説明

プラスチック材料からなるヘルド

【課題】ヘルドの間を移動する糸を丁寧に案内する物を提供する。
【解決手段】ヘルド7は、互いに平行である2つのストリップ12、13によって境界が定められる糸目10を含む糸目領域9を有する。糸目領域9からシャフト23、24への移行部が、Z形状の断面を有するガイド面部分によって設けられている。Z形状の断面の2つの平行なレッグ32、33がガイド面35、36を支え、これによって縦糸3bが、ヘルド7のエッジに接触することなく、前記ガイド面を通り過ぎて擦れることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製織機用ヘルド(そうこう)に関する。製織機は、縦糸のためのガイドとして機能する多数のヘルドを有する。それぞれのヘルドは、少なくとも1つのヘルド目(アイ、heald eye)を有し、そこを通って縦糸が移動する。追加の縦糸は隣接したヘルドの間の間隙を通して移動する。
【背景技術】
【0002】
多くの提案がヘルドの改良のためになされてきた。一般的にヘルドは、金属、例えば、薄い金属鋼板のストリップから調製されている。
【0003】
特許文献1は、帯鋼からなるヘルド、または、それに代えて、纎維強化プラスチック材料からなるヘルドを開示している。ヘルドは2つのストリップによって境界が定められる糸目(アイ、thread eye)を含む糸目領域を有する。2つのストリップは互いに平行になるように配列されている。縦糸の縦方向から見るとき、2つのストリップは互いに側(横)方向にオフセットされる。縦糸領域の上下部には、糸目に隣接する移行領域が存在して、当該移行領域は平坦なシャフトで終端する。移行領域は縦糸の方向に対して傾いている。この傾いた位置により、ヘルドの間に位置した縦糸は移行領域のエッジに沿って移動する。
【0004】
別のヘルドが特許文献2から知られている。このヘルドは端部側の端部ラグを具備した平坦な金属ストリップで構成される。おおよその中心には2つのストリップによって境界が定められる開口が存在する。糸目周りの領域が糸目領域を形成する。ストリップは平坦な金属ストリップの平面の外に曲げられており、糸目を形成するためにこれらのストリップが互いに側方向にオフセットされ、縦糸方向に対して互いに側方向に離れている。それぞれのまっすぐな平面状のストリップは、シャフトの糸目の上方側及び下方側領域において終端する。この結果、糸目は、糸の縦方向から見るとき、上部及び底部に尖ったコーナを有する。
【0005】
さらに、特許文献3はプラスチック材料からなるヘルドを開示しており、当該ヘルドは、互いに側方向にオフセットされた2つのストリップによって境界が定められた糸目を有している。上部及び底部において、斜面として構成された厚くなった領域が目に隣接し、当該斜面は隣接したヘルドを、距離を取って保持し、それぞれの糸目を通り過ぎ、ヘルドの間を移動する糸を丁寧に案内するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許第43 36 362号明細書
【特許文献2】米国特許第5,348,055号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第10 2005 030 632号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は薄いプラスチック材料からなるヘルド、以下においてプラスチックヘルドと記す、を開示することであり、当該ヘルドは、特に外側を、ヘルドを通り過ぎて移動する糸に対して優しい。
【0008】
この目的は、請求項1のヘルドにより達成される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかるプラスチックヘルドは、糸目領域と、当該糸目領域に隣接する2つのガイド面部分とを有するヘルドボディを具備し、当該ガイド面部分は、ヘルドの基体、すなわち、そのシャフトで終端する。糸目領域は、互いに平行である2つのストリップによって境界が定められた糸目を有する。ガイド面は、ストリップから離れるように、ガイド面部分を横切ってヘルドシャフト(そうこう枠)に延びる。本発明のプラスチックヘルドの特別な特徴はガイド面部分の構成である。ガイド面部分は3つの異なる区域を含む断面を有する。断面の中心区域は、直線状または湾曲した連結ストリップに相当し、ここでレッグは、当該ストリップの2つの端部の両側面から離れるように延びる。ガイド面は、レッグの側腹部(flank)に設けられている。断面において、ガイド面を規定するレッグの2つのエッジは線上に配列されており、当該線は互いに平行である。
【0010】
