けた格好で支持アーム部1232に支持されており、C字の開口部はそのまま下端ボール挿通口1234bとなり、転動部1280からボール6が入賞枠リング1240に落下する通り道として機能する。また、インナーリング1234の図7,8に向かって左側部のやや上部には、2本のC字型リングの間隙がボール6が挿通可能なように部分的に拡幅されることで側部ボール挿通口1234sが形成されている。
【0085】
入賞枠リング1240は、所定角度おきに拡幅部1241を内向きに延設させた2枚の同形のリング側板1242を同軸状に対向させ、各拡幅部1241に挟まれる位置に隔壁1246を配置し、更にリング側板1242の外側に拡幅部1241以外の側部からボール6が飛び出すのを防止するフェンス1243を周設して、ボール6が入ることのできる空間である入賞枠1248を複数箇所画成する。
【0086】
より具体的には、リング側板1242は、リング支持部1220のアウターリング1224の帯幅よりも広い間隔を有し、外径はアウターリング1224よりも大きく、内径はインナーリング1234よりも大きく設定されている。リング側板1242の外縁は、アウターリング1224よりも外側となり、リング側板1242の外周が側部ローラ1226、支持ローラ1227及び駆動ローラ1228の各ローラの面と当接することで、入賞枠リング1240はこれらローラにより支持される。
【0087】
隔壁1246は、平坦な中央部1246aを残して左右の端部1246bを先広がりに屈曲させた形状の板材である。隔壁1246は、中央部1246aをリング中央に向け、端部1246bの先端を外壁に向けてリング側板1242の間に固定される。また、隔壁1246の中央部1246aの外向き面には、正面から見て反時計回り方向に隣接して画成される入賞枠1248の識別をするための識別コード1246c(例えば白黒のドットパターンやバーコードなどにより実現される。)を備える。また、端部1246bの中ほどから外周方向へボール6がすり抜けられない程度の狭いスリット1246dが設けられている(図9参照)。
【0088】
つまり、アウターリング1224は入賞枠リング1240の外周壁として機能する。2枚のリング側板1242と、周方向に隣接する二つの隔壁1246の対向する端部1246bと、アウターリング1224と、インナーリング1234と、フェンス1243とで入賞枠1248となる空間が画成される。
【0089】
ボール収容部1260は、アウターリング1224の下端開口部1225を通して、抽選に使用するボール6を入賞枠リング1240内へ昇降させる手段である。
本実施形態のボール収容部1260は、インナーリング1234の下端ボール挿通口1234b並びにアウターリング1224の下端開口部1225の直下位置で、且つ2本の支柱1222の間に設けられている。具体的には、例えば、昇降モータ1262の回転軸を横にして、直動機器などで支持され上下に直線移動できる昇降台1264をカム機構1266で接続した構成により実現される。昇降モータ1262は、例えばJP制御基板1250により回転制御されるステッピングモータで実現され、抽選が行なわれていない間は、昇降台1264を下げた状態となるように制御され、抽選開始時に昇降台1264を上げ、抽選終了とともに下げるように制御される。
【0090】
リング支持部1220はまた、入賞枠リング1240に備えられる複数の入賞枠1248のうち、いずれの入賞枠が下端位置にあるかを識別するための入賞枠識別センサ1270と、下端位置にある入賞枠の中にボール6が入っているのを検知するボール進入検知センサ1272とを備える。
【0091】
入賞枠識別センサ1270は、入賞枠リング1240の各入賞枠に隣接した所定相対位置に設けられた枠固有の識別コード1246cを読み取り、読み取ったコードに応じた識別信号をJP制御基板1250へ出力する。
【0092】
ボール進入検知センサ1272は、入賞枠リング1240の下端位置にある隔壁1246のスリット1246dを通過するように赤外光を投光する投光素子とその受光素子とからなる光電センサなどにより実現され、受光した光量に応じた受光信号をJP制御基板1250へ出力する。受光信号が、ボール6による遮光状態に該当する場合、JP制御基板1250は現在下端位置にある入賞枠リング1240の入賞枠1248の中にボール6が入っていると判定する。
【0093】
転動部1280は、漏斗部1282と、ガイド通路1284と、ボールスピナー1286とを備える。
【0094】
