説明

プラズマディスプレイ用背面板およびプラズマディスプレイパネル

【課題】感光性隔壁ペーストを使用するプラズマディスプレイの背面板の製造において、露光、現像マージンの広い条件で製造できる背面板を提供する。
【解決手段】基板上に略ストライプ状のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する格子状もしくはハニカム状の隔壁を有するプラズマディスプレイ用背面板であって、該アドレス電極の一方の端部が該隔壁底面の基板上への投影面内に位置することを特徴とするプラズマディスプレイ用背面板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマディスプレイ用背面板およびプラズマディスプレイパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネル(以下PDPと称する)は液晶パネルに比べて高速表示が可能で、かつ視野角も広いことから、薄型・大型テレビに使用できるディスプレイとして注目されている。PDPは前面ガラス基板と背面ガラス基板との間に備えられた放電空間内で電極間にプラズマ放電を生じさせ、上記放電空間内に封入されているガスから発生した紫外線を放電空間内の蛍光体に当てることにより表示を行うものである。
【0003】
図4に、一般的なPDPの構成を模式的に示す。表示面となる前面板6側のガラス基板1には、対をなす複数のスキャン電極4とサステイン3電極が銀やクロム、アルミニウム、ニッケルなどの材料で形成されている。さらにスキャン電極4およびサステイン電極3を被覆してガラスを主成分とする誘電体層2が20〜50μm厚みで形成され、誘電体層2を被覆してMgO層5が形成されている。一方、背面板13側のガラス基板7には、複数のアドレス電極8がストライプ状に形成され、アドレス電極8を被覆してガラスを主成分とする誘電体層9が形成されている。誘電体層9上に放電セルを仕切るための隔壁が形成され、隔壁と誘電体層9で形成された放電空間内に蛍光体層が形成されてなる。ここで、隔壁は、放電の広がりを一定領域に抑え、表示を規定のセル内で行わせると同時に、均一な放電空間を確保するために設けられるものであり、およそ幅20〜80μm、高さ20〜200μmの形状を有する。図5に示す例では、隔壁はアドレス電極に平行な主隔壁10および主隔壁10と交差する補助隔壁11からなる格子状の形状を有する。さらに隔壁と誘電体層9に囲まれた放電空間内に蛍光体層12が形成されている。フルカラー表示が可能なPDPにおいては、蛍光体層は、赤(R)緑(G)青(B)の各色に発光するものにより構成される。前面板6側のガラス基板1上のサステイン電極3と背面板13側のアドレス電極8が互いに直交するように、前面板6と背面板13が封着され、それらの基板の間隙内にヘリウム、ネオン、キセノンなどから構成される希ガスが封入されPDPが形成される。スキャン電極4とアドレス電極8の交点を中心として画素セルが形成されるので、PDPは複数の画素セルを有し、画像の表示が可能になる。
【0004】
PDPの隔壁形状にはストライプ状、格子状、ハニカム状などのものがあるが、格子状、ハニカム状の隔壁形状が、画素間の放電の干渉を抑制できることや、輝度が向上することから好ましく採用される。
【0005】
このような隔壁の形成方法としては、ガラスペーストをスクリーン印刷で印刷・乾燥を多数回繰り返し、所定の高さの隔壁パターンを形成するスクリーン印刷法、フォトリソグラフィ技術により形成したサブトラティブマスク層を介してサンドブラストにより形成するサンドブラスト法などが知られている。
【0006】
しかし、スクリーン印刷法やサンドブラスト法では、工程が非常に多く製造コスト面で課題があった。この問題を解決するため、感光性ガラスペーストを用いてフォトリソグラフィ技術により隔壁を形成する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。塗布・乾燥・露光・現像を各1回ずつ行うだけで格子状やハニカム状の交差部や三叉部を有するパターンの隔壁の形成が可能である。
【0007】
しかし、フォトリソグラフィ技術で隔壁を形成する際には以下に記載する問題点があった。すなわち、誘電体層表面の露光光に対する反射率が、アドレス電極が形成されている部分と形成されていない部分とで異なるため、図5に示すような従来の背面板、すなわちアドレス電極の一端が主隔壁の終端と一致しない場合、アドレス電極が形成されている部分とされていない部分では露光により現像液に不溶化または可溶化するパターンの幅に差ができてしまう。例えば、露光により現像液に不溶化するネガ型の感光性ガラスペーストを用いる場合、アドレス電極が形成されている部分の主隔壁が細く、アドレス電極が形成されていない部分の主隔壁が太くなりやすい傾向がある。