このような構成の結果として、極めて少ない材料を必要とするガイド面部分が得られ、このため結果的に軽量のヘルドができる。しかし、ガイド面または上述した線は、互いに平行であるだけではなく、縦糸方向にほぼ同等である糸目通過方向に対しても基本的に平行である。この方向は、さらに、ヘルドシャフトの大きくて平坦な側面に平行であり、好ましくは、糸目の境界を定めるストリップの大きくて平坦な側面にも平行である。この構成によって、ヘルドの間を移動する縦糸は、ヘルドの側面に沿って擦れることができ、これにより当該糸はそれぞれ一表面と接触はするが、ヘルドのエッジとは接触しない。これはヘルドの摩耗及び糸の損傷の可能性を低減する。繊細な糸は本発明のプラスチックヘルドにて処理することができる。ヘルドの摩耗の増加によるヘルドのエッジの先鋭化、或いは他の影響があっても、いかなる糸の損傷もほとんど起こらなくなる。
【0011】
好ましくは、ヘルドシャフトの大きくて平坦な側面及びガイド面部分のガイド面に揃えられた縦糸方向は、杼口が閉じた状態の縦糸の縦方向によって規定される。この“杼口−閉位置”は、それぞれのヘルドシャフトが同一の位置にあるときである。
【0012】
糸目及びガイド面部分のレッグの境界を定めるストリップは、好ましくは整合する厚さを有する平坦な材料で共に構成される。また、シャフトの大きくて平坦な側面からガイド面及び糸目の境界を定めるストリップの外部への移行は、平滑で且つ段差のないものが好ましい。また、ガイド面を支持するレッグの厚さ及びシャフトの厚さは、互いに対応しているのが好ましい。
【0013】
別に、ガイド面部分上に設けられた連結ストリップは、少なくとも一箇所において、レッグの厚さとは異なる厚さを有することができる。この構成は、広く構成範囲を広げて、ガイド面部分がその両側面において相補的な方式で構成される必要がないようにすることができる。この結果、隣接したヘルドは、互いに平面方式で装着することができない。したがって、ガイド面部分の非相補的な形状は、隣接したヘルドを、距離を置いて保持するための手段として使用される。これは水織技術が利用されるときに特に有利である。このようにして、糸目領域における隣接したヘルド同士の付着が防止される。
【0014】
このような非相補的なガイド面を提供するために、それぞれのストリップへの移行領域におけるガイド面の幅が、それぞれのヘルドシャフトへの移行部の領域における幅よりも小さければ、また有利である。ガイド面の幅の変更は、その第1端部から、すなわちストリップ側端部からその第2端部、すなわちシャフト側端部へ、連続的にすることができる。その第1端部でのガイド面の幅は、それぞれのストリップの幅に対応し、その第2端部でのガイド面の幅は、ヘルドの基体であるシャフトの幅に対応する。
【0015】
平面図において、連結ストリップは、三角形の外形を有することが好ましい。連結ストリップは曲率を具備していてもよく、或いは、好ましくはさらに平坦であってもよい。連結ストリップは、シャフトに向かって厚さが増加してもよい。
【0016】
ガイド面部分は、その両端部において互いに相補的ではない形状を有することが好ましく、糸目は、その両端部において相補的に互いに適合する外形を有してもよい。
【0017】
ヘルドは、他のスペーサー手段を具備することもできる。このようなスペーサー手段は、例えば、端部ラグであってもよく、または他の位置に配列されていてもよい。好ましくは、このようなスペーサー手段は、ヘルドの側方向表面上に配列することができる突起、ビーズ、ストリップなどである。
【0018】
本発明の有利な実施形態のさらなる特徴は、記載、図面または請求の範囲の主題である。記載は本発明及びさまざまな状況の本質的な態様に限定される。図面は補足的な参照として考慮されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】製織機の2つのヘルドシャフトの概略図。
【図2】2つの縦糸を有する、本発明のヘルドの詳細を示す斜視図。
【図3】図2によるヘルドの端部ラグの概略斜視図。
【図4】図2によるヘルドの、各部分のアラインメントを示す、斜視図。
【図5】図4によるヘルドの詳細を示す側面図。
【図6】図5によるヘルドの断面図。
【図7】図5によるヘルドの断面図。
【図8】図5によるヘルドの断面図。
【図9】図5によるヘルドの断面図。
【図10】図5によるヘルドの断面図。
【図11】スペーサー手段を有するヘルドの実施形態を示す図。
【図12】スペーサー手段を有するヘルドの実施形態を示す図。
【図13】スペーサー手段を有するヘルドの実施形態を示す図。
【図14】スペーサー手段を有するヘルドの実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は製織機の2つのヘルドシャフト1、2を示しており、当該ヘルドシャフトは縦糸3で構成された縦糸群4、5を、縦糸の平面から上方または下方に案内して、杼口6を開口するために交互に上下移動する。縦糸3は、ヘルドシャフト1、2の上に設けられたヘルド7と共に運動するが、当該ヘルドのうちの1つの詳細は、図2に別途示されている。好ましくは、ヘルド7は、プラスチックボディでできた、狭くて細長いストリップ形状の一部分で構成されている。当該ボディの上端部及び好ましくはさらに下端部において、端部ラグ8を、それぞれ、例えば、図3に示したように設けることができる。端部ラグ8はヘルド7と一体であってもよく、或いは当該ヘルドに取り付けられた個別の要素であってもよい。
