説明

ヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造及びヘッドマウントディスプレイ

【課題】眼鏡を着用している使用者が、余分にレンズを用意する必要がなく、眼鏡を着用した状態のまま少ない負担で容易に装着することができるヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造を提供する。
【解決手段】使用者の顔を左右両側から挟む一対のテンプル部、及びこれら一対のテンプル部の一端側が連結されるフロント部14を有し、使用者の眼の網膜に画像を投影する投影装置を支持する眼鏡型のフレーム本体11と、フロント部14における一対のテンプル部間の中央位置に設けられ、眼鏡50を着用している使用者がフレーム本体11を装着することで眼鏡50のブリッジ54の上側から眼鏡50のブリッジ54に接触してフレーム本体11を支持する支持部12とを備える構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の頭部に装着されて使用されるヘッドマウントディスプレイに用いられるフレーム構造及びヘッドマウントディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、使用者の頭部に装着されるタイプの画像表示装置であるヘッドマウントディスプレイ(以下「HMD」ともいう。)が知られている。HMDは、一般的に、使用者の眼前に位置して使用者に認識させる画像を投影する投影装置と、この投影装置を使用者の眼前に位置するように支持するフレーム構造とを備える。そして、HMDは、フレーム構造によって使用者の頭部に装着された状態で、投影装置から画像光を出射して使用者の瞳孔に入射させて網膜に直接結像することで、使用者に画像を認識させる。
【0003】
HMDのフレーム構造としては、従来、様々な形状のものが提案されているが、眼鏡型のフレーム構造が好適に用いられている(例えば、特許文献1参照。)。眼鏡型のフレーム構造によれば、装着が容易であることや、投影装置を使用者の眼前に比較的正確に位置させることができること等の利点が得られる。
【0004】
眼鏡型のフレーム構造を有するHMDでは、使用者が眼鏡を着用している者である場合、次のような問題がある。眼鏡の着用者は、通常、視力の矯正が必要であるため、日常的に度付きのレンズの眼鏡を着用している。このため、眼鏡の着用者が眼鏡型のフレーム構造のHMDを使用しようとした場合、日常的に着用される眼鏡の上にさらに眼鏡型のフレーム構造が装着される態様になり、HMDを頭部に装着することが困難となる。
【0005】
具体的には、眼鏡の着用者が眼鏡型のフレーム構造を有するHMDを装着する場合の困難性のひとつに、日常的に着用される眼鏡と眼鏡型のフレーム構造とのそれぞれが鼻当てを有することがある。つまり、眼鏡の着用者が眼鏡型のフレーム構造を有するHMDを装着した場合、日常的に着用される眼鏡の鼻当てと、眼鏡型のフレーム構造が有する鼻当てとの両方が使用者の鼻に接触し、使用者が感じる負担が大きい。
【0006】
そこで、例えば特許文献2に記載されているように、眼鏡の構成として従来からある、鼻当てを有するフレーム部にレンズ部分を含む前掛け部が着脱自在に取り付けられる構成を用いて、上記のような問題に対応することができる。すなわち、前掛け部が取り付けられるフレーム部をHMDにおいて投影装置を保持するフレーム構造として用いるとともに、前掛け部のレンズとして、日常的に着用される眼鏡に代わる度付きのレンズを用いることで、HMDと眼鏡とで鼻当てを共用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−176096号公報
【特許文献2】特開2004−177849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、フレーム部に前掛け部が着脱自在に取り付けられる構成が用いられる場合、日常的に着用される眼鏡とは別に、HMDを使用するためのレンズが必要となる。このため、眼鏡の着用者がHMDを使用する場合には、余分にレンズを用意する必要が生じ、レンズの購入費用が別途発生する等の問題が生じる。
【0009】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであって、眼鏡を着用している使用者が、余分にレンズを用意する必要がなく、眼鏡を着用した状態のまま少ない負担で容易に装着することができるヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造及びヘッドマウントディスプレイを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造は、使用者の顔を左右両側から挟む一対のテンプル部、及びこれら一対のテンプル部の一端側が連結されるフロント部を有し、使用者の眼の網膜に画像を投影する投影装置を支持する眼鏡型のフレーム本体と、前記フロント部における前記一対のテンプル部間の中央位置に設けられ、眼鏡を着用している使用者が前記フレーム本体を装着することで前記眼鏡のブリッジの上側から前記眼鏡のブリッジに接触して前記フレーム本体を支持する支持部と、を備えるものである。
