説明

プリントヘッド及びその真正検証方法

【課題】プリントヘッド交換時に、プリントヘッドが真正なものかどうかを的確に判断して耐タンパ性を向上させたプリントヘッド及びその真正検証方法を提供する。
【解決手段】プリンタ本体に着脱可能なプリントヘッドは、ピエゾ素子50とヘッドドライバIC30により構成される。ヘッドドライバIC30は、駆動回路31と認証処理部32とを内蔵している。認証処理部32は、通信インタフェース40、乱数発生器41、暗号化器42、シードキーレジスタ43、不揮発性メモリ44、制御部45で構成される。駆動回路31はプリントヘッドを印刷動作させる。認証処理部32は、プリントへッドが真正なものである否かを検証する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ本体に着脱可能なプリントヘッドに関し、プリントヘッド交換が適正に行なわれるようにしたプリントヘッド及びその真正検証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置には、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタ、LEDプリンタ等があるが、印刷動作を行なうプリントヘッドが交換可能となっているものが多い。例えば、インクジェットプリンタのプリントヘッドは、特許文献1に示されるように、インク液を収容する圧力室を持つインク容器と、このインク容器からインク滴を吐出させるためのアクチュエータ部を備えている。アクチュエータ部は、個別電極、強誘電体膜、振動板等で構成されている。
【0003】
また、プリントヘッドは、紙等の印字媒体を横切って左右に動くキャリッジに搭載されている。プリントヘッドが印字媒体を横切って動く時に、制御システムがプリントヘッドを始動して、画像及び文字を形成するためにインク滴を印字媒体上にデポジット(堆積)若しくは噴射する。
【0004】
産業用インクジェットプリンタでは、インクの交換により、インクの種類が変更された場合、そのインクの性能を最も発揮できるプリントヘッドに交換するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−154647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、プリントヘッドを交換する場合、純正のプリントヘッドの入手が困難な場合、価格が安い民生用プリンタを購入し、産業用プリンタのプリントヘッドに転用することが、発生していた。
【0007】
交換時に、真正のプリントヘッドであるかどうかを検査するために、プリンタ本体側に認証機能を持たせ、プリントヘッド側に登録された識別番号を検出し、その識別番号が真正のものかどうかをプリンタ本体側で判断するというプリンタが考えられている。
【0008】
しかし、プリンタ本体側による識別番号の認証は、認証データの内部解析や認証データの改変が行なわれると、セキュリティの確保ができなくなり、耐タンパ性の低下を招いていた。
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、プリントヘッド交換時に、プリントヘッドが真正なものかどうかを的確に判断して耐タンパ性を向上させたプリントヘッド及びその真正検証方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のプリントヘッドは、交換可能なプリントヘッドであって、前記プリントヘッドに搭載されたプリントヘッドドライバICには、前記プリントヘッドを印刷動作させる駆動回路及び前記プリントへッドが真正なものである否かを検証する認証処理部が内蔵されていることを主要な特徴とする。
【0011】