漏斗部1282は、ボール6を転動させる主たる転動面を形成する。本実施形態では、透明アクリル樹脂により形成されており、支持アーム1232により入賞枠リング1240の内側に宙に浮かんだようにして固定されている。
【0095】
ガイド通路1284は、入賞枠リング1240の側部ボール挿通口1234sを抜けて入賞枠リング1240の内側に転がり出たボール6を、漏斗部1282の上部外縁部まで導く手段である。
より具体的には、ガイド通路1284は、ボール6が出口に向かって自重で自然に転動するのに十分な傾斜を成している。側部ボール挿通口1234sは、JP抽選装置1200の図7に向かって左斜め上、即ち漏斗部1282に対して斜め上方に開口しており、ガイド通路1284は、側部ボール挿通口1234sを通路入口とし、そこからJP抽選装置1200の装置奥側で、漏斗部1282の傾斜面上方の外縁部まで導く。本明細書では、ここを「リリースポイント」と呼ぶ。ガイド通路1284は、リリースポイントへのアプローチ部分の向き、つまりはボール6の放出角度が、漏斗部1282の接線方向に概ね沿うように設定されている。
【0096】
ガイド通路部1284の通路出口すなわち「リリースポイント」には、ボール6が出口端に到達したことを検知するボール検知センサ1285が備えられている。ボール検知センサ1285は、例えば光電センサやボール6の接近を検知する距離センサ、ボール6に接触して揺動するスイッチなどにより実現され、ボール検知信号をJP制御基板1250へ出力することができる。そして、リリースポイントの漏斗部1282の縁にボールスピナー1286が設けられている。
【0097】
図10は、本実施形態におけるボールスピナー1286の構成例を示す図であって、(a)及び(b)が「ホールド姿勢」を示す正面図と左側面図、(c)が「リリース姿勢」を示す左側面図に相当する。
【0098】
ボールスピナー1286は、(1)先端にゴムリング1287が装着されたJP制御基板1250により駆動制御されるスピナー駆動モータ1288と、(2)ゴムリング1287及びスピナー駆動モータ1288を、ガイド通路1284のリリースポイントの前方でボール6の進路を塞ぐホールド姿勢での位置から、ガイド通路1284のリリースポイントからボール6が転がり出るのを邪魔しないリリース姿勢での位置との間で遷移できるように揺動自在に支持する遷移機構部1290と、を備える。
【0099】
遷移機構部1290は、漏斗部1282の上端外縁にボールスピナー1286自身を固定するための固定フレーム1290aに対して、スピナー駆動モータ1290を支持する揺動フレーム1290bを、横向きの揺動軸1290cで揺動自在に支持する。揺動軸1290cには、揺動フレーム1290bをホールド姿勢に維持するための付勢機構(例えば、ひげスプリング)が備えられているものとする。
【0100】
そして、揺動フレーム1290bの下端には、カムフォロワー1290dが延設されている。固定フレーム1290aには、横向きの回転軸にカムアーム1290eを装着した揺動モータ1290fが設けられている。揺動モータ1290fは、JP制御基板1250により駆動制御される回転角度検知可能なステッピングモータで実現される。
【0101】
図11は、本実施形態におけるボールスピナー1286の動作について説明するための図であって、転動部1280の左側面図に相当する。
ボールスピナー1286は、JP抽選装置1200で抽選が行なわれていない間は、揺動軸1290cの付勢機構により「ホールド姿勢」に維持され、ゴムリング1287はホールド位置にあり、スピナー駆動モータ1288は停止している。ボールスピナー1286は、「ホールド姿勢」においてゴムリング1287がガイド通路1284の出口前方に突出して出口の一部を塞ぐ位置関係で漏斗部1282に固定されている。従って、当該通路を通ってきたボール6が有っても、そのボールはゴムリング1287に当接してガイド通路1284から転がり出ないように止められることになる。
【0102】
抽選が行われる場合、抽選に使用されるボール6がガイド通路1284を転動し、その出口端つまりリリースポイントに供給されるとボール検知センサ1285で検知される。すると、JP制御基板1250により、スピナー駆動モータ1288は上面視時計回りに回転制御される。当然、ゴムリング1287も上面視時計回りに回転することになる(図11(a);ボール6(6e)の状態)。
【0103】