隔壁の線幅が一様でなく細い部分と太い部分が混在すると、細い分では剥がれやすく、太い部分では十分に隔壁が除去されない埋まりが発生しやすくなる。特に剥がれに関しては図5に記載されるように主隔壁の上下端に補助隔壁の形成されていないエリアが存在する場合顕著になり、該エリアでの主隔壁の線幅を大きくすることで剥がれを抑制するなどの対策がとられるが、同一線上で線幅の異なる部分が混在すると、隔壁間の間隔の小さい高精細なパターンでは剥がれも埋まりも発生しない条件に対する露光、現像のマージンが少なくなり安定した生産が困難になるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−223462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術に鑑みて、隔壁の埋まりや剥がれが発生せず、安定して生産することが可能なプラズマディスプレイ用背面板およびプラズマディスプレイパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するため、本発明に係るプラズマディスプレイ用背面板は、基板上に略ストライプ状のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する格子状もしくはハニカム状の隔壁を有するプラズマディスプレイ用背面板であって、該アドレス電極の一方の端部が該隔壁底面の基板上への投影面内に位置することを特徴とするものからなる。
【0011】
また、本発明に係る他のプラズマディスプレイ用背面板は、基板上に略ストライプ状のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する該アドレス電極に略平行な主隔壁および該主隔壁と略直交する補助隔壁からなる格子状の隔壁を有するプラズマディスプレイ用背面板であって、該アドレス電極の一方の端部が該補助隔の壁基板上への投影面内に位置することを特徴とするものからなる。
【0012】
さらに、本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、基板上に行選択のための複数の対をなすサステイン電極およびスキャン電極、該サステイン電極および該スキャン電極を覆う誘電体層ならびに該誘電体層上に位置する保護層を有するプラズマディスプレイ用前面板と、上述のプラズマディスプレイ用背面板とを有することを特徴とするものからなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、隔壁の埋まりや剥がれが発生せず、安定して生産することが可能なプラズマディスプレイ用背面板およびプラズマディスプレイパネルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のプラズマディスプレイ用背面板の一例に係る、主隔壁端部付近における隔壁とアドレス電極の位置関係を示す平面図である。
【図2】本発明のプラズマディスプレイ用背面板の他の例に係る、主隔壁端部付近における隔壁とアドレス電極の位置関係を示す平面図である。
【図3】プラズマディスプレイ用背面板全体の位置関係を示す概念図である。
【図4】一般的なプラズマディスプレイ用背面板の構成を示す概念図である。
【図5】従来のプラズマディスプレイ用背面板の、主隔壁端部付近における隔壁とアドレス電極の位置関係を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のプラズマディスプレイ用背面板は、基板上に略ストライプ状のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する格子状もしくはハニカム状の隔壁を有するプラズマディスプレイ用背面板であって、該アドレス電極の一方の端部が該隔壁底面の基板上への投影面内に位置することを特徴とする。
【0016】
本発明のプラズマディスプレイ用背面板は、基板上に列選択のための略ストライプ状のアドレス電極およびこれを覆う誘電体層を有する。
【0017】
本発明のプラズマディスプレイ用背面板は、さらに、誘電体層上に、画素を区切るための格子状もしくはハニカム状の隔壁を有する。格子状の隔壁の例としては、アドレス電極に略平行な主隔壁および主隔壁と略直交する補助隔壁からなる格子状の隔壁があげられる。
【0018】
本発明のプラズマディスプレイ用背面板の特徴は、アドレス電極の一方の端部が該隔壁底面の基板上への投影面内に位置することである。上述の主隔壁と補助隔壁からなる格子状の隔壁を有する場合は、アドレス電極の一方の端部が補助隔壁の基板上への投影面内に位置することを特徴とする。
【0019】
図3は、プラズマディスプレイ用背面板全体の位置関係を示す概念図である。表示領域を含む形でアドレス電極形成領域15が設けられ、これを含む形で隔壁形成領域14が設けられている。アドレス電極は行方向の一方(図3においては下辺)に接続部を有し、他方(図3においては上辺)に向かって延びるストライプ状に設けられている。本発明は主隔壁端部領域Aにおける隔壁とアドレス電極の位置関係に特徴を有する。