また、本発明のプリントヘッドの真正検証方法は、交換可能なプリントヘッドの真正検証方法であって、前記プリントヘッドに搭載されたプリントヘッドドライバICに内蔵された印刷動作のための駆動回路、シードキーレジスタ、乱数発生器、暗号化器、制御部を備え、前記シードキーレジスタから暗号化及び復号化に必要な鍵を読み出す第1のステップと、前記乱数発生器で乱数を発生させるとともに、該乱数を前記プリンタ本体に送信する第2のステップと、前記第1のステップで読み出された鍵と第2のステップで発生した乱数とを用いて前記暗号化器で乱数を暗号化する第3のステップと、前記第3のステップで暗号化された乱数を生成するために用いたのと同じ鍵及び暗号化アルゴリズム及び前記第2のステップで送信された乱数により前記プリンタ本体で生成された暗号化乱数と、前記第3のステップで暗号化された乱数とを比較し、前記制御部で一致するか否かを判定する第4のステップとを備えたことを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、交換可能なプリントヘッドに搭載されたプリントヘッドドライバICには、プリントヘッドを印刷動作させる駆動回路及び前記プリントへッドが真正なものである否かを検証する認証処理部が内蔵されている。このため、認証データの内部解析や認証データの改変が非常に難しくなり、耐タンパ性が向上する。
【0013】
また、プリントヘッドドライバICに内蔵されたシードキーレジスタ、乱数発生器、暗号化器、制御部を用い、シードキーレジスタに記憶された鍵と乱数発生器から出力された乱数により暗号化乱数を生成し、これと同じ鍵と暗号アルゴリズム及び前記乱数発生器から発生した乱数から暗号化乱数を生成し、これら2つの暗号化乱数を比較して真正なプリントヘッドであるかどうか検証しているので、認証データの内部解析や認証データの改変が非常に難しくなり、さらに耐タンパ性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のプリントヘッドの構成を示す図である。
【図2】本発明のプリントヘッドの真正検証方法のフローを示す図である。
【図3】本発明のプリントヘッドが装着されるプリンタの全体構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。図面は模式的なものであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0016】
図1は、本発明のプリントヘッドの構成を示す。プリントヘッドは、プリンタ本体に着脱可能に構成されており、交換が可能である。また、プリンタ本体側を含めたプリンタ全体の構成を図3に示す。本実施例では、インクジェットプリンタの構成を例として説明する。
【0017】
プリントヘッド1は、図3に示されるように、ピエゾ素子50とヘッドドライバIC30により構成されている。ヘッドドライバIC30は、ヘッドドライバ回路をIC化したものであり、ピエゾ素子50の近傍に実装されている。図1に示されるように、ヘッドドライバIC30は、駆動回路31と認証処理部32とを内蔵している。駆動回路30は、具体的には図示はしていないが、例えば、シフトレジスタ、ラッチ、デコーダ、レベルシフタ、スイッチ等を備えている。
【0018】
上記シフトレジスタは、記録周期ごとにプリンタ本体のCPU2から送信される記録データを記憶する。また、記憶されたデータは、ラッチパルスによりラッチへと転送される。ここでプリンタが多階調のインク滴を打ち分けるものであれば、印字データは各チャンネル毎に、それに対応したbit数のデータが送信される。
【0019】
デコーダは、ラッチにストアされたデータ及び制御信号を入力として、その出力をレベルシフタに入力する。レベルシフタは、デコーダ部出力のロジックレベル電圧信号をスイッチが動作可能なレベルへとレベル変換を行い、スイッチの開閉動作を行う。スイッチは、その入力端が各ピエゾ素子50とも共通となっており、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)3から駆動波形信号が入力される。各々のスイッチの出力側は、各ノズル毎のピエゾ素子50の駆動電極に接続される。
【0020】
一方、ヘッドドライバIC30は、認証処理部32を内蔵している。認証処理部32は、通信インタフェース40、乱数発生器41、暗号化器42、シードキーレジスタ43、不揮発性メモリ44、制御部45を備えている。
【0021】
通信インタフェース40は、ASIC3と認証処理部32との間の信号のインタフェースを行なうものである。乱数発生器41はランダムな数を生成するものであり、乱数発生器41で生成された乱数は、暗号化用データとして用いられる。暗号化器42では、共通鍵暗号方式のAES(Advanced Encryption Standard)、DES(Data Encryption Standard)や、公開鍵暗号方式のRSA等の暗号化アルゴリズムが用いられる。
