プロテオームエピトームタグ及びそれらのタンパク質修飾分析における利用方法
試料中のタンパク質特に様々な翻訳後修飾(リン酸化、グリコシル化、メチル化、アセチル化など)を有するタンパク質の存在を、該試料中の一組のタンパク質のユニークに特徴的な認識配列(プロテオームエピトープタグ即ちPET)を認識して該配列と相互作用する一種以上の捕捉剤の利用によって、信頼性をもって検出する方法を開示する。これらの捕捉剤又はPETを含むアレイも又、提供される。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料中の標的タンパク質上の翻訳後修飾の存在を検出する方法であって、下記を含む当該方法:
(1)該標的タンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、該翻訳後修飾のための少なくとも1つの候補の部位を同定し;
(2)該標的タンパク質の少なくとも1つの断片のアミノ酸配列をコンピューターにより同定し、該断片は、該試料中の該標的タンパク質の処理から予想通りに生じて、該断片は、該試料中の該断片にユニークな該潜在的翻訳後修飾部位及びPET(プロテオームエピトームタグ)を含み;
(3)該PETに特異的に結合する捕捉剤を生成させて、該捕捉剤を支持体に固定化し;
(4)該試料を該処理にかけて、該断片を溶液に可溶性にして、該試料を、該処理後、該捕捉剤に接触させて;
(5)該捕捉剤に結合された該断片において、該翻訳後修飾の存否を検出する。
【請求項2】
前記の翻訳後修飾が、アセチル化、アミド化、脱アミド化、プレニル化、ホルミル化、グリコシル化、ヒドロキシル化、メチル化、ミリストイル化、リン酸化、ユビキチン化、リボシル化又は硫酸化である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の翻訳後修飾が、チロシン、セリン又はスレオニンに対するリン酸化である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記のアミノ酸配列のコンピューター分析のステップが、該PETを、pI、電荷、立体構造、溶解度、疎水性、極性及び溶媒露出領域の少なくとも1つをも含む基準に基づいてを同定するニアレスト−ネイバー分析を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
(3)で生成した捕捉剤の、少なくとも一種のPETのニアレスト−ネイバーに対する特異性を測定することを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ペプチド競合アッセイを、(3)で生成した捕捉剤の、PETのニアレスト−ネイバーに対する特異性の測定に利用する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記のアミノ酸配列をコンピューター分析するステップが、示された溶解条件下で少なくとも閾値の溶解度を有すると予想された該PETを同定する溶解度分析を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記のPETの長さを、5〜10アミノ酸、10〜15アミノ酸、15〜20アミノ酸、20〜25アミノ酸、25〜30アミノ酸、又は30〜40アミノ酸から選択する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記の捕捉剤が、完全長の抗体、又はFab断片、F(ab')2断片、Fd断片、Fv断片、dAb断片、単離された相補性決定領域(CDR)、一本鎖抗体(scFv)、又はこれらの誘導体から選択する機能的な抗体断片である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記の捕捉剤が、ヌクレオチド;核酸;PNA(ペプチド核酸);タンパク質;ペプチド;炭水化物;人工ポリマー;又は小型有機分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記の捕捉剤が、アプタマー、足場ペプチド、又は小型有機分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記の処理が、前記の試料の、プロテアーゼ、化学薬剤、物理的剪断、又は超音波処理による変性及び/又は断片化である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記の変性が、熱変性又は化学的変性である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記の熱変性で、熱安定性プロテアーゼを利用するタンパク質分解をその後行なうか又は同時に行なう、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記の熱変性が、2サイクル以上の熱変性とその後のプロテアーゼ消化を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記の断片化を、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、カルボキシペプチダーゼ、カルパイン、ズブチリシン、gluc−C、エンドlys−C、又はプロテイナーゼKから選択するプロテアーゼによって行なう、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記の試料が、唾液、粘液、汗、全血液、血清、尿、羊水、生殖器液、糞便、骨髄、血漿、脊髄液、囲心腔液、胃液、腹液、腹膜腔液、胸膜液、滑液、嚢胞液、脳脊髄液、肺洗浄液、リンパ液、涙、前立腺液、他の身体部分からの抽出液、又は他の腺からの分泌物から選択する体液であり;又は上清、全細胞溶解物、又は細胞画分(細胞性物質の溶解及び分画により得られる)、生物学的実在物又は人工的環境で成長した細胞から直接得られる細胞の抽出物又は画分に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記の試料が、ヒト、マウス、ラット、カエル(アフリカツメガエル)、魚類(ゼブラフィッシュ)、ハエ(キイロショウジョウバエ)、線虫(C. elegans)、分裂又は出芽酵母、又は植物(シロイスナズナ)から得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記の試料が、膜結合タンパク質の処理により生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記の処理が、前期の翻訳後修飾を保存する条件下で行なわれる、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記のPET及び翻訳後修飾のための候補の部位が、重複しない、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記の捕捉剤が、変性条件下で前記のPETについての選択性について最適化される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
ステップ(5)が、前記の翻訳後修飾に特異的な第二捕捉剤を利用することにより実施され、前記の第二捕捉剤が、酵素、蛍光標識、着色染料、化学発光性化合物、コロイド粒子、放射性同位体、近赤外線染料、DNAデンドリマー、水溶性量子ドット、ラテックスビーズ、セレン粒子、又はユーロピウムナノ粒子から選択する検出可能な部分により標識される、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記の翻訳後修飾が、リン酸化であり、前記の第二の捕捉剤が、リン酸化チロシン、リン酸化セリン、又はリン酸化スレオニンに特異的な標識された第二抗体である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記の第二抗体は、酵素又は蛍光基により標識される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記の酵素が、HRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記の翻訳後修飾が、リン酸化であり、第二の捕捉剤が、リンアミノ酸を特異的に染める蛍光染料である、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記の蛍光染料が、Pro-Q Diamond染料である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記の翻訳後修がは、グリコシル化であり、前記の標識した第二捕捉剤が、グリコシル化部位に結合した少なくとも一つの糖部分に特異的である標識されたレクチンである、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記の翻訳後修飾が、ユビキチン化であり、前記の標識した第二捕捉剤が、ユビキチンに特異的な標識した第二抗体である、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記の試料が、前記の断片に対して10億モル過剰の無関係のタンパク質又はその断片を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記の捕捉剤に結合した前記の断片を定量することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