【0011】
また、請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造は、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造において、前記支持部は、前記フロント部に対して着脱可能に構成されているものである。
【0012】
また、請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造は、請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造において、前記支持部は、一方向への押圧作用により前記フロント部に装着可能に、かつ、引張り作用により前記フロント部から取外し可能に構成されているものである。
【0013】
また、請求項4に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造において、前記支持部は、使用者に装着された状態の前記フレーム本体の前記眼鏡に対する上側への相対移動及び前側への相対移動を許容する形状を有するものである。
【0014】
また、請求項5に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造において、前記支持部は、上下方向の寸法が、眼鏡を着用していない使用者が前記フレーム本体を装着した状態で前記フロント部が使用者の視界を遮る位置もしくはそれよりも下側の位置に位置する大きさとなるように構成されているものである。
【0015】
請求項6に記載のヘッドマウントディスプレイは、使用者の眼の網膜に画像を投影する投影装置と、使用者の顔を左右両側から挟む一対のテンプル部、及びこれら一対のテンプル部の一端側が連結されるフロント部を有し、前記投影装置を支持する眼鏡型のフレーム本体と、前記フロント部における前記一対のテンプル部間の中央位置に設けられ、眼鏡を着用している使用者が前記フレーム本体を装着することで前記眼鏡のブリッジの上側から前記眼鏡のブリッジに接触して前記フレーム本体を支持する支持部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、眼鏡を着用している使用者が、余分にレンズを用意する必要がなく、眼鏡を着用した状態のまま少ない負担で容易にHMDを装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態係るHMDの構成を示す図。
【図2】本発明の一実施形態係るフレーム構造を示す平面図。
【図3】本発明の一実施形態係るフレーム構造を示す正面図。
【図4】本発明の一実施形態係るフレーム構造を示す側面図。
【図5】図3におけるA−A断面図。
【図6】本発明の一実施形態係るフレーム構造の装着状態の一例を示す正面図。
【図7】図6におけるB−B断面図。
【図8】本発明の一実施形態係る支持部の着脱構造を示す正面図。
【図9】本発明の一実施形態係る支持部の着脱構造を示す側面断面図。
【図10】本発明の一実施形態係る支持部の着脱構造を示す側面断面図。
【図11】本発明の一実施形態係るフレーム構造の不適正な装着状態の一例を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、HMDのフレーム構造において、HMDの使用者が装着している眼鏡を利用することで、眼鏡を着用している者(以下「眼鏡着用者」という。)について、HMDを装着することによる負担の軽減を図ろうとするものである。以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
[HMDの構成]
まず、本実施形態に係るHMDの構成について、図1を用いて説明する。図1に示すように、本実施形態に係るHMD1は、投影対象を、HMD1の使用者(以下単に「使用者」という。)の眼Yの網膜とし、走査したレーザ光を瞳孔から入射させて網膜上に投影することにより、使用者に画像を視認させる。つまり、HMD1は、微弱な光を高速で走査しながら使用者の網膜に照射することで、網膜上に走査された光の残像を映像として使用者に認識させる網膜走査型の画像表示装置である。
【0020】
HMD1は、コントロールユニット2と、投影装置としての投影ユニット3と、フレーム構造としての装着フレーム4とを備える。コントロールユニット2は、画像信号に応じた強度のレーザ光を画像光として出射する。コントロールユニット2は、記憶部を内蔵し、この記憶部に記憶された情報に基づいて画像信号を形成する。コントロールユニット2は、形成した画像信号に応じた強度のレーザ光を画像光として伝送ケーブル5へ出射する。
【0021】
具体的には、コントロールユニット2は、HMD1の主な動作を制御する制御部2aと、画像光としてのレーザ光を生成する光源部2bとを有する。制御部2aは、コントロールユニット2に内蔵される記憶部に記憶されている制御プログラムにしたがって所定の処理を実行することによりHMD1を制御する。制御部2aは、データ通信用のバスにより接続されるCPU、フラッシュメモリ、RAM、VRAM、複数の入出力インターフェース等の各種機能部分を有し、バスを介して各種情報の送受信を行う。制御部2aは、形成した画像信号を光源部2bに供給する。
