説明

ヘッジトリマ

【課題】ガイドバーの摩耗が抑制され且つメンテナンス性が良好であるとともに、軽量化が図られたヘッジトリマを提供する。
【解決手段】長手方向に相互に重なり合うようにして延びて往復駆動する上刃30及び下刃40と、上刃30の上方に位置して上刃長手方向に沿って延びて上刃30及び下刃40を支持するガイドバー50を備えるヘッジトリマにおいて、ガイドバー50は、アルミニウム等の軽金属によって形成され、ガイドバー50の少なくとも下面50aがメッキ処理されて上刃上面30aに当接する。ガイドバー下面50a及び上刃上面30aの少なくともいずれかに凹凸33を設け、ガイドバー下面50aの刃部側端部に凹凸33に連通した面取り部を設け、上刃30及び下刃40を往復動する運動変換機構を収容するケースに収容された潤滑剤を、上刃30の刃部側からガイドバー下面50a及び上刃上面30aに供給して、これらの面を潤滑する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向に相互に重なり合うようにして延びる上刃及び下刃を往復運可能に支持するガイドバーを備えたヘッジトリマに関する。
【背景技術】
【0002】
このようなガイドバーは、長尺な上刃及び下刃を支持するために、ガイドバーの一端部がヘッジトリマのケースに取り付けられており、また上刃及び下刃の撓みが小さくなるように、一般的に剛性の高い鉄系材料で形成されている。この鉄製ガイドバーは、重量が重いので、作業者に対して労力を増大させて疲労を強いる原因となっていた。
【0003】
そこで、特許文献1及び特許文献2に記載されているように、ガイドバーを軽量金属で形成したものが提案されている。特許文献1に記載のガイドバーは、断面がH型に形成されて曲げ剛性を強化し、上刃とガイドバーとの間に長尺状のアッパープレートを介装して上刃とガイドバーとの摩耗を抑制している。
【0004】
一方、特許文献2に記載のガイドバーは、断面が台形状であり、内部に長手方向に延びる空間部を形成して重量をより軽減している。上刃とガイドバーとの間には摩擦ブロックが介装され、この摩擦ブロックはガイドバーの長手方向に所定間隔を有してガイドバーに装着されて、上刃とガイドバーとが直接に接触する事態を防止して、ガイドバーの寿命の低下を防止している。
【0005】
このように、特許文献1及び2に記載のガイドバーにより、ヘッジトリマの軽量化が図られ、作業時における刈取部の変形が抑制されて、作業者の安全性や作業性を向上することができるようになっている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−6534号公報
【特許文献2】実用新案登録第3104314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これら従来のヘッジトリマは、ガイドバーが軽金属材料で形成されているので、ガイドバーの軽量化を実現している一方、アッパープレートや摩擦ブロック等の新たな別部品が追加されて、ガイドバーの摩耗対策を図っている。この別部品の新たな追加は、ガイドバーの軽量化を無駄にし、ヘッジトリマ全体の重量軽減化を困難にするとともに、メンテナンス性を悪化する原因となる。このように従来のヘッジトリマの軽量化については、未だ解決されていないのが現状であり、軽量化したヘッジトリマの提供が望まれている。
【0008】
本発明は、このような要望に応えるものであり、ガイドバーの摩耗が抑制され且つメンテナンス性が良好であるとともに、軽量化が図られたヘッジトリマを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決するため、本発明は、長手方向に相互に重なり合うようにして延びる上刃及び下刃と、これら上刃及び下刃の基端側に配置された動力源(例えば、実施形態におけるエンジン5)と、動力源に接続されて該動力源の回転運動を直線運動に変換して上刃及び下刃の少なくともいずれかを往復駆動する運動変換機構と、該運動変換機構を収容するケース(例えば、実施形態におけるギアケース10)に一端側が支持されて他端側が上刃の上方に位置して該上刃の長手方向に沿って延びて上刃及び下刃を支持するガイドバーとを備えるヘッジトリマにおいて、ガイドバーは、アルミニウム等の軽金属によって形成され、ガイドバーの少なくとも下面がメッキ処理されて上刃の上面に当接することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、アルミニウム等の軽金属によってガイドバーを形成するので、ガイドバーの軽量化を図ることができ、またガイドバーの少なくとも下面をメッキ処理して上刃の上面に当接することにより、別部品を介在することなくガイドバーの摩耗対策を図ることが可能となり、その結果、軽量化を実現するとともにメンテナンス性の良好なヘッジトリマを提供することができる。
