説明

プリント配線板検査用の位置変換基板およびその製造方法

【課題】 被検査ポイントへの損傷をなくして安定した電気的接触を確保するとともに、高密度配線のプリント配線板にも対応できるようにする。
【解決手段】 この位置変換基板2は、絶縁基板4の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して検査用ターミナル6が配設され、絶縁基板4のもう一方の面の端部にはチェックターミナル8が配設されている。チェックターミナル8と検査用ターミナル6とは、対応するものどうしが絶縁基板4上の配線により接続されている。検査用ターミナル6の表面には複数の金属粒子9が導電バインダにより固着されている。このような検査用ターミナルを被検査プリント配線板の被検査ポイントに接触させた場合には、極めて細いプローブを多数被検査ポイントに接触させたのと同じ状態となり、検査用ターミナルを被検査ポイントに対して確実に電気的に接触させることができる

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板に形成されたパターンの電気的なオープンやショートを検査(ベアボードテスト)する際に用いるプリント配線板検査用の位置変換基板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種従来の最も典型的なプリント配線板の検査装置として、コンタクトプローブを用いた検査装置が知られている。この検査装置は、絶縁基板に多数のコンタクトプローブをプリント配線板の検査ポイントの配列パターンに合わせて配設し、この絶縁基板に被検査用プリント配線板を重ね合わせて押し付けるることにより、コンタクトプローブを被検査用プリント配線板の検査ポイントであるパッド及びスルーホールに接触させ、検査ポイントに対応するパット間またはスルーホール間にコンタクトプローブを通してパターン検査部から電圧を供給することにより、導体パターンのオープン(断線)、ショート(絶縁不良)等を検査するものである。
【0003】また、従来のプリント配線板の検査装置としては、図7に示すように、絶縁基板501Aの一方の面に被検査用プリント配線板502のスルーホール(またはパッド)503と一致するパッド504を形成し、絶縁基板501Aの他方の面には一方の面に形成したパッド504と同数のスルーホール(またはパッド)505を所定のピッチでマトリクス状に形成するとともに、一方の面に形成したパッド504と他方の面に形成したスルーホール(またはパッド)505とを1対1の関係で電気的に接続してなる位置変換基板501を設け、この位置変換基板501のパッド504側の面と被検査用プリント配線板502間に、厚み方向にのみ導電性をもつ異方性導電ゴム506を介在して加圧することにより、この異方性導電ゴム506で相対向する被検査用プリント配線板502のスルーホール503と位置変換基板501のパッド504間を電気的に導通し、さらに、位置変換基板501の各スルーホール505にはマトリクス状に配列したコンタクトプローブ507を圧接し、このコンタクトプローブ507を通して不図示のパターン検査部から電圧を供給することにより、導体パターンのオープン(断線)、ショート(絶縁不良)等を検査するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述する従来のコンタクトプローブを用いた個別治具方式では、絶縁基板にマトリクス状に配設される各コンタクトプローブは電気的にも機械的にも互いに干渉しない配列構造にしなければならない関係上、その配列ピッチは200μmが限度である。従って、この個別治具により検査できるプリント配線板の検査ポイントのピッチは200μm程度までしか対応できず、マルチチップモジール用プリント配線板やチップ・オン・ボードにおけるICチップ等を接続するパッドのように200μm以下のピッチの検査ポイントを有するプリント配線板の検査には利用できない。また、この種のコンタクトプローブは被検査用プリント配線板の検査ポイントであるパッド等に直接圧接されるため、コンタクトプローブの先端形状、接触の仕方、接触時のスピードによってパッド等に傷を付けてしまうほか、コンタクトプローブからパッド側にかかる荷重によっては、絶縁層がガラスクロス等を含まない樹脂だけからなるプリント配線板の場合には絶縁層にクラックを発生させてしまう恐れがある。
【0005】また、従来のコンタクトプローブを用いた個別治具においては、プリント配線板の検査ポイントはプリント配線板の全域に均等に存在していないのが一般であるため、プリント配線板の検査ポイントにコンタクトプローブを押圧接触させたときに、プリント配線板に偏荷重が生じ、これによりプリント配線板が撓んだりして、コンタクトプローブとパッド用との間に接触不良が発生する恐れがあるほか、導体パターンの剥離や絶縁層がガラスクロス等を含まない樹脂だけからなるプリント配線板の場合には絶縁層にクラックが生じるなどの問題がある。
【0006】さらにコンタクトプローブをパッド等に高荷重で押し付けることによりプリント配線板の絶縁層にクラックが発生した場合、環境によっては時間がたつにつれ、クラック部分に水分がたまって絶縁性が低下したり、実装された部品の発熱によりクラック部分にたまった水分が膨張してモジュールを破壊させたりする恐れがある。