【0022】
光源部2bは、制御部2aから供給される画像信号から画像情報を画素単位で読み出し、読み出した画素単位の画像情報に基づいて、R(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)の色毎に強度変調されたレーザ光を生成して出射する。したがって、光源部2bは、R(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)の各色の光源等、各色のレーザ光を生成するための構成を有する。光源部2bから出射されるレーザ光が、コントロールユニット2からの画像光として伝送ケーブル5に出射される。
【0023】
コントロールユニット2から出射された画像光は、伝送ケーブル5によって投影ユニット3に伝送される。伝送ケーブル5は、コントロールユニット2から出射された画像光を投影ユニット3に伝送する光ファイバケーブルを有する。
【0024】
投影ユニット3は、コントロールユニット2にてR(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)の色毎に強度変調された画像光を、2次元方向に走査し、使用者の眼Yに入射させる。つまり、投影ユニット3は、伝送ケーブル5により伝送されてきた画像光を、使用者が表示画像として認識できるように走査する。
【0025】
具体的には、投影ユニット3は、コントロールユニット2で生成され伝送ケーブル5を介して入射するレーザ光を平行光化するための光学系や、レーザ光を画像表示のために所定の方向に走査する走査部や、投影ユニット3における各部の間でレーザ光を中継するリレー光学系等を含む。
【0026】
投影ユニット3は、使用者の眼Yに画像光を入射させるためのハーフミラー6を有する。ハーフミラー6は、使用者の眼Yの前方に位置するように設けられる。投影ユニット3は、ハーフミラー6により、出射した画像光L1を反射させて使用者の眼Yに入射させる。また、ハーフミラー6は、外光L2を透過させて使用者の眼Yに入射させる。したがって、使用者は、外光L2により認識される背景に、画像光L1による画像を重ねて視認することができる。
【0027】
このように、本実施形態のHMD1は、外光L2を透過させるとともに、投影ユニット3から出射される画像光L1を使用者の眼Yに走査しつつ投射するシースルー型である。なお、本発明に係るHMDは、シースルー型である必要はない。
【0028】
装着フレーム4は、投影ユニット3を支持するとともに、使用者の頭部に装着される部分である。装着フレーム4は、使用者の頭部に装着された状態で、前述したような投影ユニット3による使用者の眼Yへの画像光の走査ができるように、投影ユニット3を支持する。本実施形態のHMD1では、投影ユニット3は、装着フレーム4に対して、装着フレーム4を頭部に装着した状態の使用者の左側に取り付けられる。
【0029】
以上のように、本実施形態に係るHMD1は、使用者の眼Yの網膜に画像を投影する投影ユニット3と、投影ユニット3を使用者の頭部に対して所定の位置に保持する装着フレーム4とを備える。以下、装着フレーム4の構造について説明する。
【0030】
[装着フレームの構成]
本実施形態の装着フレーム4は、使用者が眼鏡着用者である場合に用いられる。図1から図4に示すように、本実施形態の装着フレーム4は、投影ユニット3を支持する眼鏡型のフレーム本体11と、フレーム本体11に設けられる支持部12とを備える。
【0031】
フレーム本体11は、使用者の顔を左右両側から挟む一対のテンプル部13と、これら一対のテンプル部13の一端側が連結されるフロント部14とを有する。
【0032】
テンプル部13は、使用者の頭部に沿うように、フロント部14に連結される側である前側からその反対側である後側にかけて、一旦外側に向けて膨らみ、その後内側に向かうように、全体として湾曲する形状を有する(図2参照)。
【0033】
テンプル部13は、前側から後側にかけて一旦外側に向けて膨らむ前半部分において、使用者の顔を挟み込むような板状の形状を有する。また、テンプル部13は、前側から後側にかけて内側に向かう後半部分において、使用者の耳にかかる部分となるセル部13aを有する。セル部13aは、前側から後側にかけて斜下側に向かうように湾曲形成される(図4参照)。また、セル部13aは、先端側にかけて徐々に太くなるように形成される。
【0034】
テンプル部13は、全体的に金属製の部材により構成され、この金属製の部材の後半部分が樹脂製の材料により覆われることでセル部13aが構成される。つまり、セル部13aは、テンプル部13を構成する金属製の部材の後半部分を芯の部分として内包する樹脂製の材料により構成される。
【0035】
テンプル部13は、板状の形状を有する前半部分と、セル部13aを構成する後半部分との間に、これらの部分が平面視及び側面視で互いに重なるオーバーラップ部13bを有する。オーバーラップ部13bは、テンプル部13の板状の前半部分の形状がヘアピン状に形成されたり、板状の前半部分を含む部分がヘアピン状に湾曲されたりして形成される折返し部分である。テンプル部13がオーバーラップ部13bを有することにより、テンプル部13が弾性変形する範囲が大きくなり、使用者の頭部への良好なフィット性が得られる