【0020】
図5は、従来のプラズマディスプレイ用背面板の、主隔壁端部付近における隔壁とアドレス電極の位置関係を示す平面図である。従来のプラズマディスプレイ用背面板においては、アドレス電極の一方の端部が隔壁底面の基板上への投影面内に位置しないため、主隔壁10のうち、アドレス電極8が設けられている領域Bに位置する部分(アドレス電極8の端部よりも下側に位置する部分)と、主隔壁10のうち、アドレス電極8が設けられていない領域Cに位置する部分(アドレス電極8の端部よりも上側に位置する部分)とでは、隔壁形成のための露光を行う際に、下部から反射される露光光の強度が異なるため、上述のように隔壁の剥がれや埋まり、それらに起因するクロストークの発生という問題があった。
【0021】
それに対し、本発明のプラズマディスプレイ用背面板においては、アドレス電極の一方の端部が該隔壁底面の基板上への投影面内、アドレス電極に略平行な主隔壁および主隔壁と略直交する補助隔壁からなる格子状の隔壁を有する場合は補助隔壁の基板上への投影面内に位置するため、隔壁の途中で下部から反射される露光光の強度が変化することがないため、隔壁の剥がれや埋まり、それらに起因するクロストークの発生といった問題が解消される。
【0022】
図1は、本発明のプラズマディスプレイ用背面板の一例の、主隔壁端部付近における隔壁とアドレス電極の位置関係を示す平面図である。アドレス電極8の端部が、主隔壁10の端部付近に位置する補助隔壁11の基板上への投影面内に位置するため、主隔壁10の途中で主隔壁10の幅が変化することはなく、剥がれや埋まり、クロストークの発生といった問題が解消されるという、格別の効果を奏する。
【0023】
また、図2は本発明のプラズマディスプレイ用背面板の他の例の、主隔壁端部付近における隔壁とアドレス電極の位置関係を示す平面図である。アドレス電極8の端部が、主隔壁10の端部に位置する補助隔壁11の基板上への投影面内に位置するため、主隔壁10の途中で主隔壁10の幅が変化することはなく、剥がれや埋まり、クロストークの発生といった問題が解消されるという、格別の効果を奏する。
【0024】
以下に、本発明をPDPの作製手順に沿って説明する。
【0025】
本発明のPDP用部材としての背面板に用いる基板としては、ソーダガラスの他にPDP用の高歪点ガラスである旭硝子社製の“PD200”や日本電気硝子社製の“PP8”等を用いることができる。
【0026】
ガラス基板上に銀やアルミニウム、クロム、ニッケルなどの金属によりアドレス電極を形成する。形成方法は、これら金属粉末と有機バインダーを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷でパターン印刷する方法や、有機バインダーとして感光性有機成分を用いた感光性金属ペーストを塗布した後に、フォトマスクを介してパターン露光し、未硬化部分を現像工程で溶解除去し、400〜600℃の温度で焼成し、金属パターンを形成する感光性ペースト法を用いることができる。また、ガラス基板上にクロム、アルミニウム、銅等の金属をスパッタリングした後に、レジストを塗布し、レジストをパターン露光・現像した後にエッチングにより、不要部分の金属を取り除くエッチング法を用いることができる。電極厚みは1〜10μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。電極厚みが薄すぎると抵抗値が大きくなり正確な駆動の際に負担がかかり、厚すぎるとコスト的に不利な傾向にある。アドレス電極の幅は、好ましくは20〜200μmである。アドレス電極の幅が細すぎると断線、欠けなどの欠陥が生じやすくなり歩留まりが低下する、抵抗値が高くなり正確な駆動が困難となるなどの問題が生じる。また、太すぎると隣り合う電極間の距離が小さくなるため、ショート欠陥が生じやすい傾向にある。さらに、アドレス電極は表示セル(画素の各RGBを形成する領域)に応じたピッチで形成される。通常のPDPでは100〜500μm、高精細PDPにおいては100〜250μmのピッチで形成するのが好ましい。
【0027】
アドレス電極には駆動回路の接続部を両端に有するものと一端のみに有するものがあるが、本発明は図2に示すように、一端のみに接続部を有するものに関する。
【0028】