【0007】また、図7に示すように、位置変換基板501と異方性導電ゴム506を用いた個別治具方式では、コンタクトプローブによってプリント配線板のパッド等が損傷されたり、絶縁層にクラックを発生させたりする恐れはないが、異方性導電ゴム506の各検査ポイントに対して厚み方向にのみ導電性を持たせるための分解能には限度があるため、約200μm程度までの検査ポイントピッチのプリント配線板にしか適用できない。また、異方性導電ゴムは耐久性が低いため、ランニングコストが高くなり、しかもコンタクトプローブに比べて導通抵抗も高いため、ゴミ、ホコリ、汚れ等に弱く、接触不良が発生し易い問題がある。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、被検査ポイントに損傷を与えず、安定した電気的接触を確保することにより、高密度配線のプリント配線板の検査を高い信頼性で行なうことができるプリント配線板検査用の位置変換基板およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するため、絶縁基板と、前記絶縁基板の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して配設された検査用ターミナルと、前記絶縁基板のもう一方の面の所定位置に配設され、前記検査用ターミナルと電気的に接続されたチェックターミナルと、前記検査用ターミナルの表面に固着された複数の導電性粒子とを備えたことを特徴とする。ここで、「所定位置」とは、検査部の接続が行なえる位置ということを意味し、例えば100mil (=2.54mm)、50mil、25mil、20mil、12.5mil等の間隔の格子状の位置であっても、位置変換基板の端部であってもよい。
【0010】本発明はまた、前記複数の導電性粒子が、導電性バインダにより前記検査用ターミナルの表面に固着されていることを特徴とする。本発明はまた、前記導電性バインダが半田または硬化した導電ペーストであることを特徴とする。本発明はまた、前記導電性粒子が金属の粒子であることを特徴とする。本発明はまた、前記絶縁基板が可撓性を有する材料により形成されていることを特徴とする。本発明はまた、前記絶縁基板が、可撓性を有する第1の電気的絶縁層と、クッション層と、剛性を有する第2の電気的絶縁層との積層体であり、前記検査用ターミナルは前記第1の電気的絶縁層の外面に配設され、前記チェックターミナルは前記第2の電気的絶縁層の外面に配設されていることを特徴とする。
【0011】本発明はまた、絶縁基板の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して検査用ターミナルを配設し、前記絶縁基板のもう一方の面の所定位置にチェックターミナルを配設して前記検査用ターミナルと電気的に接続し、前記検査用ターミナルの表面に複数の導電性粒子を固着させることを特徴とする。
【0012】本発明はまた、前記検査用ターミナルの表面に前記複数の導電性粒子を固着させる工程では、導電性バインダを用いて前記複数の導電性粒子を前記検査用ターミナルの表面に固着させることを特徴とする。本発明はまた、前記検査用ターミナルの表面に前記複数の導電性粒子を固着させる工程では、前記導電性バインダとして、硬化前の状態では粘着性を有している導電性バインダを用いて前記複数の導電性粒子を前記検査用ターミナルの表面に固着させることを特徴とする。本発明はまた、前記検査用ターミナルの表面に前記複数の導電性粒子を固着させる工程では、硬化前の状態では粘着性を有している導電性バインダとしてクリーム半田を用い、前記クリーム半田を前記検査用ターミナルの表面に付着させ、前記クリーム半田に前記導電性粒子を付着させ、前記クリーム半田を加熱して溶融させ、該溶融したクリーム半田を放熱させて硬化させることを特徴とする。本発明はまた、前記検査用ターミナルの表面に前記複数の導電性粒子を固着させる工程では、硬化前の状態では粘着性を有している導電性バインダとして導電ペーストを用い、前記導電ペーストを前記検査用ターミナルの表面に付着させ、前記導電ペーストに前記導電性粒子を付着させ、前記導電ペーストを所定の硬化処理により硬化させることを特徴とする。
【0013】本発明はまた、前記導電性粒子が金属の粒子であることを特徴とする。本発明はまた、前記絶縁基板が可撓性を有する材料により形成されていることを特徴とする。本発明はまた、前記絶縁基板が、可撓性を有する第1の電気的絶縁層と、クッション層と、剛性を有する第2の電気的絶縁層との積層体であり、前記検査用ターミナルは前記第1の電気的絶縁層の外面に配設し、前記チェックターミナルは前記第2の電気的絶縁層の外面に配設することを特徴とする。