【0036】
フロント部14は、使用者の顔の形状に沿うように、全体として弓形に反った形状を有する。つまり、フロント部14は、一対のテンプル部13が連結される側を両端側とし、中央部分がテンプル部13の延びる側と反対側に凸となるように緩やかに湾曲した形状を有する(図2参照)。
【0037】
フロント部14は、フロント部14の主な部分を構成する本体部14aと、テンプル部13が連結される部分を構成する連結部14bとを有する。本体部14aは、板状の部材により構成され、その板厚方向に対して垂直な平面に沿って弓形に反った形状を有する。また、本体部14aは、その中央部分が若干下側に向けて窪むように、板厚方向に緩やかに湾曲する形状を有する(図3参照)。連結部14bは、本体部14aの両端部に設けられ、フロント部14からテンプル部13が延びる方向に沿って突出する部分である。
【0038】
図2に示すように、テンプル部13とフロント部14とは、フロント部14の左右両端部に設けられるヒンジ部15にて連結される。ヒンジ部15は、フロント部14の連結部14bと、テンプル部13が有する連結用突部13cとがネジ16によって留められることで構成される。連結用突部13cは、板状の形状を有するテンプル部13の前半部分において、内側の面に設けられる突起部分である。テンプル部13は、連結用突部13cをフロント部14の連結部14bに重ね合わせた状態でネジ16により留められることで、フロント部14に連結される。
【0039】
テンプル部13は、ヒンジ部15において、フロント部14に対して折りたたむことができるように回動可能に連結される。したがって、一対のテンプル部13は、フロント部14に対して開閉可能に支持され、開いた状態で前述したように使用者の頭部に沿うような態様となる。
【0040】
ヒンジ部15を構成する連結用突部13cは、テンプル部13のフロント部14に連結される前側の先端から後側に距離を隔てて中途部に設けられている。このため、テンプル部13の回動支点は、テンプル部13の前側の先端よりも後側に位置する。そして、一対のテンプル部13が開いた状態で、各テンプル部13の回動支点よりも前側の部分により、フロント部14の連結部14bが左右外側から覆われる。
【0041】
支持部12は、フロント部14における一対のテンプル部13間の中央位置に設けられる。したがって、支持部12は、前述したようにフロント部14の本体部14aにおける若干下側に向けて窪む中央部分に設けられる。支持部12は、板状の部分である本体部14aの下側面14cから下側に向けて突き出るように設けられる。支持部12は、装着フレーム4の正面視で略逆三角形状を有する(図3参照)。つまり、支持部12は、略三角形状における頂点側が本体部14aからの突出方向の先端側となるように設けられる。
【0042】
支持部12は、眼鏡着用者である使用者が装着している眼鏡にフレーム本体11を支持させるための構造である。支持部12は、眼鏡着用者が装着している眼鏡のレンズ間に架け渡されるブリッジを利用して、装着フレーム4を支持する。
【0043】
具体的には、図5から図7に示すように、支持部12は、略三角形状を有する板状の部分である基部21と、使用者が着用する眼鏡50に接触する支持面23を形成する支持突部22とを有する。基部21は、前述したように装着フレーム4の正面視で支持部12が有する略逆三角形状をなす部分であり、下側の先端側が若干前側に反り出るような湾曲形状を有する(図5参照)。
【0044】
支持突部22は、基部21の後側の面である裏面から略矩形板状に突出する部分である。支持突部22は、基部21の裏面から、板状の部分であるフロント部14の本体部14aに対して略平行に突出する。支持突部22の下側の面が、使用者が着用する眼鏡50への支持面23となる。
【0045】
図6に示すように、眼鏡50は、例えば視力矯正に用いられる一般的な眼鏡の構成を備えるものであり、一対のレンズ52を有するフロント51を備える。フロント51は、レンズ52を固定する縁の部分であるリム53と、リム53間に設けられるブリッジ54とを有する。また、各リムには、眼鏡着用者の鼻筋で眼鏡50を支える鼻当て55が設けられている。なお、図示は省略するが、フロント51の左右両端部には、眼鏡着用者の耳にかかるテンプルがヒンジによって回動可能に連結されている。
【0046】
このように眼鏡着用者の眼鏡50のブリッジ54に、装着フレーム4のフロント部14が有する支持部12が支持される。詳細には、図7に示すように、支持部12は、支持面23がブリッジ54の上側面54aに接触した状態で、ブリッジ54上に乗った状態で支持される。
【0047】
また、支持部12は、眼鏡50に支持された状態の装着フレーム4の後側への移動を規制するための係止面24を有する。係止面24は、支持部12がブリッジ54に支持された状態でブリッジ54の前側面54bに対向する面であり、支持面23とともに側面断面視で略L字状をなす。
【0048】