ゴムリング1287に当接して停まっていたボール6は、ゴムリング1287の回転につられて上面視反時計回りのスピンを始める。そして、JP制御基板1250は、揺動モータ1290fを、カムアーム1290eが所定のリリース時間だけカムフォロワー1290dを押して揺動フレーム1290bを揺動させるように回転制御させる。
つまり、ボールスピナー1286を「ホールド姿勢」から「リリース姿勢」へ変化させてゴムリング1287はリリース位置へ退避され、所定のリリース所要時間(リリースポジション)経過の後に再びボールスピナー1286を「ホールド姿勢」に戻し、ゴムリング1287をホールド位置に戻すように制御される。
【0104】
ボールスピナー1286をホールド姿勢からリリース姿勢に変化している間、揺動フレーム1290bが揺動してゴムリング1287は一時的にガイド通路1284の出口前方から完全に外れる。その間に、当該通路の出口に留め置かれたボール6は、リリースされ、当該通路の傾斜に従って漏斗部1282へ転がり落ちる(図11(b);ボール6(6f)の状態)。
【0105】
図12は、リリース後のボール6の転動軌道の一例を示す転動部1280の真俯瞰概念図である。
もし、ボール6がスピンしないままにリリースされると、破線黒矢印で示すように、ボール6は漏斗部1282の斜面をそのまま転がり落ちて下端出口1282a(漏斗の底孔)へ直線的に向かうこととなる。その過程は、単なるボール6が漏斗に沿って落下するに過ぎず、視覚的にもなんら興味を引く動きではない。
【0106】
しかし、本実施形態では、ボール6はリリース前にゴムリング1287の回転に伴って、上面視反時計回りのスピンをしている。そして、ゴムリング1287がガイド通路1284の通路出口前方から外側に外れるのに伴ってリリースされ、漏斗部1282の内面(転動面)に対して漏斗外周の略接線方向にボール6が放出される。リリース後、漏斗部1282の内面に接触すると、ボール6は、本来であれば破線黒矢印のように下端出口1282aに向かってほぼまっすぐに落下するところを、スピンによる転動面とのグリップで流下方向が変化し、漏斗部1282の傾斜面を登る方向にカーブしながら落下することとなる。結果、ボール6は実線矢印に示すように、カーブしながら落下することで漏斗部1282の下端出口1282aを避け、リリースポイントと反対側の斜面をこれまたカーブしながら駆け上がり、こんどは下端出口1282aの反対側をカーブしながらボールスピナー1286側に向かって駆け上がる。つまり、ボール6は、旋回方向に沿った方向にスピンしつつ、漏斗部1282の下端出口1282aの回りをアップダウンしながら旋回運動する。そして、やがてボール6の勢いが落ち、下端出口1282aを抜けて落下する。
【0107】
旋回する軌道は、ボール6がリリース時にどれだけ回転運動しているかによるのは勿論である。つまり、リリース時のボール6の回転運動によって、ボール6がリリースされてから漏斗部1282の下端出口1282aに達するまでの時間が変化する。因みに、ボール6を上面視時計回りにスピンさせても、スピンによるグリップで落下方向が変更されるが、破線白矢印のように下端出口1282aを避けきれず、直ぐに下端出口1282aに落下してしまう。
【0108】
さて、前述のように、アウターリング1224の下端すなわち漏斗部1282の下端出口1282aの下方には下端開口部1225が開口している。従って、漏斗部1282の下端出口に達したボール6は、そのとき直下に到達していた入賞枠1248へ入ることになる。
【0109】
ボール6が入賞枠1248へ入ると、ボール進入検知センサ1272で進入が検知され、進入検知信号がJP制御基板1250へ出力される。JP制御基板1250は進入検知信号を受信したタイミングの直前に入賞枠識別センサ1270で読み取った識別コード1246cからボール6が進入した入賞枠を識別し、予め入賞枠と抽選結果とを対応づけたてテーブルデータを参照してJP抽選結果を判定する。
【0110】
遊戯者からすると、転動部1280の縁にボール6が供給されたと思ったら、そのボール6がスピンし始めて漏斗部1282へリリースされるといった、従来にないアピール性に優れたアックションを目の当たりにする。そして、リリースされたボール6が、漏斗部1282内を、アップダウンを伴った旋回運動をしながら徐々に降下する様子を眺めつつ、漏斗部1282をボール6が抜けるタイミングで、入賞枠リング1240のどの入賞枠1248が一番下にやって来るか(つまりどのような抽選結果になるか)を楽しみに待つこととなる。
【0111】
[JP抽選装置の動作についての説明]