【0014】本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板では、検査用ターミナルの表面に複数の導電性粒子が固着されているので、検査用ターミナル表面には微細な凹凸が形成されていることになる。従って、このような検査用ターミナルを被検査プリント配線板の被検査ポイントに接触させた場合には、極めて細いプローブを多数被検査ポイントに接触させたのと同じ状態となり、検査用ターミナルを被検査ポイントに対して電気的に確実に接触させることができる。そして、異方性ゴムを用いた場合のような分解能の問題がないので、被検査ポイントのピッチが200μm以下の高密度配線のプリント配線板にも十分に対応できる。また、ミクロ的に見れば点接触といえるが、マクロ的に見れば、被検査ポイント全体で荷重を受ける面接触と考えてよく、そのため被検査ポイントを損傷することがなく、絶縁層がガラスクロスなどを含まない樹脂だけからなるプリント配線板の場合でもプリント配線板の絶縁層にクラックが発生することがない。従って、本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板を用いることにより、高密度配線のプリント配線板の検査を高い信頼性で行なうことが可能となる。
【0015】また、絶縁基板が可撓性を有する材料により形成された本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板では、絶縁基板が撓むので、位置変換基板の検査用ターミナルを被検査ポイントに接触させるとき、位置変換基板を被検査ポイントの高さレベルに応じて弾性変形させることができる。従って、被検査ポイントの高さにある程度のばらつきがあっても、これに追従させて、検査用ターミナルを被検査ポイントに対して確実に電気的に接触させることができる。
【0016】また、本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法では、絶縁基板の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して検査用ターミナルを配設し、絶縁基板のもう一方の面の所定位置にはチェックターミナルを配設して、検査用ターミナルと電気的に接続する。そして、検査用ターミナルの表面に複数の導電性粒子を固着させる。その結果、上記効果を生む本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板を得ることができる。
【0017】そして、半田クリームを用いて導電性粒子を検査用ターミナルの表面に固着させる本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法では、半田クリームをまず検査用ターミナルの表面に付着させ、次にこの半田クリームに導電性粒子を付着させ、その後、半田クリームを溶融、硬化させるのみであるから、極めて容易かつ低コストでプリント配線板検査用の位置変換基板を製造することができる。
【0018】また、導電ペーストを用いて導電性粒子を検査用ターミナルの表面に固着させる本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法では、導電ペーストをまず検査用ターミナルの表面に付着させ、次にこの導電ペーストに導電性粒子を付着させ、その後、導電ペーストを硬化させるのみであるから、極めて容易かつ低コストでプリント配線板検査用の位置変換基板を製造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板の一例を示す断面側面図である。このプリント配線板検査用の位置変換基板2は、絶縁基板4の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して検査用ターミナル6が配設され、絶縁基板4のもう一方の面の端部にはチェックターミナル8が配設されている。チェックターミナル8と検査用ターミナル6とは、対応するものどうしが絶縁基板4上の配線により接続されている。
【0020】そして、検査用ターミナルの表面には導電性粒子として複数の金属粒子9が導電バインダにより固着されている。金属粒子9の大きさは直径が0.01〜0.1mm程度、より望ましくは0.02〜0.05mmである。このような大きさとすることにより、200μm以下のピットの場合でも、適切に機能を果たす検査用ターミナル6を形成することができる。また、金属粒子9の数は3〜20個程度が望ましく、そのような数のとき良好な電気的接触を実現できる。金属粒子9の材質は本実施例では銅、あるいは金メッキを施した銅である。金属粒子9の材質は種々のものとできるが、価格、硬度、導電性の点で、銅、あるいは金メッキを施した銅が好ましい。導電性粒子としてカーボン粒子などを用いることも可能であるが、硬度が不十分である場合には、検査用ターミナルを被検査ポイントに押し当てたとき潰れる虞があり、かならずしも好適とは言えない。金属粒子9を検査用ターミナルに固着する導電バインダとしては、後にくわしく説明するように、硬化前の状態で粘着性を有しているものがよく、そのような導電性バインダを用いることにより、金属粒子9を検査用ターミナル上に容易に配置することができる。従って、例えばクリーム半田や導電ペーストを用いればよい。