【0011】
また本発明は、ガイドバーの下面及び上刃の上面の少なくともいずれかに凹凸を設け、ケースに収容された潤滑剤を、上刃の刃部側からガイドバーの下面及び上刃の上面に供給して、該ガイドバーの下面及び該上刃の上面を潤滑することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、ガイドバーの下面及び上刃の上面の少なくともいずれかに凹凸を設け、ケースに収容された潤滑剤をガイドバーの下面及び上刃の上面に供給することにより、ガイドバー下面及び上刃上面が潤滑されるので、部品点数を増やすことなく、さらにガイドバーの摩耗対策を図ることができる。また仮にガイドバーの摩耗が多少生じたとしても、摩耗箇所が潤滑剤の受容部分となるので、摩耗箇所のそれ以上の摩耗がし難くなる。そして、ガイドバー下面及び上刃上面の刃部側からケースに収容された潤滑剤が供給されるので、特に摩耗し易いガイドバー下面の刃部側の潤滑剤密度を高めることができ、摩耗を防止することができる。
【0013】
また本発明は、ガイドバーの下面の刃部側の端部に面取り部を設け、凹凸を面取り部に連通して設け、ケースに収容された潤滑剤を、面取り部を介してガイドバーの下面及び上刃の上面に供給して、該ガイドバーの下面及び該上刃の上面を潤滑することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、ガイドバーの下面の刃部側の端部に面取り部を設け、凹凸を面取り部に連通して設け、ケースに収容された潤滑剤によりガイドバー下面及び上刃上面を潤滑することにより、面取り部を介してガイドバー下面及び上刃上面が潤滑されるので、簡単に摩耗対策の施されたガイドバーを得ることができ、低コストで軽量、耐久性の高いヘッジトリマを提供することができる。
【0015】
さらに本発明は、ガイドバーの下面にガイドバー長手方向に延びる溝部を設け、該溝部は、ガイドバーと上刃と下刃を貫くボルトを挿通する貫通孔を避け且つ上刃の刃部側に設けられ、凹凸を溝部に連通して設け、ケースに収容された潤滑剤を、溝部を介してガイドバーの下面及び上刃の上面に供給して、該ガイドバーの下面及び該上刃の上面を潤滑することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、ガイドバーの下面にガイドバー長手方向に延びる溝部を設け、溝部は上刃の刃部側に設けられ、凹凸を溝部に連通して設け、ケースに収容された潤滑剤によってガイドバー下面及び上刃上面を潤滑することにより、簡単に摩耗対策の施されたガイドバーを得ることができ、低コストで軽量、耐久性の高いヘッジトリマを提供することができる。また溝部としたので、潤滑剤の流出量の制御を可能にすることができる。さらに溝部はガイドバーと上刃と下刃の貫通孔を避けた位置に設けられているので、潤滑剤の貫通孔からの消耗を防止することができ、潤滑剤の早期消耗を防止することができる。
【0017】
また本発明の溝部の断面形状は、上刃の上面側を底辺とするクサビ形であり、ケースに、クサビ形をした溝部の頂角部分を塞ぎ底辺部分を開口するスリット部を設け、スリット部によってケースから溝部への潤滑剤の流出を調整することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、溝部の断面形状は、上刃の上面側を底辺とするクサビ形であり、ケースに、クサビ形をした溝部の頂角部分を塞ぎ底辺部分を開口するスリット部を設け、スリット部によってケースから溝部への潤滑剤の流出を調整することにより、ケースから溝部への潤滑剤の流出量の制御をより容易にすることができる。またスリット部はクサビ形をした溝部の頂角部分を塞ぎ底辺部分を開口するので、少なくともスリット部の高さに多少の誤差があっても潤滑剤の流出量の誤差を少なくすることができ、またスリット部の巾に多少の誤差があっても潤滑剤の流出量の誤差をなくすことができる。
【0019】