【0021】
ヘルド7は、糸目10を含む糸目領域9を有する。縦糸縦方向11を規定する糸目10が、縦糸3aを案内するように配置されている。縦糸方向11は、縦糸の平面から上部に向かってまたは底部に向かって案内される、すなわち、それぞれのヘルドシャフトが杼口−閉位置にあるとき、縦糸3aの縦方向に対応する。図2は、図2に示されたヘルド7の糸目10を通じては移動しないが、他のヘルドシャフトの他のヘルドの糸目を通じて移動する、もう一つの縦糸3bを示している。縦糸3bは、図2のヘルド7とその隣接したヘルドとの間に形成されたスリットを通じて移動する。糸目10は、縦糸縦方向11及びそれに横切る方向で、互いに平行しかつ離れて配列された2つのストリップ12、13によって境界が定められる。さらに、外部では平坦である摺動面14、15が設けられ、当該摺動面は、特に図6によっても明らかである。図6は、図5にその側面図が示されているヘルド7の断面A−Aを示している。
【0022】
摺動面14、15の長さは、図4のヘルド7の上の点線17、18の間に表示された全体の糸目領域9を横切って延び、そしてこれらの線で終わる。したがって、線17、18は、糸目領域9の端に対応する。壁部分19、20は、丸められた移行部を介して糸目10に隣接し、当該壁部分は、図2から明らかなように、上部及び底部に向かって糸目10を閉じる。壁部分19、20は、依然として糸目領域9に属している。線17、18は当該領域の端を示す。ここで、糸目領域9はガイド面部分21、22にてそれぞれ終わり、それによって、ヘルド7の基体のシャフト23、24が当該ガイド面部分に接続する。シャフト23、24は、好ましくは、図3の端部ラグ8も配列されている共通平面上に配置される。図4において、ストリップ12、13は当該平面の上方または下方に位置している。
【0023】
図5は、図6乃至図10と共に、特にガイド面部分22の構成を示しており、ここで当該部分の以下の説明はガイド面部分21の説明に対応する。両方のガイド面部分は、糸目10に対して互いに対称に配列され、構成される。
【0024】
図6から明らかであるように、摺動面14、15は、それぞれのストリップ12、13の厚さ26の2倍よりも大きい外部糸目幅25を規定する。摺動面14、15は、丸みを帯びたエッジ27、28上の狭い側面で終わり、糸縦方向11において測定される当該狭いエッジの距離29は、ヘルド7の基体のシャフト23(または24)の幅30(図4)以上であることが好ましい。互いに対面しているストリップ12、13のエッジの互いからの距離は、糸縦方向11で測定されるラグ幅31aを規定し、当該ラグ幅は、それぞれ、摺動面14、15の幅よりも大きいことが好ましい。
【0025】
摺動面14、15の内部面14a、15bの距離は、糸縦方向11に対して横に測定されるラグ幅31bによって規定され、当該ラグ幅は、摺動面14、15の厚さ26以下であることが好ましい。
【0026】
図7は摺動面部分22(図5における断面B−B)に対する糸目領域9の端部での断面図を示している。ここで、摺動面14、15の端部の間で測定される厚さは、未だ厚さ25と同程度の大きさである。したがって、断面はクランク形状を有する。この構成は連結ストリップ34によって互いに連結された2つの直線状レッグ32、33を有する。ストリップ32、33の外部面は、好ましくはその切断されたエッジが互いに平行である、台形形状のガイド面35、36を形成する。したがって、切断されたエッジは、互いに対して平行線37、38上にあり、当該線は図7に点線にて示されている。連結ストリップ34は、線37、38に対して鋭角α(図8)に配列されている。
【0027】
ガイド面35、36の間、または線37、38の間の距離は、ガイド面部分22に沿って、ヘルド7の基体のシャフト24に向かって減少し、その大きく平坦な側面47で終わる。これは、図8乃至図10において、断面C−C、D−D、E−Eの順に示されている。ガイド面部分22の全体領域において、ガイド面35、36は、縦糸縦方向11と平行に配列されることが好ましい。図5、及び、図8と図9との比較によって示されているように、ガイド面25の幅は、糸目領域9から始まって、ヘルド7の基体のシャフト24に向かって増加する。これは、ガイド面36に対しても同様である。好ましくは、より容易な説明のために図8にのみ示されている縦糸縦方向11の連結ストリップ34の角度αは、ガイド面部分22の全長にわたって一定に維持される。縦糸縦方向11は、線37、38に平行である。図8は、その中心線39によって連結ストリップ34の角度を特徴づける。ここに示された角度αは、図7及び図9に示された対応角に合致する。
【0028】
