説明

プラズマディスプレイパネル

【課題】輝度の低下と放電セルにおける誤放電を防止して、画面の高精細化を図ることが出来るプラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】前面ガラス基板10と背面ガラス基板13との間に配置されて井桁状に形成された列方向に延びる縦壁部15aと行方向に延びる横壁部15bによって放電空間Sを放電セルC毎に行方向と列方向に区画する隔壁15を備え、隔壁15の内面に蛍光体層16が形成され、行電極対を構成する第1行電極X及び第2行電極Yが、行方向に延びる電極本体部Xb,Ybと、放電空間内の単位発光領域毎に、電極本体部Xb,Ybが対となる他の行電極の方向に張り出してギャップgを介して互いに対向する突出電極部Xa,Xbとを備える。行電極対の第1行電極と第2行電極の内少なくとも一方の行電極の列方向において隣接する二つの表示ライン間において背中合わせになっている突出電極部が、互いに同一の電極本体部を共用しており、同一の電極本体部に接続された一対の突出電極部同士が直接連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマディスプレイパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、大型で且つ薄型のカラー画面表示装置として面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルが注目を集めており、その普及が図られて来ている。図22は、この面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルの従来のセル構造を模式的に示す平面図であり、図23は、図22のV−V線における断面図、図24は、図22のW−W線における断面図である。
【0003】
この図22ないし24において、プラズマディスプレイパネルの表示面となる前面ガラス基板1側には、その裏面に、複数の行電極対(X’,Y’)と、この行電極対(X’,Y’)を被覆する誘電体層2と、この誘電体層2の裏面を被覆するMgOからなる保護層3が順に設けられている。各行電極X’,Y’は、それぞれ、幅の広いITO等の透明導電膜からなる透明電極Xa’,Ya’と、その導電性を補う幅の狭い金属膜からなるバス電極Xb’,Yb’とから構成されている。
【0004】
そして、行電極X’とY’とが放電ギャップg’を挟んで対向するように列方向に交互に配置されており、各行電極対(X’,Y’)によって、マトリクス表示の1表示ライン(行)Lが構成される。一方、希ガスが封入された放電空間S’を介して前面ガラス基板1に対向する背面ガラス基板4には、行電極対X’,Y’と直交する方向に延びるように配列された複数の列電極D’と、この列電極D’間にそれぞれ平行に延びるように形成された帯状の隔壁5と、この隔壁5の側面と列電極D’を被覆するそれぞれR,G,Bに色分けされた蛍光体層6とが設けられている。
【0005】
そして、各表示ラインLにおいて、列電極D’と行電極対(X’,Y’)が交差し、隔壁5によって放電空間S’が区画されることにより形成された単位発光領域に、放電セルC’がそれぞれ画定されている。
【0006】
上記の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおける画像の表示は、以下のようにして行われる。すなわち、先ず、アドレス操作により、各放電セルC’において行電極対(X’,Y’)と列電極D’との間で選択的に放電が行われ、点灯セル(誘電体層2に壁電荷が形成された放電セルC’)と消灯セル(誘電体層2に壁電荷が形成されなかった放電セルC’)とが、表示する画像に対応してパネル上に分布される。
【0007】
このアドレス操作の後、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X’,Y’)に対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、点灯セルにおいて面放電が発生される。以上のようにして、点灯セルにおける面放電により紫外線が発生され、放電空間S’内のR,G,Bの蛍光体層6がそれぞれ励起されて発光されることにより、表示する画面が形成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおいては、図24に示されるように蛍光体層6を帯状の隔壁5の側面にも形成して、放電セルC’内の発光面積を増大させることにより、表示画面の輝度の増加を図っている。しかしながら、上述した従来の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルの構造では、各放電セルC’のサイズを小さくして画面の精細度を上げようとすると、それに伴って、蛍光体層6の表面積が減少し、輝度が低下してしまうという問題が生じる。
【0009】
さらに、この画面の高精細化に対応するために、行電極対(X’,Y’)のピッチを狭めてゆくと、上下方向に隣接する放電セルC’に放電の干渉が生じ、誤放電が発生し易くなるという問題が生じる。
【0010】