【0021】絶縁基板4としては、剛性を有する絶縁基板を用いる場合には、例えば、プリント配線板として広く用いられている、ガラスクロスにエポキシ樹脂あるいはポリイミド樹脂などを含浸させたもので、厚さが1mm程度のものを用いる。一方、可撓性を有する絶縁基板を用いる場合には、ポリイミドなどの、厚さが25μmから75μm程度のフィルムを用いる。また可撓性を有する絶縁基板として、積層基板を用いることも可能であり、例えば、ポリイミドなどのフィルムから成る第1の電気的絶縁層と剛性を有する第2の電気的絶縁層とによりクッション層を挟んだ構造のものを用いてもよい。このような構造の位置変換基板2の使用法については後に詳しく説明する。
【0022】次に、図2の工程図を参照して、本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法について、一例を示して説明する。まず、検査用ターミナル6およびチェックターミナル8が形成された絶縁基板4を用意する(ステップS1)。この絶縁基板4としては、上述のように、剛性を有する絶縁基板を用いる場合には、例えば、プリント配線板として広く用いられている、ガラスクロスにエポキシ樹脂あるいはポリイミド樹脂などを含浸させたもので、厚さが1mm程度のものを用いる。一方、可撓性を有する絶縁基板を用いる場合には、ポリイミドなどの、厚さが25μmから75μm程度のフィルムや、このようなフィルムと剛性を有する絶縁基板材料とでクッション層を挟んだ構造のものを用いる。
【0023】そして、絶縁基板4の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して検査用ターミナル6を配設し、また、絶縁基板のもう一方の面の両端部にチェックターミナル8を配設して、検査用ターミナルと所定の配線により電気的に接続する。これら検査用ターミナル、チェックターミナル、ならびに上記配線は、従来よりプリント配線板の種々のパターンを形成する際に一般に行われている方法で形成することができる。それらの材質についてもプリント配線板の場合と同様であり、銅や金などの導電性材料により形成する。銅を用いた場合には、銅の表面に金メッキを施して酸化を防止してもよい。
【0024】このような絶縁基板4の検査用ターミナル6の表面に、導電性バインダとして、本実施例では、硬化前の状態で粘着性を有するクリーム半田7を塗布する(ステップS2)。このクリーム半田7の塗布は、例えば印刷により行うことができる。塗布するクリーム半田の厚さは、用いる導電性粒子の大きさと同じ程度とする。このような厚さとすると、導電性粒子がクリーム半田内に埋まってしまうことがなく、また固着が不十分で脱落するといったこともないので、好ましい。導電性粒子の固着が不十分で、脱落が生じると、検査時、接触不良の発生の原因となり、又、脱落した導電性粒子が被検査プリント配線板に付着することにより、ショートの原因となる可能性がある。
【0025】次に、絶縁基板4を裏返して、クリーム半田7が塗布された検査用ターミナル6の表面を、浅い容器内に収容された導電性粒子としての金属粒子9に一度、接触させる(ステップS3)。その結果、粘着性を有するクリーム半田7により、検査用ターミナル6の表面に複数の金属粒子9が付着する。金属粒子9としては、上述のように、種々の材質のものを用いることができるが、価格、硬度、導電性の点で、銅、あるいは金メッキを施した銅が好ましい。導電性粒子としてカーボン粒子などを用いることも可能であるが、硬度が不十分である場合には、検査用ターミナルを被検査ポイントに押し当てたとき潰れる虞があり、かならずしも好適とは言えない。また、導電性粒子(本実施例では金属粒子)の大きさは、上述のように、直径が0.01〜0.1mm程度、望ましくは0.02〜0.05mm程度とする。このような大きさとすることにより、200μm以下のピッチの場合でも、適切に機能を果たす検査用ターミナル6を形成することができる。導電性粒子が大きすぎると、検査用ターミナル6の端部に付着した導電性粒子は一部が検査用ターミナル6の領域から大きくはみ出し、隣接する検査用ターミナルとの間隔が小さくなってしまう。一方、導電性粒子が小さすぎると、検査用ターミナル6上に配置される導電性粒子が多くなりすぎ、導電性バインダによって確実に固定されず、脱落の可能性が高くなる。検査用ターミナル6上に配置される導電性粒子の数は、上述のように、3〜20個程度が望ましく、そのような数のとき、良好な電気的接触を実現できる。
【0026】次に、クリーム半田7を200〜220°C程度に加熱して半田を溶融させ(ステップS4)、その後、自然冷却により、溶融した半田を硬化させ、硬化した半田7Aによって金属粒子9を検査用ターミナル6の表面に固定して、位置変換基板の作製を完了する。
【0027】なお、本実施例では導電性バインダとしてクリーム半田を用いたが、これ以外にも上述のように導電ペーストなどを用いることも可能である。これはシリコンゴム系の材料にカーボン粒子や銀粒子を混入させたもので、硬化前はペースト状であり、粘着性を有している。硬化させるときは、紫外線を照射したり、あるいは加熱したりする。具体的には信越化学株式会社製のKE3491やKE3492などを用いることができる。