また本発明の凹凸は、刃部側を先端側とし刃部と反対側を基端側として延びて上刃若しくはガイドバーの延びる方向に対して傾斜することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、凹凸は、刃部側を先端側とし刃部と反対側が基端側となって上刃若しくはガイドバーの延びる方向に対して傾斜するので、上刃が往復運動すると凹凸が溝のように機能して、潤滑剤はガイドバーの下面と上刃の上面の刃部側を介して、これらの面の基端側に拡散し、ガイドバー下面と上刃上面の先端側への潤滑剤の早期流出を抑えることができ、ガイドバー下面と上刃上面における潤滑剤の保持能力を向上することができ、潤滑剤の早期消耗を防止することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係わるヘッジトリマによれば、ガイドバーをアルミニウム等の軽金属によって形成し、ガイドバーの少なくとも下面をメッキ処理して上刃上面に当接することで、ガイドバーの摩耗が抑制され且つメンテナンス性が良好であるとともに、軽量化が図られたヘッジトリマを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係わるヘッジトリマの好ましい実施の形態を図1から図6に基づいて説明する。ヘッジトリマ1は、図1(斜視図)に示すように、基端側に配設されたエンジン5と、エンジン5の下部に接続されたギアケース10と、ギアケース10前方に配置された刈取部20とを有してなる。
【0023】
刈取部20には横方向に延びるフロントハンドル21が接続され、エンジン5の後端部には横方向に延びるリアハンドル6が接続されている。エンジン5は、これに設けられたリコイルスタータ7により始動し、ギアケース10内に収められた後述する運動変換機構によりエンジン5の回転動力を往復動力に変換して、刈取部20の上刃30及び下刃40を往復駆動するようになっている。
【0024】
作業者は、フロントハンドル21とリアハンドル6を握り、刈取部20を刈取対称物に接触させて刈取作業を行う。またリアハンドル6に装着されたコントロールレバー8を操作することで、エンジン5の動力が制御されて上刃30及び下刃40の往復速度を制御することが可能である。刈取部20の上部には、刈り取られた枝葉等が周囲に飛散するのを防止する葉受板23が取り付けられている。
【0025】
刈取部20は、図1及び図2(分解斜視図)に示すように、基端側がギアケース10に接続されてギアケース10から外側に延び、長手方向に相互に重なり合うようにして延びる上刃30及び下刃40とこれらを支持するガイドバー50を備える。刈取部20は、組み立てられた状態で上刃30の下面と下刃40の上面とが互いに当接し、また上刃30の上面30aはガイドバー50の下面50aに当接する。刈取部20は、下刃40と葉受板23との間にボルト25を挿通して上刃30及び下刃40を摺動可能にナット26により締結して構成されている。本実施例では、上刃30と下刃40との間にスペーサ27を介在してボルト25を挿通しているが、このスペーサ27をなくした構成でもよい。
【0026】
上刃30及び下刃40は、鉄等の金属材料で形成され、基端側から先端側に延びる本体部31,41と、本体部31,41の一方側端部に長手方向に所定間隔を有して形成された複数の刃部32,42とを有してなる。ガイドバー50は、アルミニウムで形成されて軽量化されており、ガイドバー50の上面には長手方向の一端から他端に延びる凹部51が形成されている。つまり、ガイドバー50は断面が凹状に形成されている。このため、ガイドバー50は、重量を抑えつつ曲げ剛性の強化が図られている。なお、ガイドバー50は、マグネシウム等の軽金属やアルミニウム,マグネシウムを主成分とする合金を素材として形成されてもよい。
【0027】
ガイドバー50は、図3(断面図)に示すように、その基端側端部がボルト25を介してギアケース10の先端部に締結されて固定されている。上刃30及び下刃40は、各基端側端部がギアケース10内に収容された運動変換機構11に接続されて往復駆動可能になっている。
【0028】
運動変換機構11を収容するギアケース10内の収容部13には潤滑剤が受容されており、この潤滑剤は、運動変換機構11が駆動すると、上刃30の下面と下刃40の上面に滲み出てこれらの面を潤滑する。ギアケース10の収容部13の先端部には、ガイドバー50の凹部51から潤滑剤が漏れ出るのを防止する目的で、ガイドバー50の基端側端部に当接して凹部51を塞ぐリブ14が形成されている。
【0029】