次に、第2の抽選に関する動作について起動時から順を追って説明する。
図13は、JP抽選装置1200の動作について説明するためのフローチャートである。
尚、メダルゲーム装置1000の起動直後の初期状態では、昇降台1264が下りた状態、即ちボール6が収容された状態にある(図8参照;ボール6(6a)の状態)。また、遷移機構部1290は、ホールド姿勢にあって、カムアーム1290eはカムフォロワー1290dと非接触の状態にある(図10(a)(b)参照)。
【0112】
起動後、JP制御基板1250は先ず「待機モード」の制御を実行する(ステップS2)。「待機モード」では、台座駆動モータ1208及びリング駆動モータ1230は継続的に所定の回転パターンで回転するように制御される。スピナー駆動モータ1288及び揺動モータ1290fは停止されている。
【0113】
遊戯ユニット1002の何れかのステーション(例えば、図3の第1ステーション1004や第2ステーション1006)から、装置内LAN1を介してJP抽選要求を受信したならば(ステップS4のYES)、JP制御基板1250は当該JP抽選要求の送信元のステーションへ正面を向けるように台座駆動モータ1208を駆動制御する(ステップS6)。
【0114】
次に、JP制御基板1250は、リング駆動モータ1230を停止させ入賞枠リング1240の回転を止め(ステップS8)、昇降モータ1262を制御して昇降台1264を上げ、その時入賞枠リング1240の下端に位置する入賞枠1248の中へ今回の抽選に使用するためのボール6を供給する(ステップS10;図7のボール6(6b))。そして、JP制御基板1250は、昇降台1264は上げたままにして、入賞枠リング1240を正面から見て時計回り(右回り)に回すようにリング駆動モータ1230を制御する(ステップS12)。
【0115】
入賞枠リング1240内に供給されたボール6はそのまま入賞枠リング1240の回転により上方へ運ばれ、やがてインナーリング1234の側部ボール挿通口1234sの横に到達し(図7のボール6(6c))、側部ボール挿通口1234sからガイド通路1284へ転がり込む(図7のボール6(6d))。
ガイド通路1284へ転がり込んだボール6は、当該通路内を転動して出口端でゴムリング1287に当たって停まり、ボール検知センサ1285でボール6が検知される(図9及び図11のボール6(6e))。
【0116】
ボール検知センサ1285から検知信号を受信すると(ステップS14のYES)、JP制御基板1250は、ボール6がボールスピナー1286の横に到達したと判定して、スピナー駆動モータ1288の回転数を選択する(ステップS16)。例えば、乱数発生処理を利用して、リリース後のボール6が漏斗部1282の中を旋回運動するのに十分な回転速度が得られるように所定範囲内で回転数を選択する。或いは、予め用意した数種類の回転数の中から何れかを抽選して選択するとしても良い。
【0117】
回転数を選択したら、JP制御基板1250は選択した回転数でスピナー駆動モータ1288を回転させて、ゴムリング1287に接触して留め置かれたボール6にスピンを付与する(ステップS18)。そして、スピナー駆動モータ1288の回転始動から一定時間経過後に、揺動モータ1290fをカムアーム1290eが所定のリリース時間だけカムフォロワー1290dを押して揺動フレーム1290bを揺動させるように回転制御させる(ステップS20)。この間、ボールスピナー1286は、ホールド姿勢からリリース姿勢に変化し、ボール6がリリースされる。そして、ボールスピナー1286は、再びホールド姿勢に戻る。
【0118】
次に、JP制御基板1250は、入賞枠1248にリリースされたボール6が入ったかを判定する(ステップS22)。リリースされたボール6は、漏斗部1282の内斜面をアップダウンを伴う旋回運動をしつつ徐々に下端出口に向けて降下し、やがて下端出口を抜け、インナーリング1234の下端ボール挿通口1234bを抜けて、その時入賞枠リング1240の最下位置にある入賞枠1248に入り、ボール進入検知センサ1272がこれを検知する(図7参照;ボール6(6b)の状態)。
ボール進入検知センサ1272から進入検知信号を受信したならば、JP制御基板1250はボールが最下位置に来ている入賞枠1248に入ったと判定し(ステップS22のYES)、リング駆動モータ1230の回転を止める(ステップS24)。
【0119】