この発明は、上記のような従来の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおける問題点を解決するために為されたものである。すなわち、この発明は、輝度の低下と放電セルにおける誤放電を防止して、画面の高精細化を図ることが出来るプラズマディスプレイパネルを提供すること一つの目的とする。さらに、この発明は、画面の解像度を向上させることが出来るプラズマディスプレイパネルを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような目的を達成するために、本発明によるプラズマディスプレイパネルは、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
【0012】
[請求項1]前面基板の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層とが設けられ、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に、列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられたプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記前面基板と前記背面基板との間に配置されて、列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横壁部によって、前記放電空間を前記単位発光領域毎に行方向と列方向に区画する隔壁を備え、
前記放電空間の単位発光領域に面する前記隔壁の横壁部及び縦壁部並びに前記背面基板上の面に蛍光体層が形成され、
前記行電極対を構成する第1行電極及び第2行電極が、行方向に延びる金属層で構成される電極本体部と、前記放電空間内の単位発光領域毎に、前記電極本体部が対となる他の行電極の方向に張り出して所要のギャップを介して互いに対向する透明電極膜で構成される突出電極部とを備えており、
前記第1行電極と第2行電極の内少なくとも一方の行電極の列方向において隣接する二つの表示ライン間において背中合わせになっている突出電極部が、互いに同一の電極本体部を共用しており、
当該同一の電極本体部に接続された一対の前記突出電極部同士が直接連結されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施形態に係るプラズマディスプレイパネルは、一つには、前面基板の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層とが設けられ、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に、列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられたプラズマディスプレイパネルにおいて、前記前面基板と前記背面基板との間に配置されて、列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横壁部によって、前記放電空間を前記単位発光領域毎に行方向と列方向に区画する隔壁を備え、前記放電空間の単位発光領域に面する前記隔壁の横壁部及び縦壁部並びに前記背面基板上の面に蛍光体層が形成され、前記行電極対を構成する第1行電極及び第2行電極が、行方向に延びる金属層で構成される電極本体部と、前記放電空間内の単位発光領域毎に、前記電極本体部が対となる他の行電極の方向に張り出して所要のギャップを介して互いに対向する透明電極膜で構成される突出電極部とを備えており、前記第1行電極と第2行電極の内少なくとも一方の行電極の列方向において隣接する二つの表示ライン間において背中合わせになっている突出電極部が、互いに同一の電極本体部を共用しており、当該同一の電極本体部に接続された一対の前記突出電極部同士が直接連結されていることを特徴とする。
【0014】
これによると、列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横壁部を有する隔壁によって、前面基板と背面基板の間の放電空間が、単位発光領域毎に区画される。前面基板と背面基板の間の放電空間が隔壁によって発光領域毎に行方向および列方向においてそれぞれ区画されているので、この列方向において隣接する単位発光領域間で放電の干渉が生じて誤放電が発生するのを防止することが出来、これによって、画面の高精細化を図ることが可能になる。
【0015】
また、前記隔壁によって単位発光領域毎に区画された前記放電空間に面する隔壁の縦壁部と横壁部の側面および列電極が設けられた背面基板側の面に蛍光体層が形成されているので、発色を行う蛍光体層が、単位発光領域毎に区画された放電空間に面する隔壁の縦壁部と横壁部の側面および列電極が設けられた背面基板側の面の五面に形成されることになり、蛍光体層の表面積すなわち発光面積が従来のプラズマディスプレイパネルと比較して拡大され、これによって、単位発光領域の一つ当たりの輝度がそれぞれ増大して、従来のものと比較した場合に表示画面の輝度を向上させることが出来る一方、画面の精細度を上げるために各単位発光領域のサイズを小さくしても、表示画面の輝度が従来のものと比べて低下してしまうことがない。
【0016】
更には、前記行電極対を構成するそれぞれの行電極が、前記単位発光領域毎に、行方向に延びる電極本体部から対となる他の行電極の方向に張り出して所要の放電ギャップを介して互いに対向する突出電極部を備えているので、この突出電極部がそれぞれ単位発光領域毎に島状に独立するように構成されることで、行電極対を構成するそれぞれの行電極が単位発光領域毎に島状に独立するように構成されているために、画面の精細度を上げるために各単位発光領域のサイズを小さくしても、行方向において隣接する単位発光領域ヘの放電の干渉が生じる虞は無い。