前述したように刈取部20は、図2に示すように、ガイドバー50の下面50aが上刃30の上面30aに当接するように構成されているので、鉄製の上刃30が往復駆動すると、上刃30がアルミニウム製のガイドバー50の下面50aを摺動し、上刃30より固さの柔らかいガイドバー50の下面50aが簡単に摩耗してしまう。このガイドバー50の摩耗は、ガイドバー50の寿命を短くするだけではなく、上刃30と下刃40との間隔を広げ、刈取部20の刈取性能を低下させる要因ともなる。そこで、アルミニウム製のガイドバー50に硬質アルマイト処理を施して摩耗を抑制している。硬質アルマイト処理は、表面硬度をアルミニウム素地より硬くできるばかりでなく、一般的なメッキ処理と比べても大きな硬度が得られるとともに、通常のメッキ処理に比べてメッキ厚を厚くできる効果が得られる。本実施例では、硬質アルマイトを選択したが、無電解ニッケルメッキ等のメッキ処理を施しても硬質アルマイトと同様の効果を得ることができる。なお、本実施例ではガイドバー50の全体にメッキ処理をしているが、ガイドバー50の下面50aにのみメッキ処理を施してもよい。
【0030】
また上刃30の上面30aに、潤滑剤の濡れ性を高める程度の凹凸33を長手方向に連続して設けてもよい。この凹凸33は、上刃30の刃部32側を先端側とし刃部32と反対側を基端側として延びて、上刃30の延びる方向に対して傾斜する。
【0031】
この凹凸33は、上刃30が往復駆動すると溝のように機能して、図3に示すギアケース10から滲み出た潤滑剤を上刃30の上面30aの基端側に拡散する。このため、ガイドバー50の下面50aと上刃30の上面30aを潤滑することができ、ガイドバー50の摩耗防止効果を得ることができる。また上刃上面の先端側への早期の流動を抑えることができ、上刃上面における潤滑剤の保持機能を向上することができ、潤滑剤の早期消耗を防止することができる。
【0032】
但し、凹凸33の大きさが大きすぎると、上刃上面から潤滑剤が多量に漏れ出してしまい、図3に示すギアケース10に受容された潤滑剤の早期消耗を招くことになる。このため凹凸33の大きさは、上刃上面を潤滑剤の表面張力で拡散できる程度にすることで、潤滑剤の供給を、摩耗及び潤滑剤の消耗に対して無駄のない状態にすることができる。本実施例では、上刃上面にフライス加工によって凹凸33を設けているが、ショットピーニング等の打刻やその他の切削加工で形成してもよい。またガイドバー50の下面に凹凸を設けてもよい。
【0033】
ガイドバー50は、刈取作業時に刈取対象物の図2に示す刃部32,42への挟み込みが原因となって、ガイドバー50の下面50a、特に刃部側端部50bの近傍で摩耗し易い。これは、上刃30及び下刃40の弾性揺動により、ガイドバー50の下面50aの刃部側端部50bの接触面圧が変動し易いためである。このため、図4(斜視図)に示すように、ガイドバー50の下面50aの刃部側端部50bに面取り部53を設けている。
【0034】
面取り部53は、潤滑剤の表面張力により面取り部53をガイドバー50の先端側に滲む程度に濡れ性を高めるように形成し、具体的には、図3及び図4に示すように、面取り部53と上刃30の上面30aとの隙間が狭く且つ深くなるように形成されている。このようにすることで、ギアケース10から面取り部53に滲み出た潤滑剤は、上刃30の往復駆動により面取り部53の先端側へ伝わっていくことができる。そして、面取り部53に滲んだ潤滑剤は、上刃30の上面30aに形成された図2に示す凹凸33によって上刃上面に拡散する。ここで、上刃30の上面30aでは、刃部32側の潤滑剤の密度が高いので、ガイドバー50の下面50aの刃部側端部50bの近傍の摩耗を防止することができる。但し、面取り部53と上刃上面との隙間が広すぎると、刈取対象物に潤滑剤が付着して潤滑剤の早期消耗を招くことになる。そこで、前述したように、面取り部53と上刃30の上面30aとの隙間が狭く且つ深くなるように、面取り部53を形成する。
【0035】
なお、図5(a)(斜視図)に示すように、ガイドバー50の下面50aにガイドバー長手方向に延びる溝部55を設けてもよい。この溝部55はガイドバー50と図2及び図3に示す上刃30と下刃40を貫くボルト25を挿通する貫通孔57を避け且つ上刃30の刃部側に設けられている。このように溝部55を形成すると、図3に示すギアケース10から溝部55に滲み出した潤滑剤は、溝部55を流れるとともに、上刃30の上面30aに形成された凹凸33によって上刃上面に拡散する。このため、簡単に摩耗対策の施されたガイドバー50を得ることができ、低コストで軽量、耐久性の高いヘッジトリマ1を提供することができる。
【0036】
溝部55は貫通孔57を避けて形成されているので、潤滑剤の貫通孔57からの消耗を防ぎ、潤滑剤の早期消耗を防止することができる。また溝部55を刃部側に寄せて形成することで、前述したようにガイドバー50の下面50aの刃部側端部50bの近傍における摩耗を防止することができる。
【0037】