【0028】次に、本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板を用いてどのようにプリント配線板の検査を行うかについて説明する。図3は、上記製造方法にもとづて作製した、図1の位置変換基板2と同種の構造を有する位置変換基板を用いたプリント配線板の検査装置の一例を示す概略構成図である。図3において、10は被検査用のプリント配線板(以下、単にプリント配線板という)であり、このプリント配線板10の表面及び裏面には、被検査ポイント(被検査側のパッドまたはスルーホールに相当する)10A及び10Bがそれぞれ形成されている。このプリント配線板10は上下に移動するホルダ11に支持されている。
【0029】図3中、12はプリント配線板10の裏面に相対向して平行に設置された下部支持部材、13はプリント配線板10の表面側に相対向して平行に、かつ上下方向に移動可能に配置された上部支持部材であり、下部支持部材12上にはプリント配線板10の裏面用位置変換基板14(本発明の位置変換基板)が固定され、上部支持部材13の下面にはプリント配線板10の表面用位置変換基板15(本発明の位置変換基板)が固定されている。上記裏面用位置変換基板14のプリント配線板10の裏面と対向する表面には、プリント配線板10の各被検査ポイント10Bに対応してそれぞれ面接触する検査用ターミナル141が形成され、その裏面には各検査用ターミナル141とそれぞれ電気的に接続されたチェックターミナル142が位置変換基板14上の配線を介して位置変換基板14の板端部に設けられている。この各チェックターミナル142は図略のリード線などを介して検査部16に接続されている。検査用ターミナル141の表面には、図4に示すように、本発明に係わる複数の金属粒子141Aが固着されている。
【0030】上記表面用位置変換基板15のプリント配線板10の表面と対向する表面には、プリント配線板10の各被検査ポイント10Aに対応してそれぞれ面接触する検査用ターミナル151が形成され、その裏面には各検査用ターミナル151とそれぞれ電気的に接続されるターミナル152が位置変換基板14上の配線を介して位置変換基板14の板端部に設けられているが、これは所定の格子状に配設されている。この各ターミナル152は図略のリード線などを介して検査部16に接続されている。検査用ターミナル151の表面には、図4に示すように、本発明に係わる複数の金属粒子151Aが固着されている。
【0031】上記のように構成された検査装置において、プリント配線板の電気的検査を行う場合は、ホルダ11に支持されたプリント配線板10を下部支持部材12上の裏面用位置変換基板14上にセットした後、上部支持部材13を下降させ表面用位置変換基板15をプリント配線板10に押し付け、検査用ターミナル141、151を被検査ポイント10A、10Bに接触させる。ここで、検査用ターミナル141、151の表面には複数の金属粒子141A、151Aがそれぞれ固着されているので、極めて細いプローブを多数被検査ポイント10A、10Bに接触させたのと同じ状態となり、検査用ターミナル141、151を被検査ポイント10A、10Bに対して電気的に確実に接触させることができる。その後、検査部16を動作させ、該検査部16から試験電圧を供給することにより、導体パターンのオープン(断線)、ショート(絶縁不良)等を検査する。
【0032】このように本発明にもとづく位置変換基板14、15を用いた場合には、プリント配線板に、異方性導電ゴムを用いた場合と同程度の荷重を掛けることにより、極めて良好な電気的接触が得られるので、被検査ポイントへの損傷がなくなり、絶縁層がガラスクロス等を含まない樹脂だけからなるプリント配線板の場合でもプリント配線板の絶縁層にクラックが発生することがなく、安定した電気的接触を確保するとともに、異方性導電ゴムを用いることなく、高密度配線のプリント配線板に対応できる。
【0033】また、位置変換基板は、プリント配線板と同一材料、同一プロセスで製作することができるため、熱変形等による検査ターミナルと被検査ポイントとのずれを最小限に抑えることができるとともに、位置変換基板をプリント配線板と同じ精度で製作できるため、どのような高密度配線のプリント配線板にも容易に対応できる。さらに既存の100milユニバーサル配線検査機にも使用できるほか、検査ターミナルは面接触であるため、被検査ポイントを損傷することがない。
【0034】次に、図5を参照して、可撓性を有する絶縁基板により構成した位置変換基板を用いた場合のプリント配線板の検査について説明する。図5において、図3と同一の部分には同一符号を付してその構成説明を省略し、図3と異なる部分を重点に述べる。図5からも明らかなように、下部支持部材12に設置される本発明の裏面用位置変換基板21の絶縁基板211は、ポリイミド製フイルム材等の可撓性材料から成形され、この絶縁基板211の表面には、プリント配線板10の各被検査ポイント10Bに対応してそれぞれ面接触する金属粒子が固着された検査用ターミナル212が形成されているとともに、その裏面には各検査用ターミナル212とそれぞれ電気的に接続されるチェックターミナル213が絶縁基板211上に設けられた配線を介して絶縁基板211の周囲の部分に設けられている。さらに絶縁基板211の周縁部には、位置変換基板21を下部支持部材12に取り付けるためのホルダ214が固着されており、また、ホルダ214で囲まれた絶縁基板211の裏面と上部支持部材13の上面間にはシリコンゴム等からなるクッション材215が介在されている。