【0022】
この鍵暗号化方式の鍵として用いられるデータがシードキーレジスタ43に記憶されている。本実施例では、シード暗号方式を用いているが、シード値に関して公開鍵方式又は非公開鍵方式を用いることができる。また、不揮発性メモリ44には、プリントヘッド1に関する情報が書き込まれており、当該プリントヘッドに適合するインクの種類、プリントヘッドの使用時間、使用温度、使用湿度、インク容器に充填されているインクの粘性等が記憶される。ここで、プリントヘッドの使用時間やインクの粘性等は、随時更新される情報である。制御部45は、認証処理部32全体の制御を行うとともに、演算や判定処理等を行う。また、制御部45は駆動回路31の動作を有効化又は無効化する制御信号を駆動回路31に対して送信できるように構成されている。
【0023】
図3に示されるように、インクジェットプリンタの全体は、プリンタ部100、スキャナ部17、画像処理部110で構成されている。画像処理部110は、CPU12、USBハブ14、フラッシュメモリ13を備えている。画像処理部110では、パソコン18からの画像印刷や画像スキャンの指示をUSBハブ14を介して受け取り、これらの信号に基づきスキャナ部17、プリンタ部100を制御する。CPU12は、各種メモリカードからの入力データを受け取り、また、キーボード等の入力部15からのデータも受け取るように構成されている。画像処理の進行状況やメンテナンスメニュー等が表示器16に表示される。
【0024】
プリンタ部100は、プリントヘッド1、CPU2、ASIC3、フラッシュメモリ4、RAM5、メンテナンス用モータドライバ6、モータドライバ7、モータドライバ8、モータ9、給紙ローラ10、モータ11で構成されている。プリントヘッド1は、前述したように、ヘッドドライバIC30とピエゾ素子50とを備えている。また、プリントヘッド1を除いた残りの部分、すなわちCPU2、ASIC3、フラッシュメモリ4、RAM5、メンテナンス用モータドライバ6、モータドライバ7、モータドライバ8、モータ9、給紙ローラ10、モータ11がプリンタ本体を構成する。CPU2とASIC3とで、プリンタ本体側制御部20を構成する。
【0025】
モータドライバ8は、ASIC3からの指示に従い、紙送り用の給紙ローラ10を回転させるモータ9を駆動させる。モータドライバ7は、ASIC3からの指示に従い、プリンタヘッド1を移動させるモータ11を駆動させる。メンテナンス用モータドライバは、プリンタヘッド1が正常に動作しているかどうかを検査する場合等にモータ11を駆動させる。
【0026】
ここで、例えば、インク容器におけるインクの種類、インク容器内のインクの残量、インクの粘性等のデータが設置された各種センサにより検知されて、CPU2に送信される。各種センサからのこれらデータは、不揮発性メモリであるフラッシュメモリ4に記憶される。
【0027】
プリンタ部100は、パソコン18または入力部15から画像印刷の指示により、画像データをUSBハブ14を介して受信し、印字を行う。
【0028】
CPU2は、印刷指示や画像信号を受け取り、各種データの記憶を行うRAM5と、各種処理のためのプログラムやデバイスの設定を記憶したフラッシュメモリ4を用いてプログラムに従い演算処理を行う。この処理結果がASIC3に出力される。
【0029】
RAM5は、USBハブ14を介して受け取った画像データを蓄え、蓄えられたデータはフラッシュメモリ4内のプログラムに従いCPU2により演算されてヘッド駆動用のラスターデータとなり、再びRAM5に蓄えられる。ラスターデータは、ASIC3を介してプリンタヘッド1に送られる。一方、フラッシュメモリ4には、ピエゾ素子50を制御するための駆動波形データなども格納されている。
【0030】
次に、図2を用い、プリントヘッド1が交換された場合のプリントヘッドの真正検証方法について説明する。まず、プリントへッド1が交換される(S1)。すると、ヘッドドライバIC30の認証処理部32における制御部45からリセット信号が駆動回路31に出力されて、駆動回路31が無効化され動作が禁止される。同時に、プリントヘッド1が交換されたという交換信号が、認証処理部32からASIC3を介してプリンタ本体側制御部20のCPU2に伝達される(S11)。