なお溝部55の形状は単なる凹状にするのではなく、形状に特徴をもたせることで、上刃30の上面30aの潤滑性能を向上し、且つ潤滑剤の漏れを防止することが可能である。例えば、図5(b)(側面図)に示すように、溝部55は、ガイドバー50の短手方向(巾方向)において非対称のクサビ型に形成する。そして、図6(部分断面斜視図)に示すように、ガイドカバー50の凹部51を覆うリブ14の底部に、クサビ形をした溝部55の頂角部分を塞ぎ底辺部分を開口するスリット部15を設ける。このようにすると、スリット部15を介してギアケース10から溝部55への潤滑剤の流出を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施の形態に係わるヘッジトリマの斜視図を示す。
【図2】ヘッジトリマの刈取部の分解斜視図を示す。
【図3】ヘッジトリマのギアヘッドの断面図を示す。
【図4】刈取部のガイドバーの斜視図を示す。
【図5】ガイドバーの他の実施の形態を示し、同図(a)はガイドバーの斜視図であり、同図(b)はガイドバーの側面図である。
【図6】他の実施の形態に係わるガイドバーの端部周辺の断面斜視図を示す。
【符号の説明】
【0039】
1 ヘッジトリマ
5 エンジン(動力源)
10 ギアケース(ケース)
11 運転変換機構
15 スリット部
25 ボルト
30 上刃
30a 上面
32 刃部
33 凹凸
40 下刃
50 ガイドバー
50a 下面
53 面取り部
55 溝部
57 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に相互に重なり合うようにして延びる上刃及び下刃と、これら上刃及び下刃の基端側に配置された動力源と、前記動力源に接続されて該動力源の回転運動を直線運動に変換して前記上刃及び前記下刃の少なくともいずれかを往復駆動する運動変換機構と、該運動変換機構を収容するケースに一端側が支持されて他端側が前記上刃の上方に位置して該上刃の長手方向に沿って延びて前記上刃及び前記下刃を支持するガイドバーとを備えるヘッジトリマにおいて、
前記ガイドバーは、アルミニウム等の軽金属によって形成され、前記ガイドバーの少なくとも下面がメッキ処理されて前記上刃の上面に当接することを特徴とするヘッジトリマ。
【請求項2】
前記ガイドバーの下面及び前記上刃の上面の少なくともいずれかに凹凸を設け、
前記ケースに収容された潤滑剤を、前記上刃の刃部側から前記ガイドバーの下面及び前記上刃の上面に供給して、該ガイドバーの下面及び該上刃の上面を潤滑することを特徴とする請求項1に記載のヘッジトリマ。
【請求項3】
前記ガイドバーの下面の前記刃部側の端部に面取り部を設け、
前記凹凸を前記面取り部に連通して設け、
前記ケースに収容された潤滑剤を、前記面取り部を介して前記ガイドバーの下面及び前記上刃の上面に供給して、該ガイドバーの下面及び該上刃の上面を潤滑することを特徴とする請求項2に記載のヘッジトリマ。
【請求項4】
前記ガイドバーの下面にガイドバー長手方向に延びる溝部を設け、
該溝部は、前記ガイドバーと前記上刃と前記下刃を貫くボルトを挿通する貫通孔を避け且つ前記上刃の刃部側に設けられ、
前記凹凸を前記溝部に連通して設け、
前記ケースに収容された潤滑剤を、前記溝部を介して前記ガイドバーの下面及び前記上刃の上面に供給して、該ガイドバーの下面及び該上刃の上面を潤滑することを特徴とする請求項2に記載のヘッジトリマ。
【請求項5】
前記溝部の断面形状は、前記上刃の上面側を底辺とするクサビ形であり、
前記ケースに、クサビ形をした前記溝部の頂角部分を塞ぎ底辺部分を開口するスリット部を設け、
前記スリット部によって前記ケースから前記溝部への潤滑剤の流出を調整することを特徴とする請求項4に記載のヘッジトリマ。
【請求項6】
前記凹凸は、前記刃部側を先端側とし前記刃部と反対側を基端側として延びて前記上刃若しくは前記ガイドバーの延びる方向に対して傾斜することを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載のヘッジトリマ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−289092(P2007−289092A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−121981(P2006−121981)
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【出願人】(000237215)株式会社マキタ沼津 (27)