次いで誘電体層を形成する。誘電体層はガラス粉末と有機バインダーを主成分とするガラスペーストをアドレス電極のパターン上に塗布し、400〜600℃で焼成することにより形成できる。誘電体層の厚みは好ましくは3〜30μm、より好ましくは3〜20μmである。誘電体層の厚みが薄すぎるとピンホールが多発する傾向にあり、厚すぎると放電電圧が高くなり、消費電力が大きくなる傾向にある。誘電体層はガラス粉末と有機バインダーを主成分とするガラスペーストでアドレス電極を覆う形で塗布した後に、400〜600℃で焼成することにより形成できる。誘電体層に用いるガラスペーストには、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化リンの少なくとも1種類以上を含有し、これらを合計で10〜80重量%含有するガラス粉末を好ましく用いることができる。該配合物を10重量%以上とすることで、600℃以下での焼成が容易になり、80重量%以下とすることで、結晶化を防ぎ透過率の低下を防止する。
【0029】
誘電体層上に、放電セルを仕切るための隔壁を形成する。隔壁の高さは、80μm〜200μmが適している。80μm以上とすることで蛍光体とスキャン電極が近づきすぎるのを防ぎ、放電による蛍光体の劣化を防ぐことができる。また、200μm以下とすることで、スキャン電極での放電と蛍光体の距離を近づけ、十分な輝度を得ることができる。隔壁のピッチ(P)は、100μm≦P≦500μmのものがよく用いられる。また、高精細プラズマディスプレイとしては、隔壁のピッチ(P)が、100μm≦P≦300μmである。100μm以上とすることで放電空間を広くし十分な輝度を得ることができ、500μm以下とすることで画素の細かいきれいな映像表示ができる。300μm以下にすることにより、HDTV(ハイビジョン)レベルの美しい映像を表示することができる。線幅(L)は、半値幅で10μm≦L≦50μmであることが好ましい。10μm以上とすることで強度を保ち、前面板と背面板を封着する際に破損が生じるのを防ぐことができる。また、50μm以下とすることで蛍光体の形成面積を大きくとることができ高い輝度を得ることができる。
【0030】
隔壁は、好ましくは無機微粒子と感光性成分を含む有機成分からなる感光性ペーストを用いたフォトリソグラフィ法によりパターンを形成し、焼成することによって形成することができる。
【0031】
感光性ペーストの無機微粒子としては、ガラス、セラミック(アルミナ、コーディライトなど)などを用いることができる。特に、ケイ素酸化物、ホウ素酸化物、または、アルミニウム酸化物を必須成分とするガラスやセラミックスが好ましい。
【0032】
無機微粒子の粒子径は、作製しようとするパターンの形状を考慮して選ばれるが、体積平均粒子径(D50)が、1〜10μmであることが好ましく、より好ましくは、1〜5μmである。D50を10μm以下とすることで、表面凸凹が生じるのを防ぐことができる。また、1μm以上とすることで、ペーストの粘度調整を容易にすることができる。さらに、比表面積0.2〜3m/gのガラス微粒子を用いることが、パターン形成において、特に好ましい。
【0033】
隔壁は、好ましくは熱軟化点の低いガラス基板上にパターン形成されるため、無機微粒子として、熱軟化温度が350℃〜600℃のガラス微粒子を60重量%以上含む無機微粒子を用いることが好ましい。また、熱軟化温度が600℃以上のガラス微粒子やセラミック微粒子を添加することによって、焼成時の収縮率を抑制することができるが、その量は、40重量%以下が好ましい。
【0034】
用いるガラス粉末としては、焼成時にガラス基板にそりを生じさせないためには線膨脹係数が50×10−7〜90×10−7、更には、60×10−7〜90×10−7のガラス微粒子を用いることが好ましい。
【0035】
無機微粒子を形成する素材としては、ケイ素および/またはホウ素の酸化物を含有したガラス材料が好ましく用いられる。
【0036】
さらに、酸化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛のうちの少なくとも1種類を合計で5〜50重量%含有させることによって、ガラス基板上にパターン加工するのに適した温度特性を有するガラスペーストを得ることができる。特に、酸化ビスマスを5〜50重量%含有するガラス微粒子を用いると、ペーストのポットライフが長いなどの利点が得られる。
【0037】
また、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムのうち、少なくとも1種類を3〜20重量%含むガラス微粒子を用いてもよい。アルカリ金属酸化物の添加量は、ペーストの安定性を向上させるためには20重量%以下、好ましくは、15重量%以下にすることが好ましい。また、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛のような金属酸化物と酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムのようなアルカリ金属酸化物の両方を含有するガラス微粒子を用いれば、より低いアルカリ含有量で、熱軟化温度や線膨脹係数を容易にコントロールすることができる。
【0038】