係止面24は、支持面23を形成する支持突部22が基部21の下側の先端から上側に距離を隔てて中途部に設けられることで、基部21の裏面の支持面23よりも下側の部分により形成される。つまり、支持面23が基部21の下側の先端よりも上側に位置することで、支持部12がブリッジ54に支持された状態においては、基部21の支持面23よりも下側の部分により、眼鏡50のブリッジ54が前側から覆われる。
【0049】
このように、支持部12が係止面24を有することにより、支持部12によって眼鏡50のブリッジ54上に乗った状態のフレーム本体11が眼鏡50に対して相対的に後側に移動することが規制される。つまり、眼鏡着用者が眼鏡50の上に装着フレーム4を装着した状態において、係止面24がブリッジ54の前側面54bに接触することで、装着フレーム4が後側にずれることが防止される。
【0050】
以上のように、支持部12は、眼鏡50を着用している使用者がフレーム本体11を装着することで眼鏡50のブリッジ54の上側から眼鏡50のブリッジ54に接触してフレーム本体11を支持する。つまり、HMD1の装着フレーム4は、一対のテンプル部13によって使用者の両耳にかかるとともに、前側は支持部12によって使用者の眼鏡50のブリッジ54に支持されることで、3箇所で支持される。
【0051】
このように、使用者は、着用している眼鏡50の上から装着フレーム4を装着する。眼鏡50の上から装着された装着フレーム4は、テンプル部13により使用者の両耳に支持されるとともに、支持部12により、一対のテンプルによって両耳にかけられ鼻当て55によって鼻筋に支持されている眼鏡50を介して支持される。また、使用者は、装着フレーム4を外す際には、テンプル部13による両耳へのかかりを外して装着フレーム4を持ち上げることで、眼鏡50を着用した状態のまま装着フレーム4のみを取り外すことができる。
【0052】
また、装着フレーム4においては、支持部12は、フロント部14に対して着脱可能に構成されている。つまり、支持部12は、フロント部14に対して着脱可能な支持パーツ20により構成される。
【0053】
したがって、支持パーツ20は、支持部12を構成する、略三角形状を有する板状の部分である基部21と、支持面23を形成する支持突部22とを有し、基部21の裏側の面によって係止面24を形成する。基部21の上端面は、前述したようにフロント部14の本体部14aにおける若干下側に向けて窪む中央部分に沿うような形状を有し、本体部14aの下側面14cに略接触する。
【0054】
支持パーツ20のフロント部14に対する着脱構造について説明する。支持パーツ20は、フロント部14に設けられる係合片17によって、フロント部14に保持される。係合片17は、フロント部14の本体部14aの下側面14cから下に向けて略矩形板状に突き出た状態で設けられる。係合片17は、その板厚方向が前後方向となるように設けられる。係合片17は、フロント部14の本体部14aと一体成形される部分であっても、本体部14aとは別部品によって構成される部分であってもよい。
【0055】
図5及び図8に示すように、係合片17は、本体部14aの下側面14cからの突出側の端部に、支持パーツ20に係合する係合端部17aを有する。係合端部17aは、略矩形板状に突出する係合片17において、突出側の辺部に沿って形成され、係合片17の板厚方向の寸法を部分的に拡大させるように側面断面視で略円形状をなす部分である。つまり、係合片17は、側面断面視で、本体部14aの下側面14cから突出する直線状の部分と、この直線状の部分の先端部に連続して係合端部17aとして形成される円形状の肉厚部分とを有する。
【0056】
支持パーツ20は、フロント部14に設けられる係合片17に対応して、係合片17を係合させる係合溝27を形成する係合凹部26を有する。係合凹部26は、基部21の後側から突出して上側に向けて湾曲する板状の湾曲片部26aにより構成される。湾曲片部26aは、支持突部22の上側に設けられ、支持パーツ20の上側に開口する係合溝27を形成する。つまり、係合凹部26は、湾曲片部26aにより、基部21とともに係合溝27を形成する。
【0057】
係合溝27は、係合片17が係合端部17a側から嵌るように、係合片17に沿う形状を有する。係合溝27は、側面断面視で、係合端部17aが嵌合する円形状の底部27aと、この底部27aよりも比較的幅が狭く形成され係合片17の直線状の部分が嵌る開口部分とを有する。
【0058】
このように、フロント部14の係合片17と支持パーツ20の係合溝27とによってフロント部14に対して着脱可能に設けられる支持パーツ20は、プラスチック等の合成樹脂等により構成されることで、弾性によるワンタッチでの装着及び取外しができる。
【0059】
具体的には、図9において矢印C1で示すように、支持パーツ20は、係合溝27に係合片17を嵌合させる方向に押圧作用を受けることで、フロント部14に装着される。詳細には、係合溝27の開口部分に係合片17の係合端部17aが接触している状態から、支持パーツ20がフロント部14に向けて押圧されることにより、支持パーツ20の弾性によって湾曲片部26aの部分が後側に曲がることで係合溝27が開く。つまり、係合端部17aによって係合溝27が開口部分側から押し広げられる。そして、さらに支持パーツ20が押圧されることにより、係合端部17aが係合溝27の開口部分を超えて底部27aに嵌合し、支持パーツ20がフロント部14に装着される。