【0031】
次に、認証処理部32では、シードキーレジスタ43から暗号化及び復号化の鍵となるシートキーが読み出される(S3)。シードキーレジスタ43には、例えば工場出荷時等に、あらかじめ、所定のシートキーが登録される。一方、プリンタ部100のフラッシュメモリ4には、あらかじめシードキーレジスタ43に登録されたシートキーと同じシートキーが記憶される。CPU2は、このフラッシュメモリ4に記憶されたシートキーを読み出す(S12)。したがって、S3で読み出されたシートキーとS12で読み出されたシートキーとは等しい。
【0032】
シードキーレジスタ43から読み出されたシートキーは乱数発生器41に送出される。乱数発生器41では、乱数を発生させる(S4)。この乱数が、暗号化されるデータとなる。また、乱数発生器41で生成された乱数は、通信インタフェース40からASIC3を介してCPU2に転送される(S5)。
【0033】
ヘッドドライバIC30の認証処理部32では、乱数発生器41で生成された乱数と、シードキーレジスタ43から読み出されたシートキーを用い、乱数の暗号化を行なう(S6)。この暗号化乱数は、制御部45に出力される。
【0034】
一方、プリンタ部100のフラッシュメモリ4から読み出されたシートキーと乱数発生器41から送信されてきた乱数を用い、CPU2により乱数の暗号化を行なう(S13)。乱数発生器41で使用する暗号化アルゴリズムと同一の暗号化アルゴリズムが、あらかじめ、フラッシュメモリ4に書き込まれている。したがって、CPU2で用いられる暗号化アルゴリズムは、S6で使用した暗号化アルゴリズムと同一である。
【0035】
CPU2により暗号化された暗号化乱数は、ASIC3、通信インタフェース40を介して制御部45に送信される(S14)。制御部45では、シードキーレジスタ43のシートキーを用いて、プリンタ本体側制御部20のCPU2により暗号化された暗号化乱数を復号化する。また、ヘッドドライバIC30の暗号化器42で暗号化された暗号化乱数も同様に復号化する。これら復号化された2つの乱数を比較する(S7)。復号化された2つの乱数が一致すれば(YES)、駆動回路31を有効化するイネーブル信号が制御部45から駆動回路31に出力される(S8)。このように、真正のプリントヘッドであれば、交換が正常に行なわれる。
【0036】
一方、復号化された2つの乱数が異なる場合は(NO)、駆動回路31を無効化するディスイネーブル信号が制御部45から駆動回路31に出力される(S9)。このように、プリントヘッドが真正のものでない場合は、交換したプリントヘッド部が全く動作しなくなるので、不正なプリントヘッドの転用を防ぐことができる。
【0037】
ヘッドドライバIC30は、ロジック回路が従来より増加するため、ロジック部の微細プロセス化が望ましい。また、認証処理部32の機能をわかりやすく説明するため、乱数発生器41、暗号化器42、制御部45等のブロック構成により表現しているが、これらの機能をまとめてCPUの処理アルゴリズムとして置き換えることもできる。
【0038】
以上、実施例ではインクジェットプリンタを例に取り説明したが、上述のヘッドドライバIC30の構成やプリントヘッドの真正検証方法等は、プリンタの種類にかかわらず、プリントヘッドが交換可能な印刷装置であれば、適用することができる。
【0039】
また、上記では、S7で、復号化された2つの乱数を比較して一致するかどうかを判定した。これに加えて、交換したプリントヘッドが真正のものと判断された場合(S7のYES)、駆動回路31を有効化する(S8)前に、不揮発性メモリ44に記憶されているプリントヘッドに関する情報を読み出し、プリントヘッドがインクの種類に適合しているものかどうか判断するようにしても良い。
【0040】
例えば、交換したプリントヘッドが真正のものと判断された場合、まず、不揮発性メモリ44に記憶されている当該プリントヘッドに適合するインクの種類を読み出す。次に、プリンタ部100のフラッシュメモリ4に記憶されているインク容器のインクの種類を読み出し、ASIC3、通信インタフェース40を介して制御部45に送信する。制御部45では、フラッシュメモリ4に記憶されているインクの種類と不揮発性メモリ44に記憶されている適合インクの種類とが一致する場合には、駆動回路31を有効化し、相違する場合には駆動回路31を無効化するようにしても良い。