感光性成分を含む有機成分としては、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーのうちの少なくとも1種類から選ばれた感光性成分を含有することが好ましく、更に、必要に応じて、光重合開始剤、光吸収剤、増感剤、有機溶媒、増感助剤、重合禁止剤を添加する。
【0039】
感光性モノマーとしては、炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、単官能および多官能性の(メタ)アクリレート類、ビニル系化合物類、アリル系化合物類などを用いることができる。これらは1種または2種以上使用することができる。(メタ)アクリレート化合物としては、化学式(1)、(2)、(3)、(4)で示されるアルキル基を有するアクリル化合物またはメタクリル化合物が好ましく用いられる。
【0040】
CH=CRCOO−R (1)
CH=CRCOO−R−OCOCHR=CH (2)
CH=CRCOO−R−OCO−R−COO−R−OCOCHR=CH (3)
(CH=CRCOO−(CHCHRO)−R (4)
【0041】
式(1)〜(4)において、それぞれRおよびRは水素またはメチル基またはメチレン基、Rは炭素数1〜20のアルキル基またはアルキレン基、Rは炭素数3以上のヒドロキシアルキレン基、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、mは0〜30の整数、nは3〜6の整数である。ただし、ここで用いるモノマーはこれらに限定されるものではない。
【0042】
感光性オリゴマー、感光性ポリマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキル類を単独または共重合させたものが好ましく、ペーストに好ましい特性を与えるように適宜に選択することができる。具体的には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ヘキシルなどの単独重合体やこれらの重合体を構成するモノマーの組合せで得られる共重合体などが好ましい。ポリマーやオリゴマーに不飽和カルボン酸などの不飽和酸を共重合することによって、感光後の現像性を向上することができる。
【0043】
また、感光性オリゴマー、感光性ポリマーとしては、炭素−炭素2重結合を有する化合物のうちの少なくとも1種類を重合して得られるオリゴマーやポリマーを用いることができる。
【0044】
光重合開始剤の具体的な例として、ベンゾフェノン、O−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノンなどが挙げられる。これらを1種または2種以上使用することができる。光重合開始剤は、感光性成分に対し、好ましくは0.05〜10重量%の範囲で添加され、より好ましくは、0.1〜5重量%の範囲で添加される。重合開始剤の量が少な過ぎると、光感度が低下する傾向にあり、光重合開始剤の量が多すぎると、露光部の残存率が小さくなり過ぎる傾向にある。
【0045】
光吸収剤を添加することも有効である。紫外光や可視光の吸収効果が高い化合物を添加することによって、高アスペクト比、高精細、高解像度が得られる。光吸収剤としては、有機系染料からなるものが好ましく用いられる、具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アントラキノン系染料、ベンゾフェノン系染料、ジフェニルシアノアクリレート系染料、トリアジン系染料、p−アミノ安息香酸系染料などが使用できる。有機系染料は、焼成後の絶縁膜中に残存しないので、光吸収剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。これらの中でも、アゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。有機染料の添加量は、0.05〜5重量%が好ましく、より好ましくは、0.05〜1重量%である。添加量が少なすぎると、光吸収剤の添加効果が減少する傾向にあり、多すぎると、焼成後の絶縁膜特性が低下する傾向にある。
【0046】
増感剤は、感度を向上させるために添加される。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノンなどが挙げられる。これらを1種または2種以上使用することができる。
【0047】
有機溶媒としては、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチルラクトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0048】
感光性ペーストは、通常、上記の無機微粒子や有機成分を所定の組成になるように調合した後、3本ローラーや混練機で均質に混合分散し作製する。
【0049】
次に、本発明における隔壁の形成方法について説明する。本発明における隔壁形成方法については、あらゆる形状の隔壁パターンについて有効であるが、特に三叉部または交差部を有する隔壁パターン形成に有効であり、その形成方法について記載する。