さらに、図7乃至図9の比較から明らかであるように、2つの好ましくは三角形の表面40、41の間で測定される厚さ42は、糸目領域9からシャフト24に向かって増加する。図9の断面D−Dによって示されるように、厚さ42は、ガイド面部分22の少なくとも一部において、ヘルド7の基体のシャフト24の厚さ43を超える(図10)。
【0029】
図9から特に明らかであるように、ヘルド7は、少なくとも部分的には、上述した構成によってガイド面部分22上の任意の相補的な側方向表面形状を有さない。図9のガイド面35の幅B1は、反対側の凹部の幅B2よりも明らかに大きい。好ましくは、B2は、ガイド面部分22に沿って一定である。したがって、隣接した類似のヘルドは、それらが結合するよう互いに嵌め合うことはない。したがって、摺動面部分22は、ヘルドの間に最小の距離を維持するための手段を形成する。したがって、水流ジェット製織機において、隣接したヘルドが、ヘルド上にかかる水からの接着力の作用により、一緒に固着されてしまうことを防ぐ。
【0030】
今まで説明されたヘルド7は、作動中に上下に移動する。図2とともに図1から明らかであるように、縦糸3bは、ヘルドシャフト1、2の上昇及び下降中にヘルド7の側面に沿って移動する。そうすることにより、当該糸は、シャフト24からガイド面35を通って摺動面14上に移動し、糸目10の下方では、再びガイド面35'を通ってシャフト24の側方向表面上に移動する。当該表面の全ては、縦糸縦方向11に配向されていることから、縦糸3bは、いずれの箇所でもエッジを擦ることがない。したがって、糸は丁寧に処理される。時間の経過によってエッジがガイド面35、35'、36の周り及び/またはストリップ12、13及び/または摺動面14、15の上に形成されたとしても、縦糸3aの場合のように縦糸3bにダメージを与える恐れがほとんどない。
【0031】
ヘルド7は、特に水織に適合である。したがって、追加のスペーサー手段が設けられると実用的であるが、このようなスペーサー手段は、上述したガイド面部分21、22の、上述した構造に加えて、或いはそれに代わって設けられる。
【0032】
例えば、図11は、2つの隣接したヘルド7、7'の使用によるこのようなスペーサー手段を示している。示されるように、端部ラグ8、8'は、それぞれのシャフト23、23'よりも厚く、したがってシャフト23、23'を距離を置いて保持する。
【0033】
図12に示されているように、例えば、その端部ラグ8の適切な箇所で、例えば、ビーズ44の形状の突起を設けることも可能である。このようなビーズは、ヘルドの平坦な側面に設けてもよい。例えば、端部ラグ8の側方向表面にわたって分布した、多数個のこのようなビーズを適用することも可能である。
【0034】
さらに、ヘルドにその整列した開口45の領域に突起を設けることが実用的であることも分かっており、当該突起はスペーサーとして機能する。図13は、2つの隣接したヘルド7、7'を示しており、ここでその整列した開口45、45'は、それぞれ管状または環状の突起によって取り囲まれている。
【0035】
図14に示すように、このような管状または環状の突起46を、前記ヘルドの2つの平坦な側面上のそれぞれのヘルド7、7'上に配列することができる。
【0036】
スペーサー手段の特定の構成とは別に、上記の説明から明らかなように、その糸目10の領域だけではなく、その端部ラグ8の領域でも、隣接したヘルドの直接的な付着が適切なスペーサー手段によって防止され、実用的である。
【0037】
本発明にかかるヘルド7は、互いに平行である2つのストリップ12、13によって境界が定められる糸目10を含む糸目領域9を有する。糸目領域9からシャフト23、24への移行部は、Z形状の断面を有するガイド面部分21、22によって提供される。Z形状の断面の2つの平行なレッグ32、33がガイド面35、36を支え、これによって、縦糸3bがヘルド7のエッジに接触することなく、当該ガイド面を擦って通り過ぎる。
【符号の説明】
【0038】
1、2 ヘルドシャフト
3、3a、3b 縦糸
4、5 縦糸群
6 杼口
7 ヘルド
8 端部ラグ
9 糸目領域
10 糸目
11 縦糸縦方向
12、13 ストリップ
14、15 摺動面
14a、15a 14、15の内部面
17、18 線
19、20 壁部分
21、22 ガイド面部分
23、24 シャフト
25 糸目幅
26 厚さ
27、28 エッジ
29、30 幅
31a 糸縦方向で測定されたラグ幅
31b 糸縦方向に対して横に測定されたラグ幅
32、33 レッグ
34 連結ストリップ
35、36 ガイド面
37、38 線
39 中心線
40、41 表面
42、43 厚さ
44 スペーサー手段、ビーズ
45 整列した開口
46、46' リング突起
47、48 平坦な側面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行である2つのストリップ(12、13)によって境界が定められる目(10)がその内部に形成された糸目領域(9)と、