【0041】
なお、上記のプリントヘッドがインクの種類に適合しているものかどうか判断する方法は、インクジェットプリンタに限らず、例えば、バブルジェット(登録商標)方式のサーマルプリンタ等のインクを用いる印刷装置に適用することができる。
【0042】
以上のように、ヘッドドライバIC30には、プリントヘッドを印刷動作させる駆動回路31及びプリントへッドが真正なものである否かを検証する認証処理部32が内蔵されている。このため、認証データの内部解析や認証データの改変が非常に難しくなり、耐タンパ性が向上する。
【0043】
また、プリントヘッドの真正検証方法では、鍵付き暗号を用い、プリントヘッド側で生成した鍵付き暗号とプリンタ本体側で生成した鍵付き暗号とをヘッドドライバIC30の認証処理部で比較判定している。加えて、固定したデータを暗号化するのではなく、常時ランダムに変化する乱数を暗号化しているので、認証データの内部解析や認証データの改変が非常に難しくなり、さらに耐タンパ性が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明のプリントヘッド及びプリントヘッドの真正検証方法は、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタ、LEDプリンタ等、プリントヘッドが交換可能な印刷装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 プリントヘッド
2 CPU
3 ASIC
20 プリンタ側制御部
30 ヘッドドライバIC
31 駆動回路
32 認証処理部
41 乱数発生器
42 暗号化器
43 シードキーレジスタ
44 不揮発性メモリ
45 制御部
50 ピエゾ素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換可能なプリントヘッドであって、
前記プリントヘッドに搭載されたプリントヘッドドライバICには、前記プリントヘッドを印刷動作させる駆動回路及び前記プリントへッドが真正なものである否かを検証する認証処理部が内蔵されていることを特徴とするプリントヘッド。
【請求項2】
前記認証処理部は、該認証処理部と同じ認証機能を用いてプリンタ本体で暗号化されたデータと該認証処理部で暗号化されたデータを比較して一致した場合には真正なものであると判定する制御部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のプリントヘッド。
【請求項3】
前記制御部でプリントヘッドが真正であるか否かを判定した結果に基づき、前記駆動回路を有効化又は無効化する制御信号が前記制御部から駆動回路に供給されることを特徴とする請求項2に記載のプリントヘッド。
【請求項4】
交換可能なプリントヘッドの真正検証方法であって、
前記プリントヘッドに搭載されたプリントヘッドドライバICに内蔵された印刷動作のための駆動回路、シードキーレジスタ、乱数発生器、暗号化器、制御部を備え、
前記シードキーレジスタから暗号化及び復号化に必要な鍵を読み出す第1のステップと、
前記乱数発生器で乱数を発生させるとともに、該乱数を前記プリンタ本体に送信する第2のステップと、
前記第1のステップで読み出された鍵と第2のステップで発生した乱数とを用いて前記暗号化器で乱数を暗号化する第3のステップと、
前記第3のステップで暗号化された乱数を生成するために用いたのと同じ鍵及び暗号化アルゴリズム及び前記第2のステップで送信された乱数によりプリンタ本体で生成された暗号化乱数と、前記第3のステップで暗号化された乱数とを比較し、前記制御部で一致するか否かを判定する第4のステップとを備えたことを特徴とするプリントヘッドの真正検証方法。
【請求項5】
前記第4のステップで2つの暗号化乱数が一致した場合には、前記プリントヘッドが前記プリンタ本体で用いられているインクの種類に適合しているか否かを判定する第5のステップを備えていることを特徴とする請求項4に記載のプリントヘッドの真正検証方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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