ステップ(3)が、動物を前記のPET配列を含む抗原で免疫化することにより実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記のPET配列のN又はC末端、又は両方が、遊離のN又はC末端、又は両方を排除するためにブロックされる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記のPET配列のN又はC末端が、PET配列を異質のキャリアーポリペプチドに融合することによってブロックされ、又は小さい化学基によってブロックされる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記のキャリアーが、KLH又はBSAである、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
プロテオーム中のキナーゼのすべての潜在的基質を同定するための捕捉剤のアレイであって、各々固体支持体上の別々のアドレス可能な位置に固定された複数の捕捉剤を含み、各捕捉剤は、該プロテオーム中のすべてのタンパク質の処理から予想された通りに生じるペプチド断片とユニークに結びついたPETに特異的に結合し、該ペプチド断片は、該キナーゼの少なくとも一つの潜在的なリン酸化部位を含んでいる、当該アレイ。
【請求項38】
前記の固体支持体は、ビーズ又はアレイデバイス(表面に配列された前記の捕捉剤の正体をコード化する様式の)である、請求項37に記載のアレイ。
【請求項39】
前記のアレイが、100以上の異なる捕捉剤を含む、請求項38に記載のアレイ。
【請求項40】
前記のアレイデバイスが、回折格子表面を含む、請求項38に記載のアレイ。
【請求項41】
前記の捕捉剤が、抗体又はその抗原結合部位であり、前記のアレイが、整列されたELISAである、請求項38に記載のアレイ。
【請求項42】
前記のアレイデバイスが、表面プラズモン共鳴アレイである、請求項38に記載のアレイ。
【請求項43】
前記のビーズが、仮想アレイとしてコード化されている、請求項38に記載のアレイ。
【請求項44】
試料中でキナーゼの潜在的基質を同定する方法であって、下記:
(1)プロテオーム中のすべてのタンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、前記のキナーゼのすべての候補のリン酸化部位を同定し;
(2)少なくとも1つの前記の候補のリン酸化部位を含むすべてのペプチド断片をコンピューターにより同定し、該断片は、該プロテオーム中のすべてのタンパク質の処理から予想されたとおりに生成し;
(3)(2)で同定された前記の各断片について、前記の試料中の前記の断片にユニークな1つのPETを同定し;
(4)(3)で同定された各PETに特異的な捕捉剤をそれぞれ獲得して、該捕捉剤を固定化して請求項37に記載のアレイを生成し;
(5)該捕捉剤のアレイを前記の処理にかけた前記のプロテオームの試料と接触させ、そして
(6)前記の捕捉剤に結合した任意の断片中のリン酸化残基の存在を検出すること
を含み、特定の捕捉剤に結合した特定の断片中のリン酸化残基の存在が、該特定の断片が由来したタンパク質が該キナーゼの基質であることを示す、当該方法。
【請求項45】
前記のプロテオームが、ヒトのプロテオームである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記の候補のリン酸化部位が、前記のキナーゼによるリン酸化の共通配列に基づいて予想される、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記の共通配列が、リン酸化部位のデータベースから得られる、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記の試料が、前記のキナーゼの公知のアゴニスト、又は前記のキナーゼが属するシグナリング経路の公知のアゴニストである薬剤によって予備処理される、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
前記の処理が、リン酸化を保存する条件下で行なわれる、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
前記の同定された基質の前記のキナーゼによるインビトロ又はイン・ビボでのリン酸化を確認することを更に含む、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
前記のプロテオーム及び前記のキナーゼが、同じ起源に由来する、請求項44に記載の方法。
【請求項52】
ステップ(6)が、リン酸化された残基に特異的な標識された第二の捕捉剤を利用することにより実施される、請求項44に記載の方法。
【請求項53】
プロテオーム中の翻訳後修飾を触媒する酵素のすべての潜在的基質を同定するための捕捉剤のアレイであって、各々固体支持体上の別々のアドレス可能な位置に固定された複数の捕捉剤を含み、各捕捉剤は、該プロテオーム中のすべてのタンパク質の処理から予想された通りに生じるペプチド断片とユニークに結びついたPETに特異的に結合し、該ペプチド断片は、該酵素の少なくとも一つの潜在的な翻訳後修飾部位を含んでいる、当該アレイ。
【請求項54】
アセチル化、アミド化、脱アミド化、プレニル化、ホルミル化、グリコシル化、ヒドロキシル化、メチル化、ミリストイル化、リン酸化、ユビキチン化、リボシル化又は硫酸化から選択する翻訳後修飾を触媒する酵素の潜在的基質を試料中で同定する方法であって、下記:
(1)プロテオーム中のすべてのタンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、該酵素のすべての候補の翻訳後修飾部位を同定し;
(2)少なくとも1つの該候補の翻訳後修飾部位を含むすべてのペプチド断片をコンピューターにより同定し、該断片は、該プロテオーム中のすべてのタンパク質の処理から予想された通りに生成し;
(3)(2)で同定された各断片について、該試料中の該断片に対してユニークな一つのPETを同定し;
(4)(3)で同定された各PETに特異的な捕捉剤をそれぞれ獲得して、該捕捉剤を請求項53に記載のアレイにおいて固定化し;
(5)該捕捉剤のアレイを、該処理にかけた該プロテオームの試料と接触させ、そして
(6)該捕捉剤に結合した任意の断片内の該翻訳後修飾を有する残基の存在を検出する
ことを含み、特定の捕捉剤に結合した特定の断片内の該翻訳後修飾を有する残基の存在が、該特定の断片が由来したタンパク質が該酵素の基質であることを示す、当該方法。
【請求項55】
プロテオーム内の選択した数のシグナル変換経路のどれが刺激に応答して活性化され又は阻害されるかを測定するための捕捉剤のアレイであって、下記を含む当該アレイ:
各々固体支持体上の別々のアドレス可能な位置に固定された複数の捕捉剤であって、該捕捉剤の各々は、該シグナル変換経路の少なくとも一種のキータンパク質の処理から予想されたとおりに生成するペプチド断片と結びついたユニークなPETに特異的に結合し、該ペプチド断片は、該経路の活性化又は阻害に際して予想通りに翻訳後修飾される少なくとも1つの部位を包含し;該シグナル変換経路の各々は、少なくとも1つのキータンパク質により表される。
【請求項56】
前記のシグナル変換経路が、IL−4、IL−13、又はToken様レセプターにより活性化される免疫経路;アドレナリン作動性、PAC1レセプター、細胞性粘菌cAMP化学走性、Wnt/Ca2+/cGMP、又はGタンパク質依存性7回膜貫通レセプターにより活性化される7回膜貫通レセプター経路;マウス又はキイロショウジョウバエの概日リズム経路;インスリン経路;FAS経路;TNF経路;Gタンパク質共役レセプター経路;インテグリン経路;MAPK、JNK、又はp38のミトゲン活性化プロテインキナーゼ経路;エストロゲンレセプター経路;ホスホイノシチド3−キナーゼ経路;トランスフォーミング成長因子β(TGF−β)経路;B細胞抗原レセプター経路;Jak−STAT経路;STAT3経路;T細胞シグナル変換経路;1型インターフェロン(α/β)経路;ジャスモネート生化学経路;又はジャスモネートシグナリング経路である、請求項55に記載のアレイ。
【請求項57】
前記のプロテオームが、ヒト、マウス、ラット、カエル(アフリカツメガエル)、魚類(ゼブラフィッシュ)、ハエ(キイロショウジョウバエ)、線虫(C. elegans)、分裂又は出芽酵母、又は植物(シロイスナズナ)のものである、請求項55に記載のアレイ。
【請求項58】
前記の翻訳後修飾が、チロシン、セリン、又はスレオニン残基におけるリン酸化である、請求項55に記載のアレイ。
【請求項59】
