説明

ヘアブラシ

【課題】より容易に取り扱うことができるスキ刈り可能な装置を得る。
【解決手段】本体2の長手方向先端部に、植毛基台部3aと、相互に重なり合って摺接する複数の櫛状刃としての固定刃および可動刃と、櫛状刃の刃先側を覆い複数の開口部15が形成されたスキ部材14と、を設け、開口部15を介して各刃間に導入された毛をスキ刈りできるようにした。さらに、開口部15を開閉可能な開閉部材8を設け、スキ刈りを行わず髪を梳かすだけの目的でヘアブラシ1を使用する際に、開閉部材8によってスキ部材14の開口部15を閉じることで、ヘアブラシ1をより円滑に動かせるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキ刈り機能付きヘアブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
毛をスキ刈り(セニング)可能な装置として、例えば特許文献1に開示されるヘアカッタが知られている。
【0003】
特許文献1に開示されるヘアカッタは、櫛状の固定刃と当該固定刃に沿って往復動する可動刃とを有するカッタ本体を備えており、固定刃と可動刃との間に導入された毛を切断するように構成されている。
【0004】
そして、固定刃と可動刃とを有するカッタ本体を覆うように、スリットが複数形成されたアタッチメントを取り付け、スリットから導入された毛を選択的に切断することで、
所謂スキ刈りができるようになっている。
【特許文献1】特開昭55−47885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のヘアカッタでは、アタッチメントの肉厚が比較的薄くなっており、アタッチメントの表面をそのまま頭皮に突き当てると、頭皮から刃までの距離が短くなりすぎる、すなわち、毛が短くなりすぎる虞がある。
【0006】
上記のことから、より良好な仕上がりを得るには、頭皮から適度な距離を維持しながら処理を行うことが望ましいこととなり、かかる処理には習熟を要し、不慣れな者には扱い難いという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、より容易に取り扱うことができるスキ刈り可能な装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明にあっては、柄の長手方向先端部に、植毛基台部と、相互に重なり合って摺接する複数の櫛状刃と、当該櫛状刃の刃先側を覆い複数の開口部が形成されたスキ部材と、を設け、駆動手段によって上記櫛状刃のうち少なくともいずれか一方を往復動させることで、上記開口部を介して上記櫛状刃の各刃間に導入された毛をスキ刈りできるようにしたスキ刈り機能付きのヘアブラシであって、上記開口部を開閉可能な開閉部材を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明にあっては、上記開閉部材を上記スキ部材に沿ってスライド可能に支持するスライド支持機構を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明にあっては、上記開閉部材に第2開口部を複数設け、上記開閉部材を所定位置にスライドさせた状態で、第2開口部と重なり合って開放される上記開口部と、上記開閉部材によって閉塞される上記開口部と、が混在するようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明にあっては、上記開閉部材による上記開口部の開度を可変設定可能な開放度調整機構を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明にあっては、上記開閉部材は少なくとも上記開口部を開放する開位置と開口部を閉塞する閉位置との間で移動可能に構成されており、上記駆動手段の動作を切り替えるスイッチと、当該スイッチの操作子と上記開閉部材とを連動させる連動機構と、を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、スキ刈りを行う櫛状刃をブラシの植毛基台部とともに設けたため、植毛基台部に植毛される櫛片やブリッスル等によって、櫛状刃から頭皮までの距離を確保しやすくなる。また、スキ刈りを行わず髪を梳かすだけの目的で使用する際には、開閉部材によってスキ部材の開口部を閉じることで、ヘアブラシをより円滑に動かすことが可能となる。
【0014】