【0017】
そして、行電極対を構成する第1行電極と第2行電極の内少なくとも一方の行電極の列方向において隣接する二つの表示ライン間において背中合わせになっている突出電極部が、互いに同一の電極本体部を共用しており、当該同一の電極本体部に接続された一対の前記突出電極部同士が直接連結されているので、隣接する表示ラインにおいて互いに背中合わせに配置される行電極が同一の電極本体部を共用していることによって、この電極本体部の設置面積を小さくすることができ、これによって、電極本体部に対向する隔壁の横壁部の幅を小さくすることができることになる。その分、単位発光領域のサイズを大きくしてこの単位発光領域内に形成される蛍光体層の表面積を増加させることができるので、表示面積の起動が増加される。また、横壁部の幅を小さくすることで、単位発光領域の配置密度を高めることができ、高解像度の表示が可能になる。
更には、本体電極部の共用によって、放電電流を低減させることも可能になる。
【0018】
また、本発明の実施形態に係るプラズマディスプレイパネルは、前記突出電極部が、放電ギャップを介して対向する幅広部と前記電極本体部に接続される狭小の基端部を備えているので、幅広部によって、突出電極部の互いに対向する幅を、放電開始電圧を下げるために必要な範囲に設定することが可能になり、狭小の基端部によって、各突出電極を確実に独立させることができる。
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1ないし5は、この発明によるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)の実施形態の前提構成を示すものであって、図1はPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図であり、図2は図1のV1−V1線における断面図、図3は図1のV2−V2線における断面図、図4は図1のW1−W1線における断面図、図5は図1のW2−W2線における断面図である。
【0020】
この図1ないし5に示されるPDPは、図22ないし24の従来のPDPと同様に、背面側基板に蛍光体層を配置した反射型と呼ばれる交流駆動方式の面放電型PDPである。図1ないし5において、表示面である前面ガラス基板10の背面に、複数の行電極対(X,Y)が、前面ガラス基板10の行方向(図1の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0021】
行電極Xは、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Xaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Xaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Xbによって構成されている。行電極Yも同様に、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Yaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Yaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Ybによって構成されている。
【0022】
この行電極XとYは、前面ガラス基板10の列方向(図1の上下方向)に交互に配列されており、バス電極XbとYbに沿って並列されたそれぞれの透明電極XaとYaが、互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極XaとYaの幅広部の頂辺が、それぞれ所要の幅の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0023】
透明電極Xa,Yaは、ITOを前面ガラス基板10に蒸着し、フォトリソ法によりパターニングすることにより、形成される。バス電極Xb,Ybは、それぞれ表示面側の黒色導電層Xb’,Yb’と背面側の主導電層Xb”,Yb”の二層構造に形成されている。
【0024】
このバス電極Xb,Ybは、黒色顔料を混入させた銀ペーストを塗布し乾燥した後、さらにこの黒色銀ペースト膜上に銀ペーストを塗布し乾燥し、次いで、フォトリソ法でパターニングして焼成することにより形成される。
【0025】
前面ガラス基板10の背面には、さらに、行電極対(X,Y)を被覆するように誘電体層11が形成されており、この誘電体層11の背面には、互いに隣接する行電極対(X,Y)の隣り合うバス電極XbおよびYbと対向する位置及び隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域と対向する位置に、誘電体層11の背面側に突出する嵩上げ誘電体層11Aが、バス電極Xb,Ybと平行に延びるように形成されている。
【0026】
この誘電体層11は、低融点ガラスペーストを所定の厚さでフィルム状にしたものを積層して焼成することにより形成され、嵩上げ誘電体層11Aは誘電体層11上に低融点ガラスペーストを所定の厚さでスクリーン印刷して焼成することにより形成される。そして、この誘電体層11と嵩上げ誘電体層11Aの背面側には、MgOからなる保護層12が形成されている。