前記の刺激が、成長因子、サイトカイン、ホルモン、ステロイド、脂質、抗原、小型分子(Ca2+、cAMP、cGMP)、浸透圧ショック、熱又は冷却ショック、pH変化、イオン強度変化、機械的力、ウイルス又は細菌感染、又は隣接細胞又はコートタンパク質を有し若しくは有さない表面との付着又は分離、による細胞の処理である、請求項55に記載のアレイ。
【請求項60】
少なくとも一つの該シグナル変換経路の活性化又は阻害は、他のシグナル変換経路と異なる種類の翻訳後修飾により明示される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項61】
少なくとも3、5、10、20、50、100、200、500、又は1000のシグナリング経路が表される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項62】
少なくとも2種の異なる生物のシグナリング経路が表される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項63】
異なる生物の類似のシグナリング経路が表される、請求項62に記載のアレイ。
【請求項64】
すべての捕捉剤が、同じシグナル変換経路に属するタンパク質に対して特異的であり、該シグナル変換経路のすべてのタンパク質が、予想通りに翻訳後修飾され、表される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項65】
前記のキータンパク質の少なくとも一つが、少なくとも2つのシグナル変換経路の活性化又は阻害に際して翻訳後修飾される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項66】
下記の指示を更に含む、請求項37、53又は55に記載のアレイ:
(1)試料含有ポリペプチド分析物を、このアレイに適合した方法で変性及び/又は断片化させ;
(2)該ポリペプチド分析物又はその断片の該捕捉剤との相互作用を検出する。
【請求項67】
指示が、更に、較正手順及び調製手順のためのデータ、及びこれらの捕捉剤の性能特性についての統計データの少なくとも1つを含む、請求項66に記載のアレイ。
【請求項68】
少なくとも50%の回収率を有する、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項69】
少なくとも90%の、前記の試料におけるタンパク質の出現についての全体的な陽性予測値を有する、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項70】
99%以上の、前記の試料におけるタンパク質の出現についての全体的な診断感度(DSN)を有する、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項71】
前記の支持体に結合した少なくとも1,000又は10,000の異なる捕捉剤を含む、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項72】
前記の捕捉剤が、前記の支持体に、100捕捉剤/cm2の密度で結合している、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項73】
前記の捕捉剤に結合するPET部分を含む少なくとも一種の標識された参照用ペプチドを更に含み、該捕捉剤の該ポリペプチド分析物との結合は、該参照用ペプチドを利用する比較結合アッセイにより検出される、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項74】
アドレス可能なアレイが、ビーズの集合であり、その各々は別々の捕捉剤種及びそのビーズを同定する少なくとも一つの標識を含む、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項75】
プロテオームに由来する試料中の選択した数のシグナル変換経路のどれが刺激に応答して活性化され又は阻害されるのかを測定するために、請求項55に記載のアレイを利用する方法であって、下記:
(1)該試料を該刺激に投じ;
(2)該試料を主題の発明の処理にかけて、請求項55に記載のペプチド断片を溶液に可溶性にし;
(3)該処理後に該試料を主題の発明のアレイに接触させ;
(4)該捕捉剤に結合した任意の断片内の翻訳後修飾された残基の存在を検出し及び/又はその量を定量する
ことを含み、該刺激後の、該アレイ上の特定の捕捉剤に結合した特定の断片中の翻訳後修飾された残基の存在及び/又はその量の変化が、該特定の断片により表されるシグナル変換経路が活性化又は阻害されたことを示す、当該方法。
【請求項76】
前記の刺激が、薬物の候補の類似体により実施され、特定のシグナル変換経路の活性化又は阻害がモニターされる、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記の特定のシグナル変換経路が、前記の薬物により影響を受けるものである、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記の特定のシグナル変換経路の前記の類似体及び前記の薬物による活性化/阻害の程度を比較することを更に含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記の特定のシグナル変換経路が、前記の薬物の副作用を媒介するものである、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
バイオテクノロジー又は製薬事業のための事業方法であって、下記を含む当該方法:
(i)請求項44に記載の方法を利用して、翻訳後修飾を触媒する酵素の少なくとも1つの基質を同定し;
(ii)適宜、該酵素による該基質の翻訳後修飾を確認し;
(iii)第三者に、該基質を製造し又は該基質の該酵素の標的としての利用を探究する権利をライセンスする。
【請求項81】
翻訳後修飾酵素の基質を同定するためのタンパク質検出アレイを提供する事業方法であって、下記を含む当該事業方法:
(i)プロテオーム内で、前記の翻訳後修飾のための少なくとも一つの部位を有する少なくとも一種のタンパク質又はその断片を同定し;
(ii)(i)で同定された少なくとも一種のタンパク質又はその断片の各々に対する少なくとも一種のPETを同定し;
(iii)(ii)で同定された該PETの各々に対する少なくとも一種の捕捉剤を生成し、該捕捉剤の各々は、該捕捉剤が生成された該PETの一つに特異的に結合し;
(iv)(iii)で生成された捕捉剤のアレイを製作し、該捕捉剤の各々は、該固体支持体の異なる別々の領域又はアドレスに結合され;
(v)診断及び/又は研究実験における利用のために、(iv)における該捕捉剤のアレイをパッケージ化する。
【請求項82】
捕捉剤のアレイのマーケティングを更に含む、請求項81に記載の事業方法。
【請求項83】
捕捉剤のアレイを分配することを更に含む、請求項81に記載の事業方法。
【請求項84】
複数の捕捉剤を含む組成物であって、前記の複数の捕捉剤が、集合的に、一生物のプロテオーム中の翻訳後修飾酵素のすべての潜在的基質と特異的に相互作用することができ、該捕捉剤の各々が、翻訳後修飾部位を含む該潜在的基質又はその断片中の唯一つのPETを認識して相互作用することができる、当該組成物。
【請求項85】
前記の捕捉剤が、ヌクレオチド;核酸;PNA(ペプチド核酸);タンパク質;ペプチド;炭水化物;人工ポリマー;及び小型有機分子よりなる群から選択される、請求項84に記載の組成物。
【請求項86】
前記の捕捉剤が、抗体であり、又は抗原結合性のその断片である、請求項85に記載の組成物。
【請求項87】
前記の捕捉剤が、完全長抗体、又はFab断片、F(ab')2断片、Fd断片、Fv断片、dAb断片、単離された相補性決定領域(CDR)、一本鎖抗体(scFv)、又はこれらの誘導体から選択する機能的抗体断片である、請求項86に記載の組成物。
【請求項88】
前記の捕捉剤の各々が、一本鎖抗体である、請求項86に記載の組成物。
【請求項89】
研究及び開発におけるマーケティングのために捕捉剤のアレイを生成するための事業方法であって、下記を含む当該事業方法:
(1)翻訳後修飾が一生物内の少なくとも一つのシグナル変換経路の活性化を表す少なくとも一種のタンパク質を同定し;
(2)該タンパク質の各々、又は該翻訳後修飾のための少なくとも一つの部位を含むその断片に対する少なくとも一種のPETを同定し;
(3)(2)で同定された該PETの各々に対する少なくとも一種の捕捉剤を生成し、該捕捉剤の各々は、該捕捉剤が生成された該PETの一つに特異的に結合し;
(4)固体支持体上に(3)で生成された捕捉剤のアレイを製作し、該捕捉剤の各々は、該固体支持体の異なる別々の領域に結合され;
(5)(4)の該捕捉剤のアレイを、商業的及び/又は学術的研究室における診断及び/又は研究用途のためにパッケージ化する。
【請求項90】
(4)の捕捉剤のアレイ又は(5)の捕捉剤のパッケージ化されたアレイの潜在的顧客及び/又は販売業者へのマーケティングを更に含む、請求項89に記載の事業方法。
【請求項91】