請求項2の発明によれば、植毛基台部内で開閉部材が移動するスペースをより小さくすることができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、スキ部材の開口部を選択的に開口させることで、スキ量やカット率を調節することができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、スキ部材の開口部の開口量を変化させることで、スキ量やカット率を調節することができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、開閉部材を操作子と連動させることで、開口部の開閉状態に応じたより適切な櫛状刃の動作状態を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタ(以下、ヘアブラシと称す)を示す斜視図、図2は、ヘアブラシの本体と組み付け前の開閉部材を示す斜視図、図3は、アタッチメントを示す斜視図、図4は、アタッチメントを示す平面図、図5は、アタッチメントを示す断面図である。
【0019】
図1において、ヘアブラシ1は、略円柱状で長く伸びる柄として機能する本体2を備えている。本体2の長手方向一端部には、櫛片17を植毛したアタッチメント3が着脱可能に装着される。
【0020】
図2に示すように、本体2の長手方向一端部には、ヘアカッタ部4が設けられる。このヘアカッタ部4は、本体2に固定された固定刃5と、この固定刃5と摺動する可動刃6と、を備えている。これら固定刃5および可動刃6は、いずれも板状に形成され、その一辺に沿って略一直線状に並ぶ複数の鋸歯を備えた櫛状刃(鋸刃)として構成されている。このヘアカッタ部4では、固定刃5の鋸歯間の切欠と、可動刃6の鋸歯間の切欠とが重なりあった部分に挿入された毛が、往復する可動刃6によって固定刃5との間に挟まれて剪断される。
【0021】
可動刃6は、本体2の内部に装備される駆動機構(例えばリニアモータやその駆動回路など、図示せず)や当該駆動機構の電源(例えば電池等)等によって駆動される。また、駆動機構の動作は、本体2の長手方向略中央部に設けられた操作スイッチ7によって切り替えられる。操作スイッチ7は、本体2の長手方向に沿って往復可能な操作子7aを備えている。
【0022】
図3に示すように、アタッチメント3は、本体2の先端部に装着されるブロック部9を有している。このブロック部9には、本体2の先端部であるヘアカッタ部4をその内部に挿入収容させる収容空間10が形成されている。収容空間10の一方の内壁面10aには、本体2に対してブロック部9が軸周りに回転するのを規制する回転規制片11が設けられている。回転規制片11は、収容空間10の開口から内部の奥へと向かって延びる舌片形状として形成されており、本体2に設けられた溝部12(図2参照)に挿入係合されることで、ブロック部9の本体2に対する軸周り方向への回転を規制する。なお、この溝部12は、本体2の側面から突出する平面視略コ字状の突片13に形成されている。
【0023】
また、このアタッチメント3には、長手方向に直交する断面が略アーチ状となって長手方向に沿って延びる植毛基台部3aが設けられている。植毛基台部3aの略円柱面状の表面3bには、ほぼ一定の密度で略一定高さの櫛片17が複数立設されている。櫛片17は、本実施形態では、基端部17aから先端部17bに行くに従って先細りとなる細長い円錐体として形成されている。この櫛片17は弾性(可撓性)を有しており、側方から加えた力に応じて撓むようになっている。
【0024】
さらに、このアタッチメント3には、スキ刈りを行うのに用いるスキ部材14を設けてある。スキ部材14は、植毛基台部3aの短手方向略中央部で、長手方向に沿って細長く伸びている。スキ部材14は、稜線部8dで相互に逆V字状(山型)に繋げられた二つの側板14aを有しており、ヘアカッタ部4の固定刃5および可動刃6の刃先側を間隙をもって覆っている。
【0025】
このスキ部材14には、略一定のピッチで複数の開口部15が形成されている。開口部15は、稜線部8dから両側板14aを先細り状に切り込んで形成されており、図4に示すように、稜線部8dの上外方からの視線では略菱形状となっている。かかる構成では、開口部15からスキ部材14の内側に導入された毛がヘアカッタ部4によって切断される一方、開口部15間の遮蔽部16に当接した毛は、ヘアカッタ部4によっては切断されないことになる。
【0026】
さらに、植毛基台部3aの表面3bの幅方向両縁部には、それぞれ、長手方向に沿って細長く伸びる突条としてのゴム部材18が設けられている。ゴム部材18は、毛髪に張力を掛け、スキ部材14に形成した開口部15に毛髪の導入を促すように作用する。
【0027】
図5に示すように、ヘアカッタ部4およびスキ部材14の開口部15は、ブラシで毛髪を梳かした際に、毛髪がヘアカッタ部4により確実に導入されるよう、植毛基台部3aの表面3bより高い位置に設けられている。本実施形態にかかるヘアブラシ1では、毛髪を梳かす観点の他、毛髪を間引く観点からも、これらの設定位置(高さ)、植毛基台部3aの表面3bの曲率半径、表面3bの面粗度等の各スペックが、適宜に調整される。