【0027】
一方、前面ガラス基板10と平行に配置された背面ガラス基板13の表示側の面上には、列電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極XaおよびYaに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0028】
この列電極Dは、Al合金(例えばAl−Mn合金)を背面ガラス基板13上に蒸着して、フォトリソ法によりパターニングすることにより、形成される。
【0029】
背面ガラス基板13の表示側の面上には、さらに、列電極Dを被覆する白色の誘電体層14が形成され、この誘電体層14上に、隔壁15が形成されている。
【0030】
白色の誘電体層14は、白色顔料を混入させたガラスペーストを背面ガラス基板13および列電極D上に塗布して焼成することによって、形成される。隔壁15は、互いに平行に配列された各列電極Dの間の位置において列方向に延びる縦壁15aと、嵩上げ誘電体層11Aに対向する位置において行方向に延びる横壁15bとによって井桁状に形成されている。
【0031】
そして、この井桁状の隔壁15によって、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の空間が、各行電極対(X,Y)において対となった透明電極XaとYaに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電空間Sが形成されている。この隔壁15は、その表示面側に形成されたが黒色層(光吸収層)15’と背面側の白色層(光反射層)15”の二層構造に形成されており、放電空間Sに面する側壁面がほぼ白色(すなわち、光反射層)になるように構成されている。
【0032】
この井桁状の隔壁15は、誘電体層14上に白色顔料を混入させた低融点ガラスペーストと黒色顔料を混入させた低融点ガラスペーストを順に塗布して焼成した後、井桁状のマスク(黒色層上にフィルム状のレジストを積層し、井桁状のマスクによって露光および現像を行って井桁状の開口部をレジスト層に形成したもの)を介して、サンドブラスト法により、白色および黒色のガラス層を切削することによって形成される。
【0033】
隔壁15の縦壁15aの表示側の面は保護層12に当接されておらず(図4参照)、その間に隙間rが形成されているが、横壁15bの表示側の面が、保護層12の嵩上げ誘電体層11Aを被覆している部分に当接されていて(図2および5参照)、列方向において隣接する放電空間Sとの間がそれぞれ遮蔽されている。
【0034】
放電空間Sに面する隔壁15の縦壁15aおよび横壁15bの側面と誘電体層14の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層16が、それぞれ順に形成されている。この蛍光体層16の色は、放電空間S毎にR,G,Bの色が行方向に順に並ぶように設定される。そして、放電空間S内には、希ガスが封入されている。
【0035】
上記のPDPは、行電極対(X,Y)がそれぞれマトリクス表示画面の1表示ライン(行)Lを構成し、また、井桁状の隔壁15によって区画された放電空間Sが、それぞれ一つの放電セルCを画定している。このPDPにおける画像表示は、従来のPDPと同様に行われる。すなわち、先ず、アドレス操作により、各放電セルCにおいて行電極対(X,Y)と列電極Dとの間で選択的に放電が行われ、全表示ラインLに点灯セル(誘電体層11に壁電荷が形成された放電セルC)と消灯セル(誘電体層11に壁電荷が形成されなかった放電セルC)とが、表示する画像に対応して、パネル上に分布される。
【0036】
このアドレス操作の後、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X,Y)に対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、各点灯セルにおいて面放電が発生される。以上のようにして、点灯セルにおける面放電により紫外線が発生され、放電空間S内のR,G,Bの各蛍光体層16がそれぞれ励起されて発光することにより、表示画面が形成される。
【0037】
上記PDPは、各放電セルCにおいて、蛍光体層16が、放電空間Sに面する隔壁15の四面の側壁と列電極Dを被覆する誘電体層14の表示側の面の五面に形成されていることにより、蛍光体層16の表面積すなわち発光面積が従来のPDPと比較して拡大されている。
【0038】
これによって、放電セルCの一個当たりの輝度がそれぞれ増大され、従来のものと比較した場合に表示画面の輝度を向上させることが出来る一方、画面の精細度を上げるために各放電セルCのサイズを小さくしても、表示画面の輝度が従来のものと比べて低下してしまうことがない。
【0039】
さらに、上記PDPは、行電極X,Yの透明電極Xa,Yaが、バス電極Xb,Ybから互いに対となる相手の行電極側に延びて、それぞれ放電セルC毎に島状に独立するように構成されているために、画面の精細度を上げるために各放電セルCのサイズを小さくしても、表示ラインL方向(水平方向)において隣接する放電セルCヘの放電の干渉が生じる虞は無い。
【0040】