当該糸目領域(9)において向かい合う端部(17、18)上に配列され、それぞれガイド面(35、36)を有する2つのガイド面部分(21、22)と、
当該ガイド面部分(21、22)に接続する2つのシャフト(23、24)と、
を有するプラスチック材料で構成されるヘルドボディであって、
当該ガイド面部分(21、22)のそれぞれの断面は、当該ガイド面(35、35'、36)を支える2つの平行なレッグ(32、33)を連結する連結ストリップ(34)と、当該レッグ(32、33)のうちのいずれか1つとを有し、当該連結ストリップは、2つのレッグ(32、33)と角度(α)をなすもの
を具備したプラスチックヘルド(7)。
【請求項2】
前記ガイド面(35、35'、36)及び前記シャフト(23、24)の大きくて平坦な側面(47、48)は、それぞれ、1つの糸移動方向(11)と平行に配向されている
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項3】
前記ストリップ(12、13)及び前記レッグ(32、33)は、整合する厚さ(26)を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項4】
前記レッグ(32、33)及び前記シャフト(23、24)は、整合する厚さ(26)を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項5】
前記連結ストリップ(34)は、少なくとも一箇所において、前記2つのレッグ(32、33)の厚さ(43)とは異なる厚さ(41)を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項6】
それぞれの前記ガイド面部分(21、22)の2つのガイド面(35、36)が、それぞれ、前記シャフト(23、24)のガイド面(35、36)の第1端部から前記ガイド面(35、36)の第2端部、及び前記2つのストリップ(12、13)につながる
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項7】
前記ガイド面(35、36)が、前記シャフト(23、24)に対面するその第1端部で、前記ストリップ(12、13)に対面するその第2端部よりも大きな幅を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項8】
前記ストリップ(12、13)上のガイド面(35、36)の幅は、前記シャフトの幅の半分よりは小さく、一方で、前記シャフト(23、24)上のガイド面(35、36)の幅は、前記シャフトの幅の半分よりは大きい
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項9】
前記ガイド面(35、36)の幅が、その第1端部で前記ストリップ(12、13)の幅に対応し、その第2端部で前記シャフト(23、24)の幅に対応する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項10】
前記連結ストリップ(34)は、三角形の外形を有した少なくとも1つの表面(40、41)を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項11】
前記連結ストリップ(34)は、前記シャフト(23、24)に向かって増加する厚さを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項12】
前記糸目領域(9)が互いに相補的な外形を有し、前記外形は、互いに適合する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項13】
前記シャフト(23、24)は、前記糸目(10)から離れたその端部で、端部ラグ(8)を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。
【請求項14】
スペーサー手段(44)は、前記端部ラグ(8)の上に設けられている
ことを特徴とする請求項10に記載のプラスチックヘルド。
【請求項15】
前記スペーサー手段(44)は、前記ヘルド(7)の少なくとも一側面上に設けられた少なくとも1つの突起で構成される
ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックヘルド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−209509(P2010−209509A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−40864(P2010−40864)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(598132646)グロツ・ベッケルト コマンディートゲゼルシャフト (77)