【0060】
なお、係合溝27の開口部分には、係合片17の係合溝27に対する嵌合をガイドするためのテーパ部27bが形成されている。テーパ部27bは、係合溝27の幅を開口側にかけて広くするように形成される斜面部である。
【0061】
一方、図10において矢印C2で示すように、フロント部14に装着されている支持パーツ20は、フロント部14に装着される場合と反対方向に引張り作用を受けることで、フロント部14から取り外される。詳細には、係合片17が係合溝27に嵌合している状態から、支持パーツ20がフロント部14から下向きに引っ張られることにより、支持パーツ20の弾性によって湾曲片部26aの部分が後側に曲がることで係合溝27が開く。つまり、係合端部17aによって係合溝27が底部27a側から押し広げられる。そして、さらに支持パーツ20が引っ張られることにより、係合端部17aが係合溝27の開口部分を超えて係合溝27から抜け、支持パーツ20がフロント部14から取り外される。
【0062】
なお、支持パーツ20をフロント部14から取り外す際には、支持パーツ20に対して引張り作用に加えてねじり作用を加えることで、係合片17の係合溝27への嵌合状態が容易に解除され、より簡単に支持パーツ20を取り外すことができる。また、係合端部17aを含む係合片17の形状や寸法は、支持パーツ20の弾性等との関係において、支持パーツ20が十分な保持力でフロント部14に取り付けられるように設定される。
【0063】
このように、支持部12としての支持パーツ20は、一方向への押圧作用によりフロント部14に装着可能に、かつ、引張り作用によりフロント部14から取外し可能に構成されている。ただし、支持部12は、フロント部14と一体成形される部分であったり、フロント部14とは別の部品が溶接等によって固着されることで構成される部分であったりしてもよい。また、支持部12がフロント部14に対して着脱可能な部品によって構成される場合であっても、支持部12を構成する部品のフロント部14に対する着脱構造は、本実施形態に限定されるものではない。支持部12を構成する部品のフロント部14に対する着脱構造としては、例えばネジ等の固定用の部材が用いられる構成等であってもよい。
【0064】
また、装着フレーム4においては、支持部12は、装着フレーム4を外す際に使用者が着用している眼鏡50に干渉しないように構成されている。具体的には、図7に示すように、支持部12は、支持面23を眼鏡50のブリッジ54の上側面54aに接触させた状態で支持される。また、ブリッジ54の前側面54bに対する係止面24の接触により、支持部12の眼鏡50に対する相対的な後側への移動が規制される。つまり、ブリッジ54に支持された状態の支持部12のブリッジ54に対する接触面は、多くても支持面23及び係止面24である。
【0065】
したがって、図7において矢印D1で示すように支持面23がブリッジ54の上側面54aから離れる方向、及び同図において矢印D2で示すように係止面24がブリッジ54の前側面54bから離れる方向については、支持部12のブリッジ54に対する相対的な移動は規制されない。言い換えると、支持部12は、眼鏡50との関係において、支持面23がブリッジ54の上側面54aから離れる上側への相対移動、及び係止面24がブリッジ54の前側面54bから離れる前側への相対移動が許容される。
【0066】
このことは、支持部12が、眼鏡50のブリッジ54に対して上側面54a及び前側面54bそれぞれの反対側に回り込んで眼鏡50に対する上側及び前側への相対移動に際して眼鏡50に干渉するような部分を有しないことに基づく。このように、支持部12は、使用者に装着された状態のフレーム本体11の眼鏡50に対する上側への相対移動及び前側への相対移動を許容する形状を有する。つまり、支持部12について、眼鏡50に対する相対移動を許容するとは、ブリッジ54に支持された状態の支持部12が眼鏡50に対して相対移動する際に眼鏡50に干渉しないということを意味する。
【0067】
ところで、裸眼者やコンタクトレンズの着用者等の眼鏡を着用していない者(以下単に「裸眼者」という。)が装着フレーム4を頭部に装着した状態においては、例えば眼鏡の着用者の場合の眼鏡のレンズ等、装着フレーム4に保持される投影ユニット3と使用者の顔との間を遮る物がない。このため、装着された状態のHMD1の投影ユニット3に何らかの衝撃が作用した場合、投影ユニット3が例えば使用者の眼球等に接触する可能性がある。つまり、裸眼者が眼鏡型の装着フレーム4を有するHMD1を使用する場合には、装着フレーム4に保持された投影ユニット3が使用者の顔へ物理的に接触する可能性があり、安全性の面で問題がある。
【0068】
そこで、装着フレーム4においては、裸眼者による誤装着を防止するため、支持部12の構造が工夫されている。具体的には、支持部12は、上下方向の寸法の設定により、裸眼者が装着フレーム4を装着した場合に、それが正常な装着状態ではないということを認識させるように構成される。なお、支持部12の上下方向の寸法とは、フロント部14の本体部14aの下側面14cから突出する支持部12の突出長さである。