(4)の捕捉剤のアレイ又は(5)の捕捉剤のパッケージ化されたアレイを顧客及び/又は販売業者に販売することを更に含む、請求項89に記載の事業方法。
【請求項92】
研究及び開発におけるマーケティングのために捕捉剤のアレイを生成するための事業方法であって、下記を含む当該事業方法:
(1)翻訳後修飾が一生物内の少なくとも一つのシグナル変換経路の活性化を表す少なくとも一種のタンパク質を同定し;
(2)該タンパク質の各々又は翻訳後修飾のための少なくとも一つの部位を含むその断片に対する少なくとも一種のPETを同定し;
(3)第三者に、(2)で同定された少なくとも一種のPETを製造し又は利用する権利をライセンスする。
【請求項93】
宿主動物を、タンパク質の存在又は過剰発現と関連する病気に対して免疫化する方法であって、下記を含む当該方法:
(1)該タンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、該宿主動物のプロテオーム内の該タンパク質にユニークな少なくとも一種のPETを同定し;
(2)(1)で同定された少なくとも一種のPETを含むペプチド免疫原を該宿主動物に投与する。
【請求項94】
前記の少なくとも一種のPETを、前記の宿主動物に、該宿主動物の免疫応答を増進させるようにデザインされた配合物で投与する、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記の配合物が、リポ多糖類(LPS)、脂質A、ムラミルジペプチド(MDP)、グルカン又はサイトカインから選択する付加的アジュバントを伴って又は伴わずにリポソームを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記のサイトカインが、インターロイキン、インターフェロン、又はコロニー刺激因子である、請求項94に記載の方法。
【請求項97】
前記の配合物が、前記の少なくとも一種のPETをコードするウイルス又は細菌性ベクターを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項98】
前記のタンパク質が、宿主動物とは異なる生物に由来する、請求項93に記載の方法。
【請求項99】
前記のタンパク質が、腫瘍細胞、感染性因子又は寄生性因子に由来する、請求項93に記載の方法。
【請求項100】
前記の感染性因子が、SARSウイルスである、請求項93に記載の方法。
【請求項101】
免疫組織化学で使用するためのマーカータンパク質に特異的な抗体を生成する方法であって、該マーカータンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、該マーカータンパク質にユニークな少なくとも一種のPETを同定することを含み、該PETが該マーカータンパク質の表面に位置された、当該方法。
【請求項102】
該PETが、免疫組織化学で用いる固定条件下で架橋形成することの知られた残基を排除する、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
試料中の関連タンパク質のファミリーを同時に明確に検出/定量する方法であって、下記を含む当該方法:
(1)タンパク質の試料中に存在することが予想される関連タンパク質の該ファミリーについてのアミノ酸配列をコンピューター分析して、該タンパク質のファミリーにユニークな共通PET配列を同定し;
(2)該共通PETに選択的且つ特異的に結合する捕捉剤を生成し;
(3)該試料を(2)で同定された捕捉剤と接触させ;そして
(4)該捕捉剤に結合したタンパク質の存在を検出し及び/又はその量を測定することを含み、それにより、該試料中の関連タンパク質のファミリーを同時に検出/定量する。
【請求項104】
前記の関連タンパク質のファミリーが、ステップ(3)の前に、プロテアーゼ又は化学薬剤により変性されて消化される、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記の関連タンパク質のファミリーの各メンバーにユニークな少なくとも一種のPETを同定して、当該各メンバーの検出/定量を促進することを更に含む、請求項103に記載の方法。
【請求項106】
前記の関連タンパク質のファミリーが、関連するキナーゼ又はサイトカインのファミリーを含む、請求項103に記載の方法。
【請求項107】
前記の試料が、唾液、粘液、汗、全血液、血清、尿、羊水、生殖器液、糞便、骨髄、血漿、脊髄液、囲心腔液、胃液、腹液、腹膜腔液、胸膜液、滑液、嚢胞液、脳脊髄液、肺洗浄液、リンパ液、涙、前立腺液、他の身体部分からの抽出液、又は他の腺からの分泌物から選択する体液であり;又は上清、全細胞溶解物、又は細胞画分(細胞性物質の溶解及び分画により得られる)、生物学的実在物又は人工的環境で成長した細胞から直接得られる細胞の抽出物又は画分から選択する体液である、請求項103に記載の方法。
【請求項108】
試料中の標的タンパク質のPETと関係する検出/定量における利用のために試料を処理する方法であって、該試料の全タンパク質を変性させること、及び/又は該試料の全タンパク質をプロテアーゼ、化学的薬剤、物理的剪断、又は超音波処理によって断片化することを含む、当該方法。
【請求項109】
前記の変性が、熱変性又は化学的変性である、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記の熱変性で、その後又は同時に、熱安定性プロテアーゼを用いるタンパク質分解を行なう、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記の熱変性が、2サイクル以上の熱変性と、その後のプロテアーゼ消化を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記の2サイクル以上の熱変性の各々が、約90℃で変性させた後に、約50℃でプロテアーゼ消化を行なうことにより実施される、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記の断片化が、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、カルボキシペプチダーゼ、カルパイン、ズブチリシン、gluc−C、エンドlys−C、又はプロテイナーゼKから選択するプロテアーゼにより行なわれる、請求項108に記載の方法。
【請求項114】
前記の試料が、唾液、粘液、汗、全血液、血清、尿、羊水、生殖器液、糞便、骨髄、血漿、脊髄液、囲心腔液、胃液、腹液、腹膜腔液、胸膜液、滑液、嚢胞液、脳脊髄液、肺洗浄液、リンパ液、涙、前立腺液、他の身体部分からの抽出液、又は他の腺からの分泌物から選択する体液であり;又は上清、全細胞溶解物、又は細胞画分(細胞性物質の溶解及び分画により得られる)、生物学的実在物又は人工的環境で成長した細胞から直接得られる細胞の抽出物又は画分から選択する体液である、請求項108に記載の方法。
【請求項115】
前記の標的タンパク質が、前記の試料中の他のタンパク質と複合体又は凝集体を形成し又は形成する傾向がある、請求項108に記載の方法。
【請求項116】
前記の標的タンパク質が、TGF−ベータタンパク質である、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
表SARSに列記した、SARSウイルス特異的なPETアミノ酸配列。
【請求項118】
PET配列に特異的な抗体を生成する方法であって、該方法は、下記:
(1)動物に該PET配列を含むペプチド免疫原を投与し;
(2)該PET配列に特異的な抗体を、該PET配列を含むペプチド断片を利用してスクリーニングする
ことを含み、該ペプチド断片は、予想された通りに、該PET配列を含むタンパク質の処理から生成する、当該方法。
【請求項119】
前記のペプチド免疫原が、本質的に、前記のPET配列からなる、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記のPET配列のN又はC末端、又は両方が、遊離のN又はC末端、又は両方を排除するためにブロックされる、請求項118に記載の方法。
【請求項121】
一種より多くのペプチド免疫原(各々は、PET配列を含む)を、前記の動物に投与する、請求項118に記載の方法。
【請求項122】
前記の一種より多くのペプチド免疫原が、種々のタンパク質に由来するPET配列を含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記のペプチド免疫原が、一種より多くのPET配列を含む、請求項118に記載の方法。
【請求項124】
前記の一種より多くのPET配列が、短いリンカー配列によって、結合される、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記の一種より多くのPET配列が、種々のタンパク質に由来する、請求項123に記載の方法。
【請求項1】
試料中の標的タンパク質上の翻訳後修飾の存在を検出する方法であって、下記を含む当該方法:
(1)該標的タンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、該翻訳後修飾のための少なくとも1つの候補の部位を同定し;