【0035】また、上部支持部材13に設置される本発明の表面用位置変換基板22の絶縁基板221は、ポリイミド製フイルム材等の可撓性材料から成形され、この絶縁基板221の表面には、プリント配線板10の各被検査ポイント10Aに対応してそれぞれ面接触する金属粒子が固着された検査用ターミナル222が形成されているとともに、その裏面には各検査用ターミナル222とそれぞれ電気的に接続されるチェックターミナル223が絶縁基板221上に設けられた配線を介して絶縁基板221の周囲の部分に設けられている。さらに絶縁基板221の周縁部には、位置変換基板22を上部支持部材13に取り付けるためのホルダ224が固着されており、また、ホルダ224で囲まれた絶縁基板221の裏面と上部支持部材13の下面間にはシリコンゴム等からなるクッション材225が介在されている。そして、プリント配線板10を位置変換基板21、22により両面から挟持した状態で、図示省略の検査部から試験電圧を供給することにより、導体パターンのオープン(断線)、ショート(絶縁不良)等を検査することができる。
【0036】この例においては、上記第1の実施例と同様な作用効果が得られるほか、被検査用プリント配線板の被検査ポイントの高さにある程度のばらつきがあっても、これに追従でき、検査用ターミナルを被検査ポイントとの接触が確実になるという効果がある。例えば、25μmの厚さのポリイミド製フィルム材を用い、検査用ターミナルの大きさが50μm角、ピッチが100μmの場合、被検査ポイントの高さのバラツキが10μm程度の被検査プリント配線板の検査を行なったが全く問題なく検査可能であった。
【0037】次に、図6を参照して、可撓性絶縁層と剛性絶縁層とによりクッション層を挟んだ構造の絶縁基板を用いた場合のプリント配線板の検査方法について説明する。図6において、図3と同一の部分には同一符号を付してその構成説明を省略し、図3と異なる部分を重点に述べる。図6からも明らかなように、プリント配線板10の被検査ポイント10Bと対向する本発明の裏面用位置変換基板41の絶縁基板411をシリコンゴム等の弾性材からなる所望厚さのクッション層412と、このクッション層412の表面に積層接着したポリイミド製フイルム等からなる可撓性の電気的絶縁層413と、クッション層412の裏面に積層接着したガラスエポキシ等の剛性を有する電気的絶縁層414とから成形し、この表面側の電気的絶縁層413には、プリント配線板10の各被検査ポイント10Bに対応してそれぞれ面接触する金属粒子が固着された検査用ターミナル415が形成されているとともに、その裏面の電気的絶縁層414には各検査用ターミナル415と別々に電気的に接続されるチェックターミナル416が所定の格子上に配設されている。
【0038】また、同様にして、プリント配線板10の被検査ポイント10Aと対向する本発明の表面用位置変換基板42の絶縁基板421をシリコンゴム等の弾性材からなる所望厚さのクッション層422と、このクッション層422の表面に積層接着したポリイミド製フイルム等からなる可撓性の電気的絶縁層423と、クッション層422の裏面に積層接着したガラスエポキシ等の剛性を有する電気的絶縁層424とから成形し、この表面側の電気的絶縁層423には、プリント配線板10の各被検査ポイント10Aに対応してそれぞれ面接触する金属粒子が固着された検査用ターミナル425が形成されているとともに、その裏面の電気的絶縁層424には各検査用ターミナル425と別々に電気的に接続されるチェックターミナル426が所定の格子上に配設されている。
【0039】上記裏面用位置変換基板41は、図6に示すように、下部支持部材12の上面にガイドポスト43を介して上下動可能に支持され、下部支持部材12に所定の格子上に設けたコンタクトプローブ122が対応するターミナル416に電気的に接触している。また、上記表面用位置変換基板42は、上部支持部材13の上面にガイドポスト46を介して上下動可能に支持され、上部支持部材13に所定の格子上に設けたコンタクトプローブ132が対応するターミナル426に電気的に接触している。このように支持された裏面用位置変換基板41及び表面用位置変換基板42により、プリント配線板10を表裏両面から挟持した後、図示省略の検査部から試験電圧を供給することにより、導体パターンのオープン(断線)、ショート(絶縁不良)等を検査することができる。
【0040】この例においては、上記第1の実施例と同様な作用効果得られるほか、被検査用プリント配線板の被検査ポイントの高さにある程度のばらつきがあっても、これに追従でき、検査用ターミナルを被検査ポイントとの電気的接触を確実にできるとともに、コンタクトプローブを有する既存の検査機にも利用できるという効果がある。