【0050】
まず、電極が形成された基板上もしくは誘電体層上に感光性ペーストを塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイレクトコーター、ブレードコーターなどを用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度などを選ぶことによって調整できる。なかでも精度よく、厚膜塗布が可能なダイレクトコーターを用いることが好ましい。
【0051】
感光性ペーストを塗布した後、通風オーブン、ホットプレート、IR炉などを用いて乾燥し、感光性ペーストの塗布膜を形成する。
【0052】
続いて、露光、現像により、所望のパターンを形成する。まず、露光装置を用いて露光を行う。通常のフォトリソグラフィ法で行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する。この際使用される活性光源は、例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられる。これらの中で紫外線が最も好ましく、その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は、塗布厚みによって異なるが、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて0.1〜10分間露光を行う。
【0053】
この際、用いるフォトマスクパターン、フォトマスクの線幅により、形成される隔壁パターン形状、および隔壁の幅が決定する。ここで、フォトマスクの線幅とは、スリット部分、すなわち光が透過する部分の線幅を表す。例えば、ストライプ形状の隔壁を形成する場合は、アドレス電極と平行方向にストライプパターンを有するフォトマスクで露光を行い、格子状のパターンを形成する場合は、アドレス電極と平行方向にストライプパターンを有するフォトマスクと垂直方向にストライプパターンを有するフォトマスクを使用するか、格子状パターンを有するフォトマスクで露光を行う。
【0054】
次に現像工程について説明する。露光部分と非露光部分の現像液に対する溶解度差を利用して、現像を行う。現像は、浸漬法やスプレー法、ブラシ法等で行うことができる。
【0055】
現像液は、感光性ペースト中の溶解させたい有機成分が溶解可能である溶液を用いる。感光性ペースト中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液などが使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は、通常、0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。アルカリ濃度が低過ぎれば可溶部が除去されない傾向にあり、アルカリ濃度が高過ぎれば、パターン部を剥離したり、また、非可溶部を腐食させる傾向にある。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
【0056】
このようにして形成した隔壁パターンについて、焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やローラーハース式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成温度は、400〜800℃で行うと良い。ガラス基板上に直接隔壁を形成する場合は、450〜620℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行うと良い。
【0057】
次いで所定のアドレス電極と平行方向に形成された主隔壁間に、R(赤)G(緑)B(青)各色に発光する蛍光体層を形成する。蛍光体層は、蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを所定の主隔壁間に塗着させ、乾燥し、必要に応じて焼成することにより形成することができる。
【0058】
蛍光体ペーストを所定の主隔壁間に塗布する方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、蛍光体ペーストの有機バインダーとして前述の感光性を有する有機成分を用いた感光性ペースト法により各色の蛍光体ペーストを所定の場所に塗着させることができるが、コストの理由からスクリーン印刷法、ディスペンサー法が本発明では好ましく適用される。
【0059】
さらに、先の電極、および誘電体形成について、それぞれ焼成工程をすること記載したが、各電極ペースト、誘電体ペーストを変更することにより、電極/誘電体、誘電体/隔壁、電極/誘電体/隔壁を一括して焼成することも可能である。この場合にも本発明の効果は損なわれることはない。