(2)該標的タンパク質の少なくとも1つの断片のアミノ酸配列をコンピューターにより同定し、該断片は、該試料中の該標的タンパク質の処理から予想通りに生じて、該断片は、該試料中の該断片にユニークな該潜在的翻訳後修飾部位及びPET(プロテオームエピトームタグ)を含み;
(3)該PETに特異的に結合する捕捉剤を生成させて、該捕捉剤を支持体に固定化し;
(4)該試料を該処理にかけて、該断片を溶液に可溶性にして、該試料を、該処理後、該捕捉剤に接触させて;
(5)該捕捉剤に結合された該断片において、該翻訳後修飾の存否を検出する。
【請求項2】
前記の翻訳後修飾が、アセチル化、アミド化、脱アミド化、プレニル化、ホルミル化、グリコシル化、ヒドロキシル化、メチル化、ミリストイル化、リン酸化、ユビキチン化、リボシル化又は硫酸化である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の翻訳後修飾が、チロシン、セリン又はスレオニンに対するリン酸化である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記のアミノ酸配列のコンピューター分析のステップが、該PETを、pI、電荷、立体構造、溶解度、疎水性、極性及び溶媒露出領域の少なくとも1つをも含む基準に基づいてを同定するニアレスト−ネイバー分析を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
(3)で生成した捕捉剤の、少なくとも一種のPETのニアレスト−ネイバーに対する特異性を測定することを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ペプチド競合アッセイを、(3)で生成した捕捉剤の、PETのニアレスト−ネイバーに対する特異性の測定に利用する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記のアミノ酸配列をコンピューター分析するステップが、示された溶解条件下で少なくとも閾値の溶解度を有すると予想された該PETを同定する溶解度分析を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記のPETの長さを、5〜10アミノ酸、10〜15アミノ酸、15〜20アミノ酸、20〜25アミノ酸、25〜30アミノ酸、又は30〜40アミノ酸から選択する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記の捕捉剤が、完全長の抗体、又はFab断片、F(ab')2断片、Fd断片、Fv断片、dAb断片、単離された相補性決定領域(CDR)、一本鎖抗体(scFv)、又はこれらの誘導体から選択する機能的な抗体断片である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記の捕捉剤が、ヌクレオチド;核酸;PNA(ペプチド核酸);タンパク質;ペプチド;炭水化物;人工ポリマー;又は小型有機分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記の捕捉剤が、アプタマー、足場ペプチド、又は小型有機分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記の処理が、前記の試料の、プロテアーゼ、化学薬剤、物理的剪断、又は超音波処理による変性及び/又は断片化である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記の変性が、熱変性又は化学的変性である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記の熱変性で、熱安定性プロテアーゼを利用するタンパク質分解をその後行なうか又は同時に行なう、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記の熱変性が、2サイクル以上の熱変性とその後のプロテアーゼ消化を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記の断片化を、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、カルボキシペプチダーゼ、カルパイン、ズブチリシン、gluc−C、エンドlys−C、又はプロテイナーゼKから選択するプロテアーゼによって行なう、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記の試料が、唾液、粘液、汗、全血液、血清、尿、羊水、生殖器液、糞便、骨髄、血漿、脊髄液、囲心腔液、胃液、腹液、腹膜腔液、胸膜液、滑液、嚢胞液、脳脊髄液、肺洗浄液、リンパ液、涙、前立腺液、他の身体部分からの抽出液、又は他の腺からの分泌物から選択する体液であり;又は上清、全細胞溶解物、又は細胞画分(細胞性物質の溶解及び分画により得られる)、生物学的実在物又は人工的環境で成長した細胞から直接得られる細胞の抽出物又は画分に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記の試料が、ヒト、マウス、ラット、カエル(アフリカツメガエル)、魚類(ゼブラフィッシュ)、ハエ(キイロショウジョウバエ)、線虫(C. elegans)、分裂又は出芽酵母、又は植物(シロイスナズナ)から得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記の試料が、膜結合タンパク質の処理により生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記の処理が、前期の翻訳後修飾を保存する条件下で行なわれる、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記のPET及び翻訳後修飾のための候補の部位が、重複しない、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記の捕捉剤が、変性条件下で前記のPETについての選択性について最適化される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
ステップ(5)が、前記の翻訳後修飾に特異的な第二捕捉剤を利用することにより実施され、前記の第二捕捉剤が、酵素、蛍光標識、着色染料、化学発光性化合物、コロイド粒子、放射性同位体、近赤外線染料、DNAデンドリマー、水溶性量子ドット、ラテックスビーズ、セレン粒子、又はユーロピウムナノ粒子から選択する検出可能な部分により標識される、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記の翻訳後修飾が、リン酸化であり、前記の第二の捕捉剤が、リン酸化チロシン、リン酸化セリン、又はリン酸化スレオニンに特異的な標識された第二抗体である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記の第二抗体は、酵素又は蛍光基により標識される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記の酵素が、HRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記の翻訳後修飾が、リン酸化であり、第二の捕捉剤が、リンアミノ酸を特異的に染める蛍光染料である、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記の蛍光染料が、Pro-Q Diamond染料である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記の翻訳後修がは、グリコシル化であり、前記の標識した第二捕捉剤が、グリコシル化部位に結合した少なくとも一つの糖部分に特異的である標識されたレクチンである、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記の翻訳後修飾が、ユビキチン化であり、前記の標識した第二捕捉剤が、ユビキチンに特異的な標識した第二抗体である、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記の試料が、前記の断片に対して10億モル過剰の無関係のタンパク質又はその断片を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記の捕捉剤に結合した前記の断片を定量することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
ステップ(3)が、動物を前記のPET配列を含む抗原で免疫化することにより実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記のPET配列のN又はC末端、又は両方が、遊離のN又はC末端、又は両方を排除するためにブロックされる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記のPET配列のN又はC末端が、PET配列を異質のキャリアーポリペプチドに融合することによってブロックされ、又は小さい化学基によってブロックされる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記のキャリアーが、KLH又はBSAである、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