【0028】
そして、このヘアブラシ1には、スキ部材14の開口部15を開閉する開閉部材8を設けてある。
【0029】
本実施形態では、開閉部材8は、スキ部材14の開口部15をスキ部材14の内側から塞ぐようになっており、スキ部材14の二つの側板14aの内面に沿う二つの側板8cを備えている。これら二つの側板8cは、直線状の稜線部8dで相互に略逆V字状に繋がっている。また、開閉部材8と可動刃6との間には適宜な隙間が設定され、開閉部材8が可動刃6と干渉しないようにしてある。
【0030】
また、開閉部材8には、複数の開口部(第2開口部)8aが形成されている。本実施形態では、開口部15は、稜線部8dから当該稜線部8dと略垂直に二つの側板8cを略矩形状に切り込むように形成されており、図4に示すように、稜線部8dの上外方からの視線ではそれら切り込み同士が連設された略矩形状を呈することになる。また、開口部8aは、スキ部材14の開口部15と略同一のピッチで同一数、形成されている。
【0031】
さらに、この開閉部材8は、スライド支持機構19によって、スキ部材14の内壁面に沿って長手方向に往復スライド可能に支持されている。本実施形態では、スキ部材14の二つの側板14aの内壁面にスキ部材14の長手方向に沿って延設された一対の突条部14bを設け、これら一対の突条部14bに、開閉部材8の断面略逆V字型の両縁を摺動可能に載置してある。
【0032】
上記構成によって、開閉部材8のスライド位置に応じて、スキ部材14の開口部15と開閉部材8の開口部8aとが重なり合う状態が変化することになる。すなわち、スキ部材14の開口部15と開閉部材8の開口部8aとが丁度重なると、スキ部材14の開口部15は全開状態となり、一方、スキ部材14の開口部15に相互に隣接する開閉部材8の閉塞部8bが丁度重なると、スキ部材14の開口部15はスキ部材14の閉塞部8bで塞がれた全閉状態となる。また、スキ部材14の開口部15の一部が開閉部材8の閉塞部8bで塞がれると、当該スキ部材14の開口部15は半開状態となる。
【0033】
また、本実施形態では、この開閉部材8が、駆動機構の動作を切り替える操作スイッチ7に備えられた操作子7aと連動して往復動するように構成されている。
【0034】
すなわち、操作スイッチ7は、本体2の長手方向の略中央部に、ヘアカッタ部4と略直列となる位置に設けられており、本体2の長手方向に沿って往復動可能な操作子7aを有している。
【0035】
この操作子7aは、植毛基台部3a側から最も離間した位置(スイッチOFF)、植毛基台部3a側に最も近接した位置(スイッチON)、ならびにそれらの中間位置(スイッチON)の合計3箇所でセットされるようになっている。
【0036】
また、操作子7aは、連結杆7bにより開閉部材8と繋がっている。なお、本実施形態では、連結杆7bは、開閉部材8および操作スイッチ7と共に一体成型されている。
【0037】
したがって、図6(a)に示すように、スイッチOFFで操作子7aが植毛基台部3a側から最も離間した長手方向他方側(図6では左側)にある状態では、開閉部材8もスキ部材14に対して長手方向他方側に位置することになる。本実施形態では、この状態で、スキ部材14の開口部15が開閉部材8の閉塞部8bによって閉塞されるように構成されている。
【0038】
一方、図6(c)に示すように、スイッチONで操作子7aが植毛基台部3a側に最も近接した長手方向一方側(図6では右側)にある状態では、開閉部材8もスキ部材14に対して長手方向一方側に位置することになる。本実施形態では、この状態で、スキ部材14の開口部15と開閉部材8の開口部8aとが丁度重なり合い、スキ部材14の開口部15の略全域が開放されるようになっている。
【0039】
また、図6(b)に示すように、操作子7aが中間位置にある状態では、スキ部材14の開口部15の一部が、開閉部材8の閉塞部8bで塞がれ、スキ部材14の開口部15は半開状態となるようになっている。
【0040】
したがって、操作子7aの位置に応じて、スイッチOFF時には、スキ部材14の開口部15を開閉部材8の閉塞部8bによって塞ぐ一方、スイッチON時には、スキ部材14の開口部15を開閉部材8の開口部8aによって開放し、しかも操作子7aの位置に応じて、スキ部材14の開口部15の開口面積を変化させることができる。
【0041】