【実施例】
【0060】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0061】
42インチサイズのAC(交流)型プラズマディスプレイパネルの背面板を形成し、評価を実施した。形成方法を順に説明する。
【0062】
[実施例1]
ガラス基板として、590×964×2.8mmの42インチサイズのPD−200(旭硝子(株)製)を使用した。この基板上に、書き込み電極として、平均粒径2.0μmの銀粉末を70重量部、酸化ビスマスを69重量%、酸化珪素24重量%、酸化アルミニウム4重量%、酸化硼素3重量%の組成からなる平均粒径2.2μmのガラス粉末2重量部、アクリル酸、メチルメタクリレート、スチレンの共重合ポリマー8重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート7重量部、ベンゾフェノン3重量部、ブチルカルビトールアクリレート7重量部、ベンジルアルコール3重量部からなる感光性銀ペーストを用いて、フォトリソグラフィ法により、ピッチ160μm、線幅60μm、焼成後厚み3μmのストライプ状電極を形成した。
【0063】
この基板に、酸化ビスマスを78重量%、酸化珪素14重量%、酸化アルミニウム3重量%、酸化亜鉛3重量%、酸化硼素2重量%を含有する低融点ガラスの粉末を60重量%、平均粒子径0.3μmの酸化チタン粉末を10重量%、エチルセルロース15重量%、テルピネオール15重量%誘電体ペースト塗布した後、580℃で焼成して、厚み10μmの誘電体層を形成した。
【0064】
隔壁形成用の感光性ペーストは以下の組成のものを用いた。
【0065】
ガラス粉末:Bi/SiO/Al/ZnO/B=82/5/3/5/3/2からなるガラス:平均粒径2μmのガラス粉末:67重量部
フィラー:平均粒径0.2μmの酸化チタン:3重量部
ポリマー:”サイクロマー”P(ACA250、ダイセル化学工業社製):10重量部
有機溶剤(1):ベンジルアルコール:4重量部
有機溶剤(2):ブチルカルビトールアセテート:3重量部
モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:8重量部
光重合開始剤:ベンゾフェノン:3重量部
酸化防止剤:1,6−ヘキサンジオール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]:1重量部
有機染料:ベージックブルー26:0.01重量部
チキソトロピー付与剤:N,N’−12−ヒドロキシステアリン酸ブチレンジアミン:0.5重量部
界面活性剤:ポリオキシエチレンセチルエーテル:0.49重量部。
【0066】
上記ペーストをスリットダイコーターにて厚み260μmで塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い、該第一の感光性ペースト膜を形成した。これに対し、所定のフォトマスクとのギャップを150μmとり、該第一の露光を実施した。次にこの露光膜上に上記ペーストをスリットダイコーターにて厚み37μmで塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い、該第二の感光性ペースト膜を形成した。これに対し、所定のフォトマスクとのギャップを150μmとり、該第二の露光を実施した。
【0067】
本実施例にて用いた該第一、該第二の露光に使用したフォトマスクの主隔壁のピッチは160μm、補助隔壁のピッチは480μmである。
【0068】
上記のようにして形成した露光済み基板を5.0重量%の炭酸ナトリウム水溶液で現像し、隔壁パターンを形成した。パターン形成終了済み基板を590℃で15分間焼成を行い線幅60μmの隔壁パターンを形成した。アドレス電極と隔壁は図1に示す位置関係であった。なお、主隔壁端部付近に位置する補助隔壁から外側の主隔壁の長さは7mmであった。
【0069】
本実施例の隔壁の露光条件(主隔壁端部マスク開口幅、露光量)及び電極、隔壁のパターンを表1に示す。この時得られた背面板端部形状を剥がれ及び埋まりの有無で評価した結果を表2に示す。
【0070】
形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをディスペンサー法にて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
【0071】
次に、前面板を以下の工程によって作製した。まず、背面板と同じガラス基板上に、ITOをスパッタ法で形成後、レジスト塗布し、露光・現像処理、エッチング処理によって厚み0.1μm、線幅200μmの透明電極を形成した。また、黒色銀粉末からなる感光性銀ペーストを用いてフォトリソグラフィ法により、焼成後厚み5μmのバス電極を形成した。電極はピッチ375μm、線幅100μmのものを作製した。