プロテオーム中のキナーゼのすべての潜在的基質を同定するための捕捉剤のアレイであって、各々固体支持体上の別々のアドレス可能な位置に固定された複数の捕捉剤を含み、各捕捉剤は、該プロテオーム中のすべてのタンパク質の処理から予想された通りに生じるペプチド断片とユニークに結びついたPETに特異的に結合し、該ペプチド断片は、該キナーゼの少なくとも一つの潜在的なリン酸化部位を含んでいる、当該アレイ。
【請求項38】
前記の固体支持体は、ビーズ又はアレイデバイス(表面に配列された前記の捕捉剤の正体をコード化する様式の)である、請求項37に記載のアレイ。
【請求項39】
前記のアレイが、100以上の異なる捕捉剤を含む、請求項38に記載のアレイ。
【請求項40】
前記のアレイデバイスが、回折格子表面を含む、請求項38に記載のアレイ。
【請求項41】
前記の捕捉剤が、抗体又はその抗原結合部位であり、前記のアレイが、整列されたELISAである、請求項38に記載のアレイ。
【請求項42】
前記のアレイデバイスが、表面プラズモン共鳴アレイである、請求項38に記載のアレイ。
【請求項43】
前記のビーズが、仮想アレイとしてコード化されている、請求項38に記載のアレイ。
【請求項44】
試料中でキナーゼの潜在的基質を同定する方法であって、下記:
(1)プロテオーム中のすべてのタンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、前記のキナーゼのすべての候補のリン酸化部位を同定し;
(2)少なくとも1つの前記の候補のリン酸化部位を含むすべてのペプチド断片をコンピューターにより同定し、該断片は、該プロテオーム中のすべてのタンパク質の処理から予想されたとおりに生成し;
(3)(2)で同定された前記の各断片について、前記の試料中の前記の断片にユニークな1つのPETを同定し;
(4)(3)で同定された各PETに特異的な捕捉剤をそれぞれ獲得して、該捕捉剤を固定化して請求項37に記載のアレイを生成し;
(5)該捕捉剤のアレイを前記の処理にかけた前記のプロテオームの試料と接触させ、そして
(6)前記の捕捉剤に結合した任意の断片中のリン酸化残基の存在を検出すること
を含み、特定の捕捉剤に結合した特定の断片中のリン酸化残基の存在が、該特定の断片が由来したタンパク質が該キナーゼの基質であることを示す、当該方法。
【請求項45】
前記のプロテオームが、ヒトのプロテオームである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記の候補のリン酸化部位が、前記のキナーゼによるリン酸化の共通配列に基づいて予想される、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記の共通配列が、リン酸化部位のデータベースから得られる、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記の試料が、前記のキナーゼの公知のアゴニスト、又は前記のキナーゼが属するシグナリング経路の公知のアゴニストである薬剤によって予備処理される、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
前記の処理が、リン酸化を保存する条件下で行なわれる、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
前記の同定された基質の前記のキナーゼによるインビトロ又はイン・ビボでのリン酸化を確認することを更に含む、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
前記のプロテオーム及び前記のキナーゼが、同じ起源に由来する、請求項44に記載の方法。
【請求項52】
ステップ(6)が、リン酸化された残基に特異的な標識された第二の捕捉剤を利用することにより実施される、請求項44に記載の方法。
【請求項53】
プロテオーム中の翻訳後修飾を触媒する酵素のすべての潜在的基質を同定するための捕捉剤のアレイであって、各々固体支持体上の別々のアドレス可能な位置に固定された複数の捕捉剤を含み、各捕捉剤は、該プロテオーム中のすべてのタンパク質の処理から予想された通りに生じるペプチド断片とユニークに結びついたPETに特異的に結合し、該ペプチド断片は、該酵素の少なくとも一つの潜在的な翻訳後修飾部位を含んでいる、当該アレイ。
【請求項54】
アセチル化、アミド化、脱アミド化、プレニル化、ホルミル化、グリコシル化、ヒドロキシル化、メチル化、ミリストイル化、リン酸化、ユビキチン化、リボシル化又は硫酸化から選択する翻訳後修飾を触媒する酵素の潜在的基質を試料中で同定する方法であって、下記:
(1)プロテオーム中のすべてのタンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、該酵素のすべての候補の翻訳後修飾部位を同定し;
(2)少なくとも1つの該候補の翻訳後修飾部位を含むすべてのペプチド断片をコンピューターにより同定し、該断片は、該プロテオーム中のすべてのタンパク質の処理から予想された通りに生成し;
(3)(2)で同定された各断片について、該試料中の該断片に対してユニークな一つのPETを同定し;
(4)(3)で同定された各PETに特異的な捕捉剤をそれぞれ獲得して、該捕捉剤を請求項53に記載のアレイにおいて固定化し;
(5)該捕捉剤のアレイを、該処理にかけた該プロテオームの試料と接触させ、そして
(6)該捕捉剤に結合した任意の断片内の該翻訳後修飾を有する残基の存在を検出する
ことを含み、特定の捕捉剤に結合した特定の断片内の該翻訳後修飾を有する残基の存在が、該特定の断片が由来したタンパク質が該酵素の基質であることを示す、当該方法。
【請求項55】
プロテオーム内の選択した数のシグナル変換経路のどれが刺激に応答して活性化され又は阻害されるかを測定するための捕捉剤のアレイであって、下記を含む当該アレイ:
各々固体支持体上の別々のアドレス可能な位置に固定された複数の捕捉剤であって、該捕捉剤の各々は、該シグナル変換経路の少なくとも一種のキータンパク質の処理から予想されたとおりに生成するペプチド断片と結びついたユニークなPETに特異的に結合し、該ペプチド断片は、該経路の活性化又は阻害に際して予想通りに翻訳後修飾される少なくとも1つの部位を包含し;該シグナル変換経路の各々は、少なくとも1つのキータンパク質により表される。
【請求項56】
前記のシグナル変換経路が、IL−4、IL−13、又はToken様レセプターにより活性化される免疫経路;アドレナリン作動性、PAC1レセプター、細胞性粘菌cAMP化学走性、Wnt/Ca2+/cGMP、又はGタンパク質依存性7回膜貫通レセプターにより活性化される7回膜貫通レセプター経路;マウス又はキイロショウジョウバエの概日リズム経路;インスリン経路;FAS経路;TNF経路;Gタンパク質共役レセプター経路;インテグリン経路;MAPK、JNK、又はp38のミトゲン活性化プロテインキナーゼ経路;エストロゲンレセプター経路;ホスホイノシチド3−キナーゼ経路;トランスフォーミング成長因子β(TGF−β)経路;B細胞抗原レセプター経路;Jak−STAT経路;STAT3経路;T細胞シグナル変換経路;1型インターフェロン(α/β)経路;ジャスモネート生化学経路;又はジャスモネートシグナリング経路である、請求項55に記載のアレイ。
【請求項57】
前記のプロテオームが、ヒト、マウス、ラット、カエル(アフリカツメガエル)、魚類(ゼブラフィッシュ)、ハエ(キイロショウジョウバエ)、線虫(C. elegans)、分裂又は出芽酵母、又は植物(シロイスナズナ)のものである、請求項55に記載のアレイ。
【請求項58】
前記の翻訳後修飾が、チロシン、セリン、又はスレオニン残基におけるリン酸化である、請求項55に記載のアレイ。
【請求項59】
前記の刺激が、成長因子、サイトカイン、ホルモン、ステロイド、脂質、抗原、小型分子(Ca2+、cAMP、cGMP)、浸透圧ショック、熱又は冷却ショック、pH変化、イオン強度変化、機械的力、ウイルス又は細菌感染、又は隣接細胞又はコートタンパク質を有し若しくは有さない表面との付着又は分離、による細胞の処理である、請求項55に記載のアレイ。
【請求項60】
少なくとも一つの該シグナル変換経路の活性化又は阻害は、他のシグナル変換経路と異なる種類の翻訳後修飾により明示される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項61】
少なくとも3、5、10、20、50、100、200、500、又は1000のシグナリング経路が表される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項62】