【0069】
裸眼者が装着フレーム4を装着した場合、支持部12を支持する部分がなく、支持部12の先端が直接鼻筋に当たる。したがって、支持部12の上下方向の寸法の設定により、裸眼者が装着フレーム4を装着した場合におけるフロント部14の位置を調整することができる。
【0070】
裸眼者が装着フレーム4を装着した場合に、フロント部14の位置により、装着フレーム4を装着した者が違和感を覚えるように、支持部12の上下方向の寸法が設定される。装着フレーム4を装着した者が覚える違和感は、装着フレーム4を装着した状態でフロント部14によって視界が遮られることで得られる。
【0071】
図11に示すように、裸眼者100が装着フレーム4を装着した場合、上記のとおり支持部12の先端が直接鼻筋に当たることから、装着フレーム4は、図中2点鎖線で示す正常な位置に対して、前下がりに傾いた状態となる。装着フレーム4の傾き度合いは、支持部12の上下方向の寸法によって変わる。支持部12の上下方向の寸法が大きいほど、装着フレーム4の傾き度合いは大きくなり、支持部12の上下方向の寸法が小さいほど、装着フレーム4の傾き度合いは小さくなる。
【0072】
そこで、裸眼者100が装着フレーム4を装着した場合に少なくともフロント部14が裸眼者100の視界を遮る位置となる程度まで装着フレーム4が傾くように、支持部12の上下方向の寸法が設定される。これにより、装着フレーム4を装着した裸眼者100は、違和感を覚え、それが正常な装着状態ではないということを認識する。なお、裸眼者100が装着フレーム4を装着した状態において、フロント部14が裸眼者100の視界を遮る位置よりも下側に位置する場合は、装着フレーム4の傾き度合いが十分に大きい状態であり、裸眼者100は明らかに違和感を覚える。
【0073】
このように裸眼者100が装着フレーム4を装着することで装着フレーム4が前下がりに傾いた状態においては、裸眼者100は、装着フレーム4に支持される投影ユニット3からの画像光L1を視認することができない。つまり、本実施形態のHMD1は、装着フレーム4の構成から、裸眼者には使用不可能となっている。
【0074】
支持部12の上下方向の寸法は、裸眼者が装着フレーム4を装着した場合における装着フレーム4の傾き度合いが人種や性別や年齢等によって個人的に異なるものであるため、適宜設定される。ただし、HMD1の汎用性等の観点からは、支持部12の上下方向の寸法の設定に関しては、次のような寸法が用いられる。
【0075】
支持部12は支持面23によって眼鏡50のブリッジ54に支持されることから、支持部12における支持面23の位置は、眼鏡着用者が着用する眼鏡と関連する。一方で、裸眼者が装着フレーム4を装着した場合、上記のとおり支持部12の先端は裸眼者の鼻筋に接触する。
【0076】
そこで、図7に示すように、支持部12の上下方向の寸法の設定には、支持面23から支持部12の先端までの寸法M1が用いられる。具体的には、支持部12の上下方向の寸法は、例えば寸法M1が3〜5mm程度となるように設定される。
【0077】
このように、支持部12は、上下方向の寸法が、裸眼者がフレーム本体11を装着した状態でフロント部14が裸眼者の視界を遮る位置もしくはそれよりも下側の位置に位置する大きさとなるように構成されている。なお、裸眼者が装着フレーム4を装着した場合に違和感を覚えさせるための構成としては、例えば、支持部12の先端に、支持部12が鼻筋に乗ることで痛み等の違和感を与えるような突起等を形成してもよい。
【0078】
以上説明したように、本実施形態に係る装着フレーム4によれば、以下の効果が期待できる。
【0079】
(1)本実施形態に係る装着フレーム4は、使用者の顔を左右両側から挟む一対のテンプル部13、及びこれら一対のテンプル部13の一端側が連結されるフロント部14を有し、使用者の眼Yの網膜に画像を投影する投影ユニット3を支持する眼鏡型のフレーム本体11と、フロント部14における一対のテンプル部13間の中央位置に設けられ、眼鏡50を着用している使用者がフレーム本体11を装着することで眼鏡50のブリッジ54の上側から眼鏡50のブリッジ54に接触してフレーム本体11を支持する支持部12とを備える。これにより、眼鏡50を着用している使用者が、余分にレンズを用意する必要がなく、眼鏡50を着用した状態のまま少ない負担で容易にHMD1を装着することができる。
【0080】
本実施形態の装着フレーム4によれば、使用者の着用する眼鏡50が用いられて、投影ユニット3を支持する装着フレーム4が支持されることから、使用者は、自己の眼鏡50を着用した状態のままHMD1を使用することができる。また、装着フレーム4は鼻当てに相当する部分を有することなく、装着フレーム4の眼鏡50に対する支持は、眼鏡50の鼻当て55の上側に位置するブリッジ54により行われる。このことから、使用者は、自己が着用する眼鏡50の鼻当て55を、装着フレーム4と共用することができる。これにより、眼鏡着用者がHMD1を使用するに際しての負担を軽減することができる。また、眼鏡使用者は、自己の眼鏡50を着用した状態のままHMD1を使用することができるので、HMD1を使用するに際して余分にレンズ等を用意する必要がなくなる。