上記構成では、操作子7aが操作スイッチ7の本体部にセットされる位置によって、スキ部材14の開口部15の開口面積(開放度)が調整されることになる。すなわち、本実施形態では、操作スイッチ7が、開放度調整機構20に相当する。なお、操作子7aをその動作範囲の複数箇所で本体部に対して固定(係止)する構成としては、公知の技術を採用することができる。
【0042】
以上、説明したように、本実施形態では、本体2の長手方向先端部に、植毛基台部3aと、相互に重なり合って摺接する複数の櫛状刃としての固定刃5および可動刃6と、櫛状刃の刃先側を覆い複数の開口部15が形成されたスキ部材14と、を設け、駆動手段によって可動刃6を往復動させることで、開口部15を介して各刃間に導入された毛をスキ刈りできるようにした。このように、スキ刈りを行う櫛状刃をブラシの植毛基台部3aとともにに設けたため、植毛基台部3aに植毛される櫛片17やブリッスル等によって、櫛状刃から頭皮までの距離を確保しやすくなる。
【0043】
さらに、本実施形態では、開口部15を開閉可能な開閉部材8を設けた。よって、スキ刈りを行わず髪を梳かすだけの目的でヘアブラシ1を使用する際には、開閉部材8によってスキ部材14の開口部15を閉じることで、ヘアブラシ1をより円滑に動かすことが可能となる。
【0044】
また、本実施形態では、開閉部材8をスキ部材14に沿ってスライド可能に支持するスライド支持機構19を設けた。よって、開閉部材8を回動させて開口部15を開閉させるような場合に比べて、植毛基台部3a内で開閉部材8が移動するスペースをより小さくすることができる。また、操作スイッチ7の操作子7aの動作と連動させやすくなるという利点もある。
【0045】
また、本実施形態では、開閉部材8による開口部15の開度を可変設定可能な開放度調整機構20を設けた。よって、スキ部材14の開口部15の開口量を変化させることで、スキ量やカット率を調節することができる。
【0046】
また、本実施形態では、開閉部材8は少なくとも開口部15を開放する開位置と開口部を閉塞する閉位置との間で移動可能に構成されており、駆動手段の動作を切り替える操作スイッチ7と、操作子7aと開閉部材8とを連動させる連動機構21と、を設けた構成とした。よって、開閉部材8を操作子7aと連動させることで、開口部15の開閉状態に応じたより適切な櫛状刃としての可動刃6の動作状態を得ることができる。また、スキ部材14と開閉部材8との間に開閉を変化させる位置決め機構を設ける必要が無くなる分、構成を簡素化することができる。
【0047】
そして、上記構成により、本実施形態では、図7に示すように、ヘアブラシ1を毛髪22の内側から当てて、スキ刈りを行うことができるため、より自然な感じで毛髪22のボリュームを減らすことが可能となる。しかも、髪を梳かして整髪しながらスキ刈りを行うことができるため、カットされる長さを整えることができ、場所によってスキ刈り量がばらつくのを抑制することができる。
【0048】
また、本実施形態では、本体2よりアタッチメント3を取り外して使用すれば、櫛状刃のみのヘアカッタとして使用可能である。
【0049】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
【0050】
例えば、図8に示すように、スキ部材14の開口部15と開閉部材8の開口部8aとのレイアウトにより、スキ部材14の開口部15を選択的に開放させることができる。すなわち、開閉部材8を所定位置にスライドさせた状態で、開口部8aと重なり合って開放される開口部15と、開閉部材8によって閉塞される開口部15と、が混在させることができる。
【0051】
図8に示す変形例では、スキ部材14の開口部15を、長手方向に沿って、その開口幅W1に対して、その3倍となるピッチP1(=3*W1)で、略等間隔に配置している。
【0052】
また、開閉部材8には、スキ部材14の開口部15と等幅の開口幅W2(=W1)で形成された開口部8a1と、開口部15の幅の2倍となる開口幅W3(=2*W1)で形成された開口部8a2とを交互に形成してある。
【0053】
そして、開口部8a1を、図8(a)に示す全閉状態で、スキ部材14の開口部15に対して、移動方向(矢印M方向)の手前側(図8では右側)に隣接して配置し、開口部8a2を、開口部15に対して、開口幅W1分だけ移動方向(矢印M方向)の手前側(図8では右側)に配置している。
【0054】
かかる構成で、開閉部材8を、図8(a)に示す全閉状態から開口幅W1と等しい距離だけ図中左方向(矢印M方向)に動かすと、図8(b)に示すように、開口部8a1は開口部15と重なり合わず、開口部8a2は開口部15と重なり合う状態となる。すなわち、開口部8a2と重なり合った開口部15のみが開放されることとなり、開放された開口部15と閉塞された開口部15とが交互に配置された半開状態が得られる。
【0055】