さらにまた、上記PDPは、誘電体層11に嵩上げ誘電体層11Aが形成され、この嵩上げ誘電体層11Aを被覆する保護層12が隔壁15の横壁15bの表示側の面に当接されて列方向(垂直方向)において隣接する放電セルCの放電空間Sが互いに遮蔽されている(図2および5参照)ことにより、この列方向において隣接する放電セルC間で放電の干渉が生じるのが防止される。
【0041】
一方、隔壁15の縦壁15aの表示側の面が、誘電体層11の嵩上げ誘電体層11Aが形成されていない部分に対向されていて、この縦壁15aの表示側の面と保護層12との間に隙間rが形成されている(図3および4参照)ことにより、行方向(表示ライン方向)において互いに隣接する放電セルCの放電空間Sが隙間rを介して僅かに連結されて、放電を連鎖的に生じさせるプライミング効果が発生し、放電動作の安定化を図ることが出来る。
【0042】
さらに、上記PDPは、バス電極Xb,Ybの表示面側にそれぞれ黒色導電層Xb’,Yb’が設けられていることにより、前面ガラス基板10を通して入射してくる外光が反射されるのを防止して、表示画面のコントラストを向上させることが出来る。
【0043】
さらに、上記PDPは、背面ガラス基板13上に形成された誘電体層14が白色になっていることにより、蛍光体層16によって発光される光を表示側に反射して、背面側に逃げるのを防止することにより、表示画面の輝度を増加させることが出来る。また、この誘電体層14によって、サンドプラスト時の保護層の役割が果たされる。さらに、上記PDPは、隔壁15の表示側の面に黒色層15’が形成されていることによって、前面ガラス基板10を通して入射してくる外光が反射されるのを防止して、表示画面のコントラストを向上させることができる。
【0044】
そして、放電空間Sを区画する隔壁15の四面の壁面が白色層15”によって構成されていることにより、蛍光体層16による発光を表示側に反射して、表示画面の輝度を増加させることが出来る。次に、この発明の実施形態における第2の例を、図6に基づいて説明する。
【0045】
図6は、PDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。このPDPは、図1ないし5におけるPDPの行電極XとYが列方向に交互に配置されていたのに対し、列方向に配列された表示ラインLi,Li+1…において、行電極が、(Yi,Xi),(Xi+1,Yi+1)…というように、表示ライン毎に交互にその配置が入れ替えられて配列されている。
【0046】
そして、上記の配置によって、列方向において隣接する表示ラインLi,Li+1において、行電極対(Yi,Xi)と(Xi+1,Yi+1)の互いに背中合わせに配置される行電極XiとXi+1のそれぞれ透明電極XaiとXai+1とが、共通のバス電極Xbjに接続されている。
【0047】
このように、ここで示したPDPは、隣接する表示ラインにおいて、互いに背中合わせに配置される行電極XiとXi+1が、バス電極Xbjを共用しており、このバス電極Xbjの設置面積が図1ないし5のPDPのバス電極の設置面積よりも小さくなる。
【0048】
従って、バス電極Xbjに対向する隔壁25の横壁25bの幅を図1ないし5のPDPと比べて小さくでき、その分、放電空間S1の容積を大きくして、この放電空間S1内に形成される蛍光体層の表面積を増加させることができるので、表示画面の輝度が増加される。さらに、バス電極Xbjの共用によって、放電電流を低減することが出来る。なお、この例において、隣接する表示ラインの互いに背中合わせに配置される行電極XiとXi+1のそれぞれの透明電極の基端部を連結して、一体的に形成するようにしても良い。
【0049】
図7は、他の構成を有するPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。このPDPは、図6のPDPと同様に、列方向に配列された表示ラインLi-1’,Li’,Li+1’…において、行電極が、(Yi-1’,Xi-1’’),(Xi’,Yi’),(Yi+1’,Xi+1’)…というように、表示ライン毎に交互にその配置が入れ替えられて配列されている。
【0050】
そして、上記の配置によって、列方向において隣接する表示ラインにおいて、)互いに背中合わせに配置される行電極Xi-1’とXi’のそれぞれ透明電極Xai-1’とXai’とが、共通のバス電極Xbj’に接続されている。さらに、列方向において隣接する表示ラインにおいて、互いに背中合わせに配置される行電極Yi’とYi+1’のそれぞれ透明電極Yai’とYai+1’とが、共通のバス電極Ybj’に接続されている。
【0051】
このように、このPDPは、隣接する表示ラインにおいて、互いに背中合わせに配置される行電極Xi’とXi+1’が、バス電極Xbj’を共用しており、さらに、互いに背中合わせに配置される行電極Yi'’とYi+1’が、バス電極Ybj’を共用していることにより、このバス電極Xbj’とYbj’の設置面積が、図7のPDPのバス電極の設置面積よりもさらに小さくなる。
【0052】
従って、バス電極Xbj’およびYbj’に対向する隔壁25’の横壁25b’の幅をそれぞれ図1ないし5のPDPと比べてさらに小さくでき、その分、放電空間S1’の容積を大きくして、この放電空間S1’内に形成される蛍光体層の表面積をさらに増加させることができるので、表示画面の輝度が増加される。さらに、バス電極Xbj’およびYbj’の共用によって、放電電流を低減することが出来る。
【0053】