【0081】
(2)また、本実施形態の装着フレーム4においては、支持部12は、支持パーツ20として、フロント部14に対して着脱可能に構成されている。これにより、各部の寸法や形状等が異なる複数種類の支持パーツ20を用意し、使用者が着用する眼鏡の種類に対応させて支持パーツ20を交換することで、色々な種類の眼鏡に対応することができる。
【0082】
(3)また、本実施形態の装着フレーム4においては、支持部12は、一方向への押圧作用によりフロント部14に装着可能に、かつ、引張り作用によりフロント部14から取外し可能に構成されている。つまり、支持パーツ20について、フロント部14に対する押付け及び引張りによってワンタッチで着脱可能な構成が採用されている。これにより、支持パーツ20をフロント部14にしっかり固定できるとともに、支持パーツ20のフロント部14に対する着脱を容易に行うことができ、支持パーツ20の交換に際しての作業性を向上することができる。
【0083】
(4)また、本実施形態の装着フレーム4においては、支持部12は、使用者に装着された状態のフレーム本体11の眼鏡50に対する上側への相対移動及び前側への相対移動を許容する形状を有する。これにより、使用者が装着フレーム4を取り外す際に、装着している眼鏡50に支持部12が干渉することがないので、眼鏡50の着用状態に影響を与えることなくスムーズに装着フレーム4を取り外すことができる。結果として、使用者の負担を効果的に軽減することができる。
【0084】
(5)また、本実施形態の装着フレーム4においては、支持部12は、上下方向の寸法が、眼鏡を着用していない使用者がフレーム本体11を装着した状態でフロント部14が使用者の視界を遮る位置もしくはそれよりも下側の位置に位置する大きさとなるように構成されている。これにより、本実施形態の装着フレーム4は、眼鏡着用者でないと正常に装着することができない。このため、装着フレーム4の裸眼者の誤装着を防止することができ、十分な安全性を確保することができる。
【符号の説明】
【0085】
1 HMD
3 投影ユニット(投影装置)
4 装着フレーム(HMD用フレーム構造)
11 フレーム本体
12 支持部
13 テンプル部
14 フロント部
20 支持パーツ
23 支持面
24 係止面
50 眼鏡
54 ブリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の顔を左右両側から挟む一対のテンプル部、及びこれら一対のテンプル部の一端側が連結されるフロント部を有し、使用者の眼の網膜に画像を投影する投影装置を支持する眼鏡型のフレーム本体と、
前記フロント部における前記一対のテンプル間の中央位置に設けられ、眼鏡を着用している使用者が前記フレーム本体を装着することで前記眼鏡のブリッジの上側から前記眼鏡のブリッジに接触して前記フレーム本体を支持する支持部と、
を備えるヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造。
【請求項2】
前記支持部は、前記フロント部に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造。
【請求項3】
前記支持部は、一方向への押圧作用により前記フロント部に装着可能に、かつ、引張り作用により前記フロント部から取外し可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造。
【請求項4】
前記支持部は、使用者に装着された状態の前記フレーム本体の前記眼鏡に対する上側への相対移動及び前側への相対移動を許容する形状を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造。
【請求項5】
前記支持部は、上下方向の寸法が、眼鏡を着用していない使用者が前記フレーム本体を装着した状態で前記フロント部が使用者の視界を遮る位置もしくはそれよりも下側の位置に位置する大きさとなるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ用フレーム構造。
【請求項6】
使用者の眼の網膜に画像を投影する投影装置と、
使用者の顔を左右両側から挟む一対のテンプル部、及びこれら一対のテンプル部の一端側が連結されるフロント部を有し、前記投影装置を支持する眼鏡型のフレーム本体と、
前記フロント部における前記一対のテンプル間の中央位置に設けられ、眼鏡を着用している使用者が前記フレーム本体を装着することで前記眼鏡のブリッジの上側から前記眼鏡のブリッジに接触して前記フレーム本体を支持する支持部と、
を備えるヘッドマウントディスプレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−160166(P2011−160166A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−19823(P2010−19823)
【出願日】平成22年1月30日(2010.1.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)