少なくとも2種の異なる生物のシグナリング経路が表される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項63】
異なる生物の類似のシグナリング経路が表される、請求項62に記載のアレイ。
【請求項64】
すべての捕捉剤が、同じシグナル変換経路に属するタンパク質に対して特異的であり、該シグナル変換経路のすべてのタンパク質が、予想通りに翻訳後修飾され、表される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項65】
前記のキータンパク質の少なくとも一つが、少なくとも2つのシグナル変換経路の活性化又は阻害に際して翻訳後修飾される、請求項55に記載のアレイ。
【請求項66】
下記の指示を更に含む、請求項37、53又は55に記載のアレイ:
(1)試料含有ポリペプチド分析物を、このアレイに適合した方法で変性及び/又は断片化させ;
(2)該ポリペプチド分析物又はその断片の該捕捉剤との相互作用を検出する。
【請求項67】
指示が、更に、較正手順及び調製手順のためのデータ、及びこれらの捕捉剤の性能特性についての統計データの少なくとも1つを含む、請求項66に記載のアレイ。
【請求項68】
少なくとも50%の回収率を有する、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項69】
少なくとも90%の、前記の試料におけるタンパク質の出現についての全体的な陽性予測値を有する、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項70】
99%以上の、前記の試料におけるタンパク質の出現についての全体的な診断感度(DSN)を有する、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項71】
前記の支持体に結合した少なくとも1,000又は10,000の異なる捕捉剤を含む、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項72】
前記の捕捉剤が、前記の支持体に、100捕捉剤/cm2の密度で結合している、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項73】
前記の捕捉剤に結合するPET部分を含む少なくとも一種の標識された参照用ペプチドを更に含み、該捕捉剤の該ポリペプチド分析物との結合は、該参照用ペプチドを利用する比較結合アッセイにより検出される、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項74】
アドレス可能なアレイが、ビーズの集合であり、その各々は別々の捕捉剤種及びそのビーズを同定する少なくとも一つの標識を含む、請求項37、53又は55に記載のアレイ。
【請求項75】
プロテオームに由来する試料中の選択した数のシグナル変換経路のどれが刺激に応答して活性化され又は阻害されるのかを測定するために、請求項55に記載のアレイを利用する方法であって、下記:
(1)該試料を該刺激に投じ;
(2)該試料を主題の発明の処理にかけて、請求項55に記載のペプチド断片を溶液に可溶性にし;
(3)該処理後に該試料を主題の発明のアレイに接触させ;
(4)該捕捉剤に結合した任意の断片内の翻訳後修飾された残基の存在を検出し及び/又はその量を定量する
ことを含み、該刺激後の、該アレイ上の特定の捕捉剤に結合した特定の断片中の翻訳後修飾された残基の存在及び/又はその量の変化が、該特定の断片により表されるシグナル変換経路が活性化又は阻害されたことを示す、当該方法。
【請求項76】
前記の刺激が、薬物の候補の類似体により実施され、特定のシグナル変換経路の活性化又は阻害がモニターされる、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記の特定のシグナル変換経路が、前記の薬物により影響を受けるものである、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記の特定のシグナル変換経路の前記の類似体及び前記の薬物による活性化/阻害の程度を比較することを更に含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記の特定のシグナル変換経路が、前記の薬物の副作用を媒介するものである、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
バイオテクノロジー又は製薬事業のための事業方法であって、下記を含む当該方法:
(i)請求項44に記載の方法を利用して、翻訳後修飾を触媒する酵素の少なくとも1つの基質を同定し;
(ii)適宜、該酵素による該基質の翻訳後修飾を確認し;
(iii)第三者に、該基質を製造し又は該基質の該酵素の標的としての利用を探究する権利をライセンスする。
【請求項81】
翻訳後修飾酵素の基質を同定するためのタンパク質検出アレイを提供する事業方法であって、下記を含む当該事業方法:
(i)プロテオーム内で、前記の翻訳後修飾のための少なくとも一つの部位を有する少なくとも一種のタンパク質又はその断片を同定し;
(ii)(i)で同定された少なくとも一種のタンパク質又はその断片の各々に対する少なくとも一種のPETを同定し;
(iii)(ii)で同定された該PETの各々に対する少なくとも一種の捕捉剤を生成し、該捕捉剤の各々は、該捕捉剤が生成された該PETの一つに特異的に結合し;
(iv)(iii)で生成された捕捉剤のアレイを製作し、該捕捉剤の各々は、該固体支持体の異なる別々の領域又はアドレスに結合され;
(v)診断及び/又は研究実験における利用のために、(iv)における該捕捉剤のアレイをパッケージ化する。
【請求項82】
捕捉剤のアレイのマーケティングを更に含む、請求項81に記載の事業方法。
【請求項83】
捕捉剤のアレイを分配することを更に含む、請求項81に記載の事業方法。
【請求項84】
複数の捕捉剤を含む組成物であって、前記の複数の捕捉剤が、集合的に、一生物のプロテオーム中の翻訳後修飾酵素のすべての潜在的基質と特異的に相互作用することができ、該捕捉剤の各々が、翻訳後修飾部位を含む該潜在的基質又はその断片中の唯一つのPETを認識して相互作用することができる、当該組成物。
【請求項85】
前記の捕捉剤が、ヌクレオチド;核酸;PNA(ペプチド核酸);タンパク質;ペプチド;炭水化物;人工ポリマー;及び小型有機分子よりなる群から選択される、請求項84に記載の組成物。
【請求項86】
前記の捕捉剤が、抗体であり、又は抗原結合性のその断片である、請求項85に記載の組成物。
【請求項87】
前記の捕捉剤が、完全長抗体、又はFab断片、F(ab')2断片、Fd断片、Fv断片、dAb断片、単離された相補性決定領域(CDR)、一本鎖抗体(scFv)、又はこれらの誘導体から選択する機能的抗体断片である、請求項86に記載の組成物。
【請求項88】
前記の捕捉剤の各々が、一本鎖抗体である、請求項86に記載の組成物。
【請求項89】
研究及び開発におけるマーケティングのために捕捉剤のアレイを生成するための事業方法であって、下記を含む当該事業方法:
(1)翻訳後修飾が一生物内の少なくとも一つのシグナル変換経路の活性化を表す少なくとも一種のタンパク質を同定し;
(2)該タンパク質の各々、又は該翻訳後修飾のための少なくとも一つの部位を含むその断片に対する少なくとも一種のPETを同定し;
(3)(2)で同定された該PETの各々に対する少なくとも一種の捕捉剤を生成し、該捕捉剤の各々は、該捕捉剤が生成された該PETの一つに特異的に結合し;
(4)固体支持体上に(3)で生成された捕捉剤のアレイを製作し、該捕捉剤の各々は、該固体支持体の異なる別々の領域に結合され;
(5)(4)の該捕捉剤のアレイを、商業的及び/又は学術的研究室における診断及び/又は研究用途のためにパッケージ化する。
【請求項90】
(4)の捕捉剤のアレイ又は(5)の捕捉剤のパッケージ化されたアレイの潜在的顧客及び/又は販売業者へのマーケティングを更に含む、請求項89に記載の事業方法。
【請求項91】
(4)の捕捉剤のアレイ又は(5)の捕捉剤のパッケージ化されたアレイを顧客及び/又は販売業者に販売することを更に含む、請求項89に記載の事業方法。
【請求項92】
研究及び開発におけるマーケティングのために捕捉剤のアレイを生成するための事業方法であって、下記を含む当該事業方法:
(1)翻訳後修飾が一生物内の少なくとも一つのシグナル変換経路の活性化を表す少なくとも一種のタンパク質を同定し;
(2)該タンパク質の各々又は翻訳後修飾のための少なくとも一つの部位を含むその断片に対する少なくとも一種のPETを同定し;
(3)第三者に、(2)で同定された少なくとも一種のPETを製造し又は利用する権利をライセンスする。
【請求項93】
宿主動物を、タンパク質の存在又は過剰発現と関連する病気に対して免疫化する方法であって、下記を含む当該方法:
(1)該タンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、該宿主動物のプロテオーム内の該タンパク質にユニークな少なくとも一種のPETを同定し;