【0041】なお、本発明は、上記実施例に示す構成のものに限定されず、請求項に記載された範囲を逸脱しない限り、種々の変形、変更が可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板では、検査用ターミナルの表面に複数の導電性粒子が固着されているので、検査用ターミナル表面には微細な凹凸が形成されていることになる。従って、このような検査用ターミナルを被検査プリント配線板の被検査ポイントに接触させた場合には、極めて細いプローブを多数被検査ポイントに接触させたのと同じ状態となり、検査用ターミナルを被検査ポイントに対して電気的に確実に接触させることができる。そして、異方性ゴムを用いた場合のような分解能の問題がないので、被検査ポイントのピッチが200μm以下の高密度配線のプリント配線板にも十分に対応できる。また、ミクロ的に見れば点接触といえるが、マクロ的に見れば、被検査ポイント全体で荷重を受ける面接触と考えてよく、そのため被検査ポイントを損傷することがなく、絶縁層がガラスクロスなどを含まない樹脂だけからなるプリント配線板の場合でもプリント配線板の絶縁層にクラックが発生することがない。従って、本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板を用いることにより、高密度配線のプリント配線板の検査を高い信頼性で行なうことが可能となる。
【0043】また、絶縁基板が可撓性を有する材料により形成された本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板では、絶縁基板が撓むので、位置変換基板の検査用ターミナルを被検査ポイントに接触させるとき、位置変換基板を被検査ポイントの高さレベルに応じて弾性変形させることができる。従って、被検査ポイントの高さにある程度のばらつきがあっても、これに追従させて、検査用ターミナルを被検査ポイントに対して確実に電気的に接触させることができる。
【0044】また、本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法では、絶縁基板の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して検査用ターミナルを配設し、絶縁基板のもう一方の面の所定位置にはチェックターミナルを配設して、検査用ターミナルと電気的に接続する。そして、検査用ターミナルの表面に複数の導電性粒子を固着させる。その結果、上記効果を生む本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板を得ることができる。
【0045】そして、半田クリームを用いて導電性粒子を検査用ターミナルの表面に固着させる本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法では、半田クリームをまず検査用ターミナルの表面に付着させ、次にこの半田クリームに導電性粒子を付着させ、その後、半田クリームを溶融、硬化させるのみであるから、極めて容易かつ低コストでプリント配線板検査用の位置変換基板を製造することができる。
【0046】また、導電ペーストを用いて導電性粒子を検査用ターミナルの表面に固着させる本発明のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法では、導電ペーストをまず検査用ターミナルの表面に付着させ、次にこの導電ペーストに導電性粒子を付着させ、その後、導電ペーストを硬化させるのみであるから、極めて容易かつ低コストでプリント配線板検査用の位置変換基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板の一例を示す断面図である。
【図2】本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図3】本発明によるプリント配線板検査用の位置変換基板を用いた検査装置によるプリント配線板の検査を説明するための構成図である。
【図4】図3の検査装置に用いるプリント配線板検査用の位置変換基板の一部を詳しく示す断面図である。
【図5】本発明による他のプリント配線板検査用の位置変換基板を用いた検査装置によるプリント配線板の検査を説明するための構成図である。
【図6】本発明によるさらに他のプリント配線板検査用の位置変換基板を用いた検査装置によるプリント配線板の検査を説明するための構成図である。
【図7】従来のプリント配線板検査装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
4、211、221、411、421、501A 絶縁基板
503、505 スルーホール
6、141、151、212、222、415、425 検査用ターミナル
7 クリーム半田
7A 半田
8、142、152、213、223、416、426 チェックターミナル
9、141A、151A 金属粒子
10、502 プリント配線板
10A、10B 被検査ポイント
11、214、224 ホルダ
12 下部支持部材
13 上部支持部材
14、21、41 裏面用位置変換基板
15、22、42 表面用位置変換基板
16 検査部
43、46 ガイドポスト
215、225 クッション材
412、422 クッション層
413、414、423、424 電気的絶縁層
504 パッド
506 異方性導電ゴム