この段階で、最下位置にある入賞枠1248の識別コードは、正面から見て時計回り方向に隣接する入賞枠リング1240の隔壁1246の識別コード1246cに記憶されており、入賞枠識別センサ1270で読み取られる(図7参照)。
JP制御基板1250は、入賞枠識別センサ1270で読み取ったコードから、ボール6が入った入賞枠1248を識別し、予め入賞枠毎に対応づけられた抽選結果を、今回のJP抽選における抽選結果と判定する(ステップS26)。そして、抽選結果情報を今回のJP抽選の抽選要求をしてきたステーションへ送信し(ステップS28)、所定時間(例えば送信した抽選結果を受信したステーションで当該抽選結果に基づいてメダルの払出や演出表示を行うのに十分な時間)が経過した後、JP制御基板1250は、昇降台1264を下げるように昇降モータ1262を駆動制御し、抽選に使用したボール6を回収する(ステップS30)。そして、ステップS2にもどり、「待機モード」による制御を再開する。
【0120】
以上、本実施形態によれば、抽選体であるボール6に対して、スピンを与えてから漏斗状の転動面にリリースし、ボール6の転動面を上下しながら旋回する運動を見せるとともに、ボール6が転動面を下り切るまでの間に、入賞枠が循環することで物理抽選としてのランダム性を担保した新しい物理抽選を実現できる。
【0121】
更に、本実施形態では、ボール6に与えられるスピンの量はランダムに決定されるので、ボール6の旋回運動の軌跡や、漏斗状転動面を下りきるまでの所要時間が変化する。よって、遊戯者にとってみれば、抽選の都度ボール6の行方を追う楽しみがある。また、スピンの量をランダムにすることで、更に物理抽選としてのランダム性を担保することができる。
【0122】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態の例として、抽選装置(JP抽選装置1200)を搭載したゲーム装置について説明したが、本発明の適用形態はこれに限定されるものではなく、適宜構成要素の変更・追加・省略を施すことができる。
【0123】
例えば、上記実施形態では、本発明を適用したJP抽選装置1200を搭載するゲーム装置を、メダルを遊戯媒体とするメダルゲーム装置を例に挙げたが、遊戯媒体の種類や当該遊戯媒体を用いたゲームの内容はこれに限らず、主たるゲームが所定の条件を満たす場合に物理抽選が行われるならば、ゲームの内容は問わない。例えば、ビンゴゲーム機の抽選装置にJP抽選装置を適用することとしてもよい。
【0124】
また、上記実施形態では、入賞枠を環状に配列してボール6が漏斗部1282を落ちきるまでの間循環し続けることで抽選のランダム性を担保する一要素としたが、ランダム性担保のための構成はこれに限らず適宜設定することができる。
例えば、入賞枠リング1240を省略して、漏斗部1282の下方にボール抽選装置1100と同様の構成を設ける。そして、漏斗部1282の下端出口から第4通路1072と同様の通路でボール6を導く構成としても良い。
【0125】
また、上記実施形態では、ボール6を漏斗部1282へのスピンの付与及びリリースするタイミングを自動制御としているがこれに限らず、遊戯者が決定できるようにしても良い。例えば、JP制御基板1250は、ボールスピナー1286のスピナー駆動モータ1288の回転数を周期的に緩急させるように制御する。そして、各ステーションの操作テーブル1012にスピン量及びリリースするタイミングを決定するボタンを設けておいて、JP抽選を要求したステーションの遊戯者がスピン開始後に当該ボタンを操作すると、JP制御基板1250は揺動モータ1290fを駆動させてボール6をリリースさせるように制御する構成としても良い。つまり、遊戯者自身がボール6へ付与するスピンに影響を与える事ができる構成として、自身で抽選結果に関与する興奮と満足感を与えることができるようになる。尚、この構成を採用する場合には、ボール6の表面に回転状態を視認できるように模様を設けておくと好適である。
【0126】
また、漏斗部1282を転動するボール6の軌道に、より一層の多様性を持たせたいと望むならば、例えば図14に示すように、漏斗部1282の内面(転動面)の単数又は複数箇所に凸部1283を設けると好適である。ボール6が転動して、凸部1283に接触するとその転動コースが変化し抽選のランダム性を高めるとともに軌道の変化をもたらし、視覚的な面白さを高めることができる。
尚、凸部1283の形状や大きさは適宜設定できる。また、凸部の代わりに凹部を設けるとしても同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0127】