そして、図8は、本発明の実施形態を示す説明図である。ここに示されるように、隣接する表示ラインにおいて、互いに背中合わせに配置される行電極Xi-1’とXi’の透明電極Xai-1’とXai’のそれぞれの基端部を連結して一体的に形成し、さらに、行電極Yi’とYi+1’のそれぞれの透明電極Yai’とYai+1’の基端部を連結して一体的に形成している。
【0054】
図9は他の例のPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図であり、図10は図9のV3−V3線における断面図、図11は図9のV4−V4線における断面図、図12は図9のW3−W3線における断面図、図13は図9のW4−W4線における断面図である。
【0055】
この図9ないし13に示されるPDPは、前面ガラス基板10の背面に行電極対(X,Y)が図1ないし5の第1の例のPDPと同様の態様で配列されている。そして、前面ガラス基板10の背面には、列方向において隣接する行電極対(X,Y)のそれぞれの互いに背中合わせになったバス電極XbとYbの間に、このバス電極Xb,Ybに沿って行方向に延びる黒色の光吸収層(遮光層)30が形成されており、さらに、井桁状の隔壁35の縦壁35aに対向する部分に、光吸収層(遮光層)31が形成されている。
【0056】
隔壁35は、第1の例の場合と異なり、白色の一層構造で形成されている。その他の部分の構成については、第1の例の場合と同様であり、図1ないし5と同様の符号が付されている。
【0057】
上記PDPは、前面ガラス基板10の背面の放電空間Sに対向する部分以外の部分が、光吸収層(遮光層)30,31および二層構造に形成されたバス電極Xb,Ybの黒色導電層Xb’,Yb’によってカバーされていることにより、前面ガラス基板10を通して入射してくる外光が反射されるのを防止して、表示画面のコントラストを向上させることができる。なお、この例において、光吸収層(遮光層)30と31のうち何れか一方のみを形成するようにしてもよい。
【0058】
また、前面ガラス基板10の背面に、対向する放電空間S内の蛍光体層16の色(R,G,B)に対応する色のカラーフィルタ層(図示せず)を、各放電セルC毎に形成することも出来る。この場合、光吸収層(遮光層)30,31は、各放電空間Sに対向するように島状に形成されたカラーフィルタ層の間隙またはこの間隙に対応する位置に形成される。
【0059】
次に、この発明に対する参考例を、図14ないし16に基づいて説明する。図14はこの参考例のPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図であり、図15は図14のV5−V5線における断面図、図16は図14のV6−V6線における断面図である。
【0060】
この図14ないし16に示されるPDPは、前面ガラス基板10の背面に行電極対(Xo,Yo)が図1ないし5の第1の例のPDPと同様の態様で配列されている。そして、前面ガラス基板10の背面には、井桁状の隔壁45の表示側の面に対向する部分に、全て、黒色の光吸収層(遮光層)40が形成されている。
【0061】
行電極Xo,Yoのそれぞれのバス電極Xob,Yobは、主導電層のみの一層構造に形成されており、光吸収層(遮光層)40の背面に位置するように配置されている。上記PDPは、前面ガラス基板10の背面の放電空間Sに対向する部分以外の部分が、光吸収層(遮光層)40によってカバーされていることにより、前面ガラス基板10を通して入射してくる外光が反射されるのを防止して、表示画面のコントラストを向上させることができる。
【0062】
次に、この発明の実施形態における参考例を、図17に基づいて説明する。図17はこの例のPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。この図17に示されるPDPは、井桁状の隔壁55の縦壁55aが、その表示ラインL方向の幅h1が上記各例の隔壁と比べて幅広になるように形成され、さらに、縦壁55aの両端部分の幅h2が横壁55bに接近するほどさらに拡大されるように形成されている。
【0063】
そして、行電極Xo1とYo1のそれぞれの透明電極Xo1aとYo1aは、ギャップg”を介して互いに対向する幅広部Xo1a’とYo1a’が、表示ラインL方向に対して斜行するように形成されている。
【0064】
上記PDPは、井桁状の隔壁55の縦壁55aの幅を広げたことによって、前記第1の例のように隔壁に黒色層を形成したり、また、第4および5の例のように前面ガラス基板の隔壁に対向する面に遮光層を形成して、外光の反射を防止する場合に、この黒色層や遮光層を形成する面積が広くすることが出来るので、外光の反射防止をより有効に行うことが出来る。また、行電極対における透明電極間のギャップは、その表示ライン方向における対向長さ(放電ギャップ長)xが、通常、放電開始電圧を下げるために200〜250ミクロン必要であり、それ以上またはそれ以下になると放電開始電圧が高くなるため、隔壁55の縦壁55aの幅を広げたままでは、上記の放電ギャップ長を確保することが出来ないが、上記PDPによれば、透明電極Xo1aとYo1aの幅広部Xo1a’,Yo1a’が表示ラインL方向に対して斜行するように形成され、ギャップg”が表示ラインL方向に対して斜行する方向に延びるように構成されるので、その放電ギャップ長xが上記範囲になるように設定される。
【0065】