507 コンタクトプローブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 絶縁基板と、前記絶縁基板の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して配設された検査用ターミナルと、前記絶縁基板のもう一方の面の所定位置に配設され、前記検査用ターミナルと電気的に接続されたチェックターミナルと、前記検査用ターミナルの表面に固着された複数の導電性粒子と、を備えたことを特徴とするプリント配線板検査用の位置変換基板。
【請求項2】 前記複数の導電性粒子は、導電性バインダにより前記検査用ターミナルの表面に固着されている請求項1記載のプリント配線板検査用の位置変換基板。
【請求項3】 前記導電性バインダは半田または硬化した導電ペーストである請求項2記載のプリント配線板検査用の位置変換基板。
【請求項4】 前記導電性粒子は金属の粒子である請求項1乃至請求項3のいずれか一項記載のプリント配線板検査用の位置変換基板。
【請求項5】 前記絶縁基板は可撓性を有する材料により形成されている請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載のプリント配線板検査用の位置変換基板。
【請求項6】 前記絶縁基板は、可撓性を有する第1の電気的絶縁層と、クッション層と、剛性を有する第2の電気的絶縁層との積層体であり、前記検査用ターミナルは前記第1の電気的絶縁層の外面に配設され、前記チェックターミナルは前記第2の電気的絶縁層の外面に配設されている請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載のプリント配線板検査用の位置変換基板。
【請求項7】 絶縁基板の一方の面に、被検査プリント配線板の被検査ポイントに対応して検査用ターミナルを配設し、前記絶縁基板のもう一方の面の所定位置にチェックターミナルを配設して、前記検査用ターミナルと電気的に接続し、前記検査用ターミナルの表面に複数の導電性粒子を固着させる、ことを特徴とするプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法。
【請求項8】 前記検査用ターミナルの表面に前記複数の導電性粒子を固着させる工程では、導電性バインダを用いて前記複数の導電性粒子を前記検査用ターミナルの表面に固着させる請求項7記載のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法。
【請求項9】 前記検査用ターミナルの表面に前記複数の導電性粒子を固着させる工程では、前記導電性バインダとして、硬化前の状態では粘着性を有している導電性バインダを用いて前記複数の導電性粒子を前記検査用ターミナルの表面に固着させる請求項8記載のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法。
【請求項10】 前記検査用ターミナルの表面に前記複数の導電性粒子を固着させる工程では、硬化前の状態では粘着性を有している導電性バインダとしてクリーム半田を用い、前記クリーム半田を前記検査用ターミナルの表面に付着させ、前記クリーム半田に前記導電性粒子を付着させ、前記クリーム半田を加熱して溶融させ、該溶融したクリーム半田を放熱させて硬化させる請求項9記載のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法。
【請求項11】 前記検査用ターミナルの表面に前記複数の導電性粒子を固着させる工程では、硬化前の状態では粘着性を有している導電性バインダとして導電ペーストを用い、前記導電ペーストを前記検査用ターミナルの表面に付着させ、前記導電ペーストに前記導電性粒子を付着させ、前記導電ペーストを所定の硬化処理により硬化させる請求項9記載のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法。
【請求項12】 前記導電性粒子は金属の粒子である請求項7乃至請求項11のいずれか一項記載のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法。
【請求項13】 前記絶縁基板は可撓性を有する材料により形成されている請求項7乃至請求項12のいずれか一項記載のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法。
【請求項14】 前記絶縁基板は、可撓性を有する第1の電気的絶縁層と、クッション層と、剛性を有する第2の電気的絶縁層との積層体であり、前記検査用ターミナルは前記第1の電気的絶縁層の外面に配設し、前記チェックターミナルは前記第2の電気的絶縁層の外面に配設する請求項7乃至請求項12のいずれか一項記載のプリント配線板検査用の位置変換基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図5】
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【公開番号】特開平9−101337
【公開日】平成9年(1997)4月15日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−284525
【出願日】平成7年(1995)10月4日
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)