(2)(1)で同定された少なくとも一種のPETを含むペプチド免疫原を該宿主動物に投与する。
【請求項94】
前記の少なくとも一種のPETを、前記の宿主動物に、該宿主動物の免疫応答を増進させるようにデザインされた配合物で投与する、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記の配合物が、リポ多糖類(LPS)、脂質A、ムラミルジペプチド(MDP)、グルカン又はサイトカインから選択する付加的アジュバントを伴って又は伴わずにリポソームを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記のサイトカインが、インターロイキン、インターフェロン、又はコロニー刺激因子である、請求項94に記載の方法。
【請求項97】
前記の配合物が、前記の少なくとも一種のPETをコードするウイルス又は細菌性ベクターを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項98】
前記のタンパク質が、宿主動物とは異なる生物に由来する、請求項93に記載の方法。
【請求項99】
前記のタンパク質が、腫瘍細胞、感染性因子又は寄生性因子に由来する、請求項93に記載の方法。
【請求項100】
前記の感染性因子が、SARSウイルスである、請求項93に記載の方法。
【請求項101】
免疫組織化学で使用するためのマーカータンパク質に特異的な抗体を生成する方法であって、該マーカータンパク質のアミノ酸配列をコンピューター分析して、該マーカータンパク質にユニークな少なくとも一種のPETを同定することを含み、該PETが該マーカータンパク質の表面に位置された、当該方法。
【請求項102】
該PETが、免疫組織化学で用いる固定条件下で架橋形成することの知られた残基を排除する、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
試料中の関連タンパク質のファミリーを同時に明確に検出/定量する方法であって、下記を含む当該方法:
(1)タンパク質の試料中に存在することが予想される関連タンパク質の該ファミリーについてのアミノ酸配列をコンピューター分析して、該タンパク質のファミリーにユニークな共通PET配列を同定し;
(2)該共通PETに選択的且つ特異的に結合する捕捉剤を生成し;
(3)該試料を(2)で同定された捕捉剤と接触させ;そして
(4)該捕捉剤に結合したタンパク質の存在を検出し及び/又はその量を測定することを含み、それにより、該試料中の関連タンパク質のファミリーを同時に検出/定量する。
【請求項104】
前記の関連タンパク質のファミリーが、ステップ(3)の前に、プロテアーゼ又は化学薬剤により変性されて消化される、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記の関連タンパク質のファミリーの各メンバーにユニークな少なくとも一種のPETを同定して、当該各メンバーの検出/定量を促進することを更に含む、請求項103に記載の方法。
【請求項106】
前記の関連タンパク質のファミリーが、関連するキナーゼ又はサイトカインのファミリーを含む、請求項103に記載の方法。
【請求項107】
前記の試料が、唾液、粘液、汗、全血液、血清、尿、羊水、生殖器液、糞便、骨髄、血漿、脊髄液、囲心腔液、胃液、腹液、腹膜腔液、胸膜液、滑液、嚢胞液、脳脊髄液、肺洗浄液、リンパ液、涙、前立腺液、他の身体部分からの抽出液、又は他の腺からの分泌物から選択する体液であり;又は上清、全細胞溶解物、又は細胞画分(細胞性物質の溶解及び分画により得られる)、生物学的実在物又は人工的環境で成長した細胞から直接得られる細胞の抽出物又は画分から選択する体液である、請求項103に記載の方法。
【請求項108】
試料中の標的タンパク質のPETと関係する検出/定量における利用のために試料を処理する方法であって、該試料の全タンパク質を変性させること、及び/又は該試料の全タンパク質をプロテアーゼ、化学的薬剤、物理的剪断、又は超音波処理によって断片化することを含む、当該方法。
【請求項109】
前記の変性が、熱変性又は化学的変性である、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記の熱変性で、その後又は同時に、熱安定性プロテアーゼを用いるタンパク質分解を行なう、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記の熱変性が、2サイクル以上の熱変性と、その後のプロテアーゼ消化を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記の2サイクル以上の熱変性の各々が、約90℃で変性させた後に、約50℃でプロテアーゼ消化を行なうことにより実施される、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記の断片化が、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、カルボキシペプチダーゼ、カルパイン、ズブチリシン、gluc−C、エンドlys−C、又はプロテイナーゼKから選択するプロテアーゼにより行なわれる、請求項108に記載の方法。
【請求項114】
前記の試料が、唾液、粘液、汗、全血液、血清、尿、羊水、生殖器液、糞便、骨髄、血漿、脊髄液、囲心腔液、胃液、腹液、腹膜腔液、胸膜液、滑液、嚢胞液、脳脊髄液、肺洗浄液、リンパ液、涙、前立腺液、他の身体部分からの抽出液、又は他の腺からの分泌物から選択する体液であり;又は上清、全細胞溶解物、又は細胞画分(細胞性物質の溶解及び分画により得られる)、生物学的実在物又は人工的環境で成長した細胞から直接得られる細胞の抽出物又は画分から選択する体液である、請求項108に記載の方法。
【請求項115】
前記の標的タンパク質が、前記の試料中の他のタンパク質と複合体又は凝集体を形成し又は形成する傾向がある、請求項108に記載の方法。
【請求項116】
前記の標的タンパク質が、TGF−ベータタンパク質である、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
表SARSに列記した、SARSウイルス特異的なPETアミノ酸配列。
【請求項118】
PET配列に特異的な抗体を生成する方法であって、該方法は、下記:
(1)動物に該PET配列を含むペプチド免疫原を投与し;
(2)該PET配列に特異的な抗体を、該PET配列を含むペプチド断片を利用してスクリーニングする
ことを含み、該ペプチド断片は、予想された通りに、該PET配列を含むタンパク質の処理から生成する、当該方法。
【請求項119】
前記のペプチド免疫原が、本質的に、前記のPET配列からなる、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記のPET配列のN又はC末端、又は両方が、遊離のN又はC末端、又は両方を排除するためにブロックされる、請求項118に記載の方法。
【請求項121】
一種より多くのペプチド免疫原(各々は、PET配列を含む)を、前記の動物に投与する、請求項118に記載の方法。
【請求項122】
前記の一種より多くのペプチド免疫原が、種々のタンパク質に由来するPET配列を含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記のペプチド免疫原が、一種より多くのPET配列を含む、請求項118に記載の方法。
【請求項124】
前記の一種より多くのPET配列が、短いリンカー配列によって、結合される、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記の一種より多くのPET配列が、種々のタンパク質に由来する、請求項123に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公表番号】特表2007−511837(P2007−511837A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539990(P2006−539990)
【出願日】平成16年11月15日(2004.11.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/038283
【国際公開番号】WO2005/050223
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(504416585)イピトミ バイオシステムズ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月15日(2004.11.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/038283
【国際公開番号】WO2005/050223
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(504416585)イピトミ バイオシステムズ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]