さらに、開閉部材8を、図8(b)に示す半開状態から、図8(c)に示すように開口幅W1と等しい距離だけ図中左方向(矢印M方向)へ動かすと、全ての開口部15が開口部8a1、8a2と重なり合って開放された全開状態が得られる。
【0056】
なお、図8の変形例では、開口部8a1,8a2を交互に配置したため、半開状態で開放される開口部が飛び石状態に配置されたが、開口部8a1,8a2のレイアウトによって、半開状態で開放する開口部を変更できることは容易に理解できよう。このように、本変形例では、スキ部材14の開口部15を選択的に開放させることができる。なお、本変形例にかかるスキ部材ならびに開閉部材は、上記実施形態にかかるヘアブラシ1に置換して適用できることは言うまでもない。
【0057】
また、上記実施形態および変形例では、ヘアカッタ部4を備えるスキ刈り手段を一箇所のみ備える構成となっているが、勿論、複数備えることも可能である。例えば、植毛基台部3aの櫛片17が、本体2の軸周り円柱面上の全てに配されるように設け、適宜間隔をもってスキ刈り手段を複数配置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタの斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタの本体と組み付け前の開閉部材とを示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタに含まれるアタッチメントを示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタに含まれるアタッチメントを示す平面図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタに含まれるアタッチメントを示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタに含まれる開閉部材の動作状態を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタの使用例を示す図である。
【図8】本発明の一変形例にかかるスキ刈り機能付きヘアカッタの開口部の開閉状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0059】
1 ヘアブラシ
2 本体
3a 植毛基台部
7 操作スイッチ
7a 操作子
8 開閉部材
8a 開口部(第2開口部)
14 スキ部材
15 開口部
19 スライド支持機構
20 開放度調節機構
21 連動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄の長手方向先端部に、植毛基台部と、相互に重なり合って摺接する複数の櫛状刃と、当該櫛状刃の刃先側を覆い複数の開口部が形成されたスキ部材と、を設け、駆動手段によって前記櫛状刃のうち少なくともいずれか一方を往復動させることで、前記開口部を介して前記櫛状刃の各刃間に導入された毛をスキ刈りできるようにしたスキ刈り機能付きのヘアブラシであって、
前記開口部を開閉可能な開閉部材を設けたことを特徴とするヘアブラシ。
【請求項2】
前記開閉部材を前記スキ部材に沿ってスライド可能に支持するスライド支持機構を設け
たことを特徴とする請求項1に記載のヘアブラシ。
【請求項3】
前記開閉部材に第2開口部を複数設け、
前記開閉部材を所定位置にスライドさせた状態で、第2開口部と重なり合って開放される前記開口部と、前記開閉部材によって閉塞される前記開口部と、が混在するようにした
ことを特徴とする請求項2に記載のヘアブラシ。
【請求項4】
前記開閉部材による前記開口部の開度を可変設定可能な開放度調整機構を設けたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載のヘアブラシ。
【請求項5】
前記開閉部材は少なくとも前記開口部を開放する開位置と開口部を閉塞する閉位置との間で移動可能に構成されており、
前記駆動手段の動作を切り替えるスイッチと、当該スイッチの操作子と前記開閉部材とを連動させる連動機構と、を設けたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載のヘアブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−232891(P2009−232891A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79121(P2008−79121)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】