次に、この発明の実施形態における参考例を、図18に基づいて説明する。図18は、この例のPDPにおいて、RGBの三色に色分けされた三個の放電セルCによって構成される画素の構成を模式的に表す平面図である。
【0066】
この図18において、井桁状の隔壁15Aによって区画される放電セルCは、列方向において直線状に配置され、列電極DAは直線状に形成されている。そして、各放電セルCの蛍光体層の色が、表示ラインL方向(行方向)においてR,G,Bの順に並ぶように設定されており、さらに、表示ラインL方向に対して直角な方向(列方向)において同じ色の放電セルCが並ぶように配列されている。
【0067】
この例におけるPDPは、図に示されるように、表示ラインL方向に並ぶR,G,Bの三個の放電セルCによって一つの画素GAが構成され、従って、列方向において画素GAが直線上に配列される。
【0068】
次に、この発明の実施形態における参考例を、図19に基づいて説明する。図19は、この例のPDPにおいて、RGBの三色に色分けされた三個の放電セルCによって構成される画素の構成を模式的に表す平面図である。
【0069】
この図19において、放電セルCは、上述した第7の例の場合と同様に井桁状の隔壁15Bによって区画されて列方向において直線状に配置され、列電極DBも直線状に形成されているが、各放電セルCの蛍光体層のR,G,Bの色が、列方向において隣接する二つの表示ラインLにおいて互いに一個ずつ表示ラインL方向にずれるように、設定されている。
【0070】
一つの画素GBは、図に示されるように、表示ラインL方向に並ぶR,G,Bの三個の放電セルCによって構成され、従って、画素GBは、列方向において隣接する二つの表示ラインLにおいて、互いに放電セルCが一個ずつ表示ラインL方向にずれるように配列される。この例におけるPDPは、上記のように画素GBが表示ラインL毎に放電セルCが一個ずつずれるように配置されることによって、表示画面の解像度を向上することが出来る。
【0071】
次に、この発明の実施形態における参考例を、図20に基づいて説明する。図20は、この例のPDPにおいて、RGBの三色に色分けされた三個の放電セルCによって構成される画素の構成を模式的に表す平面図である。
【0072】
この図20において、列方向において隣接する二つの表示ラインLに配列される放電セルCは、井桁状の隔壁15Cによって、互いに放電セルCの幅方向の寸法の半分ずつ表示ラインL方向にずれるように区画されている。そして、各放電セルCの蛍光体層のR,G,Bの色が、列方向において隣接する二つの表示ラインLの互いに半分ずつ表示ラインL方向にずれるように配置された放電セルCにおいて同じになるように、設定されている。
【0073】
このため、列電極DCは、列方向において隣接する二つの表示ラインLにおいて半分ずつ表示ラインL方向にずれるように配置された放電セルCに対応して、ジグザグに屈曲する形状に形成されている。
【0074】
一つの画素GCは、図に示されるように、表示ラインL方向に並ぶR,G,Bの三個の放電セルCによって構成され、従って、画素GCは、列方向において隣接する二つの表示ラインLにおいて、互いに放電セルCが半分ずつ表示ラインL方向にずれるように配列される。
【0075】
この例におけるPDPは、上記のように画素GCが表示ラインL毎に放電セルCが半分ずつずれるように配置されることによって、表示画面の解像度を向上することが出来る。
【0076】
次に、この発明の実施形態における参考例を、図21に基づいて説明する。図21は、この例のPDPにおいて、RGBの三色に色分けされた三個の放電セルCによって構成される画素の構成を模式的に表す平面図である。
【0077】
この図21において、列方向において隣接する二つの表示ラインLに配列される放電セルCは、井桁状の隔壁15Dによって、図20の例の場合と同様に、互いに放電セルCの幅方向の寸法の半分ずつ表示ラインL方向にずれるように区画されている。
【0078】
そして、各放電セルCの蛍光体層のR,G,Bの色が、列方向において隣接する表示ラインLにおいて互いに放電セルCの幅方向の寸法の1.5倍の寸法ずつ表示ラインL方向にずれるように、設定されている。
【0079】
このため、列電極DDは、列方向において隣接する二つの表示ラインLにおいて幅方向の寸法の半分ずつ表示ラインL方向にずれるように配置された放電セルCに対応して、ジグザグに屈曲する形状に形成されている。
【0080】
一つの画素GDは、図に示されるように、列方向において隣接する二つの表示ラインLにまたがってデルタ状に位置するR,G,Bの三個の放電セルCによって構成される。
【0081】
この例におけるPDPは、上記のように、一つの画素GDがデルタ状に位置する三個の放電セルCによって構成されることによって、表示画面の解像度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】この発明の前提となるPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。
【図2】図1のV1−V1線における断面図である。
【図3】図1のV2−V2線における断面図である。
【図4】図1のW1−W1線における断面図である。
【図5】図1のW2−W2線における断面図である。
【図6】この発明の前提となるPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。