【0072】
次に、酸化鉛を75重量%含有する低融点ガラスの粉末を重量70%、エチルセルロース20重量%、テルピネオール10重量%を混練して得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われるように50μmの厚みで塗布した後に、570℃15分間の焼成を行って前面板の誘電体を形成した。
【0073】
誘電体を形成した基板上に電子ビーム蒸着により保護膜として、厚み0.5μmの酸化マグネシウム層を形成して前面板を作製した。
【0074】
得られた前面ガラス基板を、前記の背面ガラス基板と貼り合わせ封着した後、放電用ガスを封入し、駆動回路を接合してプラズマディスプレイ(PDP)を作製した。
このパネルに電圧を印加して表示を観察し、表示特性評価としてクロストークの発生したものを×、クロストークの発生しなかったものを○とした。
【0075】
表2にパネル点灯時のクロストーク評価を示す。隔壁端部の剥がれや埋まりの無い隔壁パターンが形成できた。また、PDPの表示特性も良好であった。
【0076】
[実施例2〜4]
隔壁の露光条件(主隔壁端部マスク開口幅、露光量)が表1に示す条件であることを除いては実施例1と同じ条件にてプラズマディスプレイパネルを作成した。なお、アドレス電極と隔壁の位置関係は、実施例2、3については実施例1と同様に図1に示す位置関係とし、実施例4については図2に示す位置関係とした。その結果得られた背面板端部形状を剥がれ及び埋まりの有無で評価した結果と表示特性結果を表2に示す。隔壁端部の剥がれや埋まりの無い隔壁パターンが形成できた。また、PDPの表示特性も良好であった。
【0077】
【表1】

【0078】
【表2】

【0079】
[比較例1、2]
隔壁の露光条件(主隔壁端部マスク開口幅、露光量)を表1に記載の通りとし、アドレス電極と隔壁の位置関係を図5に示す位置関係としたことを除いては実施例1と同じ条件にてプラズマディスプレイパネルを作成した。その結果得られた背面板端部形状を剥がれ及び埋まりの有無で評価した結果と表示特性結果を表2に示す。なお、主隔壁端部付近に位置する補助隔壁から外側の主隔壁の長さは7mm、主隔壁端部付近に位置する補助隔壁から外側のアドレス電極の長さは2mmであった。
【0080】
また、比較例においては隔壁端部に剥がれまたは埋まりが発生し、その結果前面板と背面板の間に隙間が生じクロストークが発生してしまい、目標とするPDPの性能が得られなかった。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明に係るプラズマディスプレイ用背面板およびプラズマディスプレイパネルは、薄型・大型テレビ等に使用されるプラズマディスプレイパネルの製造に利用可能である。
【符号の説明】
【0082】
1 ガラス基板
2 誘電体層
3 サステイン電極
4 スキャン電極
5 MgO層
6 前面板
7 ガラス基板
8 アドレス電極
9 誘電体層
10 主隔壁
11 補助隔壁
12 蛍光体層
13 背面板
14 隔壁形成領域
15 アドレス電極形成領域
A 主隔壁端部領域
B アドレス電極が設けられている領域
C アドレス電極が設けられていない領域


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に略ストライプ状のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する格子状もしくはハニカム状の隔壁を有するプラズマディスプレイ用背面板であって、該アドレス電極の一方の端部が該隔壁底面の基板上への投影面内に位置することを特徴とするプラズマディスプレイ用背面板。
【請求項2】
基板上に略ストライプ状のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する該アドレス電極に略平行な主隔壁および該主隔壁と略直交する補助隔壁からなる格子状の隔壁を有するプラズマディスプレイ用背面板であって、該アドレス電極の一方の端部が該補助隔壁の基板上への投影面内に位置することを特徴とするプラズマディスプレイ用背面板。
【請求項3】
請求項1または2に記載のプラズマディスプレイ用背面板と、基板上に行選択のための複数の対をなすサステイン電極およびスキャン電極、該サステイン電極および該スキャン電極を覆う誘電体層ならびに該誘電体層上に位置する保護層を有するプラズマディスプレイ用前面板とを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−124053(P2012−124053A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274640(P2010−274640)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】