1000 メダルゲーム装置
1002 遊戯ユニット
1004 第1ステーション
1032 プッシャーテーブル
1034 固定テーブル
1036 メダル落下口
1050 ステーション制御基板
1060 ローカルボールストック部
1062 色検知センサ
1064 第1通路
1066 分岐案内部
1068 第2通路
1070 第3通路
1072 第4通路
1100 ボール抽選装置
1180 ボールリフター
1182 リフト通路管
1184 ブロワー
1186 ボール振り分け部
1200 JP抽選装置
1202 基礎部
1210 台座
1220 リング支持部
1240 入賞枠リング
1248 入賞枠
1260 ボール収容部
1264 昇降台
1280 転動部
1282 漏斗部
1283 凸部
1286 ボールスピナー
1287 ゴムリング
1288 スピナー駆動モータ
1290 遷移機構部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽選ボールを用いた抽選を行う抽選装置を具備したプッシャー型ゲーム装置であって、
前記抽選装置が、
前記抽選ボールが通る底孔が設けられた漏斗型の転動面を有するボール転動部と、
前記抽選ボールにスピンをかけて前記転動面に向けて放出するボールスピナー部と、
前記底孔の下方において前記抽選ボールが入る複数の入賞枠を移動させる入賞枠移動部と、
前記底孔を通過した抽選ボールが何れの入賞枠に入ったかを検知する検知部と、
前記検知部の検知結果を用いて抽選結果を確定する抽選確定部と、
を備えて構成されたプッシャー型ゲーム装置。
【請求項2】
前記ボールスピナー部は、
前記抽選ボールを前記転動面近傍へ案内する案内通路の出口に突き出たホールド位置と当該出口から退避したリリース位置とに遷移可能であり、前記ホールド位置に位置することで前記抽選ボールを当該出口で保持した状態でスピンをかける回転体と、
前記回転体を前記ホールド位置又は前記リリース位置に遷移させる遷移機構部と、
を有する請求項1に記載のプッシャー型ゲーム装置。
【請求項3】
前記抽選装置は、
前記出口に前記抽選ボールが到着したことを検知する到着検知部と、
前記到着検知部による検知結果に応じて、前記回転体による回転の制御と前記遷移機構部による位置遷移の制御とを行う制御部と、を更に備えて構成された、
請求項2に記載のプッシャー型ゲーム装置。
【請求項4】
前記ボールスピナー部は、前記転動面に対して斜めに前記抽選ボールを放出するよう放出角度が定められ、放出された前記抽選ボールの前記転動面上の旋回方向に沿った方向に前記抽選ボールをスピンさせる、
請求項1〜3の何れか一項に記載のプッシャー型ゲーム装置。
【請求項5】
前記抽選装置は、
前記ボールスピナー部による前記スピンの速さを可変制御するスピン制御部を更に備えて構成された請求項1〜4の何れか一項に記載のプッシャー型ゲーム装置。
【請求項6】
前記ボール転動部は、前記抽選ボールの移動方向に変化を与えるための複数の凸部又は凹部を前記転動面に有する、請求項1〜5の何れか一項に記載のプッシャー型ゲーム装置。
【請求項7】
前記入賞枠移動部は、
前記複数の入賞枠を環状に配置して有し、前記ボール転動部の周囲を縦方向に回転して前記底孔の下方を横切るように入賞枠が循環する環状部を有して構成された、
請求項1〜6の何れか一項に記載のプッシャー型ゲーム装置。
【請求項8】
抽選終了後に、前記検知部により検知された入賞枠が特定位置に位置した際に、当該入賞枠から前記抽選ボールを取り出して保留する保留機構部を更に備えた請求項7に記載のプッシャー型ゲーム装置。
【請求項9】
前記保留機構部は、前記入賞枠が前記特定位置を通過する際に当該入力枠から前記抽選ボールが落下することを防ぐ落下防止板を有し、前記落下防止板を移動させることで前記特定位置に位置した前記入賞枠から前記抽選ボールを取り出し、前記落下防止板を元の位置に移動させることで取り出した抽選ボールを前記入賞枠内に戻す、
請求項8に記載のプッシャー型ゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−5764(P2012−5764A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146527(P2010−146527)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)