【図7】この発明の前提となるPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。
【図8】本発明の実施形態を示す説明図である。
【図9】この発明の前提となるPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。
【図10】図9のV3−V3線における断面図である。
【図11】図9のV4−V4線における断面図である。
【図12】図9のW3−W3線における断面図である。
【図13】図9のW4−W4線における断面図である。
【図14】この発明の参考例におけるPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。
【図15】図14のV5−V5線における断面図である。
【図16】図14のV6−V6線における断面図である。
【図17】この発明の参考例におけるPDPの行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。
【図18】この発明の参考例におけるPDPにおいて画素の構成を模式的に表す平面図である。
【図19】この発明の参考例におけるPDPにおいて画素の構成を模式的に表す平面図である。
【図20】この発明の参考例におけるPDPにおいて画素の構成を模式的に表す平面図である。
【図21】この発明の参考例におけるPDPにおいて画素の構成を模式的に表す平面図である。
【図22】面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルの従来のセル構造を模式的に示す平面図である。
【図23】図22のV−V線における断面図である。
【図24】図22のW−W線における断面図である。
【符号の説明】
【0083】
10…前面ガラス基板(前面基板)
11…誘電体層
11A…嵩上げ誘電体層(嵩上げ部)
12…保護層
13…背面ガラス基板(背面基板)
14…誘電体層
15,25,25’35,45,55…隔壁
15a,25a,25a’35a,45a,55a…縦壁(縦壁部)
15b,25b,25b’35b,45b,55b…横壁(横壁部)
15’…黒色層(光吸収層)
15”…白色層(光反射層)
15A,15B,15C,15D…隔壁
16…蛍光体層
30…光吸収層(第1の光吸収層)
31…光吸収層(第2の光吸収層)
40…光吸収層
X…行電極(第1行電極)
Y…行電極(第2行電極)
Xa…透明電極(突出電極部)
Ya…透明電極(突出電極部)
Xb…バス電極(電極本体部)
Yb…バス電極(電極本体部)
Xb’,Yb’…黒色層(光吸収層)
Xb”,Yb”…白黒色層(光反射層)
D,DA,DB,DC,DD…列電極
S…放電空間
C…放電セル(単位発光領域)
GA,GB,GC,GD…画素
g…ギャップ
r…隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面基板の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層とが設けられ、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に、列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられたプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記前面基板と前記背面基板との間に配置されて、列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横壁部によって、前記放電空間を前記単位発光領域毎に行方向と列方向に区画する隔壁を備え、
前記放電空間の単位発光領域に面する前記隔壁の横壁部及び縦壁部並びに前記背面基板上の面に蛍光体層が形成され、
前記行電極対を構成する第1行電極及び第2行電極が、行方向に延びる金属層で構成される電極本体部と、前記放電空間内の単位発光領域毎に、前記電極本体部が対となる他の行電極の方向に張り出して所要のギャップを介して互いに対向する透明電極膜で構成される突出電極部とを備えており、
前記第1行電極と第2行電極の内少なくとも一方の行電極の列方向において隣接する二つの表示ライン間において背中合わせになっている突出電極部が、互いに同一の電極本体部を共用しており、
当該同一の電極本体部に接続された一対の前記突出電極部同士が直接連結されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
【請求項2】
前記突出電極部は、放電ギャップを介して対向する幅広部と前記電極本体部に接続される狭小の基端部を備えている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−128145(P2006−128145A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−30981(P2006−30981)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【分割の表示】特願平10−373129の分割
【原出願日】平成10年12月28日(1998.12.28)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】